説明

5HT1−型受容体に対するアフィニティーを有するキノリンおよびキナゾリン誘導体

本発明は、式(I):


[式中、R、m、X、R、n、W、p、Y、Z、R、R、Rおよびqは明細書の記載と同意義である]
で示される化合物および医薬上許容される塩に関する。また、本発明は、その製造方法、特に、鬱病または不安症のようなCNS障害の治療におけるその使用に関する。



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中:
は、ハロゲン、シアノ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルコキシまたはハロC1−6アルキルであり;
mは、0、1、2、3または4であり;
Xは、NまたはCHであり;
は、ハロゲン、シアノ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルコキシまたはハロC1−6アルキルであり;
nは、0、1または2であり;
Wは、−CH−、−CH(C1−6アルキル)−または−C(C1−6アルキル)(C1−6アルキル)−であり;
pは、0、1、2または3であり;
YおよびZは、一緒になって、C3−7シクロアルキレン基を形成するか、あるいはYは、−CH−、−CH(C1−6アルキル)−または−C(C1−6アルキル)(C1−6アルキル)であり、Zは、−CH−、−CHOH−、−CHR−または−CR−(ここに、RおよびRは、独立して、ハロゲン、シアノ、C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシである)であり;
およびRは、独立して、水素、C1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニルまたは式(II):
【化2】

(式中:
rは、0、1、2、3または4であり;
Aは、酸素または硫黄であり;
Bは、単結合または−NR−(ここに、Rは、水素、C1−6アルキルまたはアリールであり、ここに、アリールは、ハロゲン、オキソ、C1−6アルキル、CF、シアノ、ヒドロキシ、C1−6アルカノイル、およびC1−6アルコキシから独立して選択される、1個以上の置換基により置換されていてもよい)であり;
Dは、−(CH−、−(CHO−または−O(CH−であり、ここに、tは、0、1、2、3または4であり;
Eは、C1−6アルキル、ハロC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル(ハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、C1−6アルキル、シアノ、CF、OCF、C1−6アルコキシおよびC1−6アルカノイルから独立して選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい)、アリール(ハロゲン、オキソ、C1−6アルキル、CF、シアノ、ヒドロキシ、C1−6アルカノイルおよびC1−6アルコキシから独立して選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい)であるか、あるいは、Eは、−NR10であり、ここに、RおよびR10は、独立して、水素、C1−6アルキルおよびアリール(ハロゲン、オキソ、C1−6アルキル、CF、シアノ、ヒドロキシ、C1−6アルカノイルおよびC1−6アルコキシから独立して選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい)から選択される)
を有する基であるか;
あるいは、RおよびRは、RおよびRが結合している窒素原子と一緒になって、3〜7員の単環式ヘテロサイクリック基または8〜11員の二環式ヘテロサイクリック基を形成し、ここに各々の基は、ハロゲン、オキソ、C1−6アルキル、シアノ、CF、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、アリールおよびアリールC1−6アルキル(ここに、アリールおよびアリールC1−6アルキルは、さらに、1個以上のハロゲン、オキソ、C1−6アルキル、シアノ、CF、C1−6アルコキシまたはC1−6アルカノイルにより置換されていてもよい)から選択される1個以上の置換基により置換されていてもよく;および
は、独立して、ハロゲン、シアノ、C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシであり;
qは、0、1、2、3または4である]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項2】
nが0であるか、またはnが1であり、RがC1−6アルキルである、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
pが0である、請求項1または請求項2記載の化合物。
【請求項4】
YおよびZが、独立して、−CH−、−CH(CH)−または−CH(OH)−である、請求項1、2または3記載の化合物。
【請求項5】
式(II)が:
【化3】

[式中:Aは酸素または硫黄であり、Dは−(CH−、−(CHO−または−O(CH−であり、ここに、tは0、1、2、3または4であり、EはC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル(ハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、C1−6アルキル、シアノ、CF、OCF、C1−6アルコキシおよびC1−6アルカノイルから独立して選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい)またはアリール(ハロゲン、C1−6アルキル、CF、シアノ、ヒドロキシ、C1−6アルカノイルおよびC1−6アルコキシから独立して選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい)である]
であるか;
あるいは、
【化4】

