説明

乳癌の治療のための、ファルネシルトランスフェラーゼインヒビターと抗ホルモン剤との組合せ

乳癌の治療方法が開示される。この方法は、FTI、少なくとも1つの抗ホルモン剤の投与(例えばアロマターゼインヒビター、抗エストロゲン、およびLHRHアナログ)、任意の化学療法剤の投与(例えばトラスツズマブ)、および任意放射線照射を含む。例えばFTIおよびアナストロゾールを用いた乳癌の治療が開示される。同様に、FTI、アナストロゾール、およびフルベストラントを用いた乳癌の治療方法が開示される。同様に、FTI、少なくとも1つの抗ホルモン剤、および薬学的に受容可能なキャリアを含んでいる薬学的組成物;およびFTI、少なくとも1つの抗ホルモン剤、少なくとも1つの化学療法剤、および薬学的に受容可能なキャリアを含む組成物;およびFTI、少なくとも1つの化学療法剤、および薬学的に受容可能なキャリアを含む組成物も開示される。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(乳癌を処置する方法)
(背景)
乳癌の治療および予防は、当業者にとって非常に関心のあることである。したがって乳癌の治療および予防薬は、当業界にとって歓迎すべき貢献になるであろう。本発明は、このような貢献を提供する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0002】
(発明の要旨)
本発明は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌(すなわち閉経後および閉経前の乳癌、例えばホルモン依存性乳癌)の治療方法であって、ホルモン療法(すなわち抗ホルモン剤)をともなう、ファルネシルトランスフェラーゼインヒビター(FTI)の投与を含む方法を提供する。
【0003】
本発明の方法は、ホルモン依存性転移性および進行乳癌の治療、ホルモン依存性原発性および早期乳癌のためのアジュバント療法、現場での腺管癌治療、および現場での炎症性乳癌治療を包含する。
【0004】
場合により、ネオアジュバント療法(すなわち化学療法剤の使用)が、本発明の方法において、FTIおよびホルモン療法と組合わせて用いられる。
【0005】
場合により、放射線治療を、本発明の方法において与えることができる。
【0006】
本発明の方法はまた、乳癌の高い発症リスクを有する患者において乳癌を予防するために用いることもできる。
【0007】
このFTIは、
【0008】
【化6】

である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(発明の詳細な説明)
本明細書において用いられている次の用語は、ほかに規定されていなければ、次の意味を有する。
【0010】
「少なくとも1つ」は、1つまたは1つ以上、例えば1、2、もしくは3、または1もしくは2、または1を意味する。
【0011】
「連続的に(consecutively)」は、1つのものの後に別のものを続けてという意味である。
【0012】
「同時に(concurrently)」は、同じ時にという意味である。
【0013】
「i.m.」は、筋肉内を意味する。
【0014】
「mpk」は、(体重)1キログラムあたりのミリグラムを意味する。
【0015】
「患者」とは、哺乳動物を意味し、好ましくはヒトを意味する。
【0016】
「p.o.」は、口から、すなわち経口的にという意味である。
【0017】
「s.c.」は、皮下的にという意味である。
【0018】
「治療的有効量」または「有効量」は、所望の治療効果を得るために必要とされる量、例えば完全応答を与えるために必要とされる量、腫瘍増殖を阻害または停止するため、腫瘍サイズを減少させるため、腫瘍退行を引起こすため、癌によって引起こされた1つまたはそれ以上の症状を軽減するためか、またはその消失を引起こすため、腫瘍を除去するため、および/または腫瘍の長期間疾病安定化(増殖停止)を与えるために必要とされる量を意味する。
【0019】
「LHRH」は、黄体形成ホルモン放出ホルモンを表わす。
【0020】
【化7】

図1は、FTI+4−OHタモキシフェンの組合わせによる、エストロゲンで刺激したMCF−7細胞増殖の阻害を示している。テストされた単一薬剤4−OHタモキシフェンの濃度の各々において、FTI+4−OHタモキシフェンの組合わせは、MCF−7細胞増殖の阻害において、より効果的であった。
【0021】
【化8】

図2は、FTI+フルベストラントの組合わせによる、エストロゲンで刺激したMCF−7細胞増殖の阻害を示している。テストされた単一薬剤フルベストラントの濃度の各々において、FTI+フルベストラントの組合わせは、MCF−7細胞増殖の阻害において、より効果的であった。
【0022】
【化9】

図3は、FTI(20mpk、b.i.d.)+アナストロゾール(5.0mpk、b.i.d.)の組合わせによるMCF−7arom乳房腫瘍の阻害を示している。単一薬剤FTIおよびアナストロゾールでの治療は、MCF−7aromヒト乳房腫瘍の増殖を阻害した。FTI+アナストロゾールの組合わせは、腫瘍増殖の阻害において、より効果的であり、かつ腫瘍退行を誘発した。
【0023】
【化10】

図4は、FTI(40mpk、b.i.d.)+アナストロゾール(5.0mpk、b.i.d.)の組合わせによる、MCF−7arom乳房腫瘍の阻害を示している。単一薬剤FTIおよびアナストロゾールでの治療は、MCF−7aromヒト乳房腫瘍の増殖を阻害した。FTI+アナストロゾールの組合わせは、腫瘍増殖の阻害において、より効果的であり、かつ腫瘍退行を誘発した。
【0024】
【化11】

図5は、FTI(60mpk、b.i.d.)+アナストロゾール(5.0mpk、b.i.d.)の組合わせによる、MCF−7arom乳房腫瘍の阻害を示している。単一薬剤FTIおよびアナストロゾールでの治療は、MCF−7aromヒト乳房腫瘍の増殖を阻害した。FTI+アナストロゾールの組合わせは、腫瘍増殖の阻害においてより、効果的であり、かつ腫瘍退行を誘発した。
【0025】
図6において、
群1は、ビヒクルを表わす。
【0026】
群2は、アナストロゾール(5mpk)を表わす。
【0027】
群3は、FTI(20mpk)を表わす。
【0028】
群4は、FTI(40mpk)を表わす。
【0029】
群5は、FTI(60mpk)を表わす。
【0030】
群6は、FTI(20mpk)+アナストロゾール(5mpk)を表わす。
【0031】
群7は、FTI(40mpk)+アナストロゾール(5mpk)を表わす。
【0032】
群8は、FTI(60mpk)+アナストロゾール(5mpk)を表わす。
【0033】
図6は、FTI+アナストロゾールの組合わせでの治療の28日後のMCF−7arom乳房腫瘍の最終体積を示している。FTI+アナストロゾールの組合わせでの治療は、単一薬剤FTIおよびアナストロゾールのどちらかでの治療よりも優れていた。さらには、組合わせ治療の各々は、顕著な腫瘍退行を誘発した。
【0034】
【化12】

図7は、FTI(40mpk、b.i.d.)+レトロゾール(2.5mpk、q.d.)の組合わせによるMCF−7arom乳房腫瘍の阻害を示している。単一薬剤FTIおよびレトロゾールでの治療は、MCF−7aromヒト乳房腫瘍の増殖を阻害した。FTI+レトロゾールの組合わせは、腫瘍増殖の阻害において、より効果的であり、かつ腫瘍退行を誘発した。
【0035】
【化13】

図8は、FTI(40mpk、b.i.d.)+タモキシフェン(25mpk、q.d.)の組合わせによるMCF−7arom乳房腫瘍の阻害を示している。単一薬剤FTIおよびタモキシフェンでの治療は、MCF−7aromヒト乳房腫瘍の増殖を阻害した。FTI+タモキシフェンの組合わせは、腫瘍増殖の阻害において、より効果的であり、かつ腫瘍退行を誘発した。
【0036】
【化14】

図9は、FTI(40mpk、b.i.d.)+タモキシフェン(25mpk、q.d.)の組合わせによるMCF−7乳房腫瘍の阻害を示している。単一薬剤タモキシフェンでの治療は、MCF−7乳房腫瘍増殖を阻害し、単一薬剤FTIは、腫瘍退行を誘発した。FTI+タモキシフェンの組合わせも、腫瘍退行を誘発した。
【0037】
本発明の方法は、FTIと乳癌の治療用薬物との組合わせの使用に関する。すなわち本発明は、乳癌の治療のための組合わせ治療に関する。当業者は、FTIおよび薬物が、一般に個々の薬学的組成物として投与されることが分かるであろう。1つ以上の薬物を含んでいる薬学的組成物の使用は、本発明の範囲内にある。
【0038】
ファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ(FPT)インヒビターとも呼ばれるFTIはまた、次のものとして表わすことができる:
【0039】
【化15】

