説明

非水電解質電池モジュール

【課題】高容量で且つ安全性が高い非水電解質電池モジュールを提供する。
【解決手段】本発明の非水電解質電池モジュールは、5〜40個の非水電解質電池と、放熱部材と、電池異常検出部とを含む非水電解質電池モジュールであって、前記非水電解質電池の1個の電気容量は、8〜20Ahであり、前記非水電解質電池は、電池要素と、前記電池要素を収納した可撓性を有する外装材とを含み、前記電池要素は、正極と、負極と、セパレータと、非水電解質とを含み、前記正極は、マンガンを含むスピネル構造のリチウム含有複合酸化物を正極活物質として含み、前記セパレータは、耐熱性多孔質基体と、熱可塑性樹脂からなる微多孔フィルムとを含み、前記非水電解質は、ホスファゼン誘導体を含み、前記放熱部材は、前記非水電解質電池のそれぞれに備え付けられ、前記電池異常検出部は、前記非水電解質電池のそれぞれに備え付けられていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可撓性を有する外装材を備えた非水電解質電池モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン二次電池に代表される非水電解質電池は、エネルギー密度が高いという特徴から、携帯電話やノート型パーソナルコンピューター等の携帯機器の電源として広く用いられている。携帯機器の高性能化に伴ってリチウムイオン二次電池の高容量化がさらに進む傾向にあり、エネルギー密度をさらに向上させるため、可撓性を有するラミネート外装材を用いた扁平型非電解質電池が多く使用されている。
【0003】
一方、最近では非水電解質電池の高性能化に伴い、非水電解質電池が携帯機器の電源以外の電源としても用いられようとしている。例えば、据え置き型の非常用電源等に従来より大型の非水電解質電池が用いられ始めた。また、非水電解質電池を据え置き型の非常用電源等に用いる場合には、さらなる高容量化のため非水電解質電池を複数組み合わせてモジュール化して用いられる。非水電解質電池をこのようにモジュール化して用いる場合には、モジュールを構成する各非水電解質電池の安全性と、モジュール全体の安全性とが要求される。
【0004】
例えば、特許文献1には、一対の外装フィルムの周縁部を接合して上記外装フィルム内に発電要素を密閉した電池本体と、上記発電要素に接続されるとともに上記周縁部を接合した接合部から外部に引き出された電極タブよりなる電池を複数多段に積層して、積層方向に隣合う電池の電極タブ同士を接続することで、各電池を直列接続又は並列接続又は直並列接続してなるモジュール電池が記載されている。
【0005】
また、特許文献2には、正極、負極及びリチウム塩を含む非水系電解質を備え、厚さ12mm未満の扁平形状の電池容器にて密閉され、エネルギー容量が30Wh以上且つ体積エネルギー密度が180Wh/L以上である単電池の複数枚を、並列配置し、電気的に接続した電池モジュールを収容するための電池モジュールケースが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3649213号公報
【特許文献2】特許第4102957号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1〜2では、モジュールを構成する各電池の安全性及びモジュール全体の安全性については何ら考慮されていない。
【0008】
本発明は上記問題を解決したもので、高容量で且つ安全性が高い非水電解質電池モジュールを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の非水電解質電池モジュールは、5〜40個の非水電解質電池と、放熱部材と、電池異常検出部とを含む非水電解質電池モジュールであって、前記非水電解質電池の1個の電気容量は、8〜20Ahであり、前記非水電解質電池は、電池要素と、前記電池要素を収納した可撓性を有する外装材とを含み、前記電池要素は、正極と、負極と、セパレータと、非水電解質とを含み、前記正極は、マンガンを含むスピネル構造のリチウム含有複合酸化物を正極活物質として含み、前記セパレータは、耐熱性多孔質基体と、熱可塑性樹脂からなる微多孔フィルムとを含み、前記非水電解質は、ホスファゼン誘導体を含み、前記放熱部材は、前記非水電解質電池のそれぞれに備え付けられ、前記電池異常検出部は、前記非水電解質電池のそれぞれに備え付けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、高容量で且つ安全性が高い非水電解質電池モジュールを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1Aは本発明で用いる電極体を説明するための斜視図であり、図1Bは電極体を外装材に収納している状態を示す斜視図であり、図1Cは電極体を外装材に収納した状態の斜視図である。
【図2】図2Aは本発明で用いる放熱部材としての放熱シートの斜視図であり、図2Bは図2Aの側面図である。
