電子カメラ
【構成】イメージセンサ16は被写界を捉える撮像面を有し被写界像を出力し、LCDドライバ26およびLCDモニタ28はイメージセンサ16から出力された被写界像をモニタ画面に表示する。基準物体検出回路36は既定方向において第1既定サイズを有する基準物体を表す物体像をイメージセンサ16から出力された被写界像から探索し、CPU40は、発見された物体像のサイズを基準サイズとして測定する。グラフィックジェネレータ34は既定方向において第2既定サイズを定義する基準画像を基準物体検出回路36の探索処理に関連してモニタ画面に表示し、CPU40は表示された基準画像を基準物体の位置で光軸に直交する平面に仮想的に投影した仮想投影画像のサイズを基準サイズと第1既定サイズと第2既定サイズとに基づいて算出する。
【効果】所望の物体のサイズを簡便に測定することができる。
【効果】所望の物体のサイズを簡便に測定することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子カメラに関し、特に被写界像に現れた物体のサイズを測定する、電子カメラに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の装置の一例が、特許文献1に開示されている。この背景技術によるデジタルカメラは、レンズから被写体までの距離を測定できる距離センサと、距離センサからの信号を距離に算出する距離算出部と、ディスプレイ上に映された被写体の任意部分に自由に合わせられるカーソルと、カーソルを操作するカーソル操作部を有し、距離センサにより測定された距離データLと、カーソルにて決定されるディスプレイ上に映された被写体の任意部分のデータXd、Ydと、レンズの固有値であるX軸方向撮影画角θx、Y軸方向撮影画角θyとの関係式を用い、ディスプレイ上で、撮影方向と垂直な面の被写体の任意部分実際寸法を測定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−344311号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、背景技術では、電子カメラが距離センサを備えている必要がある。距離センサを電子カメラに組み込むことは、電子カメラ自体のコスト上昇の要因となり、また、電子カメラの小型化または軽量化を妨げる要因ともなる。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、所望の物体のサイズを簡便に測定することができる、電子カメラを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に従う電子カメラ(10:実施例で相当する参照符号。以下同じ)は、被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を出力する撮像手段(16)、撮像手段から出力された被写界像をモニタ画面に表示する第1表示手段(26, 28)、既定方向において第1既定サイズを有する基準物体を表す物体像を撮像手段から出力された被写界像から探索する探索手段(36, S35, S37)、探索手段によって発見された物体像のサイズを基準サイズとして測定する第1測定手段(S41)、既定方向において第2既定サイズを定義する基準画像を探索手段の探索処理に関連してモニタ画面に表示する第2表示手段(34, S7)、および第2表示手段によって表示された基準画像を基準物体の位置で光軸に直交する平面に仮想的に投影した仮想投影画像のサイズを基準サイズと第1既定サイズと第2既定サイズとに基づいて算出する算出手段(S43)を備える。
【0007】
好ましくは、算出手段によって算出されたサイズを示す指標を第1表示手段の表示処理に関連してモニタ画面に表示する第3表示手段(S45, S73)をさらに備える。
【0008】
さらに好ましくは、被写界像から基準物体を表す物体像を削除する削除手段(S71)をさらに備え、第3表示手段は削除手段の削除処理に関連して指標を表示する。
【0009】
好ましくは、撮像手段から出力された被写界像と算出手段によって算出されたサイズとをファイル形式で記録媒体に記録する記録手段(30, 32, S51, S81, S83)をさらに備える。
【0010】
さらに好ましくは、被写界像とサイズを示す指標とを合成した画像を作成する作成手段(S49)をさらに備え、記録手段は作成手段によって作成された画像に基づいた画像データを記録媒体に記録する。
【0011】
さらに好ましくは、記録手段は、被写界像に基づいた画像データを記録し、サイズをファイルのヘッダに記録する。
【0012】
好ましくは、基準物体は無彩色の模様が施された物体であって、第1既定サイズは模様の大きさであって、第1測定手段は被写界像に現れた模様の輝度を評価して模様の大きさを算出することにより基準サイズを測定する。
【発明の効果】
【0013】
既定方向における所望の物体のサイズは、基準物体と所望の物体とを被写界に配置し、かつ所望の物体を表す物体像の既定方向におけるサイズが第2既定サイズと一致するように光軸方向における撮像面の位置或いはズーム倍率を調整することで算出される。これによって、所望の物体のサイズを簡便に測定することができる。
【0014】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】この発明の基本的構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の一実施例の構成を示すブロック図である。
【図3】基準物体を示す画像および基準サイズを収める辞書の一例を示す図解図である。
【図4】基準物体の一例を示す図解図である。
【図5】ガイドラインが画面に表示される際の画面の一例を示す図解図である。
【図6】サイズを測定する物体と基準物体との配置の一例を示す図解図である。
【図7】サイズを測定する物体とディジタルカメラの画面との関係を示す図解図である。所望の物体のサイズを測定する状態の一例を示す図解図である。
【図8】基準物体検出回路の構成の一例を示すブロック図である。
【図9】探索処理の一例を示す図解図である。
【図10】撮像面に現れた基準物体の円形部分の直径を示す画素数の測定方法の一例を示す図解図である。
【図11】測定した物体のサイズをディジタルカメラの画面に表示する一例を示す図解図である。
【図12】図2実施例に適用されるCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図13】図2実施例に適用されるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図14】図2実施例に適用されるCPUの動作のその他の一部を示すフロー図である。
【図15】図2実施例に適用されるCPUの動作のさらにその他の一部を示すフロー図である。
【図16】測定した物体のサイズをディジタルカメラの画面に表示する他の一例を示す図解図である。
【図17】他の実施例に適用されるCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図18】その他の実施例に適用されるCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
[基本的構成]
【0017】
図1を参照して、この発明の電子カメラは、基本的に次のように構成される。撮像手段1は、被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を出力する。第1表示手段2は、撮像手段1から出力された被写界像をモニタ画面に表示する。探索手段3は、既定方向において第1既定サイズを有する基準物体を表す物体像を撮像手段1から出力された被写界像から探索する。第1測定手段4は、探索手段3によって発見された物体像のサイズを基準サイズとして測定する。第2表示手段5は、既定方向において第2既定サイズを定義する基準画像を探索手段3の探索処理に関連してモニタ画面に表示する。算出手段6は、第2表示手段5によって表示された基準画像を基準物体の位置で光軸に直交する平面に仮想的に投影した仮想投影画像のサイズを基準サイズと第1既定サイズと第2既定サイズとに基づいて算出する。
