説明

スピロ環状ケタール基を有するフォトレジスト用モノマー、ポリマーおよびこれを含むフォトレジスト組成物

【課題】本発明は、スピロ環状ケタール基を有するフォトレジスト用ポリマーおよびこれを含むフォトレジスト組成物を提供する。
【解決手段】前記ポリマーおよびフォトレジスト組成物は、スピロ環状ケタール基が脱保護される反応の活性化エネルギーが低いため解像度および工程余裕度を改善でき、露光後べーク温度敏感度が低いため精密なパターンを具現できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスピロ環状ケタール基を有するフォトレジスト用モノマー、ポリマーおよびこれを含むフォトレジスト組成物に関する。より詳しくは、本発明はスピロ環状ケタール基が脱保護される反応の活性化エネルギーが低いためにレジストパターンの解像度や工程余裕度などを改善できる、スピロ環状ケタール基を有するフォトレジスト用モノマー、ポリマーおよびこれを含むフォトレジスト組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、半導体素子の高集積化および高精密化に伴い、写真工程(フォトリソグラフィー工程、photolithography process)において、ハーフピッチ90nm未満の超微細なフォトレジストパターンの形成が要求されている。これにより、量産用露光源の波長が193nm未満と短くなり、ウェハー加工工程の最適化およびウェハーの精密化のためのさまざまな技術が開発中にある。また、このように精密なパターンを具現するために、ラインエッジラフネス(LER、Line Edge Roughness)が小さく、露光後ベーク温度敏感度(PEB、Post Exposure Baking)が小さく、ドライエッチング耐性に優れた感光性物質の開発が要求されている。
【0003】
フォトレジストパターンの形成工程において、解像度および工程余裕度を改善してより精密なパターンを形成するために、フォトレジスト用ポリマーの側鎖についていながら、塩基性溶液に対する溶解を抑制する保護基(protecting group)が脱保護(deprotecting)される反応の活性化エネルギーが低く、露光後ベーク(PEB、Post Exposure Baking)温度敏感度が小さい物質を使用することが好ましい。たとえば、ArF露光源に使用されるフォトレジスト用ポリマーはポリアクリル酸、シクロオレフィン−無水マレイン酸共重合体およびポリノルボルネンを含み、それらはポリマーの測鎖についている保護基が脱保護される反応の活性化エネルギーの大きさにより、i)ターシャリーブチル基のような高活性化エネルギー保護基を有するポリマー、ii)メチルアダマンチル基またはエチルアダマンチル基のような中活性化エネルギー保護基を有するポリマー、iii)アセタール基またはケタール基のような低活性化エネルギー保護基を有するポリマーに分類できる。ArFの露光源に使用されるフォトレジスト用ポリマーとして低活性化エネルギー保護基であるアセタール基を有するポリ(メタ)アクリル酸は、特許文献1、特許文献2および特許文献3などに開示されている。
【特許文献1】米国特許第4,975,519号
【特許文献2】米国公開特許第2002−0143130号(2002.10.3)
【特許文献3】PCT公開特許第2002−20214号(2002.3.14)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
よって、本発明の目的は、露光技術で要求される条件を満たす感光性レジストを製造するために、保護基が脱保護される反応の活性化エネルギーが低くて解像度および工程余裕度を改善でき、露光後べーク(PEB)温度敏感度が低くて精密なパターンを具現できる、スピロ環状ケタール基を有するフォトレジスト用モノマー、ポリマーおよびこれを含むフォトレジスト組成物を提供することにある。
【0005】
本発明の他の目的は、焦点深度マージンおよびラインエッジラフネスを改善できる、スピロ環状ケタール基を有するフォトレジスト用モノマー、ポリマーおよびこれを含むフォトレジスト組成物を提供することにある。
【0006】
本発明のさらに他の目的は、前記モノマーおよびポリマーの製造方法、前記フォトレジスト組成物を用いたフォトレジストパターンの形成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明は、下記化学式1で表されるスピロ環状ケタール基を有するモノマーを提供する。
【0008】
《化学式1》
【化17】


化学式1中、Rは水素またはメチル基、xとyはそれぞれ独立して1、2または3、Rは炭素数3〜50の単環式(mono−cyclic)もしくは多環式(multi−cyclic)のホモまたはヘテロ飽和炭化水素基である。
【0009】
また、本発明は、下記化学式2で表される繰返し単位を含むスピロ環状ケタール基を有するモノマーを提供する。
【0010】
《化学式2》
【化18】


化学式2中、R、R、xおよびyは、上記化学式1と同様である。
【0011】
また、本発明は、前記ポリマーを含むフォトレジスト組成物および前記フォトレジスト組成物を用いたフォトレジストパターンの形成方法を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明をより詳細に説明すれば、次の通りである。
【0013】
本発明にかかるスピロ環状ケタール基を有するフォトレジスト用モノマーは、下記化学式1で表される。
【0014】
《化学式1》
【化19】

【0015】
化学式1中、Rは水素またはメチル基、xとyはそれぞれ独立して1、2または3、Rは炭素数3〜50の単環式もしくは多環式のホモまたはヘテロ飽和炭化水素基である。好ましくは、
【化50】

