説明

フリーラジカル硬化可能なポリエステル類およびその使用方法

本発明は、フリーラジカル解裂部位を有するある種のポリエステル化合物が、マイクロエレクトロニックパッケージング産業用のb−ステージ化可能な接着剤として有用であるという発見に基づいている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
この出願は、2004年6月4日に出願された米国仮出願番号60/577,004、および2005年2月23日に出願された米国仮出願番号60/655,709の優先権の利益を要求する。それらの全開示は、参照され本明細書に組込まれる。
【0002】
本発明の技術分野
本発明は、熱硬化性接着剤組成物、その調製法および使用に関する。本発明は、特に、熱硬化性の化合物および、フリーラジカル硬化可能なポリエステル化合物を含む組成物に関する。
【0003】
本発明の背景
接着性組成物(特に導電性の接着剤)は、半導体パッケージおよび超小型電子デバイスの製作およびアセンブリーにおいて様々の目的のために使用される。より傑出している用途としては、リードフレームまたは他の基体への集積回路チップのような電子要素のボンディング、およびプリント配線板への回路パッケージまたはアセンブリーのボンディングがあげられる。エレクトロニックパッケージング用途に役立つ接着剤は、良好な機械的強度および素子またはキャリアに影響しない硬化特性、および超小型電子部品および半導体素子への接着と両立のできるチキソトロープ性を典型的には示す。
【0004】
最近、b−ステージ化可能な接着剤への関心が高まっている。b−ステージ化可能な物質は、実際には熱硬化性物質であり、高温でゴム段階である第1の固相と、引き続く高温でも固相である異なる固相を有する。ゴム段階から第2の固相までの転移は熱硬化として公知である。しかしながら、それに先立って、物質は熱可塑性物質と同様の挙動を示す。したがって、そのような物質は高い熱的安定性を提供しつつ、低いラミネーション温度を許容するであろう。さらに、b−ステージ化可能な接着剤は、流動可能な形態で接着剤を分配する場合に生じる、貯蔵、取り扱い、分配および処理に関する問題の多くを取り除く。従って、エレクトロニックパッケージング産業においては、b−ステージ化可能な接着剤に対する持続的な必要がある。
【0005】
本発明の要約
本発明はある種のポリエステル化合物が、マイクロエレクトロニックパッケージング産業用の接着剤として有用であるという発見に基づいている。ある実施態様では、ここに記載された接着剤はb−ステージ化可能な接着剤である。本発明の1つの実施態様では、構造Iを有する化合物が提供される:
【0006】
【化1】

