説明

電子機器及びプログラム

【課題】特定機能の動作で自動的にデータが出力される場合に、当該機能を制限しなくても、操作を制限する制限モードに設定するだけで、第三者に知られたくないデータや情報の出力を防止できるようにする。
【解決手段】CPU11は、制限モードが設定されていない状態下においては、ユーザ操作によって任意に選択指定されたデータを表示部18、サウンドスピーカ23から出力し、制限モードに設定されている状態下においては、このユーザ指定されたデータに代えて、所定のデータを出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、データを出力する出力手段を有する電子機器及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話などの電子機器には、盗難された場合あるいは紛失した場合に、入力操作を制限する制限モードを遠隔操作によって設定可能としたものが知られている。例えば、制御情報を含む文字情報を受信したときに、その制御情報に従って入力操作を制限する携帯端末装置が提案されている(特許文献1参照)。このような携帯端末装置では、ユーザ(持ち主)が携帯端末装置を紛失したとしても、制御情報を含む文字情報を送信すれば、その入力操作を制限することができるので、これを拾得した第三者による悪用を効果的に防止することができるようになる。
【特許文献1】特開2001−268216号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述の先行技術のように入力操作を制限したとしても、入力操作によらず、所定の機能が動作することによってデータが出力される場合がある。例えば、待受画面で壁紙画像を表示したり、着信時に着信音を鳴らしたり、着信画像を表示してしまうことがある。このような壁紙画像、着信音、着信画像などのデータは、ユーザが任意に設定している場合が多く、それらのデータをそのまま出力することは、拾得した第三者などに自分の嗜好(どんな音楽を着信音として使用しているかなど)が知られることになり、また、それらのデータにユーザや友人の顔写真、音声が含まれていたり、相手の電話番号やメールアドレスなどの個人情報が含まれていたりすると、重要な情報の流出を招いてしまう。
【0004】
そこで、上述のような状況を防止するためには、入力操作を制限したときに、併せて各種機能の動作を制限するようにすればよいが、そのような制限を行うと、この電子機器がユーザの元に戻ってきた場合に不都合が起きてしまう。例えば、着信自体を制限すると、紛失している間に誰かが電話をかけてきたり、メールを送信してきたりしたことを知ることができなくなってしまう。
【0005】
この発明の課題は、特定機能の動作で自動的にデータが出力される場合に、当該機能を制限しなくても、操作を制限する制限モードに設定するだけで、第三者に知られたくないデータや情報の出力を防止できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、データを出力する出力手段を有する電子機器であって、ユーザ操作によって指定されたデータを記憶するデータ記憶手段と、操作を制限する制限モードに設定するモード設定手段と、このモード設定手段によって制限モードに設定されていない状態下において前記出力手段によってデータを出力する際には、前記データ記憶手段に記憶されているデータを読み出して出力させる第1の出力制御手段と、前記モード設定手段によって制限モードに設定されている状態下において前記出力手段によってデータを出力する際には、前記データ記憶手段に記憶されているデータに代えて、所定のデータを出力させる第2の出力制御手段とを具備したことを特徴とする。
更に、コンピュータに対して、上述した請求項1記載の発明に示した主要機能を実現させるためのプログラムを提供する(請求項12記載の発明)。
【0007】
なお、上述した請求項1記載の発明は次のようなものであってもよい。
前記出力手段は、自機が備える通信手段への着信時に、その着信を報知する着信報知データを出力する着信報知手段であり、前記第1の出力制御手段は、前記データ記憶手段に記憶されている着信報知データを読み出して出力させ、前記第2の出力制御手段は、前記データ記憶手段に記憶されている着信報知データに代えて、所定の着信報知データを出力させる(請求項2記載の発明)。
【0008】
請求項2記載の発明において、前記データ記憶手段は、通信相手毎の着信報知データを記憶し、前記第1の出力制御手段は、前記通信手段への着信時に、その通信相手に対応して前記データ記憶手段に記憶されている着信報知データを読み出して出力させ、前記第2の出力制御手段は、前記通信手段への着信時に、その通信相手に対応して前記データ記憶手段に記憶されている着信報知データに代えて、所定の着信報知データを出力させるようにしてもよい(請求項3記載の発明)。
【0009】
前記出力手段は、アラーム報知データを出力するアラーム報知手段であり、前記第1の出力制御手段は、前記データ記憶手段に記憶されているアラーム報知データを読み出して出力させ、前記第2の出力制御手段は、前記データ記憶手段に記憶されているアラーム報知データに代えて、所定のアラーム報知データを出力させる(請求項4記載の発明)。
【0010】
前記出力手段は、所定の状態で画像データを出力する画像出力手段であり、前記第1の出力制御手段は、前記データ記憶手段に記憶されている画像データを読み出して出力させ、前記第2の出力制御手段は、前記データ記憶手段に記憶されている画像データに代えて、所定の画像データを出力させる(請求項5記載の発明)。
【0011】
前記モード設定手段は、外部からの遠隔操作によって制限モードに設定する(請求項6記載の発明)。
【0012】
請求項7記載の発明は、通信相手の情報を出力する出力手段を有する電子機器であって、操作を制限する制限モードに設定するモード設定手段と、このモード設定手段によって制限モードに設定されていない場合には、通信相手の情報を前記出力手段によって出力させる第1の出力制御手段と、前記モード設定手段によって制限モードに設定されている場合には、通信相手の情報を前記出力手段によって出力させることを抑制する第2の出力制御手段とを具備したことを特徴とする。
