説明

1,3−ジフェニルプロプ−2−エン−1−オン誘導体化合物、その調製方法およびその使用

本発明は、置換1,3−ジフェニルプロプ−2−エン−1−オン誘導体化合物、該化合物を含有する薬学的および/または化粧品組成物、ならびに治療薬および化粧品におけるその適用に関する。本発明はまた、前記誘導体を調製するための方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、置換1,3−ジフェニルプロプ−2−エン−1−オン誘導体、該化合物を含んでなる薬学的および/または化粧品組成物、ならびに治療薬および/または化粧品、特にヒトおよび動物の健康の分野におけるその適用に関する。本発明はまた、前記誘導体を調製する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明に従う化合物は、脂質および/またはグルコース代謝(高脂血症、糖尿病、肥満など)の調節障害に関連する病状を改善するための有利な治療ツールを提示し、特に、循環器系疾患(特に、冠動脈性心疾患、脳虚血および末梢動脈疾患)、異脂肪血症、X症候群に伴う病状、糖尿病、肥満、高血圧、炎症性疾患、皮膚疾患(乾癬、アトピー性皮膚炎、ニキビなど)、喘息、酸化ストレスに連結する障害、老化、一般に、例えば、特に、化粧品分野における皮膚老化(しわの出現など)の影響の防止または処置において使用することができる。本発明に従う化合物は、神経保護に関する予防活性を発揮し、また、循環器系疾患の主な合併症の1つである脳虚血事象の急性期における活性な神経保護を提供することが可能である。
【0003】
いくつかの循環器系の危険因子に対して同時に作用することによって、本発明化合物は、全体的な循環器系の危険性の低下を可能にする。
【0004】
冠動脈性心疾患、脳虚血および末梢動脈疾患は、(非特許文献1)に従えば、最も一般的な循環器系疾患である。
【0005】
循環器系疾患は、現在、大部分の先進国およびいくつかの発展途上国における成人の死亡原因の上位の1つである。循環器系疾患のうち、脳血管疾患は、死亡率の原因の第3位であり、成人における身体的障害の原因の第1位である。これらの疾患の防止および/または処置のための有効なストラテジーの必要性は、世界的な急務となってきている。
【0006】
異脂肪血症(高コレステロール血症、高トリグリセリド血症)、糖尿病および高血圧は、明確に確立された循環器系の危険因子(非特許文献1)のいくつかである。酸化に対するリポタンパク質の不十分な保護は、同定された危険因子であることも明らかである。
【0007】
疫学研究により、これらの異なる因子間の相乗効果が明らかにされている。いくつかの因子が同時に存在すると、循環器系の危険性の劇的な増加がもたらされる。従って、循環器系疾患のグローバルリスクについて説明することが適切である。
【0008】
従って、これらの異なる危険因子に対して同時に作用し、従って、循環器系疾患の危険性を減少するが、また、独立した様式で、それぞれの調節不全およびその結果(異脂肪血症、糖尿病、高血圧、脳虚血、X症候群に伴う病状、肥満など)を処置することができる製品が真に求められる。
【0009】
本発明者らは、驚くべき様式で、本発明に従う化合物がPPAR(ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体)活性化因子であり、従ってそれらは有利な治療ツールを提示することを明らかにした。
【0010】
実際、PPARが脂質およびグルコース代謝に関連することは周知である。例えば、フィブラート系薬剤のようなPPAR活性化因子は、PPARαの活性化を介して血清コレステロールおよびトリグリセリド濃度を調節する(非特許文献2)。フィブラート療法は、肝臓における脂肪酸酸化の増加をもたらす。これらの化合物はまた、トリグリセリドの合成および発現のレベルを減少する(非特許文献3)。PPARα活性化因子もまた、高血糖およびインスリンレベルを補正することができる。フィブラート系薬剤はまた、食物摂取およびレプチン遺伝子発現とは独立した機構を介して脂肪組織塊を減少する(非特許文献4)。
【0011】
PPARγアゴニストの治療重要性については、2型糖尿病において広範に研究されている(非特許文献5)。PPARγアゴニストは標的組織におけるインスリン感受性を回復させ、動物モデルおよびヒト2型糖尿病の両方において、血漿グルコース、脂質およびインスリンレベルを低下することが示されている(非特許文献6)。
【0012】
リガンドによるPPAR活性化もまた、炎症、血管新生、細胞増殖および分化、アポトーシスならびにiNOS、MMPaseおよびTIMPの活性化のようなプロセスに酸化する遺伝子の発現を調節する役割を果たす。ケラチノサイトにおけるPPARαの活性は、それらの増殖の停止をもたらし、細胞分化に関与する遺伝子の発現を促進する(非特許文献7)。
【0013】
PPAR活性化は、最も強力な抗原提示細胞である樹状細胞の分化、成熟、移動および免疫原性を干渉することも示されている((非特許文献8);(非特許文献9);(非特許文献10))。
【0014】
PPARはNF−kBまたは転写活性化因子(STAT)およびAP−1のような他の転写因子に関与する転写機構においてネガティブな干渉を示すため、それらは抗炎症特性を有する(非特許文献11)。前記抗炎症および抗増殖特性により、PPARは血管閉塞症(動脈硬化など)、脳虚血、高血圧、血管新生に関連する疾患(糖尿病性網膜症など)、炎症性疾患(ボーエン病、乾癬など)、喘息および新生物疾患(発癌(cardcinogenesis)など)のような疾患の処置の治療標的を対象としている。
【0015】
さらに、本発明に従う化合物は、抗酸化物質であるという利点を有する。
【0016】
事実、フリーラジカルは、循環器系疾患(動脈硬化など)、脳虚血、遺伝および代謝障害(糖尿病など)を含む広範な病状、しかしまた感染性および変性疾患(アルツハイマー病、パーキンソン病、プリオン病など)、眼異常、老化、アレルギー、癌の発症および進行においても役割を果たす(非特許文献12)。
【0017】
活性酸素種(ROS)は、正常な細胞が機能している間に産生される。ROSは、ヒドロキシルラジカル(OH)、スーパーオキシドアニオン(O)、過酸化水素(H)および一酸化窒素(NO)を含んでなる。前記種は極めて不安定であり、それらの高い化学反応性のため、脂質過酸化、所定の酵素の酸化およびその変性をもたらすタンパク質の極めて広範な酸化を誘導することによる細胞の生物学的機能への危険性を構成する。
【0018】
ROSは、酵素成分(スーパーオキシドジスムターゼ、カタラーゼおよびグルタチオンペルオキシダーゼ(gluthatione peroxidase))ならびに非酵素成分、主に、カロテノイド、ビタミンCおよびビタミンEを含んでなる抗酸化系を介してプロセスされる(非特許文献13)。
【0019】
さらに、多くのインビトロおよびインビボ研究が、酸化型LDL(低密度リポタンパク質)の動脈硬化への潜在的な参加について記載している。緩徐に発達するアテローム性動脈硬化斑は、繊維性皮膜によって囲まれたコレステロールリッチなコアを有する。斑の破裂は、繊維性皮膜の領域における慢性炎症の変更から生じるとますます考えられている。サイトカインのような炎症メディエーターは、繊維性皮膜内のいくつかの生物学的プロセスに影響を及ぼし、破裂に対するその耐性を低下させる。
【0020】
インターロイキン1、腫瘍壊死因子(TNF−αおよびCD−40リガンドと称されるTNFαの表面相同物)を含むアテローム斑における炎症性サイトカインは、マクロファージおよび平滑筋細胞による細胞外マトリクスを弱めることができる酵素の産生をもたらす。繊維性皮膜の破裂は閉塞性血栓から生じ得る。
【0021】
本発明化合物はまた、それらの薬理学的および特にそれらの抗炎症特性による脳虚血の処置および/または防止のための有利な治療ツールである。
【0022】
脳虚血の初期の事象は最初の数時間で生じ、ニューロン脱分極および細胞浮腫をもたらすグルタミン酸の大量放出にある。細胞へのカルシウム流入は、フリーラジカルの放出およびニューロン膜の変性を促進する酵素の誘導をもたらすミトコンドリア損傷を誘導する。カルシウム流入およびフリーラジカル産生は、順に、NF−κBのような所定の転写因子を活性化する。前記活性化は、内皮接着タンパク質の誘導、虚血病巣の多核好中球浸潤、小膠細胞活性化、一酸化窒素(NO)シンターゼII型またはシクロオキシゲナーゼII型のような酵素の誘導のような炎症プロセスを誘導する。これらの炎症プロセスは、細胞に対して毒性であるNOまたはプロスタノイドの放出をもたらす。全体として、これらのプロセスは、不可逆的病変を誘導するアポトーシスの現象を生じる(非特許文献14)。
【0023】
予防的な神経保護の概念は、虚血忍容性を実証する動物モデルの実験データに基づく。脳虚血忍容性の異なる機構が同定されている:サイトカイン、炎症経路、フリーラジカル、NO、ATP依存性カリウムチャンネル、アデノシン。従って、本発明化合物は、神経保護的役割を果たす利点を有する。
【0024】
最後に、本発明に従う化合物は、炎症性障害の処置、特に、喘息の処置において特に興味深い。事実、アレルギー性障害、特に、喘息の流行は、先進国において着実に上昇しており、公衆の健康の大きな関心事となっている。原因の機構にかかわらず、アレルギー性障害の共通の特徴は、抗原提示樹状細胞によって開始される炎症反応である。本発明者らは、本発明化合物が前記樹状細胞の分化および成熟を干渉し、その二次リンパ器官への移動を阻害することを示した。また、本発明化合物は、ナイーブ(naive)なCD4+ T細胞の増殖のより弱い誘導物質であることが示されている。
【0025】
従って、本発明に従う化合物は、免疫応答の開始を干渉し、従って、喘息の処置のための有利なツールを提示する。
【0026】
【非特許文献1】International Atherosclerosis Society「Harmonized Clinical Guidelines on Prevention of Atherosclerotic Vascular Disease」2003年
【非特許文献2】ハートン,D(Hourton,D)、P.デレリベ(P.Delerive)ら(2001年)、「Oxidized low−density lipoprotein and peroxisome−proliferator−activated receptor alpha down−regulate platelet−activating−factor receptor expression in human macrophages.」Biochem J354(Pt1):225−32頁
【非特許文献3】スタエルス,B.(Staels,B.)およびJ.アウウェルクス(J.Auwerx)(1998年)、「Regulation of apo A−I gene expression by fibrates.」Atherosclerosis137補遺:S19−23頁
【非特許文献4】グエレ−ミロ,M(Guerre−Millo,M)、P.ゲルボイス(P.Gervois)ら(2000年)、「Peroxisome proliferator−activated receptor alpha activators improve insulin sensitivity and reduce adiposity.」J Biol Chem275(22):16638−42頁
【非特許文献5】シュピーゲルマンBM.(Spiegelman BM.)(1998年)「PPARgamma in monocytes: less pain, any gain?」Cell、93(2):153−5頁
【非特許文献6】ラムVJ.(Ram VJ.)(2003年)、「Therapeutic role of peroxisome proliferator−activated receptors in obesity, diabetes and inflammation.」Prog Drug Res60:93−132頁
【非特許文献7】コムベス,LG(Komuves,LG)、K.ハンレイ(K.Hanley)ら(2000年)、「Stimulation of PPARalpha promotes epidermal keratinocyte differentiation in vivo.」J Invest Dermatol115(3):353−60頁
【非特許文献8】ゴセット,P(Gosset,P)、チャーボニアーAS(Charbonnier AS)、デレリベP(Delerive P)、フォンタイネJ(Fontaine J)、スタエルスB(Staels B)、ペステルJ(Pestel J)、トンネルAB(Tonnel AB)、トロテインF(Trottein F)、(2001年)、「Peroxisome proliferator−activated receptor gamma activators affect the maturation of human monocyte−derived dendritic cells」Eur J Immunol10:2857−65頁
【非特許文献9】ネンシオニA(Nencioni A)、グルネバッハF(Grunebach F)、ゾビーウラスキーA(Zobywlaski A)、デンズリンガーC(Denzlinger C)、ブルガーW(Brugger W)、ブロサルトP(Brossart P)、(2002年)「Dendritic cell immunogenicity is regulated by peroxisome proliferator−activated receptor gamma」J Immunol169(3):1228−35頁
【非特許文献10】アンゲリV(Angeli V)、ハマンドH(Hammad H)、スタエルスB(Staels B)、カプロンM(Capron M)、ランブレヒトBN(Lambrecht BN)、トロテインF(Trottein F)、(2003年)「Peroxisome proliferator−activated receptor gamma inhibits the migration of dendritic cells:consequences for the immune response」J Immunol.170(10):5295−301頁
【非特許文献11】デスベルゲン,B.(Desvergne,B.)およびW.ホーリ(W.Wahli)(1999年)、「Peroxisome proliferator−activated receptors:nuclear control of metabolism.」Endocr Rev20(5):649−88頁
【非特許文献12】メイツ,JM(Mates,JM)、C.ペレズ−ゴメス(C.Perez−Gomez)ら(1999年)、「Antioxidant enzymes and human diseases.」Clin Biochem32(8):595−603頁
【非特許文献13】ギルグン−シェルキ,Y(Gilgun−Sherki,Y)、メラメドE.(Melamed E.)ら(2001年)、「Oxidative stress induced−neurodegenerative diseases:the need for antioxidants that penetrate the blood brain barrier.」Neuropharmacology40(8):959−75頁
【非特許文献14】ダーナグル,U.(Dirnagl,U.)、C.イアデコラ(C.Iadecola)ら(1999年)、「Pathobiology of ischaemic stroke:an integrated view.」Trends Neurosci22(9):391−7頁
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0027】
本発明は、新規の置換1,3−ジフェニルプロプ−2−エン−1−オン誘導体、該化合物を含んでなる薬学的および/または化粧品組成物、特にヒトおよび動物の健康の分野におけるその治療薬および/または化粧品の使用に関する。本発明はまた、前記誘導体の調製の方法に関する。
【0028】
本発明者らは、驚くべき様式で、本発明に従う化合物がPPARアゴニスト活性および抗酸化特性を示すことを示した。従って、本発明化合物は、特に、炎症:サイトカイン産生およびフリーラジカル産生において活性化される少なくとも2つのシグナル伝達経路を干渉することができる。相乗的に作用することによって、本発明化合物は、循環器系疾患、X症候群に伴う病状、異脂肪血症、糖尿病、肥満、高血圧、炎症性疾患、皮膚疾患(乾癬、アトピー性皮膚炎、ニキビなど)、喘息、酸化ストレスに連結する障害、老化一般、例えば、化粧品分野における皮膚老化(しわの出現など)の処置のための有利な治療および/または化粧手段を提示する。
【0029】
さらに、本発明に従う化合物は、神経保護に関する予防活性を発揮し、また、脳虚血の急性期における活性な神経保護を提供することが可能である。
【0030】
最終的に、本発明に従う化合物は、脂質および/またはグルコース代謝(高脂血症、糖尿病、肥満など)の調節不全に関連するいくつかの循環器系の危険因子の防止および/または処置のための有利な治療ツールを提示する。それらはグローバルリスクの減少を可能にする。
【0031】
従って、本発明は改善された式および十分な治療効力を有する新規の置換1,3−ジフェニルプロプ−2−エン−1−オン誘導体を提供することが指向される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
これらおよび他の目的は、特に、以下の一般式(I)によって表される置換1,3−ジフェニルプロプ−2−エン−1−オン誘導体を対象物として有する本発明によって達成される:
【化1】

