説明

COX−2選択的阻害剤とLTB4受容体アンタゴニストを組み合わせて用いる炎症および疼痛を治療するための組成物

本発明はCOX−2選択的阻害剤またはそのプロドラッグおよびLTB4受容体アンタゴニストを含有する治療用組成物を提供する。このような組成物を炎症、炎症が関連する疾患、疼痛または疼痛が関連する疾患の治療、予防または抑制において使用するための方法が開示されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は非ステロイド系抗炎症化合物とロイコトリエンB4受容体アンタゴニストを組み合わせて用いて疼痛、疼痛が関連する疾患、炎症および炎症が関連する疾患を治療および予防するための組成物および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
炎症の媒介物質は疼痛および炎症の開始、拡大および継続において重要な病原性役割を果たすと考えられている。プロスタグランジンは炎症と直接関係のない他の有意な機能の調節物質としてだけでなく、炎症の重要な媒介物質であることが証明されている。プロスタグランジンの産生および活性の調節は抗炎症薬の研究開発において一般的な目標となっている。しかしながら、プロスタグランジンにより誘発される疼痛および炎症過程と関係のある腫れを軽減するのに有効である一般的な非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)は時として炎症過程と関係のない他のプロスタグランジンにより調節される過程にも影響を与え、有害なこともある。
【0003】
多くの一般的なNSAIDに帰する機構はプロスタグランジン合成経路の最初の工程であるアラキドン酸の変換を触媒するシクロオキシゲナーゼの阻害によるプロスタグランジン合成の調節である。1980年代に、Needlemanらは2種のシクロオキシゲナーゼがこの変換に関与することを見い出した。これらの酵素はシクロオキシゲナーゼ−1(以後“COX−1”と略す)およびシクロオキシゲナーゼ−2(以後“COX−2”と略す)と呼ばれる。Needleman, P.らのJ. Rheumatol., 24, Suppl.49:6〜8(1997年)を参照。
【0004】
COX−1 はプロスタグランジンと関係のある多くの非炎症性調節機能に関与する構成的に産生される酵素であることがわかっている。一方、 COX−2は炎症過程に有意に関与する誘導酵素である。炎症性刺激は COX−2の産生を引き起こし、プロスタノイドの放出を刺激する。プロスタノイドは次に末梢の侵害受容器終末を感作し、それにより局部的な疼痛過敏性を引き起こす。現在、多くの一般的なNSAIDは試験管内でCOX−1およびCOX−2の両方の阻害剤であることが知られている。したがって、十分に高レベルで投与される場合、これらのNSAIDはCOX−2の作用がもたらす炎症だけでなくCOX−1の有益な作用にも影響を与える。
【0005】
試験管内酵素アッセイで選択的にCOX−2を阻害する化合物が見い出されている。新規なCOX−2選択的阻害剤によりもたらされる利点の1つはCOX−1の阻害と関係のある有害な副作用を回避しながら炎症を予防または軽減できることである。したがって、COX−2選択的阻害剤は疼痛や関節炎の炎症コントロールのような長期間の投与を必要とするものを含む治療において使用される見込みが大いにあることがわかっている。
【0006】
ロイコトリエンは哺乳動物でアラキドン酸の代謝により産生する化合物である。アラキドン酸は哺乳動物で2つの異なる経路により代謝され、一方はプロスタグランジンおよびトロンボキサンの産生をもたらし、もう一方はロイコトリエンとして知られている酸化生成物をもたらす。ロイコトリエンA4、ロイコトリエンB4(以後“LTB4”と呼ぶ)、ロイコトリエンC4およびロイコトリエンD4を含む幾つかの異なるロイコトリエンがある。LTB4は炎症の媒介物質であり、関節炎、乾癬、心筋梗塞、過敏性腸疾患などのような疾患で重要な役割を果たすと考えられている。
【0007】
主として気管支収縮および幾つかの炎症誘発効果(proinflammatory effects)を引き起こす他のロイコトリエンと対照的に、LTB4は主に白血球の化学走性因子および活性化因子として作用する(Jennewein, H.M.らのProg Respir. Res. Basel. Karger, 第31巻, 第121〜125頁(2001年))。
【0008】
LTB4受容体は種々の細胞、主として好中球、さらにマクロファージ、リンパ球、好酸球および肺上皮細胞に存在する。多形核白血球(PMNL)において、LTB4は走化性、化学運動性、酸化的破壊および接着の必要条件として接着分子の上方調節または脱落を引き起こす。それはまた好中球アポトーシスを阻害し、炎症反応を長引かせる。
【0009】
LTB4は関節リウマチ(以後“RA”と略す)の病態生理において重要な役割を果たす(Alten R.らのAnn Rheum Dis., 63(2):170〜6(2004年2月))。RAは関節炎症、関節破壊、進行性の身体障害および早死にを特徴とする自己免疫疾患である。疾患修飾性抗リウマチ薬を単独で、または他の薬剤と組合せて投与することによるRA患者の治療はRAの深刻な結果を最小限に抑えるために有用である。疾患修飾性抗リウマチ薬での治療は病気がさらに進行するのを抑制または予防する(Hochberg, M.C.のScand J Rheumatol Suppl., 112:3〜7(1999年))。
【0010】
米国特許第5,384,318号はLTB4アンタゴニストである幾つかの置換されたスルホンアミドを開示している。
米国特許第5,246,965号はLTB4受容体アンタゴニストである幾つかのアリールエーテルを開示している。
米国特許第6,342,510号は炎症および炎症が関連する疾患を治療するための COX−2阻害剤およびLTB4受容体アンタゴニストの併用を開示している。
PCT特許出願WO 2004/047824はヒドロキシおよびベンズアミジン基を有するLTB4受容体アンタゴニスト;特定のCOX−2阻害剤;並びに薬学的に許容しうる賦形剤を含有する特定の医薬組成物を開示している。
【0011】
疼痛および炎症を抑制し、また疾患修飾性作用を阻害する治療が必要である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0012】
幾つかの本発明の態様の中に、少なくとも1種の COX−2選択的阻害剤またはそのプロドラッグおよび少なくとも1種のLTB4受容体アンタゴニストを含有し、LTB4受容体アンタゴニストは2−[(3S,4R)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−3−(フェニルメチル)−2H−1−ベンゾピラン−7−イル]−4−(トリフルオロメチル)安息香酸、その薬学的に許容しうる塩およびそれらの混合物からなる群より選択される1種またはそれ以上の化合物である治療用組成物の提供が認められる。
【0013】
他の態様において、本発明は炎症、炎症が関連する疾患、疼痛または疼痛が関連する疾患の予防、治療または抑制が必要な患者に少なくとも1種のCOX−2選択的阻害剤またはそのプロドラッグおよび少なくとも1種のLTB4受容体アンタゴニストを含有し、LTB4受容体アンタゴニストは2−[(3S,4R)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−3−(フェニルメチル)−2H−1−ベンゾピラン−7−イル]−4−(トリフルオロメチル)安息香酸、その薬学的に許容しうる塩およびそれらの混合物からなる群より選択される1種またはそれ以上の化合物である治療用組成物を投与することからなるこのような患者のこのような疾患を治療、予防または抑制する方法を提供する。
【0014】
さらに、本発明の適用可能な範囲は下記の詳細な説明から明らかになるであろう。しかしながら、この詳細な説明から本発明の精神および範囲内の様々な変形および変更は当業者に明らかになるため、下記の詳細な説明および実施例は本発明の好ましい態様を示すだけで単なる例示にすぎないことは理解されよう。
【0015】
下記の詳細な説明は当業者が本発明を実施するのに役立つように記載される。それでも、当業者は本発明の精神または範囲を逸脱することなく本明細書で開示された態様の変更および変形を行なうことができるため、この詳細な説明は本発明を不当に制限するものではない。
【0016】
本明細書で引用された文献の内容はこれらの本来の文献の中で引用された文献の内容と共に全体として参照により本明細書に加入される。
【0017】
a. 定義
下記の定義は読者が本発明の詳細な説明を理解するのに役立つように記載される。
本明細書で使用される「COX−1」なる用語はシクロオキシゲナーゼ−1と呼ばれる2種の酵素脂肪酸シクロオキシゲナーゼのイソ型の一方を意味する。
本明細書で使用される「COX−2」なる用語はシクロオキシゲナーゼ−2と呼ばれる2種の酵素脂肪酸シクロオキシゲナーゼのイソ型の一方を意味する。
【0018】
本明細書で使用される「mg」なる用語はミリグラムを意味する。
本明細書で使用される「g」なる用語は グラムを意味する。
本明細書で使用される「mpk」なる用語は1キログラムあたりのミリグラム数を意味する。
本明細書で使用される「SLS」なる用語はラウリル硫酸ナトリウムを意味する。
本明細書で使用される「PVP」なる用語はポリビニルピロリドンを意味する。
【0019】
本明細書で使用される「炎症が関連する疾患」または「炎症性疾患」なる用語は下記で挙げられる症状または疾患を意味するが、これらに限定されない。しかしながら、これらの用語はさらに炎症または炎症が関連する過程が役割を果たす治療症状を包含する。
【0020】
本明細書で使用される「新生組織形成」および「新生組織形成疾患」なる用語は交換可能なものとして使用され、細胞の成長が制御されず、進行性であるものを含む新しい異常な細胞増殖を意味する。新生物は良性または悪性のものでありうる。新生組織形成はまた、本発明の目的において「ガン」なる用語を包含する;ガンは新生組織形成のサブタイプの1つである。本明細書で使用される「新生組織形成疾患」なる用語はまた他の細胞異常、例えば過形成、変質形成および異形成を包含する。本明細書において「新生組織形成」、「変質形成」、「異形成」および「過形成」なる用語は交換可能なものとして使用され、一般に異常な細胞増殖を示す細胞を意味する。
【0021】
「新生組織形成」および「新生組織形成疾患」なる用語は共に良性、前ガン性、転移性または悪性の「新生物」または「腫瘍」を意味する。
【0022】
本明細書で使用される「予防するための」、「予防する」または「予防」なる用語は患者の体質、あるいは疾患または障害を発現するリスクをどんなに僅かであろうと軽減することを意味し、次の事柄の何れかを含む:(1)患者の臨床的に明らかな障害または疾患の発症を実質的に予防する;(2)患者の前臨床的に明らかな段階の障害または疾患の発症を予防する;あるいは(3)患者の障害または疾患を実質的に予防する。この定義は予防的治療を包含する。
【0023】
本明細書で使用される「阻害」なる用語は本発明の適用なしで起こるものと比較した障害または疾患の重症度の軽減を意味する。この重症度の軽減は疾患または障害に特有の症状の何れかまたは組合せの減少により生じる。例えば炎症の場合、これは腫れ、痛み、発赤、硬直などのような症状を含む。細胞レベルでは、これは化学走性;プロスタグランジン、ケモカイン、ロイコトリエンのような炎症の媒介物質の放出;細胞浸潤;免疫細胞の活性化などのような特徴を含む。
【0024】
「治療的に有効な」なる表現は他の治療法に典型的に伴なう有害な副作用を回避しながら治療なしまたは各薬剤単独の治療と比べた疾患の重症度および発生頻度の改善目標を達成する各薬剤の量を制限するものである。
【0025】
治療または予防において「患者」なる用語は障害または疾患にかかりやすいヒトまたは動物を包含する。患者は家畜、実験動物、動物園の動物またはペットである。一態様において、患者は哺乳動物である。別の態様において、哺乳動物は人間である。他の態様において、患者は犬、猫または馬のようなペットである。
【0026】
「COX−2選択的阻害剤」なる用語はCOX−2酵素をCOX−1酵素よりも選択的に阻害する化合物、さらにそれらの化合物の薬学的に許容しうる塩およびプロドラッグを包含する。
【0027】
COX−2阻害剤の選択性は試験が行なわれる条件および試験される阻害剤に応じて変動する。本明細書の目的において、COX−2阻害剤の選択性は試験管内または生体内でのCOX−1の阻害に関するIC50値をCOX−2の阻害に関するIC50値で割った比率(COX−1のIC50/COX−2のIC50)として測定することができる。COX−2選択的阻害剤はCOX−1のIC50とCOX−2のIC50との比率が1より大きい阻害剤である。本発明の一態様において、この比率は2より大きい。本発明の他の態様において、その比率は5より大きい。さらに本発明の他の態様において、その比率は10より大きい。他の態様において、その比率は50より大きい。さらに本発明の他の態様において、その比率は100より大きい。COX−2阻害剤の活性および試験管内でのCOX−2選択性の定量に関する詳細については実施例1を参照されたい。
【0028】
COX−2選択的阻害剤に関して、「IC50」なる用語は下記のような試験管内での酵素アッセイで酵素活性の50%阻害をもたらすのに必要な化合物の濃度を意味する。本発明の一態様において、COX−2選択的阻害剤は約1ミクロモル未満、または約0.5ミクロモル未満、または約0.2ミクロモル未満のIC50を有する。
【0029】
LTB4受容体アンタゴニストに関して、「IC50」なる用語は下記のような試験管内アッセイで特異的3H−LTB4結合の50%を阻害するのに十分な化合物の濃度を意味する。本発明の一態様において、LTB4受容体アンタゴニストは約1ミクロモル未満、または約0.5ミクロモル未満、または約0.2ミクロモル未満のIC50を有する。
【0030】
本発明の一態様において、COX−2選択的阻害剤は約1ミクロモルより大きいIC50を有する。他の態様において、COX−2選択的阻害剤は20ミクロモルより大きいIC50を有する。本発明の方法で使用されるアラキドン酸の代謝におけるシクロオキシゲナーゼ経路の阻害剤は様々な機構を通して酵素活性を阻害することができる。例えば、本明細書で開示された方法で使用される阻害剤は酵素に対する基質として作用することにより酵素活性を直接ブロックすることができるが、これに限定されない。
【0031】
本明細書で使用される「ロイコトリエンB4受容体アンタゴニスト」または「LTB4受容体アンタゴニスト」または「LTB4受容体アンタゴニスト」なる用語は約10ミクロモル未満のIC50でLTB4受容体を選択的に遮断する化合物を包含する。本発明の他の態様において、LTB4受容体アンタゴニストは約1ミクロモル未満のIC50を有する。実施例2はLTB4受容体アンタゴニスト活性の定量に関して本発明で使用される方法を説明する。
【0032】
本明細書で使用される「治療する」、「治療」、「治療される」または「治療するための」なる用語は症状を緩和する、その原因を一時的または永久的に取り除く、あるいは症状の発現または悪化を変えたり、遅らせたりすることを意味する。「治療」なる用語は本明細書で開示された障害または疾患、障害が関連するまたは疾患が関連する症状の何れかと関係がある症状の緩和または除去を包含するが、これらに限定されない。
【0033】
COX−2選択的阻害剤のプロドラッグまたはLTB4受容体アンタゴニストのプロドラッグとして作用する化合物もまた本発明の範囲内に包含される。COX−2選択的阻害剤に関して、本明細書で使用される「プロドラッグ」なる用語は患者の体内で代謝過程または簡単な化学プロセスにより活性なCOX−2選択的阻害剤に変換される化合物を意味する。COX−2選択的阻害剤のプロドラッグの一例はパレコキシブであり、それはCOX−2選択的阻害剤バルデコキシブの治療的に有効なプロドラッグである。COX−2選択的阻害剤プロドラッグの好ましい例はナトリウムパレコキシブである。COX−2阻害剤のプロドラッグ類は米国特許第5,932,598号に開示されている。
【0034】
本明細書で使用される「薬学的に許容しうる」なる用語はその修飾された名詞が医薬品で使用するのに適していることを意味する。
【0035】
本明細書で使用される「有効量」は投与量、すなわち患者に投与される量および患者への投与頻度を意味し、それは当業者により知られている方法を使用して同様の状況下で得られる結果を考慮することにより容易に決定される。
【0036】
本明細書で使用される「このような 治療または予防の必要な患者」なる表現は提示時点で治療対象の疾患または障害を有する、あるいは疾患または障害を発現するリスクのある、あるいは疾患または障害の症状を示す患者を意味する。
【0037】
b. 詳細
本発明によれば、COX−2選択的阻害剤またはそのプロドラッグおよびLTB4受容体アンタゴニストを含む治療用組成物が今や開示され、ここでそのLTB4受容体アンタゴニストは
2−[(3S,4R)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−3−(フェニルメチル)−2H−1−ベンゾピラン−7−イル]−4−(トリフルオロメチル)安息香酸;
4−[[3−[[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]フェノキシ]メチル]フェニル]メトキシ]ベンゼンカルボキシイミダミド;
[[4−[[3−[[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]フェノキシ]メチル]−フェニル]メトキシ]フェニル]イミノメチル]カルバミン酸エチルエステル;
4−[1−[4−[[3−[[4−(アミノイミノメチル)フェノキシ]メチル]フェニル]メトキシ]フェニル]−1−メチルエチル]フェニルβ−D−グルコピラノシドウロン酸;
2−[(3R,4S)−3−(1,1'−ビフェニル−4−イルメチル)−4−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−7−イル]−4−(トリフルオロメチル)安息香酸;
2−((3S)−3−ベンジル−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−2H−クロメン−7−イル)−4−クロロ安息香酸;
2−((3R)−3−ベンジル−3,4−ジヒドロ−3,4−ジヒドロキシ−2H−クロメン−7−イル)−4−フルオロ安息香酸;
1−カルボキシル−1−(((3S,4S)−3,4−ジヒドロキシ−3−(((4−(フェニル)フェニル)−メチル)−クロマン−7−イル))シクロペンタン;これらの薬学的に許容しうる塩;およびこれらの化合物または塩の混合物からなる群より選択される。
【0038】
本発明において有用な幾つかのLTB4受容体アンタゴニストを表1に示す。表1に記載した化合物の薬学的に許容しうる塩もまた本発明において有用である。
【0039】
【表1】

