説明

酸化剤含有芳香性消費財

例えば洗剤、クリーナーまたは化粧品であり得る、酸化剤含有芳香性消費財を記載する。該消費財は、ある種の物質からなる香料を一定最低量含む。それらは、消費財の芳香および酸化剤の有効性のいずれに関しても、非常に良好な(貯蔵)安定性を特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸化剤、およびある種の物質からなる香料を一定最低割合含む香料組成物を含んで成る消費財に関する。該消費財は、例えば洗剤、クリーナーまたは化粧品であり得る。
【背景技術】
【0002】
一般に、洗剤またはクリーナーのような典型的な消費財への香料の使用は、2つの異なった目的を果たす。1つは、消費財自体が香るようにすることである。もう1は、消費財が作用する対象が香りを放つようにすることである。例として洗剤またはクリーナーを用いると、洗浄したての表面または洗いたての洗濯物は、できるだけ長く続くべき「新たに洗浄された」芳香の効果を与えることが意図される。更に、時にはかなり強力である、洗剤およびクリーナー本来の芳香は隠されるべきである。
【0003】
多くの消費者にとって、洗剤およびクリーナーの分野において絶えずより複雑になる製品群を考慮すると、洗剤またはクリーナーのような消費財の芳香は、最終的に、歓迎される差別化の可能性をもたらす。
【0004】
従って、消費者は通常、消費財自体または消費財で処理された対象によって良い芳香が放たれるように、有効に作用するだけでなく審美的な知覚に訴える消費財を購入したがる。例えば、消費者は、布地または硬質表面上の汚れが適当な消費財で除去されることを期待し、更に、少なくとも該消費財が、しかしながらより良好には処理された対象さえも、良い芳香を有することを期待する。この消費者の期待は非常に大きく、例えば、洗浄された対象からの適当な芳香さえも期待する。この芳香(例えばトイレクリーナー用の「シトラスフレッシュ」)が十分ではない場合、消費者は、消費財が本当に有効であることを実際に疑うであろう。
【0005】
製品の適当な芳香付けは、特に大規模で製造される安価な製品の芳香付けに関して、欠点を有する。それはコストに起因するだけでなく、例えば材料と不安定な香料との不適合性にも起因する。そのような芳香付けは、芳香付与製品の芳香特性に関して極めて不十分にしか達成できない。
【0006】
酸化能を有する製品の芳香付けには、特定の問題がある。多くのそのような場合、芳香付けは全く行われない。なぜなら、このような製品の芳香付けは、特に貯蔵後、製品の実質的な不安定性をしばしばもたらし、初めは良い香りがしていた芳香付与製品の香りは、数週間の貯蔵後には、中立であるだけでなく不快でさえあるように、劇的に否定的に変化するからである。従って、このような製品は、その芳香故に使用できなくなり、即ち売り物にならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このようなことから、本発明の目的は、酸化能を有する製品の芳香付けに関する問題を軽減する可能性を与えることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この問題は、酸化剤含有消費財、好ましくは香料組成物を含有する洗剤またはクリーナー或いは化粧品によって解決された。ここで、含まれる香料の少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも60重量%、有利には少なくとも65重量%、より有利には少なくとも70重量%、更に有利には少なくとも75重量%、より有利には少なくとも80重量%、特に有利には少なくとも85重量%(重量%の記載は香料全体に基づく)は、下記種類の物質の少なくとも1つに帰因し得る香料から選択される:
・飽和アルコール、好ましくは第一級、第二級および/または第三級飽和、任意に分枝または任意に環状のアルコール、
・飽和エステル、任意に分枝または環状飽和エステル、
・飽和エーテル、任意に分枝または環状飽和エーテル、
・飽和置換基含有芳香族化合物、任意に分枝飽和置換基含有芳香族化合物、
・ニトリル、任意にニトリル基で共役された不飽和を有するニトリル、
・飽和アセタール、任意に分枝または環状飽和アセタール、
・飽和ヘミアセタール。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
用語「消費財」、「製品」および「製剤」を同義語として使用しているが、本発明の消費財は、好ましくは、洗剤またはクリーナー或いは化粧品である。本発明の消費財は、家庭用品として使用できるが、工業用および施設用または業務用目的で使用することもできる。
【0010】
本発明の洗剤またはクリーナーは、特に、液体状の洗剤またはクリーナー、とりわけスプレー状であるが、固体状の洗剤またはクリーナー、とりわけタブレット状、ピース状または粉末状も好ましい。
【0011】
本発明の観点から特に好ましい製剤は、好ましくは繊維または布地対象物の洗濯、トリートメントおよび/またはケアのための、洗剤および洗濯ケア剤、例えば布地用洗剤、布地ケア物質、布地トリートメント物質、布地後処理物質、および全タイプのコンディショニング剤である。該製剤はまた、独立した漂白剤、例えば染み除去塩、液状漂白剤および洗浄力強化物質を含む。該製剤は、洗剤添加物としても前処理のためにも使用され得る。該製剤は、最後のすすぎに好ましくは添加され、抗菌剤または酸化剤および好ましくは非イオン性界面活性剤を含有する、衛生目的のすすぎ剤を含む。該製剤は、カーテン用洗剤および白い洗濯物用の特殊洗剤も含む。
【0012】
好ましい洗剤は、特に、食器用洗剤、とりわけ食器洗浄機用洗剤、および硬質表面用クリーナーを含む。本発明の意味でのケア剤も含む特に好ましい洗剤は、例えば、万能洗剤または特殊洗剤、例として好ましくは、自動車用ケア剤または洗剤、オーブンクリーナー、浴室クリーナー、石灰除去剤、表面(壁面)クリーナー、窓クリーナー、染み除去剤、床ケア剤、床クリーナー、ガラス−セラミック製調理エリア用クリーナー、(手洗い用)食器洗剤、オーブンクリーナーまたはオーブンケア剤、皮革クリーナーまたは皮革ケア剤、金属つや出し剤、家具クリーナーまたは家具ケア剤、パイプクリーナー、衛生クリーナー、シャワー剤、カーペットクリーナーまたはカーペットケア剤、浴室クリーナー、トイレタンクまたは水洗ボックスの中に吊り下げるトイレフラッシングクリーナーであり、上記したように、各々は固体状または液体状である。
【0013】
食器洗浄機用すすぎ剤は特に、最も好ましい洗浄剤の1つである。
【0014】
好ましい洗浄剤は、特に、トイレクリーナーまたはWCクリーナー、即ち便器および小便器を洗浄するための製品も含み、好ましくは、粉末、タブレット、成形体または液体、好適にはジェルとして提供される。それらは好適には、酸化剤および香料並びに好ましくは界面活性剤のような他の慣用成分に加えて、石灰堆積物またはいわゆる尿石を除去するために有機酸(例えば、クエン酸および/または乳酸)または好ましくは硫酸水素ナトリウム、アミド硫酸またはリン酸を含む。フラッシングクリーナーは、トイレタンクまたは水洗ボックスの中に吊り下げて使用される。それらは好ましくは、少量の酸、界面活性剤、酸化剤および/または香料を供給し、それによって、汚れの堆積を遅らせる。
【0015】
固体のトイレクリーナー、好ましくは粉末のトイレクリーナーの典型的な成分は、特に、例えば下記から好ましくは選択され得る:
・好ましくは0〜40重量%、有利には0.1〜30重量%、特に15〜20重量%の、アニオン性界面活性剤、
・好ましくは0〜10重量%の、非イオン性界面活性剤、
・好ましくは3〜50重量%、好適には5〜10重量%の、有機酸または有機酸性塩、
・好ましくは3〜95重量%、特に25〜90重量%の、無機酸または無機酸性塩、
・好ましくは0〜10重量%、特に5重量%までの、アルカリ、
・好ましくは0〜30重量%の、重炭酸ナトリウム、
・好ましくは0〜30重量%の、中性塩、
・好ましくは0〜10重量%の、炭酸ナトリウム、
・好ましくは0〜5重量%、特に1〜2重量%の、セルロース、
・好ましくは0〜10重量%、特に0.1〜5重量%の、錯化剤、
・好ましくは1重量%未満の、着色料、
・好ましくは0.01〜10重量%の、香料、
・好ましくは0.01〜25重量%、特に0.1〜20重量%の、酸化剤。各々の場合のパーセントは製剤全体に基づく。
【0016】
トイレクリーナー、特に液状トイレクリーナーの典型的な成分は、例えば下記から選択され得る:
・好ましくは0〜30重量%、有利には0.1〜20重量%、特に1〜10重量%の、アニオン性界面活性剤、
・好ましくは0〜20重量%、特に1〜10重量%の、非イオン性界面活性剤、
・好ましくは0〜50重量%、有利には4〜40重量%、特に3〜30重量%の、有機酸または有機酸性塩、
・好ましくは0〜5重量%、特に0〜2重量%の、無機酸または無機酸性塩、
・好ましくは0〜10重量%の、重炭酸ナトリウム、
・好ましくは0〜10重量%の、中性塩、
・好ましくは0〜5重量%の、セルロース、
・好ましくは1重量%未満の、着色料、
・好ましくは0.01〜10重量%、特に0.05〜5重量%の、香料、
・好ましくは0〜5重量%の、増粘剤、例えばキサンタン、
・好ましくは0〜99重量%の、水、
・好ましくは0.01〜25重量%、特に0.1〜20重量%の、酸化剤。各々の場合のパーセントは製剤全体に基づく。
【0017】
トイレタンクまたはフラッシュタンクの中に吊り下げる(固体)フラッシングクリーナーの典型的な成分は、好ましくは下記から選択され得る:
・好ましくは0〜40重量%、特に15〜30重量%の、界面活性剤、例えば、APG(アルキルポリグルコシド)、脂肪アルコールエトキシレート、脂肪アルキルスルフェート、脂肪アルキルエーテルスルフェート、直鎖アルキルベンゼンスルホネート、アルカンスルホネートなど、
・好ましくは0〜20重量%、特に0.1〜15重量%の、酸または酸性塩、例えば、蟻酸、酢酸、クエン酸、アミドスルホン酸、硫酸水素ナトリウム、ココ脂肪酸など、
・好ましくは0〜10重量%、特に0.1〜5重量%の、錯化剤、例えば、クエン酸ナトリウムまたはホスホン酸ナトリウム、
・好ましくは0〜60重量%、特に0.1〜30重量%の、充填材、例えば硫酸ナトリウム、
・好ましくは1重量%未満の、着色料、
・好ましくは0.01〜10重量%、特に0.05〜5重量%の、香料、
・好ましくは0.01〜25重量%、特に0.1〜20重量%の、酸化剤。各々の場合の重量パーセントは製剤全体に基づく。
【0018】
便器またはフラッシュタンクの中に吊り下げる(液状)フラッシングクリーナーの典型的な成分は、好ましくは下記から選択され得る:
・好ましくは0〜30重量%、特に5〜20重量%の、界面活性剤、例えば、APG、脂肪アルコールエトキシレート、脂肪アルキルスルフェート、脂肪アルキルエーテルスルフェート、直鎖アルキルベンゼンスルホネート、アルカンスルホネートなど、
・好ましくは0〜10重量%、特に0.01〜5重量%の、酸または酸性塩、例えば、蟻酸、酢酸、クエン酸、アミドスルホン酸、硫酸水素ナトリウム、ココ脂肪酸など、
・好ましくは0〜10重量%、特に0.1〜5重量%の、錯化剤、例えば、クエン酸ナトリウムまたはホスホン酸ナトリウム、
・好ましくは0〜99重量%の、水、溶媒、
・好ましくは1重量%未満の、着色料、
・好ましくは0.01〜10重量%の、香料、
・好ましくは0.01〜25重量%、特に0.1〜20重量%の、酸化剤。各々の場合のパーセントは製剤全体に基づく。
【0019】
好ましい洗剤は、特に、パイプ洗浄剤または下水管クリーナーも含む。これらは好ましくは、通常、毛髪、油脂、食品残渣、石鹸堆積物などのような有機物によるパイプ詰まりを取り除く働きをする強アルカリ性調製物である。AlまたはZn粉末の添加は、発泡作用を有するHガスを発生させる働きをする。酸化剤および香料に加えて、可能性のある成分は、好ましくは、アルカリ、アルカリ塩、および中性塩である。粉末として市販されている形態では、好ましくは、硝酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムも含む。液状のパイプ洗浄剤は、好ましくは次亜塩素酸塩も含み得る。酵素に基づく下水管クリーナーもある。酸性調製物も可能である。酸化剤は、好ましくは0.01〜60重量%、特に40重量%までの割合である。香料は、好ましくは0.01〜10重量%の割合であり、各々の場合の重量%は、製剤全体に基づく。
【0020】
好ましい洗浄剤は、一般的なクリーナーまたは万能クリーナー或いは汎用クリーナーも含む。これらは一般的に、水分や湿気をぬぐい去ることができる、家庭用または商業用のあらゆる硬質表面に汎用することができるクリーナーである。概して、これらは中性または弱アルカリ性または弱酸性の製品、特に液状製品である。万能クリーナーまたは汎用クリーナーは、特に、下記から選択される成分を含み得る:
・好ましくは0〜25重量%、特に0.1〜20重量%の、界面活性剤、例えば、アルカンスルホネート(SAS)、アルキルベンゼンスルホネート(LAS)、アルキルポリグルコシド(APG)、脂肪アルコールポリグリコールエーテルスルフェート(FAES)、脂肪アルコールポリグリコールエーテル(FAE,FAEO)、
・好ましくは0〜10重量%、特に0.1〜5重量%の、ビルダー、例えば、クエン酸三ナトリウム、ニトリロ三酢酸のナトリウム塩、ホスホン酸ナトリウム、三リン酸五ナトリウム、
・好ましくは0〜10重量%、特に0.1〜5重量%の、溶媒およびヒドロトロープ、例えば、エタノール、プロピレングリコールエーテル、トルエンスルホン酸ナトリウムまたはクメンスルホン酸ナトリウム、
・好ましくは1重量%未満の、着色料、
・好ましくは0.01〜10重量%、特に0.05〜5重量%の、香料、
・防腐剤、
・好ましくは0.01〜30重量%、特に0.1〜20重量%の、酸化剤、
・好ましくは0.1〜10重量%、特に0.1〜5重量%の、酸、例えば、酢酸、クエン酸またはマレイン酸、
・弱アルカリ性になるように調整された万能クリーナーの場合、好ましくは0〜5重量%の、アルカリ、例えば水酸化ナトリウムまたはソーダ、
・好ましくは0〜99重量%の、水。各々の場合のパーセントは製剤全体に基づく。
【0021】
特殊な殺菌性の万能クリーナーもある。それらは、抗菌活性成分(例えば、アルコール、第四級アンモニウム化合物、両性界面活性剤、またはトリクロサン)または増量した割合の、例えば製剤全体に基づいた重量%で好ましくは1重量%超の、酸化剤も含む。
【0022】
好ましい洗浄剤は、特に、衛生クリーナーも含む。これらは風呂およびトイレ用の製品である。アルカリ性衛生クリーナーは、好ましくは脂汚れを除去するために使用され、酸性衛生クリーナーは、主に石灰堆積物を除去するために使用される。衛生クリーナーは、有利には、実質的な殺菌作用も有し、特に、強アルカリ性衛生クリーナーは塩素を含有する。
【0023】
アルカリ性衛生クリーナーの成分は、特に、下記から選択される成分を含み得る:
・好ましくは0〜10重量%、特に1〜5重量%の、アニオン性界面活性剤、
・好ましくは0〜5重量%、特に1〜3重量%の、非イオン性界面活性剤、
・好ましくは0〜10重量%、特に1〜5重量%の、水酸化ナトリウム、
・好ましくは0.01〜10重量%、特に1〜5重量%の、酸化剤、例えば、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、または過酸化水素、
・好ましくは0.01〜10重量%、特に0.05〜5重量%の、香料、
・好ましくは0〜99重量%の、水。各々の場合の重量%は製剤全体に基づく。酸性衛生クリーナーは、好ましくはアルカリを含まないが、代わりに、各々の場合、製剤に基づいた重量%で好ましくは0.01〜30重量%の割合で、酸または酸性塩を含む。
【0024】
好ましい洗浄剤は、有利にはゲルまたはフォームスプレーの形態で市販されている、オーブンクリーナーまたはグリルクリーナーも含む。これらは一般に、焦げ付いたまたは炭化した食品残渣を除去するために使用される。オーブンクリーナーは、好ましくは、例えば水酸化ナトリウム、メタケイ酸ナトリウムまたは2−アミノエタノールを用いて、強アルカリ性になるように調整される。それらは一般に、好ましくはアニオン性および/または非イオン性界面活性剤、好適には水溶性溶媒、好ましくはポリカルボキシレートまたはカルボキシメチルセルロースのような増粘剤、酸化剤および香料も含む。
【0025】
好ましい洗浄剤は、金属つや出し剤も含む。これらは、ステンレス鋼または銀のようなある種の金属のためのクリーナーである。ステンレス鋼クリーナーは、好ましくは、酸(好ましくは3重量%までの、例えばクエン酸または乳酸)、界面活性剤(特に5重量%までの、好ましくは非イオン性および/またはアニオン性界面活性剤)、水、および汚れを除去するための溶媒(好ましくは15重量%まで)だけでなく、増粘剤および防腐剤のような他の物質も含む。好ましい光沢を有するステンレス鋼表面のための製品は、非常に細かい研磨剤も含む。銀つや出し剤もまた、好ましくは酸性になるように調整される。それらは好ましくは、特に硫化銀の黒色被膜を除去するために、錯化剤(例えばチオ尿素またはチオ硫酸ナトリウム)を含む。典型的な市販形態は、研磨布、浸漬浴、ペースト、または液体を含む。銅クリーナーおよび光輝金属クリーナー(例えば真鍮および青銅用)は、暗い変色(酸化層)を除去する働きをする。これらは、一般に(好ましくは、アンモニアで)弱アルカリ性とし、かつ一般に研磨剤および好ましくはアンモニウム塩も含み、および/または一般に研磨剤および好ましくはアンモニウム石鹸および/または錯化剤も含む。
【0026】
好ましい洗浄剤は、ガラスクリーナーまたは窓クリーナーも含む。これらは好ましくは、特にガラス表面から脂肪汚れを除去する働きをする。それらは好ましくは、下記から有利には選択され得る物質を含む:
・アニオン性および/または非イオン性界面活性剤(特に5重量%まで)、
・アンモニアおよび/またはエタノールアミン(特に1重量%まで)、
・エタノールおよび/または2−プロパノール、グリコールエーテル(特に10〜30重量%)、
・水、
・防腐剤、
・着色料、
・香料、
・酸化剤、
・曇り防止剤など。各々の場合の重量%は製剤全体に基づく。
【0027】
好ましい洗浄剤は、全ての特殊洗浄剤、例えば、ガラス−セラミック製調理エリア用クリーナー、カーペットおよびクッションクリーナー、並びに染み除去剤も含む。
【0028】
本発明の好ましい他の製品はカーケア製剤である。好ましいカーケア製品は、特に、塗料防腐剤、塗料つや出し剤、塗料クリーナー、洗剤防腐剤、洗車シャンプー、洗車およびワックス製品、装飾金属用つや出し剤、装飾金属用保護被膜、プラスチッククリーナー、タール除去剤、タイヤクリーナー、エンジンクリーナーなどを含む。
【0029】
本発明のクリーナーは、ガラス、磁器製品、プラスチック、布地、皮革、塗料または木材のような表面を洗浄するために、極めて一般的に使用され得る。
【0030】
通常大きなパッケージで供給されている施設用または業務用クリーナーは、例えば、公共の建物、学校、オフィスビル、ホテル、ゲストハウスおよび病院における、運営上の洗浄および衛生に合わせて好ましくは設計されている。このような製品は、好ましくは確かな表面殺菌作用が確実となり得るように、好適には調製される。それらは例えば、高い割合の酸化剤、例えば各々の場合、製剤全体に基づいた重量%で1重量%超、または3重量%超、或いは5重量%超の酸化剤を含む。
【0031】
産業用クリーナーは、一般に、産業界、特に飲料、金属、食品、化粧品および医薬品産業界において、例えば乗物洗浄プラント用クリーナー、タンク車および航空機クリーナーとして使用される。
【0032】
特に、産業用クリーナーは、場合によって要求される生産性を達成するために、特に低発泡性の界面活性剤(例えば、特殊な非イオン性界面活性剤、例として、エチレンオキシド−プロピレンオキシドブロックコポリマー、およびいわゆる末端基ブロックトアルキルエトキシレート)を用いて有利には調製され得る。
【0033】
それらは、高い割合の酸化剤、例えば各々の場合、製剤全体に基づいた重量%で1重量%超、または3重量%超、或いは5重量%超の酸化剤を含む。
【0034】
本発明の好ましい化粧品は、特に下記を含む:
(a)スキンケア用化粧品、例えば好ましくは、入浴製剤、皮膚洗浄・クリーニング製剤、スキンケア製剤、眼用化粧品、リップケア製剤、ネイルケア製剤、インティメイトケア製剤、またはフットケア製剤、
(b)特殊な効果を有する化粧品、例えば好ましくは、脱色素製剤、消臭剤、制汗剤、除毛剤、脱毛剤、芳香剤、
(c)オーラルケア・デンタルケア用化粧品、例えば好ましくは、オーラルケア・デンタルケア用製剤、義歯ケア製剤、入れ歯洗浄剤、入れ歯接着剤、
(d)ヘアケア用化粧品、例えば好ましくは、洗髪製剤、ヘアケア製剤、毛髪固定製剤、ヘアトリートメント製剤、ヘアウォーター、整髪剤、毛染め剤、漂白剤。
【0035】
本発明の消費財の好ましい成分は、その機能によって規定され得る。もちろん、多くの成分は多機能でもある。
【0036】
本発明の消費財、好ましくは化粧品の好ましい成分は、下記から選択され得る。
a)吸収剤
これらは、水および/または溶性物質または微粉物質を吸収する機能を有する。
b)抗菌物質
これらは、一般に例えば皮膚上および口腔内の微生物の活性を抑えるために製品に添加され得る。
c)酸化防止剤、好ましくは酸化剤の特殊な調製によって別々に存在するもの
これらは、酸素により誘発される酸化のような反応を防ぐように作用して、製品の使用寿命を延長する、即ち、製品の品質を保持することを意図する。
d)制汗剤
これらは、好ましくは化粧品に用い、発汗を抑える。
e)消泡剤
これらは、例えば製造中の消泡、または最終製品に過度に気泡形成が起こる傾向を抑えるために添加することができる。
f)フケ防止物質
これらは、落屑を妨げることができるので、主にヘアケア製品に添加される。
g)帯電防止剤
これらは、例えば、ヘアケア製品において適合性を補う。これらは、一般に対象、例えば毛髪表面の帯電を軽減する。これを用いると、極めて容易に髪をとかすことができるようになる。
h)結合剤
これらは、化粧品のような微粉製品および微粉含有製品が互いに結合することを確実にする。
i)生物起源物質
これらは、例えば緑茶抽出物のようなある種の植物成分である。これらは、対応する生物材料に関連するある種の望ましい特性を製品に付与するか、または既存の特性を更に改良する、もしくは望ましくない特性を抑制する、もしくはできる限り軽減することを意図する。
【0037】
k)キレート剤
これらは、例えば、金属イオンとの錯体を形成するために化粧品に添加され、それにより、例えば製剤の安定性および/または外観を操作する。
l)消臭剤/制汗剤
これらは、不快な体臭の生成の防止または軽減に寄与し得る。これらは、このような臭いを隠し、場合によっては発汗を軽減することができる。
m)エモリエント
化粧品分野では、これらは、皮膚を滑らかかつ軟らかくする機能を有する。
n)乳化剤
これらは、水と油のような互いに不混和性の液体を好ましくは分配することのできる、界面活性物質である。
o)エマルション安定剤
これらは、更なる乳化の過程を補助し(乳化剤と比較)、そのようにして製品の安定性および貯蔵性を更に改良することができる。
p)除毛剤
これらは、好ましくは体毛の選択的除去のために作用する。
q)保湿剤
これらは、皮膚の水分の保持または回復、および皮膚の乾燥の防止に寄与し得る。
r)皮膜形成剤
これらは、特に化粧品において、表面、とりわけ皮膚、毛髪または爪に安定な保護皮膜を形成させることができる。
s)着色料
これらは、例えば、製品の着色を行うため、または間接的な対象の着色、例えばヘアカラーを行うため、化粧品に添加される。
t)防腐剤
これらは、例えば、微生物(細菌、カビ、酵母)の有害な作用から保護し、損傷を回避するために化粧品に添加される。
u)腐食防止剤
これらは、例えば、化粧品のパッケージの腐食、または製剤と直接接触するようになる部分の腐食を防ぐ働きをし得る。
【0038】
v)溶媒
これらは、例えば、液状化粧品の基本であり、または固体製品の構成要素としても使用可能である。
w)オーラルケア物質
これらは、歯および歯茎のケアに働き得る。
y)pH調整剤/緩衝物質
化粧品では、例えば、これらは、望ましいpHを確立し、または安定化させる働きをし得る。
z)還元剤、好ましくは特定の処方によって酸化剤から分離されたもの
これらは、レドックス反応により別の物質の化学的性質を変化させることができる。
aa)研磨剤
これらは、例えば歯の機械的洗浄を補助するため、または歯の輝きを高めるために、種々の(身体)表面から物質を除去する働きをし得る。
bb)界面活性剤/洗浄活性物質
これらは、洗浄に役立つ界面活性化合物である。
cc)噴射ガス
これらは、化粧品のような製品と共に耐圧容器中に加圧して封入され、脱圧時に内容物を噴射するためのガス物質である。
dd)乳白剤
これらは、好ましくは、可視光または近可視光に対して不透過性とするために、透明または半透明製品に加えることができる。
ee)UV吸収剤/光フィルター物質
これらは、ある種の紫外線を除去することができ、そのようにして例えば早期の光誘導性加齢から、また、日焼けから皮膚を保護することができる。
ff)変性剤
これらは、例えば化粧品を不快にするエタノールを含む化粧品に加える。
gg)粘度調節剤
これらは、製品の粘度を高めたり、低めたりすることができる。
【0039】
本発明の製品、好ましくは化粧品は、幾つかの好ましい態様に従って上記した成分を含み得る。
【0040】
製品、好ましくは化粧品、または他の全ての適当な組成物は、例えば、特に、クリーム、ペースト、着色剤、ローション、溶液、水、W/O、O/WおよびPITエマルション(転相理論に従ってPITと称されるエマルション)のようなエマルション、マイクロエマルションおよび多重エマルション、振盪される不安定な一相または多相の粗混合物、ゲル、スプレー、パウチ、エアロゾルおよびフォームエアロゾルである。
【0041】
本発明の製品、例えば好ましくは洗剤または洗浄剤は、有利には、特に酸化剤を含まない製剤と比較すると、改善された能力、特に、汚れ、とりわけ着色汚れの除去に関する、洗浄能を提供することができる。また、それらは、有利には、特に酸化剤を含まない製品と比較すると、特に多数の微生物の著しい低減に関する、細菌および他の微生物の改善された駆除によって、処理される材料(例えば布地、食器、硬質表面など)に対してより有効な衛生上の性能を達成することができる。更に、本発明の香料組成物は、製剤全体、特に洗剤全体または洗浄剤全体或いは化粧品全体の好ましい香りに寄与し、従って消費者の支持を高める。
【0042】
本発明の更なる利点は、特に酸化剤の安定性および製品の芳香の安定性に関して、製品が貯蔵中安定になることである。本発明の芳香付与物質の芳香の効果は、有利には、数週間の長期保存時でさえ変化しない。同様に、酸化剤の活性は、数週間の長期保存時でさえ、香料不存在の場合より有意には減少しない。両方とも、有利には、液状物質にもあてはまる。
【0043】
好ましい態様では、本発明の製剤に含まれる香料組成物は、香料全体に基づいた重量%で表して、少なくとも91重量%、好ましくは少なくとも92重量%、有利には少なくとも94重量%、より有利には少なくとも96重量%、なお有利には少なくとも98重量%、更に有利には少なくとも99重量%、特に100重量%の下記種類の物質の少なくとも1つに挙げられる香料を含む:
・飽和アルコール、好ましくは第一級、第二級および/または第三級飽和、任意に分枝または任意に環状のアルコール、
・飽和エステル、任意に分枝または環状飽和エステル、
・飽和エーテル、任意に分枝または環状飽和エーテル、
・飽和置換基含有芳香族化合物、任意に分枝飽和置換基含有芳香族化合物、
・ニトリル、任意にニトリル基で共役された不飽和を有するニトリル、
・飽和アセタール、任意に分枝または環状飽和アセタール、
・飽和ヘミアセタール。
【0044】
更に好ましい態様では、本発明の製剤に含まれる香料組成物は、香料全体に基づいた重量%で表して、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、少なくとも91重量%、好ましくは少なくとも92重量%、有利には少なくとも94重量%、より有利には少なくとも96重量%、更に有利には少なくとも98重量%、より有利には少なくとも99重量%、特に100重量%の下記群から選択される香料を含む:シトロニトリル、o−t−ブチルシクロヘキシルアセテート、サリチル酸シクロヘキシル、(+)−(1’R,3S,6’S)−1−(2’,2’,6’−トリメチル−1’−シクロヘキシル)−3−ヘキサノール、(−)−(1’S,3R,6’R)−1−(2’,2’,6’−トリメチル−1’−シクロヘキシル)−3−ヘキサノール、(+)−(1’R,3R,6’S)−1−(2’,2’,6’−トリメチル−1’−シクロヘキシル)−3−ヘキサノール、(−)−(1’S,3S,6’R)−1−(2’,2’,6’−トリメチル−1’−シクロヘキシル)−3−ヘキサノール、フェニルエチルアルコール、2−シクロヘキシリデン−2−フェニルアセトニトリル、デカヒドロ−b−ナフチルアセテート、p−クレシルアセテート、メチルフェニルアセテート、アリルアミルグリコレート、酢酸ベンジル、シクロヘキシルエチルアセテート、エチル−2−シクロヘキシルプロピオネート、フェニルエチルアセテート、シクロペンチリデン酢酸メチルエステル[CAS番号:0040203-73-4]、アリル(シクロヘキシルオキシ)アセテート、2,4−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−酢酸エチルエステル、3,12−トリデカジエンニトリル、酢酸アミル、酢酸イソアミル、フェニル酢酸エチル、2−プロペニルフェノキシアセテート、酢酸イソボルニル、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、酢酸ヘキシル、イソブチルフェニルアセテート、シス−p−t−ブチルシクロヘキシルアセテート、トランス−p−t−ブチルシクロヘキシルアセテート、ヒドロシンナミルアルコール、2,6−ジメチルヘプタン−2−オール、デカノール、オクタノール、
