説明

ターボコンパウンドシステム用の排ガス利用タービン

本発明は、特に自動車の、ターボコンパウンドシステム用の排ガス利用タービンに関するものであって、
−タービン軸を有し、前記タービン軸が、排ガスエネルギを駆動出力に変換するために、その第1の端部に、あるいは第1の端部の領域内に、内燃機関の排ガス流を供給するための回転ホィールを支持し;かつ
−前記タービン軸が、駆動出力をクランク軸へ伝達するために、その第2の端部にピニオンを支持しており、前記ピニオンが、内燃機関のクランク軸と駆動結合されるように、結合されている。

本発明は、
−タービン軸が、回転ホィールの領域内でラジアル滑り軸受によって、そしてピニオンの領域内ではラジアル転がり軸受によって軸承されている、
ことを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ターボコンパウンドシステム用の、すなわち、ドライブトレインを駆動するための内燃機関を有する、ドライブトレイン内、特に車両ドライブトレイン内のシステム用の、排ガス利用タービンに関するものであって、その内燃機関の排ガス流内に、排ガス利用タービンが配置されている。排ガス利用タービンは、たとえば、ターボチャージャーのタービンの後方の排ガス流内に配置することができ、あるいは付加的に内燃機関に過給するために圧縮器を駆動することができる。
【背景技術】
【0002】
従来技術については、特許文献1、特許文献2および特許文献3が、参照するように指摘される。
【0003】
排ガス利用タービンを用いて、排ガスからエネルギが取り出されて、機械的エネルギないし駆動出力に変換される。これがその後、通常クランク軸として形成されている、内燃機関の従動軸を付加的に駆動するために用いられる。
【0004】
ターボコンパウンドシステム内の排ガス利用タービンの寸法とプロフィール形態に基づいて、タービンホィールとも称される、その回転ホィールは、70、000回転/分までの回転数で、あるいは個別場合においては、それ以上で駆動される。この極端に高い回転数に基づいて、タービン軸(従来はこの上に排ガス利用タービンの回転ホィールが軸承されている)は、滑り軸受のみによって軸承され、その滑り軸受は、通常共通のハウジング内に配置されている。
【0005】
種々のメーカーの既知のターボコンパウンドシステムは、その顧客を満足させるように作動するが、比較実験によって、ターボコンパウンドシステムの効率は、システムの寿命にわたって望ましくないほど低下することが、明らかにされている。この予測されない効率低下の原因は、これまで明らかでなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】ドイツ公開公報DE102005025272A1
【特許文献2】欧州公開公報EP0171882A1
【特許文献3】欧州公開公報EP1197638A2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、ターボコンパウンドシステムの効率がその寿命全体にわたって実質的に一定して高いままであって、確認された望ましくない低下を回避することを可能にする、ターボコンパウンドシステム用の排ガス利用タービンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る課題は、独立請求項の特徴を有するターボコンパウンドシステム用の排ガス利用タービンによって解決される。従属請求項には、本発明の好ましく、かつ特に目的にあった形態が記載されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、だんだんと効率が低下することは、排ガス利用タービンから通常クランク軸として形成されている従動軸へ駆動出力を伝達するために用いられる、排ガス利用タービンと内燃機関の従動軸との間の歯車トランスミッション内に、だんだんと増加するように、個々の歯の最適でない噛合いが生じることによってもたらされる、という認識を基礎としている。発明者は、この最適でない噛合いが、特に、タービン軸上のピニオンとそれに対応づけられた、通常ずっと大きい外径を有する歯車との間の歯合する領域内で発生することを、確認した。噛合いにおけるこの欠陥位置によって、特に歯が互いにひっかかって動かなくなることがある。その理由は、ピニオンの歯が早期に摩耗することであるので、その歯はもはや、歯車の歯と最適に歯合しない。この摩耗は、また、発明者の認識によれば、タービン軸動特性に基づく力とピニオンに作用する歯切り力が好ましくないように重畳されることに起因する。ピニオンの歯は、歯車の歯に比較して、より激しくこの摩耗を受ける。というのは、ピニオンは、歯車よりずっと小さい外径を有しており、従ってピニオンの個々の歯に関してその歯は、歯車の個々の歯がピニオンの歯に接して転動するよりもずっと頻繁に、歯車の歯に接して転動するからである。
