C型肝炎などの疾患を処置するための3つの結合アリール部分で構成された抗菌性化合物
本発明は、新規な結合三環式アリール化合物、少なくとも1種類の該結合三環式化合物を含む組成物、および患者のHCV感染を処置または予防するための該結合三環式アリール化合物の使用方法に関する。一態様において、本発明は、式(I)の化合物およびその薬学的に許容され得る塩を提供し、ここで、式(II)の化合物の非限定的な例としては、化合物56が挙げられる。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式:
【化1】
(式中:
Aは、5員単環式ヘテロアリールまたは二環式ヘテロアリールであり、ここで、前記5員単環式ヘテロアリール基または前記二環式ヘテロアリール基は、独立して、1個以上の環内炭素原子が、C1〜C6アルキル、−O−(C1〜C6アルキル)またはハロで置換されていてもよく;
Bは、アリーレンまたはヘテロアリーレンであり、ここで、前記アリーレン基はR12で置換されていてもよく;前記ヘテロアリーレン基は、独立して、
1個以上の環内窒素原子がR10で、および1個以上の環内炭素原子がR12で置換されていてもよく;Bが多環式環系のとき、AとDは各々、Bの同じ環に結合されているようになっており;
Dは、5員単環式ヘテロアリールまたは二環式ヘテロアリールであり、ここで、前記5員単環式ヘテロアリール基または前記二環式ヘテロアリール基は、独立して、1個以上の環内炭素原子が、C1〜C6アルキル、−O−(C1〜C6アルキル)またはハロで置換されていてもよく;
L1は、結合、−[C(R13)2]q−、−[C(R13)2]m−C(R13)=C(R13)−[C(R13)2]m−、−[C(R13)2]m−(C≡C)q−[C(R13)2]m−、−[C(R13)2]m−N(R14)−[C(R13)2]m−、−アルキレン−C(O)−、−C(O)−または−CF2−であり;
L2は、結合、−[C(R13)2]q−、−[C(R13)2]m−C(R13)=C(R13)−[C(R13)2]m−、−[C(R13)2]m−(C≡C)q−[C(R13)2]m−、−[C(R13)2]m−N(R14)−[C(R13)2]m,−、−C(O)−アルキレン−、−C(O)−または−CF2−であり、L1とL2の少なくとも一方が結合以外であるようになっており;
R1は、
【化2】
から選択され、
式中、R1基は、独立して、
(a)同じであっても異なっていてもよく、かつ、ハロ、−OH、−C1〜C3アルキル、−O−(C1〜C3アルキル)および−C1〜C3ハロアルキルから選択される1〜3個の基、または
(b)1〜7個の2H基
で置換されていてもよいか;
あるいはR1基は、任意選択で、R1基の隣接する環内炭素原子の2個においてC3〜C5シクロアルキル基に縮合していてもよいか、またはR1基は、R1基の環内炭素原子の1個においてシクロペンチル、シクロブチル、シクロプロピルもしくはシクロヘキシル基とともにスピロ環を形成していてもよく;
R2は、
【化3】
から選択され、
式中、R2基は、独立して、
(a)同じであっても異なっていてもよく、かつ、ハロ、−OH、−C1〜C3アルキル、−O−(C1〜C3アルキル)および−C1〜C3ハロアルキルから選択される1〜3個の基、または
(b)1〜7個の2H基
で置換されていてもよいか;
あるいはR2基は、R2基の隣接する環内炭素原子の2個においてC3〜C5シクロアルキル基に縮合していてもよいか、またはR2基は、該R2基の環内炭素原子の1個においてシクロペンチル、シクロブチル、シクロプロピルもしくはシクロヘキシル基とともにスピロ環を形成していてもよく;
R5は各出現につき、独立して、
(a)1〜8個のR3基で置換されていてもよい−C(O)−(C1〜C6アルキル)、ここで、R3は各出現につき、独立して、
(i)−O−(C1〜C3アルキル)、
(ii)独立して、ハロ、C1〜C3アルキルおよび−O−(C1〜C3アルキル)から選択される1〜4個の基で置換されていてもよいフェニル、
(iii)−NH2、
(iv)−NH(C1〜C3アルキル)、
(v)−N(C1〜C3アルキル)2、
(vi)−NHC(O)−O−(C1〜C6アルキル)、
(vii)−N(C1〜C3アルキル)−C(O)−O−(C1〜C6アルキル)、
(viii)C1〜C3フルオロアルキル、
(ix)C2〜C6アルキニル、
(x)C3〜C7シクロアルキル、
(xi)ピロリジニル、
(xii)ピペリジニル、
(xiii)ピラニル、
(xiv)−NHSO2−アルキル、ならびに
(xv)2H
から選択される;
(b)
【化4】
式中、xは1または2であり、R4は各出現につき、独立して、H、C1〜C3アルキル、−O−(C1〜C3アルキル)およびFからなる群から選択される;および
(c)H
から選択され;
R10は各出現につき、独立して、H、−C1〜C6アルキル、−[C(R12)2]p−(3〜7員シクロアルキル)、−[C(R12)2]p−(4〜7員ヘテロシクロアルキル)、−[C(R12)2]p−アリール、−[C(R12)2]p−ヘテロアリール、−C1〜C6ハロアルキルまたは−C1〜C6ヒドロキシアルキルであり、ここで、前記3〜7員シクロアルキル基、前記4〜7員ヘテロシクロアルキル基、前記アリール基または前記ヘテロアリール基は、独立して、2つまでのR13基で置換されていてもよく、共通の窒素原子に結合している2つのR10基は、これらが結合している窒素原子と一緒に連接されて、4〜7員ヘテロシクロアルキル基を形成していてもよく;