【0018】
既定方向における所望の物体のサイズは、基準物体と所望の物体とを被写界に配置し、かつ所望の物体を表す物体像の既定方向におけるサイズが第2既定サイズと一致するように光軸方向における撮像面の位置或いはズーム倍率を調整することで算出される。これによって、所望の物体のサイズを簡便に測定することができる。
[実施例]
【0019】
図2を参照して、この実施例のディジタルカメラ10は、ドライバ18aおよび18bによってそれぞれ駆動されるフォーカスレンズ12および絞りユニット14を含む。被写界の光学像は、これらの部材を通してイメージセンサ16の撮像面に照射される。
【0020】
電源が投入されると、CPU40は、撮像タスクの下で動画取り込み処理を実行するべく、ドライバ18cを起動する。ドライバ18cは、1/60秒毎に発生する垂直同期信号Vsyncに応答して、撮像面を露光し、撮像面で生成された電荷をラスタ走査態様で読み出す。イメージセンサ16からは、被写界を表す生画像データが60fpsのフレームレートで出力される。
【0021】
信号処理回路20は、イメージセンサ16からの生画像データに色分離,白バランス調整,YUV変換などの処理を施し、YUV形式の画像データを作成する。作成された画像データは、メモリ制御回路22を通してSDRAM24に書き込まれる。
【0022】
LCDドライバ26は、SDRAM24に格納された画像データをメモリ制御回路22を通して繰り返し読み出し、読み出された画像データに基づいてLCDモニタ28を駆動する。この結果、被写界を表すリアルタイム動画像(スルー画像)がモニタ画面に表示される。
【0023】
信号処理回路20はまた、YUV変換によって生成されたYデータをCPU40に与える。CPU40は、Yデータに簡易AE処理を施し、適正EV値を算出する。算出された適正EV値を定義する絞り量および露光時間はドライバ18bおよび18cにそれぞれ設定され、これによってスルー画像の明るさが適度に調整される。
【0024】
動画取り込み処理の開始とともに、コンティニュアスAFタスクが起動される。CPU40は、信号処理回路20から出力されたYデータのうち評価エリア(図示せず)に属する一部のYデータの高周波成分を1/60秒毎に積分し、積分値つまりフォーカス評価値を算出する。CPU40は、算出したフォーカス評価値に基づいていわゆるコンティニュアスAF処理を実行し、フォーカスレンズ14を合焦点に配置する。この結果、LCDモニタ42から出力される動画像の鮮鋭度が継続的に向上する。
【0025】
シャッタボタン38sが半押しされると、CPU40は、コンティニュアスAFタスクを停止し、信号処理回路20から与えられたYデータに厳格なAE処理を施して最適EV値を算出する。算出された最適EV値を定義する絞り量および露光時間は、上述と同様、ドライバ18bおよび18cにそれぞれ設定される。この結果、スルー画像の明るさが厳格に調整される。
【0026】
CPU40は続いて、信号処理回路20から与えられたYデータの高周波成分にAF処理を施す。フォーカスレンズ12はドライバ18aによって光軸方向に移動し、合焦点に配置される。この結果、スルー画像の鮮鋭度が向上する。
【0027】
シャッタボタン38sが全押しされると、CPU40は、静止画取り込み処理を実行する。シャッタボタン38sが全押しされた時点の被写界を表す画像データは、SDRAM24に形成されたワークエリア(図示せず)に退避される。
【0028】
CPU40はその後、記録処理を実行するべく、I/F30を起動する。I/F30は、ワークエリアに退避された画像データをメモリ制御回路22を通して読み出し、読み出された画像データをファイル形式で記録媒体32に記録する。記録処理が完了すると、コンティニュアスAFタスクが起動され、スルー画像の表示が再開される。
【0029】
ディジタルカメラ10の動作モードとして、所望の物体のサイズを算出するための処理を行うサイズ測定モードが準備される。サイズ測定モードにおける処理のために、図3に示す辞書36dが設けられる。また、図4に示す基準物体STDが準備される。
【0030】
基準物体STDは、カード状の紙からなり、黒色の正方形の内部に白色の円形部分を配した模様が施されている。辞書36dには、基準物体STDを示す画像が記述されている。また、円形部分の直径が、基準サイズSZ_stdとして記述されている。
【0031】
操作者によるキー入力装置38の操作によってサイズ測定モードが選択されると、グラフィックジェネレータ34は、カーソルCS1を表すグラフィックデータおよびカーソルCS2を表すグラフィックデータをLCDドライバ26に向けて出力する。
【0032】
この結果、カーソルCS1およびCS2からなるガイドラインGLが、LCDモニタ28のモニタ画面SCに描画される。図5を参照して、カーソルCS1およびCS2の各々は垂直線分で構成される。また、カーソルCS1は画面の左側に、カーソルCS2は画面の右側に、互いに平行となるように各々表示される。なお、カーソルCS1およびCS2の間の画素数は、NP_csで表される。
【0033】
以下、魚FSの口元から尾ひれの先端までの長さ(以下、「水平サイズ」と称する)を測定する場合を例にして、処理の詳細を説明する。
【0034】
図6を参照して、操作者は、水平サイズを測定したい魚FSと基準物体STDとを、同一平面上に並べて配置する。この際、ディジタルカメラ10の同一の画角内に両者が収まるように、両者を近づけて配置する。次に、図7を参照して、操作者は、モニタ画面SCに表示されるスルー画像を見ながら、自らの立ち位置を調整して、モニタ画面SCに現れた魚FSの全体像がガイドラインGLにちょうど収まるようにする。すなわち、左向きに横たえられている魚FSの長さを測定する場合は、撮像面に現れた魚FSの口元がカーソルCS1と接し、かつ尾ひれの先端がカーソルCS2と接するように、調整する。
【0035】
さらに、操作者は、モニタ画面SCを見て、魚FSと基準物体STDとが同一の画角内に収まっていることを確認する。
【0036】
サイズ測定モードが選択された状態でシャッタボタン38sが全押しされると、静止画取り込み処理に続いて、グラフィックジェネレータ34は、グラフィックデータの出力を停止し、この結果、ガイドラインGLのLCDモニタ28への表示が停止する。
【0037】
次に、CPU40は、基準物体検出回路36を起動させる。基準物体検出回路36は、図8に示すように構成される。
【0038】
基準物体検出回路36は、照合枠FDをSDRAM24に格納された被写界像の先頭位置から末尾位置に向けてラスタ走査態様で移動させ、照合枠FDに属する一部の画像を辞書36dに登録された基準物体STDを示す画像と照合する。
【0039】
探索エリアはまず、評価エリアEVAの全域を覆うように設定される。また、照合枠FDは、“200”〜“20”の範囲で変化するサイズを有して、図9に示す要領で評価エリアEVA上をラスタ方向に走査される。
【0040】
照合枠FDの画像と登録された画像とが符合すると、基準物体検出回路36は、現時点の照合枠FDのサイズおよび位置をレジスタ36eに登録する。照合枠FDは、末尾位置に到達する毎に縮小され、その後に先頭位置に再度設定される。最小サイズの照合枠FDが末尾位置に到達すると、探索終了通知が基準物体検出回路36からCPU40に向けて返送される。
【0041】
CPU40は、基準物体検出回路36から返送された探索終了通知に応答して、基準物体STDの探索に成功したか否かを判別する。少なくとも1つの照合枠FDがレジスタ36eに登録されていれば、基準物体STDの探索に成功したと判別される。これに対して、照合枠FDがレジスタ36eに登録されていなければ、基準物体STDの探索に失敗したと判別される。
【0042】
基準物体STDの探索に失敗した場合は、CPU40は、魚FSの水平サイズの算出が不能である旨を操作者に向けて報知する。
