不審者通報装置、不審者監視装置及びこれを用いた遠隔監視システム
【課題】不審者の検知を正確に行って動画像データを送信する。
【解決手段】監視センサ部11がセンサ検知に従って出力する監視センサ信号及び撮像部12がモーション検知に従って出力するモーション信号を取得し、監視センサ信号及びモーション信号が時間軸上重複している場合に不審者検知信号を出力する不審者検知部101、不審者検知状態を示したデータを送信する不審者検知データ通信部102、撮像部12が撮影した不審者監視場所の動画像データを送信する画像通信部103を備える不審者通報装置10であり、不審者検知データ通信部102は、再度の不審者検知データの送信要求に従って再度の不審者検知データを送信し、画像通信部103は、再度の不審者検知データの判定に基づいた動画像データの送信要求に従って動画像データを送信する。
【解決手段】監視センサ部11がセンサ検知に従って出力する監視センサ信号及び撮像部12がモーション検知に従って出力するモーション信号を取得し、監視センサ信号及びモーション信号が時間軸上重複している場合に不審者検知信号を出力する不審者検知部101、不審者検知状態を示したデータを送信する不審者検知データ通信部102、撮像部12が撮影した不審者監視場所の動画像データを送信する画像通信部103を備える不審者通報装置10であり、不審者検知データ通信部102は、再度の不審者検知データの送信要求に従って再度の不審者検知データを送信し、画像通信部103は、再度の不審者検知データの判定に基づいた動画像データの送信要求に従って動画像データを送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、警備対象物件となる一戸建てやマンション等の建物の外周(以下、不審者監視場所という)において監視用機器を設置し、当該監視用機器から取得する信号を基に不審者の存在を検知する不審者通報装置と、当該不審者通報装置から送信される画像音声データを受信する不審者監視場所から離れた警備センターに設置される不審者監視装置とを用いた遠隔監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
図12は従来の遠隔監視システムを示す概略構成図である。不審者監視場所には、監視センサ部11、撮像部12、集音部13、発音部14等を設置し、これらを不審者通報装置1210と接続している。監視センサ部11は、不審者監視場所において温度変化等を検知するセンサであり、人感センサや温度センサ等がある。撮像部12は、不審者監視場所を撮影するカメラであり、撮影した不審者監視場所の動画像データを、例えばインターネット回線、電話回線、データ通信専用回線等の通信ネットワークを介して送信することが可能なWebカメラやネットワークカメラ等があり、夜間撮影が可能な赤外線撮影機能や発光(ライト)撮影機能等を搭載したものもある。集音部13及び発音部14は、警備センターにいる監視員との間で通話を行うマイクとスピーカーであり、音声の双方向通信により通話が可能となっている。一方、不審者監視場所から離れた警備センターには、操作部21、表示部22、集音部23、発音部24等を設置し、これらを不審者監視装置1220と接続している。操作部21は、不審者監視装置1220を操作するマウスやキーボード等であり、表示部22は、不審者通報装置1210から通信ネットワークを介して送信される不審者監視場所の動画像データを表示するモニタである。また、集音部23及び発音部24は、不審者監視場所にいる不審者との間で通話を行うマイク及びスピーカーであり、音声の双方向通信により通話が可能となっている。
【0003】
このように構成された遠隔監視システムにおいて行う処理の流れについて説明する。はじめに、不審者通報装置1210において、監視センサ部11は、不審者監視場所において設定範囲を超える温度変化等があるかを見ており、当該温度変化等を検知した時には監視センサ信号を不審者通報装置1210に出力する。不審者通報装置1210は、当該監視センサ信号の入力に従い、不審者の存在を検知し、不審者監視場所の撮影を要求する信号(以下、撮影要求信号)を撮像部12に出力する。撮像部12は、当該撮影要求信号の入力に従い、不審者監視場所の撮影を行い、当該不審者監視場所の動画像データを不審者通報装置1210に出力する。これに従い、不審者通報装置1210は、当該不審者監視場所の動画像データを、通信ネットワークを介して不審者監視装置1220に送信する。不審者監視装置1220は、不審者通報装置1210から送信された当該不審者監視場所の動画像データを受信すると、表示部22や発音部23を介して監視員に知らせる。これに従い、監視員は、操作部21を操作し、当該不審者監視場所の動画像データを表示部22に出力し、不審者の存在を確認する作業を行う。そして、監視員が不審者を発見した場合、監視員は不審者に対する警告や威嚇等の音声を集音部23に入力する。当該不審者に対する警告や威嚇等の音声は、集音部23、不審者監視装置1220、不審者通報装置1210を介して発音部14から出力される。一方、不審者監視場所にいる不審者も同様、監視員に対する応答等の音声を集音部13に入力する。当該監視員に対する応答等の音声は、集音部13、不審者通報装置1210、不審者監視装置1220を介して発音部24から出力される。このように、不審者監視場所において監視センサ部11が温度変化等の有無を検知した時に不審者監視場所から遠く離れた警備センターに不審者監視場所の動画像データを送信し、監視員が当該動画像データから不審者を発見した場合、不審者監視場所にいる不審者に対して警告や威嚇、あるいは不審者との対話等を行うことにより、不審者が建物の中に侵入するのを未然に防止している。
【0004】
しかしながら、上記遠隔監視システムにおいては、監視センサ部11が温度変化等を検知する度に不審者監視場所の動画像データを不審者通報装置1210から不審者監視装置1220に送信する必要があり、不審者監視装置1220において不審者監視場所の動画像データを受信する度に、監視員は不審者の存在を確認する必要がある。そのため、複数の不審者通報装置から不審者監視装置に対して不審者監視場所の動画像データが同時に送信されることもあり、その度に、監視員は不審者の存在を確認しなければならないので、不審者監視場所の動画像データから不審者を発見する作業を短時間に行わなければならない。そこで、下記特許文献1は、不審者通報装置1210において、所定時間毎に撮影した不審者監視場所の動画像データを管理するとともに、監視センサ部11が温度変化等を検知した時に撮影した不審者監視場所の動画像データを管理し、不審者通報装置1210は、「所定時間毎に撮影した最新の動画像データ」、「監視センサ部が温度変化等を検知した時に撮影した動画像データ」、及び「現在撮影して取得しているリアルタイムの動画像データ」を、通信ネットワークを介して不審者監視装置1220に送信することを開示している。そして、これらの不審者監視場所の動画像データを表示部22に同一画面上で分割して表示することにより、監視員は、監視センサ部11が温度変化等を検知する前、検知した時、及び現在時における不審者監視場所の時間軸上の変化を見ることができ、不審者を発見する作業を短時間に行うことができるようにしている。
【特許文献1】特開平6−44483号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記遠隔監視システムにおいても、監視センサ部11が誤って温度変化等を検知した場合には誤報になるという問題がある。例えば、監視センサ部11は、人間以外の猫や犬等の小動物、建物の敷地外を通る通行人、風が吹いた時に揺れる木の枝や落ち葉等に反応することがある。このような場合、不審者監視場所に不審者が存在しないにもかかわらず、不審者監視場所の動画像データが不審者通報装置1210から不審者監視装置1220に送信され、監視員は不審者の存在を確認する作業を行わなければならなかった。そして、さらに、本当に不審者がいないのかを確認するため、警備対象物件を担当する警備員(以下、担当警備員)や警察等に現場へ駆けつけさせる連絡を行った場合には、現場へ駆け付けた担当警備員や警官等がむだ足になることもあった。
【0006】
このように、上記遠隔監視システムは、監視センサ部11が誤って温度変化等を検知した場合は、不審者監視場所に不審者が存在しないにもかかわらず、監視員は不審者の存在を確認する作業を行わなければならなかった。このように不審者の検知を正確に行わずに動画像データを送信することが原因で、複数の不審者通報装置から不審者監視装置に対して不審者監視場所の動画像データが同時に送信されることがあり、動画像データは伝送容量が大きいので通信トラフィックによるネットワークトラブルが生じるという問題があった。また、監視員は動画像データから不審者の存在を確認する作業を一つ一つ行わなければならないため、監視員が行う確認作業の負担が大きいという問題があった。さらに、当該確認作業をリアルタイムで行うことも困難であり、その結果、不審者が建物の中に侵入するのを未然に防止することができないという問題があった。
【0007】
本発明は、こうした問題に着目し、不審者の検知を正確に行った後に動画像データを送信することを目的とし、複数の不審者通報装置から不審者監視装置に対して不審者監視場所の動画像データが同時に送信されることをなくし、監視員が行う確認作業の負担を軽くするとともに当該確認作業をリアルタイムで行うことにより、監視員が迅速かつ的確な対応をとることを可能とし、不審者が警備対象物件となる建物の中に侵入するのを未然に防止することができる、不審者通報装置、不審者監視装置及びこれを用いた遠隔監視システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の不審者通報装置は、警備対象物件となる建物の外周の不審者監視場所に設置した監視センサ部がセンサ検知に従って出力する監視センサ信号及び前記不審者監視場所に設置した撮像部がモーション検知に従って出力するモーション信号を取得し、前記監視センサ信号及び前記モーション信号が時間軸上重複している場合に不審者が検知されたことを示す不審者検知信号を出力する不審者検知部と、前記不審者検知信号に対応する不審者検知状態を示した不審者検知データを不審者監視装置に送信する不審者検知データ通信部と、前記不審者監視場所に設置した撮像部が撮影した不審者監視場所の動画像データを不審者監視装置に送信する画像通信部とを備え、不審者検知データ通信部は、前記不審者監視装置の前記不審者検知データの取得に基づいた再度の不審者検知データの送信要求に従って前記不審者検知信号の有無に対応する再度の不審者検知データを送信し、前記画像通信部は、前記不審者監視装置の前記再度の不審者検知データの判定に基づいた動画像データの送信要求に従って前記動画像データを送信することを特徴とする。
【0009】
また、上記の不審者通報装置を用いる場合、本発明の遠隔監視システムにおける不審者監視装置は、不審者通報装置から通信ネットワークを介して送信される不審者検知データを受信する不審者検知データ通信部と、前記不審者検知データを入力し、不審者検知状態を判定する不審者判定処理部と、前記不審者検知データが前記不審者判定処理部に入力されてから所定時間を計測する時間計測部と、前記不審者通報装置から通信ネットワークを介して送信される不審者監視場所の動画像データを受信する画像通信部とを備え、前記不審者判定処理部は、前記時間計測部により所定時間が計測された時に再度の不審者検知データを要求し、これに従い前記不審者通報装置から送信される再度の不審者検知データを入力して不審者検知状態を判定し、当該不審者検知状態の判定に基づいて動画像データの送信を要求し、前記画像通信部は、前記動画像データの送信要求に基いて前記不審者通報装置から送信される前記動画像データを受信することを特徴とする。
【0010】
さらに、本発明の不審者通報装置は、警備対象物件となる建物の外周の不審者監視場所に設置した監視センサ部がセンサ検知に従って出力する監視センサ信号及び前記不審者監視場所に設置した撮像部がモーション検知に従って出力するモーション信号を取得し、前記監視センサ信号及び前記モーション信号が時間軸上重複している場合に不審者が検知されたことを示す不審者検知信号を出力する不審者検知部と、前記不審者検知信号を入力してから所定時間を計測し、所定時間経過後に再度の不審者検知信号の入力があるか否かを判定する時間計測部と、前記不審者監視場所に設置した撮像部が撮影した不審者監視場所の動画像データを不審者監視装置に送信する画像通信部とを備え、前記時間計測部が前記再度の不審者検知信号の入力があると判定した場合、前記画像通信部は、前記不審者監視場所の動画像データを不審者監視装置に送信することを特徴とする。
【0011】
また、上記の不審者通報装置を用いる場合、本発明の遠隔監視システムにおける不審者監視装置は、前記不審者通報装置から通信ネットワークを介して送信される不審者監視場所の動画像データを受信する画像通信部を備える不審者監視装置とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
