説明

ファン付き偏心ロータと同ロータを備えた扁平コアレス型ファン付き振動モータ及び同モータの携帯機器搭載構造。

【課題】ファン付き偏心ロータにして振動発生が出来る軸方向空隙型マイクロファンモータにすることによって発熱を抑え、移動体機器に効果的な搭載構造にすることによって、発熱部材の冷却を図る。
【解決手段】回転中心に設けられた軸支部と、印刷配線板1の一側に備えられたコミュテータ1bと、該印刷配線板の他側で前記軸支部の半径方向外方に配され前記コミュテータから電力を受ける空心電機子コイル2、22と、タングステン製偏心ウエイト33が備えられ、外周の少なくとも一部に後ろ向き翼型インパラ55eが設けられ、前記タングステン製偏心ウエイトも外周に旋回外径をほぼ合わせてインパラ33dに構成し、これらの各インパラは軸方向に垂下部が形成された。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ファン付き偏心ロータと同ロータを備えた扁平コアレス型ファン付き振動モータ及び同モータの携帯機器搭載構造に係り、冷却と無音報知手段を兼ねたものに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機などの携帯機器はますます多機能化が図られ、この多機能化携帯通信装置のサイレントアラーム手段等のバイブレーション機能を果たす他に、他の振動源として活用する時勢となり、断続動作ながら通電時間が多くなってきている。
従来、扁平型コアレス振動モータとして複数の空心電機子コイルとこのコイルが位置されていない空間にタングステン製の偏心ウエイトを配し、樹脂で一体化した偏心ロータを軸方向空隙型マグネットで駆動させるようにしたものが知られている。(特許文献1参照)
【0003】
近年、携帯電話機等の多機能化はめざましいものがあり、格納された能動電子部材の発熱の問題が新たにクローズアップされてきた。特に中央演算素子などの局所的にかなり発熱するものがある部位のあるケースなどは、操作時に熱くなって人体に不快なものとなる。
この局所的発熱を分散させてしまうために、セラミックシート、カーボングラファイトシート、ヒートパイプなどの吸熱放散用固定素子を格納する提案も一部では採用されているが、このような固定素子による吸熱だけでは対応が困難となり、空気を強制的に循環させたり、給排気機能を持たせるファンモータの搭載が考えられる。
しかしながら、従来のパソコンなどに搭載される60mm角の軸流ファンモータでは、サイズ的に収まるはずはなく、最近では、20mm角サイズに薄小型化して径方向にヒートシンクを配したものが知られている。(特許文献2参照)
しかしながら、携帯機器、たとえば携帯電話機に内蔵させるには、まだ大きすぎる。
携帯電話機などは、最近はサイレントアラーム手段として振動モータを搭載させるのは必須でさらに冷却用ファンモータを搭載させる空間は設計的にはほとんど配慮できない。 従来、筒型モータの出力軸に偏心ウエイトを装着し、振動モータとして使用されるものがあり、この偏心ウエイトの外周にさらにインパラを形成したものが開示されている。(特許文献3参照)
しかしながら、このような構成は、偏心ウエイトにさらにインパラがあるので、旋回時の危険性が無視できないし、インパラのためにモータ本体よりかなり旋回外周を配慮しなくてはならず、設計的な制約を受ける嫌いがある。
【特許文献1】特許第3514750号公報
【特許文献2】特開平9−107653号公報
【特許文献3】特開2004−72420号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、この発明は、内蔵させた偏心ロータの外周にインペラを設けることによって、ファン付き偏心ロータにして危険性に配慮しなくて済み、振動発生と送風ができる軸方向空隙型振動機能付きマイクロファンモータに構成することによって振動発生と共に、能動電子部材の発熱を押さえ、携帯機器に効果的な搭載構造にすることによって携帯機器発熱部材の冷却を図ろうとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するには、請求項1に示すように回転中心に設けられた軸支部と、印刷配線板の一側に備えられたコミュテータと、該印刷配線板の他側で前記軸支部の半径方向外方に配され前記コミュテータから電力を受ける空心電機子コイルとが備えられ、回転中心から半径方向に重心が偏在され、外周の少なくとも一部にインパラが設けられたもので達成できる。
