説明

不快を緩和するための医薬組成物

【課題】ヒト用の医薬又は栄養組成物の改良。
【解決手段】この発明は、乳児、あるいは、障害のあるあるいは高齢者の完全栄養のための製品に関する。この製品は、葉酸、ビタミンB6、及びビタミンB12あるいはこれらの機能的等価物の増量されたレベルによって特徴付けられる。これらの製品は、乳児、特に、若年齢の乳児の幸福感を改善し、セロトニン及びメラトニン代謝障害に関連する疾患の治療及び予防に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、幸福感、未熟の代償、および代謝能力における問題を改善するため、乳児用組成物を含めた医薬および/または栄養組成物に関する。栄養製品は、乳児、疾病に罹った者および高齢者に完全栄養を提供し、そしてそれらの組成物は、増加された補助因子の量によって特徴づけられる。栄養製品は、補助因子、およびさらなる所望の食品成分の一部のみを提供する栄養補助食品の形態でもありうる。
【0002】
(発明の背景)
現時点で、工業国における赤ん坊の人口の大部分は、特化された乳児用組成物で保育される。これらの組成物の消費は、胃腸障害の頻度が増大されること、および免疫状態が減少されることのようないくつかの医療上の問題に関連していることが報告されている。このような問題は、若年で生じうるが、しかしヒトの母乳で独占的に育てられる乳児がこれらのパラメーターでよい評価を得るので、おそらく後年にも起こりうる。これらの人工的組成物で独占的に育てられる乳児が、ヒトの母乳で育てられる乳児に比較してより長く泣くことも報告された。これは、おそらく、空腹感、痛みまたはさらには医療上の問題による全般的な不快感を示唆する。これらの問題は、子供の発達を遅延し、そして親に懸念および実際の問題を生じさせうる。
【0003】
本発明の第一の態様で、子供について、特に若年の胃腸年齢の乳児についての泣きの発現数を減少させ、そして睡眠行動を促進する完全栄養のための新たな乳児用組成物を開発することに向けられる。
【0004】
第二の態様では、出産直後の子供の(迅速に発達している)比較的小さな代謝系の能力を補償する乳児用組成物を開発することにも向けられる。これは、健康が改善されること、高品質の新しい組織(視力、知的能力など)の形成、優れた免疫状況、およびビリルビン血漿中濃度が増加される期間(高ビリルビン血症または黄疸)の発生の減少を導く。ビリルビン濃度の増加は、生後の最初の3週間以内に比較的しばしば起こることが知られている。シナプス小胞による神経伝達物質ドーパミンおよびグルタミン酸塩の摂取のビリルビンによる阻害、およびこの疾病状態が示しうる神経毒性効果を含めたこの障害の負の効果の内のいくつかは、先行技術に記述されている。
【0005】
従来の乳児用組成物は、合理的な価格に達しうる程度まで、ヒトの母乳の組成物を模倣するように開発された。これらの処方は、普通は、ウシのミルクタンパク質様カゼインまたはカゼンイおよび乳清の混合物に基づいている。代謝障害またはアレルギー反応のような問題の場合には、水解物または大豆タンパク質のような他のタンパク源が使用され、;代替的に、アレルギー性成分は、別の非アレルギー性成分に置換される。しかし、これらの組成物の組成はなおヒトの母乳のものと異なる。比較的低い濃度のトリプトファンおよびシステイン/シスチンは、その製品中のタンパク質の量を増加させることによって補償されうる。しかし、これは、非常に高い濃度までスレオニンの量を増加させ、その組成物のコストを増加させる。さらに、大型の中性アミノ酸の総計に対するトリプトファンの比に関しての不均衡が維持されることになる。
【0006】
別の態様では、本発明は、特定の神経学上の疾患の予防および/または治療のための組成物の製造における、葉酸、ビタミンB12およびB6またはそれらの機能的類似体の使用に関連する。本発明は、このような使用法によって得られる製品をも網羅する。本発明による製品は、睡眠行動、不眠症、気分、恐怖感およびうつの減退、および幸福感の増大を改善する上で有効である。さらに、アルツハイマー病、パーキンソン病、および精神分裂病のような神経変性疾患に関連した望ましくない症状が、減少される。さらに、製品は、下肢不安定症候群、ミオクロヌス(筋肉収縮および痙攣にしばしば付随される障害)、ジル・ド・ラ・ツレット、フェニルケトン尿症、多発性硬化症、痛覚脱失症、癲癇、躁病、攻撃的行動、過食症および食後の飽和感に関連した他の障害、ADHD、および加齢に関連した心理学的障害に関連した症状の予防および/または治療する上で助けになりうる。人口の大部分は、これらの障害の内の1つを罹っている。一般的な薬物療法の使用は、嗜癖および不十分さのような所望されない副作用を生じ、そして食物成分の機能的欠乏を導く可能性がある。したがって、これらの障害を予防または治療する助けになり、そしてこれらの副作用を生じない医薬用または栄養用処方の必要性がある。
【0007】
Sandyk,R.は、Intern.J.Neuroscience、67巻、127-144頁、1992年で、これらの障害の内の全てではないが、いくつかが、脳内でセロトニン濃度が減少したことに関連することを報告し、そして脳内のセロトニン濃度を保存するためにトリプトファンを使用することに関する文献のいくつかを、検討した。
