説明

プロセスカートリッジ

【課題】冷却ファンと連通する通気口とプロセスカートリッジの通気口部における風損を低減すること、感光体ドラムの軸受け部を効率的に冷却することで、装置の小型化や、印字スピードがアップして装置内部の温度が上昇しても、現像ローラ周辺及び帯電部材周辺の冷却を効果的に行い、良好な画像を得ることのできるプロセスカートリッジの提供。
【解決手段】ドラム枠体の一方の側面に設けられた第1の通気口と、他方側に第2 の通気口を有する。その第2 の通気口は、プロセスカートリッジを電子写真画像形成装置本体へ装着する方向と略平行方向に形成される。電子写真画像形成装置本体の画像形成位置にプロセスカートリッジが装着された時に、電子写真画像形成装置本体側の通気口と、前記第2の通気口が、プロセスカートリッジを電子写真画像形成装置本体へ装着する方向でオーバーラップする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタや複写機等の画像形成に用いるプロセスカートリッジに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真画像形成プロセスを用いた電子写真画像形成装置においては、電子写真感光体ドラム(以下、感光体ドラム)と該感光体ドラムに作用するプロセス手段を一体的にカートリッジ化して、このカートリッジを電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能に装着するプロセスカートリッジ方式が採用されている。このようなプロセスカートリッジ方式においては、感光体ドラムと、帯電手段、現像手段及びクリーニング手段の少なくとも1つ或は少なくとも現像手段とを一体的にカートリッジ化して、このカートリッジを電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能とするもの等がある。
【0003】
この種のプロセスカートリッジ方式によれば、装置のメンテナンスをサービスマンによらずにユーザー自身で行うことができるので格段に操作性を向上させることができる。そこで、このプロセスカートリッジ方式は、電子写真画像形成装置において広く用いられている。
【0004】
又、この種のプロセスカートリッジにおいて、感光体ドラムやクリーニング手段等を一体的にユニット化した感光体ユニットと、現像スリーブやトナー収納容器等をユニット化した現像装置ユニットとを結合して一体的なカートリッジとしたものが知られている。このプロセスカートリッジにおいては、感光体ユニットは、感光体ドラム、帯電手段及びクリーニング手段をドラム枠体に取り付けることにより構成され、又、現像装置ユニットは、現像スリーブやトナー収納容器の他に更に現像ブレードやトナー搬送手段等を組み込んで構成している。このような画像形成装置では、装置内部の温度が著しく上昇すると、現像剤が劣化し、良好な現像が得られなくなることがある。これを防ぐために、画像形成装置本体に冷却ファンを設け、装置内部の温度上昇を抑制しているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
又、画像形成装置にプロセスカートリッジを装着した際に、プロセスカートリッジに設けた通気口と画像形成装置本体に設けた通気口を対抗させることで、プロセスカートリッジ内部に効率的に風を流し冷却することが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】特開平11−218987号公報(第6頁、図1)
【特許文献2】特開平11−305634号公報(第10頁、図7)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図17に示すように、プロセスカートリッジBに設けた通気口100と画像形成装置本体Aの冷却ファンFと連通する通気口101を対抗させることが知られている。画像形成装置本体AとプロセスカートリッジBの間には隙間L1があり、画像形成装置本体Aの中でプロセスカートリッジBが突っ張らないような寸法関係になっている。プロセスカートリッジBの通気口100と画像形成装置本体Aの通気口101の間には、画像形成装置本体AとプロセスカートリッジBの隙間L1よりも大きいL2の隙間がある。このため、寸法公差等のバラツキによっては、冷却ファンFの風損が大きくなる場合があった。図17中の矢印は、風の流れを示している。
【0008】