R12は各出現につき、独立して、H、ハロ、−C1〜C6ハロアルキル、−CN、−C1〜C6アルキル、−C1〜C6アルキレン−OR16、−C1〜C6アルキレン−N(R15)2、−C(O)−(C1〜C6アルキル)、−OR16、−NHC(O)−(C1〜C6アルキル)、3〜7員シクロアルキル、3〜7員ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで、前記3〜7員シクロアルキル基、前記3〜7員ヘテロシクロアルキル基、前記アリール基または前記ヘテロアリール基は、独立して、同じであっても異なっていてもよく、かつ、C1〜C6アルキル、ハロ、−C1〜C6ハロアルキル、−C1〜C6ヒドロキシアルキル、−OH、−C(O)NH−(C1〜C6アルキル)、−C(O)N(C1〜C6アルキル)2、−O−(C1〜C6アルキル)、−NH2、−NH(C1〜C6アルキル)、−N(C1〜C6アルキル)2および−NHC(O)−(C1〜C6アルキル)から選択される3個までの置換基で置換されていてもよく、
R13は各出現につき、独立して、H、−C1〜C6ハロアルキル、−C1〜C6アルキル、−(C1〜C6アルキレン)−O−(C1〜C6アルキル)、−C(O)−(C1〜C6アルキル)、−C(O)O(C1〜C6アルキル)であり;
R14は各出現につき、独立して、H、−C1〜C6アルキル、3〜6員シクロアルキルまたは4〜6員ヘテロシクロアルキルであり;
R15は各出現につき、独立して、H、−C1〜C6アルキル、−C1〜C6ハロアルキル、3〜7員シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、共通の窒素原子に結合している2つのR15基は、これらが結合している窒素原子と一緒に連接されて、4〜7員ヘテロシクロアルキル基を形成していてもよいようになっており;
R16は各出現につき、独立して、H、−C1〜C6アルキル、−C1〜C6ハロアルキル、3〜7員シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり;
mは各出現につき、独立して、0または1であり;
pは各出現につき、独立して、0〜3の範囲の整数であり;
qは各出現につき、独立して、1〜3の範囲の整数である)
を有する化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
【請求項2】
Aが
【化5】
であり、
Dが
【化6】
である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Bが以下の基:
【化7】
から選択され、ここで、図示した各基の利用可能な2つの結合のうち、いずれか一方は、Bの両側の2つの基のいずれかに連結され得る、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
R1およびR2が各々、独立して、
【化8】
から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
R5は各出現につき、独立して、
【化9】
から選択される、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
L1が結合、−CH2−、−CH2−CH2−、−CH2−C(O)−、−NHCH2−、−NH、−C(O)−、−N(CH3)−、−CH=CH−または−C合同揮毫C−であり、L2が結合、−CH2−、−CH2−CH2−、−C≡C−、−NH、−C(O)−または−N(CH3)−であり、L1とL2の少なくとも一方は結合以外であるようになっている、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
Aが
【化10】
であり、
Dが
【化11】
である、請求項3に記載の化合物。
【請求項8】
A−R1およびD−R2が各々、独立して、
【化12】
から選択され、
L1が結合、−CH2−、−CH2−CH2−、−CH2−C(O)−、−NHCH2−、−NH、−C(O)−、−N(CH3)−、−CH=CH−または−C≡C−であり、L2が結合、−CH2−、−CH2−CH2−、−C≡C−、−NH、−C(O)−または−N(CH3)−であり、L1とL2の少なくとも一方は結合以外であるようになっており;R5は各出現につき、独立して:
【化13】
から選択される、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
R5は各出現につき、独立して、
【化14】
である、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
式:
【化15】
(式中、
Aが、
【化16】
であり、
Bが、
【化17】
から選択され、
