ガラス容器の検査機
【課題】垂直、水平及びその他の角度のクラック(亀裂)を膨れから区別することができるガラス容器の検査装置を提供すること。
【解決手段】ガラス容器の口部の“膨れ”を“亀裂”から区別するための装置。複数の隣接する帯内の対象物中心を判定する制御装置によって、1つの列内の対象物の各々の中心が判定される。対象物中心を最も多く有する帯が判定され、最も多くの対象物中心を有する帯内の対象物が、残りの帯から削除される。当該制御装置は、各帯内の対象物が特有のものとなるまで、対象物中心を最も多く有する帯の残りの部分を繰り返し判定し且つ残りの帯から対象物中心を最も多く有する帯の残りの部分内の対象物を削除する。各帯内の対象物の最大離隔距離が規定され、この離隔距離に基づいて、“亀裂”が“膨れ”から区別されるであろう。
【解決手段】ガラス容器の口部の“膨れ”を“亀裂”から区別するための装置。複数の隣接する帯内の対象物中心を判定する制御装置によって、1つの列内の対象物の各々の中心が判定される。対象物中心を最も多く有する帯が判定され、最も多くの対象物中心を有する帯内の対象物が、残りの帯から削除される。当該制御装置は、各帯内の対象物が特有のものとなるまで、対象物中心を最も多く有する帯の残りの部分を繰り返し判定し且つ残りの帯から対象物中心を最も多く有する帯の残りの部分内の対象物を削除する。各帯内の対象物の最大離隔距離が規定され、この離隔距離に基づいて、“亀裂”が“膨れ”から区別されるであろう。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス容器の欠陥の有無を検査する装置に関し、更に特定すると、半透明なガラス容器内の亀裂(割れ目)を検査する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ガラス容器工業においては、ガラスの小さな割れ目又は割れは、“亀裂欠陥”と称される。亀裂は、ミリメートル未満から数百ミリメートルの範囲に亘り且つ垂直方向から水平方向のあらゆる方向に配向し得る。ガラスは、本来、結晶構造ではなく、殆どの亀裂は、大まかには、主としてその位置におけるガラスの形状によって決まる空間内のある向きの面に沿って進む。これらの亀裂による欠陥の殆どは、瓶を著しく弱くして瓶を破壊し又は漏れを生じさせることが多い。従って、瓶製造者は、充填工場に着く前に、亀裂のある容器を排除するであろう。容器の口部近くに発生している亀裂は、口部亀裂と呼ばれている。ガラス瓶工業においては、“容器口部”という用語は、口、ねじ又はビード及びリング形状を規定している瓶の部分を指している。口部の上面はシール面と称されている。
【0003】
同じく存在し得る別の異常は気泡である。ガラス内に気体がとりこまれたときに気泡が生じる。気泡が大きいときには、これらは“膨れ”と称され、気泡が小さいときには、これらは“泡”と称される。気泡の存在は、瓶の外観に影響を及ぼすけれども、必ずしも瓶の排除を必要とせず、オペレータは、このような瓶に充填されるのを許容するかも知れない。本願の目的のためには、“膨れ”という用語には“泡”が含まれるであろう。
【0004】
以下の米国特許第4,701,612号(特許文献1)、第4,945,228号(特許文献2)、第4,958,223号(特許文献3)、第5,020,908号(特許文献4)、第5,200,801号(特許文献5)、第5,895,911号(特許文献6)、第6,104,482号(特許文献7)及び第6,275,287号(特許文献8)は、全て、容器の口部内の欠陥を検知する装置に関するものである。
【特許文献1】米国特許第4,701,612号
【特許文献2】米国特許第4,945,228号
【特許文献3】米国特許第4,958,223号
【特許文献4】米国特許第5,020,908号
【特許文献5】米国特許第5,200,801号
【特許文献6】米国特許第5,895,911号
【特許文献7】米国特許第6,104,482号
【特許文献8】米国特許第6,275,287号
【非特許文献1】無し
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、垂直、水平及びその他の角度のクラック(亀裂)を膨れから区別することができるガラス容器の検査装置を提供することを目的とする。
【0006】
本発明のその他の目的及び利点は、特許法の指示に従って本発明の原理を組み入れている現在のところ好ましい実施形態を示している添付図面から明らかとなるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明においては、軸線を中心に瓶を回転させるための回転装置と、前記回転している瓶の口領域を照明するための照明装置と、前記回転している瓶の口領域の像を撮像するためのカメラと、制御装置であり、所定数の回転角度増分毎に前記カメラによってとらえられた対象物の列を規定し、とらえられた対象物を含んでいる複数の互いに隣接している帯を規定し、“亀裂”又は“膨れ”を特定するために前記帯を分析する前記制御装置とにより、検査ステーションで回転するガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”と“亀裂”とを区別する装置を構成している。
【発明の実施の形態】
【0008】
