説明

位置検出装置、これを用いた開閉動作特性計測装置及び遮断器

【課題】 この発明は、既存の遮断器に対して容易に取り付け可能な位置検出装置を用いた開閉動作特性計測装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 遮断器の開閉動作時に可動接触子5のストローク動作に連動して直動する主軸6に反射板13を固着し、光を円錐状に放射する光源を備える照明光学系により前記反射板13の直動可能範囲を照明し、受光光学系で前記反射板によって反射された光を受光して受光量に基づいた検出信号を出力するようにした。さらに、前記検出信号に基づいて前記反射板13の位置信号を信号処理部が出力し、前記位置信号の時系列データに基づいてモニタリング部15が開閉動作特性を計測するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、主回路を開閉する遮断器の主軸の位置を計測する位置検出装置と、これを用いた開閉動作特性計測装置及び遮断器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
主回路を開閉する遮断器は、固定接触子と直動可能な主軸に固着された可動接触子とを備え、主軸の直動動作によって固定接触子と可動接触子が接触することで閉極し、固定接触子と可動接触子が離れることで開極するようになっている。その際、可動接触子のストローク動作による開閉が行われる瞬間とその近傍において、可動接触子の位置と移動速度が安定して再現されることが遮断器の信頼性確保にとって重要であり、製造時や定期点検時、場合によっては通常動作時の動作毎に、可動接触子のストローク動作である開閉動作特性を計測することが行われる。
【0003】
従来の主軸の位置を検出する位置検出装置は、可動接触子が固着された主軸に主軸の直動量を回転量に変換する機構を取り付け、まず、その回転量をロータリーエンコーダで検出し、その回転量から主軸の直動量を求めることで、可動接触子の位置を計測するようにしていた。また、この位置検出装置を用いた開閉動作特性計測装置は、この位置検出装置が計測した位置データから主軸の移動速度を測定して開閉動作特性を計測するようにしていた。(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2001−145217号公報(第4頁、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の位置検出装置とこれを用いた開閉動作特性計測装置は上記のように構成されているので、既存の遮断器に取り付けるにおいて、ピストン運動を行う主軸に改造を施すために遮断器の一部を分解することが必要となったり、遮断器が高電圧設備であることから、遮断器本体や主軸に隣接させて直動回動変換機構を配置するに際し、高電圧に配慮して配置することが必要であった。従って、主軸の改造のための作業や高電圧に配慮した配置を行う必要があることから、従来の位置検出装置及び開閉動作特性計測装置を既存の遮断器に取り付けることが容易では無いという問題があった。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するために為されたもので、既存の遮断器に対して容易に取り付け可能な位置検出装置とこれを用いた開閉動作特性計測装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る位置検出装置は、遮断器の開閉動作時に可動接触子のストローク動作に連動して直動する主軸に反射板を固着し、光を円錐状に放射する光源を備える照明光学系により前記光源からの光で前記反射板の直動可能範囲を照明し、受光光学系で前記反射板によって反射された前記光源からの光を撮像素子の検出面にて受光して受光量に基づいた検出信号を出力するようにした。さらに、前記検出信号に基づいて前記反射板の位置信号を信号処理部が出力するようにした。
【0008】
また、この発明に係る位置検出装置を用いた開閉動作特性計測装置は、前記位置検出装置が出力する位置信号の時系列データに基づいてモニタリング部が開閉動作特性を計測するようにした。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、主軸の位置の計測に光を用い、主軸に反射板を固着して、照明光学系で離れた位置から反射板の直動可能範囲を照明し、受光光学系で離れた位置から反射板で反射された光を受光して、受光量に基づいて信号処理部で主軸の位置を計測し、計測された位置データに基づいてモニタリング部で開閉動作特性を計測するようにしたので、主軸に単に反射板を固着するだけでそれ以外の主軸の一切の改造は不要で、さらに、反射板以外の位置検出装置の本体は高電圧機器である遮断器の本体や主軸から離れた位置に配置することが可能なので、位置検出装置を配置する上で高電圧に配慮する必要も無いことから、既存の遮断器に対しても取り付けが極めて容易であるという効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、この発明の実施の形態による位置検出装置を用いた開閉動作特性計測装置を取り付ける遮断器が電源の母線と主回路に電力を供給するための送電線との間を開閉するガス遮断器である場合を例に説明する。
【0011】
なお、遮断器がガス絶縁方式に限られるわけでは無く、例えば、真空絶縁や油絶縁や空気絶縁等の他の絶縁方式のものであってもこの発明に係る開閉動作特性計測装置は適用可能で、また、遮断器が開閉するのが母線と送電線との間に限られるわけでは無く、例えば、送電線と負荷との間であっても良いのは言うまでも無い。
【0012】
実施の形態1.