【0010】
タービン軸動特性に基づく力と歯切り力の重畳は、ピニオンに対応づけられている軸方向の端部におけるタービン軸の変位をもたらす。その反対側の端部においても、タービン軸の同様の変位が生じることがある。この望ましくない変位を回避するために、本発明によれば、タービン軸は、駆動中の回転数が高いにもかかわらず、ピニオンの領域内でラジアル転がり軸受によって軸承されており、それに対して排ガス利用タービンの回転ホィールの領域内では、ラジアル滑り軸受によって軸承されている。ラジアル転がり軸受内の径方向のあそびは、ラジアル滑り軸受内よりも小さい。
【0011】
本発明の代替的な実施形態によれば、タービン軸は、回転ホィールの領域内で浮遊ブッシュによってハウジング内に軸承されており、その浮遊ブッシュは、ハウジングに対して外側のオイルで満たされた軸受間隙を形成し、タービン軸に対して内側のオイルで満たされた軸受間隙を形成しており、ハウジングとタービン軸に対して回転可能であって、さらに、タービン軸はピニオンの領域内では、単純な滑り軸受、従ってラジアル方向においてタービン軸とハウジングとの間に唯一のオイルで満たされた軸受間隙を形成する滑り軸受、によって軸承されている。その場合にハウジングは同一の構成部品とすることができ、その中でタービン軸も回転ホィールの領域内で軸承されている。しかしその代わりに、ここでは他のハウジングと称される、別体の構成部品を設けることもできる。
【0012】
本発明の第3の実施形態によれば、回転ホィールの領域内の軸受は、ピニオンの領域内の軸受から、同様に少なくとも1つのオイルで満たされた軸受間隙だけ異なっている。すなわち回転ホィールの領域内の軸受は、転がり軸受として形成されており、その転がり軸受が滑り軸受によって少なくとも1つのオイルで満たされた軸受間隙をもって包囲され、かつ/またはこの種の滑り軸受を包囲している。それに対してピニオンの領域内の軸受は、単純な転がり軸受として形成されており、すなわちタービン軸とハウジングの間の軸受間隙内に転動体が配置されており、転動体の径方向外側または径方向内側にオイルで満たされただけの他の軸受間隙は設けられていない。
【0013】
好ましい実施形態によれば、特にラジアル−アキシャル−タービンとして形成されている、排ガス利用タービンの回転ホィールを支持するタービン軸は、ピニオンの領域内でアキシャル滑り軸受によって軸承されており、その場合にアキシャル滑り軸受とラジアル滑り軸受は、ラジアル転がり軸受を、特に両側からそれらの間に包囲することができる。その代わりに、あるいはそれに加えて、特にピニオンの領域内で、タービン軸を軸承するために、アキシャル転がり軸受を設けることができ、その場合に唯一の組み合わされたアキシャル−ラジアル−転がり軸受が効果的である。もちろん、アキシャル軸受を、転がり軸受として形成されているか、滑り軸受として形成されているかにかかわらず、他の位置に、たとえば回転ホィールの領域内に、配置することもできる。
【0014】
特に好ましい実施形態を形成するために、タービン軸を軸承するために、唯一のアキシャル軸受が設けられている。さらに、2つのラジアル軸受のみを、特に上述したラジアル転がり軸受と上述したラジアル滑り軸受を、設けることができる。
【0015】
転がり軸受は、従来の転動体材料、特に金属からなる転動体を有することができる。特に好ましくは、転動体は、セラミックから形成されている。
【0016】
優先すべき実施形態によれば、原則的に本発明に基づく仕様においても使用することができるような転動体として、ボールの代わりに、円筒、円錐またはニードルの形状の転動体が、通常転がり軸受のインナーリングとアウターリングの間に、使用される。第1の本発明に基づく実施形態における転がり軸受の軸受摩耗を減少させるために、オイルダンパーを軸受内に内蔵し、ないしは軸受と軸受を収容するハウジングとの間、および/または軸受とタービン軸との間に設けることができる。この種のオイルダンパーは、たとえば、インナーリングまたはアウターリングと一体的に形成することができ、あるいはそれに加えて設けることができ、特にインナーリングあるいはアウターリングに取り付けられている、軸受リングが、タービン軸の径方向に見て、タービン軸とハウジングの間に設けられ、かつ軸受リングとハウジングの間および/または軸受リングとタービン軸の間に潤滑油で満たされた環状間隙が形成されていることによって、形成することができる。環状間隙内へ、特に圧力オイルを投入することができる。オイルの緩衝によって、軸受摩耗を減少させることができ、かつ騒音を緩衝することができる。
【0017】