ガラス容器(瓶)を検査するための装置においては、容器10は、図1に示されている検査ステーションまでコンベア12に沿って垂直方向へ搬送される。コンベアは、直線ベルト又はターレット型の給送装置とすることができる。容器10は、上方及び下方の後方のアイドラローラー14の対及び前方駆動輪16と係合して、時計方向の駆動輪の回転によって容器が反時計方向へ回転するようになされている。検査ステーションには、検査が行われる間に容器が360°を超えて回転させることができるように、十分な長さのコンベアドエルが存在する。容器センサー18は、検査ステーションに容器が存在するか否かを検知するであろう。LEDによって構成することができる円錐形の光源(光源♯1/20及び光源♯2/21)が容器の口部を照明し、カメラ22が口部を撮像する。図2及び3から見ることができるように、容器の正の“Z”面内にある各光源の光軸は、水平であり且つ容器の軸線“A”と交差している。これら2つの光軸は、相互に直交しており(2つの光軸は水平あり且つ90度で相関している)、カメラ検知器軸線を含む垂直面に対して45度の方向である。負の“Z”面内に配置されているカメラ22の検知器軸は、水平から約45度の方向である(カメラは水平光軸と交差している)。この関係においては、カメラは、暗視野を見ており且つ理想的には“亀裂”及び“膨れ”から発生される光のみを見ている。光源及びカメラは、種々の高さ/直径の容器に対して装置を再配置するために垂直方向及び水平方向に移動させることができる構造28によって支持されている。
【0009】
検査を開始するためには、当該装置は、容器を検査ステーションへ搬送し、容器10の回転が安定状態となるのに十分な時間に続いて、制御50(図4、11及び12)によって検査が開始されるであろう。この制御は、容器を軸を中心に所望の角度だけ回転させるであろう(ステップ42)(図4)。図5は、容器の口部上の異常30(“亀裂”又は“膨れ”)の外観を示している。当該異常は、瓶がθ(シータ)角度増分ずつ回転されたときにカメラによってとらえられたときに明らかとなるであろう。図示されている容器は、θ(シータ)度ずつ隔てられた11個の位置のうちの10個の位置においてとらえられた異常を有している。これは、瓶がθ(シータ)度回転する毎にカメラを作動させることによって又は光源をθ(シータ)度毎に光源を発光しつつ長い期間に亘ってカメラを開いた状態に保持することによって得られる。部分楕円形の経路を規定している関連角度F(phi)内に位置している異常が示されている。制御50は、θ(シータ)度ずつの増分で選択された数の像をとらえるように進行し(ステップ44)、次いで、容器の上方端縁の位置をつきとめるであろう(ステップ60)。この上方端縁61は図5に示されている。制御は、次いで、曲線をこれらの端縁位置に適合させるであろう(ステップ62)。このことは、直線回帰技術を使用して行われる。適合曲線63は図6に示されている。次いで、制御は、適合曲線の垂直方向のピークを判定するように進行する(ステップ64)。制御は、次いで、このピークを通る水平線を規定するように進行し(ステップ66)(図6における線67)、像を展開するように進行する(ステップ68)。この過程は、図6において、適合曲線63を、各垂直列に沿って、ピークに対する接線67へと垂直方向にずらすのに必要とされる画素の数によって規定される垂直方向の偏り69によって示されている。次いで、制御は、とらえられた像の各々の中の異常部分の中心を規定するであろう(ステップ46)。
【0010】
図7は、3つの水平帯の関数として“Y”位置を示し且つ“X”位置がその角度増分に対応している状態で対象物の中心をプロットして、角度F(phi)度に亘ってθ(シータ)度ずつ隔てられた11個の位置においてとらえられた対象物の10個の像の直線状の列を図示している。好ましい実施形態は水平の帯を規定するために楕円像を展開しているけれども、これらの帯は、とらえられた対象物のパターンに楕円状に適合させることができる。図8〜10は、図7において付与された帯(1−2,2−3及び3−4)の各々として分類された対象物を図示している。各帯は、水平な走査線(1つの帯は、例えば、5つの水平な走査線とすることができる)を示している。各帯の幅(“B”)は設定可能なものとして示されている。図11を参照すると、制御50は、“N”個の水平帯“B”内の対象物を高い(多い)と判定するであろう(ステップ70)。1つの帯内の対象物は、一つの“集団(クラスタ)”を規定している。図8〜10に特定されている対象物の集団は、
帯1(1−2)−対象物B,C,G,H,I;
帯2(2−3)−対象物A,B,C,E,F,G,H,I,J,K;
帯3(3−4)−対象物A,E,F,J,K;
である。
【0011】
制御は、次いで、最も多くの対象物を有している帯を第一の集団として規定するように進行する(ステップ72)。上に示したものにおいては、帯2が最も多くの対象物(10)を有している。2つの帯が同じ数を有している場合には、制御は、最初にいずれか一方を採り上げることができ。制御は、次いで、他の帯から共通の対象物を取り出すように進行する(ステップ74)。従って、これらの帯は、
帯2(2−3)−対象物A,B,C,E,F,G,H,I,J,K
となる。
【0012】
制御が、“次の最も高い対象物計数を有する帯が他の帯と共通する対象物を有しているか?”という問いかけをしたときに(ステップ76)、答えは否定的(NO)であろう。すなわち、帯2は全て特有の対象物を有している。これらの帯の更なる修正はなされないであろう。次いで、帯2内の対象物が一つの集団として特定されるであろう。
【0013】
別の方法として、帯の幅“B”は、10本の走査線によって設定することができ、10個の対象物全てを単一の帯内に配置し且つ単一の集団として処理することができる。
【0014】
次に、制御は、いずれかの集団が少なくとも“X”個の対象物(Xは設定可能である)の幅の間隙を有しているかが尋ねられる(ステップ78)。この問いかけに対する答えが肯定的(YES)である場合には、制御は、付加的な集団を規定するであろう(ステップ79)。“X”が3に設定されている場合には、帯2に対するこの問いかけの答えは否定的(NO)である。なぜならば、1つの対象物の幅に相当する単一の間隙だけが存在するからである。この間隙が3つの対象物の幅である場合(例えば、D、E及びFがない場合)には、制御は、間隙の左側の対象物(A、B及びC)を1つの集団として規定し、間隙の右側の対象物(G〜K)を第二の集団として規定するであろう。“膨れ”は、一般的に、極めて小さい間隙を有し且つ大きな間隙は1以上の“亀裂”を示すことが判明している。オペレータがこの装置の使用を望まない場合には、“X”は、例えば12に設定することができる。
