スロットマシン
【課題】不利当選役の入賞をもたらすストップスイッチの操作が行われたときに、不利当選役の入賞を回避することが可能なスロットマシンを提供する。
【解決手段】第3リプレイ当選役(不利当選役)に入賞するストップスイッチの操作順序を設定したゲームにおいて、設定とは異なる操作順序でストップスイッチが操作された場合に、第3リプレイ当選役に入賞しないように停止制御を行う。これに対し、設定した操作順序でストップスイッチが操作された場合に、アシストタイム中でないときには、第3リプレイ当選役に入賞するように停止制御を行うが、アシストタイム中であるときには、各回転リールが回転を開始してから所定時間が経過するまでの間、少なくとも一の回転リールに回転を継続させるとともに、所定時間が経過したことを契機に、いずれの当選役にも入賞しないように回転中の各回転リールの回転を自動停止させる。
【解決手段】第3リプレイ当選役(不利当選役)に入賞するストップスイッチの操作順序を設定したゲームにおいて、設定とは異なる操作順序でストップスイッチが操作された場合に、第3リプレイ当選役に入賞しないように停止制御を行う。これに対し、設定した操作順序でストップスイッチが操作された場合に、アシストタイム中でないときには、第3リプレイ当選役に入賞するように停止制御を行うが、アシストタイム中であるときには、各回転リールが回転を開始してから所定時間が経過するまでの間、少なくとも一の回転リールに回転を継続させるとともに、所定時間が経過したことを契機に、いずれの当選役にも入賞しないように回転中の各回転リールの回転を自動停止させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロットマシンに関し、さらに詳しくは、不利当選役の入賞をもたらすストップスイッチの操作が行われたときに、不利当選役の入賞を回避することが可能なスロットマシンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、メダルを用いて遊技を行う遊技機として、周面に複数の図柄が付された3個の回転リールと、各回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、対応する回転リールの回転を停止させるための3個のストップスイッチと、を備えたスロットマシンが知られている。
このようなスロットマシンでは、メダルがベットされると、1ゲームが開始可能になる。そして、スタートスイッチの操作を契機に、3個の回転リールが回転を開始するとともに、複数の当選役のいずれに当選かまたはハズレかの抽選が行われる。この抽選で当選役に当選した場合には、ストップスイッチが操作されると、当該当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン上に揃い得るように各回転リールの停止制御が行われる。そして、すべての回転リールが回転を停止したときに、当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン上に揃うと、当該当選役の入賞となって遊技者に所定の利益が付与される。例えば、「再遊技」に係る当選役に入賞すると、メダルを新たにベットすることなく再度1ゲームを行うことが可能になる。
【0003】
また、スロットマシンには、通常の遊技である「通常遊技」や、通常遊技よりも多くのメダルを獲得し得る「特別遊技(例えば、ビッグボーナスやレギュラーボーナス)」や、通常遊技及び特別遊技とは異なる遊技である「特殊遊技」などが設けられている。特殊遊技としては、例えば、「再遊技」に係る当選役に当選する確率が通常遊技及び特別遊技と異なる「リプレイタイム(RT)」が知られている。
ここで、特許文献1に記載されたスロットマシンには、「青ボーナス」の図柄が有効ラインに揃うと開始される「ビッグボーナス(BB)」と、「再遊技」に係る当選役に当選する確率が通常遊技及び特別遊技よりも著しく高くなる「RT1」と、「再遊技」に係る当選役に当選する確率がRT1よりも著しく低くなる「RT3」とがある。そして、RT1中において、例えば「赤ベル小役」及び「赤チェリー小役」に重複当選した場合に、「赤チェリー小役」に入賞すると、所定枚数のメダルが払い出されるとともに、RT1からRT3へ移行するようになっている。したがって、遊技者は、「赤ベル小役」及び「赤チェリー小役」の重複当選をスロットマシンから報知されると、RT3への移行を回避するために、「赤チェリー」の図柄が有効ラインに停止しないようにストップスイッチを操作するようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−5809号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、回転リールには、「赤チェリー」の図柄が「青ボーナス」の図柄に近接して配置されている。そのため、「赤ベル小役」及び「赤チェリー小役」の重複当選をスロットマシンから報知されたが、遊技者が報知に気付かなかった場合、または「赤ベル小役」及び「赤チェリー小役」の重複当選をスロットマシンから報知されなかった場合に、遊技者が「青ボーナス」の図柄を目押しした結果、「赤チェリー小役」に入賞してRT3に移行することがあった。また、遊技に不慣れな遊技者には、「赤チェリー」の図柄が有効ラインに停止しないようにストップスイッチを操作することが困難であり、「赤ベル小役」及び「赤チェリー小役」の重複当選をスロットマシンから報知されたにも拘らず、「赤チェリー小役」の入賞を回避できずにRT3に移行することがあった。そして、RT1よりも不利なRT3で遊技が行われるため、遊技者の興を醒ますという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、上述のような問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、入賞すると不利遊技状態に移行する不利当選役に当選した場合に、不利当選役の入賞をもたらすストップスイッチの操作が行われたときに、不利当選役の入賞を回避することが可能なスロットマシンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、表面に複数個の図柄が付された複数個の回転リール(23)と、各回転リール(23)の回転を開始させるためのスタートスイッチ(53)と、各回転リール(23)に対応して設けられ、対応する回転リール(23)の回転を停止させるためのストップスイッチ(54)と、スタートスイッチ(53)の操作を契機に、複数の当選役のいずれに当選か又はハズレかの抽選を行う当選抽選手段(130)と、ストップスイッチ(54)の操作を契機に、対応する回転リール(23)の回転位置及び当選抽選手段(130)の抽選結果に基づいて、当該回転リール(23)の停止制御を行う停止制御手段(190)とを備え、遊技状態には、標準遊技状態と、標準遊技状態よりも遊技者にとって不利な不利遊技状態とがあり、当選役には、入賞すると不利遊技状態へ移行する不利当選役があり、当選抽選手段(130)の抽選で不利当選役に当選した場合に、当該ゲームにおいて不利当選役に入賞するストップスイッチ(54)の操作順序を設定することがあるスロットマシン(S)であって、少なくとも一の回転リール(23)について、各回転リール(23)が回転を開始してから所定時間が経過するまでの間、ストップスイッチ(54)が操作されても回転を継続させる回転継続手段(200)と、各回転リール(23)が回転を開始したゲームにおいて、当該開始から所定時間が経過した際に回転を継続する回転リール(23)が存在する場合に、ストップスイッチ(54)の操作によらずに回転中の各回転リール(23)の回転を停止させる自動停止制御手段(210)と、不利当選役に入賞するストップスイッチ(54)の操作順序を設定したゲームにおいて、ストップスイッチ(54)の操作を契機に、不利当選役に入賞する操作順序でストップスイッチ(54)が操作されたか否かを判定する操作順序判定手段(170)と、不利当選役に入賞する操作順序でストップスイッチ(54)が操作されたと操作順序判定手段(170)により判定されたことを契機に、回転継続手段(200)による回転の継続を行わせるか否かを判断する回転継続判断手段(180)とを備え、不利当選役に入賞するストップスイッチ(54)の操作順序を設定したゲームにおいて、設定とは異なる操作順序でストップスイッチ(54)が操作されたと操作順序判定手段(170)により判定された場合に、停止制御手段(190)が不利当選役に入賞しないように停止制御を行い、不利当選役に入賞するストップスイッチ(54)の操作順序を設定したゲームにおいて、当該操作順序でストップスイッチ(54)が操作されたと操作順序判定手段(170)により判定された場合に、回転継続手段(200)による回転の継続を行わないと回転継続判断手段(180)により判断されたときには、停止制御手段(190)が不利当選役に入賞するように停止制御を行い、回転継続手段(200)による回転の継続を行うと回転継続判断手段(180)により判断されたときには、各回転リール(23)が回転を開始してから所定時間が経過するまでの間、回転継続手段(200)が少なくとも一の回転リール(23)に回転を継続させるとともに、各回転リール(23)が回転を開始してから所定時間が経過したことを契機に、自動停止制御手段(210)がいずれの当選役にも入賞しないように回転中の各回転リール(23)の回転を停止させること特徴とするスロットマシン(S)に関するものである。
【0008】
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明の特徴に加え、遊技状態には、標準遊技状態よりも遊技者にとって有利な有利遊技状態があり、当選役には、入賞すると有利遊技状態へ移行する有利当選役があり、当選抽選手段(130)の抽選により、有利当選役及び不利当選役に重複当選することがあり、当選抽選手段(130)の抽選で有利当選役及び不利当選役に重複当選した場合に、当該ゲームにおいて不利当選役に入賞するストップスイッチ(54)の操作順序を設定し、不利当選役に入賞するストップスイッチ(54)の操作順序を設定したゲームにおいて、設定とは異なる操作順序でストップスイッチ(54)が操作されたと操作順序判定手段(170)により判定された場合に、停止制御手段(190)が不利当選役に入賞しないように且つ有利当選役に入賞し得るように停止制御を行い、不利当選役に入賞するストップスイッチ(54)の操作順序を設定したゲームにおいて、当該操作順序でストップスイッチ(54)が操作されたと操作順序判定手段(170)により判定された場合に、回転継続手段(200)による回転の継続を行わないと回転継続判断手段(180)により判断されたときには、停止制御手段(190)が不利当選役に入賞するように且つ有利当選役に入賞しないように停止制御を行うことを特徴とするスロットマシン(S)に関するものである。
【0009】
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明の特徴に加え、所定条件の充足を契機に、不利当選役に入賞するストップスイッチ(54)の操作順序を設定した場合に当該操作順序を報知するアシストタイムを開始し、不利当選役に入賞するストップスイッチ(54)の操作順序を所定回数報知すると、アシストタイムを終了し、回転継続判断手段(180)は、不利当選役に入賞するストップスイッチ(54)の操作順序を設定したゲームにおいて、当該操作順序でストップスイッチ(54)が操作されたと操作順序判定手段(170)により判定された場合に、アシストタイム中であるときには回転継続手段(200)による回転の継続を行うと判断し、アシストタイム中でないときには回転継続手段(200)による回転の継続を行わないと判断し、各回転リール(23)が回転を開始してから所定時間が経過するまでの間、回転継続手段(200)が少なくとも一の回転リール(23)に回転を継続させた場合に、不利当選役に入賞するストップスイッチ(54)の操作順序を1回報知したと見なすことを特徴とするスロットマシン(S)に関するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、以下の効果を奏する。すなわち、不利当選役に入賞するストップスイッチの操作順序を設定したゲームにおいて、当該操作順序でストップスイッチが操作された場合に、各回転リールが回転を開始してから所定時間が経過するまでの間、少なくとも一の回転リールに回転を継続させるとともに、各回転リールが回転を開始してから所定時間が経過したことを契機に、いずれの当選役にも入賞しないように回転中の各回転リールの回転を自動停止させることが可能である。これにより、不利当選役の入賞を回避すること、延いては不利遊技状態への移行により遊技者の興を醒ますことを回避することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態に係るスロットマシンを示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るスロットマシンにおいて前扉を取り外した状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るスロットマシンにおける図柄表示窓及び有効ラインを示す正面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るスロットマシンにおける各回転リールのリールテープの一部を展開して示す展開図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るスロットマシンにおける制御装置の入力、制御及び出力の概略を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態に係るスロットマシンにおける当選役、及び当選役の図柄の組み合わせを説明する説明図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るスロットマシンにおける遊技の制御の概略を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態に係るスロットマシンにおける停止制御処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態に係るスロットマシンにおける自動停止制御処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態に係るスロットマシンにおける遊技移行処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態に係るスロットマシンにおける遊技移行処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明を実施するための形態を、図面を参照しつつ説明する。
(スロットマシンS)
本実施の形態に係るスロットマシンSは、遊技媒体としてメダルを用いて遊技が行われる。ここで、「正面」とは、スロットマシンSにおける、遊技者が遊技を行う際に向き合う面をいう。また、「右側」とは、スロットマシンSの正面に向き合う遊技者から見て右側を意味し、「左側」とは、スロットマシンSの正面に向き合う遊技者から見て左側を意味する。
スロットマシンSは、図1及び図2に示すように、正面側に開口する正面開口部11を有する箱形の筐体1を備えている。筐体1の内部には、高さ方向略中央で水平となるように中板12が設けられている。また、筐体1の正面には、筐体1の正面開口部11を開閉可能に閉塞する前扉3が設けられている。前扉3は、正面開口部11の上部を開閉可能に閉塞する上扉30と、正面開口部11の下部を開閉可能に閉塞する下扉40とを備えている。
【0013】
また、筐体1の底板には、各部品に電力を供給するための電源装置を内蔵した電源ユニット4と、メダルを貯留するとともに、その貯留したメダルを受け皿43へ払い出すためのホッパー5とが設置されている。ホッパー5は、特に図示しないが、複数のメダルを貯留することが可能なメダルタンクと、メダルタンクに貯留されているメダルを1枚ずつ排出するための払出装置6と、払出装置6により排出されたメダルを検出するための払出センサー7とを備えている。また、払出装置6により排出されたメダルは、メダル排出部44を通って受け皿43に払い出されるようになっている。
また、筐体1の内部には、3個の回転リール23を有するリールユニット22と、スロットマシンSの遊技を制御するための遊技制御装置100とが設けられている。
【0014】
リールユニット22は、3個の回転リール23(左側に位置する「左回転リール23L」、中央に位置する「中央回転リール23M」、右側に位置する「右回転リール23R」)と、それぞれの駆動軸に固定された回転リール23を回転駆動するための3個のステッピングモータ26とを備えている。また、各回転リール23は、合成樹脂からなる回転ドラムと、回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープ28とを備えている。このリールテープ28の外周面には、図4に示すように、「7(赤色)」、「7(白色)」、「ベル」、「スイカ」、「チェリー」、「REP」及び「花」の図柄が配置されている。また、各回転リール23の回転ドラムには、突起状のインデックスが設けられるとともに、リールユニット22の所定位置には、インデックスを検出するためのインデックスセンサー27が設けられている。
【0015】
上扉30の略中央部には、各回転リール23の図柄を正面側から視認可能にするための図柄表示窓31が設けられている。また、図3に示すように、図柄表示窓31には、水平に伸びる中段の有効ライン37(第一有効ライン37A)、水平に伸びる上段の有効ライン37(第二有効ライン37B)、水平に伸びる下段の有効ライン37(第三有効ライン37C)、図柄表示窓31の対角線に伸びる右下がりの有効ライン37(第四有効ライン37D)、図柄表示窓31の対角線に伸びる右上がりの有効ライン37(第五有効ライン37E)の5本が形成されている。ここで、各有効ライン37に図柄を適正に表示する時の回転リール23の停止位置を、「停止基準位置」という。各回転リール23には、図柄が21個ずつ付されていることから、停止基準位置も21ずつ存在する。
【0016】
また、図柄表示窓31の上方には、図1に示すように、画像表示装置34(例えば、液晶ディスプレイやCRT等)が設けられている。また、上扉30における画像表示装置34の周りには、ランプ33が設けられている。また、図柄表示窓31の下方には、クレジットされたメダルの枚数や遊技の設定値を表示するための数値表示部32(例えば、7セグメント表示器等)が設けられている。ここで、クレジットとは、メダル投入口42から投入され、メダルセレクター46により正規なメダルとしてホッパー5へ移送されるメダル、または所定の入賞により払い出されるメダルを、スロットマシンS内部に電子的に貯留することである。
また、上扉30の裏面には、図2に示すように、スロットマシンSの演出を制御するための演出制御装置300と、種々のサウンドを出力するためのスピーカ35とが設けられている。
【0017】
下扉40の上部には、図1に示すように、スロットマシンSを操作するための操作部50が設けられている。操作部50には、クレジットされたメダルを減じてメダルの投入に代えるためのベットスイッチ51、クレジットされたメダルを払い出すための精算スイッチ52、ゲームを開始させるためのスタートスイッチ53、回転リール23の回転を停止させるための3個のストップスイッチ54(左回転リール23Lに対応する「左ストップスイッチ54L」、中央回転リール23Mに対応する「中央ストップスイッチ54M」、右回転リール23Rに対応する「右ストップスイッチ54R」)が設けられている。
また、下扉40には、メダルを1枚ずつ投入するためのメダル投入口42と、スロットマシンS内部よりメダルを排出するためのメダル払い出し口41と、メダル払い出し口41から排出されたメダルを溜めておくための受け皿43とが設けられている。
【0018】
また、下扉40の裏面には、図2に示すように、メダル投入口42から投入されたメダルを誘導しながら真贋で選別するためのメダルセレクター46と、メダルセレクター46の下方に開口し、メダル払い出し口41に連通するメダル排出部44と、種々のサウンドを出力するためのスピーカ45とが設けられている。メダルセレクター46は、メダル投入口42から投入されたメダルをホッパー5へ誘導するためのメダル通路と、メダル通路の下流まで流下したメダルを検出するための投入センサー47と、メダル通路を流下するメダルを投入センサー47に検出される前にメダル排出部44へ排除するためのブロッカー装置48とを備えている。ブロッカー装置48は、1ゲームが進行している最中や、クレジットされているメダルが上限の50枚に達しているときに、メダル通路を流下するメダルをメダル排出部44へ排除するようになっている。
【0019】
なお、画像表示装置34に所定の画像を表示させたり、スピーカ35,45から所定の音声を出力させたり、ランプ33を所定のパターンで点滅させたり等することにより、遊技を演出する演出装置として機能させることができる。
(制御装置10)
制御装置10は、スロットマシンSを制御するためのものである。
本実施の形態では、制御装置10は、主にスロットマシンSの遊技を制御する遊技制御装置100と、遊技制御装置100からの信号を受信して、主にスロットマシンSの演出を制御する演出制御装置300とを備えている。また、遊技制御装置100及び演出制御装置300は、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/O、乱数発生器等を備えている。
【0020】
また、図5に示すように、遊技制御装置100の入力段には、ベットスイッチ51、精算スイッチ52、スタートスイッチ53、ストップスイッチ54、インデックスセンサー27、払出センサー7、及び投入センサー47などのパーツが接続され、遊技制御装置100の出力段には、ステッピングモータ26、払出装置6、ブロッカー装置48、及び数値表示部32などのパーツが接続されている。
また、遊技制御装置100は、CPUがROMに記憶されたプログラムを実行することにより、ベット数記憶手段110、遊技制御手段120、当選抽選手段130、アシストタイム制御手段140、回転制御手段150、回転位置判断手段160、操作順序判定手段170、回転継続判断手段180、停止制御手段190、回転継続手段200、自動停止制御手段210、入賞判定手段220、支払制御手段230などとして機能する(図5参照)。
【0021】
また、図5に示すように、演出制御装置300の出力段には、ランプ33、画像表示装置34、及びスピーカ35,45などのパーツが接続されている。
また、演出制御装置300は、CPUがROMに記憶されたプログラムを実行することにより、画像データ記憶手段310、画像表示制御手段320、音声データ記憶手段330、音声出力制御手段340、ランプ点滅制御手段350などとして機能する(図5参照)。
次に、遊技制御装置100が備える各手段について説明する。
(ベット数記憶手段110)
ベット数記憶手段110は、ベットされたメダルの枚数(以下「ベット数」という)を記憶するものである。具体的には、ベット数記憶手段110は、メダル投入口42からメダルが投入されて、投入センサー47がメダルを検出すると、ベット数に「1」を加算する更新を行う。また、ベット数記憶手段110のベット数には、上限が設定されている。本実施の形態では、ベット数記憶手段110のベット数の上限は「3」に設定されている。
【0022】
また、ベット数記憶手段110のベット数が「3」まで加算されると、すべての有効ライン37が有効化される。
(遊技制御手段120)
遊技制御手段120は、遊技を制御するものである。
本実施の形態では、遊技制御手段120は、通常の遊技である通常遊技、通常遊技よりも多くのメダルを獲得し得る遊技である特別遊技、及び、通常遊技や特別遊技と異なる遊技である特殊遊技を制御可能である。
ここで、本実施の形態における通常遊技について説明する。
【0023】
ベット数記憶手段110の記憶するベット数が「3」である場合に、スタートスイッチ53が操作されると、リールユニット22の各ステッピングモータ26の駆動により各回転リール23が回転を開始する。
その後、ストップスイッチ54が操作されると、対応する回転リール23がいずれかの停止基準位置に停止する。そして、すべての回転リール23が停止基準位置に停止したときに、当選役の図柄の組み合わせが有効ライン37に揃うと、当該当選役の入賞となって遊技者に所定の利益が付与される。
ここで、当選役、及び当選役の図柄の組み合わせを、図6を参照しつつ説明する。本実施の形態では、当選役には、入賞により特別遊技(ビッグボーナス)に移行する「赤セブン当選役」と、入賞により特別遊技(レギュラーボーナス)に移行する「白セブン当選役」と、入賞により特別遊技(シングルボーナス)に移行する「チェリー当選役」と、入賞により有効ライン1本につきメダル10枚が支払われる「ベル当選役」と、入賞により有効ライン1本につきメダル10枚が支払われる「スイカ当選役」と、入賞によりメダルを新たにベットすることなく再度1ゲームを行うことが可能な再遊技となる「第1リプレイ当選役」、「第2リプレイ当選役」及び「第3リプレイ当選役」と、がある。
【0024】