具体的には、請求項2、3に示すように前記インパラは非磁性金属板で外周の全部に形成されて一部が軸方向に垂下され、前記重心偏在手段としてタングステン製偏心ウエイトが配されたものか、前記インパラは後ろ向き翼型に形成され、前記重心偏在手段としてタングステン製偏心ウエイトが前記インパラの旋回外周と同径まで形成されて肉厚の後ろ向き翼型インパラとして構成され、各インパラは一部が軸方向に垂下されているものがよい。
さらに具体的には、請求項4に示すように前記空心電機子コイルと前記ウエイトとは前記印刷配線板を介して樹脂で一体化され、前記インパラも少なくとも一部が前記同樹脂で形成されたものがよい。
このようなファン付き偏心ロータを備えて扁平コアレス型ファン付き振動モータにするには、請求項5、6に示すように請求項1ないし4のいずれか1項に記載のファン付き偏心ロータを格納するケースとブラケットからなるハウジングに前記ファン付き偏心ロータに臨ませるように軸方向空隙型マグネットが配され、このマグネットの内側で前記ファン付き偏心ロータのコミュテータに先端部が摺接するように基端部がブラシベースに配されたブラシと、このブラシを介して前記偏心ロータに電力を供給する給電端子が側方に備えられ、前記ハウジングは空気流入口と同流出口が設けられたものか、前記ハウジングは少なくとも一部が平面視で角形で形成され角形のコーナに放熱フィンが配されたヒートシンクとなっているもので達成できる。
そして、このような扁平コアレス型ファン付き振動モータの機器搭載構造としては請求項7、8に示すように請求項5又は6に記載の扁平コアレス型ファン付き振動モータを携帯機器に搭載するもので、該携帯機器の外ケースに設けられた透孔の少なくとも一部に、前記ハウジングに配された外気流出入口の位置をほぼ合わせるように取り付けられたものか、請求項5又は6に記載の扁平コアレス型ファン付き振動モータを携帯機器に搭載するもので、前記ハウジングから径方向に伝熱部材が延設され、該伝熱部材を発熱電子部材に接触させたもので達成できる。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明によれば、単一のロータながら重心が偏在していることによって回転時に遠心力振動を発生させると共に、インパラで送風を生じさせることができる。
請求項2の発明にすれば、垂下された部分はステータ側のマグネットの外周のデットスペースを利用することができるので厚みが犠牲にならず、振動量、送風量が大にできる。
請求項3の発明によれば、旋回空間が偏心部材を含め全周が後ろ向き翼型ファンとなっているので負圧を利用した軸方向から吸い込みと径方向押し出し送風が得られ、垂下された部分はステータ側のマグネットの外周のデットスペースを利用することができるので、厚みが犠牲にならずに振動量、送風量が大にできる。
請求項4の発明にすれば、コイルと強固に一体化でき、特に低比重側ファンを樹脂にし、偏在手段をタングステン製偏心ウエイトにしたものでは、比重差を15以上に大にできるため重心の位置が大きく半径方向に変位して遠心力振動量が大となる。
請求項5の発明にすれば、ケースに配した外気流出入口によって外気流入と押し出し送風が効果的にでき、携帯機器の振動機能と冷却機能が同時に得られ、インパラがむき出しになっていないので危険性がない。
請求項6の発明にすれば、ブラケットを放熱フィンにしたものは効率のよいハウジングの冷却ができる。
請求項7、8の発明によれば、十分な外気による冷却と発熱電子部材の熱は伝熱部材を経由してこの放熱フィンで十分に冷却も図れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
回転中心に設けられた軸支部と、印刷配線板の一側に備えられたコミュテータと、該印刷配線板の他側で前記軸支部の半径方向外方に配され前記コミュテータから電力を受ける空心電機子コイルと、タングステン製偏心ウエイトが備えられ、外周の少なくとも一部に後ろ向き翼型インパラが設けられ、前記タングステン製偏心ウエイトも外周に旋回外径をほぼ合わせてインパラに構成し、これらの各インパラは軸方向に垂下部が形成された。
図1は本発明のファン付き偏心ロータの平面図である。(実施例1)
図2は図1のロータを内蔵したものでA−A線で切断した場合のファン付き扁平コアレス型振動モータの断面図である。
図3は図1のファン付き偏心ロータの変形例の平面図である。(実施例2)
図4は図3のB−B線で切断した断面図である。
図5は図2の変形例の要部断面図である。(実施例3)
図6は図5のステータ部分の平面図である。
図7は図2のファン付き扁平コアレス型振動モータの機器搭載構造の要部断面図である。(実施例4)
以下、この発明の構成を図示する各実施例に基づいて説明する。
【実施例1】
【0008】