【0008】
しかし、我々は、全てのこれらの障害が、セロトニン濃度における異常のみならず、脳内のメラトニン濃度、脳内のプテリンおよびフォレートの存在、および体内でのメチル化系の機能にも関連すると信じる。後者は、異常な全身のアデノシン濃度によって明らかになりうる。セロトニンまたはメラトニンは、通常の食事ではほとんど存在しないので、ほとんどの内在量は、生合成で生ずるに違いない。したがって、セロトニンおよびメラトニンの両方の脳内濃度の増加は、セロトニン作動性神経単位の代謝能力を増加させることによってのみ達成されうる。セロトニンおよびメラトニンの両方の脳内濃度の増加、および脳内の減少された葉酸およびプテリンの存在は、医療上の問題の解放を導く。
【0009】
Sandykは、いくつかの場合に、セロトニンの天然前駆体トリプトファンの有効量の投与が、脳組織でのセロトニンの濃度を増加させうることを開示した。この概念は、過去に出た多くの他の出版物の主題でもあった。
【0010】
WO87/01590号(=EP−A−238533号、Kreitzman)では、1日当たり1000kcal未満(したがって、体重1kgにつき1日当たり14kcal未満;700kcal/日未満が好ましい)、100g未満のタンパク質(70kgのヒトについて体重1kgつき1日当たり1.4g未満のタンパク質になる;つねに30gより多く46g未満のタンパク質が好ましい)、そして0.5gより多くのトリプトファン(3gより多くが好ましい)を供給する成人用の減量用食事が開示されている。製品は、高すぎるタンパク質濃度、および含まれるトリプトファンの量の潜在的毒性から、乳児を育てるのには不適切である。その製品は、乳児の肥満に対抗するために使用されるべきでもない。
【0011】
EP−A−007691号(Wurtman)には、体重1kgにつき1日当たり10〜100mgの量のトリプトファン、および分岐鎖アミノ酸を含まないが炭水化物を含む、成人での炭水化物についての食欲の抑制のための処方が開示されている。処方中のトリプトファンと炭水化物の量の比は、1:3〜50でなければならない。製品は、乳児が、成長のために若年時には分岐鎖アミノ酸を必要とするので、乳児に使用するのには適切でない。
【0012】
WO91/10441号(=EP−A−463154号)では、2.2%より多くのトリプトファン、並びに「セロトニン作動性効果」を提供するためのアルギニンまたはオルニチンを含有するポリペプチドを包含する組成物が開示されている。成人での肥満に対抗し、そして抑うつの感情を治療するための製品が開発される。好ましくは、α−ラクトアルブミンは、トリプトファンの源として使用され、そしてそれは、大型の中性アミノ酸及びメチオニンに対するトリプトファンの高い比を保有する。植物性タンパク質は、それらの比較的高い量のアルギニンおよび比較的低い濃度のフェニルアラニンおよびチロシンのために、魅力的な成分として示唆される。しかし、後者の2つのアミノ酸は、必須アミノ酸であり、そして推奨される毎日摂取は、確保されるべきである。
【0013】
WO98/14204号では、睡眠を制御するため、特に時差ぼけが観察される場合の栄養栄養補助食品または医薬品としてのα−ラクトアルブミンの使用法が開示されている。100mgおよび250mgのα−ラクトアルブミンの消費は、成人に有効であることが主張される。乳児での使用に関係がなされず、またビタミンが、睡眠を制御する上で役割を果しうることも示されない。α−ラクトアルブミンは、大型の中性アミノ酸の総計に対するトリプトファンの比の値が、約0.074であり、そしてトリプトファンに対するシステインの比の値が、約1.47に等しいことを示す一方で、トリプトファンの量は、比較的高い(約3.0%)ことが示された。
【0014】
Heineは、ドイツ国公報A−4130284号で、乳児用組成物でのタンパク質源として加水分解されたα−ラクトアルブミンの使用法を開示している。β−ラクトグロブリンとの明らかな分離を達成するために、そしてそれにより、スレオニン、トリプトファンおよびシステイン/シスチンに関して平衡がより取れた組成物を投与するために、このタンパク質加水分解物の使用が主張された。幸福感に関して無傷のα−ラクトアルブミンを使用することによって得ることができる特定の正の効果に対しても、本発明の製品を使用することによって不十分に機能を果す代謝系の支持に対してもいずれも、言及されなかった。葉酸、ビタミンB12およびB6が、これらの点で重要な役割を果すという例示も与えられていない。Heineによって開示された製品はまた、本発明の製品に比べてより高価であり、ひどい味を有する。
【0015】
炭水化物の消費の後、インシュリンが、膵臓から放出される。この後者の成分は、子供の(再)栄養補給前の断食の期間から生じうる、体内での異化過程を、同化過程に逆行させることが知られている。十分なグルコースが血漿中に存在する限り、血漿中インシュリン濃度は、組織(特に筋肉の)の異化およびその結果生じる分岐鎖アミノ酸(BCAA、バリン、イソロイシンおよびロイシン)の放出を防止するのに十分に高いままである。したがって、別の態様では、本発明は、十分に長い期間の効果も示しながら短期間でインシュリン応答を提供する処方を開発することに向けらる。