【0015】
次いで、制御は、各集団内に対象物の最大離隔距離を規定するであろう(ステップ80)。集団1は、AをKから離隔している10個の間隔を有している。この時点で、制御は、集団が“亀裂”であるか又は“膨れ”であるかを判定する。これは、集団“N”の最大離隔距離≧(より大きいか等しい)“Z”か?という問いかけに対して答えることによってなされる(ステップ82)。Zが8(設定可能な入力)であると仮定すると、この問いかけが集団1に対してなされるときには、答えは“YES”であり、制御は、集団“N”を“膨れ”として規定するであろう(ステップ86)。隔離距離が8よりも小さい場合には、制御は、集団“N”を“亀裂”として規定するであろう(ステップ84)。この過程は、各集団に対して繰り返されるであろう。
【0016】
所望ならば、この時点が、全ての“膨れ”をパスさせ且つ全ての“亀裂”を排除するという判定をなすことができるが、追加の選択が制御によって提供されても良い。図12は、排除されるべき瓶を生じさせない“膨れ”又は“亀裂”と、排除されるべき瓶を生じさせる“膨れ”又は“亀裂”とを識別するための制御50の構成を示している。制御は、“全ての集団が“膨れ”又は“亀裂”として規定されたか”?という問いかけに対して答える(ステップ90)。答えが“YES”である場合には、制御は、“一つの集団内の単一の対象物の面積≧(より大きいか等しい)AAか?”又は“一つの“膨れ”集団内の全ての対象物のトータルの面積 ≧(より大きいか等しい)BBか?”又は“一つの“膨れ”集団内の対象物の数≧(より大きいか等しい)CCか?”又は“全ての“膨れ”集団内の全ての対象物のトータルの面積≧(より大きいか等しい)DDか?”又は“全ての“膨れ”集団内の対象物のトータルの数 ≧(より大きいか等しい)EEか?”という問いかけに答える(ステップ92)。答えが肯定的(YES)である場合には、制御は、瓶排除信号を発する(ステップ94)。
【0017】
制御はまた、““亀裂”集団内の単一の対象物の面積≧(より大きいか等しい)FFか?”又は“1つの“亀裂”集団内の全ての対象物のトータルの面積≧(より大きいか等しい)GGか?”又は“1つの“亀裂”集団内の対象物の数 ≧(より大きいか等しい)HHか?”又は“全ての“亀裂”集団内の全ての対象物のトータルの面積≧(より大きいか等しい)IIか?” 又は“全ての“亀裂”集団内の対象物のトータルの数 ≧(より大きいか等しい)JJか?”という問いかけに答える(ステップ96)。これに対する答えが肯定的(YES)である場合には、制御は同じく、瓶排除信号を発するであろう(ステップ96)。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、ガラス容器の“亀裂”及びその他の欠陥の有無を検査するための装置の従来技術による検査ステーションの前方斜視図である。
【図2】図2は、一対の光源及びカメラの光軸を示している検査ステーションにおける容器の頂面図である。
【図3】図3は、図2に示されている従来技術による光源とカメラとの光軸を示している正面図である。
【図4】図4は、展開された像を規定する方法を示している制御図である。
【図5】図5は、カメラによって撮った図1に示されている瓶の口部分の図であり、角度F(phi)に亘って、その垂直軸線を中心とする瓶の回転角度θ(シータ)毎にとらえた像を示している。
【図6】図6は、図4に示されている像を展開する過程の概略図である。
【図7】図7は、プロットされた対象物の中心によって、角度F(phi)に亘ってθ(シータ)度ずつ離隔された11個の位置においてとらえられた対象物の10個の像を、対象物の中心をプロットして示された図である。
【図8】図8は、帯1−2における対象物のみを示している図7に類似している図である。
【図9】図9は、帯2−3における対象物のみを示している図7に類似している図である。
【図10】図10は、帯3−4における対象物のみを示している図7に類似している図である。
【図11】図11は、とらえられた対象物が“亀裂”であるか“膨れ”であるかを判定するための制御の構成を示しているフローチャートである。
【図12】図12は、排除する瓶を特定するための構造を示しているフローチャートである。
【符号の説明】
【0019】
10 容器、
12 コンベア、
14 アイドラローラー、
16 前方駆動輪、
18 容器センサー、
20、21 光源、
22 カメラ、
50 制御、
30 異常(“亀裂”又は“膨れ”)、
6 端縁、
1−2,2−3,3−4 帯、
A,B,C,D,E,F,G,H,I,J,K 対象物
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス容器の欠陥の有無を検査する装置に関し、更に特定すると、半透明なガラス容器内の亀裂(割れ目)を検査する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ガラス容器工業においては、ガラスの小さな割れ目又は割れは、“亀裂欠陥”と称される。亀裂は、ミリメートル未満から数百ミリメートルの範囲に亘り且つ垂直方向から水平方向のあらゆる方向に配向し得る。ガラスは、本来、結晶構造ではなく、殆どの亀裂は、大まかには、主としてその位置におけるガラスの形状によって決まる空間内のある向きの面に沿って進む。これらの亀裂による欠陥の殆どは、瓶を著しく弱くして瓶を破壊し又は漏れを生じさせることが多い。従って、瓶製造者は、充填工場に着く前に、亀裂のある容器を排除するであろう。容器の口部近くに発生している亀裂は、口部亀裂と呼ばれている。ガラス瓶工業においては、“容器口部”という用語は、口、ねじ又はビード及びリング形状を規定している瓶の部分を指している。口部の上面はシール面と称されている。
