説明

ガラス基板熱処理用セッター及びその製造方法

【課題】ガラス基板の熱処理温度域で繰返し使用しても反り変形が発生しにくいガラス基板熱処理用セッター及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】ガラス基板熱処理用セッターは、板状の無機耐熱材料からなり、一方の面にガラス基板を載置して熱処理するためのガラス基板熱処理用セッターにおいて、ガラス基板を載置する載置面の表面から内部に向かって5μm離れた位置でのK2Oが1〜5質量%であり、且つ、載置面の表面から内部に向かって1mm離れた位置でのK2Oが0.8質量%未満であることを特徴とする。
また、ガラス基板熱処理用セッターの製造方法は、板状の無機耐熱材料からなり、一方の面にガラス基板を載置して熱処理するガラス基板熱処理用セッターの製造方法において、板状の無機耐熱材料又はその前駆体材料の一方又は両方の面に、外部の供給源からKイオンを注入することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大型のガラス基板熱処理用セッターに関し、特にプラズマディスプレイパネル(以下、PDPと称す)等に使用される大型のガラス基板を、載置面に直接載置して加熱炉に導入する平板状のガラス基板熱処理用セッターに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表示デバイスの多様化が進む中で、CRTに替わって大画面の平面ディスプレイが表示デバイスの主流になりつつある。その代表格であるPDPは、前面と背面とに2枚のガラス基板を対向配置し、上下を両ガラス基板で、側方を隔壁で挟まれた100〜150μmのセルにHe、Ne等の希ガスを封じ込め電圧の印加によりガス放電させて文字や画像を表示するもので、表示画面の大きさに比して薄型であることを特徴とする。例えば、表示画面が42インチのPDPモジュールは、縦520mm、横920mm、奥行50mm程度の矩形のパネルである。
【0003】
PDP用ガラス基板には、一般に厚さ3mm弱の平板状のソーダライム系ガラスや高歪点ガラスが用いられ、このガラス基板の上に電極、誘電体、蛍光体等を形成するためにペーストが塗布される。塗布されたペーストをガラス基板に定着させるために、ガラス基板は熱処理用セッター上に載置され、ローラーハースキルン等の加熱炉において450〜650℃の温度域で熱処理が施される。
【0004】
このガラス基板熱処理用セッターとして、例えば、SiO2、Al23、Li2O、P25、TiO2、ZrO2を主成分とし、熱膨張係数が15×10-7/K以下の結晶化ガラスからなり、載置面の平坦度が0.3%以下であり、かつ、載置面の表面粗さがRa値で0.1〜1μmの範囲にあるセッターが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
また、別の熱処理用セッターとして、結晶相としてβ−スポジュメン固溶体を含有するLi2O−Al23−SiO2系結晶化ガラス板からなり、ガラス基板を載置する面の表面積が14000cm2以上であるセッターが開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0006】
また、更に別の熱処理用セッターとして、表面の光沢度が5度以上であり、ペタライト(Li2O・Al23・8SiO2)系セラミックス、β−スポジュメン(Li2O・Al23・4SiO2)系セラミックス又はβ−ユークリプタイト(Li2O・Al23・2SiO2)系セラミックスからなるセッターが開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
【特許文献1】特開2002−114537号公報
【特許文献2】特開2004−192205号公報