更に、コンピュータに対して、上述した請求項7記載の発明に示した主要機能を実現させるためのプログラムを提供する(請求項13記載の発明)。
【0013】
なお、上述した請求項7記載の発明は次のようなものであってもよい。
前記出力手段は、通信相手の相手識別情報を出力する(請求項8記載の発明)。
【0014】
前記出力手段は、通信相手の音声情報を出力する(請求項9記載の発明)。
【0015】
前記出力手段は、通信相手の文字情報を出力する(請求項10記載の発明)。
【0016】
前記出力手段は、通信相手の画像情報を出力する(請求項11記載の発明)。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、データや情報が特定機能の動作で出力される場合に、この機能を制限しておかなくても、操作を制限する制限モードに設定するだけで、第三者に知られたくないデータや情報の出力を確実に防止することができ、セキュリティ管理上、効果的なものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図1〜図19を参照して本発明の実施例を説明する。
この実施例は、電子機器として携帯電話装置に適用した場合を例示したもので、図1は、この携帯電話装置の通信ネットワークシステムを示したブロック図である。
携帯電話装置1は、音声通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能(Webアクセス機能)、カメラ機能、録音機能などを備えたもので、最寄りの基地局2、交換機3を介して無線通信網(公衆移動体通信網)4に接続されているほか、この無線通信網4を介してインターネット5に接続可能となっている。
【0019】
この携帯電話装置1は、操作を制限する制限モード(ロックモード)をユーザ操作によって任意に設定可能であるほか、他の携帯電話装置あるいはPC(パーソナルコンピュータ)からの遠隔操作によっても設定可能となっている。例えば、電子メールによって所定の指示信号(制限モードに対する指示信号)を受信した際、あるいは所定時間内に同一の電話番号から所定回数分の音声着信を受けた際に、携帯電話装置1は、その指示内容に応じて上述の制限モードに設定したり、制限モードを解除したりするようにしている。この制限モードは、音声通話機能、電子メール機能などの各種機能自体は制限せず、携帯電話装置1への入力操作(例えば、音声通話の発信操作、電子メールの作成操作や送信操作)を制限して、操作ロックの状態とするモードである。
【0020】
図2は、携帯電話装置1の基本的な構成要素を示したブロック図である。
CPU11は、ROM12内の各種のプログラムに応じてこの携帯電話装置1の全体動作を制御する中央演算処理装置である。ROM12のプログラム領域には、後述する図7〜図13に示す動作手順に応じて本実施例を実現するためのプログラムが格納されている。RAM13は、例えば、ワーク領域を有する内部メモリで、後述する画像データ記憶部M1、音データ記憶部M2、各種設定情報記憶部M3、アドレス帳記憶部M4、留守録用件記憶部M5、メール記憶部M6などが設けられている。なお、RAM13の内容は、必要に応じて不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ)にセーブされる。
【0021】
無線通信部14は、アンテナに接続された送受信部(ベースバンド部)の受信側から信号を取り込んで受信ベースバンド信号に復調したのちに、音声信号処理部15を介して受話スピーカ16から音声出力させる。また、無線通信部14は、送話マイク17から入力された音声データを音声信号処理部15から取り込み、送信ベースバンド信号に符号化したのちに送受信部の送信側に与えられてアンテナから送信出力させる。一方、電子メール機能、インターネット接続機能によって無線通信部14を介して受信取得した表示データは、高精細液晶などを使用した表示部18に与えられて表示出力される。
【0022】
操作部19は、ダイヤル入力、文字入力、コマンド入力などを行うもので、CPU11は、操作部19からの入力信号に応じた処理を実行する。撮像部20は、静止画撮影のほかに動画撮影も可能なもので、撮影レンズ、ミラー等のレンズ・ミラーブロック、撮像素子、その駆動系のほか、測距センサ、光量センサ、アナログ処理回路、信号処理回路、圧縮伸張回路等を備え、光学ズームの調整制御、オートフォーカス時の駆動制御、シャッター駆動制御、露出、ホワイトバランス等を制御する。録音部21は、留守録機能を構成するもので、留守時に相手端末から受信した相手音声を逐次録音する。RTC(リアルタイムクロックモジュール)22は、年月日時分秒の現在日時を計数する時計部を構成するもので、中央制御部11は、RTC22から現在日時を取得する。サウンドスピーカ23は、着信音、相手からの音声、音楽などを出力する高音圧タイプのスピーカである。
【0023】
図3は、画像データ記憶部M1を説明するための図である。
画像データ記憶部M1は、壁紙画像、スクリーンセーバ画像、着信画像などの画像データを一括して記憶管理するもので、画像毎に「データID」、「タイトル」、「実データ」を記憶する構成となっている。「データID」は“P001”、“P002”…などによって画像データを識別する情報である。「実データ」は、実際の画像データであり、静止画、動画を問わず、また、無線通信網4、インターネット5を経由してダウンロード受信した画像あるいは撮像部20によって得られた撮影画像であってもよい。
【0024】
図4は、音データ記憶部M2を説明するための図である。
音データ記憶部M2は、メール着信音、音声着信音、アラーム音などの音データを一括して記憶管理するもので、音毎に「データID」、「タイトル」、「実データ」を記憶する構成となっている。「データID」は“S001”、“S002”…などによって音データを識別する情報である。「実データ」は、実際の音データであり、メロディ、音声を問わず、また、無線通信網4、インターネット5を経由してダウンロード受信した音あるいは録音部21によって録音された音であってもよい。