[式中、Aは酸素または硫黄であり、Dは−(CH−、−(CHO−または−O(CH−であり、ここに、tは0、1、2、3または4であり、EはC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル(ハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、C1−6アルキル、シアノ、CF、OCF、C1−6アルコキシおよびC1−6アルカノイルから独立して選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい)またはアリール(ハロゲン、C1−6アルキル、CF、シアノ、ヒドロキシ、C1−6アルカノイル、およびC1−6アルコキシから独立して選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい)である]
である、請求項1〜4いずれか1項記載の化合物。
【請求項6】
Eが、1個以上の環の炭素原子が、窒素、酸素および硫黄から独立して選択されるヘテロ原子により置換されていてもよく、環が、オキソ、ハロゲン、C1−6アルキル、CF、シアノ、ヒドロキシ、C1−6アルカノイルおよびC1−6アルコキシから独立して選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい、5〜7員の単環式芳香環であるか;あるいは、Eが、1個以上の環の炭素原子が、窒素、酸素および硫黄から独立して選択されるヘテロ原子により置換されていてもよく、環が、オキソ、ハロゲン、C1−6アルキル、CF、シアノ、ヒドロキシ、C1−6アルカノイルおよびC1−6アルコキシから独立して選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい、9〜10員の二環式芳香環である、請求項1〜5いずれか1項記載の化合物。
【請求項7】
Eが、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ペンチルアミン、ネオペンチルアミン、sec−ペンチルアミン、n−ペンチルアミン、イソペンチルアミン、tert−ペンチルアミン、ヘキシルアミン;ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジsec−ブチルアミン、ジtert−ブチルアミン、ジペンチルアミン、ジネオペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ブチルメチルアミノ、イソプロピルメチルアミノ、エチルイソプロピルアミノ、エチルメチルアミノ;アニリノのようなモノアリールアミノ;またはモノC1−6アルキル−モノアリールアミノである、請求項1〜5いずれか1項記載の化合物。
【請求項8】
およびRが、RおよびRが結合している窒素原子と一緒になって、オキソ、ハロゲン、C1−6アルキル、シアノ、CF、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、アリールおよびアリールC1−6アルキル(ここに、アリールおよびアリールC1−6アルキルは、さらに1個以上のハロゲン、オキソ、C1−6アルキル、シアノ、CF、C1−6アルコキシまたはC1−6アルカノイルにより置換されていてもよい)から選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい、4〜6員の単環式テロサイクリック基を形成するか;あるいは、RおよびRが、RおよびRが結合している窒素原子と一緒になって、オキソ、ハロゲン、C1−6アルキル、シアノ、CF、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、アリールおよびアリールC1−6アルキル(ここに、アリールおよびアリールC1−6アルキルは、さらに1個以上のハロゲン、オキソ、C1−6アルキル、シアノ、CF、C1−6アルコキシまたはC1−6アルカノイルにより置換されていてもよい)から選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい、8〜10員の二環式ヘテロサイクリック基を形成する、請求項1〜7いずれか1項記載の化合物。
【請求項9】
一般式(Ia):
【化5】

[式中:
は、ハロゲン、シアノ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルコキシまたはハロC1−6アルキルであり;
mは、0、1、2、3または4であり;
Xは、NまたはCHであり;
pは、1、2、3または4であり;
Yは、−CH−、−CH(C1−6アルキル)−または−C(C1−6アルキル)(C1−6アルキル)−であり;
Zは、−CH−、−CHOH−、−CHR−または−CR−であり、ここに、RおよびRは、独立して、ハロゲン、シアノ、C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシであり;
およびRは、独立して、水素、C1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニルまたは式(II):
【化6】

