説明

11β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1型化活性化合物

一般式(I)の化合物の新規のクラス、療法におけるこれらの使用、本化合物を含む薬学的組成物、並びに薬物の製造におけるこれらの使用が記載されている。本化合物は、11-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1型(11βHSD1)の活性を調整し、従ってこのような調整が有益である(たとえば代謝性症候基)疾患の治療に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、置換された二環式または三環式の新規アミド、治療におけるそれらの使用、前記化合物を含む薬学的組成物、医薬の製造における前記化合物の使用、および前記化合物の投与を含む治療方法にも関する。本化合物は、11β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1型(11βHSD1)の活性を調節するので、このような調節が有益である疾病(代謝症候群など)の治療において有用である。
【背景技術】
【0002】
代謝症候群は、世界的に大きな健康上の問題である。アメリカでは、成人集団における有病率は、現在、約25%と推測されており、米国および世界中で、増加し続けている。代謝症候群は、インシュリン抵抗性、異脂肪血症、肥満および高血圧の複合が特徴であり、循環器疾患の罹患率と死亡率の増加をもたらす。代謝症候群に罹った人々は、frank2型糖尿病を発症するリスクが増大し、frank2型糖尿病の有病率も同じく増加している。
【0003】
2型糖尿病では、肥満と異脂肪血症も高頻度で生じ、2型糖尿病患者の約70%は、さらに、高血圧を再び有し、循環器疾患の死亡率が増大する。
【0004】
臨床の現場では、グルココルチコイドが、代謝症候群および2型糖尿病の主な特徴を全て誘導できることが以前から知られていた。
【0005】
11β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1型(11βHSD1)は、主として肝臓と脂肪組織の他、例えば、骨格筋、骨、膵臓、内皮、眼組織および中枢神経系の一定の部分など、複数の組織と臓器中で、活性なグルココルチコイドの局所的生成を触媒する。このため、11βHSD1は、グルココルチコイドが発現されている組織および臓器における、グルココルチコイド作用の局所的な調節物質としての役割を果たしている(Tannin et al.,J.Biol.Chem.,266,16653(1991);Bujalska et al.,Endocrinology,140,3188(1999); Whorwood et al.,J Clin Endocrinol Metab.,86,2296(2001);Cooper et al., Bone,27,375(2000);Davani et al.,J. Biol. Chem.,275,34841(2000);Brem et al.,Hypertension,31,459(1998);Rauz et al.,Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.,42,2037(2001);Moisan et al.,Endocrinology,127,1450(1990))。
【0006】
代謝性症候群および2型糖尿病における11βHSD1の役割は、複数の証拠によって裏付けられている。ヒトでは、非特異的11βHSD1阻害剤のカルベノキソロン(carbenoxolone)による処置が、非肥満の健康なボランティアと2型糖尿病患者において、インシュリン感受性を向上させる。同様に、11βHSD1ノックアウトマウスは、肥満およびストレスによって誘導されたインシュリン抵抗性に対して抵抗状態となる。さらに、このノックアウトマウスは、VLDLトリグリセリドが減少し、HDLコレステロールが増加するという抗アテローム生成性の脂肪特性を示す。逆に、脂肪細胞中に11βHSD1を過剰発現するマウスは、ヒトの代謝症候群と似た表現型である、インシュリン抵抗性および高脂血症および内臓肥満を発症する(Andrews et al.,J.Clin.Endocrinol.Metab.,88,285(2003);Walker et al.,J.Clin.Endocrinol.Metab.,80,3155(1995);Morton et al.,J.Biol.Chem.,276,41293(2001);Kotelevtsev et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,94,14924(1997);Masuzaki et al.,Science,294,2166(2001))。
【0007】
11βHSD1の調節と、それによる活性グルココルチコイドの細胞内レベルの調節のより機構的な側面が、複数のげっ歯類モデルと様々な細胞系で調査されてきた。11βHSD1は、糖新生における律速酵素、すなわちホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼとグルコース-6-ホスファターゼの肝臓での発現を増加させ、前脂肪細胞の脂肪細胞への分化を促進して、肥満を促進し、肝臓のVLDL分泌を直接および間接的に刺激し、肝臓のLDL取り込みを減らし、血管の収縮性を増加させる(Kotelevtsev et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,94,14924(1997);Morton et al.,J.Biol.Chem.276,41293(2001);Bujalska et al.,Endocrinology,140,3188(1999);SOuness et al.,Steroids,67,195(2002),Brindley & Salter,Prog.Lipid Res.,30,349(1991))。
【0008】
WO 01/90090、WO 01/90091、WO 01/90092、WO 01/90093およびWO 01/90094は、ヒトの11β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1型酵素の阻害剤として、様々なチアゾール-スルホンアミドを開示しており、さらに、これらの化合物が、糖尿病、肥満、緑内障、骨粗鬆症、認知疾患、免疫疾患および鬱病を治療する上で有用であり得ることを述べている。
【0009】
本発明者らは、11βHSD1の活性を調節し、活性なグルココルチコイドの細胞内濃度の変化をもたらす新規の置換された二環または三環のアミドを発見した。より具体的には、本発明の化合物は、11βHSD1の活性を阻害し、活性なグルココルチコイドの細胞内濃度の減少をもたらす。このように、本発明の化合物は、活性な細胞内グルココルチコイドレベルの減少が望ましい疾患、例えば、代謝症候群、2型糖尿病、耐糖能障害(IGT)、空腹時高血糖(IFG)、異脂肪血症、肥満、高血圧、糖尿病の後期合併症、循環器疾患、動脈硬化、アテローム性硬化症、筋障害、筋肉疲労、骨粗鬆症、神経変性疾患および精神疾患、並びにグルココルチコイド受容体アゴニストによる治療または療法の副作用などを治療するために使用することができる。
【0010】
本発明の目的は、11βHSD1の活性を調節する化合物、薬学的組成物、前記化合物の使用を提供することである。
【0011】
定義
以下の構造式および本明細書の全体を通じて、以下の用語は、表記の意味を有する。
【0012】
「ハロ」の用語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を含む。
【0013】
「トリハロメチル」の用語は、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、トリブロモメチルおよびトリヨードメチルを含む。
【0014】
「トリハロメトキシ」の用語は、トリフルオロメトキシ、トリクロロメトキシ、トリブロモメトキシおよびトリヨードメトキシを含む。
【0015】
「アルキル」の用語は、指定された数の炭素原子を有する、C1-C8、好ましくはC1-C6直鎖飽和およびメチレン脂肪族炭化水素基、C3-C8分枝飽和炭化水素基を含む。例えば、この定義には、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(Pr)、ブチル(Bu)、ペンチル、ヘキシル、イソプロピル(i-Pr)、イソブチル(i-Bu)、tert-ブチル(t-Bu)、sec-ブチル(s-Bu)、イソペンチル、ネオペンチルなどが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0016】
「アルケニル」の用語は、指定された数の炭素原子を有する、C2-C6直鎖不飽和脂肪族炭化水素基、分枝C3-C6不飽和脂肪族炭化水素基を含む。例えば、この定義には、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、メチルプロペニル、メチルブテニルなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0017】
「アルキニル」の用語は、指定された数の炭素原子を有する、C2-C6直鎖不飽和脂肪族炭化水素基、C4-C6分枝不飽和脂肪族炭化水素基を含む。例えば、この定義には、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、メチルブチニルなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0018】
「飽和または部分飽和の環式、二環式または三環式環系」の用語は、アゼパニル、アゾカニル、1,2,3,4-テトラヒドロ-キノリニル、1,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノリニル、1,2,3,4-テトラヒドロ-キノキサリニル、インドリニル、1,6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン、2-アザ-ビシクロ[4.1.1]オクタン、2-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタニル、7-アザ-ビシクロ[4.1.1]オクタニル、9-アザ-ビシクロ[3.3.2]デカニル、4-アザ-トリシクロ[4.3.1.13,8]ウンデカニル、9-アザ-トリシクロ[3.3.2.03,7]デカニル、8-アザ-スピロ[4.5]デカンを表すが、これらに限定されるものではない。
【0019】
「シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、スピロ[4.5]デシル、ノルピニル、ノルボニル、ノルカリル、アダマンチルなど)」の用語は、指定された数の炭素原子を有する飽和単環、二環、三環またはスピロ炭素環式基を表す。
【0020】
「シクロアルキルアルキル」の用語(例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルエチル、アダマンチルメチルなど)は、表記の数の炭素原子を有するアルキル基または上記定義の置換されたアルキル基を介して結合された、上記定義のシクロアルキル基を表す。
【0021】
「シクロアルケニル」の用語(例えば、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、シクロノネニル、シクロデセニルなど)は、指定された数の炭素原子を有する部分飽和の単環、二環、三環またはスピロ炭素環式基を表す。
【0022】
「シクロアルキルカルボニル」の用語(例えば、シクロプロピルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル)は、カルボニル基を介して結合された、表記の数の炭素原子を有する上記定義のシクロアルキル基を表す。
【0023】
「ヘトシクロアルキルカルボニル」の用語(例えば、1-ピペリジン-4-イル-カルボニル、1-(1,2,3,4)-テトラヒドロ-イソキノリン-6-イル)カルボニル)は、カルボニル基を介して結合された、表記の数の炭素原子を有する上記定義のヘトシクロアルキル基を表す。
【0024】
「ヘトシクロアルキル」の用語(テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジン、ピリダジンなど)は、指定された数の炭素原子と窒素、酸素、硫黄、SOまたはSO2から選択される一または二個のさらなる複素原子または複素基とを有する飽和単環、二環、三環またはスピロ炭素環式基を表す。
【0025】
「ヘトシクロアルキルアルキル」の用語(例えば、テトラヒドロフラニルメチル、テトラヒドロピラニルエチル、テトラヒドロチオピラニルメチルなど)は、表記の数の炭素原子を有するアルキル基または上記定義の置換されたアルキル基を介して結合された、上記定義のヘトシクロアルキル基を表す。
【0026】
「アルキルオキシ」の用語(例えば、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、アリルオキシ、シクロヘキシルオキシ)は、酸素架橋を介して結合された、表記の数の炭素原子を有する上記定義のアルキル基を表す。
【0027】
「アルキルオキシアルキル」の用語(例えば、メチルオキシメチルなど)は、「アルキル」基を介して結合された上記定義のアルキルオキシ基を表す。
【0028】
「アリールオキシ」の用語(例えば、フェノキシ、ナフチルオキシなど)は、酸素架橋を介して結合された下記定義のアリール基を表す。
【0029】
「ヘタリールオキシ」の用語(例えば,2-ピリジルオキシなど)は、酸素架橋を介して結合された下記定義のヘタリール基を表す。
【0030】
「アルキルオキシアルキル」の用語(例えば、メチルオキシメチルなど)は、「アルキル」基を介して結合された上記定義のアルキルオキシ基を表す。
【0031】
「アリールアルキルオキシ」の用語(例えば、フェネチルオキシ、ナフチルメチルオキシなど)は、酸素架橋を介して結合された下記定義のアリールアルキル基を表す。
【0032】
「ヘタリールアルキルオキシ」の用語(例えば、2-ピリジルメチルオキシなど)は、酸素架橋を介して結合された下記定義のヘタリールアルキル基を表す。
【0033】
「ヘタリールオキシアルキル」の用語(例えば、2-ピリジルオキシメチル、2-キノリルオキシエチルなど)は、表記の数の炭素原子を有する「アルキル」基を介して結合された、上記定義のヘタリールオキシ基を表す。
【0034】
「ヘタリールアルキルオキシアルキル」の用語(例えば、4-メトキシメチル-ピリミジン、2-メトキシメチル-キノリンなど)は、表記の数の炭素原子を有する「アルキル」基を介して結合された、上記定義のヘタリールアルキルオキシ基を表す。
【0035】
「アリールアルキルオキシアルキル」の用語(例えば、エトキシメチル-ベンゼン、2-メトキシメチル-ナフタレンなど)は、表記の数の炭素原子を有する「アルキル」基を介して結合された、上記定義のアリールアルキルオキシ基を表す。
【0036】
「アルキルチオ」の用語(例えば、メチルチオ、エチルチオなど)は、硫黄架橋を介して結合された上記定義のアルキル基を表す。
【0037】
「アルキルオキシカルボニル」の用語(例えば、メチルホルミアート、エチルホルミアードなど)は、カルボニル基を介して結合された上記定義のアルキルオキシ基を表す。 「アリールオキシカルボニル」の用語(例えば、フェニルホルミアート、2-チアゾリルホルミアードなど)は、カルボニル基を介して結合された上記定義のアリールオキシ基を表す。
【0038】
「アリールアルキルオキシカルボニル」の用語(例えば、ベンジルホルミアート、フェニルエチルホルミアードなど)は、カルボニル基を介して結合された上記定義の「アリールアルキルオキシ」基を表す。
【0039】
「アリールアルキル」の用語(例えば、ベンジル、フェニルエチル、3-フェニルプロピル、1-ナフチルメチル、2-(1-ナフチル)エチルなど)は、表記の数の炭素原子を有するアルキルまたは上記定義の置換されたアルキル基を介して結合された、下記定義のアリール基を表す。
【0040】
「ヘタリールアルキル」の用語(例えば、(2-フリル)メチル、(3-フリル)メチル、(2-チエニル)メチル、(3-チエニル)メチル、(2-ピリジル)メチル、1-メチル-1-(2-ピリミジル)エチルなど)は、表記の数の炭素原子を有するアルキルまたは上記定義の置換されたアルキル基を介して結合された、下記定義のヘタリール基を表す。
【0041】
「アルキルカルボニル」の用語(例えば、オクチルカルボニル、ペンチルカルボニル、3-ヘキセニルカルボニル)は、カルボニル基を介して結合された、表記の数の炭素原子を有する上記定義のアルキル基を表す。
【0042】
「アリールカルボニル」の用語(例えば、ベンゾイル)は、カルボニル基を介して結合された下記定義のアリール基を表す。
【0043】
「ヘタリールカルボニル」の用語(例えば,2-チオフェニルカルボニル、3-メトキシ-アンスリルカルボニル、オキサゾリルカルボニルなど)は、カルボニル基を介して結合された下記定義のヘタリール基を表す。
【0044】
「アルキルカルボニルアルキル」の用語(例えば、プロパン-2-オン、4,4-ジメチル-ペンタン-2-オンなど)は、表記の数の炭素原子を有する上記定義の「アルキル」基を介して結合された、上記定義のアルキルカルボニル基を表す。
【0045】
「ヘタリールカルボニルアルキル」の用語(例えば、1-ピリジン-2-イル-プロパン-1-オン、1-(1-H-イミダゾール-2-イル)-プロパン-1-オンなど)は、表記の数の炭素原子を有する上記定義のアルキル基を介して結合された、上記定義のヘタリールカルボニル基を表す。
【0046】
「アリールアルキルカルボニル」の用語(例えば、フェニルプロピルカルボニル、フェニルエチルカルボニルなど)は、カルボニル基を介して結合された、表記の数の炭素原子を有する上記定義のアリールアルキル基を表す。
【0047】
「ヘタリールアルキルカルボニル」という用語(例えば、イミダゾリルペンチルカルボニルなど)は、アルキル基がカルボニル基を介して結合されている上記定義のヘタリールアルキル基を表す。
【0048】
「アルキルカルボキシ」の用語(例えば、ヘプチルカルボキシ、シクロプロピルカルボキシ、3-ペンテニルカルボキシ)は、カルボニルが酸素架橋を介して結合されている、上記定義のアルキルカルボニル基を表す。
【0049】
「アリールカルボキシ」の用語(例えば、安息香酸など)は、カルボニルが酸素架橋を介して結合されている、上記定義のアリールカルボニル基を表す。
【0050】
「アルキルカルボキシアルキル」の用語(たとえばヘプチルカルボキシメチル、プロピルカルボキシtert-ブチル、3-ペンチルカルボキシエチル)は、カルボキシ基が表記の数の炭素原子を有する上記定義のアルキル基を介して結合された、上記定義のアルキルカルボキシ群を表す。
【0051】
「アリールアルキルカルボキシ」の用語(例えば、ベンジルカルボキシ、フェニルプロピルカルボキシなど)は、カルボニルが酸素架橋を介して結合されている、上記定義のアリールアルキルカルボニル基を表す。
【0052】
「ヘタリールアルキルカルボキシ」の用語(例えば、(1-H-イミダゾール-2-イル)-酢酸、3-ピリミジン-2-イル-プロピオン酸など)は、カルボニル基が酸素架橋を介して結合されている、上記定義のヘタリールアルキルカルボニル基を表す。
【0053】
「アルキルS(O)n」の用語(例えば、エチルスルホニル、エチルスルフィニルなど)は、硫黄がn個の酸素原子で置換されている硫黄架橋を介して、アルキル基が結合されている、上記定義のアルキル基を表す。
【0054】
「アリールS(O)n」の用語(例えば、フェニルスルフィニル、ナフチル-2-スルホニルなど)は、硫黄がn個の酸素原子で置換されている硫黄架橋を介してアリール基が結合されている、上記定義のアリール基を表す。
【0055】
期間、「アリールアルキルS(O)n」の用語(たとえばベンジル・スルフィニル、フェネチル-2-スルホニルなど)は、硫黄がn個の酸素原子で置換されている硫黄架橋を介してアリールアルキル基が結合されている、上記定義のアリールアルキル基を表す。
【0056】
「アリール」の用語には、フェニル、ビフェニル、ナフチル、アンスラセニル、フェナントレニル、フルオレニル、インデニル、ペンタレニル、アズレニル、ビフェニレニルなどの、単環、二環または三環の何れかである、炭素環式芳香族環系が含まれるが、これらに限定されない。アリールには、上記されている炭素環式芳香族系の部分的に水素添加された誘導体も含まれるものとする。このような部分的に水素添加された誘導体の非限定的な例は、1,2,3,4-テトラヒドロナフチル、1,4-ジヒドロナフチルなどである。
【0057】
「ヘタリール」の用語には、ピロリル(2-ピロリル)、ピラゾリル(3-ピラゾリル)、イミダゾリル(1-イミダゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル、5-イミダゾリル)、トリアゾリル(1,2,3-トリアゾール-1-イル、1,2,3-トリアゾール-2-イル 1,2,3-トリアゾール-4-イル、1,2,4-トリアゾール-3-イル)、オキサゾリル(2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、5-オキサゾリル)、イソキサゾリル(3-イソキサゾリル、4-イソキサゾリル、5-イソキサゾリル)、チアゾリル(2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル)、チオフェニル(2-チオフェニル、3-チオフェニル、4-チオフェニル、5-チオフェニル)、フラニル(2-フラニル、3-フラニル、4-フラニル、5-フラニル)、ピリジル(2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、5-ピリジル)、5-テトラゾリル、ピリミジニル(2-ピリミジニル、4-ピリミジニル、5-ピリミジニル、6-ピリミジニル)、ピラジニル、ピリダジニル(3-ピリダジニル、4-ピリダジニル、5-ピリダジニル)、キノリル(2-キノリル、3-キノリル、4-キノリル、5-キノリル、6-キノリル、7-キノリル、8-キノリル)、イソキノリル(1-イソキノリル、3-イソキノリル、4-イソキノリル、5-イソキノリル、6-イソキノリル、7-イソキノリル、8-イソキノリル)、ベンゾ[b]フラニル(2-ベンゾ[b]フラニル、3-ベンゾ[b]フラニル、4-ベンゾ[b]フラニル、5-ベンゾ[b]フラニル、6-ベンゾ[b]フラニル、7-ベンゾ[b]フラニル)、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]フラニル(2-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]フラニル)、3-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]フラニル)、4-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]フラニル)、5-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ-[b]フラニル)、6-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ-[b]フラニル)、7-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]フラニル))、ベンゾ[b]チオフェニル(2-ベンゾ[b]チオフェニル、3-ベンゾ[b]チオフェニル、4-ベンゾ[b]チオフェニル、5-ベンゾ[b]チオフェニル、6-ベンゾ[b]チオフェニル、7-ベンゾ[b]チオフェニル)、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]チオフェニル(2-(2,3-ジヒドロ-ベン
ゾ[b]チオフェニル)、3-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]チオフェニル)、4-(2,3-ジヒドロベンゾ[b]チオフェニル)、5-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]チオフェニル)、6-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]チオフェニル)、7-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]チオフェニル))、4,5,6,7-テトラヒドロ-ベンゾ[b]チオフェニル(2-(4,5,6,7-テトラヒドロ-ベンゾ[b]チオフェニル)、3-(4,5,6,7-テトラヒドロ-ベンゾ[b]チオフェニル)、4-(4,5,6,7-テトラヒドロ-ベンゾ[b]チオフェニル)、5-(4,5,6,7-テトラヒドロ-ベンゾ[b]チオフェニル)、6-(4,5,6,7-テトラヒドロ-ベンゾ[b]チオフェニル)、7-(4,5,6,7-テトラヒドロ-ベンゾ[b]チオフェニル))、チエノ[2,3-b]チオフェニル、4,5,6,7-テトラヒドロ-チエノ[2,3-c]ピリジル(4-(4,5,6,7-テトラヒドロ-チエノ[2,3-c]ピリジル)、5-4,5,6,7-テトラヒドロ-チエノ[2,3-c]ピリジル)、6-(4,5,6,7-テトラヒドロ-チエノ[2,3-c]ピリジル)、7-(4,5,6,7-テトラヒドロ-チエノ[2,3-c]ピリジル))、インドリル(1-インドリル、2-インドリル、3-インドリル、4-インドリル、5-インドリル、6-インドリル、7-インドリル)、イソインドリル(1-イソインドリル、2-イソインドリル、3-イソインドリル、4-イソインドリル、5-イソインドリル、6-イソインドリル、7-イソインドリル)、1,3-ジヒドロ-イソインドリル(1-(1,3-ジヒドロ-イソインドリル)、2-(1,3-ジヒドロ-イソインドリル)、3-(1,3-ジヒドロ-イソインドリル)、4-(1,3-ジヒドロ-イソインドリル)、5-(1,3-ジヒドロ-イソインドリル)、6-(1,3-ジヒドロ-イソインドリル)、7-(1,3-ジヒドロ-イソインドリル))、インダゾール(1-インダゾリル、3-インダゾリル、4-インダゾリル、5-インダゾリル、6-インダゾリル、7-インダゾリル)、ベンズイミダゾリル(1-ベンズイミダゾリル、2-ベンズイミダゾリル、4-ベンズイミダゾリル、5-ベンズイミダゾリル、6-ベンズイミダゾリル、7-ベンズイミダゾリル、8-ベ
ンズイミダゾリル)、ベンゾキサゾリル(1-ベンズ-オキサゾリル、2-ベンゾキサゾリル)、ベンゾチアゾリル(1-ベンゾチアゾリル、2-ベンゾチアゾリル、4-ベンゾチアゾリル、5-ベンゾチアゾリル、6-ベンゾチアゾリル、7-ベンゾチアゾリル)、ベンゾ-[1,2,5]オキサジアゾリル、(4-ベンゾ[1,2,5]オキサジアゾール、5-ベンゾ[1,2,5]オキサジアゾール)、カルバゾリル(1-カルバゾリル、2-カルバゾリル、3-カルバゾリル、4-カルバゾリル)、ピペリジニル(2-ピペリジニル、3-ピペリジニル、4-ピペリジニル)、ピロリジニル(1-ピロリジニル、2-ピロリジニル、3-ピロリジニル)が含まれるが、これらに限定されない。
【0058】
「R5オキシ」の用語(たとえばMeC(O)O、フェニルC(O)O-、ピリジン-2-イル-C(O)O-など)は、酸素架橋で結合された、上記定義のR5基を表す。
【0059】
「R14アルキルカルボニル」の用語(たとえば2-シクロヘキシルオキシ-アセチル、3(1-メチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-プロピオニル、2-フェノキシアセチルなど)は、上記定義のアルキルカルボニルを介して結合された、上記定義のR14基を表す。
【0060】
「R16カルボニル」の用語(たとえばアセチル、3-フェニル-プロピオニル、フェニルアセチル、2(ピリジン-2-イルメトキシ)-アセチルなど)は、カルボニル基を介して結合された、上記定義のR16基を表す。
【0061】
「R16カルボニルN(R12)」の用語(たとえば、3-フェニル-プロピオンアミド(フェニルアセトアミド)、2-(ピリジン-2-イルメトキシ)-アセトアミド、N-メチル-2-(ピリジン-2-イルメトキシ)-アセトアミド、ベンジル-2-(ピリジン-3-イルメトキシ)-アセトアミドなど)は、上記定義のR12で置換されたアミノ基を介して結合された、上記定義のR16カルボニル基を表す。
【0062】
「NR12R13カルボニルアルキル」の用語(たとえばN,N-ジメチルプロピオンアミド、N-イソプロピル-N-メチル-プロピオンアミドなど)は、上記定義のカルボニルアルキル基を介して結合された、NR12R13基を表す。
【0063】
「NR12R13アルキルカルボニル」の用語(たとえばN,N-ジメチルアミノ-アセチル(N-シクロヘキシル-Nメチル-アミノ)-アセチル、2-(4-アセチル-ピペラジン-1-イル)-アセチルなど)は、上記定義のアルキルカルボニル群を介して結合されたNR12R13基を表す。
【0064】
上で定義された用語の中には、構造式中に2回以上現れる場合があるが、そのような場合には、それぞれの用語が他の用語とは独立に定義されるものとする。
【0065】
本明細書で使用される「必要に応じて置換された」の用語は、その基が、置換されていないか、または一以上の指定された基で置換されていることを意味する。当該基が、2以上の置換基で置換されているときには、この置換基は同一であってもよいし、異別であってもよい。
【0066】
「治療」の用語は、疾病、症状または疾患を撲滅または緩和する目的で行われる、患者の管理および介護として定義され、この用語は、症候もしくは合併症の発症を抑え、または症候もしくは合併症を緩和し、または疾病、症状もしくは疾患の消滅させるための活性化合物の投与が含まれる。
【0067】
「薬学的に許容される」の用語は、副作用なしに、ヒトに投与するのに適しているものとして定義される。
【0068】
「プロドラッグ」の用語は、前記活性薬物の化学的に修飾された形態として定義され、プロドラッグは、患者に投与された後に、活性な薬物へと変換される。プロドラッグを開発するための技術は周知である。
【0069】
発明の詳細な説明
本発明は、下記に開示し一般式(I)の化合物が11βHSD1の活性を調整または阻害することができるという観察に基づく。
【0070】
従って、本発明は、一般式(I)の化合物もしくはこれらのプロドラッグ、または薬学的に許容される酸もしくは塩基とのそれらの塩、もしくは任意の光学異性体もしくは光学異性体の混合物(ラセミ混合物を含む)、もしくは任意の互変異性型の使用を提供するに関する:
【化1】