また、本実施の形態では、特別遊技として、ビッグボーナス(以下「BB」という。)と、レギュラーボーナス(以下「RB」という。)と、シングルボーナス(以下「SB」という。)とを実行可能である。また、特殊遊技として、第1リプレイタイム(以下「第1RT」という。)と、第2リプレイタイム(以下「第2RT」という。)と、第3リプレイタイム(以下「第3RT」という。)とを実行可能である。
具体的には、「7(赤色)」の図柄が有効ライン37に3個揃うと、BBに移行される。そして、BB中に320枚を超えるメダルの支払いが行われると、BBを終了して第1RTに移行する。
【0025】
また、「7(白色)」の図柄が有効ライン37に3個揃うと、RBに移行される。そして、RB中に当選役に8回入賞する、またはRB中に12ゲーム行うと、RBを終了して第1RTに移行する。
また、左回転リール23Lが「チェリー」の図柄を有効ライン37上に表示するように停止すると、SBに移行される。そして、SB中に1ゲーム行うと、SBに移行した際の元の遊技に移行する。
なお、BB中またはRB中に当選し得る当選役は、「ベル当選役」、「スイカ当選役」及び「第1リプレイ当選役」である。SB中に当選し得る当選役は、「ベル当選役」、「スイカ当選役」、「第1リプレイ当選役」、「赤セブン当選役」、「白セブン当選役」及び「チェリー当選役」である。また、特別遊技中は、「ベル当選役」に当選する確率、「スイカ当選役」に当選する確率が、通常遊技中よりも高くなるように設定されている。
【0026】
また、第1RT中の「チェリー当選役」に当選したゲームにおいて、左回転リール23Lが「チェリー」の図柄を有効ライン37上に表示しないように停止すると、第1RTを終了して通常遊技に移行する。そして、通常遊技において、「第2リプレイ当選役」の図柄の組み合わせが有効ライン37に揃うと、通常遊技を終了して第2RTへ移行し、「第3リプレイ当選役」の図柄の組み合わせが有効ライン37に揃うと、通常遊技を終了して第3RTへ移行する。
なお、特殊遊技中に当選し得る当選役は、「ベル当選役」、「スイカ当選役」、「第1リプレイ当選役」、「赤セブン当選役」、「白セブン当選役」及び「チェリー当選役」である。また、第2RT中の「第1リプレイ当選役」に当選する確率は、通常遊技中の「第1リプレイ当選役」に当選する確率と「第2リプレイ当選役」及び「第3リプレイ当選役」に重複当選する確率とを合算した確率よりも、高くなるように設定されている。これにより、第2RTでは、通常遊技よりもベットするメダルの量が少なくなる。また、第3RT中の「第1リプレイ当選役」に当選する確率は、通常遊技中の「第1リプレイ当選役」に当選する確率と「第2リプレイ当選役」及び「第3リプレイ当選役」に重複当選する確率とを合算した確率よりも、低くなるように設定されている。これにより、第3RTでは、通常遊技よりもベットするメダルの量が多くなる。したがって、「標準遊技状態」を「通常遊技」とすると、標準遊技状態よりも遊技者にとって有利な「有利遊技状態」には「第2RT」が該当し、標準遊技状態よりも遊技者にとって不利な「不利遊技状態」には「第3RT」が該当する。また、入賞すると有利遊技状態へ移行する「有利当選役」には「第2リプレイ当選役」が該当し、入賞すると不利遊技状態へ移行する「不利当選役」には「第3リプレイ当選役」が該当する。
【0027】
(当選抽選手段130)
当選抽選手段130は、複数の当選役のいずれに当選かまたはハズレかの抽選を行うものである。
本実施の形態では、当選抽選手段130の抽選結果には、「赤セブン当選役」の当選となる「赤セブン当選」と、「白セブン当選役」の当選となる「白セブン当選」と、「第1リプレイ当選役」の当選となる「第1リプレイ当選」と、「ベル当選役」の当選となる「ベル当選」と、「スイカ当選役」の当選となる「スイカ当選」と、「チェリー当選役」の当選となる「チェリー当選」と、いずれの当選役にも入賞不可能となる「ハズレ」とがある。
【0028】
ここで、1ゲームにおいて、3個のストップスイッチ54の中で最初に左ストップスイッチ54Lを操作することを「左押し」とし、最初に中央ストップスイッチ54Mを操作することを「中押し」とし、最初に右ストップスイッチ54Rを操作することを「右押し」とする。
また、当選抽選手段130の抽選により、「第2リプレイ当選役」及び「第3リプレイ当選役」に重複当選することがある。具体的には、「第2リプレイ当選役」及び「第3リプレイ当選役」の重複当選となる抽選結果として、「左中不利重複当選」と、「左右不利重複当選」と、「中右不利重複当選」とがある。「左中不利重複当選」には、左押し又は中押しにより「第3リプレイ当選役」のみに入賞し、右押しにより「第2リプレイ当選役」のみに入賞するように、いずれか一方に入賞するストップスイッチ54の操作順序が予め定められている。「左右不利重複当選」には、左押し又は右押しにより「第3リプレイ当選役」のみに入賞し、中押しにより「第2リプレイ当選役」のみに入賞するように、いずれか一方に入賞するストップスイッチ54の操作順序が予め定められている。「中右不利重複当選」には、中押し又は右押しにより「第3リプレイ当選役」のみに入賞し、左押しにより「第2リプレイ当選役」のみに入賞するように、いずれか一方に入賞するストップスイッチ54の操作順序が予め定められている。
【0029】
また、遊技制御装置100のROMには、乱数発生器の発生させる各乱数について、いずれの当選役に当選かまたはハズレかを割り振ったテーブルが格納されている。本実施の形態では、シフトフラグ非保有時の通常遊技用、シフトフラグ保有時の通常遊技用、BB用、RB用、SB用、シフトフラグ非保有時の第1RT用、シフトフラグ保有時の第1RT用、シフトフラグ非保有時の第2RT用、シフトフラグ保有時の第2RT用、シフトフラグ非保有時の第3RT用、及びシフトフラグ保有時の第3RT用の当選判定テーブル等がROMに格納されている。これらの当選判定テーブルには、上述した抽選結果のいずれかに対応する領域が割り振られている。
【0030】
当選抽選手段130は、スタートスイッチ54の操作を契機に、乱数発生器の発生する乱数から1つの数値を抽出し、抽出乱数データとする。そして、抽出した抽出乱数データを、遊技状態などに応じて選択した当選判定テーブルにおける当選役の当選領域と対比して、抽出乱数データがいずれかの当選領域に属する場合には当該当選領域に対応する当選を決定し、当該抽出乱数データがいずれの当選領域にも属さない場合には、「ハズレ」の決定をする。
なお、この抽選で当選すると、当該当選に応じて当選フラグが遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定される。「当選フラグ」は、当選役の当選について関連づけされた変数であり、制御装置10に当選抽選手段130の抽選結果を記憶させるためのものである。本実施の形態には、上述した各当選役に対応する当選フラグ(例えば、「赤セブン当選役」に対応する「赤セブン当選フラグ」など)がある。また、これらの当選フラグは、「シフトフラグ」と「非シフトフラグ」とに分類される。
【0031】
「シフトフラグ」は、遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定された場合に、当該当選フラグに係る当選役の図柄の組み合わせが有効ライン37に表示されないときに、消去されずに次のゲームに持ち越される当選フラグを意味する。本実施の形態では、「赤セブン当選」に対応した「赤セブン当選フラグ」、及び「白セブン当選」に対応した「白セブン当選フラグ」が、シフトフラグである。
「非シフトフラグ」は、遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定された場合に、当該当選フラグに係る当選役の図柄の組み合わせが有効ライン37に表示されないときに、次のゲームが開始される前に消去される当選フラグを意味する。本実施の形態では、「赤セブン当選フラグ」及び「白セブン当選フラグ」を除いた他の当選フラグが、非シフトフラグである。例えば、「ベル当選」に対応した「ベル当選フラグ」、「スイカ当選」に対応した「スイカ当選フラグ」、「チェリー当選」に対応した「チェリー当選フラグ」、及び「第1リプレイ当選」に対応した「第1リプレイ当選フラグ」などが挙げられる。
【0032】
また、「左中不利重複当選」となった場合には、左押し又は中押しで入賞する「第3リプレイ当選役」に当選したことを示す「左中・第3リプレイ当選フラグ」、及び右押しで入賞する「第2リプレイ当選役」に当選したことを示す「右・第2リプレイ当選フラグ」が設定される。「左右不利重複当選」となった場合には、左押し又は右押しで入賞する「第3リプレイ当選役」に当選したことを示す「左右・第3リプレイ当選フラグ」、及び中押しで入賞する「第3リプレイ当選役」に当選したことを示す「中・第2リプレイ当選フラグ」が設定される。また、「中右不利重複当選」となった場合には、中押し又は右押しで入賞する「第3リプレイ当選役」に当選したことを示す「中右・第3リプレイ当選フラグ」、及び左押しで入賞する「第2リプレイ当選役」に当選したことを示す「左・第2リプレイ当選フラグ」が設定される。これらの当選フラグも、非シフトフラグである。
【0033】
(アシストタイム制御手段140)
アシストタイム制御手段140は、不利当選役に入賞するストップスイッチ54の操作順序を設定した場合に当該操作順序を報知する「アシストタイム」を制御するものである。
本実施の形態では、アシストタイム制御手段140は、当選抽選手段130の抽選で「第2リプレイ当選役」及び「第3リプレイ当選役」に重複当選し、いずれか一方に入賞するストップスイッチ54の操作順序を設定したことを契機に、「第3リプレイ当選役」に入賞するストップスイッチ54の操作順序を報知するアシスト演出を、画像表示装置34及びスピーカ35,45に実行させる。
【0034】
具体的には、アシスト演出を実行できる回数を記憶する実行可能回数カウンタを有し、RT1から通常遊技へ移行したことを契機に、通常遊技中にアシスト演出を実行できる回数(予め定められた回数でもよいし、複数の候補の中から所定の順序に従って選択した回数でもよいし、複数の候補の中からランダムに選択した回数でもよい。)を実行可能回数カウンタに設定して、アシストタイムを開始する。そして、当選抽選手段130の抽選で「左中不利重複当選」、「左右不利重複当選」または「中右不利重複当選」となったことを契機に、「第3リプレイ当選役」に入賞するストップスイッチ54の操作順序を報知するアシスト演出の実行を指示するアシスト実行信号が、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信され、その後実行可能回数カウンタのカウント値から「1」を減算する更新を行う。ここで、実行可能回数カウンタのカウント値が「0」に達した場合には、実行中のゲームを終了するときに、アシストタイムを終了する。したがって、当選抽選手段130の抽選で「左中不利重複当選」、「左右不利重複当選」または「中右不利重複当選」となっても、演出制御装置300に前記アシスト信号を送信しない、つまり画像表示装置34及びスピーカ35,45に前記アシスト演出を実行させない。
【0035】
(回転制御手段150)
回転制御手段150は、スタートスイッチ53の操作を契機に各回転リール23の回転を開始させるとともに、各回転リール23を一定の回転速度で回転させるものである。
具体的には、回転制御手段150は、ベット数記憶手段110の記憶するベット数が「3」である場合において、スタートスイッチ53の操作を契機に、各ステッピングモータ26の回転駆動を開始させて、各回転リール23の回転を開始させる。また、各回転リール23の回転が一定の回転速度に達するまで加速するように、各ステッピングモータ26の回転駆動を制御する。そして、各回転リール23の回転が一定の回転速度まで加速すると、各回転リール23が一定の回転速度を保って定常回転するように、各ステッピングモータ26の回転駆動を制御するようになっている。
【0036】
なお、各回転リール23の回転を開始する際に、各回転リール23の回転の開始を示す「回転開始信号」が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信されるようになっている。
(回転位置判断手段160)
回転位置判断手段160は、各回転リール23の回転位置を特定するものである。
具体的には、各回転リール23が一定の回転速度まで回転を加速して定常回転になったことを契機に、各インデックスセンサー27によるインデックスの検出を開始する。そして、インデックスセンサー27がインデックスを検出したことを契機に、ステッピングモータ26のパルス数をカウントするとともに、このパルス数に基づいて対応する回転リール23の回転位置を特定する。なお、カウントしたパルス数は、インデックスを検出する度にリセットされ、あらたにパルス数がカウントされる。
【0037】
また、各回転リール23に21個ずつ付された図柄には、インデックスセンサー27がインデックスを検出した時の回転位置を基準にした図柄番号が割り振られている。具体的には、インデックスセンサー27がインデックスを検出したときに第一有効ライン37A上にある図柄から、順次「00」〜「20」の図柄番号が割り振られている。また、それぞれの図柄番号に対応する図柄の種類を各回転リール23毎に記憶している。そして、回転リール23の回転位置、すなわちパルス数に基づいて、第一有効ライン37A上にある図柄の図柄番号を特定し、この図柄番号に基づいて図柄の種類を特定するようになっている。
(操作順序判定手段170)
操作順序判定手段170は、不利当選役に入賞するストップスイッチ54の操作順序を設定したゲームにおいて、ストップスイッチ54の操作を契機に、不利当選役に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されたか否かを判定するものである。
【0038】
本実施の形態では、操作順序判定手段170は、「第2リプレイ当選役」及び「第3リプレイ当選役」に重複当選し、「第2リプレイ当選役」または「第3リプレイ当選役」のいずれか一方に入賞するストップスイッチ54の操作順序を設定したゲームにおいて、1個目のストップスイッチ54の操作を契機に、「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されたか否かを判定する。
具体的には、操作順序判定手段170は、「左中・第3リプレイ当選フラグ」、「左右・第3リプレイ当選フラグ」、「中右・第3リプレイ当選フラグ」が設定されたゲームにおいて、すべてのインデックスセンサー27がインデックスを検出した場合に、最初のストップスイッチ54の操作を契機に、「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されたか否かを判定する。
【0039】
例えば、「左中・第3リプレイ当選フラグ」が設定されたゲームにおいて、すべてのインデックスセンサー27がインデックスを検出した場合に、最初に左ストップスイッチ54Lまたは中央ストップスイッチ54Mが操作されたときには、「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されたと判定し、最初に右ストップスイッチ54Rが操作されたときには、「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序とは異なる操作順序、つまり「第2リプレイ当選役」に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されたと判定する。
そして、「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序とは異なる操作順序でストップスイッチ54が操作されたと操作順序判定手段170により判定された場合には、停止制御手段190の停止制御について、「第3リプレイ当選役」に入賞させず且つ「第2リプレイ当選役」に入賞させるように設定する。また、「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されたと操作順序判定手段170により判定された場合には、停止制御手段190の停止制御について、「第2リプレイ当選役」に入賞させず且つ「第3リプレイ当選役」に入賞させるように設定し、そして、回転継続判断手段180が回転継続手段200による回転の継続を行わせるか否かを判断する。なお、停止制御手段190、回転継続判断手段180及び回転継続手段200については、後述する。
【0040】
(回転継続判断手段180)
回転継続判断手段180は、不利当選役に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されたと操作順序判定手段170により判定されたことを契機に、回転継続手段200による回転の継続を行わせるか否かを判断するものである。
本実施の形態では、回転継続判断手段180は、「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されたと操作順序判定手段170により判定されたことを契機に、アシスト演出を実行できる回数が残っているか否か、具体的には、実行可能回数カウンタのカウント値が「1」以上であるか否かを判断する。そして、実行可能回数カウンタのカウント値が「1」以上である場合には、回転継続手段200による回転の継続を行うと判断し、実行可能回数カウンタのカウント値が「1」未満である場合には、停止制御手段190による停止制御を行うと判断する。
【0041】
(停止制御手段190)
停止制御手段190は、ストップスイッチ54の操作を契機に、対応する回転リール23の回転位置及び当選抽選手段130の抽選結果に基づいて、当該回転リール23の停止制御を行うものである。
ここで、ストップスイッチ54が操作されてから、対応する回転リール23がいずれかの停止基準位置に停止するまでの間に、図柄表示窓31を通過する停止基準位置の数を「滑りコマ数」という。例えば、滑りコマ数「0」は、操作されたストップスイッチ54に対応する回転リール23を、当該操作から1番目に図柄表示窓31に表示される停止基準位置に停止させることを意味する。また、滑りコマ数「1」は、操作されたストップスイッチ54に対応する回転リール23を、当該操作から1番目に図柄表示窓31に表示される停止基準位置を通過させて、2番目に図柄表示窓31に表示される停止基準位置に停止させることを意味する。本実施の形態では、停止制御手段190は、RAMの所定領域における当選フラグの状態に基づいて、滑りコマ数「0」ないし「4」の範囲で回転リール23を停止基準位置に停止させるようになっている。
【0042】
本実施の形態では、ストップスイッチ54が操作されると、当該操作時における回転リール23の回転位置を基準に、滑りコマ数「0」ないし「4」の範囲で回転リール23を停止させると仮定して、停止基準位置に停止し得る7個の図柄、つまり図柄表示窓31に表示し得る7個の図柄を検出する(以下「引き込み可能図柄検出」という。)。そして、RAMの所定領域に当選フラグを有する場合には、滑りコマ数「0」ないし「4」のそれぞれの停止基準位置について、検出した7個の図柄に基づき、有効ライン37毎に当該当選役に係る図柄の組み合わせを揃い得る状態であるか否かを判定する(以下「引き込み判定」という。)。具体的には、1個目のストップスイッチ54が操作された際は、滑りコマ数「0」ないし「4」のそれぞれの停止基準位置について、引き込み可能図柄検出で検出した7個の図柄に基づき、有効ライン37毎に当該当選役に係る図柄が表示されるか否かを判定することになる。また、2個目または3個目のストップスイッチ54が操作された際は、滑りコマ数「0」ないし「4」のそれぞれの停止基準位置について、引き込み可能図柄検出で検出した7個の図柄、及び図柄表示窓31に表示された停止中の回転リール23の図柄に基づき、有効ライン37毎に当該当選役に係る図柄が並ぶか否かを判定することになる。なお、操作されたストップスイッチ54が「左ストップスイッチ54L」である場合には、RAMの所定領域における当選フラグの状態に拘らず、引き込み可能図柄検出で検出した7個の図柄に基づいて、滑りコマ数「0」ないし「4」のそれぞれの停止基準位置について、有効ライン37毎に左回転リール23Lの「チェリー」の図柄が表示されるか否かをも判定する(以下「チェリー表示判定」という。)。
【0043】
そして、1個目または2個目のストップスイッチ54が操作された際には、「引き込み判定」及び/又は「チェリー表示判定」の判定結果、並びにRAMの所定領域における当選フラグの状態に基づき、回転リール23を停止させる滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。そして、選択した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後に、最初に表示される停止基準位置に当該回転リール23が停止するように、ステッピングモータ26の回転駆動を制御する。ここで、RAMの所定領域に有さない当選フラグに対応する当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37に揃うことを「不当入賞」という。2個目の回転リール23が回転を停止したことを契機に、3個目の回転リール23における21の停止基準位置のそれぞれについて、停止すると不当入賞となる停止基準位置を検出する。そして、不当入賞となる停止基準位置に回転リール23を停止させない設定を行う(以下「蹴飛ばし設定」という。)そして、3個目のストップスイッチが操作された際に、「引き込み判定」及び/又は「チェリー表示判定」の判定結果、並びに「蹴飛ばし設定」に基づき、回転リール23を停止させる滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。そして、選択した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後に、最初に表示される停止基準位置に当該回転リール23が停止するように、ステッピングモータ26の回転駆動を制御する。
【0044】
例えば、「左中・第3リプレイ当選フラグ」、「左右・第3リプレイ当選フラグ」または「中右・第3リプレイ当選フラグ」が設定されたゲームにおいて、1個目のストップスイッチ54が操作された際に、「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序とは異なる操作順序でストップスイッチ54が操作されたと操作順序判定手段170により判定されたときには、「第3リプレイ当選役」に入賞させず且つ「第2リプレイ当選役」に入賞させるように、停止制御手段190の停止制御の設定がなされる。そして、「引き込み判定」の判定結果に基づき、「第2リプレイ当選役」に係る図柄を有効ライン37に引き込む滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。また、2個目のストップスイッチ54が操作されたときには、「引き込み判定」の判定結果に基づき、有効ライン37に「第2リプレイ当選役」に係る図柄が並ぶ滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。また、3個目のストップスイッチ54が操作されたときには、「引き込み判定」の判定結果及び「蹴飛ばし設定」に基づき、有効ライン37に「第2リプレイ当選役」に係る図柄の組み合わせが揃い、且つ「第3リプレイ当選役」を含む他の当選役に係る図柄に組み合わせが揃わない滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。なお、操作されたストップスイッチ54が「左ストップスイッチ54L」であるときには、「チェリー表示判定」の判定結果に基づき、左回転リール23Lの「チェリー」の図柄が有効ライン37に表示される滑りコマ数を選択しない。
【0045】
また、例えば、「左中・第3リプレイ当選フラグ」、「左右・第3リプレイ当選フラグ」または「中右・第3リプレイ当選フラグ」が設定されたゲームにおいて、1個目のストップスイッチ54が操作された際に、「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されたと操作順序判定手段170により判定された場合に、「第2リプレイ当選役」に入賞させず且つ「第3リプレイ当選役」に入賞させるように、停止制御手段190の停止制御の設定がなされる。そして、停止制御手段190による停止制御を行うと回転継続判断手段180により判断されたときには、「引き込み判定」の判定結果に基づき、「第3リプレイ当選役」に係る図柄を有効ライン37に引き込む滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。また、2個目のストップスイッチ54が操作されたときには、「引き込み判定」の判定結果に基づき、有効ライン37に「第3リプレイ当選役」に係る図柄が並ぶ滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。また、3個目のストップスイッチ54が操作されたときには、「引き込み判定」の判定結果及び「蹴飛ばし設定」に基づき、有効ライン37に「第3リプレイ当選役」に係る図柄の組み合わせが揃い、且つ「第2リプレイ当選役」を含む他の当選役に係る図柄の組み合わせが揃わない滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。なお、操作されたストップスイッチ54が「左ストップスイッチ54L」であるときには、「チェリー表示判定」の判定結果に基づき、左回転リール23Lの「チェリー」の図柄が有効ライン37に表示される滑りコマ数を選択しない。