図1、図2において、ファン付き偏心ロータRは、回転中心に透孔1aが空けられた印刷配線板1の一側に金メッキされてコミュテータとして機能するコミュテータセグメント1bを形成するとともに他側で前記透孔1aの半径方向外方に配されて前記コミュテータセグメント1bから電力を受けるもので、3相の1相を欠相させた120°の配置開角で2個の空心電機子コイル2とが備えられ、回転中心から半径方向にタングステン製の比重18の偏心ウエイト3が前記2個の空心電機子コイル2の前記透孔1aを介した反対側に配され、銅とタングステンの比重差によって重心が偏心ウエイト3側に偏在されている。
前記空心電機子コイル2と偏心ウエイト3の上面には、アクリル系両面接着剤4を介して厚みが0.18mm程度の非磁性ステンレス薄板5が配されている。
この非磁性ステンレス薄板5は軸方向下方にバーリングした中央部5aと同下方に絞り込まれた垂下部5bが形成され、中央部5aが前記透孔1aに、垂下部5bが外周にそれぞれはめ込まれることによって、前記空心電機子コイル2と偏心ウエイト3をサンドイッチ状に挟持している。ここで偏心ウエイト3は、落下などの衝撃に耐えられるように、前記非磁性ステンレス薄板5に設けた鍵部5cと印刷配線板1に空けられたガイド孔1cにそれぞれ凹凸係止される。前記中央部5aには焼結含油軸受5dが固着され軸支部として機能している。
さらに、前記垂下部5bの一部が外方に切り開かれ、本願の特徴である8個の回転方向に対して後ろ向き翼型インパラ5eが形成されている。
図中、5fは回転時に外気を効率よく引き込む切り欠きである。
ここで、偏心ウエイト3は2個の空心電機子コイルが偏在しているので重心が偏在されるから、ロータのサイズによっては削除することもできる。
【0009】
このように構成されたファン付き偏心ロータRは、磁性ステンレス製ケース6と同ブラケット7からなるハウジングHに格納されるのであるが、ブラケット7には、中央に上方にバーリングされた軸支承部7aに軸8が圧入され、この軸8に前記ファン付き偏心ロータRが回転自在に装着されるようになっている。このブラケット7には、さらに前記ファン付き偏心ロータRに臨ませるように軸方向空隙型マグネット9が配され、このマグネットの内側で前記ファン付き偏心ロータRのコミュテータ1bに先端部が摺接するように基端部でブラシベース7bに配された正負のブラシ10と、このブラシ10を介して前記偏心ロータに電力を供給するものでブラシベースと同体の給電端子7cが側方に備えられる。給電端子7cはブラケット7の給電端子載置部7dで保護される。この給電端子7cは前記マグネット9の載置される部分のブラケット7に設けた角孔7eを通して通電されるようになっているので、この部分の前記ブラシベース7bの厚みは無視できる。すなわち、厚みを犠牲にしないで給電できることになる。
前記ハウジングの一方を構成するケース6には、天井部に外気流入口6aと側方に同流出口6bが設けられ、組み込み時に中央で前記軸8の先端が受け止められ、レーザ溶接Lされる。ケース側周は組み込み時にやはり、開口部が前記ブラケット7の外周の一部とレーザ溶接Yされる。
このようにすると、モノコック構造となって十分な耐衝撃性が得られ、外気は想像線で示すようにケースの天井部に設けた流入口6aから引き込まれ、側方の流出口6bから押し出されるので、機器側に搭載すれば、機器に局所的発生した熱気を全体に循環させることによって平均させ低温化できる。
前述のコミュテータはセグメントに金メッキしたものをそのままコミュテータとして機能させるようにしたものを開示したが、モータとして厚みに余裕があれば、円筒形コミュテータをセグメントに配着させたものに、径方向からブラシを摺接させるようにしてもよい。
【実施例2】
【0010】
図3、図4は、ファン付偏心ロータR1の変形例で、効率をアップするために等分配置し、3個の空心電機子コイルと偏心ウエイトからなるもので、回転中心に透孔11aが空けられた印刷配線板11の一側にコミュテータセグメント1bを形成するとともに他側で前記透孔11aの半径方向外方に配されて前記コミュテータセグメント1bから電力を受けるもので、120°の配置開角で3個の等分に有効導体部が磁極の開角まで広げられた空心電機子コイル2、22が載置される。
ここでは、偏心量を確保するために1個の空心電機子コイル22が他の2個の空心電機子コイル2に比べて薄くなっていてここに偏心ウエイト33の一部である平坦部33aが両面接着剤4aを介して接着されることによって重畳され、偏重心量が大となるように配慮してある。