【0007】
式中:
RおよびQは各々独立して、置換または非置換の脂肪族基、アリール基、またはヘテロアリール基であり;
Eはそれぞれ、独立してアクリレート、メタアクリレート、マレインイミド、スチレニック、ビニルエステル、オレフィン、アリル、ビニルエーテル、イタコネートまたはフマレートである;
また、nは1から約10である。
【0008】
別の実施態様では、上記の化合物の少なくとも1つ、および少なくとも1つの硬化開始剤を含む接着性組成物が提供される。
【0009】
別の実施態様では、b−ステージ化可能なダイ−アタッチペーストであって、
a)組成物の全重量に基づいて2重量%から約98重量%の少なくとも1つの上記化合物またはそれらの組み合わせ;
b)0から約90重量%の導電性のフィラー;
d)組成物の全重量に基づいて0.1重量%から約5重量%の少なくとも1つの硬化開始剤;
e)組成物の全重量に基づいて0.1重量%から約4重量%の少なくとも1つのカップリング剤;を含む物を提供する。
【0010】
別の実施態様では、本発明によるダイ−アタッチペーストの硬化されたアリコートによって第2の物品に永久的に接着された第1の物品を含むアセンブリーが提供される。
【0011】
別の実施態様では、第2の物品に接着的に第1の物品を付着させる方法が提供される。
そのような方法は、例えば
(a)第1の物品に本発明の接着性組成物のアリコートを適用し、
(b)第1の物品および第2の物品を密接に接触させ、第1の物品および第2の物品が(a)において適用された接着性組成物によってのみ隔てられるアセンブリーを形成し、その後、
(c)該アセンブリーを接着性組成物を硬化するのに適当な条件に暴露することにより行われる。
【0012】
別の実施態様では、基体に接着的に半導体ダイを付着させる方法が提供される。
そのような方法は例えば、
(a)本発明のダイ−アタッチペーストを基体および/または超小型電子デバイスに適用し、
(b)基体および/または超小型電子デバイスを、b−ステージ化された硬化可能なフィルムを形成するのに適当な条件に暴露し、
(c)b−ステージ化された硬化可能なフィルムを、フィルムを溶融するのに適当な温度条件に暴露し、
(d)基体とデバイスを密接に接触させ、基体とデバイスがダイ−アタッチペーストによってのみ隔てられるアセンブリーを形成し、
(e)b−ステージ化された硬化可能なフィルムを、溶融されたフィルムを硬化するのに適当な条件に暴露することにより行われる。
【0013】
発明の詳細な説明
先の一般的な記述および以下の詳細な記述の両方は例示的説明であり、本発明の範囲を限定するものではないことが理解されるべきである。本明細書において、特記のない限り、単数の使用は複数を包含する。本明細書において、特記のない限り「または」は「および/または」を意味する。更に、用語「含む」または類似の用語、たとえば、「含んでいる」および「含まれる」の使用は、限定的なものとしては使用されない。
【0014】
ここに使用される表題は構成上の目的だけで使用され、記載された事項を制限するものではない。
【0015】
定義
特別の定義が与えられない限り、分析化学、合成有機、および無機化学の研究手順および技術に関して使用された命名法は公知のものである。標準化学記号は、そのようなシンボルによって表わされる完全な名称と交換可能に使用される。したがって、例えば、用語「水素」および「H」は同一の意味を有しているものと理解される。標準技術は、化学の合成、化学分析および配合物に使用されてもよい。
【0016】
本明細書において、「脂肪族」は、すべてのアルキル、アルケニルまたはシクロアルキル部位をいう。
【0017】
本明細書において、「アルキル基」は、1から約100までの炭素原子を含む直鎖または分岐鎖の炭化水素基をいう。「置換アルキル基」は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヒドロキシ、オキソ、アルコキシ、メルカプト、シクロアルキル、置換シクロアルキル、複素環、置換複素環、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、ハロゲン、ハロアルキル、シアノ、ニトロ、ニトロン、アミノ、アミド、−C(O)H、−C(O)−、−S−、−S(O)、−OC(O)−O−、−NRC(O)、−NRC(O)−NR、−OC(O)NR、[ここで式中、RはHまたは、低級アルキル、アシル、オキシアシル、カルボキシル、カルバメート、スルフォニル、スルホンアミド、スルフリル、また同種のものをいう]をはじめとする置換基を有するアルキル部位をいう。
【0018】
本明細書において「シクロアルキル」は約5から約20までの炭素原子を含む、環状の環含有基をいう。また、「置換シクロアルキル」は上述のような1つ以上の置換基を有するシクロアルキルをいう。いくつかの実施態様では、「シクロアルキル」は約5から約12までの炭素原子を含む、環状の環含有基をいう。
【0019】
本明細書において、「アリール」は約6から約14までの炭素原子を含む芳香族基をいう。また、「置換アリール」は上述のような1つ以上の置換基を有するアリール基をいう。
【0020】
本明細書において「複素環」は、環構造の一部として1つ以上のヘテロ原子(例えばN、O、Sまたはその他同種のもの)を含み、3から14の炭素原子を有する環状の(すなわち、環を含む)基をいう。また「置換複素環」は上述のような1つ以上の置換基を有する複素環基をいう。「複素環」の用語は、ヘテロアリール部位をも意味するように意図される。
【0021】
本明細書において「アルケニル」は少なくとも1つの炭素炭素二重結合を有し、約2から約100の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖の炭化水素基をいう。また、「置換アルケニル」は上述のような1つ以上の置換基を有するアルケニル基をいう。
【0022】
本明細書において「アクリレート」は、少なくとも1つの、以下の構造を有する部位を含む化合物をいう:
【化2】

【0023】
本明細書において「メタアクリレート」は、少なくとも1つの、以下の構造を有する部位を含む化合物をいう:
【化3】

【0024】
本明細書において「マレインイミド」は、少なくとも1つの、以下の構造を有する部位を含む化合物をいう:
【化4】

【0025】
本明細書において「エポキシ」は、少なくとも1つの、以下の構造を有する部位を含む化合物をいう:
【化5】

【0026】
本明細書において「ビニルエーテル」は、少なくとも1つの、以下の構造を有する部位を含む化合物をいう:
【化6】

【0027】
本明細書において「アクリルアミド」は、少なくとも1つの、以下の構造を有する部位を含
む化合物をいう:
【化7】

【0028】
本明細書において「メタアクリルアミド」は、少なくとも1つの、以下の構造を有する部位を含む化合物をいう:
【化8】

【0029】
本発明は、ある種のポリエステル化合物がマイクロエレクトリックパッケージの接着剤として有用であるという発見に基づく。ある実施態様では、本明細書において記載された接着剤はb−ステージ化可能な接着剤である。本発明の1つの実施態様では、以下の構造式Iを有する化合物が提供される:
【化9】

【0030】
式中:
RおよびQは各々独立して、置換または非置換の脂肪族基、アリール基、またはヘテロアリール基であり;
Eはそれぞれ、独立してアクリレート、メタアクリレート、マレインイミド、スチレニック、ビニルエステル、オレフィン、アリル、ビニルエーテル、イタコネートまたはフマレートである;
また、nは1から約10である。
【0031】
特定の実施態様では、Rは置換または非置換の、5から約20の炭素原子を有するシクロアルキルである。他の実施態様では、Rは置換または非置換の5から約12の炭素原子を有するシクロアルキルである。いくつかの実施態様では、Rは、置換または非置換のシクロペンチル、シクロヘキシル、ノルボルニル、テトラシクロドデシルまたはジシクロペンタジエニルである。
【0032】
種々様々のアリールおよびヘテロアリール部位が、本発明を実施する際のQとして企図される。いくつかの実施態様では、Qは置換または非置換の6から約14の炭素原子を有するアリールまたはヘテロアリールである。他の実施態様では、Qは置換または非置換のフェニルまたはナフチルである。さらなる実施態様では、Qは例えばノルボルニルのような、置換または非置換のシクロアルキルである。
【0033】
種々様々のポリエステル化合物が、本発明を実施する際に使用することが企図されることは理解される。本発明の1つの実施態様では、ポリエステル化合物はアクリレートまたはメタアクリレート部位を含む。この実施態様のいくつかの例は以下に示される:
【0034】
【化10】