【0003】
同じく存在し得る別の異常は気泡である。ガラス内に気体がとりこまれたときに気泡が生じる。気泡が大きいときには、これらは“膨れ”と称され、気泡が小さいときには、これらは“泡”と称される。気泡の存在は、瓶の外観に影響を及ぼすけれども、必ずしも瓶の排除を必要とせず、オペレータは、このような瓶に充填されるのを許容するかも知れない。本願の目的のためには、“膨れ”という用語には“泡”が含まれるであろう。
【0004】
以下の米国特許第4,701,612号(特許文献1)、第4,945,228号(特許文献2)、第4,958,223号(特許文献3)、第5,020,908号(特許文献4)、第5,200,801号(特許文献5)、第5,895,911号(特許文献6)、第6,104,482号(特許文献7)及び第6,275,287号(特許文献8)は、全て、容器の口部内の欠陥を検知する装置に関するものである。
【特許文献1】米国特許第4,701,612号
【特許文献2】米国特許第4,945,228号
【特許文献3】米国特許第4,958,223号
【特許文献4】米国特許第5,020,908号
【特許文献5】米国特許第5,200,801号
【特許文献6】米国特許第5,895,911号
【特許文献7】米国特許第6,104,482号
【特許文献8】米国特許第6,275,287号
【非特許文献1】無し
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、垂直、水平及びその他の角度のクラック(亀裂)を膨れから区別することができるガラス容器の検査装置を提供することを目的とする。
【0006】
本発明のその他の目的及び利点は、特許法の指示に従って本発明の原理を組み入れている現在のところ好ましい実施形態を示している添付図面から明らかとなるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明においては、軸線を中心に瓶を回転させるための回転装置と、前記回転している瓶の口領域を照明するための照明装置と、前記回転している瓶の口領域の像を撮像するためのカメラと、制御装置であり、所定数の回転角度増分毎に前記カメラによってとらえられた対象物の列を規定し、とらえられた対象物を含んでいる複数の互いに隣接している帯を規定し、“亀裂”又は“膨れ”を特定するために前記帯を分析する前記制御装置とにより、検査ステーションで回転するガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”と“亀裂”とを区別する装置を構成している。
【発明の実施の形態】
【0008】
ガラス容器(瓶)を検査するための装置においては、容器10は、図1に示されている検査ステーションまでコンベア12に沿って垂直方向へ搬送される。コンベアは、直線ベルト又はターレット型の給送装置とすることができる。容器10は、上方及び下方の後方のアイドラローラー14の対及び前方駆動輪16と係合して、時計方向の駆動輪の回転によって容器が反時計方向へ回転するようになされている。検査ステーションには、検査が行われる間に容器が360°を超えて回転させることができるように、十分な長さのコンベアドエルが存在する。容器センサー18は、検査ステーションに容器が存在するか否かを検知するであろう。LEDによって構成することができる円錐形の光源(光源♯1/20及び光源♯2/21)が容器の口部を照明し、カメラ22が口部を撮像する。図2及び3から見ることができるように、容器の正の“Z”面内にある各光源の光軸は、水平であり且つ容器の軸線“A”と交差している。これら2つの光軸は、相互に直交しており(2つの光軸は水平あり且つ90度で相関している)、カメラ検知器軸線を含む垂直面に対して45度の方向である。負の“Z”面内に配置されているカメラ22の検知器軸は、水平から約45度の方向である(カメラは水平光軸と交差している)。この関係においては、カメラは、暗視野を見ており且つ理想的には“亀裂”及び“膨れ”から発生される光のみを見ている。光源及びカメラは、種々の高さ/直径の容器に対して装置を再配置するために垂直方向及び水平方向に移動させることができる構造28によって支持されている。
【0009】
検査を開始するためには、当該装置は、容器を検査ステーションへ搬送し、容器10の回転が安定状態となるのに十分な時間に続いて、制御50(図4、11及び12)によって検査が開始されるであろう。この制御は、容器を軸を中心に所望の角度だけ回転させるであろう(ステップ42)(図4)。図5は、容器の口部上の異常30(“亀裂”又は“膨れ”)の外観を示している。当該異常は、瓶がθ(シータ)角度増分ずつ回転されたときにカメラによってとらえられたときに明らかとなるであろう。図示されている容器は、θ(シータ)度ずつ隔てられた11個の位置のうちの10個の位置においてとらえられた異常を有している。これは、瓶がθ(シータ)度回転する毎にカメラを作動させることによって又は光源をθ(シータ)度毎に光源を発光しつつ長い期間に亘ってカメラを開いた状態に保持することによって得られる。部分楕円形の経路を規定している関連角度F(phi)内に位置している異常が示されている。制御50は、θ(シータ)度ずつの増分で選択された数の像をとらえるように進行し(ステップ44)、次いで、容器の上方端縁の位置をつきとめるであろう(ステップ60)。この上方端縁61は図5に示されている。制御は、次いで、曲線をこれらの端縁位置に適合させるであろう(ステップ62)。このことは、直線回帰技術を使用して行われる。適合曲線63は図6に示されている。次いで、制御は、適合曲線の垂直方向のピークを判定するように進行する(ステップ64)。制御は、次いで、このピークを通る水平線を規定するように進行し(ステップ66)(図6における線67)、像を展開するように進行する(ステップ68)。この過程は、図6において、適合曲線63を、各垂直列に沿って、ピークに対する接線67へと垂直方向にずらすのに必要とされる画素の数によって規定される垂直方向の偏り69によって示されている。次いで、制御は、とらえられた像の各々の中の異常部分の中心を規定するであろう(ステップ46)。
