説明

アドレス入力装置およびアドレス入力方法

【課題】アドレスがユーザーにとって不確かであっても容易に且つ速やかに入力することを可能にするナビゲーションシステムにおける「アドレス入力装置およびアドレス入力方法」を提供する。
【解決手段】街路などのアドレスの第1文字が指定されたときに該アドレスが存在する候補市をリスト表示し、所望のアドレスが存在する市を特定することによってアドレス名を正確に且つ能率的に入力できるようになる。ユーザーは少なくとも所望のアドレ名の第1文字は正確に知っているから、市を選択することによって候補アドレスが絞り込まれる。ユーザーは更に第2文字及び更なる文字を入力すれば、候補アドレスを更に絞り込むことができ、容易に所望のアドレスの入力が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーションシステムにおいて目的地のアドレスを入力するアドレス入力装置およびアドレス入力方法に係わり、特に、目的地のアドレスのスペリングがユーザーにとって不確かであっても目的地のアドレスを容易に且つ速やかにナビゲーションシステムに入力するためのアドレス入力装置およびアドレス入力方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ナビゲーションシステムは、ユーザーが選択された目的地に容易に且つ速やかに着けるように旅行案内をする。典型的な例は、車両がナビゲーション機能を持っている場合の車両ナビゲーションシステムである。その様なナビゲーションシステムは、ユーザー又はユーザーの車両の位置を検出し、現在の車両位置の地域に関する地図データをナビゲーションシステムのデータ記憶媒体から読み出す。ナビゲーションシステムは、地図イメージをモニタースクリーン上に表示し、同時にユーザーの現在位置を表すマークをその地図イメージ上に重ねる。目的地がセットされると、ナビゲーションシステムは、出発点から目的地への案内経路をセットするために経路案内機能を始動させ、ユーザーを目的地へ案内する。
【0003】
図1は、ナビゲーションシステムに関連する経路誘導の全体的手続き及びスクリーン表示の例を示す。図1Aは、目的地が指定されていないときに通常用いられるナビゲーションシステムのロケーターマップスクリーン(車両周辺地図表示スクリーン)の例を示す。ナビゲーションシステムは、地図イメージ上で車両が走行しつつある街路(現在の車両位置VP)とその街路の名前とを表示する。ノースポインターNP、地図スケール及び現在の時刻などの他の情報も表示スクリーンで示され得る。
【0004】
図1B−1Fは、ナビゲーションシステムにおいて目的地を指定するためのプロセスの例を示す。図1Bのメインメニュー・スクリーンで「目的地(Destination)」メニューを選択すると、ナビゲーションシステムは、目的地を選択するための入力方法を指定するための図1Cに示されている「下記により目的地を発見する(Find Destination By)」スクリーンを表示する。この「下記により目的地を発見する(Find Destination By)」スクリーンは、目的地を設定するためのいろいろな方法を列挙する。この例では、当該技術分野で公知の「アドレス(Address)」、「交差点(Intersection)」、「興味ある場所(Point of Interest)」、「地図スケール(Map Cursor)」,「最近の経路(Recent Route)」、「アドレスブック(Address Book)」、及び「今日の計画(Today's Plan)」により目的地を設定する方法を表示する。
【0005】
図1Cにおいて例えば「アドレス(Address)」方法を選択すると、ナビゲーションシステムは図1Dでキーボードスクリーンを表示する。ユーザーが「Del Amo」ショッピングモールのアドレス「2525W.Carson」を入力したとすれば、ナビゲーションシステムは図1Eに示されているような「目的地を確かめる(Confirm Destination)」スクリーンを表示する。スクリーン上の名前とアドレスとが正しい目的地を示していれば、ユーザーは次の手続きに進むために「進んで良い(OK to Proceed)」キーを入力する。
【0006】
これにより、図1Fにおいて、ナビゲーションシステムは、目的地すなわちアドレス「2525 W.Carson」への経路を計算して決定する。ナビゲーションシステムは、最も速く目的地に着く道路、なるべく多くの高速道路を使用する経路、或いは有料道路を使用しない経路、などに基づいて目的地への経路を決定する。図1Fの例では、ナビゲーションシステムは経路計算の進行状況をバーグラフで表示する。
【0007】
目的地への経路が決定されると、ナビゲーションシステムは、ユーザーを目的地へ案内するために図1Gに示されているように経路案内を開始する。通常、ナビゲーションシステムは、次の曲がり角と曲がる方向とを示すように強調表示される交差点を示す。ナビゲーションシステムによるその様な経路案内は音声指示も伴なう。曲がる交差点に近づくたびに、ナビゲーションシステムは、その交差点で曲がる方向をユーザーに指示する交差点案内図を自動的に表示する。
【0008】
ナビゲーションシステムは、目的地が例えば100メートル以内などの所定範囲内にあるか否か見出すために現在の目的地までの距離を測定する。ユーザーがその様な所定距離内の目的地に近づいたとき、ナビゲーションシステムは、目的地「Dest」が図1Hに示されているように前方にあることを示す。ナビゲーションシステムは、エンジン停止などの種々の要素に基づいて実際の到着を検出する。