【0046】
(回転継続手段200)
回転継続手段200は、少なくとも一の回転リール23について、各回転リール23が回転を開始してから所定時間が経過するまでの間、ストップスイッチ54が操作されても回転を継続させるものである。
本実施の形態では、回転継続手段200は、「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されたと操作順序判定手段170により判定された場合に、回転継続手段200による回転の継続を行うと回転継続判断手段180により判断されたときに、各回転リール23が回転を開始してから40秒が経過するまでの間、3個の回転リール23に回転を継続させる。
【0047】
具体的には、40秒をカウントダウンする回転時間タイマを有し、各回転リール23が回転を開始したことを契機に、回転時間タイマが40秒からカウントダウンを開始する。そして、1個目のストップスイッチ54が操作された場合に、「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されたと操作順序判定手段170により判定されたときに、回転継続手段200による回転の継続を行うと回転継続判断手段180により判断されると、回転継続手段200が当該ストップスイッチ54の操作を取り消すとともに、以後すべてのストップスイッチ54の操作を受け付けなくする。これにより、各回転リール23が回転を開始してから40秒が経過するまでの間、3個の回転リール23が回転を継続することになる。
【0048】
そして、回転時間タイマの計時時間が0秒に達したことを契機に、後述の自動停止制御手段210がいずれの当選役にも入賞しないように回転中の各回転リール23の回転を停止させる。
(自動停止制御手段210)
自動停止制御手段210は、各回転リール23が回転を開始したゲームにおいて、当該開始から所定時間が経過した際に回転を継続する回転リール23が存在する場合に、ストップスイッチ54の操作によらずに回転中の各回転リール23の回転を停止させる。また、自動停止制御手段210は、いずれの当選役にも入賞しないように回転中の各回転リール23の回転を停止させる。
【0049】
本実施の形態では、各回転リール23が回転を開始したことを契機に、回転時間タイマが40秒からカウントダウンを開始する。そして、回転時間タイマの計時時間が0秒に達した際に、回転を継続する回転リール23が存在する場合には、回転中の各回転リール23について、最も左に位置する物から順次回転を停止させるように、ステッピングモータ26の回転駆動を制御する。
具体的には、例えば、3個の回転リール23の回転中に回転時間タイマの計時時間が0秒に達したときには、この時の左回転リール23Lの回転位置を基準に、「引き込み可能図柄検出」を行う。そして、引き込み可能図柄検出で検出した7個の図柄に基づき、「チェリー表示判定」を行う。そして、「チェリー表示判定」の判定結果に基づき、左回転リール23Lの「チェリー」の図柄が有効ライン37に表示されない滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。そして、選択した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後に、最初に表示される停止基準位置に左回転リール23Lを停止させる。また、左回転リール23Lが回転を停止したことを契機に、この時の中央回転リール23Mの回転位置を基準に、「引き込み可能図柄検出」を行う。そして、引き込み可能図柄検出で検出した7個の図柄に基づいて、中央回転リール23Mを停止させる滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。そして、選択した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後に、最初に表示される停止基準位置に中央回転リール23Mを停止させる。
【0050】
ここで、1個の回転リール23のみが回転している場合に、当該回転リール23における21の停止基準位置のそれぞれについて、停止すると何れかの当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37に揃う停止基準位置を検出することを、以下「入賞位置検出」という。中央回転リール23Mが回転を停止したことを契機に、右回転リール23Rの「入賞位置検出」を行う。そして、入賞位置検出により検出した停止基準位置に右回転リール23Rを停止させない「入賞回避設定」を行う。そして、中央回転リール23Mの回転停止時における右回転リール23Rの回転位置を基準に、滑りコマ数「0」ないし「4」の中から「入賞回避設定」のされていない滑りコマ数を1つ選択する。そして、選択した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後に、最初に表示される停止基準位置に右回転リール23Rを停止させる。
【0051】
また、例えば、中央回転リール23M及び右回転リール23Rの回転中且つ左回転リール23Lの停止中に回転時間タイマの計時時間が0秒に達したときには、この時の中央回転リール23Mの回転位置を基準に、「引き込み可能図柄検出」を行う。そして、引き込み可能図柄検出で検出した7個の図柄に基づいて、中央回転リール23Mを停止させる滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。そして、選択した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後に、最初に表示される停止基準位置に中央回転リール23Mが停止するように、ステッピングモータ26の回転駆動を制御する。そして、中央回転リール23Mが回転を停止した後については、上述した3個の回転リール23の回転中に自動停止制御を行うケースと同様なので、説明を省略する。ただし、自動停止制御手段210は、左回転リール23Lの「チェリー」の図柄が有効ライン37に表示されているときには、右回転リール23Rを停止させない。したがって、右ストップスイッチ54Rの操作を契機に停止制御手段190による停止制御が行われるまで、右回転リール23Rは回転し続けることになる。
【0052】
また、例えば、左回転リール23L及び中央回転リール23Mの回転中且つ右回転リール23Rの停止中に回転時間タイマの計時時間が0秒に達したときには、上述した3個の回転リール23の回転中に自動停止制御を行うケースと同様に、左回転リール23Lの回転を停止させる。そして、左回転リール23Lが回転を停止したことを契機に、中央回転リール23Mの「入賞位置検出」を行う。そして、入賞位置検出により検出した停止基準位置に中央回転リール23Mを停止させない「入賞回避設定」を行う。そして、「入賞回避設定」のされていない滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。そして、選択した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後に、最初に表示される停止基準位置に中央回転リール23Mを停止基準位置に停止させる。なお、左回転リール23L及び右回転リール23Rの回転中且つ中央回転リール23Mの停止中に回転時間タイマの計時時間が0秒に達したときについては、この段落の説明文の「中央回転リール23M」と「右回転リール23R」とを入れ替えることとし、詳細な説明を省略する。
【0053】
また、例えば、左回転リール23Rの回転中且つ中央回転リール23M及び右回転リール23Rの停止中に回転時間タイマの計時時間が0秒に達したときには、この時の左回転リール23Lの回転位置を基準に、「引き込み可能図柄検出」を行う。そして、引き込み可能図柄検出で検出した7個の図柄に基づき、「チェリー表示判定」を行う。また、左回転リール23Lの「入賞位置検出」を行い、検出した停止基準位置に左回転リール23Lを停止させない「入賞回避設定」を行う。そして、「チェリー表示判定」の判定結果及び「入賞回避設定」による設定に基づき、左回転リール23Lの「チェリー」の図柄が有効ライン37に表示されず、且つ「入賞回避設定」のされていない滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。そして、選択した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後に、最初に表示される停止基準位置に左回転リール23Rを停止基準位置に停止させる。
【0054】
また、例えば、中央回転リール23Mの回転中且つ左回転リール23L及び右回転リール23Rの停止中に回転時間タイマの計時時間が0秒に達したときには、これを契機に中央回転リール23Mの「入賞位置検出」を行う。そして、入賞位置検出により検出した停止基準位置に中央回転リール23Mを停止させない「入賞回避設定」を行う。そして、「入賞回避設定」のされていない滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。そして、選択した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後に、最初に表示される停止基準位置に中央回転リール23Mを停止基準位置に停止させる。ただし、自動停止制御手段210は、左回転リール23Lの「チェリー」の図柄が有効ライン37に表示されているときには、中央回転リール23Mを停止させない。したがって、中央ストップスイッチ54Mの操作を契機に停止制御手段190による停止制御が行われるまで、中央回転リール23Mは回転し続けることになる。なお、右回転リール23Rの回転中且つ左回転リール23L及び中央回転リール23Mの停止中に回転時間タイマの計時時間が0秒に達したときについては、この段落の説明文の「中央回転リール23M」と「右回転リール23R」とを入れ替えることとし、詳細な説明を省略する。
【0055】
(入賞判定手段220)
入賞判定手段220は、すべての回転リール23の回転が停止したことを契機に、複数の当選役のいずれに入賞か又は入賞なしかの判定を行うものである。
具体的には、入賞判定手段220は、例えば、すべての回転リール23が停止基準位置に停止した場合に、「7(赤色)」の図柄が有効ライン37に3個揃っているときには、「赤セブン当選役の入賞」と判定する。
また、入賞判定手段220は、例えば、すべての回転リール23が停止基準位置に停止した場合に、どの当選役に係る図柄の組み合わせも有効ライン37に揃っていないときには、「入賞なし」と判定する。
【0056】
(支払制御手段230)
支払制御手段230は、入賞の特典としてメダルを支払う当選役について入賞判定手段220が入賞と判定したことを契機に、メダルを支払う制御を行うものである。メダルの支払いは、当選役に係る図柄の組み合わせの揃った有効ライン37毎に行われる。
なお、「メダルを支払う制御」は、「ホッパー5にメダルを払い出させる制御」を行ってもよいし、「クレジット数を増加させる制御」を行ってもよい。本実施の形態では、支払制御手段230は、クレジット数が上限の「50」に達する前は、クレジット数を増加させる制御を行う。また、支払制御手段230は、クレジット数が上限の「50」に達した後は、ホッパー5にメダルを払い出させる制御を行う。
【0057】
次に、演出制御装置300が備える各手段について説明する。
(画像データ記憶手段310)
画像データ記憶手段310は、画像表示装置34に表示させる画像に関するデータ(画像データ)を記憶する。この画像データは、ROMに格納されており、必要に応じてCPUに出力される。
また、本実施の形態では、画像データ記憶手段310は、「第3リプレイ当選役」に入賞するストップスイッチ54の操作順序を報知するアシスト演出についての画像データを記憶する。
【0058】
(画像表示制御手段320)
画像表示制御手段320は、画像データ記憶手段310の記憶する画像データに基づいて、画像表示装置34の画像の表示を制御するものである。換言すると、遊技制御装置100からの信号に基づき、画像データ記憶手段310の記憶する画像データを選択し、この画像データに従って画像表示装置34に画像を表示させるようになっている。
また、本実施の形態では、画像表示制御手段320は、アシストタイム制御手段140からのアシスト実行信号に基づいて、アシスト演出の画像データを選択し、この画像データに従って画像表示装置34に画像を表示させるようになっている。
【0059】
(音声データ記憶手段330)
音声データ記憶手段330は、スピーカ35,45に出力させる音声に関するデータ(音声データ)を記憶する。この音声データは、ROMに格納されており、必要に応じてCPUに出力される。
また、本実施の形態では、音声データ記憶手段330は、「第3リプレイ当選役」に入賞するストップスイッチ54の操作順序を報知するアシスト演出についての音声データを記憶する。
(音声出力制御手段340)
音声出力制御手段340は、音声データ記憶手段330の記憶する音声データに基づいて、スピーカ35,45の音声の出力を制御するものである。換言すると、遊技制御装置100からの信号に基づき、音声データ記憶手段330の記憶する音声データを選択し、この音声データに従ってスピーカ35,45にBGMや効果音を発生させるようになっている。
【0060】
また、本実施の形態では、音声出力制御手段340は、アシストタイム制御手段140からのアシスト実行信号に基づいて、アシスト演出についての音声データを選択し、この音声データに従ってスピーカ35,45に音声を出力させるようになっている。
(ランプ点滅制御手段350)
ランプ点滅制御手段350は、ランプ33の点滅を制御するものである。具体的には、ランプ点滅制御手段350は、遊技制御装置100からの信号に基づき、複数の点滅パターンから1つ選択し、この点滅パターンに従ってランプ33を点滅させるようになっている。
(スロットマシンSの動作)
次に、本実施の形態に係るスロットマシンSにおける遊技の制御の概略について、図7に示したフローチャートを用いて説明する。
【0061】
ステップ101において、再遊技であるか否かの判断が行われる。そして、再遊技であると判断した場合には、ステップ102に進む。再遊技でないと判断した場合には、ステップ103に進む。
ステップ102において、再遊技ベット処理が行われる。具体的には、前回のゲームでベットされたメダルの枚数、つまり「3」をベット数記憶手段110のベット数に加算する更新が行われる。そして、ステップ104に進む。
ステップ103において、ベット処理が行われる。具体的には、メダルのベットの受け付けを開始し、投入センサー47がメダルを検出すると、ベット数記憶手段110のベット数に「1」を加算する更新が行われる。または、ベットスイッチ51が操作されると、クレジット数を減じるとともに、ベット数記憶手段110のベット数に加算する更新が行われる。そして、メダルのベットの受付を終了して、ステップ104に進む。
【0062】
ステップ104において、スタートスイッチ53の操作の受け付けを開始して、スタートスイッチ53が操作されたか否かの判断が行われる。そして、スタートスイッチ53が操作されたと判断したときには、スタートスイッチ53の操作の受け付けを終了して、ステップ105に進む。スタートスイッチ53が操作されていないと判断したときには、ステップ104に戻る。
ステップ105において、当選抽選手段130による当選抽選処理が行われる。つまり、複数の当選役のいずれに当選かまたはハズレかの抽選が行われる。そして、ステップ106に進む。
【0063】
ステップ106において、回転制御手段150の制御により各回転リール23が回転を開始して、一定の回転速度まで加速する。そして、ステップ107に進む。
ステップ107において、回転時間タイマを40秒にセットして、カウントダウンを開始させる。そして、ステップ108に進む。
ステップ108において、RAMの所定領域に「左中・第3リプレイ当選フラグ」、「左右・第3リプレイ当選フラグ」または「中右・第3リプレイ当選フラグ」を有するか否かの判断が行われる。そして、これらの当選フラグのいずれかを有すると判断した場合には、ステップ109に進む。これらの当選フラグのいずれも有さないと判断した場合には、ステップ112に進む。
【0064】
ステップ109において、実行可能回数カウンタのカウント値が「1」以上であるか否かの判断が、アシストタイム制御手段140により行われる。実行可能回数カウンタのカウント値が「1」以上であると判断した場合には、ステップ110に進む。実行可能回数カウンタのカウント値が「0」であると判断した場合には、ステップ112に進む。
ステップ110において、遊技制御装置100から演出制御装置300へアシスト実行信号が送信される。そして、ステップ112に進む。
ステップ112において、停止制御手段190による停止制御処理が行われる。そして、ステップ113に進む。なお、停止制御処理については、後述する。
【0065】
ステップ113において、入賞判定手段220による入賞判定処理が行われる。つまり、複数の当選役のいずれに入賞か又は入賞なしかの判定が行われる。そして、ステップ114に進む。
ステップ114において、支払制御手段230による支払制御処理が行われる。つまり、入賞の特典としてメダルを支払う当選役について入賞と判定された場合に、当選役に応じた枚数のメダルを支払う制御が行われる。そして、ステップ115に進む。
ステップ115において、遊技移行処理が行われる。そして、ステップ116に進む。なお、遊技移行処理については、後述する。
【0066】
ステップ116において、ゲーム更新処理が行われる。具体的には、遊技制御装置100のRAMの所定領域をクリアすることにより、非シフトフラグの消去、入賞済みのシフトフラグの消去、ベット数記憶手段110のベット数のクリア等がなされる。そして、ゲームを終了する。
次に、本実施の形態におけるステップ112の停止制御処理について、図8に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ201において、RAMの所定領域に「左中・第3リプレイ当選フラグ」、「左右・第3リプレイ当選フラグ」または「中右・第3リプレイ当選フラグ」を有するか否かの判断が行われる。そして、これらの当選フラグのいずれも有さないと判断した場合には、ステップ202に進む。これらの当選フラグのいずれかを有すると判断した場合には、ステップ218に進む。
【0067】
ステップ202において、ストップスイッチ54の操作の受付を開始する。これにより、ストップスイッチ54が操作されてストップ信号が出力されると、対応する回転リール23の停止制御を行うようになる。そして、ステップ203に進む。
ステップ203において、回転時間タイマの計時時間が0秒に達したか否かを判断する。そして、回転時間タイマの計時時間が0秒に達していないと判断した場合には、ステップ204に進む。回転時間タイマの計時時間が0秒に達したと判断した場合には、ステップ216に進む。
ステップ204において、ストップスイッチ54が操作されたか否かの判断が行われる。そして、ストップスイッチ54が操作されたと判断したときには、ステップ205に進む。ストップスイッチ54が操作されていないと判断したときには、ステップ203に戻る。
【0068】
ステップ205において、ストップスイッチ54の操作の受付を終了する。これにより、ストップスイッチ54が操作されてストップ信号が出力されても、対応する回転リール23の停止制御を行わないようになる。そして、ステップ206に進む。
ステップ206において、引き込み可能図柄検出を行い、ステップ207に進む。例えば、左ストップスイッチ54Lが操作されたときに、当該操作時における左回転リール23Lの回転位置を基準に、滑りコマ数「0」ないし「4」の範囲で左回転リール23Lを停止させると仮定して、停止基準位置に停止し得る7個の図柄を検出する。
ステップ207において、引き込み判定を行い、ステップ208に進む。
【0069】
例えば、「左中・第3リプレイ当選フラグ」及び「右・第2リプレイ当選フラグ」が設定されたゲームにおいて、1個目に左ストップスイッチ54Lが操作されて、「第2リプレイ当選役」に入賞させず且つ「第3リプレイ当選役」に入賞させるように、停止制御手段190の停止制御の設定がなされた場合には、滑りコマ数「0」ないし「4」のそれぞれの停止基準位置について、引き込み可能図柄検出で検出した7個の図柄に基づき、有効ライン37毎に「第3リプレイ当選役」に係る図柄が表示されるか否かを判定する。
また、例えば、「中右・第3リプレイ当選フラグ」及び「左・第2リプレイ当選フラグ」が設定されたゲームにおいて、1個目に左ストップスイッチ54Lが操作されて、「第3リプレイ当選役」に入賞させず且つ「第2リプレイ当選役」に入賞させるように、停止制御手段190の停止制御の設定がなされた場合に、2個目または3個目のストップスイッチ54が操作されたときには、滑りコマ数「0」ないし「4」のそれぞれの停止基準位置について、引き込み可能図柄検出で検出した7個の図柄、及び図柄表示窓31に表示された停止中の回転リール23の図柄に基づき、有効ライン37毎に「第2リプレイ当選役」に係る図柄が並ぶか否かを判定する。
【0070】
ステップ208において、左ストップスイッチ54Lの操作であるか否かを判断する。そして、左ストップスイッチ54Lの操作であると判断した場合には、ステップ209に進む。左ストップスイッチ54Lの操作でないと判断した場合、つまり中央ストップスイッチ54Mまたは右ストップスイッチ54Rの操作である場合には、ステップ210に進む。
ステップ209において、チェリー表示判定を行う。そして、ステップ210に進む。
ステップ210において、3個目のストップスイッチ54の操作であるか否かを判断する。そして、3個目のストップスイッチ54の操作であると判断した場合は、ステップ211に進む。3個目のストップスイッチ54の操作でないと判断した場合には、ステップ213に進む。
【0071】
ステップ211において、不当入賞となる停止基準位置を検出して、ステップ212に進む。
例えば、「左中・第3リプレイ当選フラグ」及び「右・第2リプレイ当選フラグ」が設定されたゲームにおいて、「第2リプレイ当選役」に入賞させず且つ「第3リプレイ当選役」に入賞させるように、停止制御手段190の停止制御の設定がなされた場合には、3個目の回転リール23における21の停止基準位置のそれぞれについて、「第3リプレイ当選役」及び「チェリー当選役」以外の当選役に不当入賞となる停止基準位置を検出する。
また、例えば、「中右・第3リプレイ当選フラグ」及び「左・第2リプレイ当選フラグ」が設定されたゲームにおいて、「第3リプレイ当選役」に入賞させず且つ「第2リプレイ当選役」に入賞させるように、停止制御手段190の停止制御の設定がなされた場合には、3個目の回転リール23における21の停止基準位置のそれぞれについて、「第2リプレイ当選役」及び「チェリー当選役」以外の当選役に不当入賞となる停止基準位置を検出する。
【0072】
ステップ212において、蹴飛ばし設定を行い、ステップ213に進む。
例えば、「左中・第3リプレイ当選フラグ」及び「右・第2リプレイ当選フラグ」が設定されたゲームにおいて、「第2リプレイ当選役」に入賞させず且つ「第3リプレイ当選役」に入賞させるように、停止制御手段190の停止制御の設定がなされた場合には、「第3リプレイ当選役」及び「チェリー当選役」以外の当選役に不当入賞となる停止基準位置に回転リール23を停止させないように蹴飛ばし設定を行う。
また、例えば、「中右・第3リプレイ当選フラグ」及び「左・第2リプレイ当選フラグ」が設定されたゲームにおいて、「第3リプレイ当選役」に入賞させず且つ「第2リプレイ当選役」に入賞させるように、停止制御手段190の停止制御の設定がなされた場合には、3個目の回転リール23における21の停止基準位置のそれぞれについて、「第2リプレイ当選役」及び「チェリー当選役」以外の当選役に不当入賞となる停止基準位置に回転リール23を停止させないように蹴飛ばし設定を行う。
【0073】
ステップ213において、1個目または2個目のストップスイッチ54が操作された際には、「引き込み判定」及び/又は「チェリー表示判定」の判定結果、並びにRAMの所定領域における当選フラグの状態に基づき、回転リール23を停止させる滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。また、3個目のストップスイッチが操作された際に、「引き込み判定」及び/又は「チェリー表示判定」の判定結果、並びに「蹴飛ばし設定」に基づき、回転リール23を停止させる滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。そして、ステップ214に進む。
ステップ214において、選択した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後、最初に図柄表示窓31に表示される停止基準位置に停止するように、回転リール23の回転を停止させる。そして、ステップ215に進む。
【0074】
ステップ215において、すべての回転リール23が回転を停止したか否かの判断が行われる。そして、すべての回転リール23が回転を停止したと判断した場合には、停止制御処理を終了する。いずれかの回転リール23が回転していると判断した場合は、ステップ202に戻る。