【特許文献3】特開2005−180743号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記した特許文献1〜3に記載の熱処理用セッターは、ガラス基板の熱処理温度域で繰返し使用すると載置面が凸になるような反り変形が生じ、使用時間と共にその反り変形が大きくなる。この反り変形が大きくなると、ガラス基板がセッターの反り変形に倣って変形してしまう。さらに、ローラーハースキルンで熱処理を行った場合、セッターをローラーで搬送する際に、セッターとローラーの接触面積が小さくなるため、正常に搬送されなくなるだけでなく、セッターがローラーに引っ掛かり、最悪の場合、ローラーやセッターが破損して焼成炉を停止しなければならなくなる事態に陥る虞があった。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、ガラス基板の熱処理温度域で繰返し使用しても反り変形が発生しにくいガラス基板熱処理用セッター及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者等は、セッターの反り変形の原因が、熱処理中に発生するガラス基板中のアルカリ成分(特にK2O成分)のセッターへの拡散反応によるものであることを突き止めた。すなわち、PDP用ガラス基板は、通常K2Oを5〜14質量%程度含んでいるため、セッターの載置面に直接ガラス基板を載せて450〜650℃にした焼成炉で熱処理を行うと、ガラス基板中のKイオンが、ガラス基板と密着したセッターへ拡散する。そのため、セッターの載置面での結晶組成やマトリックスガラス相組成が変化し、載置面の表面と内部とで体積差が生じて反り変形を引き起こす。
【0010】
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、載置面の表面近傍のK2Oの含有量を多くすることによって、ガラス基板の熱処理温度域で繰返し使用しても反り変形が発生しにくくなることを見出し、本発明として提案するものである。
【0011】
すなわち、ガラス基板熱処理用セッターは、板状の無機耐熱材料からなり、一方の面にガラス基板を載置して熱処理するためのガラス基板熱処理用セッターにおいて、ガラス基板を載置する載置面の表面から内部に向かって5μm離れた位置でのK2Oが1〜5質量%であり、且つ、載置面の表面から内部に向かって1mm離れた位置でのK2Oが0.8質量%未満であることを特徴とする。
【0012】
また、ガラス基板熱処理用セッターの製造方法は、板状の無機耐熱材料からなり、一方の面にガラス基板を載置して熱処理するガラス基板熱処理用セッターの製造方法において、板状の無機耐熱材料又はその前駆体材料の一方又は両方の面に、外部の供給源からKイオンを注入することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明のガラス基板熱処理用セッターは、板状の無機耐熱材料からなり、好ましくは結晶化ガラス又はセラミック焼結体からなり、一方の面にガラス基板を載置して熱処理するためのガラス基板熱処理用セッターであって、ガラス基板を載置する載置面の表面から内部に向って5μm離れた位置でのK2Oが1質量%以上であるため、ガラス基板の熱処理温度域で繰返し使用しても反り変形が発生しにくくなる。すなわち、載置面の表面から内部に向って5μm離れた位置でのK2Oが1質量%より少ないと、セッターとガラス基板のK2Oの濃度差が大きくなるため、ガラス基板中のKイオンが、ガラス基板と密着したセッターへ拡散しやすくなり、セッター表面近傍の結晶相やガラス相の組成が変化して、セッターの表面近傍と内部とで熱膨張差が大きくなるからである。また、5質量%よりも多いと、ガラス基板とセッターもしくは、熱処理炉の搬送ローラーとセッターが融着しやすくなるため好ましくない。また、表面と内部との体積差が大きくなりすぎて、セッター表面にクラックが発生しやすくなるため好ましくない。5μm離れた位置でのK2Oの好ましい範囲は、1.0〜5質量%であり、より好ましい範囲は、1.2〜4質量%である。
【0014】
また、内部のK2Oの含有量、すなわち載置面の表面から内部に向って1mm離れた位置でのK2Oが0.8質量%未満であるため、軟化変形しにくく、セッターの耐熱性が損なわれにくい。
【0015】
