説明

ナビゲーションシステム、携帯端末装置および携帯端末装置におけるモード制御方法

【課題】通信型のナビゲーションシステムにおいて、携帯端末装置が経路探索サーバと通信できない通信圏外において、経路案内を継続して行うことができるようにする。
【解決手段】経路探索サーバ20は、携帯端末装置30から要求された所定範囲の地図データと、携帯端末装置30から送信された経路探索条件に基づいて出発地から目的地までの経路を探索して得た案内経路を含む案内データとを携帯端末装置30に送り、携帯端末装置30が表示手段に地図および/または案内経路を表示する。携帯端末装置30は、地図を表示するマップモードと、地図を表示することなく案内を表示するターンモードとを含む複数の動作モードを有し、単独で現在位置を測位するGPS測位手段35と、モード切替手段38と、を備え、経路探索サーバ20から地図データを受信できない場合に、モード切替手段38は動作モードをターンモードとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出発地から目的地までの経路探索を行い案内経路のデータを提供するナビゲーションシステムに関するものであり、特に、携帯電話などの携帯端末装置が経路探索サーバと通信して所要の地図データを取得して経路案内を行う通信型のナビゲーションシステムにおいて、携帯端末装置が経路探索サーバと通信できない通信圏外において、経路案内を継続して行うことができるようにしたナビゲーションシステム、携帯端末装置および携帯端末装置におけるモード制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、地図データや道路データを用いて、所望の出発地から目的地までの経路を探索して利用者を案内するナビゲーション装置、ナビゲーションシステムが知られており、このようなナビゲーション装置、ナビゲーションシステムとしては自動車に搭載して運転者に経路を案内するカーナビゲーション装置、携帯電話をナビゲーション端末として利用して経路探索サーバに経路探索要求を送り、その結果を受信して経路案内を受ける通信型のナビゲーションシステムなどが実用化されている。
【0003】
上記カーナビゲーション装置は、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)を利用したものであり、地球上を周回している複数のGPS衛星から送信されるGPS信号をGPSアンテナで受信し、該GPS信号に含まれる衛星位置や時計情報等を解析して位置の特定化を行うものである。該複数のGPS衛星の個数は少なくとも4個以上必要である。GPSの単独測位精度は一般的に10m強であるが、DGPS(Differential GPS:ディファレンシャルGPS)を採用することにより5m以下に向上する。特に、現在は一部の携帯電話にしか搭載されていない測位ユニット、例えば、GPS(Global Positioning System)衛星からの信号を受信して測位するGPS受信機などが、第三世代と称される携帯電話では全ての機種に搭載されるような趨勢にある。
【0004】
近年、携帯電話、PHS等の携帯通信端末機器の性能は飛躍的に向上し、また、多機能化が進んでいる。特に通話機能の他にデータ通信機能が強化され、利用者に対してインターネットを介した種々のデータ通信サービスが提供されている。測位機能を有する携帯電話も実現されており、その利用技術として車載用のナビゲーション装置(カーナビ)を発展させ、携帯電話を端末として地図・経路情報を経路探索サーバから配信する歩行者用の通信型ナビゲーションシステムも実用化されている。
【0005】
一般的なナビゲーション装置、通信ナビゲーションシステムに使用される経路探索装置、経路探索方法は、例えば、下記の特許文献1(特開2001−165681号公報)に開示されている。このナビゲーションシステムは、携帯ナビゲーション端末から出発地と目的地の情報を経路探索サーバに送り、経路探索サーバで道路網や交通網のデータから探索条件に合致した経路を探索して案内するように構成されている。探索条件としては、出発地から目的地までの移動手段、例えば、徒歩、自動車、鉄道と徒歩の併用などがあり、これを探索条件の1つとして経路探索する。
【0006】
歩行者ナビゲーションシステムやカーナビゲーションシステムにおける経路探索のための道路ネットワークデータは、例えば、図3に示すように道路A、B、Cからなる場合、道路A、B、Cの端点、交差点、屈曲点などをノードとし、各ノード間を結ぶ道路を有向性のリンクで表し、ノードデータ(ノードの緯度・経度)、リンクデータ(リンク番号)と各リンクのリンクコスト(リンクの距離またはリンクを走行するのに必要な所要時間)をデータとしたリンクコストデータとで道路ネットワークデータを構成している。
【0007】
すなわち、図3において、Nn(○印)、Nm(◎印)がノードを示し、Nm(◎印)は道路の交差点を示している。各ノード間を結ぶ有向性のリンクを矢印線(実線、点線、2点鎖線)で示している。リンクは、道路の上り、下りそれぞれの方向を向いたリンクが存在するが、図3では図示を簡略化するため矢印の向きのリンクのみを図示している。
【0008】
このような道路ネットワークのデータを経路探索用のデータベースとして経路探索を行う場合、出発地のノードから目的地のノードまで連結されたリンクをたどりそのリンクコストを累積し、累積リンクコストの最少になる経路を探索して案内する。すなわち、図3において出発地をノードAX、目的地をノードCYとして経路探索を行う場合、ノードAXから道路Aを走行して2つ目の交差点で右折して道路Cに入りノードCYにいたるリンクを順次たどりリンクコストを累積し、リンクコストの累積値が最少になる経路を探索して案内する。
【0009】
図3ではノードAXからノードCYに至る他の経路は図示されていないが、実際にはそのような経路が他にも存在するため、ノードAXからノードCYに至ることが可能な経路を同様にして探索し、それらの経路のうちリンクコストが最少になる経路を最適経路として決定するものである。この手法は、例えば、ダイクストラ法と呼ばれる周知の手法によって行われる。
【0010】
経路探索サーバが探索した最適な案内経路のデータは、端末装置の現在位置を含む地図や案内経路の経路データ、案内経路上の交差点ノードや分岐点ノードなどのガイダンスポイントのデータ、前記ガイダンスポイントに関連するガイダンス(直進、右左折などの進行方向のガイダンス)などからなり、端末装置に送られる。端末装置ではこの案内経路のデータを受信し表示手段に、地図とともに案内経路、ガイダンスポイント、ガイダンスポイントにおけるガイダンスを表示する。ガイダンスは矢印などで表示されるが、音声ガイダンスとして出力されるシステムも知られている。