前記他の2個の空心電機子コイル2側には、やはり両面接着剤4を介して非磁性ステンレス薄板55が接着される。この非磁性ステンレス薄板55は、中央のバーリング部55aに中逃げ軸受55dがはめ込まれて軸支部を構成し、前記2個の空心電機子コイル2の内径部の位置に浅い漏斗状の突き出し部55bが形成され、外周にインパラ55eの骨幹55cとなるように形成され、この骨幹55cを含めて低比重樹脂Jで前記インパラ55eが一体成形される。このとき、前記印刷配線板11には、樹脂Jの通過溝11bが空けられ、コイル内径まで樹脂が行き渡り、前記漏斗状の突き出し部55bに樹脂が回って非磁性ステンレス薄板55は保持されることになる。
一方、偏心ウエイト33は、前記非磁性ステンレス薄板55と鍵状の凹凸係止部53で組み合わされ径方向に抜けないように配慮してある。前記薄い空心電機子コイル22の内径に入り込む段差付き垂下部33bと抜け止めとして機能する樹脂通過孔33cが設けられ、前記のような印刷配線板11に空けた樹脂Jの通過溝11bを介して前記樹脂Jで一体に組み付けられて保持されている。
この偏心ウエイトの外周は、回転時の旋回外径が前記樹脂インパラ55eとほぼ一致した厚肉の3個の後ろ向き翼型インパラ33dに形成されている。
従って、この実施例でも、全外周から押しだし送風ができる。上記の各インパラ55e、33dとも風量を稼ぐため外周が軸方向に垂下している。
【実施例3】
【0011】
図5、図6は、ブラケット77を平面視角形にしたアルミダイキャストで4隅に放熱フィンを設けたヒートシンクに構成し、中央に立ち上げた軸支承部77aと角形の4隅に流入した空気を押し出し流出口として機能する溝77bと放熱壁77cを有する放熱フィンFが形成され、前記軸支承部77aには軸8が圧入で固着される。
この軸支承部77aの外方で後述の軸方向空隙型マグネットの載置位置には、磁性ヨーク板78が埋め込まれ、その上面には、印刷配線板からなるブラシベース79が接着によって配置され、側方に配された給電端子載置部77dに給電端子79bが載置される。
前記ブラケット77には、さらに磁性ステンレスからなるケース66の取り付け脚部を固定する係止部77fが、前記放熱フィンFの外側の放熱壁77cに形成される。
磁性ステンレスからなるケース66は、軸方向に複数設けた外気流入口66aと取り付け脚部66cを除いた位置で径方向に送風できるように側方に外気流出口66dが空けられ、取り付け脚部66cがブラケット77の係止部77fに掛け止められて組み付けられる。この外気流出口は、特定の方向に1カ所でも、あるいは全体に送風できるように4カ所設けてもよい。
【実施例4】
【0012】
図7に示すものは、中央演算素子、パワーアンプなどの発熱能動電子部材CPに前記扁平型ファン付きブラシレス振動モータを重畳させる空間がない場合に、前記発熱能動電子部材CPの横方に当該モータBMを搭載させるようにしたもので、伝熱シートCSで連結させたものである。
すなわち、メイン基板K上に配設された前記発熱能動電子部材CPあるいはパワーアンプ等の上面に粘着剤あるいは熱伝導性のよいグリースなどを介して前記グラファイトからなる伝熱シートCSを配し、該伝熱シートCSは横方向に延ばされて前記モータBMのブラケット(ここでは実施例1のブラケット7で例示)の底面まで到達させるように構成したものである。該モータの上面のキャビネットKa2には、外気導入用透孔Kbと異物の進入を防ぐメッシュシートMが配され、該モータの回転に応じて外気は該モータのケース6に空けられた軸方向透孔6aに導かれ、該モータに軸方向から外気が取り入れられ、前記流出口6bから径方向、たとえば前記発熱能動電子部材CPに送風することもできる。
なお、当然ながら、ここでも実施例3の放熱フィン型ブラケット77でもよい。
したがって、前記発熱能動電子部材CPで発生した熱は伝熱シートCSを介して前記モータBMのブラケットを兼ねたヒートシンクで冷却され、さらに外気によって効率よく冷却されることになり、発熱能動電子部材CPの局所的な発熱、温度上昇を抑制できる。
ここで、外気導入用透孔Kbの位置は該モータと特に対向させる必要はなく、外気が導かれるならキャビネットの隙間を利用してもよい。
図中Kcは振動周波数を下げ、振幅を大にし、密閉を兼ねたスポンジである。
【産業上の利用可能性】
【0013】
以上のようにこの発明の技術的思想の展開として携帯電話機以外にゲーム付きPDAなどの携帯型小型コンピュータ機器にも採用できる。
なお、上記の伝熱シートは銅箔などの熱伝導率のよい金属シートでもよい。
また、この発明の構成は軸固定型のものを例示したが、軸回転型にも採用できる。