【0045】
2,6−ジメチルビシクロ−[4.4.0]−デカン−1−オール(ジプロピレングリコール中0.1%)、テトラヒドロムグオール[=テトラヒドロリナロール(3,7−ジメチルオクタン−3−オール)/テトラヒドロミルセノール(2,6−ジメチル−2−オクタノール)混合物(1:1)]、ジヒドロテルピネオール、α,3,3−トリメチルシクロヘキシルメチルホルメート、オクタノール−3、ヘキサノール、2,2,6−トリメチル−α−プロピルシクロヘキサンプロパノール、デカヒドロ−b−ナフチルホルメート、(1’S,1”S,2’S,3”R,5”R)−[1−メチル−2−(1,2,2−トリメチルビシクロ[3.1.0]−ヘキサ−3−イルメチル)シクロプロピル]メタノール、(1’R,1”R,2’R,3”S,5”S)−[1−メチル−2−(1,2,2−トリメチルビシクロ[3.1.0]−ヘキサ−3−イルメチル)シクロプロピル]メタノール、(1’R,1”S,2’R,3”R,5”R)−[1−メチル−2−(1,2,2−トリメチルビシクロ[3.1.0]−ヘキサ−3−イルメチル)シクロプロピル]メタノール、(1’S,1”R,2’S,3”S,5”S)−[1−メチル−2−(1,2,2−トリメチルビシクロ[3.1.0]−ヘキサ−3−イルメチル)シクロプロピル]メタノール、ボルネオール、ジプロピレングリコール、テトラヒドロゲラニオール、テトラヒドロリナロール、2,2,6−トリメチル−α−プロピルシクロヘキサンプロパノール(Timberol forte)、α−メチル−4−(1−メチルエチル)シクロヘキサンメタノール、イソシクロゲラニオール、フェンチルアルコール、(−)−(2R,4S)−2−イソブチル−4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−オール、(+)−(2S,4R)−2−イソブチル−4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−オール、(+)−(2S,4S)−2−イソブチル−4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−オール、(−)−(2R,4R)−2−イソブチル−4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−オール、安息香酸メチル、安息香酸エチル、
【0046】
サリチル酸メチル、プロピオン酸アミル、2,6,6−トリメチル−1,3−シクロヘキサジエン−1−カルボン酸エチルエステル、プロピオン酸ベンジル、サリチル酸エチル、2−メトキシ−4−ホルミル−フェニルイソブチレート(Isobutavan)、カプリル酸エチル、カプロン酸アリル、2−メチル−2−ブテン酸 2−メチルプロピルエステル、2−エチルエチルヘキサノエート(Irotyl)、2−メチルペンタン酸 2−メチルペンチルエステル、ジャスマシクレート、2,5−ジメチル−4,6−ジヒドロキシ安息香酸メチルエステル、2−メチル吉草酸エチル、ヘプタン酸 2−プロペニルエステル(アリルヘプタノエート−アリルエナンテート)、アントラニル酸メチル、フェニル酢酸、アリルシクロヘキシルプロピオネート、2−ノニン酸メチルエステル、サリチル酸シクロヘキシル、2−t−ブチル−シクロヘキシルエチルカーボネート、2,2,4−トリメチルカプロン酸エチルエステル、エチルエステルラブダナム抽出物(Ambrarome)、酢酸スチリル、ヒドロキノンジメチルエーテル、ジフェニルエーテル、p−クレシルメチルエーテル、p−シメン、フェニルエチルイソアミルエーテル、フェニルエチルメチルエーテル、4−イソプロピル−5,5−ジメチル−1,3−ジオキサン、2,2,5,5−テトラメチル−4−イソプロピル−1,3−ジオキサン、5−メチル−5−プロピル−2−(1−メチルブチル)−1,3−ジオキサン、アネトール、2−フェニル−プロピオンアルデヒドジメチルアセタール、フランビノンメチルエーテル、クマリン、イソクマリン、アセトフェノン、1,1,2,3,3−ペンタメチル−6,7−ジヒドロ−4(5H)−インダノン、γ−オクタラクトン、エチルアミルケトン、合成カンファー、オキサシクロ−ヘプタデセ−8−エン−2−オン、2−ヘプチルシクロペンタノン、2−(1−メチルプロピル)−シクロヘキサノン、4−t−ブチル−2,6−ジメチルアセトフェノン、シクロペンタデカノリド、3−メチルシクロペンタデカノン、ジヒドロジャスモン、
【0047】
ジヒドロ−イソ−ジャスモン、γ−デカラクトン、メチルオクタラクトン、1,4−ジオキサシクロヘキサデカン−5,16−ジオン、4−(2−ブテニリデン)−3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オン、エチル−2,2,6−トリメチルシクロヘキサンカルボキシレート、桂皮酸ニトリル、ラウリン酸ニトリル、ヒドロシトロニトリル、2−ベンジル−2−メチル−3−ブテンニトリル、3−メチルドデカノニトリル、シトロニトリル、トリデセン−2−ニトリル、3(4,7,7−トリメチルビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル−2−プロペニルニトリル、Irolene p、8−α−12−オキシド−13,14,15,16−テトラノルラブダン、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルエチルエーテル、Irival(70%の4−t−ペンチルシクロヘキサノン、10%の白色鉱油、10%のノン−2−エンニトリル、10%のセバシン酸ジブチル)、イソブチルキノリン、5−エチリデンビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン−2−メトキシフェノール付加物、メチルブチル−2 プロピオネート、インデノ[1,2−d]−テトラヒドロ−1,3−ジオキサン、ドデカヒドロ−3a,6,6,9a−テトラメチルナフト(2,1−b)−フラン、2,4−ジメチル−4−フェニルテトラヒドロフラン、スピロ[1,3−ジオキソラン−2,5’−(4’,4’,8’,8’−テトラメチルヘキサヒドロ−3’,9’−メタノナフタレン)]、メチルジヒドロジャスモネート、メチル 3−オキソ−2−ペンチルシクロペンタンアセテート、o−(アリルオキシ)アニソール、ジヒドロミルセノール、9−デセン−1−オール、テトラヒドロミルセノール、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−6−イルアセテート、2−フェノキシエチルイソブチレート、2−メチルプロペン酸 1,3−ジメチル−3−ブテニルエステル、p−メチルアセトフェノン、4−フェニル−2−ブタノン、1−(5,5−ジメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−4−ペンテン−1−オン、3−ヒドロキシ−1−メチル−4−イソプロピルベンゼン(CAS番号:89-83-8)。
【0048】
これらの上記香料は、本発明に従って、特に液体製剤において良好に使用され得る。
【0049】
対応する香料組成物は、モノおよびジ−過カルボン酸、特にドデカンジペルオキソ酸または好ましくはイミド過カルボン酸、特に好ましくは6−フタルイミド過カプロン酸(6−フタルイミド過ヘキサン酸、PAP)から有利には選択され得る、特にPAP、または過カルボン酸のような高反応性酸化剤に対しても、著しい安定性をもたらす。酸化剤の有効性は、有利には液体製剤においても、長期保存後でさえ良好に維持される。香料組成物の良い香りは、有利には液体製剤においても、長期保存後でさえ良好に維持される。
【0050】
好ましい態様では、製品は、製品全体に基づいて、少なくとも0.01重量%または0.05重量%、有利には少なくとも0.1重量%、実質上より有利には少なくとも0.15重量%、更に有利には少なくとも0.2重量%、より有利には少なくとも0.25重量%、なお有利には少なくとも0.3重量%、非常に有利には少なくとも0.35重量%、特に有利には少なくとも0.4重量%、極めて特に有利には少なくとも0.45重量%、実質的により有利には少なくとも0.5重量%、かなり有利には少なくとも0.55重量%、極めて有利には少なくとも0.6重量%、最高に有利には少なくとも0.65重量%、著しく有利には少なくとも0.7重量%、非常に有利には少なくとも0.75重量%、特に有利には少なくとも0.8重量%、より有利には少なくとも0.85重量%、特に少なくとも0.9重量%の香料である、一定最低割合の香料を含む。
【0051】
好ましい態様では、製品はむしろ、製品全体に基づいて、少なくとも1重量%、有利には少なくとも2重量%、著しく有利には少なくとも5重量%、より有利には少なくとも10重量%、なお有利には少なくとも13重量%、更に有利には少なくとも14重量%、非常に有利には少なくとも15重量%、特に有利には少なくとも16重量%、極めて特に有利には少なくとも17重量%、著しくより有利には少なくとも18重量%、かなり有利には少なくとも19重量%、特に少なくとも20重量%の香料である、より高い割合の香料を含む。
【0052】
しかしながら、芳香が強すぎる製品を回避するため、消費財に多量の香料を含有させることはむしろ一般的ではない。それよりも、含有香料の割合を制限することがしばしば望まれる。従って、好ましい態様では、製品は、一定最高割合の香油、即ち例えば、製品全体に基づいて、30重量%以下、25重量%以下、20重量%以下または15重量%以下、有利には10重量%以下、かなり有利には9重量%以下、より有利には8重量%以下、更に有利には7重量%以下、なお有利には6重量%以下、非常に有利には5重量%以下、特に有利には4.5重量%以下、極めて特に有利には4重量%以下、かなりより有利には3.5重量%以下、特に3重量%以下または2重量%以下の香料を含む。ここで、本明細書全体において、違う記載が明確になされているか、または一定の文脈から明らかに異なった根拠がある場合を除いては、重量%の記載は常に製品全体について言及していることに注意しなければならない。
【0053】
本発明の意味における香料の一般概念は、通常の定義と一致する。即ち、香料は通常、その芳香、特に良い芳香によって知覚される物質である。これらは好ましくは芳香物質も含む。一般に使用される香料は、特に、天然物由来の、精油、花精油、植物性物質および動物性物質の抽出物、単離成分(単離物)、半合成および完全合成の均一な香料である。
【0054】
考えられる酸化剤の全ては、酸化剤として使用され得、その例は、過ホウ酸塩、過炭酸塩、過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウム、重クロム酸塩、亜ジチオン酸塩、過マンガン酸塩、塩素、濃硫酸、有機過酸、次亜塩素酸塩、二酸化塩素、過酸化物などである。有利に使用され得る一連の漂白剤を、更に以下に列挙する。
【0055】
酸化剤、好ましくは漂白剤は、好適には被覆され得る。被覆は他成分との相互作用を低減する働きをし得るが、それは完全に成功するわけではない。
【0056】
更に好ましい態様では、酸化剤は、好ましくは酸、特に好ましくは過カルボン酸に基づいた、酸化漂白剤である。
【0057】
更に好ましい態様では、本発明の製剤は、モノ−およびジ−過カルボン酸、特にジペルオキシドデカン酸または好ましくはイミド過カルボン酸、特に好ましくは6−フタルイミド過カプロン酸(6−フタルイミド過ヘキサン酸、PAP)から有利には選択され、および/または大気圧下で25℃超、特に35℃超、好ましくは45℃超、好適には50℃超、特に好ましくは100℃超の融点を有する、過カルボン酸を含む。
【0058】
更に好ましい態様では、酸化剤、特に過カルボン酸は、本質的に粒子状であり、好ましくは被覆されており、被膜の重量は、酸化剤を含む粒子全体、好ましくは顆粒に基づいて有利には0.1〜30重量%である。ここで「本質的に」は、好ましくは、製造されたばかりの製品において、酸化剤の全割合に基づいた重量%で表して、有利には少なくとも50、55、60、65、70、75重量%の酸化剤が粒子状であることを意味する。液体製剤では、例えば、酸化剤の一部は、特に貯蔵期間後は、溶解状態であってよい。
【0059】
好ましい態様では、本発明の製剤は、少なくとも0.01重量%の界面活性剤を含む。
【0060】
製剤全体の界面活性剤含有量は、例えば、製剤全体に基づいて、0.1〜60重量%、好ましくは1〜50重量%、有利には5〜45重量%、より有利には10〜40重量%、特に15〜30重量%であり得る。別の好ましい態様では、界面活性剤含有量の下限値は、製剤全体に基づいて、好ましくは、1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、14重量%、15重量%、16重量%、17重量%、18重量%、19重量%、20重量%、21重量%、22重量%、23重量%、24重量%、25重量%、26重量%、27重量%、28重量%、29重量%、または30重量%の値であってもよい。界面活性剤含有量の下限値は、より高い値、例えば、好ましくは、製剤全体に基づいて、35重量%、40重量%、45重量%、50重量%、55重量%、または60重量%の値であってもよい。
【0061】
界面活性剤の上限値は、好ましくは、65重量%、60重量%、55重量%、50重量%、45重量%、40重量%、35重量%、30重量%、または25重量%の値、或いは僅かに20重量%、19重量%、18重量%、17重量%、16重量%、15重量%、14重量%、13重量%、12重量%、11重量%、または10重量%の値であってもよい。例えば、上限値と下限値の上記記載を組み合わせることも可能であり、例えば、4〜18重量%の界面活性剤含有量と記載することもできる。製剤が0重量%の界面活性剤を含むこともできる。
【0062】
アニオン性界面活性剤、例えば、(直鎖)アルキルベンゼンスルホネート、脂肪アルコールスルフェートまたはアルカンスルホネートなどが、本発明において特に好ましく、その割合は好ましくは例えば製剤全体に基づいて0.1〜30重量%であり、および/または非イオン性界面活性剤、例えば、アルキルポリグリコールエーテル、アルキルポリグルコシドまたはアミンオキシドなどが、本発明において特に好ましく、その割合は好ましくは例えば製剤全体に基づいて0.1〜30重量%である。
【0063】
本発明の製剤は、カチオン性界面活性剤を、例えば、0.01重量%または0.05重量%から、50重量%までの割合で含むこともできる。しかし、カチオン性界面活性剤を含まない本発明の製剤に対して、対応する好ましい態様が存在する。ここでは、それは、製剤が、10重量%未満、好ましくは5重量%未満、有利には3重量%未満、より有利には1重量%未満、更に有利には0.5重量%未満、特に0重量%のカチオン性界面活性剤を含むことを意味する。
【0064】
好ましい態様では、本発明の製剤は、電解質、特に無機および/または有機塩、特にリン酸塩、クエン酸塩および/または硫酸塩、特に好ましくは硫酸ナトリウムを、好適には、各々の場合に製剤全体に基づいて、少なくとも0.1重量%、有利には少なくとも3重量%、特に5〜30重量%の割合で含む。製剤が0重量%の電解質を含むこともできる。
【0065】
本発明の製剤が、錯化剤、例えばニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸またはホスホン酸塩などを、好ましくは、製剤全体に基づいて、30重量%までまたは20重量%まで、特に0〜10重量%、有利には0.1〜5重量%の割合で含む場合、本発明の更に好ましい態様が存在する。特に好ましいものは、
(a)窒素不含有錯化剤、例えば好ましくは、アルカリ金属ポリホスホン酸塩、モノ−またはポリ−ホスホン酸、特に、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)、クエン酸および/または短鎖ジカルボン酸、および/または
(b)キノリンおよび/またはその塩、ピコリン酸およびジピコリン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)(DTPMP)、アザシクロヘプタンジホスホネート(AHP)、ニトリロ三酢酸(NTA)、アミノポリカルボン酸、アミノヒドロキシポリカルボン酸、ポリホスホン酸およびアミノポリホスホン酸から成る群から選択される錯化剤
である。ここで、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸が最も好ましい。製剤が0重量%の錯化剤を含むこともできる。
【0066】
錯化剤は、好ましくは、酸化過程の触媒として特に作用でき、酸化剤(例えばPAPのような過カルボン酸)の分解を招き得る重金属を不活性化または結合するために、本発明に従って使用され得る。重金属は、例えば、製造プラントの送水管または金属部品によって、或いは本発明の製剤、例えば洗剤または洗浄剤の原料または成分として、導入され得る。
【0067】
本発明の好ましい態様では、本発明の製剤は、酵素、例えば、プロテアーゼ、アミラーゼ、カタラーゼ、ペルオキシダーゼ、セルラーゼおよび/またはリパーゼ、および/または酵素安定剤を、好ましくは各々の場合に製剤全体に基づいて0〜10重量%の割合で含む。製剤が0重量%の酵素を含むこともできる。
【0068】
好ましい態様では、本発明の製剤はビルダーを含む。本発明の更に好ましい態様では、製剤のビルダー含有量は、例えば、0〜99重量%、好ましくは1〜60重量%、有利には2〜50重量%、より有利には3〜60重量%、更に有利には5〜50重量%、特に6〜40重量%である。別の好ましい態様では、ビルダー含有量の下限値は、好ましくは7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、14重量%、15重量%、16重量%、17重量%、18重量%、19重量%、20重量%、21重量%、22重量%、23重量%、24重量%、25重量%、26重量%、27重量%、28重量%、または29重量%、または30重量%の値であってよい。下限値はより高い値、例えば、好ましくは35重量%、40重量%、45重量%、50重量%、55重量%、または60重量%の値であってもよい。
【0069】
更に好ましい態様では、ビルダー含有量の上限値は、好ましくは、70重量%、71重量%、72重量%、73重量%、74重量%、75重量%、76重量%、77重量%、78重量%、79重量%、80重量%、81重量%、82重量%、83重量%、84重量%、85重量%、86重量%、87重量%、88重量%、89重量%、90重量%、91重量%、92重量%、93重量%、94重量%、または95重量%の値であってよい。特に上限値はより低い値、例えば、好ましくは65重量%、45重量%、35重量%、30重量%、25重量%、20重量%、15重量%、10重量%、または5重量%の値であってもよい。別の態様では、ビルダーを含まない、即ち0重量%のビルダーを含むことも可能である。
【0070】
別の好ましい態様に従った液体洗剤の特定のケースでは、少量のビルダー、例えば、
0.1重量%超、0.5重量%超、または1重量%超、しかし有利には、30重量%未満、好ましくは20重量%未満、特に10重量%未満しか含まれない場合もある。
【0071】
別の好ましい態様では、本発明の製剤は、特にビルダーとして、脂肪酸、好ましくは飽和および/または分枝脂肪酸、特に40℃未満、好ましくは30℃未満の融点を有するもの、および/またはクエン酸および/またはクエン酸塩を、好ましくは例えば0〜15重量%の割合で、および/またはポリアクリレートを、好ましくは例えば0〜15重量%の割合で、および/またはホスホネートを含み、記載した重量%は各々の場合において製剤全体に基づく。
【0072】
本発明の製剤が、少なくとも本質的にハロゲン化物イオン、特に塩化物イオンを含まない場合、ハロゲン化物イオン、特に塩化物イオンの割合が、有利には500ppm以下、好ましくは100ppm以下、特に30ppm以下である場合、これは好ましい態様である。意外にも、例えば通常の洗剤およびクリーナーにおいて多くの粗原料または粗成分中の不純物故に通常生じ得るような、ハロゲン化物イオン、特に塩化物イオンの高濃度は、特に液体製剤において、過カルボン酸のような酸化剤の分解を増進させ得ることがわかった。従って、ハロゲン化物イオン濃度、特に塩化物イオン濃度の低下は、過カルボン酸のような酸化剤の分解を低減させる。本発明では、硫酸メチル、リン酸メチル、トシル酸メチルまたはクメンスルホン酸メチル化合物を用いることによって、或いは塩化物含有量が低い出発物質または成分を使用する(例えば、ハライドフリー界面活性剤、ハライドフリーホスホネートなどのような本質的にハライドを含有しない化合物の使用)ことによって、低い塩化物イオン濃度が達成され得る。
【0073】
更に好ましい態様では、各々の場合、製剤中の香料の全割合に基づいた重量%で表して、含まれる香料の、30重量%未満、好ましくは20重量%未満、有利には15重量%未満、より有利には10重量%未満、なお有利には5重量%未満、更に有利には3重量%未満、より有利には2重量%未満、更に有利には1重量%未満、特に有利には0.5重量%未満、特に0重量%が、アルデヒド官能基(RCH=O)および/またはケト基(RR’C=O)を有する香料から選択される。
【0074】
製剤が液体状、好ましくは含水状または不含水状、有利には分散液、好ましくはエマルションまたは懸濁液である場合、これは好ましい態様である。ここで製剤は、パウチとして存在していてもよい。
【0075】
本発明によって、著しい洗浄力を有する液体洗剤が、特に漂白可能な汚れの範囲において、製品および洗浄液の両方の極めて快い芳香と組み合わさって、実現され得る。製品の芳香の効果は、長期保存時でさえ全く変化せず、香料は、漂白剤への不安定化作用を示さない。
【0076】
更に好ましい態様では、特に液体状である、製剤は、有利には、7以下、特に3.5〜7、好ましくは4.0〜6.5、特に好ましくは4.5〜6、極めて好ましくは約5のpHを示し、および/または製剤が液体製剤である限りは、製剤は好ましくは、過カルボン酸、特にイミド過カルボン酸、好ましくはグリセリンを溶解する能力が低い、少なくとも1種の水混和性溶媒を含み得る。
【0077】
漂白剤、特にPAPのような過カルボン酸に基づく漂白剤は、酸性環境下、特に約6のpHで、比較的有効に安定化され得る。好ましい態様でのpHの可能な低下は、最終製剤、好ましくは液体製剤、特に液体洗剤およびクリーナーにおいて、例えば、酸または酸性塩の添加によって達成され得る。例えばビルダーとしても使用され得る、重硫酸塩、重炭酸塩および有機ポリカルボン酸が、本発明では好ましい。また、錯化剤としても使用され得る、ホスホン酸塩またはクエン酸塩は、ホスホン酸またはクエン酸として作用することができ、所望のpHはアルカリを添加することによって調整できる。LASのようなイオノゲン性界面活性剤を酸として添加することも可能である。この場合、水酸化ナトリウムの後の添加によってpHは調整され得る。
【0078】
好ましい態様では、本発明の製剤、好ましくは(液体)洗剤またはクリーナーは、少なくとも1種の脂肪酸を含む。飽和および/または分枝脂肪酸が本発明では好ましく、特に30℃未満の融点を有するものが好ましい。本発明では、例えば、Sasol製Isocarb-16を、本発明の洗剤またはクリーナーに使用することができる。
【0079】
本発明の製剤、好ましくは(液体)洗剤またはクリーナーは、有利には、クエン酸またはクエン酸塩を含むことができる。クエン酸は確かに、過カルボン酸、特にPAPの分解を招き得る。それにも拘わらず、本発明の製剤、洗剤またはクリーナーに(例えばビルダーおよび/または錯化剤として)、クエン酸またはクエン酸塩を使用することは場合によって有利であり得る。
【0080】
本発明の製剤は、ゲル様またはペースト様の粘稠度を有するものであってもよい。好ましい態様では、製剤は注入可能であり、好ましくは、25℃の温度および30s−1の剪断速度で100〜10,000mPasの粘度を有する。
【0081】
別の好ましい態様では、製剤は、固体状、好ましくは粉末状である。
【0082】
本発明の好ましい態様では、粉末は、主として(即ち、粉末全体に基づいて、50重量%超、60重量%超、70重量%超、80重量%超、90重量%超、または95重量%超の量の)、均一な、好ましくはほぼ球状または楕円体状の粒子からなる。楕円体は球体に似ているが、縦軸と横軸の長さが異なる。しかしながら、粉末は、粒子以外の形態からなっていてもよく、主として以下のようなものがある:
(a)立方体(正六面体)または少なくともほぼ立方体、または
(b)平行六面体(例えば直平行六面体)または少なくともほぼ平行六面体、
(c)層状(プレート様形態など)または少なくともほぼ層状、または
(d)針様または繊維状、或いは少なくともほぼ針様または繊維状、もしくは
(e)円筒形または
(f)ストランド状または少なくともほぼストランド状。
【0083】
本発明の別の好ましい態様では、本発明の製剤は、固体である場合、200〜1500g/Lの範囲の嵩密度を有する。嵩密度の下限値は、好ましくは、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700または750g/Lの値であってよい。下限値はより高くてもよく、例えば800g/Lであってよい。嵩密度の上限値は、好ましくは、1450、1400、1350、1300、1250、1200、1150、1100、1050、1000、900、700、850、800または750g/Lの値であってよい。上限値はより低くてもよく、例えば、好ましくは、700、650、600、550または500g/Lの値であってよい。
【0084】
固体の製剤が、加圧、圧延、ブリケット化、ペレット化、押出、凝集のような加工法または関連する圧縮加工法によって得られる、圧縮体である場合、これは更に好ましい態様である。
【0085】
更に好ましい態様では、固体状の製剤は、成形体、好ましくはタブレットまたはブロックまたはストランドである。多相または多層成形体が好ましい場合がある。固体パウチ、即ち例えばパウチ入り粉末も可能である。
【0086】
液体製剤、特に液体の洗剤またはクリーナーにおいて、(液体製剤の)分散液中の無機塩、特に好ましくは硫酸ナトリウムの含有量は、分散液の貯蔵または保存温度(約20℃)より5℃、特に10℃、好ましくは15℃低い温度で、分散液の水相が無機塩で飽和となる分散液が本質的に存在するように、選択され得る。この態様では、無機塩、特に好ましくは硫酸ナトリウムの含有量は、無機塩で飽和となった分散液が、約0℃〜15℃、特に0℃〜10℃、好ましくは0℃〜5℃で得られるように、選択され得る。そして、分散液中の無機塩、特に好ましくは硫酸ナトリウムの含有量は、組成物全体に基づいて、5〜30重量%、特に10〜30重量%、好ましくは15〜30重量%であり得る。
【0087】
また、更に好ましい態様では、本発明の製剤、好ましくは液体製剤、特に液体の洗剤またはクリーナー中の無機塩、特に好ましくは硫酸ナトリウムの含有量は、製剤中の界面活性剤が、特に塩析によって、即ち界面活性剤含有量が低い連続相および好ましくは層状の一般に高粘度の結晶性または液晶性界面活性剤リッチ相への相分離を生じることによって、好ましくは少なくとも1種の硫酸塩化合物、特に好ましくは硫酸ナトリウムを添加することによって、少なくとも本質的に不活性となるように、選択され得る。このような態様を用いることで、有機過カルボン酸の溶解は、組成物、好ましくは洗剤またはクリーナー組成物において、少なくとも本質的に防がれるか、または少なくとも低減される。本発明において、「連続相」の概念は、その中に溶解する成分または要素(例えば塩、界面活性剤など)を含む分散剤を意味すると理解されたい。本発明において、水は好ましい分散剤である。
【0088】
特定の理論に拘束されるものではないが、好ましい態様では、例えば、硫酸塩の添加によって、可能であれば、酸化剤の不活性化を招き得る界面活性剤は、少なくとも部分的に不活性化される。これは塩析によって起こり得、このとき界面活性剤は、特にミセル活性状態から、ほぼ界面活性剤不含有の連続相に分散される、好ましくはラメラ結晶性または液晶性状態(結晶または液晶の形成)に変換され得る。遠心分離によって分離され得る、分散液晶自体は、例えば、可能な限り高粘性でなければならない。従って、遊離または活性界面活性剤の含有量、即ち液体製剤、好ましくは液体洗剤および洗浄剤、または本発明の液体洗剤および洗浄剤の連続相中でミセル状の界面活性剤の含有量は、好ましい態様では非常に低くてよく、有利には1%以下である。
