説明

リニアゲージ

【課題】位置ずれによる測定精度の劣化を抑制する。
【解決手段】測定子3が被計測物に当接された状態で、シャフト2がフレーム1に対して前後に移動すると、シャフト2にホルダ4を介して固定された第1スリット5が前後に移動する(a1-a3)。シャフト2、ホルダ4、第1スリット5の移動範囲は、前方向については、ホルダ4の前方端部とフレーム1の当接により制限され(a1)、後方向については、ホルダ4の後方端部とストッパ8との当接により制限される(a3)。ストッパ8は、くの字状に折れ曲がった部材であり、ホルダ4の後方端部との当接面より前方に距離dオフセットした位置においてフレーム1にネジ81によってネジ止め固定されている(a1)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被計測物の直動方向の変位を測定するリニアゲージの構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
リニアゲージの構造としては、被計測物に当接する測定子が先端に設けられたシャフトと、シャフトに固定したスリットと、シャフトを直動可能に支持するフレームと、フレームに固定した検出部を備え、スリットに照射した光の反射光や透過光より、検出部において測定子の変位の検出を行う技術が知られている(たとえば、特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000-193491号公報
【特許文献2】特開平11-037746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述したリニアゲージによれば、フレームの変形や検出部の位置ずれなどによる、検出部とスリットとの位置関係の変化が発生し、これによる測定精度の劣化が生じる場合があった。
そこで、本発明は、検出部とスリットとの位置関係の変化による、測定精度の劣化を抑制する課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題達成のために、本発明は、被計測物の一軸方向の変位を計測するリニアゲージであって、前記一軸に沿った方向のうちの一方を前方向、他方を後方向として、フレームと、前記フレームに対して前後方向に直動可能に支持されたシャフトと、前記シャフトの前端に固定された測定子と、前記シャフトの後端に固定されたホルダと、前記ホルダに支持されたスリット板と、前記フレームの後部に連結された、前記スリット板の前後方向の移動を検出する検出ユニットと、前記ホルダの後端に当接して、当該ホルダの後方向への移動を制限するストッパ部材とを備えたリニアゲージを提供する。ここで、前記ストッパ部材は、前記検出ユニットの前端近傍に配置された、前記ホルダの後端に当接する、前方を向いた当接部を有し、当該ストッパ部材は、当該当接部より前方にオフセットされた位置においてのみ前記フレームに固定されているものである。
【0006】
このようなリニアゲージによれば、フレームは、検出ユニットから前方に離れたストッパ部材の固定位置で、ホルダの後端とストッパ部材の当接部との当接による衝撃を受け止めることになる。したがって、当該衝撃による、検出ユニットやその内部の素子のフレームに対する位置ずれなどの悪影響が発生することが抑制される。
【0007】
また、前記課題達成のために、本発明は、被計測物の一軸方向の変位を計測するリニアゲージであって、前記一軸に沿った方向のうちの一方を前方向、他方を後方向として、前部フレームと、後部フレームと、前記前部フレームと前記後部フレームを前後に連結する連結ポールと、前記前部フレームに前部が、前記後部フレームに後部が固定された第1スリットと、前記前部フレームに対して前後方向に直動可能に支持されたシャフトと、前記シャフトの前端に固定された測定子と、前記シャフトの後端に固定された、前記スリットに対する相対的な移動を検出する検出ユニットと、前記前部フレームに回動可能に支持されたローラと、前記後部フレームに一端が固定され、他端が前記検出ユニットに固定された、前記ローラに掛けられた弾性体とよりなる付勢ユニットと、前記検出ユニットに固定されたガイド部材とを備えたリニアゲージを提供する。ここで、前記前後方向と垂直な一方向を上下方向として、前記検出ユニットは、前記第1スリットに対して光を照射する送光部と、前記第1スリットと上下方向に離間して平行に配置された第2スリットと、前記第1スリットと前記第2スリットとを透過した光を検出する光電素子とを備え、前記ガイド部材は、上下方向について前記検出ユニットの前記連結ポールに沿った移動を案内するものである。