【0016】
乳児、特に若年の胃腸年齢の者は、主に、彼らの相対的に低い代謝およびクリアランス能力のため、過剰量の食物成分の消費、およびこれらの成分の消費パターンでの不均衡に極端に敏感である。これは、遺伝的な問題およびそれらの酵素系の未成熟およびそれらの臓器の小さな容量によって引起される。乳児は、脳内での神経伝達物質の濃度における不均衡にも敏感である。したがって、健全な成人のために開発される概念を、乳児用組成物に移行させることは危険である。したがって、ヒトの母乳の組成物が、「黄金の標準」としておおむね考えられる。本発明の別の態様では、栄養製品は、通常の使用でなんら有毒な反応を引起さず、また黄金の標準から正当であるとされる範囲内でのみしか逸脱させないことが意図されている。
【0017】
上に明記される全ての態様が、子供に負の影響を引起すことなしに十分に幸福感を改善するために、同時に達成されるべきであることを認識することが重要である。さらに、高齢者は、分与された代謝容量に悩まされている可能性があり、そして特に神経変性障害を示す群は、不均衡な食物にさらすべきでない。
【0018】
先行技術によれば、比較的高い用量のトリプトファンが、大型の中性アミノ酸が相対的に欠如した状態で任意に投与され、臨床上の利益に見合うために、消化性炭水化物を付随されるべきであるとされていた。このアプローチ法は、いくつかの問題を導く。数名の患者では、まったく、またはほとんど効果が、観察されない。高用量のトリプトファンを投与することは、特に、低い代謝能力を示すか、または特定のビタミンまたはミネラルが欠乏しているような患者に、所望でない副作用をもたらす恐れがある。これらの患者の例は、真性糖尿病または膀胱癌の危険があるか、またはそれに罹っているヒト、薬物療法にかけられているヒト、腎臓の問題に罹っているヒト、若年乳児および高齢者である。さらに、特定のヒトについて、最適なセロトニン濃度を得るためのトリプトファンの正確な要量を概算することが非常に困難であることは明らかであり、そしてこれらの所望のセロトニン濃度がどのくらい高いかは知られていない。
【0019】
トリプトファンをセロトニンおよび特にメラトニンに代謝する患者の能力の修復が、上に明記された欠点を示さないアプローチ法であることが今や分かっている。それにより、高濃度の潜在的に毒性のトリプトファンにその組織をさらすことなく、自然の機構が内在性レベルを制御することが可能になる。
【0020】
これは、余剰量の特定の補助因子、少なくとも葉酸、ビタミンB12およびビタミンB6を投与することによって達成されうる。この状況で、トリプトファンを補充することは、しばしば要求されない。しかし、ヒトがトリプトファン欠乏であるような場合には、比較的少ない量のトリプトファンの投与で、医療上の症状の十分な改善がもう与えられる。
【0021】
例えば、セロトニン作動性神経単位に富んだ組織に対する損傷によるか、または遺伝的障害により、患者がセロトニン生合成について限定された能力しか有しない場合には、補助因子の投与は、特定の基本レベルのトリプトファンが利用できれば、脳内のセロトニンおよびメラトニン濃度を増加させるようであった。
【0022】
目的の補助因子が、少なくとも葉酸、ピリドキサールリン酸塩およびビタミンB12、またはそれらの機能的等価物であることが分かった。さらに、リボフラビン、チアミンおよびナイアシン、またはそれらの機能的等価物を投与することが要求される可能性がある。
【0023】
葉酸、ビタミンB6およびB12の生化学的役割は、本技術で記述されている。発明者らの知識の及ぶところでは、請求項に示された量で、これらのビタミンの組合せの消費が、幸福感の増加、および行動、痛みの感覚、および乳児および高齢者の気分の正常化に重要であることを記述または示したものはどこにもない。乳児用組成物について存在するタンパク質および炭水化物組成における制限は、最適の効果を示すために、これらのビタミンにおける増加を必要とすることが分かった。請求項に記載の量でのこれらのビタミンの包含が、特に、幸福感の増大、他のセロトニンまたはメラトニン依存性障害の改善に関して、このような乳児用組成物から利益を得る乳児の群が有意に大きくなることも、先には開示されていない。
【0024】
さらに、葉酸、ビタミンB6およびB12である全ての3つの基本的ビタミンの量は、若年の子供でのセロトニン代謝を含めた生合成および代謝を維持するのに不十分である。
【0025】
(本発明の詳細な説明)
本発明による組成物の特徴は、請求項および以下においてさらに詳細に記述される。最適な効果のためには、毎日投与量当たりに少なくとも200μgの葉酸、少なくとも1.9μgのビタミンB12および少なくとも0.3mgのビタミンB6がが必要であり、葉酸、ビタミンB12及びビタミンB6のぞれぞれにつき、少なくとも300μg、少なくとも4.8μgおよび少なくとも3.0mgであることが好ましい。