以上、本発明によれば、不審者の検知を正確に行った後に動画像データを送信することにより、複数の不審者通報装置から不審者監視装置に対して不審者監視場所の動画像データが同時に送信されることがなく、監視員が行う確認作業の負担を軽くするとともに当該確認作業をリアルタイムで行うことができ、監視員が迅速かつ的確な対応をとることを可能とし、不審者が警備対象物件となる建物の中に侵入するのを未然に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について説明する。図1は本実施の形態において説明する不審者通報装置10および不審者監視装置20を備える遠隔監視システムである。不審者監視場所に設置されている、監視センサ部11、撮像部12、集音部13、発音部14等や、不審者監視場所から離れた警備センターに設置されている、操作部21、表示部22、集音部23、発音部24等は、従来と同様の構成で実現可能であり、上記で説明した通りなので説明は省略する。
【0014】
図2は本実施の形態の不審者通報装置10の内部構成を示すブロック図である。不審者通報装置10は、その内部に演算機能であるCPU(図示しない)を備えた端末であり、当該CPUが内部に格納されたプログラムを実行する。不審者通報装置10が実行するプログラムやメモリの構成をブロックで大きく分けて示すと、不審者通報装置10は、不審者検知部101、不審者検知データ通信部102、画像データ通信部103、音声データ通信部104、画像音声データ格納部105、監視開始/解除部106を備えている。
【0015】
図3は本実施の形態の不審者監視装置20の内部構成を示すブロック図である。不審者監視装置20は、その内部に演算機能であるCPU(図示しない)を備えた端末であり、当該CPUが内部に格納されたプログラムを実行する。不審者監視装置20が実行するプログラムやメモリの構成をブロックで大きく分けて示すと、不審者監視装置20は、不審者検知データ通信部201、不審者判定処理部202、時間計測部203、画像データ通信部204、音声データ通信部205、操作処理部206、警備対象物件管理部207、画像音声データ格納部208、現場状況記録部209を備えている。
【0016】
以下、本実施の形態の遠隔監視システムにおいて行う処理の流れについて説明する。不審者通報装置10は、当該装置の起動開始または起動解除を行う監視開始/解除部106を備えており、監視開始/解除部106を介して選択的または自動的に不審者通報装置10の起動開始または起動解除を行うことができる。例えば、警備対象物件の中が有人で、ホームセキュリティシステムの在宅警戒時のように警備対象物件の一部を警備警戒したい場合は、不審者通報装置10の利用者は選択的に監視開始/解除部106を操作することにより不審者通報装置10の起動開始又は起動解除を行うことができる。一方、警備対象物件の中が無人で警備対象物件の全部を警備警戒したい場合は、利用者が外出警戒時の警備開始操作ボタン(図示しない)を操作することにより、当該操作により自動的に発生する信号が監視開始/解除部106に入力され、不審者通報装置10の起動が開始され、利用者が外出警戒時の警備解除操作ボタン(図示しない)を操作することにより、当該操作により自動的に発生する信号が監視開始/解除部106に入力され、不審者通報装置10の起動が解除される。その他、建物の外から鍵がかかった時に監視開始を行う信号を監視開始/解除部106に入力することにより自動的に起動開始を行い、建物の中から鍵がかかった時に監視解除を行う信号を監視開始/解除部106に入力することにより自動的に起動解除を行うこともできる。
【0017】
このようにして不審者通報装置10が起動している場合、監視センサ部11は、不審者監視場所において設定範囲を超える温度変化等があるか否かを判定しており、当該温度変化等を検知した時には監視センサ信号を不審者検知部101に出力する。また、撮像部12は、不審者監視場所を撮影した動画像データを画像データ通信部103に出力する一方、当該動画像データについて設定範囲を超える画像変化があるか否かを判定しており、当該動画像データの画像変化があった時にはモーション信号を不審者検知部101に出力する。なお、ここでいう画像変化とは、動画像データの各フレームの画素毎の輝度や照度についてフレーム間の差分や変化率を示している。また、撮像部12においては、動画像データの画像変化があった時にモーション信号を不審者検知部101に出力する一方、動画像データの画像変化があった位置を判別可能とする画像変化位置判別データを画像データ通信部103に出力する。これにより、動画像データの中のどこが変化したのかを判別しやすくし、不審者の発見を容易に行うことができる(図4参照)。さらに、撮像部12においては、動画像データの画像変化を判定するエリアを指定することができ、これにより、不審者が存在し得るエリアのみを判定対象とすることができる。また、集音部13は、不審者監視場所から得られる集音データを音声データ通信部104に出力する。
【0018】
不審者検知部101は、監視センサ信号及びモーション信号を取得し、両信号が時間軸上重複しているか否かについてAND回路を用いて判定し、時間軸上重複している場合に不審者が検知されたことを示す不審者検知信号を不審者検知データ通信部102に出力する。なお、不審者検知部101は、AND回路を用いて判定する前に、監視センサ信号及びモーション信号の取得を最初の取得から所定時間経過後に再度取得しているか否かを判定した後、監視センサ信号及びモーション信号を用いることとしても良い。これにより、監視センサ部11及び撮像部12が確実に検知した監視センサ信号及びモーション信号を用いることができる。なお、ここでいう所定時間は、約3〜10秒である。
【0019】
不審者通報装置10は、不審者監視場所の動画像データおよび集音データを格納する画像音声データ格納部105を備えており、これらを警察等へ提出する証拠資料として格納しておくことができる。本実施の形態では、不審者検知部101から不審者検知信号の出力に従って当該不審者検知信号が出力した時に画像データ通信部103および音声データ通信部104に入力している不審者監視場所の動画像データおよび集音データを格納していくが、格納のタイミングは任意に行うことができ、例えば、不審者通報装置10が起動した時や、撮像部12が起動した時等から所定時間毎に格納することもできる。
【0020】
不審者検知データ通信部102は、不審者検知信号の取得に従い、不審者が検知された状態であることを示すフラグを立て、当該フラグを付与した不審者検知データを生成し、例えばインターネット回線、電話回線、データ通信専用回線等の通信ネットワークを介して不審者監視装置20に送信する。なお、ここで行う通信の伝送容量は小さく抑えることができ、通信トラフィックによるネットワークトラブルが生じることは極めて少ない。また、不審者検知データ通信部102は、当該不審者検知信号が取得されなくなった時は、これに従い、不審者が検知された状態であることを示すフラグを下ろす。
【0021】
一方、不審者監視装置20において、不審者検知データ通信部201は、不審者通報装置10から通信ネットワークを介して送信される不審者検知データを受信し、不審者判定処理部202に出力する。不審者判定処理部202は、不審者検知データを入力し、当該不審者検知データに付与されたフラグから不審者が検知された状態であることを判定する。そして、これに従い、時間計測部203は、所定時間を計測する。なお、ここでいう所定時間は約5〜30秒であり、より好ましくは約10〜20秒である。
【0022】
その後、時間計測部203により所定時間が計測された時、不審者判定処理部202は、再度の不審者検知データを要求する不審者検知データ要求信号を不審者検知データ通信部201に出力する。これに従い、不審者検知データ通信部201は、再度の不審者検知データを要求することを示すフラグを立て、当該フラグを付与した不審者検知要求データを生成し、通信ネットワークを介して不審者通報装置10に送信する。なお、ここで行う通信の伝送容量も小さく抑えることができ、通信トラフィックによるネットワークトラブルが生じることは極めて少ない。
【0023】
不審者通報装置10において、不審者検知データ通信部102は、不審者監視装置20から通信ネットワークを介して送信される不審者検知要求データを受信する。そして、当該データに付与された再度の不審者検知データを要求することを示すフラグに従い、不審者検知データ通信部102における現在の不審者検知信号の有無に応じたフラグを付与した再度の不審者検知データを生成し、通信ネットワークを介して不審者監視装置20に送信する。なお、ここで行う通信の伝送容量も小さく抑えることができ、通信トラフィックによるネットワークトラブルが生じることは極めて少ない。
【0024】
一方、不審者監視装置20において、不審者検知データ通信部201は、不審者通報装置10から通信ネットワークを介して送信される再度の不審者検知データを受信し、不審者判定処理部202に出力する。不審者判定処理部202は、再度の不審者検知データを入力し、当該再度の不審者検知データに付与されたフラグから不審者が検知された状態であるか否かを判定する。すなわち、不審者判定処理部202は、不審者が検知された状態であることを示すフラグが立っているか否かを判定する。再度の不審者検知データに付与されたフラグが立っている場合、最初に受信した不審者検知データよりも不審者が存在している可能性が高いものであり、これにより不審者の検知を正確に行った不審者通報装置10を判別することができる。そして、不審者判定処理部202は、再度フラグが立っている不審者検知データを送信した不審者通報装置10にのみ動画像データの送信を要求する動画像データ要求信号を不審者検知データ通信部201に出力する。これに従い、不審者検知データ通信部201は、動画像データを要求することを示すフラグを立て、当該フラグを付与した動画像要求データを生成し、通信ネットワークを介して不審者通報装置10に送信する。なお、ここで行う通信の伝送容量も小さく抑えることができ、通信トラフィックによるネットワークトラブルが生じることは極めて少ない。このように、不審者監視装置20は、再度の不審者検知データの判定に基づいて不審者監視場所の動画像データを要求しており、最初に受信した不審者検知データよりも不審者が存在している可能性が高く、不審者の検知を正確に行った不審者通報装置10から動画像データを取得することができる。
【0025】
不審者通報装置10において、画像データ通信部103は、不審者監視装置20から通信ネットワークを介して送信される動画像要求データを受信する。そして、当該データに付与された動画像データを要求することを示すフラグに従い、撮像部12から入力している現在の動画像データを、通信ネットワークを介して不審者監視装置20に送信する。なお、この時、画像データ通信部103は、撮像部12から入力している画像変化位置判別データを現在の動画像データとともに送信しても良い。
【0026】
一方、不審者監視装置20において、画像データ通信部204は、不審者通報装置10から通信ネットワークを介して送信される現在の動画像データや画像変化位置判別データを受信する。画像データ通信部204は、現在の動画像データ、画像変化位置判別データの受信通知を表示部22や発音部24を介して監視員に知らせる。これに従い、監視員が不審者監視場所の動画像データや画像変化位置判別データの表示を要求する場合は操作部21を操作することにより操作信号が操作処理部206に入力され、表示部22に不審者監視場所の動画像データや画像変化位置判別データが表示される。
【0027】
そして、監視員がこの中から不審者を発見した場合、監視員は不審者に対する警告や威嚇等の音声を集音部23に入力し、集音部23は当該監視員の集音データを音声データ通信部205に出力し、音声データ通信部205は通信ネットワークを介して不審者通報装置10に送信する。
【0028】
不審者通報装置10において、音声データ通信部104は、不審者監視装置20から通信ネットワークを介して送信される監視員の集音データを発音部14から出力する。これと同様に、不審者監視場所にいる不審者も、監視員の警告や威嚇に対する応答等の音声を集音部13に入力し、集音部13は当該不審者の集音データを音声データ通信部104に出力し、音声データ通信部104は通信ネットワークを介して不審者監視装置20に送信する。
【0029】
一方、不審者監視装置20において、音声データ通信部205は、不審者通報装置10から通信ネットワークを介して送信される不審者の集音データを発音部24から出力する。このように、監視員は、不審者の検知を正確に行った不審者通報装置10から取得する動画像データの中から不審者を発見した場合、不審者監視場所にいる不審者に対して警告や威嚇を行ったり、不審者との対話等を行ったりすることができ、不審者が建物の中に侵入するのを未然に防止することができる。
【0030】
また、不審者監視装置20は、警備対象物件毎に不審者通報装置10のアドレスと関連付けて、建物の住所や名称、利用者の氏名や電話番号等の警備対象物件に関する詳細データ(以下、警備対象物件詳細データという)を管理する警備対象物件詳細管理部207を備えている。監視員が警備対象物件詳細データを要求する場合、監視員が操作部21を操作すると、不審者監視装置20の操作処理部206には操作信号が入力され、不審者監視装置20は不審者通報装置10との間の通信で取得している送信元(不審者通報装置10)を示すアドレスを基に対応する警備対象物件詳細データを警備対象物件詳細管理部207から取得し、表示部22や発音部24を介して出力する。これにより、監視員は警備対象物件に関する詳細情報を知ることができ、当該詳細情報を担当警備員や警察等に知らせることにより、迅速かつ的確な対応をとることができる。また、警備対象物件詳細データにおいて、警備対象物件毎に担当警備員や警察等への連絡先情報を示しておくことで、上記詳細情報を自動的に知らせることもでき、より迅速かつ的確な対応をとることができる。