【0011】
通信型のナビゲーションシステムにおいて、案内経路やガイダンスポイントおよびガイダンスデータ(音声データ等)の配信方法は種々の形態をとり得るが、例えば、下記の特許文献2(特開2005−134209号公報)に開示された「経路案内システム」は、経路探索サーバが携帯端末装置から送信された経路探索条件に従って案内経路を探索し、経路作成手段がガイダンスポイントを設定した案内経路データを作成し、出発地から目的地までの案内経路を一括して携帯端末装置に送信し、地図データは携帯端末装置からの地図要求に基づいて地図情報送信手段が携帯端末装置に送信するように構成している。
【0012】
すなわち、特許文献2に開示されたナビゲーションシステムにおいては、経路探索サーバから携帯端末に経路データと地図データを別々に配信し、携帯端末は地図表示に必要な地図データに不足が生じた場合に、経路データから当該経路を含む単位地図の配信を経路探索サーバに要求することができる。通常、地図データは現在位置を含むメッシュ状の単位地図データを中心とする上下左右の9つのメッシュ状単位の地図データが携帯端末に配信される。
【0013】
従って、案内経路データと地図データとを別にして携帯端末に配信する構成によれば、携帯端末は案内経路のデータから案内経路全体を知ることができ、携帯端末の移動に伴って地図データが不足する場合、進行方向にそった不足地図のみをサーバに要求することができ、経路探索サーバと携帯端末間での地図データ配信に伴う通信負荷を増大させることなく、ガイドポイントにおける案内が可能になる。
【0014】
経路探索サーバから配信された地図データや案内経路データ、案内経路データに付加されたガイダンスデータ(音声データ等)を受信すると、携帯端末装置は現在位置を中心に地図画像、案内経路画像や現在位置を示す現在位置マークを表示手段に重ね合わせて表示する。このようなナビゲーションシステムは下記の特許文献3(特開2003−208095号公報)に開示されている。
【0015】
携帯電話などを端末装置として用い、経路探索サーバと通信して経路案内を受ける通信型のナビゲーションシステムにおいては、経路探索サーバから案内経路のデータや地図データの配信を受けるために携帯端末装置の通信網を使用する。また、GPS受信機を利用して携帯端末装置の現在位置を所定の周期で取得する必要がある。
【0016】
しかし、経路や地図のダウンロードには携帯電話の通信圏内であることが必要である。
携帯電話の通信網は、日本の場合、人口カバー率で90数パーセントまで普及したが、面積カバー率で100%とするには圏外の面積がまだ広いため莫大な投資を必要とする。従って、100%通信圏内になる期待は出来ず、特に山間部などを移動中には、通信圏外を走行する確率が依然高い。このため、経路や地図のダウンロードが出来ない地域が依然存在することになる。
【0017】
携帯端末装置が通信圏外を通過することを事前に予測して通知する技術が下記の特許文献4(特開2004−364223号公報)、特許文献5(特開2002−142258号公報)に開示されている。また、携帯端末装置が通信圏外を通過する場合に、予め広範囲の地図データなどを受信しておく技術が下記の特許文献6(特開2002−323324号公報)、特許文献7(特開2005−55286号公報)に開示されている。
【0018】
本願の発明者は、ドライブ中の案内を識別し易くする目的で、既に、国際出願PCT/JP2005/000150号の発明について特許出願を行っている。このPCT/JP2005/000150号(以下、「先願1」という)の発明は、案内の表示モードとして、地図と案内経路を表示するマップモードと、地図を表示することなく次のガイダンスポイントにおける進行方向の案内画像を表示するターンモードとを設け、ナビゲーションシステムの使用状況に応じて何れかの表示モードで案内するように構成している。
【0019】
図4は、先願1に開示されたマップモードの案内経路の表示画像を示す図である。マップモードの表示は図4に示すように、携帯端末装置の現在位置211を含む比較的大きな範囲の地図212を表示するモードである。この動作モードにおいては、ガイダンスポイント213とガイダンスポイントにおけるガイダンスを示すガイダンス画像214、方位を示す方位画像215が表示画面に表示される。ガイダンス画像214は図4においては進行方向を示す大きな矢印の画像として表示される。マップモードにおける地図の表示は、従来のナビゲーションシステムにおける経路表示と同様のものである。また、このマップモードはドライバが出発時の停車状態で使用したり、助手席同乗者が使用したりする際の表示モードものであり、細かい地図が表示されても運転操作に影響を及ぼすことがない。
【0020】
図5は、先願1に開示されたターンモードの案内の表示画像を示す図である。ターンモードの表示は、ドライバが運転操作中に表示画面を一瞥するだけで、ガイダンスポイントおよびそのガイダンスポイントにおけるガイダンスを瞬時に識別できるように表示するものである。このため、ターンモード時の表示においては、図5に示すように地図情報を表示せず、ガイダンスポイントにおけるガイダンスを示す大きな矢印画像がガイダンス画像414として表示される。現在位置からガイダンスポイントまでの距離は文字画像416とバー表示417およびトータル走行距離のバー表示419によって表示される。従って、ターンモードの動作状態にある時は、携帯端末装置は、地図のデータが不足しても経路探索サーバに新たな地図のデータを要求する地図送信要求を送る必要がない。
【0021】
ターンモードの表示において、最も大きな表示領域を占める画像は背景画像418であり、ドライバがあえて注視する必要のない画像である。この背景画像418の表示色を、現在位置からガイダンスポイントまでの距離に応じて変化させるように構成した点が先願1における発明の主要な特徴点である。背景画像418は地図や道路でなく、道路をイメージさせる擬似的な3次元画像とすることができ、ドライバが表示画像を一瞥した時あたかも道路上を走行している感覚を与えることができる。また、画面の最も大きな画像を占める背景画像418の色が、現在位置とガイダンスポイントまでの距離によって変化する。
【0022】