式中:
は以下の式:G−R(式中、Gは酸素またはイオウ原子であり、Rはグループ1由来の置換基もしくはグループ2由来の置換基によって置換される以下に規定されるようなアルキル鎖であり、場合により、Rはアリール基によっても置換され得、
グループ1由来の置換基は式:−COORを有するカルボキシ基、式:−CONRを有するカルバモイル基またはテトラゾリル基よりなる群において選択され、
グループ2由来の置換基は、スルホン酸(−SOH)および式:−SONRを有するスルホンアミド基よりなる群において選択され、
ここで、R、RおよびRは同じであるかあるいは異なり、水素原子または置換されているかもしくは置換されていないアルキル基を表す)に対応する基を表し、
基(ここで、i=1、2、3、4もしくは5)は同じであるかもしくは異なり、ハロゲン原子またはチオニトロソ基を表すかあるいはそれぞれ式(G−R−G’−R’(式中:
・nは値0または1を有し得、
・GおよびG’は同じであるかもしくは異なり、単結合、酸素原子またはイオウ原子を表し、
・RおよびR’は同じであるかもしくは異なり、アルキル、アルケニル、アリール基または複素環を表し、
・R’はまた水素原子を表し得る)に対応し、
基(ここで、i=6もしくはi=8)は同じであるかもしくは異なり、ハロゲン原子を表すかまたは式G’−R’(G’およびR’は上記のように規定される)に対応し、XおよびXは同時に水素原子を表さず、
Xi(ここで、i=1、2、3、4、5、6もしくは8)は1,3−ジフェニルプロプ−2−エン−1−オンの芳香環に直接結合する複素環を表すことができず、
但し、式中、同時に:
・基X、X、X、XもしくはXのうち1つは水酸基であり、
・Gは酸素原子であり、
・そして基XもしくはXのうち1つは水素原子あるいはハロゲンあるいはヒドロキシルまたはアルキルオキシ基である、
式(I)によって表される化合物は例外であり、
但し、式中、同時に:
・X、XおよびX基は同時に水素原子を表し、
・XおよびX基はG’R’を表し、
・X基はチオニトロソ基またはG’R’基を表し、
・X基はハロゲンまたはG’R’基を表し、
式中、G’は酸素原子、イオウ原子または単結合を表し、R’は飽和、直鎖、分岐または環式アルキル基(ハロゲン化されているかもしくはハロゲン化されていない)あるいは水素原子を表す、
式(I)によって表される化合物は例外である。
【0033】
特定の実施形態に従えば、式(I)によって表される化合物は上記において規定される通りであり、以下を同時に満たす式(I)によって表される化合物を含まない。
・X、XおよびX基は同時に水素原子を表し、
・そして、基XまたはXのうちの1つは、水素原子もしくはハロゲンもしくはアルキル基もしくはアルキルオキシ基もしくはアルキルチオ基もしくはヒドロキシル基もしくはチオール基もしくはチオニトロソ基を表す。
【0034】
好適な様式では、本発明の特定の目的は、一般式(I)(式中、XおよびXは水素原子である)を有する化合物に対応する一般式(Ia)によって表される化合物に関する。
【0035】
好適な様式では、本発明の特定の目的は、一般式(I)(式中、XおよびXはアルキル基であり、より有利には、XおよびXは水素原子である)を有する化合物に対応する一般式(Ib)によって表される化合物に関する。
【0036】
本発明の特定の目的は、一般式(I)(式中、X、XおよびXはアルキル基である)を有する化合物に対応する一般式(Ic)によって表される化合物に関する。
【0037】
本発明の別の特定の目的は、一般式(I)(式中、X、X、XおよびXは水素原子である)を有する化合物に対応する一般式(Id)によって表される化合物に関する。
【0038】
本発明の別の特定の目的は、一般式(I)(式中、XおよびXはアルキル基である)を有する化合物に対応する一般式(II)によって表される化合物に関する。
【0039】
さらにより好ましくは、一般式(II)によって表される化合物は、式中XおよびXが水素原子であり、有利には、式中、XおよびXがアルキル基である化合物である。
【0040】
本発明の別の特定の目的は、一般式(II)(式中、X、X、X、XおよびXはアルキル基である)によって表される化合物に関する。
【0041】
本発明の別の特定の目的は、一般式(II)(式中、XおよびXはアルキル基であり、X、X、XおよびXは水素原子である)によって表される化合物に関する。
【0042】
本発明の特定の態様に従えば、式(I)によって表される化合物は上記で規定される通りであり、ここで、Xはハロゲン原子またはチオニトロソ基を表すかあるいは先に規定されるような式(G−R−G’−R’(式中、G’は酸素原子もしくはイオウ原子を表す)に対応する。
【0043】
本発明はまた、本発明化合物の光学的および幾何異性体、ラセミ体、互変異性体、塩、水和物ならびに混合物を含む。
【0044】
本発明はまた、被験体への投与後、本発明化合物および/または本発明化合物の代謝物に変換され、本発明化合物に類似の治療活性を示す本発明化合物のプロドラッグを包含する。
【0045】
好適な様式では、GiまたはG’iのうちの少なくとも1つはイオウ原子を表し、ここで、iは値1、2、3、4、5、6、7もしくは8の1つである。
【0046】
本発明の範囲において、上記で規定されるような本発明に従う誘導体は、シスまたはトランス配座を適応することができる。
【0047】
本発明に従えば、用語「アルキル」は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシルまたはシクロヘキシルのようなより詳細には1〜24個、好ましくは1〜10個の炭素原子を有する飽和炭化水素官能基(直鎖、分岐または環式、ハロゲン化されているかもしくはハロゲン化されていない)を示す。1もしくは2個の炭素原子を含有するかまたは2〜7個の炭素原子を含有する基が特に好適である。メチルおよびエチル基はかなり特に好適である。
【0048】
本発明に従えば、用語「アルケニル」は、より詳細には1〜24個、好ましくは1〜10個の炭素原子を有する不飽和炭化水素官能基(直鎖、分岐または環式、ハロゲン化されているかもしくはハロゲン化されていない)を示す。
【0049】
本発明に従えば、用語「アルキル」は、少なくとも1個のハロゲン原子、アルキル、ヒドロキシル、チオール、アルキルオキシ、アルキルチオ、オキシムもしくはチオニトロソ基によって置換されたまたは特に置換されていない芳香族炭化水素基を示す。フェニル基はかなり特に好適である。
【0050】
本発明に従えば、用語「複素環」は、窒素、イオウおよび酸素のような1つもしくはそれ以上のヘテロ原子を含んでなる環式基(飽和または不飽和または芳香族)を示す。それらは、上記で規定したような少なくとも1つのアルキル基で有利に置換することができる。ジチオラン、ピリジン、フラン、チオフェンまたはモルホリンのような複素環が特に好ましい。本発明に関して、複素環のピペリジンおよびピペラジンは、上記で規定されるような少なくとも1つのアルキル基で有利に置換される。
【0051】
チオニトロソという用語は、イオウ原子を介して芳香族環に結合したニトロソ基を指す。
【0052】
アルキルオキシという用語は、酸素原子によって環に結合したアルキル鎖を示す。アルキル鎖については先に規定されている。
【0053】
アルキルチオという用語は、イオウ原子によって芳香族環に結合したアルキル鎖(チオエーテル結合)を指す。アルキル鎖については先に規定されている。
【0054】
ハロゲンという用語は、塩素、臭素、ヨウ素またはフッ素原子を表す。
【0055】
本発明の特定の実施形態に従って、以下に、それらの対応する式で好適な化合物を示す:
1−(4−((R,S)−5−[1,2]ジチオラン−3−イルペンチルオキシ)−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化2】

1−(4−メルカプト−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化3】

1−(4−シクロヘキシルエチルチオ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化4】

1−(2,5−ジヒドロキシ−3,4,6−トリメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化5】

1−(2,5−ジメトキシ−3,4,6−トリメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメトキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化6】

1−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化7】

1−(2,5−ジメトキシフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化8】

1−(4−フェニルエチルオキシフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化9】

1−(4−(モルホリン−4−イルエチルオキシ)フェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化10】

1−(4−(ペンチルチオエチルオキシ)フェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化11】

1−(4−(ペンチルチオエチルオキシ)フェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化12】

1−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン(ene)−1−オン:
【化13】

1−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン(ene)−1−オン:
【化14】

1−(4−((R,S)−5−[1,2]ジチオラン−3−イルペンチルオキシ)フェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化15】

1−(4−((R,S)−5−[1,2]ジチオラン−3−イルペンチルオキシ)フェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化16】

1−(4−メチルチオフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロプ−2−エン(ene)−1−オン:
【化17】

1−(4−メチルチオフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロプ−2−エン(ene)−1−オン:
【化18】

1−(4−シクロヘキシルエチルオキシフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化19】

1−(4−シクロヘキシルエチルオキシフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化20】

1−(4−メチルチオ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化21】

1−(4−メチルチオ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化22】

1−(4−プロピルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化23】

1−(4−プロピルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化24】

1−(4−メトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化25】

1−(4−メトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化26】

1−(4−ヘキシルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化27】

1−(4−ヘキシルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化28】

1−(4−シクロヘキシルエチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化29】

1−(4−シクロヘキシルエチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化30】

1−(4−シクロヘキシルチオエチルオキシフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化31】

1−(4−シクロヘキシルチオエチルオキシフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化32】

1−(2,4,5−トリメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化33】

1−(2,4,5−トリメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化34】

1−(4−シクロヘキシルチオエチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化35】

1−(4−シクロヘキシルチオエチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化36】

1−(4−メチルチオフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3−フルオロフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化37】

1−(4−メチルチオフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3−フルオロフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化38】

1−(2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化39】

1−(2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化40】

1−(4−フェニルオキシフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化41】

1−(4−フェニルオキシフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化42】

1−(4−メトキシ−3−フルオロフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化43】

1−(4−メトキシ−3−フルオロフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化44】

1−(4−メトキシ−3−メチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化45】

1−(4−メトキシ−3−メチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化46】

1−(4−ヘキシルチオ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化47】

1−(4−ヘキシルチオ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化48】

1−(2,5−ジメトキシフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化49】

1−(2,5−ジメトキシフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化50】

1−(3,5−ジメチル−4−(モルホリン−4−イルエチルオキシ)フェニル)−3−(4−エチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン塩酸塩:
【化51】

1−(3,5−ジメチル−4−(モルホリン−4−イルエチルオキシ)フェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化52】

1−(4−ブロモフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジフルオロフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化53】

1−(4−ブロモフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジフルオロフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化54】

1−(4−メトキシ−3−トリフルオロメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化55】

1−(4−メトキシ−3−トリフルオロメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン:
【化56】

【0056】
本発明はまた、式(I)によって表される化合物を調製するための方法を対象物として有する。
【0057】
前記調製の方法は、多くの利点を有する。産業規模で行うことは簡単であり、式(I)によって表される高収率の化合物が提供される。
【0058】
本発明に従う方法は、塩基媒体または酸性媒体において、式(A)によって表される少なくとも1つの化合物と式(B)によって表される少なくとも1つの化合物とを接触させることを含んでなり、式(A)および(B)は以下の通りである:
【化57】

式中、X、X、X、X、X、X、XおよびXは上記で規定された通りであり、Xはまたヒドロキシルまたはチオール基を表し得る。酸性または塩基性媒体において前記反応を行うための条件は、当業者の到達内であり、広範な変動が可能である。
【0059】
前記2つの化合物は、化学量論的に比例して、有利に接触される。接触は、室温(約18℃〜25℃の間)で、大気圧において有利に行われる。
【0060】
塩基性媒体では、反応は、水酸化ナトリウムのような水酸化アルカリ金属またはナトリウムエチラートのようなアルカリ金属アルコラートなどの強塩基の存在下で好適に行われる。
【0061】
酸性媒体では、反応は、塩酸などの強酸の存在下で好適に行われる。
【0062】
反応スキームは、以下の通りに示すことができる。
【化58】

【0063】
塩基性媒体における合成は、以下の様式で行うことができる:
1モル等量のケトン(化合物(A))および1モル等量のアルデヒド(化合物(B))を、20モル等量の水酸化ナトリウムのハイドロアルコール溶液に溶解する。混合物を、約18時間、室温(18℃〜25℃の間)で撹拌する。次いで、媒体を、詳細には塩酸で(詳細には、約2のpHに)酸性にする。
【0064】
反応媒体のエバポレーション後、沈殿または固相/液相抽出によって、予想される置換1,3−ジフェニルプロプ−2−エン−1−オンを得ることができる。次いで、それは、シリカゲルクロマトグラフィーまたは結晶化によって精製することができる。
【0065】
酸性性媒体における合成は、以下の様式で行うことができる:
1モル等量のケトン(化合物(A))および1モル等量のアルデヒド(化合物(B))を、塩酸ガスで飽和したエタノール溶液に溶解する。混合物を室温で約6時間撹拌し、特に、減圧エバポレーションによって、溶媒を除去する。置換1,3−ジフェニルプロプ−2−エン−1−オンを、特に、シリカゲル上でのクロマトグラフィーによって精製する。
【0066】
式(I)によって表される化合物を調製するための方法は、以下で中間体化合物と称される化合物の調製を可能にする。本発明はまた、所定の出発物質および得られる中間体化合物を対象物として有し、本発明において提供される。
【0067】
前記中間体化合物は、以下よりなる群においてより好適に選択される:
・1−(4−(ペンチルチオエチルオキシ)フェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
・1−(4−((R,S)−5−[1,2]ジチオラン−3−イルペンチルオキシ)フェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
・1−(4−メチルチオフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
・1−(4−(シクロヘキシルエチルオキシ)フェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
・1−(4−メチルチオ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
・1−(4−メトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
・1−(4−(シクロヘキシルエチルオキシ)−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
・1−(4−(シクロヘキシルチオエチルオキシ)フェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
・1−(2,4,5−トリメチルフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
・1−(4−(シクロヘキシルチオエチルオキシ)−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
・1−(4−メチルチオフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3−フルオロフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
・1−(2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
・1−(4−フェノキシフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
・1−(4−メトキシ−3−フルオロフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
・1−(4−メトキシ−3−メチルフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
・1−(4−ヘキシルチオ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
・1−(2,5−ジメトキシフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
・1−(4−ブロモフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジフルオロフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
・1−(4−メトキシ−3−トリフルオロメチルフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン。
【0068】
本発明はまた、医薬品として、上記のような一般式(I)によって表される化合物を対象物として有する。
【0069】
本発明の別の目的は、薬学的に許容可能な担体中において、可能であれば別の治療および/または化粧品活性薬剤との組み合わせで、上記で規定されるような一般式(I)によって表される少なくとも1つの化合物を含んでなる薬学的および/または化粧品組成物に関する。
【0070】
有利な様式において、それは、循環器系疾患、異脂肪血症、X症候群に伴う病状、糖尿病、肥満、高血圧、炎症性疾患、皮膚疾患(乾癬、アトピー性皮膚炎、ニキビなど)、喘息、酸化ストレスに連結する障害、老化一般、および例えば、特に、化粧品分野における皮膚老化(しわの出現など)の処置のための薬学的および/または化粧品組成物である。
【0071】
さらに、本発明に従う薬学的および/または化粧品組成物は、神経保護に関する予防活性を発揮し、また、脳虚血の急性期における活性な神経保護を提供することができる。有利なことに、それは、グローバルリスクの低下を確実にすることによる脂質および/またはグルコース代謝の調節不全に関連するいくつかの循環器系の危険因子(高脂血症、糖尿病、肥満など)の出現の防止および/または処置のための薬学的および/または化粧品組成物である。
【0072】
本発明はまた、ヒトもしくは動物身体の処置または予防の方法を実施するための薬学的および/または化粧品組成物を調製するための式(I)によって表される少なくとも1つの化合物の使用に関する。
【0073】
本発明はまた、被験体、特にヒトに、上記で規定されるような有効用量の化合物または薬学的組成物を投与することを含んでなる、脂質および/またはグルコース代謝に関する病状を処置するための方法に関する。
【0074】
本発明に従う薬学的組成物は、1つもしくはそれ以上の薬学的に許容可能な賦形剤またはビヒクルを有利に含んでなる。例として、薬学的使用に適合可能であり、当業者に公知である食塩、生理学的、等張、緩衝化溶液などが挙げられる。組成物は、分散剤、溶解剤、安定剤、保存剤などよりなる群において選択される1つもしくはそれ以上の薬剤またはビヒクルを含有することができる。処方(液体および/または注射用および/または固体)において使用することができる薬剤あるいはビヒクルは、特に、メチルセルロース、ハイドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリソルベート80、マンニトール、ゼラチン、ラクトース、植物油、アラビアゴム(acacia)などである。組成物は、おそらく、持続性および/または徐放性放出を確実にする薬学的形態またはデバイスによって、注射用懸濁液、ゲル、オイル、錠剤、坐剤、散剤、カプセル、ソフトカプセルなどとして処方することができる。このタイプの処方のために、セルロース、炭酸塩またはデンプンのような薬剤が有利に使用される。
【0075】
本発明に従う化合物または組成物は、異なる方法および異なる剤形で投与することができる。例えば、それらは、経口または例えば、静脈内、筋肉内、皮下、経皮、動脈内経路などによるような全身経路によって、投与することができる。注射のために、化合物は、例えば、シリンジを介するかまたは輸注によって注射することができる液体懸濁液として一般に処方することができる。注入速度および/または注入用量は、患者、病状、投与方法などに従って、当業者によって適応することができることが理解される。典型的に、化合物は、投与あたり1μg〜2g、好ましくは、投与あたり0.1mg〜1gの範囲の用量で投与される。投与は、場合により、連日行われるかまたは1日数回反復され得る。さらに、本発明に従う組成物は、他の有効成分または薬剤をさらに含んでなることができる。
【0076】
本発明の他の態様および利点は、例示の目的のためであって、限定的方法によるものではない以下の実施例において理解されよう。
【実施例】
【0077】
実施例1:本発明に従う化合物の合成
本発明に従う化合物は、以下に概略する一般的方法に従って調製した。
【0078】
本発明の一般的合成方法の説明:
1,3−ジフェニルプロプ−2−エン−1−オンの合成:
一般的方法1:
酸性媒体における1,3−ジフェニルプロプ−2−エン−1−オンの合成:
ケトン(1eq)およびアルデヒド(1eq)を、塩酸ガスで飽和したエタノール溶液に溶解した。反応物を室温で6時間撹拌し、次いで、溶媒を減圧エバポレーションによって除去した。1,3−ジフェニルプロプ−2−エン−1−オンを、シリカゲル上でのクロマトグラフィーまたは再結晶によって精製した。
【0079】
一般的方法2:
水酸化ナトリウムの存在下における1,3−ジフェニルプロプ−2−エン−1−オンの合成:
ケトン(1eq)およびアルデヒド(1eq)を、水酸化ナトリウム(20eq)のハイドロアルコール溶液に溶解した。混合物を室温で18時間、撹拌した。媒体は、塩酸でpH=2に酸性化した。
【0080】
反応媒体のエバポレーション後、沈殿または固相/液相抽出によって、1,3−ジフェニルプロプ−2−エン−1−オンを得た。それを、シリカゲルクロマトグラフィーまたは再結晶によって精製した。
【0081】
一般的方法3:
ナトリウムエチラートの存在下における置換1,3−ジフェニルプロプ−2−エン−1−オンの合成:
ナトリウム(1eq)を無水エタノールに溶解した。ケトン(1eq)およびアルデヒド(1eq)を添加した。反応混合物を、室温で12時間、撹拌し、次いで、2N水酸化ナトリウム(5eq)を添加した。混合物を100℃で12時間、保った。6N塩酸水溶液を添加することによって、反応媒体を酸性にした。溶媒を、減圧エバポレーションによって除去した。残渣を、シリカゲル上でのクロマトグラフィーまたは再結晶によって精製した。
【0082】
フェノールまたはチオフェノールのO−アルキル化:
一般的方法4:
フェノール(1eq)またはチオフェノール(1eq)をアセトニトリルに溶解し、ハロゲン化誘導体(1〜10eq)および炭酸カリウム(5eq)を添加した。反応媒体を、還流下、約10時間、激しく撹拌した。ろ過によって塩を除去し、溶媒および過剰の試薬を減圧エバポレーションによって除去し、予想される生成物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。
【0083】
一般的方法5:
アルコール(1eq)、フェノール(1eq)およびトリフェニルホスフィンをジクロロメタンに溶解した。アゾジカルボン酸ジイソプロピル(1eq)を添加し、混合物を12時間、室温で撹拌した。
【0084】
反応媒体を水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧エバポレートした。エバポレーション残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。
【0085】
tert−ブチルエステルの酸加水分解:
一般的方法6:
tert−ブチルエステル(1eq)をジクロロメタンに溶解し、トリフルオロ酢酸(10eq)を添加し、混合物を室温で12時間、撹拌した。得られる生成物を、シリカゲル上でのクロマトグラフィーまたは再結晶によって精製した。
【0086】
本発明化合物を合成するために使用される出発物質の合成:
出発物質1:
4’−(ブロモメチルオキシ)アセトフェノン
【化59】

この化合物は、先に記載の一般的方法4に従い、4’−ヒドロキシアセトフェノンおよびジブロモエタンから合成した。
【0087】
それを、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製した(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル9:1)。
【0088】
1H NMR CDCl δppm:2.55(s,3H)、3.66(t,2H,J=6.50Hz)、4.35(t,2H,J=6.50Hz)、6.94(d,2H,J=7.23Hz)、7.94(d,2H,J=7.23Hz)
【0089】
出発物質2:
4’−(ペンチルチオエチルオキシ)アセトフェノン
【化60】

