説明

電子部品実装体

【課題】基板に実装する電子部品が突出することによる不都合を解消する。
【解決手段】内部を流体が流れる配管2と、配管2の周面の表面上に固着され、配管2内の流体を加熱するチップタイプの発熱素子4と、配管2の表面上で発熱素子4の上流側と下流側の等距離の位置に固着され、発熱素子4とは別体として構成されたチップタイプの温度センサ対6,8とを備えている。発熱素子4と温度センサ対6,8の配管2の固着側とは反対側の凸部がプリント配線基板12の凹部14に収容され、発熱素子4と温度センサ対6,8はそれぞれの端子がプリント配線基板12の配線層に接続されることによりプリント配線基板12に固定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基板に電子部品を実装した実装体に関するものである。そのような実装体としては、熱式質量流量計、熱式流速計、ビラニ真空計、発光素子実装体、大容量コンデンサなどの電子部品の実装体を挙げることができる。
【背景技術】
【0002】
センサなどの電子部品をプリント配線基板などの基板に実装する際、通常は電子部品は基板表面上に実装される。そのため、実装体の基板は凹凸のある表面をもつこととなる。
【0003】
例えば、流体の流速又は流量を計測するための熱式流量センサとしては、流速検知用抵抗を構成する発熱抵抗体と温度補償用抵抗を構成する測温抵抗体をシリコン基板の表面に一体に設けられた絶縁層の表面に形成したものがある。その熱式流量センサでは、発熱抵抗体の下部のシリコン基板は異方性エッチング等の手段によって除去され、空間部が形成されることにより、絶縁層の裏面が露出して、発熱抵抗体とシリコン基板が熱的に絶縁される(特許文献1参照。)。
【0004】
その熱式流量センサでは基板の裏面側に空間部が形成されるが、発熱抵抗体と測温抵抗体はともに基板の表面に形成され、空間部内に形成されることはない。
【特許文献1】特開平9−133563号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
基板表面上に実装されたセンサなどの電子部品は容易に触れることができるので、触れると壊れてしまうような部品では故障率が高くなる。
【0006】
電子部品を実装した状態では基板表面は平坦ではないため、電子部品として応力がかかると性能に影響が出る部品などを実装する場合には、その実装体の性能が不安定になる可能性がある。
【0007】
さらに、電子部品が実装された基板を空間制限のある管体に実装する際に、体積の大きい部品を採用できない場合がある。その結果、仮に体積が大きい部品であれば安価になるにもかかわらず、体積の小さい高価な部品を実装しなければならなくなるために、コスト高になってしまう場合もある。
【0008】
本発明は、基板に実装する電子部品が突出することによる不都合を解消することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の電子部品実装体は、基板の表面又は内部に配線層をもち、一部に穴又は凹部が形成されたプリント配線基板と、そのプリント配線基板の穴又は凹部に少なくとも一部が収納され、前記配線層に接続されていることによりプリント配線基板に電気的接続がなされているとともに固定されている電子部品とを備えている。穴又は凹部はプリント配線基板に機械加工などにより形成される。
【0010】
本発明の電子部品実装体の一例は熱式質量流量計であり、内部を流体が流れる配管と、前記配管の周面の表面上に固着され、配管内の流体を加熱するチップタイプの発熱素子と、前記配管の前記表面上で配管内の流体の流れ方向に沿って前記発熱素子の上流側と下流側の等距離の位置に固着され、前記発熱素子とは別体として構成されたチップタイプの温度センサ対とを備えている。この熱式質量流量計では、発熱素子と温度センサ対が電子部品に該当して、それぞれの配管-の固着側とは反対側の凸部がプリント配線基板の穴又は凹部に収容され、それらの電子部品の端子がプリント配線基板の配線層に接続されることによりプリント配線基板に固定されている。
【0011】
発熱素子及び温度センサと配管との問の熱の伝導をよくするために、発熱素子及び温度センサの配管-の固着は熱伝導性接着剤による接着によりなされていることが好ましい。
【0012】
発熱素子及び温度センサと配管との間の固着部分に力が作用すると発熱素子及び温度センサと配管との熱の伝導性能に変化をきたし、流量検出性能が経時的に変化することがある。そのため、配管はプリント配線基板の表面にも接合されて固定されていることが好ましい。配管の一例は、高速液体クロマトグラフで移動相が流れる配管である。
【0013】
