説明

「ブレーキバイワイヤ」型のブレーキシステム

「ブレーキバイワイヤ」モード以外で車両の車輪ブレーキと接続可能である、ブレーキペダル(1)によって操作可能なブレーキ圧発生器(3,4)と、「ブレーキバイワイヤ」モードで車両の車輪ブレーキと接続可能である、電子制御ユニット(7)によって制御可能な圧力源(3,4,5)と、運転者減速要求を検出するための手段(6)と、「ブレーキバイワイヤ」モードでブレーキペダル(1)に作用する復元力を圧力源の制御に依存せずにシミュレート可能にする、ブレーキペダル(1)と協働するペダルストロークシミュレータ(2)と、「ブレーキバイワイヤ」モードでペダルストロークシミュレータ(2)の起動を可能にし、「ブレーキバイワイヤ」モード以外でペダルストロークシミュレータ(2)の停止を可能にする、電子制御ユニット(7)によって制御可能な電気油圧式の装置(9)とを有する、自動車用の「ブレーキバイワイヤ」型のブレーキシステムにおいて、電気油圧式の装置(9)の制御を、運転者減速要求を検出するための手段(6)によって発生させられた信号によって行なう。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、
a)「ブレーキバイワイヤ」モード以外で車両の車輪ブレーキと接続可能である、操作ペダルによって操作可能なブレーキ圧発生器と、
b)「ブレーキバイワイヤ」モードで車両の車輪ブレーキと接続可能である、電子制御ユニット(ECU)によって制御可能な圧力源と、
c)運転者減速要求を検出するための手段と、
d)「ブレーキバイワイヤ」モードで操作ペダルに作用する復元力を圧力源の制御に依存せずにシミュレート可能にする、操作ペダルと協働するペダルストロークシミュレータと、
e)「ブレーキバイワイヤ」モードでペダルストロークシミュレータの起動を可能にし、「ブレーキバイワイヤ」モード以外でペダルストロークシミュレータの停止を可能にする、電子制御ユニットによって制御可能な電気油圧式の装置と
を有する、駆動エンジンを備えた車両(自動車)用の「ブレーキバイワイヤ」型のブレーキシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
この様式のブレーキシステムは、特許文献1から公知である。ペダルストロークシミュレータの起動並びに停止をするための電気油圧式の装置は、公知のブレーキシステムではシリンダ・ピストン装置によって構成され、その圧力室は、遮断弁によって遮断可能であるか、その内部を低圧が支配する圧力チャンバと接続可能である。しかしながら、この刊行物からは、遮断弁の制御に関する具体的な指摘は何ら読取り可能でない。
【特許文献1】独国特許出願公開第10 2004 011 622号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、本発明の課題は、前記の電気油圧式の装置を制御するための措置を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題は、本発明によれば、独立請求項1及び2の特徴付け部分に述べられた特徴によって解決される。前記の措置によって、ブレーキペダルの最初の操作時には既に運転者に普通のペダル感を伝達することが得られる。
【0005】
請求項2で提案された解決策の有利な発展構成では、電気油圧式の装置の制御が、制御機器に供給された車両ドア接点、車両シート着座検知手段、又は車両遠隔操作の信号に基づいて行なわれる。
【0006】
請求項1又は2で提案された解決策の他の有利な発展構成では、電気油圧式の装置が、電磁操作可能な遮断弁によって遮断可能なシリンダ・ピストン装置によって構成され、そのピストンが、荷重を伝達するようにペダルストロークシミュレータと結合している。
【0007】
ピストンは、特に、油圧の圧力室を画成し、この圧力室は、遮断弁を介在させて低圧チャンバと接続されている。遮断弁は、無通電状態で開放している(SO)弁か、閉鎖方向に予荷重を受けた無通電状態で開放している圧力制限機能を有する弁かのいずれかとして形成することができる。
【0008】
他の有意義な実施変形例では、ペダルストロークシミュレータが、シミュレータスプリングを備え、このシミュレータスプリングが、一方で操作ペダルもしくはブレーキペダルと結合された荷重伝達部品に支持され、他方で限定的に回転可能に支承された二本アームのレバーの第1のアームに支持され、レバーの第2のアームが、ピストンと協働する。第1のアームは、ハウジングを構成し、このハウジング内に、シミュレータスプリングが配設されている。
【0009】