【0026】
ほとんどの場合、毎日投与当たり少なくとも0.5mgのリボフラビン(ビタミンB2)、1.0mgのチアミン(ビタミンB1)および少なくとも2mgのナイアシンも、必要とされる。後者の成分における欠乏は、上に明記される患者の群で比較的しばしば起こり、そしれこれらは、ATPの生成とNAD(P)Hの形態での還元力の分与を導く。リボフラビンも、ピリドキサールを活性化するために要求される。低ATP濃度は、メチレートに対する代謝能力およびメラトニンおよびセロトニンについての生合成能力に対して有害である。
【0027】
グルコース源として働きうる消化性炭水化物が、製品に含まれることがさらに非常に望ましい。例えば、グルコース高分子、ラクトースおよびショ糖である。これは、NADHの形態での還元性等価物の連続的供給を確保し、そしていくつかの例で、血液から脳までのトリプトファンの輸送を改善する。本発明による製品は、日基準で、少なくとも5gそして好ましくは10gより多くの消化性炭水化物を有益に包含すべきである。製品の100kcal(419kJ)当たりの消化性炭水化物の量は、4〜25g、好ましくは6〜22g、の範囲内にある。
【0028】
製品は、さらに好ましくは、メチル化を改善するマグネシウム、および硫化アミノ酸の全代謝を改善する亜鉛を包含すべきである。マグネシウムも、NMDAレセプターを安定化する。NMDAレセプターの過剰刺激は、多くの上記に明記された障害に関連し、そしてこのレセプターの過剰刺激を続けると、これらの疾病のいくつかで観察される症状のいくつかを悪化させることが主張される。亜鉛は、さらに、神経伝達物質レセプターの調節に関与する。亜鉛は、最善には0.7mg/100kcalより上であるべきであり、それは少なくとも3.6mgを毎日摂取することになる。マグネシウムは、最善には少なくとも5mg/100kcalの量で包含されるべきであり、少なくとも36mgを毎日消費することになる。他方では、カルシウムおよびリンの量は、高すぎるべきでない。特に、Caに対するMg+Znの重量比は、0.08より多く、好ましくは0.10より多いべきであり、そしてPに対するMg+Znの重量比は、0.2より多く、好ましくは0.26より多いべきである(そしてCa+Mg+Zn/P>1.9)。
【0029】
トリプトファンは、毎日用量当たり0.05〜3g、特に0.3〜1.2gの量で含まれうる。トリプトファンは、タンパク質の形態で供給されるのが好ましい。タンパク質は、高い比率のトリプトファン/大型の中性アミノ酸、好ましくは0.048〜0.2の範囲内で特徴づけられるアミノ酸組成物を有すべきである。α−ラクトアルブミンは、適切なタンパク質であることが分かった。
【0030】
製品中に、特に夕刻に使用されることが意図されるような製品にメラトニンを包含することも有益である。メラトニンは、非常に興奮している神経単位で作りだされるラジカルの無毒化に重要な役割を果し、そして上に明記された障害の病因に役割を果しうる特定の酵素を上方制御する。メラトニンは、概日リズムを設定および制御する助けにもなり、睡眠障害およびうつを治療する上で非常に役立ちうる。メラトニンは、毎日投与量当たり0.5〜5gの量で含まれうる。
【0031】
さらに、アデノシンは、概日リズムを設定するために使用されることができ、毎日取分け量当たり50〜1000mgの量が推奨される。
【0032】
ベタイン、コリン、メチオニンまたはそれらの機能的等価物は、その患者が、メチル基を供給する食物成分の欠如に罹っていることが推測されるような状況で含まれるべきである。例えば、食事行動が非常に乏しいことをしばしば示す高齢者または精神分裂病患者である。ベタインは、それが、ミエリンの合成、または損傷を受けた神経単位の修復に有用であるコリンについての前駆体として役割を果すことができ、また素晴らしい味を示すので好ましい供給源である。明らかに、コリンそれ自身も、使用されうる。ベタインは、毎日投与量当たり30〜4000mg、好ましくは50〜600mgの量で含まれうる。
【0033】
メチオニンは、毎日投与量当たり50〜1000mg、好ましくは100〜500mgの量で含まれうる。ビタミンK(フィルロキノン、メナキノンおよび他のナフトキノン)またはその機能的等価物は、好ましくは100kcal当たり少なくとも8μg、好ましくは少なくとも30μgの濃度で含まれる。高齢者については、1mgの毎日最小量が、有益であることが分かる。
【0034】
他のミネラル、微量要素およびビタミンは、ナショナル・リサーチ・カウンシル(全米研究審議会)(米国)または他の公的研究所によって設定されるとおりの推奨に従う量で含まれうる。
【0035】
全ての成分の好ましい量は、そのために製品が開発される患者の群に依る。若年の乳児は、通常、成人より低い量を必要とし、重篤な形態のアルツハイマー病に罹っている高齢者は、通常、ジル・ド・ラ・ツレット症候群の症状に罹っている若年の成人より少ない有効成分から利益を得る。
【0036】
製品の100kcal当たりの典型的な量が、表1に要約される。
表1
成分 製品100kcal当たりの量
