説明

駆動伝達装置およびこれを備えた画像形成装置

【課題】 噛み合い時の振動を従動軸の画像形成用の回転体に伝えないようにし、また、部品寸法公差によってギヤの軸方向取り付け位置が変化した場合に対応でき、噛み合い周期で発生する加振力の大きさに応じて抑止力を調整でき、画質向上を図るとともに小型軽量に適した駆動伝達装置およびこれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】 モータ等の駆動源に連結された駆動軸1と、作業を行う従動軸3と、この従動軸3に前記駆動軸1のトルクを伝達する伝達機構部としてのはす歯ギヤ4を有する駆動伝達装置において、回転する従動側はす歯ギヤ4の噛み合い部近傍のスラスト力が加わる側面に、側面回転と連れ回る制振用の回転ローラ5を押し当てる構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動軸と従動軸と伝達機構からなる機構系で、従動軸を精度良く回転させるための駆動伝達装置およびこれを備えた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、はす歯歯車の側面端部に切り欠き部を設け、噛み合い時の振動を吸収させるはす歯歯車、および従動ギヤ側面に対向する形でフライホイールを設け、起動時にはフライホイールが連れ回りしないようにする一方で、定速時にはフライホイールが従動ギヤと一緒に回転するようにした駆動伝達装置が知られている(例えば特許文献1および2参照)。
特許文献1では、ギヤ側面端部に切り欠きを設けることで、その周辺部の歯面強度、歯面精度が低下する。とくにギヤが樹脂で成形された場合、切り欠き部に応力が集中し、その周辺部のギヤ歯が負荷トルクによって破損する可能性がある。また、歯筋誤差の低下による振動増加が懸念される。これらの理由で当該駆動伝達装置には不向きである。
特許文献2の場合、フライホイールを付加する方法であるが、フライホイールを組み込んだ分、製品が重くなるということや、とくにカラー機になると4色分の従動ギヤに夫々フライホイールを付けるため、上記の問題が顕著化する。また、小型化という観点でも不向きである。
【特許文献1】実開平6−28407号公報
【特許文献2】特開2003−206993公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、かかる駆動伝達装置が画像形成装置に使用される場合には、画像機器におけるギヤ伝達機構系の影響が、塗りつぶし画像での濃度ムラ(バンディング)との関連が高いため、噛み合い時の振動を従動軸の画像形成用の回転体に伝えないようにしなければならない。
そこで、本発明の目的は、上述した実情を考慮して、噛み合い時の振動を従動軸の画像形成用の回転体に伝えないようにし、また、部品寸法公差によってギヤの軸方向取り付け位置が変化した場合に対応でき、噛み合い周期で発生する加振力の大きさに応じて抑止力を調整でき、画質向上を図るとともに小型軽量に適した駆動伝達装置およびこれを備えた画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、駆動源により回転駆動される駆動ギヤと、駆動ギヤと噛合して従動回転するはす歯ギヤと、を有する駆動伝達装置において、はす歯ギヤの側面であって駆動ギヤとの噛み合い部近傍のスラスト力が加わる部分に、制振用の回転ローラを押し当てて連れ回りするように構成したことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1において、前記はす歯ギヤの噛み合い部近傍のスラスト力が加わる側面に前記回転ローラを押し当てるための弾性ばねを備えたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1、または2において、前記回転ローラは、予め一定の押圧力を生成するように構成された弾性体ローラであることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1、2または3において、前記回転ローラを、前記はす歯ギヤの外周寄りの側面に当接させたことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1、2、3または4において、前記回転ローラが連れ回りする前記従動ギヤ側面に、噛み合い周波数に対応させた凹凸が設けてあることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れか一項に記載の発明に於いて、前記回転ローラを、前記従動ギヤの両側面に当接させたことを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1乃至6において、回