【0090】
出発物質1(1eq)およびペンタンチオール(penthanethiol)(1eq)をトリエチルアミン(2eq)の存在下でメタノールに溶解した。反応媒体を18時間、再還流し、溶媒を減圧エバポレーションにより除去した。オイルを酢酸エチル中に採取し、2N塩酸水溶液で洗浄した。4’−(ペンチルチオエチルオキシ)アセトフェノンを、シリカゲル上での精製後に得た(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル9:1)。
【0091】
1H NMR CDCl δppm:0.85(m,3H)、1.24−1.39(m,4H)、1.52−1.62(m,2H)、2.50(s,3H)、2.64(t,2H,J=7.2Hz)、2.94(t,2H,J=6.8Hz)、4.14(t,2H,J=6.8Hz)、6.88(d,2H,J=8.7Hz)、7.89(d,2H,J=8.7Hz)
【0092】
出発物質3:
3,5−ジメチル−4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシベンズアルデヒド
【化61】

この化合物は、一般的方法4に従い、4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンズアルデヒドおよびブロモイソ酪酸tert−ブチルから合成した。
【0093】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル8:2)。
【0094】
1H NMR CDCl δppm:1.43(s,6H)、1.49(s,9H)、2.28(s,6H)、7.53(s,2H)、9.88(s,1H)
【0095】
出発物質4:
4’−ヒドロキシ−3’,5’−アセトフェノン
【化62】

2,6−ジメチルフェノール(1eq)を塩化メチレンに溶解し、溶液を0℃に冷却した。次いで、塩化アルミニウム(3eq)および臭化アセチル(2eq)を添加した。混合物を、3時間、室温で撹拌し、次いで、氷上に注いだ。水相をジクロロメタンで抽出し、有機相を中性まで水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶媒を減圧エバポレーションにより除去した。得られた中間体エステルをシリカゲルクロマトグラフィー(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル9:1)によって精製し、次いで、2N水酸化ナトリウム水溶液(2.5eq)中に採取した。混合物を48時間、室温で撹拌し、次いで、希塩酸で酸性にした。沈殿物を、洗浄水が中性のpHに達するまで、水で洗浄した。
【0096】
1H NMR CDCl δppm:2.30(s,6H)、2.54(s,3H)、7.65(s,2H)
【0097】
出発物質5:
4’−((R,S)−5−[1,2]ジチオラン−3−イルペンチルオキシ)アセトフェノン
【化63】

この化合物は、先に記載の一般的方法5に従い、4’−ヒドロキシアセトフェノンおよび(R,S)−5−[1,2]ジチオラン−3−イルペンタノールから合成した。
【0098】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル95:5)。
【0099】
1H NMR CDCl δppm:1.42−1.62(m,4H)、1.62−1.75(m,2H)、1.75−1.89(m,2H)、1.89−1.98(m,1H)、2.42−2.51(m,1H)、2.56(s,3H)、3.08−3.21(m,2H)、3.55−3.61(m,1H)、4.06(t,2H,J=6.2Hz)、6.92(d,2H,J=8.7Hz)、7.93(d,2H,J=8.7Hz)
【0100】
出発物質6:
酢酸(R,S)−2−フェニル−2−(4−ホルミル−1,6−ジメチルフェニルオキシ)エチル
【化64】

この化合物は、一般的方法5に従い、4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンズアルデヒドおよび酢酸2−ヒドロキシ−2−フェニルエチルから合成した。
【0101】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル9:1)。
【0102】
1H NMR CDCl δppm:1.22(t,3H,J=7.35Hz)、2.20(s,6H)、4.16−4.28(m,2H)、5.3(s,1H)、7.38−7.51(m,7H)、9.87(s,1H)
【0103】
出発物質7:
4’−(シクロヘキシルエチル)アセトフェノン
【化65】

この化合物は、先に記載の一般的方法5に従い、4’−ヒドロキシアセトフェノンおよび2−シクロヘキシルエタノールから合成した。
【0104】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル9:1)。
【0105】
1H NMR CDCl δppm:0.90−1.80(m,13H)、2.56(s,3H)、4.07(t,2H,J=6.45Hz)、6.92(d,2H,J=8.80Hz)、7.93(d,2H,J=8.80Hz)
【0106】
出発物質8:
2,6−ジメチルチオアニソール
【化66】

この化合物は、先に記載の一般的方法4に従い、2,6’−ジメチルチオフェノールおよびヨウ化メチルから合成した。
【0107】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル9:1)。
【0108】
1H NMR CDCl δppm:2.28(s,3H)、2.62(s,6H)、7.16(m,3H)
【0109】
出発物質9:
3’,5’−ジメチル−4’−メチルチオアセトフェノン
【化67】

出発物質8(1eq)を塩化メチレンに溶解し、溶液を0℃に冷却し、次いで、塩化アルミニウム(2.5eq)および臭化アセチル(2eq)を添加した。混合物を、72時間、室温で撹拌し、次いで、氷上に注いだ。水相をジクロロメタンで抽出し、有機相を中性まで水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶媒を減圧エバポレーションにより除去した。
【0110】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル9:1)。
【0111】
1H NMR CDCl δppm:2.23(s,3H)、2.54(s,3H)、2.56(s,6H)、7.63(s,2H)
【0112】
出発物質10:
4’−メトキシ−3’,5’−ジメチルアセトフェノン
【化68】

【0113】
この化合物は、先に記載の一般的方法4に従い、出発物質4およびヨウ化メチルから合成した。
【0114】
ろ過による炭酸カリウムの除去および減圧エバポレーションによる溶液の除去後に得られる粗生成物を、対応する中間体化合物の合成に使用した。
【0115】
1H NMR CDCl δppm:2.31(s,6H)、2.54(s,3H)、3.74(s,3H)、7.63(s,2H)
【0116】
出発物質11:
4’−シクロヘキシルエチル−3’,5’−ジメチルアセトフェノン
【化69】

この化合物は、先に記載の一般的方法5に従い、出発物質4および2−シクロヘキシルエタノールから合成した。
【0117】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル85:15)。
【0118】
1H NMR CDCl δppm:0.92−1.80(m,13H)、2.31(s,6H)、2.55(s,3H)、3.86(t,2H,J=7.05Hz)、7.63(s,2H)
【0119】
出発物質12:
4’−(ブロモメチルオキシ)−3’,5’−ジメチルアセトフェノン
【化70】

この化合物は、上記の一般的方法4に従い、出発物質4およびジブロモエタンから合成した。
【0120】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル85:15)。
【0121】
1H NMR CDCl δppm :2.36(s,6H)、2.56(s,3H)、3.68(t,2H,J=6.21Hz)、4.14(t,2H,J=6.21Hz)、7.65(s,2H)
【0122】
出発物質13:
4’−(シクロヘキシルチオエチルオキシ)アセトフェノン
【化71】

この化合物は、上記の一般的方法4に従い、出発物質1およびシクロヘキサンチオールから合成した。
【0123】
1H NMR CDCl δppm:1.08(m,5H)、1.40(m,1H)、1.56(m,2H)、1.80(m,2H)、2.30(s,3H)、2.53(m,1H)、2.69(t,2H,J=6.96Hz)、3.95(t,2H,J=6.96Hz)、6.68(d,2H,J=8.88Hz)、7.69(d,2H,J=8.88Hz)
【0124】
出発物質14:
4’−(シクロヘキシルチオエチルオキシ)アセトフェノン
【化72】

この化合物は、上記の一般的方法4に従い、出発物質12およびシクロヘキサンチオールから合成した。
【0125】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル9:1)。
【0126】
1H NMR CDCl δppm:1.26−1.42(m,5H)、1.59−1.65(m,1H)、1.80(m,2H)、2.00(m,2H)、2.35(s,6H)、2.56(s,3H)、2.75(m,1H)、2.95(t,2H,J=6.81Hz)、3.96(t,2H,J=6.81Hz)、7.64(s,2H)
【0127】
出発物質15:
4’−メトキシ−3’−メチルアセトフェノン
【化73】

この化合物は、上記の一般的方法4に従い、4’−ヒドロキシ−3−メチルアセトフェノンおよびヨウ化メチルから合成した。
【0128】
ろ過による炭酸カリウムの除去および減圧エバポレーションによる溶液の除去後に得られる粗生成物を、対応する中間体化合物の合成に使用した。
【0129】
1H NMR CDCl δppm:2.53(s,3H)、 2.56(s,3H)、3.90(s,3H)、6.85(d,1H,J=8.46Hz)、7.78(s,1H)、7.82(d,1H,J=8.46Hz)
【0130】
出発物質16:
1,3−ジメチル−2−ヘキシルチオベンゼン
【化74】

この化合物は、上記の一般的方法4に従い、2,6−ジメチルチオフェノールおよび臭化ヘキシルから合成した。
【0131】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン)。
【0132】
1H NMR CDCl δppm:0.90(t,3H,J=6.57Hz)、1.27−1.58(m,8H)、2.57(s,6H)、2.66(t,2H,J=7.11Hz)、7.12(m,3H)
【0133】
出発物質17:
3’,5’−ジメチル−4’−ヘキシルチオアセトフェノン
【化75】

出発物質16(1eq)を塩化メチレンに溶解し、溶液を0℃に冷却し、次いで、塩化アルミニウム(1eq)および臭化アセチル(1eq)を添加した。混合物を、2時間、室温で撹拌し、次いで、氷上に注いだ。水相をジクロロメタンで抽出し、有機相を中性まで水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶媒を減圧エバポレーションにより除去した。
【0134】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン)。
【0135】
1H NMR CDCl δppm:0.87(t,3H,J=6.72Hz)、1.22−1.53(m,8H)、2.58(s,3H)、2.59(s,6H)、2.68(t,2H,J=7.23Hz)、7.66(s,2H)
【0136】
出発物質18:
3’,5’−ジメチル−4’−(モルホリン−4−イルエチルオキシ)アセトフェノン
【化76】

出発物質12(1eq)およびモルホリン(0.7eq)をアセトンに溶解し、炭酸カリウム(1eq)を添加した。混合物を72時間、再還流した。炭酸カリウムをろ過により除去し、溶媒を減圧エバポレーションにより除去した。残渣オイルを1N塩酸水溶液中に採取し、酢酸エチルで洗浄した。水相を、炭酸カリウムの添加により塩基性(pH9)にし、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶媒を減圧エバポレーションによって除去した。
【0137】
1H NMR CDCl δppm:2.33(s,6H)、2.54(s,3H)、2.60(t,4H,J=4.70Hz)、2.81(t,2H,J=5.76Hz)、3.76(t,4H,J=4.70Hz)3.93(t,2H,J=5.76Hz)、7.62(s,2H)
【0138】
出発物質19:
3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド
【化77】

2,6−ジフルオロフェノール(1eq)およびヘキサメチレンテトラアミン(2eq)を水/酢酸混合物(10:90)に溶解した。反応混合物を18時間、再還流し、次いで、室温に冷却した。
【0139】
反応混合物をジクロロメタンを抽出し、有機相をプールし、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶媒を減圧エバポレーションにより除去した。
【0140】
1H NMR CDCl δppm:7.35(dd,2H,J=6.57Hz,J=2.82Hz)、9.67(s,1H)
【0141】
出発物質20:
4’−メトキシ−3’−トリフルオロメチルアセトフェノン
【化78】

4−メトキシ−3−トリフルオロメチルベンゼゾニトリル(1eq)を、THF水溶液に溶解した。塩化メチルマグネシウムのTHF溶液(1eq)を添加し、反応混合物を16時間、室温で、次いで、さらに塩化メチルマグネシウム(1eq)添加した後、還流下で1時間、撹拌した。
【0142】
反応混合物を1N塩酸水溶液上に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。有機相を重炭酸カリウム水溶液で中和し、次いで、水で中和し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。溶媒を、減圧エバポレーションによって除去した。
【0143】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル9:1)。
【0144】
1H NMR CDCl δppm:2.60(s,3H)、3.99(s,3H)、7.07(d,1H,J=8.79Hz)、 8.14(d,1H,J=8.79Hz,J=1.77Hz)、8.19(s,1H)
【0145】
本発明化合物を合成するために使用される中間体化合物の合成:
中間体化合物1:
1−(4−(ペンチルチオエチルオキシ)フェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化79】

この化合物は、上記の一般的方法1に従い、出発物質2および4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンズアルデヒドから合成した。
【0146】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル85:15)。
【0147】
1H NMR CDCl δppm:0.91(m,3H)、1.33−1.42(m,4H)、1.59−1.67(m,2H)、2.29(s,6H)、2.64(t,2H,J=7.60Hz)、2.96(t,2H,J=6.80Hz)、4.24(t,2H,J=6.80Hz)、6.97(d,2H,J=8.70Hz)、7.31(s,2H)、7.37(d,1H,J=15.54Hz)、7.72(d,1H,J=15.54Hz)、8.03(d,2H,J=8.70Hz)
【0148】
中間体化合物2:
1−(4−((R,S)−5−[1,2]ジチオラン−3−イルペンチルオキシ)フェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化80】

この化合物は、上記の一般的方法1に従い、出発物質5および4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンズアルデヒドから合成した。
【0149】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル8:2)。
【0150】
1H NMR CDCl δppm:1.45−1.65(m,4H)、1.65−1.77(m,2H)、1.77−1.87(m,2H)、1.87−2.0(m,1H)、2.30(s,6H)、2.43−2.51(m,1H)、3.09−3.22(m,2H)、3.56−3.62(m,1H)、4.04(t,2H,J=6.40Hz)、6.96(d,2H,J=8.50Hz)、7.31(s,2H)、7.41(d,1H,J=15.40Hz)、7.73(d,1H,J=15.40Hz)、8.04(d,2H,J=8.50Hz)
【0151】
中間体化合物3:
1−(4−メチルチオフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化81】

この化合物は、上記の一般的方法1に従い、4’−メチルチオアセトフェノンおよび3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドから合成した。
【0152】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル8:2)。
【0153】
1H NMR CDCl δppm:2.55(s,3H)、6.19(s,1H)、7.32(d,2H,J=8.70Hz)、7.41(1H,J=15.40Hz)、7.63(d,1H,J=15.40Hz)、7.75(s,2H)、7.96(d,2H,J=8.70Hz)
【0154】
中間体化合物4:
1−(4−(シクロヘキシルエチルオキシ)フェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化82】

この化合物は、上記の一般的方法1に従い、出発物質7および3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒドから合成した。
【0155】
生成物を反応媒体において結晶化し、排液し、予め0℃に冷却したタノールで洗浄し、減圧乾燥した。
【0156】
1H NMR CDCl δppm:0.90−1.80(m,13H)、2.30(s,6H)、4.08(t,2H,J=6.54Hz)、6.97(d,2H,J=9.00Hz)、7.30(s,2H)、7.42(d,1H,J=15.50Hz)、7.73(d,1H,J=15.50Hz)、8.03(d,2H,J=9.00Hz)
【0157】
中間体化合物5:
1−(4−メチルチオ−3,5−ジメチル−フェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化83】

この化合物は、上記の一般的方法1に従い、出発物質9および3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒドから合成した。
【0158】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル8:2)。
【0159】
1H NMR CDCl δppm:2.28(s,3H)、2.30(s,6H)、2.64(s,6H)、7.32(s,2H)、7.36(d,1H,J=15.76Hz)、7.72(s,2H)、7.73(d,1H,J=15.76Hz)
【0160】
中間体化合物6:
1−(4−メトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化84】

この化合物は、上記の一般的方法1に従い、出発物質10および3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒドから合成した。
【0161】
生成物を反応媒体において結晶化し、排液し、予め0℃に冷却したタノールで洗浄し、減圧乾燥した。
【0162】
1H NMR CDCl δppm:2.28(s,6H)、2.35(s,6H)、3.77(s,3H)、7.30(s,2H)、7.35d,1H,J=15.63Hz)、 7.70(d,1H,J=15.63Hz)、7.72(s,2H)
【0163】
中間体化合物7:
1−(4−(シクロヘキシルエチルオキシ)−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化85】

この化合物は、上記の一般的方法1に従い、出発物質11および3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒドから合成した。
【0164】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル8:2)。
【0165】
1H NMR CDCl δppm:0.94−1.05(m,2H)、1.16−1.31(m,4H)、1.57−1.82(m,7H)、2.30(s,6H)、2.35(s,6H)、3.86(t,2H,J=7.08Hz)、7.32(s,2H)、7.38(d,1H,J=15.81Hz)、7.71(s,2H)、7.72(d,1H,J=15.81Hz)
【0166】
中間体化合物8:
1−(4−(シクロヘキシルチオエチルオキシ)フェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化86】

この化合物は、上記の一般的方法1に従い、出発物質13および3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒドから合成した。
【0167】
生成物を反応媒体において結晶化し、排液し、予め0℃に冷却したタノールで洗浄した。
【0168】
1H NMR CDCl δppm:1.23−1.42(m,5H)、1.63−1.65(m,1H)、1.79−1.81(m,2H)、2.01−2.08(m,2H)、2.29(s,6H)、2.73−2.81(m,1H)、2.96(t,2H,J=7.08Hz)、4.20(t,2H,J=7.08Hz)、6.97(d,2H,J=8.73Hz)、7.30(s,2H)、7.41(d,1H,J=15.53Hz)、7.73(d,1H,J=15.53Hz)、8.04(d,2H,J=8.73Hz)
【0169】
中間体化合物9:
1−(2,4,5−トリメチルフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化87】

この化合物は、先に記載の一般的方法1に従い、2’,4’,5’−トリメチルアセトフェノンおよび3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒドから合成した。
【0170】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル7:3)。
【0171】
1H NMR CDCl δppm:2.27(s,9H)、2.29(s,3H)、2.38(s,3H)、7.00(d,1H,J=15.90Hz)、7.04(s,1H)、7.23(s,2H)、7.27(s,1H)、7.39(d,1H,J=15.90Hz)
【0172】
中間体化合物10:
1−(4−(シクロヘキシルチオエチルオキシ)−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化88】

この化合物は、先に記載の一般的方法1に従い、出発物質14および3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒドから合成した。
【0173】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル7:3)。
【0174】
1H NMR CDCl δppm:1.32(m,5H)、1.63(m,1H)、1.79(m,2H)、2.03(m,2H)、2.29(s,6H)、2.37(s,6H)、2.75(m,1H)、2.97(t,2H,J=7.05Hz)、3.97(t,2H,J=7.05Hz)、7.30(s,2H)7.37(d,1H,J=15.70Hz)、7.70(d,1H,J=15.70Hz)、7.71(s,2H)
【0175】
中間体化合物11:
1−(4−メチルチオフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3−フルオロフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化89】

この化合物は、先に記載の一般的方法1に従い、4’−メチルチオアセトフェノンおよび3−フルオロ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドから合成した。
【0176】
生成物を反応媒体において結晶化し、排液し、減圧乾燥した。
【0177】
1H NMR CDCl δppm:2.55(s,3H)、7.04(t,1H,J=8.37Hz)、7.30−7.42(m,5H)、7.73(d,1H,J=15.54Hz)、7.95(d,2H,J=8.40Hz)
【0178】
中間体化合物12:
1−(2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化90】