【0089】
好ましい態様では、本発明の製剤、特に液体洗剤または洗浄剤中の、無機塩、特に好ましくは硫酸ナトリウムの濃度は、有利には、未希釈洗剤または洗浄剤の連続相中に1%未満の溶解した界面活性剤が存在し、塩、好ましくは硫酸塩の結晶化が、特に0℃までの温度の低下時に、起こらないように、選択すべきである。
【0090】
非イオン性界面活性剤は特に、本発明の製剤、好ましくは液体製剤、特に液体洗剤または洗浄剤中の、過カルボン酸の安定性に関して問題を有し得るので、本発明の製剤は、好ましくは、適切に調節されたまたは最適化された界面活性剤比を示し得る。従って、アルキルポリグリコールエーテルの含有量は、好ましくは、可能な限り低くした方がよい。好ましい態様では、非イオン性界面活性剤の含有量は実質上ゼロになる。適当な組成物は、界面活性剤として、(直鎖)アルキルベンゼンスルホネートおよび/または(第二級)アルカンスルホネートのみを含み得、漂白剤の著しい安定性を示し得る。更に好ましい態様では、本発明の製品、特に洗剤、ケア剤または洗浄剤は、少なくとも1種、好ましくは2種以上の活性成分、特に、有利には下記からなる群から選択される洗剤、ケア剤および/または洗浄剤活性成分を含む:アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、酸性化剤、アルカリ性化剤、しわ取り剤、抗菌物質、酸化防止剤、再付着防止剤、帯電防止剤、ビルダー、漂白剤、漂白活性剤、漂白安定剤、漂白触媒、アイロン助剤、共ビルダー、収縮防止剤、電解質、酵素、着色安定剤、着色剤、色素、色移り防止剤、蛍光剤、殺真菌剤、殺菌剤、臭気複合物質、助剤、ヒドロトロープ、すすぎ剤、錯化剤、防腐剤、腐食防止剤、蛍光増白剤、芳香担体、パール化剤、pH調整剤、疎化剤・含浸剤、ポリマー、膨潤・滑り防止剤、発泡防止剤、層状シリケート、防汚物質、グレーイング防止剤、シリコーン油、UV保護物質、粘度調節剤、増粘剤、変色防止剤、グレーイング阻害剤、ビタミンおよび/または柔軟化すすぎ剤。更に好ましい態様では、本発明の製剤は、1種以上の皮膚ケアおよび/または皮膚保護および/または皮膚治癒活性物質を含む。
【0091】
皮膚ケア活性物質は、皮膚に感覚的および美容的利点を与える活性物質の全てである。皮膚ケア活性物質は、好ましくは下記物質から選択される。
a)蝋、例えば、カルナウバ蝋、鯨蝋、密蝋、ラノリンおよび/またはそれらの誘導体など。
b)疎水性植物抽出物。
c)炭化水素、例えば、スクアレンおよび/またはスクアラン。
d)高級脂肪酸、好ましくは、少なくとも12個の炭素原子を有するもの、例えば、ラウリン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、リノール酸、イソステアリン酸および/またはポリ不飽和脂肪酸など。
e)高級脂肪アルコール、好ましくは、少なくとも12個の炭素原子を有するもの、例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、コレステロールおよび/または2−ヘキサデカノールなど。
f)エステル、好ましくは、セチルオクタノエート、ラウリルラクテート、ミリスチルラクテート、セチルラクテート、イソプロピルミリステート、ミリスチルミリステート、イソプロピルパルミテート、イソプロピルアジペート、ブチルステアレート、デシルオレエート、コレステロールイソステアレート、グリセロールモノステアレート、グリセロールジステアレート、グリセロールトリステアレート、アルキルラクテート、アルキルシトレートおよび/またはアルキルタートレートなど。
g)脂質、例えば、コレステロール、セラミドおよび/またはスクロースエステルなど。
h)ビタミン、例えば、ビタミンAおよびE、ビタミンCアルキルエステルを含むビタミンアルキルエステルなど。
i)日焼け止め。
j)リン脂質。
k)α−ヒドロキシ酸の誘導体。
l)香料。
m)化粧品用の殺菌剤、サリチル酸のような合成品および/またはニーム油のような天然品など。
n)シリコーン。
o)上記成分の所望の混合物。
【0092】
本発明の製剤の好ましい成分を以下により詳細に記載する。本発明の製品がアニオン性界面活性剤を含むことが好ましい。例えば、スルホネート型およびスルフェート型のアニオン性界面活性剤を使用する。好適なスルホネート型の界面活性剤は、好ましくは、例えば、末端または内部二重結合を有するC12〜18−モノオレフィンから、三酸化硫黄ガスによるスルホン化とそのスルホン化生成物のその後のアルカリ加水分解または酸加水分解により得られるような、C9〜13−アルキルベンゼンスルホネート、オレフィンスルホネート、即ち、アルケンおよびヒドロキシアルカンのスルホネートおよびジスルホネートの混合物である。C12〜18−アルカンから、例えば、スルホクロロ化またはスルホキシド化およびその後の加水分解または中和により得られるアルカンスルホネートも好適である。α−スルホ脂肪酸のエステル(エステルスルホネート)、例えば、水添ココ、パーム核または獣脂脂肪酸のα−スルホン化メチルエステルも好適である。
【0093】
スルホン化脂肪酸グリセロールエステルも適当なアニオン性界面活性剤である。脂肪酸グリセロールエステルは、1〜3molの脂肪酸を用いたモノグリセロールのエステル化によって、または0.3〜2molのグリセロールを用いたトリグリセリドのエステル交換によって得られるような、モノエステル、ジエステルおよびトリエステル、並びにそれらの混合物であると理解される。好ましいスルホン化脂肪酸グリセロールエステルは、6〜22個の炭素原子を有する飽和脂肪酸、例えばカプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸またはベヘン酸のスルホン化生成物である。
【0094】
好ましいアルキル(アルケニル)スルフェートは、ココ脂肪アルコール、獣脂脂肪アルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコールまたはステアリルアルコールのようなC12〜C18脂肪アルコール、またはC10〜C20オキソアルコールの硫酸ヘミエステル、或いはこれらの鎖長を有する第二級アルコールのヘミエステルの、アルカリ金属塩、特に、ナトリウム塩である。また、合成的または石油化学的に製造された直鎖アルキル基を含み、脂肪化学原料に基づく適切な化合物に類似した分解挙動を有する、上記鎖長のアルキル(アルケニル)スルフェートも好ましい。洗浄という観点からは、C12〜C16アルキルスルフェートおよびC12〜C15アルキルスルフェート、およびC14〜C15アルキルスルフェートが好ましい。DAN(登録商標)の名称で市販品としてShell Oil社から得られる2,3−アルキルスルフェートも好適なアニオン性界面活性剤である。
【0095】
また、平均3.5molのエチレンオキシド(EO)を含む2−メチル分枝C9〜11アルコールまたは1〜4EO含有C12〜18脂肪アルコールのような、1〜6molのエチレンオキシドでエトキシル化された直鎖または分枝C7〜21アルコールの、硫酸ヘミエステルも好ましい。その高い発泡能のため、それらは特に洗浄剤に、好ましくは比較的少量でのみ、例えば1〜5重量%の割合で用いられる。
【0096】
別の種類のアニオン性界面活性剤は、塩基性触媒の存在下で脂肪アルコールエトキシレートとクロロ酢酸ナトリウムを反応させることにより得られるエーテルカルボン酸である。それらは一般式:
10O−(CH−CH−O)−CH−COOH
[式中、R10はC〜C18であり、pは0.1〜20である。]
を有する。エーテルカルボン酸は水の硬度に敏感ではなく、ひときわ優れた界面活性特性を示す。
【0097】
酸価10〜140を有する鎖長10〜25炭素原子の少なくとも一つの不飽和を持つカルボン酸による無水マレイン酸のエン付加物と、ジヒドロキシアルカンまたはポリヒドロキシアルカン、単糖類および二糖類、ポリエチレングリコールとの部分エステルもまた、適当なアニオン性界面活性剤の例である。
【0098】
好ましいアニオン性界面活性剤は、分枝または非分枝、飽和または不飽和、脂肪族または芳香族、非環式または環式の、所望によりアルコキシル化された、4〜28個、好ましくは6〜20個、特に8〜18個、特に好ましくは10〜16個、格段に好ましくは12〜14個の炭素原子のアルキル基の他、2つ以上のアニオン性基、特に2つの酸基、好ましくはカルボキシレート基、スルホネート基および/またはスルフェート基、特に1つのカルボキシレート基と1つのスルフェート基を有する。これらの化合物の例は、α−スルホ脂肪酸塩、アシルグルタメート、モノグリセリドジスルフェート、およびグリセロールジスルフェートのアルキルエーテル、特に下記のモノエステル化スルホスクシネートがある。
【0099】
スルホスクシネート、スルホスクシナメートおよびスルホスクシンアミド、特にスルホスクシネートおよびスルホスクシナメートが、特に好ましいアニオン性界面活性剤であり、スルホスクシネートが格段に好ましい。スルホスクシネートは、スルホコハク酸HOOCCH(SOH)CHCOOHのモノエステルおよびジエステルの塩であり、スルホスクシナメートはスルホコハク酸のモノアミドの塩を意味するものと理解され、スルホスクシンアミドはスルホコハク酸のジアミドの塩を意味するものと理解される。
【0100】
好ましい塩は、アルカリ金属塩、アンモニウム塩、モノアルカノールアンモニウム塩、ジアルカノールアンモニウム塩およびトリアルカノールアンモニウム塩、例えば、モノエタノールアンモニウム塩、ジエタノールアンモニウム塩またはトリエタノールアンモニウム塩、特に、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩またはアンモニウム塩、特に好ましくはナトリウム塩またはアンモニウム塩、格段に好ましくはナトリウム塩である。
【0101】
スルホスクシネートでは、スルホコハク酸の1つまたは2つのカルボキシル基は、好ましくは2つの同じまたは異なる分枝または非分枝、飽和または不飽和、非環式または環式の、所望によりアルコキシル化された、4〜22個、好ましくは6〜20個、特に8〜18個、特に好ましくは10〜16個、格段に好ましくは12〜14個の炭素原子を有するアルコールでエステル化されている。非分枝および/または飽和および/または非環式および/またはアルコキシル化アルコール、特に、非分枝飽和脂肪アルコール、および/またはエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド、好ましくはエチレンオキシドでアルコキシル化され、アルコキシル化度が1〜20、好ましくは1〜15、特に1〜10、特に好ましくは1〜6、格段に好ましくは1〜4の非分枝飽和脂肪アルコールの、エステルが好ましい。本発明の構造には、モノエステルがジエステルより好ましい。特に好ましいスルホスクシネートは、例えば、スルホスクシネート含有量が30重量%であるTego(登録商標)Sulfosuccinat F 30(Goldschmidt)として市販されているスルホコハク酸ラウリルポリグリコールエステル二ナトリウム塩(ラウリル−EO−スルホスクシネート、二ナトリウム塩;INCI Disodium Laureth Sulfosuccinate)である。
【0102】
スルホスクシナメートまたはスルホスクシンアミドでは、スルホコハク酸の1つまたは両方のカルボキシル基が、1つまたは2つの同一または異なる、分枝または非分枝、飽和または不飽和、非環状または環状の、場合によってアルコキシル化されている、4〜22個、好ましくは6〜20個、特に8〜18個、特に好ましくは10〜16個、格段に好ましくは12〜14個の炭素原子を有するアルキル基を含有する第一級または第二級アミンとカルボン酸アミドを形成する。非分枝および/または飽和および/または非環状アルキル基、特に非分枝脂肪アルキル基が特に好ましい。
【0103】
例えば、International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbookに詳細に記載されている、次のINCIによる記載のスルホスクシネートおよびスルホスクシナメートもまた好適である:アンモニウムジノニルスルホスクシネート、アンモニウムラウリルスルホスクシネート、ジアンモニウムジメチコンコポリオールスルホスクシネート、ジアンモニウムラウラミド−MEAスルホスクシネート、ジアンモニウムラウリルスルホスクシネート、ジアンモニウムオレアミドPEG−2スルホスクシネート、ジアミルナトリウムスルホスクシネート、ジカプリルナトリウムスルホスクシネート、ジシクロヘキシルナトリウムスルホスクシネート、ジヘプチルナトリウムスルホスクシネート、ジヘキシルナトリウムスルホスクシネート、ジイソブチルナトリウムスルホスクシネート、ジオクチルナトリウムスルホスクシネート、ジナトリウムセテアリルスルホスクシネート、ジナトリウムコカミドMEA−スルホスクシネート、ジナトリウムコカミドグルコシドスルホスクシネート、ジナトリウムココイルブチルグルセス−10スルホスクシネート、ジナトリウムC12−15パレススルホスクシネート、ジナトリウムデセス−5スルホスクシネート、ジナトリウムデセス−6スルホスクシネート、ジナトリウムジヒドロキシエチルスルホスクシニルウンデシレネート、ジナトリウムジメチコンコポリオールスルホスクシネート、ジナトリウム水添コットンシードグリセリドスルホスクシネート、ジナトリウムイソデシルスルホスクシネート、ジナトリウムイソステアラミドMEA−スルホスクシネート、ジナトリウムイソステアラミドMIPA−スルホスクシネート、ジナトリウムイソステアリルスルホスクシネート、ジナトリウムラネス−5スルホスクシネート、ジナトリウムラウラミドPEG−5スルホスクシネート、ジナトリウムラウレス−6スルホスクシネート、
【0104】
ジナトリウムラウレス−9スルホスクシネート、ジナトリウムラウレス−12スルホスクシネート、ジナトリウムラウリルスルホスクシネート、ジナトリウムミリスタミドMEA−スルホスクシネート、ジナトリウムノノキシノール−10スルホスクシネート、ジナトリウムオレアミドMEA−スルホスクシネート、ジナトリウムオレアミドMIPA−スルホスクシネート、ジナトリウムオレアミドPEG−2スルホスクシネート、ジナトリウムオレス−3スルホスクシネート、ジナトリウムオレイルスルホスクシネート、ジナトリウムパルミタミドPEG−2スルホスクシネート、ジナトリウムパルミトレアミドPEG−2スルホスクシネート、ジナトリウムPEG−4コカミドMIPA−スルホスクシネート、ジナトリウムPEG−5ラウリルシトレートスルホスクシネート、ジナトリウムPEG−8パームグリセリドスルホスクシネート、ジナトリウムリシノレアミドMEA−スルホスクシネート、ジナトリウムシトステレス−14スルホスクシネート、ジナトリウムステアラミドMEA−スルホスクシネート、ジナトリウムステアリルスルホスクシナメート、ジナトリウムステアリルスルホスクシネート、ジナトリウムトールアミドMEA−スルホスクシネート、ジナトリウム獣脂アミドMEA−スルホスクシネート、ジナトリウム獣脂スルホスクシナメート、ジナトリウムトリデシルスルホスクシネート、ジナトリウムウンデシレンアミドMEA−スルホスクシネート、ジナトリウムウンデシレンアミドPEG−2スルホスクシネート、ジナトリウム小麦ゲルマミドMEA−スルホスクシネート、ジナトリウム小麦ゲルマミドPEG−2スルホスクシネート、ジ−TEA−オレアミドPEG−2スルホスクシネート、ジトリデシルナトリウムスルホスクシネート、ナトリウムビスグリコールリシノスルホスクシネート、ナトリウム/MEAラウレス−2スルホスクシネートおよびテトラナトリウムジカルボキシエチルステアリルスルホスクシナメート。更に別の好適なスルホスクシナメートは、ジナトリウムC16〜18−アルコキシプロピレンスルホスクシナメートである。
【0105】
本発明の製剤におけるアニオン性界面活性剤、好ましくは、記載したアニオン性界面活性剤の含有量は、対象の製剤によって果たされる目的に応じて、広い範囲内で変動し得る。例えば、本発明の製剤は、かなり多量の、好ましくは、40重量%、50重量%または60重量%まで、或いはそれを超える程度までのアニオン性界面活性剤を含み得る。本発明の製剤は、同様に、ごく少量の、例えば15重量%もしくは10重量%未満または5重量%未満或いはそれより少ないアニオン性界面活性剤も含み得る。しかしながら、本発明の製剤では、アニオン性界面活性剤は、2〜35重量%、特に5〜30重量%の量で存在することが有利であり、10重量%を超える、更に15重量%までも超える濃度が特に好ましい。好ましい態様によれば、本発明の製品は、アニオン性界面活性剤を、好ましくは、少なくとも0.1重量%の割合で含む。
【0106】
記載したアニオン性界面活性剤の他に、またそれらとは独立に、本発明の製剤は石鹸を含むことができる。特に適しているのは、飽和脂肪酸石鹸、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、水添エルカ酸およびベヘン酸の塩、特に、天然脂肪酸、例えば、ココナツ、パーム脂肪酸または獣脂脂肪酸由来の石鹸混合物である。製剤における石鹸の含有量は、他の界面活性剤とは独立に、好ましくは、3重量%以下、特に0.5〜2.5重量%である。
【0107】
アニオン性界面活性剤および石鹸は、ナトリウム、カリウムまたはアンモニウム塩の形で存在し得、また有機塩基、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミンまたはトリエタノールアミンの可溶性塩としても存在し得る。好ましくは、アニオン性界面活性剤および石鹸は、ナトリウムまたはカリウム塩の形、特にナトリウム塩の形で存在する。アニオン性界面活性剤および石鹸は、アニオン性界面活性酸、所望により、脂肪酸を、噴霧乾燥される組成物中に組み込んだ後、これらの酸が、噴霧乾燥される組成物中のアルカリ性担体によって中和されることにより、イン・サイチューでも調製され得る。
【0108】
有利には、本発明の製剤は同様に、非イオン性界面活性剤を、固体製剤および液体製剤の両方の形態で含み得る。例えば、非イオン性界面活性剤の含有量は、2重量%または3重量%または5重量%までであり得る。便宜な場合には、より多くの非イオン性界面活性剤が含まれ得、例えば5重量%までまたは10重量%または15重量%または20重量%または30重量%或いはそれを超えた量である。有用な下限値は、1重量%、2重量%、3重量%または4重量%の値であり得る。
【0109】
しかしながら、非イオン性界面活性剤は、好ましくは、より多量に、即ちいずれの場合も製剤全体に基づいて50重量%まで、有利には0.1〜40重量%、特に好ましくは0.5〜30重量%、特に2〜25重量%の量で含まれ得る。好ましい態様によれば、本発明の製品は、非イオン性界面活性剤を、好ましくは、少なくとも0.1重量%の割合で含む。
【0110】
先行技術により知られている全ての非イオン性界面活性剤が、有利には本発明の製剤に含まれ得る。好ましい非イオン性界面活性剤については以下に示す。
【0111】
本発明の製剤、例えば、特に、クリーナー、ケア剤および洗剤は、好ましくはカチオン性界面活性剤も含む。好適なカチオン性界面活性剤は、例えば、界面活性第四級化合物、特にアンモニウム、スルホニウム、ホスホニウム、ヨードニウムまたはアルソニウム基を有するものである。抗菌効果を有する第四級界面活性化合物を使用することによって、抗菌効果を有し、または他の成分によって既に存在する可能性のある抗菌効果を向上させる製剤を設計することができる。
【0112】
特に好ましいカチオン性界面活性剤は、一般式:
(RI)(RII)(RIII)(RIV)N
[式中、RI〜RIVは、同一または異なるC1〜22−アルキル基、C7〜28−アラルキル基または複素環式基であり、この場合、2つの基、または、ピリジンの場合のように芳香族結合のケースでは3つの基は、複素環の窒素原子と結合して、例えば、ピリジニウムまたはイミダゾリニウム化合物を形成し、Xはハロゲン化物イオン、硫酸イオン、水酸化物イオンまたは同様のアニオンである。]
の第四級の、一部のケースでは抗菌効果を有する、アンモニウム化合物(QAC;INCI 第四級アンモニウム化合物)である。
最適な抗菌効果を得るには、少なくとも1つの基の鎖長が8〜18個、特に12〜16個の炭素原子であることが好ましい。
【0113】
QACは、第三級アミンと、例えば、塩化メチル、塩化ベンジル、硫酸ジメチル、臭化ドデシル、またエチレンオキシドのようなアルキル化剤とを反応させることにより調製することができる。1つの長アルキル基と2つのメチル基を有する第三級アミンのアルキル化は特に容易に行われる。2つの長い基と1つのメチル基を有する第三級アミンの四級化は穏和な条件下で塩化メチルを用いて行うことができる。3つの長アルキル基またはヒドロキシ置換アルキル基を有するアミンは、反応性が低く、硫酸ジメチルを用いて四級化することが好ましい。
【0114】
好適なQACは、例えば、塩化ベンザルコニウム(N−アルキル−N,N−ジメチルベンジルアンモニウムクロライド、CAS番号8001-54-5)、ベンザルコンB(m,p−ジクロロベンジル−ジメチル−C12−アルキルアンモニウムクロライド、CAS番号58390-78-6)、塩化ベンゾキソニウム(ベンジルドデシルビス(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムクロライド)、臭化セトリモニウム(N−ヘキサデシル−N,N−トリメチルアンモニウムブロマイド、CAS番号57-09-0)、塩化ベンゼトニウム(N,N−ジメチル−N−[2−[2−[p−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノキシ]エトキシ]エチル]ベンジルアンモニウムクロライド、CAS番号121-54-09)、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、例えばジ−n−デシルジメチルアンモニウムクロライド(CAS番号7173-51-5-5)、臭化ジデシルジメチルアンモニウム(CAS番号2390-68-3)、塩化ジオクチルジエチルアンモニウム、1−セチルピリジニウムクロライド(CAS番号123-03-5)およびヨウ化チアゾリン(CAS番号15764-48-1)並びにそれらの混合物である。好ましいQACは、C8〜18アルキル基を有する塩化ベンザルコニウム、特にC12〜14アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライドである。特に好ましいQACは、ココペンタエトキシメチルアンモニウムメトスルフェート(INCI PEG−5ココモニウムメトスルフェート;Rewoquat(登録商標)CPEM)である。
【0115】
本発明の製剤に含まれ得る抗菌カチオン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤との起こり得る不適合を回避するために、使用するカチオン性界面活性剤は、できる限りアニオン性界面活性剤に対する適合性を有するものであり、またはできる限り少ない量で使用され、或いは本発明の特別な態様では、カチオン性界面活性剤を全く使用しない。
【0116】
第四級アンモニウム化合物などの更なるカチオン性界面活性剤については、特にコンディショニング剤および柔軟剤に関連して、以下で説明する。これらも、好ましくは、本発明の製剤に含まれ得る。
【0117】
本発明の製剤、例えば好ましくは、洗剤、ケア剤および洗浄剤は、1種類以上のカチオン性界面活性剤を、有利には組成物全体に基づいて0〜30重量%、より有利には0〜20重量%超、好ましくは0.01〜10重量%、特に0.1〜5重量%の割合で含み得る。また、好適な最小値は、0.5重量%、1重量%、2重量%または3重量%であってもよい。好ましい態様によれば、本発明の製品は、カチオン性界面活性剤を、好ましくは、少なくとも0.1重量%の割合で含む。
【0118】
本発明の製剤、例えば好ましくは、洗剤、ケア剤および洗浄剤はまた、両性界面活性剤も同様に含み得る。これらについては、特にコンディショニング剤および柔軟剤に関連して、以下でより詳細に記載する。
【0119】
本発明の製剤、例えば好ましくは、洗剤、ケア剤および洗浄剤は、1種類以上の両性界面活性剤を、有利には組成物全体に基づいて0〜30重量%、より有利には0〜20重量%超、好ましくは0.01〜10重量%、特に0.1〜5重量%の割合で含み得る。
【0120】
本発明の製剤の更なる成分は、無機および有機ビルダーであってよい。無機ビルダーは、水不溶性または非水溶性成分、例えばアルミノケイ酸塩、特に、ゼオライトを含む。
【0121】
好ましい態様では、本発明の製剤は、リン酸塩を含まず、および/またはゼオライトを含まない。しかしながら、製剤はゼオライトを含んでもよい。このゼオライトの割合は、製剤の全重量に基づいて、5重量%未満、好ましくは4重量%以下、最大でも3重量%または最大でも2重量%であることが好まれ得る。
【0122】
しかしながら、本発明の製剤のゼオライト含有量が少なくとも10重量%、例えば、少なくとも15重量%または少なくとも20重量%または少なくとも30重量%、或いはそれを超える、例えば少なくとも50重量%であることも意図され得る。
【0123】
本発明の製剤は、可溶性ビルダーを、好適には、10重量%〜30重量%、好ましくは15重量%〜25重量%、特に好ましくは18重量%〜20重量%の割合で含み得、炭酸ナトリウムが特に好ましい可溶性ビルダーである。しかしながら、有利には、本発明の製剤が10重量%未満、例えば5重量%未満の可溶性ビルダーを含むことも意図され得る。
【0124】
使用することができる、微細結晶性の結合水含有合成ゼオライトは、好ましくは、ゼオライトAおよび/またはゼオライトPである。特に好ましいゼオライトPは、例えば、ゼオライトMAP(登録商標)(Crosfield社の市販製品)である。しかしながら、ゼオライトX、また、ゼオライトA、Xおよび/またはPの混合物も好適である。ゼオライトAおよびゼオライトXの共結晶化ナトリウム/カリウムアルミニウムシリケートも特に興味深く、これはVEGOBOND AX(登録商標)(Condea Augusta S.p.A.の市販製品)として市販されている。この製品については、以下でより詳細に記載する。ゼオライトは、噴霧乾燥粉末として使用することができ、また調製してまだ湿潤した状態の未乾燥安定化懸濁液として使用することができる。ゼオライトを懸濁液として使用する場合には、その懸濁液は、安定剤として、少量の非イオン性界面活性剤、例えばゼオライトに基づいて1〜3重量%の、2〜5つのエチレンオキシド基を有するエトキシル化C12〜18脂肪アルコール、4〜5つのエチレンオキシド基を有するC12〜14脂肪アルコール、またはエトキシル化イソトリデカノールを含むことができる。好適なゼオライトは、平均粒径が好ましくは、10μm未満(体積分布;測定法:Coulter counter)であり、好ましくは18〜22重量%、特に20〜22重量%の結合水を含有する。
【0125】
更なる特に好適なゼオライトは、フォージャサイト型ゼオライトである。鉱物フォージャサイトは、ゼオライトXおよびYとともに、二重六員環サブユニットD6Rを特徴とするゼオライト構造グループ4のフォージャサイト型に属する。前記フォージャサイト型の他、ゼオライト構造グループ4は、鉱物菱沸石およびグメリン沸石、そして合成ゼオライトR(菱沸石型)、S(グメリン沸石型)、LおよびZK−5も含む。最後に記載した2つの合成ゼオライトには鉱物類似体は存在しない。
【0126】
フォージャサイト型のゼオライトは、D6Rサブユニットを介して四面体的に結合したβケージからなり、そのβケージはダイヤモンドの炭素原子と同じように配置されている。本発明の好適なフォージャサイト型ゼオライトの三次元網目構造は、2.2Åおよび7.4Åの孔を有する。更に単位格子は直径およそ13Åの8個の空洞を含み、式:
Na86[(AlO86(SiO106]・264H
によって記載され得る。従って、ゼオライトXの網目構造は、無水結晶に基づいて約50%の空洞容積を有する。その空洞容積は全ての既知ゼオライトの最大空間である(ゼオライトY:空洞容積 約48%、フォージャサイト:空洞容積 約47%)。
【0127】
本発明では、用語「フォージャサイト型ゼオライト」とは、ゼオライト構造グループ4のフォージャサイトサブグループを構成する3種類のゼオライト全てを説明するものである。本発明では、ゼオライトXだけでなく、ゼオライトYおよびフォージャサイト、並びにこれらの化合物の混合物も好適であり、純粋なゼオライトXが好ましい。
【0128】
本発明によれば、フォージャサイト型ゼオライトと他のゼオライトとの混合物または共結晶化物も好適であり、その混合物または共結晶化物は必ずしもゼオライト構造グループ4に属している必要はないが、少なくとも50重量%のゼオライトがフォージャサイト型であることが好ましい。
【0129】
好適なケイ酸アルミニウムは市販されており、それらを調製する方法は、標準的な研究論文に記載されている。
【0130】
X型の市販ゼオライトの例は、次式:
【化1】