【0040】
【表2】

【0041】
【表3】

【0042】
本発明の一態様において、 LTB4受容体アンタゴニストは2−[(3S,4R)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−3−(フェニルメチル)−2H−1−ベンゾピラン−7−イル]−4−(トリフルオロメチル)安息香酸またはその塩である。
【0043】
本発明においてCOX−2選択的阻害剤として有用である幾つかの化合物をそれぞれ表2に示す。これらの化合物は本発明において単独で、あるいは2種またはそれ以上のCOX−2選択的阻害剤と組合せて使用することができる。さらに、表2に示した化合物の薬学的に許容しうる塩およびプロドラッグもまた本発明において有用である。
【0044】
【表4】

【0045】
【表5】

【0046】
【表6】

【0047】
本発明の一態様において、治療用組成物は表1の何れかのLTB4受容体アンタゴニスト、そのプロドラッグまたは塩、および表2の何れかの COX−2阻害剤、そのプロドラッグまたは塩を含有する。
【0048】
一態様において、COX−2選択的阻害剤は1種またはそれ以上のジアリール複素環系のCOX−2選択的阻害剤を含有する。
【0049】
別法として、COX−2選択的阻害剤はクロメンCOX−2選択的阻害剤である。米国特許第6,024,356号(参照により本明細書に加入される)は幾つかの有用なクロメンCOX−2選択的阻害剤を開示している。他の有用なCOX−2選択的阻害剤は米国特許出願No. 10/801,446に記載されている(参照により本明細書に加入される)。さらに他の有用なCOX−2選択的阻害剤は米国特許出願No. 10/801,429に記載されている(参照により本明細書に加入される)。
【0050】
一態様において、COX−2阻害剤はセレコキシブである。
【0051】
本発明の他の態様において、COX−2選択的阻害剤はセレコキシブであり、LTB4受容体アンタゴニストは2−[(3S,4R)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−3−(フェニルメチル)−2H−1−ベンゾピラン−7−イル]−4−(トリフルオロメチル)安息香酸(化合物L1)である。別法として、化合物L1の薬学的に許容しうる塩も本発明において有用である。例えば、化合物L1の有用な薬学的に許容しうる塩はL1のエチレンジアミン塩、例えばL1のモノ(エチレンジアミン)塩である。このような本発明において有用なL1の塩および多形体は米国特許第6.436,987号に記載されており、それは参照により本明細書に加入される。本発明の他の態様において、COX−2選択的阻害剤はバルデコキシブであり、LTB4受容体アンタゴニストは化合物L1である。
【0052】
本発明の他の態様は炎症、炎症が関連する疾患、疼痛が関連する疾患または疼痛の予防、治療または抑制が必要な患者に少なくとも1種のCOX−2選択的抗炎症化合物、その塩、プロドラッグまたは混合物および少なくとも1種のLTB4受容体アンタゴニスト、その塩、プロドラッグまたは混合物を含有する組成物を投与することからなるこのような患者のこのような疾患を治療、予防または抑制する方法を提供する。
【0053】
本発明の他の態様は炎症、炎症が関連する疾患、疼痛が関連する疾患または疼痛の予防、治療または抑制が必要な患者に表2から選択される少なくとも1種のCOX−2選択的阻害剤(あるいはその塩、プロドラッグまたは混合物)および表1から選択される少なくとも1種のLTB4受容体アンタゴニスト(あるいはその塩または混合物)を含有する組成物を投与することからなるこのような患者のこのような疾患を治療、予防または抑制する方法を提供する。例えば、本発明は炎症を治療、予防または抑制する方法を提供する。他の態様において、本発明は炎症が関連する疾患を治療、予防または抑制する方法を提供する。
【0054】
本発明はさらに炎症、炎症が関連する疾患、疼痛が関連する疾患または疼痛の予防、治療または抑制が必要な患者に少なくとも1種のCOX−2選択的抗炎症化合物、その塩、プロドラッグまたは混合物および少なくとも1種のLTB4受容体アンタゴニスト化合物を含有し、LTB4受容体アンタゴニスト化合物は2−[(3S,4R)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−3−(フェニルメチル)−2H−1−ベンゾピラン−7−イル]−4−(トリフルオロメチル)安息香酸、その塩およびそれらの混合物からなる群より選択される1種またはそれ以上の化合物である組成物を投与することからなるこのような患者のこのような疾患を治療、予防または抑制する方法を提供する。
【0055】
本発明の他の態様は炎症、炎症が関連する疾患、疼痛が関連する疾患または疼痛の予防、治療または抑制が必要な患者にセレコキシブ、その塩、プロドラッグまたは混合物およびLTB4受容体アンタゴニスト化合物を含有する組成物を投与することからなるこのような患者のこのような疾患を治療、予防または抑制する方法である。
【0056】
本発明の他の態様は炎症、炎症が関連する疾患、疼痛が関連する疾患または疼痛の予防、治療または抑制が必要な患者にセレコキシブ、あるいはその塩またはプロドラッグまたは混合物および2−[(3S,4R)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−3−(フェニルメチル)−2H−1−ベンゾピラン−7−イル]−4−(トリフルオロメチル)安息香酸、あるいはそのプロドラッグまたは塩または混合物を含有する組成物を投与することからなるこのような患者のこのような疾患を治療、予防または抑制する方法である。
【0057】
他の態様において、本発明はCOX−2選択的阻害剤またはそのプロドラッグおよびLTB4受容体アンタゴニストを含有し、LTB4受容体アンタゴニストは2−[(3S,4R)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−3−(フェニルメチル)−2H−1−ベンゾピラン−7−イル]−4−(トリフルオロメチル)安息香酸(化合物L−1)、あるいは1種またはそれ以上のその塩または混合物である治療用組成物を提供する。幾つかの有用な形態の化合物L−1は米国特許第6,436,987号に記載されており、それは参照により本明細書に加入される。表1の各化合物はその酸または塩基形態(例えば共役酸または共役塩基)、あるいはその薬学的に許容しうる塩の形態で使用することができる。例えば、化合物L−1はその薬学的に許容しうる塩の形態で使用することができる。このような塩にはエチレンジアミン塩およびエチレンジアミン塩の結晶がある。さらに、表1の各化合物はその結晶質形態(またはその混合物)、あるいは非晶質形態で使用することができる。例えば、幾つかの有用な結晶質形態の化合物L−1は米国特許第6,435,987号に記載されている。
【0058】
本発明の組成物は1種またはそれ以上の上記LTB4受容体アンタゴニストを1種またはそれ以上のCOX−2選択的阻害剤と組合せて使用して製造することができる。例えば、本発明の組成物は1種またはそれ以上の上記LTB4受容体アンタゴニストを1種またはそれ以上の上記COX−2選択的阻害剤と組合せて使用して製造することができる。本発明において有用なLTB4受容体アンタゴニストとCOX−2選択的阻害剤の併用を表3に幾つか示す。
【0059】
【表7】