ステップ216において、ストップスイッチ54の操作の受付を終了する。これにより、ストップスイッチ54が操作されてストップ信号が出力されても、対応する回転リール23の停止制御を行わないようになる。そして、ステップ217に進む。
ステップ217において、自動停止制御手段210による自動停止制御処理が行われる。そして、停止制御処理を終了する。なお、自動停止制御処理については、後述する。
【0075】
ステップ218において、回転時間タイマの計時時間が0秒に達したか否かを判断する。そして、回転時間タイマの計時時間が0秒に達していないと判断した場合には、ステップ219に進む。回転時間タイマの計時時間が0秒に達したと判断した場合には、ステップ216に進む。
ステップ219において、ストップスイッチ54が操作されたか否かの判断が行われる。そして、ストップスイッチ54が操作されたと判断したときには、ステップ220に進む。ストップスイッチ54が操作されていないと判断したときには、ステップ218に戻る。
ステップ220において、ストップスイッチ54の操作の受付を終了する。これにより、ストップスイッチ54が操作されてストップ信号が出力されても、対応する回転リール23の停止制御を行わないようになる。そして、ステップ221に進む。
【0076】
ステップ221において、「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されたか否かの判定が、操作順序判定手段170により行われる。そして、「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序とは異なる操作順序で操作されたと判定した場合には、ステップ222に進む。「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されたと判定した場合には、ステップ223に進む。
ステップ222において、停止制御手段190の停止制御について、「第3リプレイ当選役」に入賞させず且つ「第2リプレイ当選役」に入賞させるように設定する。そして、ステップ222αに進む。
【0077】
ステップ222αにおいて、実行可能回数カウンタのカウント値から「1」を減算する更新を行い、ステップ206に進む。ただし、実行可能回数カウンタのカウント値が「0」である場合には、この更新を行うことなくステップ206に進む。
ステップ223において、停止制御手段190の停止制御について、「第2リプレイ当選役」に入賞させず且つ「第3リプレイ当選役」に入賞させるように設定する。そして、ステップ224に進む。
ステップ224において、実行可能回数カウンタのカウント値が「1」以上であるか否かの判断が、回転継続判断手段180により行われる。実行可能回数カウンタのカウント値が「1」以上であると判断した場合には、ステップ225に進む。実行可能回数カウンタのカウント値が「0」であると判断した場合には、ステップ206に進む。
【0078】
ステップ225において、ストップスイッチ54の操作を取り消す。そして、ステップ226に進む。
ステップ226において、回転時間タイマの計時時間が0秒に達したか否かを判断する。そして、回転時間タイマの計時時間が0秒に達したと判断した場合には、ステップ227に進む。回転時間タイマの計時時間が0秒に達していないと判断した場合には、ステップ226に戻る。
ステップ227において、実行可能回数カウンタのカウント値から「1」を減算する更新を行う。そして、ステップ217に進み、自動停止制御処理が行われて、停止制御処理を終了する。
【0079】
次に、本実施の形態におけるステップ217の自動停止制御処理について、図9に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ301において、左回転リール23Lが回転中であるか否かを判断する。そして、左回転リール23Lが回転中であると判断した場合には、ステップ302に進む。左回転リール23Lが停止中であると判断した場合には、ステップ309に進む。
ステップ302において、左回転リール23Lの引き込み可能図柄検出を行う。そして、ステップ303に進む。
ステップ303において、チェリー表示判定を行う。そして、ステップ304に進む。
【0080】
ステップ304において、中央回転リール23M及び右回転リール23Rが停止中であるか否かを判断する。そして、中央回転リール23M及び右回転リール23Rが停止中であると判断した場合には、ステップ305に進む。いずれか一方または双方の回転リール23が回転中であると判断した場合は、ステップ307に進む。
ステップ305において、左回転リール23Lの入賞位置検出を行う。そして、ステップ306に進む。
ステップ306において、左回転リール23Lの入賞回避設定を行う。そして、ステップ307に進む。
【0081】
ステップ307において、左回転リール23Lの滑りコマ数を選択して、ステップ308に進む。例えば、中央回転リール23M及び右回転リール23Rのいずれか一方または双方が回転中である場合には、「チェリー表示判定」の判定結果に基づき、左回転リール23Lを停止させる滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。また、例えば、中央回転リール23M及び右回転リール23Rが停止中である場合には、「チェリー表示判定」の判定結果、及び「入賞回避設定」に基づき、左回転リール23Lを停止させる滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。
ステップ308において、選択した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後、最初に図柄表示窓31に表示される停止基準位置に停止するように、左回転リール23Lの回転を停止させる。そして、ステップ309に進む。
【0082】
ステップ309において、中央回転リール23Mが回転中であるか否かを判断する。そして、中央回転リール23Mが回転中であると判断した場合には、ステップ310に進む。中央回転リール23Mが停止中であると判断した場合には、ステップ317に進む。
ステップ310において、左回転リール23L及び右回転リール23Rが停止中であるか否かを判断する。そして、いずれか一方または双方の回転リール23が回転中であると判断した場合は、ステップ311に進む。左回転リール23L及び右回転リール23Rが停止中であると判断した場合には、ステップ312に進む。
ステップ311において、中央回転リール23Mの引き込み可能図柄検出を行う。そして、ステップ315に進む。
【0083】
ステップ312において、中央回転リール23Mの入賞位置検出を行う。そして、ステップ313に進む。
ステップ313において、左回転リール23Lの「チェリー」の図柄が有効ライン37に表示されているか否かを判断する。そして、左回転リール23Lの「チェリー」の図柄が有効ライン37に表示されていないと判断した場合には、ステップ314に進む。左回転リール23Lの「チェリー」の図柄が有効ライン37に表示されていると判断した場合には、ステップ320に進む。
ステップ314において、中央回転リール23Mの入賞回避設定を行う。そして、ステップ315に進む。
【0084】
ステップ315において、中央回転リール23Mの滑りコマ数を選択して、ステップ316に進む。例えば、左回転リール23L及び右回転リール23Rのいずれか一方または双方が回転中である場合には、引き込み可能図柄検出で検出した7個の図柄に基づいて、中央回転リール23Mを停止させる滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。また、例えば、左回転リール23L及び右回転リール23Rが停止中である場合には、「入賞回避設定」に基づき、中央回転リール23Mを停止させる滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。
ステップ316において、選択した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後、最初に図柄表示窓31に表示される停止基準位置に停止するように、中央回転リール23Mの回転を停止させる。そして、ステップ317に進む。
【0085】
ステップ317において、右回転リール23Rが回転中であるか否かを判断する。そして、右回転リール23Rが回転中であると判断した場合には、ステップ318に進む。右回転リール23Rが停止中であると判断した場合には、自動停止制御処理を終了する。
ステップ318において、右回転リール23Rの入賞位置検出を行う。そして、ステップ319に進む。
ステップ319において、左回転リール23Lの「チェリー」の図柄が有効ライン37に表示されているか否かを判断する。そして、左回転リール23Lの「チェリー」の図柄が有効ライン37に表示されていると判断した場合には、ステップ320に進む。左回転リール23Lの「チェリー」の図柄が有効ライン37に表示されていないと判断した場合には、ステップ321に進む。
【0086】
ステップ320において、回転時間タイマを40秒にセットして、改めてカウントダウンを開始させる。そして、自動停止制御処理を終了して、停止制御処理のステップ202に戻る。
ステップ321において、右回転リール23Rの入賞回避設定を行う。そして、ステップ322に進む。
ステップ322において、「入賞回避設定」に基づき、右回転リール23Rを停止させる滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。そして、ステップ323に進む。
【0087】
ステップ323において、選択した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後、最初に図柄表示窓31に表示される停止基準位置に停止するように、右回転リール23Rの回転を停止させる。そして、自動停止制御処理を終了する。
次に、ステップ115の遊技移行処理について、図10及び図11に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ401において、BB中であるか否かの判断が行われる。BB中であると判断した場合には、ステップ402に進む。BB中でないと判断した場合には、ステップ404に進む。
【0088】
ステップ402において、BB中に支払われたメダルが320枚を超えたか否かの判断が行われる。そして、BB中に支払われたメダルが320枚を超えたと判断した場合には、ステップ403に進む。BB中に支払われたメダルが320枚を超えていないと判断した場合には、遊技移行処理を終了する。
ステップ403において、BBを終了して、第1RTに移行する。そして、遊技移行処理を終了する。
ステップ404において、RB中であるか否かの判断が行われる。RB中であると判断した場合には、ステップ405に進む。RB中でないと判断した場合には、ステップ407に進む。
【0089】
ステップ405において、RB中に当選役に8回入賞したか、またはRB中に12ゲーム行ったか否かの判断が行われる。そして、RB中に当選役に8回入賞した、またはRB中に12ゲーム行ったと判断した場合には、ステップ406に進む。RB中に当選役に8回入賞しておらず、且つ12ゲーム行っていないと判断した場合には、遊技移行処理を終了する。
ステップ406において、RBを終了して、第1RTに移行する。そして、遊技移行処理を終了する。
ステップ407において、ステップ113の入賞判定結果が「赤セブン当選役の入賞」であるか否かの判断が行われる。そして、入賞判定結果が「赤セブン当選役の入賞」であると判断した場合には、ステップ408に進む。入賞判定結果が「赤セブン当選役の入賞」でないと判断した場合には、ステップ409に進む。
【0090】
ステップ408において、BBに移行する。そして、遊技移行処理を終了する。
ステップ409において、ステップ113の入賞判定結果が「白セブン当選役の入賞」であるか否かの判断が行われる。そして、入賞判定結果が「白セブン当選役の入賞」であると判断した場合には、ステップ410に進む。入賞判定結果が「白セブン当選役の入賞」でないと判断した場合には、遊技移行処理を終了する。
ステップ410において、RBに移行する。そして、遊技移行処理を終了する。
ステップ411において、第2RT中であるか否かの判断が行われる。第2RT中であると判断した場合には、ステップ412に進む。第2RT中でないと判断した場合には、ステップ414に進む。
【0091】
ステップ412において、第2RT中に100ゲーム行ったか否かの判断が行われる。そして、第2RT中に100ゲーム行ったと判断した場合には、ステップ413に進む。第2RT中に100ゲーム行っていないと判断した場合には、ステップ414に進む。
ステップ413において、第2RTを終了して、通常遊技に移行する。そして、ステップ414に進む。
ステップ414において、ステップ113の入賞判定結果が「チェリー当選役の入賞」であるか否かの判断が行われる。そして、入賞判定結果が「チェリー当選役の入賞」であると判断した場合には、ステップ415に進む。入賞判定結果が「チェリー当選役の入賞」でないと判断した場合には、ステップ417に進む。
【0092】
ステップ415において、RAMの所定領域に現在の遊技を記憶しておく。そして、ステップ416に進む。
ステップ416において、SBに移行する。そして、遊技移行処理を終了する。
ステップ417において、RAMの所定領域に「チェリー当選フラグ」を有するか否かの判断が行われる。そして、「チェリー当選フラグ」を有すると判断した場合には、ステップ418に進む。「チェリー当選フラグ」を有さないと判断した場合には、ステップ421に進む。
ステップ418において、第1RT中であるか否かの判断が行われる。第1RT中であると判断した場合には、ステップ419に進む。第1RT中でないと判断した場合には、ステップ421に進む。
【0093】
ステップ419において、第1RTを終了して、通常遊技に移行する。そして、ステップ420に進む。
ステップ420において、実行可能回数カウンタを、通常遊技中にアシスト演出を実行できる回数にセットする。そして、遊技移行処理を終了する。
ステップ421において、ステップ113の入賞判定結果が「第2リプレイ当選役の入賞」であるか否かの判断が行われる。そして、入賞判定結果が「第2リプレイ当選役の入賞」であると判断した場合には、ステップ422に進む。入賞判定結果が「第2リプレイ当選役の入賞」でないと判断した場合には、ステップ423に進む。
【0094】
ステップ422において、通常遊技を終了して、第2RTに移行する。そして、遊技移行処理を終了する。
ステップ423において、ステップ113の入賞判定結果が「第3リプレイ当選役の入賞」であるか否かの判断が行われる。そして、入賞判定結果が「第3リプレイ当選役の入賞」であると判断した場合には、ステップ424に進む。入賞判定結果が「第3リプレイ当選役の入賞」でないと判断した場合には、ステップ425に進む。
ステップ424において、通常遊技を終了して、第3RTに移行する。そして、遊技移行処理を終了する。
【0095】
ステップ425において、SB中であるか否かの判断が行われる。SB中であると判断した場合には、ステップ426に進む。SB中でないと判断した場合には、遊技移行処理を終了する。
ステップ426において、SBを終了して、SBに移行する前にRAMの所定領域に記憶させた遊技に移行する。そして、遊技移行処理を終了する。
以上のように、本実施の形態によれば、アシストタイム中は、第3リプレイ当選役に入賞するストップスイッチ54の操作順序を設定したゲームにおいて、当該操作順序でストップスイッチ54が操作された場合に、各回転リール23が回転を開始してから40秒が経過するまでの間、回転リール23に回転を継続させる。そして、各回転リール23が回転を開始してから40秒が経過したことを契機に、いずれの当選役にも入賞しないように回転中の各回転リール23の回転を自動停止させるようになっている。これにより、アシストタイム中は、第3リプレイ当選役に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されても、第3リプレイ当選役に入賞しなくなるので、第3RTへの移行により遊技者の興を醒ますことを防止できる。
【0096】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形や改良も含むものである。
例えば、アシストタイム中に第3リプレイ当選役に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作された場合に、各回転リール23が回転を開始してから40秒が経過するまでの間、回転継続手段200が回転リール23に回転を継続させたときに、第3リプレイ当選役に入賞するストップスイッチ54の操作順序を1回報知したと見なして、実行可能回数カウンタのカウント値から「1」を減算する更新を行うようにしてもよい。具体的には、上述した実施の形態において、ステップ110とステップ112との間にステップ222αの処理を行い、ステップ222の処理を行った後にステップ222αを飛ばしてステップ206に進ように形成する。これにより、アシストタイム中に第3リプレイ当選役に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されると、いずれの当選役にも入賞しないように回転中の各回転リール23の回転を自動停止させる替わりに、実行可能回数カウンタのカウント値から「1」を減算する更新を行う。したがって、遊技者は、アシストタイムを早く終了させないために、アシストタイム中に第3リプレイ当選役に入賞する操作順序でストップスイッチ54を操作しないよう緊張感を持って遊技を行うようになることから、遊技の興趣を高めることができる。なお、この実行可能回数カウンタの更新の際に、第3リプレイ当選役に入賞する操作順序でストップスイッチ54を操作したペナルティーとして、カウント値から「2」以上減算するように形成してもよい。これにより、遊技者により一層緊張感を持たせることができ、さらに遊技の興趣を高めることができる。
【0097】
また、上述した実施の形態では、自動停止制御手段210は、回転中の各回転リール23について、最も左に位置する物から順次回転を停止させるが、他の順序で回転を停止させてもよい。また、回転中の各回転リール23について、所定の順序に従って回転を停止させてもよいし、ランダムに回転を停止させてもよい。
また、上述した実施の形態では、回転継続手段200は、1個目のストップスイッチ54の操作を取り消して、回転時間タイマが40秒を計時するまで3個の回転リール23の回転を継続させるが、本発明は、これに限定されるものでない。例えば、1個目のストップスイッチ54の操作時は、停止制御手段190の停止制御により回転リール23を停止させる。そして、2個目のストップスイッチ54の操作時に、回転継続手段200が当該操作を取り消して、回転時間タイマが40秒を計時するまで2個の回転リール23の回転を継続させてもよい。また、例えば、1個目及び2個目のストップスイッチ54の操作時は、停止制御手段190の停止制御により回転リール23を停止させる。そして、3個目のストップスイッチ54の操作時に、回転継続手段200が当該操作を取り消して、回転時間タイマが40秒を計時するまで1個の回転リール23の回転を継続させてもよい。
【0098】
また、上述した実施の形態では、通常遊技中に当選抽選手段130の抽選で「第2リプレイ当選役」及び「第3リプレイ当選役」に重複当選した場合に、「第2リプレイ当選役」に入賞したときには、通常遊技から第2RTに移行し、「第3リプレイ当選役」に入賞したときには、通常遊技から第3RTに移行するが、本発明は、これに限定されるものでない。例えば、BBにおいて当選抽選手段130の抽選で「第2リプレイ当選役」及び「第3リプレイ当選役」に重複当選し得るように形成したスロットマシンにおいて、BB中に当該重複当選した場合に、「第2リプレイ当選役」に入賞したときには、BB中に支払われたメダルが320枚を超えたことを契機にBBから第2RTに移行し、「第3リプレイ当選役」に入賞したときには、BB中に支払われたメダルが320枚を超えたことを契機にBBから第3RTに移行するようにしてもよい。
【0099】
また、上述した実施の形態では、遊技媒体としてメダルを用いるスロットマシンについて説明したが、本発明は、遊技媒体としてパチンコ玉を用いるスロットマシンにも適用することができる。
【符号の説明】
【0100】
S スロットマシン 23 回転リール
53 スタートスイッチ 54 ストップスイッチ
130 当選抽選手段 170 操作順序判定手段
180 回転継続判断手段 190 停止制御手段
200 回転継続手段 210 自動停止制御手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロットマシンに関し、さらに詳しくは、不利当選役の入賞をもたらすストップスイッチの操作が行われたときに、不利当選役の入賞を回避することが可能なスロットマシンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、メダルを用いて遊技を行う遊技機として、周面に複数の図柄が付された3個の回転リールと、各回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、対応する回転リールの回転を停止させるための3個のストップスイッチと、を備えたスロットマシンが知られている。
このようなスロットマシンでは、メダルがベットされると、1ゲームが開始可能になる。そして、スタートスイッチの操作を契機に、3個の回転リールが回転を開始するとともに、複数の当選役のいずれに当選かまたはハズレかの抽選が行われる。この抽選で当選役に当選した場合には、ストップスイッチが操作されると、当該当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン上に揃い得るように各回転リールの停止制御が行われる。そして、すべての回転リールが回転を停止したときに、当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン上に揃うと、当該当選役の入賞となって遊技者に所定の利益が付与される。例えば、「再遊技」に係る当選役に入賞すると、メダルを新たにベットすることなく再度1ゲームを行うことが可能になる。
【0003】
また、スロットマシンには、通常の遊技である「通常遊技」や、通常遊技よりも多くのメダルを獲得し得る「特別遊技(例えば、ビッグボーナスやレギュラーボーナス)」や、通常遊技及び特別遊技とは異なる遊技である「特殊遊技」などが設けられている。特殊遊技としては、例えば、「再遊技」に係る当選役に当選する確率が通常遊技及び特別遊技と異なる「リプレイタイム(RT)」が知られている。