この化合物は、先に記載の一般的方法1に従い、ペンタメチルアセトフェノンおよび3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒドから合成した。
【0179】
生成物を反応媒体において結晶化し、排液し、エタノールにおける再結晶によって精製した。
【0180】
1H NMR CDCl δppm:2.09(s,6H)、2.20(s,6H)、2.22(s,6H)、2.26(s,3H)、6.83(d,1H,J=16.11Hz)、7.05(d,1H,J=16.11Hz)、7.16(s,2H)
【0181】
中間体化合物13:1−(4−フェノキシフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化91】

この化合物は、先に記載の一般的方法1に従い、4’−フェノキシアセトフェノンおよび3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒドから合成した。
【0182】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル7:3)。
【0183】
1H NMR CDCl δppm:2.30(s,6H)、7.05(d,2H,J=8.67Hz)、7.1(d,2H,J=8.47Hz)、7.21(t,1H,J=7.30Hz)、7.31(s,2H)、7.43−7.38(m,3H)、7.75(d,1H,J=15.36Hz)、8.05(d,2H,J=8.47Hz)
【0184】
中間体化合物14:
1−(4−メトキシ−3−フルオロフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化92】

この化合物は、先に記載の一般的方法1に従い、4’−メトキシ−3’−フルオロアセトフェノンおよび’3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒドから合成した。
【0185】
生成物を反応媒体において結晶化し、排液し、次いで、ヘプタンで洗浄した。
【0186】
1H NMR CDCl δppm:2.30(s,6H)、3.98(s,3H)、7.04(t,1H,J=8.30Hz)、7.31(s,2H)、7.35(d,1H,J=15.69Hz)、7.74(d,1H,J=15.69Hz)、7.79−7.87(m,2H)
【0187】
中間体化合物15:1−(4−メトキシ−3−メチルフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
この化合物は、先に記載の一般的方法1に従い、出発物質15および3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒドから合成した。
【化93】

生成物を反応媒体において結晶化し、排液し、次いで、ヘプタンで洗浄した。
【0188】
1H NMR CDCl δppm:2.30(s,9H)、3.92(s,3H)、6.90(d,1H,J=8.45Hz)、7.31(s,2H)、7.43(d,1H,J=15.52Hz)、7.73(d,1H,J=15.52Hz)、7.88(s,1H)、7.93(d,1H,J=8.45Hz)
【0189】
中間体化合物16:
1−(4−ヘキシルチオ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化94】

この化合物は、先に記載の一般的方法1に従い、出発物質17および3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒドから合成した。
【0190】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル8:2)。
【0191】
1H NMR CDCl δppm:0.88(t,3H,J=6.90Hz)、1.20−1.50(m,8H)、2.30(s,6H)、2.63(s,6H)、2.70(t,2H,J=6.9Hz)、7.32(s,2H)、7.36(d,1H,J=15.51Hz)、7.72(s,2H)、7.73(d,1H,J=15.51Hz)
【0192】
中間体化合物17:
1−(2,5−ジメトキシフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化95】

この化合物は、先に記載の一般的方法1に従い、2’,5’−ジメトキシアセトフェノンおよび’3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒドから合成した。
【0193】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル7:3)。
【0194】
1H NMR CDCl δppm:2.27(s,6H)、3.74(s,3H)、3.82(s,3H)、6.93(d,1H,J=8.73Hz)、7.02(dd,1H,J=8.73Hz,J=3.27Hz)、7.14(d,1H,J=3.27Hz)、7.22(d,1H,J=15.81Hz)、7.25(s,2H)、7.53(d,1H,J=15.81Hz)
【0195】
中間体化合物18:
1−(4−ブロモフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジフルオロフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化96】

この化合物は、先に記載の一般的方法1に従い、4’−ブロモアセトフェノンおよび出発物質19から合成した。
【0196】
エタノールを減圧エバポレーションにより除去し、固体を無水エタノールで洗浄した。
【0197】
1H NMR CDCl δppm:5.97(s,1H)、7.18(d,2H,J=8.30Hz)、7.35(d,1H,J=15.36Hz)、7.65(m,3H)、7.89(d,2H,J=8.30Hz)
【0198】
中間体化合物19:
1−(4−メトキシ−3−トリフルオロメチルフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化97】

この化合物は、先に記載の一般的方法1に従い、出発物質20および3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒドから合成した。
【0199】
エタノールを減圧エバポレーションにより除去し、固体を無水エタノールで洗浄した。
【0200】
1H NMR DMSOd δppm:2.22(s,6H)、4.01(s,3H)、7.41(d,1H,J=9.00Hz)、7.52(s,2H)、7.64(d,1H,J=15.40Hz)、8.96(s,1H)、7.76(d,1H,J=15.40Hz)、8.29(d,1H,J=1.60Hz)、8.49(dd,1H,J=9.00Hz,J=1.60Hz)
【0201】
本発明化合物の合成:
本発明化合物1:
1−(4−(ペンチルチオエチルオキシ)フェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化98】

この化合物は、先に記載の一般的方法4に従い、中間体化合物1およびブロモイソ酪酸tert−ブチルから合成した。
【0202】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル9:1)。
【0203】
1H NMR CDCl δppm:0.91(t,3H,J=7.10Hz)、1.37−1.69(m,21H)2.27(s,6H)、2.63(t,2H,J=7.10Hz)、2.93(t,2H,J=7.10Hz)、4.21(t,2H,J=7.10Hz)、6.97(d,2H,J=8.70Hz)、7.28(s,2H)、7.44(d,1H,J=15.81Hz)、7.70(d,1H,J=15.81Hz)、8.03(d,2H,J=8.70Hz)
【0204】
本発明化合物2:
1−(4−(ペンチルチオエチルオキシ)フェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化99】

この化合物は、先に記載の一般的方法6に従い、化合物1から合成した。
【0205】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:ジクロロメタン−メタノール:98:2)。
【0206】
1H NMR CDCl δppm:0.84−0.89(m,3H)、1.39−1.24(m,4H)、1.39(s,6H)、1.50−1.57(m,2H)、2.22(s,6H)、2.61(t,2H,J=7.40Hz)、2.90(t,2H,J=6.20Hz)、4.26(t,2H,J=6.20Hz)、7.09(d,2H,J=8.50Hz)、7.57(s,2H)、7.59(d,1H,J=15.40Hz)、7.83(d,1H,J=15.40Hz)、8.15(d,2H,J=8.50Hz)、12.90(s,1H)
MS(ES−MS):483.2(m−1)
MP℃=85.2−89.8
【0207】
本発明化合物3:
1−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン(ene)−1−オン
【化100】

この化合物は、先に記載の一般的方法1に従い、出発物質3および出発物質4から合成した。
【0208】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:ジクロロメタン(dichloromethan)/メタノール:95:5)。
【0209】
1H NMR CDCl δppm:1.46(s,6H)、1.53(s,9H)、2.27(s,6H)、2.33(s,6H)、7.28(s,2H)、7.43(d,1H,J=15.81Hz)、7.69(d,1H,J=15.81Hz)、7.74(s,2H)
【0210】
本発明化合物4:
1−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン(ene)−1−オン
【化101】

この化合物は、先に記載の一般的方法6に従い、化合物3から合成した。
【0211】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:ジクロロメタン/メタノール:98:2)。
【0212】
1H NMR CDCl δppm:1.39(s,6H)、2.22(s,6H)、2.25(s,6H)、7.33(s,2H)、7.45(d,1H,J=15.5Hz)、7.69(d,1H,J=15.5Hz)、7.75(s,2H)
MS(ES−MS):381.3(m−1)
MP℃=199.3−199.8
【0213】
本発明化合物5:
1−(4−((R,S)−5−[1,2]ジチオラン−3−イルペンチルオキシ)フェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化102】

この化合物は、先に記載の一般的方法4に従い、中間体化合物2およびブロモイソ酪酸tert−ブチルから合成した。
【0214】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル85:15)。
【0215】
1H NMR CDCl δppm:1.43(s,6H)、1.53(m,13H)、1.65−1.75(m,2H)、1.75−1.85(m,2H)、1.85−1.97(m,1H)、2.28(s,6H)、1.46−1.52(m,1H)、3.12−3.21(m,2H)、3.58−3.63(m,1H)、4.05(t,2H,J=6.21Hz)、6.97(d,2H,J=8.30Hz)、7.29(s,2H)、7.45(d,1H,J=15.50Hz)、7.70(d,1H,J=15.50Hz)、8.03(d,2H,J=8.30Hz)
【0216】
本発明化合物6:
1−(4−((R,S)−5−[1,2]ジチオラン−3−イルペンチルオキシ)フェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化103】

この化合物は、先に記載の一般的方法6に従い、化合物5から合成した。
【0217】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:ジクロロメタン/メタノール:98:2)。
【0218】
1H NMR CDCl δppm:1.56(m,10H)、1.67−1.77(m,2H)、1.77−1.90(m,2H)、1.90−1.97(m,1H)、2.30(s,6H)、2.43−2.52(m,1H)、3.11−3.22(m,2H)、3.58−3.63(m,1H)、4.05(t,2H,J=6.20Hz)、6.98(d,2H,J=8.80Hz)、7.31(s,2H)、7.46(d,1H,J=15.80Hz)、7.71(d,1H,J=15.80Hz)、8.03(d,2H,J=8.80Hz)
MS(ES−MS):529.1(M+1)
MP℃:182.7−186.6℃
【0219】
本発明化合物7:
1−(4−メチルチオフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロプ−2−エン(ene)−1−オン
【化104】

この化合物は、先に記載の一般的方法4に従い、中間体化合物3およびブロモイソ酪酸tert−ブチルから合成した。
【0220】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出(eelution):シクロヘキサン/酢酸エチル9:1)。
【0221】
1H NMR CDCl δppm:1.54(s,9H)、1.63(s,6H)、2.56(s,3H)、7.33(d,2H,J=8.50Hz)、7.44(d,1H,J=15.70Hz)、7.62(d,1H,J=15.70Hz)、7.78(s,2H)、7.96(d,2H,J=8.50Hz)
【0222】
本発明化合物8:
1−(4−メチルチオフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロプ−2−エン(ene)−1−オン
【化105】

この化合物は、先に記載の一般的方法6に従い、化合物7から合成した。
【0223】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:ジクロロメタン/メタノール:98:2)。
【0224】
1H NMR CDCl δppm:1.54(s,6H)、2.51(s,3H)、7.41(d,2H,J=8.5Hz)、7.64(d,1H,J=15.4Hz)、8.04(d,1H,J=15.4Hz)、8.15(d,2H,J=8.5Hz)、8.29(s,2H)、12.93(s,1H)
MS(ES−MS):513.2(m−1)
【0225】
本発明化合物10:
1−(4−シクロヘキシルエチルオキシフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化106】

この化合物は、先に記載の一般的方法4に従い、中間体化合物4およびブロモイソ酪酸tert−ブチルから合成した。
【0226】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:ジクロロメタン/シクロヘキサン:7:3)。
【0227】
1H NMR CDCl δppm: 0.90−1.30(m,5H)、1.50(m,16H)、1.73(m,7H)、2.28(s,6H)、4.08(t,2H,J=6.54Hz)、6.97(d,2H,J=8.70Hz)、7.29(s,2H)、7.45(d,1H,J=15.75Hz)、7.70(d,1H,J=15.75Hz)、8.03(d,2H,J=8.70Hz)
【0228】
本発明化合物11:
1−(4−シクロヘキシルエチルオキシフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化107】

この化合物は、先に記載の一般的方法6に従い、化合物10から合成した。
【0229】
精製は、ジクロロメタン/ヘプタンの混合物における沈殿により行った。
【0230】
1H NMR CDCl δppm: 0.90−1.30(m,5H)、1.56(m,7H)、 1.70(m,7H)、2.30(s,6H)、4.09(t,2H,J=6.57Hz)、6.98(d,2H,J=9.09Hz)、7.32(s,2H)、7.4(d,1H,J=15.60Hz)、7.71(d,1H,J=15.60Hz)、8.04(d,2H,J=9.09Hz)
MS(ES−MS):465.3(m+1)
MP℃:134.8−135.3
【0231】
本発明化合物12:
1−(4−メチルチオ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化108】

この化合物は、先に記載の一般的方法4に従い、中間体化合物5およびブロモイソ酪酸tert−ブチルから合成した。
【0232】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル8:2)。
【0233】
1H NMR CDCl δppm:1.50(s,6H)、1.51(s,3H)、1.53(s,9H)、2.28(s,6H)、2.63(s,6H)、7.30(s,2H)、7.39(d,1H,J=15.69Hz)、7.69(d,1H,J=15.69Hz)、7.72(s,2H)
【0234】
本発明化合物13:
1−(4−メチルチオ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化109】

この化合物は、先に記載の一般的方法6に従い、化合物12から合成した。
【0235】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:ジクロロメタン/メタノール98:2)。
【0236】
1H NMR DMSOd δppm:1.39(s,6H)、2.22(s,6H)、2.28(s,3H)、2.59(s,6H)、7.56(s,2H)、7.62(d,1H,J=15.37Hz)、7.79(d,1H,J=15.37Hz)、7.89(s,2H)、12.95(s,1H)
MS(ES−MS):412.9(m+1)
MP℃:177.0−179.0
【0237】
本発明化合物14:
1−(4−プロピルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化110】

この化合物は、先に記載の一般的方法4に従い、化合物3および臭化プロピルから合成した。炭酸カリウムの除去および減圧エバポレーションによる溶液の除去後に得られる粗生成物を、化合物15の合成に使用した。
【0238】
1H NMR CDCl δppm:1.09(t,3H,J=7.41Hz)、1.46(s,6H)、1.58(s,9H)、1.83(m,2H)、2.27(s,6H)、2.35(s,6H)、3.78(t,2H,J=6.09Hz)、7.29(s,2H)、7.41(d,1H,J=15.32Hz)、7.68(d,1H,J=15.32Hz)、7.70(s,2H)
【0239】
本発明化合物15:
1−(4−プロピルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化111】

この化合物は、先に記載の一般的方法6に従い、化合物14から合成した。
【0240】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:ジクロロメタン/メタノール95:5)。
【0241】
1H NMR CDCl δppm:1.05(t,3H,J=7.29Hz)、1.39(s,6H)、1.78(m,2H)、2.23(s,6H)、2.32(s,6H)、3.78(m,2H)、7.56(s,2H)、7.58(d,1H,J=16.26Hz)、7.80(d,1H,J=16.26Hz)、7.86(s,2H)
MS(ES−MS):424.9(m+1)
MP℃:188.5−189.7
【0242】
本発明化合物16:
1−(4−メトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化112】

この化合物は、先に記載の一般的方法4に従い、中間体化合物6およびブロモイソ酪酸tert−ブチルから合成した。
【0243】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル95:5)。
【0244】
1H NMR CDCl δppm:1.47(s,9H)、1.53(s,6H)、2.29(s,6H)、2.31(s,6H)、3.79(s,3H)、7.30(s,2H)、7.40(d,1H,J=15.50Hz)、7.70(d,1H,J=15.50Hz)、7.71(s,2H)
【0245】
本発明化合物17:
1−(4−メトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化113】

この化合物は、先に記載の一般的方法6に従い、化合物16から合成した。
【0246】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:ジクロロメタン/メタノール98:2)。
【0247】
1H NMR CDCl δppm:1.57(s,6H)、2.31(s,6H)、2.38(s,6H)、 3.79(s,3H)、7.33(s,2H)、7.43(d,1H,J=15.81Hz)、7.71(d,1H,J=15.81Hz)、7.72(s,2H)
MS(ES−MS):396.9(m+1)
MP℃:166.6−168.8
【0248】
本発明化合物18:
1−(4−ヘキシルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化114】

この化合物は、先に記載の一般的方法4に従い、化合物3および臭化ヘキシルから合成した。炭酸カリウムの除去および減圧エバポレーションによる溶液の除去後に得られる粗生成物を、化合物19の合成に使用した。
【0249】
1H NMR CDCl δppm:0.93(t,3H,J=8.58Hz)、1.37(m,4H)、1.47(s,6H)、1.53(m,11H)、1.83(m,2H)、2.28(s,6H)、2.36(s,6H)、3.82(t,2H,J=6.54Hz)、7.29(s,2H)、7.40(d,1H,J=15.57Hz)、7.70(d,1H,J=15.57Hz)、7.71(s,2H)
【0250】
本発明化合物19:
1−(4−ヘキシルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化115】

この化合物は、先に記載の一般的方法6に従い、化合物18から合成した。
【0251】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:ジクロロメタン/メタノール95:5)。
【0252】
1H NMR CDCl δppm:0.93(t,3H,J=7.02Hz)、1.37(m,4H)、1.50(m,2H)、1.56(s,6H)、1.83(m,2H)、2.30(s,6H)、2.34(s,6H)、3.82(t,2H,J=6.57Hz)、7.32(s,2H)、7.42(d,1H,J=15.48Hz)、7.69(d,1H,J=15.48Hz)、7.71(s,2H)
MS(ES−MS):466.9(m+1)
MP℃:171.0−172.0
【0253】
本発明化合物20:
1−(4−シクロヘキシルエチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化116】

この化合物は、先に記載の一般的方法4に従い、中間体化合物7およびブロモイソ酪酸tert−ブチルから合成した。
【0254】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル85:15)。
【0255】
1H NMR CDCl δppm:0.94−1.53(m,28H)、2.28(s,6H)、2.35(s,6H)、3.86(t,2H,J=6.75Hz)、7.29(s,2H)、7.41(d,1H,J=15.76Hz)、7.70(d,1H,J=15.76Hz)、7.71(s,2H)
【0256】
本発明化合物21:
1−(4−シクロヘキシルエチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化117】

この化合物は、先に記載の一般的方法6に従い、化合物20から合成した。
【0257】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:ジクロロメタン/メタノール98:2)。
【0258】
1H NMR CDCl δppm:0.97−1.04(m,2H)、1.16−1.34(m,4H)、1.56(s,6H)、1.63−1.82(m,7H)、2.30(s,6H)、2.35(s,6H)、3.86(t,2H,J=6.60Hz)、7.32(s,2H)、7.43(d,1H,J=15.81Hz)、7.70(d,1H,J=15.81Hz)、7.71(s,2H)
MS(ES−MS):492.9(m+1)
MP℃:166.4−167.7
【0259】
本発明化合物22:
1−(4−シクロヘキシルチオエチルオキシフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化118】

この化合物は、先に記載の一般的方法4に従い、中間体化合物8およびブロモイソ酪酸tert−ブチルから合成した。
【0260】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル7:3)。
【0261】
1H NMR CDCl δppm:1.29(m,5H)、1.46(s,6H)、1.53(s,9H)、1.62(m,1H)、1.80(m,2H)、2.03(m,2H)、2.27(s,6H)、2.75(m,1H)、2.95(t,2H,J=6.81Hz)、4.20(t,2H,J=6.81Hz)、6.97(d,2H,J=9.24Hz)、7.28(s,2H)、7.43(d,1H,J=15.78Hz)、7.70(d,1H,J=15.78Hz)、8.03(d,2H,J=9.24Hz)
【0262】
本発明化合物23:
1−(4−シクロヘキシルチオエチルオキシフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化119】