【0010】
図7は、3つの水平帯の関数として“Y”位置を示し且つ“X”位置がその角度増分に対応している状態で対象物の中心をプロットして、角度F(phi)度に亘ってθ(シータ)度ずつ隔てられた11個の位置においてとらえられた対象物の10個の像の直線状の列を図示している。好ましい実施形態は水平の帯を規定するために楕円像を展開しているけれども、これらの帯は、とらえられた対象物のパターンに楕円状に適合させることができる。図8〜10は、図7において付与された帯(1−2,2−3及び3−4)の各々として分類された対象物を図示している。各帯は、水平な走査線(1つの帯は、例えば、5つの水平な走査線とすることができる)を示している。各帯の幅(“B”)は設定可能なものとして示されている。図11を参照すると、制御50は、“N”個の水平帯“B”内の対象物を高い(多い)と判定するであろう(ステップ70)。1つの帯内の対象物は、一つの“集団(クラスタ)”を規定している。図8〜10に特定されている対象物の集団は、
帯1(1−2)−対象物B,C,G,H,I;
帯2(2−3)−対象物A,B,C,E,F,G,H,I,J,K;
帯3(3−4)−対象物A,E,F,J,K;
である。
【0011】
制御は、次いで、最も多くの対象物を有している帯を第一の集団として規定するように進行する(ステップ72)。上に示したものにおいては、帯2が最も多くの対象物(10)を有している。2つの帯が同じ数を有している場合には、制御は、最初にいずれか一方を採り上げることができ。制御は、次いで、他の帯から共通の対象物を取り出すように進行する(ステップ74)。従って、これらの帯は、
帯2(2−3)−対象物A,B,C,E,F,G,H,I,J,K
となる。
【0012】
制御が、“次の最も高い対象物計数を有する帯が他の帯と共通する対象物を有しているか?”という問いかけをしたときに(ステップ76)、答えは否定的(NO)であろう。すなわち、帯2は全て特有の対象物を有している。これらの帯の更なる修正はなされないであろう。次いで、帯2内の対象物が一つの集団として特定されるであろう。
【0013】
別の方法として、帯の幅“B”は、10本の走査線によって設定することができ、10個の対象物全てを単一の帯内に配置し且つ単一の集団として処理することができる。
【0014】
次に、制御は、いずれかの集団が少なくとも“X”個の対象物(Xは設定可能である)の幅の間隙を有しているかが尋ねられる(ステップ78)。この問いかけに対する答えが肯定的(YES)である場合には、制御は、付加的な集団を規定するであろう(ステップ79)。“X”が3に設定されている場合には、帯2に対するこの問いかけの答えは否定的(NO)である。なぜならば、1つの対象物の幅に相当する単一の間隙だけが存在するからである。この間隙が3つの対象物の幅である場合(例えば、D、E及びFがない場合)には、制御は、間隙の左側の対象物(A、B及びC)を1つの集団として規定し、間隙の右側の対象物(G〜K)を第二の集団として規定するであろう。“膨れ”は、一般的に、極めて小さい間隙を有し且つ大きな間隙は1以上の“亀裂”を示すことが判明している。オペレータがこの装置の使用を望まない場合には、“X”は、例えば12に設定することができる。
【0015】
次いで、制御は、各集団内に対象物の最大離隔距離を規定するであろう(ステップ80)。集団1は、AをKから離隔している10個の間隔を有している。この時点で、制御は、集団が“亀裂”であるか又は“膨れ”であるかを判定する。これは、集団“N”の最大離隔距離≧(より大きいか等しい)“Z”か?という問いかけに対して答えることによってなされる(ステップ82)。Zが8(設定可能な入力)であると仮定すると、この問いかけが集団1に対してなされるときには、答えは“YES”であり、制御は、集団“N”を“膨れ”として規定するであろう(ステップ86)。隔離距離が8よりも小さい場合には、制御は、集団“N”を“亀裂”として規定するであろう(ステップ84)。この過程は、各集団に対して繰り返されるであろう。
【0016】
所望ならば、この時点が、全ての“膨れ”をパスさせ且つ全ての“亀裂”を排除するという判定をなすことができるが、追加の選択が制御によって提供されても良い。図12は、排除されるべき瓶を生じさせない“膨れ”又は“亀裂”と、排除されるべき瓶を生じさせる“膨れ”又は“亀裂”とを識別するための制御50の構成を示している。制御は、“全ての集団が“膨れ”又は“亀裂”として規定されたか”?という問いかけに対して答える(ステップ90)。答えが“YES”である場合には、制御は、“一つの集団内の単一の対象物の面積≧(より大きいか等しい)AAか?”又は“一つの“膨れ”集団内の全ての対象物のトータルの面積 ≧(より大きいか等しい)BBか?”又は“一つの“膨れ”集団内の対象物の数≧(より大きいか等しい)CCか?”又は“全ての“膨れ”集団内の全ての対象物のトータルの面積≧(より大きいか等しい)DDか?”又は“全ての“膨れ”集団内の対象物のトータルの数 ≧(より大きいか等しい)EEか?”という問いかけに答える(ステップ92)。答えが肯定的(YES)である場合には、制御は、瓶排除信号を発する(ステップ94)。
【0017】