【0043】
基準物体STDの探索に成功した場合は、撮像面に現れた基準物体STDの円形部分の直径に相当する画素数NP_stdを測定する。図10を参照して、基準物体STDの輝度信号のレベルを射影すると、黒色の部分は最小値となり、白色の部分は最大値となる。円形部分は白色であってその周囲は黒色であるので、最小値と最小値との間の画素数を測定することにより、円形部分の直径に相当する画素数NP_stdが検出される。
【0044】
図7に戻って、モニタ画面SCに現れた魚FSの口元および尾ひれはそれぞれ、ガイドラインGLを形成するカーソルCS1およびCS2と一致する。基準物体STDの位置でディジタルカメラ10の光軸に直交する平面にガイドラインGLを仮想的に投影すると、ガイドラインGLに対応する仮想投影画像VGLが魚FSを挟むように描かれる。
【0045】
仮想投影画像VGLは、カーソルCS1に対応した仮想投影画像VCS1とカーソルCS2に対応した仮想投影画像VCS2とからなると仮定する。すると、魚FSの水平サイズSZ_objは、仮想投影画像VCS1とVCS2との間の距離SZ_vgを算出することによって、求めることができる。
【0046】
したがって、魚FSの水平サイズSZ_objは、基準物体STDの基準サイズSZ_std、撮像面に現れた基準物体STDの円形部分の直径に相当する画素数NP_std、およびカーソル1およびカーソル2の間の画素数NP_csを用いて仮想投影画像VCS1とVCS2との間の距離SZ_vgを算出することによって、以下の数1に示す式で求めることができる。
【数1】
【0047】
CPU40は、このようにして求められた魚FSの水平サイズSZ_objを示す数字および単位等の指標を、SDRAM24から読み出した被写界を表す画像に重ねて、LCDモニタ28に表示させる。この際、指標は、基準物体STDの白色の円形部分に重ねて表示させる(図11参照)。
【0048】
CPU40は次に、ワークエリアに退避された画像データをメモリ制御回路22を通して読み出す。そして、読み出した画像データに係る画像と魚FSの水平サイズSZ_objを示す指標の表示とを合成して、記録用画像データを作成する。
【0049】
CPU40はその後、記録処理を実行するべく、I/F30を起動する。I/F30は、作成された記録用画像データをファイル形式で記録媒体32に記録する。記録処理が完了すると、コンティニュアスAFタスクが再び起動され、LCD28はスルー画像の表示に戻る。
【0050】
CPU40は、図12〜14に示す撮像タスク、および図15に示すコンティニュアスAFタスクを含む複数のタスクを並列的に実行する。なお、これらのタスクに対応する制御プログラムは、フラッシュメモリ44に記憶される。
【0051】
図12を参照して、ステップS1では動画取り込み処理を開始し、ステップS3ではコンティニュアスAFタスクを起動する。ステップS5では動作モードがサイズ測定モードか否かを判別し、判別結果がNOであればステップS9に進む一方、YESであればステップS7で、ガイドラインGLをスルー画像に重ねてLCDモニタ28に表示させる。
【0052】
ステップS9ではシャッタボタン38sが半押しされた否かを判別し、判別結果がNOである限り、ステップS11で簡易AE処理を繰り返し実行する。スルー画像の明るさは、簡易AE処理によって適度に調整される。
【0053】
判別結果がNOからYESに更新されると、ステップS13ではコンティニュアスAFタスクを停止する。ステップS15では厳格AE処理を実行し、ステップS17ではAF処理を実行する。厳格AE処理およびAF処理の結果、スルー画像の明るさおよびフォーカスが厳格に調整される。
【0054】
ステップS19ではシャッタボタン38sが全押しされた否かを判別し、判別結果がNOであればステップS21に進み、YESであればステップS23に進む。
【0055】
ステップS21ではシャッタボタン38sが解除されたか否かを判別し、判別結果がYESであればステップS3に戻り、NOであればステップS19に戻る。
【0056】
ステップS23では静止画取り込み処理を実行し、シャッタボタン38sが全押しされた時点の被写界を表す画像データが、SDRAM24に形成されたワークエリアに退避される。
【0057】
ステップS25では動作モードがサイズ測定モードか否かを判別し、判別結果がNOであればステップS29に進み、YESであればステップS33に進む。
【0058】
ステップS29ではSDRAM24のワークエリアに退避された画像データをメモリ制御回路22を通して読み出し、ステップS31では読み出した画像データをファイル形式で記録媒体32に記録する。記録処理の完了後、ステップS3に戻る。
【0059】
ステップS33ではガイドラインGLのLCDモニタ28への表示を停止させ、ステップS35で基準物体検出回路36を起動させる。
【0060】
ステップS37では基準物体検出回路36から返送された探索終了通知に応答して基準物体STDの探索に成功したか否かを判別する。判別結果がYESであればステップS41に進む一方、NOであればステップS39で物体の水平サイズの算出が不能である旨を操作者に向けて報知し、その後にステップS3に戻る。
【0061】
ステップS41では撮像面に現れた基準物体STDの円形部分の直径に相当する画素数NP_stdを測定する。
【0062】
ステップS43では、基準物体STDの基準サイズSZ_std、撮像面に現れた基準物体STDの円形部分の直径に相当する画素数NP_std、およびカーソルCS1およびCS2の間の画素数NP_csを用いて仮想投影画像VCS1とVCS2との間の距離SZ_vgを算出し、物体の水平サイズSZ_objを測定する。
【0063】
ステップS45では、測定した物体の水平サイズSZ_objを示す指標を、SDRAM24から読み出した被写界を表す画像に重ねて、LCDモニタ28に表示させる。
【0064】
ステップS47ではステップS23でワークエリアに退避された画像データをメモリ制御回路22を通して読み出す。ステップS49では、読み出した画像データに係る画像と物体の水平サイズSZ_objを示す指標の表示とを合成して、記録用画像データを作成する。
【0065】
ステップS51ではステップS49で作成された記録用画像データをファイル形式で記録媒体32に記録する。記録処理が完了すると、その後にステップS3に戻る。
【0066】
図15を参照して、ステップS61では垂直同期信号Vsyncが発生したか否かを判別する。判別結果がNOからYESに更新されると、AF起動条件が満足されるか否かをステップS63で判別する。ここでNOであればそのままステップS51に戻る一方、YESであればステップS65でスルー画像用AF処理を実行してからステップS61に戻る。
【0067】
以上の説明から分かるように、イメージセンサ16は、被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を出力する。LCDドライバ26およびLCDモニタ28は、イメージセンサ16から出力された被写界像をモニタ画面に表示する。基準物体検出回路36は、既定方向において第1既定サイズを有する基準物体を表す物体像をイメージセンサ16から出力された被写界像から探索する(S35, S37)。CPU40は、基準物体検出回路36によって発見された物体像のサイズを基準サイズとして測定する(S41)。グラフィックジェネレータ34は、既定方向において第2既定サイズを定義する基準画像を基準物体検出回路36の探索処理に関連してモニタ画面に表示する(S7)。CPU40は、グラフィックジェネレータ34によって表示された基準画像を基準物体の位置で光軸に直交する平面に仮想的に投影した仮想投影画像のサイズを基準サイズと第1既定サイズと第2既定サイズとに基づいて算出する(S43)。
【0068】
既定方向における所望の物体のサイズは、基準物体と所望の物体とを被写界に配置し、かつ所望の物体を表す物体像の既定方向におけるサイズが第2既定サイズと一致するように光軸方向における撮像面の位置或いはズーム倍率を調整することで算出される。これによって、所望の物体のサイズを簡便に測定することができる。