同様にオイルで満たされた環状間隙を、付加的あるいは代替的に、ラジアル滑り軸受内に、あるいはラジアル滑り軸受に、そこに軸受リングを適切に配置することによって、設けることもできる。軸受リングは、特に円筒の形状を有するが、異なるように形成された形状、たとえば円錐形状または段つきの形状を有することもできる。
【0018】
特に好ましくは、ピニオンは、特にハウジングの外部において、タービン軸の軸方向端部に配置され、特に片持ちで軸承されており、そのハウジングは、種々の軸受を共通に包囲し、あるいはそのハウジング内に、あるいはそのハウジングに、種々の軸受が取り付けられている。タービン軸の他方の軸方向端部に、排ガス利用タービンの回転ホィールを、特に同様に片持ちで、配置することができる。その場合に片持ちの軸承は、軸方向に見て然るべきコンポーネント−ピニオンまたは回転ホィール−の外部に、タービン軸を軸承するため、特に然るべきコンポーネントを軸承するために、他の軸受が設けられていないことを、意味している。その場合にこの明細書の主旨における軸受は、常に、異なる回転数を有する2つの構成部分が互いに対して円運動し、ないしは一方の構成部品が円運動し、他方は固定的に保持されている、すなわち円運動しない、ターボコンパウンドシステム内の支持箇所である。
【0019】
以下、実施例と図面を用いて本発明を例で説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係るターボコンパウンドシステムに従って、排ガス利用タービンと、内燃機関(図示せず)の従動軸と機械的にドライブ結合されたピニオンとの間の、本発明に基づいて形成された第1のドライブ結合を示す断面図である。
【図2】転がり軸受が、組み合わされたアキシャル−ラジアル転がり軸受として形成されている、図1とは異なる実施形態を示す断面図である。
【図3】ラジアル転がり軸受を周方向に包囲する付加的なスクイーズオイルダンパーを有する、図1に基づく実施形態を示す断面図である。
【図4】本発明に基づく第2の考え方の実施形態を示している。
【図5】本発明に基づく第3の考え方の実施形態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1において、排ガス利用タービン1とその、多数のタービンブレード1.2を備えた回転ホィール1.1が見られ、それらタービンホィールは、内燃機関(図示せず)の排ガス流(方向矢印を参照)内に配置されている。見てのとおり、排ガス利用タービン1は、ラジアル−アキシャルタービンとして形成されており、すなわちタービンブレード1.2に排ガスが径方向外側から流れ着き、その後その排ガスがタービンブレードから軸方向に出てゆく(流出)。
【0022】
回転ホィール1.1は、タービン軸2によって支持されており、ないしはそれと一体に形成されている。その場合に排ガス利用タービンの回転ホィール1.1は、タービン軸2の軸方向の端部において、そのタービン軸と面一で終了している。
【0023】
タービン軸2の反対側の第2の端部において、ピニオン3がタービン軸2上に配置されており、ないしはそれによって支持される。ここでは、ピニオン3は、タービン軸2上に取り付けられて、適切な機械的ロックによって、ないしはスペースホルダによって、そこに保持される。代替的に、ピニオン3は、タービン軸2と一体的に形成することもできる。
【0024】
ピニオン3は、歯車11と歯合しており、その歯車は、ハイドロダイナミックカップリング13のポンプホィール12と相対回動不能に結合されている。その場合に歯車11は、ポンプホィール12と一緒にカップリング軸14上に相対軸承されており、すなわち軸とは異なる回転数で回転する。カップリング軸14は、ポンプホィール12と共にハイドロダイナミック作業室16を形成する、ハイドロダイナミックカップリングのタービンホィール15を、相対回動不能に支持している。従ってピニオン3、歯車11、ポンプホィール12を介して駆動出力を流体動力学的にタービンホィール15へ伝達し、そこから相対回動不能に配置されたカップリング軸14を介してカップリング軸ピニオン17によって内燃機関のクランク軸(あるいは一般的に従動軸)へ伝達することができる。
【0025】
ハイドロダイナミックカップリングのポンプホィール12ないしはカップリング軸14の図示の軸承は、タービン軸2の配置ないし軸承の形態に関係なく、特に軸方向に相前後して接続された4つの転がり軸受8を有する、図示の形状で形成することができ、それらの転がり軸受のうち中央の2つは、ダブル軸受にまとめることができる。特に、この軸受配置ないしは一般に、クランク軸14および、ハイドロダイナミックカップリング13の領域内の、特にターボコンパウンドシステム内の、付属の構成部品の軸承は、本発明に従って示される、ラジアル滑り軸受とラジアル転がり軸受による排ガス利用タービンのタービン軸の軸承なしで、形成できることをが、指摘される。
【0026】