又、装置の小型化や印字スピードが上昇すると、画像形成装置内部の温度の上昇も大きくなり易く、プロセスカートリッジB内部でも、現像ローラと現像ブレードの摩擦や、感光体ドラムとクリーニングブレードの摩擦、又、感光体ドラムの軸受部の摺動による発熱量等が増加し、プロセスカートリッジB内部の温度が上昇し易くなる場合があった。
【0009】
そこで、本発明は、従来例を更に発展させたものであり、画像形成装置本体の冷却ファンと連通する通気口とプロセスカートリッジの通気口部における風損を低減すること、感光体ドラムの軸受け部を効率的に冷却することで、装置の小型化や、印字スピードがアップして装置内部の温度が上昇しても、プロセスカートリッジ内部の現像ローラ周辺及び帯電部材周辺の冷却を効果的に行い、良好な画像を得ることができるプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための、本発明は、電子写真画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジであって、
電子写真感光体ドラムと、
電子写真感光体ドラムを支持するドラム枠体と、
電子写真感光体ドラムを帯電する帯電部材と、
電子写真感光体ドラムに形成された静電潜像を現像剤を用いて現像するための現像ローラを有する現像装置を有し、
ドラム枠体の一方の側面に設けられた第1の通気口と、
ドラム枠体の他方側に第2の通気口を有し、
前記第2の通気口は、プロセスカートリッジを電子写真画像形成装置本体へ装着する方向と略平行方向に形成され、
前記電子写真画像形成装置本体の画像形成位置にプロセスカートリッジが装着された時に、前記電子写真画像形成装置本体側の通気口と前記第2の通気口がプロセスカートリッジを電子写真画像形成装置本体へ装着する方向でオーバーラップすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明のプロセスカートリッジによれば、画像形成装置本体の冷却ファンと連通する通気口とプロセスカートリッジの通気口が精度良く、接続可能となり、冷却ファンの風損が少なくできる。又、感光体ドラムの軸受け部を効率的に冷却することできる。
【0012】
よって、装置の小型化や、印字スピードがアップして装置内部の温度が上昇しても、冷却ファンの大口径化や冷却ファンを増設することなく、プロセスカートリッジ内部の現像ローラ周辺及び帯電ローラ周辺の冷却を効果的に行い、良好な画像を得ることができるプロセスカートリッジを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
[画像形成装置全体の説明]
先ず、本発明に基づいて構成されるプロセスカートリッジを着脱可能に装着する画像形成装置について、図1及び図2を参照して説明する。
【0014】
図1は本発明に係る電子写真画像形成装置Aの構成を示す概略構成図であり、図2は本発明に係る電子写真画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジBの断面図である。ここで、画像形成装置としては、電子写真画像形成プロセスを用いて、記録紙、OHPシート、布等の記録媒体に画像を形成する装置であり、例えば、電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えば、LEDプリンタ、レーザービームプリンタ等)、電子写真ファクシミリ装置、電子写真ワードプロセッサ等が含まれるが、本実施の形態では、特に、電子写真式のレーザービームプリンタを例にとって説明する。
【0015】
画像形成装置(本実施形態ではレーザービームプリンタ)Aは、ドラム形状の電子写真感光体(以下、感光体ドラムと言う)7を有し、感光体ドラム7は、帯電手段である帯電部材8(以下、帯電ローラと言う)によって帯電され、次いで、レーザーダイオード、ポリゴンミラー、レンズ、反射ミラーを有する光学手段1から画像情報に応じたレーザビーム光を照射することによって感光体ドラム7に画像情報に応じた潜像が形成される。この潜像は、現像装置によって現像剤(以下、トナーと言う)を用いて現像され、可視像、即ちトナー像とされる。
【0016】
一方、トナー像の形成と同期して、給紙カセット3aにセットした記録媒体2をピックアップローラ3b、搬送ローラ対3c,3d,3eで転写位置へと搬送する。転写位置には、転写手段としての転写ローラ4が配置されており、電圧を印加することによって、感光体ドラム7上のトナー像を、記録媒体2に転写する。
