説明

ナビゲーション装置、ナビゲーション方法およびプログラム

【課題】ナビゲーションモードに適した案内通知を行う。
【解決手段】ナビゲーション装置10は、位置情報を取得する取得部と、ナビゲーションモードを判別する判別部116と、案内地点を検出する検出部140と、前記位置情報を用いて、前記判別部により判別されたナビゲーションモードで前記案内地点までのナビゲーションを実行する実行部と、を備え、前記実行部は、前記案内地点を通過する際に、前記ナビゲーションモードに応じた通知をする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置、ナビゲーション方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、移動する車などにナビゲーション装置が搭載され、ユーザの現在位置や目的地までの経路などをユーザに提示することが行われている。また、文字情報や音声情報だけでなく、筐体を振動させるバイブレーションなどを用いてユーザに案内情報を通知することも行われている。例えば、特許文献1では、ユーザの位置する場所などに応じて、着信音のオン/オフや、バイブレーションのオン/オフを変更している。また、移動速度から自動車か徒歩かを判定し、自動車モードか徒歩モードかに応じて案内の通知方法を変更している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−206017号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ナビゲーション装置は車内で利用されたり徒歩の際に利用されたりするだけでなく、自転車やバイクに乗車の際にも利用されるため、自動車モード、徒歩モードだけでなく、自転車モードやバイクモードなど各ナビゲーションモードに適した案内を行うことが望まれている。さらに、目的地までに通過する交差点等の通知についても、ナビゲーションモードに適した通知を行うことが望まれていた。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、ナビゲーションモードに適した案内通知を行うことが可能な、新規かつ改良されたナビゲーション装置、ナビゲーション方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、位置情報を取得する取得部と、ナビゲーションモードを判別する判別部と、案内地点を検出する検出部と、前記位置情報を用いて、前記判別部により判別されたナビゲーションモードで前記案内地点までのナビゲーションを実行する実行部と、を備え、前記実行部は、前記案内地点を通過する際に、前記ナビゲーションモードに応じた通知をする、ナビゲーション装置が提供される。
【0006】
また、前記検出部は、目的地までの経路上の交差点を前記案内地点として検出し、前記実行部は、前記案内地点を通過する前に、前記ナビゲーションモードに応じた通知をしてもよい。
【0007】
また、前記実行部は、前記ナビゲーションモードごとに、前記案内地点の通知方法を変えて通知してもよい。
【0008】
また、前記ナビゲーションモードと前記案内地点の通知方法を示す通知情報とを関連付けて記憶している記憶部を備えてもよい。
【0009】
また、前記実行部は、前記ナビゲーションモードに応じて、前記案内地点を通知する通知時点を変更してもよい。
【0010】
また、前記ナビゲーションモードは、車モード、バイクモード、自転車モード、徒歩モードを含んでもよい。
【0011】
また、前記判別部により前記ナビゲーションモードが徒歩モードであると判別された場合に、前記実行部は、前記案内地点を通過する前に、筐体を振動させて通知してもよい。
【0012】
また、前記判別部により前記ナビゲーションモードが車モードであると判別された場合に、前記実行部は、前記案内地点を通過する前に、音声を出力して通知してもよい。
【0013】
また、前記判別部により前記ナビゲーションモードが自転車モードであると判別された場合に、前記実行部は、前記案内地点を通過する前に、光源を出力して通知してもよい。
【0014】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータを、位置情報を取得する取得部と、ナビゲーションモードを判別する判別部と、案内地点を検出する検出部と、前記位置情報を用いて、前記判別部により判別されたナビゲーションモードで前記案内地点までのナビゲーションを実行する実行部と、を備え、前記実行部は、前記案内地点を通過する際に、前記ナビゲーションモードに応じた通知をする、ナビゲーション装置として機能させるための、プログラムが提供される。
【0015】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、位置情報を取得するステップと、ナビゲーションモードを判別するステップと、案内地点を検出するステップと、前記位置情報を用いて、前記判別部により判別されたナビゲーションモードで前記案内地点までのナビゲーションを実行し、前記案内地点を通過する際に、前記ナビゲーションモードに応じた通知をするステップと、を含む、ナビゲーション方法が提供される。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように本発明によれば、ナビゲーションモードに適した案内通知を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態の概要を説明する説明図である。
【図2】第1の実施形態にかかるPNDの外観図である。
【図3】同実施形態にかかるPNDの機能構成を示すブロック図である。
【図4】同実施形態にかかるナビゲーションモードの選択操作について説明する説明図である。
【図5】同実施形態にかかるナビゲーションモードの選択操作について説明する説明図である。