【0008】
このようなリニアゲージによれば、付勢ユニットの付勢力やその他の力によりフレームが変形した場合にも、上下方向について、当該変形に従って変形する連結ポールに沿って検出ユニットが移動する。よって、前部フレームと後部フレームに固定されている第1スリットと、検出ユニットの内部の送光部や第2スリットや光電素子との上下方向の位置関係は、フレームが変形した場合にも一定に維持されることとなる。なお、左右方向については、スリットの左右方向の長さに余裕を持たせることにより、測定精度に影響が生じない一定の許容幅を設定することができる。
【0009】
よって、本リニアゲージによれば、検出ユニットと第1スリットとの位置関係の変化による、測定精度の劣化を抑制することができる。
なお、このようなリニアゲージにおいて、前記ガイド部材を、上下に離間して配置された、その間に前記連結ポールが前後方向に挿入される二つの腕部を備えると共に、前記前後方向及び前記上下方向と垂直な左方向と右方向とのうちの一方の方向について、当該ガイド部材に対する前記連結ポールの移動を拘束しない形状を有するものとすることも好ましい。このようにすることにより、連結ポールとガイド部材との間に左右方向の逃げを確保して、検出ユニットのスムーズな移動を担保することができるようになる。
【発明の効果】
【0010】
以上のように、本発明によれば、検出部とスリットとの位置関係の変化による、測定精度の劣化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1実施形態に係るリニアゲージの構造を示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るリニアゲージの構造を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係るリニアゲージの検出ユニットの構成を示す図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係るリニアゲージの構造を示す図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るリニアゲージの構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について説明する。
まず、第1の実施形態について説明する。
図1a-eに、本実施形態に係るリニアゲージの構造を示す。
前後左右上下方向を図1a、bに示すように定義するものとして、図1aはリニアゲージの上面を、図1bはリニアゲージの右側面を、図1cはリニアゲージを右後上方の視点より見たようすを、図1dはリニアゲージを左前上方の視点より見たようすを、図1eはリニアゲージを右前上方の視点より見たようすを表している。
【0013】
さて、図示するようにリニアゲージは、フレーム1、軸方向に移動可能にフレーム1に軸受されたシャフト2、シャフト2の一端に固定された測定子3、シャフト2の他端に固定されたホルダ4、ホルダ4に固定された第1スリット5、一端がフレーム1に他端がホルダ4に固定されホルダ4を測定子3の方向に付勢するバネ6、検出ユニット7、フレーム1に固定されたストッパ8とを備えている。
【0014】
なお、リニアゲージには、実際には、図1eに破線で示すようにカバー9で覆われる。
ここで、検出ユニット7には前後方向に貫通した貫通孔71が設けられており、第1スリット5は、この貫通孔71に挿入されている。
そして、このような構成において、図2a1、a2、a3に示すように、測定子3が被計測物に当接された状態で、シャフト2がフレーム1に対して前後に移動すると、シャフト2にホルダ4を介して固定された第1スリット5が前後に移動することになる。
また、シャフト2、ホルダ4、第1スリット5の移動範囲は、前方向については、図2a1に示すようにホルダ4の前方端部とフレーム1の当接により制限され、後方向については、図2a3に示すようにホルダ4の後方端部とストッパ8との当接により制限されている。
【0015】
ここで、ストッパ8は、くの字状に折れ曲がった部材であり、図2a1に示すように、ホルダ4の後方端部との当接面より前方に距離dオフセットした位置においてフレーム1にネジ81によってネジ止め固定されている。
また、図2b1、b2に示すように、検出ユニット7は、検出ユニット7とフレーム1とにそれぞれ設けられたピン穴に挿入したピン11を用いて連結される。