図1は、この発明に係る位置検出装置を用いた開閉動作特性計測装置の実施の形態1を電力系統設備等に既に設けられているガス遮断器に取り付けた構成を示す構成図である。
【0013】
図1に示すように、ガス遮断器は、母線1に接続された固定接触子2と送電線3に接続された固定接触子4との間を開閉するものであり、可動接触子5がストローク動作を行い、固定接触子2及び固定接触子4とに接触することで閉極し、可動接触子5が固定接触子2及び固定接触子4と離れることで開極するようになっている。
【0014】
可動接触子5がストローク動作を行うために、可動接触子5は主軸6の一端に固定されており、主軸5の他端に設けられた主軸駆動部7によって、主軸5は矢印8の示す両方の向きに直動可能となっている。
【0015】
固定接触子2、固定接触子4、及び可動接触子5は、ガス遮断器の本体である圧力容器9内に設けられており、この圧力容器9には六弗化硫黄等の絶縁ガスが封入されている。なお、主軸6が圧力容器9に導入される箇所には、主軸6が直動する際に圧力容器9から絶縁ガスが漏れることが無いように、軸シール部10が設けられている。なお、主軸6や主軸6を駆動する主軸駆動部7は、圧力容器9のように密閉はされていないが、ガス遮断器自体が高電圧機器であることから、外部と距離を確保するために筐体11の中に設けられている。
【0016】
なお、主軸6をどのように駆動するかは、駆動制御部12が主軸駆動部7の動作を制御することで行われる。
【0017】
次に、ガス遮断器に取り付けられたこの発明に係る開閉動作特性計測装置の実施の形態1について、図1を用いて構成を説明する。
【0018】
ガス遮断器の開閉動作時に可動接触子5のストローク動作に連動して直動する主軸6には、反射板13が固着されており、可動接触子5のストローク動作範囲に対応して、反射板13の直動可能範囲が決まっている。図1においては、反射板13の直動可能範囲は矢印8の示す幅の範囲となっている。
【0019】
反射板位置測定部14は、光を用いて反射板13の位置を測定するものであり、反射板位置測定部14から出力された反射板13の位置信号はモニタリング部15に送られ、この位置信号の時系列データに基づいてガス遮断器の開閉動作特性がモニタリング部15で計測される。
【0020】
モニタリング部15で得られたガス遮断器の開閉動作特性のデータは、駆動制御部12に送られ、駆動制御部12はこのデータに基づいて主軸駆動部7を制御する。もし、開閉動作特性に異常があれば、駆動制御部12はガス遮断器に故障が発生しているとして、駆動制御部12を制御してガス遮断器の開閉動作を中止し、故障発生を発報する。
【0021】
図2は、この発明に係る位置検出装置を用いた開閉動作特性計測装置の実施の形態1の構成を詳細に説明するための詳細構成図であり、図1に示すガス遮断器の内の主軸6と図1に示す開閉動作特性計測装置の内の反射板13及び反射板位置測定部14を抜き出したものである。また、図1と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
【0022】
図2において、図1に記載の反射板13に対応するのは拡散反射板13aであり、照明された光を拡散反射する。従って、拡散反射板13aで反射された光は広い範囲に広がって伝搬していくため、拡散反射板13aから距離が離れると著しく反射された光の強度が低下する。
【0023】
また、図2において、主軸6は矢印8の両方の向きに直動するようになっており、この主軸6に固着された拡散反射板13aの直動可能範囲は、図1に記載の可動接触子5のストローク動作範囲に対応して、矢印8の幅の示す範囲となっている。
【0024】
また、拡散反射板13aを照明する照明光学系16aは、光を円錐状に放射する、例えば、ランプ、LED、または半導体レーザ等の光源17を備えており、光源17からの光で拡散反射板13aの直動可能範囲を照明している。
