説明

金属基板用の半水性の剥離及び洗浄配合物、並びにその使用方法

【課題】本発明は、バルクのフォトレジスト、エッチング後の残渣、アッシング後の残渣、及び不純物を除去するための半水性の配合物及びその使用方法に関する。
【解決手段】その配合物は、アルカノールアミン、水混和性有機共溶媒、第四級アンモニウム化合物、非遊離酸官能性腐食防止剤及び残部の水を有する。そのpHは9超である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
半導体又は半導体微細回路の製造においては、基板材料をポリマー有機物質でコーティングすることが頻繁に必要である。基板材料のいくつかの例としては、アルミニウム、チタン、銅、二酸化シリコンをコーティングしたシリコンウェハーであって、任意的にアルミニウム、チタン、又は銅の金属要素を有するもの等が挙げられる。典型的には、ポリマー有機物質は、フォトレジスト材料である。これは、フォトリソグラフィーのための露光後に現像されたときにエッチングマスクを形成するであろう材料である。いくつかの場合には、フォトレジスト層は、再加工される必要がある。後の処理ステップにおいて、フォトレジストの少なくとも一部は、基板の表面から除去される。基板からフォトレジストを除去する一つの一般的な方法は、湿式化学法による。基板からフォトレジストを除去するために配合される湿式の化学組成物は、あらゆる金属製の回路の表面を、腐食せず、溶解せず、且つ/若しくは曇らさずに;無機基板を化学的に変化させずに;且つ/又は基板を攻撃せずに、フォトレジストを除去しなければならない。フォトレジストを除去する他の一つの方法は、ドライアッシング法によるものであり、これはフォトレジストを、酸素又はフォーミングガス(例えば水素)のどちらかを用いたプラズマアッシングにより除去する。残渣又は副生成物は、フォトレジスト自身、又はフォトレジスト、下層の基板及び/若しくはエッチングガスの組合せとなるであろう。これらの残渣又は副生成物は、サイドウォールポリマー(sidewall polymer)、ベール(veil)又はフェンス(fence)と呼ばれることがある。
【背景技術】
【0002】
反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching) は、ビア、金属線及びトレンチの形成の間のパターン転写に関してますます好まれるプロセスとなっている。例えば、多層の配線工程の相互接続配線を必要とする複雑な半導体デバイス、例えば先進のDRAM及びマイクロプロセッサは、RIEを利用して、ビア、金属線及びトレンチ構造を作る。ビアは、層間の誘電体を貫いて、一つの層のシリコン、シリコン化合物又は金属の配線と、隣の層の配線との接触を与えるために用いられる。
【0003】
金属線は、デバイスの相互接続として用いられる導電体である。トレンチ構造は、金属線構造の形成で用いられる。ビア、金属線、トレンチ構造は、典型的には、金属及び合金、例えば、Al、Al及びCuの合金、Cu、Ti、TiN、Ta、TaN、W、TiW、シリコン又はシリコン化合物(例えばタングステン、チタン、又はコバルトのシリコン化合物)を露出する。RIEプロセスは、典型的には、残渣又は複合混合物を残し、これには再スパッタされた(re−sputtered)酸化物材料、フォトレジストからの有機材料、並びに/又はビア、金属線及び/若しくはトレンチ構造をリソグラフィーで画定するために用いられる反射防止コーティング材料が挙げられる。
【0004】
基板の露出した表面を腐食せず、溶解せず、又は曇らせずに、これらの不要な材料を除去することができる洗浄配合物及び洗浄方法を提供することが望ましい。いくつかの例では、不要な材料は、フォトレジストと呼ばれるポリマー組成物である。他の例では、除去されるべき不要な材料は、エッチング処理若しくはアッシング処理の残渣、又は単純な汚染物である。この技術分野における特許としては特許文献1〜4を挙げることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許番号第6,627,587号(Naghshinehら)
【特許文献2】米国特許番号第6,723,691号(Naghshinehら)
【特許文献3】米国特許番号第6,851,432号(Naghshinehら)
【特許文献4】米国特許出願公開第2006/0016785号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この課題の共通の目標は、ヒドロキシルアミンのない、金属基板用、例えばアルミニウム及び銅の基板用の剥離及び洗浄配合物を開発することである。そのような剥離剤は、ヒドロキシルアミン剥離剤よりも低い所有コスト(COO:Cose Of Ownership)を有するであるう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