【特許文献1】特開2001−165681号公報(図1、図2)
【特許文献2】特開2005−134209号公報(図2、段落[0006]、[0007]、[0013]、[0014])
【特許文献3】特開2003−208095号公報(図1、図6)
【特許文献4】特開2004−364223号公報
【特許文献5】特開2002−142258号公報
【特許文献6】特開2002−323324号公報
【特許文献7】特開2005−55286号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
しかしながら、通信圏野範囲は携帯端末装置の機種ごとの性能差や、携帯端末装置を持って乗車している自動車の車種(電波の入りやすさ)、その時の携帯端末装置の保持姿勢などによる影響を受け、常に固定された一定の通信圏が存在するわけではない。ワーストケースに合わせると、通信圏外が広範囲になってしまい、従来技術では携帯端末装置に大容量の地図を保存しなければならないという問題点が生じる。特に携帯電話を端末装置として用いるような通信型のナビゲーションシステムにおいては大容量の地図を保存することは容易ではない。
【0024】
もしも通信圏外において地図データが不足し、経路探索サーバから不足分の地図データをダウンロードできない場合には経路案内を継続できなくなるという問題点が生じる。
【0025】
位置取得のためのGPSの方式には、端末単独で測位可能なオートノーマス(Autonomous)方式や、サーバにサポートを受けるMS−BASEDなどの方式がある。MS−BASED方式では、サーバと通信しないと測位できないという問題もある。
しかしながら、携帯電話のような狭い筐体にも実装可能で、低消費電力で動作するオートノーマス方式のチップセットが普及する傾向にあり、携帯端末装置にオートノーマス方式のGPS測位を採用すれば、GPS衛星信号を受信できる環境にさえあればGPSは常に機能するようになる。従って、GPS測位にあたって携帯端末装置の通信網を使わなくとも現在位置を取得することができるようになる。
【0026】
本願の発明者は、上記の問題点を解消すべく種々検討を重ねた結果、オートノーマス方式のGPS測位であれば携帯端末装置の通信網を使わなくとも現在位置を取得することができる点に着目し、通信圏外においては、現在位置に基づいて、先願1におけるターンモードの表示を行うことにより不足分の地図データがダウンロードできない状態でも経路案内を継続し得ることに想到して本発明を完成するに至ったものである。
【0027】
すなわち、本発明は、前記の問題点を解消することを課題とし、通信型のナビゲーションシステムにおいて、携帯端末装置が経路探索サーバと通信できない通信圏外において、経路案内を継続して行うことができるようにしたナビゲーションシステム、経路探索サーバおよび携帯端末装置および携帯端末装置におけるモード制御方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0028】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかる発明は、
経路探索サーバと携帯端末装置を備え、経路探索サーバは、携帯端末装置から要求された所定範囲の地図データと、携帯端末装置から送信された経路探索条件に基づいて出発地から目的地までの経路を探索して得た案内経路を含む案内データとを前記携帯端末装置に送り、携帯端末装置が表示手段に地図および/または案内経路を表示するナビゲーションシステムであって、
前記携帯端末装置は、地図を表示するマップモードと、地図を表示することなく案内を表示するターンモードの複数の動作モードを有し、単独で現在位置を測位するGPS測位手段と、モード切替手段と、を備え、前記経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、前記モード切替手段は動作モードを前記ターンモードとすることを特徴とする。
【0029】
本願の請求項2にかかる発明は、請求項1にかかるナビゲーションシステムにおいて、
前記モード切替手段は、前記携帯端末装置がマップモードで動作中において前記経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、前記モード切替手段は動作モードを前記ターンモードに切替え、地図データを受信できた際に前記マップモードに復帰させることを特徴とする。
【0030】
本願の請求項3にかかる発明は、請求項1にかかるナビゲーションシステムにおいて、
前記携帯端末装置は、更にタイマー手段を備え、タイマー手段が計数する所定の時間内に前記経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、前記モード切替手段は動作モードを前記ターンモードとすることを特徴とする。
【0031】
本願の請求項4にかかる発明は、請求項3にかかるナビゲーションシステムにおいて、
前記モード切替手段は、前記携帯端末装置がマップモードで動作中において前記タイマー手段が計数する所定の時間内に前記経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、前記モード切替手段は動作モードを前記ターンモードに切替え、地図データを受信できた際に前記マップモードに復帰させることを特徴とする。
【0032】
本願の請求項5にかかる発明は、請求項1にかかるナビゲーションシステムにおいて、
前記携帯端末装置は、更に通信圏内にあるか否かを判別する通信圏判別手段を備え、前記モード切替手段は、通信圏判別手段が通信圏外を判別した場合、動作モードを前記ターンモードとすることを特徴とする。
【0033】
本願の請求項6にかかる発明は、請求項5にかかるナビゲーションシステムにおいて、
前記モード切替手段は、前記携帯端末装置がマップモードで動作中において通信圏判別手段が通信圏外を判別した場合、動作モードを前記ターンモードに切替え、通信圏判別手段が通信圏内を判別した際に前記マップモードに復帰させることを特徴とする。
【0034】
また、本願の請求項7にかかる発明は、
携帯端末装置から要求された所定範囲の地図データと、携帯端末装置から送信された経路探索条件に基づいて出発地から目的地までの経路を探索して得た案内経路を含む案内データを前記携帯端末装置に送る経路探索サーバに接続される携帯端末装置であって、