【図3】図3Aは本発明で用いる非水電解質電池に放熱部材を取り付けた状態の斜視図であり、図3Bは図3Aの底面図である。
【図4】本発明で用いる非水電解質電池に電池異常検出部及び異常信号発信部を取り付けた状態の平面図である。
【図5】本発明の非水電解質電池モジュールの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の非水電解質電池モジュールは、5〜40個の非水電解質電池と、放熱部材と、電池異常検出部とを備え、上記非水電解質電池の1個の電気容量は、8〜20Ahである。
【0013】
複数の非水電解質電池を組み合わせて一定の電気容量のモジュールを形成する場合、各電池の個数が多いほど1個の電池に異常が発生した場合のモジュール全体に与える安全性及び電気容量への影響は小さいが、電池要素以外の部材の割合が増加するため、モジュール全体の単位体積当たりの電気容量が低下するとともに、各電池の接続作業が増加して生産性が低下する。一方、各電池の個数が少ないほど単位体積当たりの電気容量が増加するともに、各電池の接続作業が減少して生産性が向上するが、1個の電池に異常が発生した場合のモジュール全体に与える安全性及び電気容量への影響は大きくなる。そこで、本発明者らは、携帯機器の電源とし用いられる非水電解質電池よりも高容量である1個の電気容量が8〜20Ahの非水電解質電池を複数組み合わせてモジュールを形成する場合、モジュール全体の単位体積当たりの電気容量、安全性及び生産性を一定以上の水準に維持するとともに、電池に異常が発生した場合にモジュール全体に与える電気容量への影響を考慮して、5〜40個の非水電解質電池を組み合わせてモジュールを形成することとした。
【0014】
また、上記非水電解質電池は、電池要素と、上記電池要素を収納した可撓性を有する外装材とを備え、上記電池要素は、正極と、負極と、セパレータと、非水電解質とを備えている。
【0015】
可撓性を有する外装材を用いることにより、特定の非水電解質電池が何らかの理由で異常発熱して電池内圧が上昇しても、上記外装材が容易に破断して電池内圧を低下させることができるので、電池の重大事故を未然に防ぐことができ、モジュール全体の安全性を向上できる。
【0016】
また、上記正極は、マンガンを含むスピネル構造のリチウム含有複合酸化物を正極活物質として含んでいる。これにより、正極活物質の熱的安定性が向上し、個々の非水電解質電池の安全性、ひいてはモジュール全体の安全性を向上できる。
【0017】
また、上記セパレータには、耐熱性多孔質基体と、熱可塑性樹脂からなる微多孔フィルムとを備えた2層構造のセパレータを用いる。耐熱性多孔質基体を用いることにより、電池の異常発熱時におけるセパレータの収縮を防止できる。また、熱可塑性樹脂からなる微多孔フィルムを用いることにより、電池の熱暴走(異常発熱)温度以下で微多孔フィルムの構成樹脂を溶融させて空孔を閉塞させ、これにより電池の内部抵抗を上昇させて短絡の際などに電池の安全性を向上させる、所謂シャットダウンを生じさせることができる。これにより、セパレータの耐熱性が向上し、個々の非水電解質電池の安全性、ひいてはモジュール全体の安全性を向上できる。
【0018】
また、上記非水電解質は、ホスファゼン誘導体を含んでいる。これにより、非水電解質の難燃性及び不燃性が向上し、個々の非水電解質電池の安全性、ひいてはモジュール全体の安全性を向上できる。
【0019】
また、上記放熱部材は、上記非水電解質電池のそれぞれに備え付けられている。これにより、個々の非水電解質電池の放熱性、ひいてはモジュール全体の放熱性を向上できる。また、上記非水電解質に上記ホスファゼン誘導体を添加した場合、非水電解質の内部抵抗が上昇し、非水電解質電池の発熱性が増加するが、上記放熱部材を用いることにより、非水電解質電池の温度上昇を軽減できる。
【0020】
また、上記電池異常検出部は、上記各非水電解質電池のそれぞれに備え付けられている。これにより、個々の非水電解質電池の異常を的確に検出でき、異常の電池を個別にモジュール全体からヒューズ等により切り離すことができ、モジュール全体に異常が波及しないようにすることができる。
【0021】
また、上記非水電解質電池のそれぞれには、電池の異常を外部に発信する異常信号発信部がさらに備えられていることが好ましい。これにより、異常電池の交換を促すことができる。
【0022】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。但し、図1〜図4では、同一部分には同一の符号を付し、重複した説明は省略する場合がある。
【0023】
先ず、本発明に用いる非水電解質電池の実施形態について扁平型リチウムイオン二次電池を例に説明する。図1Aは本実施形態で用いる電極体を説明するための斜視図であり、図1Bは電極体を外装材に収納している状態を示す斜視図であり、図1Cは電極体を外装材に収納した状態の斜視図である。
【0024】