このように、本実施形態に係るリニアゲージは、シャフト2、ホルダ4、第1スリット5の後方への移動範囲を制限するストッパ8のフレーム1の連結箇所を、ホルダ4の後方端部との当接面より前方にオフセットさせることにより、検出ユニット7から離れた位置で、ホルダ4の後方端部とストッパ8との当接による衝撃をフレーム1で受け止めるように構成されている。したがって、当該衝撃による、検出ユニット7やその内部の素子のフレーム1に対する位置ずれなどの悪影響が発生することが抑制される。また、検出ユニット7とフレーム1は、一体として構成されていないので、この点からも、このように当接面からオフセットさせてフレーム1に固定したストッパ8によれば、当該衝撃による、検出ユニット7やその内部の素子のフレーム1に対する位置ずれなどの悪影響が発生することが抑制される。
【0016】
次に、検出ユニット7の構成を図3に示す。
図3aに模式的に示すように、検出ユニット7は、第1スリット5が前後方向に挿入されている貫通孔71の下方に設けられた送光部72と、貫通孔71の上方に設けられた受光部73とを有する。
そして、送光部72は、下から順に、光源であるLED721、レンズ722を有している。
そして、受光部73は、下から順に、第2スリット731と、フォトダイオードアレイ732とを備えている。
フォトダイオードアレイ732の下面には、図3b1に示すように、A、B、invA、invBの4つのフォトダイオードの受光面が形成されており、この4つのフォトダイオードの受光面は2行2列の格子状に配置されている。
また、第2スリット731には、図3b2に示すように、90°スリット領域、180°スリット領域、270°スリット領域、360°スリット領域の4つのスリット領域が2行2列の格子状に設けられている。ここで、第2スリット731の各スリット領域には、各々前後方向に並んだ同ピッチのスリットが形成されており、360°スリット領域のスリットに対して90°スリット領域のスリットは位相が90°異なり、360°スリット領域のスリットに対して180°スリット領域のスリットは位相が180°異なり、360°スリット領域のスリットに対して270°スリット領域のスリットは位相が270°異なる。
【0017】
そして、90°スリット領域が、フォトダイオードアレイ732のAのフォトダイオードを覆い、270°スリット領域が、フォトダイオードアレイ732のinvAのフォトダイオードを覆い、180°スリット領域が、フォトダイオードアレイ732のBのフォトダイオードを覆い、360°スリット領域が、フォトダイオードアレイ732のinvBのフォトダイオードを覆うように、第2スリット731は、フォトダイオードアレイ732の下方に重ねて配置される。
【0018】
なお、貫通孔71に挿入されている第1スリット5には、図3b3に示すように、第2スリット731と同じピッチのスリットが前後方向に形成されている。
一方、送光部72において、レンズ722は、LED721から出射された光を上方に向かう平行光に変換する。
【0019】
そして、このような検出ユニット7の構成において、送光部72から上方に出射された平行光は、貫通孔71に挿入されている第1スリット5を透過した後、第2スリット731を透過しフォトダイオードアレイ732の4つのフォトダイオードに到達し、電気信号に変換される。
【0020】
ここで、第1スリット5が前後方向に移動している場合、第1スリット5と第2スリット731の各スリット領域のスリットの作用により、フォトダイオードアレイ732では、A、B、invA、invBの4つのフォトダイオードからは、第1スリット5の移動速度に応じた周期の正弦波の電気信号が出力される。また、第2スリット731の各スリット領域のスリットの位相差に応じて、A、B、invA、invBの4つのフォトダイオードが出力する正弦波の信号の位相は、当該順序で順次90°ずつ、ずれることになる。また、これにより、(A出力-invA出力)により生成したA相信号と、(B出力-invB出力)により生成したB相信号には、90°の位相差が生じる。
【0021】
そこで、このようなA相信号とB相信号とより、第1スリット5したがってシャフト2、測定子3、測定子3が当接している被計測物の移動速度や移動方向や、これらに基づく変位を測定することができる。
以上、本発明の第1の実施形態について説明した。
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。
図4a1-a4に、本実施形態に係るリニアゲージの構造を示す。