上記した構成において、熱処理用セッターがLiを含有する場合、具体的には結晶化ガラスが、結晶相としてβ−ユークリプタイト、βスポジュメン、β−石英固溶体又はβ−スポジュメン固溶体を含有するLi2O−Al23−SiO2系結晶化ガラスであり、或いは、セラミック焼結体が、結晶相としてペタライト、β−ユークリプタイト、β−スポジュメン、β−石英固溶体又はβ−スポジュメン固溶体を含有するLi2O−Al23−SiO2系セラミック焼結体である場合、載置面の表面から内部に向って5μm離れた位置でのK2Oが1質量%より少ないと、セッター中のLiとガラス基板中のKとのイオン交換反応により、ガラス基板からセッター中へのKイオンの拡散が増大するため、より一層反り変形が大きくなる。従って、Liを含む材料からなるセッターの載置面表面のK2Oを多くすれば、ガラス基板の熱処理過程におけるイオン交換反応を防止でき、セッターの反り変形を抑制する効果が大きいものとなる。
【0016】
上記した構成において、結晶化ガラス又はセラミック焼結体がLi2Oを1〜10質量%含有することが好ましい。Li2O含有量は、ガラス基板の熱処理過程におけるイオン交換反応を抑制するために、出来るだけ少ないことが良く、具体的には10質量%以下であることが好ましいが、急加熱・急冷却による破損がないようにするために、Li2O−Al23−SiO2系の低膨張結晶又は負膨張結晶を多く析出させ、セッターの熱膨張係数を25×10-7×/K以下とする必要があることから、Li2Oの含有量は1質量%以上必要である。
【0017】
また、ガラス基板が、PDP用ガラス基板であり、K2Oを3質量%以上含有するガラスからなる場合、載置面の表面から内部に向って5μm離れた位置でのK2Oが1質量%より少ないと、ガラス基板とセッターとのK2Oの濃度差が大きくなるため、ガラス基板からセッター中へのKイオンの拡散が増大し、より一層反り変形が大きくなる。
【0018】
従って、セッターの載置面表面のK2Oを多くすれば、セッターの反り変形を抑制する効果が大きいものとなる。尚、PDP用ガラス基板のK2Oは、その含有量が多すぎると歪点が低くなりすぎるため、最大でも15質量%に制限される。
【0019】
また、載置面の面積が8500cm2以上であるような大型のセッターの場合、特に反り変形が大きくなるため、上記したように、載置面の表面から内部に向って5μm離れた位置でのK2Oが1質量%より多いことが好ましい。また、ガラス基板の肉厚が2mm以下の場合にも、熱処理時のセッターの変形に倣って、ガラス基板の反り変形がより発生しやすいため、上記した構成にすることによる効果が一層大きくなる。
【0020】
上記したガラス基板熱処理用セッターは、板状の無機耐熱材料又はその前駆体材料の一方又は両方の面に、外部の供給源からKイオンを注入するため、内部のK2Oの含有量を増加させずにセッターの耐熱性を損なうことなく、載置面の表面近傍だけのK2Oの含有量を増加させることができる。具体的には、載置面の表面から内部に向って1mm離れた位置でのK2Oが0.8質量%未満で、且つ載置面の表面から内部に向って5μm離れた位置でのK2Oが1質量%以上となる。また、Kイオンの注入によって、表面に圧縮応力層を形成できるため、セッターの機械的強度を増大させることができる。
【0021】
上記した製造方法において、板状の無機耐熱材料が、結晶化ガラス又はセラミック焼結体であることが好ましい。尚、結晶化ガラスの前駆体材料は結晶性ガラスであり、セラミック焼結体の前駆体材料は粉末集積体である。
【0022】
上記した製造方法において、外部の供給源がK2Oを含有する板状体もしくは粒状体であり、より好ましくは5質量%以上のK2Oを含有する板状体もしくは粒状体であることが好ましく、この板状体もしくは粒状体を載置面に接触させた状態で、500〜900℃の温度で熱処理を行うことが好ましい。このようにすれば、結晶化ガラス又はセラミック焼結体を作製する際に使用する熱処理設備で上記熱処理を行うことができ、特別な設備を使用する必要がないため、熱処理による費用増を抑制することができる。
【0023】