【0031】
また、不審者監視装置20は、不審者通報装置10から送信された動画像データや不審者の集音データ、不審者監視装置20から送信した監視員の集音データ等を格納する画像音声データ格納部208を備えている。これにより、当該動画像データ、不審者または監視員の集音データを証拠資料として警察等へ提出することができ、また、不審者監視場所の動画像データや不審者の集音データを上記詳細情報とともに担当警備員や警察等に知らせることにより、より迅速かつ的確な対応をとることができる。なお、画像音声データ格納部208において、不審者通報装置10から送信された動画像データや不審者の集音データ等が格納された場合、不審者通報装置10における画像音声データ格納部105の動作を止めても良い。すなわち、本実施の形態では、不審者検知部101から不審者検知信号の出力に従って当該不審者検知信号が出力した時から、不審者監視場所の動画像データおよび集音データを格納していたが、不審者監視装置20において不審者通報装置10から送信された動画像データや不審者の集音データ等が格納された場合は重複するデータは必要なくなるためである。不審者通報装置10における画像音声データ格納部105の動作の制御は、監視員が操作部21を操作し、画像音声データ格納部105の動作を制御するフラグを含むデータを不審者監視装置20から送信することにより制御される。なお、監視員が操作部21を操作して画像音声データ格納部105で格納した動画像データや不審者の集音データ等を不審者監視装置20に送信させることもできる。
【0032】
さらに、不審者監視装置20は、監視員が動画像データや不審者の集音データを基に必要に応じて警備対象物件毎に不審者監視場所の状況を記録しておくことができる現場状況記録部209を備えている。これにより、当該不審者監視場所の状況を証拠資料として警察等へ提出することができ、また、記録した不審者監視場所の状況を上記詳細情報等とともに担当警備員や警察等に知らせることにより、より迅速かつ的確な対応をとることができる。
【0033】
以上の説明から明らかなように、本発明の第1の実施の形態の遠隔監視システムによれば、不審者通報装置10は、監視センサ部が出力する監視センサ信号及び撮像部が出力するモーション信号が時間軸上重複している場合に不審者検知信号を出力している。そして、不審者通報装置10は、当該不審者検知信号に対応する不審者検知データを不審者監視装置20に送信し、不審者監視装置20は、不審者検知データの取得に従って所定時間を計測した後、再度の不審者検知データの送信要求を行っている。これに従って不審者通報装置10はその時の不審者検知信号の有無に対応する再度の不審者検知データを送信し、不審者監視装置20は、再度の不審者検知データの判定に従って不審者監視場所の動画像データの送信要求を行うことにより動画像データを取得している。これにより、不審者が存在している可能性が高く、不審者の検知を正確に行った不審者通報装置10から動画像データを取得することができ、監視員は、その中から不審者を発見した場合、不審者監視場所にいる不審者に対して警告や威嚇を行ったり、不審者との対話等を行ったりすることができ、不審者が建物の中に侵入するのを未然に防止することができる。その結果、複数の不審者通報装置から不審者監視装置に対して不審者監視場所の動画像データが同時に送信されることは極めて少ないので、通信トラフィックによるネットワークトラブルが生じるという問題もなく、監視員が行う確認作業の負担を軽くするとともに当該確認作業をリアルタイムで行うことができるので、監視員が迅速かつ的確な対応をとることを可能とし、不審者が警備対象物件となる建物の中に侵入するのを未然に防止することができる。
【0034】
(第2の実施の形態)
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。
本発明の第2の実施の形態の遠隔監視システムは、上記第1の実施の形態と同様、
不審者通報装置10および不審者監視装置20を備えている。また、監視センサ部11、撮像部12、集音部13、発音部14等や、不審者監視場所から離れた警備センターに設置されている、操作部21、表示部22、集音部23、発音部24等は、従来と同様の構成で実現可能であり、上記で説明した通りなので説明は省略する。
【0035】
図5は本発明の第2の実施の形態の不審者通報装置10の内部構成を示すブロック図である。不審者通報装置10は、その内部に演算機能であるCPU(図示しない)を備えた端末であり、当該CPUが内部に格納されたプログラムを実行する。不審者通報装置10が実行するプログラムやメモリの構成をブロックで大きく分けて示すと、不審者通報装置10は、不審者検知部101、画像データ通信部103、音声データ通信部104、画像音声データ格納部105、監視開始/解除部106、時間計測部107を備えている。図からも解るとおり、本発明の第2の実施の形態の不審者通報装置10は、上記第1の実施の形態の不審者通報装置10に備えていた不審者検知データ通信部102は備えておらず、時間計測部107を備えている。
【0036】
図6は本発明の第2の実施の形態の不審者監視装置20の内部構成を示すブロック図である。不審者監視装置20は、その内部に演算機能であるCPU(図示しない)を備えた端末であり、当該CPUが内部に格納されたプログラムを実行する。不審者監視装置20が実行するプログラムやメモリの構成をブロックで大きく分けて示すと、不審者監視装置20は、画像データ通信部204、音声データ通信部205、操作処理部206、警備対象物件管理部207、画像音声データ格納部208、現場状況記録部209を備えている。図からも解るとおり、本発明の第2の実施の形態の不審者監視装置20は、上記第1の実施の形態の不審者監視装置20に備えていた不審者検知データ通信部201、不審者判定処理部202、時間計測部203は備えておらず、新たに追加する構成はない。
【0037】
以下、本発明の第2の実施の形態の遠隔監視システムにおいて行う処理の流れについて説明する。監視開始/解除部106を介して選択的または自動的に不審者通報装置10の起動開始または起動解除を行うことについては上記で説明した通りなので説明は省略する。また、監視センサ部11から出力される監視センサ信号、撮像部12から出力される動画像データやモーション信号等についても上記で説明した通りなので説明は省略する。さらに、不審者検知部101が監視センサ信号及びモーション信号を取得し、両信号が時間軸上重複している場合に不審者が検知されたことを示す不審者検知信号を出力することについても上記で説明した通りなので説明は省略する。ただし、本発明の第2の実施の形態の不審者検知部101は、不審者検知信号を時間計測部107に出力する点で上記第1の実施の形態とは異なる。
【0038】
また、不審者通報装置10は、不審者監視場所の動画像データおよび集音データを格納する画像音声データ格納部105を備えており、これらを警察等へ提出する証拠資料として格納しておくことができる。本実施の形態では、不審者検知部101から不審者検知信号の出力に従って当該不審者検知信号が出力した時に画像データ通信部103および音声データ通信部104に入力している不審者監視場所の動画像データおよび集音データを格納していくが、格納のタイミングは任意に行うことができ、例えば、不審者通報装置10が起動した時から所定時間毎に格納することもできる。
【0039】
時間計測部107は、不審者検知部101から出力される不審者検知信号の取得に従い、所定時間を計測し、所定時間経過後に再度の不審者検知信号の入力があるか否かを判定する。なお、ここでいう所定時間は約5〜30秒であり、より好ましくは約10〜20秒である。そして、所定時間経過後、時間計測部107は、不審者検知部101から出力される不審者検知信号の取得に従い、再度の不審者検知信号の入力があると判定し、この場合、画像データ通信部103に対して動画像データの送信を要求する動画像データ送信要求信号を出力する。
【0040】
画像データ通信部103は、時間計測部107から出力される動画像データ送信要求信号の取得に従い、撮像部12から入力している現在の動画像データを、通信ネットワークを介して不審者監視装置20に送信する。なお、この時、画像データ通信部103は、撮像部12から入力している画像変化位置判別データを現在の動画像データとともに送信しても良い。
【0041】
一方、不審者監視装置20において、画像データ通信部204は、不審者通報装置10から通信ネットワークを介して送信される現在の動画像データや画像変化位置判別データを受信する。画像データ通信部204は、現在の動画像データ、画像変化位置判別データの受信通知を表示部22や発音部24を介して監視員に知らせる。これに従い、監視員が不審者監視場所の動画像データや画像変化位置判別データの表示を要求する場合は操作部21を操作することにより操作信号が操作処理部206に入力され、表示部22に不審者監視場所の動画像データや画像変化位置判別データが表示される。その後の不審者通報装置10と不審者監視装置20との間で行う処理は、上記で説明したとおりなので説明は省略する。
【0042】
以上の説明から明らかなように、本発明の第2の実施の形態の遠隔監視システムによれば、不審者通報装置10は、監視センサ部が出力する監視センサ信号及び撮像部が出力するモーション信号が時間軸上重複している場合に不審者検知信号を時間計測部107に出力し、時間計測部107は、不審者検知信号の取得に従い、所定時間を計測し、所定時間経過後に再度の不審者検知信号の入力があるか否かを判定している。そして、所定時間経過後、時間計測部107は、不審者検知部101から出力される不審者検知信号の取得に従い、再度の不審者検知信号の入力があると判定し、この場合、画像データ通信部103に対して動画像データ送信要求信号を出力することにより動画像データを不審者監視装置20に送信している。これにより、不審者が存在している可能性が高く、不審者の検知を正確に行った不審者通報装置10から動画像データを取得することができ、監視員は、その中から不審者を発見した場合、不審者監視場所にいる不審者に対して警告や威嚇を行ったり、不審者との対話等を行ったりすることができ、不審者が建物の中に侵入するのを未然に防止することができる。その結果、複数の不審者通報装置から不審者監視装置に対して不審者監視場所の動画像データが同時に送信されることは極めて少ないので、通信トラフィックによるネットワークトラブルが生じるという問題もなく、監視員が行う確認作業の負担を軽くするとともに当該確認作業をリアルタイムで行うことができるので、監視員が迅速かつ的確な対応をとることを可能とし、不審者が警備対象物件となる建物の中に侵入するのを未然に防止することができる。
【0043】
(より好ましい遠隔監視システム)
上記本発明の第1及び第2の実施の形態においては、本発明の基本的な構成について説明してきた。以下、より好ましい本発明の遠隔監視システムについて説明する。図7は、本実施の形態において説明する遠隔監視システムである。図からも解るとおり、上記で説明した構成以外に、警備通報装置30および警備監視装置40を備えている。
【0044】
警備通報装置30は、警備対象物件となる建物の中に設置した建物内侵入センサ部31、火災センサ部32、非常ボタン部33、及び救急ボタン部34等の各種防犯または緊急通報機器、及び不審者通報装置10を接続している。建物内侵入センサ部31、火災センサ部32、非常ボタン部33、及び救急ボタン部34等は、それぞれの動作により各種防犯/緊急通報信号を警備通報装置30に出力する。建物内侵入センサ部31は、建物の中への侵入を検知するセンサであり、ドア開閉センサ、振動センサ、超音波センサ、人感センサあるいは温度センサ等がある。建物内侵入センサ部31が検知した時には建物内侵入センサ信号を警備通報装置30に出力する。火災センサ部32は、建物の中で発生する火災を検知するセンサであり、火災報知器等がある。火災センサ部32が検知した時には火災センサ信号を警備通報装置30に出力する。非常ボタン部33は、非常事態が発生した時に押す非常ボタンであり、非常ボタン部33が押された時には非常ボタン信号を警備通報装置30に出力する。救急ボタン部34は、急病が発生した時に押す救急ボタンであり、救急ボタンが押された時には救急ボタン信号を警備通報装置30に出力する。
【0045】
一方、不審者通報装置10は、図8や図9に示すように、警備通報装置30との間で通信を行う警備通報装置通信部108を備えており、不審者通報装置10内で異常が発生した時には各種異常信号を警備通報装置30に出力する。ここで不審者通報装置10の異常とは、例えば、不審者検知部101でAND回路が動作しない場合や監視開始/解除部106が動作しない場合等のHDDトラブル、不審者監視装置20との通信ができない場合等のネットワークトラブル、画像音声データ格納部105へ画像音声データが格納できない場合等のビデオロスト等があり、それぞれの場合、HDDトラブル信号、ネットワークトラブル信号、ビデオロスト信号を警備通報装置30に出力する。