発明対象の別の有利な形成では、圧力源が、ブレーキペダルと電子制御ユニットの両方によって運転者の要求に依存して操作可能なブレーキブースタと、ブレーキブースタの後に接続されたマスタブレーキシリンダとによって構成されている。この場合、特に、「ブレーキバイワイヤ」モードで、ブレーキペダルとブレーキブースタの間の結合の解除を可能にする手段が設けられている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の更なる特徴及び利点を、2つの例の添付図に関連させて以下の記載で詳細に説明する。
【0011】
図1aに図示した、「ブレーキバイワイヤ」型の自動車の本発明によるブレーキシステムの第1の形成は、本質的にブレーキ操作ユニット10と、ブレーキペダル1と、ペダルストロークシミュレータ2と、電子制御ユニット7と、示されてない、場合によっては油圧制御もしくは調整ユニットを介在させてブレーキ操作ユニット10に接続された車輪ブレーキとから成る。ブレーキ操作ユニット10は、ブレーキブースタ、特に真空ブレーキブースタ3と、ブレーキブースタ3の後に接続されたマスタブレーキシリンダ、特に図示されてないその圧力室に自動車の前記車輪ブレーキが接続されているタンデムマスタシリンダ4と、マスタブレーキシリンダ4に付設された作動油リザーブタンク5とによって構成される。運転者によるブレーキブースタ3の操作をするために使用されるブレーキペダル1は、特に「ブレーキバイワイヤ」モードで、運転者に普通のブレーキペダル感を伝達するペダルストロークシミュレータ2と協働する。特に冗長的に形成された、運転者減速要求を検出するためのセンサ装置6は、ブレーキペダル1の操作に依存して制御信号を発生させるが、この制御信号は、電子制御ユニット7に供給され、この電子制御ユニットの出力信号によって、特に、ブレーキブースタ3に付設された図示されてない電磁石が制御可能であり、この電磁石は、運転者の意思に依存しない、空気圧式の制御弁の操作を可能にし、この制御弁は、ブレーキブースタ3への空気供給を制御する。ブレーキペダル1と連結されたピストンロッド8の端部と前記制御弁の制御ピストンの間に設けられた軸方向の間隙は、「ブレーキバイワイヤ」モードでブレーキペダル1とブレーキブースタ3の間の荷重を伝達する結合の解除を保証する。
【0012】
既に述べたように、「ブレーキバイワイヤ」モードでブレーキペダルに作用する復元力をブレーキブースタ3の操作に依存せずにシミュレート可能にするペダルストロークシミュレータ2は、「ブレーキバイワイヤ」モードでブレーキペダル1とブレーキブースタ3の間の荷重を伝達する結合を解除する際にペダルストロークシミュレータが起動可能であり、「ブレーキバイワイヤ」モード以外でペダルストロークシミュレータが停止可能であるように形成されている。ペダルストロークシミュレータ2の起動並びに停止は、示された形成では、本質的に電磁操作可能な遮断弁14によって遮断可能な油圧式のシリンダ・ピストン装置9によって構成されている電気油圧式の手段によって行なわれる。シリンダ・ピストン装置9は、ピストン11によって画成された油圧の圧力室12と、この圧力室12と接続している油圧の低圧チャンバ13とを備え、この場合、遮断弁14は、既に述べたように接続の遮断もしくは解放を可能にする。電子制御ユニット7の制御信号によって操作可能もしくは切替え可能である遮断弁14は、電磁操作可能な無通電状態で開放している(SO)2方2位置弁(図1b及び1c参照)として形成されている。圧力室12と低圧チャンバ13の間の圧力補償のために、圧力室12に向かって開放している逆止弁15(図1b参照)が役立つ。
【0013】
図1aに図示された第1の有利な形成では、ペダルストロークシミュレータが圧縮バネ16を備え、この圧縮バネは、ブレーキペダル1もしくはこのブレーキペダル1と回転不能に結合された荷重伝達部品17と2本アームのレバー18の間に取り付けられている。二本アームのレバー18は、ブレーキペダル1に対して動軸にこのブレーキペダルによって位置ズレされて限定的に回転可能に支承されており、この場合、レバーの第1のアーム19は、圧縮バネ16のための支持面を構成するのに対して、レバーの第2のアーム20は、ピストン・シリンダ装置9の油圧ピストン11に支持される。
【0014】
前記の荷重伝達部品17には、シミュレータスプリング16の作用下で摩擦成分21が当接する。摩擦成分21は、摩擦面22と協働する。下重伝達部品17に対する摩擦成分21の当接は、ペダルストロークシミュレータ2の操作時に摩擦成分21を摩擦面22に押し付ける荷重成分が生じるように、斜めに配設された当接面23,24によって行なわれる。前記要素16,17,21,22は、特にハウジング25内に配設されており、このハウジングは、特に2本アームのレバー18の第1のアーム19と一体的に形成されている。
【0015】