また、板状体もしくは粒状体のK2Oが5質量%よりも少ないと、セッターとのK2Oの濃度差が小さくなりすぎて、載置面の表面から内部に向って5μm離れた位置でのK2Oを1質量%以上とすることができない。もしくはできたとしても長い時間を要するため、結果として安価にセッターを供給することができなくなる。また、熱処理温度が500℃よりも低いと、Kイオンの拡散が起こりにくく、載置面の表面から内部に向って5μm離れた位置でのK2Oを1質量%以上とすることができない。もしくはできたとしても長い時間を要するため、結果として安価にセッターを供給することができなくなる。熱処理温度が900℃よりも高いと、板状体もしくは粒状体がセッターに融着してしまうため好ましくない。
【0024】
上記した製造方法において、K2Oを含有する板状体もしくは粒状体を、結晶性ガラス又は粉末集積体の表面に接触させた状態で、結晶化又は焼結と同時にKイオンの拡散を行ってもよい。このようにすれば、結晶化や焼結に加えて熱処理工程を増やすこと無く、Kイオンの拡散を行うことができるため、熱処理による費用増を最小限に抑制することができる。
【0025】
上記した製造方法において、結晶性ガラス、結晶化ガラス、粉末集積体又はセラミック焼結体がLiイオンを含有する材料からなり、特に、Li2Oで1〜10質量%含有する材料からなると、Kイオンの拡散が、Liイオンの減少を伴うイオン交換反応となるため、Kイオンの拡散がさらに容易に行われ、載置面の表面から内部に向って5μm離れた位置でのK2Oを1質量%以上とすることが容易となる。
【0026】
また、K2Oを含有する板状体としては、具体的に、K2Oを5〜15質量%含有する非晶質ガラス板、KAlSiO4、KNa3(AlSiO44、KAl2Si26などの結晶を含むセラミック板等が使用可能である。
【0027】
また、K2Oを含有する粒状体としては、具体的に、K2Oを5〜15質量%含有する非晶質ガラスの粒状体、KAlSiO4、KNa3(AlSiO44、KAl2Si26などの結晶を含むセラミックスの粒状体等が使用可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下に、本発明のガラス基板熱処理用セッターを、実施例を用いて詳細に説明する。表1は、本発明の実施例1〜4及び比較例1、2を示す。
【0029】
【表1】

【0030】
実施例1、2及び比較例1の結晶化ガラスは、日本電気硝子株式会社製透明結晶化ガラス、ネオセラムN−0(30〜600℃での熱膨張係数:0×10-7/K、Li2Oの含有量:4質量%、K2O:0.3質量%)からなる。また、実施例3、4及び比較例2のセラミックス焼結体は、ペタライト結晶を70質量%含有するLi2O−Al23−SiO2系セラミック焼結体(30〜600℃での熱膨張係数:10×10-7/K、Li2O含有量:2.5質量%、K2O:0.3質量%)からなる。また、実施例の結晶化ガラス及びセラミック焼結体は、1250×700×5mmの寸法を有し、それらの両面(載置面)に接触するように、結晶化ガラスやセラミック焼結体と略同一サイズの2枚のPDP用高歪点ガラス板(日本電気硝子株式会社製PP−8、K2O:10質量%含有)で挟み、表に示す条件で熱処理を行った。尚、比較例1、2は、上記熱処理を行わなかった。
【0031】
載置面の表面から1mm及び5μmの位置のK2O量は、K2O量が既知の上記熱処理前の結晶化ガラス又はセラミック焼結体を標準試料として、EPMA分析装置(日本電子社製)を用い、それらの断面を表面から内部に向ってライン分析(線分析)して測定した。
【0032】
反り変形は、1250×700×5mm(載置面の面積:8750cm2)のサイズのセッターの載置面の略中央部に、1000×560×2.8mmのサイズのPDP用高歪点ガラス(日本電気硝子株式会社製PP−8、K2O:10質量%含有)を載置し、600℃で2週間加熱した後、セッターの載置面形状を、3次元形状測定装置を用いて測定し、最高部と最低部との高低差で評価した。
【0033】
表1からわかるように、実施例1〜4は、いずれも反り変形が発生しなかった。それに対し、比較例1、2は、いずれも反り変形が発生した。
【産業上の利用可能性】
【0034】