この化合物は、先に記載の一般的方法6に従い、化合物22から合成した。
【0263】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:ジクロロメタン/メタノール98:2)。
【0264】
1H NMR CDCl δppm:1.27−1.38(m,4H)、1.56(s,6H)、1.63−1.66(m,2H)、1.79−1.81(m,2H)、2.01−2.04(m,2H)、2.30(s,6H)、2.76−2.77(m,1H)、2.96(t,2H,J=7.08Hz)、4.21(t,2H,J=7.08Hz)、6.97(d,2H,J=8.61Hz)、7.31(s,2H)、7.41(d,1H,J=15.60Hz)、7.73(d,1H,J=15.60Hz)、8.04(d,2H,J=8.61Hz)
MS(Maldi−Tof):496.67(m+1)
MP℃:112.3−114
【0265】
本発明化合物24:
1−(2,4,5−トリメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化120】

この化合物は、先に記載の一般的方法4に従い、中間体化合物9およびブロモイソ酪酸tert−ブチルから合成した。
【0266】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル8:2)。
【0267】
1H NMR CDCl δppm:1.40−1.65(m,15H)、2.22(s,6H)、2.25(s,3H)、2.28(s,3H)、2.35(s,3H)、7.00(s,1H)、7.01(d,1H,J=15.70Hz)、7.18(s,2H)、7.24(s,1H)、7.35(d,1H,15.70Hz)
【0268】
本発明化合物25:
1−(2,4,5−トリメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化121】

この化合物は、先に記載の一般的方法6に従い、化合物24から合成した。
【0269】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:ジクロロメタン(dichlroromethane)/メタノール98:2)。
【0270】
1H NMR CDCl δppm:1.55(s,6H)、2.27(s,6H)、2.27−2.30(m,6H)、2.39(s,3H)、7.05(s,1H)、7.07(d,1H,J=15.24Hz)、7.24(s,2H)、7.28(s,1H)、7.4(d,1H,J=15.78Hz)
MS(ES−MS): 381.2(m+1)
MP℃:168.7−173.3
【0271】
本発明化合物26:
1−(4−シクロヘキシルチオエチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化122】

この化合物は、先に記載の一般的方法4に従い、中間体化合物10およびブロモイソ酪酸tert−ブチルから合成した。
【0272】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル95:5)。
【0273】
1H NMR CDCl δppm:1.27−2.04(m,10H)、1.47(s,6H)、1.53(s,9H)、2.29(s,6H)、2.38(s,6H)、2.75(m,1H)、2.98(t,2H,J=6.84Hz)、3.98(t,2H,J=6.84Hz)、7.29(s,2H)、7.40(d,1H,J=15.63Hz)、7.70(d,1H,J=15.63Hz)、7.71(s,2H)
【0274】
本発明化合物27:
1−(4−シクロヘキシルチオエチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化123】

この化合物は、先に記載の一般的方法6に従い、化合物26から合成した。
【0275】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:ジクロロメタン/メタノール98:2)。
【0276】
1H NMR CDCl δppm:1.26−1.42(m,5H)、1.56(s,6H)、1.62−1.64(m,1H)、1.79−1.81(m,2H)、2.03−2.00(m,2H)、2.3(s,6H)、2.38(s,6H)、2.71−2.78(m,1H)、2.97(t,2H,J=7.00Hz)、3.98(t,2H,J=7.00Hz)、7.32(s,2H)、7.43(d,1H,J=15.78Hz)、7.7(d,1H,J=15.24Hz)、7.71(s,2H)
MS(MALDI−TOF):524.78(m+1)
MP℃:156.0−158.0
【0277】
本発明化合物28:
1−(4−メチルチオフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3−フルオロフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化124】

この化合物は、先に記載の一般的方法4に従い、中間体化合物11およびブロモイソ酪酸tert−ブチルから合成した。
【0278】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル8:2)。
【0279】
1H NMR CDCl δppm:1.43(s,9H)、1.62(s,6H)、2.53(s,3H)、6.95(t,1H,J=8.07Hz)、7.32(d,2H,J=8.64Hz)、7.39(m,3H)、7.72(d,1H,J=15.50Hz)、7.95(d,2H,J=8.64Hz)
【0280】
本発明化合物29:
1−(4−メチルチオフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3−フルオロフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化125】

この化合物は、先に記載の一般的方法6に従い、化合物28から合成した。
【0281】
それは、ジクロロメタン/ヘプタンの70:30混合物における沈殿により精製した。
【0282】
1H NMR CDCl δppm:1.67(s,6H)、2.56(s,3H)、7.09(t,1H,J=8.19Hz)、7.32(m,3H)、7.43(m,2H)、7.73(d,1H,J=15.24Hz)、8.73(d,2H,J=8.73Hz)
MS(ES−MS):375.1(m+1)
MP℃:142.2−144.6
【0283】
本発明化合物30:
1−(2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化126】

この化合物は、先に記載の一般的方法4に従い、中間体化合物12およびブロモイソ酪酸tert−ブチルから合成した。
【0284】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル95:5)。
【0285】
1H NMR CDCl δppm:1.44(s,6H)、1.53(s,9H)、2.11(s,6H)、2.22(s,6H)、2.23(s,6H)、2.28(s,3H)、6.84(d,1H,J=16.26Hz)、7.06(d,1H,J=16.26Hz)、7.16(s,2H)
【0286】
本発明化合物31:
1−(2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化127】

この化合物は、先に記載の一般的方法6に従い、化合物30から合成した。
【0287】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:ジクロロメタン/メタノール98:2)。
【0288】
1H NMR CDCl δppm:1.53(s,6H)、2.11(s,6H)、2.22(s,6H)、2.24(s,6H)、2.28(s,3H)、6.87(d,1H,J=16.20Hz)、7.08(d,1H,J=16.20Hz)、7.19(s,2H)
MS(ES−MS):409.1(m+1)
MP℃:192.8−194.2
【0289】
本発明化合物32:
1−(4−フェニルオキシフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化128】

この化合物は、先に記載の一般的方法4に従い、中間体化合物13およびブロモイソ酪酸tert−ブチルから合成した。
【0290】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル7:3)。
【0291】
1H NMR CDCl δppm:1.47(s,6H)、1.53(s,9H)、2.28(s,6H)、7.02(d,2H,J=8.70Hz)、7.1(d,2H,J=7.92Hz)、7.21(t,1H,J=7.35Hz)、7.29(s,2H)、7.39−7.46(m,3H)、7.73(d,1H,J=16.20Hz)、8.04(d,2H,J=8.70Hz)
【0292】
本発明化合物33:
1−(4−フェニルオキシフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化129】

この化合物は、先に記載の一般的方法6に従い、化合物32から合成した。
【0293】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:ジクロロメタン/メタノール98:2)。
【0294】
1H NMR DMSOd δppm:1.39(s,6H)、2.22(s,6H)、7.08(d,2H,J=8.55Hz)、7.15(d,2H,J=8.01Hz)、7.25(t,1H,J=7.41Hz)、7.47(t,2H,J=7.44Hz)、7.55(s,2H)、7.62(d,1H,J=15.70Hz)、7.82(d,1H,J=15.70Hz)、8.19(d,2H,J=8.55Hz)
MS(ES−MS):430.9(m+1)
MP℃:154.0−156.0
【0295】
本発明化合物34:
1−(4−メトキシ−3−フルオロフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化130】

この化合物は、先に記載の一般的方法4に従い、中間体化合物14およびブロモイソ酪酸tert−ブチルから合成した。
【0296】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル8:2)。
【0297】
1H NMR CDCl δppm:1.50(s,6H)、1.53(s,9H)、2.28(s,6H)、3.98(s,3H)、7.04(t,1H,J=8.07Hz)、7.29(s,2H)、7.39(d,1H,J=15.70Hz)、7.73(d,1H,J=15.70Hz)、7.78−7.86(m,2H)
【0298】
本発明化合物35:
1−(4−メトキシ−3−フルオロフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化131】

この化合物は、先に記載の一般的方法6に従い、化合物34から合成した。
【0299】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:ジクロロメタン/メタノール98:2)。
【0300】
1H NMR DMSOd δppm:1.39(s,6H)、2.22(s,6H)、3.95(s,3H)、7.31(t,1H,J=7.35Hz)、7.57(s,2H)、7.60(d,1H,J=15.78Hz)、7.83(d,1H,J=15.78Hz)、7.,99−8.06(m,2H)
MS(ES−MS):387.1(m+1)
MP℃:167.0−169.0
【0301】
本発明化合物36:
1−(4−メトキシ−3−メチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化132】

この化合物は、先に記載の一般的方法4に従い、中間体化合物15およびブロモイソ酪酸tert−ブチルから合成した。
【0302】
1H NMR CDCl δppm:1.46(s,6H)、1.52(s,9H)、2.27(s,9H)、3.90(s,3H)、6.88(d,1H,J=8.73Hz)、7.28(s,2H)、7.45(d,1H,J=16.11Hz)、7.70(d,1H,J=16.11Hz)、7.87(s,1H)、7.92(dd,1H,J=8.73Hz,J=1.65Hz)
【0303】
本発明化合物37:
1−(4−メトキシ−3−メチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化133】

この化合物は、先に記載の一般的方法6に従い、化合物36から合成した。
【0304】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィー(溶出:ジクロロメタン/メタノール98:2)、続いて、アセトニトリルにおける再結晶により行った。
【0305】
1H NMR CDCl δppm:1.39(s,6H)、2.22(s,6H)、2.24(s,3H)、3.90(s,3H)、7.08(d,1H,J=8.55Hz)、7.56(s,2H)、7.58(d,1H,J=16.71Hz)、7.82(d,1H,J=15.51Hz)、7.99(s,1H)、8.06(d,1H,8.55)、12.95(s,1H)
MS(ES−MS):383.2(m+1)
MP℃:157.0−159.0
【0306】
本発明化合物38:
1−(4−ヘキシルチオ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化134】

この化合物は、先に記載の一般的方法4に従い、中間体化合物16およびブロモイソ酪酸tert−ブチルから合成した。
【0307】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル9:1)。
【0308】
1H NMR CDCl δppm:0.88(t,3H,J=6.84Hz)、1.25−1.62(m,8H)、1.47(s,6H)、1.53(s,9H)、2.29(s,6H)、2.62(s,6H)、2.70(t,2H,J=6.96Hz)、7.30(s,2H)、7.39(d,1H,J=15.90Hz)、7.70(d,1H,J=15.51Hz)、7.71(s,2H)
【0309】
本発明化合物39:
1−(4−ヘキシルチオ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化135】

この化合物は、先に記載の一般的方法6に従い、化合物38から合成した。
【0310】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:ジクロロメタン/メタノール98:2)。
【0311】
1H NMR DMSOd δppm:0.84(m,3H)、1.22−1.40(m,8H)、2.08(s,6H)、2.22(s,6H)、2.58(s,6H)、2.73(t,2H,J=6.90Hz)、7.57(s,2H)、7.63(d,1H,J=15.35Hz)、7.8(d,1H,J=15.35Hz)、7.89(s,2H)MS(ES−MS):483.2(m+1)
MP℃:130.0−132.0
【0312】
本発明化合物40:
1−(2,5−ジメトキシフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化136】

この化合物は、先に記載の一般的方法4に従い、中間体化合物17およびブロモイソ酪酸tert−ブチルから合成した。
【0313】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル7:3)。
【0314】
1H NMR CDCl δppm:1.45(s,6H)、1.52(s,9H)、2.25(s,6H)、3.81(s,3H)、3.86(s,3H)、6.93(d,1H,J=9.24Hz)、7.01(dd,1H,J=8.82Hz,J=2.7Hz)、7.14(d,1H,J=2.8Hz)、7.22(s,2H)、7.26(d,1H,J=15.60Hz)、7.52(d,1H,J=15.60Hz)
【0315】
本発明化合物41:
1−(2,5−ジメトキシフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化137】

この化合物は、先に記載の一般的方法6に従い、化合物40から合成した。
【0316】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:ジクロロメタン/メタノール98:2)。
【0317】
1H NMR DMSOd δppm:1.38(s,6H)、2.19(s,6H)、3.75(s,3H)、3.8(s,3H)、7.00(d,1H,J=2.16Hz)、7.12(m,2H)、7.26(d,1H,J=16.2Hz)、7.37(d,1H,J= 13.5Hz)、7.4(s,2H)
MS(ES−MS):398.3(m−1)
MP℃:油状生成物
【0318】
本発明化合物42:
1−(3,5−ジメチル−4−(モルホリン−4−イルエチルオキシ)フェニル)−3−(4−エチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン塩酸塩
【化138】

この化合物は、先に記載の一般的方法1に従い、出発物質18および3から合成した。減圧エバポレーションによるエタノールの除去後、ジエチルエーテル中の残渣オイルの粉砕後に化合物42を得た。
【0319】
1H NMR CDCl δppm:1.36(t,3H,J=6.84Hz)、1.49(s,6H)、2.24(s,6H)、2.38(s,6H)、3.20(s,2H)、3.50(s,2H)、3.73(d,2H,J=11.04Hz)、4.03(d,2H,J=11.04Hz)、4.30−4.45(m,6H)、7.36(d,1H,J=15.75Hz)、7.28(s,2H)、7.66(m,3H)、13.39(s,1H,N.HCl,交換/D2O)
【0320】
本発明化合物43:
1−(3,5−ジメチル−4−(モルホリン−4−イルエチルオキシ)フェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化139】

化合物42をエタノールに溶解し、2M水酸化ナトリウムを添加した。混合物を、18時間、室温で撹拌し、次いで、水中に注いだ。水相を酢酸エチルで洗浄し、酢酸の添加により中和し、次いで、ジエチルエーテルで抽出した。エーテル相において形成される沈殿を排液し、無水エタノールにおいて再結晶した。
【0321】
1H NMR CDCl δppm:1.50(s,6H)、2.28(s,6H)、2.36(s,6H)、2.89(m,4H)、3.06(t,2H,J=5.46Hz)、3.87(m,4H)、4.06(t,2H,J=5.46Hz)、6.50(s,1H)、7.40(d,1H,J=15.78Hz)、7.27(s,2H)、7.68(m,3H).
【0322】
MS(MALDI−TOF):496(m+1)
MP℃:167−169
【0323】
本発明化合物44:
1−(4−ブロモフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジフルオロフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化140】

この化合物は、先に記載の一般的方法4に従い、中間体化合物18およびブロモイソ酪酸tert−ブチルから合成した。
【0324】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル95:5)。
【0325】
1H NMR CDCl δppm:1.50(s,9H)、1.57(s,6H)、7.38(d,2H,J=8.50Hz)、7.65(d,1H,J=15.78Hz)、7.66(m,3H)、7.89(d,2H,J=8.50Hz)
【0326】
本発明化合物45:
1−(4−ブロモフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジフルオロフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化141】

この化合物は、先に記載の一般的方法6に従い、化合物44から合成した。
【0327】
精製は、ジイソプロピルエーテルにおける再結晶により行った。
【0328】
1H NMR CDCl δppm:1.65(s,6H)、7.24(d,2H,J=8.50Hz)、7.41(d,1H,J=15.84Hz)、7.66(m,3H)、7.89(d,2H,J=8.50Hz)
MS(ES−MS):425(m+1)
MP℃:142
【0329】
本発明化合物46:
1−(4−メトキシ−3−トリフルオロメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化142】

この化合物は、先に記載の一般的方法4に従い、中間体化合物19およびブロモイソ酪酸tert−ブチルから合成した。
【0330】
精製は、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより行った(溶出:シクロヘキサン/酢酸エチル9:1)。
【0331】
1H NMR CDCl δppm:1.47(s,6H)、1.53(s,9H)、2.29(s,6H)、4.00(s,3H)、7.10(d,1H,J=8.65Hz)、7.30(s,2H)、7.40(d,1H,J=15.27Hz)、7.75(d,1H)、8.25(d,1H,J=8.65Hz)、8.28(s,1H)
【0332】
本発明化合物47:
1−(4−メトキシ−3−トリフルオロメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
【化143】