【0060】
【表8】

【0061】
【表9】

【0062】
薬学的に許容しうる塩はそれらが水溶性であるなどの様々な理由から本発明の組成物において有用である。このような塩は薬学的に許容しうるアニオンまたはカチオンを有する。具体的な薬学的に許容しうる塩はギ酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、グルクロン酸、マレイン酸、フマル酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、安息香酸、アントラニル酸、メシル酸、ステアリン酸、サリチル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、マンデル酸、エンボン酸(パモ酸)、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パントテン酸、トルエンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、スルファニル酸、シクロヘキシルアミノスルホン酸、アルゲン酸(algenic acid)、b−ヒドロキシ酪酸、ガラクタル酸およびガラクツロン酸から製造される。
【0063】
本発明の化合物の適当な薬学的に許容しうる塩基付加塩には金属イオン塩および有機イオン塩がある。幾つかの態様において、金属イオン塩には適当なアルカリ金属(Ia族)塩、アルカリ土類金属(IIa族)塩および他の生理学的に許容される金属イオンがあるが、これらに限定されない。このような塩はアルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムおよび亜鉛のイオンから製造することができる。 幾つかの態様において、有機塩は一部にトリメチルアミン、ジエチルアミン、N,N'−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N−メチルグルカミン)およびプロカインを含む第1、第2、第3アミンおよび第4アンモニウム塩から製造することができる。上記塩はすべて当業者により慣用の手段で相当する本発明の化合物から製造することができる。
【0064】
薬学的に許容しうるカチオンには金属イオンおよび有機イオンがある。例えば、有用な金属イオンには適当なアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩および他の生理学的に許容される金属イオンがあるが、これらに限定されない。典型的なイオンはそれらの通常の価数のアルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムおよび亜鉛である。幾つかの態様において、有機イオンは一部にトリメチルアミン、ジエチルアミン、N,N'−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N−メチルグルカミン)およびプロカインを含むプロトン化した第1、第2、第3アミンおよび第4アンモニウムカチオンを包含する。
【0065】
典型的な薬学的に許容しうる酸は塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、メタンスルホン酸、酢酸、ギ酸、酒石酸、マレイン酸、リンゴ酸、クエン酸、イソクエン酸、コハク酸、乳酸、グルコン酸、グルクロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、オキサル酢酸、フマル酸、プロピオン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、安息香酸などであるが、これらに限定されない。
【0066】
本発明の医薬組成物は広範囲の様々な形態をとることができる。例えば、本組成物は錠剤、トローチ剤、サシェ剤、カプセル剤、チューインガム、チュアブル錠、放出制御製剤、徐放性製剤、速溶性フィルム、ゲル剤(例えばゲルカプセル剤)、半固体、液剤(水性または非水性)、懸濁剤、各成分の親密な混合物(an intimate mixture)であるか、あるいは上記形態の2種またはそれ以上を組合せた形態をとることができる。
【0067】
本発明の一態様において、COX−2阻害剤およびLTB4阻害剤からなる組成物は固体投与形態である。例えば、固体投与形態は経口投与形態である。さらに他の態様において、経口投与形態は錠剤、カプセル剤、坐剤、丸剤、ゲルカプセル剤および顆粒剤である。他の態様において、経口投与形態はカプセル剤である。他の態様において、カプセル剤は時限放出性カプセル剤である。このような放出制御されたカプセル剤は例えば活性成分をマトリックスから放出することができ、また他の例では活性成分を放出制御されたマトリックスの混合物から様々な速度で放出することができる。他の態様において、経口投与形態は錠剤投与形態である。他の態様において、錠剤投与形態は例えば多層の錠剤投与形態(例えば各活性成分の分離層)、ウェハー、徐放性の錠剤投与形態、コア−マントル錠剤投与形態およびサイド−バイ−サイド・タブレット(side−by−side tablet)投与形態(例えば各活性成分のサイド)である。他の態様において、錠剤投与形態は多層の錠剤投与形態からなる。他の態様において、錠剤投与形態はサイド−バイ−サイド・タブレット投与形態からなる。他の態様において、錠剤投与形態は徐放性錠剤投与形態からなる。さらに他の態様において、錠剤投与形態はコアとマントルの錠剤投与形態からなる。さらに本発明の他の態様において、錠剤投与形態は一方の薬剤をコアに、もう一方の薬剤をコーチングに含有する浸透圧性錠剤からなる。浸透圧性錠剤は両方の薬剤をコアに、賦形剤などのような他の成分をコーチングに含有することもできる。
【0068】
経口投与に適した医薬組成物はそれぞれ所定量の少なくとも1種の本発明において有用な治療用化合物を含有する個別単位、例えばカプセル剤、サシェ剤、トローチ剤または錠剤;粉末または顆粒剤;水性または非水性液体中の液剤または懸濁剤;あるいは水中油型または油中水型乳剤として提供することができる。表示したように、このような組成物は活性化合物(複数可)および(1種またはそれ以上の補助成分を構成する)担体を結合させる工程を含む何れかの適当な製薬法により製造することができる。一般に、本組成物は活性化合物を液体または微細な固体担体または両方と均一かつ密接に混合し、その後必要に応じて製品を成形することにより製造される。例えば、錠剤は化合物の粉末または顆粒を場合により1種またはそれ以上の補助成分と一緒に圧縮または成形することにより製造することができる。圧縮錠剤は適当な機械で粉末または顆粒のような自由流動性形態の化合物を場合により結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤および/または界面活性剤/分散剤(複数可)と混合して圧縮することにより製造することができる。成形錠剤は不活性液体の希釈剤で湿らせた粉末化合物を適当な機械で成形することにより製造することができる。
【0069】
COX−2選択的阻害剤およびLTB4受容体アンタゴニストを含有するシロップ剤およびエリキシル剤は甘味剤、例えばグリセロール、ソルビトールまたはスクロースと一緒に製剤化することができる。このような製剤はさらに鎮痛剤、保存剤、芳香剤および着色剤を含有することができる。経口投与用液体投与形態には水のような当該技術分野で一般に使用される不活性希釈剤を含有する薬学的に許容しうる乳剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤およびエリキシル剤がある。このような組成物はさらに補助剤、例えば湿潤剤、 乳化剤および懸濁化剤、甘味剤、芳香剤および香料を含有することができる。
【0070】
本明細書で説明された化合物を含有するトローチ剤またはチュアブルガムを含む口腔または"舌下"投与もまた本発明に包含される。本化合物は風味付けされた基剤、通常はスクロースとアラビアガムまたはトラガカントガムに付着させることができ、トローチは本化合物をゼラチンおよびグリセリンまたはスクロースおよびアラビアガムのような不活性基剤中に含有する。
【0071】
非経口投与に適した医薬組成物は好都合には本発明の化合物の滅菌した水性製剤からなる。これらの製剤は例えば静脈内投与することができるが、投与は皮下、筋内または皮内注射、あるいは注入により行なうこともできる。このような製剤は好都合には本化合物を水と混合し、得られる溶液を滅菌し、血液と等張にすることにより製造することができる。本発明の注射可能な組成物は一般に0.1〜10%(w/w)の本明細書で開示された化合物を含有する。
【0072】
注射可能な製剤、例えば滅菌した注射可能な水性または油性懸濁剤は知られている方法に従って適当な分散剤または硬化剤および懸濁化剤を使用して製剤化することができる。無菌の注射可能な製剤は非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中における無菌の注射可能な液剤または懸濁剤、例えば1,3−ブタンジオール中の溶液であってもよい。使用することができる許容ビヒクルおよび溶媒には水、リンガー液および等張性塩化ナトリウム溶液がある。さらに、無菌の不揮発性油が慣用的に溶媒または懸濁化剤として使用される。このために、合成モノまたはジグリセリドを含む無菌性の不揮発性油を使用することができる。また、オレイン酸のような脂肪酸は注射剤の製造において使用される。
【0073】
COX−2阻害剤およびLTB4受容体アンタゴニストの一方または両方の投与はエアロゾールまたはネブライザー用溶液の形態で吸入により行なってもよい。したがって、一態様において、COX−2阻害剤およびLTB4受容体アンタゴニストはミストまたは他のエアロゾールまたは乾燥粉末として直接吸入により患者の呼吸器系に投与される。
【0074】
皮膚への局所投与に適した医薬組成物は例えば軟膏、クリーム、ローション、ペースト、ゲル、スプレー、粉末、ゼリー、洗眼液、溶液、懸濁液、エアロゾールまたは油の形態をとることができる。
【0075】
本発明の他の態様において、COX−2阻害剤およびLTB4受容体アンタゴニストを一緒に薬学的に許容しうる担体または賦形剤に加えて医薬組成物を製造することができる。すなわち、一態様において、本発明はCOX−2阻害剤、LTB4受容体アンタゴニストおよび薬学的に許容しうる担体を含有する医薬組成物を包含する。また、他の態様において、本発明はCOX−2阻害剤、LTB4受容体アンタゴニストおよび薬学的に許容しうる賦形剤を含有する医薬組成物を包含する。
【0076】
薬学的に許容しうる担体および賦形剤には生理的食塩水、リンガー液、リン酸塩溶液または緩衝液、 緩衝生理食塩水および当該技術分野で知られている他の担体があるが、これらに限定されない。医薬組成物はさらに安定剤、抗酸化剤、着色剤および希釈剤を含有してもよい。薬学的に許容しうる担体および添加剤は薬用化合物の副作用が最小限に抑えられ、治療効果がない程度まで本化合物の効力が相殺または抑制されないように選択される。
【0077】
担体は本組成物の他の成分と適合し、服用者にとって有害でないという意味で許容されるものでなければならない。担体は固体、液体または両方であり、好ましくは本化合物と一緒に投与単位組成物、例えば0.05質量%〜95質量%の活性化合物を含有する錠剤として製剤化される。
【0078】
使用することができる担体には石油ゼリー(例えばワセリン(登録商標))、ラノリン、ポリエチレン グリコール、アルコールおよびこれらの2種またはそれ以上の組合せがある。
【0079】
本発明の方法で使用される固体投与形態には錠剤、カプセル剤、丸剤および顆粒剤があり、それはコーチングおよびシェル、例えば腸溶性コーチングおよび他の当該技術分野でよく知られているものを使用して製造することができる。
【0080】
経口使用のための組成物は医薬組成物の製造について当該技術分野で知られている何れかの方法に従って製造することができ、このような組成物は薬学的に有用で口当たりがいい製剤を提供するために甘味剤、芳香剤、着色剤、苦味マスキング剤および保存剤からなる群より選択される1種またはそれ以上の物質を含有することができる。錠剤は活性成分を錠剤の製造に適した非毒性の薬学的に許容しうる賦形剤と混合して含有する。例えば、これらの賦形剤は不活性希釈剤、例えば炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム 、リン酸ナトリウム、微結晶性セルロースまたはマンニトール;造粒剤および崩壊剤、 例えばトウモロコシ澱粉またはアルギン酸;結合剤、例えば澱粉、 ゼラチン、アラビアガム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースまたはポリビニルピロリドン;崩壊剤、例えばデンプングリコール酸ナトリウムまたはクロスカルメロースナトリウム;並びに潤滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクであってよい。錠剤はまた、二酸化ケイ素のような滑剤やラウリル硫酸ナトリウムのような湿潤剤を含有してもよい。錠剤はコーチングされていないか、または胃腸管内での崩壊および吸収を遅らせて長時間にわたって持続した作用をもたらすために知られている方法によりコーチングすることができる。例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルのような時間遅延物質を使用することができる。
【0081】
経口使用のための製剤はまた、活性成分が不活性固体の希釈剤、例えばラクトース、マンニトール、微結晶性セルロース、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリンと混合される硬質ゼラチンカプセル剤、あるいは活性成分がそのままで存在する、または水や油性溶剤、例えば落花生油、液体パラフィン、大豆油、オリーブ油またはヤシ油と混合される軟質ゼラチンカプセル剤として提供することができる。
【0082】
活性物質を水性懸濁剤の製造に適した賦形剤と混合して含有する水性懸濁剤を製造することができる。このような賦形剤は懸濁化剤、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガム、キサンタンガムおよびアラビアガムである;分散剤または湿潤剤は天然に存在するホスファチド、例えば レシチン、またはアルキレンオキシドと脂肪酸の縮合生成物、例えばポリオキシエチレンステアレート、またはエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールの縮合生成物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール、またはエチレン オキシドと脂肪酸およびヘキシトールから誘導される部分エステルの縮合生成物、例えばポリオキシエチレン ソルビトール モノオレエート、またはエチレン オキシドと脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導される部分エステルの縮合生成物、例えばポリオキシエチレン ソルビタン モノオレエートである。
【0083】
水性懸濁剤はさらに1種またはそれ以上の保存剤、例えばp−ヒドロキシ安息香酸エチルまたはn−プロピル、1種またはそれ以上の着色剤、1種またはそれ以上の芳香剤、あるいは1種またはそれ以上の甘味剤、例えばスクロースまたはサッカリンを含有してもよい。
【0084】
油性懸濁剤は活性成分をω−3脂肪酸、植物油、例えば落花生油、オリーブ油、胡麻油またはココナツ油、あるいは液体パラフィンのような鉱油中で懸濁することにより製剤化することができる。油性懸濁剤は増粘剤、例えば蜜ろう、固形パラフィンまたはセチルアルコールを含有することができる。
【0085】
口当たりがいい経口製剤を提供するために上記で挙げたような甘味剤や芳香剤を加えることができる。これらの組成物はアスコルビン酸のような抗酸化剤を加えて保存することができる。
【0086】
水の添加による水性懸濁剤の製造に適した分散性の粉末および顆粒は活性成分を分散剤または湿潤剤、懸濁化剤および1種またはそれ以上の保存剤と混合して含有する。適当な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤の例はすでに上記で挙げたものである。さらに賦形剤、例えば甘味剤、芳香剤および着色剤もまた存在してよい。
【0087】
活性成分は例えば生理的食塩水、デキストロースまたは水を適当な担体として使用することができる組成物として注射投与することができる。
【0088】
適当な吸入可能な製剤は液体の担体中における活性成分からなる。担体は典型的には水であり、最も好ましくは無菌の発熱物質を含まない水または希アルコール水溶液であり、好ましくは等張にしたものであるが、例えば塩化ナトリウムを加えて体液と高張にすることができる。任意の添加剤には製剤が滅菌されていない場合は保存剤、例えばヒドロキシ安息香酸メチル、並びに医薬組成物の製造で一般に使用される抗酸化剤、芳香剤、揮発性油、緩衝剤および界面活性剤がある。
【0089】
本発明の組成物は経腸的に投与することもできる。これらは本発明の化合物(複数可)を常温では固体であるが 、直腸温では液体であるため直腸で溶けて薬物を放出する1種またはそれ以上の適当な刺激のない賦形剤、例えばカカオ脂、合成モノ−、ジ−またはトリグリセリド、 脂肪酸およびポリエチレン グリコールと混合し;次に得られる混合物を成形することにより製造することができる。
【0090】
本発明の組成物は場合により追加の物質、例えば増粘剤、保存剤、界面活性剤および浸透促進剤を加えることができる。
【0091】
粘度は多くの薬剤の重要な特性である。高い粘度を有する点滴剤は体内に長時間とどまる傾向があり、そのため標的組織による活性化合物の吸収を増加させたり、保持時間を長くさせたりする。このような粘度−増強剤には例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースまたは他の当業者に知られている物質がある。このような物質は典型的には0.01質量%〜2質量%の濃度で使用される。
【0092】
保存剤は場合により使用中の微生物汚染を防止するために使用される。適当な保存剤にはポリクオタニウム−1、塩化ベンザルコニウム、チメロサール、クロロブタノール、メチルパラベン、プロピルパラベン、 フェニルエチルアルコール、エデト酸2ナトリウム、ソルビン酸または他の当業者に知られている物質がある。抗菌性保存剤としてポリクオタニウム−1の使用が好ましい。典型的には、このような保存剤は0.001質量%〜1.0質量%の濃度で使用される。
【0093】
本発明の組成物の各成分の溶解度は本組成物において界面活性剤または他の適当な共溶媒により高めることができる。このような共溶媒にはポリソルベート20、60および80、ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレン界面活性剤(例えばプルロニックF−68、F−84およびP−103)、シクロデキストリンまたは他の当業者に知られている物質がある。典型的には、このような 共溶媒は0.01質量%〜2質量%の濃度で使用される。
【0094】
浸透促進剤は皮膚の浸透性を高めるために使用される物質であり、薬物が皮膚を通して拡散して組織および血流に入る速度を増加させる活性剤である。したがって、本発明の一態様において、浸透促進剤はCOX−2阻害剤およびLTB4受容体アンタゴニストの局所用組成物に加えることができる。
【0095】
本発明の組成物において使用するのに適した浸透促進剤の例はアルコール、例えばエタノール およびイソプロパノール;ポリオール、例えばn−アルカノール、リモネン、テルペン、ジオキソラン、プロピレングリコール、エチレングリコール、他のグリコールおよびグリセロール;スルホキシド、例えばジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド、メチルドデシルスルホキシド、ジメチルアセトアミド;エステル、例えばミリスチン酸/パルミチン酸イソプロピル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチルおよびカプリン酸/カプリル酸トリグリセリド;ケトン;アミド、例えばアセトアミド;オレエート、例えばトリオレイン;種々の界面活性剤、例えばラウリル硫酸ナトリウム;種々のアルカン酸、例えばカプリル酸;ラクタム化合物、例えばアゾン;アルカノール、例えばオレイルアルコール;ジアルキルアミノアセテートおよびこれらの混合物である。