【0009】
上記のように、ナビゲーションシステムにおいて目的地を設定するときに街路名(アドレス:米国等では街路名がアドレスに含まれている)を入力するプロセスがしばしば必要とされる。図2Aは、目的地のアドレスを指定するために街路名を入力するためのナビゲーションシステムのスクリーン上の表示例を示す。この表示例は、図1Dに示されている表示と機能的に同等である。図2Aでは、キーボード28が街路名と街路番号とを入力するために使用され、ウィンドウ27は、ユーザーにより入力された文字又はユーザーにより指定された文字に基づく候補街路名を表示する。
【0010】
街路名を入力するとき、ユーザーは、所望の街路名とそのスペリングとを充分にしっかりと思い出さなければならない。ユーザーが街路の名前を知っていなかったり、又は街路名の正しいスペリングを知っていなければ、ユーザーは所望の目的地をナビゲーションシステムに設定することができないであろう。更に、たとえユーザーが目的地についての正しいスペリングを知っていても、その街路名について全ての文字を入力するのは煩わしくて間違いやすい。
【0011】
上記の欠点を克服するために、増分一致方法(incremental matching method)が提案されている。この方法は、何らかの文字が入力されたならば直ちに候補街路名を探し、そしてユーザーが正しいキーを押すのを助けるために候補街路の入力に不必要な文字キーの使用を禁止にする。この増分一致方法を利用する表示の例が図2Bに示されている。ユーザーは、所望の街路名の始めの4文字として「ASHL」を入力している。使用禁止にされたキーは陰にされ、その使用禁止にされた文字キーは街路名を入力するために使用されることが無い。一方、街路名を入力するために使用される可能性のある文字キーには陰が付加されない。この例では、「ASHL」を先頭の4文字として有する街路名は「ASHLAND CIR」と、「ASHLAND PL」と、「ASHLEAF」と、「ASHLEY CT」と、「ASHLEY PL」しかないので、「E」キー及び「A」キーだけが使用可能にされる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかし、たとえこの増分一致方法が使用されても、ユーザーが始めの数個の文字だけを正しく覚えているにすぎない場合には、ナビゲーションシステムはユーザーが所望の街路名を入力するのを助けるために充分な数のキーを使用禁止にすることができない。上の例では、ユーザーは所望の街路名が「ASH」から始まることだけを覚えていて、残りについては不確かであるかもしれない。その様な場合、ナビゲーションシステムは候補街路名を絞ることができず、従ってユーザーを助けるためにキーボード28上の充分なキーを使用禁止することができない。更に、ユーザーは「ASHLEY」及び「ASHLEAF」などの同じように聞こえる街路名を混同して正しくない街路名を誤って入力する結果になるかもしれない。
【0013】
従って、ナビゲーションシステムにおいて所望の街路名をユーザーが入力するのを補助する能率的で有効な方法が求められている。
【0014】
本発明の目的は、目的地を設定するときに所望のアドレス例えば街路名をすばやく且つ正確に入力するためのナビゲーションシステムのアドレス入力方法及び装置を提供することである。
【0015】
本発明の他の目的は、アドレス例えば街路名のスペリングがユーザーにとって不確かであるときでも所望の街路名を能率的に入力するためのナビゲーションシステムのアドレス入力方法及び装置を提供することである。
【0016】
本発明の他の目的は、ナビゲーションシステムが外国語の環境のもとで動かされるときに目的地としてのアドレスを能率的に入力するためのナビゲーションシステムのアドレス入力方法及び装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
・アドレス入力方法
本発明はナビゲーションシステムにおいて目的地のアドレスを入力するアドレス入力方法であり、予めアドレスの先頭となる文字と、該文字を先頭とするアドレスと、該アドレスが存在する行政区域との対応関係を保持するデータファイルをナビゲーションシステムに記憶するステップ、
目的地のアドレスを特定するために入力された第1文字から始まるアドレスが存在する行政区域を検索してそのリストを表示するステップ、
該リストに基づいて選択された行政区域内の前記第1文字から始まる候補アドレスを前記データファイルを用いて検索してそのリストを表示するステップ、
該候補アドレスリストの中から該目的地のアドレスを選択するステップを有している。
【0018】
上記アドレス入力方法、更に、前記候補アドレスリストを保存するステップ、前記第1文字と、前記目的地のアドレスを選択するステップの前に入力された第2文字とで始まる前記行政区域内の候補アドレスを前記候補アドレスリストより検索して表示するステップを有し、該候補アドレスの中から該目的地のアドレスを選択する。
上記アドレス入力方法、更に、前記第1、第2の文字に続く更なる文字が前記目的地のアドレスを選択する前に入力されたとき、これら文字列で始まる前記行政区域内の候補アドレスを前記候補アドレスリストより検索して表示するステップを備え、該候補アドレスの中から該目的地のアドレスを選択する。
