電子機器の製造方法及び電子回路基板
【課題】放熱部材上に載置される発熱部品に対して、他の電子部品と同様の半田付けが可能な電子機器の製造方法を提供する。
【解決手段】
電子回路基板1は、複数の電子部品が実装される領域と発熱部品の端子が挿入される貫通孔11とを有する実装基板部10と、発熱部品が仮止めされる仮止め基板部20とを備える。実装基板部10上に電子部品を装着する。そして、係止部材21及び22により発熱部品を仮止め基板部20上に固定し、かつ、発熱部品のリード端子を貫通孔11に挿入する。その後、フロー半田付け法により、実装基板部10に装着された電子部品及び貫通孔11に挿入されたリード端子を半田付けする。半田付け後、係止部材21及び22を発熱部品から外し、かつ、仮止め基板部20を電子回路基板1から切り離す。そして、切り離された仮止め基板部20に代えて、サブヒートシンクを発熱部品に着設する。
【解決手段】
電子回路基板1は、複数の電子部品が実装される領域と発熱部品の端子が挿入される貫通孔11とを有する実装基板部10と、発熱部品が仮止めされる仮止め基板部20とを備える。実装基板部10上に電子部品を装着する。そして、係止部材21及び22により発熱部品を仮止め基板部20上に固定し、かつ、発熱部品のリード端子を貫通孔11に挿入する。その後、フロー半田付け法により、実装基板部10に装着された電子部品及び貫通孔11に挿入されたリード端子を半田付けする。半田付け後、係止部材21及び22を発熱部品から外し、かつ、仮止め基板部20を電子回路基板1から切り離す。そして、切り離された仮止め基板部20に代えて、サブヒートシンクを発熱部品に着設する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器の製造方法及び電子機器に用いられる電子回路基板に関し、さらに詳しくは、パワートランジスタ等の発熱部品を備えた電子機器の製造方法及び電子機器用の電子回路基板に関する。
【背景技術】
【0002】
車載用オーディオアンプには、電界効果トランジスタ(FET)等のパワートランジスタが使用される。パワートランジスタは発熱する、いわゆる発熱部品である。車載用オーディオアンプでは、発熱部品の熱を外部に効率よく放出するために、ヒートシンク(放熱部材)として機能する外装ケースが採用される。発熱部品は外装ケースと面接触するサブヒートシンク上に載置される。発熱部品の熱は、サブヒートシンクを介して外装ケースに伝達され、外部に放出される。
【0003】
上述のオーディオアンプを製造する工程は以下のとおりである。初めに、電子回路基板の縁に板状のサブヒートシンクが取り付けられる。電子回路基板の縁には、ねじ孔が設けられ、ねじ孔に挿入されたねじにより、サブヒートシンクが電子回路基板に螺着される。サブヒートシンクが電子回路基板に取り付けられた後、サブヒートシンク上に発熱部品が着設される。発熱部品のリード端子は、電子回路基板上の回路パターンに対応した貫通孔に挿入され、半田付けされる。
【0004】
このように、従来のオーディオアンプでは、サブヒートシンクを電子回路基板に取り付けた後、発熱部品を実装する。この場合、電子回路基板上の電子部品はフロー半田付け(ウェーブソルダリング)法により半田付けできるが、発熱部品はフロー半田付け法により半田付けすることができない。発熱部品に対してフロー半田付け法により半田付けすれば、サブヒートシンクにも噴流半田が溶着して凝固し、凝固した半田が外装ケースとサブヒートシンクとの面接触を阻害するためである。そのため、電子回路基板上に載置された電子部品をフロー半田付け法により半田付けした後、サブヒートシンクを電子回路基板に取り付け、サブヒートシンクに載置された発熱部品のリード端子を手作業で半田付けしなければならない。
【0005】
さらに、上述のとおり、電子回路基板の縁には、サブヒートシンクを固定するためのねじ孔が設けられる。そのため、電子回路基板は、ねじ孔を設けるために必要なスペース分だけ、電子部品を実装できない。
【特許文献1】実開昭63−46874号公報
【特許文献2】実開昭62−8687号公報
【特許文献3】特開2006−303139号公報
【特許文献4】特開2002−345262号公報
【特許文献5】特開2004−193386号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、放熱部材上に載置される発熱部品に対して、他の電子部品と同様の半田付けが可能な電子機器の製造方法を提供することである。
【0007】
本発明の他の目的は、放熱部材を固定するためのスペースが電子回路基板内に不要な電子機器の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0008】
本発明による電子機器の製造方法は、複数の電子部品が実装される領域と発熱部品の端子が挿入される貫通孔とを有する実装基板部と、発熱部品を表面上に固定するための仮止め機構を含み実装基板部と分離可能な仮止め基板部とを備えた電子回路基板を準備する工程と、実装基板部上に複数の電子部品を装着する工程と、発熱部品の端子を実装基板部の貫通孔に挿入し、かつ、仮止め機構により仮止め基板部の表面上に発熱部品を固定する工程と、電子部品及び貫通孔に挿入された発熱部品の端子を半田付けする工程と、半田付けした後、仮止め機構による発熱部品の固定を解除する工程と、固定を解除した後、電子回路基板から仮止め基板部を分離する工程と、発熱部品に放熱部材を着設する工程とを備える。
【0009】