ここで、特許文献1に記載されたスロットマシンには、「青ボーナス」の図柄が有効ラインに揃うと開始される「ビッグボーナス(BB)」と、「再遊技」に係る当選役に当選する確率が通常遊技及び特別遊技よりも著しく高くなる「RT1」と、「再遊技」に係る当選役に当選する確率がRT1よりも著しく低くなる「RT3」とがある。そして、RT1中において、例えば「赤ベル小役」及び「赤チェリー小役」に重複当選した場合に、「赤チェリー小役」に入賞すると、所定枚数のメダルが払い出されるとともに、RT1からRT3へ移行するようになっている。したがって、遊技者は、「赤ベル小役」及び「赤チェリー小役」の重複当選をスロットマシンから報知されると、RT3への移行を回避するために、「赤チェリー」の図柄が有効ラインに停止しないようにストップスイッチを操作するようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−5809号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、回転リールには、「赤チェリー」の図柄が「青ボーナス」の図柄に近接して配置されている。そのため、「赤ベル小役」及び「赤チェリー小役」の重複当選をスロットマシンから報知されたが、遊技者が報知に気付かなかった場合、または「赤ベル小役」及び「赤チェリー小役」の重複当選をスロットマシンから報知されなかった場合に、遊技者が「青ボーナス」の図柄を目押しした結果、「赤チェリー小役」に入賞してRT3に移行することがあった。また、遊技に不慣れな遊技者には、「赤チェリー」の図柄が有効ラインに停止しないようにストップスイッチを操作することが困難であり、「赤ベル小役」及び「赤チェリー小役」の重複当選をスロットマシンから報知されたにも拘らず、「赤チェリー小役」の入賞を回避できずにRT3に移行することがあった。そして、RT1よりも不利なRT3で遊技が行われるため、遊技者の興を醒ますという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、上述のような問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、入賞すると不利遊技状態に移行する不利当選役に当選した場合に、不利当選役の入賞をもたらすストップスイッチの操作が行われたときに、不利当選役の入賞を回避することが可能なスロットマシンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、表面に複数個の図柄が付された複数個の回転リール(23)と、各回転リール(23)の回転を開始させるためのスタートスイッチ(53)と、各回転リール(23)に対応して設けられ、対応する回転リール(23)の回転を停止させるためのストップスイッチ(54)と、スタートスイッチ(53)の操作を契機に、複数の当選役のいずれに当選か又はハズレかの抽選を行う当選抽選手段(130)と、ストップスイッチ(54)の操作を契機に、対応する回転リール(23)の回転位置及び当選抽選手段(130)の抽選結果に基づいて、当該回転リール(23)の停止制御を行う停止制御手段(190)とを備え、遊技状態には、標準遊技状態と、標準遊技状態よりも遊技者にとって不利な不利遊技状態とがあり、当選役には、入賞すると不利遊技状態へ移行する不利当選役があり、当選抽選手段(130)の抽選で不利当選役に当選した場合に、当該ゲームにおいて不利当選役に入賞するストップスイッチ(54)の操作順序を設定することがあるスロットマシン(S)であって、少なくとも一の回転リール(23)について、各回転リール(23)が回転を開始してから所定時間が経過するまでの間、ストップスイッチ(54)が操作されても回転を継続させる回転継続手段(200)と、各回転リール(23)が回転を開始したゲームにおいて、当該開始から所定時間が経過した際に回転を継続する回転リール(23)が存在する場合に、ストップスイッチ(54)の操作によらずに回転中の各回転リール(23)の回転を停止させる自動停止制御手段(210)と、不利当選役に入賞するストップスイッチ(54)の操作順序を設定したゲームにおいて、ストップスイッチ(54)の操作を契機に、不利当選役に入賞する操作順序でストップスイッチ(54)が操作されたか否かを判定する操作順序判定手段(170)と、不利当選役に入賞する操作順序でストップスイッチ(54)が操作されたと操作順序判定手段(170)により判定されたことを契機に、回転継続手段(200)による回転の継続を行わせるか否かを判断する回転継続判断手段(180)とを備え、不利当選役に入賞するストップスイッチ(54)の操作順序を設定したゲームにおいて、設定とは異なる操作順序でストップスイッチ(54)が操作されたと操作順序判定手段(170)により判定された場合に、停止制御手段(190)が不利当選役に入賞しないように停止制御を行い、不利当選役に入賞するストップスイッチ(54)の操作順序を設定したゲームにおいて、当該操作順序でストップスイッチ(54)が操作されたと操作順序判定手段(170)により判定された場合に、回転継続手段(200)による回転の継続を行わないと回転継続判断手段(180)により判断されたときには、停止制御手段(190)が不利当選役に入賞するように停止制御を行い、回転継続手段(200)による回転の継続を行うと回転継続判断手段(180)により判断されたときには、各回転リール(23)が回転を開始してから所定時間が経過するまでの間、回転継続手段(200)が少なくとも一の回転リール(23)に回転を継続させるとともに、各回転リール(23)が回転を開始してから所定時間が経過したことを契機に、自動停止制御手段(210)がいずれの当選役にも入賞しないように回転中の各回転リール(23)の回転を停止させること特徴とするスロットマシン(S)に関するものである。
【0008】
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明の特徴に加え、遊技状態には、標準遊技状態よりも遊技者にとって有利な有利遊技状態があり、当選役には、入賞すると有利遊技状態へ移行する有利当選役があり、当選抽選手段(130)の抽選により、有利当選役及び不利当選役に重複当選することがあり、当選抽選手段(130)の抽選で有利当選役及び不利当選役に重複当選した場合に、当該ゲームにおいて不利当選役に入賞するストップスイッチ(54)の操作順序を設定し、不利当選役に入賞するストップスイッチ(54)の操作順序を設定したゲームにおいて、設定とは異なる操作順序でストップスイッチ(54)が操作されたと操作順序判定手段(170)により判定された場合に、停止制御手段(190)が不利当選役に入賞しないように且つ有利当選役に入賞し得るように停止制御を行い、不利当選役に入賞するストップスイッチ(54)の操作順序を設定したゲームにおいて、当該操作順序でストップスイッチ(54)が操作されたと操作順序判定手段(170)により判定された場合に、回転継続手段(200)による回転の継続を行わないと回転継続判断手段(180)により判断されたときには、停止制御手段(190)が不利当選役に入賞するように且つ有利当選役に入賞しないように停止制御を行うことを特徴とするスロットマシン(S)に関するものである。
【0009】
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明の特徴に加え、所定条件の充足を契機に、不利当選役に入賞するストップスイッチ(54)の操作順序を設定した場合に当該操作順序を報知するアシストタイムを開始し、不利当選役に入賞するストップスイッチ(54)の操作順序を所定回数報知すると、アシストタイムを終了し、回転継続判断手段(180)は、不利当選役に入賞するストップスイッチ(54)の操作順序を設定したゲームにおいて、当該操作順序でストップスイッチ(54)が操作されたと操作順序判定手段(170)により判定された場合に、アシストタイム中であるときには回転継続手段(200)による回転の継続を行うと判断し、アシストタイム中でないときには回転継続手段(200)による回転の継続を行わないと判断し、各回転リール(23)が回転を開始してから所定時間が経過するまでの間、回転継続手段(200)が少なくとも一の回転リール(23)に回転を継続させた場合に、不利当選役に入賞するストップスイッチ(54)の操作順序を1回報知したと見なすことを特徴とするスロットマシン(S)に関するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、以下の効果を奏する。すなわち、不利当選役に入賞するストップスイッチの操作順序を設定したゲームにおいて、当該操作順序でストップスイッチが操作された場合に、各回転リールが回転を開始してから所定時間が経過するまでの間、少なくとも一の回転リールに回転を継続させるとともに、各回転リールが回転を開始してから所定時間が経過したことを契機に、いずれの当選役にも入賞しないように回転中の各回転リールの回転を自動停止させることが可能である。これにより、不利当選役の入賞を回避すること、延いては不利遊技状態への移行により遊技者の興を醒ますことを回避することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態に係るスロットマシンを示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るスロットマシンにおいて前扉を取り外した状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るスロットマシンにおける図柄表示窓及び有効ラインを示す正面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るスロットマシンにおける各回転リールのリールテープの一部を展開して示す展開図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るスロットマシンにおける制御装置の入力、制御及び出力の概略を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態に係るスロットマシンにおける当選役、及び当選役の図柄の組み合わせを説明する説明図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るスロットマシンにおける遊技の制御の概略を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態に係るスロットマシンにおける停止制御処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態に係るスロットマシンにおける自動停止制御処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態に係るスロットマシンにおける遊技移行処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態に係るスロットマシンにおける遊技移行処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明を実施するための形態を、図面を参照しつつ説明する。
(スロットマシンS)
本実施の形態に係るスロットマシンSは、遊技媒体としてメダルを用いて遊技が行われる。ここで、「正面」とは、スロットマシンSにおける、遊技者が遊技を行う際に向き合う面をいう。また、「右側」とは、スロットマシンSの正面に向き合う遊技者から見て右側を意味し、「左側」とは、スロットマシンSの正面に向き合う遊技者から見て左側を意味する。
スロットマシンSは、図1及び図2に示すように、正面側に開口する正面開口部11を有する箱形の筐体1を備えている。筐体1の内部には、高さ方向略中央で水平となるように中板12が設けられている。また、筐体1の正面には、筐体1の正面開口部11を開閉可能に閉塞する前扉3が設けられている。前扉3は、正面開口部11の上部を開閉可能に閉塞する上扉30と、正面開口部11の下部を開閉可能に閉塞する下扉40とを備えている。
【0013】
また、筐体1の底板には、各部品に電力を供給するための電源装置を内蔵した電源ユニット4と、メダルを貯留するとともに、その貯留したメダルを受け皿43へ払い出すためのホッパー5とが設置されている。ホッパー5は、特に図示しないが、複数のメダルを貯留することが可能なメダルタンクと、メダルタンクに貯留されているメダルを1枚ずつ排出するための払出装置6と、払出装置6により排出されたメダルを検出するための払出センサー7とを備えている。また、払出装置6により排出されたメダルは、メダル排出部44を通って受け皿43に払い出されるようになっている。
また、筐体1の内部には、3個の回転リール23を有するリールユニット22と、スロットマシンSの遊技を制御するための遊技制御装置100とが設けられている。
【0014】
リールユニット22は、3個の回転リール23(左側に位置する「左回転リール23L」、中央に位置する「中央回転リール23M」、右側に位置する「右回転リール23R」)と、それぞれの駆動軸に固定された回転リール23を回転駆動するための3個のステッピングモータ26とを備えている。また、各回転リール23は、合成樹脂からなる回転ドラムと、回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープ28とを備えている。このリールテープ28の外周面には、図4に示すように、「7(赤色)」、「7(白色)」、「ベル」、「スイカ」、「チェリー」、「REP」及び「花」の図柄が配置されている。また、各回転リール23の回転ドラムには、突起状のインデックスが設けられるとともに、リールユニット22の所定位置には、インデックスを検出するためのインデックスセンサー27が設けられている。
【0015】
上扉30の略中央部には、各回転リール23の図柄を正面側から視認可能にするための図柄表示窓31が設けられている。また、図3に示すように、図柄表示窓31には、水平に伸びる中段の有効ライン37(第一有効ライン37A)、水平に伸びる上段の有効ライン37(第二有効ライン37B)、水平に伸びる下段の有効ライン37(第三有効ライン37C)、図柄表示窓31の対角線に伸びる右下がりの有効ライン37(第四有効ライン37D)、図柄表示窓31の対角線に伸びる右上がりの有効ライン37(第五有効ライン37E)の5本が形成されている。ここで、各有効ライン37に図柄を適正に表示する時の回転リール23の停止位置を、「停止基準位置」という。各回転リール23には、図柄が21個ずつ付されていることから、停止基準位置も21ずつ存在する。
【0016】
また、図柄表示窓31の上方には、図1に示すように、画像表示装置34(例えば、液晶ディスプレイやCRT等)が設けられている。また、上扉30における画像表示装置34の周りには、ランプ33が設けられている。また、図柄表示窓31の下方には、クレジットされたメダルの枚数や遊技の設定値を表示するための数値表示部32(例えば、7セグメント表示器等)が設けられている。ここで、クレジットとは、メダル投入口42から投入され、メダルセレクター46により正規なメダルとしてホッパー5へ移送されるメダル、または所定の入賞により払い出されるメダルを、スロットマシンS内部に電子的に貯留することである。
また、上扉30の裏面には、図2に示すように、スロットマシンSの演出を制御するための演出制御装置300と、種々のサウンドを出力するためのスピーカ35とが設けられている。
【0017】
下扉40の上部には、図1に示すように、スロットマシンSを操作するための操作部50が設けられている。操作部50には、クレジットされたメダルを減じてメダルの投入に代えるためのベットスイッチ51、クレジットされたメダルを払い出すための精算スイッチ52、ゲームを開始させるためのスタートスイッチ53、回転リール23の回転を停止させるための3個のストップスイッチ54(左回転リール23Lに対応する「左ストップスイッチ54L」、中央回転リール23Mに対応する「中央ストップスイッチ54M」、右回転リール23Rに対応する「右ストップスイッチ54R」)が設けられている。
また、下扉40には、メダルを1枚ずつ投入するためのメダル投入口42と、スロットマシンS内部よりメダルを排出するためのメダル払い出し口41と、メダル払い出し口41から排出されたメダルを溜めておくための受け皿43とが設けられている。
【0018】
また、下扉40の裏面には、図2に示すように、メダル投入口42から投入されたメダルを誘導しながら真贋で選別するためのメダルセレクター46と、メダルセレクター46の下方に開口し、メダル払い出し口41に連通するメダル排出部44と、種々のサウンドを出力するためのスピーカ45とが設けられている。メダルセレクター46は、メダル投入口42から投入されたメダルをホッパー5へ誘導するためのメダル通路と、メダル通路の下流まで流下したメダルを検出するための投入センサー47と、メダル通路を流下するメダルを投入センサー47に検出される前にメダル排出部44へ排除するためのブロッカー装置48とを備えている。ブロッカー装置48は、1ゲームが進行している最中や、クレジットされているメダルが上限の50枚に達しているときに、メダル通路を流下するメダルをメダル排出部44へ排除するようになっている。
【0019】
なお、画像表示装置34に所定の画像を表示させたり、スピーカ35,45から所定の音声を出力させたり、ランプ33を所定のパターンで点滅させたり等することにより、遊技を演出する演出装置として機能させることができる。
(制御装置10)
制御装置10は、スロットマシンSを制御するためのものである。
本実施の形態では、制御装置10は、主にスロットマシンSの遊技を制御する遊技制御装置100と、遊技制御装置100からの信号を受信して、主にスロットマシンSの演出を制御する演出制御装置300とを備えている。また、遊技制御装置100及び演出制御装置300は、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/O、乱数発生器等を備えている。
【0020】
また、図5に示すように、遊技制御装置100の入力段には、ベットスイッチ51、精算スイッチ52、スタートスイッチ53、ストップスイッチ54、インデックスセンサー27、払出センサー7、及び投入センサー47などのパーツが接続され、遊技制御装置100の出力段には、ステッピングモータ26、払出装置6、ブロッカー装置48、及び数値表示部32などのパーツが接続されている。
また、遊技制御装置100は、CPUがROMに記憶されたプログラムを実行することにより、ベット数記憶手段110、遊技制御手段120、当選抽選手段130、アシストタイム制御手段140、回転制御手段150、回転位置判断手段160、操作順序判定手段170、回転継続判断手段180、停止制御手段190、回転継続手段200、自動停止制御手段210、入賞判定手段220、支払制御手段230などとして機能する(図5参照)。
【0021】
また、図5に示すように、演出制御装置300の出力段には、ランプ33、画像表示装置34、及びスピーカ35,45などのパーツが接続されている。
また、演出制御装置300は、CPUがROMに記憶されたプログラムを実行することにより、画像データ記憶手段310、画像表示制御手段320、音声データ記憶手段330、音声出力制御手段340、ランプ点滅制御手段350などとして機能する(図5参照)。
次に、遊技制御装置100が備える各手段について説明する。
(ベット数記憶手段110)
ベット数記憶手段110は、ベットされたメダルの枚数(以下「ベット数」という)を記憶するものである。具体的には、ベット数記憶手段110は、メダル投入口42からメダルが投入されて、投入センサー47がメダルを検出すると、ベット数に「1」を加算する更新を行う。また、ベット数記憶手段110のベット数には、上限が設定されている。本実施の形態では、ベット数記憶手段110のベット数の上限は「3」に設定されている。
【0022】
また、ベット数記憶手段110のベット数が「3」まで加算されると、すべての有効ライン37が有効化される。
(遊技制御手段120)
遊技制御手段120は、遊技を制御するものである。
本実施の形態では、遊技制御手段120は、通常の遊技である通常遊技、通常遊技よりも多くのメダルを獲得し得る遊技である特別遊技、及び、通常遊技や特別遊技と異なる遊技である特殊遊技を制御可能である。
ここで、本実施の形態における通常遊技について説明する。
【0023】
ベット数記憶手段110の記憶するベット数が「3」である場合に、スタートスイッチ53が操作されると、リールユニット22の各ステッピングモータ26の駆動により各回転リール23が回転を開始する。
その後、ストップスイッチ54が操作されると、対応する回転リール23がいずれかの停止基準位置に停止する。そして、すべての回転リール23が停止基準位置に停止したときに、当選役の図柄の組み合わせが有効ライン37に揃うと、当該当選役の入賞となって遊技者に所定の利益が付与される。
ここで、当選役、及び当選役の図柄の組み合わせを、図6を参照しつつ説明する。本実施の形態では、当選役には、入賞により特別遊技(ビッグボーナス)に移行する「赤セブン当選役」と、入賞により特別遊技(レギュラーボーナス)に移行する「白セブン当選役」と、入賞により特別遊技(シングルボーナス)に移行する「チェリー当選役」と、入賞により有効ライン1本につきメダル10枚が支払われる「ベル当選役」と、入賞により有効ライン1本につきメダル10枚が支払われる「スイカ当選役」と、入賞によりメダルを新たにベットすることなく再度1ゲームを行うことが可能な再遊技となる「第1リプレイ当選役」、「第2リプレイ当選役」及び「第3リプレイ当選役」と、がある。
【0024】
また、本実施の形態では、特別遊技として、ビッグボーナス(以下「BB」という。)と、レギュラーボーナス(以下「RB」という。)と、シングルボーナス(以下「SB」という。)とを実行可能である。また、特殊遊技として、第1リプレイタイム(以下「第1RT」という。)と、第2リプレイタイム(以下「第2RT」という。)と、第3リプレイタイム(以下「第3RT」という。)とを実行可能である。
具体的には、「7(赤色)」の図柄が有効ライン37に3個揃うと、BBに移行される。そして、BB中に320枚を超えるメダルの支払いが行われると、BBを終了して第1RTに移行する。
【0025】
また、「7(白色)」の図柄が有効ライン37に3個揃うと、RBに移行される。そして、RB中に当選役に8回入賞する、またはRB中に12ゲーム行うと、RBを終了して第1RTに移行する。
また、左回転リール23Lが「チェリー」の図柄を有効ライン37上に表示するように停止すると、SBに移行される。そして、SB中に1ゲーム行うと、SBに移行した際の元の遊技に移行する。
なお、BB中またはRB中に当選し得る当選役は、「ベル当選役」、「スイカ当選役」及び「第1リプレイ当選役」である。SB中に当選し得る当選役は、「ベル当選役」、「スイカ当選役」、「第1リプレイ当選役」、「赤セブン当選役」、「白セブン当選役」及び「チェリー当選役」である。また、特別遊技中は、「ベル当選役」に当選する確率、「スイカ当選役」に当選する確率が、通常遊技中よりも高くなるように設定されている。
【0026】
また、第1RT中の「チェリー当選役」に当選したゲームにおいて、左回転リール23Lが「チェリー」の図柄を有効ライン37上に表示しないように停止すると、第1RTを終了して通常遊技に移行する。そして、通常遊技において、「第2リプレイ当選役」の図柄の組み合わせが有効ライン37に揃うと、通常遊技を終了して第2RTへ移行し、「第3リプレイ当選役」の図柄の組み合わせが有効ライン37に揃うと、通常遊技を終了して第3RTへ移行する。
なお、特殊遊技中に当選し得る当選役は、「ベル当選役」、「スイカ当選役」、「第1リプレイ当選役」、「赤セブン当選役」、「白セブン当選役」及び「チェリー当選役」である。また、第2RT中の「第1リプレイ当選役」に当選する確率は、通常遊技中の「第1リプレイ当選役」に当選する確率と「第2リプレイ当選役」及び「第3リプレイ当選役」に重複当選する確率とを合算した確率よりも、高くなるように設定されている。これにより、第2RTでは、通常遊技よりもベットするメダルの量が少なくなる。また、第3RT中の「第1リプレイ当選役」に当選する確率は、通常遊技中の「第1リプレイ当選役」に当選する確率と「第2リプレイ当選役」及び「第3リプレイ当選役」に重複当選する確率とを合算した確率よりも、低くなるように設定されている。これにより、第3RTでは、通常遊技よりもベットするメダルの量が多くなる。したがって、「標準遊技状態」を「通常遊技」とすると、標準遊技状態よりも遊技者にとって有利な「有利遊技状態」には「第2RT」が該当し、標準遊技状態よりも遊技者にとって不利な「不利遊技状態」には「第3RT」が該当する。また、入賞すると有利遊技状態へ移行する「有利当選役」には「第2リプレイ当選役」が該当し、入賞すると不利遊技状態へ移行する「不利当選役」には「第3リプレイ当選役」が該当する。
【0027】
(当選抽選手段130)
当選抽選手段130は、複数の当選役のいずれに当選かまたはハズレかの抽選を行うものである。
本実施の形態では、当選抽選手段130の抽選結果には、「赤セブン当選役」の当選となる「赤セブン当選」と、「白セブン当選役」の当選となる「白セブン当選」と、「第1リプレイ当選役」の当選となる「第1リプレイ当選」と、「ベル当選役」の当選となる「ベル当選」と、「スイカ当選役」の当選となる「スイカ当選」と、「チェリー当選役」の当選となる「チェリー当選」と、いずれの当選役にも入賞不可能となる「ハズレ」とがある。
【0028】
ここで、1ゲームにおいて、3個のストップスイッチ54の中で最初に左ストップスイッチ54Lを操作することを「左押し」とし、最初に中央ストップスイッチ54Mを操作することを「中押し」とし、最初に右ストップスイッチ54Rを操作することを「右押し」とする。
また、当選抽選手段130の抽選により、「第2リプレイ当選役」及び「第3リプレイ当選役」に重複当選することがある。具体的には、「第2リプレイ当選役」及び「第3リプレイ当選役」の重複当選となる抽選結果として、「左中不利重複当選」と、「左右不利重複当選」と、「中右不利重複当選」とがある。「左中不利重複当選」には、左押し又は中押しにより「第3リプレイ当選役」のみに入賞し、右押しにより「第2リプレイ当選役」のみに入賞するように、いずれか一方に入賞するストップスイッチ54の操作順序が予め定められている。「左右不利重複当選」には、左押し又は右押しにより「第3リプレイ当選役」のみに入賞し、中押しにより「第2リプレイ当選役」のみに入賞するように、いずれか一方に入賞するストップスイッチ54の操作順序が予め定められている。「中右不利重複当選」には、中押し又は右押しにより「第3リプレイ当選役」のみに入賞し、左押しにより「第2リプレイ当選役」のみに入賞するように、いずれか一方に入賞するストップスイッチ54の操作順序が予め定められている。
【0029】
また、遊技制御装置100のROMには、乱数発生器の発生させる各乱数について、いずれの当選役に当選かまたはハズレかを割り振ったテーブルが格納されている。本実施の形態では、シフトフラグ非保有時の通常遊技用、シフトフラグ保有時の通常遊技用、BB用、RB用、SB用、シフトフラグ非保有時の第1RT用、シフトフラグ保有時の第1RT用、シフトフラグ非保有時の第2RT用、シフトフラグ保有時の第2RT用、シフトフラグ非保有時の第3RT用、及びシフトフラグ保有時の第3RT用の当選判定テーブル等がROMに格納されている。これらの当選判定テーブルには、上述した抽選結果のいずれかに対応する領域が割り振られている。
【0030】