【0069】
なお、この実施例では、物体の水平サイズSZ_objを示す指標を、SDRAM24から読み出した被写界を表す画像に重ねて、LCDモニタ28に表示させるようにした。この際、指標は、基準物体STDの白色の円形部分に重ねて表示させるようにした。しかし、被写界を表す画像から基準物体STDの物体像を削除した画像を作成し、作成した画像に重ねて指標を表示するようにしてもよい(図16参照)。
【0070】
例えば、基準物体STDの物体像の画素に代えてその周辺の画素を4方向から折り返すように複製し、つなぎ目部分にぼかし処理を施すことによって、基準物体STDの物体像を画像から削除できる。また、モーフィング等の手法を用いてもよい。
【0071】
ただし、この場合は、図14に示すステップS45に代えて図17に示すステップS71およびS73の処理を実行する必要がある。
【0072】
図17を参照して、ステップS71では被写界を表す画像から基準物体STDの物体像を削除した画像を作成する。ステップS73では、測定した物体の水平サイズSZ_objを示す指標を、ステップS71で作成した画像に重ねて、LCDモニタ28に表示させる。
【0073】
また、この実施例では、測定した物体のサイズを示す指標と元画像とを合成した画像データを作成して、それを記録するようにした。しかし、ファイルに格納される画像データには元画像をそのまま使用し、ファイルのヘッダに物体のサイズを記述するようにしてもよい。この場合、画像の再生時には、ヘッダを読み取ることによって物体のサイズを示す指標を表示させることができる。
【0074】
ただし、この場合は、図14に示すステップS49およびS51に代えて図18に示すステップS81およびS83の処理を実行する必要がある。
【0075】
図18を参照して、ステップS81ではステップS47で読み出された画像データをファイル形式で記録媒体32に記録する。ステップS83ではステップS43で測定された物体の水平サイズSZ_objを同じファイルのヘッダに記録する。記録処理の完了後、ステップS3に戻る。
【0076】
また、この実施例では、基準物体STDは、黒色の正方形の内部に白色の円形部分を配した模様が施されているものとした。しかし、黒色の部分と白色の部分とを入れ替えて、白色の正方形の内部に黒色の円形部分を配した模様が施されているものであってもよい。この場合、輝度信号の最大値と最大値との間の画素数を測定することにより、円形部分の直径を示す画素数NP_stdが検出される。
【0077】
また、この実施例では、所望の物体の水平方向のサイズを測定するようにした。しかし、垂直方向のサイズを測定するようにしてもよい。この場合、カーソルCS1およびCS2について、各々を水平線分で構成し、画面の上下に互いに平行となるように各々表示すればよい。
【0078】
また、この実施例では、被写界を表す画像に重ねて、測定した物体のサイズを表示および記録するようにした。しかし、それに加えて、操作者の指定によって、サイズ以外の情報を表示および記録するようにしてもよい。例えば、物体が魚である場合は、魚の種類、釣った日付、および釣った場所等を表示および記録するようにしてもよい。
【0079】
また、この実施例で用いた基準物体STDは、カード状の紙からなり、操作者がWebサイト等のデータに基づいてプリントアウトすることを想定している。しかし、プラスチック等の他の材質を用いてもよいし、ディジタルカメラの販売時に付属品として添付するようにしてもよい。また、釣具店等で販売するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0080】
10 … ディジタルカメラ
16 … イメージセンサ
26 … LCDドライバ
28 … LCDモニタ
30 … I/F
32 … 記録媒体
34 … グラフィックジェネレータ
36 … 基準物体検出回路
40 … CPU
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子カメラに関し、特に被写界像に現れた物体のサイズを測定する、電子カメラに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の装置の一例が、特許文献1に開示されている。この背景技術によるデジタルカメラは、レンズから被写体までの距離を測定できる距離センサと、距離センサからの信号を距離に算出する距離算出部と、ディスプレイ上に映された被写体の任意部分に自由に合わせられるカーソルと、カーソルを操作するカーソル操作部を有し、距離センサにより測定された距離データLと、カーソルにて決定されるディスプレイ上に映された被写体の任意部分のデータXd、Ydと、レンズの固有値であるX軸方向撮影画角θx、Y軸方向撮影画角θyとの関係式を用い、ディスプレイ上で、撮影方向と垂直な面の被写体の任意部分実際寸法を測定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−344311号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、背景技術では、電子カメラが距離センサを備えている必要がある。距離センサを電子カメラに組み込むことは、電子カメラ自体のコスト上昇の要因となり、また、電子カメラの小型化または軽量化を妨げる要因ともなる。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、所望の物体のサイズを簡便に測定することができる、電子カメラを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に従う電子カメラ(10:実施例で相当する参照符号。以下同じ)は、被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を出力する撮像手段(16)、撮像手段から出力された被写界像をモニタ画面に表示する第1表示手段(26, 28)、既定方向において第1既定サイズを有する基準物体を表す物体像を撮像手段から出力された被写界像から探索する探索手段(36, S35, S37)、探索手段によって発見された物体像のサイズを基準サイズとして測定する第1測定手段(S41)、既定方向において第2既定サイズを定義する基準画像を探索手段の探索処理に関連してモニタ画面に表示する第2表示手段(34, S7)、および第2表示手段によって表示された基準画像を基準物体の位置で光軸に直交する平面に仮想的に投影した仮想投影画像のサイズを基準サイズと第1既定サイズと第2既定サイズとに基づいて算出する算出手段(S43)を備える。
【0007】
好ましくは、算出手段によって算出されたサイズを示す指標を第1表示手段の表示処理に関連してモニタ画面に表示する第3表示手段(S45, S73)をさらに備える。
【0008】
さらに好ましくは、被写界像から基準物体を表す物体像を削除する削除手段(S71)をさらに備え、第3表示手段は削除手段の削除処理に関連して指標を表示する。
【0009】
好ましくは、撮像手段から出力された被写界像と算出手段によって算出されたサイズとをファイル形式で記録媒体に記録する記録手段(30, 32, S51, S81, S83)をさらに備える。
【0010】
さらに好ましくは、被写界像とサイズを示す指標とを合成した画像を作成する作成手段(S49)をさらに備え、記録手段は作成手段によって作成された画像に基づいた画像データを記録媒体に記録する。
【0011】
さらに好ましくは、記録手段は、被写界像に基づいた画像データを記録し、サイズをファイルのヘッダに記録する。
【0012】
好ましくは、基準物体は無彩色の模様が施された物体であって、第1既定サイズは模様の大きさであって、第1測定手段は被写界像に現れた模様の輝度を評価して模様の大きさを算出することにより基準サイズを測定する。
【発明の効果】
【0013】