ここで、図示した各基の利用可能な2つの結合のうち、いずれか一方は、Bの両側の2つの基のいずれかに連結され得;
Dは
【化18】
であり、
L1は結合、−CH2−、−CH2−CH2−、−CH2−C(O)−、−NHCH2−、−NH、−C(O)−、−N(CH3)−、−CH=CH−または−C≡C−であり;
L2は結合、−CH2−、−CH2−CH2−、−C≡C−、−NH、−C(O)−または−N(CH3)−であり、L1とL2の少なくとも一方は結合以外であるようになっており;
R1は
【化19】
であり
R2は
【化20】
であり
R5は各出現につき、独立して、−C(O)−C(R21)−NHC(O)O−アルキル、−C(O)−C(アルキル)−NHC(O)N(R20)2、−C(O)−C(R20)−N(R20)2、−C(O)−アルキル、−C(O)O−アルキルまたは−C(O)−C(アルキル)−NHS(O)2−アルキルであり;
R20は各出現につき、独立して、Hまたは−C1〜C4アルキルであり;
R21は各出現につき、独立して、フェニルまたは−C1〜C4アルキルである)
を有する請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
【請求項11】
A−R1およびD−R2が各々、独立して、
【化21】
から選択される、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
Bが
【化22】
であり、
ここで、図示した各基の利用可能な2つの結合のうち、いずれか一方は、Bの両側の2つの基のいずれかに連結され得る、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
R5は各出現につき、独立して、
【化23】
から選択される、請求項11に記載の化合物。
【請求項14】
Bが
【化24】
であり、
ここで、図示した各基の利用可能な2つの結合のうち、いずれか一方は、Bの両側の2つの基のいずれかに連結され得る、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
R5は各出現につき、独立して、
【化25】
である、請求項13に記載の化合物。
【請求項16】
構造:
【化26】
を有する化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
【請求項17】
請求項1〜16いずれか一項に記載の化合物の少なくとも1種類またはその薬学的に許容され得る塩、および少なくとも1種類の薬学的に許容され得る担体を含む医薬組成物。
【請求項18】
さらに、請求項1に記載の化合物でない少なくとも1種類のさらなる抗ウイルス剤を含み、該さらなる抗ウイルス剤(1種類または複数種)が、HCVポリメラーゼ阻害薬;インターフェロン;RNA複製阻害薬;アンチセンス薬剤;治療用ワクチン;プロテアーゼ阻害薬;抗体療法剤(モノクローナルまたはポリクローナル);リバビリン;およびRNA依存性ポリメラーゼ関連障害の治療に有用な任意の薬剤から選択され、該投与された量が一緒になってウイルス感染の治療に有効である、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
患者に、有効量の請求項1〜16いずれか一項に記載の少なくとも1種類の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を投与することを含む、患者のHCV感染の治療方法。
【請求項20】
さらに、患者に、請求項1に記載の化合物でない少なくとも1種類のさらなる抗ウイルス剤を投与することを含み、該さらなる抗ウイルス剤(1種類または複数種)が、HCVポリメラーゼ阻害薬;インターフェロン;RNA複製阻害薬;アンチセンス薬剤;治療用ワクチン;プロテアーゼ阻害薬;抗体療法剤(モノクローナルまたはポリクローナル);リバビリン;およびRNA依存性ポリメラーゼ関連障害の治療に有用な任意の薬剤から選択され、該投与された量が一緒になってウイルス感染の治療に有効である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
該患者に投与されるさらなる抗ウイルス剤が、ペグ化インターフェロンαおよびリバビリンである、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
患者においてHCV NS5A活性を阻害するため、またはHCV感染を治療もしくは予防するための医薬の調製における請求項1〜16いずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項1】
式:
【化1】
(式中:
Aは、5員単環式ヘテロアリールまたは二環式ヘテロアリールであり、ここで、前記5員単環式ヘテロアリール基または前記二環式ヘテロアリール基は、独立して、1個以上の環内炭素原子が、C1〜C6アルキル、−O−(C1〜C6アルキル)またはハロで置換されていてもよく;
Bは、アリーレンまたはヘテロアリーレンであり、ここで、前記アリーレン基はR12で置換されていてもよく;前記ヘテロアリーレン基は、独立して、