R1とR2は、それらが結合している窒素とともに、4〜12個の炭素原子と窒素または酸素から選択される0〜2個の追加の複素原子とを含有する飽和もしくは部分飽和の二環式もしくは三環式環系を形成しており、前記環系は、選択的に少なくとも一つのR5、R5オキシ-、R6、ヒドロキシ、オキソ、シアノ、C1-C6アルキル、アリール、ヘタリール、アリールC1-C6アルキル、ヘタリールC1-C6アルキル、またはC1-C6アルキルオキシC1-C6アルキルで置換されており、前記アルキルおよびアリール基は、選択的に一以上のR7で独立に置換されており;
R3は、C1-C6アルキル、-NR8R9、-C(=O)NR8R9、または-OR10であり、アルキル基は、一つ以上のR11で選択的に置換されており;
R4は、水素、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、トリハロメチル、またはC1-C6アルキルであり;
R5は、C1-C6アルキルカルボニル-、C3-C10シクロアルキルカルボニル-、C3-C10シクロアルキルC1-C6アルキルカルボニル-、アリールカルボニル-、アリールC1-C6アルキルカルボニル-、ヘタリールカルボニル-、またはヘタリールC1-C6アルキルカルボニル-であり;
R6は、C1-C6アルキルオキシ-、アリールオキシ、アリールC1-C6アルキルオキシ-、ヘタリールオキシ-、またはヘタリールC1-C6アルキルオキシ-であり;
R7は、水素、C1-C8アルキル、C1-C6アルキルオキシ、またはアリールC1-C6アルキルであり;
R8は、水素、C1-C6アルキル、C3-C10シクロアルキル、C3-C10シクロアルキルC1-C6アルキル、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、アリールC1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、またはC2-C6アルケニルであり;
R9は、C1-C6アルキル、C3-C10シクロアルキル、C3-C10シクロアルキルC1-C6アルキル、C3-C10シクロアルキルカルボニル-、C3-C10ヘトシクロアルキルカルボニル-、アリールカルボニル-、ヘタリールカルボニル-、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、NR12R13カルボニルC1-C6アルキル-、R14C1-C6アルキルカルボニル-である、-COR15(C1-C6アルキルS(O)n-、アリールS(O)n-、アリールC1-C6アルキルS(O)n-、アリールC1-C6アルキル、またはヘタリールC1-C6アルキルであり、前記アルキル、シクロアルコール、アリール、およびヘタリール基は、独立して1つまたは複数のR11で選択的に置換されており;
R10は、C1-C6アルキル、アリールC1-C6アルキル、またはNR12R13カルボニルC1-C6アルキルであり、前記アルキルおよびアリール基は、独立して1つまたは複数のR11で選択的に置換されており;
R11は、R5、R6、ハロ、ヒドロキシ、オキソ、シアノ、-COR15、C1-C8アルキル、C1-C8アルキルオキシ、C3-C10シクロアルキル、トリハロメチル、トリハロメンチルオキシ、アリール、アリールC1-C6アルキル、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、アリールオキシC1-C6アルキル、アリールC1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、ヘタリール、ヘタリールC1-C6アルキル、ヘタリールオキシC1-C6アルキル、ヘタリールC1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、-NR12R13、-SO2NR12R13、NR12R13カルボニルC1-C6アルキル、R16カルボニルN(R12)-アリールS(O)n-、ヘタリールS(O)n-、またはR17S(O)nN(R12)-であり;前記アリールおよびヘタリール基は、独立して1つまたは複数のR18で選択的に置換されており;
R12およびR13は、独立して水素、C1-C8アルキル、C3-C10シクロアルキル、C3-C10シクロアルキルC1-C6アルキル、C3-C10ヘトシクロアルキル、アリール、ヘタリール、アリールC1-C6アルキル、またはヘタリールC1-C6アルキルであり、前記アルキル、アリール、およびヘタリール基は、独立して一つ以上のR18で選択的に置換されているか;または、
R12およびR13は、それらが結合している窒素とともに、4〜12個の炭素原子と窒素、酸素または硫黄から選択される0〜2個の追加の複素原子とを含有する飽和もしくは部分飽和の環式、二環式もしくは三環式環系を形成しており、前記環系は、選択的に少なくとも一つのR5オキシ-、R6、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、C1-C8アルキル、アリール、ヘタリール、アリールC1-C6アルキル、ヘタリールC1-C6アルキル、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、NR12R13カルボニルC1-C6アルキル、NR12R13C1-C6アルキルカルボニル-、R14C1-C6アルキルカルボニル-、または-COR15で置換されており;
R14は、C1-C6アルキルオキシ、C3-C10シクロアルキルオキシ-、C3-C10シクロアルキルC1-C6アルキルオキシ-、C3-C10ヘトシクロアルキルオキシ-、アリール、ヘタリール、アリールC1-C6アルキルオキシ、ヘタリールC1-C6アルキルオキシ、-NR12R13、-COR15であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘトシクロアルキル、アリール、およびヘタリール基は、独立して一つ以上のR20で選択的に置換されており;
R15は、C1-C6アルキル、ヒドロキシ、C1-C8アルキルオキシ、-NR12R13、アリール、アリールオキシ、またはアリールC1-C6アルキルオキシであり;
R16は、R6、C1-C6アルキル、C2-C6アルケニル、アリール、アリールC1-C6アルキル、ヘタリール、ヘタリールC1-C6アルキル、C3-C10シクロアルキル、C3-C10ヘトシクロアルキル、アリールC1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル-、ヘタリールC1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル-、またはR12R13NC1-C6アルキル-であり、前記アルキル、アルケニル、シクロアルキル、ヘトシクロアルキル、アリール、およびヘタリール基がR19で選択的に置換されており;
R17は、C1-C6アルキル、C3-C10シクロアルキル、C3-C10ヘトシクロアルキル、アリール、アリールC1-C6アルキル、ヘタリール、ヘタリールC1-C6アルキルであり;
R18は、R6、-NR12R13、オキソ、C1-C6アルキル、C3-C10シクロアルキル、またはC3-C10ヘトシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘトシクロアルキル、アリール、およびヘタリール基は、独立して一つ以上のR7で選択的に置換されており;
R19は、水素、ハロ、ヒドロキシ、オキソ、ニトロ、シアノ、または-COR15であり;
R20は、水素、C1-C8アルキル、-NR12R13、C1-C6アルキルオキシ、またはアリールC1-C6アルキルであり;
XおよびYは、独立して炭素または窒素であり;
nは、1または2である。
【0071】
本発明の1つの態様において、式(I)において、Xは、炭素である。
【0072】
本発明の他の態様において式(I)において、Yは、炭素である。
【0073】
本発明の他の態様において式(I)において、Xは、窒素である。
【0074】
本発明の他の態様において式(I)において、Yは、窒素である。
【0075】
本発明の他の態様において式(I)において、XおよびYは、炭素である。
【0076】
本発明の他の態様において、式(I)においてR3は、-NR8R9であり、式中R8およびR9は、上に定義してある。
【0077】
本発明の他の態様において、式(I)において、R3は、C(=O)NR8R9であり、式中R8およびR9は、上に定義してある。
【0078】
本発明の他の態様において、式(I)において、R3は、-OR10であり、式中R10は、上に定義してある。
【0079】
本発明の他の態様において、式(I)において、R1およびR2は、それらが結合している窒素とともに、4〜12個の炭素原子と窒素または酸素から選択される0〜2個の追加の複素原子とを含有する飽和もしくは部分飽和の二環式もしくは三環式環系を形成しており、前記環系は、選択的に少なくとも一つのR5、ヒドロキシ、またはC1-C6アルキルで置換されており、前記アルキル基は、選択的に一以上のR7で独立に置換されており、式中R6およびR7は、上に定義してある。
【0080】
本発明の他の態様において、式(I)において、R1およびR2は、それらが結合している窒素とともに、選択的に少なくとも一つのC1-C6アルキルで置換された6-アザビシクロ[3.2.1]オクタンである。
【0081】
本発明の他の態様において、式(I)において、R1およびR2は、それらが結合している窒素とともに、1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン6-アザビシクロ[3.2.1]オクタンである。
【0082】
本発明の他の態様において、式(I)において、R4は、水素またはハロである。
【0083】
本発明の他の態様において、式(I)において、R4は、水素である。
【0084】
本発明の他の態様において、式(I)において、R5は、C3-C10シクロアルキルカルボニル-またはC3-C10シクロアルキルC1-C6アルキルカルボニル-である。
【0085】
本発明の他の態様において式(I)において、R6は、C1-C6アルキルオキシ-である。
【0086】
本発明の他の態様において式(I)において、R8は、水素、C1-C6アルキル、C3-C10シクロアルキル、C3-C10シクロアルキル、C1-C6アルキルである。
【0087】
本発明の他の態様において式(I)において、R8は、水素である。
【0088】
本発明の他の態様において式(I)において、R8は、C1-C6アルキルである。
【0089】
本発明の他の態様において式(I)において、R8は、C3-C10シクロアルキルである。
【0090】
本発明の他の態様において式(I)において、R8は、C3-C10シクロアルキルC1-C6アルキルである。
【0091】
本発明の他の態様において 式(I)において、R9は、C1-C6アルキル、C3-C10シクロ-アルキル、C3-C10シクロアルキルC1-C6アルキル、C3-C10シクロアルキルカルボニル-、C3-C10ヘトシクロアルキルカルボニル-、アリールカルボニル-、ヘタリールカルボニル-、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、NR12R13カルボニルC1-C6アルキル-、R14C1-C6アルキルカルボニル-、-COR15、アリールC1-C6アルキルS(O)n-、アリールC1-C6アルキル、またはヘタリールC1-C6アルキルであり、前記アルキル、アリール、およびヘタリール基は、独立して一つ以上のR11で選択的に置換されており;R12、R13、R14、およびnは、上に定義してある。
【0092】
本発明の他の態様において、式(I)において、R9は、C1-C6アルキル、C3-C10シクロ-アルキル、C3-C10シクロアルキルC1-C6アルキル、C3-C10シクロアルキルカルボニル-、C3-C10ヘトシクロアルキルカルボニル-であり、前記アルキルおよびシクロアルキル基は、独立して一つ以上のR11で選択的に置換されている。
【0093】
本発明の他の態様において、式(I)において、R9は、アリールカルボニル-、ヘタリールカルボニル-、NR12R13カルボニルC1-C6アルキル-、R14C1-C6アルキルカルボニル-であり、前記アルキル、アリール、およびヘタリール基は、独立して一つ以上のR11で選択的に置換されており;R12、R13、R14、R15は、上に定義してある。
【0094】
本発明の他の態様において、式(I)において、R9は、C1-C6アルキルS(O)2、アリールS(O)2、アリールC1-C6アルキルS(O)2、であり、前記アルキルおよびアリール基は、独立して1つまたは複数のR18で選択的に置換される。
【0095】
本発明の他の態様において、式(I)において、R9は、NR12R13カルボニルC1-C6アルキル-またはR14C1-C6アルキルカルボニル-であり、式中R12、R13、およびR14は、上に定義してある。
【0096】
本発明の他の態様において、式(I)において、R9は、NR12R13カルボニルC1-C6アルキル-であり、式中R12およびR13は、上に定義してある。
【0097】
本発明の他の態様において、式(I)において、R10は、C1-C6アルキルであり、式中1つまたは複数のR11で選択的に置換されている。
【0098】
本発明の他の態様において、式(I)において、R10は、アリールC1-C6アルキルであり、前記アルキルおよびアリール基は、独立して1つまたは複数のR11で選択的に置換されている。
【0099】
本発明の他の態様において、式(I)において、R10は、NR12R13カルボニルC1-C6アルキルであり、前記アルキル基は、独立して1つまたは複数のR11で選択的に置換されている。
【0100】
本発明の他の態様において、式(I)において、R11は、R5、R6、ハロ、ヒドロキシ、C1-C8アルキルオキシ、オキソ、シアノ、-COR15、C1-C8アルキル、またはトリハロメチルである。
【0101】
本発明の他の態様において、式(I)において、 R12およびR13は、独立して水素、C1-C8アルキル、C3-C10シクロアルキル、C3-C10ヘチクロアルキル(hetycloalkyl)、アリール、ヘタリール、アリールC1-C6アルキル、またはヘタリールC1-C6アルキルであり、前記アルキル、アリール、およびヘタリール基は、独立して一つ以上のR18で選択的に置換されている。
【0102】
本発明の他の態様において、式(I)において、R12およびR13は、それらが結合している窒素とともに、4〜12個の炭素原子と窒素または酸素から選択される0〜2個の追加の複素原子とを含有する飽和もしくは部分飽和の環式、二環式もしくは三環式環系を形成しており、前記環系は、選択的に少なくとも一つのR5、R5オキシ-、R6、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、C1-C8アルキル、アリール、ヘタリール、アリールC1-C6アルキル、ヘタリールC1-C6アルキル、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、R14C1-C6アルキルカルボニル-、または-COR15で置換されている。
【0103】
本発明の他の態様において、式(I)において、R14は、C1-C6アルキルオキシ、C3-C10シクロアルキルオキシ-、C3-C10シクロアルキルC1-C6アルキルオキシ-、C3-C10ヘトシクロアルキルオキシ-、アリールC1-C6アルキルオキシ、ヘタリールC1-C6アルキルオキシ、-NR12R13、または-COR15であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘトシクロアルキル、アリール、およびヘタリール基は、独立して一つ以上のR20で選択的に置換されている。
【0104】
本発明の他の態様において、式(I)において、R15は、C1-C6アルキル、ヒドロキシ、またはC1-C8アルキルオキシである。
【0105】
本発明の他の態様において、式(I)において、R15は、アリール、アリールオキシ、またはアリールC1-C6アルキルオキシである。
【0106】
本発明の他の態様において、一般式(I)の化合物またはこれらのプロドラッグは、実施例1〜16の化合物、または薬学的に許容される酸もしくは塩基とのそれらの塩、もしくは任意の光学異性体もしくは光学異性体の混合物(ラセミ混合物を含む)、もしくは任意の互変異性型を含む。
【0107】
本発明の化合物は不斉中心を有しており、ラセミ体、ラセミ混合物、および個々の鏡像異性体またはジアステレオマーとして存在する場合があるが、本発明には、全ての異性体型およびそれらの混合物が包含される。
【0108】
本発明は、本発明の化合物の薬学的に許容される塩も包含する。このような塩には、薬学的に許容される酸付加塩、薬学的に許容される塩基付加塩、薬学的に許容される金属塩、アンモニウムおよびアルキル化されたアンモニウム塩が含まれる。酸付加塩には、無機酸の塩および有機酸の塩が含まれる。適切な無機酸の代表的な例には、塩化水素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、硫酸、硝酸などが含まれる。適切な有機酸の代表的な例には、ギ酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、安息香酸、桂皮酸、クエン酸、フマル酸、グリコール酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、シュウ酸、ピクリン酸、ピルビン酸、サリチル酸、コハク酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、酒石酸、アスコルビン酸、パモ酸、ビスメチレンサリチル酸、エタンジスルホン酸、グルコン酸、シトラコン酸、アスパラギン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、EDTA、グリコール酸、p-アミノ安息香酸、グルタミン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、過塩素酸塩、ホウ酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、グリセロリン酸塩、ケトグルタル酸塩などが含まれる。薬学的に許容される無機酸または有機酸の付加塩のさらなる例には、「J. Pharm. Sci.,66,2(1977)」(参照により、本明細書に援用される。)に列記されている薬学的に許容される塩が含まれる。金属塩の例には、リチウム、ナトリウム、カリウム、バリウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、カルシウム塩などが含まれる。アミンおよび有機アミンの例には、アンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、テトラメチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メグルミン、エチレンジアミン、コリン、N,N‘-ジベンジルエチレンジアミン、N-ベンジルフェニルエチルアミン、N-メチル-D-グルカミン、グアニジンなどが含まれる。陽イオン性アミノ酸の例には、リジン、アルギニン、ヒスチジンなどが含まれる。
【0109】
さらに、本発明の化合物の中には、水または一般的な有機溶媒と溶媒和物を形成するものがある。このような溶媒和物は、本発明の範囲に包含される。
【0110】
薬学的に許容される塩は、エーテル、THF、メタノール、tert-ブタノール、ジオキサン、イソプロパノール、エタノールなどの溶媒中で、本発明の化合物を、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、水素化ナトリウム、カリウム tert-ブトキシド、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどの塩基の1ないし4等量と反応させることによって、調製される。溶媒の混合物を使用することもできる。リジン、アルギニン、ジエタノールアミン、コリン、グアニジンおよびそれらの誘導体などの有機塩基も使用し得る。あるいは、適用可能な場合には、酢酸エチル、エーテル、アルコール、アセトン、THF、ジオキサンなどの溶媒中で、塩化水素酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、酢酸、クエン酸、マレイン酸、サリチル酸、ヒドロキシナフトエ酸、アスコルビン酸、パルミチン酸、コハク酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、酒石酸などの酸での処理によって、酸付加塩が調製される。溶媒の混合物も使用し得る。
【0111】
本発明の一部を構成する前記化合物の立体異性体は、可能な場合には、プロセス中で単一の鏡像異性体形態の反応試薬を使用することによって、または単一の鏡像異性体形態の試薬もしくは触媒の存在下で反応を実施することによって、または慣用的な方法によって立体異性体の混合物を分割することによって調製することができる。好ましい方法の中には、微生物による分割、酵素的な分割、適用可能な場合には、マンデル酸、カンファースルホン酸、酒石酸、乳酸などのキラル酸と形成されるジアステレオマー塩の分割、またはブルシン、(R)-または(S)-フェニルエチルアミン、キナアルカロイドおよびそれらの誘導体などのキラル塩基の使用が含まれる。一般的に使用される方法は、Jaquesらの「“Enantiomers, Racemates and ReSOlution”(Wiley Interscience, 1981)」にまとめられている。より具体的には、本発明の化合物は、キラルアミン、アミノ酸、アミノ酸由来のアミノアルコールでの処理によって、ジアステレオマーのアミドの1:1混合物に変換することができる。酸をアミドに変換するには、慣用の反応条件を使用することができ、ジアステレオマーは、分別結晶またはクロマトグラフィーの何れによっても分割することができ、式Iの化合物の立体異性体は、純粋なジアステレオマーのアミドを加水分解することによって調製することができる。
【0112】
本発明の一部を構成する前記化合物の様々な多形体は、様々な条件下での、前記化合物の結晶化によって調製することができ;例えば、再結晶のために一般的に使用される様々な溶媒またはそれらの混合物;異なる温度での結晶化;または結晶化の際の極めて速い冷却から極めて遅い冷却にわたる、様々な冷却の様式を使用する。多形体は前記化合物を加熱または融解した後、徐々にまたは急速に冷却することによっても取得することができる。多形体の存在は、固体プローブnmr分光法、ir分光法、示差走査熱量測定法、粉末X線回折法またはこれに類する他の技術によって決定することができる。
【0113】
本発明には、投与されると、代謝的なプロセスによる化学的な変換を受けた後に、活性な薬理学的物質になる、本発明の化合物のプロドラッグも包含される。一般に、このようなプロドラッグは、インビボで、本発明の必要とされる化合物に容易に変換され得る、本発明の化合物の機能的誘導体であろう。適切なプロドラッグ誘導体の選択および調製のための慣用的な手順は、例えば、「“Design of Prodrugs”, ed. H. Bundgaard, Elsevier, 1985」に記載されている。
【0114】
生化学アッセイにおいて、酵素阻害剤などの化合物が極めて強い効果と選択性を示すにもかかわらず、インビボでは不活性な場合があるということが、薬物送達では周知の問題である。いわゆる生物的利用可能性のこのような欠如は、腸内吸収の欠如または不良、肝臓での初回通過代謝および/または細胞での取り込み不良などの、数多くの様々な要因に起因するものであり得る。生物的利用可能性を決定する因子は完全に理解されているわけではないが、生化学アッセイにおいて、強い効果と選択性を示すにもかかわらず、インビボでは低い活性を示すか、または活性を示さない化合物を、生物学的に活性な薬物へと改変する方法の例が、科学文献に数多く存在しており、これらは当業者に周知である。
【0115】
細胞または哺乳動物中での取り込みが促進されるように前記化合物の生物利用可能性を向上させると予想される化学基を付着させることによって、本発明の化合物(「オリジナル化合物」と称される。)を改変することは、本発明の範囲に属する。