転ローラが駆動ギヤの起動時には前記はす歯ギヤ側面から離れ、定速時には接触して連れ回るように進退させる接離機構を備えたことを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項1乃至7において、前記回転ローラが、前記はす歯ギヤに一定の負荷を与える構成であることを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項1乃至8において、前記回転ローラが円錐台形状であり、前記従動ギヤ外周部側に対応する方の半径を大きくすることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、表面に静電潜像を形成し周方向に回転移動する像担持体と、像担持体上の静電潜像を顕像化する現像手段と、顕像化されるトナー像を記録材に転写する転写手段と、転写される記録材上のトナー像を固定する定着手段とを有する画像形成装置において、前記像担持体を駆動する従動側はす歯ギヤの噛み合い部近傍のスラスト力が加わる側面に、側面回転と連れ回る制振用の回転ローラを押し当てる構成とした駆動伝達装置を有する画像形成装置を特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、複写機やプリンタの感光体ドラム駆動系への応用を始め、ギヤ伝達機構部で発生する噛み合い周期の回転ムラを抑制して、従動軸を精度良く運転する幅広い分野に応用できる。
また、回転する従動側はす歯ギヤの噛み合い部近傍のスラスト力が加わる側面に、側面回転と連れ回る制振用の回転ローラを押し当てる構成としたことで、負荷トルクの大きさによって変化するスラスト力が大口径ギヤ歯部に加わったさいの弾性変形の低減と、噛み合い周期での歯面側面のスラスト方向への振動の抑制の働きがある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明による駆動伝達装置の構成の実施の形態を示す概略図である。図2は図1の構成の右側面図である。図3は図1の従動ギヤに発生するスラスト力を示す概略図である。図4は制振用の回転ローラによるスラスト力の抑えを示す概略図である。
図1ないし図4において、モータ等の駆動源(図示せず)に連結された駆動軸1には駆動ギヤ2の軸心部が固定される。作業を行なう従動軸3にはこの従動軸3に駆動軸1のトルクを伝達する伝達機構部としてのはす歯ギヤである従動ギヤ4が設けられる。
駆動ギヤ2と従動ギヤ4は噛み合っている。図1および図2から見られるように、回転する従動側のはす歯ギヤ4の噛み合い部近傍のスラスト力が加わる側面に押し当てるように、側面回転と連れ回る制振用の回転ローラ5を設けている。
はす歯ギヤ(この場合、従動ギヤ4)は、平歯ギヤに比べ、噛み合う歯数を増やすことで回転方向のトルク伝達を滑らかにしているが、歯を軸方向から傾けた角度(ねじれ角β)に応じてスラスト力が発生する(図3)。
とくに大口径の樹脂ギヤではこのスラスト力の影響によって、ギヤ歯面が傾き、正規の歯面位置から誤差が発生する。また、トルク伝達が滑らかになったとはいえ、噛み合い周期での振動が発生し、大口径の歯面が軸方向(スラスト方向)に振動する。
これを抑制する手段として、上述したような、回転する従動側のはす歯ギヤ4の噛み合い部近傍のスラスト力が加わる側面に、側面回転と連れ回る制振用の回転ローラ5の周面を押し当てる構成とする。
この制振用の回転ローラ5は、負荷トルクの大きさにしたがって変化するスラスト力が大口径ギヤ歯部に加わったさいの弾性変形を抑え、歯面位置の誤差を軽減させる(図4)。
また、噛み合い周期に同期して歯面側面がスラスト方向に振動するが、これを制振用の回転ローラ5によって抑制するという2つの働きがある。これにより、歯面位置が正規の位置に近づき回転ムラが小さくなるとともにスラスト振動を直接抑えることができるので効果が倍増する。
【0007】
図5は制振用の回転ローラの弾性支持機構の第1の実施の形態を示す概略図である。図6は制振用の回転ローラの弾性支持機構の第2の実施の形態を示す概略図である。噛み合い振動とスラスト変形を抑制する制振用の回転ローラ5は、ローラ支持機構の弾性ばねによって押し当てる構成とする。
弾性ばねの方式としては、図5のように基部6aによって支持された板ばね6、または図6のように基部7aによって支持されたスプリング(コイルばね)7など様々な弾性部材が適用できる。これらの弾性ばねによって、従動ギヤ4側面の位置が部品寸法バラツキによって変化した場合でも、適切に制振用の回転ローラ5を押し当てることが可能となる。
スラスト振動が大きくなってもその分、弾性体6、7の復元力も増加するのでスラスト振動を小さくできる。したがって、はす歯ギヤ4の噛み合い振動を、効率よく低減させることができる。