この発明は、その技術的思想、特徴から逸脱することなく、他のいろいろな実施の形態をとることができる。そのため、前述の実施の形態は単なる例示に過ぎず限定的に解釈してはならない。この発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって示すものであって明細書本文には拘束されない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明のファン付き偏心ロータの平面図である。(実施例1)
【図2】図1のロータを内蔵したものでA−A線で切断した場合のファン付き扁平コアレス型振動モータの断面図である。
【図3】図1のファン付き偏心ロータの変形例の平面図である。(実施例2)
【図4】図3のB−B線で切断した断面図である。
【図5】図2の変形例の要部断面図である。(実施例3)
【図6】図5のステータ部分の平面図である。
【図7】図2のファン付き扁平コアレス型振動モータの機器搭載構造の要部断面図である。(実施例4)
【符号の説明】
【0015】
1、11 印刷配線板
1a 透孔
1b コミュテータセグメント
2、22 空心電機子コイル
3、33 偏心ウエイト
4、4a 両面接着剤
5、55 非磁性ステンレス薄板
5d 軸受
5e インパラ
6、66 ケース
6a 外気流入口
6b 外気流出口
7、77 ブラケット
8 軸
9 軸方向空隙型マグネット
10 ブラシ
F 放熱フィン
CP 発熱能動電子部材
CS 伝熱シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転中心に設けられた軸支部と、印刷配線板の一側に備えられたコミュテータと、該印刷配線板の他側で前記軸支部の半径方向外方に配され前記コミュテータから電力を受ける空心電機子コイルとが備えられ、回転中心から半径方向に重心が偏在され、外周の少なくとも一部にインパラが設けられたファン付き偏心ロータ。
【請求項2】
前記インパラは非磁性金属板で外周の全部に形成されて一部が軸方向に垂下され、前記重心偏在手段としてタングステン製偏心ウエイトが配された請求項1に記載のファン付き偏心ロータ。
【請求項3】
前記インパラは後ろ向き翼型に形成され、前記重心偏在手段としてタングステン製偏心ウエイトが前記インパラの旋回外周と同径まで形成されて肉厚の後ろ向き翼型インパラとして構成され、各インパラは一部が軸方向に垂下されている請求項1に記載のファン付き偏心ロータ。
【請求項4】
前記空心電機子コイルと前記ウエイトとは前記印刷配線板を介して樹脂で一体化され、前記インパラも少なくとも一部が前記同樹脂で形成された請求項2又は3に記載のファン付き偏心ロータ。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載のファン付き偏心ロータを格納するケースとブラケットからなるハウジングに前記ファン付き偏心ロータに臨ませるように軸方向空隙型マグネットが配され、このマグネットの内側で前記ファン付き偏心ロータのコミュテータに先端部が摺接するように基端部がブラシベースに配されたブラシと、このブラシを介して前記偏心ロータに電力を供給する給電端子が側方に備えられ、前記ハウジングは空気流入口と同流出口が設けられた扁平コアレス型ファン付き振動モータ。
【請求項6】
前記ハウジングは少なくとも一部が平面視で角形で形成され角形のコーナに放熱フィンが配されたヒートシンクとなっている請求項5に記載の扁平コアレス型ファン付き振動モータ。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の扁平コアレス型ファン付き振動モータを携帯機器に搭載するもので、該携帯機器の外ケースに設けられた透孔の少なくとも一部に、前記ハウジングに配された外気流出入口の位置をほぼ合わせるように取り付けられた扁平コアレス型ファン付き振動モータの携帯機器搭載構造。
【請求項8】
請求項5又は6に記載の扁平コアレス型ファン付き振動モータを携帯機器に搭載するもので、前記ハウジングから径方向に伝熱部材が延設され、該伝熱部材を発熱電子部材に接触させた扁平コアレス型ファン付き振動モータの携帯機器搭載構造。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−135307(P2007−135307A)
【公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−326135(P2005−326135)
【出願日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【出願人】(000220125)東京パーツ工業株式会社 (122)
【Fターム(参考)】