ステアリングホイールハプティック装置
【課題】ステアリングホイールハプティック装置の提供。
【解決手段】車両ステアリングホイールに配設されるハプティックホイールハウジング部と、その中に配設される回路基板部200と、回路基板部と電気的に導通し、ハプティックシャフト311を有するハプティックホイールデバイスアクチュエーター310と、ハプティックシャフトと連結されるハプティックノブ301と、ハプティックシャフトの回動状態を感知するハプティックホイールデバイス感知部330と、を有するハプティックホイールデバイス部と、を備え、ハプティックノブは車両ステアリングホイールがなす平面上において回動動作を行い、ハプティックホイールデバイスアクチュエーターはハプティックシャフトの長手方向に移動可能となり、ハプティックノブの外縁にはハプティックノブと独立して垂直移動可能となるボタンスイッチ部が設けられる。
【解決手段】車両ステアリングホイールに配設されるハプティックホイールハウジング部と、その中に配設される回路基板部200と、回路基板部と電気的に導通し、ハプティックシャフト311を有するハプティックホイールデバイスアクチュエーター310と、ハプティックシャフトと連結されるハプティックノブ301と、ハプティックシャフトの回動状態を感知するハプティックホイールデバイス感知部330と、を有するハプティックホイールデバイス部と、を備え、ハプティックノブは車両ステアリングホイールがなす平面上において回動動作を行い、ハプティックホイールデバイスアクチュエーターはハプティックシャフトの長手方向に移動可能となり、ハプティックノブの外縁にはハプティックノブと独立して垂直移動可能となるボタンスイッチ部が設けられる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスイッチ装置に係り、さらに詳しくは、運転者の操舵に際して円滑な動作を行えると共に迅速な認知を可能にし、当該装置に対する様々な作動モードが選択できるように多方向ディレクショナル操作及びプッシュ動作を可能にするための簡単な構造のスイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スイッチ装置は、車両、工作機械、端末、マルチメディア機器およびゲーム機などの装置に選択および操作のための装置として採用され、装置の様々な機能的選択のためにスイッチ装置に関する様々な研究・開発が進んでいる。単なるプッシュスイッチ型の押しボタンスイッチに加えて、軸方向への回動を可能にするロータリースイッチもあり、様々な変形構造に関しても様々な研究がなされて生産段階に至っている。
【0003】
一方、スイッチ装置によって操作される対象が複雑であり、且つ、様々な機能を求めるため、スイッチ装置にも複合的な階層的作動機能を選択するための機能が求められる。しかしながら、従来の技術によるスイッチ装置の場合、段階的な動作を通じて階層的な作動機能が行えるとはいえ、これは、単に従来の技術によるスイッチ装置のスイッチノブに配設されるアイコンに照明光を照射するための光源が配設される構成を取るものに過ぎないため、様々な作動モードに対応する能動的な表示機能を行うことができず、ユーザーが別途のディスプレイを見つめなければならないという煩雑さがあった。
すなわち、スイッチ装置を操作するためにスイッチ装置のスイッチノブおよびディスプレイを同時に見つめなければならないため、操作が煩雑であり、しかも、車両などに取り付けられるスイッチ装置の場合、前方注意力が分散されて車両走行の安全性を悪化させるという問題点があった。なお、従来の技術によるスイッチ装置の別のタイプとして、静電容量型のスイッチ構造を取ることにより、ディスプレイとスイッチ装置とを一体化させる構成を取ったものが提案されているが、タッチスイッチの場合に操作応答性が弱く、しかも、ユーザーに操作感を直感させることができないという不都合があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、車両のステアリングホイールに取り付けられ、コンパクトであり、しかも、製造コストを格段に削減させる他、操作性を増大させた簡単な構造のステアリングホイールハプティック装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した目的を達成するために、本発明は、車両ステアリングホイールに配設されるハプティックホイールハウジング部と、前記ハプティックホイールハウジング部に配設される回路基板部と、前記回路基板部と電気的に導通し、ハプティックシャフトを有するハプティックホイールデバイスアクチュエーターと、前記ハプティックシャフトと連結され、前記ハプティックホイールハウジング部の一方の面の上に露設されるハプティックノブと、前記ハプティックシャフトの回動状態を感知するハプティックホイールデバイス感知部と、を有するハプティックホイールデバイス部と、を備え、前記ハプティックノブは車両ステアリングホイールがなす平面上において回動動作を行い、前記ハプティックホイールデバイスアクチュエーターは前記ハプティックシャフトの長手方向に移動可能となることを特徴とするステアリングホイールハプティック装置を提供する。
【0006】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ハプティックホイールデバイスアクチュエーターのハプティックシャフトは、両端に配設される第1の端部および第2の端部を備えていてもよい。
【0007】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ハプティックノブは、前記ハプティックシャフトの第1の端部と連結され、且つ、前記ハプティックホイールデバイス感知部は前記ハプティックシャフトの第2の端部と連結されてもよい。
【0008】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ハプティックノブと前記ハプティックシャフトの第1の端部との間には、前記ハプティックノブおよび前記ハプティックシャフトの第1の端部間の相対回動を防止するシャフトノブホルダーが介装されてもよい。
【0009】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ハプティックホイールデバイス感知部と前記ハプティックシャフトの第2の端部との間には、前記ハプティックホイールデバイス感知部および前記ハプティックシャフトの第2の端部間の相対回動を防止するシャフト感知ホルダーが介装されてもよい。
【0010】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ハプティックホイールデバイス感知部は、前記ハプティックホイールデバイスアクチュエーター側と連結されるデバイス感知ボディ部と、前記デバイス感知ボディ部の回動状態を検出するデバイス感知センサー部と、を備え、前記デバイス感知ボディ部は、前記シャフト感知ホルダーとの相対回動が制限されるように連結されて前記ハプティックシャフトにつれ回動するデバイス感知メインプーリーと、前記デバイス感知メインプーリーから離れて連結されるデバイス感知サブプーリーと、前記デバイス感知メインプーリーと前記デバイス感知サブプーリーとを連結するデバイス感知ベルトと、前記デバイス感知サブプーリーに連結されて前記デバイス感知サブプーリーにつれ回動し、前記デバイス感知センサー部の対応する位置に回動自在に配設されるデバイススロットと、を備えていてもよい。
【0011】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記デバイス感知メインプーリーと前記デバイス感知サブプーリーとの回転比は、1以上であってもよい。
【0012】
前記ステアリングホイールハプティック装置は、前記ハプティックノブが前記ハプティックシャフトの長手方向に垂直移動する場合にスイッチング信号を出力するプッシュスイッチ部を備えていてもよい。
【0013】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記プッシュスイッチ部は、前記回路基板部に配設されるプッシュスイッチと、前記ハプティックホイールデバイスアクチュエーターと一緒に垂直移動するプッシュ駆動部と、を備えていてもよい。
【0014】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記プッシュスイッチは、複数設けられてもよい。
【0015】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ハプティックホイールデバイス感知部は、前記ハプティックホイールデバイスアクチュエーターと一緒に垂直移動してもよい。
【0016】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ハプティックノブは、透光材料から形成され、前記回路基板部は、前記ハプティックホイールデバイスアクチュエーターの端部に前記ハプティックシャフトの第1の端部が貫設されるノブ基板を有し、前記ノブ基板には光を出射するハプティックノブ光源部が設けられてもよい。
【0017】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ハプティックノブの外縁には、前記ハプティックノブと独立して垂直移動するボタンスイッチ部が設けられてもよい。
【0018】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ボタンスイッチ部は、一方の面が前記ハプティックホイールハウジング部の外部に露設される前記ハプティックノブの外縁に配設されるボタンノブと、一方の端は前記ボタンノブの内部に配設され、他方の端は前記ハプティックホイールハウジング部の内部に前記回路基板部に向かって配設されるボタンガイドと、前記ボタンガイドに取設されて前記ボタンガイドと一緒に前記ハプティックホイールハウジング部に垂直移動可能に配設されるボタンガイドホルダーと、前記回路基板部の一方の面の上に前記ボタンガイドホルダーと接触自在に配設されるボタンスイッチと、を備えていてもよい。
【0019】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ボタンガイドホルダーの一方の側にはボタンガイドホルダーストッパーが設けられ、前記ボタンガイドホルダーストッパーの対応する位置であって前記ハプティックホイールハウジング部には前記ボタンガイドホルダーの抜脱を防止するように前記ボタンガイドホルダーストッパーと接触可能なホイールハウジングボディボタンガイドホルダーストッパーが設けられてもよい。
【0020】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ボタンガイドホルダーには前記ボタンスイッチを駆動するボタンガイドホルダー駆動部が設けられてもよい。
【0021】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ボタンスイッチ部は、ボタン光源部をさらに備え、前記ボタンガイドは、導光材料から形成されてもよい。
【0022】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ボタンガイドホルダー駆動部の一方の面には、前記ボタンガイドと接触して前記ボタンガイドを支持するボタンガイドホルダー駆動部載置面が形成されてもよい。
【0023】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ボタンガイドと前記ボタンノブとの間には、所定の周波数領域の光のみを透過させるボタンカラーフィルターが設けされてもよい。
【0024】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ハプティックノブの一方の面には凹溝構造のハプティックノブ窪みが形成され、前記ハプティックノブ窪みの前記ハプティックノブの回転中心に垂直な方向への窪みの深さは、前記ハプティックノブの中央から半径方向に進むにつれて減少されてもよい。
【0025】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ハプティックノブの一方の面には、一方の面から突設されるハプティックノブ把持部が設けられてもよい。
【0026】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ハプティックノブの一方の面には、接触摩擦力を増大させるように二重射出により形成されるハプティックノブ接触面が設けられてもよい。
【0027】
前記ステアリングホイールハプティック装置は、前記ステアリングホイールハプティック装置と導通される制御部と、前記制御部と導通され、所定の作動モードに関する所定のデータが記憶された記憶部と、をさらに備えていてもよい。
【0028】
上述した目的を達成するために、本発明は、車両ステアリングホイールに配設されるハプティックホイールハウジング部と、前記ハプティックホイールハウジング部に配設される回路基板部と、前記回路基板部と電気的に導通し、ハプティックシャフトを有するハプティックホイールデバイスアクチュエーターと、前記ハプティックシャフトと連結され、前記ハプティックホイールハウジング部の一方の面の上に露設されるハプティックノブと、前記ハプティックシャフトの回動状態を感知するハプティックホイールデバイス感知部と、を有するハプティックホイールデバイス部と、を備え、前記ハプティックノブは車両ステアリングホイールがなす平面上において回動動作を行い、前記ハプティックホイールデバイスアクチュエーターは前記ハプティックシャフトの長手方向に移動可能となり、前記ハプティックノブの外縁には前記ハプティックノブと独立して垂直移動可能となるボタンスイッチ部が設けられることを特徴とするステアリングホイールハプティック装置を提供する。
【0029】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ボタンスイッチ部は、一方の面が前記ハプティックホイールハウジング部の外部に露設される前記ハプティックノブの外縁に配設されるボタンノブと、一方の端は前記ボタンノブの内部に配設され、他方の端は前記ハプティックホイールハウジング部の内部に前記回路基板部に向かって配設されるボタンガイドと、前記ボタンガイドに取設されて前記ボタンガイドと一緒に前記ハプティックホイールハウジング部に垂直移動可能に配設されるボタンガイドホルダーと、前記ボタンガイドホルダーに配設されるボタンスイッチマグネットと、前記ボタンスイッチマグネットから離間して前記回路基板部の一方の面の上に配設されるボタンスイッチ磁気センサーと、前記ボタンガイドを弾持するボタンスイッチ弾性部と、を有するボタンスイッチと、を備えていてもよい。
【0030】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ボタンスイッチ部は前記回路基板部に配設されるボタン光源部をさらに備え、前記ボタンガイドは導光材料から形成されてもよい。
【0031】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ボタン光源部は、第1の波長光を出射する第1の波長光源と、前記第1の波長光とは異なる波長帯の第2の波長光を出射する第2の波長光源と、を備え、前記第1の波長光または前記第2の波長光を選別的に透過させて、前記ボタン光源部の作動に応じて光の出射領域を変化させて可変シンボルの表示が行えるボタン光フィルター部をさらに備えていてもよい。
【0032】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ボタン光フィルター部は、前記ボタン光源部と相対向して配設され、前記第1の波長光または前記第2の波長光の透過を選別的に許容するボタンスクリーニングフィルター部と、前記ボタン光源部との間に前記ボタンスクリーニングフィルター部が配設されるように位置し、前記ボタンスクリーニングフィルター部を透過した前記第1の波長光または第2の波長光に応じて光の出射領域が変化されるボタントランスルーセントフィルター部と、を備えていてもよい。
【0033】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ボタンスクリーニングフィルター部は、前記第1の波長光及び前記第2の波長光を両方とも透過させるボタン光全透過部と、前記第1の波長光または第2の波長光の透過のみを許容するボタン選択光透過部と、前記第1の波長光及び前記第2の波長光を両方とも遮断するボタン光全遮断部と、を備えていてもよい。
【0034】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ボタントランスルーセントフィルター部は、前記ボタン光全透過部と少なくとも一部が交差する投影領域を備え前記第1の波長光及び前記第2の波長光を両方とも通過させるボタンシンボル透過部と、前記ボタンシンボル透過部の外側に形成され、前記第1の波長光及び前記第2の波長光の透過率が前記ボタンシンボル透過部よりも小さなシンボル拡張可能部と、を備えていてもよい。
【0035】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記回路基板部と電気的に導通し、前記ハプティックホイールデバイス部及び前記ボタンスイッチ部と連結される制御部と、前記制御部と電気的に導通し、所定の作動モードに関する事前設定データが格納される格納部と、前記制御部及び前記格納部と電気的に接続され、前記制御部の演算制御信号に基づいて、所定の作動モードに必要な演算過程を行う演算部と、を備えていてもよい。
【0036】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記制御部は、前記ハプティックホイールデバイス部または前記ボタンスイッチ部からの出力信号を遮断するか否かを、車両の走行速度を感知する車両速度センサー及び車両のステアリングホイールの回転角度を感知する操向角センサーからの信号に基づいていてもよい。
【発明の効果】
【0037】
上述した構成を有する本発明に係るステアリングホイールハプティック装置は、下記の効果を有する。
【0038】
まず、第一に、本発明に係るステアリングホイールハプティック装置は、両軸回動方式のハプティックホイールデバイスアクチュエーターを備えて、一層コンパクトで且つ正確な回動感知構造を達成することができる。
【0039】
第二に、本発明に係るステアリングホイールハプティック装置は、ハプティックホイールデバイスアクチュエーターのハプティックシャフトと連結されるハプティックノブを通じて回動動作およびプッシュ動作を同時に行うことにより、コンパクトな構成および正確な動作を両立させることができ、プッシュスイッチ部を通じたディレクショナル動作も実現可能にすることにより、駆動されるスイッチを一元化させた簡潔な構造を提供して製造を容易ならしめるとともに、製造コストを格段に削減することができる。
【0040】
第三に、本発明に係るステアリングホイールハプティック装置は、ハプティックノブの外縁に配設されるボタンスイッチ部を通じてより簡潔で且つ複合化したスイッチング機能を実現することができる。
【0041】
第四に、本発明に係るステアリングホイールハプティック装置は、ハプティックノブまたはボタンスイッチ部にそれぞれの光源部を介してスイッチング動作による所定の光を出射して、運転者に一層迅速に視認せしめることができる。
【0042】
第五に、本発明に係るステアリングホイールハプティック装置は、カラーフィルターを通じて簡潔で且つ複合化したアイコン出力機能を実現して安価な製造コストでの複合化した機能実現を達成することができる。
【0043】
第六に、本発明に係るステアリングホイールハプティック装置は、ハプティックホイールデバイスアクチュエーターが固設されることにより、ハプティックノブを操作するに当たって慣性モーメントの影響を極力抑えて操作を容易ならしめることができる。
【0044】
第七に、本発明に係るステアリングホイールハプティック装置は、ボタンスイッチ部に配設されるボタン光フィルター部を介して可変シンボルが認知可能になる結果、操作性を増進することができる。
【0045】
最後に、本発明に係るステアリングホイールハプティック装置は、操向角度情報を用いてスイッチの誤操作による作動を防いで操作安定性を確保することができる。
【0046】
本発明は図面に示す一実施形態を参考として説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、この技術分野の通常の知識を持った者であればこれから種々の変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点が理解できるであろう。よって、本発明の真の技術的保護範囲は特許請求の範囲の技術的思想により定められるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置が取り付けられたステアリングホイールの概略平面図である。
【図2】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置の概略斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置の概略平面図である。
【図4】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置の概略断面図である。
【図5】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置のハプティックノブの概略断面図である。
【図6】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置の概略分解斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置のボタンスイッチ部の概略斜視図である。
【図8】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置のボタンスイッチ部のボタンガイドホルダーおよびホイールハウジングボディの概略部分拡大斜視図である。
【図9】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置の概略部分拡大斜視図である。
【図10】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置の部分拡大底面斜視図である。
【図11】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置を備えるステアリングホイールハプティックシステムの概略ブロック線図である。