前後左右上下方向を図4a1、a2に示すように定義するものとして、図4a1はリニアゲージの上面を、図4a2はリニアゲージの右側面を、図4a3はリニアゲージを右前上方の視点より見たようすを、図4a4はリニアゲージを右後上方の視点より見たようすを表している。
さて、図示するようにリニアゲージは、前部フレーム41、後部フレーム42、前部フレーム41と後部フレーム42の右側中央部を前後に連結する第1連結ポール431、前部フレーム41と後部フレーム42の左側上部を前後に連結する第2連結ポール432、前部フレーム41と後部フレーム42の左側下部を前後に連結する第3連結ポール433、前部フレーム41に軸方向に移動可能にフレーム1に軸受された仮シャフト44、仮シャフト44の一端に固定された仮測定子45、仮シャフト44の他端に固定された仮検出ユニット46、前部フレーム41と後部フレーム42に架け渡した形態で固定された仮第1スリット47、バネユニット48、第1連結ポール431に沿った仮検出ユニット46の移動を案内するガイド49とを備えている。
【0022】
なお、リニアゲージには、実際には、図4a4に破線で示すように仮カバー50で覆われる。
ここで、仮検出ユニット46には前後方向に貫通した貫通孔71が設けられており、仮第1スリット47は、この貫通孔71に挿入されている。また、仮検出ユニット46の内部構成は先に図3に示した第1実施形態に係る検出ユニット7と同様である。
次に、バネユニット48は、図4b1に側方から見たようすを、図4b2に上方から見たようすを示すように、一端が後部フレーム42に他端が検出ユニット7に固定された仮バネ481と、前部フレーム41に固定された、仮バネ481を折り返すローラ482とを備えており、仮バネ481の付勢力によって仮シャフト44と仮検出ユニット46とを仮測定子45の方向に付勢する。
【0023】
そして、このような構成において、図5a、bに示すように、仮測定子45が被計測物に当接された状態で、仮シャフト44が前部フレーム41に対して前後に移動すると、仮シャフト44に固定された仮検出ユニット46がガイド49によって案内されながら前後に移動することになる。したがって、仮検出ユニット46と仮第1スリット47との相対関係は、第1実施形態における検出ユニット7と第1スリット5との相対関係の前後を反転したものと同様となり、検出ユニット7において、仮シャフト44、仮測定子45、仮測定子45が当接している被計測物の移動速度や移動方向や、これらに基づく変位を測定することができる。
【0024】
さて、仮検出ユニット46の第1連結ポール431に沿った移動を案内するガイド49は、図5c1に前後方向から見たようすを、図5c2に上方から見たようすを、図5c3に右方から見たようすを示すように、右方に開いたコの字状の形状をした部材であり、左方が仮検出ユニット46に固定されている。そして、右方に開いたコの字形状の二つの腕490の間に第1連結ポール431が前後方向に滑動可能に挿入されている。
【0025】
したがって、このガイド49によれば、仮検出ユニット46の上下方向について、第1連結ポール431に沿って案内されることになる。
また、このガイド49は、右方に開いた形状をしておりガイド49と第1連結ポール431の間には左右方向の逃げが存在するので、ガイド49と第1連結ポール431との干渉により仮検出ユニット46のスムーズな動きが阻害されることもない。
よって、本第2実施形態によれば、たとえば、バネユニット48の付勢力やその他の力によりフレーム1が変形した場合にも、上下方向について、当該変形に従って変形する第1連結ポール431に沿って仮検出ユニット46が移動する。よって、前部フレーム41と後部フレーム42に固定されている仮第1スリット47と、仮検出ユニット46の内部の送光部72や受光部73との上下方向の位置関係は、フレーム1が変形した場合にも一定に維持されることとなる。なお、左右方向については、仮第1スリット47と、仮検出ユニット46の内部の送光部72や受光部73との位置関係には、スリットの左右方向の長さに余裕を持たせることにより、測定精度に影響が生じない一定の許容幅を設定することができる。
【0026】
したがって、本第2実施形態によれば、検出ユニット7と仮第1スリット47との位置関係の変化による、測定精度の劣化を抑制することができる。
以上、本発明の第2の実施形態について説明した。
なお、本第2実施形態に係るガイド49の形状は、図5cに示したコの字形状以外の形状としてもよい。