【0019】
上記アドレス入力方法において、前記文字はアルファベットである。また、前記アドレスはアルファベットにより又はアルファベットと数字の組み合わせにより特定される街路名である。また、前記行政区域は市、郡、及び州を含む。
上記アドレス入力方法において、前記文字は日本語のかな文字であり、前記アドレスは住所標記において番地の前に付加される地域の名称であり、前記行政区域は前記地域を含む広範囲の地域である。前記行政区域は日本国の行政システムによって分類されている。
【0020】
・アドレス入力装置
本発明はナビゲーションシステムにおいて目的地のアドレスを入力するアドレス入力装置であり、アドレスの先頭となる文字と、該文字を先頭とするアドレスと、該アドレスが存在する行政区域との対応関係を保持するデータファイルを記憶するデータファイル記憶部、行政区域名のリスト及び候補アドレス名のリストを表示する表示部、文字を入力する文字入力部、表示されたリストより行政区域および候補アドレスを選択する選択部、前記文字入力部から入力された第1文字から始まるアドレスが存在する行政区域を前記データファイルを用いて検索し、その名称リストを前記表示部に表示し、該リストに基づいて前記選択部により選択された行政区域内の前記第1文字から始まる候補アドレスを前記データファイルを用いて検索してそのリストを前記表示部に表示する制御部を備え、前記選択部により前記候補アドレスリストの中から目的地のアドレスを選択する。
【0021】
前記候補アドレスのリストを保存するメモリを備え、前記制御部は、前記第1文字と、前記目的地のアドレスを選択する前に入力された第2文字とで始まる前記行政区域内の候補アドレスを前記候補アドレスリストより検索して前記表示部に表示し、前記選択部により目的地のアドレスを選択する。
また、前記制御部は、前記第1、第2の文字に続く更なる文字が前記目的地のアドレスを選択する前に入力されたとき、これら文字列で始まる前記行政区域内の候補アドレスを前記候補アドレスリストより検索して前記表示部に表示し、前記選択部により目的地のアドレスを選択する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ナビゲーションシステムは、アドレスとしての第1文字が入力されたときに、プリコンパイルされたデータファイルを調べる。ナビゲーションシステムは、該第1文字から始まる街路名を有する市名をリストして表示する。ユーザーは、所望の街路名の少なくとも第1文字を正確に知っているので、市を選択することによって候補街路名は絞り込まれる。ユーザーは更に第2文字及び更なる文字を入力することができ、するとナビゲーションシステムは上記データファイルを使って候補街路名を更に絞り込んで検索表示する。この手続きを反復することにより、ユーザーは、全ての文字を入力することを必要とせずに所望の街路名を容易に且つ迅速に発見することができる。ユーザーは、たとえ街路名のスペリングが不確かでも所望の街路名を容易に且つ速やかに見出すことができる。
すなわち、本発明によれば、目的地を設定するときに所望のアドレス例えば街路名をすばやく且つ正確に入力することができる。また、本発明によれば、アドレス例えば街路名のスペリングがユーザーにとって不確かであるときでも所望の街路名を能率的に入力することができる。また、本発明によれば、ナビゲーションシステムが外国語の環境のもとで動かされるときに目的地としてのアドレスを能率的に入力することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
添付図面を参照して本発明を詳しく説明する。本発明のナビゲーションシステムは、ユーザーにより入力された文字に基づいて候補街路名及び候補市を調べることによりユーザーが所望のアドレス、たとえば街路名を正確に且つ能率的に入力するのを助けるように設計されている。本発明では、街路名データを検索するために行政区域データに関してデータファイルがプリコンパイルされる。この様な行政区域は、郡及び州も含むけれども、以降は「市」と称される。
【0024】
プリコンパイルされたデータファイルはアドレスの先頭となる文字(a〜z)と、該文字を先頭とするアドレス(街路名)と、該街路が存在する行政区域(市)との対応関係を保持する。すなわち、データファイルは所定の第1文字から始まる街路名を各々有する市名のリストを含む。
【0025】
ナビゲーションシステムのアドレス検索コントローラは、ユーザーによって第1文字が入力されるたびに前記データファイル(市名及び第1文字のファイル)を参照する。本発明は、ユーザーが所望の街路名の少なくとも第1文字を正確に知っているという仮定に基づいている。ナビゲーションシステムのアドレス検索コントローラはユーザーがキーボードを通して入力した第1文字から始まる街路名を有する市名のリストを前記データファイルを参照して検索、表示する。ユーザーは、アドレス検索コントローラが市名のリストを表示したならば直ちに市名を選択する。
【0026】