図7は制振用の回転ローラの第1の変形例を示す概略図である。図7において、噛み合い振動とスラスト変形を抑制する制振用の回転ローラは弾性体ローラ5aとしている。この場合には、予め一定の押圧になるような構成とする。
弾性体ローラ5aとしては、図のように外周部にゴムやウレタンを配置したベアリングや樹脂成形したものなどが適用できる。この弾性体ローラ5aによって、従動ギヤ側面の位置が部品寸法バラツキによって変化した場合でも、適切に制振用の回転ローラを押し当てることが可能となる。スラスト振動が大きくなってもその分、弾性体の復元力も増加するのでスラスト振動を小さくできる。
【0008】
図8は制振用の回転ローラの取り付け位置の第1の実施の形態を示す概略図である。図9は制振用の回転ローラの取り付け位置の第2の実施の形態を示す概略図である。噛み合い振動やスラスト変形は、このように回転軸3から離れるほど大きくなる。半径rの歯面でスラスト力Fsが働く場合、r近傍で制振用の回転ローラ5を配置する(図8)と、ローラ押し付け力は約Fsとなる。
ところが、r/2の位置に制振用の回転ローラ5を設けると(図8)、ローラ押し付け力は2Fs必要となり、回転ローラ面に負担(寿命面、支持機構)が掛かる。そこで、この振動や変形の大きなポイント(外周側)に、制振用の回転ローラ5を配置し、振動や変形を低減させる。
変化(振動や変形)が大きくなった分、抑制しやすく、また、その効果も大きい。外周側になるほど周速が増加するが、回転ローラ方式としているので、回転しないすべり接触式より有利で、高速動作にも対応が可能である。
図10ははす歯ギヤ側面に施した凹凸加工を示す概略図である。はす歯ギヤ(従動ギヤ)4の噛み合い振動は、回転速度×歯数分の周波数で発生する。この振動によってはす歯ギヤ外周がスラスト方向に振動している。
そこで、図10に示すように、この振動と同じ周波数で位相が逆になるようにはす歯ギヤ側面に一定のピッチで周方向に連続する凹凸8の加工を施す。その結果、制振用の回転ローラ5がこの凹凸面を移動するさいにスラスト方向に変位し、この変位量と弾性部材剛性値の積の力が噛み合い振動を打ち消す方向に働き、噛み合い振動を低減できる。
図11は制振用の回転ローラを従動ギヤの両側に設ける実施の形態を示す概略図である。回転方向が正回転と逆回転がある場合、スラスト力は図10のように2つの方向になる。そこで、どちらの方向にも対応可能なように従動ギヤ4側面の両側に固定部5bに支持された制振用の回転ローラ5を配置する。
これにより、回転方向が変化しても、どちらかの制振用の回転ローラが振動を抑えるように働き、正逆回転する場合においても、高精度に回転を伝達する駆動系を提供することができる。
【0009】
図12は制振用の回転ローラと従動ギヤの接離の関係を従動ギヤの回転速度と時間に関してグラフで示す概略図である。図13は制振用の回転ローラと従動ギヤの接離の関係を制振用の回転ローラの回転速度と時間に関してグラフで示す概略図である。
駆動系の起動時には、定常負荷トルクに加え起動加速度に応じた慣性分の負担が駆動モータに加わる。とくに短時間で起動するような場合、起動トルクが大きくなり、これに制振用の回転ローラ5の負荷トルクが加わると駆動モータの出力、容量も大きくする必要が出てくる。
そこで、起動時のモータへの負担を小さくするために、起動時は制振用の回転ローラ5を従動ギヤ4側面から離れるようにし、定常速度になってから接触して連れ回るようにする。
そのために、回転ローラ5をはす歯ギヤ側面に対して進退させる接離機構を設ける。接離機構は、例えばソレノイド等によって駆動する。
図13のように従動ギヤ起動時(時間0〜t1の区間)は、制振用の回転ローラ5が従動ギヤ4から離れているため、回転ローラ5は回らない。その後、一定速度になったt1以降に制振用の回転ローラ5と従動ギヤ4が接触し、連れ回るようになり、制振等の働きを行う。
これによって、起動時のモータへの負担が軽減され、定速時には接触して振動を抑制することができる。起動時に掛かるモータへの負担を軽減し、必要以上に大容量のモータを使用することなく、省エネルギに適している駆動系を提供することができる。
一般に、ギヤは、回転を滑らかにするためや、軸間寸法公差、ギヤの熱膨張などを考慮してバックラッシを設けて使用する。そのようななかで、外乱トルクが加わると歯面同士が飛び跳ねて分離しバックラッシの隙間分回転ムラを発生する。
【0010】
図14は制振用の回転ローラによる負荷を説明する実施の形態を示す概略図である。そこで、歯面同士が離れないように制振用の回転ローラ5側から一定の負荷トルクを加える。図14のように回転ローラ5を支持する固定軸9と制振用の回転ローラ5の内周面のすべり摩擦を利用する。この例では、回転ローラ5の軸孔5Aは、固定軸9の径よりも大径となっている。