当選抽選手段130は、スタートスイッチ54の操作を契機に、乱数発生器の発生する乱数から1つの数値を抽出し、抽出乱数データとする。そして、抽出した抽出乱数データを、遊技状態などに応じて選択した当選判定テーブルにおける当選役の当選領域と対比して、抽出乱数データがいずれかの当選領域に属する場合には当該当選領域に対応する当選を決定し、当該抽出乱数データがいずれの当選領域にも属さない場合には、「ハズレ」の決定をする。
なお、この抽選で当選すると、当該当選に応じて当選フラグが遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定される。「当選フラグ」は、当選役の当選について関連づけされた変数であり、制御装置10に当選抽選手段130の抽選結果を記憶させるためのものである。本実施の形態には、上述した各当選役に対応する当選フラグ(例えば、「赤セブン当選役」に対応する「赤セブン当選フラグ」など)がある。また、これらの当選フラグは、「シフトフラグ」と「非シフトフラグ」とに分類される。
【0031】
「シフトフラグ」は、遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定された場合に、当該当選フラグに係る当選役の図柄の組み合わせが有効ライン37に表示されないときに、消去されずに次のゲームに持ち越される当選フラグを意味する。本実施の形態では、「赤セブン当選」に対応した「赤セブン当選フラグ」、及び「白セブン当選」に対応した「白セブン当選フラグ」が、シフトフラグである。
「非シフトフラグ」は、遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定された場合に、当該当選フラグに係る当選役の図柄の組み合わせが有効ライン37に表示されないときに、次のゲームが開始される前に消去される当選フラグを意味する。本実施の形態では、「赤セブン当選フラグ」及び「白セブン当選フラグ」を除いた他の当選フラグが、非シフトフラグである。例えば、「ベル当選」に対応した「ベル当選フラグ」、「スイカ当選」に対応した「スイカ当選フラグ」、「チェリー当選」に対応した「チェリー当選フラグ」、及び「第1リプレイ当選」に対応した「第1リプレイ当選フラグ」などが挙げられる。
【0032】
また、「左中不利重複当選」となった場合には、左押し又は中押しで入賞する「第3リプレイ当選役」に当選したことを示す「左中・第3リプレイ当選フラグ」、及び右押しで入賞する「第2リプレイ当選役」に当選したことを示す「右・第2リプレイ当選フラグ」が設定される。「左右不利重複当選」となった場合には、左押し又は右押しで入賞する「第3リプレイ当選役」に当選したことを示す「左右・第3リプレイ当選フラグ」、及び中押しで入賞する「第3リプレイ当選役」に当選したことを示す「中・第2リプレイ当選フラグ」が設定される。また、「中右不利重複当選」となった場合には、中押し又は右押しで入賞する「第3リプレイ当選役」に当選したことを示す「中右・第3リプレイ当選フラグ」、及び左押しで入賞する「第2リプレイ当選役」に当選したことを示す「左・第2リプレイ当選フラグ」が設定される。これらの当選フラグも、非シフトフラグである。
【0033】
(アシストタイム制御手段140)
アシストタイム制御手段140は、不利当選役に入賞するストップスイッチ54の操作順序を設定した場合に当該操作順序を報知する「アシストタイム」を制御するものである。
本実施の形態では、アシストタイム制御手段140は、当選抽選手段130の抽選で「第2リプレイ当選役」及び「第3リプレイ当選役」に重複当選し、いずれか一方に入賞するストップスイッチ54の操作順序を設定したことを契機に、「第3リプレイ当選役」に入賞するストップスイッチ54の操作順序を報知するアシスト演出を、画像表示装置34及びスピーカ35,45に実行させる。
【0034】
具体的には、アシスト演出を実行できる回数を記憶する実行可能回数カウンタを有し、RT1から通常遊技へ移行したことを契機に、通常遊技中にアシスト演出を実行できる回数(予め定められた回数でもよいし、複数の候補の中から所定の順序に従って選択した回数でもよいし、複数の候補の中からランダムに選択した回数でもよい。)を実行可能回数カウンタに設定して、アシストタイムを開始する。そして、当選抽選手段130の抽選で「左中不利重複当選」、「左右不利重複当選」または「中右不利重複当選」となったことを契機に、「第3リプレイ当選役」に入賞するストップスイッチ54の操作順序を報知するアシスト演出の実行を指示するアシスト実行信号が、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信され、その後実行可能回数カウンタのカウント値から「1」を減算する更新を行う。ここで、実行可能回数カウンタのカウント値が「0」に達した場合には、実行中のゲームを終了するときに、アシストタイムを終了する。したがって、当選抽選手段130の抽選で「左中不利重複当選」、「左右不利重複当選」または「中右不利重複当選」となっても、演出制御装置300に前記アシスト信号を送信しない、つまり画像表示装置34及びスピーカ35,45に前記アシスト演出を実行させない。
【0035】
(回転制御手段150)
回転制御手段150は、スタートスイッチ53の操作を契機に各回転リール23の回転を開始させるとともに、各回転リール23を一定の回転速度で回転させるものである。
具体的には、回転制御手段150は、ベット数記憶手段110の記憶するベット数が「3」である場合において、スタートスイッチ53の操作を契機に、各ステッピングモータ26の回転駆動を開始させて、各回転リール23の回転を開始させる。また、各回転リール23の回転が一定の回転速度に達するまで加速するように、各ステッピングモータ26の回転駆動を制御する。そして、各回転リール23の回転が一定の回転速度まで加速すると、各回転リール23が一定の回転速度を保って定常回転するように、各ステッピングモータ26の回転駆動を制御するようになっている。
【0036】
なお、各回転リール23の回転を開始する際に、各回転リール23の回転の開始を示す「回転開始信号」が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信されるようになっている。
(回転位置判断手段160)
回転位置判断手段160は、各回転リール23の回転位置を特定するものである。
具体的には、各回転リール23が一定の回転速度まで回転を加速して定常回転になったことを契機に、各インデックスセンサー27によるインデックスの検出を開始する。そして、インデックスセンサー27がインデックスを検出したことを契機に、ステッピングモータ26のパルス数をカウントするとともに、このパルス数に基づいて対応する回転リール23の回転位置を特定する。なお、カウントしたパルス数は、インデックスを検出する度にリセットされ、あらたにパルス数がカウントされる。
【0037】
また、各回転リール23に21個ずつ付された図柄には、インデックスセンサー27がインデックスを検出した時の回転位置を基準にした図柄番号が割り振られている。具体的には、インデックスセンサー27がインデックスを検出したときに第一有効ライン37A上にある図柄から、順次「00」〜「20」の図柄番号が割り振られている。また、それぞれの図柄番号に対応する図柄の種類を各回転リール23毎に記憶している。そして、回転リール23の回転位置、すなわちパルス数に基づいて、第一有効ライン37A上にある図柄の図柄番号を特定し、この図柄番号に基づいて図柄の種類を特定するようになっている。
(操作順序判定手段170)
操作順序判定手段170は、不利当選役に入賞するストップスイッチ54の操作順序を設定したゲームにおいて、ストップスイッチ54の操作を契機に、不利当選役に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されたか否かを判定するものである。
【0038】
本実施の形態では、操作順序判定手段170は、「第2リプレイ当選役」及び「第3リプレイ当選役」に重複当選し、「第2リプレイ当選役」または「第3リプレイ当選役」のいずれか一方に入賞するストップスイッチ54の操作順序を設定したゲームにおいて、1個目のストップスイッチ54の操作を契機に、「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されたか否かを判定する。
具体的には、操作順序判定手段170は、「左中・第3リプレイ当選フラグ」、「左右・第3リプレイ当選フラグ」、「中右・第3リプレイ当選フラグ」が設定されたゲームにおいて、すべてのインデックスセンサー27がインデックスを検出した場合に、最初のストップスイッチ54の操作を契機に、「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されたか否かを判定する。
【0039】
例えば、「左中・第3リプレイ当選フラグ」が設定されたゲームにおいて、すべてのインデックスセンサー27がインデックスを検出した場合に、最初に左ストップスイッチ54Lまたは中央ストップスイッチ54Mが操作されたときには、「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されたと判定し、最初に右ストップスイッチ54Rが操作されたときには、「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序とは異なる操作順序、つまり「第2リプレイ当選役」に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されたと判定する。
そして、「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序とは異なる操作順序でストップスイッチ54が操作されたと操作順序判定手段170により判定された場合には、停止制御手段190の停止制御について、「第3リプレイ当選役」に入賞させず且つ「第2リプレイ当選役」に入賞させるように設定する。また、「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されたと操作順序判定手段170により判定された場合には、停止制御手段190の停止制御について、「第2リプレイ当選役」に入賞させず且つ「第3リプレイ当選役」に入賞させるように設定し、そして、回転継続判断手段180が回転継続手段200による回転の継続を行わせるか否かを判断する。なお、停止制御手段190、回転継続判断手段180及び回転継続手段200については、後述する。
【0040】
(回転継続判断手段180)
回転継続判断手段180は、不利当選役に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されたと操作順序判定手段170により判定されたことを契機に、回転継続手段200による回転の継続を行わせるか否かを判断するものである。
本実施の形態では、回転継続判断手段180は、「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されたと操作順序判定手段170により判定されたことを契機に、アシスト演出を実行できる回数が残っているか否か、具体的には、実行可能回数カウンタのカウント値が「1」以上であるか否かを判断する。そして、実行可能回数カウンタのカウント値が「1」以上である場合には、回転継続手段200による回転の継続を行うと判断し、実行可能回数カウンタのカウント値が「1」未満である場合には、停止制御手段190による停止制御を行うと判断する。
【0041】
(停止制御手段190)
停止制御手段190は、ストップスイッチ54の操作を契機に、対応する回転リール23の回転位置及び当選抽選手段130の抽選結果に基づいて、当該回転リール23の停止制御を行うものである。
ここで、ストップスイッチ54が操作されてから、対応する回転リール23がいずれかの停止基準位置に停止するまでの間に、図柄表示窓31を通過する停止基準位置の数を「滑りコマ数」という。例えば、滑りコマ数「0」は、操作されたストップスイッチ54に対応する回転リール23を、当該操作から1番目に図柄表示窓31に表示される停止基準位置に停止させることを意味する。また、滑りコマ数「1」は、操作されたストップスイッチ54に対応する回転リール23を、当該操作から1番目に図柄表示窓31に表示される停止基準位置を通過させて、2番目に図柄表示窓31に表示される停止基準位置に停止させることを意味する。本実施の形態では、停止制御手段190は、RAMの所定領域における当選フラグの状態に基づいて、滑りコマ数「0」ないし「4」の範囲で回転リール23を停止基準位置に停止させるようになっている。
【0042】
本実施の形態では、ストップスイッチ54が操作されると、当該操作時における回転リール23の回転位置を基準に、滑りコマ数「0」ないし「4」の範囲で回転リール23を停止させると仮定して、停止基準位置に停止し得る7個の図柄、つまり図柄表示窓31に表示し得る7個の図柄を検出する(以下「引き込み可能図柄検出」という。)。そして、RAMの所定領域に当選フラグを有する場合には、滑りコマ数「0」ないし「4」のそれぞれの停止基準位置について、検出した7個の図柄に基づき、有効ライン37毎に当該当選役に係る図柄の組み合わせを揃い得る状態であるか否かを判定する(以下「引き込み判定」という。)。具体的には、1個目のストップスイッチ54が操作された際は、滑りコマ数「0」ないし「4」のそれぞれの停止基準位置について、引き込み可能図柄検出で検出した7個の図柄に基づき、有効ライン37毎に当該当選役に係る図柄が表示されるか否かを判定することになる。また、2個目または3個目のストップスイッチ54が操作された際は、滑りコマ数「0」ないし「4」のそれぞれの停止基準位置について、引き込み可能図柄検出で検出した7個の図柄、及び図柄表示窓31に表示された停止中の回転リール23の図柄に基づき、有効ライン37毎に当該当選役に係る図柄が並ぶか否かを判定することになる。なお、操作されたストップスイッチ54が「左ストップスイッチ54L」である場合には、RAMの所定領域における当選フラグの状態に拘らず、引き込み可能図柄検出で検出した7個の図柄に基づいて、滑りコマ数「0」ないし「4」のそれぞれの停止基準位置について、有効ライン37毎に左回転リール23Lの「チェリー」の図柄が表示されるか否かをも判定する(以下「チェリー表示判定」という。)。
【0043】
そして、1個目または2個目のストップスイッチ54が操作された際には、「引き込み判定」及び/又は「チェリー表示判定」の判定結果、並びにRAMの所定領域における当選フラグの状態に基づき、回転リール23を停止させる滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。そして、選択した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後に、最初に表示される停止基準位置に当該回転リール23が停止するように、ステッピングモータ26の回転駆動を制御する。ここで、RAMの所定領域に有さない当選フラグに対応する当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37に揃うことを「不当入賞」という。2個目の回転リール23が回転を停止したことを契機に、3個目の回転リール23における21の停止基準位置のそれぞれについて、停止すると不当入賞となる停止基準位置を検出する。そして、不当入賞となる停止基準位置に回転リール23を停止させない設定を行う(以下「蹴飛ばし設定」という。)そして、3個目のストップスイッチが操作された際に、「引き込み判定」及び/又は「チェリー表示判定」の判定結果、並びに「蹴飛ばし設定」に基づき、回転リール23を停止させる滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。そして、選択した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後に、最初に表示される停止基準位置に当該回転リール23が停止するように、ステッピングモータ26の回転駆動を制御する。
【0044】
例えば、「左中・第3リプレイ当選フラグ」、「左右・第3リプレイ当選フラグ」または「中右・第3リプレイ当選フラグ」が設定されたゲームにおいて、1個目のストップスイッチ54が操作された際に、「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序とは異なる操作順序でストップスイッチ54が操作されたと操作順序判定手段170により判定されたときには、「第3リプレイ当選役」に入賞させず且つ「第2リプレイ当選役」に入賞させるように、停止制御手段190の停止制御の設定がなされる。そして、「引き込み判定」の判定結果に基づき、「第2リプレイ当選役」に係る図柄を有効ライン37に引き込む滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。また、2個目のストップスイッチ54が操作されたときには、「引き込み判定」の判定結果に基づき、有効ライン37に「第2リプレイ当選役」に係る図柄が並ぶ滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。また、3個目のストップスイッチ54が操作されたときには、「引き込み判定」の判定結果及び「蹴飛ばし設定」に基づき、有効ライン37に「第2リプレイ当選役」に係る図柄の組み合わせが揃い、且つ「第3リプレイ当選役」を含む他の当選役に係る図柄に組み合わせが揃わない滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。なお、操作されたストップスイッチ54が「左ストップスイッチ54L」であるときには、「チェリー表示判定」の判定結果に基づき、左回転リール23Lの「チェリー」の図柄が有効ライン37に表示される滑りコマ数を選択しない。
【0045】
また、例えば、「左中・第3リプレイ当選フラグ」、「左右・第3リプレイ当選フラグ」または「中右・第3リプレイ当選フラグ」が設定されたゲームにおいて、1個目のストップスイッチ54が操作された際に、「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されたと操作順序判定手段170により判定された場合に、「第2リプレイ当選役」に入賞させず且つ「第3リプレイ当選役」に入賞させるように、停止制御手段190の停止制御の設定がなされる。そして、停止制御手段190による停止制御を行うと回転継続判断手段180により判断されたときには、「引き込み判定」の判定結果に基づき、「第3リプレイ当選役」に係る図柄を有効ライン37に引き込む滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。また、2個目のストップスイッチ54が操作されたときには、「引き込み判定」の判定結果に基づき、有効ライン37に「第3リプレイ当選役」に係る図柄が並ぶ滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。また、3個目のストップスイッチ54が操作されたときには、「引き込み判定」の判定結果及び「蹴飛ばし設定」に基づき、有効ライン37に「第3リプレイ当選役」に係る図柄の組み合わせが揃い、且つ「第2リプレイ当選役」を含む他の当選役に係る図柄の組み合わせが揃わない滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。なお、操作されたストップスイッチ54が「左ストップスイッチ54L」であるときには、「チェリー表示判定」の判定結果に基づき、左回転リール23Lの「チェリー」の図柄が有効ライン37に表示される滑りコマ数を選択しない。
【0046】
(回転継続手段200)
回転継続手段200は、少なくとも一の回転リール23について、各回転リール23が回転を開始してから所定時間が経過するまでの間、ストップスイッチ54が操作されても回転を継続させるものである。
本実施の形態では、回転継続手段200は、「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されたと操作順序判定手段170により判定された場合に、回転継続手段200による回転の継続を行うと回転継続判断手段180により判断されたときに、各回転リール23が回転を開始してから40秒が経過するまでの間、3個の回転リール23に回転を継続させる。
【0047】
具体的には、40秒をカウントダウンする回転時間タイマを有し、各回転リール23が回転を開始したことを契機に、回転時間タイマが40秒からカウントダウンを開始する。そして、1個目のストップスイッチ54が操作された場合に、「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されたと操作順序判定手段170により判定されたときに、回転継続手段200による回転の継続を行うと回転継続判断手段180により判断されると、回転継続手段200が当該ストップスイッチ54の操作を取り消すとともに、以後すべてのストップスイッチ54の操作を受け付けなくする。これにより、各回転リール23が回転を開始してから40秒が経過するまでの間、3個の回転リール23が回転を継続することになる。
【0048】
そして、回転時間タイマの計時時間が0秒に達したことを契機に、後述の自動停止制御手段210がいずれの当選役にも入賞しないように回転中の各回転リール23の回転を停止させる。
(自動停止制御手段210)
自動停止制御手段210は、各回転リール23が回転を開始したゲームにおいて、当該開始から所定時間が経過した際に回転を継続する回転リール23が存在する場合に、ストップスイッチ54の操作によらずに回転中の各回転リール23の回転を停止させる。また、自動停止制御手段210は、いずれの当選役にも入賞しないように回転中の各回転リール23の回転を停止させる。
【0049】
本実施の形態では、各回転リール23が回転を開始したことを契機に、回転時間タイマが40秒からカウントダウンを開始する。そして、回転時間タイマの計時時間が0秒に達した際に、回転を継続する回転リール23が存在する場合には、回転中の各回転リール23について、最も左に位置する物から順次回転を停止させるように、ステッピングモータ26の回転駆動を制御する。
具体的には、例えば、3個の回転リール23の回転中に回転時間タイマの計時時間が0秒に達したときには、この時の左回転リール23Lの回転位置を基準に、「引き込み可能図柄検出」を行う。そして、引き込み可能図柄検出で検出した7個の図柄に基づき、「チェリー表示判定」を行う。そして、「チェリー表示判定」の判定結果に基づき、左回転リール23Lの「チェリー」の図柄が有効ライン37に表示されない滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。そして、選択した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後に、最初に表示される停止基準位置に左回転リール23Lを停止させる。また、左回転リール23Lが回転を停止したことを契機に、この時の中央回転リール23Mの回転位置を基準に、「引き込み可能図柄検出」を行う。そして、引き込み可能図柄検出で検出した7個の図柄に基づいて、中央回転リール23Mを停止させる滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。そして、選択した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後に、最初に表示される停止基準位置に中央回転リール23Mを停止させる。
【0050】
ここで、1個の回転リール23のみが回転している場合に、当該回転リール23における21の停止基準位置のそれぞれについて、停止すると何れかの当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37に揃う停止基準位置を検出することを、以下「入賞位置検出」という。中央回転リール23Mが回転を停止したことを契機に、右回転リール23Rの「入賞位置検出」を行う。そして、入賞位置検出により検出した停止基準位置に右回転リール23Rを停止させない「入賞回避設定」を行う。そして、中央回転リール23Mの回転停止時における右回転リール23Rの回転位置を基準に、滑りコマ数「0」ないし「4」の中から「入賞回避設定」のされていない滑りコマ数を1つ選択する。そして、選択した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後に、最初に表示される停止基準位置に右回転リール23Rを停止させる。
【0051】
また、例えば、中央回転リール23M及び右回転リール23Rの回転中且つ左回転リール23Lの停止中に回転時間タイマの計時時間が0秒に達したときには、この時の中央回転リール23Mの回転位置を基準に、「引き込み可能図柄検出」を行う。そして、引き込み可能図柄検出で検出した7個の図柄に基づいて、中央回転リール23Mを停止させる滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。そして、選択した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後に、最初に表示される停止基準位置に中央回転リール23Mが停止するように、ステッピングモータ26の回転駆動を制御する。そして、中央回転リール23Mが回転を停止した後については、上述した3個の回転リール23の回転中に自動停止制御を行うケースと同様なので、説明を省略する。ただし、自動停止制御手段210は、左回転リール23Lの「チェリー」の図柄が有効ライン37に表示されているときには、右回転リール23Rを停止させない。したがって、右ストップスイッチ54Rの操作を契機に停止制御手段190による停止制御が行われるまで、右回転リール23Rは回転し続けることになる。