【0017】
トナー像の転写を受けた記録媒体2は、搬送ガイド3fを介して定着手段5へと搬送される。定着手段5は、駆動ローラ5c及びヒータ5aを内蔵した定着ローラ5bを備え、通過する記録媒体2に熱及び圧力を印加して転写されたトナー像を記録媒体2上に定着する。記録媒体2は、その後、排出ローラ対3g,3hで搬送し、反転経路3iを経由して排出トレイ6へと排出される。この排出トレイ6は、画像形成装置Aの上面に設けられている。尚、揺動可能なフラッパ3jを動作させ、反転経路3iを介することなく記録媒体2を排出することもできる。前記ピックアップローラ3b、搬送ローラ対3c,3d,3e、搬送ガイド3f及び排出ローラ対3g,3h等が記録媒体2の搬送手段3を構成している。
【0018】
プロセスカートリッジBは、感光体ドラム7を回転し、その表面を帯電手段である帯電ローラ8への電圧印加によって一様に帯電する。次いで、光学手段1からの画像情報に応じたレーザー光を感光体ドラム7へ照射して潜像を形成する。そして、この潜像をトナーを用いて現像手段によって現像する。
【0019】
更に説明すると、帯電ローラ8は感光体ドラム7に接触して設けられており、感光体ドラム7に帯電を行う。この帯電ローラ8は、感光体ドラム7に従動回転する。又、現像手段は、感光体ドラム7の現像領域へトナーを供給して、感光体ドラム7に形成された潜像を現像する。
【0020】
上記現像手段は、現像剤収納容器(以下、トナー収納容器と言う)14内のトナーを攪拌部材55の回転によって現像室13aに送り出す。そして、マグネットローラ(固定磁石)11を内蔵した現像ローラ10を回転させるとともに、現像ブレード12によって摩擦帯電電荷を付与したトナー層を現像ローラ10の表面に形成する。そして、そのトナーを潜像に応じて感光体ドラム7へ転移させることによってトナー像を形成して可視像化する。
【0021】
現像ブレード12は、現像ローラ10の周面のトナー量を規定すると共に摩擦帯電電荷を付与するものである。
【0022】
転写ローラ4によってトナー像を記録媒体2に転写した後の感光体ドラム7は、クリーニング手段17によって感光体ドラム7上に残留したトナーを除去した後、次の画像形成プロセスに供される。クリーニング手段17は、感光体ドラム7に当接して設けられた弾性クリーニングブレード17aによって感光体ドラム7上の残留トナーを掻き落として廃トナー溜め17bへと集める。
【0023】
プロセスカートリッジBは、図3に示すように、画像形成装置本体Aのカートリッジドア9を開いて、ユーザーによって画像形成装置本体Aに設けたカートリッジ装着手段に対して取り外し可能に装着される。本実施の形態のカートリッジ装着手段は、図4及び図5に示すように、画像形成装置本体に形成したガイド部30L1,30L2,30R1,30R2で構成される。プロセスカートリッジBを画像形成装置本体Aに装着する際は、プロセスカートリッジBの両外側面の円筒部40R1,40R2,40L1,40L2(図6及び図7)を、それぞれ画像形成装置本体のガイド部30R1,30R2,30L1,30L2に沿って装入する。
[プロセスカートリッジの枠体の構成]
次に、本発明に係るプロセスカートリッジBの枠体の構成について説明する。
【0024】
図2に示すように、感光体ドラム7や帯電ローラ8及び弾性クリーニングブレード17a等のクリーニング手段17は、ドラム枠体18に取り付けられ、一体的な感光体ユニット20を構成している。
【0025】
一方、現像装置ユニット19は、トナーを収容しているトナー収納容器14と、現像ローラ10や現像ブレード12を保持する現像枠体13により構成される。前記トナー収納容器14と現像枠体13は、外周のフランジ部14b及び13bを溶着等の手段により、一体に結合されている。
【0026】
そして、感光体ユニット20と現像装置ユニット19を丸いピンの結合部材31によって互いに回動可能に結合することによってプロセスカートリッジBを構成する。即ち、図8に示すように、現像枠体13の長手方向(現像ローラ10の軸線方向)両側に形成したアーム部13b,13cの先端には現像ローラ10に平行に丸い形状の回動穴13d,13eが設けてある。ドラム枠体18の長手方向両側2箇所にはアーム部13b,13cを進入させるための凹部18a,18bが設けてある。この凹部18a,18bにアーム部13b,13cを挿入し、結合部材31をドラム枠体18の取付穴18c,18dに挿入し、且つ、アーム部13b,13cの回動穴13d,13eに嵌入して更にドラム枠体の内側の穴(不図示)に圧入して取り付けることにより、感光体ユニット20と現像装置ユニット19は結合部材31を中心に回動可能に結合される。このとき、アーム部13b,13cの根元に取り付けられた圧縮コイルばね21,22がドラム枠体18の凹部18a,18bの上壁に当たり、現像装置ユニット19を下方へ付勢することで、現像ローラ10を感光体ドラム7へ確実に押し付ける。