【図12】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置のハプティックノブの回動動作を示す概略状態斜視図である。
【図13】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置のボタンスイッチ部の動作を示す概略状態斜視図である。
【図14】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置のシャフトノブホルダーの変形例の概略斜視図である。
【図15】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置のボタンスイッチ部の概略部分拡大斜視図である。
【図16】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置におけるボタンカラーフィルターのボタンカラーフィルターボディの概略平面図である。
【図17】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置におけるボタン光フィルター部のボタン光フィルター部ボディの概略斜視図である。
【図18】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置のボタン光フィルター部を介して光を伝達するボタン光源部の概略状態を示す部分断面図である。
【図19】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置のボタン光源部の概略側断面図である。
【図20】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置のボタン光フィルター部及びボタン光源部の作動状態を示す状態図である。
【図21】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置のボタン光フィルター部及びボタン光源部の作動状態を示す状態図である。
【図22】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置のボタンスイッチ部の他の例の概略的な部分断面図である。
【図23】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置の制御手順図である。
【図24】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置の制御手順図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下、添付図面に基づき、ステアリングホイールハプティック装置およびこれを備えるステアリングホイールハプティックシステムについて詳細に説明する。
【実施例】
【0049】
本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置10は、車両のステアリングホイール2に取り付けられて運転者に一層楽な操作感およびハプティック感を与えて警告などの物理的警告機能を行うことにより、運転者の注意力および便宜性の増大を図るものである。
【0050】
車両ステアリングホイール2は、ホイールリム2Aと、ホイールハブ2B、2Cと、を備えていてもよいが、ホイールリム2Aは、ホイールハブスポーク2Cを介してホイールハブボディ2Bと連結される。この実施形態において、ホイールリムはリング状を呈しているが、運転者が操舵をするための接触領域が形成できる限り、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の構成が採用可能である。
【0051】
ステアリングホイールハプティック装置10はホイールハブボディ2Bに配設されるが、運転者に簡単な操作を行わせるサムホイール型の構造が達成できる限り、様々に配設可能である。
【0052】
より具体的に、ステアリングホイールハプティック装置10は、ハプティックホイールハウジング部100と、回路基板部200と、ハプティックホイールデバイス部300と、を備えるが、回路基板部200およびハプティックホイールデバイス部300はハプティックホイールハウジング部100に安定的に取り付けられる。
【0053】
ハプティックホイールハウジング部100は、車両ステアリングホイール2、より具体的に、この実施形態において、ホイールハブボディ2Bに安定的に固設される。ハプティックホイールハウジング部10は、ホイールハウジングカバー110と、ホイールハウジングボディ120と、ホイールハウジングベース130と、を備えるが、ホイールハウジングカバー110と、ホイールハウジングボディ120およびホイールハウジングベース130は係合されて他の構成要素を収容するための内部空間を形成する。
【0054】
ホイールハウジングカバー110にはホイールハウジングカバー貫通口113が配設されるが、ホイールハウジングカバー貫通口113を介して後述するハプティックホイールデバイス部300が貫設される。ホイールハウジングカバー110の端部側にはホイールハウジング取付部カバー取付部カバー取付部111が配設されるが、ホイールハウジング取付部カバー取付部111は、後述するホイールハウジングボディ120および/またはホイールハウジングベース130と係合される構造を形成する。
【0055】
ホイールハウジングカバー110のホイールハウジングカバー貫通口113寄りの内側にはホイールハウジングカバーボタンノブガイド115が配設されるが、ホイールハウジングカバーボタンノブガイド115は、後述するボタンスイッチ部500のボタンノブ510の安定的な垂直移動状態を形成する。
【0056】
ホイールハウジングボディ120はホイールハウジングカバー110と接するように配設されるが、ホイールハウジングボディ120はホイールハウジングボディ貫通口123を備える。ホイールハウジングボディ貫通口123はホイールハウジングカバー貫通口113と連結されてハプティックホイールデバイス部300の安定的な連結状態を形成する。ホイールハウジングボディ120の外側にはホイールハウジングボディ取付部121が配設されるが、ホイールハウジングボディ取付部121はホイールハウジング取付部カバー取付部111と係合されて両者間の結合が強固になる。
【0057】
ホイールハウジングボディ貫通口123の外周には放射方向に延設するホイールハウジングボディボタンノブ隔壁124が配設されるが、これは、後述するボタンノブ510の安定的な垂直移動を導く。ホイールハウジングボディボタンノブ隔壁124は複数設けられていてもよいが、ホイールハウジングボディボタンノブ隔壁124の間にはホイールハウジングボディボタンノブ貫通口125が介装される。ホイールハウジングボディボタンノブ貫通口125には、後述するボタンスイッチ部500の少なくとも一部の構成要素が貫通自在に配設される。ホイールハウジングボディボタンノブ貫通口125の内側面には、後述するボタンガイドホルダー540の安定的な垂直移動を導くと共に、誤組立を防止するためのホイールハウジングボディボタンホルダーガイド126が配設される。なお、ホイールハウジングボディボタンノブ貫通口125の内側面にはホイールハウジングボディボタンホルダーストッパー127が配設されるが、これにより、ボタンノブ510が後述するボタンスイッチ550などを通じた垂直復元力によって不意にホイールハウジングボディボタンノブ貫通口125から抜脱することが防止される。
【0058】
ホイールハウジングベース130は、ホイールハウジングボディ120を挟んでホイールハウジングカバー110と対向して配設される。ホイールハウジングベース130の外周にはホイールハウジングベース取付部131が配設されるが、ホイールハウジングベース取付部131はホイールハウジング取付部カバー取付部111と係合されて両者間の結合が強固になる。
【0059】
ホイールハウジングベース130にはホイールハウジングベースコネクター132が配設されるが、ホイールハウジングベースコネクター132には後述する回路基板部200からの基板コネクターピン211が配設されて外部電気装置との電気的接続がなされる。ここで、図面符号200の構成要素に対して回路基板という名称が付されているが、回路配線が形成できる限り、通常のプリント回路基板により実現されてもよく、インサート射出構造に形成されてもよく、LEDなどから発せられる熱を外部に放出するためのメタル基板として形成されてもよいなど電気的信号の伝達が行える限り、種々の構成が採用可能である。
【0060】
回路基板部200は、ハプティックホイールハウジング部100の内部に配設される。ここで、回路基板部200は単一の基板から形成されてもよいが、この実施形態においては、複数の基板を有する構造を取っている。プリント回路基板200は、他の構成要素、特に、後述するハプティックホイールデバイス部300と電気的に接続されてハプティックホイールデバイスアクチュエーター310のハプティックシャフトに回動力を与えるか、あるいは、回動状態を感知する電気的信号を伝達する。
【0061】
回路基板部200は、メイン基板210と、感知基板220と、フレキシブル基板230と、ノブ基板240と、を備える。メイン基板210は、ホイールハウジングボディ120とホイールハウジングベース130との間に介装され、メイン基板211にはコネクターピン211が配設されて外部電気装置と電気的に導通しる。メイン基板211の中央にはメイン基板貫通口213が配設されるが、これにより、メイン基板貫通口213を介して他の構成要素、すなわち、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310が貫設されることが可能になる。
【0062】
感知基板220には、後述するハプティックホイールデバイス部300のハプティックホイールデバイス感知部330の構成要素が配設される。感知基板220は、メイン基板210に垂直に配設されるが、これは本発明の一実施形態の例示に過ぎず、本発明の感知基板の配設構造がこれに制限されることなく、場合によって、メイン基板と一体化されるなど様々に変形可能である。この実施形態において、感知基板220は、ハプティックホイールデバイス部300のハプティックホイールデバイスフィクスチャー320のフィクスチャーベース323に固設されてメイン基板210とは垂直に配設される構造を形成する。
【0063】
フレキシブル基板230は、垂直に配設される構造のメイン基板210および感知基板220間の円滑な電気的接続のために両端がそれぞれの基板に連結される。この実施形態において、メイン基板210および感知基板220がフレキシブル基板230を介して連結されているが、メイン基板と感知基板とが直結される構造を形成してもよい。
【0064】
ノブ基板240は、後述するハプティックホイールデバイス部300のハプティックホイールデバイスアクチュエーター310の上端側に配設され、ノブ基板240にはハプティックノブ光源部340が配設されるが、これを通じてハプティックノブ301を介した光出射機能が行われてもよい。
【0065】
ハプティックホイールデバイス部300はハプティックホイールハウジング部100に配設されるが、ハプティックホイールデバイス部100は、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310と、ハプティックホイールデバイスフィクスチャー320と、ハプティックホイールデバイス感知部330と、を備える。ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310は回路基板部200と電気的接続構造を形成して、これを通じた電気的信号を内外部の制御部などから受け取って、記憶部などに予め設定された方式によって、操作者が前記ハプティックノブを回す状態に対応して、または、車両状態などの警告などのためのある所定の記憶された対応方式によって所定の回転力または衝撃力または回転阻止力を生成して操作者に力覚を与える。
この実施形態において、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310は電気モーターによって実現される。この実施形態によるハプティックホイールデバイスアクチュエーター310は、両軸電気モーターにより形成されるが、ここで、両軸とは、ハプティックホイールデバイスアクチュエーターの両端に回転軸が配設される構造のことをいう。
両軸電気モーターにより実現されるハプティックホイールデバイスアクチュエーター310のハプティックシャフト311、313には、それぞれハプティックノブ301およびハプティックホイールデバイス感知部330が連結される。ハプティックシャフト311、313は、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310の両端に配設されるが、ハプティックシャフト311、313は、第1の端部311と、第2の端部313と、を備える。ハプティックシャフトの第1の端部311はハプティックノブ301と連結され、ハプティックシャフトの第2の端部313は後述するハプティックホイールデバイス感知部330と連結される。
【0066】
ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310は、ハプティックホイールデバイスフィクスチャー320によってハプティックホイールハウジング部100に安定的に配設され、後述するプッシュスイッチ部400のプッシュスイッチ駆動部420と一緒に安定的な垂直移動状態を達成する。ハプティックホイールデバイスフィクスチャー320は、フィクスチャーボディ321と、フィクスチャーベース323と、を備えるが、フィクスチャーボディ321の上端にはフィクスチャーボディ貫通口326が配設され、フィクスチャーベース323の下端にはフィクスチャーベース貫通口324が配設される。
両軸電気モーター構造のハプティックホイールデバイスアクチュエーター310のハプティックシャフト311、313は、それぞれフィクスチャーボディ貫通口326およびフィクスチャーベース貫通口324を介してそれぞれ上下端に貫設される。フィクスチャーボディ321およびフィクスチャーベース323の外周にはそれぞれフィクスチャー取付部が配設され、これを通じてボルトなどのフィクスチャー締付部328が配設されて、フィクスチャーボディ321とフィクスチャーベース323との間の係合状態が強固になる。
【0067】
フィクスチャーボディ321の上端にはフィクスチャーボディノブ基板載置部327が形成されるが、フィクスチャーボディノブ基板載置部327には回路基板部200のノブ基板240が配設されて安定的な固定状態が得られる。フィクスチャーベース323の一方の側にはフィクスチャーベース感知取付部325が配設されるが、フィクスチャーベース感知取付部325は、ハプティックホイールデバイス感知部330のサブプーリーシャフト336が回動可能な安定的な取付状態を達成する。
【0068】
ハプティックノブ301はハプティックシャフト311と連結され、ハプティックホイールハウジング部100の一方の面の上に露設される。ハプティックノブ301は、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310のハプティックシャフト311と連結されるが、これらの間にシャフトノブホルダー312が介装されてもよい。シャフトノブホルダー312は、ハプティックノブ301とハプティックシャフト311、313の第1の端部311との間に介装されるが、シャフトノブホルダー312を介してハプティックノブ301とハプティックホイールデバイスアクチュエーター310のハプティックシャフト311、313の第1の端部との間の不意の相対回動を防止することができる。
【0069】
シャフトノブホルダー312およびハプティックシャフトの第1の端部311は嵌め止め構成を取り、シャフトノブホルダー312の外周は面取りされた多角形構造をなして接触領域間の相対回動が阻止される構造を取ってもよい。また、シャフトノブホルダー312aはこれに限定されるものではなく、別途のノブスクリューなどの締付手段を介してハプティックシャフトの第1の端部とシャフトノブホルダーとの間の係合状態を形成してもよいなど、ハプティックノブとハプティックホイールデバイスアクチュエーターのハプティックシャフトとの間の相対回動を防止する構造を取る限り、種々の構成が採用可能である。
【0070】
ハプティックノブ301は、ハプティックノブプレート301aと、ハプティックノブボディ301bと、を備えるが、ハプティックノブボディ301bの下部にはハプティックノブボディ溝部301cが凹設されてシャフトノブホルダー312が収容可能となる。ハプティックノブボディ301bの一方の面の上にはハプティックノブプレート301aが配設されるが、ハプティックノブボディ301bおよびハプティックノブプレート301aは一体に形成されてもよい。ハプティックノブプレート301aの一方の面の上には後述するハプティックノブ把持部301−2が形成されるが、これにより、ユーザーは、ハプティックノブ301の円滑な回動動作、すなわち、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310のハプティックシャフト311、313を中心とする回動動作を滑りなしで円滑に行うことができる。
【0071】
また、ハプティックノブ301の一方の面にはハプティックノブ窪み301−1が形成される。ハプティックノブ窪み301−1は凹溝状に形成されるが、ハプティックノブ窪み301−1は中央領域に進むにつれてハプティックノブ301の回転軸に向かって深く食い込む構造を取る。すなわち、ハプティックノブ窪み301−1はハプティックノブ301の回転中心に垂直な方向への窪みの深さd1、d2がハプティックノブ301の中央から半径方向に進むにつれて減少される構造を有する。すなわち、図5に示すように、ハプティックノブ301の中央領域でのハプティックノブ窪み301−1の深さd1は、ハプティックノブ301の外縁領域でのハプティックノブ窪み301−1の深さd2よりも遥かに大きな値を有するように構成されて、運転者の指、特に、親指を用いてハプティックノブ301の回動動作を行うに当たって、運転者に一層円滑な回動動作を行わせることができる。
【0072】
このような構造により、運転者がステアリングホイール2を調整しつつ親指などの指を用いて回動動作を行うに当たって、接触状態を容易に形成して、運転者にハプティックノブ301の円滑な回動動作を行わせることができる。すなわち、ハプティックノブ窪みがないか、あるいは、半球状に凸状に突き出た構造の場合、親指などによりハプティックノブの表面を押圧した状態で円滑な回動動作を行うことが困難であるのに対し、この構造のハプティックノブ窪み付きハプティックノブは、親指などにより表面を押圧した状態で、特に、他の指でステアリングホイールのホイールリムを把持した状態でも、運転者に一層円滑な回動動作を行わせることができる。
【0073】
さらに、これらに加えて、ハプティックノブ301には、回動動作を円滑に行うための構成要素がさらに設けられていてもよい。すなわち、ハプティックノブ301の一方の面にはハプティックノブ把持部301−2が形成されるが、ハプティックノブ把持部301−2はハプティックノブ301の一方の面から突設される。このようなハプティックノブ把持部301−2の構成により、運転者が親指などを用いてハプティックノブ301の回動動作を行う場合に滑りなしで円滑な回動状態を維持することができる。
【0074】
このようなハプティックノブ301は単体から構成されてもよいが、場合によって、ハプティックノブ301を通じた運転者の操作を一層円滑にするために二重射出構造に形成されてもよい。すなわち、ハプティックノブ301の一方の面には運転者の指などの皮膚との滑りがあまり起こらない材質から形成されるハプティックノブ接触面301−3が形成される構造を取ってもよい。例えば、ハプティックノブ301は、図面符号301−4で示す部分は一次的にポリカーボネート(PC)などの材質から形成され、その一方の面にポリウレタンなどの熱可塑性弾性体により二重射出されてハプティックノブ接触面301−3が付設される構造を取ってもよい。この場合、運転者のハプティックノブ操作に際して指などの汗などによる滑りを防止して、運転者に円滑な回動動作を行わせることができる。
【0075】
ハプティックホイールデバイス感知部330は、ハプティックシャフト311、313の第2の端部313と連結されてハプティックシャフトの回転状態、すなわち、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310の作動状態を感知する。ハプティックホイールデバイス感知部330およびハプティックホイールデバイスアクチュエーターのハプティックシャフトの第2の端部はハプティックホイールデバイス感知部330と連結されるが、これらの間の相対回動を防止するためにハプティックシャフトの第2の端部とハプティックホイールデバイス感知部330との間にはシャフト感知ホルダー314が介装される。シャフト感知ホルダー314は、ハプティックシャフトの第1の端部とハプティックノブとの間の連結に用いられるシャフトノブホルダー312に対応する構成要素であって、この形状および構造はシャフトノブホルダー312の技術と重複し、シャフトノブホルダー312については既に説明されているため、その詳細な説明は省略する。
【0076】
ハプティックホイールデバイス感知部330は、この実施形態において、光検出器により実現されるが、ハプティックホイールデバイス感知部330は、デバイス感知ボディ部330aと、デバイス感知センサー部339と、を備える。デバイス感知ボディ部330aは、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310側と連結されてハプティックシャフトの回動状態を出力し、デバイス感知センサー部319はデバイス感知ボディ部330aの回動状態を検出する。この実施形態において、デバイス感知ボディ部はハプティックシャフトの回動状態を機械的に伝達するための構造に形成され、デバイス感知センサー部はデバイス感知ボディ部の回動を検出する光センサーにより実現されるが、デバイス感知ボディ部にマグネットが着磁され、デバイス感知センサー部は磁気センサーを備える構成を取ってもよい。
この実施形態におけるデバイス感知ボディ部330aは、デバイス感知メインプーリー331と、デバイス感知サブプーリー335と、デバイス感知ベルト333と、デバイススロット337と、を備える。デバイス感知メインプーリー331は、シャフト感知ホルダー314との相対回動が制限されるように連結されてハプティックシャフトの第2の端部313につれ回動する。