本発明の電子部品実装体の他の例は熱式流速計であり、電子部品として金属細線を備え、その金属細線に一定電流を流して加熱させ、熱収支が平衡状態となったその金属細線の抵抗値変化から流速を求めるものである。その金属配線はプリント配線基板の穴に収納され、その両端がプリント配線基板の配線層に接続されていることによりプリント配線基板に電気的接続がなされているとともに固定されている。金属配線が収納されているプリント配線基板の穴を測定対象流体が流れることにより、その金属細線の抵抗値変化から流速が求められる。
【0014】
本発明の電子部品実装体のさらに他の例はビラニ真空計であり、電子部品として金属細線を備え、その金属細線に一定電流を流して加熱させ、熱収支が平衡状態となったその金属細線の抵抗値変化から真空度を求めるものである。その金属配線はプリント配線基板の穴に収納され、その両端がプリント配線基板の配線層に接続されていることによりプリント配線基板に電気的接続がなされているとともに固定されている。
【0015】
本発明の電子部品実装体のさらに他の例は発光素子実装体であり、電子部品として発光素子を備え、その発光素子はプリント配線基板の穴又は凹部に収納され、その端子がプリント配線基板の配線層に接続されていることによりプリント配線基板に電気的接続がなされているとともに固定されている。
【発明の効果】
【0016】
本発明では、プリント配線基板に設けた穴又は凹部に電子部品の少なくとも一部を収納することで、プリント配線基板表面を平坦又は平坦に近いものとすることができる。その結果、プリント配線基板上を平坦又は平坦に近いものとすることで、応力をかけずに部品を実装でき、安定した性能を得ることができる。触れると容易に故障してしまうような電子部品であっても触れることが少なくなるので、故障の可能性も少なくなる。また、プリント配線基板に設けられた穴又は凹部に電子部品の体積の一部を逃がすことで大型部品が使用可能となる。いずれの場合も既存の電子回路の製造ラインや機械加工で実現可能であり、新たに設備を導入する必要がなくコストが低く抑えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
(実施例1)
第1の実施例として、チップダイオードを利用した熱式質量流量計を説明する。図1は熱式質量流量計の-実施例を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のX-X位置における断面図、(C)は(A)のY−Y位置における断面図である。なお、この実施例では、熱式質量流量計の上方から測定部分を覆うカバー18が設けられているが(A)では示していない。
【0018】
配管2が水平面内に配置されており、配管2の一方面側を上側、他方面側を下側とする。また、この実施例では水平面内に配管2が配置されているが、配管2が垂直方向又は傾斜をもって配置される場合も含んでおり、その場合でも−方面側を上側、他方面側を下側とする。
【0019】
配管2は高速液体クロマトグラフの配管である。移動相は配管2内を図(A),(B)において矢印で示されているように左側から右側に流れる。配管2の周面には、配管2の下側に発熱素子であるヒ一夕チップ4が配置されている。
【0020】
配管2の下側でヒ一夕チップ4の上流側に温度センサチップ6が配置されており、配管2の下側でヒ一夕チップ4の下流側に温度センサチップ8が配置されている。温度センサチップ6と8はヒ一夕チップ4から等距離の位置に配置されている。
【0021】
ヒ一夕チップ4、温度センサチップ6,8は、例えば熱伝導性シリコーンシーラントKE3467(信越化学工業株式会社の製品)などの熱伝導性接着剤10により配管2に固着されている。
【0022】
ヒ一夕チップ4として、例えばチップダイオードISS387(株式会社東芝の製品)やチップ抵抗RK73H1JT(コ-ア株式会社の製品)を用いることができる。また、温度センサチップ6,8は熱電対やダイオードがチップ型に形成されたものである。
【0023】
ここで、この実施例のように、ヒ一夕チップ4と温度センサチップ6,8との隙間も熱伝導性接着剤10によって埋められていてもよい。そうすれば、ヒ一夕チップ4と配管2との熱伝達、及び温度センサチップ6,8と配管2との熱伝達が向上する。
【0024】
ヒ一夕チップ4及び温度センサチップ6,8は、配管2と固着されている面が素子面であり、それぞれの素子面から側方に延びた2本のリード端子4a−1,4a−2,6a−1,6a−2,8a−1,8a−2を備えている。
【0025】
ヒ一夕チップ4及び温度センサチップ6,8は、素子面とは反対側の凸部が下側断熱材としてのプリント配線基板12の凹部14に収納されており、素子面側の空間は上側断熱材としてのカバー18で覆われている。これにより、ヒ一夕チップ4及び温度センサチップ6,8は外部とは隔離されている。プリント配線基板12は表面に金属膜からなる配線パターン16が形成されている。プリント配線基板12のベース基板は、例えばガラスエポキシ基板やポリイミド基板などである。プリント配線基板12には矩形の凹部14が形成されており、配線パターン16は凹部14から外側に向かって引き出されている。ヒ一夕チップ4、温度センサチップ6,8のリード端子4a−1,4a−2,6a−1,6a−2,8a−1,8a−2は配線パターン16に電気的に接続されて外部に引き出されている。