固定軸9の軸径やすべり軸受けの幅、押付力によって、回転ローラ5から加わる負荷トルクの調整が可能となる。これにより、外乱トルクによって歯面が飛び跳ねることなく常に歯面同士が接触して、高精度な回転を提供できる。
図15は制振用の回転ローラを円錐台形状のローラとした実施の形態を示す概略図である。図15において、制振用の回転ローラは、円錐台形ローラ5’とし、従動ギヤ4外周部側に対応する方の半径rbを、他方の半径raよりも大きくする(図15)。
回転ローラ5が円柱形状の場合、その厚みが小さい場合は問題ないが、厚くなるにしたがって、外周側(r2)と内周側(r1)で速度差が生じる。長期間使用すると摩耗によって回転ローラの形状が変わり、機能できない可能性がある。
そこで、回転ローラ5を円錐台形状とし、内周側、外周側に対応させた形状(r1/r2=ra/rb)とする。これにより速度差が発生しないので、長期間使用しても同じ摩耗量で回転ローラ5の形状を保つことができ、安定して働くことができる。
【0011】
図16は本発明による駆動伝達装置を備えた画像形成装置の実施の形態を示す概略図である。図16において、従動軸3に画像形成用の回転体が装着されていることとする。
まず、図16を参照して画像形成装置の概要を説明する。図16は画像形成装置の内部構造を概略的に示す縦断正面図で、画像形成装置本体10の1側に給紙カセット11が着脱自在に装着され、本体他側には排紙口12が設けられている。
給紙カセット11から排紙口12に至る用紙搬送路13の上方には感光体14が回転自在に設けられて、その周囲にはそれぞれプロセスユニットとしての帯電器15、露光器16、現像器17が配列されている。さらに感光体14の外周には転写器18、クリーニング器19、除電器20等が配列されている。
さらに用紙搬送路13に沿って上流から下流に向けて、給紙ローラ21、レジストローラ22、ヒートローラ23とプレスローラ24を有する定着器25、排紙ローラ26が配列されている。
このような構成で、帯電器15によって感光体14表面を帯電させ、その部分に露光器16からのレーザ光を走査することで静電潜像を形成する。その後、感光体(感光体ドラム)14の回転により、静電画像は現像器によってトナー画像として現像される。
一方では、給紙カセット11内の用紙が給紙ローラ21によってレジストローラ22まで引き出され、感光体ドラム14の回転運動に同期回転するレジストローラ22によって用紙は感光体ドラム下部に給紙される。
感光体14上のトナー画像は転写器18によって用紙に転写され、その用紙が定着器25を通るときに用紙上の転写画像が定着される。その後、定着後の用紙は排紙ローラ26によって、装置排紙口12より排出される。
このような製品では感光体ドラム14の軸の一定速度特性が画像品質に直接影響を与えるものであり、モータトルクをギヤによって感光体ドラム14の軸に伝え駆動している場合、モータ自体のトルク変動を抑えることはもちろんギヤ噛み合いによるトルク振動の低減は重要である。
【0012】
像担持体(感光体ドラム)14を駆動する従動側はす歯ギヤ4の噛み合い部近傍のスラスト力が加わる側面に、側面回転と連れ回る制振用の回転ローラ5を押し当てる構成としたことで、負荷トルクの大きさによって変化するスラスト力が大口径ギヤ歯部に加わったさいの弾性変形の低減と、噛み合い周期での歯面側面がスラスト方向に振動するのを抑制する働きがある。
この制振用の回転ローラは、(1)負荷トルクの大きさによって変化するスラスト力が大口径ギヤ歯部に加わったさいの弾性変形を抑え、歯面位置の誤差を軽減させる。また、(2)噛み合い周期で歯面側面がスラスト方向に振動するが、これを制振用の回転ローラによって抑制する、という2つの働きがある。
これにより、歯面位置が正規の位置に近づき回転ムラが小さくなるとともにスラスト振動を直接抑えることができるので効果が倍増する。
とくにギヤの噛み合い周波数(歯数)は、濃度ムラであるバンディングとして人間の目にとって目立つ周波数帯である。この周波数の振動を抑えることで、画質向上が可能となる。
また、フライホイール等に比べ、小型、軽量で回転ローラを構成することができるので、駆動機構部の省スペース化が図られ、製品の小型化にも貢献する。
ここまで、感光体ドラムに適用した場合について説明したが、同様に感光体ベルトを駆動する駆動ローラの伝達機構部や、中間転写ベルト方式での駆動ローラの伝達機構部にも適用できることは言うまでも無い。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明による駆動伝達装置の構成の実施の形態を示す概略図。
【図2】図1の構成の右側面図。
【図3】図1の従動ギヤに発生するスラスト力を示す概略図。
【図4】制振用の回転ローラによるスラスト力の抑えを示す概略図。
【図5】制振用の回転ローラの弾性支持機構の第1の実施の形態を示す概略図。