このFTIは、ニュージャージー州ケニルワースのシェリング・コーポレーション(Schering Corporation,Kenilworth,New Jersey)から入手しうる。同様に、米国特許第5,874,442号、米国特許第6,632,455B2号、および米国第2004/0122232号(2004年6月24日公開)参照。各特許の開示は、参考として本明細書に援用される。
【0040】
本明細書に記載された方法に用いられたFTIはまた、FTIを含んでいる薬学的組成物の使用も包含する。このような組成物は、シェリング・コーポレーションから、サラサー(Sarasar)という商用名で入手可能であろう。
【0041】
このようにして本発明は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌(すなわち閉経後および閉経前の乳癌、例えばホルモン依存性乳癌)の治療(または予防)方法であって、ファルネシルトランスフェラーゼインヒビター:
【0042】
【化16】

の治療的有効量、および
(a)アロマターゼインヒビター;
(b)抗エストロゲン;および
(c)LHRHアナログ
からなる群より選択された少なくとも1つの抗ホルモン剤の治療的有効量を、前記患者に投与することを含み、
前記治療は場合により、少なくとも1つの化学療法剤の投与を包含する方法に関する。
【0043】
FTIは好ましくは経口投与され、最も好ましくはカプセル形態で投与される。
【0044】
アロマターゼインヒビターの例としては、アナストロゾール(例えばアリミデックス)、レトロゾール(例えばフェマラ)、エキセメスタン(アロマシン)、ファドロゾール、およびフォルメスタン(例えばレンタロン(Lentaron))が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
【0045】
抗エストロゲンの例としては、タモキシフェン(例えばノルバデックス)、フルベストラント(例えばファスロデックス)、ラロキシフェン(例えばエビスタ)、およびアコルビフェン(Acolbifene)が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
【0046】
LHRHアナログの例としては、ゴセレリン(例えばゾラデックス)およびロイプロリド(例えば酢酸ロイプロリド、例えばルプロンまたはルプロンデポ)が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
【0047】
化学療法剤の例としては、トラスツズマブ(例えばハーセプチン)、ゲフィチニブ(例えばイレッサ)、エルロチニブ(例えばタルセバのようなエルロチニブHCl)、ベバシズマブ(例えばアバスチン)、セツキシマブ(例えばエルビタックス)、およびボルテゾミブ(例えばベルケード)が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
【0048】
好ましくは1つ以上の抗ホルモン剤が用いられる時、各薬剤は、異なるカテゴリーの薬剤から選択される。例えば1つの薬剤はアロマターゼインヒビター(例えばアナストロゾール、レトロゾール、またはエキセメスタン)であり、1つの薬剤は、抗エストロゲン(例えばタモキシフェンまたはフルベストラント)である。
【0049】
本発明の1つの実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、および
(a)アロマターゼインヒビター;
(b)抗エストロゲン;および
(c)LHRHアナログ
からなる群より選択された少なくとも1つの抗ホルモン剤の治療的有効量を投与すること、および少なくとも1つの化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0050】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、および
(a)アロマターゼインヒビター;
(b)抗エストロゲン;および
(c)LHRHアナログ
からなる群より選択された少なくとも1つの抗ホルモン剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0051】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、および
(a)アロマターゼインヒビター;および
(b)抗エストロゲン
からなる群より選択された少なくとも1つの抗ホルモン剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0052】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、
(a)アロマターゼインヒビター;および
(b)抗エストロゲン
からなる群より選択された少なくとも1つの抗ホルモン剤、および少なくとも1つの化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0053】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、および少なくとも1つのアロマターゼインヒビターの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0054】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、少なくとも1つのアロマターゼインヒビター、および少なくとも1つの化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0055】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、
FTI;
(a)アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ファドロゾール、およびフォルメスタンからなる群より選択されたアロマターゼインヒビター;
(b)タモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェン、およびアコルビフェンからなる群より選択された抗エストロゲン;および
(c)ゴセレリンおよびロイプロリドからなる群より選択されたLHRHアナログ
からなる群より選択された少なくとも1つの抗ホルモン剤
の治療的有効量を投与すること;および
トラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された少なくとも1つの化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0056】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、
FTI;
(a)アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ファドロゾール、およびフォルメスタンからなる群より選択されたアロマターゼインヒビター;
(b)タモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェン、およびアコルビフェンからなる群より選択された抗エストロゲン;および
(c)ゴセレリンおよびロイプロリドからなる群より選択されたLHRHアナログ
からなる群より選択された少なくとも1つの抗ホルモン剤
の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0057】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、
FTI;
(a)アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ファドロゾール、およびフォルメスタンからなる群より選択されたアロマターゼインヒビター;および
(b)タモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェン、およびアコルビフェンからなる群より選択された抗エストロゲンからなる群より選択された少なくとも1つの抗ホルモン剤
の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0058】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、
FTI;
(a)アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ファドロゾール、およびフォルメスタンからなる群より選択されたアロマターゼインヒビター;および
(b)タモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェン、およびアコルビフェンからなる群より選択された抗エストロゲンからなる群より選択された少なくとも1つの抗ホルモン剤
の治療的有効量を投与すること;および
トラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された少なくとも1つの化学療法剤の有効量を投与することを含む方法に関する。
【0059】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、
FTI;および
アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ファドロゾール、およびフォルメスタンからなる群より選択された少なくとも1つのアロマターゼインヒビター
の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0060】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、
FTI;および
アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ファドロゾール、およびフォルメスタンからなる群より選択された少なくとも1つのアロマターゼインヒビター
の治療的有効量を投与すること;および
トラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された少なくとも1つの化学療法剤の有効量を投与することを含む方法に関する。
【0061】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、
(a)FTI
(b)少なくとも1つのアロマターゼインヒビター;および
(c)少なくとも1つのLHRHアナログ
の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0062】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、
(a)FTI
(b)少なくとも1つの抗エストロゲン;および
(c)少なくとも1つのLHRHアナログ
の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0063】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、
(a)FTI;
(b)アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ファドロゾール、およびフォルメスタンからなる群より選択された少なくとも1つのアロマターゼインヒビター;および
(c)ゴセレリンおよびロイプロリドからなる群より選択された少なくとも1つのLHRHアナログ
の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0064】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、
(a)FTI;
(b)タモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェン、およびアコルビフェンからなる群より選択された少なくとも1つの抗エストロゲン;
(c)ゴセレリンおよびロイプロリドからなる群より選択された少なくとも1つのLHRHアナログ
の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0065】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTIおよびアナストロゾールの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0066】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTIおよびレトロゾール(Letrazole)の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0067】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTIおよびエキセメスタンの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0068】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTIおよびファドロゾールの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0069】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTIおよびフォルメスタンの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0070】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTIおよびタモキシフェンの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0071】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTIおよびフルベストラントの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0072】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTIおよびラロキシフェンの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0073】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTIおよびアコルビフェンの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0074】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTIおよびゴセレリンの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0075】