説明

ディスプレイを有する電子機器

【課題】電子機器の画面上の汚れを自動的に検知し、ユーザに知らせる。
【解決手段】電子機器は、光センサ内蔵LCD30と、光センサ内蔵LCD30の画面上の汚れ(例えば、指紋、埃など)を検知する入力検知部110と、光センサ内蔵LCD30への表示を制御する表示制御部120とを有する。表示制御部120は、汚れが検知された場合、汚れがあることを通知するメッセージを光センサ内蔵LCD30に表示させる。また、汚れがある領域を示す所定の画像を光センサ内蔵LCD30に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、プリンタ、スキャナ、コピー機、ファクシミリ、複合機など、ディスプレイを有する電子機器に関し、特に、ディスプレイの清掃に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶表示装置(LCD)などのディスプレイを備える電子機器では、タッチパネルが使用されている。タッチパネルは、例えば、ディスプレイの画面上に重ねて設けられている。タッチパネルは、例えば、圧力の変化を感知する感圧式、または、静電気による電気信号を感知する静電式の入力検出素子などにより構成される。
【0003】
一方、画面上のタッチパネルが設けられた領域に付着した汚れ(例えば、指紋、埃など)の清掃中に、電子機器の誤動作が起きないようにするため、清掃を開始するための操作が行われた場合に、タッチパネルが操作に反応しないように清掃用の画像を画面に表示させる技術がある(例えば、特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】特開平8−22375号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記のような感圧式や静電式のタッチパネルは、画面上の汚れを検知することができない。
【0006】
そのため、ユーザは、画面上の汚れを見つけて、清掃を行うべきか否かを判断する必要がある。このような作業は、ユーザにとって煩わしい。
【0007】
そこで、本発明は、画面上の汚れを自動的に検知し、ユーザに知らせる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するための装置に係る発明は、光センサ内蔵LCDを有する電子機器であって、前記ディスプレイの画面の汚れを検知する検知手段と、前記ディスプレイへの表示を制御する表示制御手段と、有し、前記表示制御手段は、前記汚れが検知された場合、汚れがあることを通知するメッセージを前記ディスプレイに表示させること、を特徴とする。
【0009】
また、上記の電子機器であって、前記表示制御手段は、前記汚れに対応する領域の範囲が所定値以上である場合に、前記メッセージを表示させること、を特徴としていてもよい。
【0010】
また、上記の電子機器であって、前記表示制御手段は、前記汚れが検知された場合、前記メッセージとともに、当該汚れに対応する領域を示す画像を前記ディスプレイに表示させること、を特徴としていてもよい。
【0011】
また、上記の課題を解決するための装置に係る発明は、光センサ内蔵LCDを有する電子機器であって、前記ディスプレイの画面の汚れを検知する検知手段と、前記ディスプレイへの表示を制御する表示制御手段と、有し、前記表示制御手段は、前記汚れが検知された場合、当該汚れに対応する領域を示す画像を前記ディスプレイに表示させること、を特徴とする。
【0012】
また、上記の電子機器は、通常モードと、清掃通知モードと、を有し、前記検知手段は、前記通常モードが設定されている場合、ユーザの所定の操作を受け付けたときに前記汚れを検知し、前記清掃通知モードが設定されている場合、定期的に前記汚れを検知すること、を特徴としていてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、画面上の汚れを自動的に検知し、ユーザに知らせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0015】
本実施形態では、ディスプレイを有する電子機器として、プリンタを例に挙げて説明する。もちろん、電子機器は、プリンタに限られず、スキャナ、コピー機、ファクシミリ、複合機などであってもよい。
【0016】
図1は、第1の実施形態に係るプリンタ1のハードウェア構成例を示す図である。
【0017】
本図に示すように、プリンタ1は、制御部10、印刷機構部20、光センサ内蔵LCD30を備える。
【0018】
制御部10は、受信した印刷データに応じた内容の印刷を印刷機構部20に実行させる処理、光センサ内蔵LCD30における表示処理、光センサ内蔵LCD30の画面上のユーザの操作や汚れを検知する処理、検知したユーザの操作や汚れに対応する処理などを行うユニットである。
【0019】
制御部10は、CPU11、RAM12、ROM13、通信インタフェース部14、インタフェース部15などを有する。
【0020】