すなわち、たとえば、図5dに前後方向から見たようすを示すように、ガイド49を右方に開いたUの字状の形状をしたものとし、右方に開いたUの字の腕の間に、第1連結ポール431を前後方向に挿入するようにしてもよい。
または、図5e1に前後方向から見たようすを、図5e2に右方から見たようすを示すように、仮検出ユニット46に固定した基部491と、当該基部491に、左右方向を軸方向として、上下に離間して配置した円筒形の2本のピン492により構成し、2本のピン492の間に、第1連結ポール431を前後方向に挿入するようにしてもよい。
【0027】
これらのようにしても、図5cに示したガイド49と同様の作用効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0028】
1…フレーム、2…シャフト、3…測定子、4…ホルダ、5…第1スリット、6…バネ、7…検出ユニット、8…ストッパ、9…カバー、11…ピン、41…前部フレーム、42…後部フレーム、44…仮シャフト、45…仮測定子、46…仮検出ユニット、47…仮第1スリット、48…バネユニット、49…ガイド、50…仮カバー、71…貫通孔、72…送光部、73…受光部、81…ネジ、431…第1連結ポール、432…第2連結ポール、433…第3連結ポール、481…仮バネ、482…ローラ、721…LED、722…レンズ、731…第2スリット、732…フォトダイオードアレイ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被計測物の一軸方向の変位を計測するリニアゲージであって、
前記一軸に沿った方向のうちの一方を前方向、他方を後方向として、
当該リニアゲージは、
フレームと、
前記フレームに対して前後方向に直動可能に支持されたシャフトと、
前記シャフトの前端に固定された測定子と、
前記シャフトの後端に固定されたホルダと、
前記ホルダに支持されたスリット板と、
前記フレームの後部に連結された、前記スリット板の前後方向の移動を検出する検出ユニットと、
前記ホルダの後端に当接して、当該ホルダの後方向への移動を制限するストッパ部材とを有し、
前記ストッパ部材は、前記検出ユニットの前端近傍に配置された、前記ホルダの後端に当接する、前方を向いた当接部を有し、当該ストッパ部材は、当該当接部より前方にオフセットされた位置においてのみ前記フレームに固定されていることを特徴とするリニアゲージ。
【請求項2】
被計測物の一軸方向の変位を計測するリニアゲージであって、
前記一軸に沿った方向のうちの一方を前方向、他方を後方向として、
当該リニアゲージは、
前部フレームと、
後部フレームと、
前記前部フレームと前記後部フレームを前後に連結する連結ポールと、
前記前部フレームに前部が、前記後部フレームに後部が固定された第1スリットと、
前記前部フレームに対して前後方向に直動可能に支持されたシャフトと、
前記シャフトの前端に固定された測定子と、
前記シャフトの後端に固定された、前記スリットに対する相対的な移動を検出する検出ユニットと、
前記前部フレームに回動可能に支持されたローラと、前記後部フレームに一端が固定され、他端が前記検出ユニットに固定された、前記ローラに掛けられた弾性体とよりなる付勢ユニットと、
前記検出ユニットに固定されたガイド部材とを有し、
前記前後方向と垂直な一方向を上下方向として、前記検出ユニットは、前記第1スリットに対して光を照射する送光部と、前記第1スリットと上下方向に離間して平行に配置された第2スリットと、前記第1スリットと前記第2スリットとを透過した光を検出する光電素子とを備え、
前記ガイド部材は、上下方向について前記検出ユニットの前記連結ポールに沿った移動を案内することを特徴とするリニアゲージ。
【請求項3】
請求項2記載のリニアゲージであって、
前記ガイド部材は、上下に離間して配置された、その間に前記連結ポールが前後方向に挿入される二つの腕部を備えると共に、前記前後方向及び前記上下方向と垂直な左方向と右方向とのうちの一方の方向について、当該ガイド部材に対する前記連結ポールの移動を拘束しない形状を有することを特徴とするリニアゲージ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−123022(P2011−123022A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−283099(P2009−283099)
【出願日】平成21年12月14日(2009.12.14)
【出願人】(000145806)株式会社小野測器 (230)
【Fターム(参考)】