【0116】
このような改変の例には、一以上のカルボキシ基をエステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル、tert-ブチル、アセトキシメチル、ピバロイルオキシメチルエステルまたはこれら以外のアシルオキシメチル)へと変化させることが含まれるが、いかなる意味においても、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。化学基を付着させることによって、このように改変された本発明の化合物(オリジナル化合物)は、「修飾された化合物」と称される。
【0117】
本発明は、本発明の化合物の活性な代謝物も包含する。
【0118】
本発明の化合物は、活性な細胞内グルココルチコイドのレベルを変化させ、より具体的には減少させるので、このような調節または減少が有益である疾患および疾病の治療、抑制および/または予防にとって有用である。
【0119】
従って、本発明の化合物は、代謝症候群、インシュリン抵抗性、異脂肪血症、高血圧、肥満、2型糖尿病、耐糖能障害(IGT)、空腹時高血糖(IFG)、潜在自己免疫性成人糖尿病(Latent Autoimmune Diabetes in the Adult(LADA))、1型糖尿病、循環器病を含む糖尿病の後期合併症、循環器疾患、脂質代謝の疾患、神経変性疾患および精神疾患、緑内障を含む眼内圧の調節異常、免疫疾患、不適切な免疫反応、筋骨格系の疾患、胃腸疾患、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、毛髪成長の低下、または細胞内グルココルチコイドレベルによって影響を受ける他の疾病、疾患もしくは症状、活性な内因性もしくは外因性グルココルチコイドの血中レベルの増加による副作用、並びにこれらの任意の組合せ、内因性活性グルココルチコイドの血漿レベルの増加の副作用、クッシング病、クッシング症候群、自己免疫疾患のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用、グルココルチコイド受容体アゴニストによる炎症性疾患の治療の副作用、炎症性成分を伴う疾病のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用、癌の化学療法の一部としてのグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用、手術/術後もしくは他の外傷に対するグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用、臓器もしくは組織移植におけるグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用またはグルココルチコイド受容体アゴニストが臨床的に有益な効果を与える他の疾病、疾患もしくは症状におけるグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用の、治療、抑制および/または予防に適用可能であり得る。
【0120】
より具体的には、本発明の化合物は、代謝症候群、2型糖尿病、肥満の結果としての糖尿病、インシュリン抵抗性、高血糖、食事性高血糖、高インシュリン血症、不適切に低下したインシュリン分泌、耐糖能障害(IGT)、空腹時高血糖(IFG)、肝臓でのグルコース産生の増加、1型糖尿病、LADA、精神病、異脂肪血症、糖尿病性異脂肪血症、高脂血症、高トリグリセリド血症、高リポタンパク質血症、高コレステロール血症、HDLコレステロールの減少、LDL/HDL比の異常、これら以外の脂質代謝の疾患、肥満、内臓肥満、糖尿病の結果としての肥満、食物摂取の増加、高血圧、糖尿病の後期合併症、ミクロ/マクロアルブミン尿症、腎障害、網膜障害、神経障害、糖尿病性潰瘍、循環器疾患、動脈硬化、アテローム性硬化症、冠動脈疾患、心臓肥大、心筋虚血、心不全、鬱血性心不全、発作、心筋梗塞、不整脈、血流低下、勃起不全(男性または女性)、筋障害、筋肉組織の喪失、筋肉疲労、筋肉異化、骨粗鬆症、線形成長の減少(decreased linear growth)、神経変性疾患および精神疾患、アルツハイマー病、神経細胞死、認知機能の損傷、鬱病、不安、摂食障害、食欲制御、偏頭痛、てんかん、化学物質への中毒、眼内圧の異常、緑内障、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、不適切な免疫反応、Tヘルパー1/ヘルパー2不適切な分極、細菌感染症、マイコバクテリア感染症、真菌感染症、ウイルス感染症、寄生虫感染、免疫化に対する最適下応答、免疫機能不全、不完全もしくは完全なはげ、または細胞内グルココルチコイドレベルによって影響を受ける疾病、疾患もしくは症状、並びにこれらの任意の組合せ、喘息およびアトピー性皮膚炎などのアレルギー性炎症疾患のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用、呼吸器系の疾患(例えば、喘息、嚢胞性繊維症、気腫、気管支炎、過敏症、肺炎、好酸球性肺炎、肺繊維症)のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用、クローン病および潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用、免疫系、結合組織および関節の疾患(例えば、反応性関節炎、関節リウマチ、シェーグレン症候群、全身性エリテマトーデス、ループス腎炎、ヘノッホ-シェーンライン紫斑病、ウェゲナー肉芽腫症、側頭動脈炎、全身性硬化症、血管炎、サルコイドーシス、皮膚筋炎-多発性筋炎、尋常性天疱瘡)の疾患のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用;甲状腺機能亢進、低アルドステロン症、下垂体機能低下などの内分泌性疾患のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用;血液疾患(例えば、溶血性貧血、血小板減少症、発作性夜間血色素尿症)のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用;脊髄疾患、新生物による脊髄の圧迫、脳腫瘍、急性リンパ球芽性白血病、ホジキン病、化学療法によって誘発される悪心などの癌のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用、筋肉および神経筋接合部の疾患(例えば、重症筋無力症および遺伝性筋障害(ドゥシェンヌ型筋ジストロフィー))のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用、手術および移植におけるグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用(例えば、外傷、術後ストレス、術中ストレス、腎臓移植、肝臓移植、肺移植、膵島移植、血液幹細胞移植、骨髄移植、心臓移植、副腎移植、気管移植、腸移植、角膜移植、皮膚移植、角膜形成術、レンズ挿入術およびグルココルチコイド受容体アゴニストによる免疫抑制が有益であるその他の手技);脳膿瘍(brain absess)、悪心/嘔吐、感染症、高カルシウム血症、副腎皮質過形成、自己免疫性肝炎、脊髄疾患、嚢状動脈瘤のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用、またはグルココルチコイド受容体アゴニストが臨床的に有益な効果を提供する他の疾病、疾患および症状におけるグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用の治療、抑制および/または予防に対して、適用可能であり得る。
【0121】
従って、さらなる側面において、本発明は、薬学的組成物として使用するための本発明の化合物に関する。
【0122】
本発明は、薬学的に許容される一以上の担体または希釈剤とともに、少なくとも一つの本発明の化合物を活性成分として含む薬学的組成物にも関する。
【0123】
前記薬学的組成物は、好ましくは単位剤形であり、約0.05mg/日から約2000mg/日、好ましくは約1mg/日から約500mg/日の本発明の化合物を含む。
【0124】
別の実施形態において、患者は、少なくとも約1週間、少なくとも約2週間、少なくとも約4週間、少なくとも約2月間または少なくとも約4月間、本発明の化合物で治療される。
【0125】
さらに別の実施形態では、薬学的組成物は、経口、経鼻、経皮、経肺または非経口投与用である。
【0126】
さらに、本発明は、11βHSD1の活性の調節または阻害が有益である疾患および疾病を治療、抑制および/または予防するための薬学的組成物を調製するための、本発明の化合物の使用に関する。
【0127】
本発明は、11βHSD1の活性の調節または阻害が有益である疾患および疾病を治療し、抑制し、および/または予防する方法であって、これを必要としている患者に、有効量の本発明の化合物を投与することを含む方法にも関する。
【0128】
本発明の好ましい実施形態において、本発明の化合物は、上記のような、細胞内グルココルチコイドレベルによって影響を受ける任意の疾病および症状を治療し、抑制し、および/または予防するための医薬を調製するために使用される。
【0129】
このように、本発明の好ましい実施形態において、本発明の化合物は、活性な細胞内グルココルチコイドレベルの減少が望ましい症状および疾患(上述されている症状および疾病など)を治療し、抑制し、および/または予防するための医薬を調製するために使用される。
【0130】
本発明のさらに好ましい実施形態において、本発明の化合物は、インシュリン抵抗性、異脂肪血症、高血圧および肥満を含む、代謝症候群を治療し、抑制し、および/または予防するための医薬を調製するために使用される。
【0131】
本発明のさらに別の好ましい実施形態において、本発明の化合物は、2型糖尿病、耐糖能障害(IGT)、空腹時高血糖(IFG)を治療し、抑制し、および/または予防するための医薬を調製するために使用される。
【0132】
本発明のさらに別の好ましい実施形態において、本発明の化合物は、IGTから2型糖尿病への進行を遅延または抑制するための薬学的組成物を調製するために使用される。
【0133】
本発明のさらに別の好ましい実施形態において、本発明の化合物は、代謝症候群の2型糖尿病への進行を遅延または抑制するための薬学的組成物を調製するために使用される。
【0134】
本発明のさらに別の好ましい実施形態において、本発明の化合物は、循環器疾患;動脈硬化;アテローム性硬化症を含む糖尿病の後期合併症を治療し、抑制し、および/または予防するための薬学的組成物を調製するために使用される。
【0135】
本発明のさらに好ましい実施形態において、本発明の化合物は、神経変性疾患および精神疾患を治療し、抑制し、および/または予防するための薬学的組成物を調製するために使用される。
【0136】
本発明のさらに好ましい実施形態において、本発明の化合物は、グルココルチコイド受容体アゴニスト治療または療法の副作用を治療し、抑制し、および/または予防するための薬学的組成物を調製するために使用される。
【0137】
本発明の別の実施形態において、投与経路は、経口、経鼻、口腔内、経皮、経肺または非経口など、適切な作用部位または所望の作用部位に、本発明の化合物を有効に輸送する任意の経路であり得る。
【0138】
本発明のさらなる側面において、本発明の化合物は、一以上のさらなる活性物質を任意の適切な比率で組み合わせて投与される。このようなさらなる活性物質は、例えば、抗肥満薬、抗糖尿病薬、脂質代謝を改変する薬剤、高血圧抑制剤、グルココルチコイド受容体アゴニスト、糖尿病に起因しまたは糖尿病に付随する合併症を治療および/または抑制するための薬剤、並びに、肥満に起因しまたは肥満に付随する合併症および疾患を治療および/または抑制するための薬剤から選択され得る。
【0139】
このように、本発明のさらなる側面において、本発明の化合物は、一以上の抗肥満薬または食欲調節薬と組み合わせて投与され得る。
【0140】
このような薬剤は、CART(cocaine amphetamine regulated transcript)アゴニスト、NPY(ニューロペプチドY)アンタゴニスト、MC4(メラノコルチン4)アゴニスト、オレクシン(orexin)アンタゴニスト、TNF(腫瘍壊死因子)アゴニスト、CRF(コルチコトロピン放出因子)アゴニスト、CRF BP(コルチコトロピン放出因子結合タンパク質)アンタゴニスト、ウロコルチンアゴニスト、β3アゴニスト、MSH(メラニン産生細胞刺激ホルモン)アゴニスト、MCH(メラニン産生濃縮ホルモン)アンタゴニスト、CCK(コレシストキニン)アゴニスト、セロトニン再取り込み阻害剤、セロトニンおよびノルアドレナリン再取り込み阻害剤、混合セロトニンおよびアドレナリン作動性化合物、5HT(セロトニン)アゴニスト、ボンベシンアゴニスト、ガラニンアンタゴニスト、成長ホルモン、成長ホルモン放出化合物、TRH(サイロトロピン(thyreotropin)放出ホルモン)アゴニスト、UCP2または3(uncoupling protein 2 or 3)調節物質、レプチンアゴニスト、DAアゴニスト(ブロモクリプチン、ドプレクシン)、リパーゼ/アミラーゼ阻害剤、PPAR(ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体;peroxiSOme proliferator-activated receptor)調節物質、RXR(レチノイドX受容体)調節物質、TR βアゴニスト、AGRP(アグーチ関連タンパク質;Agouti related protein)阻害剤、H3ヒスタミンアンタゴニスト、オピオイドアンタゴニスト(ナルトレキソンなど)、エクセンジン-4、GLP-1および繊毛様神経栄養因子からなる群から選択され得る。
【0141】
本発明の一実施形態において、前記抗肥満薬は、レプチン、デクスアンフェタミンもしくはアンフェタミン;フェンフルラミンもしくはデクスフェンフルラミン;シブトラミン;オルリスタト;マジンドール;またはフェンテルミンである。
【0142】
適切な抗糖尿病薬には、インシュリン、EP 792 290(Novo Nordisk A/S)に開示されているもの、例えば、NεB29-テトラデカノイル デス(B30)ヒトインシュリン、EP 214 826およびEP 705 275(Novo Nordisk A/S)に開示されているもの、例えば、AspB28ヒトインシュリン、米国特許第5,504,188号(Eli Lilly)に開示されているもの、例えば、LysB28ProB29ヒトインシュリン、EP 368 187(Aventis)、例えばLantusなどのインシュリン類縁体および誘導体(全て、参照により、本明細書に援用される。)、Novo Nordisk A/SのWO 98/08871号に開示されているものなどのGLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)およびGLP-1誘導体(参照により、本明細書に援用される。)並びに経口的に活性な血糖降下薬が含まれる。
【0143】
経口的に活性な血糖低下薬は、好ましくは、スルホニル尿素、ビグアニド、メグリチニド、グルコシダーゼ阻害剤、Novo Nordisk A/SおよびAgouron Pharmaceuticals Inc.のWO 99/01432に開示されているものなどのグルカゴンアンタゴニスト、GLP-1アゴニスト、Novo Nordisk A/SのWO 97/26265およびWO 99/03861に開示されているものなどのカリウムチャネル開口剤(参照により、本明細書に援用される。)、DPP-IV(ジペプチジルペプチダーゼIV)阻害剤、糖新生および/またはグリコーゲン分解の刺激に関与している肝臓の酵素の阻害剤、グルコース取り込みの調整物質、高脂血症抑制剤など、脂質代謝を改変する化合物、およびPPARα調節物質、PPARδ調節物質、コレステロール吸収阻害剤、HSL(ホルモン感受性リパーゼ)阻害剤およびHMG CoA阻害剤(スタチン)、ニコチン酸、フィブラート系薬剤、陰イオン交換物質、食物摂取を低下させる化合物、胆汁酸樹脂、RXRアゴニストおよびβ細胞のATP依存性カリウムチャネルに作用する物質などの抗脂血症剤を含む。
【0144】
一実施形態において、本発明の化合物は、インシュリン、またはNεB29-テトラデカノイル デス(B30)ヒトインシュリン、AspB28ヒトインシュリン、LysB28ProB29ヒトインシュリン、Lantus(R)などのインシュリン類縁体もしくは誘導体、またはこれらの一以上を含む混合調製物と組み合わせて投与される。
【0145】
さらなる実施形態において、本発明の化合物は、スルホニル尿素、例えば、トルブタミド、グリベンクラミド、グリピジドまたはグリカジドと組み合わせて投与される。
【0146】
別の実施形態において、本発明の化合物は、ビグアニド、例えばメトホルミンと組み合わせて投与される。
【0147】
さらに別の実施形態において、本発明の化合物は、メグリチニド(meglitinide)、例えばレパグリニド(repaglinide)またはセナグリニド(senaglinide)と組み合わせて投与される。
【0148】
さらに別の実施形態において、本発明の化合物は、チアゾリジンジオン、例えば、トログリタゾン(troglitazone)、シグリタゾン(ciglitazone)、ピオグリタゾン(pioglitazone)、ロシグリタゾン(rosiglitazone)、または、5-[[4-[3-メチル-4-オキソ-3,4-ジヒドロ-2-キナゾリニル]メトキシ]フェニル-メチル]チアゾリジン-2,4-ジオンもしくは薬学的に許容されるその塩、好ましくはカリウム塩など、WO 97/41097に開示されている化合物と組み合わせて投与される。
【0149】
さらに別の実施形態において、本発明の化合物は、(-)3-[4-[2-フェノキサジン-10-イル)エトキシ]フェニル]-2-エトキシプロパン酸もしくは薬学的に許容されるその塩、好ましくはアルギニン塩など、WO 99/19313号に開示されているインシュリン増感剤と組み合わせて投与され得る。
【0150】
さらなる実施形態において、本発明の化合物は、α-グルコシダーゼ阻害剤、例えば、ミグリトール(miglitol)またはアカルボース(acarbose)と組み合わせて投与される。
【0151】
別の実施形態において、本発明の化合物は、β細胞のATP依存性カリウムチャネルに対して作用する薬剤、例えば、トルブタミド(tolbutamide)、グリベンクラミド(glibenclamide)、グリピジド(glipizide)、グリカジド(glicazide)またはレパグリニド(repaglinide)と組み合わせて投与される。
【0152】
さらに、本発明の化合物は、ナテグリニド(nateglinide)と組み合わせて投与され得る。
【0153】
さらに別の実施形態において、本発明の化合物は、抗高脂血症薬または抗脂血症薬、例えば、コレスチラミン(cholestyramine)、コレスチポール(colestipol)、クロフィブレート(clofibrate)、ゲムフィブロジル(gemfibrozil)、フェノフィブレート(fenofibrate)、ベザフィブレート(bezafibrate)、テサグリタザール(tesaglitazar)、EML-4156、LY-818、MK-767、アトルバスタチン(atorvastatin)、フルバスタチン(fluvastatin)、ロバスタチン(lovastatin)、プラバスタチン(pravastatin)、シムバスタチン(simvastatin)、アシピモックス(acipimox)、プロブコール(probucol)、エゼチミベ(ezetimibe)またはデクストロチロキシン(dextrothyroxine)と組み合わせて投与される。
【0154】
さらなる実施形態において、本発明の化合物は、上記化合物の2以上と組み合わせて、例えば、スルホニル尿素とメトホルミン、スルホニル尿素とアカルボース、レパグリニドとメトホルミン、インシュリンとスルホニル尿素、インシュリンとメトホルミン、インシュリン、インシュリン、インシュリンとロバスタチンなどと組み合わせて投与される。
【0155】
さらに、本発明の化合物は、一以上の高血圧抑制剤と組み合わせて投与することができる。高血圧抑制剤の例は、アルプレノロール(alprenolol)、アテノロール(atenolol)、チモロール(timolol)、ピンドロール(pindolol)、プロプラノロール(propranolol)、メトプロロール(metoprolol)、ビソプロロール・フマレート、エスモロール(esmolol)、アセブテロール(acebutelol)、メトプロロール(metoprolol)、アセブトロール(acebutolol)、ベタクソロール(betaxolol)、セリプロロール(celiprolol)、ネビボロール(nebivolol)、テルタトロール(tertatolol)、オクスプレノロール(oxprenolol)、アムソラルール(amuSOlalul)、カルベジロール(carvedilol)、ラベタロール(labetalol)などのβ遮断薬、β2-受容体遮断薬(例えば、S-アテノロール、OPC-1085)、キナプリル(quinapril)、リシノプリル(lisinopril)、エナラプリル(enalapril)、カプトプリル(captopril)、ベナゼプリル(benazepril)、ペリンドプリル(perindopril)、トランドラプリル(trandolapril)、フォシノプリル(fosinopril)、ラミプリル(ramipril)、シラザプリル(cilazapril)、デラプリル(delapril)、イミダプリル(imidapril)、モエクシプリル(moexipril)、スピラプリル(spirapril)、テモキャプリル(temocapril)、ゾフェノプリル(zofenopril)、S-5590、ファシドトリル(fosinopril)、Hoechst-Marion Roussel:100240(EP 00481522)、オマパトリラト(omapatrilat)、ゲモパトリラト(gemopatrilat)およびGW-660511などのACE(アンギオテンシン変換酵素)阻害剤、ニフェジピン(nifedipine)、フェロジピン(felodipine)、ニカルジピン(nicardipine)、イスラジピン(isradipine)、ニモジピン(nimodipine)、ジルチアゼム(diltiazem)、アムロジピン(amlodipine)、ニトレジピン(nitrendipine)、ベラパミル(verapamil)、ラシジピン(lacidipine)、レルカニジピン(lercanidipine)、アラニジピン(aranidipine)、シルニジピン(cilnidipine)、クレビジピン(clevidipine)、アゼルニジピン(azelnidipine)、バルニジピン(barnidipine)、エフォノジピン(efonodipine)、イアシジピン(iasidipine)、イエミルジピン(iemildipine)、イエルカニジピン(iercanidipine)、マニジピン(manidipine)、ニルバジピン(nilvadipine)、プラニジピン(pranidipine)、フルニジピン(furnidipine)などのカルシウムチャネル遮断薬、ドキサゾシン(doxazosin)、ウラピジル(urapidil)、プラゾシン(prazosin)、テラゾシン(terazosin)、ブナゾシン(bunazosin)およびOPC-28326などのα遮断薬、サイアザイド/スルホンアミド(thiazides/sulphonamide)(例えば、ベンドロフルメタジド(bendroflumetazide)、クロロサリドン(chlorothalidone)、ヒドロクロロサイアザイド(hydrochlorothiazide)およびクロパミド(clopamide))、ループ利尿薬(例えば、ブメタニド(bumetanide)、フロセミド(furosemid)およびトラセミドtorasemide)、およびカリウム保持性利尿薬(例えば、アミロリド(amiloride)、スピロノラクトン(spironolactone)などの利尿薬、ABT-546、アムブリセタン(ambrisetan)、アトラセンタン(atrasentan)、SB-234551、Cl-1034、S-0139およびYM-598,などのエンドセリンET-Aアンタゴニスト、エンドセリンアンタゴニスト、例えば、ボセンタン(bosentan)およびJ-104133、アリスキレン(aliskiren)などのレニン阻害剤、バゾプレッシンV1アンタゴニスト(例えば、OPC-21268)、トルバプタン(tolvaptan)、SR-121463およびOPC-31260などのバソプレッシンV2アンタゴニスト、B型ナトリウム利尿ペプチドアゴニスト(例えば、ネシリチド(Nesiritide))、イルベサルタン(irbesartan)、カンデサルタンシレキセチル(candesartancilexetil)、ロサルタン(losartan)、バルサルタン(valsartan)、テルミサルタン(telmisartan)、エプロサルタン(eprosartan)、カンデサルタン(candesartan)、CL-329167、エプロサルタン(eprosartan)、イオサルタン(iosartan)、オルメサルタン(olmesartan)、プラトサルタン(pratosartan)、TA-606およびYM-358などのアンギオテンシンIIアンタアゴニスト、5-HT2アゴニスト(例えば、フェノルドパム(fenoldopam)およびケタンセリン(ketanserin))、ナフトピジル(naftopidil)、N-0861およびFK-352、などのアデノシンA1アンタゴニスト、KT2-962などのトロンボキサンA2アンタゴニスト、エンドペプチダーゼ阻害剤(例えば、エカドトリル(ecadotril))、LP-805などの一酸化窒素アゴニスト、トーパミンD1アンタゴニスト(例えば、MYD-37)、ノロミロール(nolomirole)などのドーパミンD2アゴニスト、n-3脂肪酸(例えば、オマコール(omacor))、トレプロスチニル(treprostinil)、ベラプロスト(beraprost)などのプロスタサイクリンアゴニスト、PGE1アゴニスト(例えば、エクラプロスト(ecraprost))、Na+/K+ ATPアーゼ調節物質(例えば、PST-2238)、カリウムチャネル活性化因子(例えば、KR-30450)、PMD-3117、インダパミド(Indapamides)、CGRP-ユニジーン(CGRP-unigene)、グアニレートシクラーゼ刺激物質、ヒドララジン(hydralazine)、メチルドーパ(methyldopa)、ドカルパミン(docarpamine)、モクソニジン(moxonidine)、CoAprovel、MondoBiotecH-811などのワクチンである。