【0025】
図5は、各種設定情報記憶部M3を説明するための図である。
各種設定情報記憶部M3は、ユーザ操作によって任意に選択指定されたデータとして、各種の機能に対応してその動作時に、どのような画像あるいは音を出力させるかを示すデータを記憶管理するもので、「種別」、「ユーザ選択」、「初期値」、「制限モード時」、「設定内容」の各項目を有する構成となっている。ここで、図示の例において「種別」には「音声着信報知」、「メール着信報知」、「アラーム報知」、「壁紙」、「スクリーンセーバ」が記憶されており、更に「音声着信報知」は「音声着信音」と「音声着信画像」、「メール着信報知」は「メール着信音」と「メール着信画像」とに分かれている。また、「アラーム報知」は「アラーム音」と「アラーム画像」に分かれているが、「壁紙」は「壁紙画像」のみ、「スクリーンセーバ」は「スクリーンセーバ画像」のみとなっている。なお、各種設定情報記憶部M3には、複数の「アラーム報知」を記憶するようにしてもよく、更に、各「アラーム報知」毎に、「アラーム音」と「アラーム画像」とを分けてもよい。
【0026】
「ユーザ選択」は、ユーザ操作によって任意に選択指定された画像データあるいは音データを識別するために、画像データ記憶部M1内の「データID」あるいは音データ記憶部M2内の「データID」が記憶される項目であり、図示の例では、「音声着信音」には“S021” が記憶され、「メール着信画像」には“P022” が記憶されている。「初期値」は、各種の画像データあるいは音データのうち、当該携帯電話装置1の製品出荷時に初期値として、予め設定されている画像データあるいは音データを指定する「データID」が記憶される項目である。
【0027】
「制限モード時」は、上述した制限モード下において「初期値」に設定されている画像データあるいは音データを出力対象とするか、制限モード専用として決められている画像データあるいは音データを出力対象とするかを示すもので、この項目内に“初期値”が記憶されているときには、上述の「初期値」で示される画像データあるいは音データが出力対象となり、“専用”が記憶されているときには、それに併せて記憶されている「データID」で示される画像データあるいは音データが出力対象となる。すなわち、制限モードに設定されている状態下において、ユーザ操作によって任意に選択指定されたデータに代わり、その代替データとして出力される画像データ、音データを識別するための「データID」を記憶する項目である。
【0028】
「設定内容」は、例えば、「アラーム報知」に対応してその予定日時及び予定内容が記憶され、また、「スクリーンセーバ」に対応してその画像の表示タイミングが記憶される。なお、図示の例では、「アラーム報知」に対応する「設定内容」には、予定日時及び予定内容として“2008/10/10、10:00−、経営戦略会議”が記憶され、また、「スクリーンセーバ」に対応する「設定内容」には、スクリーンセーバ画像の表示タイミングとして、操作無し状態が5分間継続したことを条件にスクリーンセーバ画像を表示させることを示す“無操作5分”が記憶されている。
【0029】
図6は、アドレス帳記憶部M4を説明するための図である。
アドレス帳記憶部M4は、ユーザ操作によって任意に選択指定されたデータとして、通信相手毎にその相手のデータを記憶管理するもので、「アドレス帳ID」、「名前」、「電話番号」、「メールアドレス」、「相手別音声着信音」、「相手別音声着信画像」、「相手別メール着信音」、「相手別メール着信画像」の各項目を有する構成となっている。「相手別音声着信音」、「相手別音声着信画像」は、音声通話機能での音声着信時に相手別に着信音、着信画像を変えるために、ユーザ操作によって任意に選択指定されたデータであり、画像データ記憶部M1内の「データID」あるいは音データ記憶部M2内の「データID」が記憶される項目である。
【0030】
また、「相手別メール着信音」、「相手別メール着信画像」は、電子メール機能でのメール着信時に相手別に着信音、着信画像を変えるために、ユーザ操作によって任意に選択指定されたデータであり、画像データ記憶部M1内の「データID」あるいは音データ記憶部M2内の「データID」が記憶される項目である。ここで、CPU11は、制限モードが解除されている状態下においては、アドレス帳記憶部M4に記憶されている相手別の着信音、着信画像を出力するが、制限モードが設定されている状態下においては、その代替として各種設定情報記憶部M3に「制限モード時」に対応する着信音、着信画像を出力するようにしている。
【0031】
次に、この実施例における携帯電話装置1の動作概念を図7〜図13に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。すなわち、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用してこの実施例特有の動作を実行することもできる。
【0032】
図7は、携帯電話装置1の全体動作の概要を示したフローチャートである。
先ず、CPU11は、電源オン操作が行われると(ステップA1)、待受処理を実行し、無線通信部14を作動させて現在の位置を登録しながら通信待ち受け状態となる(ステップA2)。そして、所定の壁紙画像を読み出して表示部18に待受画像として表示させる壁紙表示処理を行う(ステップA3)。
【0033】
図8は、この壁紙表示処理(図7のステップA3)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、CPU11は、RAM13内の制限フラグを参照して、制限モードが解除されているか否かを調べる(図8のステップB1)。ここで、制限フラグは、制限モードに設定されているか解除されているか否かを示すもので、制限モードに設定されている場合に “1”となり、制限モードが解除されている場合には“0”となるフラグである。いま、制限フラグが“0”にセットされ、制限モードが解除されている状態であれば(ステップB1でYES)、予めユーザ操作によって選択されている壁紙画像を表示させる(ステップB3)。すなわち、各種設定情報記憶部M3を参照し、「壁紙画像」対応の「ユーザ選択」から読み出した“データID”に基づいて画像データ記憶部M1を検索し、該当する「実データ」を壁紙画像(待受画像)として表示部18から出力させる。