ナビゲーションシステムのアドレス検索コントローラは、市名及び第1文字の前記ファイルを用いて該第1文字から始まる街路名を検索し、選択された市の中の街路名のリストを表示する。街路名のリストが割合に大きければ、ユーザーはスクリーンをスクロールすることによって該リスト中の街路名を調べるよりは第2文字を入力する方を選ぶことができる。ナビゲーションシステムのアドレス検索コントローラは、前記データファイルを用いて該第1及び第2の文字から始まる街路名を検索し、該市の中の街路名のリストを表示する。従って、候補街路名が更に絞り込まれる。上記の手順を反復することによって、ユーザーは、全ての文字を入力することを必要とせずに所望の街路名を容易に且つ速やかに見出すことができる。
【0027】
図3は、本発明を実施するための車両ナビゲーションシステムの構造を示す。該車両ナビゲーションシステムは図解を目的として示されているもので、本発明は他のタイプのナビゲーションシステムにも応用され得る。例えば、本発明は、PDA(パーソナルデジタルアシスタント)装置、無線電話機などの他のハンドヘルド装置、或いはラップトップコンピュータにより具体化される携帯用ナビゲーション装置に応用され得る。
【0028】
該ブロック図において、ナビゲーションシステムは、地図情報を記憶するためのCD−ROM、DVD、ハードディスク又は他の記憶手段(以降、「DVD」)などの地図記憶媒体31を含む。或いは、インターネットなどの通信ネットワークを通してリモートサーバーからその様な地図データをユーザーに提供することができる。ナビゲーションシステムは、該DVDから地図情報を読み出す動作を制御するためのDVD制御ユニット32と、現在の車両位置又はユーザー位置を測定するための位置測定装置33とを含む。例えば、該位置測定装置33は、移動距離を検出するための車両速度センサーと、移動方向を検出するためのジャイロスコープと、位置を計算するためのマイクロプロセッサと、GPS(全地球測位システム)受信装置などを有する。
【0029】
図3のブロック図は、更に、DVD31から読み出された地図情報を記憶する地図情報メモリー34と、DVD31から読み出された興味ある場所(POI:Point Of Interest)情報などのPOIデータベース情報を記憶するデータベース・メモリー35と、メニュー選択操作、拡大/縮小操作、目的地入力操作などを実行するためのリモートコントローラ37と、リモートコントローラ・インターフェース38とを含む。
【0030】
リモートコントローラはメニューを選択したり、選択された機能を実行したりするための典型的な例ではあるけれども、該ナビゲーションシステムは、リモートコントローラを通して行われる同じ操作及び類似の操作を達成するために他の種々の入力方法を含む。例えば、該ナビゲーションシステムは、ダッシュボードに取り付けられたナビゲーションシステムのヘッドユニット上のハードキー及びジョイスティック、表示パネルのタッチスクリーン、及び音声通信手段を含む。
【0031】
図3において、該ナビゲーションシステムは、更に、該システムの上記の複数のユニットをインターフェースで接続するためのバス36と、ナビゲーションシステムの動作全体を制御するためのプロセッサ(CPU)39と、ナビゲーション制御のために必要な経路探索プログラム及び地図マッチング・プログラムなどの種々の制御プログラムを記憶するROM40と、案内経路などの処理結果を記憶するRAM41と、音声通信インターフェース及び音声命令のための音声インターフェース及び案内ユニット(音声案内ユニット)42と、該地図情報に基づいて地図イメージ(地図案内イメージ及び矢印案内イメージ)を発生させるための表示コントローラ43と、該表示コントローラ43により発生させられたイメージを記憶するVRAM44と、メニュー・イメージ/種々のリスト・イメージを発生させるためのメニュー/リスト発生ユニット45と、合成ユニット46と、アドレス検索コントローラ47と、バッファー・メモリー49と、モニター(表示装置)50とを含む。
【0032】
アドレス検索コントローラ47と、地図記憶媒体(DVD)31と、モニター50と、バッファーメモリー49とは、ユーザーが目的地のアドレスを入力するときに街路名を速やかに且つ容易に探索するのを助ける本発明の主要機能を実行する。地図記憶媒体31又は他のメモリーは、本発明を実行する目的のために特別に作られたプリコンパイルされたデータファイルを付加的に含む。アドレス検索コントローラ47は、ユーザーにより指定されたキーボードからの文字を読み、ユーザーにより指定された第1文字から始まるアドレス例えば街路名を有する市名のリストを検索する。
【0033】
ユーザーが該リストから市名を選択すると、アドレス検索コントローラ47は、指定された文字から始まる該選択された市の中の街路名を探索してリスト表示する。ユーザーは、所望の街路名を見つけるために街路名のリストをスクロールし、或いは、所望の街路名の第2文字を入力する。第2文字が指定されると、アドレス検索コントローラ47は直ちにプリコンパイルされたデータファイルを使用して第1及び第2の文字から始まる街路名を検索し、街路名のリストを表示する。
【0034】
この手順を反復することにより、ユーザーは、全ての文字を入力することを必要とせずに所望の街路名を容易に且つ速やかに見つけることができる。この手続きの間、処理に必要な情報は、高速動作を達成するためにバッファーメモリー49に一時的に記憶されている。従って、本発明のアドレス入力方法及び装置は、目的地の所望のアドレスを速やかに且つ容易に検索することができる。
【0035】