図1Aにおいて、電池要素に含まれる電極体10は、矩形状の正極11と矩形状の負極12とを、矩形状のセパレータ13を介して積層して作製される。正極11の一端には、正極リード端子11aが設けられ、負極12の一端には、負極リード端子12aが設けられている。
【0025】
図1Bにおいて、可撓性を有する矩形状の外装材14は、谷折りされて第1外装面14aと第2外装面14bとから構成されている。第1外装面14aには、深絞り成形により電極収納部15が形成されている。また、各正極リード端子11a(図1A)及び各負極リード端子12a(図1A)は、それぞれ重ね合わされて溶接されて、それぞれ正極リード端子部16a及び負極リード端子部16bを形成している。
【0026】
図1Cにおいて、電極体10は、電解液とともに谷折りされた第1外装面14aと第2外装面14bとが形成する電極収納部15に収納される。また、外装材14の外周辺のうち、谷折りされた一辺以外の三辺が所定の幅をもって接合されて封止部17a、17b、17cを形成している。正極リード端子部16a及び負極リード端子部16bは、外装材14の谷折りされた一辺と対向する封止部17cから外部に引き出されている。
【0027】
正極11は、正極活物質、正極用導電助剤、正極用バインダ等を含む混合物に、溶剤を加えて十分に混練して得た正極合剤ペーストを、正極集電体の両面に塗布して乾燥した後に、その正極合剤層を所定の厚さ及び所定の電極密度に制御することにより形成できる。
【0028】
上記正極活物質としては、マンガンを含むスピネル構造のリチウム含有複合酸化物の単体、又はマンガンを含むスピネル構造のリチウム含有複合酸化物と他の正極活物質との混合体を用いることができる。上記マンガンを含むスピネル構造のリチウム含有複合酸化物の含有量は、正極活物質全体の重量割合で、70〜100重量%であることが好ましい。上記含有量が、70重量%を下回ると正極活物質の熱的安定性が不十分となる傾向にあるからである。
【0029】
上記マンガンを含むスピネル構造のリチウム含有複合酸化物としては、例えば、一般式LiyMn24(0.98<y≦1.1)の組成を有するリチウム含有複合酸化物、又は上記Mnの一部がGe、Zr、Mg、Ni、Al及びCoより選ばれる少なくとも1種の元素で置換されたリチウム含有複合酸化物(例えば、LiCoMnO4、LiNi0.5Mn1.54等)等が挙げられる。上記マンガンを含むスピネル構造のリチウム含有複合酸化物は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0030】
上記他の正極活物質としては、例えば、一般式LiCoO2に代表されるリチウムコバルト複合酸化物(構成元素の一部が、Ni、Al、Mg、Zr、Ti、B等の元素で置換された複合酸化物も含む。)、一般式LiNiO2、Li1+xNi0.7Co0.25Al0.052等に代表されるリチウムニッケル複合酸化物(構成元素の一部が、Co、Al、Mg、Zr、Ti、B等の元素で置換された複合酸化物も含む。)等の層状構造の複合酸化物;一般式Li4Ti512に代表されるリチウムチタン複合酸化物(構成元素の一部が、Ni、Co、Al、Mg、Zr、B等の元素で置換された複合酸化物も含む。)等のスピネル構造の複合酸化物;一般式LiMPO4に代表されるオリビン構造のリチウム複合酸化物(但し、MはNi、Co及びFeより選ばれる少なくとも1種)等が例示される。
【0031】
上記正極用導電助剤は、正極合剤層の導電性向上等の目的で必要に応じて添加すればよく、導電助剤となる導電性粉末として、例えば、カーボンブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、繊維状炭素、黒鉛等の炭素粉末や、ニッケル粉末等の金属粉末を利用することができる。
【0032】
上記正極用バインダには、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0033】
上記正極集電体としては、構成された電池において実質的に化学的に安定な電子伝導体であれば特に限定されない。正極集電体としては、例えば、厚さが10〜30μmのアルミニウム箔等が用いられる。
【0034】
上記溶剤としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン等が使用できる。
【0035】
正極11の厚さは特に限定されないが、通常は110〜230μmである。
【0036】
負極12は、負極活物質、負極用導電助剤、負極用バインダ等を含む混合物に、溶剤を加えて十分に混練して得た負極合剤ペーストを、負極集電体の両面に塗布して乾燥した後に、その負極合剤層を所定の厚さ及び所定の電極密度に制御することにより形成できる。
【0037】
上記負極活物質としては、例えば、天然黒鉛又は塊状黒鉛、鱗片状黒鉛、土状黒鉛等の人造黒鉛等の炭素材料が用いられるが、リチウムイオンを吸蔵・放出可能であればこれらに限定はされない。
【0038】