【0016】
本発明にかかる上記化学式1で表されるスピロ環状ケタール基を有するモノマーは、通常の有機合成法によって製造できる。たとえば、まず、下記反応式1に示すように、環状ケトンとトリアルコールを酸触媒下で反応させて環状ケタールアルコールを製造する。
【0017】
《反応式1》
【化20】

【0018】
反応式1中、R、xおよびyは、上記化学式1と同様である。
【0019】
前記酸触媒としては通常の酸触媒を広範囲に使用でき、たとえば、パラトルエンスルホン酸を使用できる。前記反応は、窒素またはアルゴン雰囲気下で、30〜100℃の温度および常圧で1〜24時間の間に、n−ヘプタンなどの通常の有機溶媒中で行われる。
【0020】
次に製造されたスピロ環状ケタールアルコールを、下記反応式2に示すように、(メタ)アクリル酸クロリドと塩基触媒下で反応させると、上記化学式1で表されるモノマーを製造できる。
【0021】
《反応式2》
【化21】

【0022】
反応式2中、R、R、xおよびyは、上記化学式1と同様である。
【0023】
前記塩基触媒としては通常の塩基触媒を広範囲に使用でき、たとえば、トリエチルアミンを使用できる。前記反応は、窒素、アルゴンなどの不活性雰囲気下で、0〜60℃の温度および常圧で1〜24時間の間に、テトラヒドロフラン(THF)などの通常の有機溶媒中で行われる。
【0024】
本発明にかかるスピロ環状ケタール基を有するフォトレジスト用ポリマーは、下記化学式2で表される繰返し単位を含む。
【0025】
《化学式2》
【化22】

【0026】
化学式2中、R、R、xおよびyは、上記化学式1と同様である。
【0027】
本発明にかかるスピロ環状ケタール基を有するフォトレジスト用ポリマーにおいて、上記化学式2の繰返し単位は上下ポリマーチェーンに繰返し単位のモル%基準として、それぞれ1〜99モル%および1〜99モル%、好ましくは5〜95モル%、5〜95モル%の含量で含むことができる。上記化学式2の繰返し単位と共に使用されるモノマーとしては、フォトレジスト用ポリマーに通常に使用される多様なモノマーが用いられる。
【0028】
また、本発明にかかるスピロ環状ケタール基を有するフォトレジスト用ポリマーの好適な例としては下記化学式3で表されるポリマーであり、より好適な例としては下記化学式3a〜3eで表されるポリマーである。
【0029】
《化学式3》
【化23】

【0030】
《化学式3a》
【化24】

【0031】
《化学式3b》
【化25】

【0032】
《化学式3c》
【化26】

【0033】
《化学式3d》
【化27】

【0034】
《化学式3e》
【化28】

【0035】
化学式3および化学式3a〜化学式3e中、RおよびR**はそれぞれ独立に水素またはメチル基、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜20の鎖状または環状アルキル基、aおよびbは上下ポリマーチェーンを構成する繰返し単位のモル%として、それぞれ1〜99モル%および1〜99モル%、好ましくは1〜95モル%、1〜95モル%、より好ましくは5〜95モル%、5〜95モル%、x、yおよびRは上記化学式1と同様である。前記ポリマーは、ブロック共重合体もしくはランダム共重合体であることができる。
【0036】
また、本発明にかかるスピロ環状ケタール基を有するフォトレジスト用ポリマーの他の例としては下記化学式4および5で表されるポリマーであり、好適な例としては下記化学式5a〜5fで表されるポリマーである。
【0037】
《化学式4》
【化29】

【0038】
化学式4中、RおよびR**はそれぞれ独立に水素またはメチル基、RおよびRはそれぞれ独立に炭素数1〜20の鎖状または環状アルキル基、Rは炭素数3〜50の単環式もしくは多環式のホモまたはヘテロ飽和炭化水素基、xとyはそれぞれ独立して1、2または3、a、bおよびcは上下ポリマーチェーンを構成する繰返し単位のモル%としてそれぞれ1〜95モル%、1〜95モル%、1〜95モル%である。
【0039】
《化学式5》
【化30】