【0025】
照明光学系16aで拡散反射板13aの直動可能範囲が照明され、拡散反射板13aで拡散反射された光は、受光光学系18aで受光される。受光光学系18aは、拡散反射板13aで拡散反射されて広がった光を集光する結像光学素子であるレンズ19aと、集光された拡散反射板13aからの光を受光して受光量に基づいた検出信号を出力する撮像素子20とを備えている。
【0026】
レンズ19aは、拡散反射板13aで拡散反射された光が撮像素子20の検出面に結像するように配置されている。
【0027】
なお、上記では、結像光学素子としては、レンズである場合を説明したが、結像機能があればレンズに限られるわけではなく、例えば、フレネルゾーンプレートや凹面ミラーであっても良いのは言うまでも無い。
【0028】
なお、結像光学素子がピンホールであっても拡散反射板13aで拡散反射された光を撮像素子20の検出面に結像させることは可能であるが、拡散反射板13aで拡散反射された光は拡散反射板13aから距離が離れると反射された光の強度が著しく低下するため、ピンホールを通過できる光のみを検出したのでは撮像素子20から出力される検出信号は非常に弱くなってしまい、開閉動作特性を計測することができない。
【0029】
次に、撮像素子20から出力された検出信号は信号処理部21に送られ、信号処理部21は、この検出信号に基づいて拡散反射板13aの位置信号を得る信号処理を行い、得られた位置信号は、図1に記載のモニタリング部15に送られる。
【0030】
なお、図1に記載の反射板位置測定部14は、図2の照射光学系16aと受光光学系18aと信号処理部21から構成されている。
【0031】
次に、この開閉動作特性計測装置の動作について、以下に図1と図2を用いて詳細に説明する。
【0032】
図1に示すガス遮断器は、可動接触子5のストローク動作によって、可動接触子5が固定接触子2及び固定接触子4と接触すると閉極し、可動接触子5が固定接触子2及び固定接触子4と離れると開極する。
【0033】
その際、ガス遮断器の開閉が行われる瞬間とその近傍での可動接触子5のストローク動作があらかじめ設定されたとおりに再現性良く行われることは、ガス遮断器の性能と信頼性を確保する上で極めて重要であり、所定のストローク動作で開閉できなくなると、大きな開閉サージを引き起こしたり、ガス遮断器の故障を招く恐れがある。
【0034】
そこで、可動接触子5のストローク動作である開閉動作特性を、ガス遮断器の製造時や定期点検時、場合によっては通常動作時の動作毎に計測することが行われる。
【0035】
さて、例えば、ガス遮断器が閉極した状態にあり、送電線3の点検を実施する必要が生じた場合にはガス遮断器を開極させることとなるが、その場合、接触子5を固定接触子2及び固定接触子4から引き離すストローク動作が行われる。
【0036】
その際、接触子5のストローク動作に連動して直動する主軸6が駆動制御部12で制御された主軸駆動部7によって駆動され、主軸6に固着された図2に示す拡散反射板13aは矢印8の幅が示す直動可能範囲で移動することとなる。
【0037】
光を円錐状に放射する光源17を備えた照明光学系16aは矢印8の幅が示す直動可能範囲を照明しており、拡散反射板13aは直動可能範囲内で移動するので、常に光源17からの光を拡散反射している。
【0038】
拡散反射板13aで拡散反射された光は、受光光学系18aで受光される。その際、レンズ19aは1次元ないしは2次元のCCDやフォトダイオードアレイ等の撮像素子20の検出面に結像するように配置されているので、拡散反射板13aの移動に伴なって、検出面上を拡散反射板13aの像が移動する。この像の移動を反映した撮像素子20から出力される検出信号を信号処理部21で信号処理することにより、拡散反射板13aの位置を示す位置信号が得られる。