上記負極集電体としては、構成された電池において実質的に化学的に安定な電子伝導体であれば特に限定されない。負極集電体としては、例えば、厚さが5〜20μmの銅箔等が用いられる。
【0039】
上記負極用導電助剤、負極用バインダ、溶剤については、正極に用いたものと同様のものを使用できる。
【0040】
負極12の厚さは特に限定されないが、通常は65〜220μmである。
【0041】
セパレータ13としては、厚さが10〜50μmの耐熱性多孔質基体と、厚さが10〜30μmの熱可塑性樹脂からなる微多孔フィルムとを備えた2層構造のセパレータを用いる。耐熱性多孔質基体としては、例えば、耐熱温度が150℃以上の繊維状物で形成してもよく、上記繊維状物は、セルロース及びその変成体、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、アラミド、ポリアミドイミド及びポリイミドよりなる群から選択される少なくとも1種の材料で形成することができ、より具体的には上記材料からなる織布、不織布(紙を含む。)等のシート状物を耐熱性多孔質基体として用いることができる。
【0042】
上記多孔質基体の「耐熱性」は、軟化等による実質的な寸法変化が生じないことを意味し、対象物の長さの変化、すなわち、多孔質基体においては、室温での長さに対する収縮の割合(収縮率)が5%以下を維持することのできる上限温度(耐熱温度)が、セパレータのシャットダウン温度よりも十分に高いか否かで耐熱性を評価する。シャットダウン後の非水電解質電池の安全性を高めるために、多孔質基体は、シャットダウン温度よりも20℃以上高い耐熱温度を有することが望ましく、より具体的には、多孔質基体の耐熱温度は、150℃以上であることが好ましく、180℃以上であることがより好ましい。
【0043】
また、上記熱可塑性樹脂からなる微多孔フィルムとしては、一定温度以上(100〜140℃)で微孔を閉塞し、抵抗を上げるシャットダウン機能をセパレータに付与するために、例えば、融点が80〜140℃である熱可塑性樹脂からなる微多孔性フィルムを用いることができる。より具体的には、耐有機溶剤性及び疎水性を有するポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系ポリマーからなる微多孔シートを用いることができる。
【0044】
また、セパレータの耐熱性をより向上させるために、上記耐熱性多孔質基体に無機フィラーを含ませてもよく、また、上記微多孔フィルムに厚さが3〜10μm程度の無機フィラー層を設けてもよい。上記無機フィラーとしては、例えば、アルミナ、シリカ、酸化チタン、酸化ジルコニウム及びベーマイトよりなる群から選択される少なくとも1種の無機酸化物の粒子を用いることができる。
【0045】
セパレータ13の厚さは特に限定されないが、通常は25〜90μmである。
【0046】
外装材14としては、アルミニウム等の金属層と熱可塑性樹脂層とが積層されたラミネートフィルム等を用いることができる。例えば、厚さが20〜100μmのアルミニウム層の外側に厚さが20〜50μmの熱可塑性樹脂層を設け、その内側に20〜100μmの接着層を設けたラミネートフィルムを用いることができる。これにより、封止部17a、17b、17cは、熱溶着により確実に接合できる。
【0047】
外装材14の厚さは特に限定されないが、通常は60〜250μmである。
【0048】
上記非水電解質としては、有機溶媒にリチウム塩を溶解させた溶液に、さらにホスファゼン誘導体を添加した非水電解液を使用する。
【0049】
上記ホスファゼン誘導体としては、環状型と鎖状型のいずれも用いうるが、負荷特性等の電池の特性を考えた場合、特許第4367951号公報に記載の環状構造のものが好ましい。上記ホスファゼン誘導体の含有量は、上記非水電解質全体の重量割合で、5重量%以上20重量%未満であることが好ましい。5重量%以上で非水電解液の引火点がなくなり難燃性が認められ、10重量%以上で不燃性が認められる。一方、20重量%以上では非水電解液の内部抵抗が大きくなり、電池の負荷特性が低下する傾向があるため、20重量%未満が好ましい。
【0050】
上記有機溶媒としては、例えば、ビニレンカーボネート(VC)、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、γ−ブチロラクトン等の有機溶媒を1種類又は2種類以上混合して用いることができる。また、上記リチウム塩としては、例えば、LiClO4、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiSbF6、LiCF3SO3等から選ばれる少なくとも1種類のリチウム塩を用いることができる。非水電解液中のLiイオンの濃度は、0.5〜1.5mol/Lとすればよい。
【0051】
上記非水電解質は、ゲル化剤をさらに含んでいてもよい。ゲル化剤により上記非水電解液がゲル化することにより、異常時に電池の外装材が破断しても非水電解液の漏液を防止でき、個々の非水電解質電池の安全性、ひいてはモジュール全体の安全性を向上できる。