既定方向における所望の物体のサイズは、基準物体と所望の物体とを被写界に配置し、かつ所望の物体を表す物体像の既定方向におけるサイズが第2既定サイズと一致するように光軸方向における撮像面の位置或いはズーム倍率を調整することで算出される。これによって、所望の物体のサイズを簡便に測定することができる。
【0014】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】この発明の基本的構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の一実施例の構成を示すブロック図である。
【図3】基準物体を示す画像および基準サイズを収める辞書の一例を示す図解図である。
【図4】基準物体の一例を示す図解図である。
【図5】ガイドラインが画面に表示される際の画面の一例を示す図解図である。
【図6】サイズを測定する物体と基準物体との配置の一例を示す図解図である。
【図7】サイズを測定する物体とディジタルカメラの画面との関係を示す図解図である。所望の物体のサイズを測定する状態の一例を示す図解図である。
【図8】基準物体検出回路の構成の一例を示すブロック図である。
【図9】探索処理の一例を示す図解図である。
【図10】撮像面に現れた基準物体の円形部分の直径を示す画素数の測定方法の一例を示す図解図である。
【図11】測定した物体のサイズをディジタルカメラの画面に表示する一例を示す図解図である。
【図12】図2実施例に適用されるCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図13】図2実施例に適用されるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図14】図2実施例に適用されるCPUの動作のその他の一部を示すフロー図である。
【図15】図2実施例に適用されるCPUの動作のさらにその他の一部を示すフロー図である。
【図16】測定した物体のサイズをディジタルカメラの画面に表示する他の一例を示す図解図である。
【図17】他の実施例に適用されるCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図18】その他の実施例に適用されるCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
[基本的構成]
【0017】
図1を参照して、この発明の電子カメラは、基本的に次のように構成される。撮像手段1は、被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を出力する。第1表示手段2は、撮像手段1から出力された被写界像をモニタ画面に表示する。探索手段3は、既定方向において第1既定サイズを有する基準物体を表す物体像を撮像手段1から出力された被写界像から探索する。第1測定手段4は、探索手段3によって発見された物体像のサイズを基準サイズとして測定する。第2表示手段5は、既定方向において第2既定サイズを定義する基準画像を探索手段3の探索処理に関連してモニタ画面に表示する。算出手段6は、第2表示手段5によって表示された基準画像を基準物体の位置で光軸に直交する平面に仮想的に投影した仮想投影画像のサイズを基準サイズと第1既定サイズと第2既定サイズとに基づいて算出する。
【0018】
既定方向における所望の物体のサイズは、基準物体と所望の物体とを被写界に配置し、かつ所望の物体を表す物体像の既定方向におけるサイズが第2既定サイズと一致するように光軸方向における撮像面の位置或いはズーム倍率を調整することで算出される。これによって、所望の物体のサイズを簡便に測定することができる。
[実施例]
【0019】
図2を参照して、この実施例のディジタルカメラ10は、ドライバ18aおよび18bによってそれぞれ駆動されるフォーカスレンズ12および絞りユニット14を含む。被写界の光学像は、これらの部材を通してイメージセンサ16の撮像面に照射される。
【0020】
電源が投入されると、CPU40は、撮像タスクの下で動画取り込み処理を実行するべく、ドライバ18cを起動する。ドライバ18cは、1/60秒毎に発生する垂直同期信号Vsyncに応答して、撮像面を露光し、撮像面で生成された電荷をラスタ走査態様で読み出す。イメージセンサ16からは、被写界を表す生画像データが60fpsのフレームレートで出力される。
【0021】
信号処理回路20は、イメージセンサ16からの生画像データに色分離,白バランス調整,YUV変換などの処理を施し、YUV形式の画像データを作成する。作成された画像データは、メモリ制御回路22を通してSDRAM24に書き込まれる。
【0022】
LCDドライバ26は、SDRAM24に格納された画像データをメモリ制御回路22を通して繰り返し読み出し、読み出された画像データに基づいてLCDモニタ28を駆動する。この結果、被写界を表すリアルタイム動画像(スルー画像)がモニタ画面に表示される。
【0023】
信号処理回路20はまた、YUV変換によって生成されたYデータをCPU40に与える。CPU40は、Yデータに簡易AE処理を施し、適正EV値を算出する。算出された適正EV値を定義する絞り量および露光時間はドライバ18bおよび18cにそれぞれ設定され、これによってスルー画像の明るさが適度に調整される。
【0024】
動画取り込み処理の開始とともに、コンティニュアスAFタスクが起動される。CPU40は、信号処理回路20から出力されたYデータのうち評価エリア(図示せず)に属する一部のYデータの高周波成分を1/60秒毎に積分し、積分値つまりフォーカス評価値を算出する。CPU40は、算出したフォーカス評価値に基づいていわゆるコンティニュアスAF処理を実行し、フォーカスレンズ14を合焦点に配置する。この結果、LCDモニタ42から出力される動画像の鮮鋭度が継続的に向上する。
【0025】
シャッタボタン38sが半押しされると、CPU40は、コンティニュアスAFタスクを停止し、信号処理回路20から与えられたYデータに厳格なAE処理を施して最適EV値を算出する。算出された最適EV値を定義する絞り量および露光時間は、上述と同様、ドライバ18bおよび18cにそれぞれ設定される。この結果、スルー画像の明るさが厳格に調整される。
【0026】
CPU40は続いて、信号処理回路20から与えられたYデータの高周波成分にAF処理を施す。フォーカスレンズ12はドライバ18aによって光軸方向に移動し、合焦点に配置される。この結果、スルー画像の鮮鋭度が向上する。
【0027】
シャッタボタン38sが全押しされると、CPU40は、静止画取り込み処理を実行する。シャッタボタン38sが全押しされた時点の被写界を表す画像データは、SDRAM24に形成されたワークエリア(図示せず)に退避される。
【0028】
CPU40はその後、記録処理を実行するべく、I/F30を起動する。I/F30は、ワークエリアに退避された画像データをメモリ制御回路22を通して読み出し、読み出された画像データをファイル形式で記録媒体32に記録する。記録処理が完了すると、コンティニュアスAFタスクが起動され、スルー画像の表示が再開される。
【0029】
ディジタルカメラ10の動作モードとして、所望の物体のサイズを算出するための処理を行うサイズ測定モードが準備される。サイズ測定モードにおける処理のために、図3に示す辞書36dが設けられる。また、図4に示す基準物体STDが準備される。
【0030】
基準物体STDは、カード状の紙からなり、黒色の正方形の内部に白色の円形部分を配した模様が施されている。辞書36dには、基準物体STDを示す画像が記述されている。また、円形部分の直径が、基準サイズSZ_stdとして記述されている。
【0031】
操作者によるキー入力装置38の操作によってサイズ測定モードが選択されると、グラフィックジェネレータ34は、カーソルCS1を表すグラフィックデータおよびカーソルCS2を表すグラフィックデータをLCDドライバ26に向けて出力する。
【0032】