【0040】
《化学式5a》
【化31】

【0041】
《化学式5b》
【化32】



【0042】
《化学式5c》
【化33】

【0043】
《化学式5d》
【化34】

【0044】
《化学式5e》
【化35】

【0045】
《化学式5f》
【化36】

【0046】
化学式5および化学式5a〜5f中、R、R**、R、R、R、a、b、c、xおよびyは、上記化学式4と同様である。
【0047】
本発明にかかるフォトレジスト用ポリマーの側鎖についているバルキーな飽和炭化水素であるスピロ環状ケタール基は、前記ポリマーおよびこれを含むフォトレジスト組成物が塩基性現像溶液などの塩基性溶液に溶解されることを防止する保護基(protecting group)である。上記保護基は、露光部の光酸発生剤から発生した酸触媒(H)により、脱保護される。そして、露光部の溶解度が増加し、フォトレジスト組成物のコントラストが効果的に改善される。特に前記スピロ環状ケタール基は、脱保護反応の活性化エネルギーが低いため、レジストパターンの解像度およびエネルギー工程余裕度などの工程余裕度を改善できる。また、前記スピロ環状ケタール基は、前記脱保護反応の生成物がバルキーな高分子量の物質なので、焦点深度マージンおよびラインエッジラフネスを改善できる。また、前記スピロ環状ケタール基を有するモノマーと共に使用されてポリマーを構成するノルボルネン基を有するモノマーは、ポリ(メタ)アクリル酸高分子の環のフレキシブルな性質を緩和させてレジストプラットをリジッドに維持する。
【0048】
本発明にかかる上記化学式2で表される繰返し単位を含むフォトレジスト組成物用ポリマーは、a)上記化学式1で表されるモノマーを含む一つ以上のモノマーおよび重合開始剤を重合溶媒に溶解させ、b)前記混合物溶液を窒素、アルゴンなどの不活性雰囲気下で、60〜70℃温度で4〜24時間反応させて製造できる。また、前記重合反応は、ラジカル重合反応、溶液重合反応、バルク重合反応または金属触媒を用いた重合反応で行われる。また、前記重合方法は、前記(b)反応結果物をジエチルエーテル、石油エーテル(petroleum ether)、メタノール、エタノールまたはイソプロパノールを含む低級アルコール、水、これらの混合物などを用いて結晶精製する段階をさらに含むことができる。
【0049】
上記化学式1で表されるモノマーと共に重合できるモノマーとしては、フォトレジスト用ポリマーの製造に通常に使用されるモノマーを使用できる。非限定的には、i)酸に敏感な保護基を有するモノマーとしては、t−ブチル、テトラヒドロピラン−2−イル、2−メチルテトラヒドロピラン−2−イル、テトラヒドロフラン−2−イル、2−メチルテトラヒドロフラン−2−イル、1−メトキシフロピル、1−メキトシ−1−メチルエチル、1−エキトシフロピル、1−エキトシ−1−メチルエチル、1−メキトシエチル、1−エキトシエチル、t−ブトキシエチル、1−イソブトキシエチルまたは2−アセチルメント−1−イルなどの保護基を有するモノマーがあげられ、ii)下記化学式6で表されるモノマー、iii)無水マレイン酸等のシクロオレフィンモノマーなどがあげられる。具体的には2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリル酸をあげられる。
【0050】
《化学式6》
【化37】

【0051】
化学式6中、R**およびRは上記化学式3と同様である。
【0052】
上記化学式1で表されるモノマーと上記化学式6で表されるモノマーを、下記反応式3のように重合して上記化学式3で表されるフォトレジスト用ポリマーを製造できる。
【0053】
《反応式3》
【化38】

【0054】
反応式3中、R、R**、R、R、x、y、aおよびbは、上記化学式3と同様である。
【0055】
また、上記化学式1で表されるスピロ環状ケタール基を有するモノマー、ノルボルネン基を有するモノマー、無水マレイン酸および上記化学式6で表されるモノマーを、下記反応式4のように重合して上記化学式5で表されるフォトレジスト用ポリマーを製造できる。
【0056】
《反応式4》
【化39】

【0057】
反応式4中、R、R**、R、R、R、x、y、a、bおよびcは、上記化学式4と同様である。
【0058】
上記反応式4において、ノルボルネン基を有するモノマーは、下記反応式5のようにディールス−アルダー反応(Diels−Alder)反応で製造できる。
【0059】
《反応式5》
【化40】