【0052】
上記ゲル化剤としては、オキセタン基及び脂環式エポキシ基から選ばれる少なくとも1種の官能基を含む架橋性高分子化合物を架橋してなる重合体が好ましい。この種の重合体は、高温耐久性が高いからである。
【0053】
上記オキセタン基及び脂環式エポキシ基から選ばれる少なくとも1種の官能基を含む架橋性高分子化合物は、オキセタン基及び脂環式エポキシ基から選ばれる少なくとも1種の官能基を含む重合性モノマーの重合体、又は、オキセタン基及び脂環式エポキシ基から選ばれる少なくとも1種の官能基を含む重合性モノマーと、他の重合性モノマーとの共重合体として合成することができる。
【0054】
但し、上記オキセタン基及び脂環式エポキシ基から選ばれる少なくとも1種の官能基を含む重合性モノマーを単独で重合する場合は、オキセタン基等の架橋性官能基の濃度が高くなりすぎ、重合度が低くなって所望の分子量の大きな架橋性高分子化合物(プレポリマー)が得られないことがある。しかし、非架橋性で保液性の良い他の重合性モノマーと共重合することにより、上記問題を解決することができる。その場合のそれぞれの重合性モノマーの割合は、オキセタン基及び脂環式エポキシ基から選ばれる少なくとも1種の官能基を含む重合性モノマーのモル数をmモルとし、他の重合性モノマーのモル数をnモルとすると、モル比m/nが1/20〜2/1の範囲とするのが好ましく、より好ましくは1/10〜1/1の範囲である。上記モル比を1/20以上とすることにより、化学架橋点の割合を増加させて高温での流動化を効果的に抑制することができる。また、上記モル比を2/1以下とすることにより、非水電解質中の活性成分と、オキセタン基又は脂環式エポキシ基との反応を抑制して、イオン伝導性の低下を防ぐことができる。
【0055】
上記オキセタン基を含む重合性モノマーとしては、式(1):
【0056】
【化1】

【0057】
(式中、R1は水素又は炭素数1〜3のアルキル基、R2は炭素数1〜6のアルキル基である。)
で示されるモノマーを用いることができる。
【0058】
また、上記脂環式エポキシ基を含む重合性モノマーとしては、式(2):
【0059】
【化2】

【0060】
(式中、R3は水素又は炭素数1〜3のアルキル基である。)
で示されるモノマーを用いることができる。
【0061】
また、上記他の重合性モノマーとしては、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、及びこれらの誘導体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ビニルピロリドン、ビニレンカーボネート、N−ビニルアセトアミド、酢酸ビニル、塩化ビニル等を使用できる。
【0062】
上記ゲル化剤の含有量は、上記非水電解質全体の重量割合で、1.5〜5重量%であることが好ましい。この範囲内では、イオン伝導性に優れ、高温でも流動化しないゲル状電解質を作製できるからである。
【0063】
図2Aは本実施形態の非水電解質電池に用いる放熱部材としての放熱シートの斜視図であり、図2Bは図2Aの側面図である。図2A、Bにおいて、放熱シート18は、シート状の金属部材としての金属シート18cと、金属シート18cの両主面に接合された樹脂部材としての樹脂シート18a、18bとから形成されている。これにより、放熱シート18と、前述の外装材14から外部に引き出された正極リード端子部16a及び負極リード端子部16bとが電気的に短絡することをより効果的に防止できる。但し、電極リード端子部の構造により短絡の可能性が低い場合には、放熱部材として金属シート18cのみを用いてもよい。
【0064】
金属シート18cは、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、鉄、ステンレス鋼等の金属で形成されている。金属シート18cは、1種類の金属シートを用いてもよいし、2種類以上の金属シートを積層して用いてもよい。金属シート18cの厚さは、非水電解質電池の大きさや厚さにより変動するが、例えば、200〜500μmとすることができる。
【0065】
樹脂シート18a、18bは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂から形成されている。樹脂シート18a、18bは、1種類の樹脂シートを用いてもよいし、2種類以上の樹脂シートを積層して用いてもよい。樹脂シート18a、18bの厚さは、非水電解質電池の大きさや厚さにより変動するが、例えば、5〜30μmとすることができる。
【0066】
図3Aは本実施形態の非水電解質電池に上記放熱部材を取り付けた状態の斜視図であり、図3Bは図3Aの底面図である。図3A、Bにおいて、非水電解質電池20の外装材14の一方の主面には、図2A、Bで示した放熱シート18が接合されている。外装材14と放熱シート18とは、例えば、加熱圧着による接合、接着剤による接合等により、一体化されている。樹脂シート18a、18bを前述の熱可塑性樹脂で形成すれば、外装材14と放熱シート18とを効率良く加熱圧着により接合できる。