前記携帯端末装置は、地図を表示するマップモードと、地図を表示することなく案内を表示するターンモードの複数の動作モードを有し、単独で現在位置を測位するGPS測位手段と、モード切替手段と、を備え、前記経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、前記モード切替手段は動作モードを前記ターンモードとすることを特徴とする。
【0035】
本願の請求項8にかかる発明は、請求項7にかかる携帯端末装置において、
前記モード切替手段は、前記携帯端末装置がマップモードで動作中において前記経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、前記モード切替手段は動作モードを前記ターンモードに切替え、地図データを受信できた際に前記マップモードに復帰させることを特徴とする。
【0036】
本願の請求項9にかかる発明は、請求項7にかかる携帯端末装置において、
前記携帯端末装置は、更にタイマー手段を備え、タイマー手段が計数する所定の時間内に前記経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、前記モード切替手段は動作モードを前記ターンモードとすることを特徴とする。
【0037】
本願の請求項10にかかる発明は、請求項9にかかる携帯端末装置において、
前記モード切替手段は、前記携帯端末装置がマップモードで動作中において前記タイマー手段が計数する所定の時間内に前記経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、前記モード切替手段は動作モードを前記ターンモードに切替え、地図データを受信できた際に前記マップモードに復帰させることを特徴とする。
【0038】
本願の請求項11にかかる発明は、請求項7にかかる携帯端末装置において、
前記携帯端末装置は、更に通信圏内にあるか否かを判別する通信圏判別手段を備え、前記モード切替手段は、通信圏判別手段が通信圏外を判別した場合、動作モードを前記ターンモードとすることを特徴とする。
【0039】
本願の請求項12にかかる発明は、請求項11にかかる携帯端末装置において、
前記モード切替手段は、前記携帯端末装置がマップモードで動作中において通信圏判別手段が通信圏外を判別した場合、動作モードを前記ターンモードに切替え、通信圏判別手段が通信圏内を判別した際に前記マップモードに復帰させることを特徴とする。
【0040】
また、本願の請求項13にかかる発明は、
携帯端末装置から要求された所定範囲の地図データと、携帯端末装置から送信された経路探索条件に基づいて出発地から目的地までの経路を探索して得た案内経路を含む案内データを前記携帯端末装置に送る経路探索サーバに接続される携帯端末装置におけるモード制御方法であって、
前記携帯端末装置は、地図を表示するマップモードと、地図を表示することなく案内を表示するターンモードの複数の動作モードを有し、単独で現在位置を測位するGPS測位手段と、モード切替手段と、を備え、前記経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、前記モード切替手段が動作モードを前記ターンモードとするステップを有することを特徴とする。
【0041】
本願の請求項14にかかる発明は、請求項13にかかる携帯端末装置におけるモード制御方法において、
前記モード切替手段が、前記携帯端末装置がマップモードで動作中において前記経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、前記モード切替手段は動作モードを前記ターンモードに切替えるステップと、地図データを受信できた際に前記マップモードに復帰させるステップと、を有することを特徴とする。
【0042】
本願の請求項15にかかる発明は、請求項13にかかる携帯端末装置におけるモード制御方法において、
前記携帯端末装置は、更にタイマー手段を備え、タイマー手段が計数する所定の時間内に前記経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、前記モード切替手段が動作モードを前記ターンモードとするステップを有することを特徴とする。
【0043】
本願の請求項16にかかる発明は、請求項15にかかる携帯端末装置におけるモード制御方法において、
前記モード切替手段が、前記携帯端末装置がマップモードで動作中において前記タイマー手段が計数する所定の時間内に前記経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、前記モード切替手段は動作モードを前記ターンモードに切替えるステップと、地図データを受信できた際に前記マップモードに復帰させるステップとを有することを特徴とする。
【0044】
本願の請求項17にかかる発明は、請求項13にかかる携帯端末装置におけるモード制御方法において、
前記携帯端末装置は、更に通信圏内にあるか否かを判別する通信圏判別手段を備え、前記モード切替手段が、通信圏判別手段が通信圏外を判別した場合、動作モードを前記ターンモードとするステップを有することを特徴とする。
【0045】
本願の請求項18にかかる発明は、請求項17にかかる携帯端末装置におけるモード制御方法において、
前記モード切替手段が、前記携帯端末装置がマップモードで動作中において通信圏判別手段が通信圏外を判別した場合、動作モードを前記ターンモードに切替えるステップと、通信圏判別手段が通信圏内を判別した際に前記マップモードに復帰させるステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0046】
請求項1にかかる発明においては、経路探索サーバは、携帯端末装置から要求された所定範囲の地図データと、携帯端末装置から送信された経路探索条件に基づいて出発地から目的地までの経路を探索して得た案内経路を含む案内データとを携帯端末装置に送り、携帯端末装置は、地図を表示するマップモードと、地図を表示することなく案内を表示するターンモードの複数の動作モードを有し、単独で現在位置を測位するGPS測位手段と、モード切替手段と、を備え、経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、モード切替手段は動作モードをターンモードとする。
ナビゲーションシステムをこのように構成することにより、地図を経路探索サーバから受信できない状態になっても携帯端末装置はターンモードに切替えて案内を表示することができ、経路案内を継続することができるようになる。