制御はまた、““亀裂”集団内の単一の対象物の面積≧(より大きいか等しい)FFか?”又は“1つの“亀裂”集団内の全ての対象物のトータルの面積≧(より大きいか等しい)GGか?”又は“1つの“亀裂”集団内の対象物の数 ≧(より大きいか等しい)HHか?”又は“全ての“亀裂”集団内の全ての対象物のトータルの面積≧(より大きいか等しい)IIか?” 又は“全ての“亀裂”集団内の対象物のトータルの数 ≧(より大きいか等しい)JJか?”という問いかけに答える(ステップ96)。これに対する答えが肯定的(YES)である場合には、制御は同じく、瓶排除信号を発するであろう(ステップ96)。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、ガラス容器の“亀裂”及びその他の欠陥の有無を検査するための装置の従来技術による検査ステーションの前方斜視図である。
【図2】図2は、一対の光源及びカメラの光軸を示している検査ステーションにおける容器の頂面図である。
【図3】図3は、図2に示されている従来技術による光源とカメラとの光軸を示している正面図である。
【図4】図4は、展開された像を規定する方法を示している制御図である。
【図5】図5は、カメラによって撮った図1に示されている瓶の口部分の図であり、角度F(phi)に亘って、その垂直軸線を中心とする瓶の回転角度θ(シータ)毎にとらえた像を示している。
【図6】図6は、図4に示されている像を展開する過程の概略図である。
【図7】図7は、プロットされた対象物の中心によって、角度F(phi)に亘ってθ(シータ)度ずつ離隔された11個の位置においてとらえられた対象物の10個の像を、対象物の中心をプロットして示された図である。
【図8】図8は、帯1−2における対象物のみを示している図7に類似している図である。
【図9】図9は、帯2−3における対象物のみを示している図7に類似している図である。
【図10】図10は、帯3−4における対象物のみを示している図7に類似している図である。
【図11】図11は、とらえられた対象物が“亀裂”であるか“膨れ”であるかを判定するための制御の構成を示しているフローチャートである。
【図12】図12は、排除する瓶を特定するための構造を示しているフローチャートである。
【符号の説明】
【0019】
10 容器、
12 コンベア、
14 アイドラローラー、
16 前方駆動輪、
18 容器センサー、
20、21 光源、
22 カメラ、
50 制御、
30 異常(“亀裂”又は“膨れ”)、
6 端縁、
1−2,2−3,3−4 帯、
A,B,C,D,E,F,G,H,I,J,K 対象物
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
軸線を中心に瓶を回転させるための回転装置と、
前記回転している瓶の口領域を照明するための照明装置と、
前記回転している瓶の口領域の像を撮像するためのカメラと、
制御装置であり、
所定数の回転角度増分毎に前記カメラによってとらえられた対象物の列を規定し、
とらえられた対象物を含んでいる複数の互いに隣接している帯を規定し、
“亀裂”又は“膨れ”を特定するために前記帯を分析する前記制御装置と、を備えた装置。
【請求項2】
請求項1に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
前記“亀裂”又は“膨れ”を特定するために前記互いに隣接している帯を分析するための前記制御装置が、とらえられた対象物の集団を規定するための手段を備え、当該手段は、
とらえられた対象物を最も多く有する帯を判定する手段と、
対象物を含んでいる帯の残りの部分から、前記対象物を最も多く有している帯内の対象物を削除する手段と、
各帯内の対象物が特有のものとなるまで、前記残りの帯から、前記対象物を最も多く有している帯の残りの帯内の対象物を削除する手段とを含み、
各帯内の特有の対象物が集団を規定している、装置。
【請求項3】
請求項2に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
“亀裂”又は“膨れ”を特定するために互いに隣接している帯を分析するための前記制御装置が、
各集団内の対象物間に最小の大きさの少なくとも1つの間隙が存在するか否かを判定するための手段と、
このような間隙の数の関数として付加的な集団を規定するための手段と、を備えている装置。
【請求項4】
請求項2に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
“亀裂”又は“膨れ”を特定するために互いに隣接している帯を分析するための前記制御装置が更に、
集団内の対象物の選択された離隔距離を規定するための手段と、
集団内の最も離れて離隔された対象物の離隔距離を判定するための手段と、
前記集団内の最も離れた対象物の離隔距離が、選択された離隔距離よりも小さい集団として、集団を規定するための手段と、を備えている装置。
【請求項5】
請求項4に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
一つの集団が“亀裂”として規定されており、前記制御装置が更に、集団内の最も大きな対象物の面積を判定するための手段と、
前記最も大きい対象物の面積が所定の面積を超えている場合に、排除信号を発する手段と、を備えている装置。
【請求項6】
請求項4に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
一つの集団が“亀裂”として規定されており、前記制御装置が更に、
前記集団内の全ての対象物のトータルの面積を判定する手段と、
前記トータルの面積が所定の面積を超えている場合に、排除信号を発する手段と、を更に備えている装置。
【請求項7】
請求項4に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
一つの集団が“亀裂”として規定されており、前記制御装置が更に、
前記集団内の対象物の数を判定する手段と、