【0052】
また、例えば、左回転リール23L及び中央回転リール23Mの回転中且つ右回転リール23Rの停止中に回転時間タイマの計時時間が0秒に達したときには、上述した3個の回転リール23の回転中に自動停止制御を行うケースと同様に、左回転リール23Lの回転を停止させる。そして、左回転リール23Lが回転を停止したことを契機に、中央回転リール23Mの「入賞位置検出」を行う。そして、入賞位置検出により検出した停止基準位置に中央回転リール23Mを停止させない「入賞回避設定」を行う。そして、「入賞回避設定」のされていない滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。そして、選択した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後に、最初に表示される停止基準位置に中央回転リール23Mを停止基準位置に停止させる。なお、左回転リール23L及び右回転リール23Rの回転中且つ中央回転リール23Mの停止中に回転時間タイマの計時時間が0秒に達したときについては、この段落の説明文の「中央回転リール23M」と「右回転リール23R」とを入れ替えることとし、詳細な説明を省略する。
【0053】
また、例えば、左回転リール23Rの回転中且つ中央回転リール23M及び右回転リール23Rの停止中に回転時間タイマの計時時間が0秒に達したときには、この時の左回転リール23Lの回転位置を基準に、「引き込み可能図柄検出」を行う。そして、引き込み可能図柄検出で検出した7個の図柄に基づき、「チェリー表示判定」を行う。また、左回転リール23Lの「入賞位置検出」を行い、検出した停止基準位置に左回転リール23Lを停止させない「入賞回避設定」を行う。そして、「チェリー表示判定」の判定結果及び「入賞回避設定」による設定に基づき、左回転リール23Lの「チェリー」の図柄が有効ライン37に表示されず、且つ「入賞回避設定」のされていない滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。そして、選択した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後に、最初に表示される停止基準位置に左回転リール23Rを停止基準位置に停止させる。
【0054】
また、例えば、中央回転リール23Mの回転中且つ左回転リール23L及び右回転リール23Rの停止中に回転時間タイマの計時時間が0秒に達したときには、これを契機に中央回転リール23Mの「入賞位置検出」を行う。そして、入賞位置検出により検出した停止基準位置に中央回転リール23Mを停止させない「入賞回避設定」を行う。そして、「入賞回避設定」のされていない滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。そして、選択した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後に、最初に表示される停止基準位置に中央回転リール23Mを停止基準位置に停止させる。ただし、自動停止制御手段210は、左回転リール23Lの「チェリー」の図柄が有効ライン37に表示されているときには、中央回転リール23Mを停止させない。したがって、中央ストップスイッチ54Mの操作を契機に停止制御手段190による停止制御が行われるまで、中央回転リール23Mは回転し続けることになる。なお、右回転リール23Rの回転中且つ左回転リール23L及び中央回転リール23Mの停止中に回転時間タイマの計時時間が0秒に達したときについては、この段落の説明文の「中央回転リール23M」と「右回転リール23R」とを入れ替えることとし、詳細な説明を省略する。
【0055】
(入賞判定手段220)
入賞判定手段220は、すべての回転リール23の回転が停止したことを契機に、複数の当選役のいずれに入賞か又は入賞なしかの判定を行うものである。
具体的には、入賞判定手段220は、例えば、すべての回転リール23が停止基準位置に停止した場合に、「7(赤色)」の図柄が有効ライン37に3個揃っているときには、「赤セブン当選役の入賞」と判定する。
また、入賞判定手段220は、例えば、すべての回転リール23が停止基準位置に停止した場合に、どの当選役に係る図柄の組み合わせも有効ライン37に揃っていないときには、「入賞なし」と判定する。
【0056】
(支払制御手段230)
支払制御手段230は、入賞の特典としてメダルを支払う当選役について入賞判定手段220が入賞と判定したことを契機に、メダルを支払う制御を行うものである。メダルの支払いは、当選役に係る図柄の組み合わせの揃った有効ライン37毎に行われる。
なお、「メダルを支払う制御」は、「ホッパー5にメダルを払い出させる制御」を行ってもよいし、「クレジット数を増加させる制御」を行ってもよい。本実施の形態では、支払制御手段230は、クレジット数が上限の「50」に達する前は、クレジット数を増加させる制御を行う。また、支払制御手段230は、クレジット数が上限の「50」に達した後は、ホッパー5にメダルを払い出させる制御を行う。
【0057】
次に、演出制御装置300が備える各手段について説明する。
(画像データ記憶手段310)
画像データ記憶手段310は、画像表示装置34に表示させる画像に関するデータ(画像データ)を記憶する。この画像データは、ROMに格納されており、必要に応じてCPUに出力される。
また、本実施の形態では、画像データ記憶手段310は、「第3リプレイ当選役」に入賞するストップスイッチ54の操作順序を報知するアシスト演出についての画像データを記憶する。
【0058】
(画像表示制御手段320)
画像表示制御手段320は、画像データ記憶手段310の記憶する画像データに基づいて、画像表示装置34の画像の表示を制御するものである。換言すると、遊技制御装置100からの信号に基づき、画像データ記憶手段310の記憶する画像データを選択し、この画像データに従って画像表示装置34に画像を表示させるようになっている。
また、本実施の形態では、画像表示制御手段320は、アシストタイム制御手段140からのアシスト実行信号に基づいて、アシスト演出の画像データを選択し、この画像データに従って画像表示装置34に画像を表示させるようになっている。
【0059】
(音声データ記憶手段330)
音声データ記憶手段330は、スピーカ35,45に出力させる音声に関するデータ(音声データ)を記憶する。この音声データは、ROMに格納されており、必要に応じてCPUに出力される。
また、本実施の形態では、音声データ記憶手段330は、「第3リプレイ当選役」に入賞するストップスイッチ54の操作順序を報知するアシスト演出についての音声データを記憶する。
(音声出力制御手段340)
音声出力制御手段340は、音声データ記憶手段330の記憶する音声データに基づいて、スピーカ35,45の音声の出力を制御するものである。換言すると、遊技制御装置100からの信号に基づき、音声データ記憶手段330の記憶する音声データを選択し、この音声データに従ってスピーカ35,45にBGMや効果音を発生させるようになっている。
【0060】
また、本実施の形態では、音声出力制御手段340は、アシストタイム制御手段140からのアシスト実行信号に基づいて、アシスト演出についての音声データを選択し、この音声データに従ってスピーカ35,45に音声を出力させるようになっている。
(ランプ点滅制御手段350)
ランプ点滅制御手段350は、ランプ33の点滅を制御するものである。具体的には、ランプ点滅制御手段350は、遊技制御装置100からの信号に基づき、複数の点滅パターンから1つ選択し、この点滅パターンに従ってランプ33を点滅させるようになっている。
(スロットマシンSの動作)
次に、本実施の形態に係るスロットマシンSにおける遊技の制御の概略について、図7に示したフローチャートを用いて説明する。
【0061】
ステップ101において、再遊技であるか否かの判断が行われる。そして、再遊技であると判断した場合には、ステップ102に進む。再遊技でないと判断した場合には、ステップ103に進む。
ステップ102において、再遊技ベット処理が行われる。具体的には、前回のゲームでベットされたメダルの枚数、つまり「3」をベット数記憶手段110のベット数に加算する更新が行われる。そして、ステップ104に進む。
ステップ103において、ベット処理が行われる。具体的には、メダルのベットの受け付けを開始し、投入センサー47がメダルを検出すると、ベット数記憶手段110のベット数に「1」を加算する更新が行われる。または、ベットスイッチ51が操作されると、クレジット数を減じるとともに、ベット数記憶手段110のベット数に加算する更新が行われる。そして、メダルのベットの受付を終了して、ステップ104に進む。
【0062】
ステップ104において、スタートスイッチ53の操作の受け付けを開始して、スタートスイッチ53が操作されたか否かの判断が行われる。そして、スタートスイッチ53が操作されたと判断したときには、スタートスイッチ53の操作の受け付けを終了して、ステップ105に進む。スタートスイッチ53が操作されていないと判断したときには、ステップ104に戻る。
ステップ105において、当選抽選手段130による当選抽選処理が行われる。つまり、複数の当選役のいずれに当選かまたはハズレかの抽選が行われる。そして、ステップ106に進む。
【0063】
ステップ106において、回転制御手段150の制御により各回転リール23が回転を開始して、一定の回転速度まで加速する。そして、ステップ107に進む。
ステップ107において、回転時間タイマを40秒にセットして、カウントダウンを開始させる。そして、ステップ108に進む。
ステップ108において、RAMの所定領域に「左中・第3リプレイ当選フラグ」、「左右・第3リプレイ当選フラグ」または「中右・第3リプレイ当選フラグ」を有するか否かの判断が行われる。そして、これらの当選フラグのいずれかを有すると判断した場合には、ステップ109に進む。これらの当選フラグのいずれも有さないと判断した場合には、ステップ112に進む。
【0064】
ステップ109において、実行可能回数カウンタのカウント値が「1」以上であるか否かの判断が、アシストタイム制御手段140により行われる。実行可能回数カウンタのカウント値が「1」以上であると判断した場合には、ステップ110に進む。実行可能回数カウンタのカウント値が「0」であると判断した場合には、ステップ112に進む。
ステップ110において、遊技制御装置100から演出制御装置300へアシスト実行信号が送信される。そして、ステップ112に進む。
ステップ112において、停止制御手段190による停止制御処理が行われる。そして、ステップ113に進む。なお、停止制御処理については、後述する。
【0065】
ステップ113において、入賞判定手段220による入賞判定処理が行われる。つまり、複数の当選役のいずれに入賞か又は入賞なしかの判定が行われる。そして、ステップ114に進む。
ステップ114において、支払制御手段230による支払制御処理が行われる。つまり、入賞の特典としてメダルを支払う当選役について入賞と判定された場合に、当選役に応じた枚数のメダルを支払う制御が行われる。そして、ステップ115に進む。
ステップ115において、遊技移行処理が行われる。そして、ステップ116に進む。なお、遊技移行処理については、後述する。
【0066】
ステップ116において、ゲーム更新処理が行われる。具体的には、遊技制御装置100のRAMの所定領域をクリアすることにより、非シフトフラグの消去、入賞済みのシフトフラグの消去、ベット数記憶手段110のベット数のクリア等がなされる。そして、ゲームを終了する。
次に、本実施の形態におけるステップ112の停止制御処理について、図8に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ201において、RAMの所定領域に「左中・第3リプレイ当選フラグ」、「左右・第3リプレイ当選フラグ」または「中右・第3リプレイ当選フラグ」を有するか否かの判断が行われる。そして、これらの当選フラグのいずれも有さないと判断した場合には、ステップ202に進む。これらの当選フラグのいずれかを有すると判断した場合には、ステップ218に進む。
【0067】
ステップ202において、ストップスイッチ54の操作の受付を開始する。これにより、ストップスイッチ54が操作されてストップ信号が出力されると、対応する回転リール23の停止制御を行うようになる。そして、ステップ203に進む。
ステップ203において、回転時間タイマの計時時間が0秒に達したか否かを判断する。そして、回転時間タイマの計時時間が0秒に達していないと判断した場合には、ステップ204に進む。回転時間タイマの計時時間が0秒に達したと判断した場合には、ステップ216に進む。
ステップ204において、ストップスイッチ54が操作されたか否かの判断が行われる。そして、ストップスイッチ54が操作されたと判断したときには、ステップ205に進む。ストップスイッチ54が操作されていないと判断したときには、ステップ203に戻る。
【0068】
ステップ205において、ストップスイッチ54の操作の受付を終了する。これにより、ストップスイッチ54が操作されてストップ信号が出力されても、対応する回転リール23の停止制御を行わないようになる。そして、ステップ206に進む。
ステップ206において、引き込み可能図柄検出を行い、ステップ207に進む。例えば、左ストップスイッチ54Lが操作されたときに、当該操作時における左回転リール23Lの回転位置を基準に、滑りコマ数「0」ないし「4」の範囲で左回転リール23Lを停止させると仮定して、停止基準位置に停止し得る7個の図柄を検出する。
ステップ207において、引き込み判定を行い、ステップ208に進む。
【0069】
例えば、「左中・第3リプレイ当選フラグ」及び「右・第2リプレイ当選フラグ」が設定されたゲームにおいて、1個目に左ストップスイッチ54Lが操作されて、「第2リプレイ当選役」に入賞させず且つ「第3リプレイ当選役」に入賞させるように、停止制御手段190の停止制御の設定がなされた場合には、滑りコマ数「0」ないし「4」のそれぞれの停止基準位置について、引き込み可能図柄検出で検出した7個の図柄に基づき、有効ライン37毎に「第3リプレイ当選役」に係る図柄が表示されるか否かを判定する。
また、例えば、「中右・第3リプレイ当選フラグ」及び「左・第2リプレイ当選フラグ」が設定されたゲームにおいて、1個目に左ストップスイッチ54Lが操作されて、「第3リプレイ当選役」に入賞させず且つ「第2リプレイ当選役」に入賞させるように、停止制御手段190の停止制御の設定がなされた場合に、2個目または3個目のストップスイッチ54が操作されたときには、滑りコマ数「0」ないし「4」のそれぞれの停止基準位置について、引き込み可能図柄検出で検出した7個の図柄、及び図柄表示窓31に表示された停止中の回転リール23の図柄に基づき、有効ライン37毎に「第2リプレイ当選役」に係る図柄が並ぶか否かを判定する。
【0070】
ステップ208において、左ストップスイッチ54Lの操作であるか否かを判断する。そして、左ストップスイッチ54Lの操作であると判断した場合には、ステップ209に進む。左ストップスイッチ54Lの操作でないと判断した場合、つまり中央ストップスイッチ54Mまたは右ストップスイッチ54Rの操作である場合には、ステップ210に進む。
ステップ209において、チェリー表示判定を行う。そして、ステップ210に進む。
ステップ210において、3個目のストップスイッチ54の操作であるか否かを判断する。そして、3個目のストップスイッチ54の操作であると判断した場合は、ステップ211に進む。3個目のストップスイッチ54の操作でないと判断した場合には、ステップ213に進む。
【0071】
ステップ211において、不当入賞となる停止基準位置を検出して、ステップ212に進む。
例えば、「左中・第3リプレイ当選フラグ」及び「右・第2リプレイ当選フラグ」が設定されたゲームにおいて、「第2リプレイ当選役」に入賞させず且つ「第3リプレイ当選役」に入賞させるように、停止制御手段190の停止制御の設定がなされた場合には、3個目の回転リール23における21の停止基準位置のそれぞれについて、「第3リプレイ当選役」及び「チェリー当選役」以外の当選役に不当入賞となる停止基準位置を検出する。
また、例えば、「中右・第3リプレイ当選フラグ」及び「左・第2リプレイ当選フラグ」が設定されたゲームにおいて、「第3リプレイ当選役」に入賞させず且つ「第2リプレイ当選役」に入賞させるように、停止制御手段190の停止制御の設定がなされた場合には、3個目の回転リール23における21の停止基準位置のそれぞれについて、「第2リプレイ当選役」及び「チェリー当選役」以外の当選役に不当入賞となる停止基準位置を検出する。
【0072】
ステップ212において、蹴飛ばし設定を行い、ステップ213に進む。
例えば、「左中・第3リプレイ当選フラグ」及び「右・第2リプレイ当選フラグ」が設定されたゲームにおいて、「第2リプレイ当選役」に入賞させず且つ「第3リプレイ当選役」に入賞させるように、停止制御手段190の停止制御の設定がなされた場合には、「第3リプレイ当選役」及び「チェリー当選役」以外の当選役に不当入賞となる停止基準位置に回転リール23を停止させないように蹴飛ばし設定を行う。
また、例えば、「中右・第3リプレイ当選フラグ」及び「左・第2リプレイ当選フラグ」が設定されたゲームにおいて、「第3リプレイ当選役」に入賞させず且つ「第2リプレイ当選役」に入賞させるように、停止制御手段190の停止制御の設定がなされた場合には、3個目の回転リール23における21の停止基準位置のそれぞれについて、「第2リプレイ当選役」及び「チェリー当選役」以外の当選役に不当入賞となる停止基準位置に回転リール23を停止させないように蹴飛ばし設定を行う。
【0073】
ステップ213において、1個目または2個目のストップスイッチ54が操作された際には、「引き込み判定」及び/又は「チェリー表示判定」の判定結果、並びにRAMの所定領域における当選フラグの状態に基づき、回転リール23を停止させる滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。また、3個目のストップスイッチが操作された際に、「引き込み判定」及び/又は「チェリー表示判定」の判定結果、並びに「蹴飛ばし設定」に基づき、回転リール23を停止させる滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。そして、ステップ214に進む。
ステップ214において、選択した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後、最初に図柄表示窓31に表示される停止基準位置に停止するように、回転リール23の回転を停止させる。そして、ステップ215に進む。
【0074】
ステップ215において、すべての回転リール23が回転を停止したか否かの判断が行われる。そして、すべての回転リール23が回転を停止したと判断した場合には、停止制御処理を終了する。いずれかの回転リール23が回転していると判断した場合は、ステップ202に戻る。
ステップ216において、ストップスイッチ54の操作の受付を終了する。これにより、ストップスイッチ54が操作されてストップ信号が出力されても、対応する回転リール23の停止制御を行わないようになる。そして、ステップ217に進む。
ステップ217において、自動停止制御手段210による自動停止制御処理が行われる。そして、停止制御処理を終了する。なお、自動停止制御処理については、後述する。
【0075】
ステップ218において、回転時間タイマの計時時間が0秒に達したか否かを判断する。そして、回転時間タイマの計時時間が0秒に達していないと判断した場合には、ステップ219に進む。回転時間タイマの計時時間が0秒に達したと判断した場合には、ステップ216に進む。
ステップ219において、ストップスイッチ54が操作されたか否かの判断が行われる。そして、ストップスイッチ54が操作されたと判断したときには、ステップ220に進む。ストップスイッチ54が操作されていないと判断したときには、ステップ218に戻る。
ステップ220において、ストップスイッチ54の操作の受付を終了する。これにより、ストップスイッチ54が操作されてストップ信号が出力されても、対応する回転リール23の停止制御を行わないようになる。そして、ステップ221に進む。
【0076】
ステップ221において、「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されたか否かの判定が、操作順序判定手段170により行われる。そして、「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序とは異なる操作順序で操作されたと判定した場合には、ステップ222に進む。「第3リプレイ当選役」に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されたと判定した場合には、ステップ223に進む。
ステップ222において、停止制御手段190の停止制御について、「第3リプレイ当選役」に入賞させず且つ「第2リプレイ当選役」に入賞させるように設定する。そして、ステップ222αに進む。
【0077】
ステップ222αにおいて、実行可能回数カウンタのカウント値から「1」を減算する更新を行い、ステップ206に進む。ただし、実行可能回数カウンタのカウント値が「0」である場合には、この更新を行うことなくステップ206に進む。
ステップ223において、停止制御手段190の停止制御について、「第2リプレイ当選役」に入賞させず且つ「第3リプレイ当選役」に入賞させるように設定する。そして、ステップ224に進む。
ステップ224において、実行可能回数カウンタのカウント値が「1」以上であるか否かの判断が、回転継続判断手段180により行われる。実行可能回数カウンタのカウント値が「1」以上であると判断した場合には、ステップ225に進む。実行可能回数カウンタのカウント値が「0」であると判断した場合には、ステップ206に進む。
【0078】
ステップ225において、ストップスイッチ54の操作を取り消す。そして、ステップ226に進む。
ステップ226において、回転時間タイマの計時時間が0秒に達したか否かを判断する。そして、回転時間タイマの計時時間が0秒に達したと判断した場合には、ステップ227に進む。回転時間タイマの計時時間が0秒に達していないと判断した場合には、ステップ226に戻る。
ステップ227において、実行可能回数カウンタのカウント値から「1」を減算する更新を行う。そして、ステップ217に進み、自動停止制御処理が行われて、停止制御処理を終了する。
【0079】
次に、本実施の形態におけるステップ217の自動停止制御処理について、図9に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ301において、左回転リール23Lが回転中であるか否かを判断する。そして、左回転リール23Lが回転中であると判断した場合には、ステップ302に進む。左回転リール23Lが停止中であると判断した場合には、ステップ309に進む。
ステップ302において、左回転リール23Lの引き込み可能図柄検出を行う。そして、ステップ303に進む。
ステップ303において、チェリー表示判定を行う。そして、ステップ304に進む。
【0080】
ステップ304において、中央回転リール23M及び右回転リール23Rが停止中であるか否かを判断する。そして、中央回転リール23M及び右回転リール23Rが停止中であると判断した場合には、ステップ305に進む。いずれか一方または双方の回転リール23が回転中であると判断した場合は、ステップ307に進む。
ステップ305において、左回転リール23Lの入賞位置検出を行う。そして、ステップ306に進む。
ステップ306において、左回転リール23Lの入賞回避設定を行う。そして、ステップ307に進む。
【0081】
ステップ307において、左回転リール23Lの滑りコマ数を選択して、ステップ308に進む。例えば、中央回転リール23M及び右回転リール23Rのいずれか一方または双方が回転中である場合には、「チェリー表示判定」の判定結果に基づき、左回転リール23Lを停止させる滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。また、例えば、中央回転リール23M及び右回転リール23Rが停止中である場合には、「チェリー表示判定」の判定結果、及び「入賞回避設定」に基づき、左回転リール23Lを停止させる滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。
ステップ308において、選択した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後、最初に図柄表示窓31に表示される停止基準位置に停止するように、左回転リール23Lの回転を停止させる。そして、ステップ309に進む。
【0082】