【0060】
反応式5中、Rは炭素数1〜20の鎖状または環状アルキル基である。
【0061】
本発明で用いた保護基を有するノルボルネンモノマーを合成する方法として、前記ディールス−アルダー(Diels−Alder)反応は、保護基を有するノルボルネンモノマーを効果的に製作するために用いられる。
【0062】
前記重合反応の重合溶媒としては通常の重合溶媒を広範囲に使用できる。非限定的には、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、メチルエチルケトン、ベンゼン、トルエン、キシレンまたはこれらの混合物があげられる。前記重合開始剤も通常の重合開始剤を広範囲に使用できる。非限定的には、ベンゾイルパーオキシド、2、2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、アセチルパーオキシド、ラウリルパーオキシド、t−ブチルパーアセテート、t−ブチルヒドロパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシドまたはこれらの混合物があげられる。上記化学式2および化学式3の感光性ポリマーの重量平均分子量(Mw、molecular weight)は3,000〜100,000であることが好ましく、分散度(PD、polydispersity)は1.0〜5.0であることが好ましい。前記重量平均分子量および分散度PD)が前記範囲から逸脱すれば、フォトレジスト層の物性が低下し、フォトレジスト膜の形成が困難になり、パターンのコントラストが低下するという問題点がある。
【0063】
本発明にかかるフォトレジスト組成物は、上記化学式2で表される繰返し単位を含む感光性ポリマー、酸を発生させる光酸発生剤および有機溶媒を含む。必要に応じて各種添加剤をさらに含むことができる。上記化学式2で表される繰返し単位を含む感光性ポリマーの含量は、フォトレジスト組成物全体に対して1〜30重量%であることが好ましく、より好ましくは5〜15重量%である。もし、前記感光性ポリマーの含量が1重量%未満であれば、レジスト層が薄く過ぎて所望の厚さのパターンを形成しにくい。30重量%を超過すれば、コーティング層の均一性が低下するという問題点がある。
【0064】
前記光酸発生剤は、露光によりHなどの酸性分を生成する。そのため、前記光酸発生剤は前記感光性ポリマーの保護基を脱保護させる。前記光酸発生剤としては光により酸を発生させる化合物であればいかなるものであってもよい。光酸発生剤の例として、好ましくは有機スルホン酸などのスルホニウム化合物(sulfonium compound)、オニウム塩などのオニウム塩系化合物およびこれらの混合物が用いられる。光酸発生剤の非限定的な例としては、157nmおよび193nmで吸光度が少ないフタルイミドトリフルオロメタンスルホネート(phthalimidotrifluoromethane sulfonate)、ジニトロベンジルトシレート(dinitrobenzyltosylate)、n−デシルジスルホン(n−decyl disulfone)、ナフチルイミドトリフルオロメタンスルホネート(naphthylimido trifluoromethane sulfonate)、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルパラメトキシフェニルスルホニウムトリフレート、ジフェニルパラトルエニルスルホニウムトリフレート、ジフェニルパライソブチルフェニルスルホニウムトリフレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムトリフレート、ジブチルナフチルスルホニウムトリフレートおよびこれらの混合物があげられる。前記光酸発生剤の含量は、前記フォトレジスト用ポリマーに対して0.05〜10重量%(すなわち、ポリマー100重量部に対して0.05〜10重量部)であることが好ましい。もし、0.05重量%未満であれば、フォトレジスト組成物の光に対する敏感度が低下して保護基の脱保護が困難になる。また、もし10重量%を超過すれば、光酸発生剤から多量の酸が発生してレジストパターンの断面が不良になるという問題点がある。
【0065】
本発明にかかるフォトレジスト組成物の残り成分は有機溶媒である。上記有機溶媒としては、フォトレジスト組成物の製造に通常に使用される多様な有機溶媒を広範囲に使用できる。非限定的な例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソアミルケトン、シクロヘキサノン、ジオキサン、乳酸メチル、乳酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、 N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル2−ピロリドン、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシ2−メチルプロピオン酸メチル、3−エキトシプロピオン酸エチル、3−メトキシ2−メチルプロピオン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチルおよびこれらの混合物があげられる。
【0066】
また、本発明にかかるフォトレジスト組成物は必要に応じて有機塩基をさらに含むことができる。前記有機塩基の非限定的な例としては、トリエチルアミン、トリイソブチルアミン、トリイソオクチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンおよびこれらの混合物があげられる。前記有機塩基の含量は、フォトレジスト組成物全体に対して0.01〜2.00重量%であることが好ましい。有機塩基の含量が、0.01重量%未満であればレジストパターンにチィートップ(t−top)現象が発生しうる。また、もし2.00重量%を超過すればフォトレジスト組成物の感度が低減してパターン形成率が低下するという問題点がある。
【0067】
本発明にかかるフォトレジスト組成物は、前記感光性ポリマー、光酸発生剤、有機溶媒および必要に応じて各種添加剤を配合し、必要に応じてフィルタでろ過して製造できる。このとき、フォトレジスト組成物全体に対して固形分の濃度が10〜60重量%になることが好ましい。前記固形分の濃度が、10重量%未満であればレジスト層が薄く過ぎて所望の厚さのパターンを形成しにくい。また、もし60重量%を超過すればコーティング層の均一性が低下するという問題点がある。
【0068】
本発明にかかるフォトレジスト組成物を用いてフォトレジストパターンを形成するには、まず、シリコンウェハーやアルミニウム基板などに、スピンコータなどを用いて前記フォトレジスト組成物を塗布して、フォトレジスト層を形成し、次いで前記フォトレジスト層を所定パターンに露光後、露光したフォトレジストパターンを露光後加熱(PEB、Post Exposure Bake)して現像する、通常のフォトリソグラフィー工程を使用できる。形成されたフォトレジストパターンを用いて、所望の回路パターンを有する半導体素子を製造できる。前記現像工程に用いられる現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)などのアルカリ化合物を0.1〜10重量%の濃度のアルカリ水溶液を使用でき、必要に応じて前記現像液にメタノールやエタノールなどのような水溶性有機溶媒および界面活性剤を適量添加して使用できる。また、このような現像工程の後には超純水で基板を洗浄する洗浄工程をさらに行うこともできる。
(発明の効果)
【0069】
本発明にかかるスピロ環状ケタール基を有するフォトレジスト用モノマー、ポリマーおよびこれを含むフォトレジスト組成物は、前記スピロ環状ケタール基が脱保護される反応の活性化エネルギーが低くてレジストパターンの解像度および工程余裕度を改善でき、また、ドライエッチング耐性および露光後ベーク温度安全性に優れるため、精密なパターンを具現できるという利点がある。また、前記フォトレジスト用ポリマーおよびこれを含むフォトレジスト組成物は、レジスト膜の焦点深度マージンおよびラインエッジラフネスを改善できる。
【実施例】
【0070】
以下、具体的な実施例に基づき、本発明をより詳細に説明する。下記実施例は、本発明をより具体的に説明するためのもので、本発明の範囲が下記実施例によって限定されるものではない。
【0071】
〔実施例1−1〕
(下記化学式7aで表されるモノマーの製造〕
500mL3つ口(3necks)丸底フラスコに、グリセロール24.0g(0.26モル)、シクロペンタン−1,3−ジオン(cyclopentane−1,3−dione)9.8g(0.1モル)およびパラトルエンスルホン酸0.15gを入れてノルマルヘプタン60gを添加後、フラスコにディーン−スターク・トラップ(Dean−Stark trap)を設け、窒素雰囲気下で98℃で12時間還流して反応させた。反応完了後、反応物を常温で冷却させ、冷却された反応物を分液ロートに入れた後、層分離となった未反応ポリオールを除去し、ポリオールを除去して得られたスピロ環状ケタールアルコールをカラムクロマトグラフィーを用いて精製した。精製されたスピロ環状ケタールアルコールを3つ口丸低フラスコに入れ、テトラヒドロフラン(THF)30gを添加して希薄させた。希薄された反応物にメタアクリル酸クロリド20.8g(またはアクリル酸クロリド18.2g)およびテトラヒドロフラン50gの混合溶液を滴液漏斗で添加した後、トリエチルアミン10mLを入れ、窒素雰囲気下で12時間還流して反応させた。反応完了後、反応物を減圧して溶媒を除去し、液体クロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン:エーテル=6:1)を用いて反応物を分離後にさらに溶媒を除去した。溶媒が除去された反応物をヘキサンで再結晶した後、室温に放置して、下記化学式7aで表されるモノマーを55%の歩留まりで得た{H−NMR:i}R=H、d(6.52、2H)、m(6.16、2H)、d(5.98、2H)、m(4.56、2H)、m(4.31、4H)、m(3.91、4H)、m(3.63、2H)、m(1.96、6H)ii)R=CH、s(6.56、2H)、d(5.86、2H)、m(4.96、2H)、m(4.63、4H)、m(4.42、4H)、m(3.69、2H)、m(1.35、12H)}。
【0072】
《化学式7a》
【化41】

