説明

ズームレンズ及びそれを有する撮像装置

【課題】焦点距離変換光学系の光路中への挿着前後において、ホワイトシェーディングが少なく、良好なるカラー画像が容易に得られるズームレンズを得る。
【解決手段】物体側から像側へ順に、ズーミングに際して不動の正の屈折力の第1レンズ群F、ズーミングに際して移動する負の屈折力の第2レンズ群V、ズーミングに際して移動する負の屈折力の第3レンズ群C、通過光量を調整する開口絞りSP、ズーミングに際して不動の正の屈折力の第4レンズ群Rより構成されるズームレンズにおいて、前記第4レンズ群は第41レンズ群、光路中より着脱可能な焦点距離変換光学系IE、第42レンズ群より構成され、前記第42レンズ群の焦点距離をf42、前記開口絞りから、前記第42レンズ群中の最も物体側のレンズ面までの距離をD、広角端における全系のFナンバーをFnoとするとき、1.04<f42/D<1.25、Fno≦2.0なる条件式を満足する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はズームレンズ及びそれを有する撮像装置に関し、放送用テレビカメラ、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、銀塩写真用カメラ等に好適なものである。
【背景技術】
【0002】
近年、テレビカメラ等の撮像装置の撮像光学系には、高ズーム比でしかも高い光学性能を有したズームレンズが要望されている。高ズーム比化を図る方法として内蔵エクステンダ方式が知られている。内蔵エクステンダ方式では、ズームレンズを構成するズーミングに際して固定のリレー部の一部に焦点距離変換光学系(エクステンダ)を挿着させることにより、全系の焦点距離範囲を長焦点距離側へ変位させている。
【0003】
例えば合焦用の第1レンズ群、変倍用の第2レンズ群、変倍に伴い変動する像面変動補正用の第3レンズ群、焦点距離変換光学系を含む結像用の第4レンズ群(リレー部)より成るズームレンズが知られている(特許文献1、2)。特許文献1、2のズームレンズでは第4レンズ群を物体側から像側へ順に第41群、光路中から挿脱可能な焦点距離変換光学系、第43群から構成している。そして焦点距離変換光学系を光路中に挿着して全系の焦点距離範囲を長焦点距離側へ変位させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−281546号公報
【特許文献2】特開平10−062686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
テレビカメラ等の撮像装置においては、像側に色分解光学系を用いてカラー画像を得ている。画面全体にわたりホワイトシェーディングが少なく、良好なカラー画像を得るには撮像素子に入射する主光線の入射角が画面全体にわたり垂直に近くなるようにすることが重要である。
【0006】
それにはズームレンズを射出瞳の位置が像面からなるべく遠くに位置するような像側テレセントリックとなるように構成することである。このことは、リレー部に焦点距離変換光学系を挿着して全系の焦点距離を長焦点距離側へ変位させるときにも同様である。焦点距離変換光学系をリレー部の光路中へ挿着する前に射出瞳の位置が像面から遠く、テレセントリック性が良くても焦点距離変換光学系を挿着したとき、射出瞳の位置が像面から短くなるとホワイトシェーディングが発生してきて、カラー画像の画質が低下してくる。
【0007】
焦点距離変換光学系のリレー部への挿着前後でホワイトシェーディングの発生が少なく、良好なるカラー画像を得るには、リレー部のレンズ構成を適切に構成することが重要である。またリレー部の小型化を図るためには、全系のFナンバー等を適切に設定することが重要である。
【0008】
本発明は、焦点距離変換光学系の光路中への挿着前後において、ホワイトシェーディングが少なく、良好なるカラー画像が容易に得られるズームレンズ及びそれを有する撮像装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のズームレンズは、物体側から像側へ順に、ズーミングに際して不動の正の屈折力の第1レンズ群、ズーミングに際して移動する負の屈折力の第2レンズ群、ズーミングに際して移動する負の屈折力の第3レンズ群、通過光量を調整する開口絞り、ズーミングに際して不動の正の屈折力の第4レンズ群より構成されるズームレンズにおいて、
前記第4レンズ群は第41レンズ群、光路中より着脱可能な焦点距離変換光学系、第42レンズ群より構成され、前記第42レンズ群の焦点距離をf42、前記開口絞りから、前記第42レンズ群の最も物体側のレンズ面までの距離をD、広角端における全系のFナンバーをFnoとするとき、
1.04<f42/D<1.25
Fno ≦ 2.0
なる条件式を満足することを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、焦点距離変換光学系の光路中への挿着前後において、ホワイトシェーディングが少なく、良好なるカラー画像が容易に得られるズームレンズが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】数値実施例1の広角端での基準状態におけるレンズ断面図
【図2】(A)(B) 数値実施例1の広角端と望遠端における縦収差図
【図3】(A)(B) 数値実施例1において焦点距離変換光学系を光路中に挿入したときの広角端と望遠端における縦収差図
【図4】数値実施例2の広角端での基準状態におけるレンズ断面図
【図5】(A)(B) 数値実施例2の広角端と望遠端における縦収差図
【図6】(A)(B) 数値実施例2において焦点距離変換光学系を光路中に挿入したときの広角端と望遠端における縦収差図
【図7】数値実施例3の広角端での基準状態におけるレンズ断面図
【図8】(A)(B) 数値実施例3の広角端と望遠端における縦収差図
【図9】(A)(B) 数値実施例3において焦点距離変換光学系を光路中に挿入したときの広角端と望遠端における縦収差図
【図10】第4レンズ群の近軸配置に関する模式図
【図11】本発明の撮像装置の概略図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。本発明のズームレンズは、物体側から像側へ順に次のとおりである。ズーミングに際して不動の正の屈折力の第1レンズ群、ズーミングに際して移動する負の屈折力の第2レンズ群、ズーミングに際して移動する(ズーミングに際して変動する像面を補正する)負の屈折力の第3レンズ群を有している。更に通過光量を調整する開口絞りSP、そしてズーミングに際して不動の正の屈折力の第4レンズ群より構成されている。
【0013】
図1は本発明の実施例1の広角端(短焦点距離端)におけるレンズ断面図である。図2(A)、(B)は本発明の実施例1の広角端、望遠端(長焦点距離端)における縦収差図である。図3(A)、(B)は本発明の実施例1の焦点距離変換光学系を光路中に配置したときの広角端、望遠端における縦収差図である。図4は本発明の実施例2の広角端におけるレンズ断面図である。図5(A)、(B)は本発明の実施例2の広角端、望遠端における縦収差図である。図6(A)、(B)は本発明の実施例2の焦点距離変換光学系を光路中に配置したときの広角端、望遠端における縦収差図である。
【0014】
図7は本発明の実施例3の広角端におけるレンズ断面図である。図8(A)、(B)は本発明の実施例3の広角端、望遠端における縦収差図である。図9(A)、(B)は本発明の実施例3の焦点距離変換光学系を光路中に配置したときの広角端、望遠端における縦収差図である。図10はレンズ断面図の第4レンズ群の近軸屈折力配置の説明図である。図11は本発明の撮像装置の要部概略図である。
【0015】
レンズ断面図において、Fはズーミングに際して不動の正の屈折力の第1レンズ群(フォーカスレンズ部)である。第1レンズ群Fは一部の屈折力のあるレンズ群を移動することにより、フォーカスを行っている。LZはズーミングのためのレンズ群を含むズーム部である。ズーム部LZは広角端から望遠端へのズーミングの際に像側へ直線的に移動する負の屈折力の第2レンズ群(バリエータレンズ群)Vを有する。更に変倍に伴う像面位置の変動を補正するために物体側へ非直線的に移動する負の屈折力の第3レンズ群(コンペンセーターレンズ群)Cを有している。第3レンズ群Cは広角端から望遠端へ変倍に際して、第2レンズ群Vの移動に連動して光軸上を移動している。
【0016】
SPは開口絞りであり、第3レンズ群Cの像側に配置されている。Rはズーミングの際に不動であって結像のための正の屈折力の第4レンズ群(リレーレンズ群)である。第4レンズ群Rは第41レンズ群41、光路中から挿脱可能な焦点距離変換光学系IE、第42レンズ群42から構成される。Pは色分解プリズムや光学フィルタであり、硝子ブロックとして示している。IPは像面であり、固体撮像素子(光電変換素子)の撮像面に相当している。
【0017】
縦収差図において、球面収差はe線(実線)、g線(2点鎖線)、C線(1点鎖線)を示している。非点収差はe線のメリディオナル像面M(点線)とサジタル像面S(実線)を示している。倍率色収差はg線(2点鎖線)とC線(1点鎖線)によって表している。FnoはFナンバー、ωは半画角を表す。
【0018】
各実施例において、第4レンズ群Rは第41レンズ群41、光路中より着脱可能な焦点距離変換光学系IE、第42レンズ群42より構成されている。第42レンズ群42の焦点距離をf42とする。開口絞りSPから、第42レンズ群42中の最も物体側のレンズ面までの距離をDとする。広角端における全系のFナンバーをFnoとする。このとき、
1.04<f42/D<1.25 ・・・(1)
Fno ≦ 2.0 ・・・(2)
なる条件式を満足している。
【0019】
条件式(1)は、第4レンズ群R中の第42レンズ群42の屈折力、および、開口絞りSPから第42レンズ群42中の最も物体側のレンズ面までの距離の比を規定している。条件式(1)はズームレンズの射出瞳の像面からの距離の絶対値が大きくなるようにし、色分解光学系を用いてカラー画像を得るときにホワイトシェーディングが発生するのを軽減するためのものである。
【0020】
次に条件式(1)の技術的意味を図を用いて詳述する。図10は、各実施例における第4レンズ群Rの近軸屈折力配置に関する模式図である。図10において、ズームレンズのバックフォーカスをSk、像面Iから射出瞳EPまでの距離をTkとする。このとき、以下の近似式が成立する。
【0021】
【数1】