ROM13は、各種のプログラム、データ等が記憶された不揮発性メモリである。RAM12は、ROM13に記憶されているプログラム、データ等がロードされるメモリである。
【0021】
CPU11は、RAM12にロードされたプログラムにしたがって、他のハードウェアを制御し、各種の処理を実行する演算回路である。
【0022】
通信インタフェース部14は、ホストコンピュータ(図示しない)などと通信を行うための回路からなるユニットである。通信インタフェース部14は、CPU11の制御の下で、例えば、ホストコンピュータなどから受信した印刷データをRAM12に転送する処理などを行う。
【0023】
インタフェース部15は、CPU11と印刷機構部20との間、CPU11と光センサ内蔵LCD30との間で、各種のデータを送受信するための回路からなるユニットである。
【0024】
インタフェース部15は、CPU11の制御の下で、例えば、RAM12に記憶された印刷用イメージデータを印刷機構部20に送信する処理、RAM12に記憶された表示用のデータを光センサ内蔵LCD30に送信する処理、光センサ内蔵LCD30から受信した画像データをRAM12に転送する処理などを行う。
【0025】
印刷機構部20は、制御部10の制御の下で、用紙に印刷を行うユニットである。印刷機構部20は、制御部11から供給される信号に基づいて用紙上に印刷を行う印刷エンジン、印刷エンジンに用紙を供給するための給紙装置、印刷が行われた用紙を排出するための排出装置などから構成される。印刷エンジンには、例えば、レーザ方式、インクジェット方式などを用いることができる。
【0026】
光センサ内蔵LCD30は、ユーザとプリンタ1との間の入出力インタフェースとして、プリンタ1の筐体に設けられているユニットである。光センサ内蔵LCD30は、画像の表示処理、画像の読取処理などを行う。光センサ内蔵LCD30は、例えば、液晶パネル、バックライト、制御回路などから構成される。
【0027】
液晶パネルは、各画素を表示する領域(画素領域)がマトリクス状に配置されて構成される。各画素領域は、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色の光を出力するための3つの領域、外部からの光を検出するための領域(光検出領域)などから構成される。
【0028】
RGB各色の領域には、液晶に電圧を印加するための電極、当該電極をスイッチング制御するためのスイッチング素子(例えば、TFT素子)などが設けられている。光検出領域には、光センサ、当該光センサをスイッチング制御するためのスイッチング素子(例えば、TFT素子)などが設けられている。
【0029】
また、液晶パネルは、各画素領域のスイッチング素子などを駆動するための駆動回路、各光センサが光電変換により出力する電気信号を検出する光検出回路などを有する。
【0030】
制御回路は、液晶パネルの駆動回路やバックライトを制御し、制御部10から送られた画像データが画面に適切に表示されるように制御を行う。また、制御回路は、光検出回路から出力される信号に基づいて画像データを生成し、制御部10に出力する。
【0031】
上記のような構成により、光センサ内蔵LCD30は、画面の表面側から入力される光を検知して、電気信号として読み取り、画像データを生成する。この画像データには、画面の表面に接触もしくは接近している物体に対応する領域を示す情報が含まれる。
【0032】
例えば、画面上でタッチ操作(複数箇所の同時タッチ操作、スライド操作などを含む)が行われた場合、ユーザの指が接触している領域を示す情報を含む画像データが出力される。また、例えば、画面に汚れが付着している場合、汚れが付着した領域(汚れ領域)を示す情報を含む画像データが出力される。
【0033】
もちろん、プリンタ1および各種ハードウェアの構成は上記に限られない。プリンタ1は、例えば、ボタンキーなどの各種ハードスイッチを備えていてもよい。
【0034】
図2は、プリンタ1の、汚れ検知処理および表示処理に関する機能構成を示すブロック図である。
【0035】
本図に示すように、プリンタ1は、入力検知部110、表示制御部120、表示情報記憶部130を有する。これらの機能部は、CPU11がROM13からRAM12にロードしたプログラムを実行することにより、制御部10に構築される。
【0036】
入力検知部110は、光センサ内蔵LCD30から出力される画像データを画像認識処理などにより解析し、画面上のユーザのタッチ操作や、画面上の汚れを検知する処理を行う。
【0037】
入力検知部110は、例えば、光センサ内蔵LCD30から出力される画像データを用いて、物体が画面に接触もしくは接近している領域の座標、面積、形状、色、明るさ、接触時間などを特定する。そして、入力検知部110は、例えば、特定したこれらの情報と、予め用意されたユーザのタッチ操作を示す画像データのパターンとを比較することにより、画面上のユーザのタッチ操作を認識する。また、同様の処理で、入力検知部110は、画面上の汚れを認識する。