以上説明したように、本発明のガラス基板熱処理用セッターは、PDPだけでなく、液晶ディスプレイ、FED等のフラットパネルディスプレイに使用されるガラス基板の熱処理用セッターとして好適である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状の無機耐熱材料からなり、一方の面にガラス基板を載置して熱処理するためのガラス基板熱処理用セッターにおいて、ガラス基板を載置する載置面の表面から内部に向かって5μm離れた位置でのK2Oが1〜5質量%であり、且つ、載置面の表面から内部に向かって1mm離れた位置でのK2Oが0.8質量%未満であることを特徴とするガラス基板熱処理用セッター。
【請求項2】
板状の無機耐熱材料が、結晶化ガラス又はセラミック焼結体であることを特徴とする請求項1に記載のガラス基板熱処理用セッター。
【請求項3】
結晶化ガラスが、結晶相としてβ−ユークリプタイト、β−スポジュメン、β−石英固溶体又はβ−スポジュメン固溶体を含有するLi2O−Al23−SiO2系結晶化ガラスであり、セラミック焼結体が、結晶相としてペタライト、β−ユークリプタイト、β−スポジュメン、β−石英固溶体又はβ−スポジュメン固溶体を含有するLi2O−Al23−SiO2系セラミック焼結体であることを特徴とする請求項2に記載のガラス基板熱処理用セッター。
【請求項4】
無機耐熱材料がLi2Oを1〜10質量%含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のガラス基板熱処理用セッター。
【請求項5】
ガラス基板が、PDP用ガラス基板であり、K2Oを3〜15質量%含有するガラスからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のガラス基板熱処理用セッター。
【請求項6】
載置面の面積が8500cm2以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のガラス基板熱処理用セッター。
【請求項7】
板状の無機耐熱材料からなり、一方の面にガラス基板を載置して熱処理するガラス基板熱処理用セッターの製造方法において、板状の無機耐熱材料又はその前駆体材料の一方又は両方の面に、外部の供給源からKイオンを注入することを特徴とするガラス基板熱処理用セッターの製造方法。
【請求項8】
板状の無機耐熱材料が結晶化ガラス又はセラミック焼結体であり、前駆体材料が結晶性ガラス又は粉末集積体であることを特徴とする請求項7に記載のガラス基板熱処理用セッターの製造方法。
【請求項9】
外部の供給源がK2Oを含有する板状体もしくは粒状体であることを特徴とする請求項7又は8に記載のガラス基板熱処理用セッターの製造方法。
【請求項10】
板状体もしくは粒状体のK2Oが5質量%以上であることを特徴する請求項9に記載のガラス基板熱処理用セッターの製造方法。
【請求項11】
2Oを含有する板状体もしくは粒状体を一方又は両方の面に接触させた状態で、500〜900℃の温度で熱処理し、Kイオンの拡散を行うことを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載のガラス基板熱処理用セッターの製造方法。
【請求項12】
2Oを含有する板状体もしくは粒状体を、板状の前駆体材料の一方又は両方の面に接触させた状態で、結晶化又は焼結と同時にKイオンの拡散を行うことを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載のガラス基板熱処理用セッターの製造方法。
【請求項13】
Kイオンの拡散が、Liイオンの減少を伴うイオン交換であることを特徴とする請求項7〜12のいずれかに記載のガラス基板熱処理用セッターの製造方法。

【公開番号】特開2008−30977(P2008−30977A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−203867(P2006−203867)
【出願日】平成18年7月26日(2006.7.26)
【出願人】(000232243)日本電気硝子株式会社 (1,447)
【Fターム(参考)】