【0096】
薬学的に許容しうる賦形剤および担体は上記で挙げたものなどをすべて包含する。上記の有効な製造法および投与手段に関する検討は当該技術分野でよく知られており、標準的なテキストに記載されている。
【0097】
本明細書に記載した病気を予防、軽減または改善するための投与方法は様々な要因に従って選択される。これらの要因は患者の種類、年齢、体重、性別、食習慣および病状、疾患の重症度、投与経路、薬理学的検討、例えば使用される化合物の活性、効力、薬物動態特性および毒性、ドラッグデリバリーシステムが利用されるかどうか、また本化合物が併用薬剤の一部として投与されるかどうかなどである。したがって、実際に使用される投与方法は多種多様であり、そのため上記の好ましい投与方法から外れることもある。
【0098】
所望の生物学的効果を達成するのに必要な本組成物の量はもちろん幾つかの要因、例えば選択される特定の組成物、使用目的、投与方法、治療される患者および服用者の臨床症状に依存する。治療する病気にかかっている患者の初期治療は上記で示した投与量から開始することができる。治療は一般に病気の症状が抑制される、または取り除かれるまで必要に応じて数週間から数ヶ月または数年にわたって継続すべきである。本明細書で開示された化合物または組成物を使用して治療を行なう患者は治療法の有効性を判断するために定期的に監視することができる。このようなデータの連続分析は治療中の治療法の変更を可能にし、それにより何れかの時点で最適な有効量の本発明の化合物を投与することができ、また治療期間を同様に決定することができる。このようにして、十分な有効性を示す最低量のLTB4受容体アンタゴニストおよびCOX−2選択的阻害剤が投与されるように、また病気をうまく治療するのに必要なだけ投与が継続されるように治療期間中に治療法/投与スケジュールを合理的に変更することができる。
【0099】
本発明の医薬組成物は経口、経腸、局所、口腔(例えば舌下)および非経口(例えば皮下、筋肉内、皮内、髄腔内、髄内または静脈内)投与に適したものであるが、最適な投与方法はそれぞれの場合において治療される病気の性質および重症度、並びに使用される特定の化合物の性質に依存する。殆んどの場合、投与経路は経口である。
【0100】
他の態様において、本発明はその中に本発明の組成物が入っている容器からなるキットを提供する。
【0101】
経口投与の場合の投与は毎日単回投与、または1日おきに単回投与、または1日を通して間隔をあけて多数回投与を指示する処方計画であってよい。経口投与の場合、医薬組成物は例えば錠剤、カプセル剤、懸濁剤または液体の形態である。カプセル剤、錠剤などは当該技術分野でよく知られている慣用の方法により製造することができる。医薬組成物は好ましくは特定量の活性成分または成分を含有する投与単位の形態で製造される。投与単位の例は錠剤またはカプセル剤であり、1種またはそれ以上の治療用化合物を本明細書で開示された量で含有することができる。
【0102】
本発明の組成物は必要に応じて慣用の非毒性の薬学的に許容しうる担体、補助剤およびビヒクルを含有する投与単位製剤の形態で経腸的に、吸入スプレーにより、経直腸的に、局所的に、口腔的に、または非経口的に投与することができる。非経口投与には皮下、筋肉内、皮内、乳房内、静脈内および他の当該技術分野で知られている投与経路がある。経腸投与には液剤、錠剤、徐放性カプセル剤、腸溶性カプセル剤およびシロップ剤の投与が含まれる。投与されると、医薬組成物は好都合には体温と同じか、またはそれに近い。
【0103】
本発明の併用薬剤の経口デリバリーは当該技術分野でよく知られているように、様々なメカニズムにより胃腸管への薬物の持続的または継続的デリバリーをもたらす製剤を包含する。これらには限定されないが例として小腸のpH変化に基づく投与形態からのpH感受性放出、錠剤またはカプセル剤の遅い崩壊、製剤の物理的特性に基づく胃の中での滞留、腸管の粘膜内層と投与形態の生体接着、または投与形態からの薬物の酵素的放出が挙げられる。本発明の方法、併用薬剤および組成物において有用な幾つかの治療用化合物の場合、投与形態の操作により意図した効果は活性な薬物分子が作用部位に送達される時間を延長することである。したがって、腸溶性製剤および腸溶性の放出制御製剤は本発明の範囲内である。適当な腸溶性コーチングにはセルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース フタレートおよびメタクリル酸およびメタクリル酸メチルエステルのアニオン性ポリマーがある。
【0104】
非経口投与に適した医薬組成物は好都合には本発明の化合物の滅菌した水性製剤からなる。これらの製剤は好ましくは静脈内的に投与されるが、投与は皮下、筋肉内または皮内注射、あるいは注入により行なうこともできる。このような製剤は好都合には本化合物を水と混合し、得られる溶液を滅菌し、血液と等張にすることにより製造することができる。注射可能な本発明の組成物は一般に0.1〜10%(w/w)の本明細書で開示された化合物を含有する。
【0105】
投与は膣内器具を使用して経膣デリバリーにより行なうこともできる。膣からの吸収は胃腸管からの薬物の吸収をはるかに超え、経口的に送達するよりも10〜30倍の治療剤を経膣的に送達することができるため経膣デリバリーは多くの特定患者にとって望ましい。さらに、膣内投与は一般に経口投与と関係がある主要な問題、例えば胃食道逆流および潰瘍形成を回避する。
【0106】
経皮投与もまた可能である。経皮投与に適した医薬組成物は長時間にわたって患者の表皮と密接して留まるように適合された個別パッチとして提供することができる。このようなパッチは好適には本発明の化合物(複数可)を接着剤に溶解および/または分散させた、あるいはポリマー中に分散させた、場合により緩衝化した水溶液中で含有する。活性化合物(複数可)の適当な濃度は約1%〜35%、好ましくは約3%〜15%である。1つの可能性として、例えばPharmaceutical Research 3(6), 318(1986年)に記載のようにして本化合物(複数可)をエレクトロトランスポートまたはイオントフォレシスによりパッチから送達することができる。
【0107】
本発明の方法は疼痛または炎症または炎症が関連する疾患の予防および/または治療において有用であるが、これらに限定されない。例えば幾つかの態様において、炎症が関連する疾患は関節炎である。他の例において、本明細書で開示された化合物は下記の疼痛または炎症または炎症が関連する疾患の治療において、例えば疼痛および頭痛の治療で鎮痛剤として、または熱病を治療するための解熱剤として有用である。本明細書で開示された化合物はまた、このような炎症が関連する疾患にかかっている患者の炎症が関連する疾患を治療するのに有用である。
【0108】
本発明において、COX−2阻害剤およびLTB4阻害剤の抗炎症作用は単独および併用の場合についてマウスの空気嚢モデルを使用して評価することができる(実施例1および図1を参照)。COX−2阻害剤、またはLTB4阻害剤、または両方をザイモサンが刺激する空気嚢に加えた後、その結果を炎症の指標として空気嚢1個あたりの浸潤した細胞の数を報告することができる。
【0109】
幾つかの態様において、本発明の方法および組成物は炎症が関連する疾患の予防および/または治療を包含する。他の態様において、本発明の方法および組成物は結合組織および関節疾患、疼痛および疼痛が関連する疾患、新生組織形成疾患、心血管疾患、耳疾患、眼疾患、呼吸器疾患、胃腸疾患、血管形成が関連する疾患、免疫疾患、アレルギー疾患、栄養障害、感染症および感染性疾患、内分泌疾患、代謝性疾患、神経疾患および神経変性疾患、精神疾患、肝障害および胆道疾患、筋骨格系障害、泌尿生殖器疾患、婦人科および産科の疾患、傷害および外傷疾患、外科疾患、歯科および口腔疾患、性機能障害、皮膚疾患、血液疾患および中毒疾患からなる群より選択される1種またはそれ以上の疾患の予防および/または治療を包含する。
【0110】
良性、前ガン性、転移性または悪性の新生組織形成の治療もまた本発明に包含される。
【0111】
本発明の組成物はガン、例えば結腸直腸ガン、脳腫瘍、骨肉腫、上皮細胞由来の新生組織形成 (上皮性腫瘍)、例えば基底細胞ガン、腺ガン、消化管ガン、例えば口唇ガン、口腔ガン、食道ガン、小腸ガンおよび胃ガン、結腸ガン、肝臓ガン、膀胱ガン、膵臓ガン、卵巣ガン、子宮頸ガン、肺ガン、乳ガンおよび皮膚ガン、例えば扁平上皮細胞および基底細胞ガン、前立腺ガン、腎細胞ガンおよび全身の上皮細胞に影響する他の知られているガンを含む良性および悪性の腫瘍または新生組織形成の予防または治療において有用である。一態様において、新生組織形成は消化管ガン、Barrett食道、肝臓ガン、膀胱ガン、膵臓ガン、卵巣ガン、前立腺ガン、子宮頸ガン、肺ガン、乳ガンおよび皮膚ガン、例えば扁平上皮細胞および基底細胞ガンから選択される。本化合物は放射線療法で発生する線維症を治療するのに使用することもできる。本法は散発性大腸腺腫症(SAP)または家族性大腸腺腫症(FAP)などを含む大腸腺腫症を有する患者を治療するのに使用することができる。さらに、本法はFAPになる恐れがある患者のポリープ形成を予防するのに使用することができる。
【0112】
他の態様において、本発明の方法および組成物は末端性黒子性黒色腫、光線角化症、腺ガン、腺様嚢胞ガン、腺腫、家族性大腸腺腫症、家族性ポリープ症、大腸ポリープ、ポリープ 、腺肉腫、腺扁平上皮ガン、副腎皮質ガン、AIDS関連リンパ腫、肛門ガン、星状細胞腫、バルトリン腺ガン、基底細胞ガン、胆管ガン、膀胱ガン、脳幹グリオーマ、脳腫瘍、乳ガン、気管支腺ガン、毛細血管腫、カルチノイド、ガン腫、 ガン肉腫、海綿状、中枢神経系リンパ腫、大脳星細胞腫、胆管ガン、コンドザルコーマ(chondosarcoma)、脈絡叢乳頭腫/脈絡叢ガン、明細胞ガン、脳腫瘍、結腸ガン、結腸直腸ガン、皮膚T細胞性リンパ腫、嚢胞腺腫、内胚葉洞腫瘍、子宮内膜増殖症、子宮内膜間質肉腫、類内膜腺ガン、上衣、類上皮、食道ガン、Ewing肉腫、性腺外胚細胞腫瘍、フィブロラメラ(fibrolamellar)、限局性結節性過形成、胆嚢ガン、ガストリノーマ、胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛腫瘍、膠芽細胞腫、神経膠腫、グルカゴン産生腫瘍、血管芽細胞腫 、血管内皮腫、血管腫、肝細胞腺腫、肝臓の腺腫症、肝細胞ガン、ホジキンリンパ腫、下咽頭ガン、視床下部および視経路膠腫、膵島細胞腫、上皮内ガン、上皮内扁平上皮ガン、眼内黒色腫、浸潤性扁平上皮ガン、大細胞ガン、島細胞ガン、カポジ肉腫、腎臓ガン、喉頭ガン、平滑筋肉腫、悪性黒子型黒色腫、白血病関連 疾患、口唇および/または口腔ガン、肝臓ガン、肺ガン、リンパ腫、悪性中皮腫、悪性胸腺腫、髄芽腫、髄様上皮腫、黒色腫、髄膜、メルケル細胞腫、中皮、転移性ガン、粘液性類表皮ガン、多発性骨髄腫/形質細胞腫、菌状息肉腫 、骨髄異形成症候群、骨髄増殖症候群 、鼻腔および副鼻腔ガン、鼻咽頭ガン、神経芽細胞腫、神経上皮腺ガン結節型黒色腫、 非ホジキンリンパ腫、燕麦細胞ガン、口腔ガン、口腔咽頭ガン、骨肉腫、膵臓ポリペプチド、卵巣ガン、卵巣性胚細胞腫瘍、膵臓ガン、漿液性乳頭腺ガン、松果体細胞、下垂体腫瘍、形質細胞腫、偽肉腫、肺芽腫、副甲状腺ガン、陰茎ガン、褐色細胞腫、松果体およびテント上原始神経外胚葉腫瘍、下垂体 腫瘍、形質細胞腫、胸膜肺芽腫、前立腺ガン、腎臓ガン、腎細胞ガン、網膜芽腫、横紋筋肉腫、肉腫、漿液腫、小細胞ガン、小腸ガン、軟部組織のガン、ソマトスタチン産生腫瘍、扁平上皮ガン、扁平上皮細胞ガン、中皮下、表在拡大型黒色腫、テント上原始神経外胚葉腫瘍、甲状腺ガン、未分化ガン、尿道ガン、子宮肉腫、ブドウ膜黒色腫、疣状ガン、膣ガン、ビポーマ、外陰ガン、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、高分化ガンおよびウイルムス腫瘍からなる群より選択される新生組織形成疾患の予防および治療を包含する。
【0113】
他の態様において、本発明の組成物はガン治療の徴候および症状を治療するのに有用である。例えば、本発明の組成物は化学療法または放射線が引き起こす悪液質の治療において有用である。
【0114】
さらに他の態様において、本発明の方法および組成物は関節炎、関節リウマチ、脊椎関節症 、痛風性関節炎、腰部脊椎関節症、手根管症候群、イヌの股関節異形成、全身性紅斑性狼瘡、若年性関節炎、骨関節炎、腱炎および滑液包炎からなる群より選択される結合組織および関節疾患の予防および治療を包含する。
【0115】
他の態様において、本発明の方法および組成物は心筋虚血、高血圧症、低血圧症、心臓不整脈 、肺高血圧症、低カリウム血症、血管疾患、血管性拒絶反応、心臓移植のアテローム性動脈硬化症を含むアテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、塞栓症、卒中、静脈血栓症を含む血栓症、不安定狭心症を含む狭心症、冠動脈プラーク炎症、心筋虚血、心筋梗塞、心臓リモデリング、心臓線維症、心筋壊死、動脈瘤、動脈線維化、塞栓症、血管プラーク炎症、血管プラーク崩壊、細菌による炎症およびウイルスによる炎症、浮腫、腫れ、液体貯留、肝硬変、バーター症候群、心筋炎、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、石灰化 (例えば血管石灰化および弁石灰化)、冠動脈疾患、心不全、うっ血性心不全、ショック、不整脈、左心室肥大、狭心症、糖尿病性腎症、腎不全、眼障害、片頭痛、再生不良性貧血、心臓障害、糖尿病性心筋症、腎機能障害、腎障害、腎動脈疾患、末梢血管疾患、認知機能障害、卒中、頭痛、および外科手術、例えば冠動脈バイパス手術を含む血管移植、血管形成術を含む血管再生術、ステント留置術、動脈内膜切除術、または動脈、静脈および毛細血管に関連する他の侵襲的手術に伴なう炎症からなる群より選択される心血管疾患の予防および治療を包含する。
【0116】
他の態様において、本発明の方法および組成物は肥満症、太り過ぎ、I型およびII型糖尿病、甲状腺機能低下症および甲状腺機能亢進症からなる群より選択される代謝性疾患の予防および治療を包含する。
【0117】
他の態様において、本発明の方法および組成物は喘息、気管支炎、慢性の閉塞性肺疾患(COPD)、嚢胞性線維症、肺浮腫、肺塞栓症、肺炎、肺サルコイドーシス、珪肺症、肺線維症、呼吸不全、急性呼吸促迫症候群および気腫からなる群より選択される呼吸器系疾患の予防および治療を包含する。
【0118】
他の態様において、本発明の方法および組成物は血管線維腫、血管新生緑内障、動静脈奇形、関節炎、 オスラー・ウェーバー症候群、動脈硬化性プラーク、乾癬、角膜移植片新血管形成、化膿性肉芽腫、遅延した創傷治癒、水晶体後線維増殖症、糖尿病性網膜症、強皮症、肉芽形成、固形ガン、血管腫、トラコーマ、血友病関節、血管の癒着、肥厚性瘢痕、加齢黄斑変性症、冠動脈疾患、卒中、ガン、エイズ合併症、潰瘍および不妊症からなる群より選択される血管形成関連疾患の予防および治療を包含する。
【0119】
他の態様において、本発明の方法および組成物はウイルス感染、細菌感染、プリオン感染、スピロヘータ感染、マイコバクテリア感染、リケッチア感染、クラミジア感染、寄生虫感染および真菌感染からなる群より選択される感染症および感染性疾患の予防および治療を包含する。
【0120】
さらに他の態様において、本発明の方法および組成物は肝炎、HIV(エイズ)、天然痘、水疱瘡、風邪、細菌性インフルエンザ、ウイルス性インフルエンザ、疣、口腔ヘルペス、陰部ヘルペス、単純ヘルペス感染、帯状疱疹、牛海綿状脳症、敗血症、連鎖球菌感染、ブドウ球菌感染、炭疽病、重症の急性呼吸器症候群(SARS)、マラリア、アフリカ睡眠病、黄熱病、クラミジア、ボツリヌス中毒症、犬糸状虫、ロッキー山発疹熱、ライム病、コレラ、梅毒、淋病、脳炎、肺炎、結膜炎、イースト菌感染症、狂犬病、デング熱、エボラ、麻疹、おたふく風邪、風疹、西ナイルウイルス、髄膜炎、胃腸炎、結核、肝炎および猩紅熱からなる群より選択される感染症および感染性疾患の予防および治療を包含する。
【0121】
本発明はまた、COX−2阻害剤とLTB4受容体アンタゴニストを併用する治療法を提供し、それは認知症、失語症、記憶喪失、鬱病、失行症、不安神経症、人格障害、失認症および幻覚のような神経変性疾患の症状を示す患者のそのような症状の治療および予防を包含する。
【0122】
本明細書で使用される「神経変性疾患」なる用語は1種またはそれ以上の神経の異常、神経で構成される何れかの組織の術後症状、あるいは1種またはそれ以上の神経の加齢による症状を示すものと定義される。本明細書で使用される「ニューロ」または「神経」なる用語はこれらに限定されないがニューロン、脳組織、脊髄組織、グリア細胞、星状細胞、樹枝状結晶、コリン作動性受容体、アドレナリン作動性受容体、ギャバ受容体、セロトニン作動性(5−HT)受容体、グルタミン酸受容体、エンドルフィン−エンケファリン(オピオイド)受容体、シュワン細胞、軸索、乏突起膠細胞、小膠細胞、上衣、髄鞘および他の患者の体内の神経組織を含む中枢神経系または末梢神経系の中またはその上に存在する成分または構造である。
【0123】
「神経変性疾患」なる用語はまた、このような疾患が原因で発生する合併症を包含する。例えば、慢性の神経変性疾患の多くは大抵、例えば不動状態、筋拘縮症、寿命の低下、日和見感染症および床ずれにより起こる合併症のような合併症と関連しており、それらは何れも結局は慢性または再発性の神経変性疾患が原因で発生しうる。行動神経変性疾患の合併症には反抗、攻撃、動揺、放浪および非協調性がある。精神医学的合併症には鬱病、不安神経症、偏執性反応、妄想および幻覚がある。
【0124】
神経変性疾患は慢性の薬物乱用、血管疾患、ビタミンの不十分な摂取、感染因子、病原因子、脳腫瘍、精神的または身体的外傷、脳損傷および遺伝を含む幾つかの決定要因により患者に発生しうる。本発明の方法および組成物はその疾患が最初にどのようにして発生したかに関係なく神経変性疾患の患者を治療することを目的としている。
【0125】
一態様において、本発明の方法および組成物は皮質認知症、一般認知症、老齢、アルツハイマー病、血管性認知症、多発梗塞性認知症、初老期認知症、アルコール性認知症、老人性認知症、卒中、昏睡、発作、癲癇、健忘症、乏血性ショック、フェニルケトン尿、アミノ酸尿、テイ・サックス病、ニーマン・ピック病、ゴーシェ病、ハーラー症候群、クラッペ病、大脳白質萎縮症、外傷性ショック、再灌流傷害、多発性硬化症、エイズ関連認知症、神経毒性、頭部外傷、成人呼吸器疾患(ARDS)、急性脊髄損傷、パーキンソン病、前頭側頭認知症、ピック病、虚血、麻痺、核上麻痺、大脳皮質基底核変性症、多発梗塞性認知症、クロイツフェルト・ヤコブ病、正常圧水頭症、幻覚症状、頭痛、片頭痛、パーキンソン病、記憶喪失、呆け、筋萎縮症、ALS、筋ジストロフィー、癲癇、統合失調症、鬱病、不安神経症、自閉症、恐怖症、海綿状脳症、ハンチントン舞踏病、虚血、強迫神経症、不安神経症関連疾患、ストレス関連疾患、精神病、神経内分泌系疾患、体温調節疾患、血管反応性頭痛、性機能障害、歯胚形態形成疾患、トゥレット症候群、自閉症、注意欠陥障害、多動性障害、睡眠障害、対人恐怖、尿失禁、血管痙攣、卒中、摂食障害、例えば肥満症、拒食症および過食症、躁鬱病、双極性障害、薬物中毒、アルコール中毒および喫煙依存症からなる群より選択される神経変性疾患の予防および治療を包含する。さらに、本明細書で開示された組成物および方法で治療することができる神経変性疾患は正常ではあるが、記憶保持および思考過程のような特定の認識能力の改善を希望する患者もまた対象である。
【0126】
他の態様において、本発明の方法および組成物は座瘡、乾癬、湿疹、やけど、毒ツタ、ウルシおよび皮膚炎からなる群より選択される皮膚疾患の予防および治療を包含する。
【0127】
他の態様において、本発明の方法および組成物は術後の疼痛や腫れ、術後感染および術後炎症からなる群より選択される外科疾患の予防および治療を包含する。
【0128】
他の態様において、本発明の方法および組成物は炎症性大腸炎、過敏性腸症候群、クローン病、胃炎、過敏性腸症候群、下痢、便秘、赤痢、 潰瘍性大腸炎、胃食道逆流、胃潰瘍、胃静脈瘤、潰瘍および胸焼けからなる群より選択される胃腸疾患の予防および治療を包含する。