【0038】
入力検知部110は、上記のようにして検知した、ユーザのタッチ操作を特定する情報、汚れ領域を特定する情報などを、表示制御部120に出力する。また、入力検知部110は、ボタンキーなどの各種ハードスイッチを介して入力されたユーザの操作を受け付け、その操作を特定する情報を、表示制御部120に出力する。
【0039】
表示制御部120は、操作メニュー、画面の清掃を促すメッセージ、汚れ領域を示す画像などを、光センサ内蔵LCD30に表示させる処理を行う。
【0040】
表示制御部120は、入力検知部110を介してユーザのタッチ操作を特定する情報を受け付けた場合、例えば、当該タッチ操作の画面上の位置と、表示されている操作メニューにおける各種のボタン等のメニュー項目の配置とを比較し、操作内容を特定する。そして、操作内容に応じて、表示すべき操作メニューや画像を表示情報記憶部130から取得し、光センサ内蔵LCD30に表示させる。
【0041】
また、表示制御部120は、入力検知部110を介して汚れ領域を特定する情報を受け付けた場合、当該汚れ領域に対応する領域を所定の態様で示した画像を、光センサ内蔵LCD30に表示させる。
【0042】
また、表示制御部120は、汚れ領域が所定の面積以上である場合、所定時間以上同様の位置に存在する場合などに、ユーザに清掃を促す警告メッセージを表示情報記憶部130から取得し、光センサ内蔵LCD30に表示させる。
【0043】
表示情報記憶部130は、操作メニュー、警告メッセージなど表示するための各種の画像データを格納する。
【0044】
図3は、清掃通知モードにおけるプリンタ1の処理を示すフロー図である。本フローは、プリンタ1の起動後、所定の周期で繰り返し実行される。
【0045】
本フローが開始されると、表示制御部120は、プリンタ1の動作モードが清掃通知モードに設定されているか否かを判定する(S100)。
【0046】
ここで、清掃通知モードとは、画面上の汚れを自動的に検出し、汚れが検出された場合に、画面の清掃をユーザに促す通知を行うためのモードである。清掃通知モードは、例えば、光センサ内蔵LCD30の画面に表示された操作メニューの操作により設定される。なお、清掃通知モード以外のモードとして、通常モードと、後述する清掃モードがある。
【0047】
もちろん、通常モードにおいて、ユーザの操作により、清掃通知モードの処理が一回行わるようにしてもよい。
【0048】
清掃通知モードが設定されている場合(S100で「YES」)、表示制御部120は、処理をS110に進める。一方、清掃通知モードが設定されていない、すなわち、通常モードもしくは清掃モードが設定されている場合(S100で「NO」)、本フローを終了する。
【0049】
清掃通知モードが設定されている場合(S100で「YES」)、入力検知部110は、最後のユーザ操作から所定時間が経過したか否かを判定する(S110)。最後のユーザ操作から所定時間が経過したと判定した場合(S110で「YES」)、入力検知部110は、処理をS120に進める。一方、最後のユーザ操作から所定時間が経過していないと判定した場合(S110で「NO」)、判定を継続して行う。
【0050】
ここで、上記の所定時間は、例えば、10秒など、ユーザによる一連のメニュー操作が終了したとみなすことができる時間である。上記のような判定処理により、ユーザがメニュー操作を行っている間に、警告メッセージの表示(S140)が行われないようにすることができる。
【0051】
最後のユーザ操作から所定時間が経過したと判定した場合(S110で「YES」)、入力検知部110は、画面の汚れを検知する(S120)。
【0052】
具体的には、入力検知部110は、光センサ内蔵LCD30から画像データを取得し、物体が画面に接触もしくは接近している領域の座標、面積、形状、色、明るさ、接触時間などを特定する。そして、特定したこれらの情報と、予め用意された汚れ示す画像データのパターンとを比較することにより、画面上の汚れ領域を特定する。また、当該汚れ領域を特定する情報を、表示制御部120に出力する。
【0053】
画面の汚れの検知が行われると(S120)、表示制御部120は、汚れ領域が所定値以上であるか否かを判定する(S130)。
【0054】
具体的には、表示制御部120は、入力検知部110から取得した汚れ領域を特定する情報を用いて、当該汚れ領域の面積が所定値以上(例えば、画面の面積の10%以上)であるか否かを判定する。なお、汚れ領域が画面上の同じ位置に所定時間以上(例えば、1日以上)検知されるか否かを判定するようにしてもよい。
【0055】
汚れ領域が所定値以上であると判定した場合(S130で「YES」)、表示制御部120は、処理をS140に進める。一方、汚れ領域が所定値未満であると判定した場合(S130で「NO」)、本フローを終了する。
【0056】
汚れ領域が所定値以上であると判定した場合(S130で「YES」)、表示制御部120は、警告メッセージを表示する(S140)。
【0057】