【0039】
図3は、一例として1次元CCDである撮像素子20から出力された検出信号の強度を、横軸を画素位置として、プロットした検出信号強度分布図である。
【0040】
図3において、矢印22の位置でピークとなっている実線の分布波形は可動接触子5が固定接触子2及び固定接触子4と接触してガス遮断器が閉極している状態の場合を示しており、矢印23の位置でピークとなっている破線の分布波形はガス遮断器が開極している状態の場合を示している。
【0041】
ガス遮断器が開極動作を行うと、閉極状態であった矢印22の位置でピークとなっている実線の分布波形が、拡散反射板13aの移動に伴なって矢印24の示す向きに移動し、矢印23の位置に達して開極状態となる。ここで、分布波形のピークの位置と主軸6の位置とは一対一に対応しているので、このピーク位置から拡散反射板13aの位置を得ることができる。
【0042】
図4は、ガス遮断器が開極動作を行った際の検出信号強度の分布波形のピークの位置を、横軸を時間として、プロットした位置信号強度時間変化図である。
【0043】
図4に示すように、ガス遮断器が開極動作を行うと、拡散反射板13aの位置に対応した位置信号の強度は、ガス遮断器が閉極している状態の矢印25の位置に対応した位置信号の値からガス遮断器が開極している状態の矢印26の位置に対応した位置信号の値に時間とともに移動している。
【0044】
以上のように、主軸6に固着された拡散反射板13aの位置が信号処理部21から出力される位置信号の強度から得ることができる。
【0045】
ところで、可動接触子5と拡散反射板13aはいずれも主軸6に固着されており、それれぞれの固着されている位置は異なるが、可動接触子5の位置と拡散反射板13aの位置は一対一に対応している。
【0046】
従って、図1に記載のモニタリング部15において、信号処理部21から出力され、時間とともに刻々変化していく位置信号のデータから、可動接触子5のストローク動作であるガス遮断器の開閉動作特性を計測する。言い換えると、位置信号の時系列データから可動接触子5の位置とその位置での移動速度が計測されることとなる。
【0047】
以上のように、この発明に係る位置検出装置を用いた開閉動作特性計測装置の実施の形態1は、主軸6の位置の計測に光を用いており、遮断器の開閉動作時に可動接触子5のストローク動作に連動して直動する主軸6に拡散反射板13aを固着し、光を円錐状に放射する光源17を備える照明光学系16aにより前記拡散反射板13aの直動可能範囲を照明し、受光光学系18aで前記拡散反射板13aによって反射された前記光源17からの光を撮像素子20の検出面に結像光学素子である例えばレンズ19aで結像させ、結像された光の受光量に基づいて前記撮像素子20から検出信号を出力するようにした。さらに、前記検出信号に基づいてモニタリング部15が開閉動作特性を計測するようにした。
【0048】
この発明に係る位置検出装置を用いた開閉動作特性計測装置の実施の形態1は、以上のように構成されているので、主軸6に単に拡散反射板13aを固着するだけでそれ以外の主軸6の一切の改造は不要で、さらに、拡散反射板13a以外の開閉動作特性計測装置の本体は高電圧機器であるガス遮断器の本体や主軸6から離れた位置に配置することが可能なので、開閉動作特性計測装置を配置する上で高電圧に配慮する必要も無いことから、既存のガス遮断器に対しても取り付けが極めて容易であるという効果がある。
【0049】
なお、上記では既存のガス遮断器に対してこの開閉動作特性計測装置を取り付けることを述べたが、電力系統設備等に新設するガス遮断器に取り付ける場合においても、開閉動作特性計測装置を配置する上で高電圧に配慮する必要が無いことから、取り付けが容易で、その結果、ガス遮断器自体の設計が容易になるという効果がある。
【0050】
実施の形態2.