【0026】
カバー18はプリント配線基板12の上方から測定部分を覆うようにして配置されている。カバー18とヒ一夕チップ4、温度センサチップ6,8との間には隙間が設けられて空気層20が介在している。カバー18は断熱材で構成されているか、又は例えばトーレペフ(登録商標、東レ株式会社の製品)などの断熱性接着剤やシリコーンなどが外側に塗布されている。これにより、測定部分の空気は外気から隔離されている。
【0027】
配管2を含む測定部分とプリント配線基板12及びカバー18との位置関係を図1(C)を用いて説明する。なお、ここでは温度センサチップ6が配置されている部分について説明するが、ヒ一夕チップ4、温度センサチップ8が配置されている部分も同様の構造となっている。
【0028】
温度センサチップ6は本体部分の素子面が上向きになった状態で凸部がプリント配線基板12の凹部14に飲め込まれている。凹部14の寸法は、温度センサチップ6の凸部と凹部14内側の壁面との間に隙間が存在する大きさであり、温度センサチップ6がリード端子6a−1,6a−2でのみプリント配線基板12に支持されるように設定されている。リード端子6a−1,6a−2ははんだ22によって配線パターン16に固着されプリント配線基板12に電気的にも機械的にも接続されている。
【0029】
配管2は温度センサチップ6の本体部分の素子面上に熱伝導性接着剤10によって固着されている。配管2はまた、プリント配線基板12の複数の箇所で絶縁性接着剤24により固着されている。
【0030】
ヒ一夕チップ4及び温度センサチップ6,8が配置されている部分を含む測定部分がプリント配線基板12及びカバー18によって外部から隔離されているので、外気の温度変化の影響を受けにくく、精度の高い流量測定を行なうことができる。さらに、ヒ一夕チップ4、温度センサチップ6,8がそれぞれのリード端子でのみプリント配線基板12に支持され、凹部14内側の壁面との間に隙間が設けられて空気層を介在させているので、空気層の高い断熱性を利用してさらに断熱効果を高めることができる。これにより、凹部14下の肉厚を薄くすることができ、コストの低減を図ることができる。同様に、ヒ一夕チップ4、温度センサチップ6,8とカバー18との間に隙間を設けて空気層を介在させているので、空気層の高い断熱性を利用して断熱効果を高めることができる。
【0031】
この実施例の熱式質量流量計の動作原理を図2を用いて説明する。(A)はヒ一夕チップ4と温度センサチップ6,8の部分を示したものであり、(B)は配管2の位置と温度分布を示したものである。
【0032】
図2(B)において、配管2内を移動相が流れていない状態では、ヒ一夕で暖められた流体の温度分布は概ねガウス分布に従い、温度分布は破線で示されている曲線のように、ヒ一夕チップ4の位置を温度分布の頂点として、その位置を中心に左右対称に温度が分布する。したがって、この状態では温度センサチップ6の位置の温度と温度センサチップ8の位置の温度は等しく、その差は0である。
【0033】
それに対し、配管2内を移動相が流れると、温度分布を示す曲線が実線で示されているように下流側(図において右側)に移動し、温度センサチップ6の位置の温度と温度センサチップ8の位置の温度に差が生じる。
【0034】
温度分布の頂点は配管2内を流れる移動相の流量の増大により下流側に移動することから、温度センサチップ6の検出温度と温度センサチップ8の検出温度の差は移動相の流量の増加とともに増加し、両者には相関関係が成立する。この相関関係を予め測定して検量線データとして用意しておくことで、温度センサチップ6で検出される温度と温度センサチップ8で検出される温度との差を検出すれば、検量線データに基づいて配管2内を流れる移動相の流量を算出できる。
【0035】
これまで微少流量を計測する熱式質量流量計は、微細加工技術を用いることで、ヒ一夕とセンサをワンチップに作りこんだものが使用されている。一方、微細加工技術を用いずにセンサチップに配管を後付けする方法では、熱伝導性の接着剤を使用して、配管を実装することになるが、流体を流す配管が実装される面は配管に応力がかからないように凹凸の少ない平坦な面でなければならない。もし配管に応力がかかったまま実装した場合、接着剤の経年変化で、実装された配管とチップの距離が変わってしまい、熱の伝わり方に変化が生じてしまう。そのような状態になってしまうと、流量計の性能が時間によって変化することになり、正確な流量計測ができなくなる。しかし、微細加工技術は製造設備等のコストがかさみ、製品のコストも高額になる可能性がある。それに対し、この実施例の熱式質量流量計は、個別に製作されたヒ一夕チップと温度センサチップを使用するので、プリント配線基板の製造ラインや機械加工のラインを活用でき、低コストで、配管実装面が凹凸の少ない平坦な面を得ることができる。