【0129】
他の態様において、本発明の方法および組成物は耳の痛み、炎症、耳漏、耳痛、熱、耳の出血、レルモワイエ症候群、メニエール病、前庭神経炎、良性発作性頭位目まい、耳帯状疱疹、ラムゼイ・ハント症候群、ウイルス性神経炎、神経節炎、膝ヘルペス、内耳炎、化膿性内耳炎、ウイルス性内リンパ内耳炎、外リンパ瘻、騒音性難聴、老年性難聴、薬物による中毒性難聴、聴神経腫、航空性中耳炎、感染性鼓膜炎、水疱性鼓膜炎、中耳炎、滲出性中耳炎、急性中耳炎、分泌性中耳炎、漿液性中耳炎、急性乳様突起炎、慢性中耳炎、外耳炎、耳硬化症、扁平上皮ガン、基底細胞ガン、非クロム親和性傍神経節腫、ケモデクトマス(chemodectomas)、頸静脈球腫瘍、鼓室糸球腫瘍、外耳炎、軟骨膜炎、耳の湿疹様皮膚炎、悪性外耳炎、軟骨膜下血腫、耳垢腺腫瘍、耳垢栓塞、皮脂嚢胞、骨腫、ケロイド、耳痛、耳鳴り、めまい、鼓膜感染、鼓室炎、耳せつ、耳漏、急性乳様突起炎、錐体炎、伝導性および感音性難聴、硬膜外膿瘍、側面湾曲血栓症、硬膜下膿瘍、耳性水頭症、ダンディー症候群、水疱性鼓膜炎、耳垢栓塞、びまん性外耳炎、耳内異物、閉塞性角化症、耳腫瘍、耳真菌症、外傷、急性気圧性中耳炎、急性耳管閉塞、耳の術後、術後の耳痛、コレステリン腫、伝導性および感音性難聴、硬膜外膿瘍、側面湾曲血栓症、硬膜下膿瘍および耳性水頭症からなる群より選択される耳疾患の予防および治療を包含する。
【0130】
他の態様において、本発明の方法および組成物は網膜症、ブドウ膜炎、眼の光恐怖症、眼組織の急性損傷、結膜炎、加齢による黄斑変性糖尿病性網膜症、網膜剥離、緑内障、2型卵黄様黄斑変性症、脳回転状網膜脈絡膜萎縮症、結膜炎、角膜感染、フックス角膜内皮変性症、虹彩角膜内皮症候群、網膜炎、円錐角膜、格子状変性症、地図状斑点状指紋萎縮症、眼ヘルペス、翼状片、近視、遠視および白内障からなる群より選択される眼疾患の予防および治療を包含する。
【0131】
これらの併用薬剤および方法は疼痛、例えばこれらに限定されないが術後痛、歯科痛、筋肉痛、神経因性疼痛およびガン性疼痛の治療においても有用である。
【0132】
他の態様において、本発明の方法および組成物は生理痛、腎臓結石、軽傷、創傷治癒、膣炎、カンジダ症、副鼻腔炎による頭痛、緊張型頭痛、結節性動脈周囲炎、甲状腺炎、重症筋無力症、サルコイドーシス、ネフローゼ症候群、ベーチェット症候群、多発性筋炎、歯肉炎、過敏症、損傷後の腫れ、閉鎖性頭部外傷、肝臓病および子宮内膜症の予防および治療を包含する。
【0133】
本発明の方法および組成物は人間だけでなく数種の動物の疼痛または炎症または炎症が関連する疾患の予防または治療もまた包含する。例えば、多くの動物もまた疼痛または炎症または炎症が関連する疾患と関係のある悪影響を被っている。さらに、イヌの炎症が関連する疾患の多くは人間と同様に治療される。したがって、人間に使用される他に、本発明の方法および組成物はウマ、イヌ、ネコ、ヒツジ、ブタ、ウシなどの他の動物の疼痛または炎症、さらに幾つかの態様では炎症が関連する疾患の治療および予防もまた包含する。したがって、患者は動物であることが好ましく、さらにより好ましくは患者は哺乳動物である。好ましくは、哺乳動物はヒトである。
【0134】
本明細書で開示された病気の治療または予防において使用するのに必要な本組成物の量は幅広い範囲内で変動し、それぞれの症例で個々の要求に応じて調整される。一般に、成人に投与する場合、適当な1日量を本明細書で明示したが、適当ならばその特定の投与量を超えてもよい。1日量は単回投与量または分割投与量として投与することができる。
【0135】
COX−2阻害剤の適当な投与量は一般に1日あたり患者の体重1kgにつき約0.01mg〜約140mgであり、それは単回投与または多数回投与により投与することができる。一態様において、その投与量は1日あたり約0.1mg/kg〜約25mg/kgであり、また他の態様において、1日あたり約0.5mg/kg〜約10mg/kgである。
【0136】
より大きな哺乳動物、例えばヒトでは、典型的な処方投与量は経口的に1日あたり約0.5mg〜7gである。化合物は1日に数回に分けて、例えば1日に1〜4回、あるいは1日に1回または2回投与することができる。
【0137】
担体物質と化合して単一の投与形態を製造することができるCOX−2阻害剤の量は治療される患者および特定の投与方法に応じて変動する。例えば、ヒトの経口投与用製剤は場合により適当で手ごろな量の担体物質と化合した0.5mg〜7gの活性物質を含有し、それは総組成物の約5〜約95%である。COX−2阻害剤の投与単位形態は一般に約1mg〜約500mg、典型的には25mg、50mg、100mg、200mg、300mg、400mg、500mg、600mg、800mgまたは1000mgの活性成分を含有する。
【0138】
COX−2阻害剤の1日あたりの総量は一般に単回または分割投与で約0.001〜約10,000mg/日の範囲であり、一態様において約1.0mg〜約2,000mgである。しかしながら、特定の患者に対する本発明の治療剤または治療的なアプローチの特定の投与量は使用される特定化合物の活性、患者の年齢、体重、全身の健康状態、性別および食習慣、投与時間、排泄率、併用薬剤、治療される特定疾患の重症度および投与方法を含む様々な要因に依存することは理解されよう。
【0139】
本発明の一態様において、LTB4成分の投与量は特定の調節因子に応じて約0.01mg〜約5,000mgの範囲または他の量である。
【0140】
本発明の一態様において、COX−2阻害剤とLTB4受容体アンタゴニストの比は1:1である。本発明の他の態様において、COX−2阻害剤とLTB4受容体アンタゴニストの比は1対1より大きい濃度である。例えば、一態様において、COX−2阻害剤とLTB4受容体アンタゴニストの比は1:2である。本発明の他の態様において、COX−2阻害剤とLTB4受容体アンタゴニストの比は1より大きい濃度対1である。例えば、本発明の一態様において、COX−2阻害剤とLTB4受容体アンタゴニストの比は2:1である。例えば、一態様において、本組成物は約200mgのセレコキシブおよび約200mgのLTB4受容体アンタゴニストを含有する。本発明の他の態様において、本組成物は約200mgのセレコキシブおよび約400mgのLTB4受容体アンタゴニストを含有し、さらに本発明の他の態様において本組成物は約100mgのセレコキシブおよび約200mgのLTB4受容体アンタゴニストを含有する。
【0141】
治療の投与量は一般に安全性および有効性を最適にするために漸増することができる。典型的には、最初に試験管内での投与量−効果の関係が患者への投与における適正な投与量に関する有用な手引きを与える。動物モデルでの試験もまた一般に本発明の疼痛または炎症の治療における有効な投与量に関する手引きとして使用することができる。治療プロトコルに関して、投与される量は投与される特定の薬剤、投与経路、特定患者の症状などを含む幾つかの要因に依存することは理解されよう。一般的に言えば、試験管内で有効であることがわかっている濃度に相応する血中濃度を達成するのに有効な量の化合物を投与することが望まれる。したがって、化合物が例えば10ミクロモルで試験管内活性を示すことがわかっている場合、生体内で約10ミクロモルの濃度を与えるのに有効な量の薬剤を投与することが望まれる。これらのパラメーターの 決定は十分に当業者が対応できる範囲にある。
【0142】
本明細書で開示された併用療法における投与量は疼痛または炎症または炎症が関連する疾患の症状の軽減または予防で実証されている効力に基づいて決定および調整することができる。さらに、当業者は疼痛または炎症の症状の有無を測定および定量化する方法を知るであろう。
【0143】
c. 詳細な例
本発明の組成物および方法において使用される出発物質は知られており、また当業者に知られている慣用の方法により、または当該技術分野で開示されている方法と同様にして製造することができる。
一般に、本発明の方法は次のようにして行なうことができる。
ここで、次の実施例で使用される化合物はそれらの例番号で示される(表1および2を参照)。例えば、表1のLTB4化合物L−1は2−[(3S,4R)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−3−(フェニルメチル)−2H−1−ベンゾピラン−7−イル]−4−(トリフルオロメチル)安息香酸である。C−1(セレコキシブ)のようなCOX−2阻害剤は表2に記載されている。
【0144】
〔実施例〕
〔実施例1〕
COX−2阻害剤の活性および試験管内でのCOX−1の選択性
上記で例示された化合物の試験管内でのCOX−2阻害活性は次の方法により定量される。本発明の他のCOX−2阻害剤のCOX−2阻害活性もまた次の方法により定量することができる。
【0145】
工程1:組換えCOXバキュロウイルス
組換えCOX−1およびCOX−2をGierseらのJ. Biochem. 305, 479〜84(1995年)に記載のようにして作製した。ヒトまたはマウスのCOX−1、あるいはヒトまたはマウスのCOX−2のコード領域を含有する2.0kbのフラグメントをO'ReillyらのBaculovirus Expression Vectors:A Laboratory Manual(1992年)に記載の方法と同様にしてバキュロウイルス移入ベクターpVL1393(Invitrogen社)のBamH1部位にクローニングしてCOX−1およびCOX−2のバキュロウイルス移入ベクターを作製した。リン酸カルシウム法により4ミクログラムのバキュロウイルス移入ベクターDNAを200ngの直鎖化バキュロウイルスプラスミドDNAと共にSF9昆虫細胞(2×108)にトランスフェクションして組換えバキュロウイルスを単離した。SummersらのA Manual of Methods for Baculovirus Vectors and Insect Cell Culture Procedures, Texas Agric. Exp. Station Bull. 1555(1987年)を参照。組換えウイルスを3ラウンドのプラーク精製により精製し、高力価(107〜108pfu/mL)ウイルスのストック液を調製した。大量生産の場合、SF9昆虫細胞を10リットルの発酵槽(0.5×106/mL)において組換えバキュロウイルスストック液で感染の多重度が0.1となるように感染させた。72時間後、細胞を遠心し、細胞ペレットを1%の3−[(3−コラミドプロピル)−ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホネート(CHAPS)を含有するトリス/スクロース(50mM:25%、pH8.0)中で均質化した。ホモジネートを10,000×Gで30分間遠心し、得られた上澄みをCOX活性のアッセイまで−80℃で保存した。
【0146】
工程2:COX−1およびCOX−2活性のアッセイ
放出されたプロスタグランジンを検出するELISAを使用して1時間あたりタンパク質1ミクログラムにつき生成したPGE2としてCOX活性をアッセイした。適当なCOX酵素を含有するCHAPSで可溶化した昆虫細胞膜をエピネフリン、フェノールおよびヘムを含有するリン酸カリウム緩衝液(50mM、pH8.0)中でインキュベートし、アラキドン酸(10ミクロモル)を加えた。化合物を予め酵素と一緒に10〜20分間インキュベートしてからアラキドン酸を加えた。40ミクロリットルの反応混合物を160ミクロリットルのELISA緩衝液および25ミクロモルのインドメタシンに加えて37℃/室温で10分後にアラキドン酸および酵素の反応を停止させた。生成したPGE2を標準ELISA法(Cayman Chemical社)により測定した。
【0147】
工程3:COX−1およびCOX−2 活性の高速アッセイ
放出されたプロスタグランジンを検出するELISAを使用して1時間あたりタンパク質1ミクログラムにつき生成したPGE2としてCOX活性をアッセイした。適当なCOX酵素を含有するCHAPSで可溶化した昆虫細胞膜をリン酸カリウム緩衝液(0.05Mリン酸カリウム、pH7.5、2ミクロモルのフェノール、1ミクロモルのヘム、300ミクロモルのエピネフリン) 中でインキュベートし、20ミクロリットルの100ミクロモルアラキドン酸(10ミクロモル)を加えた。化合物を予め酵素と一緒に25℃で10分間インキュベートしてからアラキドン酸を加えた。40ミクロリットルの反応混合物を160ミクロリットルのELISA緩衝液および25ミクロモルのインドメタシンに加えて37℃/室温で2分後にアラキドン酸および酵素の反応を停止させた。生成したPGE2を標準ELISA法(Cayman Chemical社)により測定した。
【0148】
〔実施例2〕
LTB4受容体アンタゴニスト活性
本発明の化合物のLTB4活性はモルモット脾膜のLTB4受容体部位に対して放射性標識したLTB4と競合する能力について本発明の化合物を比較することにより定量することができる。モルモット脾膜をChangらの方法(J. Pharmacology and Experimental Therapeutics 232,80(1985年))に記載のようにして作製した。3H−LTB4結合アッセイを50mMのトリス(pH7.3)、10mMのMgCl2、9%メタノール、0.7nMの3H−LTB4(NEN、約200Ci/ミリモル)および0.33mg/mlのモルモット脾膜を含有する150mg/リットルの溶液中で行なった。非標識LTB4を5ミクロモルの濃度で加えて非特異的結合を測定した。実験化合物を様々な濃度で加えて3H−LTB4結合に対するそれらの作用を評価した。反応混合物を4℃で30分間インキュベートした。膜結合した3H−LTB4をガラス繊維ろ紙を通してろ過により集め、結合した量をシンチレーション計数により定量した。実験化合物のIC50値は50%の3H−LTB4結合が阻害される濃度である。
【0149】
COX−2阻害剤およびLTB4受容体アンタゴニストは下記の試験に記載のようにして評価することができる:
〔実施例3〕
マウスのコラーゲン誘発性関節炎の誘発および評価
A. コラーゲン誘発性関節炎の誘発
0日目にJ. StuartのAnnual Rev. Immunol., 2, 199(1984年)に記載のようにして8〜12週齢の雄DBA/1マウスの尾底部にフロイント完全アジュバント(Sigma社)中における50ミクログラムのニワトリ由来II型コラーゲン(CII)を注射して関節炎を誘発した。化合物を0.5%メチルセルロース(Sigma社,ミズーリ州セントルイス)、0.025%ツイーン20(Sigma社)中の懸濁液として調製した。COX−2阻害剤(例1および2)およびLTB4受容体アンタゴニスト(例3)を単独で、またはCOX−2阻害剤およびLTB4受容体アンタゴニストを併用して投与した。本化合物を0.1mLの容量で関節炎でない動物にコラーゲン注射後20日目から始めて55日目の最終評価まで連日強制経口投与した。21日目に動物をフロイント不完全アジュバント(Sigma社)中における50ミクログラムのコラーゲン(CII)で増強した。その後、56日目まで動物を関節炎の発症および重症度について1週間に数回評価した。足の発赤または腫れのある動物を関節炎の患者として数えた。重症度の採点はP. Wooleyらのtrans. Proc., 15, 180(1983年)に記載のようにして各足に対して0〜3点を付けて行なった(最大得点:12点/マウス)。動物を関節炎の発症および関節炎が観察される動物の重症度について測定した。関節炎の発症は足または指の腫れまたは発赤を観察することにより全体的なレベルで判定した。重症度は次のガイドラインに従って測定した。簡単に言えば、4本の足が正常である、すなわち発赤または腫れがない動物は0点とした。足または指の発赤または腫れは1点とした。足全体のひどい腫れまたは変形は2点とした。関節の強直は3点とした。
【0150】
B. 足の組織学的検査
関節炎でない動物の全体判定を検証するために、組織学的検査を行なった。実験終了時に致死させた動物の足を前記のようにして切除し、固定し、そして脱灰した[R. JonssonのJ. Immunol. Methods, 88, 109(1986年)]。試料をパラフィン包埋し、切断し、そして標準法によりヘマトキシリンおよびエオシンで染色した。染色した切片を細胞浸潤、滑膜の過形成、並びに骨および軟骨の浸食について検査した。
【0151】
C. 動物の投与量範囲
次の投与量範囲で動物に投与した:
1. 4−[5−(4−クロロフェニル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]ベンゼンスルホンアミド 約3mpk/日;7−[3−[2−(シクロプロピルメチル)−3−メトキシ4−[(メチルアミノ)カルボニル]フェノキシ]プロポキシ]−3,4−ジヒドロ−8−プロピル−2H−1−ベンゾピラン−2−プロパン酸、約3mpk/日;
2. 4−[5−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]ベンゼンスルホンアミド、約30mpk/日;7−[3−[2−(シクロプロピルメチル)−3−メトキシ4−[(メチルアミノ)カルボニル]フェノキシ]−プロポキシ]−3,4−ジヒドロ−8−プロピル−2H−1−ベンゾピラン−2−プロパン酸、約10mpk/日;
3. 4−[5−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]ベンゼンスルホンアミド、約10mpk/日;7−[3−[2−(シクロプロピルメチル)−3−メトキシ4−[(メチルアミノ)カルボニル]フェノキシ]−プロポキシ]−3,4−ジヒドロ−8−プロピル−2H−1−ベンゾピラン−2−プロパン酸、約10mpk/日;
4. 4−[5−(4−クロロフェニル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]ベンゼンスルホンアミド、月曜日、水曜日および金曜日に約10mpk/日;7−[3−[2−(シクロプロピルメチル)−3−メトキシ4−[(メチルアミノ)カルボニル]フェノキシ]−プロポキシ]−3,4−ジヒドロ−8−プロピル−2H−1−ベンゾピラン−2−プロパン酸、約10mpk/日。
5. 7−[3−[2−(シクロプロピルメチル)−3−メトキシ4−[(メチルアミノ)カルボニル]−フェノキシ]プロポキシ]−3,4−ジヒドロ−8−プロピル−2H−1−ベンゾピラン−2−プロパン酸は米国特許第5,310,951号(参照により本明細書に加入される)に記載のようにして製造した。
6. 4−[5−(4−クロロフェニル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]ベンゼン−スルホンアミドは米国特許第5,466,823号(参照により本明細書に加入される)に記載のようにして製造した。
7. 4−[5−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル] ベンゼンスルホンアミドは米国特許第5,466,823号(参照により本明細書に加入される)に記載のようにして製造した。
【0152】
D. コラーゲン誘発性関節炎の実験:
8〜12週齢の雄DBA/1マウスの尾底部に50ミクログラムのCFA中のニワトリ由来II型コラーゲンを注射した。21日後、動物を50ミクログラムのIFA中のニワトリ由来II型コラーゲンで増強(boosted)した。21日目から動物をビヒクル(0.5%メチルセルロース+0.025%ツイーン80)またはCOX−2阻害剤(化合物C−1、15mpk、bid)、またはLTB4受容体アンタゴニスト(化合物L−2、150mpk、bid)、またはLTB4受容体アンタゴニストと組合せたCOX−2阻害剤で治療し始めた。56日目に、動物を関節炎について評価した。足に炎症のある動物を発症に関して陽性であるとみなした。さらに、足の腫れを標準スケールで0〜3点/足(総得点:12点/動物)と採点した。表4(図2に対応する)に実験の結果を示す。化合物C−1と併用した時の2種のLTB4受容体アンタゴニスト(化合物L−2および化合物L−1)の比
較はコラーゲン誘発性関節炎モデルで行なった。表5(図3に対応する)に試験の結果を示す。表6(図4に対応する)にそれぞれの阻害剤の実験結果を示す。
【0153】
【表10】