【図6】同実施形態にかかる各ナビゲーションに対応する案内通知について説明する説明図である。
【図7】同実施形態にかかるPND周りの座標系を示した説明図である。
【図8】同実施形態にかかるPNDの動作の詳細を示すフローチャートである。
【図9】第2の実施形態にかかる携帯電話の外観図である。
【図10】同実施形態にかかる携帯電話の機能構成を示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0019】
また、以下に示す順序に従って、当該「発明を実施するための最良の形態」を説明する。
<1.本実施形態の目的>
<2.本実施形態の概要>
<3.第1実施形態>
<3−1.PNDのハードウェア構成>
<3−2.PNDの機能構成>
<3−3.PNDの動作の詳細>
<4.第2実施形態>
【0020】
<1.本実施形態の目的>
まず、本実施形態の目的について説明する。従来から、移動する車などにナビゲーション装置が搭載され、ユーザの現在位置や目的地までの経路などをユーザに提示することが行われている。また、文字情報や音声情報だけでなく、筐体を振動させるバイブレーションなどを用いてユーザに案内情報を通知することも行われている。例えば、ユーザの位置する場所などに応じて、着信音のオン/オフや、バイブレーションのオン/オフを変更する技術が開示されている。また、移動速度から自動車か徒歩かを判定し、自動車モードか徒歩モードかに応じて案内の通知方法を変更する技術も開示されている。
【0021】
しかし、ナビゲーション装置は車内で利用されたり徒歩の際に利用されたりするだけでなく、自転車やバイクに乗車の際にも利用されるため、自動車モード、徒歩モードだけでなく、自転車モードやバイクモードなど各ナビゲーションモードに適した案内を行うことが望まれている。さらに、目的地までに通過する交差点等の通知についても、ナビゲーションモードに適した通知を行うことが望まれていた。そこで、上記のような事情を一着眼点として、本発明の実施形態にかかるナビゲーション装置が創作されるに至った。本実施形態にかかるナビゲーション装置によれば、ナビゲーションモードに適した案内通知を行うことが可能となる。
【0022】
<2.本実施形態の概要>
以上、本実施形態の目的について説明した。次に、図1を参照して、本実施形態の概要について説明する。図1は、本実施形態の概要を説明する説明図である。上記したように、本実施形態にかかるナビゲーション装置は、車モード、自転車モード、徒歩モードなどの各モードでナビゲーションを行う。これらのモードを以下ではナビゲーションモードとも称する。本実施形態にかかるナビゲーション装置により実行されるナビゲーションとは、ユーザの現在位置や目的地までの経路をユーザに提示することを意味する。具体的には、GPS(Global Positioning System)衛星から送信されるGPS信号を基に現在位置を算出し、地図画面上にユーザの位置や進行方向を示すことである。
【0023】
図1に示したように、本実施形態にかかるナビゲーション装置は、各ナビゲーションモードに応じて地図表示を変えたり、現在位置のマークを変えたりする。例えば、表示例361は車モードでナビゲーションする際の表示例であり、広範囲の地図を表示してナビゲーションを行っている。また、表示例362は自転車モードでナビゲーションする際の表示例であり、車モードよりも狭い範囲の地図を表示してナビゲーションを行っている。さらに、表示例363は、徒歩モードでナビゲーションする際の表示例であり、徒歩モードより更に狭い範囲の地図を表示してナビゲーションを行っている。
【0024】
また、車モードでは三角で現在位置を表示し、自転車モードでは自転車のマークで現在位置を表示し、徒歩モードでは人のマークで現在位置を表示している。図1では、車モード、自転車モード、徒歩モードにおいてナビゲーションが実行される場合の表示例を示しているが、かかる例に限定されず、例えば、バイクモードやジョギングモードなど他のナビゲーションモードに適用することが可能である。ユーザは、ナビゲーション装置のナビゲーションモード切替ボタン等を押下することにより、複数のナビゲーションモードから所望するナビゲーションモードを選択することが可能となる。
【0025】
また、本実施形態にかかるナビゲーション装置では、ナビゲーションに適した案内通知を行うことができる。案内通知とは、目的地までに通過する交差点などの案内地点を通知することである。また、ナビゲーションモードに適した案内通知とは、自転車モードや徒歩モードなどの各ナビゲーションモードに応じて案内方法を変更して通知することである。
【0026】
例えば、自転車モードで交差点等を案内する場合には、音声ガイドではなく、アラームなどで通知するのが好ましい。これは、自転車に乗車する場合に、ナビゲーション装置の表示画面を視認しながら運転するのは危険であり、困難である場合が多いためである。アラームで交差点等の案内通知をする場合には、アラーム音(ビープ音)の種類や回数により右左折や交差点への接近度合いなどを示すようにしてもよい。また、アラーム音により交差点の接近を通知した後に、ユーザにナビゲーション装置の表示画面を確認させるようにしてもよい。
【0027】
また、ナビゲーション装置を自転車に搭載している場合には、バイブレーションによる通知は、ユーザが気付かない場合が多いため好ましくない。
【0028】
さらに、交差点に接近することを通知する場合に、交差点から比較的近い位置で通知をする。また、自転車の速度や交差点への接近度合いに応じて交差点に接近したことを通知するようにしてもよい。
【0029】
また、例えば、徒歩モードで交差点等を案内する場合には、音声ガイドではなく、バイブレーションなどで通知するのが好ましい。これは、徒歩やジョギングなどの場合には、ナビゲーション装置をポケットなどに収納している場合が多いため、ナビゲーション装置の表示画面を視認しながら歩行することはあまりないと考えられるためである。