[式中、xは、0〜276の数値である。]
により記載することができる。これらのゼオライトの孔径は8.0〜8.4Åである。
【0131】
例えば、ゼオライトXとゼオライトAとの共結晶化物に相当し、無水形態では式:
(M2/nO+M’2/nO)・Al・zSiO
[式中、MおよびM’は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属であってよく、zは、2.1〜2.6の数である。]
を有する、ゼオライトA−LSXも好適である。この製品は、Condea Augusta S.p.A.からVEGOBOND AXという商品名で市販されている。
【0132】
Y型のゼオライトも市販されており、式:
【化2】

[式中、xは、0〜276の数である。]
により記載することができる。これらのゼオライトの孔径は8.0Åである。
【0133】
好適なゼオライトの粒径は、有利には0.1μm〜100μm、好ましくは0.5μm〜50μm、特に1μm〜30μmの範囲にあり、いずれの場合も標準的な粒径測定法を用いて測定される。
【0134】
本発明の好ましい態様では、含まれる無機成分の全ては、好ましくは、水溶性であるべきである。そのため、これらの態様では、記載したゼオライト以外のビルダー物質を使用する。
【0135】
他の好適なビルダー物質は、ポリアセタールであり、このポリアセタールは、ジアルデヒドと、5〜7個の炭素原子および少なくとも3つのヒドロキシル基を有するポリオールカルボン酸との反応により得ることができる。好ましいポリアセタールは、例えばグリオキサール、グルタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド、およびそれらの混合物のようなジアルデヒドと、例えばグルコン酸および/またはグルコヘプトン酸のようなポリオールカルボン酸とから得られる。
【0136】
他の好適な有機ビルダー物質は、デキストリン、例えばデンプンの部分的加水分解により得ることができる炭水化物のオリゴマーまたはポリマーである。この加水分解は、慣例的な方法により行うことができ、例には酸触媒または酵素触媒による方法がある。加水分解産物は、好ましくは、平均分子量が400〜500,000g/molの範囲のものである。ここでは、デキストロース当量(DE)が0.5〜40、特に2〜30の範囲の多糖類が好ましく、この場合、DEは、DEが100であるデキストロースと対照する多糖類の還元効果の慣例的な指標である。DEが3〜20であるマルトデキストリンおよびDEが20〜37である乾燥グルコースシロップ、そして2,000〜30,000g/molの範囲のより高い分子量を有する、いわゆる黄色デキストリンおよび白色デキストリンのいずれも使用することができる。1つの好ましいデキストリンは、英国特許出願第94 19 091号に記載されている。そのようなデキストリンの酸化誘導体は、糖類の環の少なくとも1つのアルコール官能基をカルボン酸官能基へと酸化することができる酸化剤によるデキストリンの反応生成物である。
【0137】
オキシジスクシネートおよび他のジスクシネート誘導体、好ましくは、エチレンジアミンジスクシネートもまた、更なる好適な共ビルダーである。エチレンジアミンN,N’−ジスクシネート(EDDS)を、そのナトリウム塩またはマグネシウム塩の形で使用することが好ましい。これに関連して、グリセロールジスクシネートおよびグリセロールトリスクシネートも更に好ましい。好適な使用量は、例えば、製剤全体に基づいて3〜15重量%の範囲である。
【0138】
使用することができる他の有機共ビルダーは、例えば、アセチル化ヒドロキシカルボン酸またはそれらの塩であり、それらは、場合によって、ラクトン形態で存在していてもよく、少なくとも4個の炭素原子と少なくとも1つのヒドロキシ基および最大でも2つの酸性基を含有する。
【0139】
共ビルダー特性を有する更なる物質はホスホネートである。これらは、特に、ヒドロキシアルカンホスホネートまたはアミノアルカンホスホネートである。ヒドロキシアルカンホスホネートでは、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホネート(HEDP)が共ビルダーとして特に重要である。1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホネートは、ナトリウム塩として使用することが好ましく、ジナトリウム塩は中性であり、テトラナトリウム塩はアルカリ性(pH9)である。好適なアミノアルカンホスホネートは、好ましくは、エチレンジアミンテトラメチレンホスホネート(EDTMP)、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホネート(DTPMP)およびそれらの高級同族体である。それらは、中性のナトリウム塩の形で、例えば、EDTMPのヘキサナトリウム塩として、またはDTPMPのヘプタナトリウム塩およびオクタナトリウム塩として、使用することが好ましい。使用されるホスホネート型のビルダーは、好ましくは、HEDPである。加えて、アミノアルカンホスホネートは、顕著な重金属結合能を有する。それゆえ、特に製剤が漂白剤も含む場合には、アミノアルカンホスホネート、特にDTPMP、または前記ホスホネートの混合物を使用することが好ましい。
【0140】
リン酸塩を含有することが許容される場合では、リン酸塩、特にトリリン酸五ナトリウム、場合によってピロリン酸塩およびオルトリン酸塩も使用することができ、それらは主としてカルシウム塩の沈殿剤として作用する。リン酸塩は、大部分は食器洗浄機用製剤に使用されるが、洗濯洗剤に使用されることもある。
【0141】
アルカリ金属リン酸塩は、様々なリン酸(メタリン酸(HPOおよびオルトリン酸HPO、並びにより高分子量の代表物とは区別されていてよい)のアルカリ金属(特にナトリウムおよびカリウム)塩に対する総称である。リン酸塩は、数多くの利点を兼ね備える:リン酸塩は、アルカリ担体として働き、機械部品への石灰かすの沈積や布地への石灰の付着を防ぎ、更に、洗浄力に貢献する。
【0142】
リン酸二水素ナトリウム、NaHPOは、二水和物(密度1.91g/cm、融点60℃)として、そして一水和物(密度2.04g/cm)として存在する。どちらの塩も、水に極めて溶けやすい白色粉末であり、加熱すると結晶水を失い、200℃では弱酸性二リン酸塩(二リン酸水素二ナトリウム、Na)へと変換され、高温ではトリメタリン酸ナトリウム(Na)とマッドレル塩(下記参照)へと変換される。NaHPOは、酸性反応を呈し;NaHPOは、リン酸を、水酸化ナトリウムを用いてpH4.5に調整した場合に生成し、その懸濁液は噴霧乾燥される。リン酸二水素カリウム(第一リン酸カリウム、重リン酸カリウム、KDP)、KHPOは、密度2.33g/cmの白色塩であり、融点は253℃であり[ポリリン酸カリウム、(KPOの形成により分解]、易水溶性である。
【0143】
リン酸水素二ナトリウム(第二リン酸ナトリウム)、NaHPOは、水に極めて溶けやすい無色の結晶性塩である。リン酸水素二ナトリウムは、無水形態で、そして2molの水(密度2.066g/cm、95℃で水消失)、7molの水(密度1.68g/cm、融点48℃(5HOを消失))および12molの水(密度1.52g/cm、融点35℃(5HOを消失))を有する状態で存在し、100℃で無水状態になり、更に激しく加熱すると、二リン酸塩、Naへと転化する。リン酸水素二ナトリウムは、指示薬としてフェノールフタレインを用いて炭酸ナトリウム溶液でリン酸を中和することにより調製される。リン酸水素二カリウム(第二リン酸カリウム)、KHPOは、白色の非晶質塩であり、易水溶性である。
【0144】
リン酸三ナトリウム(第三リン酸ナトリウム)、NaPOは、無色の結晶であり、この結晶は、十二水和物としては密度が1.62g/cm、融点が73〜76℃(分解)であり、十水和物(19〜20%Pに相当する)としては融点が100℃であり、無水形態(39〜40%Pに相当する)では密度が2.536g/cmである。リン酸三ナトリウムは、易水溶性であり、アルカリ性反応を呈し、正確に1molのリン酸二ナトリウムと1molのNaOHの溶液を蒸発濃縮することにより調製される。リン酸三カリウム(第三リン酸カリウム)、KPOは、密度2.56g/cmの白色潮解性顆粒状粉末であり、融点が1340℃であり、易水溶性であり、アルカリ性反応を呈する。リン酸三カリウムは、例えば、塩基性スラグに炭と硫酸カリウムとを加えて加熱したときに生成する。より溶けやすく、それ故より高活性のリン酸カリウムは、価格が比較的高いにも拘わらず、洗浄剤産業では、対応するナトリウム化合物と比べて好ましい場合が多い。
【0145】
二リン酸四ナトリウム(ピロリン酸ナトリウム)、Naは、無水形態(密度2.534g/cm、融点988℃、880℃とも報告されている)で、そして十水和物(密度1.815〜1.836g/cm、融点94℃(水を消失))として存在する。どちらの物質も無色の結晶であり、この結晶は水に溶け、アルカリ性反応を呈する。Naは、リン酸二ナトリウムを>200℃で加熱すると、またはリン酸と炭酸ナトリウムとを化学量論比で反応させ、その溶液を噴霧乾燥することにより生成する。十水和物は、重金属塩と硬度形成体(hardness former)とを錯体化するため、水の硬度を低下する。二リン酸カリウム(ピロリン酸カリウム)、Kは、三水和物の形で存在し、密度2.33g/cmの無色の吸湿性粉末であり、この粉末は水溶性であり、その1%濃度の溶液の25℃でのpHは10.4である。
【0146】
NaHPOの縮合またはKHPOの縮合により、高分子量のリン酸ナトリウムおよびリン酸カリウムが生成し、それらは、環状代表物であるメタリン酸ナトリウムまたはメタリン酸カリウム、並びに鎖状タイプであるポリリン酸ナトリウムまたはポリリン酸カリウムに区別することができる。後者のものについては、特に多くの名前が用いられている:溶成または焼成リン酸塩、グレーアム塩、クロール塩およびマッドレル塩。高分子のリン酸ナトリウムおよびリン酸カリウムの全てを、まとめて縮合リン酸塩と称する。
【0147】
産業上重要な三リン酸五ナトリウム、Na10(トリポリリン酸ナトリウム)は、非吸湿性の白色水溶性塩であり、この塩は無水であるか、または6HOを含んで結晶化しており、一般式:NaO−[P(O)(ONa)−O]−Na(式中、n=3)を有する。室温では100gの水に約17gの無水塩が溶け、60℃では約20g、100℃では約32g溶ける;その溶液を100℃で2時間加熱すると、加水分解により約8%のオルトリン酸塩と15%の二リン酸塩が生成する。三リン酸五ナトリウムの調製では、リン酸を、炭酸ナトリウム溶液または水酸化ナトリウム溶液と化学量論比で反応させ、その溶液を噴霧乾燥する。グレーアム塩と二リン酸ナトリウムと同様に、三リン酸五ナトリウムは数多くの不溶性金属化合物(石灰石鹸などを含む)を溶解する。三リン酸五カリウム、K10(トリポリリン酸カリウム)は、例えば、50重量%濃度の溶液(>23%P、25%KO)の形で市販されている。ポリリン酸カリウムは、洗剤および洗浄剤に広く使用されている。本発明の目的に同様に使用することができるトリポリリン酸ナトリウムカリウムも存在する。これらは、例えば、トリメタリン酸ナトリウムをKOHで加水分解すると生成する。
(NaPO+2KOH→Na10+H
【0148】
これらは、本発明に従って、トリポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸カリウムまたはこれら2つの混合物と全く同じように使用することができる。トリポリリン酸ナトリウムとトリポリリン酸ナトリウムカリウムとの混合物、またはトリポリリン酸カリウムとトリポリリン酸ナトリウムカリウムとの混合物、またはトリポリリン酸ナトリウムとトリポリリン酸カリウムとトリポリリン酸ナトリウムカリウムとの混合物もまた、本発明に従って使用することができる。
【0149】
本発明の好ましい態様では、炭酸塩およびケイ酸塩を、無機ビルダー物質として使用する。
【0150】
本明細書では、特に一般式:NaMSi2x+1・yHO[式中、Mはナトリウムまたはカリウムであり、xは1.6〜4、好ましくは1.9〜4.0の数であり、yは0〜20の数であり、xの好ましい値は2、3または4である。]の結晶性層状ケイ酸ナトリウムについて言及する。しかしながら、このような結晶性シリケートは噴霧乾燥処理によりその結晶構造を少なくとも部分的に失うため、結晶性シリケートを、処理された噴霧乾燥製品に、直ちにまたは後に添加することが好ましい。示した式の好ましい結晶性層状シリケートは、Mがナトリウムであり、xが2もしくは3の値のものである。特に、β−二ケイ酸ナトリウムおよびδ−二ケイ酸ナトリウム、NaSi・yHOの両方が好ましい。このような化合物は、例えば、SKS(登録商標)(Clariant)という名称で市販されている。SKS−6(登録商標)は、主として、式:NaSi・yHOを有するδ−二ケイ酸ナトリウムである。SKS−7(登録商標)は、主として、β−二ケイ酸ナトリウムである。δ−二ケイ酸ナトリウムから酸(例えば、クエン酸または炭酸)との反応によりカネマイト、NaHSi・yHOが生じ、SKS−9(登録商標)およびSKS−10(登録商標)(Clariant)という名称で市販されている。これらの層状シリケートの化学変性品を利用することも有利であり得る。例えば、層状シリケートのアルカリ度は適当に影響を受け得る。δ−二ケイ酸ナトリウムと比べて、リン酸塩でドープした層状シリケートまたは炭酸塩でドープした層状シリケートは、結晶形態が変わっており、より迅速に溶解し、δ−二ケイ酸ナトリウムのものより高いカルシウム結合能を示す。例えば、xとyとの比率が0.35〜0.6の数値に相当し、xとzとの比率が1.75〜1200の数値に相当し、かつyとzとの比率が4〜2800の数値に相当する、一般実験式:xNaO・ySiO・zPの層状シリケートが知られている。層状シリケートの溶解度は、特に微粉層状シリケートを用いることによっても高めることができる。結晶性層状シリケートと他の成分の化合物も使用することができる。とりわけ、崩壊効果において有利であるセルロース誘導体との化合物、およびポリカルボン酸塩(例えば、クエン酸)またはポリカルボン酸塩ポリマー(例えば、アクリル酸のコポリマー)との化合物について言及する。
【0151】
好ましいビルダー物質としては、NaO:SiOが1:2〜1:3.3、好ましくは1:2〜1:2.8、特に1:2〜1:2.6である非晶質ケイ酸ナトリウムも含まれ、それは二次的洗浄特性を有する。本発明において、用語「非晶質(の)」とは、「X線非晶質(の)」を意味すると理解される。これは、ケイ酸塩は、X線回折実験において、結晶性物質に典型的なシャープなX線反射を生じないが、その代わりに数度単位の回折角の幅を有する散乱X線の最大値を1つ以上常に示すということを意味する。しかしながら、電子回折実験において、ケイ酸塩粒子が不明瞭な或いははっきりとした回折最大値さえ示す場合には、ビルダー特性は良好、または極めて良好であり得る。これは、生成物がサイズ10〜数百nmの微結晶領域を有するという意味であり、その値は最大50nmまで、特に最大20nmまでが好ましい。通常の水ガラスよりもゆっくりと溶解する、以上のようないわゆる「X線非晶質」シリケートは、公知である。圧縮非晶質シリケート、複合非晶質シリケート、および過乾燥X線非晶質シリケートは、特に好ましい。(X線)非晶質シリケートの、特にゼオライトを含まない製剤における含有量は、好ましくは、1〜10重量%であり、これは本発明の好ましい態様に相当する。
【0152】
特に好ましい無機水溶性ビルダーは、アルカリ金属炭酸塩およびアルカリ金属重炭酸塩であり、好ましい態様は、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウム、特に炭酸ナトリウムである。アルカリ金属炭酸塩の、特にゼオライトを含まない製剤における含有量は、非常に広範囲にわたって変動し得、好ましくは5〜40重量%、特に8〜30重量%である。アルカリ金属炭酸塩の含有量は、通常、(X線)非晶質シリケートの含有量よりも高い。
【0153】
使用することができる有機ビルダーの例は、そのような使用について生態学上異議がないという条件で、アルカリ金属、特にナトリウムの塩の形態のポリカルボン酸、例えば、クエン酸、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、酒石酸、糖酸、アミノカルボン酸、ニトリロ三酢酸(NTA)、更にはこれらの混合物である。好ましい塩は、ポリカルボン酸、例えば、クエン酸、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、酒石酸、糖酸、アミノカルボン酸、およびこれらの混合物の塩である。これらの酸は酸自体としても使用し得る。このような酸は、そのビルダー作用の他に、一般には、酸性化成分の特性も有し、そのため、例えば本発明の顆粒の場合のように、洗剤および洗浄剤の低弱なpHを確立するのにも役立つ。これに関しては、特にクエン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、グルコン酸、およびそれらの任意の望ましい混合物が挙げられ得る。
【0154】
有機ビルダーとして好適なものには他のポリカルボン酸塩ポリマーもある。このようなポリカルボン酸塩ポリマーは、例えば、ポリアクリル酸またはポリメタクリル酸のアルカリ金属塩、例えば相対分子量が500〜70,000g/molのものである。本明細書の意味の範囲内で、ポリカルボン酸塩ポリマーに関して記述される分子量は、各々の酸形態の重量平均分子量Mであり、原則としてゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により、UV検出器を用いて測定したものである。測定は、外部ポリアクリル酸標準に対して行われ、調査するポリマーとのその構造的類似性から実際の分子量値が得られる。これらの値は、標準としてポリスチレンスルホン酸を用いて得られた分子量データとは著しく異なる。ポリスチレンスルホン酸を用いて測定された分子量は、一般に、本明細書において記述される分子量よりもずっと高い。
【0155】
本発明の製剤はまた、特に香油(香料)の担体として、ポリマーも含み得る。香料とともに担体として使用することもできる好適なポリマーとしては、特に、ポリアクリレートが挙げられ、このポリアクリレートは、分子量が2,000〜20,000g/molであることが好ましい。この群においては、それらの優れた溶解性から、分子量が2000〜10,000g/mol、特に好ましくは3,000〜5,000g/molである短鎖ポリアクリレートが好ましい。
【0156】
また、他のポリカルボン酸塩コポリマー、特にアクリル酸とメタクリル酸とのコポリマーの塩、およびアクリル酸またはメタクリル酸とマレイン酸とのコポリマーの塩も適している。50〜90重量%のアクリル酸と50〜10重量%のマレイン酸とを含むアクリル酸とマレイン酸とのコポリマーの塩が特に好適であることが証明されている。それらの相対分子量は、遊離酸に基づいて、一般に2,000〜70,000g/mol、好ましくは30,000〜50,000g/mol、特に30,000〜40,000g/molである。
【0157】
有機ビルダー物質の製剤における含有量は、広範囲にわたって変動し得る。2〜20重量%の含有量が好ましく、特に最大でも10重量%の含有量が特によく受け入れられる。
【0158】
本発明の製剤は、グレーイング阻害剤(再付着防止剤)、中性塩および/または布地柔軟助剤(例えばカチオン性界面活性剤)の群から選択される成分も有し得、このような組成物は好ましい。
【0159】
再付着防止剤の働きは、繊維から分離された汚れを液体中に懸濁した状態に保つことであり、それによって、汚れの再付着を防ぐことである。この目的には、主に有機性の水溶性コロイドが適している。その例は、カルボン酸ポリマーの水溶性塩、粘質物、ゼラチン、デンプンもしくはセルロースのエーテルカルボン酸もしくはエーテルスルホン酸の塩、またはセルロースもしくはデンプンの酸性硫酸エステルの塩が適している。酸性基を含む水溶性ポリアミドもこの目的に適している。更に、上記以外の可溶性デンプン調製物およびデンプン製品、例えばデンプン分解物、アルデヒドデンプンなども使用可能である。また、ポリビニルピロリドンも使用可能である。しかしながら、セルロースエーテル、例えばカルボキシメチルセルロース(Na塩)、メチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、および混合エーテル、例えばメチルヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、メチルカルボキシメチルセルロース、並びにそれらの混合物、そして、ポリビニルピロリドンを、例えば製剤に基づいて、好ましくは0.1〜5重量%の量で使用することも好ましい。
【0160】
中性塩の好適な例は硫酸ナトリウムである。これは、例えば、0〜60重量%、好ましくは2〜45重量%の割合で使用することができる。
【0161】
以下でより詳細に記載される好適な柔軟剤は、例えば、対応するモンモリロナイト型、例えばベントナイトの膨潤性層状シリケート、およびカチオン性界面活性剤である。
【0162】
製剤における含水量は、とりわけ、製剤が液体状で存在するか、または固体状で存在するかによって決まるため、好ましくは0〜100重量%未満、特に0.5〜95重量%であり、そして、特に固体製剤または非水性液体製剤の場合では、最大でも5重量%の値が特に好ましい。固体製剤の場合、これらの数値には、ゼオライトのようなアルミノケイ酸塩に結合している水は含んでいない。
【0163】
液体製剤の場合では、好ましい態様によれば、本発明の製剤は、水を、20重量%超、有利には30重量%超、更に有利には40重量%超、より有利には50重量%超、特に60〜95重量%、特に好ましくは70〜93重量%、非常に好ましくは80〜90重量%の量で含む。
【0164】
製剤が固体である場合には、本発明の製剤は、優れたフロー挙動を有し得る。好ましい態様によれば、本発明の製剤は、本質的に固体状であり、好ましくは、微粉状、圧縮状または顆粒状で存在する。
【0165】
製剤が粒子状であるならば、例えば製剤の粒子に丸みをつけることにより、粒子を後処理することができる。丸みづけは、通常の方法で行ってよい。好ましくは、丸みづけ時間は4分以下、特に3.5分以下である。丸みづけ時間は、最大でも1.5分またはそれより短いことが特に好ましい。生じ得る塊のサイズは低減されるので、丸みづけは、粒子サイズ範囲の更なる均一をもたらす。
【0166】
粒子状の本発明の製剤は、特に、非イオン性界面活性剤、香油(香料)および/または発泡防止剤、またはこれらの成分を含む調製物を、好ましくは、いずれの場合も後処理される製品に基づいて20重量%までの活性物質量で、特に2〜18重量%の活性物質量で用いて、慣例的な方法により、好ましくはミキサー或いは場合により流動床で、後処理することができる。
【0167】
特に、本発明の製剤は、粉末化することもでき、または、好ましくはいずれの場合も後処理される製剤の全重量に基づいて15重量%までの量、特に2〜15重量%の量で、固体を用いて後処理することもできる。
【0168】
後処理に使用することができる固体は、好ましくは、特に、後処理される製品の全重量に基づいて2〜15重量%の量の、重炭酸塩、炭酸塩、ゼオライト、ケイ酸、クエン酸塩、尿素、またはこれらの混合物であり得る。後処理は、有利にはミキサーで、および/またはスフェロナイザーを用いて行うことができる。
【0169】
本発明の好ましい態様では、本発明の製剤は非イオン性界面活性剤で後処理され、この非イオン性界面活性剤は、例えば蛍光増白剤および/またはヒドロトロープ、香料(香油)および/または、蛍光増白剤および/または発泡防止剤或いはこれらの成分を含み得る調製物の溶液を含んでいてもよい。好ましくは、これらの成分またはこれらの成分を含む調製物は、液体状、溶融体状またはペースト状で、後処理を受ける粒子状製剤に適用される。
【0170】
記述された物質での後処理は、通常のミキサーで、単に例えば二軸ミキサーで、最長1分間、好ましくは30秒以内、例えば20秒以内で行うことが好ましく、同時に、この時間表示は、添加時間と混合時間についてのものである。
【0171】
非イオン性界面活性剤は以下により詳細に記載される。これらの非イオン性界面活性剤は、後処理工程において微粒子製剤に適用することができる。しかしながら、全ての非イオン性界面活性剤は、もちろん、本発明の製剤中に直接含まれていることが有利であり得、非イオン性界面活性剤は液体または固体、或いは泡状またはゲル状であってよい。
【0172】
使用される非イオン性界面活性剤は、好ましくは、アルコキシル化された、有利にはエトキシル化された、特に、好ましくは、8〜18個の炭素原子と、アルコール1mol当たり平均して1〜12molのエチレンオキシド(EO)とを有する第一級アルコールであり、そのアルコール基は、直鎖であってよく、または好ましくは、2位でメチル分枝していてよく、またはオキソアルコール基に通常存在するように直鎖基とメチル分枝基とを混合状態で含有する場合もある。しかしながら、特に、12〜18個の炭素原子を有する天然起源のアルコール、例えば、ココアルコール、パームアルコール、パーム核アルコール、獣脂脂肪アルコールまたはオレイルアルコールの直鎖基と、アルコール1mol当たり平均して2〜8個のEO基とを含有するアルコールエトキシレートが好ましい。好ましいエトキシル化アルコールとしては、例えば、3個のEOまたは4個のEOを含有するC12〜14−アルコール、7個のEOを含有するC9〜11−アルコール、3個のEO、5個のEO、7個のEOまたは8個のEOを含有するC13〜15−アルコール、3個のEO、5個のEOまたは7個のEOを含有するC12〜18−アルコール、およびそれらの混合物、例えば3個のEOを含有するC12〜14−アルコールと7個のEOを含有するC12〜18−アルコールとの混合物が挙げられる。上記のエトキシル化度は統計的平均値であり、そのため、特定の生成物に関しては、整数または分数であってよい。
【0173】
好ましいアルコールエトキシレートは狭い同族体分布を有する(狭範囲エトキシレート、NRE)。これらの非イオン性界面活性剤の他に、12個を超えるEOを含有する脂肪アルコールを使用することもできる。その例は、14個のEO、16個のEO、20個のEO、25個のEO、30個のEOまたは40個のEOを含有する(獣脂)脂肪アルコールである。
【0174】
好ましい非イオン性界面活性剤は、エチレンオキシド(EO)および/またはプロピレンオキシド(PO)で単数または複数アルコキシル化されており、アルコキシル化度が30までである、分枝または非分枝、飽和または不飽和C10〜22−アルコール、好適には、エトキシル化度が30未満、好ましくは1〜20、特に1〜12、特に好ましくは1〜8、格段に好ましくは2〜5であるエトキシル化C10〜18−脂肪アルコール、例えば2個、3個または4個のEOを有するC12〜14−脂肪アルコールエトキシレート、または3個のEOを有するC12〜14−脂肪アルコールエトキシレートと4個のEOを有するC12〜14−脂肪アルコールエトキシレートとの重量比1:1の混合物、または5個、8個もしくは12個のEOを有するイソトリデシルアルコールエトキシレートである。
【0175】
更に、使用することができる別の非イオン性界面活性剤は、一般式:RO(G)[式中、Rは、8〜22個、好ましくは12〜18個の炭素原子を有する直鎖状またはメチル分枝状、特に2位でメチル分枝した第一級脂肪族基であり、Gは5または6個の炭素原子を有するグリコース単位、好ましくは、グルコースを表す記号である。]のアルキルグリコシドである。モノグリコシドおよびオリゴグリコシドの分布を表すオリゴマー化度xは、1〜10の任意の所望の数である。好ましくは、xは1.1〜1.4である。
【0176】
単一の非イオン性界面活性剤として、または他の非イオン性界面活性剤と組み合わせて、特にアルコキシル化脂肪アルコールおよび/またはアルキルグリコシドとともに使用される、好ましい非イオン性界面活性剤の更なる種類は、アルキル鎖中に好ましくは1〜4個の炭素原子を有する、アルコキシル化された、好ましくはエトキシル化された、またはエトキシル化かつプロポキシル化された、脂肪酸アルキルエステル、特に、例えば、特開昭58−217598に記載されているような或いは好ましくはWO−A−90/13533に記載の方法によって調製された脂肪酸メチルエステルである。平均して3〜15個、特に平均して5〜12個のEOを有する、C12〜18−脂肪酸メチルエステルが特に好ましい。
【0177】
アミンオキシドタイプの非イオン性界面活性剤、例えばN−ココアルキル−N,N−ジメチルアミンオキシドおよびN−獣脂アルキル−N,N−ジヒドロキシエチルアミンオキシド、並びに脂肪酸アルカノールアミドタイプの非イオン性界面活性剤も好適であり得る。これらの非イオン性界面活性剤の量は、好ましくは、エトキシル化脂肪アルコールの量以下、特にその半分以下である。
【0178】
また、アルコキシル化アミンも適当である。それらは、有利にはエトキシル化および/またはプロポキシル化された、特にアルキル鎖に好ましくは1〜18個の炭素原子を有する、アミン1mol当たり平均して1〜12molのエチレンオキシド(EO)および/または1〜10molのプロピレンオキシド(PO)とを有する第一級および第二級アミンである。
【0179】
本質的に全ての界面活性剤を、特に食器洗浄機用すすぎ剤、特にタブのような成形タブレットとしての食器用すすぎ剤に適している、本発明の製剤のための界面活性剤として考慮することができる。しかしながら、この使用には、上述の非イオン性界面活性剤が好ましく、それらのうち、とりわけ低発泡性非イオン性界面活性剤が好ましい。特に好ましいのは、アルコキシル化アルコール、特にエトキシル化および/またはプロポキシル化されたアルコールである。ここで、当業者は、アルコキシル化アルコールは一般に、アルキレンオキシド、好ましくはエチレンオキシドと、アルコール、好ましくは、本発明の意味での長鎖C10〜C18アルコール、好ましくはC12〜C16アルコール、例えばC11−アルコール、C12−アルコール、C13−アルコール、C14−アルコール、C15−アルコール、C16−アルコール、C17−アルコールおよびC18−アルコールとの反応生成物であると理解する。一般に、nmolのエチレンオキシドと1molのアルコールとから、反応条件に応じて、様々なエトキシル化度の付加生成物の複合混合物を生じる。更なる態様は、アルキレンオキシドの混合物の使用、好ましくは、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドの混合物の使用からなる。必要に応じて、短鎖アルキル基、例えば好ましくはブチル基での末端エーテル化によって、「キャップト」アルコールエトキシレートにすることもできる。それらは本発明の意味において同様に使用できる。本発明の意味において非常に特に好ましいのは、高エトキシル化脂肪アルコール、またはそれらと末端キャップ脂肪アルコールエトキシレートとの混合物である。
【0180】
有利には、本発明の製剤は、発泡防止剤、例えば発泡防止パラフィン油または発泡防止シリコーン油、例えばジメチルポリシロキサンも含み得る。これらの活性物質の混合物の使用もまた可能である。特に明示した発泡防止活性物質の場合、室温で固体である好適な添加剤は、パラフィン蝋、公知の方法により疎水化もされ得るケイ酸、およびC2〜7−ジアミンとC12〜22−カルボン酸から得られるビスアミドである。
【0181】
発泡防止パラフィン油は好ましく使用される。それらは、パラフィン蝋と混合されていてもよく、一般に、明確な融点を持たない複合物質混合物である。特徴付けるためには、融解範囲または凝固点を、通常、示差熱分析(DTA)により測定する。凝固点は、徐冷によりパラフィンが液体の状態から固体の状態へ転移する温度を指すと理解される。17個より少ない炭素原子を有するパラフィンは本発明には使用することができないため、パラフィン油混合物中のそれらの割合は可能な限り低くすべきである。通常の分析法、例えばガスクロマトグラフィーを用いて有意に測定することができる限界よりも低いことが好ましい。20℃〜70℃の範囲で固化するパラフィンを使用することが好ましい。室温で固体にさえ見えるパラフィン蝋混合物が異なる割合の液体パラフィン油を含み得ることは、考慮しなければならない。本発明に従って使用することができるパラフィン蝋の場合、40℃での液体分率は可能な限り高いが、この温度ではまだ100%には達していない。好ましいパラフィン蝋混合物では、40℃での液体分率は少なくとも50重量%、特に55重量%〜80重量%であり、60℃では液体分率は少なくとも90重量%である。そのため、パラフィンは、少なくとも70℃に下がった温度、好ましくは、少なくとも60℃に下がった温度で流動性を有し、ポンプ輸送できる。更に、パラフィンは可能な限り揮発性画分を含んではならないことに注目しなければならない。好ましいパラフィン蝋は、1重量%未満、特に0.5重量%未満の、大気圧下、110℃で蒸発し得る成分を含む。本発明に使用することができるパラフィンは、例えば、Lunaflex(登録商標)(Fuller製)およびDeawax(登録商標)(DEA Mineraloel AG製)という商標名で入手することができる。
【0182】
パラフィン油は、12〜22個、好ましくは14〜18個の炭素原子を有する飽和脂肪酸と2〜7個の炭素原子を有するアルキレンジアミンとから得られる、室温で固体であるビスアミドを含んでよい。好適な脂肪酸は、天然脂肪または硬化油、例えば獣脂または水添パーム油から得ることができるような、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸およびベヘン酸、並びにそれらの混合物である。好適なジアミンは、例えば、エチレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、p−フェニレンジアミンおよびトルイレンジアミンである。好ましいジアミンは、エチレンジアミンおよびヘキサメチレンジアミンである。特に好ましいビスアミドは、ビスミリストイルエチレンジアミン、ビスパルミトイルエチレンジアミン、ビスステアロイルエチレンジアミン、およびそれらの混合物、並びにそれらに対応するヘキサメチレンジアミンの誘導体である。
【0183】
本発明の製品は、特に洗浄、ケア剤および/またはクリーナーの更なる成分、または化粧品成分と混合することが好ましい。通常混合することができる、洗剤および洗浄剤の成分並びにそれらの原料は、広範な先行技術から一般に知られている。これらは、例えば、漂白剤、漂白促進剤および/または漂白触媒、酵素、感温色素などのような物質であるが、もちろん、これらは製剤中にそのまま存在してもよい。
【0184】
製剤は、好ましくは、UV吸収剤も含み得、このUV吸収剤は、有利には処理した布地に付着し、繊維の光安定性および/または他の配合成分の光安定性を向上させる。UV吸収剤とは、紫外線を吸収することができ、吸収したエネルギーを再び、長波長放射エネルギー、例えば、熱として放出することができる有機物質(光保護フィルター)を指すと理解される。このような望ましい特性を有する化合物は、無放射失活により活性となる化合物、並びに2位および/または4位に置換基を有するベンゾフェノンの誘導体である。更に、置換ベンゾトリアゾール、2位にシアノ基を有しているまたは有していない3位でフェニル置換されているアクリレート(桂皮酸誘導体)、サリチレート、有機Ni錯体、並びにウンベリフェロンおよび内因性ウロカニン酸のような天然物質も好適である。特に重要なのは、ビフェニル誘導体、特に、CibaからTinosorb(登録商標)FDまたはTinosorb(登録商標)FRとして市販されているスチルベン誘導体である。記載すべきUV−B吸収剤は、3−ベンジリデンカンファーまたは3−ベンジリデンノルカンファーおよびそれらの誘導体、例えば、3−(4−メチルベンジリデン)カンファー;4−アミノ安息香酸誘導体、好ましくは、2−エチルヘキシル4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート、2−オクチル4−(ジメチルアミノ)ベンゾエートおよびアミル4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート;桂皮酸エステル、好ましくは、2−エチルヘキシル4−メトキシシンナメート、プロピル4−メトキシシンナメート、アミル4−メトキシシンナメート、2−エチルヘキシル2−シアノ−3,3−フェニルシンナメート(オクトクリレン);サリチル酸エステル、好ましくは、2−エチルヘキシルサリチレート、4−イソプロピルベンジルサリチレート、ホモメンチルサリチレート;ベンゾフェノン誘導体、好ましくは、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン;ベンザルマロン酸エステル、好ましくは、ジ−2−エチルヘキシル4−メトキシベンザルマロネート;トリアジン誘導体、例えば、2,4,6−トリアニリノ(p−カルボ−2’−エチル−1’−ヘキシルオキシ)−1,3,5−トリアジンおよびオクチルトリアゾン、またはジオクチルブタミドトリアゾン(Uvasorb(登録商標)HEB)など;プロパン−1,3−ジオン、例えば、1−(4−tert−ブチルフェニル)−3−(4’−メトキシフェニル)プロパン−1,3−ジオンなど;ケトトリシクロ(5.2.1.0)デカン誘導体である。更に適しているものには、2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸並びにそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩、アルカノールアンモニウム塩およびグルカンモニウム塩;ベンゾフェノンのスルホン酸誘導体、好ましくは、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸およびその塩;3−ベンジリデンカンファーのスルホン酸誘導体、例えば、4−(2−オキソ−3−ボルニリデンメチル)ベンゼンスルホン酸および2−メチル−5−(2−オキソ−3−ボルニリデン)スルホン酸、並びにそれらの塩などがある。
【0185】
好ましい典型的なUV−Aフィルターは、特に、ベンゾイルメタン誘導体、例えば、1−(4’−tert−ブチルフェニル)−3−(4’−メトキシフェニル)プロパン−1,3−ジオン、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン(Parsol 1789)、1−フェニル−3−(4’−イソプロピルフェニル)−プロパン−1,3−ジオン、およびエナミン化合物などである。UV−AフィルターとUV−Bフィルターは、もちろん、混合物として使用することもできる。明示した可溶性物質に加えて、不溶性光保護顔料(即ち、微分散する、好ましくは、ナノ化された金属酸化物または塩)もこの目的に適している。好適な金属酸化物の例は、特に、酸化亜鉛および二酸化チタン、加えて、鉄、ジルコニウム、シリコン、マンガン、アルミニウムおよびセリウムの酸化物、並びにそれらの混合物である。使用することができる塩は、ケイ酸塩(タルク)、硫酸バリウムまたはステアリン酸亜鉛である。これらの酸化物および塩は、皮膚ケアおよび皮膚保護エマルション、並びに装飾用化粧品に用いる顔料として既に使用されている。これらの粒子は、100nm未満、好ましくは5〜50nm、特に15〜30nmの平均直径を有すべきである。これらは球状であってよいが、楕円形状または球から幾分他の方向に外れた形状を有する粒子を使用することもできる。また、顔料は、表面処理されていてもよく、即ち親水化または疎水化されることもできる。典型的な例は、被覆二酸化チタン、例えば、二酸化チタン T 805(Degussa)またはEusolex(登録商標)T2000(Merck)などである。ここで、好適な疎水性被覆剤は、第一にシリコーンであり、具体的には、トリアルキルオキシオクチルシランまたはシメチコンである。好ましくは、微粒酸化亜鉛を使用する。更なる好適なUV光保護フィルターは、関連先行技術中に見ることができる。
【0186】
製剤は、UV吸収剤を、有利には0.01重量%〜5重量%、好ましくは0.03重量%〜1重量%の割合で含む。また、それらは後に、例えば他の物質と一緒に、製剤に添加することもできる。
【0187】
また、本発明の製剤が固体である場合、既に指摘したように、タブレットまたは成形体として存在することが好ましい。本発明において、「タブレット」または「成形体」は、それらの製造方法に関係なく、寸法安定性のある固形物である。このような物体は、例えば、結晶化、注入成形、射出成形、反応焼結もしくは熱焼結、(同時)押出、造粒、ペレット化、または圧縮法、例えばカレンダリングまたは打錠により製造することができる。本発明の範囲内では、打錠による「タブレット」または「成形体」の製造が特に好ましい。よって、タブレットは、圧縮粒子材料からなることが好ましい。
【0188】
本発明の固体の製剤、好ましくはタブレットまたは成形体は、崩壊助剤を含むことが好ましい。好適な膨潤性崩壊助剤は、例えば、ベントナイトまたは他の膨潤性シリケートである。合成ポリマー、特に架橋ポリビニルピロリドン、または衛生分野に使用される高吸収性物質も使用することができる。
【0189】
デンプンまたはセルロースに基づいた膨潤性崩壊ポリマーを使用することが、特に有利である。これらのベース物質は、膨潤性崩壊剤として、単独で使用されるか、或いは更なる天然および/または合成ポリマーとの混合物に加工され得る。最も簡単なケースでは、セルロース含有材料または純セルロースは、造粒、圧縮または他の加圧法により二次粒子に転換することができ、その二次粒子は水と接触することで膨潤するため、それにより崩壊剤として作用する。木材は、熱的または化学熱的方法により、木材または木材チップ(挽いたチップ、木挽台のくず)から得ることができる、実績のあるセルロース含有材料である。TMP法(熱機械的パルプ)またはCTMP法(化学熱機械的パルプ)によるこのセルロース材料は、その後、加圧により圧縮され、好ましくは、ロールにより圧縮され、粒子状に転換され得る。もちろん、純セルロースも全く同じように使用することができるが、純セルロースはより高価な原料である。微結晶性および非結晶性の微粉セルロース、並びにそれらの混合物を使用することができる。
【0190】
別の方法は、造粒助剤を加えてセルロース含有材料を造粒することからなる。造粒助剤として、例えば、合成ポリマーまたは非イオン性界面活性剤の溶液がある。本発明の製剤で洗浄した布地への残留物の発生を防止するために、使用するセルロースまたはセルロース含有材料中のセルロースの一次繊維長は200μmより短い必要があり、100μmより短い、特に50μmより短い一次繊維長が好ましい。
【0191】
二次粒子は、理想的には、好ましくは、90重量%を超える粒子の粒径が200μmを上回っているという粒度分布を有する。ある特定の粉末画分は、それから製造されたタブレットの改善された貯蔵安定性をもたらし得る。本発明に従って使用される製剤は、0.1mm未満の微粉末画分を、10重量%まで、好ましくは8重量%までの量で含み得る。
【0192】
更に、本発明の製剤は、コンディショニング剤および/またはコンディショニング基材として存在し得、それらに適当な成分を含む。本発明の意味において、用語「コンディショニング」とは、好ましくは、織物、物質および編物に柔軟性を与える処理を指すと理解されるべきである。コンディショニングは、布地の好ましい特性、例えば、改善された柔らかな肌触り、改善された光沢および色の鮮やかさ、改善された香りの効果、フェルト化の減少、スリップ性の減少によるアイロンのかけ易さ、皺および静電気の減少、そして、染色布地の場合の色移りの防止などを与える。
【0193】
本発明の製剤は、肌触りおよび柔軟性を改善するために、柔軟剤成分を含み得る。このような化合物の例は、ヘアケア剤および布地柔軟剤に使用されるような、第四級アンモニウム化合物、カチオン性ポリマー、および乳化剤である。以下により詳細に記載される、これらの柔軟剤化合物は、本発明の製剤の全てに含まれ得るが、特に、コンディショニング剤または柔軟効果を有することが意図される製剤に含まれ得る。
【0194】
好適な例は、式(III)および(IV):
【化3】