【0035】
【化11】

【0036】
【化12】

【0037】
【化13】

【0038】
【化14】

【0039】
【化15】

【0040】
【化16】

【0041】
【化17】

【0042】
【化18】

【0043】
【化19】

【0044】
【化20】

【0045】
【化21】

【0046】
【化22】

【0047】
【化23】

【0048】
【化24】

【0049】
【化25】

【0050】
【化26】

【0051】
【化27】

【0052】
【化28】

【0053】
【化29】

【0054】
【化30】

【0055】
本発明の化合物は、当業者に公知の有機化学技術によって容易に調製されることができる。例えば、本明細書に記載されたエステルは、酸または塩基触媒の下での対応するエステルへの酸の転化によって典型的に調製される。
【0056】
本発明のポリエステル化合物は、単独で接着性組成物中で使用されてもよいし、または他の接着性化合物および樹脂と組み合わせても良い。1つの実施態様では、本発明のポリエステル化合物は、接着性組成物の唯一の熱硬化性のモノマーとして使用されてもよい。別の実施態様では、本発明のポリエステル化合物は完全に配合された接着剤を作るために他の熱硬化性のモノマーと組み合わされることができる。
【0057】
1つの実施態様では、少なくとも1つの本発明のポリエステル化合物と、少なくとも1つの硬化開始剤を含む接着性組成物が提供される。
【0058】
いくつかの実施態様では、ポリエステル化合物は、組成物の全重量に基づいて2重量%(wt%)から約98重量%で存在する。他の実施態様では、少なくとも1つのコモノマーが、典型的には、組成物の全重量に基づいて10重量%から約90重量%で存在する。そのようなコモノマーとしては、例えば、アクリレート、メタアクリレート、マレインイミド、ビニルエーテル、ビニルエステル、スチレン系化合物、アリル官能性化合物、オレフィンおよびその他同種のものがあげられる;
【0059】
少なくとも1つの硬化開始剤は、組成物の全重量に基づいて0.1重量%から約5重量%で組成物中に典型的に存在し、典型的にはフリーラジカル開始剤である。本明細書においては、用語「フリーラジカル開始剤」は、十分なエネルギー(例えば光、熱またはその他同種のもの)に暴露された際に、荷電していないが、各々少なくとも1つの不対電子を有する2つの部分へ分解する任意の化学種を指す。本発明の実施の際に使用されることが企図される好ましいフリーラジカル開始剤は、約70℃から180℃の温度範囲で分解する(すなわち、約10時間の半減期を有している)化合物である。本発明の実施の際に使用されることが企図されるフリーラジカル開始剤の例としては、過酸化物(例えばジクミルパーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、2−ブタノンパーオキサイド、tert−ブチルパーベンゾエート、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、2,5−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン、ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンおよびtert−ブチルヒドロペルオキシド)、アゾ化合物(例えば2,2’−アゾビス(2−メチル−プロパンニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチル−ブタンニトリル)、および1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル))などがあげられる。
【0060】
用語「フリーラジカル開始剤」はさらに光開始剤を包含する。例えば、光開始剤を含んでいる本発明の接着性組成物については、UV放射により硬化プロセスを始めることができる。1つの実施態様では、光開始剤は、組成物(すべてのフィラー以外の)中の有機化合物の全重量に基づいて0.1重量%から5重量%の濃度で存在する。1つの実施態様では、光開始剤は、組成物中の有機化合物の全重量に基づいて、0.1重量%から3.0重量%で含まれる。光開始剤としてはベンゾイン誘導体、ベンジルケタール類、α,α−ジアルコキシアセトフェノン類、α−ヒドロキシアルキルフェノン類、α−アミノアルキルフェノン類、アシルフォスフィンオキサイド、チタノセン化合物、ベンゾフェノン類とアミンまたはミヒラーケトンの組み合わせ、およびその他同種のものがあげられる。
【0061】
本発明の別の実施態様では、組成物の全重量に基づいて2重量%から約98の重量パーセント(wt%)の、本発明に係る少なくとも1つのポリエステル化合物、またはそれらの組み合わせ;任意に、組成物の全重量に基づいて10重量%から90重量%の、アクリレート、メタアクリレート、マレインイミド、ビニルエーテル、ビニルエステル、スチレン系化合物、オレフィン、アリル官能性化合物、および同種のものからなる群から選択された少なくとも1つの追加の化合物;0から約90重量%の導電性フィラー;組成物の全重量に基づいて0.1重量%から約5重量%の少なくとも1つの硬化開始剤;また組成物の全重量に基づいて0.1重量%から約4重量%の少なくとも1つのカップリング剤;を含むダイ−アタッチペーストが提供される。いくつかの実施態様では、追加の化合物として例えば、エポキシ樹脂(フェノール樹脂、ノボラック樹脂(フェノール性とクレゾール性の両方)および類似物)、イミド、モノマレインイミド、ビスマレインイミド、ポリマレイミド、シアネートエステル、ビニルエーテル、ビニルエステル、酢酸ビニル、エステル、尿素、アミド、オレフィン(たとえば、エチレン、プロピレンおよびその他同種のもの)、シロキサン、シアノアクリレート、スチレンおよびその他同種のものまたはそれの組み合わせを含む。
【0062】
1つの実施態様では、以下のものを含むb−ステージ化可能なダイ−アタッチペーストが提供される:
a) 組成物の全重量に基づいて2重量%から約98重量%の、構造式Iを有するポリエステル化合物:
【化31】