本発明による電子機器の製造方法では、分離可能な仮止め基板部を有する電子回路基板を用いることにより、発熱部品を半田付けするときに、放熱部材を電子回路基板に取り付ける必要がない。具体的には、仮止め基材部が、放熱部材に代わって、発熱部品を半田付けするときに発熱部品を固定する役割を果たす。そして、発熱部品の半田付けが完了した後、仮止め基板部は電子回路基板から分離され、仮止め基板部に代えて放熱部材が発熱部品に着設される。そのため、発熱部品は、手作業で半田付けする必要がなく、たとえば、フロー半田付け法等により、他の電子部品と同様の半田付け法を採用できる。
【0010】
さらに、電子回路基板に放熱部材を取り付ける必要がないため、放熱部材を固定するためのねじ等を配設するスペースが不要となる。そのため、電子回路基板内で電子部品を実装可能な領域が増大する。
【0011】
好ましくは、仮止め機構は、発熱部品の幅に対応した間隔で立設され折り曲げ可能な複数の係止部材を含む。発熱部品を固定する工程は、発熱部品を隣り合う係止部材の間に載置する工程と、発熱部品が載置された後、各係止部材を折り曲げて発熱部品を把持する工程とを備える。
【0012】
この場合、係止部材により発熱部品を仮止め基板部表面上に固定できる。
【0013】
本発明による電子回路基板は、実装基板部と仮止め基板部とを備える。実装基板部は、複数の電子部品が実装される領域と発熱部品の端子が挿入される貫通孔とを有する。仮止め基板部は、発熱部品を表面上に固定する仮止め機構を含み、実装基板部と分離可能である。
【0014】
好ましくは、仮止め機構は、複数の係止部材を含む。複数の係止部材は、発熱部品の幅に対応した間隔で立設され、折り曲げられて発熱部品を把持する。
【0015】
好ましくは、電子回路基板は、実装基板部と仮止め基板部との境界に、溝又はスリットを有する。
【0016】
この場合、仮止め基板部が電子回路基板から分離されやすい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0018】
[電子回路基板の構成]
図1〜3を参照して、本発明の実施の形態による電子機器の電子回路基板1は、実装基板部10と仮止め基板部20とを備える。実装基板部10と仮止め基板部20との間には、隙間(以下、スリットという)30が形成されており、隣り合うスリット30同士の間には、ゲート31が形成されている。仮止め基板部20は、実装基板部10とゲート31でつながっている。
【0019】
実装基板部10には、図示しない配線パターンが印刷されている。また、実装基板部10には、配線パターンに対応して、図示しない複数の貫通孔が形成されている。複数の貫通孔には、リード部品(ラジアルリード部品及びアキシャルリード部品)のリード端子が挿入される。実装基板部10には、面実装部品(以下、チップ部品という)や上述のリード部品が実装される。
【0020】
実装基板部10はさらに、仮止め基板部20近傍の縁部に、配線パターンに対応した複数の貫通孔11を有する。複数の貫通孔11には、パワートランジスタ等の発熱部品のリード端子が挿入される。
【0021】
仮止め基板部20は、仮止め機構を有し、仮止め機構により発熱部品を一時的に固定する。仮止め機構は、複数の係止部材21及び22を含む。複数の係止部材21及び22は、仮止め基板部20の表面上に立設され、発熱部品の幅に対応して配置されている。より具体的には、係止部材21及び22は、発熱部品の幅に相当する間隔を空けて立設される。発熱部品は、係止部材21及び22の間に挟まれる。
【0022】
各係止部材21、22は、門型のフレームからなり、フレームの脚部は仮止め基板部20の表面に固定されている。係止部材21及び22は、折り曲げ可能な素材からなる。たとえば、係止部材21及び22は、折り曲げ可能な金属からなる。係止部材21及び22の高さHEは、発熱部品の高さよりも高い。係止部材21及び22の間に発熱部品が載置された後、係止部材21及び22の各々は、載置された発熱部品側にそれぞれ折り曲げられる。より具体的には、各係止部材のうち、発熱部品の高さよりも高い部分が、発熱部品側に折り曲げられる。これにより、係止部材21及び22は発熱部品を把持し、発熱部品が仮止め基板部20の表面上に固定される。
【0023】
仮止め基板部20は、発熱部品のリード端子が貫通孔11に半田付けされるまで発熱部品を表面上に固定する。発熱部品のリード端子が半田付けされた後、係止部材21及び22による発熱部品の固定が解除され、仮止め基板部20は、電子回路基板1から切り離される。
【0024】
[電子機器の製造方法]
上述の電子回路基板1を用いれば、発熱部品を手作業で半田付けすることなく、他の電子部品と同様にフロー半田付け法により半田付けすることができる。さらに、発熱部品を固定する土台として、放熱部材であるサブヒートシンクを電子回路基板に予め取り付ける必要もないため、サブヒートシンクを取り付けるためのねじ孔等を設けるスペースが不要になる。以下、電子回路基板1を用いた電子機器の製造方法を説明する。
【0025】
図4を参照して、電子機器の製造方法は、電子部品を電子回路基板1上に装着又は実装する装着工程(S1〜S6)と、装着された電子部品をフロー半田付け法により半田付けするフロー半田工程(S7)と、フロー半田工程を実行後の電子回路基板を用いて電子機器を組み立てる組立工程とを含む(S8〜S10)。
【0026】