範囲 好ましい範囲
消化性炭水化物 4-25 6-22 g
葉酸 44-4000 50-2000 (g
ビタミンB12 0.8-2000 1-1000* (g
ビタミンB6 50-10000 60-2000 (g
リボフラビン 0.08-20 0.14-6 mg
チアミン 55-8000 70-4000 (g
ナイアシン 0.55-60 1.4-25 mgナイアシン等価物
ビタミンK >8 30-90 (g
タウリン 5-100 7-50 mg
ベタイン 50-4000 30-600 mg
マグネシウム 5-400 8-200 mg
亜鉛 0.8-100 1-30 mg
Mg+Zn/Ca >0.08 >0.10 m/m
Mg+Zn/P >0.20 >0.26 m/m
メラトニン 30-3000 60-800 mg
トリプトファン 0.05-8 0.2-2* g
アデノシン 1-1000 50-500 mg
メチオニン 50-1000 100-500 mg
*:高い用量は、少ない用量の数倍として付与されることが好ましい。
【0037】
(乳児用組成物)
エネルギー密度:製品のエネルギー密度は、先行技術の製品のものに類似し、62〜73kcal/100mlの範囲内にある液体または還元製品である。好ましくは、エネルギー密度は、64〜71kcal/mlの範囲内にある。
【0038】
タンパク質:製品におけるタンパク質濃度は、古典的ケルダール法で測定できる。その結果は、存在する粗タンパク質を反映する。本発明の目的のために、我々は、タンパク質濃度を、実際のタンパク質の量、及びアミノ酸、それらの塩およびペプチドの量として定義し、したがって、非タンパク質窒素が排除される。本発明の製品で、タンパク質濃度は、100kcal当たり1.0〜3.0g、特に1.0〜2.4g/100kcalの範囲内にあり、それは乳児のタンパク質の必要量を完全に満足させる。1.5〜2.2g/100kcalの量が最も好ましい。2.0〜3.0または2.4〜3.0までのような高いタンパク質濃度は、葉酸、ビタミンB6および/またはビタミンB12の濃度が増加される組合せに特に適している。ウシの乳または大豆から得られるもののような従来のタンパク質は、それらが、十分な量の全ての必須アミノ酸を、しかし分岐鎖アミノ酸も提供するので、基本的タンパク質源として使用されうる。
【0039】
製品中のL−トリプトファンの量を増加させるために、遊離L−トリプトファン、またはトリプトファン塩またはトリプトファン富化ペプチドのようなそれの機能的等価物が、補充されうる。遊離L−トリプトファンが使用される場合、毒性反応を引起しうる全ての不純物を除去するために特別の注意が払われる。乳児用処方が製造される条件下で安定であるトリプトファン源を使用することがさらに好ましい。適切な源は、トリプトファンリッチタンパク質またはその加水分解物または抽出物である。タンパク質が、成分として使用される場合、大型の中性アミノ酸(Tyr、Phe、Val、Leu、Ile)およびスレオニンの濃度が比較的低いことが明らかである。しかし、それらは、推奨された毎日摂取が適合されない低いものであるべきでない。この点で、適切なタンパク質の例は、酸乳清、α−ラクトアルブミン、卵タンパク質および肉および小麦から得られるタンパク質、および2つまたはそれ以上のこれらの成分の混合物である。酸乳清タンパク質または未加水分解α−ラクトアルブミンが、その加水分解物に比べて、または代替的乳製品とトリプトファン、システインまたはアルギニンの補充源との混合物の組合せに比べて、若年の子供での素晴らしいアミノ酸プロファイルおよび持続性放出パターンのため、特に好ましい。トリプトファンは、総タンパク質成分の100g当たり1.6〜3.5g、特に1.7〜3.5gの量で、そして好ましくは1.9〜2.8g/100gタンパク質の量で製品に存在するべきである。
【0040】
トリプトファンおよび大型の中性アミノ酸総量の製品中の量の比率の値は、4.8〜10の範囲内に、好ましくは5.5〜8.5/100、そして最も好ましくは6.2−8.2/100の範囲内にあるべきである。スレオニンも、大型の中性アミノ酸として考えられる場合、比率の値は、4.1〜8.0の範囲内に、そして好ましくは4.7〜7.5の範囲内にあるべきである。
【0041】
十分に高い濃度のシステインを確保するために、乳清タンパク質または卵タンパク質は、その処方に含まれうる。乳清タンパク質が使用される場合、高すぎるスレオニン濃度を回避するために、酸乳清が推奨される。肝タンパク質で、およびグルタチオンでのシステインの包含を最適に支持するために、0.8〜1.4の範囲内で比較的高い比率のCys/Trpを示すことが特に好ましく、そしてそれは、最適な成長および免疫機能について要求される。
【0042】