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTIおよびロイプロリドの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0076】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、アナストロゾールならびにタモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェン、およびアコルビフェンからなる群より選択された抗エストロゲンの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0077】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、レトロゾールならびにタモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェン、およびアコルビフェンからなる群より選択された抗エストロゲンの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0078】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、エキセメスタンならびにタモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェン、およびアコルビフェンからなる群より選択された抗エストロゲンの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0079】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、ファドロゾールならびにタモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェン、およびアコルビフェンからなる群より選択された抗エストロゲンの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0080】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、フォルメスタンならびにタモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェン、およびアコルビフェンからなる群より選択された抗エストロゲンの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0081】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、アナストロゾール、およびタモキシフェンの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0082】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、レトロゾール、およびタモキシフェンの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0083】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、エキセメスタン、およびタモキシフェンの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0084】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、ファドロゾール、およびタモキシフェンの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0085】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、フォルメスタン、およびタモキシフェンの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0086】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、アナストロゾール、およびフルベストラントの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0087】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、レトロゾール、およびフルベストラントの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0088】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、エキセメスタン、およびフルベストラントの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0089】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、ファドロゾール、およびフルベストラントの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0090】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、フォルメスタン、およびフルベストラントの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0091】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、アナストロゾールならびにトラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0092】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、レトロゾールならびにトラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0093】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、エキセメスタンならびにトラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0094】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、ファドロゾールならびにトラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0095】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、フォルメスタンならびにトラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0096】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、タモキシフェンならびにトラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0097】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、フルベストラントならびにトラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0098】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、ラロキシフェンならびにトラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0099】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、アコルビフェンならびにトラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0100】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、ゴセレリンならびにトラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0101】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、リュープロレリンならびにトラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0102】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、アナストロゾールならびにタモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェン、およびアコルビフェンからなる群より選択された抗エストロゲン、およびトラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0103】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、レトロゾールならびにタモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェン、およびアコルビフェンからなる群より選択された抗エストロゲン、およびトラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0104】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、エキセメスタンならびにタモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェン、およびアコルビフェンからなる群より選択された抗エストロゲン、およびトラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0105】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、ファドロゾールならびにタモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェン、およびアコルビフェンからなる群より選択された抗エストロゲン、およびトラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0106】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、フォルメスタンならびにタモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェン、およびアコルビフェンからなる群より選択された抗エストロゲン、およびトラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0107】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、アナストロゾール、タモキシフェンならびにトラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0108】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、レトロゾール、タモキシフェンならびにトラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0109】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、エキセメスタン、タモキシフェンならびにトラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0110】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、ファドロゾール、タモキシフェンならびにトラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0111】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、フォルメスタン、タモキシフェンならびにトラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0112】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、アナストロゾール、フルベストラントならびにトラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0113】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、レトロゾール、フルベストラントならびにトラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0114】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、エキセメスタン、フルベストラントならびにトラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0115】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、ファドロゾール、フルベストラントならびにトラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0116】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、フォルメスタン、フルベストラントならびにトラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、およびボルテゾミブからなる群より選択された化学療法剤の治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0117】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、ゴセレリン、およびタモキシフェンの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0118】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、ゴセレリン、およびフルベストラントの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0119】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、ゴセレリン、およびラロキシフェンの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