【0034】
また、制限フラグが“1” にセットされ、制限モードに設定されている状態であれば(ステップB1でNO)、各種設定情報記憶部M3を参照し、「壁紙」対応の「制限モード時」に“初期値”がセットされているか否かを調べるが(ステップB3)、図5の例では、その「制限モード時」に“初期値”がセットされているので(ステップB3でYES)、この“初期値”で示される壁紙画像を表示させる(ステップB4)。すなわち、「制限モード時」に“初期値”がセットされている場合には、その「初期値」から読み出した“データID”に基づいて画像データ記憶部M1を検索し、該当する「実データ」を壁紙画像(待受画像)として表示部18から出力させる。
【0035】
また、「壁紙」対応の「制限モード時」に“専用”がセットされている場合には(ステップB3でNO)、この“専用”の壁紙画像を表示させる(ステップB5)。すなわち、その「制限モード時」の項目内に“専用”と共にセットされている“データID” を読み出したのち、この“データID”に基づいて画像データ記憶部M1を検索し、該当する「実データ」を壁紙画像(待受画像)として表示部18から出力させる。
【0036】
このような壁紙表示処理(図7のステップA3)が終わると、各種設定情報記憶部M3、アドレス帳記憶部M4などに対して、情報設定を指示する設定操作が行われたか否かを調べる(ステップA4)。いま、設定操作が行われた場合には(ステップA4でYES)、RAM13内の制限フラグを参照して、制限モードが解除されているか否かを調べるが(ステップA5)、制限フラグが“1”で、制限モードに設定されている場合には(ステップA5でNO)、今回の操作を無効とするために、上述の待受処理(ステップA2)に戻るが、制限フラグが“0”で、制限モードが解除されている場合には(ステップA5でYES)、各種設定情報記憶部M3、アドレス帳記憶部M4などに対して任意の情報を設定する処理を実行する(ステップA6)。その後、上述の待受処理(ステップA2)に戻る。
【0037】
また、遠隔操作によって制限モードの設定/解除を指示する指示信号を受信すると(図7のステップA7でYES)、例えば、電子メールによって所定の指示信号(文字列など)を受信した場合あるいは音声通話機能によって所定時間内に所定回数分の着信を受けた場合には、遠隔操作によって制限モードの設定/解除が指示されたものとして、制限モード設定処理の実行に移る(ステップA8)。
【0038】
図9は、この制限モード設定処理(図7のステップA8)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、CPU11は、無線通信部14で受信した指示信号を取得し、制限モードの設定を指示する信号であるか、その解除を指示する信号であるかを判別し(ステップC1)、設定を指示する信号であれば(ステップC1でYES)、制限フラグを“1”に切り替え(ステップC2)、制限モードの解除を指示する信号であれば(ステップC1でNO)、制限フラグを“0”に切り替える(ステップC3)。
【0039】
このような制限モード設定処理(図7のステップA8)が終わると、上述の待受処理(ステップA2)に戻る。また、CPU11は、無線通信部14で受信した信号に基づいて音声着信あるいはメール着信を検出すると(図7のステップA9でYES)、音声着信処理あるいはメール着信処理に移る(ステップA10)。
【0040】
図10及び図11は、この着信処理(図7のステップA10)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、CPU11は、音声着信かメール着信かを判別し(ステップD1)、音声着信であれば(ステップD1でYES)、RAM13内の制限フラグを参照し、制限フラグが“0”にセットされているか(制限モードが解除されているか)否かを調べる(ステップD2)。ここで、制限フラグが“0”であれば(ステップD2でYES)、今回の通信相手の「電話番号」を取得し、この「電話番号」がアドレス帳記憶部M4に記憶されているか否かを調べる(ステップD3)。いま、アドレス帳に記憶されている相手からの着信であれば(ステップD3でYES)、この「電話番号」に対応する「相手別音声着信音」から読み出した“データID”に基づいて音データ記憶部M2を検索し、該当する「実データ」を音声着信音としてサウンドスピーカ23から出力させる(ステップD4)。
【0041】
そして、この「電話番号」対応の「相手別音声着信画像」から読み出した“データID”に基づいて画像データ記憶部M1を検索し、該当する「実データ」を音声着信画像として表示部18から出力させる(ステップD5)。更に、この「電話番号」と、それに対応する「名前」とをアドレス帳記憶部M4から読み出して、相手別の音声着信画像と共に表示させる(ステップD6)。図14は、アドレス帳記憶部M4に記憶されている相手からの着信時に、その相手の音声着信画像を表示する着信画面を例示したもので、この着信画面には相手の音声着信画像(顔画像)と共に、その電話番号、名前が案内表示される。
【0042】
また、アドレス帳記憶部M4に記憶されていない相手からの着信であれば(ステップD3でNO)、各種設定情報記憶部M3を参照し、「音声着信音」対応の「ユーザ選択」から読み出した“データID”に基づいて音データ記憶部M2を検索し、該当する「実データ」を音声着信音としてサウンドスピーカ23から出力させる(ステップD7)。また、「音声着信画像」対応の「ユーザ選択」から読み出した“データID”に基づいて画像データ記憶部M1を検索し、該当する「実データ」を音声着信画像として表示部18から出力させる(ステップD8)。更に、この「電話番号」を「ユーザ選択」の音声着信画像と共に表示させる(ステップ)。図15は、アドレス帳記憶部M4に記憶されていない相手からの着信時に、「ユーザ選択」の音声着信画像を表示する着信画面を例示したもので、この着信画面には音声着信画像(例えば、水玉模様)と共に、その相手の電話番号が案内表示される。