【0154】
【表11】

【0155】
【表12】

【0156】
〔実施例4〕
700mgのCOX−2阻害剤および700mgのLTB4受容体アンタゴニストからなる製剤を製造した。
【0157】
〔実施例5〕
350mgの4−[5−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル] ベンゼンスルホンアミドおよび350mgの7−[3−[2−(シクロプロピルメチル)−3−メトキシ4−[(メチルアミノ)−カルボニル]フェノキシ]プロポキシ]−3,4−ジヒドロ−8−プロピル−2H−1−ベンゾピラン−2−プロパン酸からなる製剤を製造した。
【0158】
〔実施例6〕
化合物L−1の液剤‘A'
化合物L−1を経口的に送達するための液剤を製造した。最初にL−1を脱イオン水に加え、次にNaOHを加えてpHを7.0に調整することにより25mg/mLの液剤を調製した。経口投与時の胃腸管における低いpH環境での沈殿の可能性を減少させるために2%(W/W)の平均分子量が10,000のポリビニルピロリドンを重合沈殿の阻害剤として溶液に加えた。両方の薬剤を同時投与するために上記溶液を使用してC−1懸濁剤を調製した:25mg/mLのL−1溶液中における200mg/mLのC−1懸濁剤は上記の手順に従って最初に25mg/mLのL−1溶液を調製した。C−1のバルク製剤を加え、均質化して均一な粒径にした。
【0159】
〔実施例7〕
C−1の液剤‘B'
25mg/mLの2−[(3S,4R)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−3−(フェニルメチル)−2H−1−ベンゾピラン−7−イル]−4−(トリフルオロメチル)−安息香酸溶液中における200mg/mLのC−1懸濁剤は最初にL−1を脱イオン水に加え、次にNaOHを加えてpHを7.0に調整することにより製造した。その溶液に2%(w/w)のヒドロキシメチルセルロース(2%水溶液の粘度:40〜60センチポイズ/20℃)を5%(w/w)のツイーン80と共に溶解した。C−1のバルク製剤を加え、均質化して均一な粒径にした。
【0160】
〔実施例8〕
化合物L−1の液剤‘C’
25mg/mLのL−1溶液中における200mg/mLの化合物C−1懸濁剤は最初にL−1を脱イオン水に加え、次にNaOHを加えてpHを7.0に調整することにより製造した。20%(w/w)のPEG400、次に2%(w/w)のヒドロキシメチルセルロース(2%水溶液の粘度:40〜60センチポイズ/20℃)を加えた。C−1のバルク製剤を加え、均質化して均一な粒径にした。
【0161】
〔実施例9〕
【表13】

a. 化合物C−1は遊離酸または塩として使用することができる;塩が使用される場合、カウンターイオンの重量に合せて錠剤の全量が増加されるか、または充填剤(例えばラクトース)の量が調整される。
b. ラクトースの代わりにマンニトールのような他の水溶性賦形剤を使用することもできる。
c. ポリビニルピロリドンの代わりに ヒドロキシプロピルセルロースまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースのような他の適当な結合剤を使用することもでき、また微結晶性セルロースおよびラクトースの量を変えて薬剤の放出特性を調節することもできる。
d. クロスカルメロースナトリウムの代わりにデンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋ポリビニルピロリドンのような他の崩壊剤を使用することもでき、また2種の薬剤の放出制御が必要な錠剤については除くこともできる。
【0162】
化合物L−1、化合物C−1、ラクトース、SLS、PVP、クロスカルメロースナトリウム(一部または全部)および微結晶性セルロースを互いに混合し、湿式造粒法または乾式造粒法を使用して粒状化した。湿式造粒の場合、SLSおよび/またはPVPの一部または全部を最初に薬剤と混合しないで、造粒工程中に溶液として加えた。その顆粒を必要に応じて塊を除き、乾燥した(湿式造粒の場合)。乾燥した顆粒を粉砕し、クロスカルメロースナトリウムの一部または全部と混合し、最後にステアリン酸マグネシウムと混合した。次に、最終混合物を所望の投与量となるような適当な大きさの錠剤に圧縮した。
400mgの化合物C−1および200mgの化合物C−1を投与するために200mgの化合物L−1および100mgの化合物C−1を含有する錠剤を2個投与した。
【0163】
〔実施例10〕
【表14】

a. 化合物L−1は遊離酸または塩として使用することができる;塩が使用される場合、カウンターイオンの重量に合せて錠剤の全量は増加される。
b. ラクトースの代わりにマンニトール、ポリエチレングリコールまたは塩化ナトリウムのような他の水溶性賦形剤を使用することもできる。
c. ポリビニルピロリドンの代わりにヒドロキシプロピルセルロースまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースのような他の適当な結合剤を使用することもでき、また微結晶性セルロースおよびラクトースの量を変えて薬剤の放出特性を調節することもできる。
d. ポリエチレンオキシドは分子量が200,000〜5ミリオンの範囲である複数の分子量を持つ混合物である。
e. クロスカルメロースナトリウムの代わりにデンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋ポリビニルピロリドンのような他の崩壊剤を使用することもできる。
【0164】
2つの層の成分を別々に粒状化した。化合物L−1層については、乾式または湿式造粒法を使用して二酸化ケイ素およびステアリン酸マグネシウムを除くすべての成分を粒状化した。顆粒を乾燥し(湿式造粒の場合)、粉砕し、二酸化ケイ素と混合し、最後にステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0165】
化合物C−1層については、乾式造粒法または湿式造粒法を使用してクロスカルメロースナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムの一部を除くすべての成分を互いに混合し、粒状化した。湿式造粒の場合、SLSおよび/またはPVPの一部または全部を最初に薬剤と混合しないで、造粒工程中に溶液として加えた。その顆粒を必要に応じて塊を除き、乾燥した(湿式造粒の場合)。乾燥した顆粒を粉砕し、クロスカルメロースナトリウムの一部または全部と混合し、最後にステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0166】
次に、2種の最終混合物を所望の投与量となるような適当な大きさの二層錠剤に圧縮した。
200mgの化合物L−1および200mgの化合物C−1を投与するために全量が1100mgの二層錠剤(600mgの化合物L−1顆粒および500mgの化合物C−1顆粒を含有する)を製造した。
100mgの化合物L−1および100mgの化合物C−1を投与するために全量が550mgの二層錠剤(300mgの化合物L−1顆粒および250mgの化合物C−1顆粒を含有する)を製造した。
【0167】
〔実施例11〕
【表15】

a. 化合物L−1は遊離酸または塩として使用することができる;塩が使用される場合、カウンターイオンの重量に合せて錠剤の全量は増加される。
b. ラクトースの代わりにマンニトール、ポリエチレン グリコールまたは塩化ナトリウムのような他の水溶性賦形剤を使用することもできる。
c. ポリビニルピロリドンの代わりにヒドロキシプロピルセルロースまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースのような他の適当な結合剤を使用することもでき、また微結晶性セルロースおよびラクトースの量を変えて薬剤の放出特性を調節することもできる。
d. ポリエチレンオキシドは分子量が200,000〜5ミリオンの範囲である複数の分子量を持つ混合物である。
e. クロスカルメロースナトリウムの代わりにデンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋ポリビニルピロリドンのような他の崩壊剤を使用することもできる。
【0168】
2つの層の成分を別々に粒状化した。LTB4化合物L−1層については、乾式または湿式造粒法を使用して二酸化ケイ素およびステアリン酸マグネシウムを除くすべての成分を粒状化した。顆粒を乾燥し(湿式造粒の場合)、粉砕し、二酸化ケイ素と混合し、最後にステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0169】
COX−2阻害剤C−1層については、乾式造粒法または湿式造粒法を使用してクロスカルメロースナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムの一部を除くすべての成分を互いに混合し、粒状化した。湿式造粒の場合、SLSおよび/またはPVPの一部または全部を最初に薬剤と混合しないで、造粒工程中に溶液として加えた。その顆粒を必要に応じて塊を除き、乾燥した(湿式造粒の場合)。乾燥した顆粒を粉砕し、クロスカルメロースナトリウムの一部または全部と混合し、最後にステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0170】
次に、2種の最終混合物を所望の投与量となるような適当な大きさの二層錠剤に圧縮した。
200mgの化合物L−1および100mgの化合物C−1を投与するために全量が1000mgの二層錠剤(600mgの化合物L−1顆粒および400mgの化合物C−1顆粒を含有する)を製造した。
400mgの化合物L−1および200mgの化合物C−1を投与するために2個の錠剤を投与した。
【0171】
〔実施例12〕
【表16】

a. 化合物L−1は遊離酸または塩として使用することができる;塩が使用される場合、カウンターイオンの重量に合せて錠剤の全量が増加されるか、または充填剤(例えばラクトース)の量が調整される。
b. ラクトースの代わりにマンニトールのような他の水溶性賦形剤を使用することもできる。
c. ポリビニルピロリドンの代わりにヒドロキシプロピルセルロースまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースのような他の適当な結合剤を使用することもでき、また微結晶性セルロースおよびラクトースの量を変えて薬剤の放出特性を調節することもできる。
d. L−1層のヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびラクトースの含有量を変えて放出特性を調節することもできる。
e. クロスカルメロースナトリウムの代わりにデンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋ポリビニルピロリドンのような他の崩壊剤を使用することもできる。
【0172】
2つの層の成分を別々に粒状化した。LTB4化合物L−1層については、乾式または湿式造粒法を使用してステアリン酸マグネシウムを除くすべての成分を粒状化した。顆粒を乾燥し(湿式造粒の場合)、粉砕し、そしてステアリン酸マグネシウムと混合して最終混合物を得た。
【0173】
C−1層については、乾式造粒法または湿式造粒法を使用してクロスカルメロースナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムの一部を除くすべての成分を互いに混合し、粒状化した。湿式造粒の場合、SLSおよび/またはPVPの一部または全部を最初に薬剤と混合しないで、造粒工程中に溶液として加えた。その顆粒を必要に応じて塊を除き、乾燥した(湿式造粒の場合)。乾燥した顆粒を粉砕し、クロスカルメロースナトリウムの一部または全部と混合し、最後にステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0174】
次に、2種の最終混合物を所望の投与量となるような適当な大きさの二層錠剤に圧縮した。
200mgの化合物L−1および200mgの化合物C−1を投与するために全量が1050 mgの二層錠剤(550mgの化合物L−1顆粒および500mgの化合物C−1顆粒を含有する)を製造した。
100mgの化合物L−1および100mgの化合物C−1を投与するために全量が525mgの二層錠剤(275mgの化合物L−1顆粒および250mgの化合物C−1顆粒を含有する)を製造した。
【0175】
〔実施例13〕
【表17】

a. 化合物L−1は遊離酸または塩として使用することができる;塩が使用される場合、カウンターイオンの重量に合せて錠剤の全量が増加されるか、または充填剤(例えばラクトース)の量が調整される。
b. ラクトースの代わりにマンニトールのような他の水溶性賦形剤を使用することもできる。
c. ポリビニルピロリドンの代わりにヒドロキシプロピルセルロースまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースのような他の適当な結合剤を使用することもでき、また微結晶性セルロースおよびラクトースの量を変えて薬剤の放出特性を調節することもできる。
d. 化合物L−1層のヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびラクトースの含有量を変えて放出特性を調節することもできる。
e. クロスカルメロースナトリウムの代わりにデンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋ポリビニルピロリドンのような他の崩壊剤を使用することもできる。
【0176】
2つの層の成分を別々に粒状化した。化合物L−1層については、乾式または湿式造粒法を使用してステアリン酸マグネシウムを除くすべての成分を粒状化した。顆粒を乾燥し(湿式造粒の場合)、粉砕し、そしてステアリン酸マグネシウムと混合して最終混合物を得た。
【0177】
化合物C−1層については、乾式造粒法または湿式造粒法を使用してクロスカルメロースナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムの一部を除くすべての成分を互いに混合し、粒状化した。湿式造粒の場合、SLSおよび/またはPVPの一部または全部を最初に薬剤と混合しないで、造粒工程中に溶液として加えた。その顆粒を必要に応じて塊を除き、乾燥した(湿式造粒の場合)。乾燥した顆粒を粉砕し、クロスカルメロースナトリウムの一部または全部と混合し、最後にステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0178】
次に、2種の最終混合物を所望の投与量となるような適当な大きさの二層錠剤に圧縮した。
200mgの化合物L−1および200mgの化合物C−1を投与するために全量が950mgの二層錠剤(550mgの化合物L−1顆粒および400mgの化合物C−1顆粒を含有する)を製造した。
400mgの化合物L−1および200mgの化合物C−1を投与するために2個の錠剤を投与した。
【0179】
〔実施例14〕
【表18】