【0073】
化学式7a中、Rは水素またはメチル基である。
【0074】
〔実施例1−2〕
(下記化学式7bで表されるモノマーの製造)
シクロペンタン−1,3−ジオン9.8gに代えて、シクロヘキサン−1,4−ジオン11.2gを使用した以外は、実施例1−1と同様にして化学式7bで表されるモノマーを50%の歩留まりで得た{H−NMR:i}R=H、d(6.46、2H)、m(6.16、2H)、d(5.88、2H)、m(4.36、2H)、m(4.21、4H)、m(4.11、2H)、m(3.79、2H)、m(1.85、8H)ii)R=CH、s(6.16、2H)、d(5.88、2H)、m(4.36、2H)、m(4.21、4H)、m(4.11、2H)、m(3.79、2H)、m(1.85、14H)}。
【0075】
《化学式7b》
【化42】

【0076】
化学式7b中、Rは水素またはメチル基である。
【0077】
〔実施例1−3〕
(下記化学式7cで表されるモノマーの製造)
シクロペンタン−1,3−ジオン9.8gに代えて、1,5−ジメチルビシクロ[3,3,0]オクタン−3,7−ジオン16.6gを使用した以外は、実施例1−1と同様にして下記化学式7cで表されるモノマーを55%の歩留まりで得た{H−NMR:i}R=H、d(6.46、2H)、m(6.13、2H)、d(5.38、2H)、m(4.89、2H)、m(4.71、4H)、m(4.31、2H)、m(3.52、2H)、m(1.85、16H)ii)R=CH、s(6.36、2H)、d(5.68、2H)、m(4.86、2H)、m(4.36、4H)、m(4.14、2H)、m(3.69、2H)、m(1.25、22H)}。
【0078】
《化学式7c》
【化43】

【0079】
化学式7c中、Rは水素またはメチル基である。
【0080】
〔実施例1−4〕
(下記化学式7dで表されるモノマーの製造)
シクロペンタン−1,3−ジオン9.8gに代えて、7,7−ジメチルノルボルナン2,3−ジオン15.2gを使用した以外は、実施例1−1と同様にして下記化学式7dで表されるモノマーを65%の歩留まりで得た{H−NMR:i}R=H、d(6.05、2H)、m(6.25、2H)、d(5.18、2H)、m(4.86、2H)、m(4.61、4H)、m(4.31、2H)、m(3.29、2H)、m(1.25、12H)ii)R=CH、s(6.16、2H)、d(5.86、2H)、m(4.86、2H)、m(4.51、4H)、m(4.21、2H)、m(3.29、2H)、m(1.75、18H)}。
【0081】
《化学式7d》
【化44】

【0082】
化学式7d中、Rは水素またはメチル基である。
【0083】
〔実施例1−5〕
(下記化学式7eで表されるモノマーの製造)
シクロペンタン−1,3−ジオン9.8gに代えて、アダマンタン−2,6−ジオン16.4gを使用した以外は、実施例1−1と同様にして下記化学式7eで表されるモノマーを55%の歩留まりで得た{H−NMR:i}R=H、d(6.86、2H)、m(6.15、2H)、d(5.52、2H)、m(4.95、2H)、m(4.61、4H)、m(4.55、2H)、m(3.52、2H)、m(1.25、12H)ii)R=CH、s(6.56、2H)、d(5.68、2H)、m(4.66、2H)、m(4.45、4H)、m(4.15、2H)、m(3.45、2H)、m(1.85、18H)}。
【0084】
《化学式7e》
【化45】