デバイス感知メインプーリー331の中央にはメインプーリー取付部332(図9参照)が配設されるが、シャフト感知ホルダー314はメインプーリー取付部332に挿着される。デバイス感知メインプーリー331の下端にはデバイス感知メインプーリー331を通じたハプティックシャフトの安定的な駆動を行うとともに、正確な力覚形成のための構成要素としてのシャフト慣性体315が配設される。シャフト慣性体315もドーナツ状に形成されてデバイス感知メインプーリー331のメインプーリー長軸部332に外嵌される。場合によって、シャフト慣性体315およびデバイス感知メインプーリー331は一体に形成されてもよいが、この実施形態によるシャフト慣性体は別体に形成されてボルトなどの締付部材を介してデバイス感知メインプーリー315の下端に固設される。
【0077】
デバイス感知サブプーリー335は、デバイス感知メインプーリー331から離れて連結され、デバイス感知ベルト333は、デバイス感知メインプーリー331とデバイス感知サブプーリー335とを連結してデバイス感知メインプーリー331の機械的な回動状態をデバイス感知サブプーリー335に伝達する。デバイススロット337は、デバイス感知サブプーリー335に同軸状に連結される構造を取るが、デバイス感知サブプーリー335につれ回動する。デバイススロット337は、サブプーリーシャフト336によって回動自在に支持される。
サブプーリーシャフト336は、ハプティックホイールデバイスフィクスチャー320のフィクスチャーベース323に回動自在に取り付けられるが、フィクスチャーベース323にはフィクスチャーベース感知取付部325が形成され、サブプーリーシャフト336はフィクスチャーベース感知取付部325に挿設される。デバイス感知サブプーリー335およびデバイススロット337はサブプーリーシャフト336に取り付けられる。フィクスチャーベース323とデバイス感知サブプーリー335との間の円滑な相対回動のために、サブプーリーシャフト336とデバイス感知サブプーリー335との間にはサブプーリーブッシング338がさらに介装されていてもよい。
【0078】
デバイス感知センサー部339はデバイススロット337に隣設されるが、デバイス感知センサー部339は感知基板220に配設される。デバイス感知センサー部339は光センサーにより実現されるが、デバイススロット337はデバイス感知センサー部339の発光部および受光部の間に介装されてハプティックシャフトの第2の端部の回動状態はデバイス感知メインプーリー、デバイス感知ベルトおよびデバイス感知サブプーリーおよびデバイススロットを経てデバイス感知センサー部に光学信号の変化を通じた電気的信号の変化を出力せしめる。このような変化された電気的信号は、ホイールハウジングベースコネクター132に配設されるコネクターピンを介して制御部などの内外部の電気装置に送信可能である。
【0079】
この実施形態において、デバイス感知メインプーリー331とデバイス感知サブプーリーとの回転比は、1以上の値を有することが好ましい。運転者の指により操作されるハプティックノブ301が1回転する間に、すなわち、ハプティックノブ301と連結されて同軸回転を行うデバイス感知メインプーリー331が1回転する間にデバイス感知サブプーリー335は複数回回転することにより、究極的に、ハプティックノブ301の1回転に対するデバイス感知センサー部339を通じた分解能を増大させて、ハプティックノブ301およびハプティックシャフトの一層正確な回転状態の感知を行うことができる。
【0080】
前記実施形態において、ハプティックホイールデバイス感知部はプーリー/ベルト構造を取るものと説明されているが、ハプティックノブまたはハプティックシャフトの正確な回動状態が感知できる限り、ハプティックホイールデバイス感知部は歯車伝達構造を取ってもよいなど種々の構成が採用可能である。歯車構造を取る場合、ハプティックシャフト側歯車と、ハプティックホイールデバイス感知部のデバイススロットが配設される歯車とは直結されてもよく、場合によって、これらの歯車の間に1以上の遊び歯車(アイドルギア)が配設されて連結される構造を取ってもよい。なお、前記実施形態において、ハプティックホイールデバイス感知部は光センサー構造を有するものと説明されたが、ハプティックノブの回転状態が感知できる限り、種々の構成が採用可能である。
【0081】
かようなハプティックノブ、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター、ハプティックホイールデバイス感知部の構成を通じて操作者の意図通りの操作状態がハプティックノブを介してハプティックホイールデバイス感知部において感知され、ハプティックホイールデバイス感知部において感知された操作状態に対応して、または、所定の方式によって警告などの動作を実現するために、内外部の電気装置から伝達される所定の方式によって、両軸モーターにより実現されるハプティックホイールデバイスアクチュエーターにおいて生成される所定の力覚信号はハプティックノブを介して操作者に伝達されて、操作者に一層安定的で且つ正確な触覚的認知を感じさせることができる。
このようなハプティックノブ301は、車両ステアリングホイール2がなす実質的な平面上において回動動作を行うが、ハプティックノブ301は、上述したように、ハプティックシャフトを中心軸として回動回動動作を行う。このような回動回動動作を通じて、ユーザーは、車両ステアリングホイール2のホイールリム2Aを通じた操舵状態を維持するとともに、親指を通じたステアリングホイールハプティック装置10の操作が行えるサムホイール方式の動作を実現することができる。これは、運転者がスイッチ操作のために、ステアリングホイール、より具体的に、ホイールリムから手を離さなさければならないなどの動作をなくして、ホイールリムを把持した状態で運転者の前方注意力を損なわずにハプティックノブを通じた円滑な所定のメニュー選択などの操作性能を増大させることを可能にする。
例えば、シーソー動作またはヒンジ点を中心としてスクロール動作を行う従来の構造をディスプレイ装置と結び付けて所定の選択メニューを画像ディスプレイする装置を構築するに当たって、運転者が所定の選択動作を行う際に、選択操作力を調整することが困難であることを理由に選択しようとするメニューを見逃してしまったりするなどの問題点が伴われていたが、この構造によるサムホイール駆動方式のステアリングホイールハプティック装置の場合、時計回り方向または反時計回り方向に親指の回動動作を行って、選択しようとするメニューを迅速で且つ正確に選択することができ、この過程において一層円滑な力覚を与えることができるというメリットがある。なお、このようなステアリングホイールハプティック装置の回動動作に連動するユーザーインタフェースの様々な製作を可能にする。
【0082】
一方、本発明に係るステアリングホイールハプティック装置は、ハプティックノブを通じたプッシュ動作、すなわち、車両ステアリングホイールがなす平面に垂直な方向である長手方向への垂直移動を可能にする。このような構造を通じて、ステアリングホイールハプティック装置は、サムホイール駆動方式の円滑な回動回動動作およびプッシュ動作を通じて一層様々な動作を実現することができる。ステアリングホイールハプティック装置の垂直移動を通じたスイッチング信号の変化を出力するためのプッシュスイッチ部500がさらに設けられていてもよい。プッシュスイッチ部400は、プッシュスイッチ410と、プッシュスイッチ駆動部420と、を備える。
プッシュスイッチ410は、回路基板部200のメイン基板210の一方の面の上に配設されるが、この実施形態において、プッシュスイッチ410は、垂直移動可能なタクトスイッチにより実現されるが、メタルドームスイッチにより実現されてもよいなど、垂直プッシュ動作が行える限り、様々な構成が採用可能である。プッシュスイッチ駆動部420は、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310と一緒に垂直移動してプッシュスイッチ410のオン/オフ切り換えを行う。プッシュスイッチ駆動部420は、プッシュスイッチ駆動ボディ421と、プッシュスイッチ駆動突起423と、を備える。
プッシュスイッチ駆動ボディ421はリング状の構造を有するが、プッシュスイッチ駆動ボディ421の中央にはプッシュスイッチ駆動ボディ貫通口422が設けられ、プッシュスイッチ駆動ボディ貫通口422にはハプティックホイールデバイスアクチュエーター310の外周に配設されるハプティックホイールデバイスフィクスチャー320が貫設される。プッシュスイッチ駆動ボディ貫通口422の内側にはプッシュスイッチ駆動取付部424が配設され、これに対応する位置であってハプティックホイールデバイスフィクスチャー320の外周にはフィクスチャーボディプッシュスイッチ駆動取付部322が配設されるが、プッシュスイッチ駆動取付部424はフィクスチャーボディプッシュスイッチ駆動取付部322と係合されて、プッシュスイッチ駆動ボディ421およびハプティックホイールデバイスフィクスチャー320の安定的な組立工程を達成するとともに、取付状態を維持することができる。なお、プッシュスイッチ駆動ボディの外周には締付部が設けられてフィクスチャーボディとフィクスチャーベースとの間の係合時に一緒に締め付られる構造を取ってもよい。
【0083】
プッシュスイッチ駆動突起423はプッシュスイッチ駆動ボディ421の外周に配設されるが、プッシュスイッチ駆動突起423はプッシュスイッチ410と直接的な接触状態を形成し、プッシュスイッチ410の初期支持状態を通じてプッシュスイッチ駆動突起423、プッシュスイッチ駆動ボディ421、ハプティックホイールデバイスフィクスチャー320、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310およびハプティックノブ301の順次的な連結構造の支持状態を一定に維持することができ、プッシュスイッチ410よりも大きな外力がハプティックノブ301に加えられる場合に所定の垂直移動状態を形成することができる。
【0084】
本発明の一実施形態によるプッシュスイッチ410は複数設けられるが、複数のプッシュスイッチ410の数に対応してプッシュスイッチ駆動突起423も複数設けられる。この実施形態においては、複数(4個)のプッシュスイッチ410およびプッシュスイッチ駆動突起423を通じて、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310およびハプティックノブ301はプッシュスイッチ310を通じた安定的な支持状態を形成することができる。
【0085】
外力が加えられていない常時の場合に、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310はプッシュスイッチ410によって安定的な垂直支持状態を形成するが、運転者などのユーザーがハプティックノブ301を所定の値以上の力で垂直に押圧する場合に、ハプティックノブ301、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310、ハプティックホイールデバイスフィクスチャー320およびプッシュスイッチ駆動部420を介してプッシュスイッチ410の電気的信号の変化が発生する。この実施形態において、プッシュスイッチ410は4個設けられるが、ハプティックノブ301の押圧方向に応じて個別のスイッチング動作を行うこともできる。
例えば、ハプティックノブ301の平面図における右上端を押圧する場合、所定の領域のみが押圧されて全体的にハプティックホイールデバイスアクチュエーター310は一方の端側のみが下動するチルト動作を実現することもできる。これに対し、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310と連結されるハプティックノブ301の中央領域を水平にしつつ垂直に押圧する場合に、全体的な垂直押圧動作が行われて4個のプッシュスイッチが駆動される信号を形成することもできる。場合によって、ハプティックノブ301の中心、すなわち、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310の中心軸を基準として対角に配設されるプッシュスイッチが同時にまたは所定時間内に連続して押圧される場合に、個別のチルト動作ではなく、全体の垂直押圧動作として認識させる構造を取ってもよい。
【0086】
一方、プッシュスイッチ部400のプッシュスイッチ410はメイン基板210の上に固設される構造を取り、プッシュスイッチ駆動部420のみがハプティックホイールデバイスアクチュエーター310と一緒に垂直移動する構造を取るのに対し、上述したハプティックホイールデバイス感知部330はハプティックホイールデバイスアクチュエーターと一緒に垂直移動する構造を取ってもよい。
ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310が配設されるハプティックホイールデバイスフィクスチャー320のフィクスチャーベース323に感知基板220が固設され、デバイス感知ボディ部のデバイス感知メインプーリーはハプティックシャフトと連結され、且つ、デバイス感知サブプーリーはフィクスチャーベースに連結されることにより、究極的に、デバイス感知センサー部およびデバイス感知ボディ部はハプティックホイールデバイス部と一緒に垂直移動する構造を形成する。このような構造を通じて、プッシュ動作を行うプッシュスイッチ部および回動動作を行うハプティックホイールデバイス部間の連結が究極的にハプティックノブを通じて行われる構造を形成することにより、プッシュ垂直移動および回動回動動作の一体化を図ることができ、これにより、運転者などの操作者に優れた操作感を与えることができ、安定的であり、しかも、チルト機能も同時に行えるなど多角的な動作を実現することができる。
【0087】
上述した回動回動動作およびプッシュ/チルト動作を行うとともに、それぞれの機能を行う際に光の出射を通じて視認性を向上させるための構成要素がさらに設けられていてもよい。本発明のハプティックホイールデバイス部300は、ハプティックノブ光源部340を備えていてもよいが、ハプティックノブ光源部340(図14参照)は、この実施形態において、回路基板部200のノブ基板240に配設される。ノブ基板240は、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310の端部にハプティックシャフトの第1の端部311が貫設されるようにハプティックホイールデバイスアクチュエーター310の上端に配設されるが、より具体的に、フィクスチャーボディ321の上端にはフィクスチャーボディノブ基板載置部327が配設される。フィクスチャーボディノブ基板載置部327(図4参照)にノブ基板240が収容されるが、ノブ基板240は別途のラインを介してメイン基板210と電気的な接続構造を形成することができる。
ノブ基板240の一方の面の上にはハプティックノブ光源部340が配設されるが、ハプティックノブ光源部340はLEDなどの光源により実現される。ハプティックノブ301はポリカーボネート(PC)などの透光材料から形成されてノブ基板240上のハプティックノブ光源部340から発せられる光を外部に円滑に伝達することができる。ハプティックノブ光源部340は複数設けられていてもよいが、本発明に係るハプティックノブ光源部340は、青色(B)、緑色(G)、赤色(R)の光を出射するLEDが均等に角分割されて配設されてもよく、多色が出力可能に単一化したモジュールが1以上配設され、それぞれのLEDにより実現されるハプティックノブ光源部340から出射する光はハプティックノブボディ301bの下面を通って外部に透光および/または導光されて外部に出射する。このようなハプティックノブ光源部340の作動状態は、所定の方式、例えば、所定の周期おきに点滅するか、一定の信号周期にて出力するか、あるいは、所定のカラーが同時に出力されて合成されたカラーを出力するなど、所定の制御方式によって、様々なカラー、強さまたは周期の光を外部に出射することにより、運転者などのユーザーにステアリングホイールハプティック装置の作動状態またはユーザーによって選択された操作状態などを迅速に視認させることができる。
【0088】
他方、本発明に係るステアリングホイールハプティック装置10は、ボタンスイッチ部500を備えて、ハプティックホイールデバイス部と一緒に複合操作機能を行うことができる。ボタンスイッチ部500はハプティックノブ301の外縁に配設されるが、ハプティックノブ301を通じたハプティックホイールデバイスアクチュエーターまたはプッシュスイッチ部とは独立した垂直移動動作を行うことで、所定の変化されたスイッチング信号を生成することができる。
本発明の実施形態によるボタンスイッチ部500は、ハプティックノブ301を中心として外縁を取り囲む構成を取るが、ボタンスイッチ部500は、ボタンノブ510と、ボタンガイド530と、ボタンホルダー540と、ボタンスイッチ550と、を備える。ボタンノブ510は、一方の面がハプティックホイールハウジング部100の外部に露出されるようにハプティックノブ301の外縁に配設される。ボタンノブ510は、ボタンノブヘッド511と、ボタンノブボディ513と、を備えるが、ボタンノブヘッド511はハプティックノブ301の外縁に露設され、ボタンノブボディ513はボタンノブヘッド511の下端に配設される。ボタンノブヘッド511およびボタンノブボディ513は別体に構成されてもよいが、この実施形態においては、一体に形成される構造を取っている。
【0089】
ボタンノブヘッド511の一方の面を通じてボタンノブアイコン512が表示されてもよいが、ボタンノブアイコン512は、ボタンノブヘッド512の一方の面の上に直接的に形成されてもよく、場合によって、ボタンノブヘッド512はポリカーボネートなどの透明材料から形成され、下部に配設される後述する別途の表示素子を介して出力される構造を取ってもよい。
【0090】
ボタンノブヘッド511およびボタンノブボディ513は内部に空間を有する構成を取って、ボタンノブヘッド511およびボタンノブボディ513が形成する空間にボタンガイド530が配設されてもよい。ボタンガイド530は、一方の端がボタンノブ510の内部に配設され、他方の端が前記ハプティックホイールハウジング部100の内部に回路基板部200を向くように配設される。すなわち、ボタンガイド530は、一方の端がボタンノブヘッド511とボタンノブボディ513とが形成する内部空間に配設され、他方の端がメイン基板210を向くように配設される。ボタンガイド530は、ボタンガイドヘッド531と、ボタンガイドボディ533と、を備える。ボタンガイドヘッド531およびボタンガイドボディ533は、この実施形態において、一体に形成されているが、別体に形成されてもよい。
ボタンガイドヘッド531の一方の端にはボタンガイドボディ533が連結されるが、ボタンガイドヘッド531の上端はボタンノブヘッド511およびボタンノブボディ513が形成する内部空間に挿設され、ボタンガイドボディ533の端部はボタンスイッチ550が配設されるメイン基板210を向くように、後述するボタンガイドホルダー540の内部に配設される。ボタンガイド530は透明または所定のカラーの導光材料から形成されるが、ボタンガイドボディ533の端部を介して流入する光はボタンガイドヘッド531の一方の面を介して外部に伝達される。ボタンガイドボディ533の側面にはボタンガイドボディ取付部535が配設されるが、ボタンガイドボディ取付部535の対応する位置であってボタンガイドホルダー540の側面にはホルダー取付部544が配設され、ボタンガイドボディ取付部535およびホルダー取付部544は係合される構造を形成する。ボタンガイドボディ533の外周面にはボタンガイドボディ溝534が凹設されるが、ボタンガイドボディ溝534はボタンガイドホルダー540に凹設されるホルダー収容部溝542と係合されてボタンガイド530とボタンガイドホルダー540との間の円滑な係合構造を形成して、ハプティックホイールハウジング部100への円滑な取付および組立時の誤組立の防止を両立させることができる。
【0091】
ボタンガイドホルダー540はボタンガイド530に取り付けられてボタンガイド530と一緒にハプティックホイールハウジング部100、より具体的に、ホイールハウジングボディ120に安定的に垂直移動可能に配設される。ボタンガイドホルダー540は、ホイールハウジングボディ120の一方の面の上に形成されるホイールハウジングボタンノブ貫通口125に垂直移動可能に嵌入するが、ボタンガイドホルダー540の外周面には長手方向に沿って形成されるボタンガイドホルダーライン546が配設される。ボタンガイドホルダーライン546の対応する位置であってホイールハウジングボタンノブ貫通口125の内周にはホイールハウジングボディボタンホルダーガイド126が配設されるが、ボタンガイドホルダーライン546およびホイールハウジングボディボタンホルダーガイド126は垂直移動可能に係合される構造を取る。
【0092】
ボタンガイドホルダー540にはボタンガイドホルダー駆動部543が配設されるが、ボタンガイドホルダー駆動部543はボタンガイドホルダー540の中央に形成されたボタンガイドホルダー収容部541の内側下端から延設して下部に配設されるボタンスイッチ550と常時接触状態を維持するように形成される。すなわち、ボタンガイドホルダー540と、ボタンガイド530およびボタンノブ510は別途の支持手段を介して支持される構造を取ってもよいが、この実施形態においては、順次にボタンスイッチ550によって支持される構造を取っている。
【0093】
このような構造により、運転者などのユーザーによってボタンノブ510に加えられる圧力は、ボタンガイド530およびボタンガイドホルダー540を介してボタンスイッチ550に伝達される。ここで、ボタンガイドホルダー駆動部543は、ボタンガイドホルダー540のボタンガイドホルダー収容部541の内側面から延設して下部を向く構造を取るが、ボタンガイドホルダー駆動部543の上面にはボタンガイドホルダー駆動部載置面547が形成されてボタンガイドボディ係止部536の係止状態を形成する。すなわち、ボタンガイド530の下端には分岐される2つのボタンガイド分岐部537が形成され、中央にはボタンガイドボディ係止部536が形成されるが、ボタンガイドボディ係止部536はボタンガイドホルダー駆動部載置面547と接して安定的な取付構造を形成する。ボタンガイド分岐部537はボタンガイドボディ530の下端から両側に分岐されるが、これにより、ボタンスイッチ550の側部に配設されるボタン光源部560からの光を上部に伝達するための構造が形成される。ボタン光源部560は、発光ダイオード(LED)などの光源により実現されるが、ボタン光源部560はそれぞれのボタンガイドに対して複数配設されることにより、ボタンガイド分岐部に別々に割り当てられる構造を取ってもよい。ボタンガイド530は、ポリカーボネートなどの透明な導光材料から形成されてもよく、所定のカラーを有する構造を取ってもよい。
【0094】