【図6】制振用の回転ローラの弾性支持機構の第2の実施の形態を示す概略図。
【図7】制振用の回転ローラの第1の変形例を示す概略図。
【図8】制振用の回転ローラの取り付け位置の第1の実施の形態を示す概略図。
【図9】制振用の回転ローラの取り付け位置の第2の実施の形態を示す概略図。
【図10】はす歯ギヤ側面に施した凹凸加工を示す概略図。
【図11】制振用の回転ローラを従動ギヤの両側に設ける実施の形態を示す概略図。
【図12】制振用の回転ローラと従動ギヤの接離の関係を従動ギヤの回転速度と時間に関してグラフで示す概略図。
【図13】制振用の回転ローラと従動ギヤの接離の関係を制振用の回転ローラの回転速度と時間に関してグラフで示す概略図。
【図14】制振用の回転ローラによる負荷を説明する実施の形態を示す概略図。
【図15】制振用の回転ローラを円錐台形状のローラとした実施の形態を示す概略図。
【図16】本発明による駆動伝達装置を備えた画像形成装置の実施の形態を示す概略図。
【符号の説明】
【0014】
1 駆動軸、2 駆動ギヤ、3 従動軸、4 従動ギヤ(伝達機構部、はす歯ギヤ)、5 制振用の回転ローラ、5a 弾性体ローラ、5b ローラ支持機構(固定部)、5’ 円錐台形ローラ、6 弾性ばね(板ばね)、6a ローラ支持機構(固定部)、7 弾性ばね(コイルばね)、7a ローラ支持機構(固定部)、8 凹凸、9 固定軸、10 画像形成装置本体、14 像担持体(感光体、感光体ドラム)、17 現像手段(現像器)、18 転写手段(転写器)、
25 定着手段(定着器)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動源により回転駆動される駆動ギヤと、駆動ギヤと噛合して従動回転するはす歯ギヤと、を有する駆動伝達装置において、はす歯ギヤの側面であって駆動ギヤとの噛み合い部近傍のスラスト力が加わる部分に、制振用の回転ローラを押し当てて連れ回りするように構成したことを特徴とする駆動伝達装置。
【請求項2】
前記はす歯ギヤの噛み合い部近傍のスラスト力が加わる側面に前記回転ローラを押し当てるための弾性ばねを備えたことを特徴とする請求項1記載の駆動伝達装置。
【請求項3】
前記回転ローラは、予め一定の押圧力を生成するように構成された弾性体ローラであることを特徴とする請求項1、または2記載の駆動伝達装置。
【請求項4】
前記回転ローラを、前記はす歯ギヤの外周寄りの側面に当接させたことを特徴とする請求項1、2または3記載の駆動伝達装置。
【請求項5】
前記回転ローラが連れ回りする前記従動ギヤ側面に、噛み合い周波数に対応させた凹凸が設けてあることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の駆動伝達装置。
【請求項6】
前記回転ローラを、前記従動ギヤの両側面に当接させたことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の駆動伝達装置。
【請求項7】
前記回転ローラが駆動ギヤの起動時には前記はす歯ギヤ側面から離れ、定速時には接触して連れ回るように進退させる接離機構を備えたことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の駆動伝達装置。
【請求項8】
前記回転ローラが、前記はす歯ギヤに一定の負荷を与える構成であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の駆動伝達装置。
【請求項9】
前記回転ローラが円錐台形状であり、前記従動ギヤ外周部側に対応する方の半径を大きくすることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の駆動伝達装置。
【請求項10】
表面に静電潜像を形成し周方向に回転移動する像担持体と、像担持体上の静電潜像を顕像化する現像手段と、顕像化されるトナー像を記録材に転写する転写手段と、転写される記録材上のトナー像を固定する定着手段とを有する画像形成装置において、前記像担持体を駆動する従動側はす歯ギヤの噛み合い部近傍のスラスト力が加わる側面に、側面回転と連れ回る制振用の回転ローラを押し当てる構成とした駆動伝達装置を有することを特徴とする画像形成装置。

1

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−2826(P2006−2826A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−178857(P2004−178857)
【出願日】平成16年6月16日(2004.6.16)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】