(式中:
rは、0、1、2、3または4であり;
Aは、酸素または硫黄であり;
Bは、単結合または−NR−であり、ここに、Rは、水素、C1−6アルキルまたはハロゲン、オキソ、C1−6アルキル、CF、シアノ、ヒドロキシ、C1−6アルカノイル、およびC1−6アルコキシから独立して選択される1個以上の置換基により置換されていてもよいアリールであり;
Dは、−(CH−、−(CHO−または−O(CH−であり、ここに、tは、0、1、2、3または4であり;
Eは、C1−6アルキル、ハロC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル(1個以上のハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、C1−6アルキル、シアノ、CF、OCF、C1−6アルコキシまたはC1−6アルカノイルにより置換されていてもよい)またはアリール(ハロゲン、オキソ、C1−6アルキル、CF、シアノ、ヒドロキシ、C1−6アルカノイル、およびC1−6アルコキシから独立して選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい)であるか;あるいは、Eは、−NR10(ここに、RおよびR10は、独立して、水素、C1−6アルキルおよびハロゲン、オキソ、C1−6アルキル、CF、シアノ、ヒドロキシ、C1−6アルカノイル、およびC1−6アルコキシから独立して選択される1個以上の置換基により置換されていてもよいアリールから選択される)である)
を有する基であるか、
あるいは、RおよびRは、RおよびRが結合している窒素原子と一緒になって、3〜7員の単環式ヘテロサイクリック基(ハロゲン、オキソ、C1−6アルキル、シアノ、CF、C1−6アルコキシおよびC1−6アルカノイルから選択される、同じでも異なっていてもよい1〜4個の置換基により置換されていてもよい)を形成し;
は、独立して、ハロゲン、シアノ、C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシであり;
qは、0、1、2、3または4である]
を有する請求項1記載の化合物。
【請求項10】
3−(3−{2−[4−(2−メチル−5−キノリニル)−1−ピペラジニル]エチル}フェニル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン;
N−(3−{2−[4−(2−メチル−5−キノリニル)−1−ピペラジニル]エチル}フェニル)−N’−フェニル尿素;
N−[2−(メチルオキシ)フェニル]−N’−(3−{2−[4−(2−メチル−5−キノリニル)−1−ピペラジニル]エチル}フェニル)尿素;
1−(3−{2−[4−(2−メチル−5−キノリニル)−1−ピペラジニル]エチル}フェニル)−2−イミダゾリジノン;
2,4−ジエチル−N−(3−{2−[4−(2−メチル−5−キノリニル)−1−ピペラジニル]エチル}フェニル)−1,3−チアゾール−5−カルボキサミド;
N−(3−{1−ヒドロキシ−2−[4−(2−メチル−5−キノリニル)−1−ピペラジニル]エチル}フェニル)−2,4−ジエチル−1,3−チアゾール−5−カルボキサミド;
2−フルオロ−N−(3−{2−[4−(2−メチル−5−キノリニル)−1−ピペラジニル]エチル}フェニル)ベンズアミド;
3−(3−{2−[4−(2−メチル−5−キノリニル)−1−ピペラジニル]プロピル}フェニル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン;
3−(3−{2−[(2R)−2−メチル−4−(2−メチル−5−キノリニル)−1−ピペラジニル]エチル}フェニル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン;
1−メチル−3−(3−{2−[4−(2−メチル−5−キノリニル)−1−ピペラジニル]エチル}フェニル)−2−イミダゾリジノン;
1−(4−フルオロ−3−{2−[4−(2−メチル−5−キノリニル)−1−ピペラジニル]エチル}フェニル)−2−イミダゾリジノン;
3−(4−フルオロ−3−{2−[4−(2−メチル−5−キノリニル)−1−ピペラジニル]エチル}フェニル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン;
1−(3−{2−[4−(2−メチル−5−キノリニル)−1−ピペラジニル]エチル}フェニル)−2,4−イミダゾリジンジオン;
1−(3−{2−[4−(2−メチル−5−キノリニル)−1−ピペラジニル]エチル}フェニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾール−2−オン;
1−メチル−3−(3−{2−[4−(2−メチル−5−キノリニル)−1−ピペラジニル]エチル}フェニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾール−2−オン;
4,4−ジエチル−1−(3−{2−[4−(2−メチル−5−キノリニル)−1−ピペラジニル]エチル}フェニル)−2−イミダゾリジノン;
である、請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項11】
請求項1記載の化合物の製造方法であって:
(a)式(III):
【化7】