【0030】
さらに、交差点に接近することを通知する場合に、交差点から比較的近い位置で通知をする。また、バイブレーションなどにより交差点の接近を通知した後に、ユーザにナビゲーション装置の表示画面を確認させるようにしてもよい。
【0031】
また、車モードで交差点等を案内する場合には、音声ガイドにより通知する。例えば、交差点が近づいたときに、音声により右左折などの方向や、交差点までの距離を具体的に通知する。
【0032】
また、交差点の接近を通知する場合には、ユーザの位置と交差点との距離に応じて案内通知を行う。車モードの場合には、車の速度を想定した距離で案内通知が行われる。上記したように、自転車モードや徒歩モードの場合には、各モードの速度を想定した距離で案内を通知する。例えば、自転車は車よりも移動速度が遅いため、自転車モードの場合には、車モードで案内を通知するタイミングより遅いタイミングで通知される。さらに、徒歩モードの場合には、自転車モードで案内を通知するタイミングより遅いタイミングで通知される。これらの通知方法の設定を、予め、各ナビゲーションモードと関連付けて記憶しておくことにより、各ナビゲーションモードに応じた案内通知を実現することができる。
【0033】
<3.第1実施形態>
以上、ナビゲーション装置の概要について説明した。次に、図2〜図13を参照して、第1実施形態にかかるナビゲーション装置について説明する。本実施形態では、ナビゲーション装置を図2に示したPND(Personal Navigation Device)10に適用して説明する。
【0034】
<3−1.PNDのハードウェア構成>
図2に示したように、PND10は、装置の前面に表示部12が設けられている。PND10は、内蔵された不揮発性メモリ(図示せず)に格納されている地図データに応じた実画像等を表示部12に表示してナビゲーションを実行する。また、PND10は、クレードル14および吸盤16を備えていてもよい。クレードル14および吸盤16は、PND10を車内で用いる際に、車両のダッシュボード上に取り付けるために必要となる。PND10は、車両のダッシュボード上に吸盤16を介して取り付けられ、かつ、PND10と機械的および電気的に接続される。PND10は、クレードル14を介して車両から供給される電力に基づいて動作することが可能である。
【0035】
ユーザが徒歩の際にPND10を使用する場合には、クレードル14および吸盤16の構成を有していなくてもよい。ユーザが徒歩の際にPND10を使用する場合には、PND10本体のみを所持して移動する。また、ユーザが自転車で走行する際にPND10を使用する場合には、徒歩時と同様にPND10本体のみを所持して移動してもよいし、自転車のハンドルなどにクレードル14および吸盤16を取り付けて移動してもよい。
【0036】
上記したように、PND10のナビゲーションモード切替ボタン(図示せず)を押下することにより、複数のナビゲーションモードから所望するナビゲーションモードを選択する。例えば、車でPND10を利用する場合には車モードを選択操作し、自転車でPND10を利用する場合には自転車モードを選択操作し、徒歩でPND10を利用する場合には徒歩モードを選択操作する。
【0037】
ユーザ操作によりユーザが所望するナビゲーションモードが選択されると、PND10は、選択されたナビゲーションモードでナビゲーションを実行する。PND10は、現在位置の取得機能を有しているため、現在位置を含む地図を表示部12に表示して、表示された地図上にユーザの現在位置や進行方向を重畳してナビゲーションを実行する。
【0038】
さらに、PND10は、各ナビゲーションモードに適した案内通知を行う機能を有する。すなわち、PND10は、各ナビゲーションモードに応じて、音声ガイドやバイブレーションなどの通知方法を変更して交差点等に接近したことを案内することができる。
【0039】
<3−2.PNDの機能構成>
以上、PND10のハードウェア構成について説明した。次に、図3を参照して、PND10の機能構成について説明する。図3に示したように、PND10は、表示部12と、操作部104と、記憶部108と、ナビゲーション機能ユニット110などを備える。
【0040】
操作部104は、ユーザ操作を検出し、検出した操作内容をナビゲーション機能ユニット110に出力する。ユーザによる操作内容としては、例えば、ナビゲーションモードの選択、目的地の設定、地図の拡大/縮小、現在地表示、音声案内設定、および画面表示設定などがあげられる。
【0041】
また、この操作部104は、表示部12と一体的に設けられるタッチパネル、またはタッチスクリーンであってもよい。また、操作部104は、ボタン、スイッチ、レバー、およびダイヤルなど、表示部12と分離して設けられる物理的構成であってもよい。また、操作部104は、リモートコントローラから送信されたユーザ操作を示す信号を検出する信号受信部であってもよい。
【0042】
ここで、図4および図5を参照して、ユーザによるナビゲーションモードの選択操作について説明する。図4および図5は、ナビゲーションモードの選択操作について説明する説明図である。図4および図5では、操作部104が表示部12と一体的に設けられるタッチパネルであった場合にについて説明する。
【0043】
図4に示したように、タッチパネルに表示されたメニュー画面341の表示項目から、「設定」タブがユーザ操作により選択される。「設定」タブが表示されると、編集・設定表示画面342が表示される。そして、ユーザにより「モード切替」ボタンがタッチされると、ナビゲーションモードを切り替えることができるナビモード切替画面343が表示される。ユーザは、ナビモード切替画面343に表示された「自動車ナビ」(車モード)、「自転車ナビ」(自転車モード)、「徒歩ナビ」(徒歩モード)から、いずれかのモードボタンをタッチすることにより所望のナビゲーションモードを選択する。