1個以上の環内窒素原子がR10で、および1個以上の環内炭素原子がR12で置換されていてもよく;Bが多環式環系のとき、AとDは各々、Bの同じ環に結合されているようになっており;
Dは、5員単環式ヘテロアリールまたは二環式ヘテロアリールであり、ここで、前記5員単環式ヘテロアリール基または前記二環式ヘテロアリール基は、独立して、1個以上の環内炭素原子が、C1〜C6アルキル、−O−(C1〜C6アルキル)またはハロで置換されていてもよく;
L1は、結合、−[C(R13)2]q−、−[C(R13)2]m−C(R13)=C(R13)−[C(R13)2]m−、−[C(R13)2]m−(C≡C)q−[C(R13)2]m−、−[C(R13)2]m−N(R14)−[C(R13)2]m−、−アルキレン−C(O)−、−C(O)−または−CF2−であり;
L2は、結合、−[C(R13)2]q−、−[C(R13)2]m−C(R13)=C(R13)−[C(R13)2]m−、−[C(R13)2]m−(C≡C)q−[C(R13)2]m−、−[C(R13)2]m−N(R14)−[C(R13)2]m,−、−C(O)−アルキレン−、−C(O)−または−CF2−であり、L1とL2の少なくとも一方が結合以外であるようになっており;
R1は、
【化2】
から選択され、
式中、R1基は、独立して、
(a)同じであっても異なっていてもよく、かつ、ハロ、−OH、−C1〜C3アルキル、−O−(C1〜C3アルキル)および−C1〜C3ハロアルキルから選択される1〜3個の基、または
(b)1〜7個の2H基
で置換されていてもよいか;
あるいはR1基は、任意選択で、R1基の隣接する環内炭素原子の2個においてC3〜C5シクロアルキル基に縮合していてもよいか、またはR1基は、R1基の環内炭素原子の1個においてシクロペンチル、シクロブチル、シクロプロピルもしくはシクロヘキシル基とともにスピロ環を形成していてもよく;
R2は、
【化3】
から選択され、
式中、R2基は、独立して、
(a)同じであっても異なっていてもよく、かつ、ハロ、−OH、−C1〜C3アルキル、−O−(C1〜C3アルキル)および−C1〜C3ハロアルキルから選択される1〜3個の基、または
(b)1〜7個の2H基
で置換されていてもよいか;
あるいはR2基は、R2基の隣接する環内炭素原子の2個においてC3〜C5シクロアルキル基に縮合していてもよいか、またはR2基は、該R2基の環内炭素原子の1個においてシクロペンチル、シクロブチル、シクロプロピルもしくはシクロヘキシル基とともにスピロ環を形成していてもよく;
R5は各出現につき、独立して、
(a)1〜8個のR3基で置換されていてもよい−C(O)−(C1〜C6アルキル)、ここで、R3は各出現につき、独立して、
(i)−O−(C1〜C3アルキル)、
(ii)独立して、ハロ、C1〜C3アルキルおよび−O−(C1〜C3アルキル)から選択される1〜4個の基で置換されていてもよいフェニル、
(iii)−NH2、
(iv)−NH(C1〜C3アルキル)、
(v)−N(C1〜C3アルキル)2、
(vi)−NHC(O)−O−(C1〜C6アルキル)、
(vii)−N(C1〜C3アルキル)−C(O)−O−(C1〜C6アルキル)、
(viii)C1〜C3フルオロアルキル、
(ix)C2〜C6アルキニル、
(x)C3〜C7シクロアルキル、
(xi)ピロリジニル、
(xii)ピペリジニル、
(xiii)ピラニル、
(xiv)−NHSO2−アルキル、ならびに
(xv)2H
から選択される;
(b)
【化4】
式中、xは1または2であり、R4は各出現につき、独立して、H、C1〜C3アルキル、−O−(C1〜C3アルキル)およびFからなる群から選択される;および
(c)H
から選択され;
R10は各出現につき、独立して、H、−C1〜C6アルキル、−[C(R12)2]p−(3〜7員シクロアルキル)、−[C(R12)2]p−(4〜7員ヘテロシクロアルキル)、−[C(R12)2]p−アリール、−[C(R12)2]p−ヘテロアリール、−C1〜C6ハロアルキルまたは−C1〜C6ヒドロキシアルキルであり、ここで、前記3〜7員シクロアルキル基、前記4〜7員ヘテロシクロアルキル基、前記アリール基または前記ヘテロアリール基は、独立して、2つまでのR13基で置換されていてもよく、共通の窒素原子に結合している2つのR10基は、これらが結合している窒素原子と一緒に連接されて、4〜7員ヘテロシクロアルキル基を形成していてもよく;
R12は各出現につき、独立して、H、ハロ、−C1〜C6ハロアルキル、−CN、−C1〜C6アルキル、−C1〜C6アルキレン−OR16、−C1〜C6アルキレン−N(R15)2、−C(O)−(C1〜C6アルキル)、−OR16、−NHC(O)−(C1〜C6アルキル)、3〜7員シクロアルキル、3〜7員ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで、前記3〜7員シクロアルキル基、前記3〜7員ヘテロシクロアルキル基、前記アリール基または前記ヘテロアリール基は、独立して、同じであっても異なっていてもよく、かつ、C1〜C6アルキル、ハロ、−C1〜C6ハロアルキル、−C1〜C6ヒドロキシアルキル、−OH、−C(O)NH−(C1〜C6アルキル)、−C(O)N(C1〜C6アルキル)2、−O−(C1〜C6アルキル)、−NH2、−NH(C1〜C6アルキル)、−N(C1〜C6アルキル)2および−NHC(O)−(C1〜C6アルキル)から選択される3個までの置換基で置換されていてもよく、