実施の形態1の開閉動作特性計測装置では、主軸6に固着する反射板として拡散反射板13aを用いたが、拡散反射板13aで拡散反射された光は広がって伝搬していくため、拡散反射板13aから受光光学系までの距離が離れると検出信号の強度が著しく低下すると同時に、撮像素子20から出力される画素位置に対する検出信号の強度分布は極めてブロードとなって、ピーク位置を得ることが困難となる。従って、広がった光を集光する結像光学素子である例えばレンズ19aを用いて撮像素子20の検出面に結像させることが必要である。
【0051】
さらに、ガス遮断器への取り付け上の制約から主軸6と反射板位置測定部14との距離を大きく離して配置する必要がある場合は、主軸6に固着された拡散反射板13aと反射位置測定部14を構成する受光光学系18aとの距離が大きくなって、たとえ、拡散反射板13aで反射されて広がって伝搬する光を結像光学素子であるレンズ19aで集光するにしても、レンズ19aの仕様を選択するにおいて開口数、焦点距離、レンズ口径等から決まる制約があり、集光できる能力に限度があるため、撮像素子20から出力される検出信号が著しく低下して、ガス遮断器の開閉動作特性の計測が困難となる。
【0052】
そこで、主軸6に固着する反射板13として拡散反射板13aに代えて再帰性反射板を用いると、再帰性反射板で鏡面反射された光は広がること無しに直進し、再帰性反射板から受光光学系までの距離が離れても拡散反射板13aの場合に比べると検出信号の強度低下は大幅に少ない。
【0053】
従って、再帰性反射板を用いることで、再帰性反射板と撮像素子20の検出面が離れていても撮像素子20から出力される検出信号の強度は著しく低下することは無く、さらに、画素位置に対する検出信号の強度分布も著しくブロードとなることは無いので、結像光学素子を必ずしも用いる必要が無く、さらに、主軸6と反射板位置測定部14との距離を大きく離して配置する必要がある場合においても、検出信号の強度は著しく低下することは無いので、開閉動作特性を計測することが可能となる。
【0054】
図5は、再帰性反射板の一例であるビーズ素子型再帰性反射板の構造を説明するための構造断面図である。
【0055】
図5に示すビーズ素子型再帰性反射板は、ガラス等の光学的に透明な素材で形成されたビーズ27が樹脂フィルム等の基材28上に2次元状に配列された構造となっている。ビーズ27の球表面の半分には反射層29が設けられており、光は反射層29で反射される。反射層29と反対側のビーズ27の表面にはビーズ27が傷つかないように保護層30で全面を覆われている。
【0056】
平面波である入射光31がビーズ素子型再帰性反射板に入射すると、入射光31は、保護層30を透過した後、ビーズ27に入り、反射層29で反射される。反射層29で反射された後は、ビーズ27から出て、保護層30を透過して出射される。この際、ビーズ素子型再帰性反射板を出射した出射光32の出射角は入射光31がビーズ素子型再帰性反射板に入射した際の入射角と等しく、出射光32の伝搬する向きは入射光31の伝搬する向きと逆となっている。
【0057】
以上のように、ビーズ素子型再帰性反射板は、入射光31が入射してきた方向と同じ方向でかつ反対の向きに反射光32を鏡面反射するという特徴を持っており、拡散反射板のように拡散反射するわけではないので、反射光32は広がって伝搬せずに直進する。従って、反射光32は、ビーズ素子型再帰性反射板からの距離が大きくなっても拡散反射板の場合に比べると単位面積当たりの強度が著しく低下するようなことが無いという特徴を持っている。
【0058】
図6は、反射板として再帰性反射板を用いた、この発明に係る位置検出装置を用いた開閉動作特性計測装置の実施の形態2の構成を詳細に説明するための詳細構成図であり、図1に示すガス遮断器の内の主軸6と図1に示す開閉動作特性計測装置の内の反射板13及び反射板位置測定部14を抜き出したものである。また、図1及び図2と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
【0059】
図6において、図1に記載の反射板13に対応するのは再帰性反射板13bであり、具体的には図5に示したビーズ素子型再帰性反射板である。再帰性反射板13bは、図5に示すように、入射光31は入射してきた方向と同じ方向でかつ反対の向きに鏡面反射されるので、反射光32は広がって伝搬せずに直進するという特徴を持っている。
【0060】
また、図6において、照明光学系16bは、光を円錐状に放射する光源17とハーフミラー33を備えており、光源17からの光はハーフミラー33で一旦反射されて再帰性反射板13bの直動可能範囲を照明する。