[プロセスカートリッジの駆動構成及び感光体ドラムの支持構成]
プロセスカートリッジBを画像形成装置本体Aに装着すると、画像形成装置本体Aに設けられた駆動源からプロセスカートリッジに駆動を伝達するためのねじり凹略三角形の駆動伝達部材80(図5参照)と、感光体ドラム7の長手方向一端部に取り付けられたドラムギア81の先端に形成された突起である三角カップリング81aが嵌合し、駆動が伝達される(図9参照)。三角カップリング81aに伝達された駆動力は、ドラムギア81のはす歯ギア81bと噛合う、現像ローラ10の長手方向一端部に配設された現像ローラギア(不図示)を介し、アイドラギア(不図示)によって減速され、現像剤攪拌部材55(図1及び図2参照)に駆動が伝達される。
【0027】
前記感光体ドラム7の駆動伝達側は、図9に示すドラム軸受け部材82によってドラム枠体18に取り付けられる。前記ドラム軸受け部材82は、画像形成装置本体Aに形成したガイド部30R1に当接する円筒部40R1を有する。又、前記ドラム軸受け部材82の円筒部82aは、ドラムギア81の三角カップリング81aとはす歯ギア81bとの間にある軸受部81cに嵌合し、軸支する。前記ドラム軸受け部材82は、ビス82bによってドラム枠体18に固定される。反駆動側はドラム枠体18の貫通穴(不図示)にドラム芯決め軸83(図7参照)を圧入させることで、感光体ドラム7を軸支する。これにより、前記感光体ドラム7はドラム枠体18に回転自在に取り付けられる。
[プロセスカートリッジの風路構成]
次に、本発明に係る画像形成装置A内におけるプロセスカートリッジBの風路構成について図10を参照して説明する。図10は本実施の形態に係る風路を模式的に表した図である。
【0028】
本実施の形態に係る画像形成装置本体Aは、駆動伝達手段を有する側に冷却ファンFを有し、画像形成装置本体Aの外側に空気を吐出している(矢印W5の方向)。
【0029】
反駆動側では、画像形成装置本体Aの外装71のルーバ71aと画像形成装置本体Aの側板70の穴70aを通過し、プロセスカートリッジBのドラム枠体18の第1の通気口60からプロセスカートリッジB内部に外気が取り込まれる(矢印W1 の風向き)。取り込まれた外気は、感光体ドラム7と図10には不図示の帯電ローラ8と現像ローラ10周辺の熱及び湿気を取り除きながらW2方向へ流れていく。感光体ドラム7の駆動側に到達した空気は、前記ドラム枠体18に設けられた第2の通気口61からプロセスカートリッジBの外へ出る(矢印W3の風向き)。
【0030】
プロセスカートリッジBの外側へと出た空気は、画像形成装置本体Aに設けられた後述する通気口からダクト部材72に導かれ、冷却ファンFによって画像形成装置本体A外へと放出される。
【0031】
図11〜図16を用いて更に詳しく説明する。
【0032】
図11はドラム枠体18の反駆動側の第1の通気口を説明する斜視図、図12はドラム枠体18の駆動側の第2の通気口を説明する斜視図、図13は第3の通気口を説明する斜視図、図14は画像形成装置本体Aに設けられた通気口とダクトを説明する斜視図、図15は画像形成装置本体にプロセスカートリッジを装着させる途中を説明する斜視図、図16は画像形成装置本体にプロセスカートリッジを装着した状態を説明する斜視図である。
【0033】
図11に示すように、ドラム枠体18の反駆動側には、第1の通気口60が設けられる。前述したように、画像形成装置本体Aの外装71のルーバ71aと画像形成装置本体Aの側板70の穴70aを通過して外気が第1の通気口60からプロセスカートリッジBの中に取り込まれる。第1の通気口60は、帯電ローラ8及び現像ローラ10周辺を効率的に冷却できる位置に配設するのが望ましい。
【0034】
図9及び図12に示すように、ドラム枠体18の駆動側には、第2の通気口61が設けられる。
【0035】
先ず、図9に示すように、第1の通気口60から取り込まれた外気は、感光体ドラム7と帯電ローラ8と現像ローラ10周辺の熱及び湿気を取り除きながら第2の通気口61へ向かって流れる。第2の通気口61は、前記感光体ドラム7の軸線と交差する方向に開けられている。本実施の形態では、第2の通気口61の穴方向は、前記感光体ドラム7の軸線と略直角方向に開けられている。又、