a. 化合物L−1は遊離酸または塩として使用することができる;塩が使用される場合、
1投与単位あたりのビーズの全量はカウンターイオンの重量に合せて増加される。
b. ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマーの代わりにポリグリコール化グリセリドおよび/またはベヘン酸グリセリルの含有量を変えて薬剤の放出特性を調節することもできる。
c. ラクトースの代わりにマンニトールのような他の水溶性賦形剤を使用することもできる。
d. ポリビニルピロリドンの代わりにヒドロキシプロピルセルロースまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースのような他の適当な結合剤を使用することもでき、また微結晶性セルロースおよびラクトースの量を変えて薬剤の放出特性を調節することもできる。
e. クロスカルメロースナトリウムの代わりにデンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋ポリビニルピロリドンのような他の崩壊剤を使用することもできる。
【0180】
化合物L−1多顆粒については、すべての成分を互いに混合し、その後溶融スプレー凝固法を使用して多顆粒(または微小球)を製造した。次に、これらの多顆粒を“そのままで”使用するか、あるいは必要に応じて放出特性を調節するために徐放性ポリマー(例えばエチルセルロース、またはセルロースアセテートとセルロースアセテートフタレートの混合物)または腸溶性コーチングポリマー(例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース フタレート、またはメタクリル酸コポリマー)を使用してコーチングした。
【0181】
化合物C−1顆粒については、乾式造粒法または湿式造粒法を使用してすべての成分を互いに混合し、粒状化した。湿式造粒の場合、SLSおよび/またはPVPの一部または全部を最初に薬剤と混合しないで、造粒工程中に溶液として加えた。その顆粒を必要に応じて塊を除き、乾燥した(湿式造粒の場合)。乾燥した顆粒を所望の粒径に粉砕した。
【0182】
次に、化合物L−1微小球(500mg+コーチングポリマーの重量)および化合物C−1顆粒(320mg)を互いに混合し、そして200mgの化合物L−1および200mgの化合物C−1を投与するために820mg(+ポリマーコーチングの重量に相当する追加重量)のこの混合物をサシェ剤として製造した。100mgの化合物L−1および100mgの化合物C−1という低い投与量のために410mg(+ポリマーコーチングの重量に相当する追加重量)のこの混合物を使用した。
【0183】
サシェ剤の代替物として、許容される大きさのカプセルが混合物を収容できるならば低い投与量の場合に混合物をカプセルに充填してカプセル剤として投与することができる。
【0184】
〔実施例15〕
【表19】

a. 化合物L−1は遊離酸または塩として使用することができる;塩が使用される場合、1投与単位あたりのビーズの全量はカウンターイオンの重量に合せて増加される。
b. ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマーの代わりにポリグリコール化グリセリドおよび/またはベヘン酸グリセリルの含有量を変えて薬剤の放出特性を調節することもできる。
c. ラクトースの代わりにマンニトールのような他の水溶性賦形剤を使用することもできる。
d. ポリビニルピロリドンの代わりにヒドロキシプロピルセルロースまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースのような他の適当な結合剤を使用することもでき、また微結晶性セルロースおよびラクトースの量を変えて薬剤の放出特性を調節することもできる。
e. クロスカルメロースナトリウムの代わりにデンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋ポリビニルピロリドンのような他の崩壊剤を使用することもできる。
【0185】
化合物L−1多顆粒については、すべての成分を互いに混合し、その後溶融スプレー凝固法を使用して多顆粒(または微小球)を製造した。次に、これらの多顆粒を“そのままで”使用するか、あるいは必要に応じて放出特性を調節するために徐放性ポリマー(例えばエチルセルロース、またはセルロースアセテートとセルロースアセテートフタレートの混合物)または腸溶性コーチングポリマー(例えばヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、またはメタクリル酸コポリマー)を使用してコーチングした。
【0186】
化合物C−1顆粒については、乾式造粒法または湿式造粒法を使用してすべての成分を互いに混合し、粒状化した。湿式造粒の場合、SLSおよび/またはPVPの一部または全部を最初に薬剤と混合しないで、造粒工程中に溶液として加えた。その顆粒を必要に応じて塊を除き、乾燥した(湿式造粒の場合)。乾燥した顆粒を所望の粒径に粉砕した。
【0187】
次に、化合物L−1微小球(500mg+コーチングポリマーの重量)および化合物C−1顆粒(250mg)を互いに混合し、そして200mgの化合物L−1および100mgの化合物C−1を投与するために750mg(+ポリマーコーチングの重量に相当する追加重量)のこの混合物をサシェ剤として投与した。400mgの化合物L−1および200mgの化合物C−1という高い投与量のために1500mg(+ポリマーコーチングの重量に相当する追加重量)のこの混合物を使用した。
【0188】
サシェ剤の代替物として、許容される大きさのカプセルが混合物を収容できるならば低い投与量の場合に混合物をカプセルに充填してカプセル剤として投与することができる。
【0189】
〔実施例16〕
【表20】

a. 化合物L−1は遊離酸または塩として使用することができる;塩が使用される場合、カウンターイオンの重量に合せてカプセル剤の全充填量が増加されるか、または充填剤(例えばラクトース)の量が調整される。
b. ラクトースの代わりにマンニトールのような他の水溶性充填剤を使用することもでき、またその量を調整してカプセルを完全に充填することができる。
c. ポリビニルピロリドンの代わりにヒドロキシプロピルセルロースのような他の適当な結合剤を使用することもでき、またラクトースおよびSLSの量を変えて薬剤の放出特性を調節することもできる。
d. クロスカルメロースナトリウムの代わりにデンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋ポリビニルピロリドンのような他の崩壊剤を使用することもできる。
【0190】
乾式造粒法または湿式造粒法を使用して化合物L−1、化合物C−1、ラクトース、SLS、PVPおよびクロスカルメロースナトリウム(一部または全部)を互いに混合し、粒状化した。湿式造粒の場合、SLSおよび/またはPVPの一部または全部を最初に薬剤と混合しないで、造粒工程中に溶液として加えた。その顆粒を必要に応じて塊を除き、乾燥した(湿式造粒の場合)。乾燥した顆粒を粉砕し、クロスカルメロースナトリウムの一部または全部と混合し、最後にステアリン酸マグネシウムと混合した。次に、最終混合物を適当な大きさのカプセルに所望の投与量となるような充填量で充填した。
【0191】
400mgの化合物L−1および200mgの化合物C−1を投与するために200mgの化合物L−1および100mgの化合物C−1を含有するカプセル剤を2個投与した。
【0192】
〔実施例17〕
【表21】

a. 228.05mgの化合物L−1−EDA(エチレンジアミン塩)は200mgの化合物L−1遊離酸に相当する。
b. マンニトールの代わりに他の水溶性賦形剤を使用することもできる。圧縮を容易にするために他の充填剤を加えることもできる。
c. ポリビニルピロリドンの代わりに適当な結合剤を使用することもでき、またマンニトールの量を変えて薬剤の放出特性を調節することもできる。
d. クロスカルメロースナトリウムの代わりにデンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋ポリビニルピロリドンのような他の崩壊剤を使用することもでき、また2種の薬剤の放出制御が必要な錠剤については除くこともできる。
【0193】
乾式造粒法または湿式造粒法を使用して化合物L−1−EDA、 化合物C−1、 マンニトール、SLS、PVPおよびクロスカルメロースナトリウム(一部または全部)を互いに混合し、粒状化した。湿式造粒の場合、SLSおよび/またはPVPの一部または全部を最初に薬剤と混合しないで、造粒工程中に溶液として加えた。その顆粒を必要に応じて塊を除き、乾燥した(湿式造粒の場合)。乾燥した顆粒を粉砕し、クロスカルメロースナトリウムの一部または全部と混合し、最後にステアリン酸マグネシウムと混合した。次に、最終混合物を所望の投与量となるような適当な大きさの錠剤に圧縮した。
【0194】
400mgの化合物L−1および200mgの化合物C−1を投与するために、200mgの化合物L−1および100mgの化合物C−1を含有する薬剤を2個投与した。
【0195】
〔実施例18〕
【表22】

a. 228.05mgの化合物L−1−EDA(エチレンジアミン塩)は200mgの化合物L−1遊離酸に相当する。
b. マンニトールの代わりにポリエチレングリコールまたは塩化ナトリウムのような他の水溶性賦形剤を使用することもできる。圧縮を容易にするために他の充填剤を加えることもできる。
c. ポリビニルピロリドンの代わりに適当な結合剤を使用することもでき、また微結晶性セルロースおよびマンニトールの量を変えて薬剤の放出特性を調節することもできる。
d. ポリエチレンオキシドは分子量が200,000〜5ミリオンの範囲である複数の分子量を持つ混合物である。
e. クロスカルメロースナトリウムの代わりにデンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋ポリビニルピロリドンのような他の崩壊剤を使用することもできる。
【0196】
2つの層の成分を別々に粒状化した。L−1層については、乾式または湿式造粒法を使用して二酸化ケイ素およびステアリン酸マグネシウムを除くすべての成分を粒状化した。顆粒を乾燥し(湿式造粒の場合)、粉砕し、二酸化ケイ素と混合し、最後にステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0197】
C−1層については、乾式造粒法または湿式造粒法を使用してクロスカルメロースナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムの一部を除くすべての成分を互いに混合し、粒状化した。湿式造粒の場合、SLSおよび/またはPVPの一部または全部を最初に薬剤と混合しないで、造粒工程中に溶液として加えた。その顆粒を必要に応じて塊を除き、乾燥した(湿式造粒の場合)。乾燥した顆粒を粉砕し、クロスカルメロースナトリウムの一部または全部と混合し、最後にステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0198】
次に、2種の最終混合物を所望の投与量となるような適当な大きさの二層錠剤に圧縮した。
200mgの化合物L−1および200mgの化合物C−1を投与するために全量が1100mgの二層錠剤(600mgの化合物L−1顆粒および500mgの化合物C−1顆粒)を製造した。
100mgの化合物L−1および100mgの化合物C−1を投与するために全量が550mgの二層 錠剤(300mgの化合物L−1顆粒および200mgの化合物C−1顆粒)を製造した。
【0199】
〔実施例19〕
【表23】

a. 228.05mgの化合物L−1−EDA(エチレンジアミン塩)は200mgの化合物L−1遊離酸に相当する。
b. マンニトールの代わりにポリエチレングリコールまたは塩化ナトリウムのような他の水溶性賦形剤を使用することもできる。圧縮を容易にするために他の充填剤を加えることもできる。
c. ポリビニルピロリドンの代わりに適当な結合剤を使用することもでき、また微結晶性セルロースおよびマンニトールの量を変えて薬剤の放出特性を調節することもできる。
d. ポリエチレンオキシドは分子量が200,000〜5ミリオンの範囲である複数の分子量を持つ混合物である。
e. クロスカルメロースナトリウムの代わりにデンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋ポリビニルピロリドンのような他の崩壊剤を使用することもできる。
【0200】
2つの層の成分を別々に粒状化した。化合物L−1層については、乾式または湿式造粒法を使用して二酸化ケイ素およびステアリン酸マグネシウムを除くすべての成分を粒状化した。顆粒を乾燥し(湿式造粒の場合)、粉砕し、二酸化ケイ素と混合し、最後にステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0201】
化合物C−1層については、乾式造粒法または湿式造粒法を使用してクロスカルメロースナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムの一部を除くすべての成分を互いに混合し、粒状化した。湿式造粒の場合、SLSおよび/またはPVPの一部または全部を最初に薬剤と混合しないで、造粒工程中に溶液として加えた。その顆粒を必要に応じて塊を除き、乾燥した(湿式造粒の場合)。乾燥した顆粒を粉砕し、クロスカルメロースナトリウムの一部または全部と混合し、最後にステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0202】
次に、2種の最終混合物を所望の投与量となるような適当な大きさの二層錠剤に圧縮した。
200mgの化合物L−1および100mgの化合物C−1を投与するために全量が1000mgの二層錠剤(600mgの化合物L−1顆粒および400mgの化合物C−1顆粒)を製造した。
400mgの化合物L−1および200mgの化合物C−1を投与するために2個の錠剤を投与した。
【0203】
〔実施例20〕
【表24】

a. 228.05mgの化合物L−1−EDA(エチレンジアミン塩)は200mgの化合物L−1遊離酸に相当する。
b. ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマーの代わりにポリグリコール化グリセリドおよび/またはベヘン酸グリセリルの含有量を変えて薬剤の放出特性を調節することもできる。
c. マンニトールの代わりに他の水溶性賦形剤を使用することもできる。
d. ポリビニルピロリドンの代わりに適当な結合剤を使用することもでき、また微結晶性セルロースおよびマンニトールの量を変えて薬剤の放出特性を調節することもできる。
e. クロスカルメロースナトリウムの代わりにデンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋ポリビニルピロリドンのような他の崩壊剤を使用することもできる。
【0204】
化合物L−1多顆粒については、すべての成分を互いに混合し、その後溶融スプレー凝固法を使用して多顆粒(または微小球)を製造した。次に、これらの多顆粒を“そのままで”使用するか、あるいは必要に応じて放出特性を調節するために徐放性ポリマー(例えばエチルセルロース、またはセルロースアセテートとセルロースアセテートフタレートの混合物)または腸溶性コーチングポリマー(例えばヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、またはメタクリル酸コポリマー)を使用してコーチングした。
【0205】
化合物C−1顆粒については、乾式造粒法または湿式造粒法を使用してすべての成分を互いに混合し、粒状化した。湿式造粒の場合、SLSおよび/またはPVPの一部または全部を最初に薬剤と混合しないで、造粒工程中に溶液として加えた。その顆粒を必要に応じて塊を除き、乾燥した(湿式造粒の場合)。乾燥した顆粒を所望の粒径に粉砕した。
【0206】
次に、化合物L−1微小球(500mg+コーチングポリマーの重量)および化合物C−1顆粒(320mg)を互いに混合し、そして200mgの化合物L−1および200mgの化合物C−1を投与するために820mg(+ポリマーコーチングの重量に相当する追加重量)のこの混合物をサシェ剤として投与した。100mgの化合物L−1および100mgの化合物C−1という低い投与量のために410mg(+ポリマーコーチングの重量に相当する追加重量)のこの混合物を使用した。
【0207】
サシェ剤の代替物として、許容される大きさのカプセルが混合物を収容できるならば低い投与量の場合に混合物をカプセルに充填してカプセル剤として投与することができる。
【0208】
〔実施例21〕
【表25】

a. 228.05mgの化合物L−1−EDA(エチレンジアミン塩)は200mgの化合物L−1遊離酸に相当する。
b. ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマーの代わりにポリグリコール化グリセリドおよび/またはベヘン酸グリセリルの含有量を変えて薬剤の放出特性を調節することもできる。
c. マンニトールの代わりに他の水溶性賦形剤を使用することもできる。
d. ポリビニルピロリドンの代わりに適当な結合剤を使用することもでき、また微結晶性セルロースおよびマンニトールの量を変えて薬剤の放出特性を調節することもできる。
e. クロスカルメロースナトリウムの代わりにデンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋ポリビニルピロリドンのような他の崩壊剤を使用することもできる。
【0209】
化合物L−1多顆粒については、すべての成分を互いに混合し、その後溶融スプレー凝固法を使用して多顆粒(または微小球)を製造した。次に、これらの多顆粒を“そのままで”使用するか、あるいは必要に応じて放出特性を調節するために徐放性ポリマー(例えばエチルセルロース、またはセルロースアセテートとセルロースアセテートフタレートの混合物)または腸溶性コーチングポリマー(例えばヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、またはメタクリル酸コポリマー)を使用してコーチングした。
【0210】
化合物C−1顆粒については、乾式造粒法または湿式造粒法を使用してすべての成分を互いに混合し、粒状化した。湿式造粒の場合、SLSおよび/またはPVPの一部または全部を最初に薬剤と混合しないで、造粒工程中に溶液として加えた。その顆粒を必要に応じて塊を除き、乾燥した(湿式造粒の場合)。乾燥した顆粒を所望の粒径に粉砕した。
【0211】
次に、化合物L−1微小球(500mg+コーチングポリマーの重量)および化合物C−1顆粒(250mg)を互いに混合し、そして200mgの化合物L−1および100mgの化合物C−1を投与するために750mg(+ポリマーコーチングの重量に相当する追加重量)のこの混合物をサシェ剤として投与した。400mgの化合物L−1および200mgの化合物C−1という高い投与量のために1500mg(+ポリマーコーチングの重量に相当する追加重量)のこの混合物を使用した。
【0212】
サシェ剤の代替物として、許容される大きさのカプセルが混合物を収容できるならば低い投与量の場合に混合物をカプセルに充填してカプセル剤として投与することができる。
【0213】
〔実施例22〕
【表26】