図1によれば、タービン軸2は、回転ホィール1.1の領域内でラジアル滑り軸受4によって軸承されており、ピニオン3の領域内では、ラジアル転がり軸受5によって軸承されている。その場合に2つの軸受4、5は、軸方向に見てピニオン3と回転ホィール1.1の間に配置されており、かつタービン軸2を軸承する唯一のラジアル軸受であるので、回転ホィール1.1もピニオン3も、タービン軸2上に片持ちで配置され、ないしは軸承されている。
【0027】
ラジアル転がり軸受5も、ラジアル滑り軸受4も、共通のハウジング7によって周方向に包囲されている。その場合に軸受は、示唆されるように、圧力オイル系19を介して圧力オイルまたは潤滑油(過圧なし)を供給することができる。
【0028】
特に好ましくは、ラジアル滑り軸受4は、いわゆる浮遊ブッシュを有しており、すなわち径方向に見て、潤滑油で満たされた2つの環状間隙が、相前後して配置されている。タービン軸2が受ける動的な力に緩衝作用をもたらすために、一方または両方の環状間隙を圧力オイルで満たすことができる。たとえば、ラジアル滑り軸受4は、特に円筒形状の、軸受リング4.1を有しており、その軸受リングは、タービン軸2の径方向においてタービン軸2とハウジング7の間に配置されており、ハウジング7ないしタービン軸2と共に上述した2つの環状間隙8、9を形成する。
【0029】
それに対して、図示の実施形態において、ラジアル転がり軸受5は、この種の浮遊ブッシュないしスクイーズオイルダンパーを持たない。むしろ、ラジアル転がり軸受5の軸受アウターリング(図示せず)は、直接かつ相対回動不能にハウジング7内に挿入されており、軸受インナーリング(図示せず)は、直接かつ相対回動不能にタービン軸2上に取り付けられている。軸受アウターリングと軸受インナーリングの間に、多数の転動体が配置されているので、軸受アウターリングと軸受インナーリングは、これらの転動体(図示せず)を介して互いに転動する。
【0030】
図1に示す実施例において、タービン軸2は、アキシャル滑り軸受6によって軸方向に保持される。このアキシャル滑り軸受は、ピニオン3の領域内に位置決めされており、図示のように、ハウジング7の外側に取り付けることができ、特に軸受シールド20によって外側からカバーすることができる。ここでは、アキシャル滑り軸受6は、固定位置に、ないしはハウジング7に、取り付けられた軸受リング6.1を有しており、その軸受リングは、それぞれ潤滑油フィルムを介して、タービン軸2上に軸方向の固定位置に取り付けられた2つのスペースホルダに支持される。
【0031】
もちろん、図示の2つのスペースホルダの代わりに、1つまたは3つあるいはそれより多いスペースホルダを設けることも可能である。
【0032】
図2に示す実施形態は、タービン軸2がアキシャル滑り軸受をもたず、ラジアル転がり軸受5が同時にアキシャル軸受機能を有していることによって、図1の実施形態から区別される。そのために、ラジアル転がり軸受5(この場合にアキシャル−ラジアル転がり軸受)は、転動体を介してハウジングおよび/またはタービン軸2の軸方向の突出部に支持することができ、あるいは潤滑油フィルムを介して、たとえばここでも軸受5の軸受リングとタービン軸2上のスペースホルダとの間で支持される。他の実施形態も考えられる。
【0033】
図3に示す実施例は、ラジアル転がり軸受5に、同様にいわゆる浮遊ブッシュが設けられていることによって、図1に示す実施例から区別される。そのために、図示の実施形態において、軸受リング5.1が設けられており、その中にラジアル転がり軸受5のアウターリングを圧入することができる。軸受リング5.1とハウジング7の間に、環状間隙が形成されており、その環状間隙は、潤滑油、たとえば圧力オイルで満たされている。それによって、タービン軸2ないし軸受5へ作用する動的な力の緩衝が得られ、かつ軸受の摩耗を減少させることができる。
【0034】
軸受リング5.1は、たとえば、示唆されるように、サークリップによって軸方向に固定することができ、図に示すラジアル滑り軸受4の軸受リング4.1についても、それは同様である。軸受リング5.1とハウジング7の間の環状間隙10内の圧力オイルは、たとえばここでも、適切に案内するように環状間隙10と接続されている、圧力オイル系19によって提供することができる。
【0035】
その代わりに、あるいはそれに加えて、同様に潤滑油で、あるいは圧力オイルで満たされた環状間隙を、軸受インナーリングとタービン軸2との間にも設けることができる。
【0036】
図1、2および3に示す特徴は、互いに独立して、あるいは図示されない組合せで設けることができる。もちろん、ラジアル滑り軸受4を浮遊ブッシュなしで、すなわちハウジング7とタービン軸2の間の潤滑油で満たされた唯一の環状間隙を有するように、形成することも可能である。他の修正も、考えられる。
【0037】