R13は各出現につき、独立して、H、−C1〜C6ハロアルキル、−C1〜C6アルキル、−(C1〜C6アルキレン)−O−(C1〜C6アルキル)、−C(O)−(C1〜C6アルキル)、−C(O)O(C1〜C6アルキル)であり;
R14は各出現につき、独立して、H、−C1〜C6アルキル、3〜6員シクロアルキルまたは4〜6員ヘテロシクロアルキルであり;
R15は各出現につき、独立して、H、−C1〜C6アルキル、−C1〜C6ハロアルキル、3〜7員シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、共通の窒素原子に結合している2つのR15基は、これらが結合している窒素原子と一緒に連接されて、4〜7員ヘテロシクロアルキル基を形成していてもよいようになっており;
R16は各出現につき、独立して、H、−C1〜C6アルキル、−C1〜C6ハロアルキル、3〜7員シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり;
mは各出現につき、独立して、0または1であり;
pは各出現につき、独立して、0〜3の範囲の整数であり;
qは各出現につき、独立して、1〜3の範囲の整数である)
を有する化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
【請求項2】
Aが
【化5】
であり、
Dが
【化6】
である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Bが以下の基:
【化7】
から選択され、ここで、図示した各基の利用可能な2つの結合のうち、いずれか一方は、Bの両側の2つの基のいずれかに連結され得る、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
R1およびR2が各々、独立して、
【化8】
から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
R5は各出現につき、独立して、
【化9】
から選択される、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
L1が結合、−CH2−、−CH2−CH2−、−CH2−C(O)−、−NHCH2−、−NH、−C(O)−、−N(CH3)−、−CH=CH−または−C合同揮毫C−であり、L2が結合、−CH2−、−CH2−CH2−、−C≡C−、−NH、−C(O)−または−N(CH3)−であり、L1とL2の少なくとも一方は結合以外であるようになっている、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
Aが
【化10】
であり、
Dが
【化11】
である、請求項3に記載の化合物。
【請求項8】
A−R1およびD−R2が各々、独立して、
【化12】
から選択され、
L1が結合、−CH2−、−CH2−CH2−、−CH2−C(O)−、−NHCH2−、−NH、−C(O)−、−N(CH3)−、−CH=CH−または−C≡C−であり、L2が結合、−CH2−、−CH2−CH2−、−C≡C−、−NH、−C(O)−または−N(CH3)−であり、L1とL2の少なくとも一方は結合以外であるようになっており;R5は各出現につき、独立して:
【化13】
から選択される、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
R5は各出現につき、独立して、
【化14】
である、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
式:
【化15】
(式中、
Aが、
【化16】
であり、
Bが、
【化17】
から選択され、
ここで、図示した各基の利用可能な2つの結合のうち、いずれか一方は、Bの両側の2つの基のいずれかに連結され得;
Dは
【化18】
であり、
L1は結合、−CH2−、−CH2−CH2−、−CH2−C(O)−、−NHCH2−、−NH、−C(O)−、−N(CH3)−、−CH=CH−または−C≡C−であり;
L2は結合、−CH2−、−CH2−CH2−、−C≡C−、−NH、−C(O)−または−N(CH3)−であり、L1とL2の少なくとも一方は結合以外であるようになっており;
R1は
【化19】
であり
R2は
【化20】
であり
R5は各出現につき、独立して、−C(O)−C(R21)−NHC(O)O−アルキル、−C(O)−C(アルキル)−NHC(O)N(R20)2、−C(O)−C(R20)−N(R20)2、−C(O)−アルキル、−C(O)O−アルキルまたは−C(O)−C(アルキル)−NHS(O)2−アルキルであり;
R20は各出現につき、独立して、Hまたは−C1〜C4アルキルであり;
R21は各出現につき、独立して、フェニルまたは−C1〜C4アルキルである)
を有する請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