a. 228.05mgの化合物L−1−EDA(エチレンジアミン塩)は200mgの化合物L−1遊離酸に相当する。
b. マンニトールの代わりに他の水溶性充填剤を使用することもでき、またその量を調整してカプセルを完全に充填することができる。
c. ポリビニルピロリドンの代わりに他の適当な 結合剤を使用することもでき、またマンニトールおよびSLSの量を変えて薬剤の放出特性を調節することもできる。
d. クロスカルメロースナトリウムの代わりにデンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋ポリビニルピロリドンのような他の崩壊剤を使用することもできる。
【0214】
乾式造粒法または湿式造粒法を使用して化合物L−1−EDA、 化合物C−1、マンニトール、SLS、PVPおよびクロスカルメロースナトリウム(一部または全部)を互いに混合し、粒状化した。湿式造粒の場合、SLSおよび/またはPVPの一部または全部を最初に薬剤と混合しないで、造粒工程中に溶液として加えた。その顆粒を必要に応じて塊を除き、乾燥した(湿式造粒の場合)。乾燥した顆粒を粉砕し、クロスカルメロースナトリウムの一部または全部と混合し、最後にステアリン酸マグネシウムと混合した。次に、最終混合物を適当な大きさのカプセルに所望の投与量となるような充填量で充填した。
【0215】
400mgの化合物L−1および200mgの化合物C−1を投与するために200mgの化合物L−1および100mgの化合物C−1を含有するカプセル剤を2個投与した。
【0216】
これらの実施例は一般的または具体的に記載した本発明の反応物質および/または操作条件を先の実施例で使用されたものの代わりに使用することにより行なうことができる。
【0217】
このように本発明を説明したが、同じことを多くの点で変更できることは明白である。このような変更は本発明の精神および範囲を逸脱するものとはみなされず、また当業者に明らかなこのような変更および同等物はすべて特許請求の範囲に記載の本発明に包含される。
【0218】
〔実施例23〕
【表27】

a. 化合物L−1は遊離酸または塩として使用することができる;塩が使用される場合、カウンターイオンの重量に合せて錠剤の全量が増加されるか、または充填剤(例えばラクトース)の量が調整される。
b. ラクトースの代わりにマンニトールのような他の水溶性賦形剤を使用することもできる。
c. ポリビニルピロリドンの代わりにヒドロキシプロピルセルロースまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースのような他の適当な結合剤を使用することもでき、また結合剤、微結晶性セルロースおよびラクトース量を変えて薬剤の放出特性および錠剤の圧縮性を調節することもできる。
d. クロスカルメロースナトリウムの代わりにデンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋ポリビニルピロリドンのような他の崩壊剤を使用することもでき、またその量を変えて崩壊時間を調節することもできる。
【0219】
2つの層の成分を別々に粒状化した。化合物L−1層については、乾式造粒法または湿式造粒法を使用してクロスカルメロースナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムの一部を除くすべての成分を互いに混合し、粒状化した。湿式造粒の場合、SLSおよび/またはPVPの一部または全部を最初に薬剤と混合しないで、造粒工程中に溶液として加えた。その顆粒を必要に応じて塊を除き、乾燥した(湿式造粒の場合)。乾燥した顆粒を粉砕し、クロスカルメロースナトリウムの一部または全部と混合し、最後に残りのステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0220】
化合物C−1層については、乾式造粒法または湿式造粒法を使用してクロスカルメロースナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムの一部を除くすべての成分を互いに混合し、粒状化した。湿式造粒の場合、SLSおよび/またはPVPの一部または全部を最初に薬剤と混合しないで、造粒工程中に溶液として加えた。その顆粒を必要に応じて塊を除き、乾燥した(湿式造粒の場合)。乾燥した顆粒を粉砕し、クロスカルメロースナトリウムの一部または全部と混合し、最後に残りのステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0221】
次に、2種の最終混合物を所望の投与量となるような適当な大きさの二層錠剤に圧縮した。
200mgの化合物L−1および200mgの化合物C−1を投与するために全量が1000mgの二層錠剤(500mgの化合物L−1顆粒および500mgの化合物C−1顆粒)を製造した。
100mgの化合物L−1および100mgの化合物C−1を投与するために全量が500mgの二層錠剤(250mgの化合物L−1顆粒および250mgの化合物C−1顆粒)を製造した。
【0222】
〔実施例24〕
【表28】

a. 化合物L−1は遊離酸または塩として使用することができる;塩が使用される場合、カウンターイオンの重量に合せて錠剤の全量が増加されるか、または充填剤(例えばラクトース)の量が調整される。
b. ラクトースの代わりにマンニトールのような他の水溶性賦形剤を使用することもできる。
c. ポリビニルピロリドンの代わりにヒドロキシプロピルセルロースまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースのような他の適当な結合剤を使用することもでき、また結合剤、微結晶性セルロースおよびラクトース量を変えて薬剤の放 出特性および錠剤の圧縮性を調節することもできる。
d. クロスカルメロースナトリウムの代わりにデンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋ポリビニルピロリドンのような他の崩壊剤を使用することもでき、またその量を変えて崩壊時間を調節することもできる。
【0223】
2つの層の成分を別々に粒状化した。化合物L−1層については、乾式造粒法または湿式造粒法を使用してクロスカルメロースナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムの一部を除くすべての成分を互いに混合し、粒状化した。湿式造粒の場合、SLSおよび/またはPVPの一部または全部を最初に薬剤と混合しないで、造粒工程中に溶液として加えた。その顆粒を必要に応じて塊を除き、乾燥した(湿式造粒の場合)。乾燥した顆粒を粉砕し、クロスカルメロースナトリウムの一部または全部と混合し、最後に残りのステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0224】
化合物C−1層については、乾式造粒法または湿式造粒法を使用してクロスカルメロースナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムの一部を除くすべての成分を互いに混合し、粒状化した。湿式造粒の場合、SLSおよび/またはPVPの一部または全部を最初に薬剤と混合しないで、造粒工程中に溶液として加えた。その顆粒を必要に応じて塊を除き、乾燥した(湿式造粒の場合)。乾燥した顆粒を粉砕し、クロスカルメロースナトリウムの一部または全部と混合し、最後に残りのステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0225】
次に、2種の最終混合物を所望の投与量となるような適当な大きさの二層錠剤に圧縮した。
200mgの化合物L−1および100mgの化合物C−1を投与するために全量が900mgの二層錠剤(500mgの化合物L−1顆粒および400mgの化合物C−1顆粒)を製造した。
400mgの化合物L−1および200mgの化合物C−1を投与するために2個の錠剤を投与した。
【0226】
〔実施例25〕
ネズミ空気嚢モデル
27ゲージの針および0.2ミクロンのアクロディスクフィルターを有する10ミリリットルのシリンジを使用して8〜12週齢の雌Balb/c マウスに約5ミリリットルの空気を皮下注射した。動物にCO2/O2混合物で麻酔をかけ、マウスの肩甲部への空気注射を皮下的に行なった。動物の嚢を前記と同様にして2〜3日毎に約2〜3 ミリリットルの空気で再び膨張させた。ビヒクル(0.5%メチルセルロース+0.025%ツイーン80)、またはCOX−2阻害剤(化合物C−1、15mpk、BID)、またはLTB4受容体アンタゴニスト(化合物 L−2、150mpk、BID)、またはCOX−2阻害剤とLTB4受容体アンタゴニストの組合せ(化合物C−1、30mpk+ 化合物L−2、150mpk、BID)を含む各化合物の投与を5日目の6時に開始した。化合物を経口投与(PO)し、1回の投与につき0.2ミリリットルの容量で1日2回(BID)投与した。7日目に再び動物にCO2/O2で麻酔をかけ、27ゲージの針および3ミリリットルのシリンジを使用して空気嚢に生理的食塩水溶液(0.9%生理的食塩水、Baxter #2f7122)として調製した刺激剤(1%ザイモサンSigma Z−4250)を注射した。刺激してから2時間後にマウスを安楽死させ、その嚢を1ミリリットル容量のDmem/F12 Gibco #21041−025で洗浄した。次に、各マウスの洗浄液を分離しながら細胞を氷上の試験管に入れた。細胞を1600rpmで10分間遠心した。次に、細胞を洗浄するのに使用したものと同じ1ミリリットルの溶媒中で細胞を再び懸濁した。コールター・カウンターを使用して総細胞数/マウスを計算した。この試験の結果を表7(図1に対応する)に示す。
【0227】
【表29】

【図面の簡単な説明】
【0228】
【図1】ザイモサン投与後2時間のネズミ空気嚢を示す。
【図2】疾患の重症度を示す。
【図3】コラーゲン誘発性関節炎の発症率を示す。
【図4】併用薬剤がコラーゲン誘発性関節炎の発症率を減少させたことを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種のCOX−2選択的阻害剤またはそのプロドラッグおよび少なくとも1種のLTB4受容体アンタゴニストを含有し、LTB4受容体アンタゴニストは2−[(3S,4R)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−3−(フェニルメチル)−2H−1−ベンゾピラン−7−イル]−4−(トリフルオロメチル)安息香酸、その薬学的に許容しうる塩およびそれらの混合物からなる群より選択される1種またはそれ以上の化合物を含む治療用組成物。
【請求項2】
COX−2選択的阻害剤はセレコキシブを含む請求項1記載の治療用組成物。
【請求項3】
LTB4受容体アンタゴニストは2−[(3S,4R)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−3−(フェニルメチル)−2H−1−ベンゾピラン−7−イル]−4−(トリフルオロメチル)安息香酸を含む請求項1記載の治療用組成物。
【請求項4】
COX−2選択的阻害剤はセレコキシブを含む請求項3記載の治療用組成物。
【請求項5】
LTB4受容体アンタゴニストは2−[(3S,4R)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−3−(フェニルメチル)−2H−1−ベンゾピラン−7−イル]−4−(トリフルオロメチル)安息香酸の薬学的に許容しうる塩を含む請求項1記載の治療用組成物。
【請求項6】
LTB4受容体アンタゴニストは2−[(3S,4R)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−3−(フェニルメチル)−2H−1−ベンゾピラン−7−イル]−4−(トリフルオロメチル)安息香酸のモノ(エチレンジアミン)塩を含む請求項1記載の治療用組成物。
【請求項7】
COX−2選択的阻害剤はセレコキシブを含む請求項6記載の治療用組成物。
【請求項8】
さらに薬学的に許容しうる添加剤を含む請求項1または2記載の組成物。
【請求項9】
組成物は固体投与形態である請求項1または2記載の組成物。
【請求項10】
固体投与形態は経口投与形態である請求項9記載の組成物。
【請求項11】
経口投与形態は錠剤、カプセル剤、坐剤、丸剤、ゲルカプセル剤および粒状組成物からなる群より選択される請求項10記載の組成物。
【請求項12】
経口投与形態はカプセル剤である請求項11記載の組成物。
【請求項13】
カプセル剤は時限放出性カプセル剤投与形態である請求項12記載の組成物。
【請求項14】
経口投与形態は錠剤投与形態である請求項11記載の組成物。
【請求項15】
錠剤投与形態は多層の錠剤投与形態、徐放性の錠剤投与形態、コア−マントル錠剤投与形態、浸透圧性の錠剤投与形態およびサイド−バイ−サイド・タブレット投与形態からなる群より選択される請求項14記載の組成物。
【請求項16】
錠剤投与形態は多層の錠剤投与形態からなる請求項15記載の組成物。
【請求項17】
錠剤投与形態はサイド−バイ−サイド・タブレット投与形態からなる請求項15記載の治療用組成物。
【請求項18】
錠剤投与形態は徐放性の錠剤投与形態からなる請求項15記載の組成物。
【請求項19】
錠剤投与形態はコアとマントルの錠剤投与形態からなる請求項15記載の組成物。
【請求項20】
COX−2選択的阻害剤またはそのプロドラッグおよびLTB4受容体アンタゴニストは親密な混合物として存在する請求項1または2記載の組成物。
【請求項21】
組成物は水性形態である請求項1または2記載の組成物。
【請求項22】
水性形態はシロップである請求項21記載の組成物。
【請求項23】
水性形態は非経口投与に適している請求項21記載の組成物。
【請求項24】
組成物は吸入可能な投与形態である請求項1または2記載の組成物。
【請求項25】
組成物は半固体投与形態である請求項1または2記載の組成物。
【請求項26】
半固体形態は局所投与に適している請求項25記載の組成物。
【請求項27】
組成物は懸濁液である請求項1または2記載の組成物。
【請求項28】
炎症、炎症が関連する疾患、疼痛が関連する疾患または疼痛の予防、治療または抑制が必要な患者にCOX−2選択的抗炎症化合物およびLTB4受容体アンタゴニスト化合物を含有し、LTB4受容体アンタゴニスト化合物は2−[(3S,4R)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−3−(フェニルメチル)−2H−1−ベンゾピラン−7−イル]−4−(トリフルオロメチル)安息香酸、その塩およびそれらの混合物からなる群より選択される1種またはそれ以上の化合物を含む組成物を投与することからなる該患者のこのような疾患を治療、予防または抑制する方法。
【請求項29】
COX−2選択的阻害剤はセレコキシブを含む請求項28記載の方法。
【請求項30】
患者は動物である請求項28または29記載の方法。
【請求項31】
動物はヒトである請求項30記載の方法。
【請求項32】
炎症が関連する疾患を治療、予防または抑制するための請求項31記載の方法。
【請求項33】
炎症を治療、予防または抑制するための請求項31記載の方法。
【請求項34】
疼痛を治療、予防または抑制するための請求項31記載の方法。
【請求項35】
疼痛が関連する疾患を治療、予防または抑制するための請求項31記載の方法。
【請求項36】
炎症が関連する疾患は関節炎である請求項31記載の方法。
【請求項37】
関節炎は骨関節炎である請求項36記載の方法。
【請求項38】
関節炎は関節リウマチである請求項37記載の方法。
【請求項39】
結合組織および関節疾患、新生組織形成疾患、心血管疾患、耳疾患、眼疾患、呼吸器疾患、胃腸疾患、血管形成が関連する疾患、免疫疾患、アレルギー疾患、栄養障害、感染症および感染性疾患、内分泌疾患、代謝性疾患、神経疾患および神経変性疾患、精神疾患、肝障害および胆道疾患、筋骨格系障害、泌尿生殖器疾患、婦人科および産科の疾患、傷害および外傷疾患、外科疾患、歯科および口腔疾患、性機能障害、皮膚疾患、血液疾患および中毒疾患からなる群より選択される1種またはそれ以上の疾患を予防または治療するための請求項31記載の方法。
【請求項40】
所定量のLTB4受容体アンタゴニストおよび所定量のCOX−2選択的阻害剤は連続して投与される請求項28記載の方法。
【請求項41】
所定量のLTB4受容体アンタゴニストおよび所定量のCOX−2選択的阻害剤は実質的に同時に投与される請求項28記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−506768(P2008−506768A)
【公表日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−522064(P2007−522064)
【出願日】平成17年7月11日(2005.7.11)
【国際出願番号】PCT/IB2005/002203
【国際公開番号】WO2006/011048
【国際公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【出願人】(304048436)ファルマシア コーポレーション (21)
【Fターム(参考)】