【0044】
また、図5に示したように、ナビゲーションが実行している場合に、実行されているナビゲーションモードを他のナビゲーションモードに切り替える操作を行うようにしてもよい。図5に示したように、車モードでナビゲーションが実行されている場合に、車モードの地図画面331に表示されている「ナビ」ツールバーを選択する。「ナビ」ツールバーが選択されると、ガイド・地点画面332が表示される。
【0045】
ユーザは、ガイド・地点画面332に表示された「モード切替」ボタンをタッチする。ガイド・地点画面332の「モード切替」ボタンがタッチされると、ナビモード切替画面333が表示される。ユーザは、ナビモード切替画面343に表示された「自動車ナビ」(車モード)、「自転車ナビ」(自転車モード)、「徒歩ナビ」(徒歩モード)から、いずれかのモードボタンをタッチすることにより所望のナビゲーションモードを選択する。
【0046】
図3に戻りPND10の機能構成の説明を続ける。記憶部108は、PND10が動作するためのプログラムや、ナビゲーションモードごとの設定情報などを記憶する。ナビゲーションモードごとの設定情報とは、例えば、ナビゲーションモードに対応する案内通知方法、地図データや音量データ、画面明度データ、など種々の設定情報を例示できる。
【0047】
なお、この記憶部108は、不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ディスク、およびMO(Magneto Optical)ディスクなどの記憶媒体であってもよい。不揮発性メモリとしては、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)があげられる。また、磁気ディスクとしては、ハードディスクおよび円盤型磁性体ディスクなどがあげられる。また、光ディスクとしては、CD(Compact Disc)、DVD−R(Digital Versatile Disc Recordable)およびBD(Blu−Ray Disc(登録商標))などがあげられる。
【0048】
ナビゲーション機能ユニット110は、ナビゲーション機能を実現するための構成であり、GPSアンテナ112と、GPS処理部114と、判別部116と、ナビゲーション部118と、3軸加速度センサ120と、Y軸ジャイロセンサ122と、速度算出部124と、Z軸ジャイロセンサ130と、角度算出部132と、検出部140と、位置取得部142と、気圧センサ150と、高度算出部152と、を備える。
【0049】
このうち、GPS処理部114、判別部116、ナビゲーション部118、角度算出部132、位置取得部142、検出部140、および高度算出部152などは、例えばCPU(Central Processing Unit)により構成される。
【0050】
GPSアンテナ112は、地球上空を旋回する人工衛星から送信されたGPS信号を受信し、受信したGPS信号をGPS処理部114へ供給する。なお、GPS信号には、人工衛星の軌道を示す軌道情報、および信号の送信時刻などの情報が含まれる。
【0051】
GPS処理部114は、各GPS信号に含まれる軌道情報から各人工衛星の位置を算出する。そして、GPS処理部114は、各人工衛星の位置と、GPS信号の送信時刻と受信時刻の差分に基づいて現在の3次元位置を連立方程式により算出する。
【0052】
判別部116は、ナビゲーションモードを判別する機能を有する。上記したように、操作部104を介してユーザによりナビゲーションモードが選択される。判別部116は、操作部104を介してユーザによりいずれのナビゲーションモードが選択されたかを判別する。判別部116は、判別したナビゲーションモードの情報をナビゲーション部118に提供する。
【0053】
上記では、ユーザ操作に応じてナビゲーションモードを選択するようにしたが、かかる例に限定されず、振動を検出してナビゲーションモードを切り替えたり、取り付けられたクレードルとの電気的な接触を検出したりして適切なナビゲーションモードを自動的に選択するようにしてもよい。
【0054】
ナビゲーション部118は、後述する位置取得部142により取得された現在位置に基づいて、判別部116により判別されたナビゲーションモードでナビゲーションを行う。ナビゲーション部118は、本発明の実行部の一例である。例えば、ナビゲーション部118は、記憶部108からナビゲーションモード対応する地図データを読み出し、現在位置を含む地図画像上に現在位置マークを重畳する。上記したように、記憶部108にはナビゲーションモードに対応する設定情報が記憶されている。ナビゲーション部118は、判別部116により判別されたナビゲーションモードに対応する設定情報を記憶部108から取得して、該設定情報を用いてナビゲーションを実行する。
【0055】
ナビゲーションモードごとの設定情報とは、例えば、ナビゲーションモードに対応する案内通知方法、地図データや音量データ、画面明度データ、など種々の設定情報を例示できる。ここで、図6を参照して、設定情報に含まれている各ナビゲーションに対応する案内通知について説明する。図6は、各ナビゲーションに対応する案内通知について説明する説明図である。
【0056】
図6に示したように、設定情報400には、車モード、自転車モード、徒歩モードの各ナビゲーションに対応する案内通知方法が設定されている。ナビゲーション部118は、ナビゲーションモードが車モードである場合には、音声ガイドにより案内通知を行う。また、接近通知とは、車モードの場合、交差点などの案内地点に近づいたときに、音声により右左折などの方向や、交差点までの距離を具体的に通知することである。
【0057】
交差点の接近を通知する場合には、ユーザの位置と交差点との距離に応じて案内通知を行う。ナビゲーションモードが車モードの場合には、車の速度を想定した距離で交差点の案内通知が行われる。また、車モードの場合には、音声ガイドでナビゲーションが行われるため、アラームやバイブレーション通知によるナビゲーションは行われない設定となっている。