この化合物は、先に記載の一般的方法6に従い、化合物46から合成した。減圧エバポレーションによって溶媒を除去した後、純粋な状態の化合物47が得られた。
【0333】
1H NMR DMSOd δppm:1.40(s,6H)、2.23(s,6H)、4.03(s,3H)、7.43(d,1H,J=8.7Hz)、7.60(s,2H)、7.65(d,1H,J=15.40Hz)、7.88(d,1H,J=15.40Hz)、8.31(s,1H)、8.51(d,1H,J=8.70Hz)、12.80(s,1H).
【0334】
MS(ES−MS):437.3(m+1)
MP℃:182.5
【0335】
実施例2:本発明化合物の抗酸化特性の評価
銅によるLDL酸化に対する保護
試験した本発明化合物は、その調製が上記の実施例に記載されている化合物である。
【0336】
LDL酸化は、重要な変更であり、動脈硬化の確立および発達において顕著な役割を果たしている(ジャーゲンス(Jurgens)、ホッフ(Hoff)ら、1987年)。以下のプロトコルにより、化合物の抗酸化特性を実証することが可能である。他で示さない限り、試薬はSigma(St Quentin、仏国)由来であった。
【0337】
LDLは、レベアウ(Lebeau)ら(レベアウ(Lebeau)、ファーマン(Furman)ら、2000年)により記載された方法に従って調製した。
【0338】
試験化合物の溶液を、重炭酸緩衝液(pH9)中10−2M濃度で調製し、PBSで希釈して、0.1〜100μMの範囲の最終濃度を得た。
酸化の前に、透析によって、LDL調整物からEDTAを取り出した。次いで、100μlの16.6μMCuSO溶液を160μLのLDL(125μgタンパク質/ml)および20μlの試験化合物溶液に添加することによって、30℃で酸化を生じさせた。ジエン(観察対象の種)の形成に続いて、銅の存在または非存在下で化合物で処置したサンプルにおける232nmでの光学密度を測定した。232nmでの光学密度は、サーモスタット付分光光度計(Tecan Ultra 380)において10分間ごとに8時間測定した。分析は3回繰り返して実施した。化合物が、コントロールサンプルと比較して、より長い遅滞期を誘導し、酸化の速度および形成されるジエンの量を減少する場合、化合物は抗酸化活性を有するとみなした。本発明者らは、本発明化合物が少なくとも1つの上記の抗酸化特性を有すること実証するが、これは、本発明化合物が本質的な抗酸化活性を有することを示している。
【0339】
典型的な結果を図1a、1b、1c、2a、2b、2c、3a、4a、4b、4c、5a、5b、5c、6a、6b、6c、7a、7b、7c、8a、8b、8cに示し、本発明に従う化合物の抗酸化特性を例示する。
【0340】
実施例3:細胞培養物に対する本発明化合物の抗酸化特性の測定:
培養プロトコル:
ニューロン、神経芽細胞腫(ヒト)およびPC12細胞(ラット)は、このタイプの研究のために使用される細胞系統であった。PC12細胞はラット褐色細胞種から調製されたものであり、グリーネ(Greene)およびティシェラー(Tischler)(グリーネ(Greene)およびティシェラー、1976年)によって特徴付けられている。これらの細胞は、ニューロンの分化、シグナル伝達およびニューロン死の研究において一般に使用される。PC12細胞を、10%ウマ血清および5%ウシ胎児血清を補充した完全RPMI培地(Invitrogen)において、先に記載(ファリネリ(Farinelli)、パーク(Park)ら、1996年)の通りに増殖させた。
【0341】
内皮および平滑筋細胞の(初代)培養物も使用した。細胞は、Promocell(Promocell GmBH、ハイデルベルグ)から入手し、供給者の指示に従って培養した。
【0342】
細胞を、5〜300μMの範囲の異なる用量の化合物で、24時間、処置した。次いで、細胞を回収し、標的遺伝子の発現の増加を定量PCRによって評価した。
【0343】
mRNA測定:
mRNAを、本発明化合物で処置したかまたは処置しなかった培養細胞から抽出した。抽出は、供給者による指示通りに、Absolutely RNA RT−PCRミニプレップキット(Stratagene、仏国)の試薬により行った。次いで、mRNAを分光光度計によってアッセイし、Light Cycler System(Roche、仏国)上にLight Cycler Fast Start DNA Master Sybr Green Iキット(Roche)を伴う定量RT−PCRによって、定量した。抗酸化酵素、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)、カタラーゼおよびグルタチオンペルオキシダーゼ(GPx)をコードする遺伝子に特異的なプライマー対をプローブとして使用した。β−アクチンおよびシクロフィリン遺伝子に特異的なプライマー対を、コントロールプローブとして使用した。
【0344】
細胞を本発明化合物で処置する場合、定量RT−PCRによって測定される抗酸化酵素遺伝子のmRNA発現の増加を、使用した異なる細胞タイプにおいて実証した。
【0345】
酸化ストレスのコントロール:
培養細胞における酸化性種の測定:
化合物の抗酸化特性もまた、蛍光タグ(その酸化に続いて、蛍光シグナルの出現が認められる)によって評価した。放射される蛍光シグナルの強度の減少は、以下の様式で化合物で処置された細胞において決定される:先に記載の通りに培養したPC12細胞(黒色96ウェルプレート、透明底、Falcon)を、無血清培地中増加用量のH(0.25mM〜1mM)と共に、2および24時間、インキュベートした。インキュベーション後、培地を取り出し、細胞を、PBS中10μMジクロロジヒドロフルオレセイン二酢酸溶液(DCFDA、Molecular Probes,Eugene、米国)と共に、30分間、37℃、5%CO雰囲気中でインキュベートした。次いで、細胞をPBSで濯いだ。酸化タグによって放射された蛍光を、蛍光計(Tecan Ultra 384)上、495nmの励起波長および535nmの発光波長で測定した。結果を酸化型コントロールに対する保護の百分率として表す。
【0346】
蛍光強度は、非処置の細胞よりも本発明化合物と共にインキュベートした細胞の方が低かった。これらの所見は、本発明化合物が、酸化ストレスに供された細胞における酸化種の産生の阻害を促進することを示す。先に記載の抗酸化特性もまた、培養細胞において抗ラジカル保護を誘導するのに有効である。
【0347】
脂質過酸化の測定:
培養細胞(上記の細胞モデル)における脂質過酸化に対する化合物の保護効果を、以下の通りに決定した:異なる細胞系統および初代細胞培養物を先に記載の通りに処置し、細胞上清を処置後に取り出し、細胞を溶解し、タンパク質濃度の決定のために取り出した。脂質過酸化は以下の通りに検出した:
【0348】
脂質過酸化は、マロンジアルデヒド(MDA)のようなアルデヒドの脂質過酸化と反応するチオバルビツール酸(TBA)を使用して測定した。処置後、細胞上清を回収し(900μl)、90μlのブチル化ヒドロキシトルエンを添加した(モルリーレ(Morliere)、モイサン(Moysan)ら、1991年)。15%トリクロロ酢酸を含有する0.25M HClにおける0.375%TBA溶液の1ミリリットルも反応媒体に添加した。混合物を80℃で15分間、加熱し、氷上で冷却し、有機相をブタノールで抽出した。有機相を、Shimazu1501分光蛍光計(Shimadzu Corporation、京都、日本)上での分光蛍光分析(λexc=515nmおよびλem=550nm)によって分析した。TBARSを、標準としてテトラ−エトキシプロパンを使用するMDA等価物として表す。結果を、タンパク質濃度について正規化した。
【0349】
本発明化合物で処置した細胞において観察された脂質過酸化の減少から、先の結果が確認される。
【0350】
本発明化合物は、酸化ストレスの効果を遅らせるおよび/または阻害することを可能にする本質的な抗酸化特性を有利に示す。本発明者らはまた、本発明化合物が抗酸化酵素をコードする遺伝子の発現を誘導することが可能であることを示す。本発明化合物のこれらの特定の特徴により、細胞は酸化ストレスに対してより効果的に攻撃し、従って、フリーラジカル誘導性損傷に対して保護される。
【0351】
実施例4:本発明化合物によるインビトロでのPPAR活性化の評価
試験した本発明化合物は、その調製が上記の実施例に記載されているカルボン酸官能基を有する化合物である。
【0352】
異脂肪血症および糖尿病の処置のために臨床において広範に使用される2つの主な製薬クラス(フィブラート系薬剤およびグリタゾン系薬剤)によって活性化されるPPARサブファミリーの核内受容体は、脂質およびグルコースホメオスタシスにおいて有用な役割を果たす。以下の実験データは、本発明化合物がPPARα、PPARγおよびPPARδをインビトロで活性化することを示す。
【0353】
PPAR活性化を、酵母gal4転写因子のDNA結合ドメインおよび異なるPPARのリガンド結合ドメインからなるキメラの転写活性を測定することによって、RK13類上皮(epitheloid)またはCOS−7細胞系統において、インビトロで試験した。次いで、これらの後者の結果を、以下のプロトコルに従って、細胞系統において確認した。
RK13細胞およびCOS−7細胞についての実施例を示す。
【0354】
培養プロトコル:
RK13細胞はECACC(Porton Down、英国)由来であり、COS−7細胞はATCC(American Type Culture Collection)由来であり、10%(V/V)ウシ胎児血清、100U/mlペニシリン(Gibco、Paisley、英国)および2mM Lグルタミン(Gibco、Paisley、英国)を補充したDMEM培地において増殖させた。培養培地を2日ごとに交換した。細胞を、37℃で、加湿された95%空気/5%CO雰囲気中に保持した。
【0355】
トランスフェクションのために使用されるプラスミドの説明
プラスミドpG5TkpGL3、pRL−CMV、pGal4−hPPARα、pGal4−hPPARγ、pGal4−hPPARδおよびpGal4−φについては、ラスペ(Raspe)、マドセン(Madsen)ら、(1999年)により記載されている。pGal4−mPPARα、pGal4−hPPARγおよびpGal4−hPPARδ構築物は、ヒトPPARα、PPARγおよびPPARδ核内受容体のDEFドメインに対応するPCR増幅DNAフラグメントのpGal4−φベクターにクローニングすることによって得た。
【0356】
トランスフェクション
RK13細胞を24ウェル培養ディッシュに5×10細胞/ウェルで播種し、COS−7細胞を96ウェル培養ディッシュに5×10細胞/ウェルで播種し、レポータープラスミドpG5TkpGL3(50ng/ウェル)で2時間、トランスフェクトし、次いで、発現ベクターpGal4−φ、pGal4−mPPARα、pGal4−hPPARα、pGal4−hPPARγ、pGal4−hPPARδ(100ng/ウェル)および先に記載のプロトコル(ラスペ(Raspe)、マドセン(Madsen)ら、1999年)に従うトランスフェクション効率コントロールベクターpRL−CMV(1ng/ウェル)を、36時間、試験化合物と共にインキュベートした。実験の最後に、細胞を溶解し(Gibco、Paisley、英国)、先に記載のように供給者の指示に従って、RK13細胞についてはDual−LuciferaseTM Reporter Assay Systemキット(Promega、Madison、ウィスコンシン州、米国)で、COS−7細胞についてはSteady Glow Luciferase(Promega)で、ルシフェラーゼ活性を決定した。次いで、細胞抽出物のタンパク質含有量を、供給者により記載の通り、Bio−Rad Protein Assay(Bio−Rad、Munich、独国)により測定した。
【0357】
本発明者らは、本発明化合物で処置し、pGal4−hPPARαプラスミドでトランスフェクトした細胞のルシフェラーゼ活性の増加を実証する。ルシフェラーゼ活性の前記誘導は、本発明化合物がPPARαの活性化因子であることを示す。結果を図9a、10a、11a、12a、13a、14a、15a、16a、17aおよび18aに示し、本発明化合物のPPARα活性化因子特性を例示する。
【0358】
本発明者らは、本発明化合物で処置し、pGal4−hPPARγプラスミドでトランスフェクトした細胞のルシフェラーゼ活性の増加を実証する。ルシフェラーゼ活性の前記誘導は、本発明化合物がPPARγの活性化因子であることを示す。結果を図9b、10b、11b、12b、14b、15bおよび18bに示し、本発明化合物のPPARγ活性化因子特性を例示する。
【0359】
本発明者らは、本発明化合物で処置し、pGal4−hPPARδプラスミドでトランスフェクトした細胞のルシフェラーゼ活性の増加を実証する。ルシフェラーゼ活性の前記誘導は、本発明化合物がPPARδの活性化因子であることを示す。
【0360】
結果を図11c、13b、14cおよび15cに示し、本発明化合物のPPARδ活性化因子特性を例示する。
【0361】
実施例5:本発明化合物の抗炎症特性の評価
炎症反応は、多発性硬化症、アルツハイマー病およびパーキンソン病、脳虚血ならびに頭部外傷を含む多くの神経障害において観察され、炎症もまた、神経変性において重要な因子である。脳卒中では、グリア細胞の第1の反応の1つは、サイトカインおよびフリーラジカルを放出することである。サイトカインおよびフリーラジカルのこのような放出は、ニューロン死をもたらし得る脳における炎症反応を生じる(ロスウェル(Rothwell)、1997年)。
【0362】
細胞系統および初代細胞を、上記のように培養した。
【0363】
LPS(リポ多糖)細菌内毒素(大腸菌(Escherichia coli)0111:B4)(Sigma、仏国)を、蒸留水中で再構成し、4℃で保存した。細胞を、LPS1μg/mlで24時間、処置した。他の因子からの干渉を回避するために、培養培地を完全に交換した。
【0364】
TNF−αは、ストレス(例えば、酸化ストレス)に対する炎症反応における重要な因子である。LPSの増加用量による刺激に対して応答するTNF−α分泌を評価するために、刺激された細胞の培養培地を取り出し、TNF−αをELISA−TNF−αキット(Immunotech、仏国)でアッセイした。サンプルを、標準曲線(チャン(Chang)、ハドソン(Hudson)ら、2000年)の範囲にあるように、50倍希釈した。
【0365】
化合物の抗炎症特性を、以下のように特徴付けた:細胞培養培地を完全に交換し、細胞を試験化合物と共に、2時間、インキュベートし、その後、LPSを1μg/mlの最終濃度で培養培地に添加した。24時間のインキュベーション後、細胞上清を回収し、直接処置しない場合、−80℃で保存した。細胞を溶解し、供給者の指示に従って、Bio−Rad Protein Assayキット(Bio−Rad、Munich、独国)でタンパク質を定量した。
【0366】
試験化合物による処置によって誘導されるTNF−α分泌における減少の測定は、g/ml/μgタンパク質およびコントロールに対する百分率として表される。これらの結果は、本発明化合物が抗炎症特性を有することを示す。
【0367】
実施例6:インビボでの脂質代謝に対する効果の評価
試験した本発明化合物は、その調製が上記の実施例に記載されている化合物である。
【0368】
動脈硬化(先進国における罹患率および死亡率の原因の上位の1つ)の発達に関与する異脂肪血症の処置のためのヒト医学において広範に使用されているフィブラート系薬剤は、PPARα核内受容体の強力な活性化因子である。後者は、輸送(Apo AI、ApoAIIおよびApoC−IIIのようなアポリポタンパク質、FATのような膜輸送体)または脂質の異化(ACO、CPT−IもしくはCPT−II)に関与する遺伝子の発現を調節する。従って、げっ歯類およびヒトでは、PPARα活性化因子による処置は、血漿コレステロールおよびトリグリセリドレベルの減少をもたらす。
【0369】
循環トリグリセリドおよびコレステロールレベルの減少を実証し、また、循環器系疾患を防止するおよび/または処置するための本発明化合物の興味を強調するために、以下のプロトコルを設計した。
【0370】
動物の処置
Apo E2/E2トランスジェニックマウスを、12時間の明/暗サイクル、20±3℃の一定温度で収容した。1週間の順応期間後、マウスを秤量し、体重の分布が均質となるように選択された6匹の動物からなる群に分けた。試験化合物をカルボキシメチルセルロースに懸濁し、胃洗浄により、示された用量を、7日間、1日1回投与した。動物は自由に食物および水を摂取した。実験の終了時に、動物を秤量し、麻酔下で屠殺した。血液をEDTA上に回収した。血漿を、3000rpmで20分間の遠心分離により単離した。肝臓サンプルを取り出し、後の分析のために液体窒素において凍結保存した。
【0371】
血清脂質およびアポリポタンパク質の決定
血漿中脂質濃度(総コレステロールおよび遊離コレステロール、トリグリセリドおよびリン脂質)を、供給者の指示に従い、比色アッセイ(Boehringer、Mannheim、独国)によって決定した。アポリポタンパク質AI、AIIおよびCIIIの血漿濃度を、先に記載(ラスペ(Raspe)ら、1999年、アセットG(Asset G)ら、Lipids、1999年)の通りに決定した。
【0372】
図19a、19b、19cおよび19dに結果の一例を示すが、ここで、トリグリセリドおよびコレステロール代謝に対する化合物2の活性を例示する。
【0373】
図20a、20b、20cおよび20dは、トリグリセリドおよびコレステロール代謝に対する化合物13、33および39の活性を例示する。
【0374】
RNA分析
先に記載(ラスペ(Raspe)ら、1999年)のように、全RNAを、チオシアン酸グアニジン/フェノール酸/クロロホルムの混合物での抽出により、肝臓断片から単離した。メッセンジャーRNAを、Light Cycler System (Hoffman−La Roche、Basel、瑞国)上のLight Cycler Fast Start DNA Master Sybr Green Iキット(Hoffman−La Roche、Basel、瑞国)を伴う半定量または定量RT−PCRによって、定量した。ACO、Apo CIIIおよびApoII遺伝子に特異的なプライマー対をプローブとして使用した。36B4、β−アクチンおよびシクロフィリン遺伝子に特異的なプライマー対を、コントロールプローブとして使用した。あるいは、先に記載のプロトコル(ラスペ(Raspe)ら、1999年)に従って、ノーザンブロットまたはドットブロットにより、全RNAを分析した。
【0375】
実施例7:脳虚血−再潅流モデルにおける本発明化合物の神経保護効果の評価
予防モデル:
1.動物の処置
1.1 動物および化合物の投与
C57black/6マウス(野生型)をこの実験のために使用した。
【0376】
動物を、12時間の明−暗サイクル、20℃±3℃の温度で維持した。水および食物は自由に摂取させた。食物摂取および増加重量を記録した。
【0377】
中大脳動脈における虚血誘導前の14日間、強制経口により、本発明化合物またはビヒクル(0.5%カルボキシセルロース)を、動物に投与した。
【0378】
1.2中大脳動脈の内管閉塞による虚血誘導−再潅流:
300mg/kg抱水クロラールの腹腔内注入により、動物を麻酔した。直腸プローブを挿入し、体温を37℃±0.5℃に維持した。血圧を、実験全体を通してモニターした。
【0379】
手術用顕微鏡下、頚部の正中切開によって右頚動脈を暴露した。翼口蓋動脈をその器官で結紮し、ナイロンモノフィラメントを挿入するために、外頚動脈において動脈開切部を形成し、該ナイロンフィラメントを緩徐に総頚動脈に進行させ、次いで、中大脳動脈の起点を閉塞するためにに内頚動脈に到達させた。フィラメントを1時間後に引き出して、再潅流を可能にした。
【0380】
2.脳梗塞部容積の測定:
再潅流24時間後、化合物で予め処置したまたは処置しなかった動物をペントバルビタールの過剰投与で安楽死させた。
【0381】
脳を迅速に凍結し、薄切りした。切片をクレシルバイオレットで染色した。脳切片の非染色域を、梗塞によって損傷を受けたものとみなした。脳浮腫について補正するために、面積を測定し、梗塞および2つの半球の容積を次の式:(修正された梗塞の容積=梗塞の容積−(右半球の容積−左半球の容積))によって算出した。
【0382】
処置した動物由来の脳切片の分析から、非処置動物と比較して、梗塞容積の著しい減少が示された。本発明化合物を虚血前に動物に投与する場合(予防効果)、それらは神経保護を誘導することが可能である。
【0383】
3/抗酸化活性の測定:
マウス脳を凍結し、粉砕し、粉体状にまで細かくし、次いで、食塩溶液に再懸濁した。次いで、異なる酵素活性を、以下の著者らに記載されるように、測定した:スーパーオキシドジスムターゼ(フローヘ(Flohe)およびオティング(Otting)1984年);グルタチオンペルオキシダーゼ(パグリア(Paglia)およびバレンタイン(Valentine)1967年);グルタチオンリダクターゼ(スポーナー(Spooner)、デリデス(Delides)ら、1981年);グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(ハビック(Habig)およびジャコビー(Jakoby)1981年);カタラーゼ(アエビ(Aebi)1984年)。
【0384】
前記異なる酵素活性は、本発明化合物で処置した動物由来の脳調製物において増加した。
【0385】
治療または急性期処置モデル
1/中大脳動脈の内管閉塞による虚血誘導/再潅流:
先に記載の動物のような動物をこの実験に使用した。300mg/kg抱水クロラールの腹腔内注入により、動物を麻酔した。直腸プローブを挿入し、体温を37℃±0.5℃に維持した。血圧を、実験全体を通してモニターした。
【0386】
手術用顕微鏡下、頸部の正中切開によって右頚動脈を暴露した。翼口蓋動脈をその器官で結紮し、ナイロンモノフィラメントを挿入するために、外頚動脈において動脈開切部を形成し、該ナイロンフィラメントを緩徐に総頚動脈に進行させ、次いで、中大脳動脈の起点を閉塞するためにに内頚動脈に到達させた。フィラメントを1時間後に引き出して、再潅流を可能にした。
【0387】
2.動物の処置:
最初に虚血−再潅流に供した動物を、経口経路(強制経口)により、24または72時間、1日2回、本発明化合物で処置した。
【0388】
3.脳梗塞部容積の測定
再潅流24または72時間後、化合物で予め処置したまたは処置しなかった動物を、ペントバルビタールの過剰投与で安楽死させた。
【0389】
脳を迅速に凍結し、薄切りした。切片をクレシルバイオレットで染色した。脳切片の非染色域を、梗塞によって損傷を受けたものとみなした。脳浮腫について補正するために、面積を測定し、梗塞および2つの半球の容積を次の式:(修正された梗塞の容積=梗塞の容積−(右半球の容積−左半球の容積))によって算出した。
【0390】
治療処置(急性期の処置)の場合、本発明化合物で処置した動物は、非処置動物よりも少ない脳病巣を有した。事実、虚血−再潅流後に本発明化合物を1回もしくはそれ以上投与した場合、梗塞部容積はより小さかった。
【0391】
実施例8:動脈硬化の動物モデルにおける本発明化合物の保護効果の評価
それらのPPAR活性化因子および抗酸化特性により、本発明化合物は、アテローム斑の進行に対して有益な効果を有する。
【0392】
1.動物の処置
約2箇月齢の雌性ApoE2/E2トランスジェニックマウスを、順応期間および実験全体を通して、12時間の明−暗サイクル、20℃±3℃の一定温度で維持した。
【0393】
1週間の順応期間後、マウスを秤量し、体重の分布が均質となるように選択された8匹の動物からなる群に分けた。
【0394】
動物は自由に食物および水を摂取した。それらは、21%脂肪および0.15%コレステロールを含有する西欧スタイルの食餌を、処置前に2週間、摂取した。
【0395】
この期間の後、試験化合物を示された用量で飼料に添加した。処置期間は6週間であった。
【0396】
動物を秤量し、麻酔下、頚椎脱臼により屠殺した。
【0397】
・心臓をインサイチュで潅流し、次いで、組織学的研究のために調製し、針を右心室に導入して、腹部大動脈を切開した。
【0398】
・実験開始前、次いで、1週間に1回、実験終了時に血液サンプルを採取した。血液をEDTA上に回収した。血漿を、3000rpm、20分間の遠心分離により調製した(血漿コレステロールおよびトリグリセリドの決定)。
【0399】
2/組織学的研究のためのスライスの調製
クレブスリンゲル溶液を10分間添加した。組織を、1晩、10mM PBS中4%PAFで、−4℃で固定化した。次いで、サンプルを100mM PBSで洗浄した。心臓を30%スクロース−Trisに1日間配置し、次いで、減圧下、30分間、OCT(Tissue Teck)に、次いで、OCTを含有するモールドに浸漬し、イソペンタンに浸漬し、液体窒素において冷却した。サンプルを−80℃で保存した。
【0400】
10μm厚の凍結切片を、大動脈弓から、弁が認められなくなるまで切断し、ゼラチン被覆スライド上に回収した。
【0401】
3.組織学的分析
中膜と脈管内膜とを識別するために、スライドをレッドオイルおよびヘマトキシリンで染色した。異なる形態パラメータをOlympus顕微鏡および画像解析システムに具備されたカラーカメラの援助で決定した。損傷領域を、同じコンピュータシステムに具備された図示パネルで手動で定量した。
【0402】
アテローム病巣の全体の面積を、μMで表し、コントロールと比較した。試験した本発明化合物は、病巣面積の顕著な減少を誘導し、病巣進行の低下を反映した。
【0403】
実施例9:樹状細胞分化および成熟に対するインビトロでの本発明化合物の効果
化合物39を、(樹状細胞表現型の獲得をモニターすることによって)単球由来樹状細胞の分化に対するその効果について試験した。
【0404】
これらの実験のために、志願供与者由来の血液サンプル(Etablissement Francais du Sang)および単球を、抗CD14コンジュゲート磁気ビーズ(Miltenyi Biotec)を使用する標準的なプロトコルによって、単離した。次いで、この様式で単離される単球を、サイトカインGM−CSFおよびIL−4(各サイトカインについて20ng/ml)の混合物を含有する培養培地における6日間のインキュベーションによって、誘導して、分化させた。
【0405】
化合物39をt=0で添加すると、樹状細胞表現型の獲得に続いて、細胞表面マーカーCD1aの発現が認められた。従って、本発明者らは、細胞表面でのCD1aの発現をほぼ全体的に阻害することによって、樹状細胞への分化を著しく干渉することを示す(図21)。共刺激分子CD80の発現も若干の程度減少した一方、CD86発現は僅かに増加した(データ示さず)。類似の結果が、本発明化合物13および31で得られた。これらの所見は、本発明化合物が樹状細胞の分化を干渉し、かつ異型の表現型の獲得に対して樹状細胞を刺激することを示唆する。
【0406】
次いで、前記化合物の効果を、LPS(リポ多糖)によって誘導される樹状細胞成熟について研究した。これらの実験について、分化のD6で得られた単球由来樹状細胞を本発明化合物で4時間、プレ処置し、次いで、LPSで16時間、刺激した。この様式では、化合物は、CCR7受容体およびそのELCリガンドのLPS誘導性転写を顕著に干渉することが示された(図22)。図22はまた、炎症性サイトカインTNF−αのLPS誘導性分泌が顕著に減少したことを示す。
【0407】
ELCおよびCCR7(樹状細胞運動性における重要な遺伝子)の発現の減少は、本発明化合物が樹状細胞の二次リンパ器官への移動を阻害し、従って、前記細胞によって誘発される免疫応答の開始を干渉することを示唆する。
【0408】
従って、本発明者らは、化合物31で処置した単球由来樹状細胞は、混合リンパ球反応(MLR)によりナイーブ(naive)なCD4+ T細胞の増殖を誘導する能力がより低かったことを実証する(図23)。この実験のために、増加量の成熟樹状細胞(化合物で処置したまたは処置していない)を、別のドナー由来の固定量のナイーブ(naive)なCD4+ T細胞と共にインキュベートした。5日間のインキュベーション後、BrdU(ブロモデオキシウリジン)を24時間添加し、T細胞におけるその組み入れを、化学発光タグに結合した抗BrdU抗体を伴うELISAによって決定した。
【0409】
実施例10:オボアルブミン(OVA)誘導性アレルギー性喘息のマウスモデルにおけるインビボでの本発明化合物の効果
次いで、オボアルブミン(OVA)誘導性アレルギー性喘息のマウスモデルにおいて、本発明化合物の効果をインビボで分析した。
【0410】
これらの実験のために、マウスを、実験のD0およびD10に、水酸化アルミニウムの存在下で、オボアルブミンの腹腔内注入によって、感作した。D18からD22まで、強制経口により、連日、マウスに本発明化合物(50mg/kg〜200mg/kg)を与えた。エアゾル形態でのオボアルブミンの3連続投与を、D20、D21およびD22に与えた。化合物は、各投与の約1時間前に投与した。マウスをD24に屠殺し、気管支肺胞洗浄液(BAL)を回収して、細胞性(マクロファージ、好酸球、リンパ球、好中球)を決定し、サイトカインIL−5、IL−13、IL−4を測定した。
【0411】
結果は、本発明化合物が樹状細胞の分化および成熟を干渉し、前記細胞の二次リンパ器官への移動を阻害したことを示す。さらに、本発明化合物は、ナイーブ(naive)なCD4+ T細胞の増殖を誘導する能力がより低かった。従って、本発明化合物は、免疫応答の開始を干渉し、従って、喘息の処置のための有利なツールを提示する。
【0412】
参考文献
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【図面の簡単な説明】
【0413】
【図1a】10−4Mの濃度で試験した本発明化合物2(Cpd2)の抗酸化特徴を例示する。図1aは、経時的な共役ジエン形成の動力学を示す。遅滞期は、媒体が化合物2をも含有する場合に314分間であったのに比較して、LDLを銅単独とインキュベートした場合、120分間であった。
【図1b】10−4Mの濃度で試験した本発明化合物2(Cpd2)の抗酸化特徴を例示する。図1bは、ジエン形成の速度を例示し、該速度は、銅単独の存在下では1.8nmol/分/mgLDLであり、化合物2が媒体に存在する場合、僅か0.1nmol/分/mgLDLであった。
【図1c】10−4Mの濃度で試験した本発明化合物2(Cpd2)の抗酸化特徴を例示する。図1cは、経時的に形成される共役ジエンの最大量を例示する。銅単独は、媒体が化合物2をも含有する場合の35nmol/mg(これは、形成される共役ジエンの量の90%減少に対応する)と比較して、372nmol/mgの共役ジエンの形成を誘導した。
【図2a】10−4Mの濃度で試験した本発明化合物4(Cpd4)、化合物6(Cpd6)および化合物8(Cpd8)の抗酸化特徴を例示する。図2aは、共役ジエン形成の動力学を示す。遅滞期は、化合物4、6および8の存在下でのそれぞれ401、205および169分間と比較して、LDLを銅単独とインキュベートした場合、132分間であった。
【図2b】10−4Mの濃度で試験した本発明化合物4(Cpd4)、化合物6(Cpd6)および化合物8(Cpd8)の抗酸化特徴を例示する。図2bは、ジエン形成の速度を例示し、該速度は、銅単独の存在下で2.2nmol/分/mgLDLであった。化合物4、6および8が存在する場合、ジエン酸化反応の速度は、化合物4の存在下で0.2nmol/分/mgまでおよび化合物6または8の存在下で1.7nmol/分/mgまで遅くなった。
【図2c】10−4Mの濃度で試験した本発明化合物4(Cpd4)、化合物6(Cpd6)および化合物8(Cpd8)の抗酸化特徴を例示する。形成されるジエンの合計量(図2c)は、銅単独の存在下では511nmol/mgLDLであるのに対し、化合物4、6および8の存在下でそれぞれ138、443および474nmol/mgであった。
【図3a】本発明化合物11(Cpd11)の抗酸化特徴を例示する。化合物11の抗酸化特質を、10−6M〜3.5×10−5Mの間で含まれる異なる濃度について実証した。化合物11の非存在下では、遅滞期は87.2分間であった。10−6M濃度で開始して、遅滞期は、コントロールに対し、101.5分間に増加した。遅滞期は、用量に関連する様式で増加し、3.3×10−5Mの濃度で210分間の最大値に達した。
【図4a】10−4Mの濃度で試験した本発明化合物19(Cpd19)および化合物23(Cpd23)の抗酸化特徴を例示する。図4aは、共役ジエン形成の動力学を示す。遅滞期は、化合物19および23の存在下でのそれぞれ92.5および96.4分間と比較して、銅単独の存在下では61分間であった。
【図4b】10−4Mの濃度で試験した本発明化合物19(Cpd19)および化合物23(Cpd23)の抗酸化特徴を例示する。化合物19および23の抗酸化特質もまた、ジエン形成の速度の減少として、および形成されるジエンの合計量の減少によって明らかにされた。化合物の非存在下では、ジエン形成速度は、化合物19および23の存在下での1.6および1.3nmol/分/mgLDLと比較して、1.9nmol/分/mgLDL(図4b)であった。
【図4c】10−4Mの濃度で試験した本発明化合物19(Cpd19)および化合物23(Cpd23)の抗酸化特徴を例示する。化合物の非存在下では、形成されるジエンの合計量は、370.9nmol/mgLDL(図4c)であるのに対し、化合物19および23の存在下では346.6および340.3nmol/mgLDLであった。
【図5a】10−4Mの濃度で試験した本発明化合物25(Cpd25)、化合物27(Cpd27)、化合物29(Cpd29)および化合物31(Cpd31)の抗酸化特徴を例示する。図5aは、異なる化合物の存在下におけるLDL酸化の動力学を示し、異なる抗酸化化合物の存在下で増加した。それは、化合物29の存在下で54.9分間であり、化合物25では87.6分間、化合物31では124.5分間に増加し、化合物27の存在下で170.8分間に達した。
【図5b】10−4Mの濃度で試験した本発明化合物25(Cpd25)、化合物27(Cpd27)、化合物29(Cpd29)および化合物31(Cpd31)の抗酸化特徴を例示する。前記化合物の抗酸化特質もまた、LDL酸化速度(図5b)および形成されるジエンの合計量(図5c)によって例示した。LDL酸化速度は、化合物の非存在下で2nmol/分/mgLDLであった(図5b)。化合物は、化合物25の存在下で1.6nmol/分/mgに、および化合物31により1.4nmol/分/mgに酸化の速度の減少を誘導した。酸化速度は化合物27で最小であり、0.8nmol/分/mgに到達した。
【図5c】10−4Mの濃度で試験した本発明化合物25(Cpd25)、化合物27(Cpd27)、化合物29(Cpd29)および化合物31(Cpd31)の抗酸化特徴を例示する。形成されるジエンの合計量は、化合物の非存在下で386nmol/mgLDLであり(図5c)、化合物27の存在下で374nmol/mgならびに化合物25で365nmol/mgおよび化合物31で352nmol/mgであった。
【図6a】10−4Mの濃度で試験した本発明化合物37(Cpd37)の抗酸化特徴を例示する。図6aはLDL酸化の動力学を示す。媒体における化合物の存在は、遅滞期の増加を誘導し、化合物37の存在下で106分間に到達した一方、前記化合物の非存在下では、それは僅か56分間であった。
【図6b】10−4Mの濃度で試験した本発明化合物37(Cpd37)の抗酸化特徴を例示する。LDL酸化の速度の減少および形成されるジエンの量の減少もまた、試験化合物の抗酸化特質を例示する。化合物の非存在下では、酸化速度は、化合物が存在する場合の1.8nmol/分/mgLDLと比較して、2nmol/分/mgLDLであった(図6b)。
【図6c】10−4Mの濃度で試験した本発明化合物37(Cpd37)の抗酸化特徴を例示する。化合物の非存在下では、形成されるジエンの合計量は、360.0nmol/mgLDLであった一方、それは、化合物37の存在下で僅か326.9nmol/mgLDLであった(図6c)。
【図7a】10−4Mの濃度で試験した本発明化合物13(Cpd13)、化合物33(Cpd33)、化合物41(Cpd41)、化合物47(Cpd47)の抗酸化特徴を例示する。図7aはLDL酸化の動力学を示す。抗酸化化合物の非存在下では、遅滞期は67.3分間であったが、異なる化合物の存在下で増加し、化合物41の存在下で100分間の値、化合物47では126.5分間、化合物33では148分間および化合物13では219分間になった。
【図7b】10−4Mの濃度で試験した本発明化合物13(Cpd13)、化合物33(Cpd33)、化合物41(Cpd41)、化合物47(Cpd47)の抗酸化特徴を例示する。図7aはLDL酸化の動力学を示す。媒体における化合物の存在はまた、LDL酸化速度および形成されるジエンの合計量に対する効果を有した。化合物13および33は、ジエン酸化速度の著しい減少を誘導し(図7b)、化合物の非存在下での2.5nmol/分/mgLDLから化合物13および33の存在下でそれぞれ1.5および1.4nmol/分/mgLDLになった。
【図7c】10−4Mの濃度で試験した本発明化合物13(Cpd13)、化合物33(Cpd33)、化合物41(Cpd41)、化合物47(Cpd47)の抗酸化特徴を例示する。図7aはLDL酸化の動力学を示す。唯一化合物33および41は形成されるジエンの合計量の減少を誘導し(図7c)、化合物33および41についてのそれぞれ399および403nmol/mgLDLと比較して、化合物の非存在下では432.5nmol/mgLDLであった。
【図8a】10−4Mの濃度で試験した本発明化合物17(Cpd17)、化合物21(Cpd21)、化合物39(Cpd39)および化合物43(Cpd43)の抗酸化特徴を例示する。LDL酸化の動力学を図8aに示す。化合物の非存在下では、遅滞期は67.3分間であり、化合物43、17および39についてはそれぞれ97、148および133分間に増加した。
【図8b】10−4Mの濃度で試験した本発明化合物17(Cpd17)、化合物21(Cpd21)、化合物39(Cpd39)および化合物43(Cpd43)の抗酸化特徴を例示する。図8bは、LDL酸化の速度を表し、化合物17、39および43の存在下でのそれぞれの1.8、1.2および2.2nmol/分/mgと比較して、化合物の非存在下では2.5nmol/分/mgであった。
【図8c】10−4Mの濃度で試験した本発明化合物17(Cpd17)、化合物21(Cpd21)、化合物39(Cpd39)および化合物43(Cpd43)の抗酸化特徴を例示する。図8cは酸化中に形成されるジエンの合計量を示す。唯一化合物39は形成されるジエンの合計量の顕著な減少を誘導し、化合物の非存在下では432.3nmol/mgであり、化合物39の存在下では371.2nmol/mgであった。共役ジエン形成のより長い遅滞期、ジエン形成の速度の低下および形成されるジエンの合計量の減少は、本発明化合物の抗酸化特徴を確認する3種のパラメータである。
【図9a】RK13細胞においてPPARα/Gal4およびPPARγ/Gal4トランス活性化系を使用する本発明化合物のPPARαおよびPPARγアゴニスト特性の評価を示す。RK13細胞を、24時間について0.01〜10μMの間に含まれる濃度で、化合物2と共にインキュベートした。結果を、異なる処置後の誘導倍率(induction factor)(化合物を伴って得られる発光シグナルと化合物を伴わずに得られる発光シグナルの比)として表す。誘導倍率が高いほど、PPARαまたはPPARγアゴニスト活性は強力である。図9aは、PPARα/Gal4トランス活性化系による化合物2の誘導倍率を示す。これらの誘導倍率の値を以下の表に示す。
【0414】
【表1】