【0156】
さらなる参照は、「Remington:The Science and Practice of Pharmacy,19th Edition,Gennaro,Ed.,Mack Publishing Co.,Easton,PA,1995」に対して行い得る。
【0157】
さらに、本発明の化合物は、一以上のグルココルチコイド受容体アゴニストと組み合わせて投与することができる。このようなグルココルチコイド受容体アゴニストの例は、ベタメタゾン(betametaSOne)、デキサメサゾン(dexamethaSOne)、ヒドロコルチゾン(hydrocortiSOne)、メチルプレドニソロン(methylpredniSOlone)、プレドニソロン(predniSOlone)、プレドニゾン(predniSOne)、ベクロメサゾン(beclomethaSOne)、ブチクシコルト(butixicort)、クロベタゾール(clobetaSOl)、フルニソリド(fluniSOlide)、フルカチゾン(flucatiSOne)(および類縁体)、モメタゾン(momethaSOne)、トリアムシノロンアセトニド(triamcinolonacetonide)、トリアムシノロンヘキサセトニド(triamcinolonhexacetonide)、GW-685698、NXC-1015、NXC-1020、NXC-1021、NS-126、P-4112、P-4114、RU-24858およびT-25シリーズである。
【0158】
一または複数の上記化合物および選択的にさらに追加される一または複数の薬理学的に活性な物質と本発明に係る化合物との任意の適切な組み合わせが、本発明の範囲に属すると考えられることを理解すべきである。
【0159】
薬学的組成物
本発明の化合物は、単回または複数回投薬の何れかで、単独でまたは薬学的に許容される担体もしくは賦形剤と組み合わせて投与され得る。本発明の薬学的組成物は、「Remington:The Science and Practice of Pharmacy,19th Edition, Gennaro, Ed., Mack Publishing Co., Easton, PA, 1995」に開示されている技術のような慣用技術に従って、薬学的に許容される担体または希釈剤並びに他の任意の公知のアジュバントおよび賦形剤とともに調合することができる。
【0160】
前記薬学的組成物は、経口、直腸、経鼻、肺、局所(口腔内および舌下を含む。)、経皮、大槽内、腹腔内、膣および非経口(皮下、筋肉内、髄腔内、静脈内および皮内を含む。)経路など任意の適切な経路によって投与されるように、特別に調合することができ、経口経路が好ましい。好ましい経路は、治療すべき患者の一般的な症状および年齢、治療すべき症状の性質並びに選択される活性成分に依存し得ることが理解されるであろう。
【0161】
経口投与用の薬学的組成物には、硬または軟カプセル、錠剤、トローチ、糖衣錠、丸薬、トローチ剤(lozenge)、粉末および顆粒などの固形剤形が含まれる。適切な場合には、経口投与用の薬学的組成物は、腸溶コーティングなどのコーティングで調製することが可能であり、または、本分野において周知の方法に従った持続的または長期的な放出など、活性成分の徐放を与えるように調合することが可能である。
【0162】
経口投与用の液体剤形には、溶液、エマルジョン、懸濁液、シロップおよびエリキシルが含まれる。
【0163】
非経口投与用の薬学的組成物には、無菌水性および非水性注射可能溶液、分散液、懸濁液またはエマルジョン、並びに、使用前に、無菌注射可能溶液または分散液中に再構成すべき無菌粉末が含まれる。デポ注射用製剤も、本発明の範囲に属するものとして想定される。
【0164】
他の適切な投与形態には、坐薬、スプレー、軟膏、クリーム、ゲル、吸入剤、皮膚パッチ、インプラントなどが含まれる。
【0165】
典型的な経口投薬量は、約0.001から約100mg/kg体重/日、好ましくは約0.01から約50mg/kg体重/日、さらに好ましくは約0.05から約10mg/kg体重/日の範囲であり、1から3回の投薬など一または複数の投薬で投与される。正確な投薬量は、投与の頻度および様式、治療される患者の性別、年齢、体重および一般的な症状、治療される症状の性質および重症度、治療すべき付随する任意の疾病並びに当業者に自明の他の因子に依存するであろう。
【0166】
前記製剤は、当業者に公知の方法によって、単位投薬形態で都合よく与えることができる。一日に一回から三回など、一日に一回または複数回、経口投与するための典型的な単位投薬形態は、約0.05から約2000mg、例えば、約0.1から約1000mg、約0.5mgから約500mg、約1mgから約200mg、例えば約100mgを含有することができる。
【0167】
静脈内、髄腔内、筋肉内および類似の投与などの非経口経路の場合、典型的な投薬量は、経口投与に対して使用される投薬量の約半分の桁である。
【0168】
本発明の化合物は、一般的には、遊離物質として、または薬学的に許容されるそれらの塩として使用される。例は、遊離塩基を使用する化合物の酸付加塩および遊離酸を使用する化合物の塩基付加塩である。「薬学的に許容される塩」の用語は、遊離塩基を適切な有機酸もしくは無機酸と反応させることによって、または前記酸を適切な有機塩基もしくは無機塩基と反応させることによって、一般に調製される、本発明に従って使用するための前記化合物の無毒の塩を表す。本発明に従って使用するための化合物が、遊離塩基を含有するときには、このような塩は、前記化合物の溶液または懸濁液を、薬学的に許容される酸の化学的等量で処理することによる慣用的な様式で調製される。本発明に従って使用するための化合物が、遊離酸を含有するときには、このような塩は、前記化合物の溶液または懸濁液を、薬学的に許容される塩基の化学的等量で処理することによる慣用的な様式で調製される。ヒドロキシ基を有する化合物の生理的に許容される塩には、ナトリウムまたはアンモニウムイオンなどの適切な陽イオンと組み合わされた前記化合物の陰イオンが含まれる。薬学的に許容されない他の塩は、本発明に従って使用するための化合物の調製において有用な場合があり、これらは、本発明のさらなる側面を構成する。
【0169】
非経口投与の場合、無菌水溶液、水性プロピレングリコールまたはゴマ油もしくはピーナッツ油中の、発明の化合物の溶液を使用することができる。このような水溶液は、必要であれば、適切に緩衝されるべきであり、液体希釈剤は、まず、十分な生理食塩水またはグルコースで等張とされるべきである。水溶液は、静脈内、筋肉内、皮下および腹腔内投与に特に適している。使用される無菌水性溶媒は全て、当業者に公知の標準的な技術によって、容易に入手することができる。
【0170】
適切な薬学的担体には、不活性固体希釈剤または充填剤、無菌水溶液および様々な有機溶媒が含まれる。適切な担体の例は、水、塩溶液、アルコール、ポリエチレングリコール、ポリヒドロキシエトキシル化されたヒマシ油、ピーナッツ油、オリーブ油、シロップ、リン脂質、ゼラチン、ラクトース、白土、スクロース、シクロデキストリン、アミロース、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アカシア、ステアリン酸、セルロースの低級アルキルエーテル、シリル酸、脂肪酸、脂肪酸アミン、脂肪酸モノグリセリドおよびジグリセリド、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン、ヒドロキシメチルセルロース並びにポリビニルピロリドンである。同様に、前記担体または希釈剤は、単独または蝋と混合されたモノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの、本分野で公知の任意の徐放性物質を含み得る。前記製剤は、湿潤剤、乳化剤および懸濁剤、防腐剤、甘味剤または着香剤も含み得る。
【0171】
本発明の化合物と薬学的に許容される担体とを組み合わせることによって形成された前記薬学的組成物は、次いで、前記開示された投与経路に適した様々な投薬形態で、容易に投与される。製剤は、薬学の分野で公知の方法によって、単位投薬形態で都合よく与えることができる。
【0172】
経口投与に適した本発明の製剤は、カプセルまたは錠剤などの分離されたユニットとして投与することができ、各々が所定量の活性成分を含有しており、適切な賦形剤を含むことができる。これらの製剤は、粉末もしくは顆粒の形態とすることができ、水性もしくは非水性液体中の溶液もしくは懸濁液とし、または水中油もしくは油中水液体エマルジョンとすることができる。
【0173】
経口用途が意図される組成物は、任意の公知の方法に従って調製することができ、薬学的に上品で、味が優れた調製物を与えるために、このような組成物は、甘味剤、着香剤、着色剤および防腐剤からなる群から選択される一以上の薬剤を含有することができる。錠剤は、錠剤の製造に適した薬学的に許容される無毒の賦形剤と混合された活性成分を含有し得る。これらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウムなどの不活性な希釈剤;顆粒化剤および崩壊剤、例えば、コーンスターチまたはアルギン酸;結合剤、例えば、デンプン、ゼラチンまたはアカシア;並びに潤滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクであり得る。前記錠剤は、コートされていなくてもよく、消化管での分解および吸収を遅延させることにより、より長期間にわたって持続的な作用を与えるために、公知の技術によってコートされていてもよい。例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延物質を使用することができる。錠剤は、徐放用の浸透治療用錠剤を形成するために、米国特許第4,356,108号;第4,166,452号;および第4,265,874号(参照により本明細書に援用される。)に記載されている技術によってコートすることもできる。
【0174】
経口用途の製剤は、活性成分が、不活性な固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムもしくはカオリンと混合されている硬ゼラチンカプセルとして、または、活性成分が、水または油溶媒(例えば、ピーナッツ油、液状パラフィンまたはオリーブ油)と混合されている軟ゼラチンカプセルとして与えることもできる。
【0175】
水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に適した賦形剤と混合された活性化合物を含有し得る。このような賦形剤は、懸濁剤、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセロロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガムおよびアラビアゴムであり、分散剤または湿潤剤は、レシチンなどの天然に存在するホスファチド、または脂肪酸とアルキレンオキシドとの縮合産物(例えば、ポリオキシエチレンステアリン酸)、またはエチレンオキサイドの長鎖脂肪族アルコールとの縮合産物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、またはエチレンオキサイドの脂肪酸由来部分エステルとの縮合産物、およびポリオキシエチレンソルビトールモノオレイン酸などのヘキシトール、またはエチレンオキサイドの脂肪酸由来部分エステルとの縮合産物、およびヘキシトール無水物、例えば、ポリエチレンソルビタンモノオレイン酸である。水性懸濁液は、一以上の着色剤、一以上の着香剤、および一以上の甘味剤(スクロースまたはサッカリンなど)を含有してもよい。
【0176】
油性懸濁液は、植物油、例えば菜種油、オリーブ油、ゴマ油またはココナツ油中に、または液状パラフィンなどの鉱物油中に、活性成分を懸濁させることによって調合し得る。油性懸濁液は、濃縮剤、例えば、蜜蝋、硬パラフィンまたはセチルアルコールを含有し得る。上記されているものなどの甘味剤、および着香剤は、味が優れた経口調製物を提供するために添加され得る。これらの組成物は、アスコルビン酸などの抗酸化剤の添加によって保存することができる。
【0177】
水の添加による水性懸濁液の調製に適した分散可能な粉末および顆粒は、分散剤または湿潤剤、懸濁剤および一以上の防腐剤と混合された活性化合物を与える。適切な分散剤または湿潤剤および懸濁剤の例は、既に上記されているものである。さらなる賦形剤、例えば、甘味剤、着香剤および着色剤も存在し得る。
【0178】
本発明に従って使用するための化合物を含む薬学的組成物は、水中油エマルジョンの形態とすることもできる。油相は、植物油、例えば、オリーブ油もしくは菜種油、または鉱物油、例えば、液状パラフィン、またはそれらの混合物とすることができる。適切な乳化剤は、天然に存在するゴム(例えば、アラビアゴムまたはトラガカントゴム)、天然に存在するホスファチド(例えば、大豆、レシチン)、および脂肪酸とヘキシトール無水物に由来するエステルまたは部分エステル(例えば、モノオレイン酸ソルビタン)、および前記部分エステルのエチレンオキサイドとの縮合産物(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレイン酸)であり得る。前記エマルジョンは、甘味剤および着香剤も含有し得る。
【0179】
シロップおよびエリキシルは、甘味剤、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールまたはスクロースとともに調合することができる。このような製剤は、粘滑剤、防腐剤、並びに着香剤および着色剤も含有し得る。前記薬学的組成物は、無菌の注射用水性または油性懸濁液の形態とすることができる。この懸濁液は、適切な分散剤または湿潤剤および上記懸濁剤を用いて、公知の方法に従って調合し得る。無菌の注射用調製物は、例えば、1,3-ブタンジオール中の溶液として、非経口的に許容される無毒の希釈剤または溶媒中の無菌注射用溶液または懸濁液とすることもできる。使用することができる許容されるビヒクルおよび溶媒としては、水、リンゲル溶液および等張の塩化ナトリウム溶液が挙げられる。さらに、無菌の不揮発性油が、溶媒または懸濁媒体として、都合よく使用される。この目的のために、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを使用して、任意のブランドの不揮発性油を使用することができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸が、注射可能剤の調製において使用できる。
【0180】
前記組成物は、本発明の化合物を直腸投与するための坐薬の形態とすることもできる。これらの組成物は、常温で固体であるが、直腸温では液体であり、このため、直腸内で溶けて薬物を放出し得る適切な非刺激性賦形剤と、薬物を混合することによって調製することができる。このような物質には、例えば、ココアバターおよびポリエチレングリコールが含まれる。
【0181】
局所用途の場合には、本発明の化合物を含有するクリーム、軟膏、ゼリー、懸濁物の溶液などが想定される。本出願において、局所適用には、口洗剤およびうがい薬が含まれるものとする。
【0182】
本発明に従って使用するための前記化合物は、小さな単層小胞、大きな単層小胞および複層小胞のような、リポソーム送達系の形態で投与することもできる。リポソームは、コレステロール、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリンなどの様々なリン脂質から形成され得る。
【0183】
さらに、本発明に従って使用するための化合物の中には、水または一般的な有機溶媒と溶媒和物を形成するものがある。このような溶媒和物も、本発明の範囲に包含される。
【0184】
このように、さらなる実施形態において、本発明に従って使用するための化合物、または薬学的に許容されるそれらの塩、溶媒和物もしくはプロドラッグ、および薬学的に許容される一以上の担体、賦形剤または希釈剤を含む薬学的組成物が提供される。
【0185】
経口投与のために、固体担体が使用されるのであれば、調製物を錠剤とし、粉末もしくはペレット形態の硬ゼラチンカプセル中に配置するか、またはトローチもしくはトローチ剤(lozenge)の形態とすることができる。固体担体の量は、幅広く変動し得るが、通常は、約25mgから約1gであろう。液体担体が使用されるのであれば、前記調製物は、シロップ、エマルジョン、軟ゼラチンカプセルまたは水性もしくは非水性液状懸濁液または溶液などの無菌注射液の形態とすることができる。
【0186】
慣用の錠剤化技術によって調製し得る典型的な錠剤は、以下のものを含有することができる。
【0187】
コア:
活性化合物(遊離化合物またはその塩として) 5.0mg
Lactosum Ph. Eur. 67.8mg
セルロース、微結晶(Avicel) 31.4mg
Amberlite(R)(IRP88) 1.0mg
Magnesii stearas Ph. Eur. q.s.
コーティング:
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 約9mg
Mywacett 9-40 T** 約0.9mg
PolacrillinカリウムNF、錠剤崩壊剤、Rohm and Haas。
**フィルムコーティング用の可塑化剤として使用される、アシル化されたモノグリセリド
本発明の化合物は、これを必要とする哺乳類患者、特にヒトに投与することができる。このような哺乳類には、家畜(例えば、家庭用ペット)および野生動物などの非家畜動物の両方が含まれる。
【0188】
本明細書に記載されている全ての新規特徴または特徴の組み合わせが、本発明にとって不可欠であると考えられる。
【0189】
本発明は、本発明の化合物を調製する以下の方法にも関する。
【0190】
以下の代表的な例において、本発明がさらに説明されるが、これらの例は、いかなる意味においても、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【実施例】
【0191】
一般式(I)の化合物
以下の例および一般的な手順は、本明細書および合成スキーム中に明記されている一般式(I)に対する中間化合物および最終生成物を表している。本発明の一般式(I)の化合物の調製は、以下の例を用いて、詳細に記載されている。時折、本発明の開示された範囲に含まれる各化合物に対して、この反応が記述どおりに適用できない場合がある。これが起こる化合物は、当業者には自明であろう。これらの事例では、当業者に公知の慣用的な改変、すなわち、妨害する基の適切な保護、他の慣用試薬への変更、または反応条件の一般的な改変によって、首尾よく反応を実施することが可能である。あるいは、本明細書に開示された他の反応または本明細書に開示されていない慣用的な他の反応を、本発明の対応する化合物の調製に適用することができるであろう。全ての調製方法において、全ての出発材料は公知であるか、または公知の出発物質から容易に調製され得る。化合物の構造は、元素分析または核磁気共鳴(NMR)の何れかによって確認されており、NMRにおいては、適切な場合には、表題化合物中の特徴的なプロトンに対して割り当てられたピークが表されている。1H NMRシフト(δ)は、内部参照標準としてのテトラメチルシランからの百万分率(ppm)の低磁場で表されている。M.p.は、融点であり、℃で表されており、補正されていない。カラムクロマトグラフィーは、「W.C. Still et al., J. Org. Chem. 43:2923(1978)」によって記載された技術を用いて、Merck silica gel 60 (Art. 9385)上で実施した。HPLC分析は、実験の部に記載されているように、水およびアセトニトリルの様々な混合物、流速=1ml/分で溶出され、5μm C18 4×250mmカラムを用いて行われる。
【0192】
マイクロ波オーブン合成:反応は、PerSOnalChemistry(R)のシングルモード Emrys Optimizer EXP中の密閉マイクロ波容器内でマイクロ波照射することによって、加熱された。
【0193】
調製用HPLC:カラム:1.9×15cm Waters XTerra RP-18。緩衝液:線形グラジエント、15分で5-95% MeCN、0.1% TFA、流速15ml/分。プールされた画分は、乾燥状態になるまで真空中で蒸発させるか、またはMeCNが除去されるまで真空中で蒸発させた後、凍結し、凍結乾燥した。
【0194】
例において使用されている略号は、以下の意味を有する。
【0195】
TLC: 薄層クロマトグラフィー
CDCl3: 重水素クロロホルム
CD3OD: 四重水素メタノール
DCM: ジクロロメタン
DMF: N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO-d6: 六重水素ジメチルスルホキシド
DMSO: ジメチルスルホキシド
DIPEA: ジイソプロピルエチルアミン
EDAC: 1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩
EtOAc: 酢酸エチル
THF: テトラヒドロフラン
DMF: N,N-ジメチルホルムアミド
HOBT: 1-ヒドロキシ-ベンゾトリアゾール
MeCN: アセトニトリル
NMP: N-メチルピロリジノン
TFA: トリフルオロ酢酸
EDAC: 1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド、塩酸塩
min: 分
hrs: 時間
一般的な方法A:
【化2】