装着工程では、初めに、電子回路基板1の実装基板部10の表面上にチップ部品を実装する(S1)。この工程では、チップ部品はリフロー半田付け法により半田付けされる。具体的には、チップ部品は、周知の部品実装装置により、実装基板部10の表面上に装着される。実装基板部10の表面上には、所定のパターンの半田ペーストが印刷されており、チップ部品は、印刷された半田ペースト上に装着される。そして、リフロー処理により半田ペーストが溶融され、チップ部品が半田付けされる。
【0027】
チップ部品が電子回路基板1の表面に半田付けされた後、周知の部品実装装置を用いて、リード部品が実装基板部10の表面上に装着される(S2)。リード部品のリード端子は実装基板部10に形成された複数の貫通孔に挿入され、これにより、リード部品が実装基板部10に装着される。なお、この段階では、リード部品は実装基板部10に半田付けされていない。
【0028】
続いて、チップ部品がグルー処理により、実装基板部10の裏面上に実装される(S3)。グルー処置では、チップ部品は接着剤により実装基板部10の裏面上に固着される。なお、この段階では、実装基板部10の裏面上のチップ部品は半田付けされていない。
【0029】
以上の工程では、周知の部品実装装置を用いて電子部品(チップ部品及びリード部品)を装着したが、電子回路基板1に実装される複数の電子部品の中には、部品実装装置で実装できずに手作業で装着される電子部品も存在する。そこで、次の工程で、部品実装装置で実装できない電子部品が、手作業により、実装基板部10の表面上に装着される。
【0030】
このとき、図5〜図7に示すように、複数の発熱部品40が、仮止め基板部20の表面上に載置される(S5)。発熱部品40は、素子本体が内包された樹脂モールド41と、樹脂モールド41の後端に結合された放熱板42と、樹脂モールド41の先端から延在する複数のリード端子43とを備える。
【0031】
発熱部品40は、係止部材21及び22の間に挟まれて載置される。さらに、発熱部品40のリード端子43は、実装基板部10内の貫通孔11に挿入される。そのため、発熱部品40は、電子回路基板1の表面に対する水平方向にずれにくい。
【0032】
続いて、係止部材21及び22の間に装着された発熱部品40は、係止部材21及び22により、上下方向にずれないように固定される(S6)。図7を参照して、係止部材21及び22の高さHEは、発熱部品40の高さH40よりも高い。図8〜図10に示すように、係止部材21、22の上部は、対応する発熱部品側に折り曲げられる。係止部材21及び22の折り曲げられた部分21A及び22Aは、発熱部品40を上面から抑える。そのため、発熱部品40が上下方向にずれるのを抑えることができる。なお、係止部材21及び22の折り曲げ作業は、手作業で行ってもよいし、装置を用いて行ってもよい。
【0033】
続いて、フロー半田付け法により、電子回路基板1上に装着されたリード部品及び裏面に装着されたチップ部品のリード端子を半田付けする(S7)。初めに、電子回路基板1の裏面にフラックスが塗布される。フラックスは、半田の濡れ広がり性を高める役割を有する。
【0034】
フラックスが塗布された電子回路基板1の裏面を、溶融した半田からなる噴流に浸す。このとき、電子回路基板1の裏面に溶融半田が付着し、凝固する。以上の工程により、発熱部品40を含む複数のリード部品及び裏面に接着されたチップ部品の端子が、電子回路基板1に半田付けされる。このように、本実施の形態では、発熱部品40は、手作業で半田付けされるのではなく、他の電子部品と同じく、フロー半田付け法により半田付けされる。
【0035】
フロー半田工程が完了した後、電子機器の組立工程が実行される(S8〜S10)。初めに、発熱部品40の仮止め基板部20への固定を解除する(S8)。具体的には、係止部材21及び22を発熱部品40から外す。たとえば、折り曲げられた部分21A及び22Aを伸ばして、元の状態に戻す。これにより、発熱部品40は、半田付けされたリード端子43により実装基板部10にのみ結合される。
【0036】
係止部材21及び22による固定を解除した後、電子回路基板1から仮止め基板部20を切り離す(S9)。実装基板部10と仮止め基板部20とをつなぐ全てのゲート31を切断すれば、図11及び図12に示すように、仮止め基板部20は電子回路基板1から切り離される。仮止め基板部20を切り離された電子回路基板1では、発熱部品40の樹脂モールド41及び放熱板42が、実装基板部10からはみ出しており、樹脂モールド41及び放熱板42は、リード端子43により支持されている。
【0037】
仮止め基板部20が切り離された電子回路基板1は、図13に示すように、電子機器の外装ケースに相当するヒートシンク50に取り付けられる(S10)。電子回路基板1は、ねじ60により、ヒートシンク50に螺着される。このとき、実装基板部10からはみ出した状態で支持されている発熱部品40は、ヒートシンク50と面接触して結合されているサブヒートシンク51上に面接触される。このとき、放熱板42に設けられたねじ孔45にねじ61が挿入され、サブヒートシンク51は、実装基板部10に取り付けられることなく、発熱部品40に着設される。
【0038】
各発熱部品40は、係止部材21及び22により、仮止め基板部20上に固定された状態で半田付けされる。そのため、各発熱部品40の底面44は、同一平面状に揃えられている。その結果、各発熱部品40の底面44は、いずれもサブヒートシンク51の上面52と面接触し、いずれかの発熱部品40の底面位置が他の発熱部品40の底面位置からずれてサブヒートシンク51の上面52と接触しないという問題が生じない。そのため、発熱部品40をねじ61によりサブヒートシンク51に螺着するときに、底面位置のずれによりリード端子43に生じるストレスを抑えることができる。カバー70がねじ62でヒートシンク50に螺着され、電子機器が完成する。