したがって、本発明の一つの態様は、バルクのフォトレジストと共にエッチング後の残渣、及びアッシング後の残渣を除去するための配合物である。その配合物は、アルカノールアミン、水混和性有機共溶媒、第四級アンモニウム化合物、非遊離酸官能性の(non−free acid functionality)腐食防止剤、及び残部の水を含有する。そのpHは9超である。本発明に関して、「混和性」には、溶解性を含む。
【0008】
本発明の他の一つの態様によると、バルクのフォトレジストと共にエッチング後の残渣、及びアッシング後の残渣を基板から除去するための方法は、上述した配合物を基板に適用して、フォトレジスト、エッチング後の残渣、アッシング後の残渣、及び汚染物を基板から除去することを含む。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、フォトレジスト、エッチング後の残渣、アッシング後の残渣、及び汚染物の基板からの除去のために主に設計される配合物に関する。その配合物は、アルカノールアミン、水混和性有機共溶媒、第四級アンモニウム化合物、腐食防止剤及び残部の水を含有する。そのpHは9超である。本発明に関して、「混和性」には、溶解性を含む。
【0010】
ある種の実施態様において、アルカノールアミンとしては、限定されないが、モノエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジエチルヒドロキシルアミン、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0011】
ある種の実施態様において、水混和性有機共溶媒は、グリコールエーテル又はフルフリルアルコールとすることができる。グリコールエーテルとしては、グリコールモノ(C〜C)アルキルエーテル、及びグリコールジ(C〜C)アルキルエーテル、例えば、限定されないが、(C〜C20)アルカンジオール、(C〜C)アルキルエーテル及び(C〜C20)アルカンジオールジ(C〜C)アルキルエーテルを挙げることができる。グリコールエーテルの例は、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール、モノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールジイソプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−ブタノール、2−メトキシ−1−ブタノール、2−メトキシ−2−メチルブタノール、1,1−ジメトキシエタンおよび2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール及びこれらの混合物がある。グリコールエーテルのより典型的な例は、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリ(プロピレングリコール)モノメチルエーテル及び2−(2−ブトキシエトキシ)エタノールがある。フルフリルアルコールの例は、テトラヒドロフルフリルアルコール(THFA)がある。
【0012】
有機溶媒(アルカノールアミン及び水混和性有機共溶媒)の合計は、1wt%〜50wt%の範囲であり、好ましい範囲は、5wt%〜40wt%である。脱イオン(DI:DeIonized)水は、40wt%〜95wt%であり、好ましい範囲は50wt%〜80wt%である。
【0013】
ある種の実施態様において、第四級アンモニウム化合物としては、限定されないが、第四級アンモニウムヒドロキシド、例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAH)、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルエチルアンモニウムヒドロキシド、(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド、(2−ヒドロキシエチル)トリエチルアンモニウムヒドロキシド、(2−ヒドロキシエチル)トリプロピルアンモニウムヒドロキシド、(1−ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド、エチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ジエチルジメチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド及びこれらの混合物が挙げられる。第四級アンモニウム化合物は、0.5wt%〜10wt%、又は5wt%〜10wt%の範囲の量で存在する。
【0014】
ある種の実施態様において、この組成物は0.5wt%〜15wt%の一以上の腐食防止剤を含む場合がある。同様の用途に対し本分野で知られるあらゆる腐食防止剤を用いることができる。用いることができる腐食防止剤の例としては、カテコール、t−ブチルカテコール、ピロガロール、ベンゾトリアゾール(BZT)、レゾルシノール、没食子酸のエステル及びこれらの混合物が挙げられる。これらは、金属の腐食を回避する非遊離酸官能性腐食防止剤である。