さらに、ボタンスイッチ部500には、ボタン光源部から発せられる光を用いて様々なアイコンを形成する表示素子がさらに設けられていてもよい。加えて、ボタン光源部は、それぞれのボタンガイドまたはボタン光フィルター部に対して複数のカラーの光を出射する構造を取る。ボタンスイッチ部500は、ボタン光フィルター部520をさらに備えていてもよいが、ボタン光フィルター部520は、ボタン光フィルター部ベース521と、ボタン光フィルター部ボディ523と、を備える。ボタン光フィルター部ベース521は導光材料から形成されて、ボタン光フィルター部ベース521の下面を通って流入する光を全面に満遍なく吹き付ける機能を行う。
ボタン光フィルター部ボディ523は、複数のカラーの光を出射するボタン光源部からの第1のカラー光を出射する第1の透過領域523aと、ボタン光源部からの他の第2のカラー光を出射する第2の透過領域523bと、第1の透過領域と第2の透過領域とが交差する交差領域523cと、第1のカラー光および第2のカラー光を両方とも遮断する遮断領域523dと、を備えるが、交差領域523cは、第1の透過領域523aおよび第2の透過領域523cと一緒にそれぞれ第1のボタンアイコン512aおよび第2のボタンアイコン512bを形成することができる。例えば、ボタン光源部は、赤色LEDおよび青色LEDを備えていてもよく、第1の透過領域は赤色光を出射し、第2の透過領域は青色光を出射する構造を取ることにより、第1の透過領域、第2の透過領域および交差領域などを介して所定の「USERSET」または「
」などのアイコンを選択的に表示することができる。
【0095】
また、本発明に係るステアリングホイールハプティック装置は、他の構成要素とともに統合的な実現状態をとってもよい。すなわち、ステアリングホイールハプティック装置10は、ハプティックノブ301を介して回動動作を行うに際いて力覚を提供するハプティックホイールデバイスアクチュエーター310と、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310の回動動作状態を感知するハプティックホイールデバイス感知部330と、ハプティックノブ301及びハプティックホイールデバイスアクチュエーター310の垂直移動によりプッシュ動作を行うプッシュスイッチ部400及びハプティックノブ301の外縁に配設されるボタンスイッチ部500と連結されてこれらとの電気的な信号のやり取りを行う。
【0096】
さらに、ステアリングホイールハプティック装置10は、制御部20と、制御部20と連結される格納部30と、を備える構造をとってもよく、演算部40をさらに備える構造をとってもよい。制御部20は、回路基板部200と電気的に導通し、ハプティックホイールデバイス部及びボタンスイッチ部またはプッシュスイッチ部と連結され、格納部30は、制御部20と電気的に導通し、所定の作動モードに関する事前設定データが格納される。
すなわち、運転者のハプティックノブのサムホイール操作に際して力覚を提供するように作動モードに応じた電気的な信号を生成するためのデータなどを含む。演算部40は、制御部20及び格納部30と電気的に接続され、制御部20の演算制御信号に基づいて、所定の作動モードに必要な演算過程を行う。制御部20と、格納部30及び演算部40は、ステアリングホイールハプティック装置10に組み込まれていてもよく、ステアリングホイールハプティック装置10から離間して別体として配設されてもよいなど、設計仕様に応じて種々に構成可能である。
【0097】
ステアリングホイールハプティック装置10のスイッチ部からの入力信号は、ステアリングホイールハプティック装置10の制御部20に受け渡され、制御部20は、これと電気的に導通する格納部30をステアリングホイールハプティック装置を介して選択・操作して、作動しようとする対象作動装置に対する所定の作動モード、例えば、空調装置の作動温度調節モード、目的地選択または経路探索などのナビゲーションの作動のためのナビゲーションモードなどの作動モードに関する事前設定データと、ステアリングホイールハプティック装置10のスイッチ部から入力された信号に基づいて、演算部40における所定の演算過程を経て所定の制御信号を算出し、これを出力部に受け渡す。出力部としては、ステアリングホイールハプティック装置10に設けられるハプティックホイールデバイスアクチュエーター部310を備えていてもよく、別途の画像表示のためのディスプレイ部50及び/または音響出力のための音響出力部60を備えていてもよい。なお、制御部20からの制御信号が直接制御対象としての対象作動装置70、例えば、自動車の空調装置、ナビゲーションなどの作動装置に直接的に受け渡されてもよい。
【0098】
一方、本発明の一実施形態によるボタンスイッチ部は、サムホイール動作を行うハプティックノブの外側に配設されて独立して垂直移動可能になる構造をとってもよい。ボタンスイッチ部は、前記実施形態において、物理的な駆動によるタクトスイッチにより実現されているが、本発明に係るボタンスイッチ部は、接点構造の非接触式構造をとってもよい。前記実施形態と同じ構成要素に対しては、同じ図面符号及び名称を付する。図22に示すように、本発明に係るボタンスイッチ部500は、ボタンノブ510と、ボタンガイド530と、ボタンガイドホルダー540と、ボタンスイッチ550aと、を備えるが、ボタンノブ510は、一方の面がハプティックホイールハウジング部100の外部に露出されるようにハプティックノブ301の外縁に配設され、ボタンガイド530は、一方の端がボタンノブ510の内部に配設され、他方の端が前記ハプティックホイールハウジング部100の内部に回路基板部200に向かって配設されるが、ボタンガイド530は、透明導光材料から形成されることが好ましい。
ボタンガイドホルダー540は、ボタンガイド530に取り付けられて、ボタンガイド530と一緒に、ハプティックホイールハウジング部100、より具体的に、ホイールハウジングボディ120に安定的に垂直移動可能になるように配設され、ホイールハウジングボディ120の一方の面の上に形成されるホイールハウジングボタンノブ貫通口125に垂直移動可能に差し込まれる構造は上述した通りである。但し、ボタンガイドホルダー540には、ボタンガイドホルダー駆動部543が配設されるが、ボタンガイドホルダー駆動部543は、ボタンガイドホルダー540の中央に形成されたボタンガイドホルダー収容部541の内下端から延びて下部に配設されるホールセンサーなどの磁気センサーによって実現されるボタンスイッチ磁気センサー553と相対向して隔設される。
【0099】
ボタンスイッチ部550aは、ボタンスイッチ磁気センサー553と、ボタンスイッチマグネット551と、ボタンスイッチ弾性部555と、を備える。ボタンスイッチ磁気センサー553は、上述したように、回路基板部200の一方の面の上にボタンガイドホルダー540に向かって相対向して配設される。ボタンスイッチマグネット551は、ボタンガイドホルダー540に配設されるが、ボタンガイドホルダー540の端部にはボタンスイッチマグネット551を収容できる空間が形成される。
また、ボタンスイッチ弾性部555はコイルバネにより実現され、ボタンスイッチ弾性部555の一方の端は、ボタンガイドまたはボタンガイドホルダーの端部と接触し、他方の端は、回路基板部などによって支持されてボタンガイドまたはボタンガイドホルダーと連結されるが、ボタンノブの押圧後に元の位置に戻らせる。すなわち、ボタンスイッチ磁気センサー553は、回路基板部に配設され、ボタンスイッチ磁気センサー553の外周にはボタンスイッチ弾性部555の他方の端が配設される。ボタンスイッチ磁気センサー553の信号エラーを防ぐために、ボタンスイッチ弾性部555は、非金属材質の弾性挙動を行う構成要素によって形成されてもよい。
【0100】
また、前記実施形態におけるボタン光源部とボタン光フィルター部は、図17から図21に示す構成をとってもよい。ボタン光源部560が複数設けられる場合、ボタン光源部からの出射光を安定的にボタン光フィルター部に導くために、複数のブリッジを備える構成をとってもよい。すなわち、図18及び図19に示すように、ボタン光源部560は、第1の波長光源560aと、第2の波長光源560bと、を備えていてもよいが、第1の波長光源560aは第1の波長光を出射し、第2の波長光源560bは第2の波長光を出射する。第1の波長光と第2の波長光は異なる波長帯の光であってもよい。ボタン光フィルター部520は、第1の波長光または第2の波長光を選別的に透過させて、ボタン光源部560(560a、560b)の作動に応じて光の出射領域を変化させて可変シンボルが表示可能な構造を形成する。
【0101】
この実施形態によるボタン光フィルター部520は、より具体的に、ボタンスクリーニングフィルター部525と、ボタントランスルーセントフィルター部527と、を備える。ボタンスクリーニングフィルター部525は、ボタン光源部560と相対向して配設され、第1の波長光または第2の波長光の透過を選別的に許容するか、あるいは、一部の領域に第1の波長光及び第2の波長光の両方を透過または遮断する。ボタントランスルーセントフィルター部527は、ボタン光源部560との間にボタンスクリーニングフィルター部525が配設されるように位置し、ボタンスクリーニングフィルター部525を透過した第1の波長光または第2の波長光に応じて光の出射領域を変化させる。ボタンスクリーニングフィルター部525は、ボタン光全透過部525cと、ボタン選択光透過部525a、525bと、ボタン光全遮断部525dと、を備える。
ボタン光全透過部525cは、ボタン光源部560からの第1の波長光及び第2の波長光を両方とも透過させる領域に形成され、ボタン選択光透過部525a、525bは、第1の波長光及び第2の波長光のうちいずれか一方の光のみの透過を許容する領域に形成され、ボタン光全遮断部525dは、第1の波長光及び第2の波長光の両方を遮断する遮断領域に形成される。
【0102】
ボタン光全遮断部525dは、ボタン光源部560からの出射光を全て遮断してボタントランスルーセントフィルター部527側に光が導かれることを防ぐ。ボタン光全透過部525cは、ボタン光源部560からの出射光を全て透過してボタントランスルーセントフィルター部527側に光を導く。ボタン選択光透過部は、ボタン第1の波長光源560aからの出射光を透過させるが、ボタン第2の波長光源560bからの出射光は遮断し、ボタン選択光透過部525bは、ボタン第2の波長光源560bからの出射光を透過させるが、ボタン第1の波長光源560aからの出射光は遮断する。
【0103】
ボタントランスルーセントフィルター部527は、ボタンシンボル透過部527cと、ボタンシンボル拡張可能部527dと、を備えるが、ボタンシンボル透過部527cは、ボタン光全透過部525cと少なくとも一部が交差する投影領域を備え、第1の波長光及び第2の波長光を両方とも透過させ、ボタンシンボル拡張可能部527dは、ボタンシンボル透過部527cの外側に形成され、第1の波長光及び第2の波長光の透過率がボタンシンボル透過部527cの透過率よりも小さくなるように設定される。
ボタンシンボル拡張可能部527dの透過率がボタンシンボル透過部527cの透過率よりも小さいが、このとき、ボタンシンボル拡張可能部527dの透過率は、ボタンシンボル透過部527cの光透過率の略40%〜60%の値を有することが好ましい。このような透過率の差を持たせることにより、最終的に光の波長帯が変化するに伴い運転者が認識可能なシンボル(標識)が変化するとき、光の照度差による視覚的な異質間を極力抑えることができる。前記実施形態において、ボタンシンボル拡張可能部527dの透過率がボタンシンボル透過部527cの透過率の40%未満である場合、光の多くが遮断されて運転者による速やかな認知を妨げる虞があり、ボタンシンボル拡張可能部527dの透過率がボタンシンボル透過部527cの透過率の60%よりも大きな場合、異なる波長帯への出射光の変化時に共通領域と選択領域に対してそれぞれ出射される光の異質感が確認されがちになる虞があるため、ボタンシンボル拡張可能部527dの透過率に対するボタンシンボル透過部527cの透過率の割合は適切に選択されることが好ましいが、前記数値は単なる例示に過ぎず、ボタン光源部の出力値の差に応じて、ボタンシンボル透過部及びボタンシンボル拡張可能部の透光率は適切に調整可能である。
【0104】
図20及び図21は、図17に示す構造のボタン光フィルター部及びボタン光源部の作動状態を示す。図中、実線領域は、ボタン光源部からの出射光が表示される領域であり、点線領域は、光が選択的に出射される領域である。なお、図21中、図面符号525b及び525cにて示す領域の間に実線が表示されているが、これは、領域への理解に一助となるためのものに過ぎず、同じ波長帯のカラーの光が出射可能であり、視覚的な異質感を表すものではない。ボタン第2の波長光源560bのみがオン状態で形成される場合、図20に示すシンボルを運転者が視認することができ、ボタン第1の波長光源560aのみがオン状態で形成される場合、図21に示すシンボルを運転者が視認することができる。すなわち、ボタン第1の波長光源560a及びボタン第2の波長光源560bの光を選択的に切り換えることにより、ボタン光フィルター部520、究極的には、ボタンノブ510を介して運転者が認識するシンボルの変化がなされ得る。
【0105】
他方、本発明のステアリングホイールハプティック装置は、ステアリングホイールの操向角を用いて誤作動状態を防ぐことができる。すなわち、本発明のステアリングホイールハプティック装置は、ステアリングホイールに配設される特性上、運転者の操向操作時にステアリングホイールの上に配設されるステアリングホイールハプティック装置のハプティックノブ、ボタンノブなどを押圧または回転することができるが、このような運転者の操向操作時にステアリングホイールハプティック装置の望ましくない接触による誤作動を防ぐ構成をとってもよい。
すなわち、図23及び図24に示すように、本発明のステアリングホイールハプティック装置は、ハプティックノブ、ボタンノブなどの誤操作信号を遮断するために所定の制御ステップを行う。すなわち、本発明のステアリングホイールハプティック装置10を提供する提供ステップ(S10)が行われた後、制御部20は、ハプティックノブのサムホイール動作を感知するホイール感知ステップ(S20)を行う。ホイール感知ステップ(S20)において、制御部20は、所定の感知信号、すなわち、ハプティックノブと連結されるハプティックホイールデバイス感知部330と、ボタンスイッチ部500及びプッシュスイッチ部400などからの電気的な信号を感知する。所定の感知信号が発生する場合、制御部20は、制御の流れをホイールホールドステップ(S30)に移行する。
【0106】
ホイールホールドステップ(S30)において、制御部20は、車両のステアリングホイールの操向有無及び角度を感知する操向角センサー(steering angle sensor、図示せず)から操向角度信号θを受け取り、車両の走行速度vを車両の車速センサーまたは車両のクランクポジションセンサー(crank position sensor)から受け取る。格納部30に格納される事前設定データは、車両の走行速度vによる操向判断基準角度θvに関するデータを含む。制御部20は、受け取った車両の走行速度vを用いて、車両の操向判断基準角度θvを算出する操向判断基準角度の算出ステップ(S31)を行う。すなわち、操向判断基準角度θvは、走行速度の関数、例えば、ログ関数または線図を含むマップデータにより形成されて補間法により導き出されるが、制御部20は、格納部30に格納される操向判断基準角度データを用いて、演算部40に演算を行わせ、車両の走行速度による操向判断基準角度を算出する。
車両の走行速度が高速である場合、運転者の操向角の範囲が狭いため、操向有無を判断するための操向判断基準角度θvは小さいのに対し、車両の走行速度が低速である場合、操向のためには操向角の変動範囲が高速走行時よりも広いため、操向有無を判断するための操向判断基準角度θvは高速走行時よりも小さい。
【0107】
しかる後、制御部20は、操向有無判断ステップ(S33)を行う。制御部20は、車両の操向角センサーから入力される操向角度信号θと、車両の走行速度vにおいて算出される操向判断基準角度θvと、を比較して、運転者の操向有無を判断する。ステップ(S33)において、操向角度信号θが操向判断基準角度θvよりも大きいと判断された場合、制御部20は、現在、運転者によるステアリングホイールの操向操作が行われている状態であると判断し、ステアリングホイールハプティック装置のサムホイール操作またはボタンノブの操作が行われていない状態であると判断して、ハプティックホイールデバイス感知部330と、ボタンスイッチ部500及びプッシュスイッチ部400などからの電気的な信号に基いて所定の作動モードを行うホイール信号ホールドステップ(S35)を行う。
【0108】
これに対し、ステップ(S33)において、操向角度信号θが操向判断基準角度θv以下の値であると判断された場合、制御部20は、現在、運転者によるステアリングホイールの操向操作が行われていない状態であると判断し、ステアリングホイールハプティック装置のサムホイール操作またはボタンノブの操作が行われていない状態であると判断して、ハプティックホイールデバイス感知部330と、ボタンスイッチ部500及びプッシュスイッチ部400などからの電気的な信号に基づいて所定の作動モードを行うホイール信号出力ステップ(S37)を行う。
【0109】
前記実施形態は本発明を説明するための一例に過ぎず、本発明はこれらに制限されることなく、様々な構成が採用可能である。
【技術分野】
【0001】
本発明はスイッチ装置に係り、さらに詳しくは、運転者の操舵に際して円滑な動作を行えると共に迅速な認知を可能にし、当該装置に対する様々な作動モードが選択できるように多方向ディレクショナル操作及びプッシュ動作を可能にするための簡単な構造のスイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スイッチ装置は、車両、工作機械、端末、マルチメディア機器およびゲーム機などの装置に選択および操作のための装置として採用され、装置の様々な機能的選択のためにスイッチ装置に関する様々な研究・開発が進んでいる。単なるプッシュスイッチ型の押しボタンスイッチに加えて、軸方向への回動を可能にするロータリースイッチもあり、様々な変形構造に関しても様々な研究がなされて生産段階に至っている。
【0003】
一方、スイッチ装置によって操作される対象が複雑であり、且つ、様々な機能を求めるため、スイッチ装置にも複合的な階層的作動機能を選択するための機能が求められる。しかしながら、従来の技術によるスイッチ装置の場合、段階的な動作を通じて階層的な作動機能が行えるとはいえ、これは、単に従来の技術によるスイッチ装置のスイッチノブに配設されるアイコンに照明光を照射するための光源が配設される構成を取るものに過ぎないため、様々な作動モードに対応する能動的な表示機能を行うことができず、ユーザーが別途のディスプレイを見つめなければならないという煩雑さがあった。
すなわち、スイッチ装置を操作するためにスイッチ装置のスイッチノブおよびディスプレイを同時に見つめなければならないため、操作が煩雑であり、しかも、車両などに取り付けられるスイッチ装置の場合、前方注意力が分散されて車両走行の安全性を悪化させるという問題点があった。なお、従来の技術によるスイッチ装置の別のタイプとして、静電容量型のスイッチ構造を取ることにより、ディスプレイとスイッチ装置とを一体化させる構成を取ったものが提案されているが、タッチスイッチの場合に操作応答性が弱く、しかも、ユーザーに操作感を直感させることができないという不都合があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、車両のステアリングホイールに取り付けられ、コンパクトであり、しかも、製造コストを格段に削減させる他、操作性を増大させた簡単な構造のステアリングホイールハプティック装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した目的を達成するために、本発明は、車両ステアリングホイールに配設されるハプティックホイールハウジング部と、前記ハプティックホイールハウジング部に配設される回路基板部と、前記回路基板部と電気的に導通し、ハプティックシャフトを有するハプティックホイールデバイスアクチュエーターと、前記ハプティックシャフトと連結され、前記ハプティックホイールハウジング部の一方の面の上に露設されるハプティックノブと、前記ハプティックシャフトの回動状態を感知するハプティックホイールデバイス感知部と、を有するハプティックホイールデバイス部と、を備え、前記ハプティックノブは車両ステアリングホイールがなす平面上において回動動作を行い、前記ハプティックホイールデバイスアクチュエーターは前記ハプティックシャフトの長手方向に移動可能となることを特徴とするステアリングホイールハプティック装置を提供する。
【0006】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ハプティックホイールデバイスアクチュエーターのハプティックシャフトは、両端に配設される第1の端部および第2の端部を備えていてもよい。
【0007】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ハプティックノブは、前記ハプティックシャフトの第1の端部と連結され、且つ、前記ハプティックホイールデバイス感知部は前記ハプティックシャフトの第2の端部と連結されてもよい。
【0008】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ハプティックノブと前記ハプティックシャフトの第1の端部との間には、前記ハプティックノブおよび前記ハプティックシャフトの第1の端部間の相対回動を防止するシャフトノブホルダーが介装されてもよい。
【0009】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ハプティックホイールデバイス感知部と前記ハプティックシャフトの第2の端部との間には、前記ハプティックホイールデバイス感知部および前記ハプティックシャフトの第2の端部間の相対回動を防止するシャフト感知ホルダーが介装されてもよい。
【0010】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ハプティックホイールデバイス感知部は、前記ハプティックホイールデバイスアクチュエーター側と連結されるデバイス感知ボディ部と、前記デバイス感知ボディ部の回動状態を検出するデバイス感知センサー部と、を備え、前記デバイス感知ボディ部は、前記シャフト感知ホルダーとの相対回動が制限されるように連結されて前記ハプティックシャフトにつれ回動するデバイス感知メインプーリーと、前記デバイス感知メインプーリーから離れて連結されるデバイス感知サブプーリーと、前記デバイス感知メインプーリーと前記デバイス感知サブプーリーとを連結するデバイス感知ベルトと、前記デバイス感知サブプーリーに連結されて前記デバイス感知サブプーリーにつれ回動し、前記デバイス感知センサー部の対応する位置に回動自在に配設されるデバイススロットと、を備えていてもよい。