【0067】
図3Bに示した矢印は、外装材14から放熱シート18を通って熱が伝導する放熱ルートを表したものである。電池内から外装材14に伝導した熱は、樹脂シート18aから金属シート18cに伝導し、最終的には、金属シート18cの端部から外部に放出される。
【0068】
また、図3A、Bに示した非水電解質電池では、放熱シート18の金属シート18cの両主面の全面が、樹脂シート18a、18bで覆われているので、金属シート18cと、外装材14から外部に引き出された正極リード端子部16a及び負極リード端子部16bとが電気的に短絡することをより効果的に防止できる。
【0069】
本実施形態の非水電解質電池20の電気容量は、8〜20Ahに設定されている。これは、前述のとおり、モジュール全体の単位体積当たりの電気容量、安全性及び生産性を一定以上の水準に維持するとともに、電池に異常が発生した場合にモジュール全体に与える電気容量への影響を考慮して、5〜40個の非水電解質電池を組み合わせてモジュールを形成する場合に、個々の非水電解質電池として最適な電気容量となるからである。
【0070】
また、非水電解質電池20には電池異常検出部が備えられている。上記電池異常検出部としては詳細な回路図は省略するが、例えば図4に示すように、基板30の上にヒューズ31とともに電池異常検出部32として設けることができる。電池異常検出部32は、電池電圧、電池温度、圧力センサーを用いた電池圧力又は歪センサーを用いた電池厚さの測定等の測定値が、予め設定した安全範囲を超えた場合に電池異常状態と判定する。このような電池異常状態を検出すると、電池の正極リード端子部16aに接続されているヒューズ31に電池から電流を流して強制的にヒューズ31を切断し、異常電池を他の電池から切り離すことができる。
【0071】
さらに、非水電解質電池20には電池の異常を外部に発信する異常信号発信部が備えられている。上記異常信号発信部としては詳細な回路図は省略するが、例えば図4に示すように、基板30の上にヒューズ31、電池異常検出部32とともに異常信号発信部33として設けることができる。異常信号発信部33を備えることにより、他の電池の保護やモジュール全体の保護に対処することができる。
【0072】
より具体的には、例えば、ある電池が過充電状態となるとその電圧を上記電池異常検出部で検出し、上記ヒューズを遮断することにより、異常電池を他の正常電池から分離するとともに、上記異常信号発信部から異常電池の分離情報が発信され、異常電池の交換を促すことができる。
【0073】
次に、本発明の非水電解質電池モジュールの実施形態について説明する。本実施形態の非水電解質電池モジュールは、上記非水電解質電池を上記放熱部材を介して複数積層したものである。
【0074】
図5は、本実施形態の非水電解質電池モジュールの断面図である。図5において、非水電解質電池モジュール50の外装体40の内部には、非水電解質電池20が複数積層されて収納されている。各非水電解質電池20の放熱シート18の端部は、外装体40の内面に接している。これにより、放熱シート18に伝導した熱を外装体40から外部に放出できる。このため、外装体40は、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、鉄、ステンレス鋼等の熱伝導性が高い材料で形成することが好ましい。
【0075】
本発明の非水電解質電池モジュールは、高容量で且つ安全性が高い高い非水電解質電池を5〜40個の範囲内の任意の数だけ簡便に積層できるので、高容量で且つ安全性が高い非水電解質電池電池モジュールを提供できる。
【実施例】
【0076】
(実施例1)
先ず、以下のようにして非水電解質電池を作製した。
【0077】
正極活物質としてLiMn24を94質量部、導電助剤としてアセチレンブラック3質量部、及びバインダとしてポリフッ化ビニリデン3質量部を、N−メチル−2−ピロリドンを溶剤として均一になるように混合し、正極合剤含有ペーストを調製した。そのペーストを厚さ15μmのアルミニウム箔からなる正極集電体の両面に塗布し、乾燥して正極合剤層を形成し、ローラーで正極合剤層の密度が2.85mg/cm3になるまで加圧成形した後、電極塗布面が幅140mm及び長さ220mmになるように切断して正極を作製した。また、正極合剤層が形成されていない正極の一端部には正極リード端子を形成した。
【0078】
負極活物質としてBET比表面積が2.2m2/gで平均粒径が18μmの黒鉛粉末、及びバインダとしてカルボキシメチルセルロース(CMC)とスチレン・ブタジエン共重合体ゴム(SBR)を用い、溶媒としての水とともに、黒鉛粉末、CMC及びSBRを、それぞれ質量比で、96:2:2の割合で混合し、スラリー状の負極合剤含有ぺーストを調製した。
【0079】