本発明に基づくターボコンパウンドシステムのタービン軸2は、たとえば70、000回転/分の回転数で、特に20、000、30、000または40、000回転/分を越える最大回転数で、回転する。
【0038】
軸受4、5内の潤滑油ないし圧力オイルで満たされた軸受室ないし環状間隙8、9、10、特にラジアル転がり軸受5内の環状間隙10は、ハウジング7およびそれぞれの軸受リング5.1、4.1に対して、たとえばピーク−ピークシール、迷路シールまたはOリングのような、非接触あるいは接触する軸端部シールによって、密閉して形成することができる。
【0039】
ここでも同様な構成部分が同様の参照符号で示されている、図4に示す実施形態において、タービン軸2は、回転ホィール1.1の領域内で浮遊ブッシュ21によってハウジング22内に軸承されている。ここで浮遊ブッシュ21として示される構成部分は、その機能において、図1に示す軸受リング4.1に相当し、従ってその場合に、図1に示すラジアル滑り軸受4.1は、浮遊ブッシュ軸受と称することもできる。
【0040】
図4において認識されるように、浮遊ブッシュ21は、ハウジング22に対してオイルで満たされた外側の軸受間隙23を形成し、タービン軸2に対してはオイルで満たされた内側の軸受間隙24を形成している。さらに、浮遊ブッシュ21は、ハウジング22に対し、かつタービン軸2に対して相対的に回転可能である。
【0041】
それに対してピニオン3の領域内では、タービン軸2は、単純な滑り軸受25のみによってハウジング22内に(あるいは他の構成部品に)軸承されており、かつタービン軸2とハウジング22ないし他の構成部品との間には、オイルで満たされた唯一の軸受間隙26が、転動体なしで、形成されている。その場合に本発明によれば、タービン軸を軸承するためにピニオン3の領域内に唯一の単純な滑り軸受が設けられていれば十分であって、その場合に軸受は、ピニオン3の、回転ホィール1.1を向いた図示の側か、あるいは回転ホィール1.1とは逆の側に位置決めすることができる。後にさらに説明するように、内燃機関の新空気流内に配置された圧縮器回転ホィールとしての、回転ホィール1.1の実施形態において、異なる実施形態によれば、ピニオン3と並んで複数の滑り軸受、特に正確には2つの滑り軸受を、好ましくは、ピニオン3の各側にそれぞれ1つを、設けることもでき、その場合に滑り軸受は、すべてないし2つが、単純な滑り軸受として形成されており、あるいはそのうちの1つだけ、あるいは複数は(しかしすべてではなく)、単純な滑り軸受として、そして残りは、あるいは残っている1つは、特に浮遊ブッシュ軸受として形成することができる。
【0042】
図4に示す実施形態においても、アキシャル滑り軸受6が、特にこの特殊な場合においては、ピニオン3と並んで単純な滑り軸受25の、回転ホィール1.1とは逆の側に、設けられている。
【0043】
図5は、本発明に基づく第3の考え方を明らかにしている。今回、ピニオン3は片持ちではなく、ピニオン3の隣りの軸受と回転ホィール1.1の隣りの軸受との間に軸承されている。もちろんここでも、ピニオン3を片持ち支持することも可能であり、あるいは逆に、上述した実施形態において、図5に示すように、ピニオン3の片持ちでない軸承も可能である。
【0044】
図5によれば、タービン軸2は、回転ホィール1.1の領域内で転がり軸受27によって軸承されており、その転がり軸受は、オイルで満たされた軸受間隙29をもって滑り軸受28によって包囲されている。滑り軸受28において、転がり軸受27の外側の軸受リングが、向き合ったハウジング22の表面に対して回転する。それに対して、本発明の実施形態に基づく転がり軸受27の外側の軸受リングが固定に保持され、それにもかかわらずオイルで満たされた軸受間隙29によって包囲され、その中に圧力オイルが投入されている場合には、滑り軸受という名称の代わりに、オイルダンパーまたはスクイーズオイルダンパーの概念の方が、より適切であろう。この種のオイルダンパーは、すでに、図3を参照して、ピニオン3の隣りの軸受に関して説明されている。
【0045】
それに対して、図5に示す、タービン軸2の他方の端部の領域内のピニオン3の隣りの軸受は、浮遊ブッシュなしの単純な転がり軸受として形成されており、すなわちこの軸受内には、転動体なしのオイルで満たされた軸受間隙は設けられていない。この単純な転がり軸受は、参照符号30を有している。
【0046】
従って図5における実施形態に基づく2つの軸受27、30は、転がり軸受27としての回転ホィール近傍の軸受が、滑り軸受28を介して軸受間隙29をもってハウジング22(あるいは他の適切な構成部分)内に軸承されており、それに対してピニオン3の隣りの転がり軸受30は、ハウジング22(あるいは他の適切な構成部品)に直接、すなわち滑り軸受を介在させずに、軸承されていることによって、互いに異なっている。