【0058】
ナビゲーションモードが自転車モードである場合には、アラームまたは光により案内通知を行う。自転車に乗車する場合、ナビゲーション装置の表示画面を視認しながら運転するのは危険であり、困難なため、アラーム音(ビープ音)で通知する。また、照度の高い光を点灯することによって、案内通知を行うようにしてもよい。自転車を走行中に表示画面を視認することができなくても、視野に光が入るため、ユーザは何らかの通知があることに気付くことができる。これにより、音声通知やアラーム通知をしない設定にしている場合でも、光の点灯によりアラーム通知と同様の効果を得ることができる。
【0059】
接近通知については、自転車の速度を想定した距離で交差点の案内通知が行われる。すなわち、自転車は車よりも移動速度が遅いため、自転車モードの場合には、車モードで案内を通知するタイミングより遅いタイミングで通知する。
【0060】
また、省電力については、一定時間操作されない場合に、表示画面を暗くして省電力モードにする。そして、表示画面やボタンなどに触れると画面が表示される。また、交差点などの案内地点に接近した場合に画面が表示されるようにしてもよい。そして、案内通知終了後に画面を暗くして、再度省電力モードとするようにしてもよい。自転車モードの場合には、表示画面を視認しながら運転することは稀であるため、省電力モードを設定することにより、消費電力を抑えることが可能となる。
【0061】
ナビゲーションモードが徒歩モードの場合、バイブレーションにより案内通知を行う。徒歩やジョギングの場合、ナビゲーション装置10をポケットなどに収納している場合が多く、常に手に持って表示画面を確認しながら歩行することは考え難いため、バイブレーションによる通知を行う。徒歩モードの場合、音声ガイドによる案内は、ユーザの周囲にいる人に聞こえてしまい不都合があるため、音声ガイドによる案内は行わない。
【0062】
接近通知については、徒歩やジョギングの速度を想定した距離で交差点の案内通知が行われる。すなわち、徒歩やジョギングは自転車よりも移動速度が遅いため、徒歩モードの場合には、自転車モードで案内を通知するタイミングより遅いタイミングで通知する。これにより、交差点等の案内通知を交差点からの距離がある時点で案内通知が行われて、交差点を曲がり損ねてしまったり、交差点を過ぎてから案内通知がされたりしてしまうことがなく、各ナビゲーションモードに応じて適切なタイミングで案内通知が行われる。
【0063】
また、省電力については、自転車モードと同様に、一定時間操作されない場合に、表示画面を暗くして省電力モードにする。そして、表示画面やボタンなどに触れると画面が表示される。また、交差点などの案内地点に接近した場合に画面が表示されるようにしてもよい。そして、案内通知終了後に画面を暗くして、再度省電力モードとするようにしてもよい。徒歩モードの場合には、表示画面を常に視認しながら歩行することは稀であるため、省電力モードを設定することにより、消費電力を抑えることが可能となる。
【0064】
ナビゲーション部118は、各ナビゲーションモードに適した案内通知を、ユーザ操作に応じて終了するようにしてもよい。例えば、交差点や目的地などへの接近通知は、交差点などを通過するまで数回通知する。ユーザが案内通知により交差点と曲がる方向を確認した場合には、案内通知を終了して、画面の変化を最小限に抑えることが望ましい。したがって、ナビゲーション部118は、ユーザ操作により、案内通知の解除操作が行われた場合には、解除操作が行われた後の案内通知を行わないようにする。
【0065】
ユーザ操作による案内通知の解除操作は、例えば、表示画面に案内通知とともに「通知終了」ボタンを表示して、ユーザ操作により「通知終了」ボタンが押下された場合に、案内通知後の解除操作を実行する。
【0066】
図3に戻りナビゲーション部118の説明を続ける。設定情報として地図の縮尺の情報が記憶されている場合には、ナビゲーション部118は、設定情報をもとにナビゲーションモードに応じて地図の縮尺を変えることができる。例えば、車モードでは地図の縮尺を小さくして広範囲の地図を表示させるようにし、自転車モードでは地図の縮尺を車モードの縮尺よりも大きくして、拡大された地図を表示させるようにし、徒歩モードでは自転車モードよりさらに縮尺の大きい地図を表示させてもよい。これにより、ナビゲーションモードごとに適切な範囲の地図を表示することが可能となる。
【0067】
また、設定情報として音量の情報が記憶されている場合には、ナビゲーション部118は、設定情報をもとにナビゲーションモードに応じて音量を変えることができる。例えば、車モードの場合は、雑音がほとんどない車内で案内音声などを聞く際に適切な音量とし、自転車モードの場合は、屋外で周囲に迷惑がかからない程度の音量に設定することができる。また、徒歩の場合は、イヤホンで案内音声を聞く際に適切な音量に設定する。これにより、ナビゲーションモードごとに適切な音量で案内音声等を提供することが可能となる。
【0068】
また、設定情報として画面明度の情報が記憶されている場合には、ナビゲーション部118は、設定情報をもとにナビゲーションモードに応じて画面明度を変えることができる。例えば、自転車モードや徒歩モードなど屋外で利用するナビゲーションモードの場合にはディスプレイの照度を高くして、屋外で視認しやすい照度に設定する。これにより、ナビゲーションモードごとに適切な画面明度で地図等を表示することが可能となる。
【0069】