カップリング試薬(III)(例えば、無水THF中の、HOBT、EDACおよびDIPEA)を用いた標準的なアミド形成条件下で、酸(I)(R3、R4、X、およびYは、上記定義のとおりである。)を、アミン(II)(R1とR2は、上記定義のとおりである。)とカップリングさせることによって、アミド(IV)(R1、R2、R3、R4、X、およびYは、上記定義のとおりである。)が得られる。
【0196】
一般的方法B:
【化3】

溶媒(例えば、THF、DCM、DMF、NMPなど)中の塩基性条件下(例えば、トリエチルアミン、K2CO3、NaHなど)で、酸誘導体(I)(Xは、ハロ、R20(C=O)O-、C1-C6アルキルオキシまたはアリールC1-C6アルキルオキシであり、R20は、C1-C6アルキルまたはアリールC1-C6アルキルであり、およびR3、R4、X、およびYはは、上記定義のとおりである)を、アミン(II)(R1とR2は、上記定義のとおりである)と反応させることによって、アミド(III)(R1、R2、R3、R4、X、およびYは、上記定義のとおりである)が得られる。
【0197】
一般的な方法C:
【化4】

溶媒(例えば、THF、DCM、DMF、NMPなど)中の塩基性条件下(例えば、トリエチルアミン、K2CO3、NaHなど)で、アミド誘導体(I)(R1、R2、R4、R9、X、およびYは、上記定義のとおりである)を、酸誘導体(II)(Wはハロ、R7(C=O)O、C1-C6アルキルオキシ、またはアリールC1-C6アルキルオキシであり、R7はC1-C6アルキルまたはアリールC1-C6アルキルであり、R6はC3-C10シクロアルキル、C3-C10ヘトシクロアルキル、アリール、ヘタリール、R14C1-C6アルキルカルボニル-、C1-C6アルキルS(O)n-、アリールS(O)n-、またはアリールC1-C6アルキルS(O)n-であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘトシクロアルキル、アリール基は、上で定義された1つまたは複数のR11で選択的に置換されている)と反応させることによって、アミド(III)(R1、R2、R4、R9、XおよびYは、上記定義のとおりであり、R6は、C3-C10シクロアルキル、C3-C10ヘトシクロアルキル、アリール、ヘタリール、R14C1-C6アルキル-カルボニル、C1-C6アルキルS(O)n-、アリールS(O)n-、またはアリールC1-C6アルキルS(O)n-であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘトシクロアルキル、アリール基は、上で定義された1つまたは複数のR11で選択的に置換されている)が得られ;または、
Wがヒドロキシであるときには、カップリング試薬(a)(例えば、無水THF中の、HOBT、EDACおよびDIPEA)を用いた標準的なアミド形成条件下で、酸誘導体(II)(R6は、上記定義のとおりである)を、アミン(I)(R1、R2、R4、R9、X、およびYは、上記定義のとおりである)とカップリングさせることによって、アミド(III)(R1、R2、R4、R9、X、およびYは、上記定義のとおりであり、R6は、C3-C10シクロアルキル、C3-C10ヘトシクロアルキル、アリール、ヘタリール、R14C1-C6アルキル-カルボニル、C1-C6アルキルS(O)n-、アリールS(O)n-、またはアリールC1-C6アルキルS(O)n-であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘトシクロアルキル、アリール基は、上で定義された1つまたは複数のR11で選択的に置換されている)が得られる。
【化5】