前記のブレーキシステムの機能方法は、「ブレーキバイワイヤ」システムの技術分野に従事する当業者に公知である。復帰レベル(図1bも参照のこと)に相当する図1aに図示されたブレーキシステムの静止位置では、電気油圧式の装置9の油圧の圧力室12が、無通電状態で開放している遮断弁14を介して低圧チャンバ13と接続されている。ブレーキペダル1の操作時、その運動は、センサ装置6によって検出され、電子制御ユニット7に伝達され、この電子制御ユニットは、同時に前記電磁石と遮断弁14を制御するための制御信号を発生させるので、圧力室12と低圧チャンバ13の間の接続が中断され、これによりペダルストロークシミュレータ2が起動される。この状態は、図1cに概略的に図示されている。
【0016】
車両電子回路の故障時もしくはバッテリ回路故障時は、遮断弁14は、切り替えることができないので、復帰レベルでの制動が行なわれる。ブレーキペダル1の操作時は、2本アームのレバー18は、シミュレータスプリング16の作用下でブレーキペダル1と共に回転するので、電気油圧式の遮断装置9のピストン11は、図面の左に向かって移動され、圧力室12から低圧チャンバ13に作動油を移動させる。
【0017】
図1a〜1cに図示された本発明によるブレーキシステムの第2の形成の場合、電子制御ユニット7は、車両の示されてない駆動エンジンを制御する制御機器30と協働する。制御機器30には、特に、ドア接点31、シート着座検知手段32、又は車両ドアのロック解除をするための遠隔操作33の信号が供給され、(電子制御ユニット7を介して)前記制御ユニット7のための切替え信号として使用される制御信号に加工される。説明した装置の機能方法が、図1a〜1cと関連させて説明したブレーキシステムの機能方法と一致するので、もはやこれを説明する必要はない。
【0018】
本発明の枠内では、当然部分変更も考えられる。その場合、例えば、無通電状態で開放している遮断弁14の代わりに、閉鎖方向に予荷重を受けた無通電状態で開放している圧力制限機能を有する遮断弁を使用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1a】自動車用の本発明によるブレーキシステムの第1の形成の本質的な部分を示す。
【図1b】静止位置もしくは復帰レベルにある図1aによるブレーキシステムの電気油圧式の装置の簡略化した概略図を示す。
【図1c】「ブレーキバイワイヤ」モードの図1aによるブレーキシステムの電気油圧式の装置の簡略化した概略図を示す。
【図2a】自動車用の本発明によるブレーキシステムの第2の形成の本質的な部分を示す。
【図2b】静止位置もしくは復帰レベルにある図2aによるブレーキシステムの電気油圧式の装置の簡略化した概略図を示す。
【図2c】「ブレーキバイワイヤ」モードの図2aによるブレーキシステムの電気油圧式の装置の簡略化した概略図を示す。
【符号の説明】
【0020】
1 ブレーキペダル
2 ペダルストロークシミュレータ
3 ブレーキブースタ
4 マスタブレーキシリンダ
5 作動油リザーブタンク
6 センサ装置
7 電子制御ユニット
8 ピストンロッド
9 シリンダ・ピストン装置
10 ブレーキ操作ユニット
11 ピストン
12 圧力室
13 低圧チャンバ
14 遮断弁
15 逆止弁
16 圧縮バネ
17 荷重伝達部品
18 レバー
19 第1のアーム
20 第2のアーム
21 摩擦成分
22 摩擦面
23 当接面
24 当接面
25 ハウジング
30 制御機器
31 ドア接点
32 シート着座検知手段
33 遠隔操作

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)「ブレーキバイワイヤ」モード以外で車両の車輪ブレーキと接続可能である、ブレーキペダル(1)によって操作可能なブレーキ圧発生器(3,4)と、
b)「ブレーキバイワイヤ」モードで車両の車輪ブレーキと接続可能である、電子制御ユニット(7)によって制御可能な圧力源(3,4,5)と、
c)運転者減速要求を検出するための手段(6)と、
d)「ブレーキバイワイヤ」モードでブレーキペダル(1)に作用する復元力を圧力源の制御に依存せずにシミュレート可能にする、ブレーキペダル(1)と協働するペダルストロークシミュレータ(2)と、
e)「ブレーキバイワイヤ」モードでペダルストロークシミュレータ(2)の起動を可能にし、「ブレーキバイワイヤ」モード以外でペダルストロークシミュレータ(2)の停止を可能にする、電子制御ユニット(7)によって制御可能な電気油圧式の装置(9)と
を有する、自動車用の「ブレーキバイワイヤ」型のブレーキシステムにおいて、
電気油圧式の装置(9)の制御が、運転者減速要求を検出するための手段(6)によって発生させられた信号によって行なわれることを特徴とするブレーキシステム。
【請求項2】
a)「ブレーキバイワイヤ」モード以外で車両の車輪ブレーキと接続可能である、操作ペダルによって操作可能なブレーキ圧発生器と、