【0022】
また、射出瞳EPに対する瞳結像光線の傾角αとした場合、下記条件式が成り立つ。
【0023】
α=1/Tk ・・・(c)
よって、像面IPから射出瞳EPまでの距離Tkの絶対値を大きくすると、像面Iに対する瞳近軸光線の傾角αを小さくすることができる。このため色分解光学系を用いてカラー画像を得るときにホワイトシェーディングの発生を抑制することができる。したがって、(b)式の右辺の分母要素で条件式(1)である、f42/Dの値を適切な範囲に設定し、(b)式の左辺の距離Tkの絶対値を大きくすることで、ホワイトシェーディングの発生を抑制することができる。
【0024】
条件式(1)の下限を越えると、像面Iから射出瞳までの距離の絶対値が小さくなり、像面Iに対する瞳結像光線の傾角αが大きくなる。この結果、色分解光学系を用いてカラー画像を得るときホワイトシェーディングを軽減するのが困難となる。条件式(1)の上限を越えると、第4レンズ群Rに入射する物体結像光線の入射高さが高くなり、第4レンズ群Rの小型化が困難となる。また、第41レンズ群41と第42レンズ群42との間に焦点距離変換光学系IEを挿入した場合、物体側に位置する射出瞳が、第42レンズ群42の屈折力が小さくなることでより像面Iに近づくため、ホワイトシェーディングの抑制が困難となる。
【0025】
条件式(2)は、広角端における全系のFナンバーに関し、ホワイトシェーディングの発生を抑制し、全系の小型化を達成するためのものである。条件式(2)の上限を越えると、第4レンズ群Rに入射する物体結像光線の入射高さが高くなり、第4レンズ群Rの小型化が困難になる。更に好ましくは条件式(1)の数値範囲を次の如く設定するのが良い。
【0026】
1.05<f42/D<1.20 ・・・(1a)
各実施例では、以上の如く構成することにより良好なる光学性能を得ているが、更に好ましくは次の条件式のうち1以上を満足するのが良い。第41レンズ群41と第42レンズ群42の空気間隔をDIとする。第41レンズ群41は、物体側から像側へ順に、1枚以上の正レンズと、正レンズGrと負レンズとを接合した接合レンズで構成される。このとき接合レンズよりも物体側に配置された正レンズの合成焦点距離をff、正レンズGrの焦点距離をfrとする。接合レンズよりも物体側に配置された正レンズの焦点距離を物体側より順に、ff1、ff2、ff3、ff4、・・・とし、
【0027】
【数2】