インシュリン応答を増加させるために、アルギニンまたはリジンは、L−型の遊離アミノ酸として、またはそれらの機能的等価物として供給されうる。アミノ酸の機能的等価物は、例えば、それらの塩、合成ペプチド、または特定のアミノ酸に富んでいるタンパク質、またはこれらのタンパク質の抽出物または加水分解物でありうる。さらに、タンパク質の混合物が含まれうる。例えば、40%カゼインおよび60%乳清の混合物は、L−トリプトファンまたはL−アルギニンの塩酸塩で補充されることができた。しかし、インシュリン効果を拡大するために、L−アルギニン.HClのようなアルギニン塩を包含する顆粒または類似の系を使用することによるか、またはエンドウのタンパク質、またはその加水分解物または抽出物を部分的に使用するような、ゆっくりと放出される形態でアルギニンを含むことが好ましい。アルギニン及びリジンの総量は、200を越える、好ましくは250mg/kgを越える、例えば体重1kgにつき1日当たり280mgであるべきである。この量のアルギニンを供給することが要求されるタンパク質の量は、この数値およびこのタンパク質中のアルギニンまたはリジンの濃度から計算され得る。
【0043】
炭水化物:本発明によって、その処方中の炭水化物の量は、9〜15g/100kcal(35〜60en%)の範囲内、そして好ましくは11〜14g/100kcalの範囲内であるべきである。これは、100mlの液体または還元製品当たり5.7〜10.5gの炭水化物含量になる。トリプトファンの量に対する炭水化物の量の比率は、20、好ましくは50を超え、940まで、好ましくは450までに及ぶ。タンパク質に対する炭水化物の重量比は、好ましくは、5から14まで、最も好ましくは6から12までである。
【0044】
製剤中に存在しうるラクトースを除いて、少なくとも部分的に、マルトデキストリンを使用することが好まれる。これは、血漿中のグルコース単位の絶食利用性、及び、それゆえに絶食インシュリン応答を確実にする。しかし、製品が、ラクトース寛容でない乳児によって使用される場合を除いて、ラクトースとして少なくとも50%の炭水化物を包含することが好ましい。マルトデキストリンが使用される場合、製品の甘味を減少させるために、10−15デキストリン等価物の加水分解の程度を示すマルトデキストリンを使用することが利点である。
【0045】
葉酸;葉酸は、多くの形態で天然に存在しうる。典型的には、それは、モノグルタミン酸として乳児用組成物に補充される。本発明により、葉酸の基本的に全ての機能的等価物が使用されうるが、最高の生物利用性を得るためにモノグルタミン酸塩の形態を使用することが好ましい。100kcal当たり少なくとも44μgを含有することが必須である。より高い量の葉酸が消費される場合、多数の群の乳児は、トリプトファンの量が、従来の乳児用組成物でのように比較的低い場合でさえ、改善したセロトニンおよびメラトニン代謝を示す。これは、葉酸の量が、100kcal当たり50μgより上である場合、特に真実であり、そして下に示されるとおり、製剤が、0.6μg/100kcalより多く補充される場合のように、十分なビタミンB12が利用可能にされる。
【0046】
ビタミンB12;ビタミンB12は、通常は、乳製品のタンパク質との複合体として部分的に、そして補充シアノコバラミンとして優先的に乳児用組成物に存在する。それが、吸収される前に、複合体は、胃で分断されなければならず、そして放出されたシアノコバラミンは、胃から放出される因子に結合しなければならない。いったん吸収されると、シアノコバラミンまたは代替的形態は、それらが、ホモシステインのメチオニンへの変換の触媒となる補助因子として使用されうる前に、メチルコバラミンに変換されなければならない。シアノコバラミンの吸収および変換の両方が、若年乳児の集団の一部で非効果的に生じる。
【0047】
したがって、本発明によって、セロトニン生合成および代謝を有効に支持するために、好ましくはヒドロキシコバラミンまたは安定化形態として100kcal当たり少なくとも0.1μg、そして好ましくは0.8μgより多くのビタミンB12を補充することが要求される。ビタミンB12の代わりに、代謝等価物、すなわち、ビタミンB12の内因性形成に至る化合物も、使用されうる。
【0048】
非消化性炭水化物が、その製品に添加されるか、または他の二者選択的手法(bifidogenic measures)がとられる場合、これらは、腸微生物叢の生合成能力が分与されないかあるいは、なお刺激されるように選択される。
【0049】
ビタミンB6;ビタミンB6は、リン酸ピリドキサールとして細胞中で活性である。しかし、ピリドキシンまたはピリドキサミンは、これらの化合物の安定性ゆえに、このビタミンの供給源として頻繁に使用される。乳児、特に若年齢のものは、これらの化合物を活性形態に変換する能力が制限されている。用量における単純な増加が、細胞内のリン酸ピリドキサールを減少させうることが分かった。したがって、組成物中に、100kcal当たり50〜130μgのビタミンB6を含有することが好ましい。より高い量のビタミンB6が補充される場合、ピリドキシンを使用することは推奨されない。さらに、ピリドキサミンまたはピリドキサールの混合物が、使用されうる。
【0050】
亜鉛;亜鉛の量は、0.7〜2mg/100kcalの範囲内、好ましくは0.7〜1.0mg/100kcalであることが望ましい。亜鉛は、塩化亜鉛のような亜鉛塩として、またはアミノ酸または他の成分との複合体として含まれうる。
【0051】