前記集団内の対象物の数が所定の数を超えている場合に、排除信号を発する手段と、を更に備えている装置。
【請求項8】
請求項4に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、全ての“亀裂”の集団が規定され、前記制御装置が更に、
対象物が“亀裂”として規定されている前記集団の全てにおいて、全ての対象物のトータルの面積を判定する手段と、
前記トータルの面積が所定の面積を超えている場合に、排除信号を発する手段と、を備えている装置。
【請求項9】
請求項4に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
前記“亀裂”の集団の全てが特定されており、前記制御装置が更に、
“亀裂”として規定されている全ての集団内の対象物のトータルの数を判定する手段と、
“亀裂”として規定されている集団の全ての中の対象物の数が所定の数を超えている場合に、排除信号を発する手段と、を備えている装置。
【請求項10】
請求項4に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
前記制御装置が更に、
前記集団内の最も大きく隔てられた対象物が、少なくとも選択された離隔距離だけ離隔されている集団を“膨れ”として規定する手段を備えている装置。
【請求項11】
請求項10に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
一つの集団が“膨れ”として規定されており、前記制御装置が更に、
前記集団内の最も大きな対象物の面積を判定するための手段と、
前記最も大きな対象物の面積が所定の面積を超えている場合に、排除信号を発する手段と、を備えている装置。
【請求項12】
請求項10に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
一つの集団が“膨れ”として規定されており、前記制御装置が更に、
前記集団内の全ての対象物のトータルの面積を判定するための手段と、
前記トータルの面積が所定の面積を超えている場合に、排除信号を発する手段と、を備えている装置。
【請求項13】
請求項10に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
一つの集団が“膨れ”として規定されており、前記制御装置が更に、
前記集団内の対象物の数が所定の数を超えている場合に、排除信号を発する手段を備えている装置。
【請求項14】
請求項10に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
全ての“膨れ”の集団が特定されており、前記制御装置が更に、
前記対象物が“膨れ”として規定された集団の全ての中の全ての対象物のトータルの面積を判定するための手段と、
前記トータルの面積が所定の面積を超えている場合に、排除信号を発する手段と、を備えている装置。
【請求項15】
請求項10に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
全ての“膨れ”が特定され、前記制御装置が更に、
“膨れ”として特定された集団の全ての中の対象物のトータルの数を判定する手段と、
“膨れ”として規定された集団の全ての中の対象物のトータルの数が所定の数を超えている場合に、排除信号を発する手段と、を備えている装置。
【請求項16】
請求項2に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
前記帯が水平の帯である装置。
【請求項1】
検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
軸線を中心に瓶を回転させるための回転装置と、
前記回転している瓶の口領域を照明するための照明装置と、
前記回転している瓶の口領域の像を撮像するためのカメラと、
制御装置であり、
所定数の回転角度増分毎に前記カメラによってとらえられた対象物の列を規定し、
とらえられた対象物を含んでいる複数の互いに隣接している帯を規定し、
“亀裂”又は“膨れ”を特定するために前記帯を分析する前記制御装置と、を備えた装置。
【請求項2】
請求項1に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
前記“亀裂”又は“膨れ”を特定するために前記互いに隣接している帯を分析するための前記制御装置が、とらえられた対象物の集団を規定するための手段を備え、当該手段は、
とらえられた対象物を最も多く有する帯を判定する手段と、
対象物を含んでいる帯の残りの部分から、前記対象物を最も多く有している帯内の対象物を削除する手段と、
各帯内の対象物が特有のものとなるまで、前記残りの帯から、前記対象物を最も多く有している帯の残りの帯内の対象物を削除する手段とを含み、
各帯内の特有の対象物が集団を規定している、装置。
【請求項3】
請求項2に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
“亀裂”又は“膨れ”を特定するために互いに隣接している帯を分析するための前記制御装置が、
各集団内の対象物間に最小の大きさの少なくとも1つの間隙が存在するか否かを判定するための手段と、
このような間隙の数の関数として付加的な集団を規定するための手段と、を備えている装置。
【請求項4】
請求項2に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
“亀裂”又は“膨れ”を特定するために互いに隣接している帯を分析するための前記制御装置が更に、
集団内の対象物の選択された離隔距離を規定するための手段と、
集団内の最も離れて離隔された対象物の離隔距離を判定するための手段と、