【0039】
以上、上述の電子機器の製造方法では、分離可能な仮止め基板部20を有する電子回路基板1を用いることにより、発熱部品40を他の電子部品と同様の方法で半田付けすることができる。さらに、電子回路基板にサブヒートシンク51を取り付ける必要がないため、サブヒートシンク51を固定するためのねじ等を配設する固定領域を電子回路基板上に設けなくてよい。そのため、電子回路基板上で電子部品を実装可能な領域が増大する。
また、係止部材21及び22により、発熱部品の配置位置を精度良く設定できるため、隣り合う発熱部品の間隔を狭くしても、発熱部品同士の接触を避けることができる。
【0040】
なお、本実施の形態では、仮止め基板部20と実装基板部10との間にスリット30を設けることにより、仮止め基板部20を分離可能としたが、他の方法により仮止め基板部20と実装基板部10とを分離可能にしてもよい。たとえば、図14に示すように、電子回路基板1の片面又は両面に溝35を形成し、仮止め基板部20と実装基板部10との境界としてもよい。この場合であっても、溝35により仮止め基板部20を電子回路基板1から分離できる。
【0041】
また、本実施の形態では、係止部材21及び22を門型のフレームとしたが、たとえば、図15に示すように、係止部材21及び22は、折り曲げ可能な板状であってもよい。また、発熱部品40を載置した後、門型のフレームからなる係止部材21及び22のフレーム内側上部に棒材を挿入し、棒材により発熱部品40を上面から抑えてもよい。要するに、仮止め基板部20上に形成される仮止め機構は、各発熱部品40を、電子回路基板1の表面に対して左右方向及び上下方向に揺れ動かないように固定でき、かつ、固定を解除できる機構であればよい。
【0042】
また、図1では、係止部材21及び22を一列に配置したが、図16に示すように、係止部材21が放熱板42側に配置され、係止部材22が樹脂モールド41側に配置されてもよい。このような配置としても、発熱部品40を挟むことができ、かつ、折り曲げることで、発熱部品の上下方向へのずれを抑えることができる。
【0043】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施の形態による電子回路基板の上面図である。
【図2】図1中の矢印II方向から見た電子回路基板の側面図である。
【図3】図1中の矢印III方向から見た電子回路基板の側面図である。
【図4】本発明の実施の形態による電子機器の製造方法の各工程を示すフロー図である。
【図5】発熱部品が実装された電子回路基板の上面図である。
【図6】図5中の矢印VI方向から見た電子回路基板の側面図である。
【図7】図5中の矢印VII方向から見た電子回路基板の側面図である。
【図8】発熱部品が仮止めされた電子回路基板の上面図である。
【図9】図8中の矢印IX方向から見た電子回路基板の側面図である。
【図10】図8中の矢印X方向から見た電子回路基板の側面図である。
【図11】仮止め基板部が切り離された電子回路基板の正面図である。
【図12】図11中の矢印XII方向から見た電子回路基板の側面図である。
【図13】電子機器の断面図である。
【図14】図2と異なる、他の電子回路基板の側面図である。
【図15】図2及び図14と異なる、他の電子回路基板の側面図である。
【図16】図1と異なる、他の電子回路基板の正面図である。
【符号の説明】
【0045】
1 電子回路基板
10 実装基板部
11 貫通孔
20 仮止め基板部
30 スリット
35 溝
40 発熱部品
43 リード端子
50 ヒートシンク
51 サブヒートシンク
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器の製造方法及び電子機器に用いられる電子回路基板に関し、さらに詳しくは、パワートランジスタ等の発熱部品を備えた電子機器の製造方法及び電子機器用の電子回路基板に関する。
【背景技術】
【0002】
車載用オーディオアンプには、電界効果トランジスタ(FET)等のパワートランジスタが使用される。パワートランジスタは発熱する、いわゆる発熱部品である。車載用オーディオアンプでは、発熱部品の熱を外部に効率よく放出するために、ヒートシンク(放熱部材)として機能する外装ケースが採用される。発熱部品は外装ケースと面接触するサブヒートシンク上に載置される。発熱部品の熱は、サブヒートシンクを介して外装ケースに伝達され、外部に放出される。
【0003】
上述のオーディオアンプを製造する工程は以下のとおりである。初めに、電子回路基板の縁に板状のサブヒートシンクが取り付けられる。電子回路基板の縁には、ねじ孔が設けられ、ねじ孔に挿入されたねじにより、サブヒートシンクが電子回路基板に螺着される。サブヒートシンクが電子回路基板に取り付けられた後、サブヒートシンク上に発熱部品が着設される。発熱部品のリード端子は、電子回路基板上の回路パターンに対応した貫通孔に挿入され、半田付けされる。
【0004】