ステップ309において、中央回転リール23Mが回転中であるか否かを判断する。そして、中央回転リール23Mが回転中であると判断した場合には、ステップ310に進む。中央回転リール23Mが停止中であると判断した場合には、ステップ317に進む。
ステップ310において、左回転リール23L及び右回転リール23Rが停止中であるか否かを判断する。そして、いずれか一方または双方の回転リール23が回転中であると判断した場合は、ステップ311に進む。左回転リール23L及び右回転リール23Rが停止中であると判断した場合には、ステップ312に進む。
ステップ311において、中央回転リール23Mの引き込み可能図柄検出を行う。そして、ステップ315に進む。
【0083】
ステップ312において、中央回転リール23Mの入賞位置検出を行う。そして、ステップ313に進む。
ステップ313において、左回転リール23Lの「チェリー」の図柄が有効ライン37に表示されているか否かを判断する。そして、左回転リール23Lの「チェリー」の図柄が有効ライン37に表示されていないと判断した場合には、ステップ314に進む。左回転リール23Lの「チェリー」の図柄が有効ライン37に表示されていると判断した場合には、ステップ320に進む。
ステップ314において、中央回転リール23Mの入賞回避設定を行う。そして、ステップ315に進む。
【0084】
ステップ315において、中央回転リール23Mの滑りコマ数を選択して、ステップ316に進む。例えば、左回転リール23L及び右回転リール23Rのいずれか一方または双方が回転中である場合には、引き込み可能図柄検出で検出した7個の図柄に基づいて、中央回転リール23Mを停止させる滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。また、例えば、左回転リール23L及び右回転リール23Rが停止中である場合には、「入賞回避設定」に基づき、中央回転リール23Mを停止させる滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。
ステップ316において、選択した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後、最初に図柄表示窓31に表示される停止基準位置に停止するように、中央回転リール23Mの回転を停止させる。そして、ステップ317に進む。
【0085】
ステップ317において、右回転リール23Rが回転中であるか否かを判断する。そして、右回転リール23Rが回転中であると判断した場合には、ステップ318に進む。右回転リール23Rが停止中であると判断した場合には、自動停止制御処理を終了する。
ステップ318において、右回転リール23Rの入賞位置検出を行う。そして、ステップ319に進む。
ステップ319において、左回転リール23Lの「チェリー」の図柄が有効ライン37に表示されているか否かを判断する。そして、左回転リール23Lの「チェリー」の図柄が有効ライン37に表示されていると判断した場合には、ステップ320に進む。左回転リール23Lの「チェリー」の図柄が有効ライン37に表示されていないと判断した場合には、ステップ321に進む。
【0086】
ステップ320において、回転時間タイマを40秒にセットして、改めてカウントダウンを開始させる。そして、自動停止制御処理を終了して、停止制御処理のステップ202に戻る。
ステップ321において、右回転リール23Rの入賞回避設定を行う。そして、ステップ322に進む。
ステップ322において、「入賞回避設定」に基づき、右回転リール23Rを停止させる滑りコマ数を「0」ないし「4」の中から1つ選択する。そして、ステップ323に進む。
【0087】
ステップ323において、選択した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後、最初に図柄表示窓31に表示される停止基準位置に停止するように、右回転リール23Rの回転を停止させる。そして、自動停止制御処理を終了する。
次に、ステップ115の遊技移行処理について、図10及び図11に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ401において、BB中であるか否かの判断が行われる。BB中であると判断した場合には、ステップ402に進む。BB中でないと判断した場合には、ステップ404に進む。
【0088】
ステップ402において、BB中に支払われたメダルが320枚を超えたか否かの判断が行われる。そして、BB中に支払われたメダルが320枚を超えたと判断した場合には、ステップ403に進む。BB中に支払われたメダルが320枚を超えていないと判断した場合には、遊技移行処理を終了する。
ステップ403において、BBを終了して、第1RTに移行する。そして、遊技移行処理を終了する。
ステップ404において、RB中であるか否かの判断が行われる。RB中であると判断した場合には、ステップ405に進む。RB中でないと判断した場合には、ステップ407に進む。
【0089】
ステップ405において、RB中に当選役に8回入賞したか、またはRB中に12ゲーム行ったか否かの判断が行われる。そして、RB中に当選役に8回入賞した、またはRB中に12ゲーム行ったと判断した場合には、ステップ406に進む。RB中に当選役に8回入賞しておらず、且つ12ゲーム行っていないと判断した場合には、遊技移行処理を終了する。
ステップ406において、RBを終了して、第1RTに移行する。そして、遊技移行処理を終了する。
ステップ407において、ステップ113の入賞判定結果が「赤セブン当選役の入賞」であるか否かの判断が行われる。そして、入賞判定結果が「赤セブン当選役の入賞」であると判断した場合には、ステップ408に進む。入賞判定結果が「赤セブン当選役の入賞」でないと判断した場合には、ステップ409に進む。
【0090】
ステップ408において、BBに移行する。そして、遊技移行処理を終了する。
ステップ409において、ステップ113の入賞判定結果が「白セブン当選役の入賞」であるか否かの判断が行われる。そして、入賞判定結果が「白セブン当選役の入賞」であると判断した場合には、ステップ410に進む。入賞判定結果が「白セブン当選役の入賞」でないと判断した場合には、遊技移行処理を終了する。
ステップ410において、RBに移行する。そして、遊技移行処理を終了する。
ステップ411において、第2RT中であるか否かの判断が行われる。第2RT中であると判断した場合には、ステップ412に進む。第2RT中でないと判断した場合には、ステップ414に進む。
【0091】
ステップ412において、第2RT中に100ゲーム行ったか否かの判断が行われる。そして、第2RT中に100ゲーム行ったと判断した場合には、ステップ413に進む。第2RT中に100ゲーム行っていないと判断した場合には、ステップ414に進む。
ステップ413において、第2RTを終了して、通常遊技に移行する。そして、ステップ414に進む。
ステップ414において、ステップ113の入賞判定結果が「チェリー当選役の入賞」であるか否かの判断が行われる。そして、入賞判定結果が「チェリー当選役の入賞」であると判断した場合には、ステップ415に進む。入賞判定結果が「チェリー当選役の入賞」でないと判断した場合には、ステップ417に進む。
【0092】
ステップ415において、RAMの所定領域に現在の遊技を記憶しておく。そして、ステップ416に進む。
ステップ416において、SBに移行する。そして、遊技移行処理を終了する。
ステップ417において、RAMの所定領域に「チェリー当選フラグ」を有するか否かの判断が行われる。そして、「チェリー当選フラグ」を有すると判断した場合には、ステップ418に進む。「チェリー当選フラグ」を有さないと判断した場合には、ステップ421に進む。
ステップ418において、第1RT中であるか否かの判断が行われる。第1RT中であると判断した場合には、ステップ419に進む。第1RT中でないと判断した場合には、ステップ421に進む。
【0093】
ステップ419において、第1RTを終了して、通常遊技に移行する。そして、ステップ420に進む。
ステップ420において、実行可能回数カウンタを、通常遊技中にアシスト演出を実行できる回数にセットする。そして、遊技移行処理を終了する。
ステップ421において、ステップ113の入賞判定結果が「第2リプレイ当選役の入賞」であるか否かの判断が行われる。そして、入賞判定結果が「第2リプレイ当選役の入賞」であると判断した場合には、ステップ422に進む。入賞判定結果が「第2リプレイ当選役の入賞」でないと判断した場合には、ステップ423に進む。
【0094】
ステップ422において、通常遊技を終了して、第2RTに移行する。そして、遊技移行処理を終了する。
ステップ423において、ステップ113の入賞判定結果が「第3リプレイ当選役の入賞」であるか否かの判断が行われる。そして、入賞判定結果が「第3リプレイ当選役の入賞」であると判断した場合には、ステップ424に進む。入賞判定結果が「第3リプレイ当選役の入賞」でないと判断した場合には、ステップ425に進む。
ステップ424において、通常遊技を終了して、第3RTに移行する。そして、遊技移行処理を終了する。
【0095】
ステップ425において、SB中であるか否かの判断が行われる。SB中であると判断した場合には、ステップ426に進む。SB中でないと判断した場合には、遊技移行処理を終了する。
ステップ426において、SBを終了して、SBに移行する前にRAMの所定領域に記憶させた遊技に移行する。そして、遊技移行処理を終了する。
以上のように、本実施の形態によれば、アシストタイム中は、第3リプレイ当選役に入賞するストップスイッチ54の操作順序を設定したゲームにおいて、当該操作順序でストップスイッチ54が操作された場合に、各回転リール23が回転を開始してから40秒が経過するまでの間、回転リール23に回転を継続させる。そして、各回転リール23が回転を開始してから40秒が経過したことを契機に、いずれの当選役にも入賞しないように回転中の各回転リール23の回転を自動停止させるようになっている。これにより、アシストタイム中は、第3リプレイ当選役に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されても、第3リプレイ当選役に入賞しなくなるので、第3RTへの移行により遊技者の興を醒ますことを防止できる。
【0096】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形や改良も含むものである。
例えば、アシストタイム中に第3リプレイ当選役に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作された場合に、各回転リール23が回転を開始してから40秒が経過するまでの間、回転継続手段200が回転リール23に回転を継続させたときに、第3リプレイ当選役に入賞するストップスイッチ54の操作順序を1回報知したと見なして、実行可能回数カウンタのカウント値から「1」を減算する更新を行うようにしてもよい。具体的には、上述した実施の形態において、ステップ110とステップ112との間にステップ222αの処理を行い、ステップ222の処理を行った後にステップ222αを飛ばしてステップ206に進ように形成する。これにより、アシストタイム中に第3リプレイ当選役に入賞する操作順序でストップスイッチ54が操作されると、いずれの当選役にも入賞しないように回転中の各回転リール23の回転を自動停止させる替わりに、実行可能回数カウンタのカウント値から「1」を減算する更新を行う。したがって、遊技者は、アシストタイムを早く終了させないために、アシストタイム中に第3リプレイ当選役に入賞する操作順序でストップスイッチ54を操作しないよう緊張感を持って遊技を行うようになることから、遊技の興趣を高めることができる。なお、この実行可能回数カウンタの更新の際に、第3リプレイ当選役に入賞する操作順序でストップスイッチ54を操作したペナルティーとして、カウント値から「2」以上減算するように形成してもよい。これにより、遊技者により一層緊張感を持たせることができ、さらに遊技の興趣を高めることができる。
【0097】
また、上述した実施の形態では、自動停止制御手段210は、回転中の各回転リール23について、最も左に位置する物から順次回転を停止させるが、他の順序で回転を停止させてもよい。また、回転中の各回転リール23について、所定の順序に従って回転を停止させてもよいし、ランダムに回転を停止させてもよい。
また、上述した実施の形態では、回転継続手段200は、1個目のストップスイッチ54の操作を取り消して、回転時間タイマが40秒を計時するまで3個の回転リール23の回転を継続させるが、本発明は、これに限定されるものでない。例えば、1個目のストップスイッチ54の操作時は、停止制御手段190の停止制御により回転リール23を停止させる。そして、2個目のストップスイッチ54の操作時に、回転継続手段200が当該操作を取り消して、回転時間タイマが40秒を計時するまで2個の回転リール23の回転を継続させてもよい。また、例えば、1個目及び2個目のストップスイッチ54の操作時は、停止制御手段190の停止制御により回転リール23を停止させる。そして、3個目のストップスイッチ54の操作時に、回転継続手段200が当該操作を取り消して、回転時間タイマが40秒を計時するまで1個の回転リール23の回転を継続させてもよい。
【0098】
また、上述した実施の形態では、通常遊技中に当選抽選手段130の抽選で「第2リプレイ当選役」及び「第3リプレイ当選役」に重複当選した場合に、「第2リプレイ当選役」に入賞したときには、通常遊技から第2RTに移行し、「第3リプレイ当選役」に入賞したときには、通常遊技から第3RTに移行するが、本発明は、これに限定されるものでない。例えば、BBにおいて当選抽選手段130の抽選で「第2リプレイ当選役」及び「第3リプレイ当選役」に重複当選し得るように形成したスロットマシンにおいて、BB中に当該重複当選した場合に、「第2リプレイ当選役」に入賞したときには、BB中に支払われたメダルが320枚を超えたことを契機にBBから第2RTに移行し、「第3リプレイ当選役」に入賞したときには、BB中に支払われたメダルが320枚を超えたことを契機にBBから第3RTに移行するようにしてもよい。
【0099】
また、上述した実施の形態では、遊技媒体としてメダルを用いるスロットマシンについて説明したが、本発明は、遊技媒体としてパチンコ玉を用いるスロットマシンにも適用することができる。
【符号の説明】
【0100】
S スロットマシン 23 回転リール
53 スタートスイッチ 54 ストップスイッチ
130 当選抽選手段 170 操作順序判定手段
180 回転継続判断手段 190 停止制御手段
200 回転継続手段 210 自動停止制御手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に複数個の図柄が付された複数個の回転リールと、
各回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
各回転リールに対応して設けられ、対応する回転リールの回転を停止させるためのストップスイッチと、
スタートスイッチの操作を契機に、複数の当選役のいずれに当選か又はハズレかの抽選を行う当選抽選手段と、
ストップスイッチの操作を契機に、対応する回転リールの回転位置及び当選抽選手段の抽選結果に基づいて、当該回転リールの停止制御を行う停止制御手段とを備え、
遊技状態には、標準遊技状態と、標準遊技状態よりも遊技者にとって不利な不利遊技状態とがあり、
当選役には、入賞すると不利遊技状態へ移行する不利当選役があり、
当選抽選手段の抽選で不利当選役に当選した場合に、当該ゲームにおいて不利当選役に入賞するストップスイッチの操作順序を設定することがあるスロットマシンであって、
少なくとも一の回転リールについて、各回転リールが回転を開始してから所定時間が経過するまでの間、ストップスイッチが操作されても回転を継続させる回転継続手段と、
各回転リールが回転を開始したゲームにおいて、当該開始から所定時間が経過した際に回転を継続する回転リールが存在する場合に、ストップスイッチの操作によらずに回転中の各回転リールの回転を停止させる自動停止制御手段と、
不利当選役に入賞するストップスイッチの操作順序を設定したゲームにおいて、ストップスイッチの操作を契機に、不利当選役に入賞する操作順序でストップスイッチが操作されたか否かを判定する操作順序判定手段と、
不利当選役に入賞する操作順序でストップスイッチが操作されたと操作順序判定手段により判定されたことを契機に、回転継続手段による回転の継続を行わせるか否かを判断する回転継続判断手段とを備え、
不利当選役に入賞するストップスイッチの操作順序を設定したゲームにおいて、設定とは異なる操作順序でストップスイッチが操作されたと操作順序判定手段により判定された場合に、停止制御手段が不利当選役に入賞しないように停止制御を行い、
不利当選役に入賞するストップスイッチの操作順序を設定したゲームにおいて、当該操作順序でストップスイッチが操作されたと操作順序判定手段により判定された場合に、
回転継続手段による回転の継続を行わないと回転継続判断手段により判断されたときには、停止制御手段が不利当選役に入賞するように停止制御を行い、
回転継続手段による回転の継続を行うと回転継続判断手段により判断されたときには、各回転リールが回転を開始してから所定時間が経過するまでの間、回転継続手段が少なくとも一の回転リールに回転を継続させるとともに、各回転リールが回転を開始してから所定時間が経過したことを契機に、自動停止制御手段がいずれの当選役にも入賞しないように回転中の各回転リールの回転を停止させること特徴とするスロットマシン。
【請求項2】
遊技状態には、標準遊技状態よりも遊技者にとって有利な有利遊技状態があり、
当選役には、入賞すると有利遊技状態へ移行する有利当選役があり、
当選抽選手段の抽選により、有利当選役及び不利当選役に重複当選することがあり、
当選抽選手段の抽選で有利当選役及び不利当選役に重複当選した場合に、当該ゲームにおいて不利当選役に入賞するストップスイッチの操作順序を設定し、
不利当選役に入賞するストップスイッチの操作順序を設定したゲームにおいて、設定とは異なる操作順序でストップスイッチが操作されたと操作順序判定手段により判定された場合に、停止制御手段が不利当選役に入賞しないように且つ有利当選役に入賞し得るように停止制御を行い、
不利当選役に入賞するストップスイッチの操作順序を設定したゲームにおいて、当該操作順序でストップスイッチが操作されたと操作順序判定手段により判定された場合に、回転継続手段による回転の継続を行わないと回転継続判断手段により判断されたときには、停止制御手段が不利当選役に入賞するように且つ有利当選役に入賞しないように停止制御を行うことを特徴とする請求項1に記載のスロットマシン。
【請求項3】
所定条件の充足を契機に、不利当選役に入賞するストップスイッチの操作順序を設定した場合に当該操作順序を報知するアシストタイムを開始し、
不利当選役に入賞するストップスイッチの操作順序を所定回数報知すると、アシストタイムを終了し、
回転継続判断手段は、不利当選役に入賞するストップスイッチの操作順序を設定したゲームにおいて、当該操作順序でストップスイッチが操作されたと操作順序判定手段により判定された場合に、アシストタイム中であるときには回転継続手段による回転の継続を行うと判断し、アシストタイム中でないときには回転継続手段による回転の継続を行わないと判断し、
各回転リールが回転を開始してから所定時間が経過するまでの間、回転継続手段が少なくとも一の回転リールに回転を継続させた場合に、不利当選役に入賞するストップスイッチの操作順序を1回報知したと見なすことを特徴とする請求項1または2に記載のスロットマシン。
【請求項1】
表面に複数個の図柄が付された複数個の回転リールと、
各回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
各回転リールに対応して設けられ、対応する回転リールの回転を停止させるためのストップスイッチと、
スタートスイッチの操作を契機に、複数の当選役のいずれに当選か又はハズレかの抽選を行う当選抽選手段と、
ストップスイッチの操作を契機に、対応する回転リールの回転位置及び当選抽選手段の抽選結果に基づいて、当該回転リールの停止制御を行う停止制御手段とを備え、
遊技状態には、標準遊技状態と、標準遊技状態よりも遊技者にとって不利な不利遊技状態とがあり、
当選役には、入賞すると不利遊技状態へ移行する不利当選役があり、
当選抽選手段の抽選で不利当選役に当選した場合に、当該ゲームにおいて不利当選役に入賞するストップスイッチの操作順序を設定することがあるスロットマシンであって、
少なくとも一の回転リールについて、各回転リールが回転を開始してから所定時間が経過するまでの間、ストップスイッチが操作されても回転を継続させる回転継続手段と、
各回転リールが回転を開始したゲームにおいて、当該開始から所定時間が経過した際に回転を継続する回転リールが存在する場合に、ストップスイッチの操作によらずに回転中の各回転リールの回転を停止させる自動停止制御手段と、
不利当選役に入賞するストップスイッチの操作順序を設定したゲームにおいて、ストップスイッチの操作を契機に、不利当選役に入賞する操作順序でストップスイッチが操作されたか否かを判定する操作順序判定手段と、
不利当選役に入賞する操作順序でストップスイッチが操作されたと操作順序判定手段により判定されたことを契機に、回転継続手段による回転の継続を行わせるか否かを判断する回転継続判断手段とを備え、
不利当選役に入賞するストップスイッチの操作順序を設定したゲームにおいて、設定とは異なる操作順序でストップスイッチが操作されたと操作順序判定手段により判定された場合に、停止制御手段が不利当選役に入賞しないように停止制御を行い、
不利当選役に入賞するストップスイッチの操作順序を設定したゲームにおいて、当該操作順序でストップスイッチが操作されたと操作順序判定手段により判定された場合に、
回転継続手段による回転の継続を行わないと回転継続判断手段により判断されたときには、停止制御手段が不利当選役に入賞するように停止制御を行い、
回転継続手段による回転の継続を行うと回転継続判断手段により判断されたときには、各回転リールが回転を開始してから所定時間が経過するまでの間、回転継続手段が少なくとも一の回転リールに回転を継続させるとともに、各回転リールが回転を開始してから所定時間が経過したことを契機に、自動停止制御手段がいずれの当選役にも入賞しないように回転中の各回転リールの回転を停止させること特徴とするスロットマシン。
【請求項2】
遊技状態には、標準遊技状態よりも遊技者にとって有利な有利遊技状態があり、
当選役には、入賞すると有利遊技状態へ移行する有利当選役があり、
当選抽選手段の抽選により、有利当選役及び不利当選役に重複当選することがあり、
当選抽選手段の抽選で有利当選役及び不利当選役に重複当選した場合に、当該ゲームにおいて不利当選役に入賞するストップスイッチの操作順序を設定し、
不利当選役に入賞するストップスイッチの操作順序を設定したゲームにおいて、設定とは異なる操作順序でストップスイッチが操作されたと操作順序判定手段により判定された場合に、停止制御手段が不利当選役に入賞しないように且つ有利当選役に入賞し得るように停止制御を行い、
不利当選役に入賞するストップスイッチの操作順序を設定したゲームにおいて、当該操作順序でストップスイッチが操作されたと操作順序判定手段により判定された場合に、回転継続手段による回転の継続を行わないと回転継続判断手段により判断されたときには、停止制御手段が不利当選役に入賞するように且つ有利当選役に入賞しないように停止制御を行うことを特徴とする請求項1に記載のスロットマシン。
【請求項3】
所定条件の充足を契機に、不利当選役に入賞するストップスイッチの操作順序を設定した場合に当該操作順序を報知するアシストタイムを開始し、
不利当選役に入賞するストップスイッチの操作順序を所定回数報知すると、アシストタイムを終了し、
回転継続判断手段は、不利当選役に入賞するストップスイッチの操作順序を設定したゲームにおいて、当該操作順序でストップスイッチが操作されたと操作順序判定手段により判定された場合に、アシストタイム中であるときには回転継続手段による回転の継続を行うと判断し、アシストタイム中でないときには回転継続手段による回転の継続を行わないと判断し、
各回転リールが回転を開始してから所定時間が経過するまでの間、回転継続手段が少なくとも一の回転リールに回転を継続させた場合に、不利当選役に入賞するストップスイッチの操作順序を1回報知したと見なすことを特徴とする請求項1または2に記載のスロットマシン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−62428(P2011−62428A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−217355(P2009−217355)
【出願日】平成21年9月18日(2009.9.18)
【出願人】(390031772)株式会社オリンピア (2,719)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月18日(2009.9.18)
【出願人】(390031772)株式会社オリンピア (2,719)
【Fターム(参考)】
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