【0011】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記デバイス感知メインプーリーと前記デバイス感知サブプーリーとの回転比は、1以上であってもよい。
【0012】
前記ステアリングホイールハプティック装置は、前記ハプティックノブが前記ハプティックシャフトの長手方向に垂直移動する場合にスイッチング信号を出力するプッシュスイッチ部を備えていてもよい。
【0013】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記プッシュスイッチ部は、前記回路基板部に配設されるプッシュスイッチと、前記ハプティックホイールデバイスアクチュエーターと一緒に垂直移動するプッシュ駆動部と、を備えていてもよい。
【0014】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記プッシュスイッチは、複数設けられてもよい。
【0015】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ハプティックホイールデバイス感知部は、前記ハプティックホイールデバイスアクチュエーターと一緒に垂直移動してもよい。
【0016】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ハプティックノブは、透光材料から形成され、前記回路基板部は、前記ハプティックホイールデバイスアクチュエーターの端部に前記ハプティックシャフトの第1の端部が貫設されるノブ基板を有し、前記ノブ基板には光を出射するハプティックノブ光源部が設けられてもよい。
【0017】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ハプティックノブの外縁には、前記ハプティックノブと独立して垂直移動するボタンスイッチ部が設けられてもよい。
【0018】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ボタンスイッチ部は、一方の面が前記ハプティックホイールハウジング部の外部に露設される前記ハプティックノブの外縁に配設されるボタンノブと、一方の端は前記ボタンノブの内部に配設され、他方の端は前記ハプティックホイールハウジング部の内部に前記回路基板部に向かって配設されるボタンガイドと、前記ボタンガイドに取設されて前記ボタンガイドと一緒に前記ハプティックホイールハウジング部に垂直移動可能に配設されるボタンガイドホルダーと、前記回路基板部の一方の面の上に前記ボタンガイドホルダーと接触自在に配設されるボタンスイッチと、を備えていてもよい。
【0019】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ボタンガイドホルダーの一方の側にはボタンガイドホルダーストッパーが設けられ、前記ボタンガイドホルダーストッパーの対応する位置であって前記ハプティックホイールハウジング部には前記ボタンガイドホルダーの抜脱を防止するように前記ボタンガイドホルダーストッパーと接触可能なホイールハウジングボディボタンガイドホルダーストッパーが設けられてもよい。
【0020】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ボタンガイドホルダーには前記ボタンスイッチを駆動するボタンガイドホルダー駆動部が設けられてもよい。
【0021】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ボタンスイッチ部は、ボタン光源部をさらに備え、前記ボタンガイドは、導光材料から形成されてもよい。
【0022】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ボタンガイドホルダー駆動部の一方の面には、前記ボタンガイドと接触して前記ボタンガイドを支持するボタンガイドホルダー駆動部載置面が形成されてもよい。
【0023】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ボタンガイドと前記ボタンノブとの間には、所定の周波数領域の光のみを透過させるボタンカラーフィルターが設けされてもよい。
【0024】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ハプティックノブの一方の面には凹溝構造のハプティックノブ窪みが形成され、前記ハプティックノブ窪みの前記ハプティックノブの回転中心に垂直な方向への窪みの深さは、前記ハプティックノブの中央から半径方向に進むにつれて減少されてもよい。
【0025】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ハプティックノブの一方の面には、一方の面から突設されるハプティックノブ把持部が設けられてもよい。
【0026】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ハプティックノブの一方の面には、接触摩擦力を増大させるように二重射出により形成されるハプティックノブ接触面が設けられてもよい。
【0027】
前記ステアリングホイールハプティック装置は、前記ステアリングホイールハプティック装置と導通される制御部と、前記制御部と導通され、所定の作動モードに関する所定のデータが記憶された記憶部と、をさらに備えていてもよい。
【0028】
上述した目的を達成するために、本発明は、車両ステアリングホイールに配設されるハプティックホイールハウジング部と、前記ハプティックホイールハウジング部に配設される回路基板部と、前記回路基板部と電気的に導通し、ハプティックシャフトを有するハプティックホイールデバイスアクチュエーターと、前記ハプティックシャフトと連結され、前記ハプティックホイールハウジング部の一方の面の上に露設されるハプティックノブと、前記ハプティックシャフトの回動状態を感知するハプティックホイールデバイス感知部と、を有するハプティックホイールデバイス部と、を備え、前記ハプティックノブは車両ステアリングホイールがなす平面上において回動動作を行い、前記ハプティックホイールデバイスアクチュエーターは前記ハプティックシャフトの長手方向に移動可能となり、前記ハプティックノブの外縁には前記ハプティックノブと独立して垂直移動可能となるボタンスイッチ部が設けられることを特徴とするステアリングホイールハプティック装置を提供する。
【0029】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ボタンスイッチ部は、一方の面が前記ハプティックホイールハウジング部の外部に露設される前記ハプティックノブの外縁に配設されるボタンノブと、一方の端は前記ボタンノブの内部に配設され、他方の端は前記ハプティックホイールハウジング部の内部に前記回路基板部に向かって配設されるボタンガイドと、前記ボタンガイドに取設されて前記ボタンガイドと一緒に前記ハプティックホイールハウジング部に垂直移動可能に配設されるボタンガイドホルダーと、前記ボタンガイドホルダーに配設されるボタンスイッチマグネットと、前記ボタンスイッチマグネットから離間して前記回路基板部の一方の面の上に配設されるボタンスイッチ磁気センサーと、前記ボタンガイドを弾持するボタンスイッチ弾性部と、を有するボタンスイッチと、を備えていてもよい。
【0030】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ボタンスイッチ部は前記回路基板部に配設されるボタン光源部をさらに備え、前記ボタンガイドは導光材料から形成されてもよい。
【0031】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ボタン光源部は、第1の波長光を出射する第1の波長光源と、前記第1の波長光とは異なる波長帯の第2の波長光を出射する第2の波長光源と、を備え、前記第1の波長光または前記第2の波長光を選別的に透過させて、前記ボタン光源部の作動に応じて光の出射領域を変化させて可変シンボルの表示が行えるボタン光フィルター部をさらに備えていてもよい。
【0032】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ボタン光フィルター部は、前記ボタン光源部と相対向して配設され、前記第1の波長光または前記第2の波長光の透過を選別的に許容するボタンスクリーニングフィルター部と、前記ボタン光源部との間に前記ボタンスクリーニングフィルター部が配設されるように位置し、前記ボタンスクリーニングフィルター部を透過した前記第1の波長光または第2の波長光に応じて光の出射領域が変化されるボタントランスルーセントフィルター部と、を備えていてもよい。
【0033】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ボタンスクリーニングフィルター部は、前記第1の波長光及び前記第2の波長光を両方とも透過させるボタン光全透過部と、前記第1の波長光または第2の波長光の透過のみを許容するボタン選択光透過部と、前記第1の波長光及び前記第2の波長光を両方とも遮断するボタン光全遮断部と、を備えていてもよい。
【0034】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記ボタントランスルーセントフィルター部は、前記ボタン光全透過部と少なくとも一部が交差する投影領域を備え前記第1の波長光及び前記第2の波長光を両方とも通過させるボタンシンボル透過部と、前記ボタンシンボル透過部の外側に形成され、前記第1の波長光及び前記第2の波長光の透過率が前記ボタンシンボル透過部よりも小さなシンボル拡張可能部と、を備えていてもよい。
【0035】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記回路基板部と電気的に導通し、前記ハプティックホイールデバイス部及び前記ボタンスイッチ部と連結される制御部と、前記制御部と電気的に導通し、所定の作動モードに関する事前設定データが格納される格納部と、前記制御部及び前記格納部と電気的に接続され、前記制御部の演算制御信号に基づいて、所定の作動モードに必要な演算過程を行う演算部と、を備えていてもよい。
【0036】
前記ステアリングホイールハプティック装置において、前記制御部は、前記ハプティックホイールデバイス部または前記ボタンスイッチ部からの出力信号を遮断するか否かを、車両の走行速度を感知する車両速度センサー及び車両のステアリングホイールの回転角度を感知する操向角センサーからの信号に基づいていてもよい。
【発明の効果】
【0037】
上述した構成を有する本発明に係るステアリングホイールハプティック装置は、下記の効果を有する。
【0038】
まず、第一に、本発明に係るステアリングホイールハプティック装置は、両軸回動方式のハプティックホイールデバイスアクチュエーターを備えて、一層コンパクトで且つ正確な回動感知構造を達成することができる。
【0039】
第二に、本発明に係るステアリングホイールハプティック装置は、ハプティックホイールデバイスアクチュエーターのハプティックシャフトと連結されるハプティックノブを通じて回動動作およびプッシュ動作を同時に行うことにより、コンパクトな構成および正確な動作を両立させることができ、プッシュスイッチ部を通じたディレクショナル動作も実現可能にすることにより、駆動されるスイッチを一元化させた簡潔な構造を提供して製造を容易ならしめるとともに、製造コストを格段に削減することができる。
【0040】
第三に、本発明に係るステアリングホイールハプティック装置は、ハプティックノブの外縁に配設されるボタンスイッチ部を通じてより簡潔で且つ複合化したスイッチング機能を実現することができる。
【0041】
第四に、本発明に係るステアリングホイールハプティック装置は、ハプティックノブまたはボタンスイッチ部にそれぞれの光源部を介してスイッチング動作による所定の光を出射して、運転者に一層迅速に視認せしめることができる。
【0042】
第五に、本発明に係るステアリングホイールハプティック装置は、カラーフィルターを通じて簡潔で且つ複合化したアイコン出力機能を実現して安価な製造コストでの複合化した機能実現を達成することができる。
【0043】
第六に、本発明に係るステアリングホイールハプティック装置は、ハプティックホイールデバイスアクチュエーターが固設されることにより、ハプティックノブを操作するに当たって慣性モーメントの影響を極力抑えて操作を容易ならしめることができる。
【0044】
第七に、本発明に係るステアリングホイールハプティック装置は、ボタンスイッチ部に配設されるボタン光フィルター部を介して可変シンボルが認知可能になる結果、操作性を増進することができる。
【0045】
最後に、本発明に係るステアリングホイールハプティック装置は、操向角度情報を用いてスイッチの誤操作による作動を防いで操作安定性を確保することができる。
【0046】
本発明は図面に示す一実施形態を参考として説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、この技術分野の通常の知識を持った者であればこれから種々の変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点が理解できるであろう。よって、本発明の真の技術的保護範囲は特許請求の範囲の技術的思想により定められるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置が取り付けられたステアリングホイールの概略平面図である。
【図2】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置の概略斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置の概略平面図である。
【図4】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置の概略断面図である。
【図5】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置のハプティックノブの概略断面図である。
【図6】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置の概略分解斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置のボタンスイッチ部の概略斜視図である。
【図8】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置のボタンスイッチ部のボタンガイドホルダーおよびホイールハウジングボディの概略部分拡大斜視図である。
【図9】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置の概略部分拡大斜視図である。
【図10】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置の部分拡大底面斜視図である。
【図11】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置を備えるステアリングホイールハプティックシステムの概略ブロック線図である。
【図12】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置のハプティックノブの回動動作を示す概略状態斜視図である。
【図13】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置のボタンスイッチ部の動作を示す概略状態斜視図である。
【図14】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置のシャフトノブホルダーの変形例の概略斜視図である。
【図15】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置のボタンスイッチ部の概略部分拡大斜視図である。
【図16】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置におけるボタンカラーフィルターのボタンカラーフィルターボディの概略平面図である。
【図17】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置におけるボタン光フィルター部のボタン光フィルター部ボディの概略斜視図である。
【図18】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置のボタン光フィルター部を介して光を伝達するボタン光源部の概略状態を示す部分断面図である。
【図19】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置のボタン光源部の概略側断面図である。
【図20】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置のボタン光フィルター部及びボタン光源部の作動状態を示す状態図である。
【図21】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置のボタン光フィルター部及びボタン光源部の作動状態を示す状態図である。
【図22】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置のボタンスイッチ部の他の例の概略的な部分断面図である。
【図23】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置の制御手順図である。
【図24】本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置の制御手順図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下、添付図面に基づき、ステアリングホイールハプティック装置およびこれを備えるステアリングホイールハプティックシステムについて詳細に説明する。
【実施例】
【0049】
本発明の一実施形態によるステアリングホイールハプティック装置10は、車両のステアリングホイール2に取り付けられて運転者に一層楽な操作感およびハプティック感を与えて警告などの物理的警告機能を行うことにより、運転者の注意力および便宜性の増大を図るものである。
【0050】
車両ステアリングホイール2は、ホイールリム2Aと、ホイールハブ2B、2Cと、を備えていてもよいが、ホイールリム2Aは、ホイールハブスポーク2Cを介してホイールハブボディ2Bと連結される。この実施形態において、ホイールリムはリング状を呈しているが、運転者が操舵をするための接触領域が形成できる限り、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の構成が採用可能である。
【0051】
ステアリングホイールハプティック装置10はホイールハブボディ2Bに配設されるが、運転者に簡単な操作を行わせるサムホイール型の構造が達成できる限り、様々に配設可能である。
【0052】
より具体的に、ステアリングホイールハプティック装置10は、ハプティックホイールハウジング部100と、回路基板部200と、ハプティックホイールデバイス部300と、を備えるが、回路基板部200およびハプティックホイールデバイス部300はハプティックホイールハウジング部100に安定的に取り付けられる。
【0053】
ハプティックホイールハウジング部100は、車両ステアリングホイール2、より具体的に、この実施形態において、ホイールハブボディ2Bに安定的に固設される。ハプティックホイールハウジング部10は、ホイールハウジングカバー110と、ホイールハウジングボディ120と、ホイールハウジングベース130と、を備えるが、ホイールハウジングカバー110と、ホイールハウジングボディ120およびホイールハウジングベース130は係合されて他の構成要素を収容するための内部空間を形成する。
【0054】
ホイールハウジングカバー110にはホイールハウジングカバー貫通口113が配設されるが、ホイールハウジングカバー貫通口113を介して後述するハプティックホイールデバイス部300が貫設される。ホイールハウジングカバー110の端部側にはホイールハウジング取付部カバー取付部カバー取付部111が配設されるが、ホイールハウジング取付部カバー取付部111は、後述するホイールハウジングボディ120および/またはホイールハウジングベース130と係合される構造を形成する。
【0055】
ホイールハウジングカバー110のホイールハウジングカバー貫通口113寄りの内側にはホイールハウジングカバーボタンノブガイド115が配設されるが、ホイールハウジングカバーボタンノブガイド115は、後述するボタンスイッチ部500のボタンノブ510の安定的な垂直移動状態を形成する。
【0056】
ホイールハウジングボディ120はホイールハウジングカバー110と接するように配設されるが、ホイールハウジングボディ120はホイールハウジングボディ貫通口123を備える。ホイールハウジングボディ貫通口123はホイールハウジングカバー貫通口113と連結されてハプティックホイールデバイス部300の安定的な連結状態を形成する。ホイールハウジングボディ120の外側にはホイールハウジングボディ取付部121が配設されるが、ホイールハウジングボディ取付部121はホイールハウジング取付部カバー取付部111と係合されて両者間の結合が強固になる。
【0057】
ホイールハウジングボディ貫通口123の外周には放射方向に延設するホイールハウジングボディボタンノブ隔壁124が配設されるが、これは、後述するボタンノブ510の安定的な垂直移動を導く。ホイールハウジングボディボタンノブ隔壁124は複数設けられていてもよいが、ホイールハウジングボディボタンノブ隔壁124の間にはホイールハウジングボディボタンノブ貫通口125が介装される。ホイールハウジングボディボタンノブ貫通口125には、後述するボタンスイッチ部500の少なくとも一部の構成要素が貫通自在に配設される。ホイールハウジングボディボタンノブ貫通口125の内側面には、後述するボタンガイドホルダー540の安定的な垂直移動を導くと共に、誤組立を防止するためのホイールハウジングボディボタンホルダーガイド126が配設される。なお、ホイールハウジングボディボタンノブ貫通口125の内側面にはホイールハウジングボディボタンホルダーストッパー127が配設されるが、これにより、ボタンノブ510が後述するボタンスイッチ550などを通じた垂直復元力によって不意にホイールハウジングボディボタンノブ貫通口125から抜脱することが防止される。
【0058】