【0028】
で表されるものとする。焦点距離変換光学系IEは、最も長い空気間隔を挟んで、物体側に正の屈折力の第IEpレンズ群IEPと、像側に負の屈折力の第IEnレンズ群IEnより構成される。第IEnレンズ群IEnの焦点距離をfienとする。開口絞りSPからIEnレンズ群IEnの最も物体側のレンズ面までの距離をDienとする。このとき、
1.55<f42/DI<1.85 ・・・(3)
1.3 < ff/fr < 1.8 ・・・(4)
0.47 <| fien/ Dien | < 0.60 ・・・(5)
なる条件式のうち1以上を満足するのが良い。
【0029】
条件式(3)は第4レンズ群R中の第42レンズ群42の屈折力、および、第41レンズ群41と第42レンズ群42の空気間隔の比に関する。条件式(3)は色分解光学系を用いてカラー画像を得るとき、ホワイトシェーディングが発生するのを軽減するとともに諸収差の補正を容易にするためのものである。条件式(3)の下限を越えると、射出瞳の像面1からの絶対値が小さくなり、像面に対する瞳結像光線の傾角αが大きくなり、ホワイトシェーディングの発生を抑制するのを軽減するのが困難となる。
【0030】
条件式(3)の上限を越えると、第4レンズ群Rに入射する物体結像光線の入射高さが高くなり、第4レンズ群Rの小型化が困難となる。また、第41レンズ群41と第42レンズ群42の空気間隔が狭くなり、焦点距離変換光学系IEを挿入したときの諸収差を良好に補正することが困難となる。
【0031】
条件式(4)は、色分解光学系を用いてカラー画像を得るときホワイトシェーディングが発生するのを抑制するとともに、広角端において諸収差を良好に補正するためのものである。条件式(4)は後述する数値実施例1、2を対象にする。条件式(4)の上限を越えると、広角側において諸収差、特に球面収差と、色収差の補正が困難となる。条件式(4)の下限を越えると、第41レンズ群41の主点位置が相対的に移動するため、開口絞りSPから、第42レンズ群42までの距離が長くなる。この結果、ホワイトシェーディングの発生を抑制するのが困難となる。また第4レンズ群Rのレンズ全長が増大するので良くない。
【0032】
条件式(5)は焦点距離変換光学系IEの中で像側に配置される第IEnレンズ群IEnの屈折力と、開口絞りSPから第IEn群IEn中の最も物体側のレンズ面までの距離の比を規定する。条件式(5)は焦点距離変換光学系IEを第41レンズ群41と第42レンズ群42との間に挿入配置し、全系の焦点距離を長い方へ変位させたときホワイトシェーディングの発生を抑制するためのものである。
【0033】
条件式(5)の下限を越えると、焦点距離変換光学系IEの第4レンズ群R中への挿入時の射出瞳の像面からの距離の絶対値が小さくなり、像面に対する瞳結像光線の傾角αが大きくなる。このためホワイトシェーディングの発生の抑制が困難となる。条件式(5)の上限を越えると、焦点距離変換光学系IEを第4レンズ群R中への挿入したときの焦点距離変換倍率を大きくすることが困難となる。更に好ましくは条件式(4)乃至条件式(5)の数値範囲を次の如く設定するのが良い。
【0034】
1.58<f42/DI<1.80 ・・・(3a)
1.40 < ff/fr < 1.75 ・・・(4a)
0.50 <| fien/ Dien | < 0.58 ・・・(5a)
各実施例において好ましくは第41レンズ群41は、1以上の負レンズと2以上の正レンズを有するのが良い。これによれば、広角端のFナンバーが2.0より明るく、広角端の諸収差を良好に補正するのが容易になる。特に負レンズと正レンズを適切な枚数有することで、色収差を良好に補正しつつ、広角端において諸収差を適切に補正することが容易になる。この他第41レンズ群41は、物体側から像側へ順に、1以上の正レンズ、正レンズと負レンズの接合レンズ、1以上の正レンズより構成されるのが良い。
【0035】
第41レンズ群41が負レンズと正レンズを適切な数有することで、広角端において諸収差を適切に補正することが容易になる。また、像側に1枚以上の正レンズを有するため、第41レンズ群41の主点位置が相対的に像側に移動し、開口絞りSPから第42レンズ群42までの距離を短くすることができ、色分解光学系を用いたときにホワイトシェーディングの発生の抑制が容易になる。
【0036】
以上のように各実施例によれば、焦点距離変換光学系を着脱可能な空気間隔を有し、射出瞳の像面からの距離の絶対値が大きく色分解光学系を用いてカラー画像を得るときホワイトシェーディングを抑制することができる。
【0037】
次に各実施例のレンズ構成について説明する。図1の実施例1において、Fは正の屈折力の第1レンズ群である。1aは、第1レンズ群F内の最も物体側に配置された、ズーミング及びフォーカスに際して固定の部分系である。1bは、第1レンズ群F内の、フォーカスに際して移動する正の屈折力の部分系である。Vは変倍用の負の屈折力の第2レンズ群である。第2レンズ群Vは光軸上を像面側へ単調に移動することにより、広角端から望遠端への変倍を行っている。Cは負の屈折力の第3レンズ群である。第3レンズ群Cは変倍に伴う像面変動を補正するために広角端から望遠端へのズーミングに際して光軸上を物体側へ非直線的に移動している。
【0038】
第2レンズ群Vと第3レンズ群Cとで変倍系LZを構成している。SPは開口絞りである。Rは結像作用を有する正の屈折力の固定の第4レンズ群(リレー部)である。41は、第4レンズ群R内の焦点距離変換光学系IEより物体側に位置する部分系(第41レンズ群)である。42は、第4レンズ群R内の焦点距離変換光学系IEより像側に位置する部分系(第42レンズ群)である。Pは色分解プリズムや光学フィルタ−等であり、同図ではガラスブロックとして示している。Iは像面であり、撮像素子の撮像面が位置している。
【0039】
IEは焦点距離変換光学系であり、第4レンズ群Rの部分系41と部分系42の間の光路中に挿入することで、ズーム全域にわたって一定の倍率で全系の焦点距離を拡大する。IEp、IEnはそれぞれ、焦点距離変換光学系IE内の最も長い空気間隔を挟んで2つのレンズ群に分けたときの物体側の部分系(第IEpレンズ群)と像側の部分系(第IEnレンズ群)である。
【0040】