【0043】
このようにして音声着信の報知動作を開始したのち、この報知を開始してから所定時間内(例えば、10秒以内)に応答操作(オフフック操作)が行われたか否かを調べる(ステップD10、D11)。いま、所定時間内に応答操作が行われた場合には(ステップD10でYES)、回線接続の確立に応答して通話可能な状態にセットしたのち(ステップD12)、相手からの音声を受話スピーカ16から出力させる(ステップD13)。また、所定時間が経過しても応答操作が行われなかった場合には(ステップD11でYES)、所定の留守録応答メッセージ(例えば、只今、電話にでることはできません…)を相手先に音声送信したのち(ステップD14)、録音機能を作動させ、相手先から受信した留守録用件を取り込んで留守録用件記憶部M5に追加記憶させる(ステップD15)。以下、相手音声を記録しながら相手音声を受話スピーカ16から出力させる(ステップD16)。
【0044】
一方、着信処理において、制限フラグが“1”にセットされ、制限モードに設定されている状態であれば(ステップD2でNO)、各種設定情報記憶部M3を参照し、「音声着信報知」対応の「制限モード時」に“初期値”がセットされているか否かを調べる(ステップD17)。図5の例では、「制限モード時」に“初期値”がセットされているので(ステップD17でYES)、この“初期値”で示される音声着信音及び音声着信画像を読み出して出力させる(ステップD18、D19)。
【0045】
すなわち、「音声着信音」、「音声着信画像」対応の「制限モード時」に“初期値”がセットされていれば、これらの「初期値」から読み出した“データID”に基づいて音データ記憶部M2/画像データ記憶部M1を検索し、該当する「実データ」を音声着信音/音声着信画像としてサウンドスピーカ23/表示部18から出力させる。図16は、制限モード下での音声着信時に「初期値」の音声着信画像を表示する着信画面を例示したもので、その相手がアドレス帳記憶部M4に記憶されているか否かに拘わらず、この着信画面には、特別な意味を持たない模様(例えば、星柄模様)が“初期値”の音声着信画像として表示されるが、通信相手の個人情報は非表示となる。
【0046】
また、「音声着信報知」対応の「制限モード時」の項目内に“専用”がセットされていれば(ステップD17でNO)、この“専用”と共にセットされている“データID”に基づいて対応する音データ記憶部M2/画像データ記憶部M1を検索し、該当する「実データ」を音声着信音/音声着信画像としてサウンドスピーカ23/表示部18から出力させる(ステップD20、D21)。図17は、制限モード下での音声着信時に“専用”の音声着信画像を表示する着信画面を例示したもので、その相手がアドレス帳記憶部M4に記憶されているか否かに拘わらず、この着信画面には、制限モード中であることを示す文字列が“専用”の音声着信画像として表示されるが、相手の個人情報は非表示となる。
【0047】
そして、音声着信を検出してから所定時間(例えば、10秒)が経過したかを調べ(ステップD22)、所定時間の経過を検出した場合には(ステップD22でYES)、所定の留守録応答メッセージを相手先に音声送信したのち(ステップD23)、録音機能を作動させて、その相手から受信した留守録用件を取り込んで留守録用件記憶部M5に追加記憶させる(ステップD24)。この場合、相手の音声出力を禁止するために受話スピーカ16をオフ状態に切り替える(ステップD25)。
【0048】
他方、メール着信を検出した場合には(図10のステップD1でNO)、図11のフローに移り、RAM13内の制限フラグを参照し、制限フラグが“0”であれば(ステップD16でYES)、今回の通信相手の「メールアドレス」がアドレス帳記憶部M4に記憶されているか否かを調べる(ステップD27)。いま、アドレス帳記憶部M4に記憶されている相手からのメール着信であれば(ステップD27でYES)、この「メールアドレス」対応の「相手別メール着信音」から読み出した“データID”に基づいて音データ記憶部M2を検索し、該当する「実データ」をメール着信音としてサウンドスピーカ23から出力させる(ステップD28)。
【0049】
そして、この「メールアドレス」対応の「相手別メール着信画像」から読み出した “データID”に基づいて画像データ記憶部M1を検索し、該当する「実データ」をメール着信画像として表示部18から出力させる(ステップD29)。更に、この「メールアドレス」と、それに対応する「名前」をアドレス帳記憶部M4から読み出し、相手別のメール着信画像と共に表示させると共に、メール内容の一部(例えば、タイトルなどの文字情報)を表示させる(ステップD30)。なお、この場合のメール着信画面は、図14で示して音声着信時の画面と基本的には同様であり、このメール着信画面には「電話番号」に代わって「メールアドレス」が表示されるほか、受信メールのタイトルなどが表示される。その後、受信メールをメール記憶部M6に追加記憶させたのち(ステップD31)、上述の待受処理に戻る(図7のステップA2)。
【0050】
また、アドレス帳に記憶されていない相手からのメール着信であれば(ステップD27でNO)、各種設定情報記憶部M3を参照し、「メール着信音」対応の「ユーザ選択」から読み出した“データID”に基づいて音データ記憶部M2を検索し、該当する「実データ」をメール着信音としてサウンドスピーカ23から出力させる(ステップD32)。また、「メール着信画像」対応の「ユーザ選択」から読み出した“データID”に基づいて画像データ記憶部M1を検索し、該当する「実データ」をメール着信画像として表示部18から出力させる(ステップD33)。
【0051】
更に、この「メールアドレス」を「ユーザ選択」の音声着信画像と共に表示させると共に、タイトルなどのメール内容の一部を表示させる(ステップD34)。この場合のメール着信画面は、図15で示した音声着信時の画面と基本的には同様であり、このメール着信画面には「電話番号」に代わって「メールアドレス」が表示されるほか、受信メールのタイトルなどが表示される。その後、受信メールをメール記憶部M6に追加記憶させたのち(ステップD31)、上述の待受処理に戻る(図7のステップA2)。