0120】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、ゴセレリン、およびアコルビフェンの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0121】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、ロイプロリド、およびタモキシフェンの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0122】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、ロイプロリド、およびフルベストラントの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0123】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、ロイプロリド、およびラロキシフェンの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0124】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、ロイプロリド、およびアコルビフェンの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0125】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、ゴセレリン、およびアナストロゾールの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0126】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、ゴセレリン、およびレトロゾールの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0127】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、ゴセレリン、およびエキセメスタンの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0128】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、ゴセレリン、およびファドロゾールの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0129】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、ゴセレリン、およびフォルメスタンの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0130】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、ロイプロリド、およびアナストロゾールの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0131】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、ロイプロリド、およびレトロゾールの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0132】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、ロイプロリド、およびエキセメスタンの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0133】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、ロイプロリド、およびファドロゾールの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0134】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、ロイプロリド、およびフォルメスタンの治療的有効量を投与することを含む方法に関する。
【0135】
本発明の好ましい実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTIおよびアナストロゾールの治療的有効量の投与を含む方法に関する。
【0136】
本発明の別の好ましい実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTIおよびレトロゾールの治療的有効量の投与を含む方法に関する。
【0137】
本発明の別の好ましい実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTIおよびエキセメスタンの治療的有効量の投与を含む方法に関する。
【0138】
本発明の別の好ましい実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTIおよびタモキシフェンの治療的有効量の投与を含む方法に関する。
【0139】
本発明の別の好ましい実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTIおよびフルベストラントの治療的有効量の投与を含む方法に関する。
【0140】
本発明の別の好ましい実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、アナストロゾール、およびフルベストラントの治療的有効量の投与を含む方法に関する。
【0141】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、レトロゾール、およびフルベストラントの治療的有効量の投与を含む方法に関する。
【0142】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、エキセメスタン、およびフルベストラントの治療的有効量の投与を含む方法に関する。
【0143】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、アナストロゾール、およびタモキシフェンの治療的有効量の投与を含む方法に関する。
【0144】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、レトロゾール、およびタモキシフェンの治療的有効量の投与を含む方法に関する。
【0145】
本発明の別の実施形態は、乳癌の治療を必要としている患者における乳癌の治療または予防方法であって、前記治療が、FTI、エキセメスタン、およびタモキシフェンの治療的有効量の投与を含む方法に関する。
【0146】
本発明の他の実施形態は、化学療法剤がトラスツズマブである、上記実施形態のいずれかに関する。
【0147】
本発明の他の実施形態は、この方法が乳癌の治療方法を目的としている上記の実施形態のいずれかに関する。
【0148】
FTIインヒビター、抗ホルモン剤、および化学療法剤は、同時にまたは順次投与することができる。
【0149】
抗ホルモン剤および任意化学療法剤は、当業者に周知のこれらのプロトコル、投薬量、および投薬形態にしたがって投与される(例えばPhysician’s Desk Reference、または出版された文献)。例えばタモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェン、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ロイプロリド、およびゴセレリンについては、Physician’s Desk Reference,57th Edition,2003,published by Thomas PDR at Montvale,N.J.07645−1742を参照されたい。この文献の開示は、本明細書に参考として援用される。
【0150】
一般に、本発明の方法において、
FTIは、毎日(例えば1日1回、好ましくは1日2回)投与することができ、
アロマターゼインヒビターは、用いられるアロマターゼインヒビターについての公知のプロトコルにしたがって投与することができ(例えば1日1回)、
抗エストロゲンは、用いられる抗エストロゲンについての公知のプロトコルにしたがって投与することができ(例えば1日1回〜1ヶ月に1回)、
LHRHアナログは、用いられるLHRHアナログについての公知のプロトコルにしたがって投与することができ(例えば1ヶ月に1回〜3ヶ月毎に1回)、かつ
化学療法剤は、用いられる化学療法剤についての公知のプロトコルにしたがって投与することができる(例えば1日1回〜1週間に1回)。
【0151】
放射線治療が与えられるとき、一般にFTI、抗ホルモン剤、および任意化学療法剤の投与前に、公知のプロトコルにしたがって与えられる。
【0152】
本発明の方法による治療は連続的である(すなわち、連続投与スケジュールにしたがう)。治療は、完全応答があるまで、または熟練した臨床医が、患者はこの治療から効果を得ていないと決定する(例えば病気の進行がある時)まで続行される。
【0153】
連続治療プロトコルは、熟練した臨床医の判断において、患者が、投与された薬物の1つまたはそれ以上を用いた不連続治療スケジュールから効果を得るようであれば、不連続治療スケジュールに変えることができる。例えば、FTIは、不連続治療スケジュールを用いて与える一方で、この治療に用いられる残りの薬物は、本明細書に記載されているように与えることができる。FTIについての不連続治療プロトコルの一例は、FTIを用いた3週間、ついでFTIを用いない1週間の反復サイクルである。
【0154】
完全応答が達成された後、FTIでの維持療法は、本発明の方法に記載された投薬を用いて続行することができる。維持療法はまた、本発明の方法に記載された投薬を用いた、抗ホルモン剤の投薬を含めてもよい。維持療法は、抗ホルモン剤をともなうだけであってもよい。例えば完全応答が達成された後、アロマターゼインヒビター(例えばアナストロゾール、レトロゾール、またはエキセメスタン)は、5年間まで続行することができる。あるいはまた例えば、抗エストロゲン、例えばタモキシフェンは、完全応答が達成された後、5年間まで用いられてもよい。あるいはまた例えば、抗エストロゲン(例えばタモキシフェン)は、完全応答が達成され、ついで5年間までのアロマターゼインヒビター(例えばアナストロゾール、レトロゾール、またはエキセメスタン)の使用後、5年間まで用いることができる。
【0155】
FTIは、約100mg〜約600mgまでの総1日用量で連続的に投与される。通常この量は、分割された用量で投与され、1日2回が好ましい。最も好ましくはFTIは、1日2回、1用量あたり約50mg〜約300mgの量で投与される。より好ましくはFTIは、1日2回、1用量あたり約100mg〜約200mgの量で投与される。その例としては、1日2回、1用量あたり100mgで投与されるFTIが挙げられる。その例としてはまた、1日2回、1用量あたり200mgで投与されるFTIが挙げられる。
【0156】
アナストロゾールは、p.o.投与され、1日1回、1用量あたり約0.5〜約10mgの量で、好ましくは1用量あたり約1.0mgの量で投与される。
【0157】
レトロゾールは、p.o.投与され、1日1回、1用量あたり約1.0〜約10mgの量で、好ましくは1用量あたり約2.5mgの量で投与される。
【0158】
エキセメスタンは、p.o.投与され、1日1回、1用量あたり約10〜約50mgの量で、好ましくは1用量あたり約25mgの量で投与される。
【0159】
ファドロゾールは、p.o.投与され、1日2回、1用量あたり約0.5〜約10mgの量で、好ましくは1用量あたり約2.0mgの量で投与される。
【0160】
フォルメスタンは、i.m.投与され、2週間毎に1回、1用量あたり約100〜約500mgの量で、好ましくは1用量あたり約250mgの量で投与される。
【0161】
タモキシフェンは、p.o.投与され、1日1回、1用量あたり約10〜約100mgの量で、好ましくは1用量あたり約20mgの量で投与される。
【0162】
フルベストラントは、i.m.投与され、1ヶ月に1回、1用量あたり約100〜約1,000mgの量で、好ましくは1用量あたり約250mgの量で投与される。
【0163】
ラロキシフェンは、p.o.投与され、1日1回、1用量あたり約10〜約120mgの量で、好ましくは1用量あたり約60mgの量で投与される。
【0164】
アコルビフェンは、p.o.投与され、1日1回、1用量あたり約5〜約20mgの量で、好ましくは1用量あたり約20mgの量で投与される。
【0165】
ゴセレリンは、s.c.投与され、1ヶ月に1回、または3ヶ月ごとに1回、1用量あたり約2〜約20mgの量で、1ヶ月に1回投与される時は好ましくは1用量あたり約3.6mgの量で、3ヶ月ごとに1回投与される時は好ましくは1用量あたり約10.8mgの量で投与される。
【0166】
ロイプロリドは、s.c.投与され、1ヶ月に1回、または3ヶ月ごとに1回、1用量あたり約2〜約20mgの量で、1ヶ月に1回投与される時は好ましくは1用量あたり約3.75mgの量で、3ヶ月ごとに1回投与される時は好ましくは1用量あたり約11.25mgの量で投与される。
【0167】
トラスツズマブは、i.v.投与され、1週間に1回、1用量あたり約2〜約20mpkの量で、好ましくは1用量あたり約2mpkの量で投与される。トラスツズマブは一般に当初は、1週間用量のこの用量の一般に2倍である負荷量で投与される。このようにして例えば、4mpkの負荷量が投与され、この場合投薬は、1週間につき1用量あたり2mpkである。
【0168】
ゲフィチニブは、p.o.投与され、1日1回、1用量あたり約100〜約1,000mgの量で、好ましくは1用量あたり約250mgの量で投与される。
【0169】
エルロチニブは、p.o.投与され、1日1回、1用量あたり約100〜約500mgの量で、好ましくは1用量あたり約150mgの量で投与される。
【0170】
ベバシズマブは、i.v.投与され、2週間毎に1回、1用量あたり体重1kgにつき約2.5〜約15mgの量で、好ましくは1用量あたり1kgにつき約10mgの量で投与される。
【0171】
セツキシマブは、i.v.投与され、1週間に1回、1平方メートル用量あたり(per meter squared dose)約200〜約500mgの量で、好ましくは1用量、1平方メートルあたり約250mgの量で投与される。
【0172】
ボルテゾミブは、i.v.投与され、1週間に2回2週間、ついで10日間の休止期間(21日治療サイクル)があり、最大8治療サイクルの間、1用量あたり1平方メートルにつき約1.0〜約2.5mgの量で、好ましくは1用量あたり1平方メートルにつき約1.3mgの量で投与される。
【0173】
本発明の好ましい実施形態において、乳癌は、このような治療を必要としている患者において治療(または予防)され、この場合、前記治療は、前記患者へ次のものを投与することを含む:
1用量あたり約50〜約300mgの量で、各用量が1日2回経口投与されるFTI、および
1用量あたり約0.5〜約10mgの量で、各用量が1日1回p.o.投与されるアナストロゾール。
【0174】
本発明の最も好ましい実施形態において、乳癌は、このような治療を必要としている患者において治療(または予防)され、この場合、前記治療は、前記患者へ次のものを投与することを含む:
1用量あたり約100〜200mgの量で、各用量が1日2回経口投与されるFTI、および
1用量あたり約1.0mgの量で、各用量が1日1回投与されるアナストロゾール。
【0175】
本発明の別の実施形態において、乳癌は、このような治療を必要としている患者において治療(または予防)され、この場合、前記治療は、前記患者へ次のものを投与することを含む:
1用量あたり約50〜約300mgの量で、各用量が1日2回経口投与されるFTI、および
1用量あたり約1.0〜約10mgの量で、各用量が1日1回p.o.投与されるレトロゾール。
【0176】
本発明の別の実施形態において、乳癌は、このような治療を必要としている患者において治療(または予防)され、この場合、前記治療は、前記患者へ次のものを投与することを含む:
1用量あたり約100〜200mgの量で、各用量が1日2回経口投与されるFTI、および
1用量あたり約2.5mgの量で、各用量が1日1回p.o.投与されるレトロゾール。
【0177】
本発明の別の実施形態において、乳癌は、このような治療を必要としている患者において治療(または予防)され、この場合、前記治療は、前記患者へ次のものを投与することを含む:
1用量あたり約50〜約300mgの量で、各用量が1日2回経口投与されるFTI、および
1用量あたり約10〜約50mgの量で、各用量が1日1回p.o.投与されるエキセメスタン。
【0178】
本発明の別の実施形態において、乳癌は、このような治療を必要としている患者において治療(または予防)され、この場合、前記治療は、前記患者へ次のものを投与することを含む:
1用量あたり約100〜200mgの量で、各用量が1日2回経口投与されるFTI、および
1用量あたり約25mgの量で、各用量が1日1回投与されるエキセメスタン。
【0179】
本発明の別の実施形態において、乳癌は、このような治療を必要としている患者において治療(または予防)され、この場合、前記治療は、前記患者へ次のものを投与することを含む:
1用量あたり約50〜約300mgの量で、各用量が1日2回経口投与されるFTI、および
1用量あたり約100〜約1,000mgの量で、各用量が1ヶ月1回投与されるi.m.フルベストラント。
【0180】
本発明の別の実施形態において、乳癌は、このような治療を必要としている患者において治療(または予防)され、この場合、前記治療は、前記患者へ次のものを投与することを含む:
1用量あたり約100〜200mgの量で、各用量が1日2回経口投与されるFTI、および
1用量あたり約250mgの量で、各用量が1ヶ月1回投与されるフルベストラント。
【0181】
本発明の別の実施形態において、乳癌は、このような治療を必要としている患者において治療(または予防)され、この場合、前記治療は、前記患者へ次のものを投与することを含む:
1用量あたり約50〜約300mgの量で、各用量が1日2回p.o.投与されるFTI、および
1用量あたり約10〜約100mgの量で、各用量が1日1回p.o.投与されるタモキシフェン。
【0182】
本発明の別の実施形態において、乳癌は、このような治療を必要としている患者において治療(または予防)され、この場合、前記治療は、前記患者へ次のものを投与することを含む:
1用量あたり約100〜200mgの量で、各用量が1日2回p.o.投与されるFTI、および
1用量あたり約20mgの量で、各用量が1日1回p.o.投与されるタモキシフェン。
【0183】
本発明の他の実施形態において、乳癌は、このような治療を必要としている患者において治療され、この場合、前記治療は、FTI、アロマターゼインヒビターの1つ(例えばアナストロゾール、レトロゾール、またはエキセメスタン、好ましくはアナストロゾール)、および抗エストロゲンの1つ(例えばフルベストラントまたはタモキシフェン)の投与を含み、FTI、アロマターゼインヒビター、および抗エストロゲンが、上記の投薬量で投与される。
【0184】
このようにして、例えば本発明の別の実施形態において、乳癌は、このような治療を必要としている患者において治療(または予防)され、この場合、前記治療は、前記患者へ次のものを投与することを含む:
1用量あたり約50〜約300mgの量で、各用量が1日2回p.o.投与されるFTI、
1用量あたり約0.5〜約10mgの量で、各用量が1日1回p.o.投与されるアナストロゾール、および
1用量あたり約100〜約1,000mgの量で、各用量が1ヶ月1回投与されるi.m.フルベストラント。
【0185】
本発明の別の実施形態において、乳癌は、このような治療を必要としている患者において治療(または予防)され、この場合、前記治療は、前記患者へ次のものを投与することを含む:
1用量あたり約100〜200mgの量で、各用量が1日2回p.o.投与されるFTI、
1用量あたり約1.0mgの量で、各用量が1日1回p.o.投与されるアナストロゾール、および
1用量あたり約250mgの量で、各用量が1ヶ月1回投与されるi.m.フルベストラント。
【0186】
本発明の別の実施形態において、乳癌は、このような治療を必要としている患者において治療(または予防)され、この場合、前記治療は、前記患者へ次のものを投与することを含む:
1用量あたり約50〜約300mgの量で、各用量が1日2回p.o.投与されるFTI、
1用量あたり約1.0〜約10mgの量で、各用量が1日1回p.o.投与されるレトロゾール、および
1用量あたり約100〜約1,000mgの量で、各用量が1ヶ月1回投与されるフルベストラント。
【0187】
本発明の別の実施形態において、乳癌は、このような治療を必要としている患者において治療(または予防)され、この場合、前記治療は、前記患者へ次のものを投与することを含む:
1用量あたり約100〜200mgの量で、各用量が1日2回p.o.投与されるFTI、
1用量あたり約2.5mgの量で、各用量が1日1回p.o.投与されるレトロゾール、および
1用量あたり約250mgの量で、各用量が1ヶ月1回i.m.投与されるフルベストラント。
【0188】
本発明の別の実施形態において、乳癌は、このような治療を必要としている患者において治療(または予防)され、この場合、前記治療は、前記患者へ次のものを投与することを含む:
1用量あたり約50〜約300mgの量で、各用量が1日2回p.o.投与されるFTI、
1用量あたり約10〜約50mgの量で、各用量が1日1回p.o.投与されるエキセメスタン、および
1用量あたり約100〜約1,000mgの量で、各用量が1ヶ月1回投与されるi.m.フルベストラント。
【0189】
本発明の別の実施形態において、乳癌は、このような治療を必要としている患者において治療(または予防)され、この場合、前記治療は、前記患者へ次のものを投与することを含む:
1用量あたり約100〜200mgの量で、各用量が1日2回p.o.投与されるFTI、
1用量あたり約25mgの量で、各用量が1日1回p.o.投与されるエキセメスタン、および
1用量あたり約250mgの量で、各用量が1ヶ月に1回i.m.投与されるフルベストラント。
【0190】
本発明の別の実施形態において、乳癌は、このような治療を必要としている患者において治療(または予防)され、この場合、前記治療は、前記患者へ次のものを投与することを含む:
1用量あたり約50〜約300mgの量で、各用量が1日2回p.o.投与されるFTI、
1用量あたり約0.5〜約10mgの量で、各用量が1日1回p.o.投与されるアナストロゾール、および
1用量あたり約10〜約100mgの量で、各用量が1日1回p.o.投与されるタモキシフェン。
【0191】
本発明の別の実施形態において、乳癌は、このような治療を必要としている患者において治療(または予防)され、この場合、前記治療は、前記患者へ次のものを投与することを含む:
1用量あたり約100〜200mgの量で、各用量が1日2回p.o.投与されるFTI、
1用量あたり約1.0mgの量で、各用量が1日1回p.o.投与されるアナストロゾール、および
1用量あたり約20mgの量で、各用量が1日1回p.o.投与されるタモキシフェン。
【0192】
本発明の別の実施形態において、乳癌は、このような治療を必要としている患者において治療(または予防)され、この場合、前記治療は、前記患者へ次のものを投与することを含む:
1用量あたり約50〜約300mgの量で、各用量が1日2回投与されるp.oFTI、
1用量あたり約1.0〜約10mgの量で、各用量が1日1回p.o.投与されるレトロゾール、および
1用量あたり約10〜約100mgの量で、各用量が1日1回p.o.投与されるタモキシフェン。
【0193】
本発明の別の実施形態において、乳癌は、このような治療を必要としている患者において治療(または予防)され、この場合、前記治療は、前記患者へ次のものを投与することを含む:
1用量あたり約100〜200mgの量で、各用量が1日2回p.o.投与されるFTI、
1用量あたり約2.5mgの量で、各用量が1日1回p.o.投与されるレトロゾール、および
1用量あたり約20mgの量で、各用量が1日1回p.o.投与されるタモキシフェン。
【0194】
本発明の別の実施形態において、乳癌は、このような治療を必要としている患者において治療(または予防)され、この場合、前記治療は、前記患者へ次のものを投与することを含む:
1用量あたり約50〜約300mgの量で、各用量が1日2回p.o.投与されるFTI、
1用量あたり約10〜約50mgの量で、各用量が1日1回p.o.投与されるエキセメスタン、および
1用量あたり約10〜約100mgの量で、各用量が1日1回p.o.投与されるタモキシフェン。
【0195】
本発明の別の実施形態において、乳癌は、このような治療を必要としている患者において治療(または予防)され、この場合、前記治療は、前記患者へ次のものを投与することを含む:
1用量あたり約100〜200mgの量で、各用量が1日2回p.o.投与されるFTI、
1用量あたり約25mgの量で、各用量が1日1回p.o.投与されるエキセメスタン、および
1用量あたり約20mgの量で、各用量が1日1回p.o.投与されるタモキシフェン。
【0196】
当業者ならば、抗ホルモン剤の他の組合わせが用いられる時、個々の抗ホルモン剤は、その個々の抗ホルモン剤について上に特定された量で用いられることが分かるであろう。
【0197】
本発明の他の実施形態は、上記の治療方法であって、FTIが、1日2回、1用量あたり約100mgの量で投与される方法に関する。
【0198】
本発明の他の実施形態は、上記の治療方法であって、FTIが、1日2回、1用量あたり約200mgの量で投与される方法に関する。
【0199】
本発明の他の実施形態は、上記の治療方法であって、化学療法剤が、FTIおよび抗ホルモン剤(または複数の抗ホルモン剤)に加えて投与される方法に関する。これらの実施形態において、FTIおよび抗ホルモン剤の投薬量範囲は、組合わせ療法において上記されているものと同じであるか、または個々のFTIおよび抗ホルモン剤について上記されているものと同じであり、化学療法剤の投薬量は、個々の化学療法剤について上記されているものである。化学療法剤についての投薬量は、当業界において周知である。
【0200】
本発明の他の実施形態は、FTIおよび少なくとも1つの抗ホルモン剤、および薬学的に受容可能なキャリアを含んでいる薬学的組成物に関する。
【0201】
本発明の他の実施形態は、FTI、少なくとも1つの抗ホルモン剤、少なくとも1つの化学療法剤、および薬学的に受容可能なキャリアを含んでいる薬学的組成物に関する。
【0202】
本発明の他の実施形態は、FTI、少なくとも1つの化学療法剤、および薬学的に受容可能なキャリアを含んでいる薬学的組成物に関する。
【0203】
当業者なら、本発明の方法に用いられている実際の投薬量および投与のためのプロトコルは、熟練した臨床医の判断にしたがって様々に変えられてもよいことがわかるであろう。投薬量および投与のためのプロトコルを変えるための決定は、熟練した臨床医が、例えば患者の年齢、状態、およびサイズ、ならびに治療される癌の重症度、および治療への患者の応答などの要因を考慮に入れた後で行なわれてもよい。
【0204】
抗ホルモン剤、任意化学療法剤、および任意放射線の特別な選択は、主治医の診断、および患者の状態および適切な治療プロトコルについての彼らの判断によるであろう。
【0205】
投与順序の決定、および治療プロトコルの間の抗ホルモン剤、任意化学療法剤、および任意放射線の投与の反復回数は、治療される乳癌および患者の状態の評価後、熟練した医師の知識の範囲内にあるであろう。
【0206】
このようにして、経験および知識にしたがって、開業医は、治療が進行するにつれて、個々の患者のニーズにしたがって、抗ホルモン剤、任意化学療法剤、および任意放射線の投与について、各プロトコルを修正することができる。このような修正はすべて、本発明の範囲内にある。
【0207】
主治医なら、投与された投薬量においてどの治療が効果的であるかを判断する場合、患者の一般的な健康、ならびにより明確な徴候、例えば癌に関連した症状(例えば痛み)の緩和、腫瘍増殖の阻害、腫瘍の実際の縮小、または転移の阻害を考慮するであろう。腫瘍のサイズは、標準的方法、例えば放射線調査、例えばCATまたはMRIスキャンによって測定することができ、腫瘍の増殖が遅延されているか、または逆転さえされているかどうかを判断するために、連続測定を用いることができる。疾病に関連した症状、例えば痛みの緩和、および全体的な状態の改善も、治療の有効性の判断を助けるために用いることができる。
【0208】
(アッセイ手順)
細胞株。MCF−7細胞は、Dr.A.Brodie(University of Maryland School of Medicine,Baltimore,MD)から供給され、5%ウシ胎仔血清(FBS)および1%ペニシリン/ストレプトマイシン(P/S)が補足されたDMEM中でこれを培養した。MCF−7arom細胞は、Dr.S.Chen(Beckman Research Institute of the City of Hope,Duarte,California)から供給され、5%FBSおよび750μg/mlジェネティシンが補足されたDMEM中でこれを培養した。
【0209】
インビトロ増殖調査。96−ウェルプレートでの培養の6日前、T−75フラスコ中で増殖しているMCF−7細胞(30〜50%コンフルエント)を、フェノールレッドを含まないDPBSで大規模に洗浄し、エストロゲン枯渇培地へ移し替えた。エストロゲン枯渇培地は、10%の熱処理、デキストランコーティングおよび活性炭処理済みウシ胎仔血清および1%ペニシリン/ストレプトマイシン溶液を含有する、フェノールレッドを含まないDMEM/F−12であった。エストロゲン枯渇した培地は、培養の3日前に新しくした。0日目に細胞を、96−ウェルプレート中のエストロゲン枯渇培地に播種し(1,200細胞/ウェル)、付着させておいた。1日目に培地を吸引し、6−ウェル反復で、E2(1nM)、および4−OHタモキシフェン(Sigma Chemical Company,St.Louis,MO、10nM〜10μMの範囲内)、またはフルベストラント(Tocris,Ellisville,MO、10nM〜1.0μMの範囲内)、FTI(10nM〜10μMの範囲内)、および抗エストロゲンとFTIとの組合わせが補足されたエストロゲン枯渇した培地と置換した。薬物を含有する培地を、3日目に更新した。細胞増殖に対する処理の効果を、CellTiter−Glo発光バイアビリティアッセイ(Promega Corp.,Madison,WI)を用いて6日目に決定した。