この結果、カーソルCS1およびCS2からなるガイドラインGLが、LCDモニタ28のモニタ画面SCに描画される。図5を参照して、カーソルCS1およびCS2の各々は垂直線分で構成される。また、カーソルCS1は画面の左側に、カーソルCS2は画面の右側に、互いに平行となるように各々表示される。なお、カーソルCS1およびCS2の間の画素数は、NP_csで表される。
【0033】
以下、魚FSの口元から尾ひれの先端までの長さ(以下、「水平サイズ」と称する)を測定する場合を例にして、処理の詳細を説明する。
【0034】
図6を参照して、操作者は、水平サイズを測定したい魚FSと基準物体STDとを、同一平面上に並べて配置する。この際、ディジタルカメラ10の同一の画角内に両者が収まるように、両者を近づけて配置する。次に、図7を参照して、操作者は、モニタ画面SCに表示されるスルー画像を見ながら、自らの立ち位置を調整して、モニタ画面SCに現れた魚FSの全体像がガイドラインGLにちょうど収まるようにする。すなわち、左向きに横たえられている魚FSの長さを測定する場合は、撮像面に現れた魚FSの口元がカーソルCS1と接し、かつ尾ひれの先端がカーソルCS2と接するように、調整する。
【0035】
さらに、操作者は、モニタ画面SCを見て、魚FSと基準物体STDとが同一の画角内に収まっていることを確認する。
【0036】
サイズ測定モードが選択された状態でシャッタボタン38sが全押しされると、静止画取り込み処理に続いて、グラフィックジェネレータ34は、グラフィックデータの出力を停止し、この結果、ガイドラインGLのLCDモニタ28への表示が停止する。
【0037】
次に、CPU40は、基準物体検出回路36を起動させる。基準物体検出回路36は、図8に示すように構成される。
【0038】
基準物体検出回路36は、照合枠FDをSDRAM24に格納された被写界像の先頭位置から末尾位置に向けてラスタ走査態様で移動させ、照合枠FDに属する一部の画像を辞書36dに登録された基準物体STDを示す画像と照合する。
【0039】
探索エリアはまず、評価エリアEVAの全域を覆うように設定される。また、照合枠FDは、“200”〜“20”の範囲で変化するサイズを有して、図9に示す要領で評価エリアEVA上をラスタ方向に走査される。
【0040】
照合枠FDの画像と登録された画像とが符合すると、基準物体検出回路36は、現時点の照合枠FDのサイズおよび位置をレジスタ36eに登録する。照合枠FDは、末尾位置に到達する毎に縮小され、その後に先頭位置に再度設定される。最小サイズの照合枠FDが末尾位置に到達すると、探索終了通知が基準物体検出回路36からCPU40に向けて返送される。
【0041】
CPU40は、基準物体検出回路36から返送された探索終了通知に応答して、基準物体STDの探索に成功したか否かを判別する。少なくとも1つの照合枠FDがレジスタ36eに登録されていれば、基準物体STDの探索に成功したと判別される。これに対して、照合枠FDがレジスタ36eに登録されていなければ、基準物体STDの探索に失敗したと判別される。
【0042】
基準物体STDの探索に失敗した場合は、CPU40は、魚FSの水平サイズの算出が不能である旨を操作者に向けて報知する。
【0043】
基準物体STDの探索に成功した場合は、撮像面に現れた基準物体STDの円形部分の直径に相当する画素数NP_stdを測定する。図10を参照して、基準物体STDの輝度信号のレベルを射影すると、黒色の部分は最小値となり、白色の部分は最大値となる。円形部分は白色であってその周囲は黒色であるので、最小値と最小値との間の画素数を測定することにより、円形部分の直径に相当する画素数NP_stdが検出される。
【0044】
図7に戻って、モニタ画面SCに現れた魚FSの口元および尾ひれはそれぞれ、ガイドラインGLを形成するカーソルCS1およびCS2と一致する。基準物体STDの位置でディジタルカメラ10の光軸に直交する平面にガイドラインGLを仮想的に投影すると、ガイドラインGLに対応する仮想投影画像VGLが魚FSを挟むように描かれる。
【0045】
仮想投影画像VGLは、カーソルCS1に対応した仮想投影画像VCS1とカーソルCS2に対応した仮想投影画像VCS2とからなると仮定する。すると、魚FSの水平サイズSZ_objは、仮想投影画像VCS1とVCS2との間の距離SZ_vgを算出することによって、求めることができる。
【0046】
したがって、魚FSの水平サイズSZ_objは、基準物体STDの基準サイズSZ_std、撮像面に現れた基準物体STDの円形部分の直径に相当する画素数NP_std、およびカーソル1およびカーソル2の間の画素数NP_csを用いて仮想投影画像VCS1とVCS2との間の距離SZ_vgを算出することによって、以下の数1に示す式で求めることができる。
【数1】
【0047】
CPU40は、このようにして求められた魚FSの水平サイズSZ_objを示す数字および単位等の指標を、SDRAM24から読み出した被写界を表す画像に重ねて、LCDモニタ28に表示させる。この際、指標は、基準物体STDの白色の円形部分に重ねて表示させる(図11参照)。
【0048】
CPU40は次に、ワークエリアに退避された画像データをメモリ制御回路22を通して読み出す。そして、読み出した画像データに係る画像と魚FSの水平サイズSZ_objを示す指標の表示とを合成して、記録用画像データを作成する。
【0049】
CPU40はその後、記録処理を実行するべく、I/F30を起動する。I/F30は、作成された記録用画像データをファイル形式で記録媒体32に記録する。記録処理が完了すると、コンティニュアスAFタスクが再び起動され、LCD28はスルー画像の表示に戻る。
【0050】
CPU40は、図12〜14に示す撮像タスク、および図15に示すコンティニュアスAFタスクを含む複数のタスクを並列的に実行する。なお、これらのタスクに対応する制御プログラムは、フラッシュメモリ44に記憶される。
【0051】
図12を参照して、ステップS1では動画取り込み処理を開始し、ステップS3ではコンティニュアスAFタスクを起動する。ステップS5では動作モードがサイズ測定モードか否かを判別し、判別結果がNOであればステップS9に進む一方、YESであればステップS7で、ガイドラインGLをスルー画像に重ねてLCDモニタ28に表示させる。
【0052】
ステップS9ではシャッタボタン38sが半押しされた否かを判別し、判別結果がNOである限り、ステップS11で簡易AE処理を繰り返し実行する。スルー画像の明るさは、簡易AE処理によって適度に調整される。
【0053】
判別結果がNOからYESに更新されると、ステップS13ではコンティニュアスAFタスクを停止する。ステップS15では厳格AE処理を実行し、ステップS17ではAF処理を実行する。厳格AE処理およびAF処理の結果、スルー画像の明るさおよびフォーカスが厳格に調整される。
【0054】
ステップS19ではシャッタボタン38sが全押しされた否かを判別し、判別結果がNOであればステップS21に進み、YESであればステップS23に進む。
【0055】
ステップS21ではシャッタボタン38sが解除されたか否かを判別し、判別結果がYESであればステップS3に戻り、NOであればステップS19に戻る。
【0056】
ステップS23では静止画取り込み処理を実行し、シャッタボタン38sが全押しされた時点の被写界を表す画像データが、SDRAM24に形成されたワークエリアに退避される。
【0057】
ステップS25では動作モードがサイズ測定モードか否かを判別し、判別結果がNOであればステップS29に進み、YESであればステップS33に進む。
【0058】
ステップS29ではSDRAM24のワークエリアに退避された画像データをメモリ制御回路22を通して読み出し、ステップS31では読み出した画像データをファイル形式で記録媒体32に記録する。記録処理の完了後、ステップS3に戻る。
【0059】
ステップS33ではガイドラインGLのLCDモニタ28への表示を停止させ、ステップS35で基準物体検出回路36を起動させる。
【0060】