【0063】
式中:RおよびQは各々独立して、置換または非置換の脂肪族基、アリール基、またはヘテロアリール基であり;
Eはそれぞれ、独立してアクリレート、メタアクリレート、マレインイミド、スチレニック、ビニルエステル、オレフィン、アリル、ビニルエーテル、イタコネートまたはフマレートである;
また、nは1から約10である。
b) 0から約90重量%のフィラー;
d) 組成物の全重量に基づいて0.1重量%から約5重量%の少なくとも1つの硬化開始剤;
e) 組成物の全重量に基づいて0.1重量%から約4重量%の少なくとも1つのカップリング剤。
【0064】
本明細書において使用される「b−ステージ化可能な」とは、高い温度ではゴムステージである第1の固体相を有し、ついで高温でも固体である他の固体相を有する接着剤を意味する。ゴムステージから第2の固相までの転移は熱硬化である。しかしながら、それに先立って、物質は熱可塑性物質と同様に作用する。したがって、そのような接着剤は高い熱的安定性を提供しつつ、低いラミネーション温度を提供する。
【0065】
b−ステージ化可能な接着剤は、当業者に公知である様々な方法により、ダイまたは基体上に分配することができる。いくつかの実施態様では、接着剤は、スピンコーティング、スプレーコーティング、ステンシル印刷、スクリーン印刷およびその他同種のもののような、溶液を使用する技術によりキャストされる。
【0066】
ある実施態様では、溶剤または溶剤システムの選択は、b−ステージ化可能な接着剤の分配特徴に重要な役割を果たすことがある。例えば、b−ステージ化可能な接着剤が円形のウエハ上にスピンコーティングされる場合、ウエハの全体にわたって均一なコーティングを有していることは望ましい。つまり、溶剤または溶剤システムは、ウエハ上の各点に同じ量の接着剤を供給するする能力を有しているべきである。したがって、接着剤は全体にわたり均一にコーティングされる。つまり、ウエハの中心と端とで同じ量の物質が存在するであろう。理想的には、接着剤は1.0の傾斜の「ニュートン」流体である。ある実施態様では、b−ステージ化可能な接着剤を分配するために使用される溶剤または溶剤のシステムは、1.0から約1.2までの範囲の傾斜を有する。
【0067】
いくつかの事例では、b−ステージ化可能な接着剤は、ポリイミドでコーティングされたダイ上に分配される。したがって、b−ステージ化可能な接着剤を分配するために使用される溶剤または溶剤システムは、ポリイミドコーティングに有害な効果を有するべきでない。ある実施態様では、このゴールを達成するために、溶剤システムは無極性溶媒と極性溶媒との組み合わせを含むだろう。典型的には、極性溶媒は、b−ステージ化可能な接着剤として使用されるポリエステル化合物用の良溶媒である。また、無極性溶媒はポリエステル化合物の非溶剤である。さらに、極性溶媒は典型的には無極性の溶剤より低い沸点を有している。理論によって拘束されるものではないが、接着剤が分配され、ついでb−ステージ化される場合、低沸点の極性溶媒が最初になくなり、無極性の非溶剤だけが残され、本質的に一様にポリマーを沈殿させ、ポリイミドを損傷を与えることなく残す。
【0068】
いくつかの実施態様では、溶剤または溶剤システムは約150℃から約300℃の範囲の沸点を有する。いくつかの実施態様では、溶剤システムは、フタル酸ジメチル(DMP)、NOPAR 13およびテルピネオールの組み合わせである。他の実施態様では、溶剤システムはテルピネオールとNOPAR 13の1:1(体積)の比率の混合物である。
【0069】
本発明の実施に際して使用することが企図されるフィラーは、導電性および/または熱伝導性、および/または主として、生成される組成物のレオロジーを改良されるために作用するフィラーであることができる。本発明の実施に際して使用することができる適当な導電性のフィラーの例としては、銀、ニッケル、銅、アルミニウム、パラジウム、金、グラファイト、金属コーティングされたグラファイト(例えばニッケルをコーティングされたグラファイト、銅をコーティングされたグラファイトおよび同種のもの)および同種のものがあげられる。本発明の実施に際して使用することができる適当な熱電導性のフィラーの例としては、グラファイト、アルミニウム窒化物、炭化ケイ素、窒化ホウ素、ダイヤモンドダスト、アルミナおよびその他同種のものがあげられる。主としてレオロジーを改良するために作用する化合物としては、ポリシロキサン(たとえば、ポリジメチルシロキサン)、シリカ、ヒュームドシリカ、アルミナ、チタニアおよびその他同種のものがあげられる。
【0070】
本明細書において使用される用語「カップリング剤」は、無機物質の表面へ結合することができ、さらに接着性組成物との相互作用を可能にするために重合可能な反応性官能基を含む化学種をいう。カップリング剤は、このようにそれが適用される基体へのダイ−アタッチペーストの結合を容易にする。
【0071】
本発明の実施に際して使用することが企図される例示的なカップリング剤としては、シリケートエステル、金属アクリレート塩(例えばアルミニウムメタアクリレート)、チタネート(たとえば、チタニウム メタアクリルオキシエチルアセトアセテート トリイソプロポキシド)、または共重合することができる基とキレーティング配位子を有する化合物(例えばホスフィン、メルカプタン、アセトアセテートおよびその他同種のもの)があげられる。いくつかの実施態様では、カップリング剤は共重合可能な基(たとえば、ビニル部位、アクリレート部位、メタアクリレート部位および同種のもの)、およびシリケートエステル官能基の両方を含む。カップリング剤のシリケートエステル部分は基体の無機物質の表面に存在する金属水酸化物と縮合することができる。一方、共重合可能な基は本発明のダイ−アタッチペーストの他の反応成分と共重合することができる。ある実施態様では、本発明の実施に際して使用することが企図されたカップリング剤は、ポリ(メトキシビニルシロキサン)のようなオリゴマーのシリケートカップリング剤である。
【0072】
いくつかの実施態様では、光開始と熱開始反応の両方が望ましいことがある。例えば、光開始剤を含む接着剤の硬化は紫外線照射によって始められることができる。また、後の処理工程で、熱を加えてフリーラジカル硬化を行い、硬化を完了することができる。したがって、UVおよび熱開始剤の両方を接着性組成物に加えることができる。
【0073】
一般に、これらのb−ステージ化可能な組成物は、80−220℃の温度範囲内で硬化する。また、硬化は、1分未満から60分の時間の間で達成されるだろう。
b−ステージ化可能なダイ−アタッチペーストは、半導体ダイ上に、または基体上にあらかじめ塗布されることができる。当業者によって理解されるように、各々の接着性組成物の時間温度硬化プロフィルは変化し、また、異なる組成物が、特定の産業製造工程に適する、硬化プロフィルを提供するために設計することができる。
【0074】