【0046】
警備通報装置30においては、各種防犯/緊急通報信号あるいは各種異常信号の取得に従い、各種状態を示すフラグを立て、当該フラグを付与した各種防犯/緊急通報データあるいは各種異常通報データを生成し、例えばインターネット回線、電話回線、データ通信専用回線等の通信ネットワークを介して警備監視装置40に送信する。
【0047】
一方、警備監視装置40においては、警備通報装置30から通信ネットワークを介して送信される各種防犯/緊急通報データあるいは各種異常通報データを受信し、警備通報部41を介して監視員に知らせる。これに従い、警備通報部41は、各種防犯/緊急通報データあるいは各種異常通報データに付与されたフラグに従い、「何の通報であるのか」を判別できるように発光または発音機能を用いて知らせる。
【0048】
また、警備監視装置40は、警備対象物件毎に警備通報装置30のアドレスと関連付けて、建物の住所や名称、利用者の氏名や電話番号等の警備対象物件に関する警備対象物件詳細データ及び警備対象物件の担当警備員や警察等の連絡先情報を関連付けて管理する警備対象物件詳細データ及び担当警備員/警察連絡先情報管理部(図示しない)を備えている。これにより、警備監視装置40は警備通報装置30との間の通信で取得している送信元(警備通報装置30)を示すアドレスを基に対応する警備対象物件詳細データを取得し、これを出力することにより、監視員は警備対象物件に関する詳細情報を知ることができ、当該詳細情報を担当警備員や警察等に知らせ、各種防犯/緊急通報あるいは各種異常通報に応じた迅速かつ的確な対応をとることができる。また、警備対象物件毎に担当警備員や警察等への連絡先情報を関連付けて管理しているので、上記詳細情報を自動的に知らせることもでき、より迅速かつ的確な対応をとることができる。
【0049】
さらに、不審者監視装置20は、図10や図11に示すように、警備監視装置40との間で通信を行う警備監視装置通信部210を備えており、監視員が動画像データの中から不審者を発見した場合、不審者通報装置10との間で通信を行う一方、操作部24を操作することにより操作処理部206から出力される緊急警備信号及び不審者通報装置10のアドレスを警備監視装置40に出力する。警備監視装置40は、警備対象物件詳細データ及び担当警備員/警察連絡先情報管理部(図示しない)を備えているので、上記と同様に、不審者通報装置10のアドレスを基に対応する警備対象物件詳細データを取得することができ、当該詳細情報を担当警備員や警察等に知らせ、各種防犯/緊急通報あるいは各種異常通報に応じた迅速かつ的確な対応をとることができる。また、上記詳細情報を自動的に知らせることもできる。なお、不審者監視装置20が担当警備員/警察連絡先情報を備えている場合には、上記で説明した通り、警備情報監視装置40を介さずに直接知らせることができる。
【0050】
(補足説明)
その他、上記第1及び第2の実施の形態の不審者通報装置10において、画像データ通信部103は、撮像部12から入力している現在の動画像データおよび画像変化位置判別データを送信しているが、これと併せて画像音声データ格納部105に格納した「不審者検知信号出力時の動画像データ」、「不審者検知信号出力前の動画像データ」を送信しても良い。これにより、監視員は、当該動画像データを同一画面上で分割して表示することにより、不審者監視場所の時間軸上の変化を見ることができ、不審者を発見する作業を短時間に行うことができる。
【0051】
また、上記第1及び第2の実施の形態の不審者通報装置10において、不審者検知部101は、不審者検知信号の出力に従って、監視センサ部11の温度変化の設定範囲や検知エリア等の変更や、撮像部12の画像変化の設定範囲や検知エリア等の変更を行う制御信号を出力しても良い。これにより、最初の不審者検知信号の出力に従って、不審者検知信号を出力するための条件を厳しく設定したり、その逆を設定したりすることができる。例えば、最初の不審者検知信号の出力に従って、温度変化の設定範囲や検知エリア等、画像変化の設定範囲や検知エリア等を狭くすることにより、再度の不審者検知信号を出力させにくくすることができ、それでも再度の不審者検知信号が出力されている場合は、最初に受信した不審者検知データよりも不審者が存在している可能性が高く、不審者の検知を正確に行った不審者通報装置10から動画像データを取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の第1の実施の形態における遠隔監視システムの概略構成を示すブロック図
【図2】本発明の第1の実施の形態における不審者通報装置の内部構成を示すブロック図
【図3】本発明の第1の実施の形態における不審者監視装置の内部構成を示すブロック図
【図4】撮像部が画像データ通信部に出力する画像変化位置判別データのイメージを示す図
【図5】本発明の第2の実施の形態における不審者通報装置の内部構成を示すブロック図
【図6】本発明の第2の実施の形態における不審者監視装置の内部構成を示すブロック図
【図7】本発明の別の実施の形態における遠隔監視システムの概略構成を示すブロック図
【図8】本発明の別の実施の形態における不審者通報装置の内部構成を示すブロック図(第1の実施の形態の不審者通報装置に対応)
【図9】本発明の別の実施の形態における不審者通報装置の内部構成を示すブロック図(第2の実施の形態の不審者通報装置に対応)
【図10】本発明の別の実施の形態における不審者監視装置の内部構成を示すブロック図(第1の実施の形態の不審者監視装置に対応)
【図11】本発明の別の実施の形態における不審者監視装置の内部構成を示すブロック図(第2の実施の形態の不審者監視装置に対応)
【図12】従来の遠隔監視システムの概略構成を示すブロック図
【符号の説明】
【0053】
10 不審者通報装置
11 監視センサ部
12 撮像部
13 集音部
14 発音部
101 不審者検知部
102 不審者検知データ通信部
103 画像データ通信部
104 音声データ通信部
105 画像音声データ格納部
106 監視開始/解除部106
107 時間計測部
108 警備通報装置通信部
20 不審者監視装置
21 操作部
22 表示部
23 集音部
24 発音部
201不審者検知データ通信部
202不審者判定処理部
203時間計測部
204画像データ通信部
205音声データ通信部
206操作処理部
207警備対象物件管理部
208画像音声データ格納部
209現場状況記録部
210警備監視装置通信部
【技術分野】
【0001】
本発明は、警備対象物件となる一戸建てやマンション等の建物の外周(以下、不審者監視場所という)において監視用機器を設置し、当該監視用機器から取得する信号を基に不審者の存在を検知する不審者通報装置と、当該不審者通報装置から送信される画像音声データを受信する不審者監視場所から離れた警備センターに設置される不審者監視装置とを用いた遠隔監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
図12は従来の遠隔監視システムを示す概略構成図である。不審者監視場所には、監視センサ部11、撮像部12、集音部13、発音部14等を設置し、これらを不審者通報装置1210と接続している。監視センサ部11は、不審者監視場所において温度変化等を検知するセンサであり、人感センサや温度センサ等がある。撮像部12は、不審者監視場所を撮影するカメラであり、撮影した不審者監視場所の動画像データを、例えばインターネット回線、電話回線、データ通信専用回線等の通信ネットワークを介して送信することが可能なWebカメラやネットワークカメラ等があり、夜間撮影が可能な赤外線撮影機能や発光(ライト)撮影機能等を搭載したものもある。集音部13及び発音部14は、警備センターにいる監視員との間で通話を行うマイクとスピーカーであり、音声の双方向通信により通話が可能となっている。一方、不審者監視場所から離れた警備センターには、操作部21、表示部22、集音部23、発音部24等を設置し、これらを不審者監視装置1220と接続している。操作部21は、不審者監視装置1220を操作するマウスやキーボード等であり、表示部22は、不審者通報装置1210から通信ネットワークを介して送信される不審者監視場所の動画像データを表示するモニタである。また、集音部23及び発音部24は、不審者監視場所にいる不審者との間で通話を行うマイク及びスピーカーであり、音声の双方向通信により通話が可能となっている。
【0003】
このように構成された遠隔監視システムにおいて行う処理の流れについて説明する。はじめに、不審者通報装置1210において、監視センサ部11は、不審者監視場所において設定範囲を超える温度変化等があるかを見ており、当該温度変化等を検知した時には監視センサ信号を不審者通報装置1210に出力する。不審者通報装置1210は、当該監視センサ信号の入力に従い、不審者の存在を検知し、不審者監視場所の撮影を要求する信号(以下、撮影要求信号)を撮像部12に出力する。撮像部12は、当該撮影要求信号の入力に従い、不審者監視場所の撮影を行い、当該不審者監視場所の動画像データを不審者通報装置1210に出力する。これに従い、不審者通報装置1210は、当該不審者監視場所の動画像データを、通信ネットワークを介して不審者監視装置1220に送信する。不審者監視装置1220は、不審者通報装置1210から送信された当該不審者監視場所の動画像データを受信すると、表示部22や発音部23を介して監視員に知らせる。これに従い、監視員は、操作部21を操作し、当該不審者監視場所の動画像データを表示部22に出力し、不審者の存在を確認する作業を行う。そして、監視員が不審者を発見した場合、監視員は不審者に対する警告や威嚇等の音声を集音部23に入力する。当該不審者に対する警告や威嚇等の音声は、集音部23、不審者監視装置1220、不審者通報装置1210を介して発音部14から出力される。一方、不審者監視場所にいる不審者も同様、監視員に対する応答等の音声を集音部13に入力する。当該監視員に対する応答等の音声は、集音部13、不審者通報装置1210、不審者監視装置1220を介して発音部24から出力される。このように、不審者監視場所において監視センサ部11が温度変化等の有無を検知した時に不審者監視場所から遠く離れた警備センターに不審者監視場所の動画像データを送信し、監視員が当該動画像データから不審者を発見した場合、不審者監視場所にいる不審者に対して警告や威嚇、あるいは不審者との対話等を行うことにより、不審者が建物の中に侵入するのを未然に防止している。
【0004】
しかしながら、上記遠隔監視システムにおいては、監視センサ部11が温度変化等を検知する度に不審者監視場所の動画像データを不審者通報装置1210から不審者監視装置1220に送信する必要があり、不審者監視装置1220において不審者監視場所の動画像データを受信する度に、監視員は不審者の存在を確認する必要がある。そのため、複数の不審者通報装置から不審者監視装置に対して不審者監視場所の動画像データが同時に送信されることもあり、その度に、監視員は不審者の存在を確認しなければならないので、不審者監視場所の動画像データから不審者を発見する作業を短時間に行わなければならない。そこで、下記特許文献1は、不審者通報装置1210において、所定時間毎に撮影した不審者監視場所の動画像データを管理するとともに、監視センサ部11が温度変化等を検知した時に撮影した不審者監視場所の動画像データを管理し、不審者通報装置1210は、「所定時間毎に撮影した最新の動画像データ」、「監視センサ部が温度変化等を検知した時に撮影した動画像データ」、及び「現在撮影して取得しているリアルタイムの動画像データ」を、通信ネットワークを介して不審者監視装置1220に送信することを開示している。そして、これらの不審者監視場所の動画像データを表示部22に同一画面上で分割して表示することにより、監視員は、監視センサ部11が温度変化等を検知する前、検知した時、及び現在時における不審者監視場所の時間軸上の変化を見ることができ、不審者を発見する作業を短時間に行うことができるようにしている。
【特許文献1】特開平6−44483号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記遠隔監視システムにおいても、監視センサ部11が誤って温度変化等を検知した場合には誤報になるという問題がある。例えば、監視センサ部11は、人間以外の猫や犬等の小動物、建物の敷地外を通る通行人、風が吹いた時に揺れる木の枝や落ち葉等に反応することがある。このような場合、不審者監視場所に不審者が存在しないにもかかわらず、不審者監視場所の動画像データが不審者通報装置1210から不審者監視装置1220に送信され、監視員は不審者の存在を確認する作業を行わなければならなかった。そして、さらに、本当に不審者がいないのかを確認するため、警備対象物件を担当する警備員(以下、担当警備員)や警察等に現場へ駆けつけさせる連絡を行った場合には、現場へ駆け付けた担当警備員や警官等がむだ足になることもあった。
【0006】