[ここで、式(III)中のRおよびRは、12〜24個の炭素原子を有する非環状アルキル基を表し、Rは、飽和C1〜4−アルキルまたはヒドロキシアルキル基を表し、Rは、R、RまたはRであり或いは芳香族基を表す。Xは、ハロゲン化物イオン、メト硫酸イオン、メトリン酸イオンまたはリン酸イオン或いはそれらの混合物を表す。]
に相当する第四級アンモニウム化合物である。式(III)のカチオン化合物の例は、ジデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジ獣脂ジメチルアンモニウムクロリドまたはジヘキサデシルアンモニウムクロリドである。
【0195】
式(IV)の化合物は、いわゆるエステルクワット(ester quat)である。エステルクワットは、優れた生分解性を特徴とする。ここで、Rは、12〜22個の炭素原子を有し、0、1つ、2つまたは3つの二重結合を有する、脂肪族アルキル基であり;Rは、H、OHまたはO(CO)Rであり、Rは、Rとは独立に、H、OHまたはO(CO)Rである[この場合、RおよびRは、相互に独立に、各々、12〜22個の炭素原子を有し、0、1つ、2つまたは3つの二重結合を有する、脂肪族アルキル(アルケニル)基である。]。m、nおよびpは、各々、相互に独立に、1、2または3の値を有し得る。Xは、ハロゲン化物イオン、メト硫酸イオン、メトリン酸イオンまたはリン酸イオン、およびそれらの混合物であり得る。Rが基O(CO)R、RおよびRが16〜18個の炭素原子を有するアルキル基である化合物が好ましい。加えて、RがOHである化合物が特に好ましい。式(IV)の化合物の例は、メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジ(獣脂アシルオキシエチル)アンモニウムメトスルフェート、ビス(パルミトイル)エチルヒドロキシエチルメチルアンモニウムメトスルフェートまたはメチル−N,N−ビス(アシルオキシエチル)−N−(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムメトスルフェートである。不飽和アルキル鎖を有する式(IV)の四級化化合物を使用するならば、対応する脂肪酸のヨウ素価が5〜80、好ましくは10〜60、特に15〜45であり、かつシス/トランス異性体比(重量%で)が30:70より高い、好ましくは50:50より高い、特に70:30より高い、アシル基が好ましい。標準的な市販品の例は、Stepantex(登録商標)という商標名でStepanより販売されているメチルヒドロキシアルキルジアルコイルオキシアルキルアンモニウムメトスルフェート、またはDehyquart(登録商標)で知られているCognisの製品、またはRewoquat(登録商標)で知られているGoldschmidt-Witcoの製品である。更に好ましい化合物は、式(V)のジエステルクワットであり、これはRewoquat(登録商標)W 222 LMまたはCR 3099という名称で入手可能であり、柔らかさに加えて、安定性および着色防止も保証する。
【化4】