【0052】
他方、制限フラグが“1”で、制限モードに設定されている状態であれば(ステップD26でNO)、各種設定情報記憶部M3を参照し、「メール着信報知」対応の「制限モード時」に“初期値”がセットされているか否かを調べる(ステップD35)。いま、“初期値”がセットされていれば、この「初期値」から読み出した“データID”に基づいて音データ記憶部M2/画像データ記憶部M1を検索し、該当する「実データ」をメール着信音/メール着信画像としてサウンドスピーカ23/表示部18から出力させる(ステップD36、D37)。
【0053】
また、図5の例のように「制限モード時」の項目内に“専用”がセットされていれば(ステップD35でNO)、この“専用”と共にセットされている“データID”に基づいて対応する音データ記憶部M2/画像データ記憶部M1を検索し、該当する「実データ」をメール着信音/メール着信画像としてサウンドスピーカ23/表示部18から出力させる(ステップD38、D39)。その後、受信メールをメール記憶部M6に追加記憶させたのち(ステップD31)、上述の待受処理に戻る(図7のステップA2)。
【0054】
また、CPU11は、アラーム日時が到来したか否かを監視している状態において(図7のステップA11)、すなわち、RTC22で計時された“現在日時”と各種設定情報記憶部M3の「アラーム報知」対応の「設定内容」に記憶されている“予定日時(アラーム日時)”とを比較することによってアラーム日時が到来したか否かを監視している状態において、アラーム日時に達したことを検出すると、アラーム処理の実行に移る(ステップA12)。
【0055】
図12は、このアラーム処理(図7のステップA12)詳述するためのフローチャートである。
先ず、CPU11は、RAM13内の制限フラグが“0”であれば(ステップE1でYES)、各種設定情報記憶部M3を参照し、「アラーム報知」、「アラーム音」対応の「ユーザ選択」から読み出した“データID”に基づいて音データ記憶部M2を検索し、それに該当する「実データ」をアラーム音として読み出して、サウンドスピーカ23から出力させる(ステップE2)。
【0056】
そして、「アラーム報知」、「アラーム画像」対応の「ユーザ選択」から読み出した“データID”に基づいて画像データ記憶部M1を検索し、該当する「実データ」をアラーム画像として表示部18から出力させる(ステップE3)。更に、「アラーム報知」対応の「設定内容」を各種設定情報記憶部M3から読み出し、アラーム画像と共に表示させる(ステップE4)。図18は、制限モードが解除されている状態下におけるアラーム報知画面を例示したもので、この報知画面にはアラーム画像(例えば、鈴の図形模様)と共に、そのアラームの設定内が案内表示される。
【0057】
また、制限フラグが“1”であれば(ステップE1でNO)、各種設定情報記憶部M3を参照し、「アラーム音」、「アラーム画像」対応の「制限モード時」に“初期値”がセットされているか否かを調べ(ステップE5)、“初期値”がセットされていれば、この「初期値」から読み出した“データID”に基づいて音データ記憶部M2/画像データ記憶部M1を検索し、該当する「実データ」を読み出して、アラーム音/アラーム画像としてサウンドスピーカ23/表示部18から出力させる(ステップE6、E7)。
【0058】
図19は、制限モードが設定されている状態において「制限モード時」に“初期値”がセットされている場合のアラーム報知画面を例示したもので、この報知画面には、アラーム設定内容は非表示となる。また、「制限モード時」の項目内に“専用”がセットされていれば(ステップE5でNO)、この“専用”と共にセットされている“データID”に基づいて対応する音データ記憶部M2/画像データ記憶部M1を検索し、該当する「実データ」をアラーム音/アラーム画像としてサウンドスピーカ23/表示部18から出力させる(ステップE8、E9)。
【0059】
また、CPU11は、無操作時間(例えば、5分)を計測する無操作タイマ(図示せず)を監視しており、そのタイムアウト(5分経過)を検出すると(図7のステップA13でYES)、スクリーンセーバ表示処理の実行に移る(ステップA14)。
【0060】
図13は、このスクリーンセーバ表示処理(図7のステップA14)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、CPU11は、RAM13内の制限フラグを参照し、制限フラグが“0”であれば(ステップF1でYES)、各種設定情報記憶部M3を参照し、「スクリーンセーバ画像」対応の「ユーザ選択」から読み出した“データID”に基づいて画像データ記憶部M1を検索し、該当する「実データ」をスクリーンセーバ画像として表示部18から出力させる(ステップF2)。
【0061】
また、制限フラグが“1”であれば(ステップF1でNO)、各種設定情報記憶部M3を参照し、「スクリーンセーバ画像」対応の「制限モード時」に“初期値”がセットされているか否かを調べ(ステップF3)、“初期値”がセットされていれば、この「初期値」から読み出した“データID”に基づいて対応する画像データ記憶部M1を検索し、該当する「実データ」をスクリーンセーバ画像として表示部18から出力させるが(ステップF4)、「制限モード時」の項目内に“専用”がセットされていれば(ステップF3でNO)、この“専用”の“データID”に基づいて画像データ記憶部M1を検索し、該当する「実データ」をスクリーンセーバ画像として表示部18から出力させる(ステップF5)。
【0062】
なお、CPU11は、電源オフ操作を検出すると(図7のステップA15でYES)、制限モードの設定/解除に拘わらず、電源オフ処理を実行するが(ステップA16)、上述した設定操作、電源オフ操作以外の操作、例えば、制限モードの設定操作、発信操作、録音操作、撮像操作、データダウンロード操作などが行われた場合には(ステップA17でYES)、制限フラグが“0”であることを条件に(ステップA18でYES)、その操作を有効とし、当該操作に対応する処理として、例えば、制限モード設定処理、発信処理、録音処理などを実行する(ステップA19)。なお、この場合の制限モード設定処理は、上述した遠隔操作時の制限モード設定処理(図9参照)と同様である。