図12に示すように、前記第2の通気口61は、画像形成装置本体Aに設けられたダクト部材72(図14参照)と連通する通気口61aと、図13に示す第3の通気口62に連通する通気口61bを有する。
【0036】
先ず、前記通気口61bについて説明する。
【0037】
前記通気口61bは、前記ドラム軸受部材82に形成された第3の通気口62と連通する。前述したように、前記前記ドラム軸受部材82の円筒部82aは、前記ドラムギア81の軸受部81cに嵌合し、軸支するので、摩擦熱を発生させる。これを冷却するために、前記ドラム軸受け部材82の切り欠き部82cから取り込まれた空気が円筒部82a周辺の熱を取り除きながら流れ、第3の通気口62へ達し、前記ドラム枠体18の通気口61bから第2の通気口61へ取り込まれる(矢印W6の方向)。前記第3の通気口62は、図13の状態では、開放されているが、前記ドラム軸受け部材82を前記ドラム枠体18に取り付けることで、風路として完成する。
【0038】
次に、前記通気口61aについて説明する。
【0039】
図14〜図16に示すように、前記通気口61aは、画像形成装置本体Aに設けられた冷却ファンFに接続されたダクト部材72の通気口72a(図14参照)と連通する。図15に示すように、前記通気口61aはプロセスカートリッジBを画像形成装置本体Aに装着する方向Sと略平行である。これにより、図16に示すように、画像形成装置本体AにプロセスカートリッジBを装着した状態では、前記通気口61aがダクト部材72の通気口72aの中に飛び込むことができる。
【0040】
更に、画像形成装置本体Aに設けられた駆動源からねじり凹略三角形の駆動伝達部材80(図14参照)と、前記ドラムギア81の先端に形成された突起である三角カップリング81aが嵌合し、駆動が伝達される。すると、図16中の矢印T方向にプロセスカートリッジBに回転モーメントが加わる。そして、ガイド部30R2の回転止め部30R2aとプロセスカートリッジBの円筒部40R2が当接し、画像形成装置本体A内でのプロセスカートリッジBの位置が決まる。又、ねじり凹略三角形の駆動伝達部材80と三角カップリング81aが嵌合すると、画像形成装置本体A内でのプロセスカートリッジBの長手方向(紙搬送方向と直角方向)の位置が決まる。
【0041】
以上のように、プロセスカートリッジBの回転方向及び長手方向の位置が精度良く決まるので、ドラム枠体18に前記通気口61aを設けることで、前記ドラム枠体18の前記通気口61aとダクト部材72の通気口72aの相対位置も精度良く決まる。又、プロセスカートリッジを電子写真画像形成装置本体へ装着する方向で、前記ドラム枠体18の前記通気口61aとダクト部材72の通気口72aがオーバーラップするので、冷却ファンの風損を小さく抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施の形態の画像形成装置の構成を示す概略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態のプロセスカートリッジ断面図である。
【図3】本発明の実施の形態の画像形成装置の外観斜視図である。
【図4】本発明のプロセスカートリッジを装着するための装置本体の装着部を示す外観斜視図である。
【図5】本発明のプロセスカートリッジを装着するための装置本体の装着部を示す外観斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態のプロセスカートリッジの外観斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態のプロセスカートリッジの外観斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態のプロセスカートリッジの構成を説明する外観斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態の感光体ドラムの支持構成を説明する斜視図である。
【図10】本発明の実施の形態の風路を模式的に表した図である。
【図11】本発明の実施の形態の反駆動側の第1の通気口を説明する斜視図である。
【図12】本発明の実施の形態の駆動側の第2の通気口を説明する斜視図である。