具体的には、表示制御部120は、清掃を促す所定の警告メッセージの画像データを表示情報記憶部130から取得し、光センサ内蔵LCD30に表示させる。警告メッセージは、例えば、既に表示されている操作メニューなどの上に重ねて表示される。もちろん、警告メッセージのみが表示されるようにしてもよい。警告メッセージは、例えば、「画面が汚れています。清掃を行ってください。」などと、ユーザに清掃を促すメッセージである。なお、プリンタ1が音声出力装置を備える場合、音声により警告を通知してもよい。
【0058】
警告メッセージが表示されると(S140)、表示制御部120は、警告メッセージの表示の開始から所定時間が経過したか否か、および、ユーザ操作があったか否かを判定する(S150)。
【0059】
具体的には、表示制御部120は、警告メッセージの表示の開始から、例えば、5分が経過したか否かを判定する。また、表示制御部120は、入力検知部110からユーザのタッチ操作を特定する情報を取得し、警告メッセージの表示を消去するための操作が行われたか否かを判定する。もちろん、上記のいずれか一方を判定するようにしてもよい。また、後述する清掃モードを開始するための操作が行われたか否かを判定してもよい。
【0060】
警告メッセージの表示の開始から所定時間が経過したと判定した場合、または、警告メッセージの表示を消去するユーザ操作があったと判定した場合(S150で「YES」)、表示制御部120は、処理をS160に進める。上記以外の場合(S150で「NO」)、判定を継続して行う。
【0061】
警告メッセージの表示の開始から所定時間が経過したと判定した場合、または、警告メッセージの表示を消去するユーザ操作があったと判定した場合(S150で「YES」)、表示制御部120は、警告メッセージの表示を消去する(S160)。その後、本フローを終了する。
【0062】
以上のようにして、清掃通知モードにおいて、画面上の汚れが自動的に検知されるとともに、所定の条件が成立した場合に、警告メッセージが表示される。
【0063】
なお、S110は、実行されなくてもよい。また、S140において、表示制御部120は、後述するS220と同様に、汚れ領域を画面に表示するようにしてもよい。また、S140において、表示制御部120は、通信インタフェース14を介して、警告メッセージを外部のコンピュータに送信して、表示させてもよい。また、汚れ領域を示す情報を併せて送信して、表示させてもよい。
【0064】
図4は、清掃モードにおけるプリンタ1の処理を示すフロー図である。本フローは、プリンタ1の起動後、所定の周期で繰り返し実行される。
【0065】
本フローが開始されると、表示制御部120は、プリンタ1の動作モードが清掃モードに設定されているか否かを判定する(S200)。
【0066】
ここで、清掃モードとは、画面上の汚れをユーザが清掃するためのモードである。清掃モードは、例えば、光センサ内蔵LCD30の画面に表示された操作メニューの操作により設定される。なお、清掃モードは、通常モードもしくは清掃通知モードから切り替えて設定される。また、清掃モードが終了すると、切り替え前の通常モードもしくは清掃通知モードに戻る。
【0067】
清掃モードが設定されている場合(S200で「YES」)、表示制御部120は、処理をS210に進める。一方、清掃モードが設定されていない、すなわち、通常モードもしくは清掃通知モードの場合(S200で「NO」)、本フローを終了する。
【0068】
清掃モードが設定されている場合(S200で「YES」)、S210〜230の処理が所定の周期(例えば、1秒毎)で繰り返される。
【0069】
まず、入力検知部110は、画面の汚れを検知する(S210)。
【0070】
具体的には、入力検知部110は、光センサ内蔵LCD30から画像データを取得し、物体が画面に接触もしくは接近している領域の座標、面積、形状、色、明るさ、接触時間などを特定する。そして、特定したこれらの情報と、予め用意された汚れ示す画像データのパターンとを比較することにより、画面上の汚れ領域を特定する。また、当該汚れ領域を特定する情報を、表示制御部120に出力する。
【0071】
なお、清掃モードが設定されている間、入力検知部110は、画面上のユーザのタッチ操作を認識しないようにする。
【0072】
画面の汚れの検知が行われると(S210)、表示制御部120は、汚れ領域を画面に表示する(S220)。
【0073】
具体的には、表示制御部120は、入力検知部110から取得した汚れ領域を特定する情報を用いて、当該汚れ領域の画面上の座標位置を特定する。それから、清掃用の画像データを表示情報記憶部130から取得し、当該画像データとともに、汚れ領域に対応する領域を所定の態様で、光センサ内蔵LCD30の画面に表示させる。
【0074】
清掃用の画像データは、例えば、白色の1色を画面全体に表示させるためのデータである。また、汚れ領域は、例えば、赤色により表示される。このような表示を行うことにより、ユーザは、汚れがある場所を確認しながら、清掃を行うことができる。
【0075】
