３６０度アンカーボルト水平調整可能構造

【目的】本発明は、安価で簡単な施工により、３６０度の水平調整の可能なアンカーボルトの埋め込みが出来、更に免震構造の住宅をもつくる事を目的とする。
【構成】本発明は、孔のあいた逆円錐形の発泡スチロールを成型した構成となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、基礎コンクリートに埋め込むアンカーボルトに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
アンカーボルトの埋め込み作業を簡単にしたり、基礎コンクリートと土台に間隔をあけ、吸震材や免震材で地盤の揺れを吸収するための構造などに活用できる。
本発明は土台と基礎コンクリートの間隔を活用しての免震構造を開発する過程で発明されたものである。
【０００３】
参考文献１：特開平０９−１３２９１９
参考文献２：特開平１０−６１２５１
参考文献には本発明とよく似た構造が書かれているが、いずれもアンカーボルトが水平に運動し易い形状を描いているが、そのスペースを造る方法が非常に難しく、本発明は、その運動をし易くするスペースそのものを簡単に造るための発明である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
従来のアンカーボルトに土台を取り付ける場合、埋め込み位置が少しでも外れると土台取り付け作業が困難になり、精度を上げるにはアンカーボルトの埋め込み作業に時間がかかる。アンカーボルトの埋め込み上部の基礎コンクリートを蟻地獄型に削り取る方法や小さな型枠を取り付ける方法もあるが、作業が面倒であったり、仕上がりにムラが出来やすいなどの課題がある。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
この発明は、主に発泡スチロールの真ん中にアンカーボルトの通る孔をあけた、逆円錐型発泡スチロール▲１▼を成型する。施工の際は、逆円錐型発泡スチロール▲１▼に適切な長さのアンカーボルト▲３▼を通し、逆円錐形の広い平らな部分を基礎コンクリートの天板に合わせ埋め込む事を手段とする。
【発明の効果】
【０００６】
本発明は以上に述べた構造となっている。したがって、簡単で安価に３６０度自由に位置を調節できる。また、地盤面が左右に揺れた時は、土台と基礎コンクリートの間に緩衝材を挿入する事でその揺れを吸収する作用が働く効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００７】
本発明は、柔らかく加工性が高く、安価な発泡スチロールを使用し、該発泡スチロールに孔のあいた逆円錐状に成型する事が最良の形態である。
【実施例１】
【０００８】
逆円錐型発泡スチロール▲１▼の素材に、ウレタンフォームやスチレンフォームを使用した本発明の実施例。
【実施例２】
【０００９】
土台▲５▼と基礎コンクリート▲６▼の間に免震材▲４▼を挿入して免震構造に用いた本発明の実施例。
【実施例３】
【００１０】
逆円錐型発泡スチロール▲１▼とアンカーボルト▲３▼を一体化した本発明の実施例。
【実施例４】
【００１１】
アンカーボルト▲３▼下部の形状を変えた異形アンカー▲７▼を用い、コンクリート引き抜き強度を強化した本発明の実施例。
【産業上の利用可能性】
【００１２】
本発明は簡単で安価にて、基礎コンクリート▲６▼と土台▲５▼を正確に堅結出来るアンカーボルト▲３▼の設置が可能となる。
【００１３】
素材が安価でしかも構造が簡単なので活用しやすい。
【００１４】
吸震材や免震材▲４▼を基礎コンクリート▲６▼と土台▲５▼の間に挿入して免震住宅に利用できる。
【００１５】
アンカーボルト▲３▼の多少のズレを３６０度、自由に調整できるのでコンクリートにストレスを与えない。
【００１６】
土台▲５▼のアンカーボルト孔のあけ直し作業が省略できる。
【図面の簡単な説明】
【００１７】
【図１】本発明の施工断面図。
【図２】本発明の透視図。
【図３】本発明の単体断面図。
【図４】本発明の実施例４の断面図。
【図５】本発明の実施例２の施工断面図。
【符号の説明】
【００１８】
▲１▼逆円錐型発泡スチロール
▲２▼アンカーボルト孔
▲３▼アンカーボルト
▲４▼免震材
▲５▼土台
▲６▼基礎コンクリート
▲７▼異形アンカー

【特許請求の範囲】
【請求項１】
逆円錐型発泡スチロール▲１▼の中央にアンカーボルト▲３▼を差し込むアンカーボルト孔▲２▼をあけた事を特徴とした、３６０度アンカーボルト水平調整可能構造。

【図１】