【0047】
図5の表示とは異なり、転がり軸受27が、たとえば浮遊ブッシュ内に軸承されていることによって、転がり軸受27の外側にオイルで満たされた2つの軸受間隙を設けることもでき、その浮遊ブッシュは、転がり軸受27に対してオイルで満たされた第1の軸受間隙を形成し、ハウジング22または他の適切な構成部品に対してオイルで満たされた第2の軸受間隙を形成する。その代わりに、あるいはそれに加えて、転がり軸受27とタービン軸2との間にも、オイルで満たされた2つの軸受間隙、あるいはまたオイルで満たされた唯一の軸受間隙を有するこの種の浮遊ブッシュ軸受を設けることができる。
【0048】
内燃機関の新空気のための圧縮器と、特に堅固な軸を介して直接、ドライブ接続されており、かつ特に排ガスの流れ方向において排ガス利用タービンの前に配置されている、ターボチャージャーシステム(図示せず)において、ここで排ガス利用タービンのために示されている軸承コンセプトは、同様に、かつ特にターボコンパウンドシステムが設けられることに関係なく、適切に形成することができる。
【0049】
本発明は、これまでターボコンパウンドシステムのための排ガス利用タービンを用いて示されているが、ターボコンパウンドシステムまたは、特に自動車のターボチャージャーのためのターボ圧縮器において、同様に適用することができる。このような場合において好ましくはタービン軸は従動軸と称され、回転ホィールは駆動軸と称され、回転ホィールは圧縮器回転ホィールであって、タービン回転ホィールではない。さらに、回転ホィールは、ピニオンを介して駆動軸へ導入される駆動出力によって駆動されて、排ガスエネルギを駆動出力に変換する代わりに、内燃機関へ供給された新空気流を圧縮する。駆動出力は、タービン、特に排ガスタービンによって、あるいは内燃機関のクランク軸によって、提供することができる。排ガスタービンの代わりに、他のガスタービンまたは蒸気タービン、たとえば蒸気循環内の蒸気タービンも考えられ、その場合に蒸気は、特に排ガスエネルギを用いて発生される。その他において、上述した特徴は、ターボ圧縮器の本発明に基づく形態についても同様に当てはまる。これは、特に軸受、特にアキシャル軸受の配置と形態ないしはそれをラジアル転がり軸受内に統合すること、並びに浮遊ブッシュとしての形成についても、当てはまる。しかし、排ガス利用タービンに関して説明した残りの特徴も、ターボチャージャーとして形成する場合に、適用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1.1 タービン軸(2)を有し、前記タービン軸は、排ガスエネルギを駆動出力に変換するために、その第1の端部に、あるいは第1の端部の領域内に、内燃機関の排ガス流を供給するための回転ホィール(1.1)を有し;かつ
1.2 前記タービン軸は、駆動出力をクランク軸へ伝達するために、その第2の端部にピニオン(3)を支持しており、前記ピニオンが、内燃機関のクランク軸と駆動結合されるように形成されている、
特に自動車の、ターボコンパウンドシステム用の排ガス利用タービン(1)において、
1.3 前記タービン軸(2)が、前記回転ホィール(1.1)の領域内で、ラジアル滑り軸受(4)によって軸承され、前記ピニオン(3)の領域内で、ラジアル転がり軸受(5)によって軸承されていることを特徴とするターボコンパウンドシステム用の排ガス利用タービン。
【請求項2】
2.1 タービン軸(2)を有し、前記タービン軸は、排ガスエネルギを駆動出力に変換するために、その第1の端部に、あるいは第1の端部の領域内に、内燃機関の排ガスを供給するための回転ホィール(1.1)を有し;かつ
2.2 前記タービン軸は、駆動出力をクランク軸へ伝達するために、その第2の端部にピニオン(3)を支持しており、前記ピニオンが、内燃機関のクランク軸と駆動結合されるように形成されている、
特に自動車の、ターボコンパウンドシステム用の排ガス利用タービン(1)において、
2.3 前記タービン軸(2)が、前記回転ホィール(1.1)の領域内で浮遊ブッシュ(21)によってハウジング(22)内に軸承されており、前記浮遊ブッシュが、前記ハウジング(22)に対する外側のオイルを満たされた軸受間隙(23)と前記タービン軸(2)に対する内側のオイルを満たされた軸受間隙(24)を形成しており、かつ前記ハウジング(22)と前記タービン軸(2)に対して回転可能であって、かつ
2.4 前記ピニオンの領域内で、唯一の単純な滑り軸受(25)によって軸承されており、前記滑り軸受が、径方向において、前記タービン軸(2)と前記ハウジング(22)または他のハウジングとの間に唯一のオイルで満たされた軸受間隙(26)を形成する、
ことを特徴とするターボコンパウンドシステム用の排ガス利用タービン。
【請求項3】