次に、本実施例における第4レンズ群Rのレンズ構成について説明する。第4レンズ群R内の物体側の部分系41は、物体側より像側へ順に、正レンズ、正レンズと負レンズとを接合した接合レンズで構成される。部分系42は物体側より像側へ順に、正レンズ、正レンズと負レンズとの接合レンズ、正レンズと負レンズとの接合レンズ、正レンズより構成される。尚、本実施例において部分系42のみを他のレンズ群と変更することで、画角を維持したままズームレンズの像高を変更し、イメージサイズの異なる撮像装置に装着することもできる。
【0041】
本数値実施例はいずれの条件式(1)〜(5)も満足しており、焦点距離変換光学系を着脱する空間を有し、射出瞳の像面からの距離の絶対値を大きく確保しつつ、Fナンバー2.0より明るい大口径を得ている。更に、広角端と望遠端において諸収差を良好に補正し、高い光学性能を得ている。
【0042】
図4の実施例2において、Fは正の屈折力の第1レンズ群である。1aは、第1レンズ群F内の最も物体側に配置された、ズーミング及びフォーカスに際して固定で負の屈折力の部分系である。1bは、第1レンズ群F内の、フォーカスに際して移動する正の屈折力の部分系である。1cは、第1レンズ群F内の、ズーミング及びフォーカスに際して固定の正の屈折力の部分系である。Vは変倍用の負の屈折力の第2レンズ群である。第2レンズ群Vは光軸上を像面側へ単調に移動することにより、広角端から望遠端への変倍を行っている。Cは負の屈折力の第3レンズ群である。第3レンズ群Cは変倍に伴う像面変動を補正するために広角端から望遠端へのズーミングに際して光軸上を物体側へ非直線的に移動している。
【0043】
第2レンズ群Vと第3レンズ群Cとで変倍系LZを構成している。SPは開口絞りである。Rは結像作用を有する正の屈折力の固定の第4レンズ群である。41は、第4レンズ群R内の焦点距離変換光学系IE群より物体側に位置する部分系(第41レンズ群)である。42は、第4レンズ群R内の焦点距離変換光学系IEより像側に位置する部分系(第42レンズ群)である。Pは色分解プリズムや光学フィルタ−等であり、同図ではガラスブロックとして示している。Iは像面であり、撮像素子の撮像面が位置している。
【0044】
IEは焦点距離変換光学系であり、第4レンズ群Rの部分系41と部分系42の間の光路中に挿入することで、ズーム全域にわたって一定の倍率で全系の焦点距離を拡大する。IEp、IEnはそれぞれ、焦点距離変換光学系IE内の最も長い空気間隔を挟んで2つのレンズ群に分けたときの物体側の部分系(第IEpレンズ群)と像側の部分系(第IEnレンズ群)である。
【0045】
次に、本実施例における第4レンズ群Rのレンズ構成について説明する。第4レンズ群R内の物体側の部分系41は、物体側より像側へ順に、正レンズ、正レンズ、正レンズと負レンズとを接合した接合レンズで構成される。部分系42は物体側より像側へ順に、正レンズ、負レンズと正レンズとを接合した接合レンズ、正レンズと負レンズとを接合した接合レンズ、正レンズより構成される。尚、本実施例において、部分系42のみを他のレンズ群と変更することで、画角を維持したままズームレンズの像高を変更し、イメージサイズの異なる撮像装置に装着することもできる。
【0046】
図7の実施例3において、Fは正の屈折力の第1レンズ群である。1aは、第1レンズ群F内の最も物体側に配置された、ズーミング及びフォーカスに際して固定の部分系である。1bは、第1レンズ群F内の、フォーカスに際して移動する正の屈折力の部分系である。Vは変倍用の負の屈折力の第2レンズ群である。第2レンズ群Vは光軸上を像面側へ単調に移動させることにより、広角端から望遠端への変倍を行っている。Cは負の屈折力の第3レンズ群である。第3レンズ群Cは変倍に伴う像面変動を補正するために広角端から望遠端へのズーミングに際して光軸上を物体側へ非直線的に移動している。
【0047】
第2レンズ群Vと第3レンズ群Cとで変倍系LZを構成している。SPは開口絞りである。Rは結像作用を有する正の屈折力の固定の第4レンズ群である。41は、第4レンズ群R内の焦点距離変換光学系IE群より物体側に位置する部分系(第41レンズ群)である。42は、第4レンズ群R内の焦点距離変換光学系IEより像側の部分系(第42レンズ群)である。Pは色分解プリズムや光学フィルター等であり、同図ではガラスブロックとして示している。
【0048】
Iは像面であり、撮像素子の撮像面が位置している。IEはエクステンダーとしての焦点距離変換光学系第4レンズ群Rの部分系41と部分系42の間の光路中に挿入することで、ズーム全域にわたって一定の倍率で全系の焦点距離を拡大する。IEp、IEnはそれぞれ、焦点距離変換光学系IE内の最も長い空気間隔を挟んで2つのレンズ群に分けたときの物体側の部分系(第IEpレンズ群)と像側(第IEnレンズ群)の部分系である。
【0049】
次に、本実施例における第4レンズ群Rのレンズ構成について説明する。第4レンズ群R内の物体側の部分系41は、物体側より像側へ順に正レンズ、正レンズと負レンズとを接合した接合レンズ、正レンズで構成される。部分系42は物体側から像側へ順に正レンズ、負レンズと正レンズとを接合した接合レンズ、正レンズと負レンズとを接合した接合レンズ、正レンズより構成される。尚、本実施例において部分系42のみを他のレンズ群と変更することで、画角を維持したままズームレンズの像高を変更し、イメージサイズの異なる撮像装置に装着することもできる。
【0050】
以上のように各実施例によれば焦点距離変換光学系を着脱する空間を有し、射出瞳の像面からの距離の絶対値を大きく確保しつつ、Fナンバー2.0より明るい大口径と、広角端と、望遠端において諸収差を良好に補正した高い光学性能を得ている。以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことは云うまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【0051】
以下に本発明の実施例1〜3に対応する数値実施例1〜3を示す。各数値実施例においていずれも、iは物体側からの面の順序を示す。riは物体側より第i番目の面の曲率半径、diは物体側より第i番目と第i+1番目の間隔、ndi、νdiは第i番目の光学部材の屈折率とアッベ数である。BFはバックフォーカスであり、ガラスブロックの最終面からの距離としている。最後の3つの面は、フィルタ等のガラスブロックである。
【0052】
非球面形状は光軸方向にX軸、光軸と垂直方向にH軸、光の進行方向を正とし、Rを近軸曲率半径、kを円錐常数、A3〜A12をそれぞれ非球面係数としたとき、次式で表している。また、「e−Z」は「×10−Z」を意味する。
【0053】
【数3】