【0061】
照明光学系16bで再帰性反射板13bの直動可能範囲が照明され、再帰性反射板13bで鏡面反射された光は、受光光学系18bで受光される。受光光学系18bは、再帰性反射板13bで鏡面反射されて直進してきた光を受光する撮像素子20を備えている。
【0062】
再帰性反射板13bで鏡面反射された光は広がること無しに直進して撮像素子20の検出面に達するので、撮像素子20から出力される検出信号の強度は十分に大きく、さらに、画素位置に対する検出信号の強度分布もピーク位置を得ることができないほどブロードとなることは無い。
【0063】
次に、撮像素子20から出力された検出信号は信号処理部21に送られ、信号処理部21は、この検出信号に基づいて再帰性反射板13bの位置信号を得る実施の形態1と同様の信号処理を行い、得られた位置信号は、図1に記載のモニタリング部15に送られて、ガス遮断器の開閉動作特性が計測される。
【0064】
この発明に係る位置検出装置を用いた開閉動作特性計測装置の実施の形態2は、以上のように構成されているので、実施の形態1と同様に、既存のガス遮断器に対しても取り付けが極めて容易であるという効果がある。
【0065】
さらに、この発明に係る位置検出装置を用いた開閉動作特性計測装置の実施の形態2は、反射板が再帰性反射板13bであるので反射された光がほとんど広がらずに直進して撮像素子20の検出面に到達することから、ガス遮断器への取り付け上の制約から主軸6と反射板位置測定部14との距離を大きく離して配置する必要がある場合においても、撮像素子20から出力される検出信号が著しく低下することが無く、ガス遮断器の開閉動作特性を計測することができるという効果がある。
【0066】
なお、上記では、再帰性反射板13bがビーズ素子型であるとして説明したが、例えば3面体コーナーキューブ素子型のような再帰性反射の機能を有する反射板であれば良いのは言うまでも無い。
【0067】
実施の形態3.
実施の形態2の受光光学系18bは撮像素子20のみを備えているが、撮像素子20から出力される検出信号のバックグラウンドノイズを低減するために、結像光学素子をさらに備えるようにすれば、主軸6と反射板位置測定部14との距離をさらに大きく離して配置することが可能となる。
【0068】
図7は、実施の形態2の受光光学系18bに代えて、撮像素子20と結像光学素子であるピンホール19bを備える受光光学系18cを用いた、この発明に係る位置検出装置を用いた開閉動作特性計測装置の実施の形態3の構成を説明するための構成図であり、図1に示すガス遮断器の内の主軸6と図1に示す開閉動作特性計測装置の内の反射板13及び反射板位置測定部14を抜き出したものである。また、図1及び図6と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
【0069】
図7において、ピンホール19bは、照明光学系16bの光源17から円錐状に放射された光が再帰性反射板13bで鏡面反射されて集光する位置に設けられている。従って、照明光学系16bで照明され、再帰性反射板13bで鏡面反射されて広がること無しに直進する光は、ピンホール19bを遮られること無く通過して撮像素子20の検出面に達することができる。
【0070】
一方、照明光学系16bの光源17から放射された光のうち、再帰性反射板13bで鏡面反射されなかった光は大部分が主軸6や図1に示す筐体11の内壁等を照明することとなり、主軸6や筐体11の内壁等で拡散反射された光の一部は反射板位置測定部14に戻ってくることとなって、いわゆる迷光が発生する。主軸6や筐体11の内壁等の拡散反射率が高いと、このような迷光の一部は撮像素子20の検出面に到達し、検出信号のバックグラウンドノイズを増加させ、開閉動作特性計測装置の計測精度を低下させる原因となる。
【0071】
このような迷光に対して、実施の形態3の受光光学系18cは、ピンホール19bを備え、上記に述べたように、ピンホール19bは照明光学系16bの光源17から円錐状に放射された光が再帰性反射板13bで鏡面反射されて集光する位置に設けられているので、主軸6や筐体11の内壁等で拡散反射されて広がって伝搬する迷光は、極めて一部しかピンホール19bを通過して撮像素子20の検出面に到達することができず、迷光の大部分はピンホール19bで遮られることとなる。
【0072】
従って、この発明に係る位置検出装置を用いた開閉動作特性計測装置の実施の形態3においては、迷光に起因した検出信号のバックグラウンドノイズを抑制することができ、実施の形態2の場合に比べて、主軸6と反射板位置測定部14との距離をさらに大きく離して配置することが可能となる。
【0073】
実施の形態4.