このように、上記遠隔監視システムは、監視センサ部11が誤って温度変化等を検知した場合は、不審者監視場所に不審者が存在しないにもかかわらず、監視員は不審者の存在を確認する作業を行わなければならなかった。このように不審者の検知を正確に行わずに動画像データを送信することが原因で、複数の不審者通報装置から不審者監視装置に対して不審者監視場所の動画像データが同時に送信されることがあり、動画像データは伝送容量が大きいので通信トラフィックによるネットワークトラブルが生じるという問題があった。また、監視員は動画像データから不審者の存在を確認する作業を一つ一つ行わなければならないため、監視員が行う確認作業の負担が大きいという問題があった。さらに、当該確認作業をリアルタイムで行うことも困難であり、その結果、不審者が建物の中に侵入するのを未然に防止することができないという問題があった。
【0007】
本発明は、こうした問題に着目し、不審者の検知を正確に行った後に動画像データを送信することを目的とし、複数の不審者通報装置から不審者監視装置に対して不審者監視場所の動画像データが同時に送信されることをなくし、監視員が行う確認作業の負担を軽くするとともに当該確認作業をリアルタイムで行うことにより、監視員が迅速かつ的確な対応をとることを可能とし、不審者が警備対象物件となる建物の中に侵入するのを未然に防止することができる、不審者通報装置、不審者監視装置及びこれを用いた遠隔監視システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の不審者通報装置は、警備対象物件となる建物の外周の不審者監視場所に設置した監視センサ部がセンサ検知に従って出力する監視センサ信号及び前記不審者監視場所に設置した撮像部がモーション検知に従って出力するモーション信号を取得し、前記監視センサ信号及び前記モーション信号が時間軸上重複している場合に不審者が検知されたことを示す不審者検知信号を出力する不審者検知部と、前記不審者検知信号に対応する不審者検知状態を示した不審者検知データを不審者監視装置に送信する不審者検知データ通信部と、前記不審者監視場所に設置した撮像部が撮影した不審者監視場所の動画像データを不審者監視装置に送信する画像通信部とを備え、不審者検知データ通信部は、前記不審者監視装置の前記不審者検知データの取得に基づいた再度の不審者検知データの送信要求に従って前記不審者検知信号の有無に対応する再度の不審者検知データを送信し、前記画像通信部は、前記不審者監視装置の前記再度の不審者検知データの判定に基づいた動画像データの送信要求に従って前記動画像データを送信することを特徴とする。
【0009】
また、上記の不審者通報装置を用いる場合、本発明の遠隔監視システムにおける不審者監視装置は、不審者通報装置から通信ネットワークを介して送信される不審者検知データを受信する不審者検知データ通信部と、前記不審者検知データを入力し、不審者検知状態を判定する不審者判定処理部と、前記不審者検知データが前記不審者判定処理部に入力されてから所定時間を計測する時間計測部と、前記不審者通報装置から通信ネットワークを介して送信される不審者監視場所の動画像データを受信する画像通信部とを備え、前記不審者判定処理部は、前記時間計測部により所定時間が計測された時に再度の不審者検知データを要求し、これに従い前記不審者通報装置から送信される再度の不審者検知データを入力して不審者検知状態を判定し、当該不審者検知状態の判定に基づいて動画像データの送信を要求し、前記画像通信部は、前記動画像データの送信要求に基いて前記不審者通報装置から送信される前記動画像データを受信することを特徴とする。
【0010】
さらに、本発明の不審者通報装置は、警備対象物件となる建物の外周の不審者監視場所に設置した監視センサ部がセンサ検知に従って出力する監視センサ信号及び前記不審者監視場所に設置した撮像部がモーション検知に従って出力するモーション信号を取得し、前記監視センサ信号及び前記モーション信号が時間軸上重複している場合に不審者が検知されたことを示す不審者検知信号を出力する不審者検知部と、前記不審者検知信号を入力してから所定時間を計測し、所定時間経過後に再度の不審者検知信号の入力があるか否かを判定する時間計測部と、前記不審者監視場所に設置した撮像部が撮影した不審者監視場所の動画像データを不審者監視装置に送信する画像通信部とを備え、前記時間計測部が前記再度の不審者検知信号の入力があると判定した場合、前記画像通信部は、前記不審者監視場所の動画像データを不審者監視装置に送信することを特徴とする。
【0011】
また、上記の不審者通報装置を用いる場合、本発明の遠隔監視システムにおける不審者監視装置は、前記不審者通報装置から通信ネットワークを介して送信される不審者監視場所の動画像データを受信する画像通信部を備える不審者監視装置とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
以上、本発明によれば、不審者の検知を正確に行った後に動画像データを送信することにより、複数の不審者通報装置から不審者監視装置に対して不審者監視場所の動画像データが同時に送信されることがなく、監視員が行う確認作業の負担を軽くするとともに当該確認作業をリアルタイムで行うことができ、監視員が迅速かつ的確な対応をとることを可能とし、不審者が警備対象物件となる建物の中に侵入するのを未然に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について説明する。図1は本実施の形態において説明する不審者通報装置10および不審者監視装置20を備える遠隔監視システムである。不審者監視場所に設置されている、監視センサ部11、撮像部12、集音部13、発音部14等や、不審者監視場所から離れた警備センターに設置されている、操作部21、表示部22、集音部23、発音部24等は、従来と同様の構成で実現可能であり、上記で説明した通りなので説明は省略する。
【0014】
図2は本実施の形態の不審者通報装置10の内部構成を示すブロック図である。不審者通報装置10は、その内部に演算機能であるCPU(図示しない)を備えた端末であり、当該CPUが内部に格納されたプログラムを実行する。不審者通報装置10が実行するプログラムやメモリの構成をブロックで大きく分けて示すと、不審者通報装置10は、不審者検知部101、不審者検知データ通信部102、画像データ通信部103、音声データ通信部104、画像音声データ格納部105、監視開始/解除部106を備えている。
【0015】
図3は本実施の形態の不審者監視装置20の内部構成を示すブロック図である。不審者監視装置20は、その内部に演算機能であるCPU(図示しない)を備えた端末であり、当該CPUが内部に格納されたプログラムを実行する。不審者監視装置20が実行するプログラムやメモリの構成をブロックで大きく分けて示すと、不審者監視装置20は、不審者検知データ通信部201、不審者判定処理部202、時間計測部203、画像データ通信部204、音声データ通信部205、操作処理部206、警備対象物件管理部207、画像音声データ格納部208、現場状況記録部209を備えている。
【0016】
以下、本実施の形態の遠隔監視システムにおいて行う処理の流れについて説明する。不審者通報装置10は、当該装置の起動開始または起動解除を行う監視開始/解除部106を備えており、監視開始/解除部106を介して選択的または自動的に不審者通報装置10の起動開始または起動解除を行うことができる。例えば、警備対象物件の中が有人で、ホームセキュリティシステムの在宅警戒時のように警備対象物件の一部を警備警戒したい場合は、不審者通報装置10の利用者は選択的に監視開始/解除部106を操作することにより不審者通報装置10の起動開始又は起動解除を行うことができる。一方、警備対象物件の中が無人で警備対象物件の全部を警備警戒したい場合は、利用者が外出警戒時の警備開始操作ボタン(図示しない)を操作することにより、当該操作により自動的に発生する信号が監視開始/解除部106に入力され、不審者通報装置10の起動が開始され、利用者が外出警戒時の警備解除操作ボタン(図示しない)を操作することにより、当該操作により自動的に発生する信号が監視開始/解除部106に入力され、不審者通報装置10の起動が解除される。その他、建物の外から鍵がかかった時に監視開始を行う信号を監視開始/解除部106に入力することにより自動的に起動開始を行い、建物の中から鍵がかかった時に監視解除を行う信号を監視開始/解除部106に入力することにより自動的に起動解除を行うこともできる。
【0017】
このようにして不審者通報装置10が起動している場合、監視センサ部11は、不審者監視場所において設定範囲を超える温度変化等があるか否かを判定しており、当該温度変化等を検知した時には監視センサ信号を不審者検知部101に出力する。また、撮像部12は、不審者監視場所を撮影した動画像データを画像データ通信部103に出力する一方、当該動画像データについて設定範囲を超える画像変化があるか否かを判定しており、当該動画像データの画像変化があった時にはモーション信号を不審者検知部101に出力する。なお、ここでいう画像変化とは、動画像データの各フレームの画素毎の輝度や照度についてフレーム間の差分や変化率を示している。また、撮像部12においては、動画像データの画像変化があった時にモーション信号を不審者検知部101に出力する一方、動画像データの画像変化があった位置を判別可能とする画像変化位置判別データを画像データ通信部103に出力する。これにより、動画像データの中のどこが変化したのかを判別しやすくし、不審者の発見を容易に行うことができる(図4参照)。さらに、撮像部12においては、動画像データの画像変化を判定するエリアを指定することができ、これにより、不審者が存在し得るエリアのみを判定対象とすることができる。また、集音部13は、不審者監視場所から得られる集音データを音声データ通信部104に出力する。
【0018】
不審者検知部101は、監視センサ信号及びモーション信号を取得し、両信号が時間軸上重複しているか否かについてAND回路を用いて判定し、時間軸上重複している場合に不審者が検知されたことを示す不審者検知信号を不審者検知データ通信部102に出力する。なお、不審者検知部101は、AND回路を用いて判定する前に、監視センサ信号及びモーション信号の取得を最初の取得から所定時間経過後に再度取得しているか否かを判定した後、監視センサ信号及びモーション信号を用いることとしても良い。これにより、監視センサ部11及び撮像部12が確実に検知した監視センサ信号及びモーション信号を用いることができる。なお、ここでいう所定時間は、約3〜10秒である。
【0019】
不審者通報装置10は、不審者監視場所の動画像データおよび集音データを格納する画像音声データ格納部105を備えており、これらを警察等へ提出する証拠資料として格納しておくことができる。本実施の形態では、不審者検知部101から不審者検知信号の出力に従って当該不審者検知信号が出力した時に画像データ通信部103および音声データ通信部104に入力している不審者監視場所の動画像データおよび集音データを格納していくが、格納のタイミングは任意に行うことができ、例えば、不審者通報装置10が起動した時や、撮像部12が起動した時等から所定時間毎に格納することもできる。
【0020】
不審者検知データ通信部102は、不審者検知信号の取得に従い、不審者が検知された状態であることを示すフラグを立て、当該フラグを付与した不審者検知データを生成し、例えばインターネット回線、電話回線、データ通信専用回線等の通信ネットワークを介して不審者監視装置20に送信する。なお、ここで行う通信の伝送容量は小さく抑えることができ、通信トラフィックによるネットワークトラブルが生じることは極めて少ない。また、不審者検知データ通信部102は、当該不審者検知信号が取得されなくなった時は、これに従い、不審者が検知された状態であることを示すフラグを下ろす。
【0021】
一方、不審者監視装置20において、不審者検知データ通信部201は、不審者通報装置10から通信ネットワークを介して送信される不審者検知データを受信し、不審者判定処理部202に出力する。不審者判定処理部202は、不審者検知データを入力し、当該不審者検知データに付与されたフラグから不審者が検知された状態であることを判定する。そして、これに従い、時間計測部203は、所定時間を計測する。なお、ここでいう所定時間は約5〜30秒であり、より好ましくは約10〜20秒である。
【0022】
その後、時間計測部203により所定時間が計測された時、不審者判定処理部202は、再度の不審者検知データを要求する不審者検知データ要求信号を不審者検知データ通信部201に出力する。これに従い、不審者検知データ通信部201は、再度の不審者検知データを要求することを示すフラグを立て、当該フラグを付与した不審者検知要求データを生成し、通信ネットワークを介して不審者通報装置10に送信する。なお、ここで行う通信の伝送容量も小さく抑えることができ、通信トラフィックによるネットワークトラブルが生じることは極めて少ない。
【0023】
不審者通報装置10において、不審者検知データ通信部102は、不審者監視装置20から通信ネットワークを介して送信される不審者検知要求データを受信する。そして、当該データに付与された再度の不審者検知データを要求することを示すフラグに従い、不審者検知データ通信部102における現在の不審者検知信号の有無に応じたフラグを付与した再度の不審者検知データを生成し、通信ネットワークを介して不審者監視装置20に送信する。なお、ここで行う通信の伝送容量も小さく抑えることができ、通信トラフィックによるネットワークトラブルが生じることは極めて少ない。