ある実施態様では、接着性組成物は得られる硬化された接着剤にさらなる柔軟性および靭性を与える化合物を含むことができる。そのような化合物は、50℃以下のTgを有する、任意の熱硬化性または熱可塑性の物質であることができ、典型的には、化学結合のまわりの自由回転、エーテル基の存在および環構造の欠如という特徴を有する高分子材料であろう。適当なそのような改良剤としては、ポリアクリレート、ポリ(ブタジエン)、ポリTHF(重合されたテトラヒドロフラン、ポリ(l,4−ブタンジオールとしても知られる))、CTBN(カルボキシ末端ブタジエンアクリロニトリル)ゴムおよびポリプロピレングリコールがあげられる。存在する場合には、強靭化化合物は、マレインイミドおよび他の単官能性ビニル化合物の重量に基づいて最大約15重量%までであることができる。
【0075】
フリーラジカル硬化の禁止剤も本発明の接着性組成物およびダイ−アタッチペーストに加えられることができ、ポリエステルに結合されたアクリレートおよびメタアクリレートを含む組成物の使用可能な貯蔵寿命を伸ばすことができる。これらの禁止剤の例としては、ヒンダードフェノール類、たとえば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール;2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール;tert−ブチルヒドロキノン;テトラキス(メチレン(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート))ベンゼン;2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−p−クレゾール);および1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼンがあげられる。他の有用な水素−供与性酸化防止剤としては、p−フェニレンジアミンおよびジフェニルアミンの誘導体があげられる。水素−供与性酸化防止剤はキノン類および金属不活性化剤と組み合わされて相乗作用を示し、非常に有効な禁止剤パッケージを作ることは公知である。適当なキノンの例としては、ベンゾキノン、2−tert−ブチル−1,4−ベンゾキノン;2−フェニル−l,4ベンゾキノン;ナフトキノン、および2,5−ジクロロ−l,4−ベンゾキノンがあげられる。金属不活性化剤としては、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナモイル)ヒドラジン;オキサリルビス(ペンジリデンヒドラジド);およびN−フェニル−N’−(4−トルエンスルホニル)−p−フェニレンジアミンがあげられる。さらに、TEMPO(2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ、フリーラジカル)のような、ニトロキシルラジカル化合物は、低濃度で禁止剤として有効である。相乗剤と酸化防止剤の合計量は、ベース樹脂の合計の重量に対して、典型的には100〜2000ppmの範囲である。接着促進剤のような他の添加剤も、当該技術分野において公知の種類および量の中で、加えられることができる。
【0076】
これらの組成物は商業的に許容可能な範囲でダイアタッチ接着剤の内で性能を発揮するであろう。80×80平方ミルのシリコンダイ上の接着剤に対する商業的に許容可能なせん断力は室温で1kg以上、240℃で0.5kg以上である。500×500平方ミルのダイにおけるワーページに対する許容可能な価は室温で70Nm以下である。
【0077】
本発明の別の実施態様では、上記のb−ステージ化可能な接着性組成物および/またはダイアタッチペーストを使用して互いに接着された要素のアセンブリーが提供される。したがって、例えば、上記接着性組成物の硬化されたアリコートによって第2の物品に永久的に接着された第1の物品を含むアセンブリーが提供される。本発明の組成物を使用するアセンブリーとして企図された物品としては、記憶装置、ASICデバイス、マイクロプロセッサ、フラッシュメモリーデバイスおよび同種のものがあげられる。さらに企図されるものは、上記のダイアタッチペーストの硬化されたアリコートによって基体に永久的に接着された超小型電子デバイスを含むアセンブリーである。本発明のダイアタッチペーストとともに使用されることが企図される超小型電子デバイスとしては、銅のリードフレーム、アロイ42のリードフレーム、シリコンダイス、砒化ガリウムダイス、ゲルマニウムダイスおよび同種のものがあげられる。
【0078】
本発明のダイアタッチペーストを硬化するのに適当な条件は、上記アセンブリーを200℃未満の温度に約0.5から2分間暴露することを含む。この迅速な短期間の加熱は、様々な方法で(例えばインラインの加熱されたレール、ベルト炉または同種のもので)行うことができる。任意に、物質は150−220℃でオーブンで硬化することができる。
【0079】
本発明の別の実施態様では、第2の物品に接着的に第1の物品を付着させる方法が提供される。そのような方法は、例えば
(a)本発明の接着性組成物のアリコートを第1の物品に塗布すること、
(b)第1の物品と第2の物品が(a)において塗布された接着性組成物によってのみ隔てられるように、第1および第2の物品を密接に接触してアセンブリーを形成すること、および
(c)アセンブリーを接着性組成物を硬化するのに適当な条件にさらすことにより行うことができる。
【0080】
本発明の別の実施態様では、基体に接着的に半導体ダイを付着させる方法が提供される。
例えば、そのような方法は、
(a)本発明のb−ステージ化可能なダイアタッチペーストを基体および/または超小型電子デバイスに塗布し、
(b)基体および/または超小型電子デバイスをb−ステージ化された硬化可能なフィルムを形成するのに適当な条件へ暴露し、
(c)フィルムを溶融するのに適当な温度条件にb−ステージ化された硬化可能なフィルムを暴露し、
(d)基体とデバイスがダイアタッチペーストによってのみ隔てられるように、基体とデバイスを密接に接触させてアセンブリーを形成し、および
(e)b−ステージ化された硬化可能なフィルムを溶融されたフィルムを硬化するのに適当な条件に暴露することにより行うことができる。
【0081】
本発明の化合物および方法を使用して、ポリエステル化合物の賢明な選択および適当な量によって、広範囲の架橋密度を有する接着剤を調製することが可能であることが理解される。多官能化合物が大きな割合で反応された場合には、より大きな架橋密度となる。熱可塑性の特性が望まれる場合、接着性組成物は、単官能性化合物から(または少なくともより高い割合で含んで)架橋密度を制限して調製することができる。少量の多官能性化合物が加えられ、幾分かの架橋と強度を組成物に与え、所望の熱可塑性の特性を低減しない量に多官能化合物の量を制限することができる。これらのパラメータ内で、個々の接着剤の強度および弾性は特定の最終用途接着に適合するようにすることができる。
【0082】
本明細書において「架橋」は、原子、分子団または化合物の橋架けによる、2つ以上のポリマー鎖の結合をいう。一般に、本発明の化合物の橋かけは加熱に際して起こる。
架橋密度が増大するにつれて、物質の特性を、熱可塑性から熱硬化性へと変化させることができる。
【0083】
実施例
実施例1
以下において本発明にかかる、ポリエステルに結合されたアクリレートまたはメタアクリレートの合成例を記載する。
化合物1の合成
【化32】