実施の形態3では、受光光学系18cの結像光学素子としてピンホール19bを用いた場合を説明したが、ピンホール19bの代わりにレンズを用いても、迷光に起因した検出信号のバックグラウンドノイズを抑制することが可能である。
【0074】
図8は、実施の形態3の受光光学系18cに代えて、撮像素子20と結像光学素子であるレンズ19cを備える受光光学系18dを用いた、この発明に係る位置検出装置を用いた開閉動作特性計測装置の実施の形態4の構成を説明するための構成図であり、図7と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
【0075】
図8において、レンズ19cは、実施の形態3と同様に、照明光学系16bの光源17から円錐状に放射された光が再帰性反射板13bで鏡面反射されて集光する位置に設けられている。従って、照明光学系16bで照明され、再帰性反射板13bで鏡面反射されて広がること無しに直進する光は、レンズ19cの設けられた位置に集光し、そのまま、レンズ19cを通過して直進し、撮像素子20の検出面に到達する。言い換えれば、再帰性反射板13bで鏡面反射された光の光跡はレンズ19cの有無に関わらず、略同じである。
【0076】
さらに、レンズ19cは、再帰性反射板13bで拡散反射された光が撮像素子20の検出面で集光するように焦点距離の値が設定されている。言い換えると、再帰性反射板13bの実像がレンズ19cによって撮像素子20の検出面に結像するということである。従って、信号処理部21において撮像素子20から出力された検出信号から再帰性反射板13bの位置を示す位置信号を得る際に、撮像素子20の検出面で受光される光は再帰性反射板13bで鏡面反射されて到達した光だけでなく、再帰性反射板13bで拡散反射されレンズ19cで結像された光も加わることとなるので、再帰性反射板13bの位置を反映する検出信号のピークの強度は、実施の形態3の結像光学素子としてピンホール19bを用いた場合よりも大きくすることができる。
【0077】
一方、主軸6や筐体11の内壁等で拡散反射された光の一部は反射板位置測定部14に戻ってくることとなって、いわゆる迷光となるが、筐体11の内壁等とレンズ19cとの距離と再帰性反射板13bとレンズ19cとの距離は大きく異なっていることから、筐体11の内壁等で拡散反射された光はレンズ19cによっては撮像素子20の検出面に結像されることはないため、画素位置に対して極めてブロードとなり、検出信号のバックグラウンドノイズをわずかしか増加させない。
【0078】
なお、主軸6で拡散反射された光については、主軸6とレンズ19cとの距離と再帰性反射板13bとレンズ19cとの距離は略同じであり、照明光学系16bで照明され主軸6で拡散反射された光の一部はレンズ19cで撮像素子20の検出面に結像されることとなる。しかし、主軸6の表面が再帰性反射板13bの拡散反射率よりも十分に小さい拡散反射率を有している場合は、主軸6で拡散反射された光は、検出信号のバックグラウンドノイズをわずかしか増加させないこととなる。
【0079】
以上のように、結像光学素子としてレンズ19cを用いることで、筐体の内壁等で拡散反射した光に起因する迷光の影響を抑制することができ、また、主軸の表面が再帰性反射板の拡散反射率よりも十分に小さい拡散反射率を有していれば、主軸で拡散反射された光に起因する迷光を十分に小さいとみなすことができるので、この発明に係る位置検出装置を用いた開閉動作特性計測装置の実施の形態4においては、迷光に起因した検出信号のバックグラウンドノイズを抑制することができ、実施の形態2の場合に比べて、主軸6と反射板位置測定部14との距離をさらに大きく離して配置することが可能となる。
【0080】
実施の形態5.