【0054】
数値実施例2の第1面は設計上のダミー面である。焦点距離変換光学系の数値実施例も同様に示している。焦点距離変換光学系を第4レンズ群R中に配置するときの第41レンズ群41の最も像側のレンズ面からの距離は次のとおりである。数値実施例1は1.3である。数値実施例2は0.7である。数値実施例3は1.5である。また表1に数値実施例1〜3における各条件式に対応する数値を示す。
【0055】
〈数値実施例1〉

面番号 r d nd νd 有効径
1 -1215.866 2.20 1.84666 23.8 78.50
2 108.711 6.00 75.42
3 142.326 11.66 1.48749 70.2 75.72
4 -195.338 7.29 75.34
5 120.290 9.64 1.58913 61.1 72.26
6 -239.490 0.15 71.68
7 59.619 6.41 1.72916 54.7 62.10
8 131.851 (可変) 60.90
9 181.140 0.75 1.88300 40.8 25.01
10 15.297 4.97 20.66
11 -126.442 5.34 1.80809 22.8 20.43
12 -15.029 0.70 1.88300 40.8 20.16
13 71.177 0.14 19.79
14 25.438 3.12 1.69895 30.1 19.97
15 56.384 (可変) 19.43
16 -30.120 1.70 1.80610 40.9 18.13
17 35.770 3.25 1.84666 23.8 19.93
18 -12743.994 (可変) 20.61
19(絞り) ∞ 3.03 24.51
20 -403.202 4.87 1.62041 60.3 26.54
21 -37.945 0.19 27.67
22 53.552 7.91 1.48749 70.2 28.92
23 -28.176 2.50 1.88300 40.8 28.89
24 -54.394 36.50 29.92
25 -80.496 5.32 1.62588 35.7 27.68
26 -33.779 3.00 28.02
27 716.640 7.38 1.51742 52.4 26.15
28 -24.244 1.20 1.88300 40.8 25.58
29 -92.033 1.10 26.04
30 41.242 6.97 1.49700 81.5 25.91
31 -30.402 1.20 1.88300 40.8 25.40
32 72.269 0.48 25.44
33 43.485 6.20 1.49700 81.5 25.89
34 -38.534 4.00 25.91
35 ∞ 33.00 1.60859 46.4 40.00
36 ∞ 13.20 1.51680 64.2 40.00
37 ∞ (可変) 40.00
像面 ∞

【0056】
各種データ
ズーム比 17.00

広角 望遠
焦点距離 8.50 144.50
Fナンバー 2.00 2.43
画角 32.91 2.18
像高 5.50 5.50
レンズ全長 271.63 271.63
BF 6.78 6.78

d 8 0.75 55.12
d15 57.40 5.68
d18 5.35 2.70
d37 6.78 6.78

入射瞳位置 46.30 523.07
射出瞳位置 542.95 542.95
前側主点位置 54.94 706.52
後側主点位置 -1.72 -137.72

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 73.45 43.35 29.37 1.15
2 9 -15.40 15.01 1.45 -8.65
3 16 -39.10 4.95 -0.05 -2.74
4 19 54.30 138.04 59.13 -121.66