【0210】
インビボ増殖調査。卵巣切除された胸腺欠損ヌードマウスを、Charles River Laboratories(Worcester,MA)から入手した。アンドロステンジオン(Δ4A)ペレット(25mgおよび15mg、90日徐放)および17β−エストラジオール(E2)ペレット(0.72mg、60日徐放)は、Innovative Research of America(Saratoga,FL)からのものであった。アナストロゾールおよびレトロゾールは、Sequoia Research Products,Oxford,United Kingdomから入手し、タモキシフェンは、Sigma Chemical Companyから入手した。
【0211】
MCF−7arom乳房腫瘍増殖を、以前に記載されているように(Lu et al.,1999,Breast Cancer Res.Treat.,57,183−192;Long et al.,2002,Clin Cancer Res.,8,2378−2388)、軽微な改変を行なって実施した。MCF−7arom乳房腫瘍異種移植片の増殖に対する、組合わされたFTI+アナストロゾールの効果を決定するために、2.5×10MCF−7arom細胞を、100μLのマトリゲル(BD Biosciences,Bedford,MA)においてこれらの動物の右横腹中に接種した。動物には、前日に25mg、90日Δ4Aペレットを移植しておいた。細胞接種の14日後、これらの動物を、次のものでの処理のためにグループ分けした(n=10):
1)ビヒクル
2)アナストロゾール(1kgあたり5mg[mpk]、経口[p.o.]、1日2回[b.i.d.])
3)FTI(20mpk、p.o.、b.i.d.)
4)FTI(40mpk、p.o.、b.i.d.)
5)FTI(60mpk、p.o.、b.i.d.)
6)FTI(20mpk、p.o.、b.i.d.)+アナストロゾール(5mpk、p.o.、b.i.d.)
7)FTI(40mpk、p.o.、b.i.d.)+アナストロゾール(5mpk、p.o.、b.i.d.)
8)FTI(60mpk、p.o.、b.i.d.)+アナストロゾール(5mpk、p.o.、b.i.d.)。
【0212】
治療を28日間続行し、腫瘍体積を、キャリパーで1週間に2回測定した。腫瘍体積および動物の体重を、LABCAT(Innovative Programming Associates Inc.,Princeton,NJ)を用いて記録した。腫瘍体積を、式(w×l×h)/2によって計算した。
【0213】
MCF−7arom乳房腫瘍異種移植片の増殖に対する、組合わされたFTI+レトロゾールの効果を決定するために、5×10MCF−7arom細胞を、100μLのマトリゲルにおいてこれらの動物の右横腹中に接種した。動物には、前日に15mg、90日Δ4Aペレットを移植しておいた。細胞接種の14日後、これらの動物を、次のものでの処理のためにグループ分けした(n=10):
1)ビヒクル
2)レトロゾール(2.5mpk、p.o.、1日1回[q.d.])
3)FTI(20mpk、p.o.、b.i.d.)
4)FTI(40mpk、p.o.、b.i.d.)
5)FTI(20mpk、p.o.、b.i.d.)+レトロゾール(2.5mpk、p.o.、q.d.)
6)FTI(40mpk、p.o.、b.i.d.)+レトロゾール(2.5mpk、p.o.、q.d.)。
【0214】
治療を28日間続行し、腫瘍体積を、上記のようにキャリパーで1週間に2回測定した。
【0215】
MCF−7arom乳房腫瘍異種移植片の増殖に対する、組合わされたFTI+タモキシフェンの効果を決定するために、5×10MCF−7arom細胞を、100μLのマトリゲルにおいてこれらの動物の右横腹中に接種した。動物には、前日に15mg、90日Δ4Aペレットを移植しておいた。細胞接種の14日後、これらの動物を、次のものでの処理のためにグループ分けした(n=10):
1)ビヒクル
2)タモキシフェン(25mpk、p.o.、q.d.)
3)FTI(20mpk、p.o.、b.i.d.)
4)FTI(40mpk、p.o.、b.i.d.)
5)FTI(20mpk、p.o.、b.i.d.)+タモキシフェン(25mpk、p.o.、q.d.)
6)FTI(40mpk、p.o.、b.i.d.)+タモキシフェン(25mpk、p.o.、q.d.)。
【0216】
治療を28日間続行し、腫瘍体積を、上記のようにキャリパーで1週間に2回測定した。
【0217】
MCF−7乳房腫瘍増殖を、以前に記載されているように(Osborne et al.,1995,J.Natl. Cancer Inst.,87,746−750)、軽微な改変を行なって実施した。MCF−7乳房腫瘍異種移植片の増殖に対する、組合わされたFTI+タモキシフェンの効果を決定するために、5.0×10MCF−7細胞を、100μLのマトリゲルにおいてこれらの動物の右横腹中に接種した。動物には、前日に0.72mg、60日ペレットを移植しておいた。細胞接種の14日後、これらの動物を、次のものでの処理のためにグループ分けした:
1)ビヒクル
2)タモキシフェン(25mpk、p.o.、q.d.)
3)FTI(20mpk、p.o.、b.i.d.)
4)FTI(40mpk、p.o.、b.i.d.)
5)FTI(20mpk、p.o.、b.i.d.)+タモキシフェン(25mpk、p.o.、q.d.)
6)FTI(40mpk、p.o.、b.i.d.)+タモキシフェン(25mpk、p.o.、q.d.)。
【0218】
治療を28日間続行し、腫瘍体積を、上記のようにキャリパーで1週間に2回測定した。
【0219】
(結果)
インビトロMCF−7細胞増殖。MCF−7細胞は、単一薬剤4−OHタモキシフェン(IC50値0.45μMで細胞増殖を阻害した)およびFTI(IC50値0.04μM)での処理に感受性があり、両方の薬物が、用量依存的に細胞増殖を阻害した(図1)。FTI+4−OHタモキシフェンの組合わせは、どちらかの薬物単独での処理よりも、MCF−7細胞増殖の阻害において、より効果的であった(図1)。例えば単一薬剤4−OHタモキシフェン(1.0μM)は、細胞増殖を55%阻害し、単一薬剤FTI(0.1μM)は、細胞増殖を56%阻害した。2つの薬物が組合わされた時、MCF−7細胞増殖は、75%阻害された。テストされた薬物濃度の各々において、FTI+4−OHタモキシフェンの組合わせは、細胞増殖の阻害において単一薬剤4−OHタモキシフェンより優れていた。この増加した有効性はまた、FTIが純粋抗エストロゲンのフルベストラントと組合わされた時にも観察された(図2)。例えば単一薬剤フルベストラント(0.1μM)は、細胞増殖を53%阻害し、単一薬剤FTI(0.1μM)は、細胞増殖を43%阻害した。しかしながらFTI+フルベストラントの同じ濃度における組合わせは、細胞増殖を72%阻害した。これらの結果は明らかに、FTI+抗エストロゲンの組合わせが、ホルモン依存性MCF−7ヒト乳癌細胞の増殖の阻害において、どちらかの薬物単独での単一薬剤処理よりも優れていることを証明している。
【0220】
インビボMCF−7arom腫瘍増殖。第一実験において、MCF−7aromヒト乳房腫瘍の増殖に対するFTI(20、40、および60mpk、b.i.d.)とアロマターゼインヒビターのアナストロゾール(5mpk、b.i.d.)との組合わせの効果を決定した(図3〜6)。ビヒクル処理された動物と比較して、単一薬剤アナストロゾールは、処理の28日間にわたって腫瘍増殖を62%阻害するが、腫瘍退行を誘発しなかった(図3)。単一薬剤FTI(20mpk)は、腫瘍増殖を56%阻害し、これもまた腫瘍退行を誘発しなかった。しかしながらアナストロゾールとFTI(20mpk)とが組合わされた時、腫瘍増殖は、130%阻害され、腫瘍は、これらの当初の(未処理)出発体積の69%まで退行した(31%退行、図3)。単一薬剤FTIは、MCF−7arom腫瘍増殖を、用量依存的に阻害し、40mpkおよび60mpkの用量において、腫瘍はそれぞれ16%および40%退行した。それにもかかわらず、FTI(40mpkおよび60mpk)+アナストロゾールの組合わせで処理された時、MCF−7arom腫瘍は、これらの当初出発体積のそれぞれ67%および70%退行し、このことは、この組合わせの優れた抗腫瘍有効性を示している。事実、テストされたFTIの用量の各々において、FTI+アナストロゾールの組合わせは、単一薬剤アナストロゾールまたは単一薬剤FTIのどちらかよりも有意に良好であった(図6)。
【0221】
第二の実験において、MCF−7arom腫瘍乳房腫瘍異種移植片の増殖に対する、FTI(40mpk、b.i.d.)とアロマターゼインヒビターのレトロゾール(2.5mpk、q.d.)との組合わせの効果を決定した(図7)。処理の10日目までに、単一薬剤レトロゾールは、MCF−7arom腫瘍増殖を127%阻害し(25%退行)、単一薬剤FTIは、腫瘍増殖を16%阻害した。しかしながらFTI+レトロゾールの組合わせは、腫瘍増殖を152%阻害し、腫瘍は、これらの未処理出発体積の50%まで退行していた。
【0222】
同じ実験において、FTI(40mpk、b.i.d.)とタモキシフェン(25mpk、q.d.)との組合わせの効果も決定した(図8)。処理の10日目までに、単一薬剤タモキシフェンは、MCF−7arom腫瘍増殖を22%しか阻害せず、単一薬剤FTIは、腫瘍増殖を16%しか阻害しなかった。しかしながらFTI+タモキシフェンの組合わせは、腫瘍増殖を116%阻害し、腫瘍は、これらの未処理出発体積の17%〜83%まで退行していた。FTI+タモキシフェンの組合わせによる腫瘍退行の誘発は、組合わせ療法が、どちらかの薬物単独での単一薬剤治療よりも優れていること、およびこれらの2つの薬物は、腫瘍増殖を相乗作用的に阻害しているように見えることを明らかに証明している。
【0223】
最終実験において、エストロゲン刺激されたMCF−7ヒト乳癌異種移植片の増殖に対するFTI(40mpk、b.i.d.)とタモキシフェン(25mpk、q.d.)との組合わせの効果を決定した。MCF−7細胞は、インビトロ単一薬剤FTIの抗増殖効果に対して感受性がある(図1および2)。動物において、MCF−7腫瘍異種移植片もまた、単一薬剤FTIでの治療に対して感受性があり、処理の14日目までに、腫瘍はこれらの当初出発体積の57%退行していた。単一薬剤タモキシフェンは、処理の14日間にわたって29%しか腫瘍増殖を阻害しなかった。しかしながらFTI+タモキシフェンの組合わせは、単一薬剤FTIがそれ自体非常に効果的であるので、MCF−7腫瘍増殖の阻害において、単一薬剤FTIよりも良好ではなかった。このプロトコルにおけるMCF−7腫瘍異種移植片が、単一薬剤FTIでの処理に対して非常に感受性があるので、得られた結果は、FTIとタモキシフェンとの組合わせから得られるであろう効果を結論付けるものではない。FTIのより低い用量を用いたプロトコルは、より低い用量のFTIとタモキシフェンとの組合わせの利点を証明しうると考えられる。
【0224】
(結論)
FTI+4−OHタモキシフェンの組合わせは、インビトロMCF−7細胞の増殖の阻害において、どちらかの薬物単独での単一薬剤処理よりも優れている。
【0225】
FTI+フルベストラントの組合わせは、インビトロMCF−7細胞の増殖の阻害において、どちらかの薬物単独での単一薬剤処理よりも優れている。
【0226】
FTI+アナストロゾールの組合わせは、インビボMCF−7aromヒト乳房腫瘍異種移植片の増殖の阻害において、どちらかの薬物単独での単一薬剤処理よりも優れている。さらには、低用量の単一薬剤FTIおよびアナストロゾールを用いて観察された結果とは対照的に、FTI+アナストロゾールの組合わせは、顕著な腫瘍退行を誘発する。
【0227】
FTI+レトロゾールの組合わせは、インビボMCF−7aromヒト乳房腫瘍異種移植片の増殖の阻害において、どちらかの薬物単独での単一薬剤処理よりも優れている。さらには、単一薬剤レトロゾールは、MCF−7arom乳房腫瘍異種移植片の退行を誘発するが、FTI+レトロゾールの組合わせは、腫瘍退行の誘発において、より効果的である。
【0228】
FTI+タモキシフェンの組合わせは、インビボMCF−7aromヒト乳房腫瘍異種移植片の増殖の阻害において、どちらかの薬物単独での単一薬剤処理よりも優れている。さらには、単一薬剤FTIおよびタモキシフェンを用いて観察された結果とは対照的に、FTI+タモキシフェンの組合わせは、顕著な腫瘍退行を誘発する。
【0229】
MCF−7ヒト乳房腫瘍異種移植片の増殖に対するFTIとタモキシフェンとの組合わせの効果は、未だに決定されていない。
【0230】
本発明は、上に示された特定の実施形態に関連して記載されてはいるが、これらの多くの代替例、修正例、および変形例は、当業者に明らかであろう。このような代替例、修正例、および改変例のすべては、本発明の精神および範囲内に含まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0231】
【図1】図1は、FTI+4−OHタモキシフェンの組合わせによる、エストロゲンで刺激したMCF−7細胞増殖の阻害を示す。
【図2】図2は、FTI+フルベストラントの組合わせによる、エストロゲンで刺激したMCF−7細胞増殖の阻害を示す。
【図3】図3は、FTI(20mpk、b.i.d.)+アナストロゾール(5.0mpk、b.i.d.)の組合わせによる、MCF−7arom乳房腫瘍の阻害を示す。
【図4】図4は、FTI(40mpk、b.i.d.)+アナストロゾール(5.0mpk、b.i.d.)の組合わせによる、MCF−7arom乳房腫瘍の阻害を示す。
【図5】図5は、FTI(60mpk、b.i.d.)+アナストロゾール(5.0mpk、b.i.d.)の組合わせによる、MCF−7arom乳房腫瘍の阻害を示す。
【図6】図6は、FTI+アナストロゾールの組合わせでの治療の28日後のMCF−7arom乳房腫瘍の最終体積を示す。
【図7】図7は、FTI(40mpk、b.i.d.)+レトロゾール(2.5mpk、q.d.)の組合わせによるMCF−7arom乳房腫瘍の阻害を示す。
【図8】図8は、FTI(40mpk、b.i.d.)+タモキシフェン(25mpk、q.d.)の組合わせによるMCF−7arom乳房腫瘍の阻害を示す。
【図9】図9は、FTI(40mpk、b.i.d.)+タモキシフェン(25mpk、q.d.)の組合わせによるMCF−7arom乳房腫瘍の阻害を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
乳癌の治療用医薬の製造のためのファルネシルトランスフェラーゼインヒビター:
【化1】