【0063】
以上のように、この実施例においてCPU11は、制限モードが設定されていない状態下においては、ユーザ操作によって任意に選択指定されたデータを表示部18、サウンドスピーカ23から出力し、制限モードに設定されている状態下においては、このユーザ指定されたデータに代えて、所定のデータを出力するようにしたので、ユーザ指定されているデータが特定機能の動作で出力される場合に、この機能を制限しておかなくても、制限モードに設定するだけで、第三者に知られたくないデータの出力を確実に防止することができ、セキュリティ管理上、効果的なものとなる。
【0064】
制限モード下での着信報知時には、「ユーザ選択」のデータに代えて、所定のデータを出力するようにしたので、着信音、着信画像の出力によってユーザの嗜好が第三者に知られることを防止できるほか、着信報知データの中に重要な情報が含まれていてもその情報流出を防ぐことができる。
【0065】
制限モード下での着信報知時には、アドレス帳記憶部M4に記憶されている通信相手毎の着信報知データに代えて、所定の着信報知データを出力するようにしたので、例えば、着信画像に通信相手の顔写真を使用したり、着信音に通信相手の音声を使用したりするなど、着信報知データ内に通信相手の情報が含まれている場合であっても、その情報の流出を防止できる。
【0066】
制限モード下でのアラーム報知時には、各種設定情報記憶部M3に記憶されているアラーム報知データに代えて、所定のアラーム報知データを出力するようにしたので、ユーザ選択されたアラーム音、アラーム画像、設定内容からユーザの嗜好を第三者に知られることを防止できるほか、アラーム報知データに重要な情報が含まれていてもその情報の流出を防止することができる。
【0067】
制限モード下での画像出力時(例えば、壁紙画像、スクリーンセーバ画像の出力時)には、各種設定情報記憶部M3に記憶されている画像データに代えて、所定の画像データを出力するようにしたので、画像出力からユーザの嗜好を第三者に知られることを防止できるほか、画像データに重要な情報が含まれていてもその情報の流出を防止することができる。
【0068】
外部からの遠隔操作によって制限モードに設定することができるので、盗難、紛失などに気付いた時点でセキュリティ確保が可能となり、素早い対応によって情報の漏洩を防ぐことができる。
【0069】
制限モード下での着信時には、通信相手からの情報の出力を抑制するようにしたので、通信機能の動作で通信相手からの情報を出力する場合に、音声通話機能、電子メール機能を制限しておかなくても、制限モードに設定するだけで、通信相手からの情報の出力を確実に防止することができ、セキュリティ確保が可能となる。
【0070】
制限モード下での着信時には、通信相手を識別する「電話番号」、「メールアドレス」の出力を禁止するようにしたので、通信相手の重要な情報の流出を防止できる。
【0071】
制限モード下での着信時には、通信相手から送信される音声の出力を禁止するようにしたので、相手の音声から性別、年齢層などの推測を防いだり、本人になりすまして会話することを防いだり、相手の重要な情報の流出を防いだりすることができる。
【0072】
制限モード下での着信時には、通信相手から送信される文字情報(メール内容)の出力を禁止するようにしたので、相手の重要な情報の流出を防ぐことができる。
【0073】
なお、上述した実施例においては、ユーザ操作によって任意に選択指定されたデータを記憶する記憶手段(各種設定情報記憶部M3、アドレス帳記憶部M4)には、画像データ、音データを識別する「データID」を記憶するようにしたが、それらの実データを記憶するようにしてもよい。
【0074】
また、上述した実施例においては、ユーザによって選択指定されたデータに代わって、初期値のデータあるいは制限モード専用のデータを代替データとして出力するようにしたが、この代替データは、初期値あるいは専用データに限らず、ユーザによって任意に選択指定されたデータであってもよい。また、代替データとしては、白紙画像、無音であってもよい。
その他、電子機器として、携帯電話装置に限らず、例えば、ノート型PC、PDA、電子カメラ、電子腕時計、音楽再生機などにも同様に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】電子機器として適用した携帯電話装置の通信ネットワークシステムを示したブロック図。
【図2】携帯電話装置1の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図3】画像データ記憶部M1を説明するための図。
【図4】音データ記憶部M2を説明するための図。
【図5】各種設定情報記憶部M3を説明するための図。
【図6】アドレス帳記憶部M4を説明するための図。
【図7】携帯電話装置1の全体動作の概要を示したフローチャート。
【図8】壁紙表示処理(図7のステップA3)を詳述するためのフローチャート。
【図9】制限モード設定処理(図7のステップA8)を詳述するためのフローチャート。
【図10】着信処理(図7のステップA10)を詳述するためのフローチャート。
【図11】図10に続くフローチャート。
【図12】アラーム処理(図7のステップA12)詳述するためのフローチャート。
【図13】スクリーンセーバ表示処理(図7のステップA14)を詳述するためのフローチャート。
【図14】アドレス帳記憶部M4に記憶されている相手からの着信時に、その相手の音声着信画像を表示する着信画面を例示した図。
【図15】アドレス帳記憶部M4に記憶されていない相手からの着信時に、「ユーザ選択」の音声着信画像を表示する着信画面を例示した図。
【図16】制限モード下での音声着信時に「初期値」の音声着信画像を表示する着信画面を例示した図。