【0085】
化学式7e中、Rは水素またはメチル基である。
【0086】
〔実施例1−6〕
(下記化学式7fで表されるモノマーの製造)
シクロペンタン−1,3−ジオン9.8gに代えて、2、2−ビス−4’−オクソ シクロヘキシルプロパン23.6gを使用した以外は、実施例1−1と同様にして下記化学式7fで表されるモノマーを50%の歩留まりで得た{H−NMR:i}R=H、d(6.20、2H)、m(6.01、2H)、d(5.80、2H)、m(4.96、2H)、m(4.38、4H)、m(4.21、2H)、m(3.29、2H)、m(1.35、24H)ii)R=CH、s(6.36、2H)、d(5.88、2H)、m(4.66、2H)、m(4.21、4H)、m(4.01、2H)、m(3.79、4H)、m(1.55、30H)}。
【0087】
《化学式7f》
【化46】

【0088】
化学式7f中、Rは水素またはメチル基である。
【0089】
〔実施例1−7〕
(下記化学式7gで表されるモノマーの製造)
グリセロール24.0gに代えて、ノルマルペンタン−1,3,5−トリオール31.2gを使用した以外は、実施例1−5と同様にして下記化学式7fで表されるモノマーを50%の歩留まりで得た{H−NMR:i}R=H、d(6.43、2H)、m(6.05、2H)、d(5.80、2H)、m(4.15、4H)、m(3.80、6H)、m(1.35、20H)、ii)R=CH、s(6.15、2H)、d(5.58、2H)、m(4.15、4H)、m(3.80、6H)、m(2.02、26H)}。
【0090】
《化学式7g》
【化47】