【0084】
500mLの丸底フラスコに、テレフタル酸(8.31g、50mmol)、ジシクロペンタジエン−ジメタノール(23.6g、120mmol)、トルエン(110g)およびメタンスルホン酸(3.5g)を加えた。この混合物は、1.5時間還流され、その間、2.0mLの水がディーンスターク管に採取された。次に、アクリル酸(7.23g、100mmol)およびメタクリル酸(8.62g、100mmol)、および追加のトルエン200mLが、反応フラスコに加えられた。この混合物は、2.25時間還流され、その間、2.3mLの水がディーンスターク管に採取された。その後、この物質は、NaHCO(25g)と3.5gの水、ついで21gのMgSOによって処理された。一旦ガス発生がすべて終わったならば、溶液はシリカゲルに通され、トルエンがロータリーエバポレータで除去され、生成物(化合物1)(36.6g、95%の収率)を得た。
【0085】
実施例2
化合物2の合成
【化33】

【0086】
500mLの丸底フラスコに、イソフタル酸(8.31g、50mmol)、ジシクロペンタジエン−ジメタノール(23.6g、120mmol)、トルエン(110g)およびメタンスルホン酸(3.5g)を加えた。この混合物は、1.5時間還流され、その間、2.0mLの水がディーンスターク管に採取された。次に、アクリル酸(7.23g、100mmol)およびメタクリル酸(8.62g、100mmol)、および追加のトルエン200mLが、反応フラスコに加えられた。この混合物は、2.5時間還流され、その間、2.3mLの水がディーンスターク管に採取された。その後、この物質は、NaHCO(25g)と3.5gの水、ついで21gのMgSOによって処理された。一旦ガス発生がすべて終わったならば、溶液はシリカゲルに通され、トルエンがロータリーエバポレータで除去され、生成物(化合物2)(36.6g、95%の収率)を得た。
【0087】
実施例3
化合物3の合成
【化34】