【0036】
この実施例では、プリント配線基板12に凹部14を形成して、そこにヒ一夕チップ4と温度センサチップ6,8を収納しているので、凹部14内の空気層による断熱効果を利用することができる。しかし、本発明では電子部品を収納する部分は凹部に限らず、貫通した穴であってもよい。その場合は、空気の断熱効果を利用することはできなくなるものの、電子部品を穴内に収納して保護することはできる。
【0037】
(実施例2)
第2の実施例として、本発明の電子部品実装体を熱式流速計に適用した例を図3を参照して説明する。(A)は平面図、(B)は金属細線に沿って切断した断面図、(C)は側面図である。
【0038】
プリント配線基板30に穴32があけられ、その穴32に金属細線34が収納されている。金属細線34は一端がプリント配線基板30の表面側の配線層につながるコンタクトパッド36に半田接続され、他端がプリント配線基板30の裏面側の配線層につながるコンタクトパッド38に半田接続されている。これにより、金属細線34はプリント配線基板30に電気的接続がなされているとともに機械的に固定されている。
【0039】
熱式流速計は金属細線34に一定電流を流し加熱させ、金属細線34の熱が熱放散により空気中に放出され、熱収支が平衡状態となったとき任意の温度に収束する。平衡状態の金属細線34に風が当ったとき、温度の低下量を測定して風量を計測する。金属細線34に風が当ったとき、熱せられた金属細線34の温度が低下すると抵抗値が変化する。金属細線34の中で白金は温度と抵抗の関係が直線性のある物質で、流速計によく使用されている。金属細線34に白金線を用いた場合、その白金線の抵抗値と風速は相関関係にあり、白金線の抵抗値を計測することで風速が得られる。
【0040】
熱式流速計では金属細線34が使われており、製造時などで、誤って触れると容易に故障してしまう可能性が高い。
【0041】
そこで図3の実施例のように、プリント配線基板30に設けられた穴32からなる空間部分に金属細線34を納め、保護することで故障の確率を減らすことができ、コストを削減することができる。
【0042】
また、従来は別部品に金属細線34を固定させていたが、プリント配線基板30に設けた空間32に金属細線34を実装することで部品点数が少なくなり、コストが削減できる。
【0043】
(実施例3)
第3の実施例として、本発明の電子部品実装体をビラニ真空計に適用した例を説明する。ビラニ真空計は熱式流速計と基本的に動作原理は同じである。金属細線に一定電流を流し加熱させ金属細線の電気抵抗が温度によって変化することを利用したものである。真空度によって熱伝導度が変化し、金属細線の温度が変わる。金属細線の抵抗変化を読み取り、真空度と相関関係をとる。
【0044】
本発明を適用したピラニ真空計においても、実施例2の熱式流速計で説明したのと同じ効果をえることができる。
【0045】
(実施例4)
第4の実施例として、本発明の電子部品実装体を発光素子実装体に適用した例を図4を参照して説明する。(A)は平面図、(B)は(A)のA−A線位置での断面図である。電子部品である発光素子のLED(発光ダイオード)40がプリント配線基板42の穴44に収納され、その端子46,48がプリント配線基板42のスルーホールを経て、配線層につながるランド50,52に半田接続されている。これにより、LED40がプリント配線基板42に電気的接続がなされているとともに機械的に固定されている。
【0046】
LED40を収納するための穴44に替えて、底のある凹部を用いてもよい。この実施例においても、電子部品であるLED40はプリント配線基板42の穴又は凹部に収納されることにより製造時や輸送時に接触することにより損傷することから保護されている。
【0047】
(実施例5)
第5の実施例として、本発明の電子部品実装体を大容量コンデンサ等の大型電子部品実装体に適用した例を図5を参照して説明する。(A)は平面図、(B)は(A)のB−B線位置での断面図である。
【0048】
電子部品である大容量コンデンサ60がプリント配線基板62の穴64に収納され、その端子66がプリント配線基板62のスルーホールを経て、配線層につながるランド68に半田接続されている。これにより、大容量コンデンサ60がプリント配線基板62に電気的接続がなされているとともに機械的に固定されている。
【0049】