ホイールハウジングベース130は、ホイールハウジングボディ120を挟んでホイールハウジングカバー110と対向して配設される。ホイールハウジングベース130の外周にはホイールハウジングベース取付部131が配設されるが、ホイールハウジングベース取付部131はホイールハウジング取付部カバー取付部111と係合されて両者間の結合が強固になる。
【0059】
ホイールハウジングベース130にはホイールハウジングベースコネクター132が配設されるが、ホイールハウジングベースコネクター132には後述する回路基板部200からの基板コネクターピン211が配設されて外部電気装置との電気的接続がなされる。ここで、図面符号200の構成要素に対して回路基板という名称が付されているが、回路配線が形成できる限り、通常のプリント回路基板により実現されてもよく、インサート射出構造に形成されてもよく、LEDなどから発せられる熱を外部に放出するためのメタル基板として形成されてもよいなど電気的信号の伝達が行える限り、種々の構成が採用可能である。
【0060】
回路基板部200は、ハプティックホイールハウジング部100の内部に配設される。ここで、回路基板部200は単一の基板から形成されてもよいが、この実施形態においては、複数の基板を有する構造を取っている。プリント回路基板200は、他の構成要素、特に、後述するハプティックホイールデバイス部300と電気的に接続されてハプティックホイールデバイスアクチュエーター310のハプティックシャフトに回動力を与えるか、あるいは、回動状態を感知する電気的信号を伝達する。
【0061】
回路基板部200は、メイン基板210と、感知基板220と、フレキシブル基板230と、ノブ基板240と、を備える。メイン基板210は、ホイールハウジングボディ120とホイールハウジングベース130との間に介装され、メイン基板211にはコネクターピン211が配設されて外部電気装置と電気的に導通しる。メイン基板211の中央にはメイン基板貫通口213が配設されるが、これにより、メイン基板貫通口213を介して他の構成要素、すなわち、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310が貫設されることが可能になる。
【0062】
感知基板220には、後述するハプティックホイールデバイス部300のハプティックホイールデバイス感知部330の構成要素が配設される。感知基板220は、メイン基板210に垂直に配設されるが、これは本発明の一実施形態の例示に過ぎず、本発明の感知基板の配設構造がこれに制限されることなく、場合によって、メイン基板と一体化されるなど様々に変形可能である。この実施形態において、感知基板220は、ハプティックホイールデバイス部300のハプティックホイールデバイスフィクスチャー320のフィクスチャーベース323に固設されてメイン基板210とは垂直に配設される構造を形成する。
【0063】
フレキシブル基板230は、垂直に配設される構造のメイン基板210および感知基板220間の円滑な電気的接続のために両端がそれぞれの基板に連結される。この実施形態において、メイン基板210および感知基板220がフレキシブル基板230を介して連結されているが、メイン基板と感知基板とが直結される構造を形成してもよい。
【0064】
ノブ基板240は、後述するハプティックホイールデバイス部300のハプティックホイールデバイスアクチュエーター310の上端側に配設され、ノブ基板240にはハプティックノブ光源部340が配設されるが、これを通じてハプティックノブ301を介した光出射機能が行われてもよい。
【0065】
ハプティックホイールデバイス部300はハプティックホイールハウジング部100に配設されるが、ハプティックホイールデバイス部100は、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310と、ハプティックホイールデバイスフィクスチャー320と、ハプティックホイールデバイス感知部330と、を備える。ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310は回路基板部200と電気的接続構造を形成して、これを通じた電気的信号を内外部の制御部などから受け取って、記憶部などに予め設定された方式によって、操作者が前記ハプティックノブを回す状態に対応して、または、車両状態などの警告などのためのある所定の記憶された対応方式によって所定の回転力または衝撃力または回転阻止力を生成して操作者に力覚を与える。
この実施形態において、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310は電気モーターによって実現される。この実施形態によるハプティックホイールデバイスアクチュエーター310は、両軸電気モーターにより形成されるが、ここで、両軸とは、ハプティックホイールデバイスアクチュエーターの両端に回転軸が配設される構造のことをいう。
両軸電気モーターにより実現されるハプティックホイールデバイスアクチュエーター310のハプティックシャフト311、313には、それぞれハプティックノブ301およびハプティックホイールデバイス感知部330が連結される。ハプティックシャフト311、313は、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310の両端に配設されるが、ハプティックシャフト311、313は、第1の端部311と、第2の端部313と、を備える。ハプティックシャフトの第1の端部311はハプティックノブ301と連結され、ハプティックシャフトの第2の端部313は後述するハプティックホイールデバイス感知部330と連結される。
【0066】
ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310は、ハプティックホイールデバイスフィクスチャー320によってハプティックホイールハウジング部100に安定的に配設され、後述するプッシュスイッチ部400のプッシュスイッチ駆動部420と一緒に安定的な垂直移動状態を達成する。ハプティックホイールデバイスフィクスチャー320は、フィクスチャーボディ321と、フィクスチャーベース323と、を備えるが、フィクスチャーボディ321の上端にはフィクスチャーボディ貫通口326が配設され、フィクスチャーベース323の下端にはフィクスチャーベース貫通口324が配設される。
両軸電気モーター構造のハプティックホイールデバイスアクチュエーター310のハプティックシャフト311、313は、それぞれフィクスチャーボディ貫通口326およびフィクスチャーベース貫通口324を介してそれぞれ上下端に貫設される。フィクスチャーボディ321およびフィクスチャーベース323の外周にはそれぞれフィクスチャー取付部が配設され、これを通じてボルトなどのフィクスチャー締付部328が配設されて、フィクスチャーボディ321とフィクスチャーベース323との間の係合状態が強固になる。
【0067】
フィクスチャーボディ321の上端にはフィクスチャーボディノブ基板載置部327が形成されるが、フィクスチャーボディノブ基板載置部327には回路基板部200のノブ基板240が配設されて安定的な固定状態が得られる。フィクスチャーベース323の一方の側にはフィクスチャーベース感知取付部325が配設されるが、フィクスチャーベース感知取付部325は、ハプティックホイールデバイス感知部330のサブプーリーシャフト336が回動可能な安定的な取付状態を達成する。
【0068】
ハプティックノブ301はハプティックシャフト311と連結され、ハプティックホイールハウジング部100の一方の面の上に露設される。ハプティックノブ301は、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310のハプティックシャフト311と連結されるが、これらの間にシャフトノブホルダー312が介装されてもよい。シャフトノブホルダー312は、ハプティックノブ301とハプティックシャフト311、313の第1の端部311との間に介装されるが、シャフトノブホルダー312を介してハプティックノブ301とハプティックホイールデバイスアクチュエーター310のハプティックシャフト311、313の第1の端部との間の不意の相対回動を防止することができる。
【0069】
シャフトノブホルダー312およびハプティックシャフトの第1の端部311は嵌め止め構成を取り、シャフトノブホルダー312の外周は面取りされた多角形構造をなして接触領域間の相対回動が阻止される構造を取ってもよい。また、シャフトノブホルダー312aはこれに限定されるものではなく、別途のノブスクリューなどの締付手段を介してハプティックシャフトの第1の端部とシャフトノブホルダーとの間の係合状態を形成してもよいなど、ハプティックノブとハプティックホイールデバイスアクチュエーターのハプティックシャフトとの間の相対回動を防止する構造を取る限り、種々の構成が採用可能である。
【0070】
ハプティックノブ301は、ハプティックノブプレート301aと、ハプティックノブボディ301bと、を備えるが、ハプティックノブボディ301bの下部にはハプティックノブボディ溝部301cが凹設されてシャフトノブホルダー312が収容可能となる。ハプティックノブボディ301bの一方の面の上にはハプティックノブプレート301aが配設されるが、ハプティックノブボディ301bおよびハプティックノブプレート301aは一体に形成されてもよい。ハプティックノブプレート301aの一方の面の上には後述するハプティックノブ把持部301−2が形成されるが、これにより、ユーザーは、ハプティックノブ301の円滑な回動動作、すなわち、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310のハプティックシャフト311、313を中心とする回動動作を滑りなしで円滑に行うことができる。
【0071】
また、ハプティックノブ301の一方の面にはハプティックノブ窪み301−1が形成される。ハプティックノブ窪み301−1は凹溝状に形成されるが、ハプティックノブ窪み301−1は中央領域に進むにつれてハプティックノブ301の回転軸に向かって深く食い込む構造を取る。すなわち、ハプティックノブ窪み301−1はハプティックノブ301の回転中心に垂直な方向への窪みの深さd1、d2がハプティックノブ301の中央から半径方向に進むにつれて減少される構造を有する。すなわち、図5に示すように、ハプティックノブ301の中央領域でのハプティックノブ窪み301−1の深さd1は、ハプティックノブ301の外縁領域でのハプティックノブ窪み301−1の深さd2よりも遥かに大きな値を有するように構成されて、運転者の指、特に、親指を用いてハプティックノブ301の回動動作を行うに当たって、運転者に一層円滑な回動動作を行わせることができる。
【0072】
このような構造により、運転者がステアリングホイール2を調整しつつ親指などの指を用いて回動動作を行うに当たって、接触状態を容易に形成して、運転者にハプティックノブ301の円滑な回動動作を行わせることができる。すなわち、ハプティックノブ窪みがないか、あるいは、半球状に凸状に突き出た構造の場合、親指などによりハプティックノブの表面を押圧した状態で円滑な回動動作を行うことが困難であるのに対し、この構造のハプティックノブ窪み付きハプティックノブは、親指などにより表面を押圧した状態で、特に、他の指でステアリングホイールのホイールリムを把持した状態でも、運転者に一層円滑な回動動作を行わせることができる。
【0073】
さらに、これらに加えて、ハプティックノブ301には、回動動作を円滑に行うための構成要素がさらに設けられていてもよい。すなわち、ハプティックノブ301の一方の面にはハプティックノブ把持部301−2が形成されるが、ハプティックノブ把持部301−2はハプティックノブ301の一方の面から突設される。このようなハプティックノブ把持部301−2の構成により、運転者が親指などを用いてハプティックノブ301の回動動作を行う場合に滑りなしで円滑な回動状態を維持することができる。
【0074】
このようなハプティックノブ301は単体から構成されてもよいが、場合によって、ハプティックノブ301を通じた運転者の操作を一層円滑にするために二重射出構造に形成されてもよい。すなわち、ハプティックノブ301の一方の面には運転者の指などの皮膚との滑りがあまり起こらない材質から形成されるハプティックノブ接触面301−3が形成される構造を取ってもよい。例えば、ハプティックノブ301は、図面符号301−4で示す部分は一次的にポリカーボネート(PC)などの材質から形成され、その一方の面にポリウレタンなどの熱可塑性弾性体により二重射出されてハプティックノブ接触面301−3が付設される構造を取ってもよい。この場合、運転者のハプティックノブ操作に際して指などの汗などによる滑りを防止して、運転者に円滑な回動動作を行わせることができる。
【0075】
ハプティックホイールデバイス感知部330は、ハプティックシャフト311、313の第2の端部313と連結されてハプティックシャフトの回転状態、すなわち、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310の作動状態を感知する。ハプティックホイールデバイス感知部330およびハプティックホイールデバイスアクチュエーターのハプティックシャフトの第2の端部はハプティックホイールデバイス感知部330と連結されるが、これらの間の相対回動を防止するためにハプティックシャフトの第2の端部とハプティックホイールデバイス感知部330との間にはシャフト感知ホルダー314が介装される。シャフト感知ホルダー314は、ハプティックシャフトの第1の端部とハプティックノブとの間の連結に用いられるシャフトノブホルダー312に対応する構成要素であって、この形状および構造はシャフトノブホルダー312の技術と重複し、シャフトノブホルダー312については既に説明されているため、その詳細な説明は省略する。
【0076】
ハプティックホイールデバイス感知部330は、この実施形態において、光検出器により実現されるが、ハプティックホイールデバイス感知部330は、デバイス感知ボディ部330aと、デバイス感知センサー部339と、を備える。デバイス感知ボディ部330aは、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310側と連結されてハプティックシャフトの回動状態を出力し、デバイス感知センサー部319はデバイス感知ボディ部330aの回動状態を検出する。この実施形態において、デバイス感知ボディ部はハプティックシャフトの回動状態を機械的に伝達するための構造に形成され、デバイス感知センサー部はデバイス感知ボディ部の回動を検出する光センサーにより実現されるが、デバイス感知ボディ部にマグネットが着磁され、デバイス感知センサー部は磁気センサーを備える構成を取ってもよい。
この実施形態におけるデバイス感知ボディ部330aは、デバイス感知メインプーリー331と、デバイス感知サブプーリー335と、デバイス感知ベルト333と、デバイススロット337と、を備える。デバイス感知メインプーリー331は、シャフト感知ホルダー314との相対回動が制限されるように連結されてハプティックシャフトの第2の端部313につれ回動する。
デバイス感知メインプーリー331の中央にはメインプーリー取付部332(図9参照)が配設されるが、シャフト感知ホルダー314はメインプーリー取付部332に挿着される。デバイス感知メインプーリー331の下端にはデバイス感知メインプーリー331を通じたハプティックシャフトの安定的な駆動を行うとともに、正確な力覚形成のための構成要素としてのシャフト慣性体315が配設される。シャフト慣性体315もドーナツ状に形成されてデバイス感知メインプーリー331のメインプーリー長軸部332に外嵌される。場合によって、シャフト慣性体315およびデバイス感知メインプーリー331は一体に形成されてもよいが、この実施形態によるシャフト慣性体は別体に形成されてボルトなどの締付部材を介してデバイス感知メインプーリー315の下端に固設される。
【0077】
デバイス感知サブプーリー335は、デバイス感知メインプーリー331から離れて連結され、デバイス感知ベルト333は、デバイス感知メインプーリー331とデバイス感知サブプーリー335とを連結してデバイス感知メインプーリー331の機械的な回動状態をデバイス感知サブプーリー335に伝達する。デバイススロット337は、デバイス感知サブプーリー335に同軸状に連結される構造を取るが、デバイス感知サブプーリー335につれ回動する。デバイススロット337は、サブプーリーシャフト336によって回動自在に支持される。
サブプーリーシャフト336は、ハプティックホイールデバイスフィクスチャー320のフィクスチャーベース323に回動自在に取り付けられるが、フィクスチャーベース323にはフィクスチャーベース感知取付部325が形成され、サブプーリーシャフト336はフィクスチャーベース感知取付部325に挿設される。デバイス感知サブプーリー335およびデバイススロット337はサブプーリーシャフト336に取り付けられる。フィクスチャーベース323とデバイス感知サブプーリー335との間の円滑な相対回動のために、サブプーリーシャフト336とデバイス感知サブプーリー335との間にはサブプーリーブッシング338がさらに介装されていてもよい。
【0078】
デバイス感知センサー部339はデバイススロット337に隣設されるが、デバイス感知センサー部339は感知基板220に配設される。デバイス感知センサー部339は光センサーにより実現されるが、デバイススロット337はデバイス感知センサー部339の発光部および受光部の間に介装されてハプティックシャフトの第2の端部の回動状態はデバイス感知メインプーリー、デバイス感知ベルトおよびデバイス感知サブプーリーおよびデバイススロットを経てデバイス感知センサー部に光学信号の変化を通じた電気的信号の変化を出力せしめる。このような変化された電気的信号は、ホイールハウジングベースコネクター132に配設されるコネクターピンを介して制御部などの内外部の電気装置に送信可能である。
【0079】
この実施形態において、デバイス感知メインプーリー331とデバイス感知サブプーリーとの回転比は、1以上の値を有することが好ましい。運転者の指により操作されるハプティックノブ301が1回転する間に、すなわち、ハプティックノブ301と連結されて同軸回転を行うデバイス感知メインプーリー331が1回転する間にデバイス感知サブプーリー335は複数回回転することにより、究極的に、ハプティックノブ301の1回転に対するデバイス感知センサー部339を通じた分解能を増大させて、ハプティックノブ301およびハプティックシャフトの一層正確な回転状態の感知を行うことができる。
【0080】
前記実施形態において、ハプティックホイールデバイス感知部はプーリー/ベルト構造を取るものと説明されているが、ハプティックノブまたはハプティックシャフトの正確な回動状態が感知できる限り、ハプティックホイールデバイス感知部は歯車伝達構造を取ってもよいなど種々の構成が採用可能である。歯車構造を取る場合、ハプティックシャフト側歯車と、ハプティックホイールデバイス感知部のデバイススロットが配設される歯車とは直結されてもよく、場合によって、これらの歯車の間に1以上の遊び歯車(アイドルギア)が配設されて連結される構造を取ってもよい。なお、前記実施形態において、ハプティックホイールデバイス感知部は光センサー構造を有するものと説明されたが、ハプティックノブの回転状態が感知できる限り、種々の構成が採用可能である。
【0081】
かようなハプティックノブ、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター、ハプティックホイールデバイス感知部の構成を通じて操作者の意図通りの操作状態がハプティックノブを介してハプティックホイールデバイス感知部において感知され、ハプティックホイールデバイス感知部において感知された操作状態に対応して、または、所定の方式によって警告などの動作を実現するために、内外部の電気装置から伝達される所定の方式によって、両軸モーターにより実現されるハプティックホイールデバイスアクチュエーターにおいて生成される所定の力覚信号はハプティックノブを介して操作者に伝達されて、操作者に一層安定的で且つ正確な触覚的認知を感じさせることができる。
このようなハプティックノブ301は、車両ステアリングホイール2がなす実質的な平面上において回動動作を行うが、ハプティックノブ301は、上述したように、ハプティックシャフトを中心軸として回動回動動作を行う。このような回動回動動作を通じて、ユーザーは、車両ステアリングホイール2のホイールリム2Aを通じた操舵状態を維持するとともに、親指を通じたステアリングホイールハプティック装置10の操作が行えるサムホイール方式の動作を実現することができる。これは、運転者がスイッチ操作のために、ステアリングホイール、より具体的に、ホイールリムから手を離さなさければならないなどの動作をなくして、ホイールリムを把持した状態で運転者の前方注意力を損なわずにハプティックノブを通じた円滑な所定のメニュー選択などの操作性能を増大させることを可能にする。
例えば、シーソー動作またはヒンジ点を中心としてスクロール動作を行う従来の構造をディスプレイ装置と結び付けて所定の選択メニューを画像ディスプレイする装置を構築するに当たって、運転者が所定の選択動作を行う際に、選択操作力を調整することが困難であることを理由に選択しようとするメニューを見逃してしまったりするなどの問題点が伴われていたが、この構造によるサムホイール駆動方式のステアリングホイールハプティック装置の場合、時計回り方向または反時計回り方向に親指の回動動作を行って、選択しようとするメニューを迅速で且つ正確に選択することができ、この過程において一層円滑な力覚を与えることができるというメリットがある。なお、このようなステアリングホイールハプティック装置の回動動作に連動するユーザーインタフェースの様々な製作を可能にする。
【0082】
一方、本発明に係るステアリングホイールハプティック装置は、ハプティックノブを通じたプッシュ動作、すなわち、車両ステアリングホイールがなす平面に垂直な方向である長手方向への垂直移動を可能にする。このような構造を通じて、ステアリングホイールハプティック装置は、サムホイール駆動方式の円滑な回動回動動作およびプッシュ動作を通じて一層様々な動作を実現することができる。ステアリングホイールハプティック装置の垂直移動を通じたスイッチング信号の変化を出力するためのプッシュスイッチ部500がさらに設けられていてもよい。プッシュスイッチ部400は、プッシュスイッチ410と、プッシュスイッチ駆動部420と、を備える。