3.1 タービン軸(2)を有し、前記タービン軸が、排ガスエネルギを駆動出力に変換するために、その第1の端部に、あるいは第1の端部の領域内に、内燃機関の排ガスを供給するための回転ホィール(1.1)を支持しており、かつ
3.2 前記タービン軸が、駆動出力をクランク軸へ供給するために、その第2の端部にピニオン(3)を支持しており、前記ピニオンが、内燃機関のクランク軸と駆動結合されるように、形成されている、
特に自動車の、ターボコンパウンドシステム用の排ガス利用タービン(1)において、
3.3 前記タービン軸(2)が、前記回転ホィール(1.1)の領域内で、転がり軸受(27)によって軸承されており、前記転がり軸受が、滑り軸受(28)あるいはオイルダンパーによってオイルで満たされた軸受間隙(29)をもって包囲され、かつ/またはそれを包囲し;かつ
3.4 前記ピニオン(3)の領域内で、単純な転がり軸受(30)によって軸承されており、前記転がり軸受が、転がり軸受またはオイルダンパーを包囲し、あるいは包囲される、オイルで満たされた軸受間隙を持たない、
ことを特徴とする、ターボコンパウンドシステム用の排ガス利用タービン。
【請求項4】
前記タービン軸(2)が、さらに、前記ピニオン(3)の領域内で、アキシャル滑り軸受(6)によって軸承されており、かつこのアキシャル滑り軸受(6)が、特に、前記タービン軸(2)を軸承する唯一のアキシャル軸受であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のターボコンパウンドシステム用の排ガス利用タービン(1)。
【請求項5】
ラジアル転がり軸受(3)が、前記タービン軸(2)の軸方向において前記アキシャル滑り軸受(6)と前記ラジアル滑り軸受(4)の間に配置されていることを特徴とする請求項1から4に記載のターボコンパウンドシステム用の排ガス利用タービン(1)。
【請求項6】
前記ラジアル転がり軸受(5)が、付加的にアキシャル軸受として形成されており、かつこの軸受が、特に、前記タービン軸(2)を軸承する、唯一のアキシャル軸受であることを特徴とする請求項1に記載のターボコンパウンドシステム用の排ガス利用タービン(1)。
【請求項7】
前記ラジアル滑り軸受(4)が、軸受リング(4.1)、特に円筒リング、を有しており、前記軸受リングが、前記タービン軸(2)の径方向において、前記タービン軸(2)と固定の、すなわち円運動しないハウジング(7)との間に配置されており、かつ、前記軸受リング(4.1)と前記ハウジング(7)の間にも、前記軸受リング(4.1)と前記タービン軸(2)の間にも、それぞれ潤滑油で満たされた環状間隙(8、9)が形成されていることを特徴とする請求項1および請求項4から6のいずれか1項に記載のターボコンパウンドシステム用の排ガス利用タービン(1)。
【請求項8】
前記ラジアル転がり軸受(5)が、軸受リング(5.1)を有し、前記軸受リングが前記タービン軸(2)の径方向において、前記タービン軸(2)と固定のハウジング(7)との間に配置されており、かつ前記軸受リング(5.1)と前記ハウジング(7)の間および/または前記軸受リング(5.1)と前記タービン軸(2)の間に、潤滑油で満たされた環状間隙(10)が形成されており、前記環状間隙内で特に静的な過圧が調節されていることを特徴とする請求項1および請求項4から7のいずれか1項に記載のターボコンパウンドシステム用の排ガス利用タービン(1)。
【請求項9】
前記ラジアル軸受(5)が、インナーリングとそれを包囲するアウターリングを有しており、それらの間に、特に円筒、円錐またはニードルの形状を有する、多数の転動体が挿入されているので、前記インナーリングと前記アウターリングが前記転動体を介して互いに転動し、かつ、前記軸受リング(5.1)が前記インナーリングまたは前記アウターリングと一体的に形成されており、あるいは、特にプレスによって、それらのいずれかに取り付けられていることを特徴とする請求項8に記載のターボコンパウンドシステム用の排ガス利用タービン(1)。
【請求項10】
前記ラジアル転がり軸受(5)が、特に円筒、円錐またはニードルの形状の、多数の転動体を有し、かつ前記転動体が、セラミックから形成されていることを特徴とする請求項1および請求項4から9のいずれか1項に記載のターボコンパウンドシステム用の排ガス利用タービン(1)。
【請求項11】
前記ラジアル軸受(4、5)および特に、前記タービン軸(2)を軸承する、前記アキシャル軸受(5、6)が、共通のハウジング(7)によって包囲され、かつ/または前記ハウジング(7)に取り付けられていることを特徴とする請求項1および請求項4から10のいずれか1項に記載のターボコンパウンドシステム用の排ガス利用タービン(1)。
【請求項12】