このように、従来のオーディオアンプでは、サブヒートシンクを電子回路基板に取り付けた後、発熱部品を実装する。この場合、電子回路基板上の電子部品はフロー半田付け(ウェーブソルダリング)法により半田付けできるが、発熱部品はフロー半田付け法により半田付けすることができない。発熱部品に対してフロー半田付け法により半田付けすれば、サブヒートシンクにも噴流半田が溶着して凝固し、凝固した半田が外装ケースとサブヒートシンクとの面接触を阻害するためである。そのため、電子回路基板上に載置された電子部品をフロー半田付け法により半田付けした後、サブヒートシンクを電子回路基板に取り付け、サブヒートシンクに載置された発熱部品のリード端子を手作業で半田付けしなければならない。
【0005】
さらに、上述のとおり、電子回路基板の縁には、サブヒートシンクを固定するためのねじ孔が設けられる。そのため、電子回路基板は、ねじ孔を設けるために必要なスペース分だけ、電子部品を実装できない。
【特許文献1】実開昭63−46874号公報
【特許文献2】実開昭62−8687号公報
【特許文献3】特開2006−303139号公報
【特許文献4】特開2002−345262号公報
【特許文献5】特開2004−193386号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、放熱部材上に載置される発熱部品に対して、他の電子部品と同様の半田付けが可能な電子機器の製造方法を提供することである。
【0007】
本発明の他の目的は、放熱部材を固定するためのスペースが電子回路基板内に不要な電子機器の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0008】
本発明による電子機器の製造方法は、複数の電子部品が実装される領域と発熱部品の端子が挿入される貫通孔とを有する実装基板部と、発熱部品を表面上に固定するための仮止め機構を含み実装基板部と分離可能な仮止め基板部とを備えた電子回路基板を準備する工程と、実装基板部上に複数の電子部品を装着する工程と、発熱部品の端子を実装基板部の貫通孔に挿入し、かつ、仮止め機構により仮止め基板部の表面上に発熱部品を固定する工程と、電子部品及び貫通孔に挿入された発熱部品の端子を半田付けする工程と、半田付けした後、仮止め機構による発熱部品の固定を解除する工程と、固定を解除した後、電子回路基板から仮止め基板部を分離する工程と、発熱部品に放熱部材を着設する工程とを備える。
【0009】
本発明による電子機器の製造方法では、分離可能な仮止め基板部を有する電子回路基板を用いることにより、発熱部品を半田付けするときに、放熱部材を電子回路基板に取り付ける必要がない。具体的には、仮止め基材部が、放熱部材に代わって、発熱部品を半田付けするときに発熱部品を固定する役割を果たす。そして、発熱部品の半田付けが完了した後、仮止め基板部は電子回路基板から分離され、仮止め基板部に代えて放熱部材が発熱部品に着設される。そのため、発熱部品は、手作業で半田付けする必要がなく、たとえば、フロー半田付け法等により、他の電子部品と同様の半田付け法を採用できる。
【0010】
さらに、電子回路基板に放熱部材を取り付ける必要がないため、放熱部材を固定するためのねじ等を配設するスペースが不要となる。そのため、電子回路基板内で電子部品を実装可能な領域が増大する。
【0011】
好ましくは、仮止め機構は、発熱部品の幅に対応した間隔で立設され折り曲げ可能な複数の係止部材を含む。発熱部品を固定する工程は、発熱部品を隣り合う係止部材の間に載置する工程と、発熱部品が載置された後、各係止部材を折り曲げて発熱部品を把持する工程とを備える。
【0012】
この場合、係止部材により発熱部品を仮止め基板部表面上に固定できる。
【0013】
本発明による電子回路基板は、実装基板部と仮止め基板部とを備える。実装基板部は、複数の電子部品が実装される領域と発熱部品の端子が挿入される貫通孔とを有する。仮止め基板部は、発熱部品を表面上に固定する仮止め機構を含み、実装基板部と分離可能である。
【0014】
好ましくは、仮止め機構は、複数の係止部材を含む。複数の係止部材は、発熱部品の幅に対応した間隔で立設され、折り曲げられて発熱部品を把持する。
【0015】
好ましくは、電子回路基板は、実装基板部と仮止め基板部との境界に、溝又はスリットを有する。
【0016】
この場合、仮止め基板部が電子回路基板から分離されやすい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0018】
[電子回路基板の構成]
図1〜3を参照して、本発明の実施の形態による電子機器の電子回路基板1は、実装基板部10と仮止め基板部20とを備える。実装基板部10と仮止め基板部20との間には、隙間(以下、スリットという)30が形成されており、隣り合うスリット30同士の間には、ゲート31が形成されている。仮止め基板部20は、実装基板部10とゲート31でつながっている。
【0019】
実装基板部10には、図示しない配線パターンが印刷されている。また、実装基板部10には、配線パターンに対応して、図示しない複数の貫通孔が形成されている。複数の貫通孔には、リード部品(ラジアルリード部品及びアキシャルリード部品)のリード端子が挿入される。実装基板部10には、面実装部品(以下、チップ部品という)や上述のリード部品が実装される。
【0020】
実装基板部10はさらに、仮止め基板部20近傍の縁部に、配線パターンに対応した複数の貫通孔11を有する。複数の貫通孔11には、パワートランジスタ等の発熱部品のリード端子が挿入される。
【0021】