前記集団内の最も離れた対象物の離隔距離が、選択された離隔距離よりも小さい集団として、集団を規定するための手段と、を備えている装置。
【請求項5】
請求項4に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
一つの集団が“亀裂”として規定されており、前記制御装置が更に、集団内の最も大きな対象物の面積を判定するための手段と、
前記最も大きい対象物の面積が所定の面積を超えている場合に、排除信号を発する手段と、を備えている装置。
【請求項6】
請求項4に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
一つの集団が“亀裂”として規定されており、前記制御装置が更に、
前記集団内の全ての対象物のトータルの面積を判定する手段と、
前記トータルの面積が所定の面積を超えている場合に、排除信号を発する手段と、を更に備えている装置。
【請求項7】
請求項4に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
一つの集団が“亀裂”として規定されており、前記制御装置が更に、
前記集団内の対象物の数を判定する手段と、
前記集団内の対象物の数が所定の数を超えている場合に、排除信号を発する手段と、を更に備えている装置。
【請求項8】
請求項4に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、全ての“亀裂”の集団が規定され、前記制御装置が更に、
対象物が“亀裂”として規定されている前記集団の全てにおいて、全ての対象物のトータルの面積を判定する手段と、
前記トータルの面積が所定の面積を超えている場合に、排除信号を発する手段と、を備えている装置。
【請求項9】
請求項4に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
前記“亀裂”の集団の全てが特定されており、前記制御装置が更に、
“亀裂”として規定されている全ての集団内の対象物のトータルの数を判定する手段と、
“亀裂”として規定されている集団の全ての中の対象物の数が所定の数を超えている場合に、排除信号を発する手段と、を備えている装置。
【請求項10】
請求項4に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
前記制御装置が更に、
前記集団内の最も大きく隔てられた対象物が、少なくとも選択された離隔距離だけ離隔されている集団を“膨れ”として規定する手段を備えている装置。
【請求項11】
請求項10に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
一つの集団が“膨れ”として規定されており、前記制御装置が更に、
前記集団内の最も大きな対象物の面積を判定するための手段と、
前記最も大きな対象物の面積が所定の面積を超えている場合に、排除信号を発する手段と、を備えている装置。
【請求項12】
請求項10に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
一つの集団が“膨れ”として規定されており、前記制御装置が更に、
前記集団内の全ての対象物のトータルの面積を判定するための手段と、
前記トータルの面積が所定の面積を超えている場合に、排除信号を発する手段と、を備えている装置。
【請求項13】
請求項10に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
一つの集団が“膨れ”として規定されており、前記制御装置が更に、
前記集団内の対象物の数が所定の数を超えている場合に、排除信号を発する手段を備えている装置。
【請求項14】
請求項10に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
全ての“膨れ”の集団が特定されており、前記制御装置が更に、
前記対象物が“膨れ”として規定された集団の全ての中の全ての対象物のトータルの面積を判定するための手段と、
前記トータルの面積が所定の面積を超えている場合に、排除信号を発する手段と、を備えている装置。
【請求項15】
請求項10に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
全ての“膨れ”が特定され、前記制御装置が更に、
“膨れ”として特定された集団の全ての中の対象物のトータルの数を判定する手段と、
“膨れ”として規定された集団の全ての中の対象物のトータルの数が所定の数を超えている場合に、排除信号を発する手段と、を備えている装置。
【請求項16】
請求項2に記載の検査ステーションで回転しているガラス容器の口領域を検査し且つ“膨れ”及び“亀裂”を識別するための装置であり、
前記帯が水平の帯である装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−275619(P2008−275619A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−118215(P2008−118215)
【出願日】平成20年4月30日(2008.4.30)
【出願人】(598152242)エムハート・グラス・ソシエテ・アノニム (49)
【出願人】(507339674)アプライド・ビジョン・カンパニー・エルエルシー (5)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月30日(2008.4.30)
【出願人】(598152242)エムハート・グラス・ソシエテ・アノニム (49)
【出願人】(507339674)アプライド・ビジョン・カンパニー・エルエルシー (5)
【Fターム(参考)】
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