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -116.62
2 3 170.25
3 5 136.75
4 7 143.23
5 9 -18.85
6 11 20.45
7 12 -13.92
8 14 63.16
9 16 -19.94
10 17 41.72
11 20 66.91
12 22 38.98
13 23 -68.91
14 25 88.49
15 27 45.27
16 28 -37.37
17 30 36.28
18 31 -23.96
19 33 42.04
20 35 0.00
21 36 0.00

【0057】
○焦点距離変換光学系

面番号 r d nd νd 有効径
1 35.549 6.43 1.48749 70.2 29.49
2 -70.733 0.20 28.92
3 29.553 6.46 1.48749 70.2 25.44
4 -53.282 0.90 1.72047 34.7 23.58
5 40.710 11.54 21.35
6 -92.573 2.73 1.80809 22.8 15.81
7 -33.670 0.80 1.75500 52.3 15.39
8 21.566 (可変) 14.74

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 49.35
2 3 39.88
3 4 -31.69
4 6 63.49
5 7 -17.23

○焦点距離変換光学系挿入時
広角 望遠
焦点距離 17.00 289.00
Fナンバー 4.00 4.87
画角 17.93 1.09
像高 5.50 5.50
レンズ全長 271.64 271.64
BF 6.80 6.80

入射瞳位置 46.30 523.07
射出瞳位置 -129.92 -129.92
前側主点位置 61.19 201.15
後側主点位置 -10.20 -282.20

【0058】
〈数値実施例2〉

面番号 r d nd νd 有効径
1 ∞ 0.00 107.78
2* 227.195 2.50 1.77250 49.6 87.70
3 33.736 19.76 61.83
4 311.589 1.85 1.75500 52.3 61.28
5 80.391 13.54 58.97
6 -80.728 1.75 1.75500 52.3 58.73
7 -17642.010 1.30 60.74
8 135.169 6.62 1.80518 25.4 63.25
9 -339.711 1.16 63.31
10 328.904 9.40 1.51633 64.1 62.99
11* -74.094 11.86 62.84
12 1211.778 8.57 1.48749 70.2 54.63
13 -67.682 1.65 1.88300 40.8 54.18
14 -126.215 0.20 54.42
15 182.391 1.65 2.00330 28.3 52.89
16 55.727 10.56 1.49700 81.5 52.39
17 -405.898 0.20 53.25
18 130.732 9.01 1.49700 81.5 54.61
19 -91.216 0.20 54.76
20 57.687 7.79 1.62041 60.3 52.65
21 1234.500 (可変) 51.79
22 52.721 0.75 1.88300 40.8 21.51
23 13.435 3.29 18.24
24 67.192 0.75 1.88300 40.8 18.10
25 36.490 2.83 17.67
26 -48.656 4.75 1.80518 25.4 17.46
27 -12.990 0.80 1.88300 40.8 17.55
28 -1003.160 0.20 18.01
29 33.652 2.54 1.68893 31.1 18.31
30 1299.417 (可変) 18.15
31 -26.243 0.75 1.75500 52.3 18.06
32 52.073 2.45 1.80809 22.8 19.53
33 -173.421 (可変) 20.04
34(絞り) ∞ 1.40 24.99
35 -1438.212 3.38 1.58913 61.1 25.86
36 -65.000 0.20 26.68
37 -301.451 3.38 1.51742 52.4 27.18
38 -58.843 0.20 27.77
39 217.057 6.75 1.51823 58.9 28.19
40 -25.621 1.20 1.88300 40.8 28.35
41 -47.529 32.50 29.32
42 34.035 6.83 1.51742 52.4 29.88
43 -82.561 3.15 29.23
44 6835.420 1.20 1.88300 40.8 26.02
45 22.127 7.28 1.51823 58.9 24.26
46 -51.213 0.24 23.91
47 109.444 5.31 1.50127 56.5 22.76
48 -25.177 1.20 1.90366 31.3 21.86
49 -714.092 5.16 21.55
50 105.373 3.62 1.51633 64.1 21.79
51 -57.100 4.00 21.70
52 ∞ 33.00 1.60859 46.4 40.00
53 ∞ 13.20 1.51680 64.2 40.00
54 ∞ (可変) 40.00
像面 ∞

【0059】
非球面データ
第2面
K =-5.42173e+001 A 4= 1.90661e-006 A 6= 3.73103e-011 A 8=-1.91524e-013 A10=-6.77526e-019
A 3=-4.12872e-006 A 5=-1.32181e-008 A 7= 2.42261e-012 A 9= 2.44378e-015

第11面
K =-2.28238e+000 A 4=-2.08837e-007 A 6= 2.96604e-011 A 8= 3.48782e-013 A10=-1.18721e-016
A 3=-6.36724e-007 A 5= 5.61037e-010 A 7=-1.11164e-011 A 9=-3.18271e-016

各種データ
ズーム比 13.00

広角 望遠
焦点距離 4.45 57.85
Fナンバー 2.00 2.80
画角 51.02 5.43
像高 5.50 5.50
レンズ全長 319.06 319.06
BF 5.00 5.00

d21 0.91 44.72
d30 42.27 6.22
d33 9.00 1.24
d54 5.00 5.00

入射瞳位置 34.85 97.66
射出瞳位置 -5166.91 -5166.91
前側主点位置 39.30 154.86
後側主点位置 0.55 -52.85

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 26.80 109.58 47.04 36.94
2 22 -16.80 15.91 0.43 -11.92
3 31 -43.80 3.20 -0.39 -2.18
4 34 47.92 133.20 47.47 -102.39