図4は、本発明に従ってユーザーがデータベースからアドレス例えば街路名を速やかに且つ容易に検索するのを助けるためのアドレス入力装置の簡単化された構造の例を示す。このブロック図では、本発明の本質的構造を図解するために、図3の構造の中の、本発明の動作に直接関わるコンポーネントが示されている。図4のアドレス入力装置は、DVD或いはハードディスクなどの地図記憶媒体31と、地図情報メモリー34と、アドレス検索コントローラ47と、バッファーメモリー49と、キーボード付きモニター50とを含む。アドレス検索コントローラ47は、CPU39の一部分又は別のマイクロプロセッサであって良い。
【0036】
地図記憶媒体31は、例えば国全体を含む地図情報を記憶する。地図メモリー34は、経路に沿って目的地へ移動するために所定数の街路セグメント・データなどの、地図情報を処理するために必要な量の地図情報を、地図記憶媒体31から繰り返し抽出して記憶する。経路案内プロセス中、その地図情報に基づくイメージがモニター50で表示される。目的地のアドレスを入力するとき、モニター50は、ユーザーがキーボードを通して街路名の文字を選択し得るようにキーボードを表示する。
【0037】
本発明では、地図記憶媒体31は、街路名検索のために特別に作られたデータファイルを含む。換言すれば、市、郡、州など毎に行政区域データに関する街路名データの検索のためにデータファイル(後述)がプリコンパイルされる。そのプリコンパイルされたファイルは、市名及び第1文字のファイルを含み、このファイルは、「a」、「b」、「c」・・・「z」などの可能なアルファベットのうちの1つから始まる街路名を各々有する市名のリストを含む。
【0038】
街路名の第1文字(先頭文字)がユーザーにより指定されると、アドレス検索コントローラ47は、プリコンパイルされたファイルを調べて、その第1文字から始まる街路名を各々有する市名を抽出する。アドレス検索コントローラ47は、ユーザーが該リストから市名を選択するようにモニター50を制御して市名のリストを表示させる。アドレス検索コントローラ47は、選択された市の中の、該第1文字から始まる街路名の全てを抽出して、モニター50にそれらの街路名のリストを表示させる。前記の手続きは、市名及び第1文字のファイルを用いて実行される。
【0039】
ユーザーは、該第1文字から始まる街路名のリストをスクロールし、その街路名のうちの1つが確かであればそれを選択する。或いは、街路名の数が大きい場合には、ユーザーは、求められていない街路名を除くために街路名の第2文字を入力する方を選ぶことができる。アドレス検索コントローラ47は、前記選択された市の中の、該第1及び第2の文字から始まる街路名を検索する。モニター50は検索された街路名のリストを表示し、ユーザーはそのうちの1つを選択することができる。街路名のリストが依然として大きければ、ユーザーは候補街路名を更に絞り込むために第3文字を入力することができる。この手続きを繰り返すことによって、所望の街路名を容易に且つ速やかに見出すことができる。
【0040】
次に、図5−図7の表示例を参照して該街路名入力方法の作用を説明する。図5Aは、本発明のナビゲーションシステムの表示例であり、ここでユーザーは所望の街路名の第1文字を入力する。この例では、ユーザーは、モニター50上のキーボード57を通して街路名ボックス51に第1文字「A」を入力する。該第1文字に基づいて、ナビゲーションシステムのアドレス検索コントローラ47は、第1文字「A」から始まる街路名を有する市名を検索するために地図記憶媒体31のプリコンパイルされたファイルを探索する。
【0041】
アドレス検索コントローラ47は、図5Bに示されているように、得られた市名を市名ボックス53で表示する。市名ボックス53は、図6Aに示されているようにユーザーが市名のリストをスクロールすることを可能にするスクロール・キー55を含む。所望の街路が「タスティン(Tustin)」等の特定の市にあることをユーザーが知っているということが仮定されている。ユーザーは1つ以上の市を選択する。その後、アドレス検索コントローラ47は、選択された市の中の第1文字「A」を有する街路名を検索する。検索された街路名のリストが図6Bに示されているように街路名ボックス58で表示され、それはスクロールキー59を含む。
【0042】
選択された市内の該第1文字「A」から始まる街路名が多すぎれば、ユーザーは街路名ボックス58内の候補街路名を全て見るのがいやになる。代わりに、もしユーザーが第2文字について確信を持っていれば、ユーザーは、図7Aに示されているように第2文字「B」をボックス51に入力する。その後、アドレス検索コントローラ47は、選択されたタスティン市内の第1及び第2の文字「AB」を有する街路名を検索する。検索された街路名のリストが図7Bに示されているように街路名ボックス58で表示される。
【0043】
従って、特定の市内2つの文字が指定されたので、候補街路名は絞り込まれる。例えば、選択された市内で「A」から始まる街路名が50あり得、該市内で「AB」から始まる街路名が6あり得、従って所望の街路名を該リストから容易に選択することができる。この様に、候補市を選択して所望の街路名の文字を付け加えることによって、ユーザーは所望の街路名を容易に且つ速やかに得ることができる。
【0044】