【0047】
請求項2にかかる発明においては、請求項1にかかるナビゲーションシステムにおいて、モード切替手段は、前記携帯端末装置がマップモードで動作中において前記経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、前記モード切替手段は動作モードを前記ターンモードに切替え、地図データを受信できた際に前記マップモードに復帰させる。
このような構成によれば、地図を受信できるようになった時点で自動的にマップモードに復帰するので、特別な操作も必要なく利便性を向上させることができるようになる。
【0048】
請求項3にかかる発明においては、請求項1にかかるナビゲーションシステムにおいて、携帯端末装置は、更にタイマー手段を備え、タイマー手段が計数する所定の時間内に前記経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、前記モード切替手段は動作モードを前記ターンモードとする。
このような構成によれば、経路探索サーバの障害などにより地図を経路探索サーバから受信できない状態になっても携帯端末装置はターンモードに切替えて案内を表示することができ、経路案内を継続することができるようになる。
【0049】
請求項4にかかる発明においては、請求項3にかかるナビゲーションシステムにおいて、モード切替手段は、前記携帯端末装置がマップモードで動作中において前記タイマー手段が計数する所定の時間内に前記経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、前記モード切替手段は動作モードを前記ターンモードに切替え、地図データを受信できた際に前記マップモードに復帰させる。
このような構成によれば、地図を受信できるようになった時点で自動的にマップモードに復帰するので、特別な操作も必要なく利便性を向上させることができるようになる。
【0050】
請求項5にかかる発明においては、請求項1にかかるナビゲーションシステムにおいて、携帯端末装置は、更に通信圏内にあるか否かを判別する通信圏判別手段を備え、前記モード切替手段は、通信圏判別手段が通信圏外を判別した場合、動作モードを前記ターンモードとする。
このような構成によれば、携帯端末装置が通信圏外にあり、地図を経路探索サーバから受信できない状態になっても携帯端末装置はターンモードに切替えて案内を表示することができ、経路案内を継続することができるようになる。
【0051】
請求項6にかかる発明においては、請求項5にかかるナビゲーションシステムにおいて、モード切替手段は、前記携帯端末装置がマップモードで動作中において通信圏判別手段が通信圏外を判別した場合、動作モードを前記ターンモードに切替え、通信圏判別手段が通信圏内を判別した際に前記マップモードに復帰させる。
このような構成によれば、携帯端末装置が通信圏内に戻り、地図を受信できるようになった時点で自動的にマップモードに復帰するので、特別な操作も必要なく利便性を向上させることができるようになる。
【0052】
また、請求項7〜請求項12にかかる発明においては、それぞれ請求項1〜請求項6にかかるナビゲーションシステムを構成する携帯端末装置を提供することができるようになる。
【0053】
また、請求項13〜請求項18にかかる発明においては、それぞれ請求項7〜請求項12にかかる携帯端末装置におけるモード制御方法を提供することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0054】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。但し、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するためのナビゲーションシステムを例示するものであって、本発明をこのナビゲーションシステムに特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のナビゲーションシステムにも等しく適用し得るものである。
【実施例1】
【0055】
図1は、本発明の実施例にかかるナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。本実施例におけるナビゲーションシステム10は、インターネットなどのネットワーク11を介して通信する携帯端末装置30と経路探索サーバ20を備えている。携帯端末装置30は、例えば、携帯電話などの携帯端末を用いることができ、ユーザは携帯端末装置30から出発地、目的地、出発時間や到着時間などの経路探索条件を経路探索サーバ20に送信する。経路探索サーバ20は、携帯端末装置30から送られた経路探索条件に従って、出発地から目的地までの最適経路を探索し、探索した案内経路のデータを作成して携帯端末装置30に送信する。
【0056】
経路探索サーバ20から携帯端末装置30に送られる案内経路データは、前記先願1と同様に、現在位置を含む地図、案内経路の経路データ、案内経路上の交差点ノードや分岐点ノードなどのガイダンスポイントのデータ、前記ガイダンスポイントに関連するガイダンス(直進、右左折などの進行方向のガイダンス)のデータからなる。携帯端末装置30は経路探索サーバ20から送られた案内経路データを受信して表示画面にこれを表示する。
【0057】
地図データは、携帯端末装置30の現在位置を含む単位地図を中心にその周囲8枚の単位地図、合計9枚の単位地図分が携帯端末装置30に送られる。携帯端末装置30が移動して単位地図が足りなくなると、携帯端末装置30は経路探索サーバに足りない部分の単位地図のデータを送信するよう経路探索サーバ20に地図送信要求を送信する。
【0058】
経路探索サーバ20は、制御手段21、通信手段22、経路探索手段23、案内データ作成手段24、ガイダンスポイント設定手段25、道路ネットワークDB(データベース)26、地図データDB(データベース)27などを備えて構成されている。制御手段21は、図示してはいないがRAM、ROM、プロセッサを有するマイクロプロセッサであり、ROMに格納された制御プログラムにより各部の動作を制御する。通信手段22は、ネットワーク11を介して携帯端末装置30と通信するためのインターフェースである。
【0059】