【0015】
遊離酸官能性を有し、そして以下の実施例で腐食から金属を適切に防護しないことを示した特定の腐食防止剤の例としては、アントラニル酸、没食子酸、オクタン酸、ステアリン酸、安息香酸、イソフタル酸、マレイン酸、フマル酸、D,L−リンゴ酸、マロン酸、フタル酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、カルボキシベンゾトリアゾール、乳酸、クエン酸等、及びこれらの混合物又は上記のリストの腐食防止剤との混合物が挙げられる。
【0016】
本発明は、半導体基板の清浄化に関連して主に述べられているが、本発明の洗浄配合物を、有機残渣及び無機残渣を有する、あらゆる基板又は半導体デバイスを清浄化するために用いることができる。
【実施例】
【0017】
本発明をさらに説明する目的で、以下の実施例を与えるが、これは決して本発明を限定することを意図していない。
【0018】
本発明の配合物の実施例を以下に与える。それら配合物で用いられる略語を以下に記載する。
THFA=テトラヒドロフルフリルアルコール
TMAH=テトラメチルアンモニウムヒドロキシド
DPM=ジプロピレングリコールメチルエーテル
TBAH=テトラブチルアンモニウムヒドロキシド
MEA=モノエタノールアミン
NMEA=N−メチルエタノールアミン
p−TSA=p−トルエンスルホン酸
t−PGME=トリプロピレングリコールメチルエーテル
PG=プロピレングリコール
DEHA=ジエチルヒドロキシアミン
【0019】
以下の実施例において、全ての量は、重量%で与えられ、且つ合計で100wt%となる。本明細書で開示した組成物を、全ての固体が溶解するまで、室温で、容器中で成分を共に混合することにより調製した。本明細書で開示したある種の組成物の実施例を、表1に示す。
【0020】
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【0021】
多層の配線工程(BEOL:Back−End−OF−Line)の相互接続配線を必要とする複雑な半導体デバイス、例えばDRAM及びマイクロプロセッサは、反応性イオンエッチング(RIE)を利用してビア、金属線及びパッド(Pad)を作る。洗浄実験で用いたビアは、層間の誘電体をエッチストップ、例えばTiN、SiN等まで貫く一方で、金属線は、デバイスの相互接続として用いられる導電体であった。
【0022】
いくつかの基板(金属1〜3)をアッシングしたが、他はアッシングしなかった。基板をアッシングした場合、洗浄化されるべき主な残渣は、エッチング液残渣であった。そして、基板をアッシングしなかった場合、洗浄化又は剥離されるべき主な残渣は、エッチング残渣とフォトレジストの両方だった。金属1〜3は、様々な回路構造であり、それぞれアルミニウム金属から作った。
【0023】
洗浄試験は、周囲0.5インチのテフロン(登録商標)攪拌子を600rpmで用いて、400mLビーカー中で305mLの洗浄組成物を用いて実行した。必要な場合には、ホットプレート上で、以下に示すように、洗浄組成物を、所望の温度まで加熱した。約1インチ×1インチのサイズのウェハーの切片を、次の一連の条件下でその組成物中に浸した:1分〜30分の範囲の処理時間、25℃〜75℃の処理温度。
【0024】
洗浄の結果を表2に要約する。
【表5】

【0025】
用いた異なる腐食防止剤の間で、ピロガロール及びt−ブチルカテコールを有する配合物(実施例V、W〜X、Z、A1〜A8)が、一般的に用いられている腐食防止剤(没食子酸(実施例A〜N)、オクタン酸(実施例S〜T)、ステアリン酸(実施例U)、t−ブチル安息香酸(実施例Y)、カテコール(実施例O、Q)、又はカテコールと没食子酸との組み合わせ(実施例N、P、R))と比較して、非常に良好に機能した。表2中のデータは、25%希釈のTMAH、及び遊離酸官能性を有さない、すなわちカルボン酸又はスルホン酸のどちらかを有さない(「非遊離酸官能性」)腐食防止剤を用いた配合物は、フォトレジスト乖離及び金属腐食回避について良好に機能することを示している。
【0026】
前述の実施例、及び好ましい実施態様の記載は、請求項により定義された本発明を限定するものとしてではなく、例証しているものとして解釈されるべきである。容易に認識されるように、上述した特徴の多数の変型及び組合せを、請求項で示される本発明から離れることなく利用することができる。そのような変型は、発明の精神及び範囲からの逸脱とはみなされず、且つそのような全ての変型が、次の特許請求の範囲内に含まれると解釈される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)アルカノールアミン;
(b)水混和性有機共溶媒;
(c)第四級アンモニウム化合物;
(d)非遊離酸官能性腐食防止剤;及び
(e)水
を含み、pHが9超である、半水性の剥離及び洗浄配合物。