プッシュスイッチ410は、回路基板部200のメイン基板210の一方の面の上に配設されるが、この実施形態において、プッシュスイッチ410は、垂直移動可能なタクトスイッチにより実現されるが、メタルドームスイッチにより実現されてもよいなど、垂直プッシュ動作が行える限り、様々な構成が採用可能である。プッシュスイッチ駆動部420は、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310と一緒に垂直移動してプッシュスイッチ410のオン/オフ切り換えを行う。プッシュスイッチ駆動部420は、プッシュスイッチ駆動ボディ421と、プッシュスイッチ駆動突起423と、を備える。
プッシュスイッチ駆動ボディ421はリング状の構造を有するが、プッシュスイッチ駆動ボディ421の中央にはプッシュスイッチ駆動ボディ貫通口422が設けられ、プッシュスイッチ駆動ボディ貫通口422にはハプティックホイールデバイスアクチュエーター310の外周に配設されるハプティックホイールデバイスフィクスチャー320が貫設される。プッシュスイッチ駆動ボディ貫通口422の内側にはプッシュスイッチ駆動取付部424が配設され、これに対応する位置であってハプティックホイールデバイスフィクスチャー320の外周にはフィクスチャーボディプッシュスイッチ駆動取付部322が配設されるが、プッシュスイッチ駆動取付部424はフィクスチャーボディプッシュスイッチ駆動取付部322と係合されて、プッシュスイッチ駆動ボディ421およびハプティックホイールデバイスフィクスチャー320の安定的な組立工程を達成するとともに、取付状態を維持することができる。なお、プッシュスイッチ駆動ボディの外周には締付部が設けられてフィクスチャーボディとフィクスチャーベースとの間の係合時に一緒に締め付られる構造を取ってもよい。
【0083】
プッシュスイッチ駆動突起423はプッシュスイッチ駆動ボディ421の外周に配設されるが、プッシュスイッチ駆動突起423はプッシュスイッチ410と直接的な接触状態を形成し、プッシュスイッチ410の初期支持状態を通じてプッシュスイッチ駆動突起423、プッシュスイッチ駆動ボディ421、ハプティックホイールデバイスフィクスチャー320、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310およびハプティックノブ301の順次的な連結構造の支持状態を一定に維持することができ、プッシュスイッチ410よりも大きな外力がハプティックノブ301に加えられる場合に所定の垂直移動状態を形成することができる。
【0084】
本発明の一実施形態によるプッシュスイッチ410は複数設けられるが、複数のプッシュスイッチ410の数に対応してプッシュスイッチ駆動突起423も複数設けられる。この実施形態においては、複数(4個)のプッシュスイッチ410およびプッシュスイッチ駆動突起423を通じて、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310およびハプティックノブ301はプッシュスイッチ310を通じた安定的な支持状態を形成することができる。
【0085】
外力が加えられていない常時の場合に、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310はプッシュスイッチ410によって安定的な垂直支持状態を形成するが、運転者などのユーザーがハプティックノブ301を所定の値以上の力で垂直に押圧する場合に、ハプティックノブ301、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310、ハプティックホイールデバイスフィクスチャー320およびプッシュスイッチ駆動部420を介してプッシュスイッチ410の電気的信号の変化が発生する。この実施形態において、プッシュスイッチ410は4個設けられるが、ハプティックノブ301の押圧方向に応じて個別のスイッチング動作を行うこともできる。
例えば、ハプティックノブ301の平面図における右上端を押圧する場合、所定の領域のみが押圧されて全体的にハプティックホイールデバイスアクチュエーター310は一方の端側のみが下動するチルト動作を実現することもできる。これに対し、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310と連結されるハプティックノブ301の中央領域を水平にしつつ垂直に押圧する場合に、全体的な垂直押圧動作が行われて4個のプッシュスイッチが駆動される信号を形成することもできる。場合によって、ハプティックノブ301の中心、すなわち、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310の中心軸を基準として対角に配設されるプッシュスイッチが同時にまたは所定時間内に連続して押圧される場合に、個別のチルト動作ではなく、全体の垂直押圧動作として認識させる構造を取ってもよい。
【0086】
一方、プッシュスイッチ部400のプッシュスイッチ410はメイン基板210の上に固設される構造を取り、プッシュスイッチ駆動部420のみがハプティックホイールデバイスアクチュエーター310と一緒に垂直移動する構造を取るのに対し、上述したハプティックホイールデバイス感知部330はハプティックホイールデバイスアクチュエーターと一緒に垂直移動する構造を取ってもよい。
ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310が配設されるハプティックホイールデバイスフィクスチャー320のフィクスチャーベース323に感知基板220が固設され、デバイス感知ボディ部のデバイス感知メインプーリーはハプティックシャフトと連結され、且つ、デバイス感知サブプーリーはフィクスチャーベースに連結されることにより、究極的に、デバイス感知センサー部およびデバイス感知ボディ部はハプティックホイールデバイス部と一緒に垂直移動する構造を形成する。このような構造を通じて、プッシュ動作を行うプッシュスイッチ部および回動動作を行うハプティックホイールデバイス部間の連結が究極的にハプティックノブを通じて行われる構造を形成することにより、プッシュ垂直移動および回動回動動作の一体化を図ることができ、これにより、運転者などの操作者に優れた操作感を与えることができ、安定的であり、しかも、チルト機能も同時に行えるなど多角的な動作を実現することができる。
【0087】
上述した回動回動動作およびプッシュ/チルト動作を行うとともに、それぞれの機能を行う際に光の出射を通じて視認性を向上させるための構成要素がさらに設けられていてもよい。本発明のハプティックホイールデバイス部300は、ハプティックノブ光源部340を備えていてもよいが、ハプティックノブ光源部340(図14参照)は、この実施形態において、回路基板部200のノブ基板240に配設される。ノブ基板240は、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310の端部にハプティックシャフトの第1の端部311が貫設されるようにハプティックホイールデバイスアクチュエーター310の上端に配設されるが、より具体的に、フィクスチャーボディ321の上端にはフィクスチャーボディノブ基板載置部327が配設される。フィクスチャーボディノブ基板載置部327(図4参照)にノブ基板240が収容されるが、ノブ基板240は別途のラインを介してメイン基板210と電気的な接続構造を形成することができる。
ノブ基板240の一方の面の上にはハプティックノブ光源部340が配設されるが、ハプティックノブ光源部340はLEDなどの光源により実現される。ハプティックノブ301はポリカーボネート(PC)などの透光材料から形成されてノブ基板240上のハプティックノブ光源部340から発せられる光を外部に円滑に伝達することができる。ハプティックノブ光源部340は複数設けられていてもよいが、本発明に係るハプティックノブ光源部340は、青色(B)、緑色(G)、赤色(R)の光を出射するLEDが均等に角分割されて配設されてもよく、多色が出力可能に単一化したモジュールが1以上配設され、それぞれのLEDにより実現されるハプティックノブ光源部340から出射する光はハプティックノブボディ301bの下面を通って外部に透光および/または導光されて外部に出射する。このようなハプティックノブ光源部340の作動状態は、所定の方式、例えば、所定の周期おきに点滅するか、一定の信号周期にて出力するか、あるいは、所定のカラーが同時に出力されて合成されたカラーを出力するなど、所定の制御方式によって、様々なカラー、強さまたは周期の光を外部に出射することにより、運転者などのユーザーにステアリングホイールハプティック装置の作動状態またはユーザーによって選択された操作状態などを迅速に視認させることができる。
【0088】
他方、本発明に係るステアリングホイールハプティック装置10は、ボタンスイッチ部500を備えて、ハプティックホイールデバイス部と一緒に複合操作機能を行うことができる。ボタンスイッチ部500はハプティックノブ301の外縁に配設されるが、ハプティックノブ301を通じたハプティックホイールデバイスアクチュエーターまたはプッシュスイッチ部とは独立した垂直移動動作を行うことで、所定の変化されたスイッチング信号を生成することができる。
本発明の実施形態によるボタンスイッチ部500は、ハプティックノブ301を中心として外縁を取り囲む構成を取るが、ボタンスイッチ部500は、ボタンノブ510と、ボタンガイド530と、ボタンホルダー540と、ボタンスイッチ550と、を備える。ボタンノブ510は、一方の面がハプティックホイールハウジング部100の外部に露出されるようにハプティックノブ301の外縁に配設される。ボタンノブ510は、ボタンノブヘッド511と、ボタンノブボディ513と、を備えるが、ボタンノブヘッド511はハプティックノブ301の外縁に露設され、ボタンノブボディ513はボタンノブヘッド511の下端に配設される。ボタンノブヘッド511およびボタンノブボディ513は別体に構成されてもよいが、この実施形態においては、一体に形成される構造を取っている。
【0089】
ボタンノブヘッド511の一方の面を通じてボタンノブアイコン512が表示されてもよいが、ボタンノブアイコン512は、ボタンノブヘッド512の一方の面の上に直接的に形成されてもよく、場合によって、ボタンノブヘッド512はポリカーボネートなどの透明材料から形成され、下部に配設される後述する別途の表示素子を介して出力される構造を取ってもよい。
【0090】
ボタンノブヘッド511およびボタンノブボディ513は内部に空間を有する構成を取って、ボタンノブヘッド511およびボタンノブボディ513が形成する空間にボタンガイド530が配設されてもよい。ボタンガイド530は、一方の端がボタンノブ510の内部に配設され、他方の端が前記ハプティックホイールハウジング部100の内部に回路基板部200を向くように配設される。すなわち、ボタンガイド530は、一方の端がボタンノブヘッド511とボタンノブボディ513とが形成する内部空間に配設され、他方の端がメイン基板210を向くように配設される。ボタンガイド530は、ボタンガイドヘッド531と、ボタンガイドボディ533と、を備える。ボタンガイドヘッド531およびボタンガイドボディ533は、この実施形態において、一体に形成されているが、別体に形成されてもよい。
ボタンガイドヘッド531の一方の端にはボタンガイドボディ533が連結されるが、ボタンガイドヘッド531の上端はボタンノブヘッド511およびボタンノブボディ513が形成する内部空間に挿設され、ボタンガイドボディ533の端部はボタンスイッチ550が配設されるメイン基板210を向くように、後述するボタンガイドホルダー540の内部に配設される。ボタンガイド530は透明または所定のカラーの導光材料から形成されるが、ボタンガイドボディ533の端部を介して流入する光はボタンガイドヘッド531の一方の面を介して外部に伝達される。ボタンガイドボディ533の側面にはボタンガイドボディ取付部535が配設されるが、ボタンガイドボディ取付部535の対応する位置であってボタンガイドホルダー540の側面にはホルダー取付部544が配設され、ボタンガイドボディ取付部535およびホルダー取付部544は係合される構造を形成する。ボタンガイドボディ533の外周面にはボタンガイドボディ溝534が凹設されるが、ボタンガイドボディ溝534はボタンガイドホルダー540に凹設されるホルダー収容部溝542と係合されてボタンガイド530とボタンガイドホルダー540との間の円滑な係合構造を形成して、ハプティックホイールハウジング部100への円滑な取付および組立時の誤組立の防止を両立させることができる。
【0091】
ボタンガイドホルダー540はボタンガイド530に取り付けられてボタンガイド530と一緒にハプティックホイールハウジング部100、より具体的に、ホイールハウジングボディ120に安定的に垂直移動可能に配設される。ボタンガイドホルダー540は、ホイールハウジングボディ120の一方の面の上に形成されるホイールハウジングボタンノブ貫通口125に垂直移動可能に嵌入するが、ボタンガイドホルダー540の外周面には長手方向に沿って形成されるボタンガイドホルダーライン546が配設される。ボタンガイドホルダーライン546の対応する位置であってホイールハウジングボタンノブ貫通口125の内周にはホイールハウジングボディボタンホルダーガイド126が配設されるが、ボタンガイドホルダーライン546およびホイールハウジングボディボタンホルダーガイド126は垂直移動可能に係合される構造を取る。
【0092】
ボタンガイドホルダー540にはボタンガイドホルダー駆動部543が配設されるが、ボタンガイドホルダー駆動部543はボタンガイドホルダー540の中央に形成されたボタンガイドホルダー収容部541の内側下端から延設して下部に配設されるボタンスイッチ550と常時接触状態を維持するように形成される。すなわち、ボタンガイドホルダー540と、ボタンガイド530およびボタンノブ510は別途の支持手段を介して支持される構造を取ってもよいが、この実施形態においては、順次にボタンスイッチ550によって支持される構造を取っている。
【0093】
このような構造により、運転者などのユーザーによってボタンノブ510に加えられる圧力は、ボタンガイド530およびボタンガイドホルダー540を介してボタンスイッチ550に伝達される。ここで、ボタンガイドホルダー駆動部543は、ボタンガイドホルダー540のボタンガイドホルダー収容部541の内側面から延設して下部を向く構造を取るが、ボタンガイドホルダー駆動部543の上面にはボタンガイドホルダー駆動部載置面547が形成されてボタンガイドボディ係止部536の係止状態を形成する。すなわち、ボタンガイド530の下端には分岐される2つのボタンガイド分岐部537が形成され、中央にはボタンガイドボディ係止部536が形成されるが、ボタンガイドボディ係止部536はボタンガイドホルダー駆動部載置面547と接して安定的な取付構造を形成する。ボタンガイド分岐部537はボタンガイドボディ530の下端から両側に分岐されるが、これにより、ボタンスイッチ550の側部に配設されるボタン光源部560からの光を上部に伝達するための構造が形成される。ボタン光源部560は、発光ダイオード(LED)などの光源により実現されるが、ボタン光源部560はそれぞれのボタンガイドに対して複数配設されることにより、ボタンガイド分岐部に別々に割り当てられる構造を取ってもよい。ボタンガイド530は、ポリカーボネートなどの透明な導光材料から形成されてもよく、所定のカラーを有する構造を取ってもよい。
【0094】
さらに、ボタンスイッチ部500には、ボタン光源部から発せられる光を用いて様々なアイコンを形成する表示素子がさらに設けられていてもよい。加えて、ボタン光源部は、それぞれのボタンガイドまたはボタン光フィルター部に対して複数のカラーの光を出射する構造を取る。ボタンスイッチ部500は、ボタン光フィルター部520をさらに備えていてもよいが、ボタン光フィルター部520は、ボタン光フィルター部ベース521と、ボタン光フィルター部ボディ523と、を備える。ボタン光フィルター部ベース521は導光材料から形成されて、ボタン光フィルター部ベース521の下面を通って流入する光を全面に満遍なく吹き付ける機能を行う。
ボタン光フィルター部ボディ523は、複数のカラーの光を出射するボタン光源部からの第1のカラー光を出射する第1の透過領域523aと、ボタン光源部からの他の第2のカラー光を出射する第2の透過領域523bと、第1の透過領域と第2の透過領域とが交差する交差領域523cと、第1のカラー光および第2のカラー光を両方とも遮断する遮断領域523dと、を備えるが、交差領域523cは、第1の透過領域523aおよび第2の透過領域523cと一緒にそれぞれ第1のボタンアイコン512aおよび第2のボタンアイコン512bを形成することができる。例えば、ボタン光源部は、赤色LEDおよび青色LEDを備えていてもよく、第1の透過領域は赤色光を出射し、第2の透過領域は青色光を出射する構造を取ることにより、第1の透過領域、第2の透過領域および交差領域などを介して所定の「USERSET」または「
」などのアイコンを選択的に表示することができる。
【0095】
また、本発明に係るステアリングホイールハプティック装置は、他の構成要素とともに統合的な実現状態をとってもよい。すなわち、ステアリングホイールハプティック装置10は、ハプティックノブ301を介して回動動作を行うに際いて力覚を提供するハプティックホイールデバイスアクチュエーター310と、ハプティックホイールデバイスアクチュエーター310の回動動作状態を感知するハプティックホイールデバイス感知部330と、ハプティックノブ301及びハプティックホイールデバイスアクチュエーター310の垂直移動によりプッシュ動作を行うプッシュスイッチ部400及びハプティックノブ301の外縁に配設されるボタンスイッチ部500と連結されてこれらとの電気的な信号のやり取りを行う。
【0096】
さらに、ステアリングホイールハプティック装置10は、制御部20と、制御部20と連結される格納部30と、を備える構造をとってもよく、演算部40をさらに備える構造をとってもよい。制御部20は、回路基板部200と電気的に導通し、ハプティックホイールデバイス部及びボタンスイッチ部またはプッシュスイッチ部と連結され、格納部30は、制御部20と電気的に導通し、所定の作動モードに関する事前設定データが格納される。
すなわち、運転者のハプティックノブのサムホイール操作に際して力覚を提供するように作動モードに応じた電気的な信号を生成するためのデータなどを含む。演算部40は、制御部20及び格納部30と電気的に接続され、制御部20の演算制御信号に基づいて、所定の作動モードに必要な演算過程を行う。制御部20と、格納部30及び演算部40は、ステアリングホイールハプティック装置10に組み込まれていてもよく、ステアリングホイールハプティック装置10から離間して別体として配設されてもよいなど、設計仕様に応じて種々に構成可能である。
【0097】
ステアリングホイールハプティック装置10のスイッチ部からの入力信号は、ステアリングホイールハプティック装置10の制御部20に受け渡され、制御部20は、これと電気的に導通する格納部30をステアリングホイールハプティック装置を介して選択・操作して、作動しようとする対象作動装置に対する所定の作動モード、例えば、空調装置の作動温度調節モード、目的地選択または経路探索などのナビゲーションの作動のためのナビゲーションモードなどの作動モードに関する事前設定データと、ステアリングホイールハプティック装置10のスイッチ部から入力された信号に基づいて、演算部40における所定の演算過程を経て所定の制御信号を算出し、これを出力部に受け渡す。出力部としては、ステアリングホイールハプティック装置10に設けられるハプティックホイールデバイスアクチュエーター部310を備えていてもよく、別途の画像表示のためのディスプレイ部50及び/または音響出力のための音響出力部60を備えていてもよい。なお、制御部20からの制御信号が直接制御対象としての対象作動装置70、例えば、自動車の空調装置、ナビゲーションなどの作動装置に直接的に受け渡されてもよい。
【0098】
一方、本発明の一実施形態によるボタンスイッチ部は、サムホイール動作を行うハプティックノブの外側に配設されて独立して垂直移動可能になる構造をとってもよい。ボタンスイッチ部は、前記実施形態において、物理的な駆動によるタクトスイッチにより実現されているが、本発明に係るボタンスイッチ部は、接点構造の非接触式構造をとってもよい。前記実施形態と同じ構成要素に対しては、同じ図面符号及び名称を付する。図22に示すように、本発明に係るボタンスイッチ部500は、ボタンノブ510と、ボタンガイド530と、ボタンガイドホルダー540と、ボタンスイッチ550aと、を備えるが、ボタンノブ510は、一方の面がハプティックホイールハウジング部100の外部に露出されるようにハプティックノブ301の外縁に配設され、ボタンガイド530は、一方の端がボタンノブ510の内部に配設され、他方の端が前記ハプティックホイールハウジング部100の内部に回路基板部200に向かって配設されるが、ボタンガイド530は、透明導光材料から形成されることが好ましい。
ボタンガイドホルダー540は、ボタンガイド530に取り付けられて、ボタンガイド530と一緒に、ハプティックホイールハウジング部100、より具体的に、ホイールハウジングボディ120に安定的に垂直移動可能になるように配設され、ホイールハウジングボディ120の一方の面の上に形成されるホイールハウジングボタンノブ貫通口125に垂直移動可能に差し込まれる構造は上述した通りである。但し、ボタンガイドホルダー540には、ボタンガイドホルダー駆動部543が配設されるが、ボタンガイドホルダー駆動部543は、ボタンガイドホルダー540の中央に形成されたボタンガイドホルダー収容部541の内下端から延びて下部に配設されるホールセンサーなどの磁気センサーによって実現されるボタンスイッチ磁気センサー553と相対向して隔設される。
【0099】
ボタンスイッチ部550aは、ボタンスイッチ磁気センサー553と、ボタンスイッチマグネット551と、ボタンスイッチ弾性部555と、を備える。ボタンスイッチ磁気センサー553は、上述したように、回路基板部200の一方の面の上にボタンガイドホルダー540に向かって相対向して配設される。ボタンスイッチマグネット551は、ボタンガイドホルダー540に配設されるが、ボタンガイドホルダー540の端部にはボタンスイッチマグネット551を収容できる空間が形成される。
また、ボタンスイッチ弾性部555はコイルバネにより実現され、ボタンスイッチ弾性部555の一方の端は、ボタンガイドまたはボタンガイドホルダーの端部と接触し、他方の端は、回路基板部などによって支持されてボタンガイドまたはボタンガイドホルダーと連結されるが、ボタンノブの押圧後に元の位置に戻らせる。すなわち、ボタンスイッチ磁気センサー553は、回路基板部に配設され、ボタンスイッチ磁気センサー553の外周にはボタンスイッチ弾性部555の他方の端が配設される。ボタンスイッチ磁気センサー553の信号エラーを防ぐために、ボタンスイッチ弾性部555は、非金属材質の弾性挙動を行う構成要素によって形成されてもよい。