【0024】
一方、不審者監視装置20において、不審者検知データ通信部201は、不審者通報装置10から通信ネットワークを介して送信される再度の不審者検知データを受信し、不審者判定処理部202に出力する。不審者判定処理部202は、再度の不審者検知データを入力し、当該再度の不審者検知データに付与されたフラグから不審者が検知された状態であるか否かを判定する。すなわち、不審者判定処理部202は、不審者が検知された状態であることを示すフラグが立っているか否かを判定する。再度の不審者検知データに付与されたフラグが立っている場合、最初に受信した不審者検知データよりも不審者が存在している可能性が高いものであり、これにより不審者の検知を正確に行った不審者通報装置10を判別することができる。そして、不審者判定処理部202は、再度フラグが立っている不審者検知データを送信した不審者通報装置10にのみ動画像データの送信を要求する動画像データ要求信号を不審者検知データ通信部201に出力する。これに従い、不審者検知データ通信部201は、動画像データを要求することを示すフラグを立て、当該フラグを付与した動画像要求データを生成し、通信ネットワークを介して不審者通報装置10に送信する。なお、ここで行う通信の伝送容量も小さく抑えることができ、通信トラフィックによるネットワークトラブルが生じることは極めて少ない。このように、不審者監視装置20は、再度の不審者検知データの判定に基づいて不審者監視場所の動画像データを要求しており、最初に受信した不審者検知データよりも不審者が存在している可能性が高く、不審者の検知を正確に行った不審者通報装置10から動画像データを取得することができる。
【0025】
不審者通報装置10において、画像データ通信部103は、不審者監視装置20から通信ネットワークを介して送信される動画像要求データを受信する。そして、当該データに付与された動画像データを要求することを示すフラグに従い、撮像部12から入力している現在の動画像データを、通信ネットワークを介して不審者監視装置20に送信する。なお、この時、画像データ通信部103は、撮像部12から入力している画像変化位置判別データを現在の動画像データとともに送信しても良い。
【0026】
一方、不審者監視装置20において、画像データ通信部204は、不審者通報装置10から通信ネットワークを介して送信される現在の動画像データや画像変化位置判別データを受信する。画像データ通信部204は、現在の動画像データ、画像変化位置判別データの受信通知を表示部22や発音部24を介して監視員に知らせる。これに従い、監視員が不審者監視場所の動画像データや画像変化位置判別データの表示を要求する場合は操作部21を操作することにより操作信号が操作処理部206に入力され、表示部22に不審者監視場所の動画像データや画像変化位置判別データが表示される。
【0027】
そして、監視員がこの中から不審者を発見した場合、監視員は不審者に対する警告や威嚇等の音声を集音部23に入力し、集音部23は当該監視員の集音データを音声データ通信部205に出力し、音声データ通信部205は通信ネットワークを介して不審者通報装置10に送信する。
【0028】
不審者通報装置10において、音声データ通信部104は、不審者監視装置20から通信ネットワークを介して送信される監視員の集音データを発音部14から出力する。これと同様に、不審者監視場所にいる不審者も、監視員の警告や威嚇に対する応答等の音声を集音部13に入力し、集音部13は当該不審者の集音データを音声データ通信部104に出力し、音声データ通信部104は通信ネットワークを介して不審者監視装置20に送信する。
【0029】
一方、不審者監視装置20において、音声データ通信部205は、不審者通報装置10から通信ネットワークを介して送信される不審者の集音データを発音部24から出力する。このように、監視員は、不審者の検知を正確に行った不審者通報装置10から取得する動画像データの中から不審者を発見した場合、不審者監視場所にいる不審者に対して警告や威嚇を行ったり、不審者との対話等を行ったりすることができ、不審者が建物の中に侵入するのを未然に防止することができる。
【0030】
また、不審者監視装置20は、警備対象物件毎に不審者通報装置10のアドレスと関連付けて、建物の住所や名称、利用者の氏名や電話番号等の警備対象物件に関する詳細データ(以下、警備対象物件詳細データという)を管理する警備対象物件詳細管理部207を備えている。監視員が警備対象物件詳細データを要求する場合、監視員が操作部21を操作すると、不審者監視装置20の操作処理部206には操作信号が入力され、不審者監視装置20は不審者通報装置10との間の通信で取得している送信元(不審者通報装置10)を示すアドレスを基に対応する警備対象物件詳細データを警備対象物件詳細管理部207から取得し、表示部22や発音部24を介して出力する。これにより、監視員は警備対象物件に関する詳細情報を知ることができ、当該詳細情報を担当警備員や警察等に知らせることにより、迅速かつ的確な対応をとることができる。また、警備対象物件詳細データにおいて、警備対象物件毎に担当警備員や警察等への連絡先情報を示しておくことで、上記詳細情報を自動的に知らせることもでき、より迅速かつ的確な対応をとることができる。
【0031】
また、不審者監視装置20は、不審者通報装置10から送信された動画像データや不審者の集音データ、不審者監視装置20から送信した監視員の集音データ等を格納する画像音声データ格納部208を備えている。これにより、当該動画像データ、不審者または監視員の集音データを証拠資料として警察等へ提出することができ、また、不審者監視場所の動画像データや不審者の集音データを上記詳細情報とともに担当警備員や警察等に知らせることにより、より迅速かつ的確な対応をとることができる。なお、画像音声データ格納部208において、不審者通報装置10から送信された動画像データや不審者の集音データ等が格納された場合、不審者通報装置10における画像音声データ格納部105の動作を止めても良い。すなわち、本実施の形態では、不審者検知部101から不審者検知信号の出力に従って当該不審者検知信号が出力した時から、不審者監視場所の動画像データおよび集音データを格納していたが、不審者監視装置20において不審者通報装置10から送信された動画像データや不審者の集音データ等が格納された場合は重複するデータは必要なくなるためである。不審者通報装置10における画像音声データ格納部105の動作の制御は、監視員が操作部21を操作し、画像音声データ格納部105の動作を制御するフラグを含むデータを不審者監視装置20から送信することにより制御される。なお、監視員が操作部21を操作して画像音声データ格納部105で格納した動画像データや不審者の集音データ等を不審者監視装置20に送信させることもできる。
【0032】
さらに、不審者監視装置20は、監視員が動画像データや不審者の集音データを基に必要に応じて警備対象物件毎に不審者監視場所の状況を記録しておくことができる現場状況記録部209を備えている。これにより、当該不審者監視場所の状況を証拠資料として警察等へ提出することができ、また、記録した不審者監視場所の状況を上記詳細情報等とともに担当警備員や警察等に知らせることにより、より迅速かつ的確な対応をとることができる。
【0033】
以上の説明から明らかなように、本発明の第1の実施の形態の遠隔監視システムによれば、不審者通報装置10は、監視センサ部が出力する監視センサ信号及び撮像部が出力するモーション信号が時間軸上重複している場合に不審者検知信号を出力している。そして、不審者通報装置10は、当該不審者検知信号に対応する不審者検知データを不審者監視装置20に送信し、不審者監視装置20は、不審者検知データの取得に従って所定時間を計測した後、再度の不審者検知データの送信要求を行っている。これに従って不審者通報装置10はその時の不審者検知信号の有無に対応する再度の不審者検知データを送信し、不審者監視装置20は、再度の不審者検知データの判定に従って不審者監視場所の動画像データの送信要求を行うことにより動画像データを取得している。これにより、不審者が存在している可能性が高く、不審者の検知を正確に行った不審者通報装置10から動画像データを取得することができ、監視員は、その中から不審者を発見した場合、不審者監視場所にいる不審者に対して警告や威嚇を行ったり、不審者との対話等を行ったりすることができ、不審者が建物の中に侵入するのを未然に防止することができる。その結果、複数の不審者通報装置から不審者監視装置に対して不審者監視場所の動画像データが同時に送信されることは極めて少ないので、通信トラフィックによるネットワークトラブルが生じるという問題もなく、監視員が行う確認作業の負担を軽くするとともに当該確認作業をリアルタイムで行うことができるので、監視員が迅速かつ的確な対応をとることを可能とし、不審者が警備対象物件となる建物の中に侵入するのを未然に防止することができる。
【0034】
(第2の実施の形態)
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。
本発明の第2の実施の形態の遠隔監視システムは、上記第1の実施の形態と同様、
不審者通報装置10および不審者監視装置20を備えている。また、監視センサ部11、撮像部12、集音部13、発音部14等や、不審者監視場所から離れた警備センターに設置されている、操作部21、表示部22、集音部23、発音部24等は、従来と同様の構成で実現可能であり、上記で説明した通りなので説明は省略する。
【0035】
図5は本発明の第2の実施の形態の不審者通報装置10の内部構成を示すブロック図である。不審者通報装置10は、その内部に演算機能であるCPU(図示しない)を備えた端末であり、当該CPUが内部に格納されたプログラムを実行する。不審者通報装置10が実行するプログラムやメモリの構成をブロックで大きく分けて示すと、不審者通報装置10は、不審者検知部101、画像データ通信部103、音声データ通信部104、画像音声データ格納部105、監視開始/解除部106、時間計測部107を備えている。図からも解るとおり、本発明の第2の実施の形態の不審者通報装置10は、上記第1の実施の形態の不審者通報装置10に備えていた不審者検知データ通信部102は備えておらず、時間計測部107を備えている。
【0036】
図6は本発明の第2の実施の形態の不審者監視装置20の内部構成を示すブロック図である。不審者監視装置20は、その内部に演算機能であるCPU(図示しない)を備えた端末であり、当該CPUが内部に格納されたプログラムを実行する。不審者監視装置20が実行するプログラムやメモリの構成をブロックで大きく分けて示すと、不審者監視装置20は、画像データ通信部204、音声データ通信部205、操作処理部206、警備対象物件管理部207、画像音声データ格納部208、現場状況記録部209を備えている。図からも解るとおり、本発明の第2の実施の形態の不審者監視装置20は、上記第1の実施の形態の不審者監視装置20に備えていた不審者検知データ通信部201、不審者判定処理部202、時間計測部203は備えておらず、新たに追加する構成はない。
【0037】
以下、本発明の第2の実施の形態の遠隔監視システムにおいて行う処理の流れについて説明する。監視開始/解除部106を介して選択的または自動的に不審者通報装置10の起動開始または起動解除を行うことについては上記で説明した通りなので説明は省略する。また、監視センサ部11から出力される監視センサ信号、撮像部12から出力される動画像データやモーション信号等についても上記で説明した通りなので説明は省略する。さらに、不審者検知部101が監視センサ信号及びモーション信号を取得し、両信号が時間軸上重複している場合に不審者が検知されたことを示す不審者検知信号を出力することについても上記で説明した通りなので説明は省略する。ただし、本発明の第2の実施の形態の不審者検知部101は、不審者検知信号を時間計測部107に出力する点で上記第1の実施の形態とは異なる。
【0038】
また、不審者通報装置10は、不審者監視場所の動画像データおよび集音データを格納する画像音声データ格納部105を備えており、これらを警察等へ提出する証拠資料として格納しておくことができる。本実施の形態では、不審者検知部101から不審者検知信号の出力に従って当該不審者検知信号が出力した時に画像データ通信部103および音声データ通信部104に入力している不審者監視場所の動画像データおよび集音データを格納していくが、格納のタイミングは任意に行うことができ、例えば、不審者通報装置10が起動した時から所定時間毎に格納することもできる。
【0039】
時間計測部107は、不審者検知部101から出力される不審者検知信号の取得に従い、所定時間を計測し、所定時間経過後に再度の不審者検知信号の入力があるか否かを判定する。なお、ここでいう所定時間は約5〜30秒であり、より好ましくは約10〜20秒である。そして、所定時間経過後、時間計測部107は、不審者検知部101から出力される不審者検知信号の取得に従い、再度の不審者検知信号の入力があると判定し、この場合、画像データ通信部103に対して動画像データの送信を要求する動画像データ送信要求信号を出力する。