一般的な方法D:
溶媒(例えば、THF、DCM、DMF、NMPなど)中の塩基性条件下(例えば、トリエチルアミン、K2CO3、NaHなど)で、アミド誘導体(I)(R1、R2、R4、R9、X、およびYは、上記定義のとおりである)を、塩化スルフィニル(n = 1)または塩化スルホニル(n = 2)誘導体(II)(R6は、C1-C6アルキル、C3-C10シクロアルキル、C3-C10ヘトシクロアルキル、アリール、ヘタリール、またはアリールC1-C6アルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘトシクロアルキル、アリール、およびヘタリル基は、上で定義された1つまたは複数のR11で選択的に置換されている)と反応させることによって、アミド(III)(R1、R2、R4、R9、X、およびYは、上記定義のとおりであり、R6は、C1-C6アルキル、C3-C10シクロアルキル、C3-C10ヘトシクロアルキル、アリール、ヘタリールまたはアリールC1-C6アルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘトシクロアルキル、アリール、およびヘタリール基は、上で定義された1つまたは複数のR11で選択的に置換されている)が得られる。
【化6】

一般的な方法E:
溶媒(例えば、THF、DCM、DMF、NMPなど)中の塩基性条件下(例えば、トリエチルアミン、K2CO3、NaHなど)で、アミド誘導体(I)(R1、R2、R4、R9、X、およびYは、上記定義のとおりである)を、アミドアルキルハライド誘導体(II)(R12、R13およびハロは、上記定義のとおりであり、WはC1-C6アルキルであり、前記アルキル基は、上で定義された1つまたは複数のR11で選択的に置換されている)と反応させることによって、アミド(III)(R1、R2、R4、R9、R12、R13、X、およびYは上記定義のとおりであり、WはC1-C6アルキルであり、前記アルキル基は、上で定義された1つまたは複数のR11で選択的に置換されている)が得られる。
【化7】

一般的な方法F:
溶媒(例えば、THF、DCM、DMF、NMPなど)中の塩基性条件下(例えば、トリエチルアミン、K2CO3、NaHなど)で、アミド誘導体(I)(R1、R2、R4、X、およびYは、上記定義のとおりである)を、アミドアルキルハライド誘導体(II)(R12、R13およびハロは、上記定義のとおりであり、WはC1-C6アルキルであり、前記アルキル基は、上で定義された1つまたは複数のR11で選択的に置換されている)と反応させることによって、アミド(III)(R1、R2、R4、R12、R13、X、およびYは上記定義のとおりであり、WはC1-C6アルキルであり、前記アルキル基は、上で定義された1つまたは複数のR11で選択的に置換されている)が得られる。
【化8】

実施例1
[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]カルバミン酸tert-ブチルエステル
4-tert-ブトキシカルボニルアミノ-安息香酸(50g、0.21mol)とHOBT(31,33 g、0.231mol)の乾燥THF(0.5L)の混合物に、EDAC(44.44g、0.231mol)を添加した。生じる混合物を10分間撹拌し、続いてDIPEA(40.4ml、0.231mol)および1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン(39.4ml、0.231mol)の混合物を添加した。反応混合物をさらに16時間撹拌し、乾燥するまで蒸発させた。残渣に水(600ml)を添加して、生じる混合物をEtOAc(3×500ml)によって抽出した。合わせた有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、および真空中で蒸発させた。生じる残渣を、溶出剤としてEtOAc-ヘプタン(1:2)の混合物を使用するカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によって精製した。純粋な画分を集め乾燥するまで蒸発させた。固体残留物にジエチルエーテル(100ml)を添加して、沈殿を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄して、50℃で真空中で乾燥させて固体の標記化合物の60.5g(77%)を得た。
【0198】
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.92 (d, 3H), 1.02 (d, 3H), 1.11 (s, 3H), 1.2 - 1.4 (m, 3.5H), 1.52 (s, 9H), 1.55 - 2.27 (m, 2.5H), 3.17 - 3.29 (m, 1.5H), 3.57 (d, 0.5H), 4.01 and 4.58 (2xt, 1H), 6.72 (s, 1H), 7.36 - 7.44 (m, 4H)。
【0199】
実施例2
(4-アミノ-フェニル)-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクト-6-イル)-メタノン
【化9】

[4(1,3,3-トリメチル-6-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]カルバミン酸tert-ブチルエステル(11.78g、31.61mmol)のDCM(150ml)溶液にTFA(50ml)を添加した。生じる混合物を室温で48時間撹拌し、真空中で蒸発させた。残渣に、水(150ml)およびジエチルエーテル(50ml)を添加し、pHを32%の水水酸化ナトリウムの添加よって8に合わせた。混合物を15分間撹拌し、沈殿を濾過して水で洗浄し50℃で18時間真空中で乾燥させて固体の標記化合物8.4g(98%)を得た。
【0200】
11H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.93 (s, 3H), 1.02 (d, 3H), 1.12 (d, 3H), 1.35 - 1.76 (m, 5.5H), 2.24 (m, 0.5H), 3.21 - 3.36 (m, 1.5H), 3.54 (d, 0.5H), 3.83 (bs, 2H, NH2), 4.08 and 4.58 (2xm, 1H), 6.64 (dd, 2H), 7.32 (t, 2H)。
【0201】
以下の化合物は、上記実施例2にて説明したものと同様の方法で作製した:
【表1】

実施例3
(4-メチルアミノ-フェニル)-(1,3,3-トリメチル-6-アザビシクロ[3.2.1]オクト-6-イル)-メタノン
【化10】

[4(1,3,3-トリメチル-6-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]カルバミン酸tert-ブチルエステル(2.6g、6.98mmol)の乾燥したDMF(75ml)溶液にNaH(0.35g、8.38mmol 60%の鉱油溶液)を添加して、生じる混合物を1時間撹拌した。メチルヨウ化物(521μl、8.38mmol)を添加して、さらに1時間連続して撹拌した。反応混合物を水(50ml)でクエンチし、続いてジエチルエーテル(2×50ml)で抽出した。合わせた有機相を飽和した水性塩化アンモニウムで洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過して、真空中で蒸発させた。残渣をDCM(40ml)に溶解し、TFA(25ml)を添加した。生じる混合物を室温で18時間撹拌し、真空中で蒸発させた。残渣に水を添加(10ml)して、1N水酸化ナトリウムを添加することによってpHを9に合わせた。水相をジエチルエーテル(2×25ml)で抽出し、合わせらた有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過して、真空中で蒸発させて、2.5gの粗生成物を得て、溶出剤としてEtOAc-ヘプタン(1:1)の混合物を使用するカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)よって精製した。純粋な画分を収集し、ジエチルエーテル(10ml)で洗浄し、濾過して乾燥するまで蒸発させ、ゆっくりと油を結晶化させ、50℃で減圧乾燥させて、0.9g(45%)の固体の標記化合物を得た。さらに0.7g(35%)を濾液から単離した。
【0202】
TLC: EtOAc-ヘプタン (3:1), Rf: 0.37
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.94 (s, 3H), 1.02 (d, 3H), 1.12 (d, 3H), 1.21 - 1.76 (m, 5.5H), 2.25 (m, 0.5H), 2.85 (s, 3H), 3.25 - 3.39 (m, 1.5H), 3.54 (d, 0.5 H), 4.10 (m, 1.5H), 4.58 (m, 0.5H), 6.57 (m, 2H), 7.37 (t, 2H)。
【0203】
実施例4
Nメチル-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-メタンスルホンアミド
【化11】

(4-メチルアミノ-フェニル)-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクト-6-イル)-メタノン(0.7g、2.44mmol)、DCM(40ml)、およびTEA(0.7ml、4.89mmol)の混合物に塩化メタンスルホニル(285l、3.67mmol)を添加した。生じる混合物を室温で4時間撹拌し、続いて真空中で揮発性物質を蒸発させた。残渣をジエチルエーテル(10ml)に溶解し、水(2×10ml)で洗浄して蒸発させ、残渣を溶出液としてEtOAc-ヘプタン(1:1)の混合物を使用するカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によって精製し、純粋な画分を収集して乾燥するまで蒸発させた。残渣をジエチルエーテル(10ml)から結晶化させて、濾過して50℃で減圧乾燥し、0.45g(51%)の固体の標記化合物を得た。
【0204】
TLC: EtOAc-Heptane (3:1), Rf: 0.25
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.94 (d, 3H), 1.03 (d, 3H), 1.13 (s, 3H), 1.19 - 1.61 (m, 5.5H), 2.25 (m, 0.5H), 2.85 (d, 3H), 3.16 - 3.31 (m, 1.5H), 3.34 (d, 3H), 3.60 (d, 0.5H), 4.00 (t, 0.5H), 4.60 (t, 0.5H), 7.41 (m, 2H), 7.48 (t, 2H)。
【0205】
以下の化合物は、上記の実施例4にて説明したものと同様の方法で作製した:
【表2】

実施例5
オクタン-6-カルボニルなN-[4(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1])-フェニル]-メタンスルホンアミド
【化12】

N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]カルバミン酸tert-ブチルエステル(4.0g、10.74mmol)の乾燥DMF(80ml)溶液に水素化ナトリウム(309mg、12.89mmolの60%の鉱油溶液)を添加し、混合物を1時間撹拌した。メタン塩化スルホニル(2.4ml、15.47mmol)を添加して、さらに20時間連続して撹拌した。反応を加水(100ml)よってクエンチし、ジエチルエーテル(2×100ml)で抽出した。合わせた有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過して、真空中で蒸発させた。残渣を溶出剤としてEtOAc-ヘプタン(1:2)を使用するカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によって精製した。純粋な画分を収集し、乾燥するまで蒸発させて、3.0g(62%)のN-メタンスルホンアミド-N-[4(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]カルバミン酸tert-ブチルエステルを油として得た。
【0206】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.93 (d, 3H), 1.03 (s, 3H), 1.13 (s, 3H), 1.18 - 1.41 (m, 3H), 1.45 (d, 9H), 1.51 - 1.78 (m, 2.5 H), 2.23 (m, 0.5H), 3.14 (d, 0.5H), 3.27 (t, 1H), 3.45 (s, 3H), 3.59 (d, 0.5 H), 3.97 (t, 0.5H), 4.61 (m, 0.5H), 7.28 (m, 2H), 7.50 (m, 2H)。
【0207】
N-メタンスルホンアミド-N-[4(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]カルバミン酸tert-ブチルエステル(3.0g、6.66mmol)をDCM(50ml)に溶解し、TFA(20ml)を添加した。生じる混合物を室温で36時間撹拌し、真空中で蒸発させた。残渣に水を添加(50ml)して1N水酸化ナトリウムを添加することによってpHを9に合わせた。水相をEtOAc(2×50ml)で抽出して、合わせた有機相を乾燥させ(Na2SO4)、濾過して、真空中で蒸発させ、泡を得て、数mlのEtOAcを含むジエチルエーテル(30ml)を添加することによって結晶化した。沈殿を濾過して50℃で減圧乾燥し、1.58g(68%)の固体の標記化合物を得た。
【0208】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.94 (d, 3H), 1.04 (d, 3H), 1.13 (s, 3H), 1.19 - 1.61 (m, 4.5H), 1.77 (m, 1H), 2.23 (m, 0.5H), 3.03 (s, 3H), 3.1 - 3.3 (m, 1.5H), 3.59 (d, 0.5H), 3.99 (t, 0.5H), 4.60 (t, 0.5H), 6.86 (bs, 1H), 7.22 (m, 2H), 7.46 (t, 2H)。
【0209】
実施例6
Nエチル-N-[4(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-メタンスルホンアミド
【化13】

N-[4(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-メタンスルホンアミド(300mg、0.86mmol)の乾燥DMF(25ml)溶液に水素化ナトリウム(42mg、1.73mmolの60%の鉱油溶液)を添加し、混合物を1時間撹拌した。エチルヨウ化物(83l、1.03mmol)を添加してさらに16時間連続して撹拌した。反応を加水(25ml)よってクエンチして、ジエチルエーテル(2×50ml)によって抽出した。合わせた有機相を乾燥させて(Na2SO4)、濾過して、真空中で蒸発させた。残渣を溶出剤としてEtOAc-ヘプタン(1:1)を使用するカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)よって精製した。純粋な画分を収集して、乾燥するまで蒸発させ、ゆっくりと油を結晶化させてジエチルエーテル中に懸濁し、固体を濾過して、140mg(43%)の固体の標記化合物を得た。
【0210】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.95 (d, 3H), 1.04 (s, 3H), 1.13 - 1.80 (m, 8.5H), 2.24 (m, 0.5H), 2.90 (s, 3H), 3.17 (d, 0.5H), 3.29 (d, 1H), 3.59 (d, 0.5H), 3.76 (q, 2H), 4.01 (t, 0.5H), 4.61 (m, 0.5H), 7.38 (m, 2H), 7.17 (m, 2H), 7.50 (m, 2H)。
【0211】
以下の化合物は、上記の実施例6にて説明したものと同様の方法で作製した:
【表3】

実施例7
N-シクロプロピルメチル-N-[4(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-メタンスルホンアミド
【化14】

N-[4(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-イソニコチンアミド
(4-アミノフェニル)-(1,3,3-トリメチル-6-アザビシクロ[3.2.1]オクト-6-イル)-メタノン(400mg、1.47mmol)の乾燥THF(25ml)溶液に、塩化イソニコチノイル(312mg、2.20mmol)の乾燥THF(20ml)溶液を滴下した。混合物を2時間撹拌して蒸発させ、続いて加水20(ml)した。水相をEtOAc(2×20ml)で抽出して、合わせた有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過して、真空中で蒸発させた。生じる残渣を溶出剤として、第1のEtOAc(300ml)、続いてTEAの4%の混合物のEtOAc溶液を使用するカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によって精製した。純粋な画分を収集し、乾燥するまで蒸発させた。残渣をジエチルエーテル(20ml)およびEtOAc(5ml)の混合物から結晶化し、濾過して50℃で真空下で乾燥した後に200mg(36%)の固体の標記化合物を得た。
【0212】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.94 (d, 3H), 1.02 (d, 3H), 1.12 (d, 3H), 1.19 - 1.77 (m, 5.5H), 2.21 (m, 0.5H), 3.16 - 3.27 (m, 1.5H), 3.57 (d, 0.5H), 4.0 and 4.54 (2xm, 1H), 7.30 (t, 2H), 7.55 (t, 2H), 7.87 (d, 2H), 8.76 (d, 2H), 9.19 (s, 1H)。
【0213】
以下の化合物は、上記の実施例7にて説明したものと同様の方法で作製した:
【表4−1】

【表4−2】

【表4−3】

【表4−4】

【表4−5】

【表4−6】

* 対応するメチルまたはエチルエステルのアルカリ加水分解を経て得られる。
【0214】
実施例8
Nメチル-N-[4(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-ベンズアミド
【化15】

N-[4(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-ベンズアミド(500mg、1.33mmol)の乾燥THF(40ml)溶液に水素化ナトリウム(64mg、1.594mmolの60%の鉱油溶液)添加し、混合物を30分間撹拌した。メチルヨウ化物(99lμl、594mmol)を添加してさらに2時間連続して撹拌した。揮発性物質を真空中で蒸発させ、残渣を溶出剤としてEtOAc-ヘプタン(1:1)を使用するカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)よって精製した。純粋な画分を収集し、乾燥するまで蒸発させて300mg(58%)の固体の標記化合物を得た。
【0215】
TLC: EtOAc:Heptane (2:1), Rf: 0.27
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.92 (d, 3H), 1.01 (d, 3H), 1.10 (d, 3H), 1.14 - 1.77 (m, 5.5H), 2.20 (m, 0.5 H), 3.05 (d, 0.5H), 3.15 (d, 0.5H), 3.23 (d, 0.5H), 3.51 (s, 3H), 3.55 (d, 0.5H), 3.85 (m, 0.5H), 4.58 (m, 0.5H), 7.05 (m, 2H), 7.17 (m, 2H), 7.30 (m, 5H)。
【0216】
以下の化合物は、上記の実施例8にて説明したものと同様の方法で作製した:
【表5】

実施例9
2-ピペリジン-1-イル-N-[4(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド
【化16】

(4-アミノフェニル)-(1,3,3-トリメチル-6-アザビシクロ[3.2.1]オクト-6-イル)-メタノン(3.0g、11.01mmol)およびTEA(3.1ml、22.03mmol)の乾燥THF(100ml)溶液にモノクロロ酢酸クロライド(1.05ml、13.22mmol)を滴下して添加した。混合物を75分間撹拌して蒸発させ、続いて加水75(ml)した。水相をEtOAc(2×50ml)で抽出して、合わせた有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過して、真空中で蒸発させた。生じる残渣をEtOAc(40ml)に溶解して2.5cmの経路のシリカゲルによって濾過した。濾過したものを乾燥するまで蒸発させ、油として3.3g(86%)の2-クロロN-[4(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)フェニル]-アセトアミドを得た。
【0217】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.93 (d, 3H), 1.03 (d, 3H), 1.13 (d, 3H), 1.17 - 1.79 (m, 5.5H), 2.23 (m, 0.5H), 3.08 - 3.29 (m, 1.5H), 3.59 (d, 0.5H), 4.0 and 4.59 (2xm, 1H), 4.19 (s, 2H), 7.44 (m, 2H), 7.57 (t, 2H), 8.55 (s, 1H)。
【0218】
2-クロロN-[4(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド(40mg、0.115mmol)のアセトン(250μl)溶液をMeCN(250μl)の中のピペリジン(17.1μl、0.173mmol)およびDIPEA(40μl、0.229mmol)の混合物に添加した。生じる反応混合物を電子レンジにおいて加熱して、100℃で10分間以上撹拌した。室温に冷却した後に、揮発性物質を真空中で除去して、残渣を調製GilSOnHPLCで精製した。純粋な画分を収集し、真空中で蒸発させて50℃で16時間乾燥し、TFA塩として43.8mg(75%)の標記化合物を得た。
【0219】
LC/MS m/z: 398 H+
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.93 (d, 3H), 1.03 (d, 3H), 1.13 (d, 3H), 1.17 - 1.79 (m, 5.5H), 2.23 (m, 0.5H), 3.08 - 3.29 (m, 1.5H), 3.59 (d, 0.5H), 4.0 and 4.59 (2xm, 1H), 4.19 (s, 2H), 7.44 (m, 2H), 7.57 (t, 2H), 8.55 (s, 1H)。
【0220】
以下の化合物は、上記の実施例9にて説明したものと同様の方法で作製した:
【表6−1】