ナイアシン等価物;ナイアシンは、NADの前駆体としてヒトの体内で機能し、そして成人の肝臓中のトリプトファンから合成されうる。これは、主に過剰のトリプトファンが存在するときに起こる。したがって、トリプトファンは、ナイアシン等価物(60mgTrp=1ナイアシン当量)としても使用しうる。ナイアシンの生合成は、請求項に記載された組成物の特徴的特性によって若年の子供で支持される。これは、子供での代謝過程を支持するための十分なナイアシンの利用性を許容している。これらは、1.2〜5mg/100kcalのレベルまでナイアシンの含有量を増加させることによってさらに支持されうる。
【0052】
上に示されたような必須成分とば別に、他の微小成分は、EEC91/321または対応の制限によって、完全な乳児用組成物に有利に含まれうる;これらとしては、ベタイン、コリン;タウリン、イノシトール、カルシウム、リン、マグネシウム、鉄、マンガン、銅、ヨウ素、ナトリウム、カリウム、塩化物、セレニウム、フッ化物、カルニチン、ヌクレオチド、コレステロール、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、チアミン、リボフラビン、パントテン酸、ビオチン、およびアスコルビン酸が挙げられる。
【0053】
脂質は、40−57en%の範囲で含まれる。脂質の組成物は、先行技術の組成物から選択されうる。特に好ましいのは、特許権者の先の特許、例えば欧州公開番号EP−A−404058号、EP−A−231904号、EP−A−784437号およびドイツ国特許DE19644518号のいずれかに開示されるものであり、そしてそれは、参照により組込まれる。存在する必須脂肪酸は、好ましくは、シス−配置を示さなければならない。α−リノレン酸(=ALA):総脂肪酸の1.75〜4.0%およびリノール酸(LA):総脂肪酸の8〜35%;LA/ALA比=5〜16。
【0054】
本発明の製品は、水で還元できて、直ぐに食用組成物を生じる液体または粉末の形態を示しうる。それはまた、離乳目的のために使用される食事、または当業者に明らかな類似の製品の形態を示しうる。液体製品は、ボトル、カートンなどに包装されうる。粉末製品は、真空化パック、缶またはプラスチック製小容器(サッシェ)、および当業者に知られる他の適切な形態に包装されうる。
【0055】
上に記述されるとおりの乳児用組成物の毎日の消費が、下に記述されるとおり利益を生じることが分かった;
乳児による幸福感を改善すること、
通常の食事および睡眠パターンを支持すること、
特に、若年の乳児で、代謝系の不十分な能力を補償する助けになること、
これらの組成物の消費は、従来の組成物の消費に比較して、ヒトの母乳で専有的に育てられる乳児のものにより類似したアミノ酸の血漿中濃度を生じる。
乳児に対する負の副作用を与えない。
したがって、健康および免疫状況を改善し、そして高品質の成長を支持する。
素晴らしい風味を示し、そして許容しうるコストで生産されうる。
【実施例】
【0056】
(実施例1)
表2に表されるとおりの組成を有する液体乳児用組成物が調製された。
表2:液体乳児用組成物の組成
値は、異なって示される場合を除いて100ml当たりのmgで示される。
タンパク質(60%甘味乳清、40%カゼイン) 1400
添加Trp 10
添加Arg 10
ラクトース 7500

表2(続き)
マルトデキストリン(10〜15DE) 1600
脂肪(EP−231904) 3100
Na 18-25
K 60-100
Cl 40-60
Ca 50-85
P 20-50
Mg 4.5-6
Fe 0.5-0.9
Zn 0.6-1.3
Cu 40-60(g
Mn 5-20(g
Se 1.5-2.2(g
I 5-15(g
ビタミンA 80-90 RE
β−カロテン 0-40(g
ビタミンD 1-1.6(g
ビタミンE 0.8-1.4mgTE
ビタミンK 4-20(g
チアミン 35-45(g
リボフラビン 110-150(g
ナイアシン 0.7-1.0mgNE
パントテネート 0.25-0.35
ビオチン 1.5-1.7(g
アスコルビン酸 5-10
タウリン 4-7
葉酸(モノグルタミン酸塩として添加される) 25-32(g
ビタミンB12(ヒドロキシコバラミンとして添加される) 0.4-0.7(g
ビタミンB6(ピリドキシンとして添加される) 50-65(g

この製品は、若年乳児の睡眠行動を改善するために使用できる。
【0057】
(実施例2)
就寝時の飲み物として高齢者およびよちよち歩きの幼児に使用すべき製品:
窒素下で缶に詰められた粉末栄養補助食品;就寝する前の果物ジュースまたはミルクに還元される10g。
8kgマルトデキストリンDE19に、
2.0kg α−ラクトアルブミン
50mg メラトニン
100mg 葉酸モノグルタミン酸塩
25mg シアノコバラミン
100mg ピリドキサール
100mg リボフラビン
60mg チアミンHCl
30g 塩化亜鉛.12H2O
を加える。
適当な分量が、例えば、400gの缶に充填される。
【0058】
(実施例3)
ADHD乳児またはアルツハイマーの患者に使用されるべき製品。