【0040】
画像データ通信部103は、時間計測部107から出力される動画像データ送信要求信号の取得に従い、撮像部12から入力している現在の動画像データを、通信ネットワークを介して不審者監視装置20に送信する。なお、この時、画像データ通信部103は、撮像部12から入力している画像変化位置判別データを現在の動画像データとともに送信しても良い。
【0041】
一方、不審者監視装置20において、画像データ通信部204は、不審者通報装置10から通信ネットワークを介して送信される現在の動画像データや画像変化位置判別データを受信する。画像データ通信部204は、現在の動画像データ、画像変化位置判別データの受信通知を表示部22や発音部24を介して監視員に知らせる。これに従い、監視員が不審者監視場所の動画像データや画像変化位置判別データの表示を要求する場合は操作部21を操作することにより操作信号が操作処理部206に入力され、表示部22に不審者監視場所の動画像データや画像変化位置判別データが表示される。その後の不審者通報装置10と不審者監視装置20との間で行う処理は、上記で説明したとおりなので説明は省略する。
【0042】
以上の説明から明らかなように、本発明の第2の実施の形態の遠隔監視システムによれば、不審者通報装置10は、監視センサ部が出力する監視センサ信号及び撮像部が出力するモーション信号が時間軸上重複している場合に不審者検知信号を時間計測部107に出力し、時間計測部107は、不審者検知信号の取得に従い、所定時間を計測し、所定時間経過後に再度の不審者検知信号の入力があるか否かを判定している。そして、所定時間経過後、時間計測部107は、不審者検知部101から出力される不審者検知信号の取得に従い、再度の不審者検知信号の入力があると判定し、この場合、画像データ通信部103に対して動画像データ送信要求信号を出力することにより動画像データを不審者監視装置20に送信している。これにより、不審者が存在している可能性が高く、不審者の検知を正確に行った不審者通報装置10から動画像データを取得することができ、監視員は、その中から不審者を発見した場合、不審者監視場所にいる不審者に対して警告や威嚇を行ったり、不審者との対話等を行ったりすることができ、不審者が建物の中に侵入するのを未然に防止することができる。その結果、複数の不審者通報装置から不審者監視装置に対して不審者監視場所の動画像データが同時に送信されることは極めて少ないので、通信トラフィックによるネットワークトラブルが生じるという問題もなく、監視員が行う確認作業の負担を軽くするとともに当該確認作業をリアルタイムで行うことができるので、監視員が迅速かつ的確な対応をとることを可能とし、不審者が警備対象物件となる建物の中に侵入するのを未然に防止することができる。
【0043】
(より好ましい遠隔監視システム)
上記本発明の第1及び第2の実施の形態においては、本発明の基本的な構成について説明してきた。以下、より好ましい本発明の遠隔監視システムについて説明する。図7は、本実施の形態において説明する遠隔監視システムである。図からも解るとおり、上記で説明した構成以外に、警備通報装置30および警備監視装置40を備えている。
【0044】
警備通報装置30は、警備対象物件となる建物の中に設置した建物内侵入センサ部31、火災センサ部32、非常ボタン部33、及び救急ボタン部34等の各種防犯または緊急通報機器、及び不審者通報装置10を接続している。建物内侵入センサ部31、火災センサ部32、非常ボタン部33、及び救急ボタン部34等は、それぞれの動作により各種防犯/緊急通報信号を警備通報装置30に出力する。建物内侵入センサ部31は、建物の中への侵入を検知するセンサであり、ドア開閉センサ、振動センサ、超音波センサ、人感センサあるいは温度センサ等がある。建物内侵入センサ部31が検知した時には建物内侵入センサ信号を警備通報装置30に出力する。火災センサ部32は、建物の中で発生する火災を検知するセンサであり、火災報知器等がある。火災センサ部32が検知した時には火災センサ信号を警備通報装置30に出力する。非常ボタン部33は、非常事態が発生した時に押す非常ボタンであり、非常ボタン部33が押された時には非常ボタン信号を警備通報装置30に出力する。救急ボタン部34は、急病が発生した時に押す救急ボタンであり、救急ボタンが押された時には救急ボタン信号を警備通報装置30に出力する。
【0045】
一方、不審者通報装置10は、図8や図9に示すように、警備通報装置30との間で通信を行う警備通報装置通信部108を備えており、不審者通報装置10内で異常が発生した時には各種異常信号を警備通報装置30に出力する。ここで不審者通報装置10の異常とは、例えば、不審者検知部101でAND回路が動作しない場合や監視開始/解除部106が動作しない場合等のHDDトラブル、不審者監視装置20との通信ができない場合等のネットワークトラブル、画像音声データ格納部105へ画像音声データが格納できない場合等のビデオロスト等があり、それぞれの場合、HDDトラブル信号、ネットワークトラブル信号、ビデオロスト信号を警備通報装置30に出力する。
【0046】
警備通報装置30においては、各種防犯/緊急通報信号あるいは各種異常信号の取得に従い、各種状態を示すフラグを立て、当該フラグを付与した各種防犯/緊急通報データあるいは各種異常通報データを生成し、例えばインターネット回線、電話回線、データ通信専用回線等の通信ネットワークを介して警備監視装置40に送信する。
【0047】
一方、警備監視装置40においては、警備通報装置30から通信ネットワークを介して送信される各種防犯/緊急通報データあるいは各種異常通報データを受信し、警備通報部41を介して監視員に知らせる。これに従い、警備通報部41は、各種防犯/緊急通報データあるいは各種異常通報データに付与されたフラグに従い、「何の通報であるのか」を判別できるように発光または発音機能を用いて知らせる。
【0048】
また、警備監視装置40は、警備対象物件毎に警備通報装置30のアドレスと関連付けて、建物の住所や名称、利用者の氏名や電話番号等の警備対象物件に関する警備対象物件詳細データ及び警備対象物件の担当警備員や警察等の連絡先情報を関連付けて管理する警備対象物件詳細データ及び担当警備員/警察連絡先情報管理部(図示しない)を備えている。これにより、警備監視装置40は警備通報装置30との間の通信で取得している送信元(警備通報装置30)を示すアドレスを基に対応する警備対象物件詳細データを取得し、これを出力することにより、監視員は警備対象物件に関する詳細情報を知ることができ、当該詳細情報を担当警備員や警察等に知らせ、各種防犯/緊急通報あるいは各種異常通報に応じた迅速かつ的確な対応をとることができる。また、警備対象物件毎に担当警備員や警察等への連絡先情報を関連付けて管理しているので、上記詳細情報を自動的に知らせることもでき、より迅速かつ的確な対応をとることができる。
【0049】
さらに、不審者監視装置20は、図10や図11に示すように、警備監視装置40との間で通信を行う警備監視装置通信部210を備えており、監視員が動画像データの中から不審者を発見した場合、不審者通報装置10との間で通信を行う一方、操作部24を操作することにより操作処理部206から出力される緊急警備信号及び不審者通報装置10のアドレスを警備監視装置40に出力する。警備監視装置40は、警備対象物件詳細データ及び担当警備員/警察連絡先情報管理部(図示しない)を備えているので、上記と同様に、不審者通報装置10のアドレスを基に対応する警備対象物件詳細データを取得することができ、当該詳細情報を担当警備員や警察等に知らせ、各種防犯/緊急通報あるいは各種異常通報に応じた迅速かつ的確な対応をとることができる。また、上記詳細情報を自動的に知らせることもできる。なお、不審者監視装置20が担当警備員/警察連絡先情報を備えている場合には、上記で説明した通り、警備情報監視装置40を介さずに直接知らせることができる。
【0050】
(補足説明)
その他、上記第1及び第2の実施の形態の不審者通報装置10において、画像データ通信部103は、撮像部12から入力している現在の動画像データおよび画像変化位置判別データを送信しているが、これと併せて画像音声データ格納部105に格納した「不審者検知信号出力時の動画像データ」、「不審者検知信号出力前の動画像データ」を送信しても良い。これにより、監視員は、当該動画像データを同一画面上で分割して表示することにより、不審者監視場所の時間軸上の変化を見ることができ、不審者を発見する作業を短時間に行うことができる。
【0051】
また、上記第1及び第2の実施の形態の不審者通報装置10において、不審者検知部101は、不審者検知信号の出力に従って、監視センサ部11の温度変化の設定範囲や検知エリア等の変更や、撮像部12の画像変化の設定範囲や検知エリア等の変更を行う制御信号を出力しても良い。これにより、最初の不審者検知信号の出力に従って、不審者検知信号を出力するための条件を厳しく設定したり、その逆を設定したりすることができる。例えば、最初の不審者検知信号の出力に従って、温度変化の設定範囲や検知エリア等、画像変化の設定範囲や検知エリア等を狭くすることにより、再度の不審者検知信号を出力させにくくすることができ、それでも再度の不審者検知信号が出力されている場合は、最初に受信した不審者検知データよりも不審者が存在している可能性が高く、不審者の検知を正確に行った不審者通報装置10から動画像データを取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の第1の実施の形態における遠隔監視システムの概略構成を示すブロック図
【図2】本発明の第1の実施の形態における不審者通報装置の内部構成を示すブロック図
【図3】本発明の第1の実施の形態における不審者監視装置の内部構成を示すブロック図
【図4】撮像部が画像データ通信部に出力する画像変化位置判別データのイメージを示す図
【図5】本発明の第2の実施の形態における不審者通報装置の内部構成を示すブロック図
【図6】本発明の第2の実施の形態における不審者監視装置の内部構成を示すブロック図
【図7】本発明の別の実施の形態における遠隔監視システムの概略構成を示すブロック図
【図8】本発明の別の実施の形態における不審者通報装置の内部構成を示すブロック図(第1の実施の形態の不審者通報装置に対応)
【図9】本発明の別の実施の形態における不審者通報装置の内部構成を示すブロック図(第2の実施の形態の不審者通報装置に対応)
【図10】本発明の別の実施の形態における不審者監視装置の内部構成を示すブロック図(第1の実施の形態の不審者監視装置に対応)
【図11】本発明の別の実施の形態における不審者監視装置の内部構成を示すブロック図(第2の実施の形態の不審者監視装置に対応)
【図12】従来の遠隔監視システムの概略構成を示すブロック図
【符号の説明】
【0053】
10 不審者通報装置
11 監視センサ部
12 撮像部
13 集音部
14 発音部
101 不審者検知部
102 不審者検知データ通信部
103 画像データ通信部
104 音声データ通信部
105 画像音声データ格納部
106 監視開始/解除部106
107 時間計測部
108 警備通報装置通信部
20 不審者監視装置
21 操作部
22 表示部
23 集音部
24 発音部
201不審者検知データ通信部
202不審者判定処理部
203時間計測部
204画像データ通信部
205音声データ通信部
206操作処理部
207警備対象物件管理部
208画像音声データ格納部
209現場状況記録部
210警備監視装置通信部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
警備対象物件となる建物の外周の不審者監視場所に設置した監視センサ部がセンサ検知に従って出力する監視センサ信号及び前記不審者監視場所に設置した撮像部がモーション検知に従って出力するモーション信号を取得し、前記監視センサ信号及び前記モーション信号が時間軸上重複している場合に不審者が検知されたことを示す不審者検知信号を出力する不審者検知部と、前記不審者検知信号に対応する不審者検知状態を示した不審者検知データを不審者監視装置に送信する不審者検知データ通信部と、前記不審者監視場所に設置した撮像部が撮影した不審者監視場所の動画像データを不審者監視装置に送信する画像通信部とを備え、
不審者検知データ通信部は、前記不審者監視装置の前記不審者検知データの取得に基づいた再度の不審者検知データの送信要求に従って前記不審者検知信号の有無に対応する再度の不審者検知データを送信し、前記画像通信部は、前記不審者監視装置の前記再度の不審者検知データの判定に基づいた動画像データの送信要求に従って前記動画像データを送信することを特徴とする不審者通報装置。
【請求項2】
警備対象物件となる建物の外周の不審者監視場所に設置した監視センサ部がセンサ検知に従って出力する監視センサ信号及び前記不審者監視場所に設置した撮像部がモーション検知に従って出力するモーション信号を取得し、前記監視センサ信号及び前記モーション信号が時間軸上重複している場合に不審者が検知されたことを示す不審者検知信号を出力する不審者検知部と、前記不審者検知信号を入力してから所定時間を計測し、所定時間経過後に再度の不審者検知信号の入力があるか否かを判定する時間計測部と、前記不審者監視場所に設置した撮像部が撮影した不審者監視場所の動画像データを不審者監視装置に送信する画像通信部とを備え、