また、設定情報としてナビゲーションモードごとに表示画面の分割画面数を設定してもよい。例えば、車モードの場合には、広範囲な地図と曲がり角を示す詳細地図とを同時に表示させるように設定してもよい。また、設定情報としてナビゲーションモードごとに省電力モードを設定してもよい。例えば、自転車モードの場合には、所定時間ユーザ操作がなかった場合に表示画面を暗くして省電力モードにしてもよい。また、設定情報として、ナビゲーションの探索方法を設定してもよい。例えば、車モードの場合には、自転車専用道路を除いて目的地までの経路情報を提示する。また、徒歩モードの場合には、狭い路地など車が通行不可能な道を近道として提示してもよい。
【0070】
GPSアンテナ112が人工衛星からGPS信号を受信できない場合、GPS処理部114はGPS信号に基づく現在位置の算出を行うことができない。このような場合、ナビゲーション部118は、他の方法により取得される現在位置を用いてナビゲーションを行う。例えば、ナビゲーション部118は、以下に説明する各センサおよび各算出部により得られる現在位置を用いてナビゲーションを行うことができる。
【0071】
3軸加速度センサ120は、図6に示すX軸方向の加速度αx、Y軸方向の加速度αy、およびZ軸方向の加速度αzを例えば50Hzのサンプリング周波数で検出する。なお、図6に示したように、X軸はPND10または車両の進行方向に対応し、Y軸はX軸に直交する水平方向に対応し、Z軸は鉛直方向に対応するものとする。
【0072】
Y軸ジャイロセンサ122は、Y軸回りの角速度であるピッチレートωyを例えば50Hzのサンプリング周波数で検出する。
【0073】
速度算出部124は、3軸加速度センサ120により検出されたZ軸方向の加速度αz、およびY軸ジャイロセンサ122により検出されたピッチレートωyに基づき、以下の数式1に従って進行方向に対する速度Vを例えば1秒につき50回算出する。
【0074】
【数1】

【0075】
Z軸ジャイロセンサ130は、PND10または車両が左旋回している時のZ軸回りの角速度であるヨーレートωzを例えば50Hzのサンプリング周波数で検出する。
【0076】
角度算出部132は、Z軸ジャイロセンサ130により検出されたヨーレートωzにサンプリング周期(例えば、0.02s)を積算することにより、PND10または車両の旋回角度θを算出する。
【0077】
検出部140は、案内地点を検出する機能を有する。案内地点とは、目的地までに通過する交差点などの情報である。ナビゲーション部118は、検出部140により検出された案内地点の情報を用いて、経路案内を行う。例えば、ナビゲーション部118は、検出部140により検出された案内地点である交差点の右左折や交差点への接近度合いなどを通知する。
【0078】
位置取得部142は、速度算出部124により算出された進行方向に対する速度V、および角度算出部132により算出された旋回角度θに基づき、前回算出時の位置から現在位置までの変化量を求める。そして、位置算出部140は、前回算出時の位置に上記変化量を加えることにより現在位置を取得する。また、上記したGPS処理部114により現在の位置情報が算出された場合には、該位置情報を取得する。位置取得部142は、本発明の取得部の一例である。
【0079】
気圧センサ150は、周囲の気圧を例えば50Hzのサンプリング周波数で検出する。そして、高度算出部152は、気圧センサ150により検出された気圧に基づいて現在高度を算出する。
【0080】
ナビゲーション部118は、上記のようにして位置算出部140により算出された現在位置、および高度算出部152により算出された現在高度に基づき、ナビゲーションを行うことができる。
【0081】
なお、現在位置などの取得方法は、GPS測位や、センサを用いる上記方法に限られない。例えば、無線LANの基地局により送信されるWiFi電波の信号強度を利用して現在位置を取得することも可能である。より具体的には、PND10は、各基地局からのWiFi電波の受信強度から各基地局との距離を推定し、各基地局との距離および各基地局の位置を利用し、三角測量の原理に基づいて現在位置を取得してもよい。
【0082】
<3−3.PNDの動作の詳細>
以上、PND10の機能構成について説明した。次に、図8を参照して、本実施形態にかかるPND10の動作の詳細について説明する。図8は、本実施形態にかかるPND10の動作の詳細を示すフローチャートである。図8に示したように、まず、ユーザ操作に応じてナビゲーションおよびルート案内を開始する(S102)。ステップS102におけるナビゲーションの開始とは、ユーザ操作によりナビゲーションの開始ボタンが押下されることを意味する。例えば、PND10の電源ボタンが押下されるだけでナビゲーションが開始されるようにしてもよい。また、ユーザ操作に応じて目的地が選択されることによりナビゲーションおよびルート案内を開始するようにしてもよい。
【0083】
そして、操作部104を介してユーザ操作によりナビゲーションモードが変更されたか否かを判定する(S104)。ステップS104においては、ナビゲーション実行中にユーザ操作によりナビゲーションモードが切り替えられて、現在実行中のナビゲーションモードとは別のナビゲーションモードが選択されたか否かを判定する。
【0084】
ステップS104において、ナビゲーションモードが変更されたと判定された場合には、ナビゲーションモードの変更処理を行う(S106)。ステップS106におけるナビゲーションモードの変更処理とは、例えば、ナビゲーションモードに対応する案内通知の方法等を含む設定情報を記憶部108から取得して設定を変更することである。ステップS104において、ナビゲーションモードが変更されていないと判定された場合には、ステップS108以降の処理を実行する。
【0085】
そして、位置取得部142により位置情報が算出された後、ナビゲーション部118は、交差点などの案内地点が接近しているか否かを判定する(S108)。ステップS108においては、案内地点が接近しているか否かを判定するとともに、案内地点までの距離や速度を検出するようにしてもよい。
【0086】