【0091】
化学式7g中、Rは水素またはメチル基である。
【0092】
〔実施例2−1〕
(上記化学式3aで表されるポリマーの製造)
反応器に上記化学式7aで表されるモノマー(R=メチル基)35.8g(0.1mol)、2−メチル−2−アダマンチルメタアクリル酸22.2g(0.1mol)およびアゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)0.7gを入れ、反応物を無水THF25gに溶解後、凍結方法でアンプル(ampoule)を用いてガスを除去し、ガスが除去された反応物を68℃で24時間の間に重合反応させた。重合反応が完了した後、過量のジエチルエーテルに前記反応物を徐々に加えながら沈殿させた後、沈殿物をさらにTHFで溶解し、溶解された反応物をジエチルエーテルでさらに沈殿させ、上記化学式3aで表されるポリマー(RおよびR**=メチル基、x=1、y=1)を製造した(分子量:15,200、分散度(polydispersity):2.32)。
【0093】
〔実施例2−2〕
(上記化学式3bで表されるポリマーの製造)
上記化学式7aで表されるモノマー(R=メチル基)35.8g(0.1mol)に代えて、上記化学式7bで表されるモノマー(R=メチル基)37.2g(0.1mol)を使用した以外は、実施例2−1と同様にして上記化学式3bで表されるポリマー(RおよびR**=メチル基、x=1、y=1)を製造した(分子量:12,500、分散度(polydispersity):2.12)。
【0094】
〔実施例2−3〕
(上記化学式3cで表されるポリマーの製造)
上記化学式7aで表されるモノマー(R=メチル基)35.8g(0.1mol)に代えて、上記化学式7cで表されるモノマー(R=メチル基)42.8g(0.1mol)を使用した以外は、実施例2−1と同様にして上記化学式3cで表されるポリマー(RおよびR**=メチル基、x=1、y=1)を製造した(分子量:9,200、分散度(polydispersity):1.89)。
【0095】
〔実施例2−4〕
(上記化学式3dで表されるポリマーの製造)
上記化学式7aで表されるモノマー(R=メチル基)35.8g(0.1mol)に代えて、上記化学式7dで表されるモノマー(R=メチル基)41.2g(0.1mol)を使用した以外は、実施例2−1と同様にして上記化学式3dで表されるポリマー(RおよびR**=メチル基、x=1、y=1)を製造した(分子量:10,900、分散度(polydispersity):1.96)。
【0096】
〔実施例2−5〕
(上記化学式3eで表されるポリマーの製造)
上記化学式7aで表されるモノマー(R=メチル基)35.8g(0.1mol)に代えて、上記化学式7eで表されるモノマー(R=メチル基)42.4g(0.1mol)を使用した以外は、実施例2−1と同様にして上記化学式3eで表されるポリマー(RおよびR**=メチル基、x=1、y=1)を製造した(分子量:9,200、分散度(polydispersity):2.12)。
【0097】
〔実施例3−1〕
(上記化学式5aで表されるポリマーの製造)
反応器に上記化学式7aで表されるモノマー(R=メチル基)35.8g(0.1mol)、2−メチル−2−アダマンチル−5−ノルボルニル−2−カルボン酸14.3g(0.05mol)、無水マレイン酸4.9g(0.05mol)、2−メチル−2−アダマンチルメタアクリル酸22.2g(0.1mol)およびアゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)0.7gを入れ、反応物を無水THF45gに溶解後、凍結方法でアンプルを用いてガスを除去し、ガスが除去された反応物を68℃で24時間の間に重合反応させた。重合反応が完了した後、過量のジエチルエーテルに前記反応物を徐々に加えながら沈殿させた後、さらにTHFで溶解し、溶解された反応物をジエチルエーテルでさらに沈殿させ、上記化学式5aで表されるポリマー(R=メチル基、x=1、y=1)を製造した(分子量:14,200、分散度(polydispersity):2.02)。
【0098】
〔実施例3−2〕
(上記化学式5bで表されるポリマーの製造)
上記化学式7aで表されるモノマー(R=メチル基)35.8g(0.1mol)に代えて、上記化学式7bで表されるモノマー(R=メチル基)37.2g(0.1mol)を使用した以外は、実施例3−1と同様にして上記化学式5bで表されるポリマー(R=メチル基、x=1、y=1)を製造した(分子量:9,500、分散度(polydispersity):1.95)。
【0099】
〔実施例3−3〕
(上記化学式5cで表されるポリマーの製造)
上記化学式7aで表されるモノマー(R=メチル基)35.8g(0.1mol)に代えて、上記化学式7cで表されるモノマー(R=メチル基)42.8g(0.1mol)を使用した以外は、実施例3−1と同様にして上記化学式5cで表されるポリマー(R=メチル基、x=1、y=1)を製造した(分子量:9,800、分散度(polydispersity):1.96)。
【0100】
〔実施例3−4〕
(上記化学式5dで表されるポリマーの製造)
上記化学式7aで表されるモノマー(R=メチル基)35.8g(0.1mol)に代えて、上記化学式7dで表されるモノマー(R=メチル基)41.2g(0.1mol)を使用した以外は、実施例3−1と同様にして上記化学式5dで表されるポリマー(R=メチル基、x=1、y=1)を製造した(分子量:13,500、分散度(polydispersity):1.93)。
【0101】
〔実施例3−5〕
(上記化学式5eで表されるポリマーの製造)
上記化学式7aで表されるモノマー(R=メチル基)35.8g(0.1mol)に代えて、上記化学式7eで表されるモノマー(R=メチル基)42.4g(0.1mol)を使用した以外は、実施例3−1と同様にして上記化学式5eで表されるポリマー(R=メチル基、x=1、y=1)を製造した(分子量:11,200、分散度:2.16)。
【0102】
〔実施例3−6〕
(上記化学式5fで表されるポリマーの製造)
上記化学式7aで表されるモノマー(R=メチル基)35.8g(0.1mol)に代えて、上記化学式7fで表されるモノマー(R=メチル基)46.7g(0.1mol)を使用した以外は、実施例3−1と同様にして上記化学式5fで表されるポリマー(R=メチル基、x=1、y=1)を製造した(分子量:8,600、分散度(polydispersity):1.91)。
【0103】
〔実施例4−1〜4−11〕
(前記実施例2−1乃至2−5および3−1〜3−6で製造したポリマーを含むフォトレジスト組成物の製造)
前記実施例2−1で製造したポリマー2g、フタルイミドトリフルオロメタンスルホネート0.024gおよびトリフェニルスルホニウムトリフレート0.06gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)20gに溶解後、0.20μmのフィルタでろ過してフォトレジスト組成物を製造した(実施例4−1)。一方、前記実施例2−1で製造したポリマー2gに代えて、実施例2−2〜2−5および3−1〜3−6で製造したポリマー2gを使用した以外は、これと同様にしてフォトレジスト組成物を製造した(実施例4−2〜4−11)。
【0104】
〔実施例5−1〜5−11〕
(フォトレジスト組成物を使用した露光パターンの形成)
前記実施例4−1〜4−11で製造したフォトレジスト組成物を、シリコンウェハーの上部にスピンコーティングしてフォトレジスト薄層を製造した後、90℃のオーブンや熱板で90秒間ソフトベークを行い、ArFレーザー露光装備で露光後、120℃で90秒間さらに加熱(bake)した。加熱したウェハーを2.38重量%TMAH水溶液に40秒間沈殿して現像することで、0.07μmのL/S(Line/Space)パターンを形成した。形成されたフォトレジストパターンの物性を下記表1に示し、実施例4−1〜4−11で製造された組成物を使用して形成されたフォトレジストパターンの電子走査顕微鏡写真を図1〜図11に各々示す。
【0105】
【表1】

【図面の簡単な説明】
【0106】
【図1】本発明の実施例によるフォトレジスト組成物を使用して形成したフォトレジストパターンの電子走査顕微鏡(SEM)写真である。
【図2】本発明の実施例によるフォトレジスト組成物を使用して形成したフォトレジストパターンの電子走査顕微鏡(SEM)写真である。
【図3】本発明の実施例によるフォトレジスト組成物を使用して形成したフォトレジストパターンの電子走査顕微鏡(SEM)写真である。
【図4】本発明の実施例によるフォトレジスト組成物を使用して形成したフォトレジストパターンの電子走査顕微鏡(SEM)写真である。
【図5】本発明の実施例によるフォトレジスト組成物を使用して形成したフォトレジストパターンの電子走査顕微鏡(SEM)写真である。
【図6】本発明の実施例によるフォトレジスト組成物を使用して形成したフォトレジストパターンの電子走査顕微鏡(SEM)写真である。
【図7】本発明の実施例によるフォトレジスト組成物を使用して形成したフォトレジストパターンの電子走査顕微鏡(SEM)写真である。
【図8】本発明の実施例によるフォトレジスト組成物を使用して形成したフォトレジストパターンの電子走査顕微鏡(SEM)写真である。
【図9】本発明の実施例によるフォトレジスト組成物を使用して形成したフォトレジストパターンの電子走査顕微鏡(SEM)写真である。
【図10】本発明の実施例によるフォトレジスト組成物を使用して形成したフォトレジストパターンの電子走査顕微鏡(SEM)写真である。
【図11】本発明の実施例によるフォトレジスト組成物を使用して形成したフォトレジストパターンの電子走査顕微鏡(SEM)写真である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1で表されるモノマー。
《化学式1》
【化1】