得られた負極合剤含有ぺーストを厚さ10μmの銅箔からなる負極集電体の両面に塗布し、乾燥して負極合剤層を形成し、ローラーで負極合剤層の密度が1.55g/cm3になるまで加圧成形した後、電極塗布面が幅146mm及び長さ226mmになるように切断して負極を作製した。また、負極合剤層が形成されていない負極の一端部には負極リード端子を形成した。
【0080】
セパレータとして、厚さ16μmのポリエチレン製の微孔フィルムに厚さ5μmのベーマイト粒子層を形成したセパレータと、厚さ20μmのポリエチレンテレフタレート製の不織布とを積層した多孔性積層フィルムを準備した。上記多孔性積層フィルム(セパレータ)の総厚みは約20μm、開口率は50%であった。
【0081】
次に、上記正極15枚及び上記負極16枚を用い、正極と負極との間に、不織布側が正極に当接するように上記セパレータを配置して各正極及び各負極を積層し、各正極リード端子を溶接して正極リード端子部を形成し、各負極リード端子を溶接して負極リード端子部を形成した後、ラミネートフィルム製の外装材内に挿入した。
【0082】
非水電解液に、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを体積比1:2で混合した溶媒中に、LiPF6を1.2モル/リットルの割合で溶解し、さらに、ホスファゼン誘導体としてブリジストン社製の組成式C25ON335で表される“ホスライト”(商品名)を10重量%添加した溶液を用い、これを上記外装材内に注入した後、封止して、端子部を除き幅150mm、長さ250mm、高さ4mmで、電池容量10Ahの非水電解質電池を作製した。
【0083】
次に、作製した非水電解質電池に図4に示すように電池異常検出部と異常信号発信部とを取り付けた。上記電池異常検出部は、電池に10C(100A)以上の電流が流れるとヒューズを切断して電流を遮断することができる。また、上記異常信号発信部は、上記電池異常検出部により電流が遮断されると、その情報を電池制御部に伝達し、異常電池を隔離することができる。
【0084】
次に、放熱部材としてアルミニウム板の両面をPET樹脂でコートした幅150mm、長さ250mm、厚さ0.5mmの放熱シートを準備した。続いて、図5に示すように放熱シートを介して上記非水電解質電池を25個積層して、厚み1mmのアルミニウム製の外装体に挿入して、正極端子及び負極端子を備える非水電解質電池モジュールを作製した。各電池の接続構成は、5個を直列に接続し、その5個直列に接続した電池群をさらに5個並列に接続したものとした。
【0085】
(実施例2)
各電池の接続構成を、8個を直列に接続し、その8個直列に接続した電池群をさらに5個並列に接続したものとし、電池個数を40個とした以外は、実施例1と同様にして非水電解質電池モジュールを作製した。
【0086】
(実施例3)
正極を15枚、負極を16枚使用した電池容量15Ahの非水電解質電池を用いた以外は、実施例1と同様にして非水電解質電池モジュールを作製した。
【0087】
(実施例4)
各電池の接続構成を、8個を直列に接続し、その8個直列に接続した電池群をさらに5個並列に接続したものとし、電池個数を40個とした以外は、実施例3と同様にして非水電解質電池モジュールを作製した。
【0088】
(比較例1)
正極を5枚、負極を6枚使用した電池容量5Ahの非水電解質電池を用い、各電池の接続構成を、3個を直列に接続したものとし、電池個数を3個とし、放熱部材及び電池異常検出部を取り付けなかった以外は、実施例1と同様にして非水電解質電池モジュールを作製した。
【0089】
(比較例2)
各電池の接続構成を、5個を直列に接続し、その5個直列に接続した電池群をさらに2個並列に接続したものとし、電池個数を10個とした以外は、比較例1と同様にして非水電解質電池モジュールを作製した。
【0090】
(比較例3)
放熱部材を用いなかった以外は、実施例1と同様にして非水電解質電池モジュールを作製した。
【0091】
(比較例4)
電池異常検出部を取り付けなかった以外は、実施例1と同様にして非水電解質電池モジュールを作製した。
【0092】
(比較例5)
電池異常検出部を取り付けなかった以外は、実施例4と同様にして非水電解質電池モジュールを作製した。
【0093】
(比較例6)
放熱部材を用いなかった以外は、実施例4と同様にして非水電解質電池モジュールを作製した。
【0094】
(比較例7)
正極を25枚、負極を26枚使用した電池容量25Ahの非水電解質電池を用いた以外は、実施例1と同様にして非水電解質電池モジュールを作製した。
【0095】
次に、実施例1〜4及び比較例1〜7の非水電解質電池モジュールについて、下記のように外部短絡試験及び過充電試験を行った。
【0096】
<外部短絡試験>
4.2Vの終止電圧で、満充電した電池モジュールの正極端子と負極端子とを、10mΩの抵抗を介して、雰囲気温度25℃で短絡させ、各電池の外装材の状態を観察し、各電池の温度を測定した。
【0097】
<過充電試験>