経路探索手段23は、携帯端末装置30から送られた経路探索条件に基づいて、道路ネットワークDB26を参照して出発地から目的地までの最適経路を探索する。この経路探索は前述のダイクストラ法などの手法を用いる。経路探索手段23が探索した案内経路のデータは、案内データ作成手段24、ガイダンスポイント設定手段25に送られ、ガイダンスポイント設定手段25は案内経路における交差点、分岐点をガイダンスポイントとして設定する。
【0060】
そしてガイダンスポイント設定手段25は設定したガイダンスボイントの位置情報を案内データ作成手段24に送り、案内データ作成手段24は、各ガイダンスポイントと当該ガイダンスポイントに関連するガイダンス(直進、右左折)データを案内経路データとして作成し、通信手段22を介して経路探索を要求した携帯端末装置30に送信する。
【0061】
また、経路探索サーバ20は携帯端末装置30の現在位置を含む所定の範囲の地図データを、通信手段22を介して経路探索を要求した携帯端末装置30に送信する。
【0062】
一方、携帯端末装置30は、制御手段31、入力手段32、表示手段33、通信手段34、GPS測位手段35、地図・案内データ保存手段36、画像作成手段37、モード切替手段38、通信圏判別手段39などを備えて構成されている。制御手段31は、図示してはいないがRAM、ROM、プロセッサを有するマイクロプロセッサであり、ROMに格納された制御プログラムにより各部の動作を制御する。
【0063】
入力手段32は、数字やアルファベットキーやその他の機能キー、選択キーなどからなる入力手段であり、表示手段33に表示されるメニュー画面から所望のメニューを選択し、あるいは、数字やアルファベットキーを操作して経路探索の条件を入力するものである。通信手段34は、ネットワーク11を介して経路探索サーバ20と通信するためのインターフェースである。
【0064】
携帯端末装置30で入力された経路探索条件は、経路探索サーバ20に送られ、経路探索サーバ20は経路探索条件に基づいて最適経路を探索する。経路探索サーバ20が探索した案内経路データは、前述のように案内経路上の各ガイダンスポイントとガイダンスポイントに関連するガイダンス情報からなり、携帯端末装置30に送られる。携帯端末装置30は、案内経路データを受信すると地図・案内データ保存手段36に一時保存する。
【0065】
GPS測位手段35はオートノーマス方式の測位手段であり、GPS衛星信号を受信して携帯端末装置30の現在位置を緯度、経度で算出する。画像作成手段37は、GPS測位手段35で検出した携帯端末装置30の現在位置を基に、地図・案内データ保存手段36から必要な地図データと案内経路データを読み出し、表示手段33に表示する表示画像を作成する。
【0066】
表示画像は現在位置を表示画面の中心にして所定範囲の地図データ、案内経路データを画像作成手段37中のVRAMに展開することによって作成される。また、案内経路中の最初のガイダンスポイントと当該ガイダンスポイントのガイダンス情報を表示手段33に表示する。ガイダンス情報が音声データの場合はスピーカなどの音声出力手段(図示せず)を介して出力される。
【0067】
地図データは経路探索サーバ20から案内経路データとともに携帯端末装置30に配信され、地図・案内データ保存手段36に一時保存される。経路探索サーバ20から配信される地図データの範囲は、前述したように、携帯端末装置30の現在位置を中心とし、その上下、左右、斜め方向の9枚の単位地図である。携帯端末装置30が移動して地図データが不足すると、携帯端末装置30は経路探索サーバ20に不足する単位地図の配信を要求する。
【0068】
本発明において携帯端末装置30は、複数の動作モードを有する。動作モードとしてはマップモードとターンモードの2種類のモードがある。マップモードは、例えば、ドライバ(ユーザ)が出発時に出発地から目的地までの経路を地図上で地理的に把握するための動作モードであり、図4に示すように携帯端末装置30の現在位置211を含む比較的大きな範囲の地図212を表示するモードである。
【0069】
ターンモードは、ドライバが運転操作中に表示画面を一瞥するだけで、ガイダンスポイントおよびそのガイダンスポイントにおけるガイダンスを瞬時に識別できるように表示するものである。このため、ドライブモード時の表示においては、図5に示すように地図情報を表示せず、ガイダンスポイントにおけるガイダンスを示す大きな矢印画像をガイダンス画像414として表示する。
【0070】
この動作モードは利用者が入力手段32からモード選択入力して設定することができ、モード切替手段38は携帯端末装置30を設定された動作モードに切替える。従って、携帯端末装置30は、その利用状況に応じて何れかの動作モードで動作する。
【0071】
ここで、通信圏判別手段39は、携帯端末装置30が基地局の通信圏内にあるか、通信圏外にあるかを判別する。携帯端末装置30が携帯電話である場合は加入している通信事業者が設置している基地局からの受信電波の強度を判別して通信圏内であるか、通信圏外であるかを判別する。
【0072】
携帯端末装置30が通信圏外である場合、携帯端末装置30は経路探索サーバ20と通信することができず、地図データが不足していても経路探索サーバ20から地図データを取得することができない。このような場合、本発明においては、モード切替手段38は強制的に動作モードをターンモードに切替える。
【0073】
携帯端末装置30は、案内経路データを地図・案内データ保存手段36に保存しているから、ターンモードの表示を行うことにより、地図データを表示することなく、次のガイダンスポイントの案内を表示することができる。
【0074】
図2は、携帯端末装置30における動作手順を示すフローチャートである。この処理は経路案内実行中に繰り返し行われる表示処理の手順である。
携帯端末装置30は先ずステップS11の処理においてGPS測位手段35により現在位置を算出する。GPS測位手段35は先に述べたようにオートノーマス方式の測位手段である。GPS測位手段35による測位がエラーで終わった場合は、現在位置が更新されていない。
【0075】
続いて携帯端末装置30は、現在設定されている動作モードがターンモードであるかマップモードであるかを判別する。ターンモードで動作していればそのままステップS18の処理においてターンモード表示が継続されリターンする。
【0076】
ステップS12の判別処理においてマップモードで動作していると判別された場合には、ステップS13の処理において測位結果の現在地から、地図の表示範囲を求め、表示に必要な地図が不足しているかを判別する。地図が不足していなければステップS16の処理に進みマップモードの表示を継続してリターンする。地図が不足している場合、ステップS14の処理において通信圏判別手段39は携帯端末装置30が通信圏内にあるか否かを判別する。