図8は、本発明において目的地のアドレスを指定するためにアドレスたとえば街路名を入力するステップを示すフローチャートである。ステップ101で、ナビゲーションシステムのアドレス検索コントローラ47は、ユーザーにより指定された所望の街路名の第1文字を受け取る。このプロセスは、ユーザーがキーボード57を通して第1文字「A」を入力する図5Aに示されている表示例に対応する。ステップ102で、アドレス検索コントローラ47は該第1入力文字から始まる街路名を有する市の名前をプリコンパイルされたデータファイルを用いて検索する。なお、プリコンパイルされたデータファイルすなわち、アドレスの先頭となる文字と、該文字を先頭とするアドレスと、該アドレスが存在する行政区域との対応関係を保持するデータファイル(図9)が予め作成されて地図記憶媒体31又は他の記憶装置の中に記憶されている。アドレス検索コントローラ47は、このデータファイルを用いて第1文字「A」を有する街路が存在する市を検索し、市名リストを表示する。
【0045】
例えば、プリコンパイルされたデータファイルは、文字「A」から始まる街路名について1,000個の市名エントリーを持つことができる。同様に、「B」乃至「Z」から始まる街路名を有する市名も、プリコンパイルされたデータファイルに格納される。アドレス検索コントローラ47は、図6Aに示されているように該第1文字から始まる街路名を各々有する市名のリストを表示する。この様にして、ステップ103では、ユーザーは図6Aに示されているように該市名のうちの1つを選択する。なぜならば、所望の街路が存在する市の名前をユーザーが知っている可能性が非常に高いからである。
【0046】
その後、アドレス検索コントローラ47は、ステップ104において、選択された市に存在する該第1文字から始まる街路名を前記データファイルを用いて検索し、街路のリストをバッファーメモリー49に記憶すると共に、モニター50に表示する。
このプロセスは、選択された市「タスティン(Tustin)」の中の文字「A」から始まる街路名のリストをアドレス検索コントローラ47が表示している図6Bの表示例に対応する。ユーザーは、該リストをスクロールすることによって街路名を調べ、所望の街路名を該リストから選択すれば街路名の入力が完了する。
しかし、街路名のリストが大きく、あまりにも多くの候補街路名がもたらされる場合には、該街路名リスト中の全ての街路名を調べるのはユーザーにとって煩わしいことであろう。
【0047】
従って、ユーザーはステップ105で所望の街路名の次の(第2の)文字を入力するが、それは図7Aの表示例に対応する。その後、ステップ106で、アドレス検索コントローラ47は、バッファーメモリー49に記憶されている街路名リストを参照して前記選択された市内に存在する該第1及び第2の文字から始まる街路名を検索して表示する。
【0048】
ステップ107で、上記プロセスを通して所望の街路名が見出されたか否か判定される。まだ街路名のリストが大きく、多くの候補街路名がもたらされる場合には、ステップ105に戻り、所望の街路名の次の(第3の)文字を入力し、アドレス検索コントローラ47は、ステップ106でバッファーメモリー49に記憶されている街路名リストを参照して該第1、第2、第3の文字列で始まる街路名を検索して表示する。以後、ユーザーが特定の街路名を選択するまで次の文字を入力し、ユーザーが街路名リストより特定の街路名を選択すれば、所望の街路名がステップ106を通して見出されたことを意味する。その後、ユーザーは、目的地の完全なアドレスを指定するために、選択した街路名の街路番号を入力する。ナビゲーションシステムはステップ108で該目的地を確かめて該目的地への経路を計算するが、これは図1E及び1Fの表示例に対応する。その後、ナビゲーションシステムは図1G及び1Hに示されている目的地への経路案内を行い、プロセスは終了する。
【0049】
図9は、プリコンパイルされたデータファイルの構造とそれらのファイル間の関係との例を示す概略図である。上記のように、本発明は、アドレス入力操作を行うために特別に作られたプリコンパイルされたデータファイルを利用する。このデータファイルは図9に示されているように、(1)街路などのアドレスの先頭となる文字と、(2)該文字を先頭とする複数のアドレス(街路名)と、(3)該街路が存在する複数の市との対応関係を保持するデータファイルである。
【0050】
図9のデータファイルは、図5B及び図6Aの表示例で示されているようにユーザーにより指定された第1文字から始まる街路名を有する市名を検索するために使用される。図9のデータファイルでは、街路名は第1文字により分類され、各街路名は該街路名を有する市名にリンクされる。すなわち、図9の例においてデータファイルは、第1文字コラム61と、街路名コラム63と、市名コラム65とを有する。
【0051】
第1文字コラム61は、国中の全ての街路名の第1文字、すなわち全てのアルファベットa−zの各々を列挙している。図示されてはいないが、第1文字コラム61は数字0−9を含むこともできる。街路名コラム63は、第1文字により分類された国中の全ての街路名を列挙する。市名コラム65は、各街路名について市名を列挙し、これにより、列挙された市が特定の街路名を有することを示す。
【0052】
第1文字コラム61の文字「a」に関しては、文字「a」から始まる「Abbey」、「Abbot」・・・「Avenida」などの街路名の全てが街路名コラム63に列挙されている。更に、市名コラム65内の市名は街路名コラム63内の各街路名にリンクされている。例えば、市A、P、S及びZは街路名「Abbot」を有するので、これらの市は該ファイルにおいて街路名「Abbot」にリンクされる。他の文字「b」、「c」・・・「z」から始まる街路名も上記の方法と同じ方法で分類される。