前記時間計測部が前記再度の不審者検知信号の入力があると判定した場合、前記画像通信部は、前記不審者監視場所の動画像データを不審者監視装置に送信することを特徴とする不審者通報装置。
【請求項3】
前記不審者検知部は、前記監視センサ信号を取得してから所定時間経過後に再度取得する監視センサ信号を用いることを特徴とする請求項1または2に記載の不審者通報装置。
【請求項4】
前記不審者検知部は、前記モーション信号を取得してから所定時間経過後に再度取得するモーション信号を用いることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の不審者通報装置。
【請求項5】
前記画像通信部は、前記撮像部が出力する前記動画像データの画像変化があった位置を判別可能とする画像変化位置判別データを取得し、前記動画像データを当該画像変化位置判別データとともに不審者監視装置に送信することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の不審者通報装置。
【請求項6】
不審者通報装置から通信ネットワークを介して送信される不審者検知データを受信する不審者検知データ通信部と、前記不審者検知データを入力し、不審者検知状態を判定する不審者判定処理部と、前記不審者検知データが前記不審者判定処理部に入力されてから所定時間を計測する時間計測部と、前記不審者通報装置から通信ネットワークを介して送信される不審者監視場所の動画像データを受信する画像通信部とを備え、
前記不審者判定処理部は、前記時間計測部により所定時間が計測された時に再度の不審者検知データを要求し、これに従い前記不審者通報装置から送信される再度の不審者検知データを入力して不審者検知状態を判定し、当該不審者検知状態の判定に基づいて動画像データの送信を要求し、前記画像通信部は、前記動画像データの送信要求に基づいて前記不審者通報装置から送信される前記動画像データを受信することを特徴とする不審者監視装置。
【請求項7】
警備対象物件となる建物の外周の不審者監視場所に設置した監視センサ部がセンサ検知に従って出力する監視センサ信号及び前記不審者監視場所に設置した撮像部がモーション検知に従って出力するモーション信号を取得し、前記監視センサ信号及び前記モーション信号が時間軸上重複している場合に不審者が検知されたことを示す不審者検知信号を出力する不審者検知部と、前記不審者検知信号に対応する不審者検知状態を示した不審者検知データを不審者監視装置に送信する不審者検知データ通信部と、前記不審者監視場所に設置した撮像部が撮影した不審者監視場所の動画像データを不審者監視装置に送信する画像通信部とを備える不審者通報装置と、
前記不審者通報装置から通信ネットワークを介して送信される不審者検知データを受信する不審者検知データ通信部と、前記不審者検知データを入力し、不審者検知状態を判定する不審者判定処理部と、前記不審者検知データが前記不審者判定処理部に入力されてから所定時間を計測する時間計測部と、前記不審者通報装置から通信ネットワークを介して送信される不審者監視場所の動画像データを受信する画像通信部とを備える不審者監視装置とを備え、
前記不審者通報装置において、前記不審者検知データ通信部は、前記不審者監視装置の前記不審者検知データの取得に基づいた再度の不審者検知データの送信要求に従って前記不審者検知信号の有無に対応する再度の不審者検知データを送信し、前記画像通信部は、前記不審者監視装置の前記再度の不審者検知データの判定に基づいた動画像データの送信要求に従って前記動画像データを送信し、
前記不審者監視装置において、前記不審者判定処理部は、前記時間計測部により所定時間が計測された時に再度の不審者検知データを要求し、これに従い前記不審者通報装置から送信される再度の不審者検知データを入力して不審者検知状態を判定し、当該不審者検知状態の判定に基づいて動画像データの送信を要求し、前記画像通信部は、前記動画像データの送信要求に基いて前記不審者通報装置から送信される前記動画像データを受信することを特徴とする遠隔監視システム。
【請求項8】
警備対象物件となる建物の外周の不審者監視場所に設置した監視センサ部がセンサ検知に従って出力する監視センサ信号及び前記不審者監視場所に設置した撮像部がモーション検知に従って出力するモーション信号を取得し、前記監視センサ信号及び前記モーション信号が時間軸上重複している場合に不審者が検知されたことを示す不審者検知信号を出力する不審者検知部と、前記不審者検知信号を入力してから所定時間を計測し、所定時間経過後に再度の不審者検知信号の入力があるか否かを判定する時間計測部と、前記不審者監視場所に設置した撮像部が撮影した不審者監視場所の動画像データを不審者監視装置に送信する画像通信部とを備える不審者通報装置と、
前記不審者通報装置から通信ネットワークを介して送信される不審者監視場所の動画像データを受信する画像通信部を備える不審者監視装置とを備え、
前記不審者通報装置において、前記時間計測部が前記再度の不審者検知信号の入力があると判定した場合、前記画像通信部は、前記不審者監視場所の動画像データを不審者監視装置に送信することを特徴とする遠隔監視システム。
【請求項1】
警備対象物件となる建物の外周の不審者監視場所に設置した監視センサ部がセンサ検知に従って出力する監視センサ信号及び前記不審者監視場所に設置した撮像部がモーション検知に従って出力するモーション信号を取得し、前記監視センサ信号及び前記モーション信号が時間軸上重複している場合に不審者が検知されたことを示す不審者検知信号を出力する不審者検知部と、前記不審者検知信号に対応する不審者検知状態を示した不審者検知データを不審者監視装置に送信する不審者検知データ通信部と、前記不審者監視場所に設置した撮像部が撮影した不審者監視場所の動画像データを不審者監視装置に送信する画像通信部とを備え、
不審者検知データ通信部は、前記不審者監視装置の前記不審者検知データの取得に基づいた再度の不審者検知データの送信要求に従って前記不審者検知信号の有無に対応する再度の不審者検知データを送信し、前記画像通信部は、前記不審者監視装置の前記再度の不審者検知データの判定に基づいた動画像データの送信要求に従って前記動画像データを送信することを特徴とする不審者通報装置。
【請求項2】
警備対象物件となる建物の外周の不審者監視場所に設置した監視センサ部がセンサ検知に従って出力する監視センサ信号及び前記不審者監視場所に設置した撮像部がモーション検知に従って出力するモーション信号を取得し、前記監視センサ信号及び前記モーション信号が時間軸上重複している場合に不審者が検知されたことを示す不審者検知信号を出力する不審者検知部と、前記不審者検知信号を入力してから所定時間を計測し、所定時間経過後に再度の不審者検知信号の入力があるか否かを判定する時間計測部と、前記不審者監視場所に設置した撮像部が撮影した不審者監視場所の動画像データを不審者監視装置に送信する画像通信部とを備え、
前記時間計測部が前記再度の不審者検知信号の入力があると判定した場合、前記画像通信部は、前記不審者監視場所の動画像データを不審者監視装置に送信することを特徴とする不審者通報装置。
【請求項3】
前記不審者検知部は、前記監視センサ信号を取得してから所定時間経過後に再度取得する監視センサ信号を用いることを特徴とする請求項1または2に記載の不審者通報装置。
【請求項4】
前記不審者検知部は、前記モーション信号を取得してから所定時間経過後に再度取得するモーション信号を用いることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の不審者通報装置。
【請求項5】
前記画像通信部は、前記撮像部が出力する前記動画像データの画像変化があった位置を判別可能とする画像変化位置判別データを取得し、前記動画像データを当該画像変化位置判別データとともに不審者監視装置に送信することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の不審者通報装置。
【請求項6】
不審者通報装置から通信ネットワークを介して送信される不審者検知データを受信する不審者検知データ通信部と、前記不審者検知データを入力し、不審者検知状態を判定する不審者判定処理部と、前記不審者検知データが前記不審者判定処理部に入力されてから所定時間を計測する時間計測部と、前記不審者通報装置から通信ネットワークを介して送信される不審者監視場所の動画像データを受信する画像通信部とを備え、
前記不審者判定処理部は、前記時間計測部により所定時間が計測された時に再度の不審者検知データを要求し、これに従い前記不審者通報装置から送信される再度の不審者検知データを入力して不審者検知状態を判定し、当該不審者検知状態の判定に基づいて動画像データの送信を要求し、前記画像通信部は、前記動画像データの送信要求に基づいて前記不審者通報装置から送信される前記動画像データを受信することを特徴とする不審者監視装置。
【請求項7】
警備対象物件となる建物の外周の不審者監視場所に設置した監視センサ部がセンサ検知に従って出力する監視センサ信号及び前記不審者監視場所に設置した撮像部がモーション検知に従って出力するモーション信号を取得し、前記監視センサ信号及び前記モーション信号が時間軸上重複している場合に不審者が検知されたことを示す不審者検知信号を出力する不審者検知部と、前記不審者検知信号に対応する不審者検知状態を示した不審者検知データを不審者監視装置に送信する不審者検知データ通信部と、前記不審者監視場所に設置した撮像部が撮影した不審者監視場所の動画像データを不審者監視装置に送信する画像通信部とを備える不審者通報装置と、
前記不審者通報装置から通信ネットワークを介して送信される不審者検知データを受信する不審者検知データ通信部と、前記不審者検知データを入力し、不審者検知状態を判定する不審者判定処理部と、前記不審者検知データが前記不審者判定処理部に入力されてから所定時間を計測する時間計測部と、前記不審者通報装置から通信ネットワークを介して送信される不審者監視場所の動画像データを受信する画像通信部とを備える不審者監視装置とを備え、
前記不審者通報装置において、前記不審者検知データ通信部は、前記不審者監視装置の前記不審者検知データの取得に基づいた再度の不審者検知データの送信要求に従って前記不審者検知信号の有無に対応する再度の不審者検知データを送信し、前記画像通信部は、前記不審者監視装置の前記再度の不審者検知データの判定に基づいた動画像データの送信要求に従って前記動画像データを送信し、
前記不審者監視装置において、前記不審者判定処理部は、前記時間計測部により所定時間が計測された時に再度の不審者検知データを要求し、これに従い前記不審者通報装置から送信される再度の不審者検知データを入力して不審者検知状態を判定し、当該不審者検知状態の判定に基づいて動画像データの送信を要求し、前記画像通信部は、前記動画像データの送信要求に基いて前記不審者通報装置から送信される前記動画像データを受信することを特徴とする遠隔監視システム。
【請求項8】
警備対象物件となる建物の外周の不審者監視場所に設置した監視センサ部がセンサ検知に従って出力する監視センサ信号及び前記不審者監視場所に設置した撮像部がモーション検知に従って出力するモーション信号を取得し、前記監視センサ信号及び前記モーション信号が時間軸上重複している場合に不審者が検知されたことを示す不審者検知信号を出力する不審者検知部と、前記不審者検知信号を入力してから所定時間を計測し、所定時間経過後に再度の不審者検知信号の入力があるか否かを判定する時間計測部と、前記不審者監視場所に設置した撮像部が撮影した不審者監視場所の動画像データを不審者監視装置に送信する画像通信部とを備える不審者通報装置と、
前記不審者通報装置から通信ネットワークを介して送信される不審者監視場所の動画像データを受信する画像通信部を備える不審者監視装置とを備え、
前記不審者通報装置において、前記時間計測部が前記再度の不審者検知信号の入力があると判定した場合、前記画像通信部は、前記不審者監視場所の動画像データを不審者監視装置に送信することを特徴とする遠隔監視システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−15536(P2009−15536A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−175663(P2007−175663)
【出願日】平成19年7月3日(2007.7.3)
【出願人】(500407617)株式会社セキュリオン (1)
【出願人】(507225609)ダイナフレックス株式会社 (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月3日(2007.7.3)
【出願人】(500407617)株式会社セキュリオン (1)
【出願人】(507225609)ダイナフレックス株式会社 (1)
【Fターム(参考)】
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