ステップS37では基準物体検出回路36から返送された探索終了通知に応答して基準物体STDの探索に成功したか否かを判別する。判別結果がYESであればステップS41に進む一方、NOであればステップS39で物体の水平サイズの算出が不能である旨を操作者に向けて報知し、その後にステップS3に戻る。
【0061】
ステップS41では撮像面に現れた基準物体STDの円形部分の直径に相当する画素数NP_stdを測定する。
【0062】
ステップS43では、基準物体STDの基準サイズSZ_std、撮像面に現れた基準物体STDの円形部分の直径に相当する画素数NP_std、およびカーソルCS1およびCS2の間の画素数NP_csを用いて仮想投影画像VCS1とVCS2との間の距離SZ_vgを算出し、物体の水平サイズSZ_objを測定する。
【0063】
ステップS45では、測定した物体の水平サイズSZ_objを示す指標を、SDRAM24から読み出した被写界を表す画像に重ねて、LCDモニタ28に表示させる。
【0064】
ステップS47ではステップS23でワークエリアに退避された画像データをメモリ制御回路22を通して読み出す。ステップS49では、読み出した画像データに係る画像と物体の水平サイズSZ_objを示す指標の表示とを合成して、記録用画像データを作成する。
【0065】
ステップS51ではステップS49で作成された記録用画像データをファイル形式で記録媒体32に記録する。記録処理が完了すると、その後にステップS3に戻る。
【0066】
図15を参照して、ステップS61では垂直同期信号Vsyncが発生したか否かを判別する。判別結果がNOからYESに更新されると、AF起動条件が満足されるか否かをステップS63で判別する。ここでNOであればそのままステップS51に戻る一方、YESであればステップS65でスルー画像用AF処理を実行してからステップS61に戻る。
【0067】
以上の説明から分かるように、イメージセンサ16は、被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を出力する。LCDドライバ26およびLCDモニタ28は、イメージセンサ16から出力された被写界像をモニタ画面に表示する。基準物体検出回路36は、既定方向において第1既定サイズを有する基準物体を表す物体像をイメージセンサ16から出力された被写界像から探索する(S35, S37)。CPU40は、基準物体検出回路36によって発見された物体像のサイズを基準サイズとして測定する(S41)。グラフィックジェネレータ34は、既定方向において第2既定サイズを定義する基準画像を基準物体検出回路36の探索処理に関連してモニタ画面に表示する(S7)。CPU40は、グラフィックジェネレータ34によって表示された基準画像を基準物体の位置で光軸に直交する平面に仮想的に投影した仮想投影画像のサイズを基準サイズと第1既定サイズと第2既定サイズとに基づいて算出する(S43)。
【0068】
既定方向における所望の物体のサイズは、基準物体と所望の物体とを被写界に配置し、かつ所望の物体を表す物体像の既定方向におけるサイズが第2既定サイズと一致するように光軸方向における撮像面の位置或いはズーム倍率を調整することで算出される。これによって、所望の物体のサイズを簡便に測定することができる。
【0069】
なお、この実施例では、物体の水平サイズSZ_objを示す指標を、SDRAM24から読み出した被写界を表す画像に重ねて、LCDモニタ28に表示させるようにした。この際、指標は、基準物体STDの白色の円形部分に重ねて表示させるようにした。しかし、被写界を表す画像から基準物体STDの物体像を削除した画像を作成し、作成した画像に重ねて指標を表示するようにしてもよい(図16参照)。
【0070】
例えば、基準物体STDの物体像の画素に代えてその周辺の画素を4方向から折り返すように複製し、つなぎ目部分にぼかし処理を施すことによって、基準物体STDの物体像を画像から削除できる。また、モーフィング等の手法を用いてもよい。
【0071】
ただし、この場合は、図14に示すステップS45に代えて図17に示すステップS71およびS73の処理を実行する必要がある。
【0072】
図17を参照して、ステップS71では被写界を表す画像から基準物体STDの物体像を削除した画像を作成する。ステップS73では、測定した物体の水平サイズSZ_objを示す指標を、ステップS71で作成した画像に重ねて、LCDモニタ28に表示させる。
【0073】
また、この実施例では、測定した物体のサイズを示す指標と元画像とを合成した画像データを作成して、それを記録するようにした。しかし、ファイルに格納される画像データには元画像をそのまま使用し、ファイルのヘッダに物体のサイズを記述するようにしてもよい。この場合、画像の再生時には、ヘッダを読み取ることによって物体のサイズを示す指標を表示させることができる。
【0074】
ただし、この場合は、図14に示すステップS49およびS51に代えて図18に示すステップS81およびS83の処理を実行する必要がある。
【0075】
図18を参照して、ステップS81ではステップS47で読み出された画像データをファイル形式で記録媒体32に記録する。ステップS83ではステップS43で測定された物体の水平サイズSZ_objを同じファイルのヘッダに記録する。記録処理の完了後、ステップS3に戻る。
【0076】
また、この実施例では、基準物体STDは、黒色の正方形の内部に白色の円形部分を配した模様が施されているものとした。しかし、黒色の部分と白色の部分とを入れ替えて、白色の正方形の内部に黒色の円形部分を配した模様が施されているものであってもよい。この場合、輝度信号の最大値と最大値との間の画素数を測定することにより、円形部分の直径を示す画素数NP_stdが検出される。
【0077】
また、この実施例では、所望の物体の水平方向のサイズを測定するようにした。しかし、垂直方向のサイズを測定するようにしてもよい。この場合、カーソルCS1およびCS2について、各々を水平線分で構成し、画面の上下に互いに平行となるように各々表示すればよい。
【0078】
また、この実施例では、被写界を表す画像に重ねて、測定した物体のサイズを表示および記録するようにした。しかし、それに加えて、操作者の指定によって、サイズ以外の情報を表示および記録するようにしてもよい。例えば、物体が魚である場合は、魚の種類、釣った日付、および釣った場所等を表示および記録するようにしてもよい。
【0079】
また、この実施例で用いた基準物体STDは、カード状の紙からなり、操作者がWebサイト等のデータに基づいてプリントアウトすることを想定している。しかし、プラスチック等の他の材質を用いてもよいし、ディジタルカメラの販売時に付属品として添付するようにしてもよい。また、釣具店等で販売するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0080】
10 … ディジタルカメラ
16 … イメージセンサ
26 … LCDドライバ
28 … LCDモニタ
30 … I/F
32 … 記録媒体
34 … グラフィックジェネレータ
36 … 基準物体検出回路
40 … CPU
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を出力する撮像手段、
前記撮像手段から出力された被写界像をモニタ画面に表示する第1表示手段、
既定方向において第1既定サイズを有する基準物体を表す物体像を前記撮像手段から出力された被写界像から探索する探索手段、
前記探索手段によって発見された物体像のサイズを基準サイズとして測定する第1測定手段、
既定方向において第2既定サイズを定義する基準画像を前記探索手段の探索処理に関連して前記モニタ画面に表示する第2表示手段、および
前記第2表示手段によって表示された基準画像を前記基準物体の位置で光軸に直交する平面に仮想的に投影した仮想投影画像のサイズを前記基準サイズと前記第1既定サイズと前記第2既定サイズとに基づいて算出する算出手段を備える、電子カメラ。
【請求項2】
前記算出手段によって算出されたサイズを示す指標を前記第1表示手段の表示処理に関連して前記モニタ画面に表示する第3表示手段をさらに備える、請求項1記載の電子カメラ。