化学式1中、Rは水素またはメチル基、xとyはそれぞれ独立に1、2または3、Rは炭素数3〜50の単環式(mono−cyclic)もしくは多環式(multi−cyclic)のホモまたはヘテロ飽和炭化水素基である。
【請求項2】
前記Rは、
【化48】

からなる群より選ばれるものである請求項1に記載のモノマー。
【請求項3】
前記モノマーは、環状ケトンとトリアルコールを酸触媒下で反応させて製造されるものである請求項1に記載のモノマー。
【請求項4】
下記化学式2で表される繰返し単位を含むフォトレジスト用ポリマー。
《化学式2》
【化2】


化学式2中、R、R、xおよびyは、上記化学式1と同様である。
【請求項5】
前記フォトレジスト用ポリマーは、下記化学式3で表されるものである請求項4に記載のフォトレジスト用ポリマー。
《化学式3》
【化3】


化学式3中、RおよびR**はそれぞれ独立に水素またはメチル基、Rはそれぞれ同一または異なって、炭素数1〜20の鎖状または環状アルキル基、aおよびbは上下ポリマーチェーンを構成する繰返し単位のモル%として、それぞれ独立に5〜95モル%および5〜95モル%、x、yおよびRは上記化学式1と同様である。
【請求項6】
前記フォトレジスト用ポリマーは、下記化学式3a〜3eで表される群より選ばれるものである請求項4に記載のフォトレジスト用ポリマー。
《化学式3a》
【化4】


《化学式3b》
【化5】


《化学式3c》
【化6】


《化学式3d》
【化7】


《化学式3e》
【化8】


化学式3a〜3e中、R、R**、R、R、a、b、xおよびyは、上記化学式3と同様である。
【請求項7】
前記フォトレジスト用ポリマーは、下記化学式4または5で表されるものである請求項4に記載のフォトレジスト用ポリマー。
《化学式4》
【化9】


《化学式5》
【化49】


化学式4および5中、RおよびR**はそれぞれ独立に水素またはメチル基、RおよびRは同一または異なって、炭素数1〜20の鎖状または環状アルキル基、Rは炭素数3〜50の単環式もしくは多環式のホモまたはヘテロ飽和炭化水素基、xとyはそれぞれ独立に1、2または3、a、bおよびcは上下ポリマーチェーンを構成する繰返し単位のモル%としてそれぞれ独立に1〜95モル%、1〜95モル%、1〜95モル%である。
【請求項8】
前記フォトレジスト用ポリマーは、下記化学式5a〜5fで表される群より選ばれるものである請求項4に記載のフォトレジスト用ポリマー。
《化学式5a》
【化11】


《化学式5b》
【化12】



《化学式5c》
【化13】


《化学式5d》
【化14】


《化学式5e》
【化15】


《化学式5f》
【化16】


化学式5a〜5f中、R、R**、R、R、R、a、b、c、xおよびyは、上記化学式4および5と同様である。
【請求項9】
上記化学式2で表される繰返し単位を含むポリマー;
酸を発生させる光酸発生剤;および、
有機溶媒を含むフォトレジスト組成物。
【請求項10】
フォトレジスト組成物全体に対して、感光性ポリマーの量が1〜30重量%、および、前記ポリマーに対して、光酸発生剤の量が0.05〜10重量%である請求項9に記載のフォトレジスト組成物。
【請求項11】
前記光酸発生剤は、フタルイミドトリフルオロメタンスルホネート、ジニトロベンジルトシレート、n−デシルジスルホン、ナフチルイミドトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルパラメトキシフェニルスルホニウムトリフレート、ジフェニルパラトルエニルスルホニウムトリフレート、ジフェニルパライソブチルフェニルスルホニウムトリフレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムトリフレート、ジブチルナフチルスルホニウムトリフレート、およびこれらの混合物からなる群より選ばれるものである請求項9に記載のフォトレジスト組成物。
【請求項12】
前記有機溶媒は、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソアミルケトン、シクロヘキサノン、ジオキサン、 乳酸メチル、 乳酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル2−ピロリドン、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、3−エキトシプロピオン酸エチル、3−メトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、およびこれらの混合物からなる群より選ばれるものである請求項9に記載のフォトレジスト組成物。
【請求項13】
上記化学式2で表される繰返し単位を含むフォトレジスト用ポリマーと、酸を発生させる光酸発生剤と、有機溶媒とを含むフォトレジスト組成物を、基板に塗布してフォトレジスト膜を形成する段階;
前記フォトレジスト層を光源に露光して所定のフォトレジストパターンを形成する段階;および、
前記フォトレジストパターンを現像する段階、を含むフォトレジストパターンの形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−83172(P2006−83172A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−267146(P2005−267146)
【出願日】平成17年9月14日(2005.9.14)
【出願人】(500013751)東進セミケム株式会社 (72)
【Fターム(参考)】