ステップS108において、案内地点が接近していると判定された場合には、案内地点が接近していることを通知する(S110)。ステップS110においては、ステップS104において判定されたナビゲーションモードに応じた案内通知を行う。例えば、車モードの場合には、音声ガイドでナビゲーションを行い、アラームやバイブレーションによる通知は行わない。また、ナビゲーションモードが自転車モードである場合には、音声ガイドによる通知は行わず、アラームや光により案内通知を行う。また、ナビゲーションモードが徒歩モードの場合には、音声ガイドによる通知は行わず、バイブレーションにより案内通知を行う。
【0087】
また、ステップS108において、案内地点までの距離や速度を検出した場合には、ユーザの位置と交差点の距離および速度に応じて案内通知を行う。例えば、自転車は車よりも移動速度が遅いため、自転車モードの場合には、車モードで案内を通知するタイミングより遅いタイミングで通知する。また、徒歩モードの場合には、自転車モードよりもさらに遅いタイミングで通知する。これにより、交差点等の案内通知を交差点からの距離がある時点で案内通知が行われて、交差点を曲がり損ねてしまったり、交差点を過ぎてから案内通知がされたりしまうことがなく、各ナビゲーションモードに応じて適切なタイミングで案内通知が行われる。
【0088】
そして、ユーザ操作に応じてナビゲーションを終了するか否かを判定する(S112)。ステップS112においてナビゲーションを終了すると判定された場合には、処理を終了する。また、ステップS112においてナビゲーションを終了しないと判定された場合には、ステップS104以降の処理を繰り返す。ステップS112においては、ユーザ操作により、表示画面に表示されているナビゲーション終了ボタンが押下されたか、PND10の電源ボタンがOFFされたか否かによりナビゲーションを終了するか否かを判定する。
【0089】
以上の処理により、PND10は、ナビゲーションモードに適した案内通知を行うことが可能となる。
【0090】
<4.第2実施形態>
第1の実施形態において説明したPND10は、ナビゲーション装置の一例に過ぎず、ナビゲーション装置はかかる例に限定されない。例えば、ナビゲーション装置は、以下に第2の実施形態として説明する携帯電話20であってもよい。その他、詳細な説明は省略するが、ナビゲーション装置は、PHS、携帯用音楽再生装置、携帯用映像処理装置、携帯用ゲーム機器、および携帯型の撮像装置などであってもよい。
【0091】
図9は、第2の実施形態による携帯電話20の外観図である。図9に示したように、第2の実施形態による携帯電話20は、表示部202と、クレードル203と、操作部204と、吸盤206と、マイクロホン214と、スピーカ224と、を備える。
【0092】
クレードル203は、第1の実施形態によるPND10と同様に、車両のダッシュボード上に吸盤206を介して取り付けられ、かつ、携帯電話20と機械的および電気的に接続される。このため、携帯電話20は、クレードル203を介して車両から供給される電力に基づいて動作することが可能である。なお、携帯電話20はバッテリを内蔵しており、クレードル203から取り外された場合にはバッテリから供給される電力に基づいて動作することができる。
【0093】
図10は、第2の実施形態による携帯電話20の構成を示した機能ブロック図である。図10に示したように、第2の実施形態による携帯電話20は、ナビゲーション機能ユニット110と、表示部202と、操作部204と、記憶部208と、携帯電話機能ユニット210と、総括制御部234と、を備える。
【0094】
また、携帯電話機能ユニット210は、通話機能や電子メール機能などを実現するための構成であり、通信アンテナ212と、マイクロホン214と、エンコーダ216と、送受信部220と、スピーカ224と、デコーダ226と、携帯電話制御部230と、を備える。なお、ナビゲーション機能ユニット110については第1の実施形態で説明したので、詳細な説明を省略する。
【0095】
マイクロホン214は、音声を集音し、音声信号として出力する。エンコーダ216は、携帯電話制御部230による制御に従い、マイクロホン214から入力される音声信号のデジタル変換およびエンコードなどを行い、音声データを送受信部220に出力する。
【0096】
送受信部220は、エンコーダ216から入力される音声データを所定の方式に従って変調し、通信アンテナ212から無線で携帯電話20の基地局へ送信する。また、送受信部220は、通信アンテナ212により無線信号を復調して音声データを取得し、デコーダ226に出力する。
【0097】
デコーダ226は、携帯電話制御部230による制御に従い、送受信部220から入力される音声データのデコードおよびアナログ変換などを行い、音声信号をスピーカ224に出力する。スピーカ224は、デコーダ226から供給される音声信号に基づいて音声を出力する。
【0098】
また、携帯電話制御部230は、電子メールを受信する場合、送受信部220からデコーダ226に受信データを供給し、デコーダ226に受信データをデコードさせる。そして、携帯電話制御部230は、デコードにより得られた電子メールデータを表示部202に出力して表示部202に表示させる共に、記憶部208に電子メールデータを記録する。
【0099】
また、携帯電話制御部230は、電子メールを送信する場合、操作部204を介して入力された電子メールデータをエンコーダ216にエンコードさせ、送受信部220および通信アンテナ212を介して無線送信する。
【0100】
総括制御部234は、上述した携帯電話機能ユニット210およびナビゲーション機能ユニット110を制御する。例えば、総括制御部234は、ナビゲーション機能ユニット110によりナビゲーション機能を実行している間に電話がかかってきた場合、ナビゲーション機能を携帯電話ユニット310による通話機能に一時的に切替え、通話終了後、ナビゲーション機能ユニット110にナビゲーション機能を再開させてもよい。