【0060】
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -51.33
2 4 -143.35
3 6 -106.93
4 8 119.74
5 10 117.62
6 12 131.34
7 13 -166.53
8 15 -79.84
9 16 99.06
10 18 109.27
11 20 96.91
12 22 -20.49
13 24 -90.96
14 26 20.58
15 27 -14.82
16 29 49.73
17 31 -22.91
18 32 49.29
19 35 115.00
20 37 140.00
21 39 44.46
22 40 -64.24
23 42 47.31
24 44 -25.00
25 45 30.74
26 47 41.21
27 48 -28.69
28 50 72.00
29 52 0.00
30 53 0.00

【0061】
○焦点距離変換光学系

面番号 r d nd νd 有効径
1 37.729 6.39 1.49700 81.5 29.41
2 -76.089 0.20 28.87
3 27.941 5.86 1.67790 55.3 25.87
4 -120.567 0.90 1.80518 25.4 24.23
5 31.843 10.93 21.80
6 -123.476 0.99 1.88300 40.8 15.76
7 11.890 3.02 1.80809 22.8 14.68
8 27.642 (可変) 14.34
像面 ∞

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 51.56
2 3 33.86
3 4 -30.92
4 6 -12.17
5 7 23.53

【0062】
○焦点距離変換光学系挿入時

広角 望遠
焦点距離 8.90 115.70
Fナンバー 4.00 5.60
画角 31.72 2.72
像高 5.50 5.50
レンズ全長 319.06 319.06
BF 5.00 5.00

入射瞳位置 34.85 97.66
射出瞳位置 -111.77 -111.77
前側主点位置 43.07 98.71
後側主点位置 -3.90 -110.70

【0063】
〈数値実施例3〉

面番号 r d nd νd 有効径
1 -250.166 1.80 1.74950 35.3 81.87
2 260.314 4.05 80.71
3 634.876 1.80 1.80518 25.4 80.70
4 115.683 16.59 1.60300 65.4 80.23
5 -165.307 7.57 80.35
6 135.131 7.29 1.49700 81.5 77.35
7 -3076.056 0.15 76.82
8 103.281 6.83 1.60300 65.4 72.70
9 634.581 0.15 71.89
10 71.073 5.64 1.77250 49.6 64.72
11 158.452 (可変) 63.61
12* 228.519 0.70 1.88300 40.8 28.60
13 16.094 5.93 23.09
14 -123.223 6.59 1.80518 25.4 22.85
15 -15.129 0.70 1.75500 52.3 22.50
16 30.692 0.68 20.62
17 23.413 5.61 1.60342 38.0 20.75
18 -39.635 0.88 20.17
19 -24.853 0.70 1.83481 42.7 20.12
20 -134.691 (可変) 20.09
21 -28.312 0.70 1.74320 49.3 21.02
22 46.740 2.80 1.84666 23.8 23.02
23 -2634.956 (可変) 23.58
24(絞り) ∞ 1.30 27.17
25 260.557 5.08 1.65844 50.9 28.55
26 -47.039 0.15 29.50
27 2625.907 6.19 1.51633 64.1 30.17
28 -26.855 1.80 1.83400 37.2 30.40
29 -52.511 0.15 31.87
30 227.831 2.84 1.51633 64.1 32.32
31 -207.054 35.20 32.39
32 31.737 7.87 1.51633 64.1 31.75
33 -79.357 0.50 30.94
34 -126.943 1.80 1.88300 40.8 29.93
35 26.148 8.93 1.51742 52.4 28.29
36 -59.290 0.15 28.42
37 63.752 6.37 1.48749 70.2 27.75
38 -32.186 1.80 1.88300 40.8 27.24
39 886.761 0.15 27.18
40 51.628 3.76 1.51823 58.9 27.19
41 -144.464 4.50 26.95
42 ∞ 33.00 1.60859 46.4 40.00
43 ∞ 13.20 1.51633 64.2 40.00
44 ∞ (可変) 40.00
像面 ∞

【0064】
非球面データ
第12面
K = 8.58860e+000 A 4= 7.05382e-006 A 6=-1.80303e-008 A 8= 7.49637e-011 A10=-8.01854e-013 A12= 5.80206e-015
A 3=-4.50041e-007 A 5= 1.66019e-008 A 7=-8.87373e-010 A 9= 1.99340e-011 A11=-1.17115e-013

各種データ
ズーム比 20.00

広角 望遠
焦点距離 8.20 164.00
Fナンバー 1.80 2.66
画角 33.85 1.92
像高 5.50 5.50
レンズ全長 280.18 280.18
BF 7.65 7.65

d11 1.01 53.39
d20 55.23 5.98
d23 4.40 1.28
d44 7.65 7.65

入射瞳位置 50.59 622.13
射出瞳位置 19352.44 19352.44
前側主点位置 58.80 787.52
後側主点位置 -0.55 -156.35

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 71.00 51.87 32.66 0.80
2 12 -13.70 21.79 2.59 -11.43
3 21 -42.20 3.50 -0.07 -1.98
4 24 47.38 134.73 47.49 -104.69

【0065】
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -168.82
2 3 -174.34
3 4 115.01
4 6 259.89
5 8 202.85
6 10 161.49
7 12 -19.52
8 14 20.66
9 15 -13.27
10 17 25.08
11 19 -36.41
12 21 -23.52
13 22 53.74
14 25 60.63
15 27 51.34
16 28 -67.66
17 30 209.77
18 32 44.83
19 34 -24.28
20 35 36.20
21 37 44.70
22 38 -34.94
23 40 73.58
24 42 0.00
25 43 0.00