【表6−2】

【表6−3】

【表6−4】

【表6−5】

【表6−6】

実施例10
2(2H-テトラゾル-5-イル)-N-[4(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド
【化17】

(2H-テトラゾル-5-イル)-酢酸エチルエステル(2.0g、12.81mmol)、トリチルクロライド(3.7g、13.45mmol)の乾燥THF(75ml)溶液の混合物にTEA(3.7ml)を添加した。生じる混合物を室温で18時間撹拌した。水(10ml)を添加して、沈殿を濾過し、EtOAc(25ml)に再融解して、飽和塩化アンモニウム(2×15ml)水溶液で洗浄した。有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過して、真空中で蒸発させた。残渣をエタノール(150ml)に懸濁して、エタノール(100ml)に溶解した水酸化カリウム(0.8g、13.45mmol)を添加した。生じる混合物を室温で18時間撹拌した。沈殿を濾過して、水(150ml)に溶解し、濃塩酸(希釈HClを使用)で酸性化した。沈殿を濾過してジエチルエーテルで洗浄し、50℃で減圧乾燥させて0.7g(15%)の固体の(2-トリチル-2H-テトラゾル-5-イル)-酢酸を得た。
【0221】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.07 (s, 2H), 7.10 (d, 6H), 7.34 (m, 9H)。
【0222】
(2-トリチル-2H-テトラゾル-5-イル)-酢酸(0.82g、2.20mmol)の乾燥THF(50ml)溶液にCDI(0.4g、2.39mmol)を添加して、生じる混合物を10分間撹拌した。この混合物に(4-アミノフェニル)-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクト-6-イル)-メタノン(0.5g、1.84mmol)を添加し、室温で18時間連続して撹拌した。混合物は蒸発させ、残渣を溶出剤としてEtOAc-ヘプタン(4:1)を使用するカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)よって精製した。純粋な画分を収集して乾燥するまで蒸発させ、150mg(13%)のN-[4(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-2-(2-トリチル-2H-テトラゾル-5-イル-アセトアミドを得て、THF(25ml)に溶解し、続いて20%の水性HCl(20ml)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、このときに揮発性物質を真空中で除去さした。水性残渣をEtOAc(2×50ml)で抽出し、乾燥して(Na2SO4)、濾過し、真空中で蒸発させ、30mg(4%)の固体の標記化合物を得た。
【0223】
LC/MS: m/z: 383 H+
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.92 (d, 3H), 1.05 (s, 3H), 1.14 (d, 3H), 1.17 - 1.84 (m, 5.5H), 2.22 (m, 0.5H), 3.24 - 3.27 (m, 1.5H), 3.66 (d, 0.5H), 4.01 (bs, 2.5H), 4.61 (m, 0.5H), 7.24 (m, 2H), 7.47 (m, 2H), 9.68 (bs, 1H)。
【0224】
実施例11
3-ピペリジン-1-イル-N-[4(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-プロピオンアミド
【化18】

(4-アミノフェニル)-(1,3,3-トリメチル-6-アザビシクロ[3.2.1]オクト-6-イル)-メタノン(3.0g、11.01mmol)およびTEA(3.1ml、22.03mmol)の乾燥THF(40ml)溶液に塩化アクリロイル(1.07ml、13.22mmol)を液滴で添加した。混合物を45分間撹拌し、揮発性物質を蒸発させて水25(ml)を残渣に加えた。水相をEtOAc(2×25ml)で抽出して、合わせた有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過して、真空中で蒸発させた。残渣を溶出剤として1:1にEtOAc-ヘプタンを使用するカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)で精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を真空中で蒸発させて、油として1.7g(47%)のN-[4(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アクリルアミドを得た。
【0225】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.93 (d, 3H), 1.03 (d, 3H), 1.12 (d, 3H), 1.17 - 1.76 (m, 5.5H), 2.24 (m, 0.5H), 3.18 (d, 0.5H), 3.27 (d, 1H), 3.59 (d, 0.5 H), 4.01 and 4.59 (2xm, 1H), 5.76 (d, 1H), 6.31 (dd, 2H), 6.44 (d, 1H), 7.36 (dd, 2H), 7.54 (d, 2H), 8.13 (m, 1H)。
【0226】
N-[4(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アクリルアミド(0.2g、0.613mmol)およびピペリジン(120μl、1.23mmol)のエタノール(10ml)溶液の混合物にTEAを2滴で添加した。生じる混合物を25分間100℃で電子レンジで加熱した。揮発性物質を真空中で蒸発させ、残渣を溶出剤として最初にEtOAc、続いて4%TEAの9:1 EtOAc-エタノールを使用するカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)で精製した。半純粋な画分を収集し、真空中で溶媒を蒸発させて、残渣を1N HCl(2.5ml)に溶解した。水(5ml)、続いてジエチルエーテル(10ml)を添加し、混合物を30分間撹拌した。有機相を廃棄して、水相のpHを1N NaOHで10に合わせ、続いてジエチルエーテル(2×10ml)で抽出した。合わせた有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過して真空中で蒸発させ、油として55mg(22%)の標記化合物を得た。
【0227】
LC/MS: m/z: 412 H+
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.93 (d, 3H), 1.02 (d, 3H), 1.13 (d, 3H), 1.17 - 1.79 (m, 11H), 1.93 (bs, 0.5H), 2.24 (m, 0.5H), 2.47 - 2.68 (m, 8H), 3.20 (d, 0.5H), 3.28 (d, 1H), 3.57 (d, 0.5H), 4.03 and 4.60 (2xm, 1H), 7.42 (dd, 2H), 7.57 (t, 2H), 11.57 (s, 1H)。
【0228】
以下の化合物は、上記の実施例11にて説明したものと同様の方法で作製した:
【表7】

実施例12
2(3,4-ジヒドロ-2H-キノリン1-イル)-Nメチル-N-[4(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド
【化19】

(4-メチルアミノ-フェニル)-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクト-6-イル)-メタノン(0.6g、2.1mmol)およびTEA(0.6ml、4.19mmol)の乾燥THF(40ml)溶液の混合物にモノクロロ酢酸クロライド(0.25ml、3.14mmol)を液滴で添加した。混合物を75分間撹拌して真空中で蒸発させ、続いて加水75(ml)した。水相をEtOAc(2×25ml)で抽出して、合わせた有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過して、真空中で蒸発させた。
【0229】
残渣を溶出剤として1:1にEtOAc-ヘプタンを使用するカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)で精製した。純粋な画分を収集し;溶媒を真空中で蒸発させて、400mg(53%)の固体の2-クロロ-N-メチル-N-[-4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミドを得た。
【0230】
TLC: EtOAc-Heptane (3:1), Rf: 0.24
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.96 (d, 3H), 1.06 (d, 3H), 1.14 (s, 3H), 1.20 - 1.82 (m, 5.5H), 2.24 (m, 0.5H), 3.08 - 3.28 (m, 1.5H), 3.33 (s, 3H), 3.61 (d, 0.5 H), 3.86 (s, 2H), 4.0 and 4.62 (2xm, 1H), 7.31 (dd, 2H), 7.57 (dd, 2H)。
【0231】
2-クロロ-N-メチル-N-[4(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド(0.1g、0.276mmol)および1,2,3,4-テトラヒドロ・キノリン(55mg、0.413mmol)のMeCN(5ml)溶液の混合物にDIPEA(0.1ml、0.551mmol)を添加した。生じる混合物を電子レンジにおいて10分間100℃で加熱した。揮発性物質を真空下で蒸発させ、残渣を溶出剤として2:1にEtOAc-ヘプタンを使用するカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)で精製した。純粋な画分を収集し;溶媒を真空中で蒸発させて、油として50mg(39%)の標記化合物を得た。
【0232】
TLC: EtOAc, Rf: 0.42
LC/MS: m/z: 460 H+
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.95 (d, 3H), 1.05 (d, 3H), 1.14 (d, 3H), 1.21 - 1.88 (m, 7.5H), 2.25 (m, 0.5H), 2.71 (bs, 2H), 3.15 - 3.30 (m, 6H), 3.61 (d, 1H), 3.80 (s, 2H), 3.95 (m, 0.5H), 4.61 (m, 0.5H), 6.26 (d, 1H), 6.57 (t, 1H), 6.91 (d, 1H), 6.98 (t, 1H), 7.30 (t, 2H), 7.53 (m, 2H)。
【0233】
実施例13
1-モルホリン-4-イル-2-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニルアミノ]-エタノン
【化20】

[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]カルバミン酸tert-ブチルエステル(0.5g、1.34mmol)の乾燥したDMF(40ml)溶液に水素化ナトリウム(80mg、3.33mmolの60%の鉱油溶液)を添加し、混合物を30分間撹拌した。2-クロロ-1-モルホリン-4-イル-エタノン(264mg、1.61mmol)を添加し、50℃でさらに1時間連続して撹拌した。反応を加水(50ml)によってクエンチし、ジエチルエーテル(2×25ml)で抽出した。合わせた有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過して、真空中で蒸発させた。残渣をDCM(20ml)に溶解して、TFA(10ml)を添加した。生じる混合物を室温で4時間撹拌して、真空中で蒸発させた。残渣を溶出剤として最初にEtOAc(500ml)を、続いて4% TEAのEtOAc溶液を使用するカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)よって精製した。準純粋な画分を収集して、乾燥するまで蒸発させ、0.4gの油を得て、これをEtOAc(25ml)に溶解して、水(2×25ml)で洗浄し、乾燥して(Na2SO4)濾過して、真空中で蒸発させ、油として180mg(34%)の標記化合物を得た。
【0234】
TLC: (EtOAc, 4% TEA), Rf: 0.22
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.94 (s, 3H), 1.02 (d, 3H), 1.11 (d, 3H), 1.21 - 1.75 (m, 5.5H), 2.25 (d, 0.5H), 3.27 (t, 1H), 3.35 (d, 0.5H), 3.47 - 3.55 (m, 2.5H), 3.71 (m, 6H), 3.89 (s, 2H), 4.11 (m, 0.5H), 4.57 (m, 0.5H), 6.58 (t, 2H), 7.37 (dd, 2H)。
【0235】
以下の化合物は、上記の実施例13にて説明したものと同様の方法で作製した:
【表8】

実施例14
[4-(2-メトキシ-エチルアミノ)-フェニル]-(1,3,3-トリメチル-6-アザビシクロ[3.2.1]オクト-6-イル)-メタノン
【化21】

[4(1,3,3-トリメチル-6-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]カルバミン酸tert-ブチルエステル(0.5g、1.34mmol)の乾燥DMF(25ml)溶液に水素化ナトリウム(75mg、1.88mmolの60%の鉱油溶液)を添加し、混合物を30分間撹拌した。1-ブロモ-2-メトキシ-エタン(224mg、1.61mmol)を添加して、混合物を乾留まで加熱して、撹拌しながら室温に冷却させた。反応を加水(20ml)によってクエンチして、ジエチルエーテル(2×25ml)で抽出した。合わせた有機相を飽和塩化アンモニウム水溶液(25ml)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過して、真空中で蒸発させた。残渣をDCM(15ml)に溶解して、TFA(10ml)を添加した。生じる混合物は、室温で5時間撹拌して、真空中で蒸発させた。残渣に水(10ml)およびジエチルエーテル(20ml)を添加して、1N水酸化ナトリウムの添加よってpHを9に合わせた。有機相を分離して、乾燥し(Na2SO4)、濾過して、真空中で蒸発させた。残渣を溶出剤としてEtOAc/ヘプタン(1:1)を使用するカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によって精製した。純粋な画分を収集して乾燥するまで蒸発させ、油として0.3g(68%)の標記化合物を得た。
【0236】
TLC: (EtOAc), Rf: 0.46
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.93 (s, 3H), 1.03 (d, 3H), 1.11 (d, 3H), 1.21 - 1.75 (m, 5.5H), 2.25 (d, 0.5H), 3.30 (m, 3H), 3.39 (s, 3H), 3.52 (d, 0.5H), 3.60 (t, 2H), 3.70 (m, 0.5H), 4.10 (m, 0.5H), 4.58 (m, 0.5H), 6.58 (t, 2H), 7.36 (dd, 2H)。
【0237】
実施例15
N-(2-Mエトキシ-エチル)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-ベンズアミド
【化22】

[4-(2-メトキシ・エチルアミノ)-フェニル]-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクト-6-イル)-メタノン(0.1g、0.303mmol)およびTEA(0.13ml、0.91mmol)の乾燥THF(20ml)溶液の混合物に塩化ベンゾイル(0.07ml、0.61mmol)を液滴で添加した。混合物を1時間撹拌して、真空中で蒸発させた。残渣を溶出剤としてEtOAc-ヘプタン(1:1)を使用するカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)で精製した。純粋な画分を収集し;溶媒を真空中で蒸発させ、油として90mg(68%)の標記化合物を得た。
【0238】
TLC: (EtOAc), Rf: 0.46
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.93 (d, 3H), 1.01 (d, 3H), 1.09 (d, 3H), 1.21 - 1.76 (m, 5.5H), 2.19 (d, 0.5H), 3.05 - 3.15 (m, 1H), 3.32 (d, 0.5H), 3.37 (d, 3H), 3.56 (m, 0.5H), 3.67 (t, 2H), 3.84 (m, 0.5H), 4.10 (m, 2H), 4.59 (m, 0.5H), 7.15 (m, 3H), 7.29 (m, 6H)。
【0239】
以下の化合物は、上記の実施例14および15にて説明したものと同様の方法で作製した:
【表9】

実施例16
(4-ベンジルオキシ-フェニル)-(1,3,3-トリメチル-6-アザビシクロ[3.2.1]オクト-6-イル)-メタノン
【化23】

4-ベンジルオキシ-安息香酸(0.5g、2.191mmol)およびHOBT(326mg、2.41mmol)の乾燥THF(50ml)溶液の混合物にEDAC(462mg、2.41mmol)を添加した。生じる混合物を10分間撹拌し、続いてDIPEA(420l、2.41mmol)および1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン(410l、2.41mmol)の混合物を添加した。反応混合物をさらに16時間撹拌して、乾燥するまで蒸発させた。残渣に水を添加(50ml)しび生じる混合物をEtOAc(2×50ml)で抽出した。合わせた有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過して、真空中で蒸発させた。
【0240】
生じる残渣を溶出剤としてEtOAc-ヘプタン(1:3)の混合物を使用するカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によって精製した。純粋な画分は収集して、乾燥するまで蒸発させ、油として610mg(77%)の標記化合物を得た。
【0241】
TLC (EtOAc-Heptane (1:1) Rf: 0.4
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.93 (d, 3H), 1.02 (d, 3H), 1.12 (d, 3H), 1.30 - 1.5 (m, 4H), 1.59 (m, 1H), 1.74 (m, 0.5H), 2.25 (dd, 0.5H), 3.20 (d, 0.5H), 3.29 (m, 1H), 3.56 (d, 0.5H), 4.03 (m, 0.5H), 4.59 (m, 0.5H), 5.08 (s, 2H), 6.96 (m, 2H), 7.3 - 7.46 (m, 7H)。
【0242】
薬理学的方法
11ベータHSD1酵素アッセイ法
材料
3H-コルチゾンおよび抗ウサギのIg被覆シンチレーション近接アッセイ法(SPA)ビーズは、Amersham Pharmacia Biotechから購入し、β-NADPHはSigmaから、およびウサギ抗コルチゾール抗体は、Fitzgeraldから購入した。H-11βHSD1で形質転換した酵母抽出物(Hult et al., FEBS Lett、441、25(1998)を酵素の供与源として使用した。試験化合物は、DMSO(10mM)に溶解した。全ての希釈剤は、50mMのTRIS-HCl(Sigma Chemical Co)、4mMのEDTA(Sigma Chemical Co)、0.1%のBSA(Sigma Chemical Co)、0.01%のTween-20(Sigma Chemical Co)、および0.005%のバシトラシン(Novo Nordisk A/S)(pH=7.4)を含む緩衝液で行われた。Optiplate 96ウェル・プレートは、Packardよって供給した。SPAビーズに結合した3H-コルチゾールの量は、TopCount NXT(Packard)で測定した。
【0243】
方法
H-11β HSD1、120nM 3H-コルチゾン、4mM-NADPH、抗体(1:200)、試験化合物の段階希釈、およびSPA粒子(2mg/ウェル)をウェルに添加した。反応を種々の成分を混合することよって開始し、30℃で60分間振盪下で進行させた。反応は、10倍過剰の500μMのカルベノキソロンおよび1Mのコルチゾンを含む停止緩衝液を添加して停止した。データは、GraphPad Prismソフトウェアを使用して解析した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)の化合物もしくはこれらのプロドラッグ、または薬学的に許容される酸もしくは塩基とのそれらの塩、もしくは任意の光学異性体もしくは光学異性体の混合物(ラセミ混合物を含む)、もしくは任意の互変異性型の使用を提供するに関する:
【化1】