の使用であって、該医薬が、以下:
(1)(a)アロマターゼインヒビター;
(b)抗エストロゲン;および
(c)LHRHアナログ
からなる群より選択される少なくとも1つの抗ホルモン剤;および
(2)必要に応じて少なくとも1つの化学療法剤
とともに用いられる、使用。
【請求項2】
前記医薬が、以下:
(a)アロマターゼインヒビター;
(b)抗エストロゲン;および
(c)LHRHアナログ
からなる群より選択される少なくとも1つの抗ホルモン剤とともに用いられる、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
前記医薬が、少なくとも1つのアロマターゼインヒビターとともに用いられる、請求項1または2のいずれかに記載の使用。
【請求項4】
前記医薬が、少なくとも1つの抗エストロゲンとともに用いられる、請求項1または2のいずれかに記載の使用。
【請求項5】
前記医薬が、少なくとも1つのアロマターゼインヒビターおよび少なくとも1つの抗エストロゲンとともに用いられる、請求項1に記載の使用。
【請求項6】
前記医薬が、少なくとも1つのアロマターゼインヒビターおよび少なくとも1つの化学療法剤とともに用いられる、請求項1に記載の使用。
【請求項7】
前記医薬が、少なくとも1つの抗エストロゲンおよび少なくとも1つの化学療法剤とともに用いられる、請求項1に記載の使用。
【請求項8】
前記医薬が、少なくとも1つのアロマターゼインヒビター、少なくとも1つの抗エストロゲン、および少なくとも1つの化学療法剤とともに用いられる、請求項1に記載の使用。
【請求項9】
請求項1に記載の使用であって、
(a)前記アロマターゼインヒビターが、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ファドロゾール、またはフォルメスタンから選択され;
(b)前記抗エストロゲンが、タモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェン、またはアコルビフェンから選択され;
(c)前記LHRHアナログが、ゴセレリンまたはリュープロレリンから選択され;かつ
(d)前記化学療法剤が、トラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブまたはボルテゾミブから選択される、
使用。
【請求項10】
請求項2に記載の使用であって、
(a)前記アロマターゼインヒビターが、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ファドロゾール、またはフォルメスタンから選択され;
(b)前記抗エストロゲンが、タモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェン、またはアコルビフェンから選択され;かつ
(c)前記LHRHアナログが、ゴセレリンまたはリュープロレリンから選択される、
使用。
【請求項11】
前記医薬が、アナストロゾールとともに用いられる、請求項1に記載の使用。
【請求項12】
前記医薬が、レトロゾールとともに用いられる、請求項1に記載の使用。
【請求項13】
前記医薬が、エキセメスタンとともに用いられる、請求項1に記載の使用。
【請求項14】
前記医薬が、ファドロゾールとともに用いられる、請求項1に記載の使用。
【請求項15】
前記医薬が、フォルメスタンとともに用いられる、請求項1に記載の使用。
【請求項16】
前記医薬が、タモキシフェンとともに用いられる、請求項1に記載の使用。
【請求項17】
前記医薬が、フルベストラントとともに用いられる、請求項1に記載の使用。
【請求項18】
前記医薬が、ラロキシフェンとともに用いられる、請求項1に記載の使用。
【請求項19】
前記医薬が、アコルビフェンとともに用いられる、請求項1に記載の使用。
【請求項20】
前記医薬が、ゴセレリンとともに用いられる、請求項1に記載の使用。
【請求項21】
前記医薬が、リュープロレリンとともに用いられる、請求項1に記載の使用。
【請求項22】
抗エストロゲンも用いられる請求項11〜15のいずれかに記載の使用であって、該抗エストロゲンは、タモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェン、またはアコルビフェンから選択される、使用。
【請求項23】
タモキシフェンも用いられる、請求項11〜15のいずれかに記載の使用。
【請求項24】
フルベストラントも用いられる、請求項11〜15のいずれかに記載の使用。
【請求項25】
化学療法剤も用いられる請求項11〜15のいずれかに記載の使用であって、該化学療法剤は、トラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、またはボルテゾミブから選択される、使用。
【請求項26】
化学療法剤も用いられる請求項16〜19のいずれかに記載の使用であって、該化学療法剤は、トラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、またはボルテゾミブから選択される、使用。
【請求項27】
化学療法剤も用いられる請求項20または21のいずれかに記載の使用であって、該化学療法剤は、トラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、またはボルテゾミブから選択される、使用。
【請求項28】
抗エストロゲンおよび化学療法剤も用いられる請求項11〜15のいずれかに記載の使用であって、該抗エストロゲンは、タモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェン、またはアコルビフェンから選択され、該化学療法剤は、トラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、またはボルテゾミブから選択される、使用。
【請求項29】
タモキシフェンおよび化学療法剤も用いられる請求項11〜15のいずれかに記載の使用であって、該化学療法剤は、トラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、またはボルテゾミブから選択される、使用。
【請求項30】
フルベストラントおよび化学療法剤も用いられる請求項11〜15のいずれかに記載の使用であって、該化学療法剤は、トラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、またはボルテゾミブから選択される、使用。
【請求項31】
前記医薬が、以下:
(a)少なくとも1つのアロマターゼインヒビター;および
(b)少なくとも1つのLHRHアナログ
とともに用いられる、請求項1に記載の使用。
【請求項32】
前記医薬が、以下:
(a)少なくとも1つの抗エストロゲン;および
(b)少なくとも1つのLHRHアナログ
とともに用いられる、請求項1に記載の使用。
【請求項33】
前記医薬が、以下:
(a)アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ファドロゾール、またはフォルメスタンから選択される少なくとも1つのアロマターゼインヒビター;および
(b)ゴセレリンまたはロイプロリドから選択される少なくとも1つのLHRHアナログ
とともに用いられる、請求項1に記載の使用。
【請求項34】
前記医薬が、以下:
(a)タモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェン、またはアコルビフェンから選択される少なくとも1つの抗エストロゲン;および
(b)ゴセレリンまたはロイプロリドから選択される少なくとも1つのLHRHアナログ
とともに用いられる、請求項1に記載の使用。
【請求項35】
FTI:
【化2】