汚れ領域が画面に表示されると(S220)、表示制御部120は、清掃モードが終了したか否かを判定する(S230)。
【0076】
具体的には、表示制御部120は、入力検知部110を介して、例えば、光センサ内蔵LCD30の画面上以外に設けられた、ボタンなどのハードスイッチの操作が行われたか否かを判定する。または、清掃モードの開始から所定時間(例えば、1分)が経過したか否かを判定する。
【0077】
清掃モードが終了したと判定した場合(S230で「YES」)、表示制御部120は、本フローを終了する。一方、清掃モードが終了していないと判定した場合(S230で「NO」)、処理をS210に戻す。
【0078】
以上のようにして、清掃モードにおいて、汚れが自動的に検知されるとともに、画面上の汚れが存在する領域を示す画像が表示される。
【0079】
以上、本発明の第1の実施形態について説明した。本実施形態によれば、画面上の汚れを自動的に検知し、ユーザに知らせることができる。
【0080】
すなわち、清掃通知モードにおいて、画面上の汚れが自動的に検知され、所定の条件が成立した場合に、警告メッセージが表示される。このような構成により、ユーザは、画面上の汚れを見つけて清掃を行うべきか否かを判断する必要がなくなり、便宜である。
【0081】
また、清掃モードにおいて、画面上の汚れが自動的に検知され、汚れを示す画像が表示される。このような構成により、ユーザは、画面上の汚れがある領域(清掃を行うべき領域)を認識し易くなり、便宜である。また、清掃が進むに連れて、画面上の汚れを示す画像が変化するので、残された清掃を行うべき領域を認識し易くなり、便宜である。
【0082】
以上、本発明について、例示的な実施形態と関連させて記載した。多くの代替物、修正および変形例が当業者にとって明らかであることは明白である。したがって、上に記載の本発明の実施形態は、本発明の要旨と範囲を例示することを意図し、限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】プリンタ1のハードウェア構成例を示すブロック図。
【図2】プリンタ1の汚れ検知処理および表示処理に関する機能構成を示すブロック図。
【図3】清掃通知モードにおけるプリンタ1の処理を示すフロー図。
【図4】清掃モードにおけるプリンタ1の処理を示すフロー図。
【符号の説明】
【0084】
1:プリンタ、10:制御部、11:CPU、12:RAM、13:ROM、14:通信インタフェース部、15:インタフェース部、20:印刷機構部、30:光センサ内蔵LCD、
110:入力検知部、120:表示制御部、130:表示情報記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光センサ内蔵LCDを有する電子機器であって、
前記ディスプレイの画面の汚れを検知する検知手段と、
前記ディスプレイへの表示を制御する表示制御手段と、有し、
前記表示制御手段は、
前記汚れが検知された場合、汚れがあることを通知するメッセージを前記ディスプレイに表示させること、
を特徴とする電子機器。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器であって、
前記表示制御手段は、
前記汚れに対応する領域の範囲が所定値以上である場合に、前記メッセージを表示させること、
を特徴とする電子機器。
【請求項3】
請求項1または2いずれか一項に記載の電子機器であって、
前記表示制御手段は、
前記汚れが検知された場合、前記メッセージとともに、当該汚れに対応する領域を示す画像を前記ディスプレイに表示させること、
を特徴とする電子機器。
【請求項4】
光センサ内蔵LCDを有する電子機器であって、
前記ディスプレイの画面の汚れを検知する検知手段と、
前記ディスプレイへの表示を制御する表示制御手段と、有し、
前記表示制御手段は、
前記汚れが検知された場合、当該汚れに対応する領域を示す画像を前記ディスプレイに表示させること、
を特徴とする電子機器。
【請求項5】
請求項1〜3いずれか一項に記載の電子機器であって、
通常モードと、清掃通知モードと、を有し、
前記検知手段は、
前記通常モードが設定されている場合、ユーザの所定の操作を受け付けたときに前記汚れを検知し、
前記清掃通知モードが設定されている場合、定期的に前記汚れを検知すること、
を特徴とする電子機器。
【請求項6】
請求1〜5いずれか一項に記載の電子機器は、
プリンタ、スキャナ、コピー機、ファクシミリ、または、複合機であること、
を特徴とする電子機器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2010−33222(P2010−33222A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−193185(P2008−193185)
【出願日】平成20年7月28日(2008.7.28)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】