雰囲気温度25℃で単電池あたり5V、2Cの電流で8時間充電した電池モジュールの各電池の外装材の状態を観察し、電池の温度を測定した
【0098】
上記外部短絡試験及び上記過充電試験の結果を下記A、B及びCで表し、電池容量、直列数、並列数、電池個数、放熱部材の有無及び電池異常検出部の有無とともに、表1に示す。
【0099】
A:非水電解質電池モジュールの各電池の最大温度が100℃以下で、各電池の外装材に異常が認められなった。
B:非水電解質電池モジュールのいずれかの電池の最大温度が100℃を超えるか、又は、いずれかの電池の外装材が開封した。
C:非水電解質電池モジュールのいずれかの電池の最大温度が100℃を超え、且つ、いずれかの電池の外装材が開封した。
【0100】
【表1】

【0101】
表1から、本発明の実施例1〜4の非水電解質電池モジュールでは、外部短絡試験及び過充電試験のいずれにおいても良好な結果を得られたことが分かる。また、電池容量が少ない比較例1及び2の非水電解質電池モジュールでは、放熱部材及び電池異常検出部が無くても大きな電池異常は起きなかった。一方、電池容量が比較的多い比較例3〜6の非水電解質電池モジュールでは、放熱部材又は電池異常検出部のいずれかが無い場合には、大きな電池異常が発生した。さらに、電池容量が20Ahを超えた比較例7の非水電解質電池モジュールでは、放熱部材及び電池異常検出部を備えていても大きな電池異常が発生した。
【産業上の利用可能性】
【0102】
以上説明したように、本発明は、高容量で且つ安全性が高い非水電解質電池モジュールを提供できる。従って、本発明の非水電解質電池モジュールは、高容量で且つ高い安全性が要求される据え置き型の非常用電源等として広く利用できる。
【符号の説明】
【0103】
10 電極体
11 正極
11a 正極リード端子
12 負極
12a 負極リード端子
13 セパレータ
14 外装材
14a 第1外装面
14b 第2外装面
15 電極収納部
16a 正極リード端子部
16b 負極リード端子部
17a、17b、17c 封止部
18 放熱シート
18a、18b 樹脂シート
18c 金属シート
20 非水電解質電池
30 基板
31 ヒューズ
32 電池異常検出部
33 異常信号発信部
40 外装体
50 非水電解質電池モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
5〜40個の非水電解質電池と、放熱部材と、電池異常検出部とを含む非水電解質電池モジュールであって、
前記非水電解質電池の1個の電気容量は、8〜20Ahであり、
前記非水電解質電池は、電池要素と、前記電池要素を収納した可撓性を有する外装材とを含み、
前記電池要素は、正極と、負極と、セパレータと、非水電解質とを含み、
前記正極は、マンガンを含むスピネル構造のリチウム含有複合酸化物を正極活物質として含み、
前記セパレータは、耐熱性多孔質基体と、熱可塑性樹脂からなる微多孔フィルムとを含み、
前記非水電解質は、ホスファゼン誘導体を含み、
前記放熱部材は、前記非水電解質電池のそれぞれに備え付けられ、
前記電池異常検出部は、前記非水電解質電池のそれぞれに備え付けられていることを特徴とする非水電解質電池モジュール。
【請求項2】
前記非水電解質電池のそれぞれには、電池の異常を外部に発信する異常信号発信部がさらに備え付けられている請求項1に記載の非水電解質電池モジュール。
【請求項3】
前記マンガンを含むスピネル構造のリチウム含有複合酸化物の含有量が、前記正極活物質全体の重量割合で、70〜100重量%である請求項1又は2に記載の非水電解質電池モジュール。
【請求項4】
前記ホスファゼン誘導体の含有量が、前記非水電解質全体の重量割合で、5重量%以上20重量%未満である請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水電解質電池モジュール。
【請求項5】
前記非水電解質は、ゲル化剤をさらに含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の非水電解質電池モジュール。
【請求項6】
前記外装材の外周は、矩形状に形成され、前記外装材の外周辺のうち、谷折りされた一辺以外の三辺が所定の幅をもって接合されて封止部を形成し、前記谷折りされた一辺と対向する封止部から電極リード端子部が引き出されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の非水電解質電池モジュール。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2011−249015(P2011−249015A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−117609(P2010−117609)
【出願日】平成22年5月21日(2010.5.21)
【出願人】(511084555)日立マクセルエナジー株式会社 (212)
【Fターム(参考)】