【請求項3】
前記被写界像から前記基準物体を表す物体像を削除する削除手段をさらに備え、
前記第3表示手段は前記削除手段の削除処理に関連して前記指標を表示する、請求項2記載の電子カメラ。
【請求項4】
前記撮像手段から出力された被写界像と前記算出手段によって算出されたサイズとをファイル形式で記録媒体に記録する記録手段をさらに備える、請求項1ないし3のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項5】
前記被写界像と前記サイズを示す指標とを合成した画像を作成する作成手段をさらに備え、
前記記録手段は前記作成手段によって作成された画像に基づいた画像データを記録媒体に記録する、請求項4記載の電子カメラ。
【請求項6】
前記記録手段は、前記被写界像に基づいた画像データを記録し、前記サイズをファイルのヘッダに記録する、請求項4記載の電子カメラ。
【請求項7】
前記基準物体は無彩色の模様が施された物体であって、
前記第1既定サイズは前記模様の大きさであって、
前記第1測定手段は前記被写界像に現れた前記模様の輝度を評価して前記模様の大きさを算出することにより前記基準サイズを測定する、請求項1ないし6のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項8】
被写界を捉える撮像面で生成された被写界像を繰り返し出力する撮像手段を備える電子カメラのプロセッサに、
前記撮像手段から出力された被写界像をモニタ画面に表示する第1表示ステップ、
既定方向において第1既定サイズを有する基準物体を表す物体像を前記撮像手段から出力された被写界像から探索する探索ステップ、
前記探索ステップによって発見された物体像のサイズを基準サイズとして測定する第1測定ステップ、
既定方向において第2既定サイズを定義する基準画像を前記探索ステップの探索処理に関連して前記モニタ画面に表示する第2表示ステップ、および
前記第2表示ステップによって表示された基準画像を前記基準物体の位置で光軸に直交する平面に仮想的に投影した仮想投影画像のサイズを前記基準サイズと前記第1既定サイズと前記第2既定サイズとに基づいて算出する算出ステップを実行させるための、サイズ測定プログラム。
【請求項9】
被写界を捉える撮像面で生成された被写界像を繰り返し出力する撮像手段を備える電子カメラによって実行されるサイズ測定方法であって、
前記撮像手段から出力された被写界像をモニタ画面に表示する第1表示ステップ、
既定方向において第1既定サイズを有する基準物体を表す物体像を前記撮像手段から出力された被写界像から探索する探索ステップ、
前記探索ステップによって発見された物体像のサイズを基準サイズとして測定する第1測定ステップ、
既定方向において第2既定サイズを定義する基準画像を前記探索ステップの探索処理に関連して前記モニタ画面に表示する第2表示ステップ、および
前記第2表示ステップによって表示された基準画像を前記基準物体の位置で光軸に直交する平面に仮想的に投影した仮想投影画像のサイズを前記基準サイズと前記第1既定サイズと前記第2既定サイズとに基づいて算出する算出ステップを備える、サイズ測定方法。
【請求項1】
被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を出力する撮像手段、
前記撮像手段から出力された被写界像をモニタ画面に表示する第1表示手段、
既定方向において第1既定サイズを有する基準物体を表す物体像を前記撮像手段から出力された被写界像から探索する探索手段、
前記探索手段によって発見された物体像のサイズを基準サイズとして測定する第1測定手段、
既定方向において第2既定サイズを定義する基準画像を前記探索手段の探索処理に関連して前記モニタ画面に表示する第2表示手段、および
前記第2表示手段によって表示された基準画像を前記基準物体の位置で光軸に直交する平面に仮想的に投影した仮想投影画像のサイズを前記基準サイズと前記第1既定サイズと前記第2既定サイズとに基づいて算出する算出手段を備える、電子カメラ。
【請求項2】
前記算出手段によって算出されたサイズを示す指標を前記第1表示手段の表示処理に関連して前記モニタ画面に表示する第3表示手段をさらに備える、請求項1記載の電子カメラ。
【請求項3】
前記被写界像から前記基準物体を表す物体像を削除する削除手段をさらに備え、
前記第3表示手段は前記削除手段の削除処理に関連して前記指標を表示する、請求項2記載の電子カメラ。
【請求項4】
前記撮像手段から出力された被写界像と前記算出手段によって算出されたサイズとをファイル形式で記録媒体に記録する記録手段をさらに備える、請求項1ないし3のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項5】
前記被写界像と前記サイズを示す指標とを合成した画像を作成する作成手段をさらに備え、
前記記録手段は前記作成手段によって作成された画像に基づいた画像データを記録媒体に記録する、請求項4記載の電子カメラ。
【請求項6】
前記記録手段は、前記被写界像に基づいた画像データを記録し、前記サイズをファイルのヘッダに記録する、請求項4記載の電子カメラ。
【請求項7】
前記基準物体は無彩色の模様が施された物体であって、
前記第1既定サイズは前記模様の大きさであって、
前記第1測定手段は前記被写界像に現れた前記模様の輝度を評価して前記模様の大きさを算出することにより前記基準サイズを測定する、請求項1ないし6のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項8】
被写界を捉える撮像面で生成された被写界像を繰り返し出力する撮像手段を備える電子カメラのプロセッサに、
前記撮像手段から出力された被写界像をモニタ画面に表示する第1表示ステップ、
既定方向において第1既定サイズを有する基準物体を表す物体像を前記撮像手段から出力された被写界像から探索する探索ステップ、
前記探索ステップによって発見された物体像のサイズを基準サイズとして測定する第1測定ステップ、
既定方向において第2既定サイズを定義する基準画像を前記探索ステップの探索処理に関連して前記モニタ画面に表示する第2表示ステップ、および
前記第2表示ステップによって表示された基準画像を前記基準物体の位置で光軸に直交する平面に仮想的に投影した仮想投影画像のサイズを前記基準サイズと前記第1既定サイズと前記第2既定サイズとに基づいて算出する算出ステップを実行させるための、サイズ測定プログラム。
【請求項9】
被写界を捉える撮像面で生成された被写界像を繰り返し出力する撮像手段を備える電子カメラによって実行されるサイズ測定方法であって、
前記撮像手段から出力された被写界像をモニタ画面に表示する第1表示ステップ、
既定方向において第1既定サイズを有する基準物体を表す物体像を前記撮像手段から出力された被写界像から探索する探索ステップ、
前記探索ステップによって発見された物体像のサイズを基準サイズとして測定する第1測定ステップ、
既定方向において第2既定サイズを定義する基準画像を前記探索ステップの探索処理に関連して前記モニタ画面に表示する第2表示ステップ、および
前記第2表示ステップによって表示された基準画像を前記基準物体の位置で光軸に直交する平面に仮想的に投影した仮想投影画像のサイズを前記基準サイズと前記第1既定サイズと前記第2既定サイズとに基づいて算出する算出ステップを備える、サイズ測定方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2011−220797(P2011−220797A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−89335(P2010−89335)
【出願日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
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