10gサッシェに詰められた粉末製品。サッシェは、朝食シリアルの一部と混合させ、そしてミルクで還元される。
粉末は、
9.5kg マルトデキストリン
100mg 葉酸
25mg ビタミンB12
100mg B6
100mg B2
60mg B1
1.0g ナイアシン
100g ベタイン
300g 塩化マグネシウム
30g 塩化亜鉛
50g アデノシン
100mg ビタミンK
を混合することによって得られる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
幸福感の改善、痛みの感覚の制御、および気分、睡眠行動の改善、または他のセロトニンまたはメラトニン媒介性障害の治療または予防のための、医薬組成物を製造する上での、葉酸、ビタミンB6およびB12またはそれらの機能的類似体の使用。
【請求項2】
前記組成物が、完全栄養のための組成物である請求項1に記載の使用。
【請求項3】
前記組成物が、乳児の完全栄養のための組成物である請求項2に記載の使用。
【請求項4】
前記組成物が、疾患のある者または高齢者の完全栄養のための組成物である請求項2に記載の使用。
【請求項5】
前記組成物が、100kcal当たり44μgより多くの葉酸および0.8μgより多くのビタミンB12および50μgより多くのビタミンB6を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の使用。
【請求項6】
前記組成物が、さらに、100kcal当たり少なくとも0.55mgのナイアシン等価物および/または少なくとも0.08mgのリボフラビンおよび/または少なくとも55μgのチアミンを含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用。
【請求項7】
前記組成物が、さらに、100kcal当たり50mgより多くのコリンまたはベタインまたはその総量、および/または少なくとも5mgのタウリン、および/または少なくとも50mgのメチオニンを含有する請求項1−6のいずれか1項に記載の使用。
【請求項8】
前記組成物が、さらに、100kcal当たり0.05〜8gのトリプトファンおよび/または30〜3000mgのメラトニンおよび/または50〜1000mgのアデノシンを含有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の使用。
【請求項9】
前記組成物が、さらに、100kcal当たり5〜400mgのマグネシウムおよび/または0.7−100mgの亜鉛を含有し、カルシウムに対するマグネシウム及び亜鉛の重量比が、0.08より高い請求項1〜8のいずれか1項に記載の使用。
【請求項10】
前記組成物が、100kcal当たり9〜15gの炭水化物を含有する請求項1〜9のいずれか1項に記載の使用。
【請求項11】
前記組成物が、疾患のある者および高齢者についての栄養補助食品である請求項1の記載の使用。
【請求項12】
前記組成物が、日投与量で、少なくとも200μgの葉酸、少なくとも1.9μgのビタミンB12および少なくとも0.3mgのビタミンB6を含有する請求項1〜11のいずれか1項に記載の使用。
【請求項13】
前記組成物が、さらに、日投与量当たり、少なくとも0.5mgのリボフラビン、および/または少なくとも1.0mgのチアミン、および/または少なくとも2mgのナイアシン等価物、および/または少なくとも0.3gのトリプトファン、少なくとも0.5gのメラトニン、少なくとも50mgのアデノシン、少なくとも50mgのコリンおよび/またはベタイン、および/または少なくとも100mgのメチオニン、および/または少なくとも0.03mgのビタミンK、および少なくとも5gの消化性炭水化物を含有する請求項12に記載の使用。
【請求項14】
幸福感の改善、痛みの感覚の制御、および気分、睡眠行動の改善、または他のセロトニンまたはメラトニン媒介性障害の治療または予防のための、医薬組成物であって、
100kcal当たり44μgより多くの葉酸、0.8μgより多くのビタミンB12および50μgより多くのビタミンB6を含有することを特徴とする、組成物。
【請求項15】
幸福感の改善、痛みの感覚の制御、および気分、睡眠行動の改善、または他のセロトニンまたはメラトニン媒介性障害の治療または予防のための処置方法であって、
そのような処理の必要な者に、毎日の投与量当たり少なくとも200μgの葉酸、少なくとも2μgのビタミンB12および少なくとも2mgのビタミンB6の量を投与することを特徴とする、方法。

【公開番号】特開2007−291135(P2007−291135A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−187280(P2007−187280)
【出願日】平成19年7月18日(2007.7.18)
【分割の表示】特願2000−594467(P2000−594467)の分割
【原出願日】平成12年1月20日(2000.1.20)
【出願人】(500018114)エヌ・ヴイ・ヌートリシア (1)
【Fターム(参考)】