【図13】本発明の実施の形態の第3の通気口を説明する斜視図である。
【図14】本発明の実施の形態の画像形成装置本体Aに設けられた通気口とダクト構成を説明する斜視図である。
【図15】本発明の実施の形態の画像形成装置本体にプロセスカートリッジを装着させる途中を説明する斜視図である。
【図16】本発明の実施の形態の画像形成装置本体にプロセスカートリッジを装着した状態を説明する斜視図である。
【図17】従来の例を説明する模式図である。
【符号の説明】
【0043】
A 画像形成装置
B プロセスカートリッジ
F 冷却ファン
L1,L2 隙間
S プロセスカートリッジの装着方向
T プロセスカートリッジの回転方向
W1〜W6 風の流れ方向
1 光学手段
2 記録媒体
3(3a,3b・・・ ) 搬送手段
4 転写ローラ
5 定着手段
7 感光体ドラム
8 帯電ローラ
9 カートリッジドア
10 現像ローラ
11 マグネットローラ
12 現像ブレード
13 現像枠体
13a 現像室
13b,13c アーム部
13d,13e 回動穴
14 トナー収納容器
14a 開口部
17 クリーニング手段
17a クリーニングブレード
17b 廃トナー溜め
18 ドラム枠体
18a,18b 凹部
18c,18d 取付穴
18d 溝
18e,18f 突き当て部
18g リブ
19 現像装置ユニット
20 感光体ユニット
30L1,L2,R1,R2 ガイド部
30R2a 回転止め
40L1,L2,R1,R2 ガイド部
55 攪拌部材
60 第1の通気口
61 第2の通気口
61a 通気口
61b 通気口
62 第3の通気口
70 側板
70a 側板の穴
71 外装
71a 外装の穴
72 ダクト部材
72a ダクト部材の通気口
80 駆動伝達部材
81 ドラムギア
81a 三角カップリング
81b ハス歯ギア
81c 軸受け部
82 ドラム軸受け部材
82a 円筒部
82b ビス
82c 切り欠き部
83 ドラム芯決め軸
100 従来の通気口
101 従来の通気口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子写真画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジであって、
電子写真感光体ドラムと、
電子写真感光体ドラムを支持するドラム枠体と、
電子写真感光体ドラムを帯電する帯電部材と、
電子写真感光体ドラムに形成された静電潜像を現像剤を用いて現像するための現像ローラを有する現像装置を有し、
ドラム枠体の一方の側面に設けられた第1の通気口と、
ドラム枠体の他方側に第2の通気口を有し、
前記第2の通気口は、プロセスカートリッジを電子写真画像形成装置本体へ装着する方向と略平行方向に形成され、
前記電子写真画像形成装置本体の画像形成位置にプロセスカートリッジが装着された時に、前記電子写真画像形成装置本体側の通気口と前記第2の通気口がプロセスカートリッジを電子写真画像形成装置本体へ装着する方向でオーバーラップすることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項2】
電子写真感光体ドラムの軸線と前記第2の通気口の穴方向は交差していることを特徴とする請求項1記載のプロセスカートリッジ。
【請求項3】
電子写真画像形成装置本体の駆動手段から前記電子写真感光体ドラムへ駆動を伝達する伝達部を軸支する軸受け部材と、前記ドラム枠体によって第2の通気口部を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のプロセスカートリッジ。
【請求項4】
前記軸受け部材を前記ドラム枠体に組付けると、前記軸受け部材と前記ドラム枠体との間に空間が形成され、前記第2の通気口部と前記軸受け部材の摺動部近傍が連通する第3の通気口部を有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のプロセスカートリッジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2006−17813(P2006−17813A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−192950(P2004−192950)
【出願日】平成16年6月30日(2004.6.30)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】