【0053】
ユーザーが第1文字を入力して特定の市を選択し、図7Aに示されているように第2の又はそれ以上の文字を入力すると、アドレス検索コントローラ47は、選択された市の候補街路名を検索して表示する。例えば、ユーザーが図5Aに示されているように第1文字「A」を入力して図6Aに示されているように「Tustin」市を選択すると、アドレス検索コントローラ47は、図9のデータファイルを用いてTustin市に存在する全てのAで始まる街路名リストを検索してバッファーメモリー49に記憶すると共に、図6Bに示すように表示する。ここで、図7Aに示されているように第2文字「B」を更に入力すれば、アドレス検索コントローラ47は、前記検索してバッファーメモリー49に記憶してある街路名リストを用いて「Tustin」市に対応する「AB」から始まる候補街路名を求めて図7Bに示すように表示する。
【0054】
以上は米国において本発明を適用した場合であるが、日本国で適用することもできる。この場合、文字はアルファベットでなく、かな/カタカナとなる。また、アドレスは日本の住所標記において番地の前に記される地域の名称(旭丘、淺川町、芦田、淡路町、…)である。市は前記地域が存在する広い地域であり、市に限らず、区、郡、…でもよい。これら市、区、郡、…、は日本国の行政システムによって分類されている行政区域である。
図10はアドレス名の例であり、「はごろも市」に存在する「さ」で始まる6個のアドレスの例であり、この6個のアドレスは漢字表記すれば
幸町
更科
坂下町
佐竹町
沢の鶴
佐代楢町
である。
アドレスの先頭文字として「さ」が入力されると、アドレス検索コントローラ47は、データファイルを参照して該「さ」で始まるアドレスを有する全市のリストを検索して図6Aに示すように表示し、その中から「はごろも市」が選択されると、アドレス検索コントローラ47は、データをファイルを参照して該「はごろも市」に存在する上記6個の「さ」で始まるアドレスを検索してバッファーメモリーに記憶すると共に図6Bに示すように表示する。
【0055】
上記のように、本発明によれば、ナビゲーションシステム(アドレス検索コントローラ47)は、第1文字がユーザーにより入力されると、プリコンパイルされたデータファイルを調べる。アドレス検索コントローラ47は、ユーザーにより指定された第1文字から始まるアドレス(たとえば街路名)が存在する市の市名リストをデータファイルを用い検索して表示する。ユーザーは所望の街路名の少なくとも第1文字は正確に知っているので、市を選択することによって候補街路名が絞り込まれる。この際、アドレス検索コントローラ47は選択された市に存在する第1文字で始まる街路のリストを作成してバッファーメモリー49に記憶すると共に該リストをモニター50に表示する。
ユーザーは第2文字及びそれ以上の文字を更に入力することができ、そのときアドレス検索コントローラ47はバッファーメモリー49に記憶した街路リストを用いて候補街路名を更に絞り込んで表示する。このプロセスを反復することにより、ユーザーは、全ての文字を入力することを必要とせずに所望のアドレス(街路名)を容易に且つ速やかに見出すことができる。ユーザーは、アドレス(街路名)のスペリングが不確かであっても、所望のアドレス(街路名)を容易に且つ速やかに見出すことができる。
【0056】
本発明は本書で好ましい実施態様と関連して記載されているが、本発明の範囲から逸脱せずに種々の改変及び変形をなし得ることを当業者は容易に理解するであろう。その様な改変及び変形は、添付されている請求項及びそれらの同等物の範囲内にあると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】目的地を指定し、その目的地への経路を決定し、ユーザーをその目的地へ案内するためのナビゲーションシステムのプロセス及びスクリーン表示の例を示す概略図である。
【図2】増分一致方法(incremental matching method)により所望の目的地の街路名を入力する入力法の説明図である。
【図3】本発明を実施する車両ナビゲーションシステムの構造の例を示すブロック図である。
【図4】ユーザーが目的地を設定するときに所望の街路名を入力するのを補助するための本発明のナビゲーションシステムの重要な部分を示すブロック図である。
【図5】本発明の街路名を入力するためのナビゲーションシステムの第1の表示例である。
【図6】本発明の街路名を入力するためのナビゲーションシステムの第2の表示例である。
【図7】本発明の街路名を入力するためのナビゲーションシステムの第3の表示例である。
【図8】本発明のナビゲーションシステムにおいて所望の街路名を入力するための操作手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明に組み込まれるプリコンパイルされたデータファイルの構造説明図である。
【図10】本発明の入力方法が日本国の行政区域体系及び日本語に対して使用されるときのアドレス説明図である。
【符号の説明】
【0058】
31 地図情報(DVD、ハードディスク)
34 地図情報(地図メモリー)
47 アドレス検索コントローラ
49 バッファーメモリー
50 モニター


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナビゲーションシステムにおいて目的地のアドレスを入力するアドレス入力方法において、