【図17】制限モード下での音声着信時に“専用”の音声着信画像を表示する着信画面を例示した図。
【図18】制限モードが解除されている状態下でのアラーム報知画面を例示した図。
【図19】制限モードが設定されている状態において「制限モード時」に“初期値”がセットされている場合のアラーム報知画面を例示した図。
【符号の説明】
【0076】
1 携帯電話装置
4 無線通信網
5 インターネット
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 無線通信部
18 表示部
19 操作部
20 撮像部
21 録音部
22 RTC
23 サウンドスピーカ
M1 画像データ記憶部
M2 音データ記憶部
M3 各種設定情報記憶部
M4 アドレス帳記憶部
M5 留守録用件記憶部
M6 メール記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを出力する出力手段を有する電子機器であって、
ユーザ操作によって指定されたデータを記憶するデータ記憶手段と、
操作を制限する制限モードに設定するモード設定手段と、
このモード設定手段によって制限モードに設定されていない状態下において前記出力手段によってデータを出力する際には、前記データ記憶手段に記憶されているデータを読み出して出力させる第1の出力制御手段と、
前記モード設定手段によって制限モードに設定されている状態下において前記出力手段によってデータを出力する際には、前記データ記憶手段に記憶されているデータに代えて、所定のデータを出力させる第2の出力制御手段と、
を具備したことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記出力手段は、自機が備える通信手段への着信時に、その着信を報知する着信報知データを出力する着信報知手段であり、
前記第1の出力制御手段は、前記データ記憶手段に記憶されている着信報知データを読み出して出力させ、
前記第2の出力制御手段は、前記データ記憶手段に記憶されている着信報知データに代えて、所定の着信報知データを出力させる、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
前記データ記憶手段は、通信相手毎の着信報知データを記憶し、
前記第1の出力制御手段は、前記通信手段への着信時に、その通信相手に対応して前記データ記憶手段に記憶されている着信報知データを読み出して出力させ、
前記第2の出力制御手段は、前記通信手段への着信時に、その通信相手に対応して前記データ記憶手段に記憶されている着信報知データに代えて、所定の着信報知データを出力させる、
ようにしたことを特徴とする請求項2記載の電子機器。
【請求項4】
前記出力手段は、アラーム報知データを出力するアラーム報知手段であり、
前記第1の出力制御手段は、前記データ記憶手段に記憶されているアラーム報知データを読み出して出力させ、
前記第2の出力制御手段は、前記データ記憶手段に記憶されているアラーム報知データに代えて、所定のアラーム報知データを出力させる、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項5】
前記出力手段は、所定の状態で画像データを出力する画像出力手段であり、
前記第1の出力制御手段は、前記データ記憶手段に記憶されている画像データを読み出して出力させ、
前記第2の出力制御手段は、前記データ記憶手段に記憶されている画像データに代えて、所定の画像データを出力させる、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項6】
前記モード設定手段は、外部からの遠隔操作によって制限モードに設定する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項7】
通信相手の情報を出力する出力手段を有する電子機器であって、
操作を制限する制限モードに設定するモード設定手段と、
このモード設定手段によって制限モードに設定されていない場合には、通信相手の情報を前記出力手段によって出力させる第1の出力制御手段と、
前記モード設定手段によって制限モードに設定されている場合には、通信相手の情報を前記出力手段によって出力させることを抑制する第2の出力制御手段と、
を具備したことを特徴とする電子機器。
【請求項8】
前記出力手段は、通信相手の相手識別情報を出力する、
ようにしたことを特徴とする請求項7記載の電子機器。
【請求項9】
前記出力手段は、通信相手の音声情報を出力する、
ようにしたことを特徴とする請求項7記載の電子機器。
【請求項10】
前記出力手段は、通信相手の文字情報を出力する、
ようにしたことを特徴とする請求項7記載の電子機器。
【請求項11】
前記出力手段は、通信相手の画像情報を出力する、
ようにしたことを特徴とする請求項7記載の電子機器。
【請求項12】
コンピュータに対して、
ユーザ操作によって指定されたデータを記憶管理する機能と、
操作を制限する制限モードに設定する機能と、
前記制限モードに設定されていない状態下において前記記憶されているデータを読み出して出力する機能と、
前記制限モードに設定されている状態下において前記記憶されているデータに代えて、所定のデータを出力する機能と、
を実現させるためのプログラム。※改ページを削除。
【請求項13】
コンピュータに対して、
操作を制限する制限モードに設定する機能と、
前記制限モードに設定されていない場合には、通信相手の情報を出力する機能と、
前記制限モードに設定されている場合には、通信相手の情報の出力を抑制する機能と、
を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2008−288924(P2008−288924A)
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−132383(P2007−132383)
【出願日】平成19年5月18日(2007.5.18)
【出願人】(504149100)株式会社カシオ日立モバイルコミュニケーションズ (893)
【Fターム(参考)】