化合物2の誘導倍率は10μM濃度で最大であり、18.49の値に到達した。
【図9b】図9bは、PPARγ/Gal4トランス活性化系による化合物2の誘導倍率を示す。これらの誘導倍率の値を以下の表に示す。
【0415】
【表2】

PPARγ/Gal4系では、誘導倍率は1.31〜31.00の範囲であり、媒体における化合物2の濃度によって増加する。
【図10a】COS−7細胞のPPARα/Gal4、PPARγ/Gal4およびPPARδ/Gal4トランス活性化系における本発明化合物のPPARα、PPARγおよびPPARδアゴニスト特性の評価を示す。COS−7細胞を、異なる濃度の本発明化合物と共に24時間、インキュベートした。結果を、異なる処置後の誘導倍率(化合物を伴って得られる発光シグナルと化合物を伴わずに得られる発光シグナルの比)として表す。図10aは図10bとともに、本発明化合物4(Cpd4)、化合物6(Cpd6)および化合物8(Cpd8)の誘導倍率を示す。図10aは、PPARα/Gal4トランス活性化系による化合物4(Cpd4)、化合物6(Cpd6)および化合物8(Cpd8)の誘導倍率を示す。これらの誘導倍率の値を以下の表に示す。
【0416】
【表3】

最大誘導倍率は、10μMの濃度で化合物4について9.92、化合物6(10μM)について7.01および化合物8(1μM)について15.67であった。
【図10b】図10bは、PPARγ/Gal4トランス活性化系による化合物4、化合物6および化合物8の誘導倍率を示す。これらの誘導倍率の値を以下の表に示す。
【0417】
【表4】

化合物4は10μM濃度で5.82の最大誘導倍率を有した。最大誘導倍率は、化合物6(10μM)について6.83および化合物8(10μM)について2.74であった。
【図11a】本発明化合物13(Cpd13)の誘導倍率を例示する。図11aは、PPARα/Gal4トランス活性化系による化合物13の誘導倍率を示す。これらの誘導倍率の値を以下の表に示す。
【0418】
【表5】

17.05の最大誘導倍率は、1μMの濃度で観察された。
【図11b】図11bは、PPARγ/Gal4トランス活性化系による化合物13の誘導倍率を示す。これらの誘導倍率の値を以下の表に示す。
【0419】
【表6】

4.03の最大値は、1μM濃度で認められた。
【図11c】図11cは、PPARδ/Gal4トランス活性化系による化合物13の誘導倍率を示す。これらの誘導倍率の値を以下の表に示す。
【0420】
【表7】

28.75の最大値は、1μM濃度で認められた。
【図12a】本発明化合物23(Cpd23)の誘導倍率を例示する。図12aは、PPARα/Gal4トランス活性化系による化合物23の誘導倍率を示す。これらの誘導倍率の値を以下の表に示す。
【0421】
【表8】

8.35の最大値は、1μM濃度で認められた。
【図12b】図12bは、PPARγ/Gal4トランス活性化系による化合物23の誘導倍率を示す。これらの誘導倍率の値を以下の表に示す。
【0422】
【表9】

7.24の最大値は、1μM濃度で認められた。
【図13a】本発明化合物29(Cpd29)の誘導倍率を例示する。図13aは、PPARα/Gal4トランス活性化系による化合物29の誘導倍率を示す。これらの誘導倍率の値を以下の表に示す。
【0423】
【表10】

15.75の最大値は、3μM濃度で認められた。
【図13b】図13bは、PPARδ/Gal4トランス活性化系による化合物29の誘導倍率を示す。これらの誘導倍率の値を以下の表に示す。
【0424】
【表11】

87.56の最大値は、10μM濃度で認められた。
【図14a】本発明化合物31(Cpd31)の誘導倍率を示す。図14aは、PPARα/Gal4トランス活性化系による化合物31の誘導倍率を示す。これらの誘導倍率の値を以下の表に示す。
【0425】
【表12】

6.03の最大値は、10μM濃度で認められた。
【図14b】図14bは、PPARγ/Gal4トランス活性化系による化合物31の誘導倍率を示す。これらの誘導倍率の値を以下の表に示す。
【0426】
【表13】

7.79の最大値は、3μM濃度で認められた。
【図14c】図14cは、PPARδ/Gal4トランス活性化系による化合物31の誘導倍率を示す。これらの誘導倍率の値を以下の表に示す。
【0427】
【表14】

11.70の最大値は、10μM濃度で認められた。
【図15a】本発明化合物33(Cpd33)の誘導倍率を例示する。図15aは、PPARα/Gal4トランス活性化系による化合物33の誘導倍率を示す。これらの誘導倍率の値を以下の表に示す。
【0428】
【表15】

20.82の最大値は、0.3μM濃度で認められた。
【図15b】図15bは、PPARγ/Gal4トランス活性化系による化合物33の誘導倍率を示す。これらの誘導倍率の値を以下の表に示す。
【0429】
【表16】

7.99の最大値は、3μM濃度で認められた。
【図15c】図15cは、PPARδ/Gal4トランス活性化系による化合物33の誘導倍率を示す。これらの誘導倍率の値を以下の表に示す。
【0430】
【表17】

90.84の最大値は、3μM濃度で認められた。
【図16a】本発明化合物35(Cpd35)の誘導倍率を例示する。図16aは、PPARα/Gal4トランス活性化系による化合物35の誘導倍率を示す。これらの誘導倍率の値を以下の表に示す。
【0431】
【表18】

24.33の最大値は、1μM濃度で認められた。
【図17a】PPARα/Gal4トランス活性化系による本発明化合物37(Cpd37)の誘導倍率を示す。これらの誘導倍率の値を以下の表に示す。
【0432】
【表19】

19.77の最大値は、1μM濃度で認められた。
【図18a】本発明化合物39(Cpd39)の誘導倍率を示す。図18aは、PPARα/Gal4トランス活性化系による化合物39の誘導倍率を示す。これらの誘導倍率の値を以下の表に示す。
【0433】
【表20】

10.42の最大値は、1μM濃度で認められた。
【図18b】図18bは、PPARγ/Gal4トランス活性化系による化合物39の誘導倍率を示す。これらの誘導倍率の値を以下の表に示す。
【0434】
【表21】

4.86の最大値は、0.3μM濃度で認められた。図に示されるこれらの結果は、試験した本発明化合物がPPARα、PPARγおよび/またはPPARδリガンド活性を示し、従って、これらの核受容体の転写活性化を可能にすることを実証する。
【図19a】50mg/kg/日の用量で化合物を7日間、強制経口により処置したApoE2/E2トランスジェニックマウスのトリグリセリドおよびコレステロール代謝に対する化合物2(Cpd2)、化合物13(Cpd13)、化合物33(Cpd33)および化合物39(Cpd39)による処置の効果を例示する。図19aは、化合物2によって誘導される血漿トリグリセリドおよびコレステロールの減少を例示する。
【図19b】50mg/kg/日の用量で化合物を7日間、強制経口により処置したApoE2/E2トランスジェニックマウスのトリグリセリドおよびコレステロール代謝に対する化合物2(Cpd2)、化合物13(Cpd13)、化合物33(Cpd33)および化合物39(Cpd39)による処置の効果を例示する。19bは、化合物2によって誘導される血漿トリグリセリドおよびコレステロールの減少を例示する。
【図19c】図19cは、排除クロマトグラフィーによって評価され、化合物2による処置によって誘導されるリポ粒子中のトリグリセリドおよびコレステロールの分布を例示する。本来的に大きなリポ粒子におけるトリグリセリドおよびコレステロールの典型的な分布が観察された。このリポ粒子クラスにおけるトリグリセリドおよびコレステロールの減少は、異なる試験化合物による処置の後に認められた。
【図19d】19dは、排除クロマトグラフィーによって評価され、化合物2による処置によって誘導されるリポ粒子中のトリグリセリドおよびコレステロールの分布を例示する。本来的に大きなリポ粒子におけるトリグリセリドおよびコレステロールの典型的な分布が観察された。このリポ粒子クラスにおけるトリグリセリドおよびコレステロールの減少は、異なる試験化合物による処置の後に認められた。
【図20a】50mg/kg/日の用量で化合物を7日間、強制経口により処置したApoE2/E2トランスジェニックマウスのトリグリセリドおよびコレステロール代謝に対する化合物2(Cpd2)、化合物13(Cpd13)、化合物33(Cpd33)および化合物39(Cpd39)による処置の効果を例示する。図20aは、化合物13、33および39によって誘導される血漿トリグリセリドおよびコレステロールの減少を例示する。
【図20b】50mg/kg/日の用量で化合物を7日間、強制経口により処置したApoE2/E2トランスジェニックマウスのトリグリセリドおよびコレステロール代謝に対する化合物2(Cpd2)、化合物13(Cpd13)、化合物33(Cpd33)および化合物39(Cpd39)による処置の効果を例示する。20bは、化合物13、33および39によって誘導される血漿トリグリセリドおよびコレステロールの減少を例示する。
【図20c】図20cは、排除クロマトグラフィーによって評価され、化合物13、33および39による処置によって誘導されるリポ粒子中のトリグリセリドおよびコレステロールの分布を例示する。本来的に大きなリポ粒子におけるトリグリセリドおよびコレステロールの典型的な分布が観察された。このリポ粒子クラスにおけるトリグリセリドおよびコレステロールの減少は、異なる試験化合物による処置の後に認められた。
【図20d】図20dは、排除クロマトグラフィーによって評価され、化合物13、33および39による処置によって誘導されるリポ粒子中のトリグリセリドおよびコレステロールの分布を例示する。本来的に大きなリポ粒子におけるトリグリセリドおよびコレステロールの典型的な分布が観察された。このリポ粒子クラスにおけるトリグリセリドおよびコレステロールの減少は、異なる試験化合物による処置の後に認められた。
【図21】樹状細胞分化による本発明化合物の干渉を例示する。化合物39(10−6M)を、単球の樹状細胞への分化のD0で添加した。分化(サイトカインGM−CSFおよびIL−4の存在下)の6日後、樹状細胞をフローサイトメトリーにより分析した。(−−−):コントロールのアイソタイプを伴う蛍光色素−結合Ab。(黒部分):FITC(イソチオシアン酸フルオレセイン)−結合抗CD1aAbまたはPE(フィコエリトリン)−結合抗CD86Ab。
【図22】樹状細胞のLPS(リポ多糖)誘導性成熟による本発明化合物の干渉を例示する。樹状細胞を、4時間、化合物31、13または39と共にインキュベートし、次いで、LPSで16時間、刺激した。CCR7およびELC転写物を定量的RT−PCRによって分析し、サイトカインTNFαをELISAによって分析した。
【図23】化合物31で処置するかまたは処置せず、ナイーブ(naive)CD4+T細胞と共に7日間インキュベートした増加量の樹状細胞の存在下で行った混合リンパ球反応(MLR)を例示する。T細胞増殖を、BrdU(ブロモデオキシウリジン)の組み入れによって決定した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の一般式(I)によって表される置換1,3−ジフェニルプロプ−2−エン−1−オンから誘導される化合物:
【化1】

であって、式中:
は次の式:G−R(式中、Gは酸素またはイオウ原子であり、Rはグループ1由来の置換基もしくはグループ2由来の置換基によって置換されるアルキル鎖であり、場合により、Rはアリール基によっても置換され得、
グループ1由来の置換基は、式:−COORを有するカルボキシ基、式:−CONRを有するカルバモイル基またはテトラゾリル基よりなる群において選択され、
グループ2由来の置換基は、スルホン酸(−SOH)および式:−SONRを有するスルホンアミド基よりなる群において選択され、
ここで、R、RおよびRは同じであるかあるいは異なり、水素原子または置換されているかもしくは置換されていないアルキル基を表す)に対応する基を表し、
基(ここで、i=1、2、3、4もしくは5)は同じであるかもしくは異なり、ハロゲン原子またはチオニトロソ基を表すかあるいはそれぞれ式(G−R−G’−R’(式中:
・nは値0または1を有し得、
・GおよびG’は同じであるかもしくは異なり、単結合、酸素原子またはイオウ原子を表し、
・RおよびR’は同じであるかもしくは異なり、アルキル、アルケニル、アリールまたは複素環基を表し、
・R’はまた水素原子を表し得る)に対応し、
基(ここで、i=6もしくはi=8)は同じであるかもしくは異なり、ハロゲン原子を表すかまたは式G’−R’(G’およびR’は上記のように規定される)に対応し、XおよびXは同時に水素原子を表さず、
Xi(ここで、i=1、2、3、4、5、6もしくは8)は1,3−ジフェニルプロプ−2−エン−1−オンの芳香環に直接結合する複素環を表さず、
但し、式中、同時に:
・基X、X、X、XもしくはXのうち1つはヒドロキシル基であり、
・Gは酸素原子であり、
・そして基XもしくはXのうち1つは水素原子あるいはハロゲンあるいはヒドロキシルまたはアルキルオキシ基である、
式(I)によって表される化合物は例外であり、
但し、式中、同時に:
・X、XおよびX基は同時に水素原子を表し、
・XおよびX基はG’R’を表し、
・X基はチオニトロソ基またはG’R’基を表し、
・X基はハロゲンまたはG’R’基を表し、
式中、G’は酸素原子、イオウ原子または単結合を表し、R’は飽和、直鎖、分岐または環式アルキル基(ハロゲン化されているかもしくはハロゲン化されていない)あるいは水素原子を表す、
式(I)によって表される化合物は例外である、
化合物。
【請求項2】
およびXは水素原子であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
およびXはアルキル基であることを特徴とする請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
、XおよびXはアルキル基であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
、X、XおよびXは水素原子であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
およびXはアルキル基であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
およびXは水素原子であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
およびXはアルキル基であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項9】
、X、X、XおよびXはアルキル基であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
およびXはアルキル基であり、X、X、XおよびXは水素原子であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
はハロゲン原子またはチオニトロソ基を表すかあるいは請求項1において規定されるような式(G−R−G’−R’(式中、G’は酸素原子もしくはイオウ原子を表す)に対応することを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項12】
GiまたはG’iのうちの少なくとも1つはイオウ原子を表し、ここで、iは値1、2、3、4、5、6、7もしくは8であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項13】
1−(4−((R,S)−5−[1,2]ジチオラン−3−イルペンチルオキシ)−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−メルカプト−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−シクロヘキシルエチルチオ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(2,5−ジヒドロキシ−3,4,6−トリメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(2,5−ジメトキシ−3,4,6−トリメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメトキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(2,5−ジメトキシフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−フェニルエチルオキシフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−(モルホリン−4−イルエチルオキシ)フェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−(ペンチルチオエチルオキシ)フェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−(ペンチルチオエチルオキシ)フェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン(ene)−1−オン;
1−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン(ene)−1−オン;
1−(4−((R,S)−5−[1,2]ジチオラン−3−イルペンチルオキシ)フェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−((R,S)−5−[1,2]ジチオラン−3−イルペンチルオキシ)フェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−メチルチオフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロプ−2−エン(ene)−1−オン;
1−(4−メチルチオフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロプ−2−エン(ene)−1−オン;
1−(4−シクロヘキシルエチルオキシフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−シクロヘキシルエチルオキシフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−メチルチオ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−メチルチオ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−プロピルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−プロピルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−メトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−メトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−ヘキシルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−ヘキシルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−シクロヘキシルエチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−シクロヘキシルエチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−シクロヘキシルチオエチルオキシフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−シクロヘキシルチオエチルオキシフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(2,4,5−トリメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(2,4,5−トリメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−シクロヘキシルチオエチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−シクロヘキシルチオエチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−メチルチオフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3−フルオロフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−メチルチオフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3−フルオロフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−フェニルオキシフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−フェニルオキシフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−メトキシ−3−フルオロフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−メトキシ−3−フルオロフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−メトキシ−3−メチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−メトキシ−3−メチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−ヘキシルチオ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−ヘキシルチオ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(2,5−ジメトキシフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(2,5−ジメトキシフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(3,5−ジメチル−4−(モルホリン−4−イルエチルオキシ)フェニル)−3−(4−エチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン塩酸塩;
1−(3,5−ジメチル−4−(モルホリン−4−イルエチルオキシ)フェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−ブロモフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジフルオロフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−ブロモフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジフルオロフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−メトキシ−3−トリフルオロメチルフェニル)−3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−メトキシ−3−トリフルオロメチルフェニル)−3−(4−カルボキシジメチルメチルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
よりなる群において選択されることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項14】
塩基性媒体または酸性媒体において、式(A)で示される少なくとも1つの化合物と式(B)で示される少なくとも1つの化合物とを接触させることを含んでなることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項において規定されるような式(I)によって表される化合物を調製するための方法であって、式(A)および(B)は:
【化2】

であって、
式中、X、X、X、X、X、X、XおよびXは請求項1〜13のいずれか1項におけるように規定され、Xはまたヒドロキシルまたはチオール基を表し得る、
方法。
【請求項15】
1−(4−(ペンチルチオエチルオキシ)フェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−((R,S)−5−[1,2]ジチオラン−3−イルペンチルオキシ)フェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−メチルチオフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−(シクロヘキシルエチルオキシ)フェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−メチルチオ−3,5−ジメチルフェニルフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−メトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−(シクロヘキシルエチルオキシ)−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−(シクロヘキシルチオエチルオキシ)フェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(2,4,5−トリメチルフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−(シクロヘキシルチオエチルオキシ)−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−メチルチオフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3−フルオロフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−フェノキシフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−メトキシ−3−フルオロフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−メトキシ−3−メチルフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−ヘキシルチオ−3,5−ジメチルフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(2,5−ジメトキシフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−ブロモフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジフルオロフェニル)プロプ−2−エン−1−オン;
1−(4−メトキシ−3−トリフルオロメチルフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
よりなる群において選択されることを特徴とする、中間体化合物。
【請求項16】
医薬品としての請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項17】
薬学的に許容可能な担体中において、場合により別の治療用および/または化粧品用の活性な薬剤と組み合わせて、請求項1〜13のいずれか1項おいて規定されるような一般式(I)によって表される少なくとも1つの化合物を含んでなる、薬学的または化粧品組成物。
【請求項18】
循環器系疾患、異脂肪血症、X症候群に伴う病状、糖尿病、肥満、高血圧、炎症性疾患、皮膚疾患(乾癬、アトピー性皮膚炎、ニキビなど)、喘息、酸化ストレスに関連する障害の処置または老化、一般に、特に皮膚老化の処置を目的とする、請求項17に記載の薬学的または化粧品組成物。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図3a】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図5a】
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【図5b】
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【図5c】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図7a】
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【図7b】
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【図7c】
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【図8a】
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【図8b】
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【図8c】
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【図9a】
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【図9b】
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【図10a】
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【図10b】
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【図11a】
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【図11b】
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【図11c】
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【図12a】
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【図12b】
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【図13a】
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【図13b】
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【図14a】
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【図14b】
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【図14c】
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【図15a】
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【図15b】
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【図15c】
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【図16a】
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【図17a】
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【図18a】
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【図18b】
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【図19a】
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【図19b】
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【図19c】
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【図19d】
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【図20a】
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【図20b】
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【図20c】
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【図20d】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公表番号】特表2007−517841(P2007−517841A)
【公表日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−548344(P2006−548344)
【出願日】平成17年1月7日(2005.1.7)
【国際出願番号】PCT/FR2005/000040
【国際公開番号】WO2005/073184
【国際公開日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【出願人】(506236163)
【氏名又は名称原語表記】GENFIT
【Fターム(参考)】