仮止め基板部20は、仮止め機構を有し、仮止め機構により発熱部品を一時的に固定する。仮止め機構は、複数の係止部材21及び22を含む。複数の係止部材21及び22は、仮止め基板部20の表面上に立設され、発熱部品の幅に対応して配置されている。より具体的には、係止部材21及び22は、発熱部品の幅に相当する間隔を空けて立設される。発熱部品は、係止部材21及び22の間に挟まれる。
【0022】
各係止部材21、22は、門型のフレームからなり、フレームの脚部は仮止め基板部20の表面に固定されている。係止部材21及び22は、折り曲げ可能な素材からなる。たとえば、係止部材21及び22は、折り曲げ可能な金属からなる。係止部材21及び22の高さHEは、発熱部品の高さよりも高い。係止部材21及び22の間に発熱部品が載置された後、係止部材21及び22の各々は、載置された発熱部品側にそれぞれ折り曲げられる。より具体的には、各係止部材のうち、発熱部品の高さよりも高い部分が、発熱部品側に折り曲げられる。これにより、係止部材21及び22は発熱部品を把持し、発熱部品が仮止め基板部20の表面上に固定される。
【0023】
仮止め基板部20は、発熱部品のリード端子が貫通孔11に半田付けされるまで発熱部品を表面上に固定する。発熱部品のリード端子が半田付けされた後、係止部材21及び22による発熱部品の固定が解除され、仮止め基板部20は、電子回路基板1から切り離される。
【0024】
[電子機器の製造方法]
上述の電子回路基板1を用いれば、発熱部品を手作業で半田付けすることなく、他の電子部品と同様にフロー半田付け法により半田付けすることができる。さらに、発熱部品を固定する土台として、放熱部材であるサブヒートシンクを電子回路基板に予め取り付ける必要もないため、サブヒートシンクを取り付けるためのねじ孔等を設けるスペースが不要になる。以下、電子回路基板1を用いた電子機器の製造方法を説明する。
【0025】
図4を参照して、電子機器の製造方法は、電子部品を電子回路基板1上に装着又は実装する装着工程(S1〜S6)と、装着された電子部品をフロー半田付け法により半田付けするフロー半田工程(S7)と、フロー半田工程を実行後の電子回路基板を用いて電子機器を組み立てる組立工程とを含む(S8〜S10)。
【0026】
装着工程では、初めに、電子回路基板1の実装基板部10の表面上にチップ部品を実装する(S1)。この工程では、チップ部品はリフロー半田付け法により半田付けされる。具体的には、チップ部品は、周知の部品実装装置により、実装基板部10の表面上に装着される。実装基板部10の表面上には、所定のパターンの半田ペーストが印刷されており、チップ部品は、印刷された半田ペースト上に装着される。そして、リフロー処理により半田ペーストが溶融され、チップ部品が半田付けされる。
【0027】
チップ部品が電子回路基板1の表面に半田付けされた後、周知の部品実装装置を用いて、リード部品が実装基板部10の表面上に装着される(S2)。リード部品のリード端子は実装基板部10に形成された複数の貫通孔に挿入され、これにより、リード部品が実装基板部10に装着される。なお、この段階では、リード部品は実装基板部10に半田付けされていない。
【0028】
続いて、チップ部品がグルー処理により、実装基板部10の裏面上に実装される(S3)。グルー処置では、チップ部品は接着剤により実装基板部10の裏面上に固着される。なお、この段階では、実装基板部10の裏面上のチップ部品は半田付けされていない。
【0029】
以上の工程では、周知の部品実装装置を用いて電子部品(チップ部品及びリード部品)を装着したが、電子回路基板1に実装される複数の電子部品の中には、部品実装装置で実装できずに手作業で装着される電子部品も存在する。そこで、次の工程で、部品実装装置で実装できない電子部品が、手作業により、実装基板部10の表面上に装着される。
【0030】
このとき、図5〜図7に示すように、複数の発熱部品40が、仮止め基板部20の表面上に載置される(S5)。発熱部品40は、素子本体が内包された樹脂モールド41と、樹脂モールド41の後端に結合された放熱板42と、樹脂モールド41の先端から延在する複数のリード端子43とを備える。
【0031】
発熱部品40は、係止部材21及び22の間に挟まれて載置される。さらに、発熱部品40のリード端子43は、実装基板部10内の貫通孔11に挿入される。そのため、発熱部品40は、電子回路基板1の表面に対する水平方向にずれにくい。
【0032】
続いて、係止部材21及び22の間に装着された発熱部品40は、係止部材21及び22により、上下方向にずれないように固定される(S6)。図7を参照して、係止部材21及び22の高さHEは、発熱部品40の高さH40よりも高い。図8〜図10に示すように、係止部材21、22の上部は、対応する発熱部品側に折り曲げられる。係止部材21及び22の折り曲げられた部分21A及び22Aは、発熱部品40を上面から抑える。そのため、発熱部品40が上下方向にずれるのを抑えることができる。なお、係止部材21及び22の折り曲げ作業は、手作業で行ってもよいし、装置を用いて行ってもよい。
【0033】
続いて、フロー半田付け法により、電子回路基板1上に装着されたリード部品及び裏面に装着されたチップ部品のリード端子を半田付けする(S7)。初めに、電子回路基板1の裏面にフラックスが塗布される。フラックスは、半田の濡れ広がり性を高める役割を有する。
【0034】
フラックスが塗布された電子回路基板1の裏面を、溶融した半田からなる噴流に浸す。このとき、電子回路基板1の裏面に溶融半田が付着し、凝固する。以上の工程により、発熱部品40を含む複数のリード部品及び裏面に接着されたチップ部品の端子が、電子回路基板1に半田付けされる。このように、本実施の形態では、発熱部品40は、手作業で半田付けされるのではなく、他の電子部品と同じく、フロー半田付け法により半田付けされる。