【請求項2】
前記アルカノールアミンが、モノエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジエチルヒドロキシルアミン及びこれらの混合物からなる群より選択され;前記水混和性有機共溶媒が、グリコールエーテル及びフルフリルアルコールからなる群より選択され;且つ前記アルカノールアミン及び前記水混和性有機共溶媒の合計の重量パーセントが、1wt%〜50wt%の範囲である、請求項1に記載の配合物。
【請求項3】
前記水混和性有機共溶媒が、プロピレングリコール(PG)、ジプロピレングリコールメチルエーテル(DPM)、トリプロピレングリコールメチルエーテル(t−PGME)、プロピレングリコールメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールプロピルエーテル(PGPE)、トリ(プロピレングリコール)モノメチルエーテル、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、テトラヒドロフルフリルアルコール(THFA)及びこれらの混合物からなる群より選択される、請求項1に記載の配合物。
【請求項4】
前記第四級アンモニウム化合物が、0.5wt%〜10wt%であり、且つテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAH)、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルエチルアンモニウムヒドロキシド、(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド、(2−ヒドロキシエチル)トリエチルアンモニウムヒドロキシド、(2−ヒドロキシエチル)トリプロピルアンモニウムヒドロキシド、(1−ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド、エチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ジエチルジメチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド及びこれらの混合物からなる群より選択される、請求項1に記載の配合物。
【請求項5】
前記腐食防止剤が、0.5wt%〜15wt%であり、且つカテコール、t−ブチルカテコール、ピロガロール、没食子酸のエステル及びこれらの混合物からなる群より選択される、請求項1に記載の配合物。
【請求項6】
(a)モノエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン及びこれらの混合物からなる群より選択される、アルカノールアミン;
(b)プロピレングリコール(PG)、ジプロピレングリコールメチルエーテル(DPM)、トリプロピレングリコールメチルエーテル(t−PGME)、テトラヒドロフルフリルアルコール(THFA)及びこれらの混合物からなる群より選択される、水混和性有機共溶媒;
(c)テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAH)及びこれらの混合物からなる群より選択される、0.5wt%〜10wt%の、第四級アンモニウム化合物;
(d)t−ブチルカテコール、ピロガロール及びこれらの混合物から選択される、0.5wt%〜15wt%の、腐食防止剤;
(e)残部の水
を含み、前記アルカノールアミンと前記水混和性有機共溶媒との合計の重量パーセントが5wt%〜40wt%であり、且つpHが9超である、半水性の剥離及び洗浄配合物。
【請求項7】
前記水混和性有機共溶媒が、ジプロピレングリコールメチルエーテル(DPM)である、請求項6に記載の配合物。
【請求項8】
(a)アルカノールアミン;
(b)水混和性有機共溶媒;
(c)第四級アンモニウム化合物;
(d)非遊離酸官能性腐食防止剤;及び
(e)水
を含み、pHが9超である配合物と、半導体基板とを接触させることを含む、前記半導体基板からフォトレジスト、エッチング残渣又はアッシング残渣、及び汚染物を除去する方法。
【請求項9】
前記アルカノールアミンが、モノエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジエチルヒドロキシルアミン及びこれらの混合物からなる群より選択され;前記水混和性有機共溶媒が、グリコールエーテル及びフルフリルアルコールからなる群より選択され;且つ前記アルカノールアミン及び前記水混和性有機共溶媒の合計の重量パーセントが、5wt%〜40wt%の範囲である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記水混和性有機共溶媒が、プロピレングリコール(PG)、ジプロピレングリコールメチルエーテル(DPM)、トリプロピレングリコールメチルエーテル(t−PGME)、プロピレングリコールメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールプロピルエーテル(PGPE)、トリ(プロピレングリコール)モノメチルエーテル、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、テトラヒドロフルフリルアルコール(THFA)及びこれらの混合物からなる群より選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記第四級アンモニウム化合物が、0.5wt%〜10wt%であり、且つテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAH)、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルエチルアンモニウムヒドロキシド、(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド、(2−ヒドロキシエチル)トリエチルアンモニウムヒドロキシド、(2−ヒドロキシエチル)トリプロピルアンモニウムヒドロキシド、(1−ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド、エチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ジエチルジメチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド及びこれらの混合物からなる群より選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記腐食防止剤が、0.5wt%〜15wt%であり、且つカテコール、t−ブチルカテコール、ピロガロール、没食子酸のエステル及びこれらの混合物からなる群より選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
(a)10wt%のN−メチルエタノールアミン;
(b)10wt%のジプロピレングリコールメチルエーテル(DPM);
(c)0.6wt%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH);
(d)10wt%のピロガロール;及び
(e)残部の水
を含み、pHが9超である、半水性の剥離及び洗浄配合物。
【請求項14】
(a)19〜22wt%のモノエタノールアミン;
(b)12wt%のジプロピレングリコールメチルエーテル(DPM);
(c)2.3〜3.5wt%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH);
(d)2.3wt%のt−ブチルカテコール;及び
(e)残部の水
を含み、pHが9超である、半水性の剥離及び洗浄配合物。
【請求項15】
半導体基板と請求項13に記載の配合物とを接触させることを含む、前記半導体基板からフォトレジスト、エッチング残渣又はアッシング残渣、及び不純物を除去する方法。
【請求項16】
半導体基板と請求項14に記載の配合物とを接触させることを含む、前記半導体基板からフォトレジスト、エッチング残渣又はアッシング残渣、及び不純物を除去する方法。
【請求項17】
前記第四級アンモニウム化合物が、25%濃度のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液である、請求項1の半水性の剥離及び洗浄配合物。
【請求項18】
前記第四級アンモニウム化合物が、25%濃度のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液である、請求項6に記載の半水性の剥離及び洗浄配合物。
【請求項19】
前記テトラメチルアンモニウムヒドロキシドが、25%濃度の水溶液である、請求項13に記載の半水性の剥離及び洗浄配合物。
【請求項20】
前記テトラメチルアンモニウムヒドロキシドが、25%濃度の水溶液である、請求項14に記載の半水性の剥離及び洗浄配合物。

【公開番号】特開2011−35404(P2011−35404A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−176074(P2010−176074)
【出願日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【出願人】(591035368)エア プロダクツ アンド ケミカルズ インコーポレイテッド (452)
【氏名又は名称原語表記】AIR PRODUCTS AND CHEMICALS INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】7201 Hamilton Boulevard, Allentown, Pennsylvania 18195−1501, USA
【Fターム(参考)】