【0088】
500mLの丸底フラスコに、ダイマー酸コグニスエンポール(Cognis Empol)1008(28.27g、50mmol)、ジシクロペンタジエン−ジメタノール(23.6g、120mmol)、トルエン(110g)およびメタンスルホン酸(3.5g)を加えた。この混合物は、0.5時間還流され、その間、2.0mLの水がディーンスターク管に採取された。次に、アクリル酸(7.23g、100mmol)およびメタクリル酸(8.62g、100mmol)、および追加のトルエン200mLが、反応フラスコに加えられた。この混合物は、2.5時間還流され、その間、2.1mLの水がディーンスターク管に採取された。その後、この物質は、NaHCO(25g)と3.5gの水、ついで21gのMgSOによって処理された。一旦ガス発生がすべて終わったならば、溶液はシリカゲルに通され、トルエンがロータリーエバポレータで除去され、生成物(化合物3)(54.6g、93%の収率)を得た。
【0089】
実施例4
化合物4の合成
【化35】

【0090】
500mLの丸底フラスコに、5−tert−ブチル−イソフタル酸(11.2g、50mmol)、ジシクロペンタジエン−ジメタノール(23.6g、120mmol)、トルエン(110g)およびメタンスルホン酸(1.0g)を加えた。この混合物は、2時間還流され、その間、1.8mLの水がディーンスターク管に採取された。次に、アクリル酸(7.23g、100mmol)およびメタクリル酸(8.62g、100mmol)、メタンスルホン酸および追加のトルエン120mLが、反応フラスコに加えられた。この混合物は、2.5時間還流され、その間、2.3mLの水がディーンスターク管に採取された。その後、この物質は、NaHCO(25g)と3.5gの水、ついで21gのMgSOによって処理された。一旦ガス発生がすべて終わったならば、溶液はシリカゲルに通され、トルエンがロータリーエバポレータで除去され、生成物(化合物4)(39.8g、96%の収率)を得た。
【0091】
本発明はこれらの特定の例に関して記載されているが、他の改良および変化が本発明の精神から外れずに可能であることは明らかであろう。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の構造を有する化合物:
【化1】

RおよびQは各々独立して、置換または非置換の脂肪族基、アリール基、またはヘテロアリール基であり;
Eはそれぞれ、独立してアクリレート、メタアクリレート、マレインイミド、スチレニック、ビニルエステル、オレフィン、アリル、ビニルエーテル、イタコネートまたはフマレートである;
また、nは1から約10である。
【請求項2】
Rは置換または非置換の、5から約20の炭素原子を有するシクロアルキルである、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
Rは置換または非置換の、5から約12の炭素原子を有するシクロアルキルである、請求項1記載の化合物。
【請求項4】
Rは置換または非置換の、シクロペンチル、シクロヘキシル、ノルボルニル、テトラシクロドデシルまたはジシクロペンタジエニルである、請求項1記載の化合物。
【請求項5】
Qは置換または非置換の、6から約14の炭素原子を有するアリールまたはヘテロアリールである、請求項1記載の化合物。
【請求項6】
Qは置換または非置換の、フェニルまたはナフチルである、請求項1記載の化合物。
【請求項7】
Qは置換または非置換のシクロアルキルである、請求項1記載の化合物。
【請求項8】
Qは置換または非置換のノルボルネニルである請求項1記載の化合物。
【請求項9】
置換された脂肪族基、アリール基、またはヘテロアリール部位が、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヒドロキシ、オキソ、アルコキシ、メルカプト、シクロアルキル、置換シクロアルキル、複素環、置換複素環、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、ハロゲン、ハロアルキル、シアノ、ニトロ、ニトロン、アミノ、アミド、−C(O)H、−C(O)−、−S−、−S(O)、−OC(O)−O−、−NR−C(O)、−NRC(O)−NR、−OC(O)NR、[ここで式中、RはHまたは、低級アルキル、アシル、オキシアシル、カルボキシル、カルバメート、スルフォニル、スルホンアミド、またはスルフリルである]、から選択される置換基を有する、請求項1記載の化合物。
【請求項10】
以下の構造式のいずれかを有する請求項1記載の化合物:
【化2】