【0101】
以上、本発明の実施形態によれば、ナビゲーションモードを判別した後に、案内地点を検出することにより、ナビゲーションモードに適した案内通知を行うことができる。例えば、ナビゲーションモードに応じて音声ガイドにより通知したり、または、音声ガイドにより通知はせずにバイブレーションや光により通知したりする。また、ナビゲーションモードに応じて、案内通知を行う地点を変更して、適切なタイミングで案内通知を行うことができる。
【0102】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0103】
例えば、本明細書のPND10や携帯電話20などのナビゲーション装置の処理における各ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、PND10や携帯電話20などのナビゲーション装置の処理における各ステップは、フローチャートとして記載した順序と異なる順序で処理されても、並列的に処理されてもよい。
【0104】
また、PND10や携帯電話20などのナビゲーション装置に内蔵されるCPU、ROMおよびRAMなどのハードウェアを、上述したナビゲーション装置の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供される。
【符号の説明】
【0105】
10 PND
12、202 表示部
20 携帯電話
104、204 操作部
108、208 記憶部
14、203 クレードル
110 ナビゲーション機能ユニット
112 GPSアンテナ
114 GPS処理部
116 判別部
118 ナビゲーション部
120 3軸加速度センサ
122 Y軸ジャイロセンサ
124 速度算出部
130 Z軸ジャイロセンサ
132 角度算出部
140 検出部
142 位置取得部
150 気圧センサ
152 高度算出部
210 携帯電話機能ユニット
212 通信アンテナ
214 マイクロホン
216 エンコーダ
220 送受信部
226 デコーダ
224 スピーカ
230 携帯電話制御部
234 総括制御部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置情報を取得する取得部と、
ナビゲーションモードを判別する判別部と、
案内地点を検出する検出部と、
前記位置情報を用いて、前記判別部により判別されたナビゲーションモードで前記案内地点までのナビゲーションを実行する実行部と、
を備え、
前記実行部は、前記ナビゲーションモードに応じて前記案内地点を通知する通知時点を変更し、前記案内地点を通過する際に前記ナビゲーションモードに応じた通知をする、ナビゲーション装置。
【請求項2】
前記検出部は、目的地までの経路上の交差点を前記案内地点として検出し、
前記実行部は、前記案内地点を通過する前に、前記ナビゲーションモードに応じた通知をする、請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記実行部は、前記ナビゲーションモードごとに、前記案内地点の通知方法を変えて通知する、請求項1または2のいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記ナビゲーションモードと前記案内地点の通知方法を示す通知情報とを関連付けて記憶している記憶部を備える、請求項1〜3のいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記ナビゲーションモードは、車モード、バイクモード、自転車モード、徒歩モードを含む、請求項1〜4のいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記判別部により前記ナビゲーションモードが徒歩モードであると判別された場合に、前記実行部は、前記案内地点を通過する前に、筐体を振動させて通知する、請求項5に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
前記判別部により前記ナビゲーションモードが車モードであると判別された場合に、前記実行部は、前記案内地点を通過する前に、音声を出力して通知する、請求項5に記載のナビゲーション装置。
【請求項8】
前記判別部により前記ナビゲーションモードが自転車モードであると判別された場合に、前記実行部は、前記案内地点を通過する前に、光源を出力して通知する、請求項5に記載のナビゲーション装置。
【請求項9】
コンピュータを、
位置情報を取得する取得部と、
ナビゲーションモードを判別する判別部と、
案内地点を検出する検出部と、
前記位置情報を用いて、前記判別部により判別されたナビゲーションモードで前記案内地点までのナビゲーションを実行する実行部と、
を備え、
前記実行部は、前記案内地点を通過する際に、前記ナビゲーションモードに応じた通知をする、ナビゲーション装置として機能させるための、プログラム。
【請求項10】
位置情報を取得するステップと、
ナビゲーションモードを判別するステップと、
案内地点を検出するステップと、
前記位置情報を用いて、前記判別部により判別されたナビゲーションモードで前記案内地点までのナビゲーションを実行し、前記案内地点を通過する際に、前記ナビゲーションモードに応じた通知をするステップと、
を含む、ナビゲーション方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−149778(P2011−149778A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−10406(P2010−10406)
【出願日】平成22年1月20日(2010.1.20)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】