【請求項11】
A−R1およびD−R2が各々、独立して、
【化21】
から選択される、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
Bが
【化22】
であり、
ここで、図示した各基の利用可能な2つの結合のうち、いずれか一方は、Bの両側の2つの基のいずれかに連結され得る、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
R5は各出現につき、独立して、
【化23】
から選択される、請求項11に記載の化合物。
【請求項14】
Bが
【化24】
であり、
ここで、図示した各基の利用可能な2つの結合のうち、いずれか一方は、Bの両側の2つの基のいずれかに連結され得る、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
R5は各出現につき、独立して、
【化25】
である、請求項13に記載の化合物。
【請求項16】
構造:
【化26】
を有する化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
【請求項17】
請求項1〜16いずれか一項に記載の化合物の少なくとも1種類またはその薬学的に許容され得る塩、および少なくとも1種類の薬学的に許容され得る担体を含む医薬組成物。
【請求項18】
さらに、請求項1に記載の化合物でない少なくとも1種類のさらなる抗ウイルス剤を含み、該さらなる抗ウイルス剤(1種類または複数種)が、HCVポリメラーゼ阻害薬;インターフェロン;RNA複製阻害薬;アンチセンス薬剤;治療用ワクチン;プロテアーゼ阻害薬;抗体療法剤(モノクローナルまたはポリクローナル);リバビリン;およびRNA依存性ポリメラーゼ関連障害の治療に有用な任意の薬剤から選択され、該投与された量が一緒になってウイルス感染の治療に有効である、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
患者に、有効量の請求項1〜16いずれか一項に記載の少なくとも1種類の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を投与することを含む、患者のHCV感染の治療方法。
【請求項20】
さらに、患者に、請求項1に記載の化合物でない少なくとも1種類のさらなる抗ウイルス剤を投与することを含み、該さらなる抗ウイルス剤(1種類または複数種)が、HCVポリメラーゼ阻害薬;インターフェロン;RNA複製阻害薬;アンチセンス薬剤;治療用ワクチン;プロテアーゼ阻害薬;抗体療法剤(モノクローナルまたはポリクローナル);リバビリン;およびRNA依存性ポリメラーゼ関連障害の治療に有用な任意の薬剤から選択され、該投与された量が一緒になってウイルス感染の治療に有効である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
該患者に投与されるさらなる抗ウイルス剤が、ペグ化インターフェロンαおよびリバビリンである、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
患者においてHCV NS5A活性を阻害するため、またはHCV感染を治療もしくは予防するための医薬の調製における請求項1〜16いずれか一項に記載の化合物の使用。
【公表番号】特表2012−528195(P2012−528195A)
【公表日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−513280(P2012−513280)
【出願日】平成22年5月28日(2010.5.28)
【国際出願番号】PCT/US2010/036523
【国際公開番号】WO2010/138791
【国際公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(596129215)メルク・シャープ・アンド・ドーム・コーポレーション (785)
【氏名又は名称原語表記】Merck Sharp & Dohme Corp.
【住所又は居所原語表記】One Merck Drive,Whitehouse Station,New Jersey 08889,U.S.A.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月28日(2010.5.28)
【国際出願番号】PCT/US2010/036523
【国際公開番号】WO2010/138791
【国際公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(596129215)メルク・シャープ・アンド・ドーム・コーポレーション (785)
【氏名又は名称原語表記】Merck Sharp & Dohme Corp.
【住所又は居所原語表記】One Merck Drive,Whitehouse Station,New Jersey 08889,U.S.A.
【Fターム(参考)】
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