【0077】
ステップS14の判別処理において携帯端末装置30が通信圏内にあれば、ステップS15の処理において不足分の地図データを経路探索サーバ20からダウンロードしてステップS16の処理においてマップモードの表示を継続してリターンする。通信圏内になければ、ステップS17の処理に進み、モード切替手段38は携帯端末装置30の動作モードをターンモードに切替え、ステップS18の処理においてターンモードの表示が行われ、リターンする。
【0078】
なお、図2において説明した手順では、ステップS14の処理において通信圏判別手段39により携帯端末装置30が通信圏内にあるか否かを判別する例を説明したが、他の手順をとることもできる。例えば、ステップS14の処理を削除し、ステップS13の判別処理において地図が不足している場合、ステップS15の処理において経路探索サーバ20に地図ダウンロードを要求し、所定の時間内に不足分の地図のダウンロードが完了しない時にステップS17の処理を行いモード切替手段38がターンモードに切替えるようにしてもよい。時間監視は一般的なタイマー手段により行うことができる。
【0079】
地図不足となる原因は、通信圏外でダウンロードできなかった場合の他に、通信圏内でも経路探索サーバ20側に障害が発生している場合や、通常ありえないが経路探索サーバ20側の地図が欠損している場合なども含まれる。通信圏内にあるか否かを図2の手順のように直接判定しても良いが、このように地図のダウンロード結果で間接的に判定しても良い。間接的に判定する方法によれば経路探索サーバ20側の障害にも対応できるようになる。
【0080】
また、不足する地図を経路探索サーバ20からダウンロードできれば、マップモード設定を変えていないので、マップモードの表示が継続される。
【0081】
以上説明したように本発明によれば、通信圏外となる場所で有効である。幸いなことに、通信圏外となるような場所は人が住んでいない山間部などであり、そのような場所は道路の本数も少なく、ターンモードで十分案内が可能である。従って、地図モードからターンモードに自動的に切替えても、利用者が不便を感じることもない。通常の動作モード設定がマップモードであれば、通信圏内に入れば、自動的にマップモードに復帰するので、特別な操作も必要なく便利である。
【産業上の利用可能性】
【0082】
ナビゲーションシステムを本発明のように構成すれば、携帯端末装置30に地図データ記憶のための大きな記憶領域を取らなくても、違和感無くナビゲーションが可能になる。特に、携帯電話に限らず、メモリに制限があるその他の携帯機器をナビゲーション用の携帯端末装置として使用するナビゲーションシステムにも有効である。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の実施例にかかるナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例にかかる携帯端末装置における動作手順を示すフローチャートである。
【図3】経路探索用の道路ネットワークデータの構成を説明するための模式図である。
【図4】先願に開示されたマップモードの案内表示画面の一例を示す図である。
【図5】先願に開示されたターンモードの案内表示画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0084】
10 ナビゲーションシステム
11 ネットワーク
20 経路探索サーバ
21 制御手段
22 通信手段
23 経路探索手段
24 案内データ作成手段
25 ガイダンスポイント設定手段
26 道路ネットワークDB
27 地図データDB
30 携帯端末装置
31 制御手段
32 入力手段
33 表示手段
34 通信手段
35 GPS測位出手段
36 地図・案内データ保存手段
37 画像作成手段
38 モード切替手段
39 通信圏判別手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
経路探索サーバと携帯端末装置を備え、経路探索サーバは、携帯端末装置から要求された所定範囲の地図データと、携帯端末装置から送信された経路探索条件に基づいて出発地から目的地までの経路を探索して得た案内経路を含む案内データとを前記携帯端末装置に送り、携帯端末装置が表示手段に地図および/または案内経路を表示するナビゲーションシステムであって、
前記携帯端末装置は、地図を表示するマップモードと、地図を表示することなく案内を表示するターンモードの複数の動作モードを有し、単独で現在位置を測位するGPS測位手段と、モード切替手段と、を備え、前記経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、前記モード切替手段は動作モードを前記ターンモードとすることを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項2】
前記モード切替手段は、前記携帯端末装置がマップモードで動作中において前記経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、前記モード切替手段は動作モードを前記ターンモードに切替え、地図データを受信できた際に前記マップモードに復帰させることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項3】
前記携帯端末装置は、更にタイマー手段を備え、タイマー手段が計数する所定の時間内に前記経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、前記モード切替手段は動作モードを前記ターンモードとすることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項4】
前記モード切替手段は、前記携帯端末装置がマップモードで動作中において前記タイマー手段が計数する所定の時間内に前記経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、前記モード切替手段は動作モードを前記ターンモードに切替え、地図データを受信できた際に前記マップモードに復帰させることを特徴とする請求項3に記載のナビゲーションシステム。
【請求項5】