R1とR2は、それらが結合している窒素とともに、4〜12個の炭素原子と窒素または酸素から選択される0〜2個の追加の複素原子とを含有する飽和もしくは部分飽和の二環式もしくは三環式環系を形成しており、前記環系は、選択的に少なくとも一つのR5、R5オキシ-、R6、ヒドロキシ、オキソ、シアノ、C1-C6アルキル、アリール、ヘタリール、アリールC1-C6アルキル、ヘタリールC1-C6アルキル、またはC1-C6アルキルオキシC1-C6アルキルで置換されており、前記アルキルおよびアリール基は、選択的に一以上のR7で独立に置換されており;
R3は、C1-C6アルキル、-NR8R9、-C(=O)NR8R9、または-OR10であり、アルキル基は、一つ以上のR11で選択的に置換されており;
R4は、水素、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、トリハロメチル、またはC1-C6アルキルであり;
R5は、C1-C6アルキルカルボニル-、C3-C10シクロアルキルカルボニル-、C3-C10シクロアルキルC1-C6アルキルカルボニル-、アリールカルボニル-、アリールC1-C6アルキルカルボニル-、ヘタリールカルボニル-、またはヘタリールC1-C6アルキルカルボニル-であり;
R6は、C1-C6アルキルオキシ-、アリールオキシ、アリールC1-C6アルキルオキシ-、ヘタリールオキシ-、またはヘタリールC1-C6アルキルオキシ-であり;
R7は、水素、C1-C8アルキル、C1-C6アルキルオキシ、またはアリールC1-C6アルキルであり;
R8は、水素、C1-C6アルキル、C3-C10シクロアルキル、C3-C10シクロアルキルC1-C6アルキル、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、アリールC1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、またはC2-C6アルケニルであり;
R9は、C1-C6アルキル、C3-C10シクロアルキル、C3-C10シクロアルキルC1-C6アルキル、C3-C10シクロアルキルカルボニル-、C3-C10ヘトシクロアルキルカルボニル-、アリールカルボニル-、ヘタリールカルボニル-、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、NR12R13カルボニルC1-C6アルキル-、R14C1-C6アルキルカルボニル-である、-COR15(C1-C6アルキルS(O)n-、アリールS(O)n-、アリールC1-C6アルキルS(O)n-、アリールC1-C6アルキル、またはヘタリールC1-C6アルキルであり、前記アルキル、シクロアルコール、アリール、およびヘタリール基は、独立して1つまたは複数のR11で選択的に置換されており;
R10は、C1-C6アルキル、アリールC1-C6アルキル、またはNR12R13カルボニルC1-C6アルキルであり、前記アルキルおよびアリール基は、独立して1つまたは複数のR11で選択的に置換されており;
R11は、R5、R6、ハロ、ヒドロキシ、オキソ、シアノ、-COR15、C1-C8アルキル、C1-C8アルキルオキシ、C3-C10シクロアルキル、トリハロメチル、トリハロメンチルオキシ、アリール、アリールC1-C6アルキル、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、アリールオキシC1-C6アルキル、アリールC1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、ヘタリール、ヘタリールC1-C6アルキル、ヘタリールオキシC1-C6アルキル、ヘタリールC1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、-NR12R13、-SO2NR12R13、NR12R13カルボニルC1-C6アルキル、R16カルボニルN(R12)-アリールS(O)n-、ヘタリールS(O)n-、またはR17S(O)nN(R12)-であり;前記アリールおよびヘタリール基は、独立して1つまたは複数のR18で選択的に置換されており;
R12およびR13は、独立して水素、C1-C8アルキル、C3-C10シクロアルキル、C3-C10シクロアルキルC1-C6アルキル、C3-C10ヘトシクロアルキル、アリール、ヘタリール、アリールC1-C6アルキル、またはヘタリールC1-C6アルキルであり、前記アルキル、アリール、およびヘタリール基は、独立して一つ以上のR18で選択的に置換されているか;または、
R12およびR13は、それらが結合している窒素とともに、4〜12個の炭素原子と窒素または酸素から選択される0〜2個の追加の複素原子とを含有する飽和もしくは部分飽和の環式、二環式もしくは三環式環系を形成しており、前記環系は、選択的に少なくとも一つのR5オキシ-、R6、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、C1-C8アルキル、アリール、ヘタリール、アリールC1-C6アルキル、ヘタリールC1-C6アルキル、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、NR12R13カルボニルC1-C6アルキル、NR12R13C1-C6アルキルカルボニル-、R14C1-C6アルキルカルボニル-、または-COR15で置換されており;
R14は、C1-C6アルキルオキシ、C3-C10シクロアルキルオキシ-、C3-C10シクロアルキルC1-C6アルキルオキシ-、C3-C10ヘトシクロアルキルオキシ-、アリール、ヘタリール、アリールC1-C6アルキルオキシ、ヘタリールC1-C6アルキルオキシ、-NR12R13、-COR15であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘトシクロアルキル、アリール、およびヘタリール基は、独立して一つ以上のR20で選択的に置換されており;
R15は、C1-C6アルキル、ヒドロキシ、C1-C8アルキルオキシ、-NR12R13、アリール、アリールオキシ、またはアリールC1-C6アルキルオキシであり;
R16は、R6、C1-C6アルキル、C2-C6アルケニル、アリール、アリールC1-C6アルキル、ヘタリール、ヘタリールC1-C6アルキル、C3-C10シクロアルキル、C3-C10ヘトシクロアルキル、アリールC1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル-、ヘタリールC1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル-、またはR12R13NC1-C6アルキル-であり、前記アルキル、アルケニル、シクロアルキル、ヘトシクロアルキル、アリール、およびヘタリール基がR19で選択的に置換されており;
R17は、C1-C6アルキル、C3-C10シクロアルキル、C3-C10ヘトシクロアルキル、アリール、アリールC1-C6アルキル、ヘタリール、ヘタリールC1-C6アルキルであり;
R18は、R6、-NR12R13、オキソ、C1-C6アルキル、C3-C10シクロアルキル、またはC3-C10ヘトシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘトシクロアルキル、アリール、およびヘタリール基は、独立して一つ以上のR7で選択的に置換されており;
R19は、水素、ハロ、ヒドロキシ、オキソ、ニトロ、シアノ、または-COR15であり;
R20は、水素、C1-C8アルキル、-NR12R13、C1-C6アルキルオキシ、またはアリールC1-C6アルキルであり;
XおよびYは、独立して炭素または窒素であり;
nは、1または2である。
【請求項2】
XおよびYが炭素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R3、-NR8R9、-C(=O)NR8R9、または-OR10であり、R8、R9およびR10が、請求項1に定義したとおりである、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
R3が-NR8R9であり、R8およびR9が請求項1に定義したとおりである、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
R1およびR2は、それらが結合している窒素とともに、4〜12個の炭素原子と窒素または酸素から選択される0〜2個の追加の複素原子とを含有する飽和もしくは部分飽和の二環式もしくは三環式環系を形成しており、前記環系は、選択的に少なくとも一つのR5、ヒドロキシ、またはC1-C6アルキルで置換されており、前記アルキル基は、選択的に一以上のR7で独立に置換されており、式中R6およびR7は、請求項1に定義されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
R4が水素またはハロである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
R5がC3-C10シクロアルキルカルボニル-またはC3-C10シクロアルキルC1-C6アルキルカルボニル-である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
R6がC1-C6アルキルオキシ-で
【請求項9】
R8が、水素、C1-C6アルキル、C3-C10シクロアルキル、またはC3-C10シクロアルキルC1-C6アルキルである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
R9がC1-C6アルキル、C3-C10シクロ-アルキル、C3-C10シクロアルキルC1-C6アルキル、C3-C10シクロアルキルカルボニル-、C3-C10ヘトシクロアルキルカルボニル-、アリールカルボニル-、ヘタリールカルボニル-、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、NR12R13カルボニルC1-C6アルキル-、R14C1-C6アルキルカルボニル-、-COR15(アリールC1-C6アルキルS(O)n-、アリールC1-C6アルキルまたはヘタリールC1-C6アルキル)であり、前記アルキル、アリールおよびヘタリール基が、独立して1つまたは複数のR11で選択的に置換されている、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項11】
R10がC1-C6アルキルであり、前記アルキル基が1つまたは複数のR11で選択的に置換されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項12】
R11がR5、R6、ハロ、ヒドロキシ、C1-C8アルキルオキシ、オキソ、シアノ、-COR15、C1-C8アルキル、またはトリハロメチルである、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項13】
R14がC1-C6アルキルオキシ、C3-C10シクロアルキルオキシ-、C3-C10シクロアルキルC1-C6アルキルオキシ-、C3-C10ヘトシクロアルキルオキシ-、アリールC1-C6アルキルオキシ、ヘタリールC1-C6アルキルオキシであること、-NR12R13、または-COR15であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘトシクロアルキル、アリール、およびヘタリール基が、独立して一つ以上のR20で選択的に置換されている、請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項14】
以下からなる群より選択される、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容される酸もしくは塩基とのそれらの塩、もしくはラセミ混合物もしくは任意の互変異性型を含む任意の光学異性体もしくは光学異性体の混合物:
[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]カルバミン酸tert-ブチルエステル;
(4-アミノ-フェニル)-(1,3,3-トリメチル-6-アザビシクロ[3.2.1]オクト-6-イル)-メタノン;
(4-アミノ-フェニル)-(4-アザトリシクロ[4.3.1.13,8]ウンデス-4-イル)-メタノン;
(4-メチルアミノ-フェニル)-(1,3,3-トリメチル-6-アザビシクロ[3.2.1]オクト-6-イル)-メタノン。
【請求項15】
以下からなる群より選択される、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容される酸もしくは塩基とのそれらの塩、もしくはラセミ混合物もしくは任意の互変異性型を含む任意の光学異性体もしくは光学異性体の混合物:
N-メチル-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-メタンスルホンアミド;
N-メチル-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-ベンゼンスルホンアミド;
N-メチル-C-フェニル-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-メタンスルホンアミド;
N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-メタンスルホンアミド;
N-エチル-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-メタンスルホンアミド;
N-シクロプロピルメチル-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-メタンスルホンアミド;
N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-イソニコチンアミド;
2,4-ジクロロ-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-ベンズアミド;
2,4-ジメトキシ-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-ベンズアミド;
4-トリフルオロメトキシ-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-ベンズアミド;
3,4-ジメトキシ-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-ベンズアミド;
3,5-ジメチル-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-ベンズアミド;
3-トリフルオロメトキシ-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-ベンズアミド;
3,5-ジメトキシ-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-ベンズアミド;
3-シアノ-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-ベンズアミド;
N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-ベンゼンスルホンアミド;
フェニル-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-メタンスルホンアミド;
ブタン-1-スルホン酸 [4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アミド;
3-トリフルオロメチル-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-ベンゼンスルホンアミド;
N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-イソフタラム酸メチルエステル;
N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-イソフタラム酸;
4-メトキシ-シクロ-ヘキサンカルボン酸 [4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アミド;
6-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニルカルバモイル]-ニコチン酸メチルエステル;
6-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニルカルバモイル]-ニコチン酸;
N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-マロナム酸 エチルエステル;
N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-マロナム酸 tert-ブチルエステル;
3-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニルカルバモイル]-シクロヘキサン-カルボン酸メチルエステル;
3-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニルカルバモイル]-シクロヘキサン-カルボン酸;
N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-ベンズアミド;
N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-イソニコチンアミド;
N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-ニコチンアミド;
ピリジン-2-カルボン酸 [4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アミド;
1-アセチル-ピペリジン-4-カルボン酸 [4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アミド;
N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-琥珀酸メチルエステル;
N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-琥珀酸;
N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-マロナム酸;
2-アミノ-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-アセチルアミノ-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-琥珀酸メチルエステル;
2-アセチルアミノ-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-琥珀酸;
N-メチル-N'-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-スクシンアミド;
N,N-ジメチル-N'-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-スクシンアミド;
N-[5-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-ピリジン-2-イル]-ベンズアミド;
N-メチル-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-ベンズアミド;
3,5,N-トリメチル-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3,2,1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル)-ベンズアミド;
2,4-ジメトキシ-N-メチル-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-ベンズアミド;
3,5-ジクロロ-N-メチル-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-ベンズアミド;
4-ブロモ-N,N-ジメチル-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-ベンズアミド;
N-メチル-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-イソニコチンアミド;
N-メチル-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-ニコチンアミド;
2-ピペリジン-1-イル-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-モルホリン-4-イル-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-ジメチルアミノ-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-[(2-ジメチルアミノ-エチル)-メチル-アミノ]-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-(3,4-ジヒドロ-2H-キノリン-1-イル)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-(4-アセチル-ピペリジン-1-イル)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-(4-ジメチルアミノ-ピペリジン-1-イル)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-(4-オキソ-ピペリジン-1-イル)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-[メチル-(1-メチル-ピペリジン-4-イル)-アミノ]-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-(3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-イル)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
1-{[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニルカルバモイル]-メチル}-ピペリジン-4-カルボン酸 エチル エステル;
N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-2-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクト-6-イル)-アセトアミド;
2-(4-アセチル-ピペラジン-1-イル)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-(2,3,5,6-テトラヒドロ-[1,2']biピラジンイル-4-イル)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-(シクロヘキシル-メチル-アミノ)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-(2,4-ジメトキシ-ベンジルオキシ)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-ベンジルオキシ-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-(3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-イル)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-(6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクト-6-イル)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-アゼパン-1-イル-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-(6,7-ジメトキシ-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-イル)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-インドール-1-イル-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-ベンゾイミダゾール-1-イル-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-(2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-ベンゾトリアゾール-1-イル-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-(4-ベンゾイル-ピペリジン-1-イル)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-(4-tert-ブチル-ピペリジン-1-イル)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-(4-フェニル-ピペリジン-1-イル)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-(4-ヒドロキシ-4-フェニル-ピペリジン-1-イル)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-(4-ピリジン-2-イル-ピペラジン-1-イル)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-(4-フェニル-ピペラジン-1-イル)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-(4-ピリミジン-2-イル-ピペラジン-1-イル)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-(4-アセチル-4-フェニル-ピペリジン-1-イル)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-(4-シアノ-4-フェニル-ピペリジン-1-イル)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-(4-ピリジン-4-イル-ピペラジン-1-イル)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-[4-(2-ピロリジン-1-イル-アセチル)-ピペラジン-1-イル]-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-(ピペリジン-4-イルオキシ)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
2-(2H-テトラゾル-5-イル)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
3-ピペリジン-1-イル-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-プロピオンアミド;
3-ベンジルアミノ-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-プロピオンアミド;
2-(3,4-ジヒドロ-2H-キノリン-1-イル)-N-メチル-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-アセトアミド;
1-モルホリン-4-イル-2-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニルアミノ]-エタノン;
[4-(2-ピペリジン-1-イル-エチルアミノ)-フェニル]-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクト-6-イル)-メタノン;
N-メチル-N-フェニル-2-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニルアミノ]-アセトアミド;
N-(2-メトキシ-エチル)-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-ベンズアミド;
N-アリル-N-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-フェニル]-ベンズアミド;
[4-(2-メトキシ-エチルアミノ)-フェニル]-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビジクロ[3.2.1]オクト-6-イル)-メタノン;
(4-ベンジルオキシ-フェニル)-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクト-6-イル)-メタノン。
【請求項16】
以下からなる群より選択される、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容される酸もしくは塩基とのそれらの塩、もしくはラセミ混合物もしくは任意の互変異性型を含む任意の光学異性体もしくは光学異性体の混合物:
3-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-ベンゾイルアミノ]-プロピオン酸メチルエステル;
3-[4-(1,3,3-トリメチル-6-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-カルボニル)-ベンゾイルアミノ]-プロピオン酸。
【請求項17】
(4-ベンジルオキシフェニル)-(1,3,3-トリメチル-6-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクト-6-イル)-メタノンである、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容される酸もしくは塩基とのそれらの塩、もしくはラセミ混合物もしくは任意の互変異性型を含む任意の光学異性体もしくは光学異性体の混合物。
【請求項18】
11βHSD1の活性の調節または阻害が有益である疾患および疾病を治療、抑制および/または予防するための薬学的組成物を調製するために有用な薬剤である、前述の請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項19】
細胞内グルココルチコイドレベルによって影響を受ける任意の症状、疾患および疾病を治療し、抑制し、および/または予防するために有用な薬剤である、請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項20】
代謝症候群、インシュリン抵抗性、異脂肪血症、高血圧および肥満の症状、疾患および疾病を治療し、抑制し、および/または予防するために有用な薬剤である、請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項21】
2型糖尿病、耐糖能障害(IGT)、空腹時高血糖(IFG)を治療し、抑制し、および/または予防するために有用な薬剤である、請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項22】
IGTから2型糖尿病への進行を遅延または抑制するために有用な薬剤である、請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項23】
代謝症候群の2型糖尿病への進行を遅延または抑制するために有用な薬剤である、請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項24】
糖質コルチコイド受容器アゴニスト治療または療法の副作用の治療、予防および/または予防のために有用な薬剤である、請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項25】
1つまたは複数の薬学的に許容されるキャリアまたは賦形剤と共に、請求項1〜17のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化合物を活性成分として含む薬学的組成物。
【請求項26】
経口、経鼻、口腔内、経皮、経肺または非経口投与用である、請求項25に記載の薬学的組成物。
【請求項27】
0.05mg〜2000mg/日、0.1mg〜1000mg/日、または0.5mg〜500mg/日の、請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物を含む、単位剤形である、請求項25または26に記載の薬学的組成物。
【請求項28】
11βHSD1の活性の調節または阻害が有益である任意の症状、疾患および疾病を治療し、抑制し、および/または予防するための薬学的組成物を調製するための、請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項29】
細胞内グルココルチコイドレベルによって影響を受ける任意の症状、疾患および疾病を治療し、抑制し、および/または予防するための薬学的組成物を調製するための、請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項30】
代謝症候群、インシュリン抵抗性、異脂肪血症、高血圧および肥満からなる群から選択される症状、疾患または疾病を治療し、抑制し、および/または予防するための薬学的組成物を調製するための、請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項31】
2型糖尿病、耐糖能障害(IGT)、空腹時高血糖(IFG)を治療し、抑制し、および/または予防するための薬学的組成物を調製するための、請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項32】
IGTから2型糖尿病への進行を遅延または抑制するための薬学的組成物を調製するための、請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項33】
代謝症候群の2型糖尿病への進行を遅延または抑制するための薬学的組成物を調製するための、請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項34】
グルココルチコイド受容体アゴニスト治療または療法の副作用を治療し、抑制し、および/または予防するための薬学的組成物を調製するための、請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項35】
11βHSD1の活性の調節または阻害が有益である任意の症状、疾患または疾病を治療し、抑制し、および/または予防する方法であって、これを必要としている患者に、有効量の本発明の化合物を投与することを含む方法。
【請求項36】
前記症状、疾患または疾病が、代謝症候群、インシュリン抵抗性、異脂肪血症、高血圧および肥満からなる群から選択される、請求項35に記載の方法。

【公表番号】特表2006−522748(P2006−522748A)
【公表日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−504355(P2006−504355)
【出願日】平成16年4月6日(2004.4.6)
【国際出願番号】PCT/DK2004/000252
【国際公開番号】WO2004/089896
【国際公開日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【出願人】(391032071)ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ (148)
【氏名又は名称原語表記】NOVO NORDISK AKTIE SELSXAB
【Fターム(参考)】