b)「ブレーキバイワイヤ」モードで車両の車輪ブレーキと接続可能である、電子制御ユニット(ECU)によって制御可能な圧力源と、
c)運転者減速要求を検出するための手段と、
d)「ブレーキバイワイヤ」モードで操作ペダルに作用する復元力を圧力源の制御に依存せずにシミュレート可能にする、操作ペダルと協働するペダルストロークシミュレータと、
e)「ブレーキバイワイヤ」モードでペダルストロークシミュレータの起動を可能にし、「ブレーキバイワイヤ」モード以外でペダルストロークシミュレータの停止を可能にする、電子制御ユニットによって制御可能な電気油圧式の装置と
を有する、少なくとも1つの駆動エンジンを備えた車両用の「ブレーキバイワイヤ」型のブレーキシステムにおいて、
電気油圧式の装置(9)の制御が制御機器(30)によって発生させられた信号によっておこなわれるように、電子制御ユニット(7)が駆動エンジンを制御するための制御機器(30)と協働することを特徴とするブレーキシステム。
【請求項3】
電気油圧式の装置(9)の制御が、制御機器に供給された車両ドア接点(31)の信号に基づいて行なわれることを特徴とする請求項2に記載のブレーキシステム。
【請求項4】
電気油圧式の装置(9)の制御が、制御機器(30)に供給された車両シート着座検知手段(32)の信号に基づいて行なわれることを特徴とする請求項2に記載のブレーキシステム。
【請求項5】
電気油圧式の装置(9)の制御が、制御機器(30)に供給された車両遠隔操作(33)の信号に基づいて行なわれることを特徴とする請求項1に記載のブレーキシステム。
【請求項6】
電気油圧式の装置が、電磁操作可能な遮断弁(14)によって遮断可能なシリンダ・ピストン装置(9)によって構成され、そのピストン(11)が、荷重を伝達するようにペダルストロークシミュレータ(2)と結合していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のブレーキシステム。
【請求項7】
ピストン(11)が、油圧の圧力室(12)を画成し、この圧力室が、遮断弁(14)を介在させて低圧チャンバ(13)と接続されていることを特徴とする請求項6に記載のブレーキシステム。
【請求項8】
遮断弁(14)が、無通電状態で開放している(SO)弁として形成されていることを特徴とする請求項6又は7に記載のブレーキシステム。
【請求項9】
遮断弁が、閉鎖方向に予荷重を受けた無通電状態で開放している圧力制限機能を有する弁として形成されていることを特徴とする請求項6又は7に記載のブレーキシステム。
【請求項10】
ペダルストロークシミュレータ(2)が、シミュレータスプリング(16)を備え、このシミュレータスプリングが、一方でブレーキペダル(1)もしくはブレーキペダル(1)と結合された荷重伝達部品(17)に支持され、他方で限定的に回転可能に支承された二本アームのレバー(18)の第1のアーム(19)に支持され、レバーの第2のアーム(20)が、ピストン(11)と協働することを特徴とする請求項5〜9のいずれか1つに記載のブレーキシステム。
【請求項11】
第1のアーム(19)が、ハウジング(25)を構成し、このハウジング内に、シミュレータスプリング(16)が配設されていることを特徴とする請求項10に記載のブレーキシステム。
【請求項12】
圧力源が、ブレーキペダル(1)と電子制御ユニット(7)の両方によって運転者の要求に依存して操作可能なブレーキブースタ(3)と、ブレーキブースタ(3)の後に接続されたマスタブレーキシリンダ(4)とによって構成されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1つに記載のブレーキシステム。
【請求項13】
「ブレーキバイワイヤ」モードで、ブレーキペダル(1)とブレーキブースタ(3)の間の結合の解除を可能にする手段()が設けられていることを特徴とする請求項12に記載のブレーキシステム。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【公表番号】特表2008−516832(P2008−516832A)
【公表日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−536187(P2007−536187)
【出願日】平成17年10月14日(2005.10.14)
【国際出願番号】PCT/EP2005/055275
【国際公開番号】WO2006/042827
【国際公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【出願人】(399023800)コンティネンタル・テーベス・アクチエンゲゼルシヤフト・ウント・コンパニー・オッフェネ・ハンデルスゲゼルシヤフト (162)
【Fターム(参考)】