予めアドレスの先頭となる文字と、該文字を先頭とするアドレスと、該アドレスが存在する行政区域との対応関係を保持するデータファイルをナビゲーションシステムに記憶するステップ、
目的地のアドレスを特定するために入力された第1文字から始まるアドレスが存在する行政区域を検索してそのリストを表示するステップ、
該リストに基づいて選択された行政区域内の前記第1文字から始まる候補アドレスを前記データファイルを用いて検索してそのリストを表示するステップ、
該候補アドレスリストの中から該目的地のアドレスを選択するステップ、
を有することを特徴とするアドレス入力方法。
【請求項2】
前記候補アドレスリストを保存するステップ、
前記第1文字と、前記目的地のアドレスを選択するステップの前に入力された第2文字とで始まる前記行政区域内の候補アドレスを前記候補アドレスリストより検索して表示するステップ、
を有し、該候補アドレスの中から該目的地のアドレスを選択することを特徴とする請求項1記載のアドレス入力方法。
【請求項3】
前記第1、第2の文字に続く更なる文字が前記目的地のアドレスを選択する前に入力されたとき、これら文字列で始まる前記行政区域内の候補アドレスを前記候補アドレスリストより検索して表示するステップ、
を有し、該候補アドレスの中から該目的地のアドレスを選択することを特徴とする請求項2記載のアドレス入力方法。
【請求項4】
前記文字はアルファベットである、ことを特徴とする請求項1乃至3記載のアドレス入力方法。
【請求項5】
前記アドレスはアルファベットにより、又はアルファベットと数字の組み合わせにより特定される街路名である、ことを特徴とする請求項4記載のアドレス入力方法。
【請求項6】
前記行政区域は市、郡、及び州を含む、ことを特徴とする請求項5記載のアドレス入力方法。
【請求項7】
前記文字は日本語のかな文字であり、前記アドレスは住所標記において番地の前に記される地域の名称であり、前記行政区域は前記地域を含む広範囲の地域である、ことを特徴とする請求項1乃至3記載のアドレス入力方法。
【請求項8】
前記行政区域は日本国の行政システムによって分類されている、ことを特徴とする請求項7に記載のアドレス入力方法。
【請求項9】
ナビゲーションシステムにおいて目的地のアドレスを入力するアドレス入力装置において、
アドレスの先頭となる文字と、該文字を先頭とするアドレスと、該アドレスが存在する行政区域との対応関係を保持するデータファイルを記憶するデータファイル記憶部、
行政区域名のリスト及び候補アドレス名のリストを表示する表示部、
文字を入力する文字入力部、
表示されたリストより行政区域および候補アドレスを選択する選択部、
前記文字入力部から入力された第1文字から始まるアドレスが存在する行政区域を前記データファイルを用いて検索し、その名称リストを前記表示部に表示し、該リストに基づいて前記選択部により選択された行政区域内の前記第1文字から始まる候補アドレスを前記データファイルを用いて検索してそのリストを前記表示部に表示する制御部、
を備え、前記選択部により前記候補アドレスリストの中から目的地のアドレスを選択することを特徴とするアドレス入力装置。
【請求項10】
前記候補アドレスのリストを保存するメモリを備え、
前記制御部は、前記第1文字と、前記目的地のアドレスを選択する前に入力された第2文字とで始まる前記行政区域内の候補アドレスを前記候補アドレスリストより検索して前記表示部に表示し、前記選択部により目的地のアドレスを選択することを特徴とする請求項9記載のアドレス入力装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記第1、第2の文字に続く更なる文字が前記目的地のアドレスを選択する前に入力されたとき、これら文字列で始まる前記行政区域内の候補アドレスを前記候補アドレスリストより検索して前記表示部に表示し、前記選択部により目的地のアドレスを選択することを特徴とする請求項10記載のアドレス入力装置。
【請求項12】
前記文字入力部より入力する文字はアルファベットである、ことを特徴とする請求項10乃至12記載のアドレス入力装置。
【請求項13】
前記アドレスはアルファベットにより又はアルファベットと数字の組み合わせにより特定される街路名である、ことを特徴とする請求項12記載のアドレス入力装置。
【請求項14】
前記行政区域は市、郡、及び州を含む、ことを特徴とする請求項13記載のアドレス入力装置。
【請求項15】
前記文字入力部より入力する文字は日本語のかな文字であり、前記アドレスは住所標記において番地の前に記される地域の名称であり、前記行政区域は前記地域を含む広範囲の地域である、ことを特徴とする請求項9乃至11記載のアドレス入力装置。
【請求項16】
前記行政区域は日本国の行政システムによって分類されている、ことを特徴とする請求項15に記載のアドレス入力装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−285975(P2006−285975A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−62268(P2006−62268)
【出願日】平成18年3月8日(2006.3.8)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】