【0035】
フロー半田工程が完了した後、電子機器の組立工程が実行される(S8〜S10)。初めに、発熱部品40の仮止め基板部20への固定を解除する(S8)。具体的には、係止部材21及び22を発熱部品40から外す。たとえば、折り曲げられた部分21A及び22Aを伸ばして、元の状態に戻す。これにより、発熱部品40は、半田付けされたリード端子43により実装基板部10にのみ結合される。
【0036】
係止部材21及び22による固定を解除した後、電子回路基板1から仮止め基板部20を切り離す(S9)。実装基板部10と仮止め基板部20とをつなぐ全てのゲート31を切断すれば、図11及び図12に示すように、仮止め基板部20は電子回路基板1から切り離される。仮止め基板部20を切り離された電子回路基板1では、発熱部品40の樹脂モールド41及び放熱板42が、実装基板部10からはみ出しており、樹脂モールド41及び放熱板42は、リード端子43により支持されている。
【0037】
仮止め基板部20が切り離された電子回路基板1は、図13に示すように、電子機器の外装ケースに相当するヒートシンク50に取り付けられる(S10)。電子回路基板1は、ねじ60により、ヒートシンク50に螺着される。このとき、実装基板部10からはみ出した状態で支持されている発熱部品40は、ヒートシンク50と面接触して結合されているサブヒートシンク51上に面接触される。このとき、放熱板42に設けられたねじ孔45にねじ61が挿入され、サブヒートシンク51は、実装基板部10に取り付けられることなく、発熱部品40に着設される。
【0038】
各発熱部品40は、係止部材21及び22により、仮止め基板部20上に固定された状態で半田付けされる。そのため、各発熱部品40の底面44は、同一平面状に揃えられている。その結果、各発熱部品40の底面44は、いずれもサブヒートシンク51の上面52と面接触し、いずれかの発熱部品40の底面位置が他の発熱部品40の底面位置からずれてサブヒートシンク51の上面52と接触しないという問題が生じない。そのため、発熱部品40をねじ61によりサブヒートシンク51に螺着するときに、底面位置のずれによりリード端子43に生じるストレスを抑えることができる。カバー70がねじ62でヒートシンク50に螺着され、電子機器が完成する。
【0039】
以上、上述の電子機器の製造方法では、分離可能な仮止め基板部20を有する電子回路基板1を用いることにより、発熱部品40を他の電子部品と同様の方法で半田付けすることができる。さらに、電子回路基板にサブヒートシンク51を取り付ける必要がないため、サブヒートシンク51を固定するためのねじ等を配設する固定領域を電子回路基板上に設けなくてよい。そのため、電子回路基板上で電子部品を実装可能な領域が増大する。
また、係止部材21及び22により、発熱部品の配置位置を精度良く設定できるため、隣り合う発熱部品の間隔を狭くしても、発熱部品同士の接触を避けることができる。
【0040】
なお、本実施の形態では、仮止め基板部20と実装基板部10との間にスリット30を設けることにより、仮止め基板部20を分離可能としたが、他の方法により仮止め基板部20と実装基板部10とを分離可能にしてもよい。たとえば、図14に示すように、電子回路基板1の片面又は両面に溝35を形成し、仮止め基板部20と実装基板部10との境界としてもよい。この場合であっても、溝35により仮止め基板部20を電子回路基板1から分離できる。
【0041】
また、本実施の形態では、係止部材21及び22を門型のフレームとしたが、たとえば、図15に示すように、係止部材21及び22は、折り曲げ可能な板状であってもよい。また、発熱部品40を載置した後、門型のフレームからなる係止部材21及び22のフレーム内側上部に棒材を挿入し、棒材により発熱部品40を上面から抑えてもよい。要するに、仮止め基板部20上に形成される仮止め機構は、各発熱部品40を、電子回路基板1の表面に対して左右方向及び上下方向に揺れ動かないように固定でき、かつ、固定を解除できる機構であればよい。
【0042】
また、図1では、係止部材21及び22を一列に配置したが、図16に示すように、係止部材21が放熱板42側に配置され、係止部材22が樹脂モールド41側に配置されてもよい。このような配置としても、発熱部品40を挟むことができ、かつ、折り曲げることで、発熱部品の上下方向へのずれを抑えることができる。
【0043】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施の形態による電子回路基板の上面図である。
【図2】図1中の矢印II方向から見た電子回路基板の側面図である。
【図3】図1中の矢印III方向から見た電子回路基板の側面図である。
【図4】本発明の実施の形態による電子機器の製造方法の各工程を示すフロー図である。
【図5】発熱部品が実装された電子回路基板の上面図である。
【図6】図5中の矢印VI方向から見た電子回路基板の側面図である。
【図7】図5中の矢印VII方向から見た電子回路基板の側面図である。
【図8】発熱部品が仮止めされた電子回路基板の上面図である。
【図9】図8中の矢印IX方向から見た電子回路基板の側面図である。
【図10】図8中の矢印X方向から見た電子回路基板の側面図である。
【図11】仮止め基板部が切り離された電子回路基板の正面図である。