式中、R21およびR22は、相互に独立に、各々、12〜22個の炭素原子を有し、0、1つ、2つまたは3つの二重結合を有する脂肪族基である。
【0196】
上述の第四級化合物に加えて、例えば、式(VI):
【化5】

[式中、Rは、H、または1〜4個の炭素原子を有する飽和アルキル基であり、R10およびR11は、相互に独立に、各々、12〜18個の炭素原子を有する脂肪族の飽和または不飽和アルキル基であり、また、R10は、O(CO)R20(式中、R20は、12〜18個の炭素原子を有する脂肪族の飽和または不飽和アルキル基である。)であってもよく、ZはNH基または酸素であり、Xはアニオンであり、qは1〜4の整数値である。]
に相当する第四級イミダゾリニウム化合物のような他の公知の化合物も使用することができる。
【0197】
更に好適な第四級化合物は、式(VII):
【化6】

[式中、R12、R13およびR14は、相互に独立に、C1〜4−アルキル、アルケニルまたはヒドロキシアルキル基であり、R15およびR16は、各々、独立に、C8〜28−アルキル基から選択され、rは0〜5の数値である。]
により表される。
【0198】
式(III)および(IV)の化合物に加えて、水溶性の短鎖第四級アンモニウム化合物も使用することができ、例えば、メト硫酸トリヒドロキシエチルメチルアンモニウムまたは塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウムおよび塩化トリアルキルメチルアンモニウム、例えば、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ラウリルジメチルアンモニウム、塩化ラウリルジメチルベンジルアンモニウムおよび塩化トリセチルメチルアンモニウムがある。
【0199】
柔軟効果を有するプロトン化アルキルアミン化合物、およびカチオン性乳化剤のプロトン化された非四級化前駆体もまた好適である。
【0200】
本発明に従って使用することができる更なるカチオン化合物は、四級化タンパク質加水分解物である。
【0201】
好適なカチオン性ポリマーとしては、CTFA Cosmetic Ingredient Dictionary(The Cosmetic, Toiletry and Fragrance, Inc., 1997)に記載されているようなポリクオタニウムポリマー、特にポリクオタニウム−6、ポリクオタニウム−7、ポリクオタニウム−10ポリマー(Ucare polymer IR 400;Amerchol)(メルクワット(Merquat)としても知られている)、ポリクオタニウム−4コポリマー、例えば、塩化アリルジメチルアンモニウムを介して結合された第四級アンモニウム基とセルロース主鎖を有するグラフトコポリマー、カチオン性セルロース誘導体、例えばカチオン性グアー、例えばグアーヒドロキシプロピルトリアンモニウムクロリド、および同様の四級化グアー誘導体(例えば、Cosmedia Guar、製造業者:Cognis GmbH)、カチオン性第四級糖誘導体(カチオン性アルキルポリグルコシド)、例えば、市販品Glucquat(登録商標)100(CTFA命名法によれば「ラウリルメチルグルセス−10ヒドロキシプロピルジモニウムクロリド」)、PVPとジメチルアミノメタクリレートとのコポリマー、ビニルイミダゾールとビニルピロリドンとのコポリマー、アミノシリコーンポリマーおよびコポリマーが挙げられる。
【0202】
同様に、ポリ四級化ポリマー(例えば、BASFのLuviquat Care)、およびキチンベースのカチオン性バイオポリマー、並びにそれらの誘導体、例えばChitosan(登録商標)(製造業者:Cognis)という商標名で入手可能なポリマーも使用することができる。
【0203】
本発明によれば、同様に、カチオン性シリコーン油、例えば、市販品Q2-7224(製造業者:Dow Corning;安定化トリメチルシリルアミノジメチコン)、Dow Corning 929エマルション(ヒドロキシルアミノ変性シリコーンを含み、アモジメチコンとしても知られている)、SM-2059(製造業者:General Electric)、SLM-55067(製造業者:Wacker)、Abil(登録商標)-Quat 3270および3272(製造業者:Goldschmidt-Rewo;ジ第四級ポリジメチルシロキサン、クオタニウム−80)、およびSiliconquat Rewoquat(登録商標)SQ 1(Tegopren(登録商標)6922、製造業者:Goldschmidt-Rewo)なども使用することができる。
【0204】
同様に、式(VIII):
【化7】

の化合物も使用することができ、これは、それらの非四級化形態、または、示すように、それらの四級化形態のアルキルアミドアミンであってよい。R17は、12〜22個の炭素原子を有し、0、1つ、2つまたは3つの二重結合を有する脂肪族アルキル(アルケニル)基であってよい。sは、0〜5の値である。R18およびR19は、相互に独立に、各々、H、C1〜4−アルキルまたはヒドロキシアルキルである。好ましい化合物は、脂肪酸アミドアミン、例えばTego Amid(登録商標)S 18という名称で入手可能なステアリルアミドプロピルジメチルアミン、またはStepantex(登録商標)X 9124という名称で入手可能な3−獣脂アミドプロピルトリメチルアンモニウムメトスルフェートであり、脂肪酸アミドアミンは優れたコンディショニング効果だけでなく、色移り防止効果、特にそれらの優れた生分解性も特徴とする。
【0205】
特に好ましいのは、少なくとも1つのアルキル鎖がエステル基および/またはアミド基によって分断されているアルキル化第四級アンモニウム化合物、特にN−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−(ジ獣脂アシルオキシエチル)アンモニウムメトスルフェートである。
【0206】
好適な非イオン性柔軟剤は、ポリオキシアルキレングリセロールアルカノエート、ポリブチレン、長鎖脂肪酸、エトキシル化脂肪酸エタノールアミド、アルキルポリグリコシド、特にソルビタンモノ−、ジ−およびトリエステル、並びにポリカルボン酸の脂肪酸エステルである。
【0207】
本発明の製剤、好ましくは、コンディショニング剤は、柔軟剤を、いずれの場合も製剤全体に基づいて0.1〜80重量%、通常0.1〜70重量%、好ましくは0.2〜60重量%、特に0.5〜40重量%の割合で含み得る。
【0208】
本発明のコンディショニング剤は、好ましくは、1種類以上のアニオン性界面活性剤、特に上記で既述のものを含み得る。
【0209】
本発明のコンディショニング剤は、好ましくは、1種類以上の非イオン性界面活性剤、特に上記で既述のものを含み得る。
【0210】
本発明の製剤の全てに対する他の界面活性剤として、いわゆるジェミニ界面活性剤が挙げられる。このジェミニ界面活性剤は、一般に、1分子当たり2つの親水基と2つの疎水基とを有する化合物を意味する。これらの基は、一般に、いわゆる「スペーサー」で相互に分離されている。このスペーサーは、通常、炭素鎖であり、この炭素鎖は、疎水基が互いに独立に作用し得るよう、十分離されるのに十分に長い必要がある。そのような界面活性剤は、一般に、異常に低い臨界ミセル濃度と水の表面張力を大幅に低下させる能力を特徴とする。しかしながら、例外的なケースでは、ジェミニ界面活性剤という表現は、二量体界面活性剤だけでなく、三量体界面活性剤も意味すると理解される。
【0211】
好適なジェミニ界面活性剤は、例えば、硫酸化ヒドロキシ混合エーテルまたは二量体アルコールビス−および三量体アルコールトリス−スルフェート、並びにエーテルスルフェートである。末端キャップされた二量体および三量体混合エーテルは、特に二官能性および多官能性を特徴とする。従って、前記末端キャップ界面活性剤は、優れた湿潤性を有し、低発泡性であり、そのため、特に機械での洗浄またはクリーニング処理に使用するのに特に好適である。
【0212】
しかしながら、関連先行技術に記載のとおり、ジェミニポリヒドロキシ脂肪酸アミドまたはポリ−ポリヒドロキシ脂肪酸アミドも使用することができる。
【0213】
別の好適な界面活性剤は、次式:
【化8】

[式中、RCOは、6〜22個の炭素原子を有する脂肪族アシル基であり、R23は、水素、1〜4個の炭素原子を有するアルキルまたはヒドロキシアルキル基であり、[Z]は3〜10個の炭素原子と3〜10のヒドロキシル基とを有する直鎖または分枝ポリヒドロキシアルキル基である。]
に相当するポリヒドロキシ脂肪酸アミドである。ポリヒドロキシ脂肪酸アミドは公知の物質であり、通常、還元糖を、アルキルアミンまたはアルカノールアミンで還元的アミノ化し、その後、脂肪酸、脂肪酸アルキルエステルまたは脂肪酸クロリドでアシル化することにより得ることができる。
【0214】
また、ポリヒドロキシ脂肪酸アミドのグループには、次式:
【化9】

[式中、Rは、7〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝アルキルまたはアルケニル基であり、R24は、2〜8個の炭素原子を有する直鎖、分枝または環状アルキル基或いはアリール基であり、R25は、1〜8個の炭素原子を有する直鎖、分枝もしくは環状アルキル基またはアリール基またはオキシアリール基であり(この場合、C1〜4−アルキル基またはフェニル基が好ましい)、[Z]は、アルキル鎖が少なくとも2つのヒドロキシル基により置換されている直鎖ポリヒドロキシアルキル基、またはこの基のアルコキシル化、好ましくはエトキシル化もしくはプロポキシル化誘導体である。]
に相当する化合物も含まれる。
【0215】
[Z]は、還元糖、例えばグルコース、フルクトース、マルトース、ラクトース、ガラクトース、マンノースまたはキシロースの還元的アミノ化により得られることが好ましい。その後、N−アルコキシ−もしくはN−アリールオキシ−置換化合物は、例えば触媒としてのアルコキシドの存在下で脂肪酸メチルエステルと反応させることにより、所望のポリヒドロキシ脂肪酸アミドに変換され得る。
【0216】
また、本発明の製剤は、好ましくは、両性界面活性剤も含む。数多くのモノ−、ジ−およびトリアルキル化アミノオキシドに加えて、ベタインは重要な種類である。
【0217】
ベタインは、公知の界面活性剤であり、大部分は、アミン化合物のカルボキシアルキル化、好ましくは、カルボキシメチル化により調製される。好ましくは、出発物質は、ハロカルボン酸またはそれらの塩、特にクロロ酢酸ナトリウムと縮合され、この場合、ベタイン1mol当たり1molの塩が生成される。アクリル酸のような不飽和カルボン酸を付加することも可能である。命名法、そして特にベタインと「厳密な」両性界面活性剤との区別に関しては、適切な技術文献を参照されたい。好適なベタインの例は、式(IX):
【化10】

[式中、R26は、6〜22個の炭素原子を有するアルキルおよび/またはアルケニル基であり、R27は、水素または1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり、R28は、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり、nは、1〜6の数値であり、Xは、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属またはアンモニウムである。]
に相当する、第二級、特に第三級アミンのカルボキシアルキル化生成物を包含する。典型的な例は、ヘキシルメチルアミン、ヘキシルジメチルアミン、オクチルジメチルアミン、デシルジメチルアミン、ドデシルメチルアミン、ドデシルジメチルアミン、ドデシルエチルメチルアミン、C12/14−ココアルキルジメチルアミン、ミリスチルジメチルアミン、セチルジメチルアミン、ステアリルジメチルアミン、ステアリルエチルメチルアミン、オレイルジメチルアミン、C16/18−獣脂アルキルジメチルアミン、およびそれらの工業用混合物のカルボキシメチル化生成物である。
【0218】
更に、式(X):
【化11】

[式中、R31COは、6〜22個の炭素原子と0または1〜3つの二重結合を有する脂肪族アシル基であり、mは、1〜3の数値であり、R29、R30、nおよびXは、上述した意味を有する。]
に相当するアミドアミンのカルボキシアルキル化生成物もまた好適である。典型的な例は、6〜22個の炭素原子を有する脂肪酸、即ちカプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、ペトロセリン酸、リノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、アラキジン酸、ガドレイン酸、ベヘン酸およびエルカ酸、並びにそれらの工業用混合物と、N,N−ジメチルアミノエチルアミン、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、N,N−ジエチルアミノエチルアミンおよびN,N−ジエチルアミノプロピルアミンとの反応生成物であり、これらの反応生成物はクロロ酢酸ナトリウムと縮合される。C8/18−ココ脂肪酸−N,N−ジメチルアミノプロピルアミドとクロロ酢酸ナトリウムとの縮合生成物を使用することが好ましい。
【0219】
また、本発明の目的に使用することができるベタインに適した他の好適な出発物質は、式(XI):
【化12】