少なくとも1つの抗ホルモン剤および薬学的に受容可能なキャリアを含有する、薬学的組成物。
【請求項36】
FTI:
【化3】

少なくとも1つの抗ホルモン剤、少なくとも1つの化学療法剤および薬学的に受容可能なキャリアを含有する、薬学的組成物。
【請求項37】
FTI:
【化4】

少なくとも1つの化学療法剤および薬学的に受容可能なキャリアを含有する薬学的組成物。
【請求項38】
乳癌の治療のためのファルネシルトランスフェラーゼインヒビター:
【化5】

の使用であって、該医薬が、以下:
(1)(a)アロマターゼインヒビター;
(b)抗エストロゲン;および
(c)LHRHアナログ
からなる群より選択される少なくとも1つの抗ホルモン剤;および
(2)必要に応じて少なくとも1つの化学療法剤
とともに投与される、使用。
【請求項39】
前記医薬が、以下:
(a)アロマターゼインヒビター;
(b)抗エストロゲン;および
(c)LHRHアナログ
からなる群より選択される少なくとも1つの抗ホルモン剤とともに投与される、請求項38に記載の使用。
【請求項40】
前記医薬が、少なくとも1つのアロマターゼインヒビターとともに投与されるか、または少なくとも1つの抗エストロゲンとともに投与されるか、または少なくとも1つのアロマターゼインヒビターおよび少なくとも1つの抗エストロゲンとともに投与される、請求項38または39のいずれかに記載の使用。
【請求項41】
前記医薬が、以下:
(a)少なくとも1つのアロマターゼインヒビターおよび少なくとも1つの化学療法剤;または
(b)少なくとも1つの抗エストロゲンおよび少なくとも1つの化学療法剤;または
(c)少なくとも1つのアロマターゼインヒビター、少なくとも1つの抗エストロゲン、および少なくとも1つの化学療法剤
とともに投与される、請求項38に記載の使用。
【請求項42】
請求項38に記載の使用であって、
(a)前記アロマターゼインヒビターが、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ファドロゾールまたはフォルメスタンから選択され;
(b)前記抗エストロゲンが、タモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェンまたはアコルビフェンから選択され;
(c)前記LHRHアナログが、ゴセレリンまたはリュープロレリンから選択され;かつ
(d)前記化学療法剤が、トラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブまたはボルテゾミブから選択される、
使用。
【請求項43】
請求項39に記載の使用であって、
(a)前記アロマターゼインヒビターが、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ファドロゾール、またはフォルメスタンから選択され;
(b)前記抗エストロゲンが、タモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェン、またはアコルビフェンから選択され;かつ
(c)前記LHRHアナログが、ゴセレリンまたはリュープロレリンから選択される、
使用。
【請求項44】
前記ファルネシルトランスフェラーゼインヒビターが、アナストロゾールとともに投与される、請求項38に記載の使用。
【請求項45】
前記ファルネシルトランスフェラーゼインヒビターが、レトロゾールとともに投与される、請求項38に記載の使用。
【請求項46】
前記ファルネシルトランスフェラーゼインヒビターが、エキセメスタンとともに投与される、請求項38に記載の使用。
【請求項47】
前記ファルネシルトランスフェラーゼインヒビターが、ファドロゾールとともに投与される、請求項38に記載の使用。
【請求項48】
前記ファルネシルトランスフェラーゼインヒビターが、フォルメスタンとともに投与される、請求項38に記載の使用。
【請求項49】
前記ファルネシルトランスフェラーゼインヒビターが、タモキシフェンとともに投与されるか、またはフルベストラントとともに投与されるか、またはラロキシフェンとともに投与されるか、またはアコルビフェンとともに投与されるか、またはゴセレリンとともに投与されるか、またはリュープロレリンとともに投与される、請求項38に記載の使用。
【請求項50】
抗エストロゲンも投与される請求項44〜48のいずれかに記載の使用であって、該抗エストロゲンは、タモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェンまたはアコルビフェンから選択される、使用。
【請求項51】
化学療法剤も投与される請求項44〜48のいずれかに記載の使用であって、該化学療法剤は、トラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、またはボルテゾミブから選択される、使用。
【請求項52】
抗エストロゲンも投与され、化学療法剤も投与される請求項44〜48のいずれかに記載の使用であって、該抗エストロゲンは、タモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェン、またはアコルビフェンから選択され、該化学療法剤は、トラスツズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、またはボルテゾミブから選択される、使用。
【請求項53】
前記ファルネシルトランスフェラーゼインヒビターが、以下:
(a)少なくとも1つのアロマターゼインヒビターおよび少なくとも1つのLHRHアナログ;または
(b)少なくとも1つの抗エストロゲンおよび少なくとも1つのLHRHアナログ;または
(c)アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ファドロゾール、またはフォルメスタンから選択される少なくとも1つのアロマターゼインヒビター;およびゴセレリンまたはロイプロリドから選択される少なくとも1つのLHRHアナログ;または
(d)タモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェン、またはアコルビフェンから選択される少なくとも1つの抗エストロゲン;およびゴセレリンまたはロイプロリドから選択される少なくとも1つのLHRHアナログ
とともに投与される、請求項38に記載の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2007−510661(P2007−510661A)
【公表日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−538492(P2006−538492)
【出願日】平成16年11月4日(2004.11.4)
【国際出願番号】PCT/US2004/036859
【国際公開番号】WO2005/046691
【国際公開日】平成17年5月26日(2005.5.26)
【出願人】(596129215)シェーリング コーポレイション (785)
【氏名又は名称原語表記】Schering Corporation
【Fターム(参考)】