【図12】図11中の矢印XII方向から見た電子回路基板の側面図である。
【図13】電子機器の断面図である。
【図14】図2と異なる、他の電子回路基板の側面図である。
【図15】図2及び図14と異なる、他の電子回路基板の側面図である。
【図16】図1と異なる、他の電子回路基板の正面図である。
【符号の説明】
【0045】
1 電子回路基板
10 実装基板部
11 貫通孔
20 仮止め基板部
30 スリット
35 溝
40 発熱部品
43 リード端子
50 ヒートシンク
51 サブヒートシンク
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電子部品が実装される領域と発熱部品の端子が挿入される貫通孔とを有する実装基板部と、前記発熱部品を固定する仮止め機構を含み前記実装基板部と分離可能な仮止め基板部とを備えた電子回路基板を準備する工程と、
前記実装基板部上に前記複数の電子部品を装着する工程と、
前記発熱部品の端子を前記貫通孔に挿入し、かつ、前記仮止め機構により前記仮止め基板部の表面上に前記発熱部品を固定する工程と、
前記実装基板部上に装着された電子部品及び前記貫通孔に挿入された前記発熱部品の端子を半田付けする工程と、
半田付けした後、前記仮止め機構による発熱部品の固定を解除する工程と、
前記固定を解除した後、前記電子回路基板から前記仮止め基板部を分離する工程と、
前記発熱部品に放熱部材を着設する工程とを備えることを特徴とする電子機器の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器の製造方法であって、
前記仮止め機構は、前記発熱部品の幅に対応した間隔で立設され折り曲げ可能な複数の係止部材を含み、
前記発熱部品を固定する工程は、
前記発熱部品を隣り合う係止部材の間に載置する工程と、
前記発熱部品が載置された後、前記各係止部材を折り曲げて前記発熱部品を把持する工程とを備えることを特徴とする電子機器の製造方法。
【請求項3】
複数の電子部品が実装される領域と発熱部品の端子が挿入される貫通孔とを有する実装基板部と、
前記発熱部品を表面上に固定する仮止め機構を含み、前記実装基板部と分離可能な仮止め基板部とを備えることを特徴とする電子回路基板。
【請求項4】
請求項3に記載の電子回路基板であって、
前記仮止め機構は、前記発熱部品の幅に対応した間隔で立設され折り曲げられて前記発熱部品を把持する複数の係止部材を含むことを特徴とする電子回路基板。
【請求項5】
請求項4に記載の電子回路基板であってさらに、
前記実装基板部と前記仮止め基板部との境界に、隙間又は溝を有することを特徴とする電子回路基板。
【請求項1】
複数の電子部品が実装される領域と発熱部品の端子が挿入される貫通孔とを有する実装基板部と、前記発熱部品を固定する仮止め機構を含み前記実装基板部と分離可能な仮止め基板部とを備えた電子回路基板を準備する工程と、
前記実装基板部上に前記複数の電子部品を装着する工程と、
前記発熱部品の端子を前記貫通孔に挿入し、かつ、前記仮止め機構により前記仮止め基板部の表面上に前記発熱部品を固定する工程と、
前記実装基板部上に装着された電子部品及び前記貫通孔に挿入された前記発熱部品の端子を半田付けする工程と、
半田付けした後、前記仮止め機構による発熱部品の固定を解除する工程と、
前記固定を解除した後、前記電子回路基板から前記仮止め基板部を分離する工程と、
前記発熱部品に放熱部材を着設する工程とを備えることを特徴とする電子機器の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器の製造方法であって、
前記仮止め機構は、前記発熱部品の幅に対応した間隔で立設され折り曲げ可能な複数の係止部材を含み、
前記発熱部品を固定する工程は、
前記発熱部品を隣り合う係止部材の間に載置する工程と、
前記発熱部品が載置された後、前記各係止部材を折り曲げて前記発熱部品を把持する工程とを備えることを特徴とする電子機器の製造方法。
【請求項3】
複数の電子部品が実装される領域と発熱部品の端子が挿入される貫通孔とを有する実装基板部と、
前記発熱部品を表面上に固定する仮止め機構を含み、前記実装基板部と分離可能な仮止め基板部とを備えることを特徴とする電子回路基板。
【請求項4】
請求項3に記載の電子回路基板であって、
前記仮止め機構は、前記発熱部品の幅に対応した間隔で立設され折り曲げられて前記発熱部品を把持する複数の係止部材を含むことを特徴とする電子回路基板。
【請求項5】
請求項4に記載の電子回路基板であってさらに、
前記実装基板部と前記仮止め基板部との境界に、隙間又は溝を有することを特徴とする電子回路基板。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2009−212115(P2009−212115A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−50486(P2008−50486)
【出願日】平成20年2月29日(2008.2.29)
【出願人】(000000273)オンキヨー株式会社 (502)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年2月29日(2008.2.29)
【出願人】(000000273)オンキヨー株式会社 (502)
【Fターム(参考)】
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