[式中、R32は、5〜21個の炭素原子を有するアルキル基であり、R33は、ヒドロキシル基、OCOR32またはNHCOR32基であり、mは、2または3である。]
に相当するイミダゾリンである。これらの物質もまた、公知の物質であり、例えば、1または2molの脂肪酸と、多官能性アミン、例えばアミノエチルエタノールアミン(AEEA)またはジエチレントリアミンとを環化縮合することにより得ることができる。対応するカルボキシアルキル化生成物は、異なる開鎖ベタインの混合物である。典型的な例は、上述の脂肪酸とAEEAとの縮合生成物、好ましくは、ラウリン酸、或いはまたC12/14−ココ脂肪酸をベースとしたイミダゾリンであり、これらは、続いて、クロロ酢酸ナトリウムでベタイン化される。
【0220】
好ましい態様では、本発明の製剤は、既に記載したように液体状で、例えばコンディショニング剤または液体洗剤などとして存在する。液体コンシステンシーを実現するために、液体有機溶媒の使用も水の使用も適当であり得る。よって、本発明の製剤は、場合により、溶媒を含む。
【0221】
本発明の製剤に使用することができる溶媒は、定められた濃度範囲で水と混合できるという条件で、例えば、単官能性または多官能性アルコール、アルカノールアミンまたはグリコールエーテルの群に由来するものである。好ましくは、溶媒は、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、グリコール、プロパンジオールまたはブタンジオール、グリセロール、ジグリコール、プロピルジグリコール、ブチルジグリコール、ヘキシレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールプロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールメチル、エチルもしくはプロピルエーテル、ブトキシプロポキシプロパノール(BPP)、ジプロピレングリコールモノメチルもしくはモノエチルエーテル、ジイソプロピレングリコールモノメチルもしくはモノエチルエーテル、メトキシ、エトキシもしくはブトキシトリグリコール、1−ブトキシエトキシ−2−プロパノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、プロピレングリコールt−ブチルエーテル、およびこれらの溶媒の混合物から選択される。
【0222】
いくつかのグリコールエーテルは、Arcosolv(登録商標)(Arco Chemical Co.)またはCellosolve(登録商標)、もしくはPropasol(登録商標)(Union Carbide Corp.)という商標名で入手可能である。このようなものには、例えば、ButylCarbitol(登録商標)、HexylCarbitol(登録商標)、MethylCarbitol(登録商標)、およびCarbitol(登録商標)自体、(2−(2−エトキシ)エトキシ)エタノールも含まれる。当業者ならば、グリコールエーテルを、揮発性、水解性、組成物全体に対する重量パーセントなどに基づいて容易に選択することができる。N−アルキルピロリドン、例えばN−メチル−2−ピロリドンもしくはN−C8〜12−アルキルピロリドン、または2−ピロリドンのようなピロリドン溶媒も同様に使用することができる。また、単独溶媒としてまたは溶媒混合物の成分として、グリセロール誘導体、特にグリセロールカーボネートも好ましい。
【0223】
本発明において、好ましくは、共溶媒として使用することができるアルコールとしては、低分子量の液体ポリエチレングリコール、例えば分子量が200、300、400または600であるポリエチレングリコールが挙げられる。他の好適な共溶媒は、他のアルコール、例えば(a)低級アルコール、例えばエタノール、プロパノール、イソプロパノールおよびn−ブタノール、(b)ケトン、例えばアセトンおよびメチルエチルケトン、(c)C2〜4−ポリオール、例えばジオールまたはトリオール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロールまたはそれらの混合物である。ジオールからは、1,2−オクタンジオールが特に好ましい。
【0224】
好ましい態様では、本発明の製剤は、C〜C−モノアルコール、C〜C−グリコール、C〜C12−グリコールエーテルおよびグリセロールを含む群の1種類以上の溶媒、特にエタノールを含む。本発明のC〜C12−グリコールエーテルは、10個未満の炭素原子、好ましくは8個までの、特に6個までの、特に好ましくは1〜4個の、格段に好ましくは2〜3個の炭素原子を有するアルキルまたはアルケニル基を含有する。
【0225】
好ましいC〜C−モノアルコールは、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノールおよびtert−ブタノールである。好ましいC〜C−グリコールは、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコールおよび1,6−ヘキサンジオール、特にエチレングリコールおよび1,2−プロピレングリコールである。好ましいC〜C12−グリコールエーテルは、ジ−、トリ−、テトラ−およびペンタエチレングリコール、ジ−、トリ−およびテトラプロピレングリコール、プロピレングリコールモノ−tert−ブチルエーテルおよびプロピレングリコールモノエチルエーテル、並びにINCIによってブトキシジグリコール、ブトキシエタノール、ブトキシイソプロパノール、ブトキシプロパノール、ブチルオクタノール、エトキシジグリコール、エトキシエタノール、エチルヘキサンジオール、イソブトキシプロパノール、イソペンチルジオール、3−メトキシブタノール、メトキシエタノール、メトキシイソプロパノールおよびメトキシメチルブタノールと呼ばれる溶媒である。
【0226】
本発明の製剤、好ましくは、コンディショニング剤または液体洗剤は、1種類以上の溶媒を、いずれの場合も製剤全体に基づいて、通常40重量%まで、好ましくは0.1〜30重量%、特に2〜20重量%、特に好ましくは3〜15重量%、格段に好ましくは5〜12重量%、例えば5.3または10.6重量%の割合で含み得る。
【0227】
好ましい態様では、本発明の製剤、例えば、特に、コンディショニング剤は、場合により、1種類以上の錯化剤を含み得る。
【0228】
錯化剤(INCI キレート剤)は、金属イオン封鎖剤とも呼ばれ、例えば製剤の外観の安定性、特に濁度への悪影響が起こらないようにするために、金属イオンを錯化および不活性化することができる成分である。数多くの成分と不適合である硬度形成体のカルシウムイオンおよびマグネシウムイオンを錯化することは重要である。鉄または銅のような重金属のイオンの錯化は、完成した製剤の酸化分解を遅らせる。
【0229】
例えば、International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbookでより詳細に記述されている、例えば、INCIによって命名された次の錯化剤が適している:アミノトリメチレンホスホン酸、β−アラニン二酢酸、カルシウムジナトリウムEDTA、クエン酸、シクロデキストリン、シクロヘキサンジアミン四酢酸、クエン酸ジアンモニウム、ジアンモニウムEDTA、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸、ジカリウムEDTA、ジナトリウムアザシクロヘプタンジホスホネート、ジナトリウムEDTA、ピロリン酸二ナトリウム、EDTA、エチドロン酸、ガラクタル酸、グルコン酸、グルクロン酸、HEDTA、ヒドロキシプロピルシクロデキストリン、メチルシクロデキストリン、トリリン酸五カリウム、ペンタナトリウムアミノトリメチレンホスホネート、ペンタナトリウムエチレンジアミンテトラメチレンホスホネート、ペンテト酸五ナトリウム、トリリン酸五ナトリウム、ペンテト酸、フィチン酸、クエン酸カリウム、カリウムEDTMP、グルコン酸カリウム、ポリリン酸カリウム、カリウムトリスホスホノメチルアミンオキシド、リボン酸、ナトリウムキトサンメチレンホスホネート、クエン酸ナトリウム、ナトリウムジエチレントリアミンペンタメチレンホスホネート、ナトリウムジヒドロキシエチルグリシネート、ナトリウムEDTMP、グルセプト酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、ナトリウムグリセレス−1−ポリホスフェート、ヘキサメタリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、フィチン酸ナトリウム、ナトリウムポリジメチルグリシノフェノールスルホネート、トリメタリン酸ナトリウム、TEA−EDTA、TEA−ポリホスフェート、テトラヒドロキシエチルエチレンジアミン、テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン、エチドロン酸四カリウム、ピロリン酸四カリウム、テトラナトリウムEDTA、エチドロン酸四ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウム、トリカリウムEDTA、トリナトリウムジカルボキシメチルアラニネート、トリナトリウムEDTA、トリナトリウムHEDTA、トリナトリウムNTAおよびリン酸三ナトリウム。
【0230】
好ましい錯化剤は、第三級アミン、特に第三級アルカノールアミン(アミノアルコール)である。アルカノールアミンは、官能基としてアミノ基と、ヒドロキシおよび/またはエーテル基の両方を有する。特に好ましい第三級アルカノールアミンは、トリエタノールアミンおよびテトラ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン(N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン)である。第三級アミンと、リシノール酸亜鉛および非イオン性溶解促進剤としての1種類以上のエトキシル化脂肪アルコールおよび場合により溶媒との特に好ましい組合せは、先行技術に記載されている。
【0231】
特に好ましい錯化剤は、その塩を含むエチドロン酸(1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、HEDP、アセトホスホン酸、INCI エチドロン酸)である。従って、好ましい態様では、本発明の製剤は、錯化剤としてエチドロン酸および/または1種類以上のその塩を含む。
【0232】
特定の態様では、本発明の製剤は、1種類以上の第三級アミンと1種類以上の別の錯化剤、好ましくは、1種類以上の錯化剤である酸またはそれらの塩との錯化剤組合せ、特にトリエタノールアミンおよび/またはテトラ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミンとエチドロン酸および/または1種類以上のその塩との錯化剤組合せを含む。
【0233】
更なる態様では、本発明の製剤、例えば特に、コンディショニング剤は、場合により、好ましくは増粘剤として作用する1種類以上の粘度調節剤を含む。
【0234】
製剤の粘度は、通常の標準的な方法(例えばBrookfield粘度計 RVD−VII、20rpmおよび20℃にて、スピンドル3)を用いて測定することができ、20〜4000mPasの粘度を示し得る。40〜2000mPasの範囲の値が特に好ましい。
【0235】
好適な増粘剤は、無機または高分子有機化合物である。2種類以上の増粘剤の混合物も使用することができる。
【0236】
無機増粘剤としては、例えば、ポリケイ酸、粘土鉱物、例えばモンモリロナイト、ゼオライト、ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、層状シリケートおよびベントナイトが挙げられる。
【0237】
有機増粘剤は、天然ポリマー、改質天然ポリマーおよび完全合成ポリマーの群に由来するものである。
【0238】
増粘剤として使用される天然起源のポリマーは、例えば、キサンタン、寒天、カラギーン、トラガカントゴム、アラビアゴム、アルギン酸塩、ペクチン、ポリオース、グァーフラワー、ジェランガム、イナゴマメシードフラワー、デンプン、デキストリン、ゼラチンおよびカゼインである。
【0239】
改質天然物質は、主として、加工デンプンおよびセルロースの群に由来するものであり、ここで記載し得る例は、カルボキシメチルセルロースおよび他のセルロースエーテル、ヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロース、高エーテル化メチルヒドロキシエチルセルロース、並びにイナゴマメフラワーエーテルである。
【0240】
非常に広範な応用分野で広く使用される増粘剤の大きな群は、完全合成ポリマー、例えば架橋型または非架橋型であってよく、場合によってカチオン変性されていてよい、ポリアクリル酸化合物およびポリメタクリル酸化合物、ビニルポリマー、ポリカルボン酸、ポリエーテル、活性化ポリアミド誘導体、ヒマシ油誘導体、ポリイミン、ポリアミドおよびポリウレタンである。そのようなポリマーの例は、アクリル樹脂、アクリル酸エチル−アクリルアミドコポリマー、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステルコポリマー、アクリル酸エチル−アクリル酸−メタクリル酸コポリマー、N−メチロール−メタクリルアミド、無水マレイン酸−メチルビニルエーテルコポリマー、ポリエーテル−ポリオールコポリマー、およびブタジエン−スチレンコポリマーである。
【0241】
別の好適な増粘剤は、有機酸誘導体およびそれらのアルコキシド付加物、例えばアリールポリグリコールエーテル、カルボキシル化ノニルフェノールエトキシレート誘導体、アルギン酸ナトリウム、ジグリセロールモノイソステアレート、非イオン性エチレンオキシド付加物、ココ脂肪酸ジエタノールアミド、無水イソドデセニルコハク酸、およびガラクトマンナンである。前記物質種の増粘剤は、市販されており、例えば、Acusol(登録商標)-820(メタクリル酸(ステアリルアルコール−20−EO)エステル−アクリル酸コポリマー、水中濃度30%、Rohm & Haas)、Dapral(登録商標)-GT-282-S(アルキルポリグリコールエーテル、Akzo)、Deuterol(登録商標)-Polymer-11(ジカルボン酸コポリマー、Schoener GmbH)、Deuteron(登録商標)-XG(β−D−グルコース、D−マンノース、D−グルクロン酸に基づくアニオン性ヘテロ多糖類、Schoener GmbH)、Deuteron(登録商標)-XN(非イオン性多糖類、Schoener GmbH)、Dicrylan(登録商標)-Thickener-O(エチレンオキシド付加物、水/イソプロパノール中濃度50%、Pfersse Chemie)、EMA(登録商標)-81およびEMA(登録商標)-91(エチレン−無水マレイン酸コポリマー、Monsanto)、Thickener-QR-1001(ポリウレタンエマルション、水/ジグリコールエーテル中濃度19〜21%、Rohm & Haas)、Mirox(登録商標)-AM(アニオン性アクリル酸−アクリル酸エステルコポリマー分散液、水中濃度25%、Stockhausen)、SER-AD-FX-1100(疎水性ウレタンポリマー、Servo Delden)、Shellflo(登録商標)-S(高分子量多糖類、ホルムアルデヒドによる安定化、Shell)、Shellflo(登録商標)-XA(キサンタンバイオポリマー、ホルムアルデヒドによる安定化、Shell)、Kelzan、Keltrol T(Kelco)という商標名で供給されている。
【0242】
更に好ましい態様では、本発明の製剤、特に、コンディショニング剤は、場合により、1種類以上の酵素を含む。
【0243】
好適な酵素は、特に、ヒドロラーゼ種のもの、例えばプロテアーゼ、エステラーゼ、リパーゼもしくは脂肪分解酵素、アミラーゼ、セルラーゼまたは他のグリコシルヒドロラーゼおよび前記酵素の混合物である。これらのヒドロラーゼは全て、洗浄中、汚れ(例えばタンパク質性の汚れ、油脂性の汚れまたはデンプン質の汚れ)の除去および変色に役立つ。セルラーゼおよび他のグリコシルヒドロラーゼは、更に、色の保留や、ピリングおよび微小繊維を除去することによる布地の柔らかさの増加にも役立ち得る。漂白のため、そして色移り防止のために、オキシドリダクターゼを使用することもできる。
【0244】
特に良好な適性を示すのは、細菌株または真菌、例えば枯草菌(Bacillus subtilis)、バチルス・リケニホルミス菌(Bacillus licheniformis)、ストレプトミセス・グリセウス(Streptomyceus griseus)およびフミコラ・インソレンス(Humicola insolens)から得られる酵素活性物質である。サブチリシンタイプのプロテアーゼ、特にバチルス・レンタス(Bacillus lentus)から得られるプロテアーゼを使用することが好ましい。これに関連して、酵素混合物、例えばプロテアーゼとアミラーゼとの酵素混合物またはプロテアーゼとリパーゼもしくは脂肪分解酵素との酵素混合物またはプロテアーゼとセルラーゼとの酵素混合物またはセルラーゼとリパーゼもしくは脂肪分解酵素との酵素混合物またはプロテアーゼとアミラーゼとリパーゼもしくは脂肪分解酵素との酵素混合物またはプロテアーゼとリパーゼもしくは脂肪分解酵素とセルラーゼとの酵素混合物、特にプロテアーゼおよび/またはリパーゼ含有混合物もしくは脂肪分解酵素含有混合物が特に興味深い。そのような脂肪分解酵素の例は、公知のクチナーゼである。また、ペルオキシダーゼまたはオキシダーゼも一部のケースでは好適であることが証明されている。好適なアミラーゼとしては、特に、α−アミラーゼ、イソアミラーゼ、プルラナーゼおよびペクチナーゼが挙げられる。セルラーゼとしては、セロビオヒドロラーゼ、エンドグルカナーゼおよびセロビアーゼとも呼ばれるβ−グルコシダーゼ、またはそれらの混合物を使用することが好ましい。様々なタイプのセルロースはCMCアーゼ活性およびアビセラーゼ活性によって異なっているため、所望の活性は、セルラーゼの的を絞った混合により達成することができる。
【0245】
酵素は、早期分解から酵素を守るために、成形体として担体物質に吸着されているかまたはコーティングされていてよい。酵素、酵素混合物または酵素顆粒の割合は、例えば、製剤全体に基づいて、約0.1〜5重量%、好ましくは0.12〜約2重量%であり得る。
【0246】
本発明の製剤、例えば特に洗剤もしくは洗浄剤、ケア剤またはコンディショニング剤は、漂白剤を含み得る。水中でHを発生する漂白剤として働く化合物では、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム四水和物および過ホウ酸ナトリウム一水和物が特に重要である。使用することができる更なる漂白剤は、例えば、ペルオキソピロホスフェート、クエン酸塩過水和物、およびHを発生する過酸塩または過酸、例えば過硫酸塩または過硫酸である。また、式:HN−CO−NH・Hにより記載することができるウレアペルオキソハイドレートペルカルバミドも使用することができる。特に、製剤が例えば食器洗浄機用すすぎ剤のように、硬質表面を清浄するのに使用される場合、製剤は、必要に応じて、有機漂白剤の群の漂白剤も含んでよいが、そのような漂白剤は、原則として、洗濯洗剤にも使用可能である。典型的な有機漂白剤は、ジアシル過酸化物、例えば、過酸化ジベンゾイルなどである。使用され得る他の典型的な有機漂白剤は、ペルオキソ酸であり、特定例はアルキルペルオキソ酸およびアリールペルオキソ酸である。好ましい代表は、過安息香酸およびその環置換誘導体、例えばアルキル過安息香酸であるが、ペルオキシ−α−ナフトエ酸およびモノ過フタル酸マグネシウム、脂肪族または置換脂肪族ペルオキソ酸、例えば過ラウリン酸、過ステアリン酸、ε−フタルイミド過カプロン酸(フタルイミド過ヘキサン酸、PAP)、o−カルボキシベンズアミド過カプロン酸、N−ノネニルアミド過アジピン酸およびN−ノネニルアミド過コハク酸塩、並びに脂肪族および芳香脂肪族ペルオキシジカルボン酸、例えば1,12−ジペルオキシカルボン酸、1,9−ジペルオキシアゼライン酸、ジペルオキシセバシン酸、ジペルオキシブラシル酸、ジペルオキシフタル酸、2−デシルジペルオキシブタン−1,4−ジカルボン酸、N,N−テレフタロイル−ジ−(6−アミノ過カプロン酸)も使用することができる。
【0247】
本発明の製剤に色素を使用することができる。1種類以上の色素の量は低く選択して、製剤の使用後に眼に見える残留物が残らないようにしなければならない。本発明の製剤は、色素を含まないことが好ましい。
【0248】
本発明の製剤は好ましくは、1種類以上の抗菌性物質または防腐剤を通常0.0001〜3重量%、好ましくは0.0001〜2重量%、特に0.0002〜1重量%、特に好ましくは0.0002〜0.2重量%、格段に好ましくは0.0003〜0.1重量%の量で含み得る。
【0249】
抗菌性物質または防腐剤は、抗菌域および活性機構によって、静菌剤および殺菌剤、静真菌剤および殺真菌剤などに区別される。これらの群の重要な物質としては、例えば、塩化ベンザルコニウム、アルキルアリールスルホネート、ハロフェノールおよび酢酸フェニル水銀がある。本発明の教示の範囲内で、抗菌作用および抗菌活性物質の概念は、標準的な専門的意味を有する。好適な抗菌活性物質は好ましくは、アルコール、アミン、アルデヒド、抗菌性の酸またはその塩、カルボン酸エステル、酸アミド、フェノール、フェノール誘導体、ジフェニル、ジフェニルアルカン、尿素誘導体、酸素アセタールまたはホルマール、窒素アセタールまたはホルマール、ベンズアミジン、イソチアゾリン、フタルイミド誘導体、ピリジン誘導体、抗菌界面活性化合物、グアニジン、抗菌両性化合物、キノリン、1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン、ヨード−2−プロピルブチルカルバメート、ヨウ素、ヨードフォア、ペルオキソ化合物、ハロゲン化合物、および上記の望ましい混合物である。
【0250】
ここで、抗菌性物質は、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、1,3−ブタンジオール、フェノキシエタノール、1,2−プロピレングリコール、グリセロール、ウンデシレン酸、安息香酸、サリチル酸、ジヒドロ酢酸、o−フェニルフェノール、N−メチルモルホリノアセトニトリル(MMA)、2−ベンジル−4−クロロフェノール、2,2’−メチレンビス(6−ブロモ−4−クロロフェノール)、4,4’−ジクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル(ジクロサン)、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル(トリクロサン)、クロルヘキシジン、N−(4−クロロフェニル)−N−(3,4−ジクロロフェニル)尿素、N,N’−(1,10−デカンジイルジ−1−ピリジニル−4−イリデン)ビス(1−オクタンアミン)ジヒドロクロリド、N,N’−ビス(4−クロロフェニル)−3,12−ジイミノ−2,4,11,13−テトラアザテトラデカンジイミドアミド、グルコプロタミン、抗菌界面活性第四級化合物、例えば、1,6−ビス(2−エチルヘキシルビグアニドヘキサン)ジヒドロクロリド、1,6−ジ(N,N’−フェニルジグアニド−N,N’)ヘキサンテトラヒドロクロリド、1,6−ジ(N,N’−フェニル−N,N−メチルジグアニド−N,N’)ヘキサンジヒドロクロリド、1,6−ジ(N,N’−o−クロロフェニルジグアニド−N,N’)ヘキサンジヒドロクロリド、1,6−ジ(N,N’−2,6−ジクロロフェニルジグアニド−N,N’)ヘキサンジヒドロクロリド、1,6−ジ(N,N’−β(p−メトキシフェニル)ジグアニド−N,N’)ヘキサンジヒドロクロリド、1,6−ジ(N,N’−α−メチル−β−フェニルジグアニド−N,N’)ヘキサンジヒドロクロリド、1,6−ジ(N,N’−p−ニトロフェニルジグアニド−N,N’)ヘキサンジヒドロクロリド、ω,ω−ジ(N,N’−フェニルジグアニド−N,N’)−ジ−n−プロピルエーテルジヒドロクロリド、1,6−ジ(N,N’−2,4−ジクロロフェニルジグアニド−N,N’)ヘキサンテトラヒドロクロリド、1,6−ジ(N,N’−p−メチルフェニルジグアニド−N,N’)ヘキサンジヒドロクロリド、1,6−ジ(N,N’−2,4,5−トリクロロフェニルジグアニド−N,N’)ヘキサンテトラヒドロクロリド、1,6−ジ[N,N’−α−(p−クロロフェニル)エチルジグアニド−N,N’]ヘキサンジヒドロクロリド、ω,ω−ジ(N,N’−p−クロロフェニルジグアニド−N,N’)−m−キシレンジヒドロクロリド、1,12−ジ(N,N’−p−クロロフェニルジグアニド−N,N’)ドデカンジヒドロクロリド、1,10−ジ(N,N’−フェニルジグアニド−N,N’)デカンテトラヒドロクロリド、1,12−ジ(N,N’−フェニルジグアニド−N,N’)ドデカンテトラヒドロクロリド、1,6−ジ(N,N’−o−クロロフェニルジグアニド−N,N’)ヘキサンジヒドロクロリド、1,6−ジ(N,N’−o−クロロフェニルジグアニド−N,N’)ヘキサンテトラヒドロクロリド、
【0251】
エチレンビス(1−トリルビグアニド)、エチレンビス(p−トリルビグアニド)、エチレンビス(3,5−ジメチルフェニルビグアニド)、エチレンビス(p−tert−アミルフェニルビグアニド)、エチレンビス(ノニルフェニルビグアニド)、エチレンビス(フェニルビグアニド)、エチレンビス(N−ブチルフェニルビグアニド)、エチレンビス(2,5−ジエトキシフェニルビグアニド)、エチレンビス(2,4−ジメチルフェニルビグアニド)、エチレンビス(o−ジフェニルビグアニド)、エチレンビス(混合アミルナフチルビグアニド)、N−ブチルエチレンビス(フェニルビグアニド)、トリメチレンビス(o−トリルビグアニド)、N−ブチルトリメチレンビス(フェニルビグアニド)のようなビグアニジンおよびポリグアニジンを含むグアニジン、並びに酢酸塩、グルコン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、クエン酸塩、重亜硫酸塩、フッ化物、ポリマレイン酸塩、N−ココアルキルサルコシン酸塩、亜リン酸塩、次亜リン酸塩、ペルフルオロオクタン酸塩、ケイ酸塩、ソルビン酸塩、サリチル酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、エチレンジアミン四酢酸塩、イミノ二酢酸塩、桂皮酸塩、チオシアン酸塩、アルギン酸塩、ピロメリト酸塩、テトラカルボキシ酪酸塩、安息香酸塩、グルタル酸塩、モノフルオロリン酸塩、ペルフルオロプロピオン酸塩のような対応する塩、およびそれらの望ましい混合物から選択することができる。ハロゲン化キシレンおよびクレゾール誘導体、例えばp−クロロメタクレゾールまたはp−クロロメタキシレン、および植物起源(例えば、スパイスまたはハーブ由来)、動物起源、または微生物起源の天然抗菌活性物質も好適である。抗菌界面活性第四級化合物、植物起源の天然抗菌活性物質および/または動物起源の天然抗菌活性物質、格段に好ましくは、カフェイン、テオブロミンおよびテオフィリン、並びに精油、例えばオイゲノール、チモールおよびゲラニオールからなる群から選ばれる植物起源の少なくとも1つの天然抗菌活性物質、および/または酵素、例えば乳汁由来のアルブミン、リゾチームおよびラクトペルオキシダーゼからなる群から選ばれる動物起源の少なくとも1つの天然抗菌活性物質、および/またはアンモニウム、スルホニウム、ホスホニウム、ヨードニウムもしくはアルソニウム基を有する少なくとも1つの抗菌界面活性第四級化合物、ペルオキソ化合物および塩素化合物を使用することが好ましい。微生物起源の物質、いわゆるバクテリオシンも使用することができる。グリシン、グリシン誘導体、ホルムアルデヒド、並びにホルムアルデヒド、ギ酸および過酸化物を容易に遊離する化合物を使用することが好ましい。
【0252】
抗菌活性物質として好適な第四級アンモニウム化合物(QAC)については、上記に既に述べた。特に適しているのは、例えば、塩化ベンザルコニウムなどである。ベンザルコニウムハライドおよび/または置換ベンザルコニウムハライドは、例えば、Lonza社製Barquat(登録商標)、Mason社製Marquat(登録商標)、Witco/Sherex社製Variquat(登録商標)、およびLonza社製Hyamine(登録商標)、並びにLonza社製Bardac(登録商標)として市販されている。別の市販抗菌活性物質は、N−(3−クロロアリル)ヘキサミニウムクロリド、例えばDow社製Dowicide(登録商標)およびDowicil(登録商標)、塩化ベンゼトニウム、例えばRohm & Haas社製Hyamine(登録商標)1622、塩化メチルベンゼトニウム、例えばRohm & Haas社製Hyamine(登録商標)10X、塩化セチルピリジニウム、例えばMerrell Labs社製Cepacol chlorideである。
【0253】
本発明の製剤、例えば、特に、洗剤および洗浄剤、ケア剤またはコンディショニング剤は、場合により、処理した布地の吸水能および再湿潤性を改善するため、そして処理した布地のアイロンがけを容易にするために、アイロン助剤を含み得る。例えば、組成物にシリコーン誘導体を使用してよい。これらは、発泡防止特性を示すことから、洗剤組成物のすすぎ性を更に改善する。好ましいシリコーン誘導体は、例えば、アルキル基が1〜5個の炭素原子を有し、全体または部分的にフッ素化されている、ポリジアルキルシロキサンまたはアルキルアリールシロキサンである。好ましいシリコーンは、ポリジメチルシロキサンであり、このポリジメチルシロキサンは、場合により、誘導体化されていてよく、アミノ官能性であってよくもしくは四級化されていてよく、またはSi−OH、Si−Hおよび/またはSi−Cl結合を有していてよい。好ましいシリコーンの25℃での粘度は、100〜100,000mPasの範囲であり、シリコーンは、製剤全体に基づいて0.2〜5重量%の量で使用することができる。
【0254】
本発明の製剤、特にコンディショニング剤は、当業者によく知られているあらゆる公知の技術により得ることができる。例えば、製剤は、それらの原料から、直接混合により、必要に応じて高剪断混合装置を用いて、得ることができる。液体組成物、特にコンディショニング剤では、存在し得る任意の柔軟剤成分を溶かし、その後、その溶解物を溶媒、好ましくは、水中に分散させることが望ましい。本発明の有用な式(I)の重合性ベタインエステルまたは本発明に従ってそれらから調製可能なポリマーは、単純混合により、コンディショニング剤に一体化することができる。
【0255】
コンディショニング剤は、好ましくは柔軟すすぎ剤である。それらは、通常、全自動洗濯機の最終すすぎサイクルで使用される。
【0256】
本発明の更なる対象は、基材、特にコンディショニング基材であり、このコンディショニング基材は、本発明の製剤で含浸および/または被覆されており、従って、本発明の香料組成物および酸化剤を含む。
【0257】
本発明のコンディショニング基材は、主として布地処理に、特に布地乾燥処理に使用される。基材材料は、好ましくは、多孔性平パッドからなる。この多孔性平パッドは、乾燥機に使用するのに十分な熱安定性を有し、かつ製剤の漏出または滲みをほとんど生じずに物質を効果的にコンディショニングするのに十分な量の含浸またはコーティング物質を保持し得る、繊維状または多孔性軟質材料からなり得る。これらのパッドは、織ったまたは不織の合成繊維或いは天然繊維、フェルト、紙または発泡材料、例えば親水性ポリウレタンフォームでできたパッドを含む。
【0258】
本発明では、不織材料(フリース)でできた従来のパッドを使用することが好ましい。フリースとは、一般に、マットもしくは層状繊維構造を有する接着接合した繊維製品、または繊維が無作為にもしくは統計的配置に分布している繊維マットからなるものとして定義される。繊維は、天然繊維、例えば羊毛、絹、ジュート、麻、綿、リネン、サイザルもしくはラミー;または合成繊維、例えばレーヨン、セルロースエステル、ポリビニル誘導体、ポリオレフィン、ポリアミドもしくはポリエステルであってよい。一般に、いずれの繊維径または繊維価も本発明に好適である。全方向に優れた強度を与える、不織材料中の繊維の無作為または統計的配置から、本発明の不織材料は、例えば通常の家庭用回転式乾燥機に使用したときに、破れにくく、または分解しにくい。本発明の基材として好適な不織物質の例は、例えば、WO 93/23603より知られている。好ましい洗浄用多孔性平パッドは、1種類のまたは異なる繊維材料、特に綿、加工綿、ポリアミド、ポリエステルまたはこれらの混合物からなる。好適には、パッド状の洗浄基材は、10〜5,000cm、好ましくは50〜2,000cm、特に100〜1,500cm、特に好ましくは200〜1,000cmの面積を有する。単位面積あたりの材料の重量は、通常20〜1,000g/m、好ましくは30〜500g/m、特に50〜150g/mである。コンディショニング基材は、本発明の製剤、即ちコンディショニング剤を基材上に、浸漬または含浸させることにより、或いは溶かすことにより得ることができる。
【0259】
本発明の更なる対象は、布地コンディショニング処理、例えば、最終すすぎ処理、布地乾燥処理、および布地ドライクリーニング処理または布地リフレッシュ処理における、本発明のコンディショニング剤または本発明のコンディショニング基材の使用である。
【0260】
本発明の好ましい製剤は、好ましくは界面活性剤並びに更なる通常の洗剤および洗浄剤成分を含む、液体洗剤である。例えば、本発明の好適な液体洗剤は、増粘剤系として、a)0.1〜5重量%の高分子増粘剤、b)0.5〜7重量%のホウ素化合物、およびc)1〜8重量%の錯化剤を含み得る。
【0261】
本発明では、界面活性剤含有量が35重量%を超える高粘度の水性液体洗剤が好ましい。
【0262】
膨潤剤とも称される好適な増粘剤、例えば、アルギン酸塩または寒天などについては、上記に既に述べた。好ましい水性液体洗剤は、増粘系として0.2〜4重量%、好ましくは0.3〜3重量%、特に0.4〜1.5重量%の多糖類を含む。
【0263】
好ましく使用される高分子増粘剤の1つは、Xanthomonas campestrisや他のいくつかの種によって好気性条件下で生産され、分子量が2〜15百万ダルトンの、微生物アニオン性ヘテロ多糖類であるキサンタンである。キサンタンは、側鎖含有β−1,4−結合グルコース(セルロース)を有する鎖から形成される。サブグループの構造は、グルコース、マンノース、グルクロン酸、アセテートおよびピルベートからなり、ここで、ピルベート単位の数はキサンタンの粘度を決定する。
【0264】
本発明の液体洗剤は、ホウ素化合物を含むことが好ましく、このホウ素化合物は0.5〜7重量%の量で使用される。本発明で使用することができるホウ素化合物の例は、ホウ酸、酸化ホウ素、アルカリ金属ホウ酸塩、例えばオルト−、メタ−およびピロホウ酸のアンモニウム塩、ナトリウム塩およびカリウム塩、異なる水和状態のホウ砂、並びにポリホウ酸塩、例えば、アルカリ金属ペンタホウ酸塩などである。
ホウ酸エステルのような有機ホウ素化合物も使用することができる。
【0265】
好ましい液体洗剤は、0.5〜4重量%、好ましくは0.75〜3重量%、特に1〜2重量%のホウ酸および/またはテトラホウ酸ナトリウムを含む。
【0266】
更に、本発明の液体洗剤は、1〜8重量%の錯化剤を含み得る。特に好ましい液体洗剤は、クエン酸またはクエン酸ナトリウムを含む。2.0〜7.5重量%、好ましくは3.0〜6.0重量%、特に4.0〜5.0重量%のクエン酸ナトリウムを含む液体洗剤が好ましい。
【0267】
本発明の液体洗剤は、他成分に加えて、好ましくは界面活性剤を含み、そのようなケースでは、アニオン性、非イオン性、カチオン性および/または両性界面活性剤が使用される。用途的には、アニオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤との混合物が好ましく、この場合、非イオン性界面活性剤の割合はアニオン性界面活性剤の割合より高いことが好ましい。糖および/または糖誘導体、例えば、アルキルポリグルコシドまたはシクロデキストリンを使用することもできる。
【0268】
明らかに、本発明の液体洗剤は、本発明に従った方法で酸化剤および香料を含む。本発明の液体洗剤はまた、本発明に従ったものとして本明細書に記載した製剤にあてはまる。
【実施例1】
【0269】
以下の組成の液体洗剤を調製した。重量パーセントは常に製剤全体に関する。
16.5重量%の直鎖アルキルベンゼンスルホネート、
10重量%のC12−18脂肪アルコール+7エトキシ単位、
1重量%の1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、
3重量%のクエン酸ナトリウム、
8重量%の硫酸ナトリウム、
活性物質に基づいて3重量%のPAP顆粒、
0.25重量%のキサンタンガム、
1.3重量%の香料混合物(実施例2または3参照)、
100%とするまでの水。
50%NaOHを添加することによって、pHを5.0に調整した。
【実施例2】
【0270】
本発明に従う実施例
各々の場合に香料全量に基づいた重量%で表して、含まれる香料の50重量%超が下記物質の少なくとも1つに挙げられ得る香料から選択されるように、実施例1の組成物を、本発明の香料を含む香油を用いて芳香付けした:
・飽和アルコール、
・飽和エステル、
・飽和エーテル、
・飽和置換基含有芳香族化合物、
・ニトリル、
・飽和アセタール、
・飽和ヘミアセタール。
【実施例3】
【0271】
比較実施例
実施例1の組成物を、とりわけ下記物質を含む、洗剤に典型的な通常の香油IIを用いて芳香付けした:
14.7重量%のイソEスーパー(2−アセチル−1,2,3,4,6,7,8,8A−オクタヒドロ−2,3,8,8−テトラメチルナフタレン)、
12.5重量%のPTBCA 25 シス(68%のトランス−4−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート/32%のシス−4−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート)、
8.0重量%のジヒドロミルセノール、
6.0重量%のハバノリド(オキサシクロヘキサデセン−2−オン)、
5重量%のフェニルエチルアルコール、
3.0重量%OTBCA(85%のシス−2−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート/15%のトランス−2−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート)、
2.0重量%のVertofix Coeur(ワコルダー、シダーウッド、抽出物、アセチル化、[3R−(3.α,3aβ,7.β,8aα)]−1−(2,3,4,7,8,8a−ヘキサヒドロ−3,6,8,8−テトラメチル−1H−3a,7−メタノアズレン−5−イル)エタン−1−オン)、
1.5重量%のシトロニトリル、
4.0重量%のアルデヒドC14sog.(γ−ウンデカラクトン)、
16.8重量%のジプロピレングリコール、
12.4重量%のLilial(2−メチル−3−(4−tert−ブチルフェニル)−プロピオンアルデヒド)、
4.3重量%のヘキシルシンナムアルデヒド、
2.3重量%のBacdanol(2−エチル−4−(2,2,3−トリメチ−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1−オール、
2.1重量%のLyral(4(4−メチル−4−ヒドロキシペンチル)シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド)、
1.9重量%のイソオイゲノール(2−メトキシ−4−プロペニルフェノール)、
0.5重量%のアルデヒドC08(オクタナール)。
全ての重量%は、香油II全体に基づく。
【実施例4】
【0272】
経時的な芳香効果の発現の評価
芳香効果の経時的な発現を、3人の調香師が嗅ぐことによって、25℃で、4週間にわたって評価した。ここで、本発明の組成物、即ち実施例2の香料を含む実施例1の液体洗剤は、その期間中、香りを変えないことがわかった。しかしながら、比較組成物、即ち実施例3の通常の洗剤用香料を含む実施例1の液体洗剤は、その芳香故に洗濯または販売にもはや適当ではないと判断されるであろう不快な臭いがした。
【実施例5】
【0273】
漂白剤の安定性の測定
漂白剤PAPの保持の程度を、本発明の組成物、即ち実施例2の香料を含む実施例1の液体洗剤(本発明の洗剤Aに相当)および比較組成物、即ち実施例3の通常の洗剤用香料を含む実施例1の液体洗剤(比較洗剤Bに相当)について、4週間にわたって、25℃で貯蔵して、1週間間隔で評価した。
【0274】
漂白剤の含有量は、ヨード滴定によって測定した。初期濃度(3%絶対濃度)を100%とした。25℃での様々な貯蔵期間(週単位)後の漂白剤の濃度(%単位)を、以下の表に示す。
【表1】