前記携帯端末装置は、更に通信圏内にあるか否かを判別する通信圏判別手段を備え、前記モード切替手段は、通信圏判別手段が通信圏外を判別した場合、動作モードを前記ターンモードとすることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項6】
前記モード切替手段は、前記携帯端末装置がマップモードで動作中において通信圏判別手段が通信圏外を判別した場合、動作モードを前記ターンモードに切替え、通信圏判別手段が通信圏内を判別した際に前記マップモードに復帰させることを特徴とする請求項5に記載のナビゲーションシステム。
【請求項7】
携帯端末装置から要求された所定範囲の地図データと、携帯端末装置から送信された経路探索条件に基づいて出発地から目的地までの経路を探索して得た案内経路を含む案内データを前記携帯端末装置に送る経路探索サーバに接続される携帯端末装置であって、
前記携帯端末装置は、地図を表示するマップモードと、地図を表示することなく案内を表示するターンモードの複数の動作モードを有し、単独で現在位置を測位するGPS測位手段と、モード切替手段と、を備え、前記経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、前記モード切替手段は動作モードを前記ターンモードとすることを特徴とする携帯端末装置。
【請求項8】
前記モード切替手段は、前記携帯端末装置がマップモードで動作中において前記経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、前記モード切替手段は動作モードを前記ターンモードに切替え、地図データを受信できた際に前記マップモードに復帰させることを特徴とする請求項7に記載の携帯端末装置。
【請求項9】
前記携帯端末装置は、更にタイマー手段を備え、タイマー手段が計数する所定の時間内に前記経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、前記モード切替手段は動作モードを前記ターンモードとすることを特徴とする請求項7に記載の携帯端末装置。
【請求項10】
前記モード切替手段は、前記携帯端末装置がマップモードで動作中において前記タイマー手段が計数する所定の時間内に前記経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、前記モード切替手段は動作モードを前記ターンモードに切替え、地図データを受信できた際に前記マップモードに復帰させることを特徴とする請求項9に記載の携帯端末装置。
【請求項11】
前記携帯端末装置は、更に通信圏内にあるか否かを判別する通信圏判別手段を備え、前記モード切替手段は、通信圏判別手段が通信圏外を判別した場合、動作モードを前記ターンモードとすることを特徴とする請求項7に記載の携帯端末装置。
【請求項12】
前記モード切替手段は、前記携帯端末装置がマップモードで動作中において通信圏判別手段が通信圏外を判別した場合、動作モードを前記ターンモードに切替え、通信圏判別手段が通信圏内を判別した際に前記マップモードに復帰させることを特徴とする請求項11に記載の携帯端末装置。
【請求項13】
携帯端末装置から要求された所定範囲の地図データと、携帯端末装置から送信された経路探索条件に基づいて出発地から目的地までの経路を探索して得た案内経路を含む案内データを前記携帯端末装置に送る経路探索サーバに接続される携帯端末装置におけるモード制御方法であって、
前記携帯端末装置は、地図を表示するマップモードと、地図を表示することなく案内を表示するターンモードの複数の動作モードを有し、単独で現在位置を測位するGPS測位手段と、モード切替手段と、を備え、前記経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、前記モード切替手段が動作モードを前記ターンモードとするステップを有することを特徴とする携帯端末装置におけるモード制御方法。
【請求項14】
前記モード切替手段が、前記携帯端末装置がマップモードで動作中において前記経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、前記モード切替手段は動作モードを前記ターンモードに切替えるステップと、地図データを受信できた際に前記マップモードに復帰させるステップと、を有することを特徴とする請求項13に記載の携帯端末装置におけるモード制御方法。
【請求項15】
前記携帯端末装置は、更にタイマー手段を備え、タイマー手段が計数する所定の時間内に前記経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、前記モード切替手段が動作モードを前記ターンモードとするステップを有することを特徴とする請求項13に記載の携帯端末装置におけるモード制御方法。
【請求項16】
前記モード切替手段が、前記携帯端末装置がマップモードで動作中において前記タイマー手段が計数する所定の時間内に前記経路探索サーバから地図データを受信できない場合に、前記モード切替手段は動作モードを前記ターンモードに切替えるステップと、地図データを受信できた際に前記マップモードに復帰させるステップとを有することを特徴とする請求項15に記載の携帯端末装置におけるモード制御方法。
【請求項17】
前記携帯端末装置は、更に通信圏内にあるか否かを判別する通信圏判別手段を備え、前記モード切替手段が、通信圏判別手段が通信圏外を判別した場合、動作モードを前記ターンモードとするステップを有することを特徴とする請求項13に記載の携帯端末装置におけるモード制御方法。
【請求項18】
前記モード切替手段が、前記携帯端末装置がマップモードで動作中において通信圏判別手段が通信圏外を判別した場合、動作モードを前記ターンモードに切替えるステップと、通信圏判別手段が通信圏内を判別した際に前記マップモードに復帰させるステップとを有することを特徴とする請求項17に記載の携帯端末装置におけるモード制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−183216(P2007−183216A)
【公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−2670(P2006−2670)
【出願日】平成18年1月10日(2006.1.10)
【出願人】(500168811)株式会社ナビタイムジャパン (410)
【Fターム(参考)】