[式中、R、m、X、R、n、W、p、Y、Z、Rおよびqは、請求項1の記載と同意義である]
で示される化合物を変換すること;または
(b)YおよびZがシクロプロピルレン基を形成する式(I)で示される化合物に関して、式(IV):
【化8】

[式中、R、m、X、R、n、W、p、R、RおよびRおよびqは、請求項1の記載と同意義である]
で示される化合物を変換すること;または
(c)式(V):
【化9】

[式中、R、m、X、R、n、W、p、Y、Z、Rおよびqは、請求項1の記載と同意義であり、Lは脱離基である]
で示される化合物を、式(VI):
NH
(VI)
[式中、RおよびRは、請求項1の記載と同意義である]
で示される化合物と反応させること;または
(d)式(VII):
【化10】

[式中、R、m、X、Rおよびnは、請求項1の記載と同意義である]
で示される化合物を、式(VIII):
【化11】

[式中、W、p、Y、Z,R、q、RおよびRは、請求項1の記載と同意義であり、Lは脱離基である]
で示される化合物と反応させること;または
(e)Zが−CH(OH)である式(I)で示される化合物に関して、工程(d)の記載と同意義である式(VII)で示される化合物を、式(XIII):
【化12】

[式中、W、p、Y、Z、R、q、RおよびRは、請求項1の記載と同意義である]
で示される化合物と反応させること;または
(f)YおよびZがC3−7シクロアルキレン基を形成する式(I)で示される化合物に関して、上記と同意義である式(VII)で示される化合物を、式(XIV):
【化13】

[式中、R、R、Rおよびqは、請求項1の記載と同意義であり、aは0、1、2、3または4である]
で示される化合物と反応させること;または
(g)式(I)のピペラジン基の窒素原子に結合したWまたはYがCHまたはCH(C1−6アルキル)である式(I)で示される化合物に関して、上記した式(VII)で示される化合物を、式(XV):
【化14】

[式中、R、R、R、q、Z、YおよびWは、請求項1の記載と同意義であり、bは0、1または2であり、Qは水素またはC1−6アルキルである]
で示される化合物と反応させること;
および、ついで任意に、工程(a)〜(g)に関して:
いずれの保護基を除去することおよび/または
式(I)で示される化合物を、他の式(I)で示される化合物に変換することおよび/または
医薬上許容される塩を形成すること;
を含む方法。
【請求項12】
治療物質として用いるための、請求項1〜10いずれか1項記載の化合物。
【請求項13】
CNS障害の治療において用いるための、請求項1〜10いずれか1項記載の化合物。
【請求項14】
障害が鬱病または不安症である、請求項13記載の化合物。
【請求項15】
ヒトを含む哺乳動物のCNS障害の治療方法であって、対象に治療的に安全かつ有効な量の請求項1〜10いずれか1項記載の化合物を投与することを含む方法。
【請求項16】
障害が鬱病または不安症である、請求項15記載の方法。
【請求項17】
CNS障害の治療に用いるための医薬の製造における請求項1〜10いずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項18】
障害が鬱病または不安症である、請求項17記載の使用。
【請求項19】
請求項1〜10いずれか1項記載の化合物および医薬上許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項20】
請求項19記載の医薬組成物の製造方法であって、請求項1〜10いずれか1項記載の化合物および医薬上許容される担体または賦形剤を混合することを含む方法。

【公表番号】特表2006−528146(P2006−528146A)
【公表日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−520756(P2006−520756)
【出願日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【国際出願番号】PCT/EP2004/008000
【国際公開番号】WO2005/014552
【国際公開日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【出願人】(397009934)グラクソ グループ リミテッド (832)
【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED
【住所又は居所原語表記】Glaxo Wellcome House,Berkeley Avenue Greenford,Middlesex UB6 0NN,Great Britain
【Fターム(参考)】