【0066】
○焦点距離変換光学系

面番号 r d nd νd 有効径
1 31.158 7.98 1.49700 81.5 32.28
2 -80.549 0.20 31.52
3 38.509 6.54 1.49700 81.5 27.70
4 -44.312 0.90 1.90366 31.3 26.00
5 138.652 10.04 24.42
6 -202.983 2.74 1.92286 18.9 17.38
7 -33.198 0.80 1.88300 40.8 16.77
8 22.285 (可変) 15.62
像面 ∞

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 46.17
2 3 42.45
3 4 -36.80
4 6 42.15
5 7 -14.91

【0067】
○焦点距離変換光学系挿入時

広角 望遠
焦点距離 16.40 328.00
Fナンバー 3.60 5.32
画角 18.54 0.96
像高 5.50 5.50
レンズ全長 280.19 280.19
BF 7.66 7.66

入射瞳位置 50.59 622.13
射出瞳位置 -101.86 -101.86
前側主点位置 64.54 -32.21
後側主点位置 -8.74 -320.34

【0068】
【表1】

【0069】
図11は各実施例のズームレンズを撮影光学系として用いた撮像装置(テレビカメラシステム)の概略図である。図11において101は実施例1〜3のいずれかのズームレンズである。124はカメラである。ズームレンズ101はカメラ124に対して着脱可能となっている。125はカメラ124にズームレンズ101を装着することで構成される撮像装置である。
【0070】
ズームレンズ101は第1レンズ群F、変倍部(ズーム部)LZ、結像用の第4レンズ群(リレー部)Rを有している。第1レンズ群Fは合焦用レンズ群が含まれている。変倍部LZは変倍のために光軸上を移動する第2レンズ群と、変倍に伴う像面変動を補正するために光軸上を移動する第3レンズ群が含まれている。SPは開口絞りである。第4レンズ群Rは光路中より挿抜可能な焦点距離変換光学系IEを有している。焦点距離変換光学系IEを光路中に挿脱することで、ズームレンズ101の全系の焦点距離範囲を変位している。
【0071】
114、115は各々第1レンズ群F、変倍部LZを光軸方向に駆動するヘリコイドやカム等の駆動機構である。116、117は駆動機構114、115用のモータ(駆動手段)である。118は開口絞りSPを電動駆動するモータ(駆動手段)である。119〜121は、第1レンズ群Fや変倍部LZの光軸上の位置や、開口絞りSPの絞り径を検出するためのエンコーダやポテンショメータ、あるいはフォトセンサ等の検出器である。
【0072】
カメラ124において、109はカメラ124内の光学フィルタや色分解光学系に相当するガラスブロック、110はズームレンズ101によって形成された被写体像を受光するCCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子(光電変換素子)である。また、111、122はカメラ124及びズームレンズ101の各種の駆動を制御するCPUである。このように、本発明のズームレンズをテレビカメラに適用することにより、高い光学性能を有する撮像装置を実現している。
【符号の説明】
【0073】
F 第1レンズ群 V 第2レンズ群 C 第3レンズ群 R 第4レンズ群
1a 部分系1a 1b 部分系1b 41 部分系41
42 部分系42 IE 焦点距離変換光学系
IEp 部分系IEp IEn 部分系IEn

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から像側へ順に、ズーミングに際して不動の正の屈折力の第1レンズ群、ズーミングに際して移動する負の屈折力の第2レンズ群、ズーミングに際して移動する負の屈折力の第3レンズ群、通過光量を調整する開口絞り、ズーミングに際して不動の正の屈折力の第4レンズ群より構成されるズームレンズにおいて、
前記第4レンズ群は第41レンズ群、光路中より着脱可能な焦点距離変換光学系、第42レンズ群より構成され、前記第42レンズ群の焦点距離をf42、前記開口絞りから、前記第42レンズ群の最も物体側のレンズ面までの距離をD、広角端における全系のFナンバーをFnoとするとき、
1.04<f42/D<1.25
Fno ≦ 2.0
なる条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
【請求項2】
前記第41レンズ群と前記第42レンズ群の空気間隔をDIとするとき、
1.55<f42/DI<1.85
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1のズームレンズ。
【請求項3】
前記第41レンズ群は、1以上の負レンズと2以上の正レンズを有することを特徴とする請求項1又は2のズームレンズ。
【請求項4】
前記第41レンズ群は、物体側から像側へ順に、1以上の正レンズと、正レンズGrと負レンズとを接合した接合レンズで構成され、該接合レンズよりも物体側に配置された正レンズの合成焦点距離をff、前記正レンズGrの焦点距離をfr、前記接合レンズよりも物体側に配置された正レンズの焦点距離を物体側より順にff1、ff2、ff3、ff4、・・・とし、
【数1】

とするとき、
1.3 < ff/fr < 1.8
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項のズームレンズ。
【請求項5】
前記第41レンズ群は、物体側から像側へ順に、1以上の正レンズ、正レンズと負レンズの接合レンズ、1以上の正レンズより構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項のズームレンズ。
【請求項6】
前記焦点距離変換光学系は、最も長い空気間隔を挟んで、物体側に正の屈折力の第IEpレンズ群と、像側に負の屈折力の第IEnレンズ群より構成され、前記第IEnレンズ群の焦点距離をfien、前記焦点距離変換光学系が光路中に配置されたとき、前記開口絞りから前記IEnレンズ群の最も物体側のレンズ面までの距離をDienとするとき、
0.47 <| fien/ Dien | < 0.60
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項のズームレンズ。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載のズームレンズと前記ズームレンズによって形成された像を受光する固体撮像素子を有することを特徴とする撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−185272(P2012−185272A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−47422(P2011−47422)
【出願日】平成23年3月4日(2011.3.4)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】