前記ピニオン(3)および/または前記回転ホィール(1.1)が、前記タービン軸(2)上に片持ちで、特にそれぞれその軸方向外側の端部に、互いに対置して軸承されていることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載のターボコンパウンドシステム用の排ガス利用タービン(1)。
【請求項13】
前記転がり軸受(27)が、浮遊ブッシュ内に軸承されており、前記浮遊ブッシュが、前記転がり軸受に対して内側のオイルで満たされた軸受間隙を形成し、ハウジング(22)に対して外側のオイルで満たされた軸受間隙を形成し、かつ、前記転がり軸受(27)、特にその外側の軸受リング、に対し、かつ前記ハウジング(22)に対して相対的に回転可能であることを特徴とする請求項3に記載のターボコンパウンドシステム用の排ガス利用タービン(1)。
【請求項14】
14.1 駆動軸を有し、前記駆動軸が、新空気流を圧縮するために、その第1の端部または第1の端部の領域内に、新空気流を内燃機関に対して位置決めするための回転ホィールを支持し、かつ
14.2 前記駆動軸が、駆動出力を回転ホィールへ伝達するために、その第2の端部にピニオンを支持しており、前記ピニオンが、内燃機関のクランク軸またはタービンまたは排ガスタービンと駆動結合されるように、形成されている、
特に自動車の、ターボコンパウンドシステムまたはターボチャージャー用の流れ圧縮器において、
14.3 前記駆動軸が、前記回転ホィールの領域内でラジアル滑り軸受によって、かつピニオンの領域内ではラジアル転がり軸受によって軸承されていることを特徴とするターボコンパウンドシステムまたはターボチャージャー用の流れ圧縮器。
【請求項15】
15.1 駆動軸を有し、前記駆動軸が、新空気流を圧縮するために、その第1の端部に、あるいは第1の端部の領域内に、新空気流を内燃機関に対して位置決めするための回転ホィールを支持し;かつ
15.2 前記駆動軸が、駆動出力を回転ホィールへ伝達するために、その第2の端部にピニオンを支持しており、前記ピニオンが、内燃機関のクランク軸、タービンまたは排ガスタービンと駆動結合されるように形成されている、
特に自動車の、ターボコンパウンドシステムまたはターボチャージャー用の流れ圧縮器において、
15.3 前記駆動軸が、前記回転ホィールの領域内で、浮遊ブッシュによってハウジング内に軸承されており、前記浮遊ブッシュが、前記ハウジングに対して外側のオイルで満たされた軸受間隙を形成し、前記駆動軸に対して内側のオイルで満たされた軸受間隙を形成し、かつ前記ハウジングと前記駆動軸に対して相対的に回転可能であって、かつ
15.4 前記ピニオンの領域内で、少なくとも1つ、あるいは唯一の単純な滑り軸受によって軸承されており、前記滑り軸受が、径方向において、前記駆動軸と前記ハウジングまたは他のハウジングとの間に唯一のオイルで満たされた軸受間隙を形成する、
ことを特徴とする、特に自動車の、ターボコンパウンドシステムまたはターボチャージャー用の流れ圧縮器。
【請求項16】
16.1 駆動軸を有し、前記駆動軸は、新空気流を圧縮するために、その第1の端部に、あるいは第1の端部の領域内に、新空気流を内燃機関に対して位置決めするための回転ホィールを支持しており、かつ
16.2 前記駆動軸は、駆動出力を回転ホィールへ伝達するために、その第2の端部にピニオンを支持しており、前記ピニオンが、内燃機関のクランク軸またはタービンまたは排ガスタービンと駆動結合されるように、形成されている、
特に自動車の、ターボコンパウンドシステムまたはターボチャージャー用の流れ圧縮器において、
16.3 前記駆動軸が、回転ホィールの領域内で、転がり軸受によって軸承されており、前記転がり軸受が滑り軸受またはオイルダンパーによってオイルで満たされた軸受間隙をもって包囲され、かつ/またはそれを包囲し、かつ
16.4 ピニオンの領域内で、単純な転がり軸受によって軸承されており、前記転がり軸受が、滑り軸受またはオイルダンパーの、包囲しあるいは包囲されるオイルで満たされた軸受間隙を有していない、
ことを特徴とするターボコンパウンドシステム用の流れ圧縮器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2013−503283(P2013−503283A)
【公表日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−525899(P2012−525899)
【出願日】平成22年8月6日(2010.8.6)
【国際出願番号】PCT/EP2010/004817
【国際公開番号】WO2011/023282
【国際公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(595013047)フォイト パテント ゲーエムベーハー (22)
【氏名又は名称原語表記】Voith Patent GmbH
【Fターム(参考)】