大容量コンデンサ60を収納するための穴64に替えて、底のある凹部を用いてもよい。この実施例においては、電子部品である大容量コンデンサ60はプリント配線基板62の穴又は凹部に収納されることによりスペースの節約になる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明を熱式質量流量計に適用した実施例を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のX−X位置における断面図、(C)は(A)のY−Y位置における断面図である。
【図2】同実施例の動作を示す図であり、(A)は素子部分の断面図、(B)は温度分布を示すグラフである。
【図3】本発明を熱式流速計に適用した実施例を示す図であり、(A)は平面図、(B)は金属細線に沿って切断した断面図、(C)は側面図である。
【図4】本発明を発光素子実装体に適用した実施例を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のA−A線位置での断面図である。
【図5】本発明を大型電子部品実装体に適用した実施例を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のB−B線位置での断面図である。
【符号の説明】
【0051】
2 配管
4 ヒータチップ
4a−1,4a−2,6a−1,6a−2,8a−1,8a−2,46,48,66 端子
6,8 温度センサチップ
10 熱伝導性接着剤
12,30,42,62 プリント配線基板
14 凹部
16 配線パターン
32,44,64 穴
34 金属配線
36,38 コンタクトパッド
40 LED
50,52 ランド
60 大容量コンデンサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の表面又は内部に配線層をもち、一部に穴又は凹部が形成されたプリント配線基板と、
前記プリント配線基板の前記穴又は凹部に少なくとも一部が収納され、前記配線層に接続されていることにより前記プリント配線基板に電気的接続がなされているとともに固定されている電子部品と、
を備えた電子部品実装体。
【請求項2】
該電子部品実装体は熱式質量流量計であり、
内部を流体が流れる配管と、前記配管の周面の表面上に固着され、配管内の流体を加熱するチップタイプの発熱素子と、前記配管の前記表面上で配管内の流体の流れ方向に沿って前記発熱素子の上流側と下流側の等距離の位置に固着され、前記発熱素子とは別体として構成されたチップタイプの温度センサ対とを備えており、
前記発熱素子と温度センサ対が前記電子部品に該当して、それぞれの前記配管への固着側とは反対側の凸部が前記プリント配線基板の前記穴又は凹部に収容され、それらの電子部品の端子が前記プリント配線基板の配線層に接続されることによりプリント配線基板に固定されている請求項1に記載の電子部品実装体。
【請求項3】
前記発熱素子及び温度センサの前記配管への固着は熱伝導性接着剤による接着によりなされている請求項2に記載の電子部品実装体。
【請求項4】
前記配管が前記プリント配線基板の表面にも接合されて固定されている請求項3に記載の電子部品実装体。
【請求項5】
前記配管は高速液体クロマトグラフで移動相が流れる配管である請求項2から4のいずれかに記載の電子部品実装体。
【請求項6】
該電子部品実装体は熱式流速計であり、前記電子部品として金属細線を備え、前記金属細線に一定電流を流して加熱させ、熱収支が平衡状態となったその金属細線の抵抗値変化から流速を求めるものであり、
前記金属配線は前記プリント配線基板の穴に収納され、その両端が前記配線層に接続されていることにより前記プリント配線基板に電気的接続がなされているとともに固定されている請求項1に記載の電子部品実装体。
【請求項7】
該電子部品実装体はピラニ真空計であり、前記電子部品として金属細線を備え、前記金属細線に一定電流を流して加熱させ、熱収支が平衡状態となったその金属細線の抵抗値変化から真空度を求めるものであり、
前記金属配線は前記プリント配線基板の前記穴に収納され、その両端が前記配線層に接続されていることにより前記プリント配線基板に電気的接続がなされているとともに固定されている請求項1に記載の電子部品実装体。
【請求項8】
該電子部品実装体は発光素子実装体であり、前記電子部品として発光素子を備え、
前記発光素子は前記プリント配線基板の前記穴又は凹部に収納され、その端子が前記配線層に接続されていることにより前記プリント配線基板に電気的接続がなされているとともに固定されている請求項1に記載の電子部品実装体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−32544(P2008−32544A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−206497(P2006−206497)
【出願日】平成18年7月28日(2006.7.28)
【出願人】(000001993)株式会社島津製作所 (3,708)
【Fターム(参考)】