【0100】
また、前記実施形態におけるボタン光源部とボタン光フィルター部は、図17から図21に示す構成をとってもよい。ボタン光源部560が複数設けられる場合、ボタン光源部からの出射光を安定的にボタン光フィルター部に導くために、複数のブリッジを備える構成をとってもよい。すなわち、図18及び図19に示すように、ボタン光源部560は、第1の波長光源560aと、第2の波長光源560bと、を備えていてもよいが、第1の波長光源560aは第1の波長光を出射し、第2の波長光源560bは第2の波長光を出射する。第1の波長光と第2の波長光は異なる波長帯の光であってもよい。ボタン光フィルター部520は、第1の波長光または第2の波長光を選別的に透過させて、ボタン光源部560(560a、560b)の作動に応じて光の出射領域を変化させて可変シンボルが表示可能な構造を形成する。
【0101】
この実施形態によるボタン光フィルター部520は、より具体的に、ボタンスクリーニングフィルター部525と、ボタントランスルーセントフィルター部527と、を備える。ボタンスクリーニングフィルター部525は、ボタン光源部560と相対向して配設され、第1の波長光または第2の波長光の透過を選別的に許容するか、あるいは、一部の領域に第1の波長光及び第2の波長光の両方を透過または遮断する。ボタントランスルーセントフィルター部527は、ボタン光源部560との間にボタンスクリーニングフィルター部525が配設されるように位置し、ボタンスクリーニングフィルター部525を透過した第1の波長光または第2の波長光に応じて光の出射領域を変化させる。ボタンスクリーニングフィルター部525は、ボタン光全透過部525cと、ボタン選択光透過部525a、525bと、ボタン光全遮断部525dと、を備える。
ボタン光全透過部525cは、ボタン光源部560からの第1の波長光及び第2の波長光を両方とも透過させる領域に形成され、ボタン選択光透過部525a、525bは、第1の波長光及び第2の波長光のうちいずれか一方の光のみの透過を許容する領域に形成され、ボタン光全遮断部525dは、第1の波長光及び第2の波長光の両方を遮断する遮断領域に形成される。
【0102】
ボタン光全遮断部525dは、ボタン光源部560からの出射光を全て遮断してボタントランスルーセントフィルター部527側に光が導かれることを防ぐ。ボタン光全透過部525cは、ボタン光源部560からの出射光を全て透過してボタントランスルーセントフィルター部527側に光を導く。ボタン選択光透過部は、ボタン第1の波長光源560aからの出射光を透過させるが、ボタン第2の波長光源560bからの出射光は遮断し、ボタン選択光透過部525bは、ボタン第2の波長光源560bからの出射光を透過させるが、ボタン第1の波長光源560aからの出射光は遮断する。
【0103】
ボタントランスルーセントフィルター部527は、ボタンシンボル透過部527cと、ボタンシンボル拡張可能部527dと、を備えるが、ボタンシンボル透過部527cは、ボタン光全透過部525cと少なくとも一部が交差する投影領域を備え、第1の波長光及び第2の波長光を両方とも透過させ、ボタンシンボル拡張可能部527dは、ボタンシンボル透過部527cの外側に形成され、第1の波長光及び第2の波長光の透過率がボタンシンボル透過部527cの透過率よりも小さくなるように設定される。
ボタンシンボル拡張可能部527dの透過率がボタンシンボル透過部527cの透過率よりも小さいが、このとき、ボタンシンボル拡張可能部527dの透過率は、ボタンシンボル透過部527cの光透過率の略40%〜60%の値を有することが好ましい。このような透過率の差を持たせることにより、最終的に光の波長帯が変化するに伴い運転者が認識可能なシンボル(標識)が変化するとき、光の照度差による視覚的な異質間を極力抑えることができる。前記実施形態において、ボタンシンボル拡張可能部527dの透過率がボタンシンボル透過部527cの透過率の40%未満である場合、光の多くが遮断されて運転者による速やかな認知を妨げる虞があり、ボタンシンボル拡張可能部527dの透過率がボタンシンボル透過部527cの透過率の60%よりも大きな場合、異なる波長帯への出射光の変化時に共通領域と選択領域に対してそれぞれ出射される光の異質感が確認されがちになる虞があるため、ボタンシンボル拡張可能部527dの透過率に対するボタンシンボル透過部527cの透過率の割合は適切に選択されることが好ましいが、前記数値は単なる例示に過ぎず、ボタン光源部の出力値の差に応じて、ボタンシンボル透過部及びボタンシンボル拡張可能部の透光率は適切に調整可能である。
【0104】
図20及び図21は、図17に示す構造のボタン光フィルター部及びボタン光源部の作動状態を示す。図中、実線領域は、ボタン光源部からの出射光が表示される領域であり、点線領域は、光が選択的に出射される領域である。なお、図21中、図面符号525b及び525cにて示す領域の間に実線が表示されているが、これは、領域への理解に一助となるためのものに過ぎず、同じ波長帯のカラーの光が出射可能であり、視覚的な異質感を表すものではない。ボタン第2の波長光源560bのみがオン状態で形成される場合、図20に示すシンボルを運転者が視認することができ、ボタン第1の波長光源560aのみがオン状態で形成される場合、図21に示すシンボルを運転者が視認することができる。すなわち、ボタン第1の波長光源560a及びボタン第2の波長光源560bの光を選択的に切り換えることにより、ボタン光フィルター部520、究極的には、ボタンノブ510を介して運転者が認識するシンボルの変化がなされ得る。
【0105】
他方、本発明のステアリングホイールハプティック装置は、ステアリングホイールの操向角を用いて誤作動状態を防ぐことができる。すなわち、本発明のステアリングホイールハプティック装置は、ステアリングホイールに配設される特性上、運転者の操向操作時にステアリングホイールの上に配設されるステアリングホイールハプティック装置のハプティックノブ、ボタンノブなどを押圧または回転することができるが、このような運転者の操向操作時にステアリングホイールハプティック装置の望ましくない接触による誤作動を防ぐ構成をとってもよい。
すなわち、図23及び図24に示すように、本発明のステアリングホイールハプティック装置は、ハプティックノブ、ボタンノブなどの誤操作信号を遮断するために所定の制御ステップを行う。すなわち、本発明のステアリングホイールハプティック装置10を提供する提供ステップ(S10)が行われた後、制御部20は、ハプティックノブのサムホイール動作を感知するホイール感知ステップ(S20)を行う。ホイール感知ステップ(S20)において、制御部20は、所定の感知信号、すなわち、ハプティックノブと連結されるハプティックホイールデバイス感知部330と、ボタンスイッチ部500及びプッシュスイッチ部400などからの電気的な信号を感知する。所定の感知信号が発生する場合、制御部20は、制御の流れをホイールホールドステップ(S30)に移行する。
【0106】
ホイールホールドステップ(S30)において、制御部20は、車両のステアリングホイールの操向有無及び角度を感知する操向角センサー(steering angle sensor、図示せず)から操向角度信号θを受け取り、車両の走行速度vを車両の車速センサーまたは車両のクランクポジションセンサー(crank position sensor)から受け取る。格納部30に格納される事前設定データは、車両の走行速度vによる操向判断基準角度θvに関するデータを含む。制御部20は、受け取った車両の走行速度vを用いて、車両の操向判断基準角度θvを算出する操向判断基準角度の算出ステップ(S31)を行う。すなわち、操向判断基準角度θvは、走行速度の関数、例えば、ログ関数または線図を含むマップデータにより形成されて補間法により導き出されるが、制御部20は、格納部30に格納される操向判断基準角度データを用いて、演算部40に演算を行わせ、車両の走行速度による操向判断基準角度を算出する。
車両の走行速度が高速である場合、運転者の操向角の範囲が狭いため、操向有無を判断するための操向判断基準角度θvは小さいのに対し、車両の走行速度が低速である場合、操向のためには操向角の変動範囲が高速走行時よりも広いため、操向有無を判断するための操向判断基準角度θvは高速走行時よりも小さい。
【0107】
しかる後、制御部20は、操向有無判断ステップ(S33)を行う。制御部20は、車両の操向角センサーから入力される操向角度信号θと、車両の走行速度vにおいて算出される操向判断基準角度θvと、を比較して、運転者の操向有無を判断する。ステップ(S33)において、操向角度信号θが操向判断基準角度θvよりも大きいと判断された場合、制御部20は、現在、運転者によるステアリングホイールの操向操作が行われている状態であると判断し、ステアリングホイールハプティック装置のサムホイール操作またはボタンノブの操作が行われていない状態であると判断して、ハプティックホイールデバイス感知部330と、ボタンスイッチ部500及びプッシュスイッチ部400などからの電気的な信号に基いて所定の作動モードを行うホイール信号ホールドステップ(S35)を行う。
【0108】
これに対し、ステップ(S33)において、操向角度信号θが操向判断基準角度θv以下の値であると判断された場合、制御部20は、現在、運転者によるステアリングホイールの操向操作が行われていない状態であると判断し、ステアリングホイールハプティック装置のサムホイール操作またはボタンノブの操作が行われていない状態であると判断して、ハプティックホイールデバイス感知部330と、ボタンスイッチ部500及びプッシュスイッチ部400などからの電気的な信号に基づいて所定の作動モードを行うホイール信号出力ステップ(S37)を行う。
【0109】
前記実施形態は本発明を説明するための一例に過ぎず、本発明はこれらに制限されることなく、様々な構成が採用可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両ステアリングホイールに配設されるハプティックホイールハウジング部と、
前記ハプティックホイールハウジング部に配設される回路基板部と、
前記回路基板部と電気的に導通し、ハプティックシャフトを有するハプティックホイールデバイスアクチュエーターと、前記ハプティックシャフトと連結され、前記ハプティックホイールハウジング部の一方の面の上に露設されるハプティックノブと、前記ハプティックシャフトの回動状態を感知するハプティックホイールデバイス感知部と、を有するハプティックホイールデバイス部と、
を備え、
前記ハプティックノブは車両ステアリングホイールがなす平面上において回動動作を行い、前記ハプティックホイールデバイスアクチュエーターは前記ハプティックシャフトの長手方向に移動可能となり、前記ハプティックノブの外縁には前記ハプティックノブと独立して垂直移動可能となるボタンスイッチ部が設けられることを特徴とするステアリングホイールハプティック装置。
【請求項2】
前記ボタンスイッチ部は、
一方の面が前記ハプティックホイールハウジング部の外部に露設される前記ハプティックノブの外縁に配設されるボタンノブと、
一方の端は前記ボタンノブの内部に配設され、他方の端は前記ハプティックホイールハウジング部の内部に前記回路基板部に向かって配設されるボタンガイドと、
前記ボタンガイドに取設されて前記ボタンガイドと一緒に前記ハプティックホイールハウジング部に垂直移動可能に配設されるボタンガイドホルダーと、
前記ボタンガイドホルダーに配設されるボタンスイッチマグネットと、前記ボタンスイッチマグネットから離間して前記回路基板部の一方の面の上に配設されるボタンスイッチ磁気センサーと、前記ボタンガイドを弾持するボタンスイッチ弾性部と、を有するボタンスイッチと、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のステアリングホイールハプティック装置。
【請求項3】
前記ボタンスイッチ部は前記回路基板部に配設されるボタン光源部をさらに備え、
前記ボタンガイドは導光材料から形成されることを特徴とする請求項1に記載のステアリングホイールハプティック装置。
【請求項4】
前記ボタン光源部は、第1の波長光を出射する第1の波長光源と、前記第1の波長光とは異なる波長帯の第2の波長光を出射する第2の波長光源と、を備え、
前記第1の波長光または前記第2の波長光を選別的に透過させて、前記ボタン光源部の作動に応じて光の出射領域を変化させて可変シンボルの表示が行えるボタン光フィルター部をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載のステアリングホイールハプティック装置。
【請求項5】
前記ボタン光フィルター部は、
前記ボタン光源部と相対向して配設され、前記第1の波長光または前記第2の波長光の透過を選別的に許容するボタンスクリーニングフィルター部と、
前記ボタン光源部との間に前記ボタンスクリーニングフィルター部が配設されるように位置し、前記ボタンスクリーニングフィルター部を透過した前記第1の波長光または第2の波長光に応じて光の出射領域が変化されるボタントランスルーセントフィルター部と、
を備えることを特徴とする請求項4に記載のステアリングホイールハプティック装置。
【請求項6】
前記ボタンスクリーニングフィルター部は、
前記第1の波長光及び前記第2の波長光を両方とも透過させるボタン光全透過部と、
前記第1の波長光または第2の波長光の透過のみを許容するボタン選択光透過部と、
前記第1の波長光及び前記第2の波長光を両方とも遮断するボタン光全遮断部と、
を備えることを特徴とする請求項5に記載のステアリングホイールハプティック装置。
【請求項7】
前記ボタントランスルーセントフィルター部は、
前記ボタン光全透過部と少なくとも一部が交差する投影領域を備え前記第1の波長光及び前記第2の波長光を両方とも通過させるボタンシンボル透過部と、
前記ボタンシンボル透過部の外側に形成され、前記第1の波長光及び前記第2の波長光の透過率が前記ボタンシンボル透過部よりも小さなシンボル拡張可能部と、
を備えることを特徴とする請求項5に記載のステアリングホイールハプティック装置。
【請求項8】
前記回路基板部と電気的に導通し、前記ハプティックホイールデバイス部及び前記ボタンスイッチ部と連結される制御部と、
前記制御部と電気的に導通し、所定の作動モードに関する事前設定データが格納される格納部と、
前記制御部及び前記格納部と電気的に接続され、前記制御部の演算制御信号に基づいて、所定の作動モードに必要な演算過程を行う演算部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のステアリングホイールハプティック装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記ハプティックホイールデバイス部または前記ボタンスイッチ部からの出力信号を遮断するか否かを、車両の走行速度を感知する車両速度センサー及び車両のステアリングホイールの回転角度を感知する操向角センサーからの信号に基づいて行うことを特徴とする請求項8に記載のステアリングホイールハプティック装置。
【請求項10】
車両ステアリングホイールに配設されるハプティックホイールハウジング部と、
前記ハプティックホイールハウジング部に配設される回路基板部と、
前記回路基板部と電気的に導通し、ハプティックシャフトを有するハプティックホイールデバイスアクチュエーターと、前記ハプティックシャフトと連結され、前記ハプティックホイールハウジング部の一方の面の上に露設されるハプティックノブと、前記ハプティックシャフトの回動状態を感知するハプティックホイールデバイス感知部と、を有するハプティックホイールデバイス部と、
を備え、
前記ハプティックノブは車両ステアリングホイールがなす平面上において回動動作を行い、前記ハプティックホイールデバイスアクチュエーターは前記ハプティックシャフトの長手方向に移動可能となることを特徴とするステアリングホイールハプティック装置。
【請求項1】
車両ステアリングホイールに配設されるハプティックホイールハウジング部と、
前記ハプティックホイールハウジング部に配設される回路基板部と、
前記回路基板部と電気的に導通し、ハプティックシャフトを有するハプティックホイールデバイスアクチュエーターと、前記ハプティックシャフトと連結され、前記ハプティックホイールハウジング部の一方の面の上に露設されるハプティックノブと、前記ハプティックシャフトの回動状態を感知するハプティックホイールデバイス感知部と、を有するハプティックホイールデバイス部と、
を備え、
前記ハプティックノブは車両ステアリングホイールがなす平面上において回動動作を行い、前記ハプティックホイールデバイスアクチュエーターは前記ハプティックシャフトの長手方向に移動可能となり、前記ハプティックノブの外縁には前記ハプティックノブと独立して垂直移動可能となるボタンスイッチ部が設けられることを特徴とするステアリングホイールハプティック装置。
【請求項2】
前記ボタンスイッチ部は、
一方の面が前記ハプティックホイールハウジング部の外部に露設される前記ハプティックノブの外縁に配設されるボタンノブと、
一方の端は前記ボタンノブの内部に配設され、他方の端は前記ハプティックホイールハウジング部の内部に前記回路基板部に向かって配設されるボタンガイドと、
前記ボタンガイドに取設されて前記ボタンガイドと一緒に前記ハプティックホイールハウジング部に垂直移動可能に配設されるボタンガイドホルダーと、
前記ボタンガイドホルダーに配設されるボタンスイッチマグネットと、前記ボタンスイッチマグネットから離間して前記回路基板部の一方の面の上に配設されるボタンスイッチ磁気センサーと、前記ボタンガイドを弾持するボタンスイッチ弾性部と、を有するボタンスイッチと、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のステアリングホイールハプティック装置。
【請求項3】
前記ボタンスイッチ部は前記回路基板部に配設されるボタン光源部をさらに備え、
前記ボタンガイドは導光材料から形成されることを特徴とする請求項1に記載のステアリングホイールハプティック装置。
【請求項4】
前記ボタン光源部は、第1の波長光を出射する第1の波長光源と、前記第1の波長光とは異なる波長帯の第2の波長光を出射する第2の波長光源と、を備え、
前記第1の波長光または前記第2の波長光を選別的に透過させて、前記ボタン光源部の作動に応じて光の出射領域を変化させて可変シンボルの表示が行えるボタン光フィルター部をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載のステアリングホイールハプティック装置。
【請求項5】
前記ボタン光フィルター部は、
前記ボタン光源部と相対向して配設され、前記第1の波長光または前記第2の波長光の透過を選別的に許容するボタンスクリーニングフィルター部と、
前記ボタン光源部との間に前記ボタンスクリーニングフィルター部が配設されるように位置し、前記ボタンスクリーニングフィルター部を透過した前記第1の波長光または第2の波長光に応じて光の出射領域が変化されるボタントランスルーセントフィルター部と、
を備えることを特徴とする請求項4に記載のステアリングホイールハプティック装置。
【請求項6】
前記ボタンスクリーニングフィルター部は、
前記第1の波長光及び前記第2の波長光を両方とも透過させるボタン光全透過部と、
前記第1の波長光または第2の波長光の透過のみを許容するボタン選択光透過部と、
前記第1の波長光及び前記第2の波長光を両方とも遮断するボタン光全遮断部と、
を備えることを特徴とする請求項5に記載のステアリングホイールハプティック装置。
【請求項7】
前記ボタントランスルーセントフィルター部は、
前記ボタン光全透過部と少なくとも一部が交差する投影領域を備え前記第1の波長光及び前記第2の波長光を両方とも通過させるボタンシンボル透過部と、
前記ボタンシンボル透過部の外側に形成され、前記第1の波長光及び前記第2の波長光の透過率が前記ボタンシンボル透過部よりも小さなシンボル拡張可能部と、
を備えることを特徴とする請求項5に記載のステアリングホイールハプティック装置。
【請求項8】
前記回路基板部と電気的に導通し、前記ハプティックホイールデバイス部及び前記ボタンスイッチ部と連結される制御部と、
前記制御部と電気的に導通し、所定の作動モードに関する事前設定データが格納される格納部と、
前記制御部及び前記格納部と電気的に接続され、前記制御部の演算制御信号に基づいて、所定の作動モードに必要な演算過程を行う演算部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のステアリングホイールハプティック装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記ハプティックホイールデバイス部または前記ボタンスイッチ部からの出力信号を遮断するか否かを、車両の走行速度を感知する車両速度センサー及び車両のステアリングホイールの回転角度を感知する操向角センサーからの信号に基づいて行うことを特徴とする請求項8に記載のステアリングホイールハプティック装置。
【請求項10】
車両ステアリングホイールに配設されるハプティックホイールハウジング部と、
前記ハプティックホイールハウジング部に配設される回路基板部と、
前記回路基板部と電気的に導通し、ハプティックシャフトを有するハプティックホイールデバイスアクチュエーターと、前記ハプティックシャフトと連結され、前記ハプティックホイールハウジング部の一方の面の上に露設されるハプティックノブと、前記ハプティックシャフトの回動状態を感知するハプティックホイールデバイス感知部と、を有するハプティックホイールデバイス部と、
を備え、
前記ハプティックノブは車両ステアリングホイールがなす平面上において回動動作を行い、前記ハプティックホイールデバイスアクチュエーターは前記ハプティックシャフトの長手方向に移動可能となることを特徴とするステアリングホイールハプティック装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2012−230901(P2012−230901A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−99811(P2012−99811)
【出願日】平成24年4月25日(2012.4.25)
【出願人】(510086475)デースン エレクトリック シーオー エルティーディー (6)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年4月25日(2012.4.25)
【出願人】(510086475)デースン エレクトリック シーオー エルティーディー (6)
【Fターム(参考)】
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