【0275】
比較洗剤Bは、実施例3の通常の香料の存在下、漂白剤を劇的に減少させた。本発明の香料を含む(本発明に従う)洗剤Aでは、意外にも、良好な安定性が見られた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸化剤および香料組成物を含んで成る消費財であって、香料全量に基づいた重量%で表して、含まれる香料の少なくとも50重量%が、下記種類の物質:
・飽和アルコール
・飽和エステル
・飽和エーテル
・飽和置換基含有芳香族化合物
・ニトリル
・飽和アセタール
・飽和ヘミアセタール
の少なくとも1つに帰因し得る香料から選択される消費財。
【請求項2】
酸化剤が、好ましくは酸素に基づいた、酸化漂白剤、特に好ましくは過カルボン酸である、請求項1に記載の製剤。
【請求項3】
過カルボン酸を含み、該過カルボン酸が、有利には、モノ−およびジ−過カルボン酸、特にドデカンジペルオキソ酸または好ましくはイミド過カルボン酸、好適には6−フタルイミド過カプロン酸(6−フタルイミド過ヘキサン酸、PAP)から選択され、および/または該過カルボン酸が大気圧下で25℃超、特に35℃超、好ましくは45℃超、好適には50℃超、特に好ましくは100℃超の融点を有する、請求項2に記載の製剤。
【請求項4】
酸化剤、特に過カルボン酸が、本質的に粒子状であり、好ましくは被覆されており、被膜の重量が、有利には、酸化剤を含む粒子全体、好ましくは顆粒に基づいて0.1〜30重量%である、請求項1〜3のいずれかに記載の製剤。
【請求項5】
製剤全体に各々基づいて、少なくとも0.01重量%の界面活性剤、特に、好ましくは0.1〜30重量%の割合でアニオン性界面活性剤、および/または好ましくは0.1〜30重量%の割合で非イオン性界面活性剤を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の製剤。
【請求項6】
製剤が、製剤全体に基づいて好ましくは少なくとも0.1重量%、有利には少なくとも3重量%、特に5〜30重量%の割合で、電解質、特に有機および/または無機塩、とりわけリン酸塩、クエン酸塩および/または硫酸塩、特に好ましくは硫酸ナトリウムを含む、請求項1〜5のいずれかに記載の製剤。
【請求項7】
製剤が、製剤全体に基づいて好ましくは30重量%まで、特に0〜10重量%の割合で、特に、
a)窒素不含有錯体形成物、例えば好ましくは、アルカリ金属ポリホスホン酸塩、モノ−またはポリ−ホスホン酸、特に、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)、クエン酸および/または短鎖ジカルボン酸、および/または
b)キノリンおよび/またはその塩、ピコリン酸およびジピコリン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)(DTPMP)、アザシクロヘプタンジホスホネート(AHP)、ニトリロ三酢酸(NTA)、アミノポリカルボン酸、アミノヒドロキシポリカルボン酸、ポリホスホン酸およびアミノポリホスホン酸から成る群から選択される錯化剤
を含み得る錯化剤を含有する、請求項1〜6のいずれかに記載の製剤。
【請求項8】
製剤が、各々の場合、製剤全体に基づいて好ましくは0〜10重量%の割合で、酵素を含む、請求項1〜7のいずれかに記載の製剤。
【請求項9】
製剤が、ビルダー、特に脂肪酸、好ましくは飽和および/または分枝脂肪酸、特に30℃未満の融点を有するもの、および/またはクエン酸および/またはクエン酸塩を、好ましくは0〜15重量%の割合で、および/またはポリアクリレートを、好ましくは0〜15重量%の割合で、および/またはホスホネートを含み、各々の場合において重量%の記載が製剤全体に基づく、請求項1〜8のいずれかに記載の製剤。
【請求項10】
製剤が、少なくとも本質的にハロゲン化物イオン、特に塩化物イオンを含まず、ハロゲン化物イオン、特に塩化物イオンの割合が有利には500ppm以下、好ましくは100ppm以下、特に30ppm以下である、請求項1〜9のいずれかに記載の製剤。
【請求項11】
各々の場合、製剤中の香料全量に基づいた重量%で表して、含まれる香料の、30重量%未満、好ましくは20重量%未満、有利には15重量%未満、より有利には10重量%未満、更に有利には5重量%未満、より有利には3重量%未満、更に有利には2重量%未満、より有利には1重量%未満、特に0.5重量%未満、とりわけ0重量%が、アルデヒド官能基(RCH=O)および/またはケト基(RR’C=O)を有する香料から選択される、請求項1〜10のいずれかに記載の製剤。
【請求項12】
製剤が液体状、好ましくは含水状または不含水状、有利には分散液、好ましくはエマルションまたは懸濁液である、請求項1〜11のいずれかに記載の製剤。
【請求項13】
注入可能であり、好ましくは、25℃の温度および30s−1の剪断速度で100〜10,000mPasの粘度を有する、請求項12に記載の製剤。
【請求項14】
7以下のpH、特に3.5〜7のpH、好ましくは4.0〜6.5のpH、特に好ましくは4.5〜6のpH、極めて好ましくは約5のpHを有する、請求項1〜13のいずれかに記載の製剤。
【請求項15】
固体、好ましくは粉体である、請求項1〜11のいずれかに記載の製剤。
【請求項16】
例えば、加圧、圧延、ブリケット化、ペレット化、押出、凝集のような加工法または他の応用圧縮加工法によって得られる、圧縮体である、請求項15に記載の製剤。
【請求項17】
成形体、好ましくはタブレットまたはブロックまたはストランドである、請求項15または16のいずれかに記載の製剤。
【請求項18】
本発明の製剤中の香料組成物が、香料全体に基づいた重量%で表して、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、少なくとも91重量%、好ましくは少なくとも92重量%、有利には少なくとも94重量%、より有利には少なくとも96重量%、更に有利には少なくとも98重量%、より有利には少なくとも99重量%、特に100重量%の下記群から選択される香料を含む、請求項1〜17のいずれかに記載の製剤:シトロニトリル、o−t−ブチルシクロヘキシルアセテート、サリチル酸シクロヘキシル、(+)−(1’R,3S,6’S)−1−(2’,2’,6’−トリメチル−1’−シクロヘキシル)−3−ヘキサノール、(−)−(1’S,3R,6’R)−1−(2’,2’,6’−トリメチル−1’−シクロヘキシル)−3−ヘキサノール、(+)−(1’R,3R,6’S)−1−(2’,2’,6’−トリメチル−1’−シクロヘキシル)−3−ヘキサノール、(−)−(1’S,3S,6’R)−1−(2’,2’,6’−トリメチル−1’−シクロヘキシル)−3−ヘキサノール、フェニルエチルアルコール、2−シクロヘキシリデン−2−フェニルアセトニトリル、デカヒドロ−b−ナフチルアセテート、p−クレシルアセテート、メチルフェニルアセテート、アリルアミルグリコレート、酢酸ベンジル、シクロヘキシルエチルアセテート、エチル−2−シクロヘキシルプロピオネート、フェニルエチルアセテート、シクロペンチリデン酢酸メチルエステル[CAS番号:0040203-73-4]、アリル(シクロヘキシルオキシ)アセテート、2,4−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−酢酸エチルエステル、3,12−トリデカジエンニトリル、酢酸アミル、酢酸イソアミル、フェニル酢酸エチル、2−プロペニルフェノキシアセテート、酢酸イソボルニル、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、酢酸ヘキシル、イソブチルフェニルアセテート、シス−p−t−ブチルシクロヘキシルアセテート、トランス−p−t−ブチルシクロヘキシルアセテート、ヒドロシンナミルアルコール、2,6−ジメチルヘプタン−2−オール、デカノール、オクタノール、2,6−ジメチルビシクロ−[4.4.0]−デカン−1−オール(ジプロピレングリコール中0.1%)、テトラヒドロムグオール[=テトラヒドロリナロール(3,7−ジメチルオクタン−3−オール)/テトラヒドロミルセノール(2,6−ジメチル−2−オクタノール)混合物(1:1)]、ジヒドロテルピネオール、α,3,3−トリメチルシクロヘキシルメチルホルメート、オクタノール−3、ヘキサノール、2,2,6−トリメチル−α−プロピルシクロヘキサンプロパノール、デカヒドロ−b−ナフチルホルメート、(1’S,1”S,2’S,3”R,5”R)−[1−メチル−2−(1,2,2−トリメチルビシクロ[3.1.0]−ヘキサ−3−イルメチル)シクロプロピル]メタノール、(1’R,1”R,2’R,3”S,5”S)−[1−メチル−2−(1,2,2−トリメチルビシクロ[3.1.0]−ヘキサ−3−イルメチル)シクロプロピル]メタノール、(1’R,1”S,2’R,3”R,5”R)−[1−メチル−2−(1,2,2−トリメチルビシクロ[3.1.0]−ヘキサ−3−イルメチル)シクロプロピル]メタノール、(1’S,1”R,2’S,3”S,5”S)−[1−メチル−2−(1,2,2−トリメチルビシクロ[3.1.0]−ヘキサ−3−イルメチル)シクロプロピル]メタノール、ボルネオール、ジプロピレングリコール、テトラヒドロゲラニオール、テトラヒドロリナロール、2,2,6−トリメチル−α−プロピルシクロヘキサンプロパノール(Timberol forte)、α−メチル−4−(1−メチルエチル)シクロヘキサンメタノール、イソシクロゲラニオール、フェンチルアルコール、(−)−(2R,4S)−2−イソブチル−4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−オール、(+)−(2S,4R)−2−イソブチル−4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−オール、(+)−(2S,4S)−2−イソブチル−4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−オール、(−)−(2R,4R)−2−イソブチル−4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−オール、安息香酸メチル、安息香酸エチル、サリチル酸メチル、プロピオン酸アミル、2,6,6−トリメチル−1,3−シクロヘキサジエン−1−カルボン酸エチルエステル、プロピオン酸ベンジル、サリチル酸エチル、2−メトキシ−4−ホルミル−フェニルイソブチレート(Isobutavan)、カプリル酸エチル、カプロン酸アリル、2−メチル−2−ブテン酸 2−メチルプロピルエステル、2−エチルエチルヘキサノエート(Irotyl)、2−メチルペンタン酸 2−メチルペンチルエステル、ジャスマシクレート、2,5−ジメチル−4,6−ジヒドロキシ安息香酸メチルエステル、2−メチル吉草酸エチル、ヘプタン酸 2−プロペニルエステル(アリルヘプタノエート−アリルエナンテート)、アントラニル酸メチル、フェニル酢酸、アリルシクロヘキシルプロピオネート、2−ノニン酸メチルエステル、サリチル酸シクロヘキシル、2−t−ブチル−シクロヘキシルエチルカーボネート、2,2,4−トリメチルカプロン酸エチルエステル、エチルエステルラブダナム抽出物(Ambrarome)、酢酸スチリル、ヒドロキノンジメチルエーテル、ジフェニルエーテル、p−クレシルメチルエーテル、p−シメン、フェニルエチルイソアミルエーテル、フェニルエチルメチルエーテル、4−イソプロピル−5,5−ジメチル−1,3−ジオキサン、2,2,5,5−テトラメチル−4−イソプロピル−1,3−ジオキサン、5−メチル−5−プロピル−2−(1−メチルブチル)−1,3−ジオキサン、アネトール、2−フェニル−プロピオンアルデヒドジメチルアセタール、フランビノンメチルエーテル、クマリン、イソクマリン、アセトフェノン、1,1,2,3,3−ペンタメチル−6,7−ジヒドロ−4(5H)−インダノン、γ−オクタラクトン、エチルアミルケトン、合成カンファー、オキサシクロ−ヘプタデセ−8−エン−2−オン、2−ヘプチルシクロペンタノン、2−(1−メチルプロピル)−シクロヘキサノン、4−t−ブチル−2,6−ジメチルアセトフェノン、シクロペンタデカノリド、3−メチルシクロペンタデカノン、ジヒドロジャスモン、ジヒドロ−イソ−ジャスモン、γ−デカラクトン、メチルオクタラクトン、1,4−ジオキサシクロヘキサデカン−5,16−ジオン、4−(2−ブテニリデン)−3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オン、エチル−2,2,6−トリメチルシクロヘキサンカルボキシレート、桂皮酸ニトリル、ラウリン酸ニトリル、ヒドロシトロニトリル、2−ベンジル−2−メチル−3−ブテンニトリル、3−メチルドデカノニトリル、シトロニトリル、トリデセン−2−ニトリル、3(4,7,7−トリメチルビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル−2−プロペニルニトリル、Irolene p、8−α−12−オキシド−13,14,15,16−テトラノルラブダン、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルエチルエーテル、Irival(70%の4−t−ペンチルシクロヘキサノン、10%の白色鉱油、10%のノン−2−エンニトリル、10%のセバシン酸ジブチル)、イソブチルキノリン、5−エチリデンビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン−2−メトキシフェノール付加物、メチルブチル−2 プロピオネート、インデノ[1,2−d]−テトラヒドロ−1,3−ジオキサン、ドデカヒドロ−3a,6,6,9a−テトラメチルナフト(2,1−b)−フラン、2,4−ジメチル−4−フェニルテトラヒドロフラン、スピロ[1,3−ジオキソラン−2,5’−(4’,4’,8’,8’−テトラメチルヘキサヒドロ−3’,9’−メタノナフタレン)]、メチルジヒドロジャスモネート、メチル 3−オキソ−2−ペンチルシクロペンタンアセテート、o−(アリルオキシ)アニソール、ジヒドロミルセノール、9−デセン−1−オール、テトラヒドロミルセノール、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−6−イルアセテート、2−フェノキシエチルイソブチレート、2−メチルプロペン酸 1,3−ジメチル−3−ブテニルエステル、p−メチルアセトフェノン、4−フェニル−2−ブタノン、1−(5,5−ジメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−4−ペンテン−1−オン、3−ヒドロキシ−1−メチル−4−イソプロピルベンゼン(CAS番号:89-83-8)。

【公表番号】特表2009−516034(P2009−516034A)
【公表日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−540473(P2008−540473)
【出願日】平成18年9月30日(2006.9.30)
【国際出願番号】PCT/EP2006/009883
【国際公開番号】WO2007/054177
【国際公開日】平成19年5月18日(2007.5.18)
【出願人】(391008825)ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェン (309)
【氏名又は名称原語表記】Henkel AG & Co. KGaA
【住所又は居所原語表記】Henkelstrasse 67,D−40589 Duesseldorf,Germany
【Fターム(参考)】