【化3】

【化4】

【化5】

【化6】

【化7】

【化8】

【化9】

【化10】

【化11】

【化12】

【化13】

【化14】

【化15】

【化16】

【化17】

【化18】

【化19】

【化20】

【化21】

【化22】

【請求項11】
少なくとも1つの請求項1記載の化合物、および少なくとも1つの硬化開始剤を含む、接着剤組成物。
【請求項12】
少なくとも1つの硬化開始剤が組成物の全重量に基づいて0.1重量%から約5重量%を構成する、請求項11記載の接着剤組成物。
【請求項13】
アクリレート、メタアクリレート、マレインイミド類、ビニルエーテル、ビニルエステル、スチレン系化合物およびアリル官能性化合物から選ばれた化合物をさらに含む、請求項11記載の接着剤組成物。
【請求項14】
化合物はマレインイミド類から選ばれる、請求項13記載の接着剤組成物。
【請求項15】
さらに反応性希釈剤を含む、請求項11記載の接着剤組成物。
【請求項16】
さらにフィラーを含む、請求項11記載の接着剤組成物。
【請求項17】
フィラーが伝導性である、請求項11記載の接着剤組成物。
【請求項18】
フィラーが熱伝導性である、請求項11記載の接着剤組成物。
【請求項19】
フィラーが電気伝導性である、請求項16記載の接着剤組成物。
【請求項20】
フィラーが非伝導性である、請求項16記載の接着剤組成物。
【請求項21】
硬化開始剤がフリーラジカル開始剤または光開始剤を含む、請求項11記載の接着剤組成物。
【請求項22】
b−ステージ化可能なダイ−アタッチペーストであって、
a)組成物の全重量に基づいて2重量%から約98重量%の少なくとも1つの請求項1記載の化合物またはそれらの組み合わせ;
b)0から約90重量%のフィラー;
d)組成物の全重量に基づいて0.1重量%から約5重量%の少なくとも1つの硬化開始剤;
e)組成物の全重量に基づいて0.1重量%から約4重量%の少なくとも1つのカップリング剤;を含むダイ−アタッチペースト。
【請求項23】
カップリング剤はシリケートエステル、金属アクリレート塩またはチタネートである、請求項22記載のダイ−アタッチペースト。
【請求項24】
伝導性フィラーが電気伝導性である、請求項22記載のダイ−アタッチペースト。
【請求項25】
少なくとも1つの硬化開始剤がパーオキサイドである、請求項22記載のダイ−アタッチペースト。
【請求項26】
請求項1記載の化合物が以下の構造を有する、請求項22記載のダイ−アタッチペースト:
【化23】

【化24】

【化25】

【化26】

【化27】

【化28】

【化29】

【化30】

【化31】

【化32】

【化33】

【化34】

【化35】

【化36】

【化37】

【化38】

【化39】

【化40】

【化41】

【化42】

【化43】

【請求項27】
アクリレート、メタアクリレート、マレインイミド類、ビニルエーテル、ビニルエステル、スチレン系化合物およびアリル官能性化合物から選ばれた化合物をさらに含む、請求項22記載のダイ−アタッチペースト。
【請求項28】
化合物がアクリレート、メタアクリレート、およびマレインイミドから選択される、請求項22記載のダイ−アタッチペースト。
【請求項29】
請求項22記載のダイ−アタッチペーストの硬化されたアリコートにより、第2の物品に永久的に接着された第1の物品を含むアセンブリー。
【請求項30】
(a)第1の物品に請求項11記載の接着性組成物のアリコートを適用し、
(b)第1の物品および第2の物品を密接に接触させ、第1の物品および第2の物品が(a)において適用された接着性組成物によってのみ隔てられるアセンブリーを形成し、その後、
(c)該アセンブリーを接着性組成物を硬化するのに適当な条件に暴露することを含む、第2の物品に接着的に第1の物品を付着させる方法。
【請求項31】
(a)請求項22記載のダイ−アタッチペーストを基体および/または超小型電子デバイスに適用し、
(b)基体および/または超小型電子デバイスを、b−ステージ化された硬化可能なフィルムを形成するのに適当な条件に暴露し、
(c)b−ステージ化された硬化可能なフィルムを、フィルムを溶融するのに適当な温度条件に暴露し、
(d)基体とデバイスを密接に接触させ、基体とデバイスがダイ−アタッチペーストによってのみ隔てられるアセンブリーを形成し、
(e)b−ステージ化された硬化可能なフィルムを、溶融されたフィルムを硬化するのに適当な条件に暴露することを含む、基体に接着的に半導体ダイを付着させる方法。


【公表番号】特表2008−501826(P2008−501826A)
【公表日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−515563(P2007−515563)
【出願日】平成17年6月3日(2005.6.3)
【国際出願番号】PCT/US2005/019369
【国際公開番号】WO2005/121190
【国際公開日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(506389942)デジグナー モレキュールズ インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】