実施の形態1の照明光学系16aにおいて、光を円錐状に放射する光源17を用いているが、シリンドリカルレンズを備えるようにして、光源17から円錐状に放射する光を一旦主軸6の直動方向と垂直でかつ拡散反射板13aの面と平行な方向に集光するようにすれば、拡散反射板13aを照明する光の強度を大きくすることができ、かつ、筐体11の内壁等で拡散反射されて生ずる迷光を低減することができるので、実施の形態1の場合に比べて、主軸6と反射板位置測定部14との距離をさらに大きく離して配置することが可能となる。
【0081】
図9は、シリンドリカルレンズ34の集光機能を説明するための断面図で、図9(a)はシリンドリカルレンズ34の長手方向から見た断面図であり、図9(b)は図9(a)の側面側から見た断面図である。図2と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
【0082】
シリンドリカルレンズ34は、光源17から円錐状に放射された光を、図9(a)から明らかなようにシリンドリカルレンズ34の長手方向から見た面においてのみ集光し、図9(b)から明らかなように図9(a)の側面側から見た面においては集光しないという特徴を持ち、光源17から円錐状に放射された光は楕円錐状となる。
【0083】
図10は、実施の形態1の照明光学系16aに代えて、光源17とシリンドリカルレンズ34を備える照明光学系16cを用いた、この発明に係る位置検出装置を用いた開閉動作特性計測装置の実施の形態5の構成を説明するための構成図であり、図1に示すガス遮断器の内の主軸6と図1に示す開閉動作特性計測装置の内の反射板13及び反射板位置測定部14を抜き出したものである。また、図1及び図2と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
【0084】
図10において、シリンドリカルレンズ34は、照明光学系16cの光源17から円錐状に放射された光が主軸6の直動方向と垂直でかつ拡散反射板13aの面と平行な方向に集光する向きに配置されており、光源17から円錐状に放射された光は、シリンドリカルレンズ34で楕円錐状となる。
【0085】
従って、照明光学系16cで照明される光の強度を大きくすることができ、かつ、筐体11の内壁等で拡散反射されて生ずる迷光を低減することができるので、実施の形態1の場合に比べて、主軸6と反射板位置測定部14との距離をさらに大きく離して配置することが可能となる。
【0086】
実施の形態6.
実施の形態2、実施の形態3、及び、実施の形態4の照明光学系16bに、さらにシリンドリカルレンズ34を備えるようにして、光源17から円錐状に放射する光を一旦主軸6の直動方向と垂直でかつ再帰性反射板13bの面と平行な方向に集光するようにすれば、再帰性反射板13bを照明する光の強度を大きくすることができ、かつ、筐体11の内壁等で拡散反射されて生ずる迷光を低減することができるので、実施の形態2、実施の形態3、及び、実施の形態4の場合に比べて、主軸6と反射板位置測定部14との距離をさらに大きく離して配置することが可能となる。
【0087】
図11は、実施の形態4の照明光学系16bに代えて、光源17とシリンドリカルレンズを備える照明光学系16cを用いた、この発明に係る位置検出装置を用いた開閉動作特性計測装置の実施の形態6の構成を説明するための構成図であり、図1に示すガス遮断器の内の主軸6と図1に示す開閉動作特性計測装置の内の反射板13及び反射板位置測定部14を抜き出したものである。また、図1及び図7と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
【0088】
図11において、シリンドリカルレンズ34は、照明光学系16cの光源17から円錐状に放射された光が主軸6の直動方向と垂直でかつ再帰性反射板13bの面と平行な方向に集光する向きに配置されている。
【0089】
従って、照明光学系16cで照明される光の強度を大きくすることができ、かつ、筐体11の内壁等で拡散反射されて生ずる迷光を低減することができるので、実施の形態4の場合に比べて、主軸6と反射板位置測定部14との距離をさらに大きく離して配置することが可能となる。
【0090】
なお、上記では実施の形態4の照明光学系16bを照明光学系16cに代えた場合のみを説明したが、実施の形態2及び実施の形態3の照明光学系16bを照明光学系16cに代えた場合においても、同様の効果が得られることは言うまでも無い。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】この発明に係る位置検出装置を用いた開閉動作特性計測装置の実施の形態1をガス遮断器に取り付けた構成を示す構成図である。
【図2】この発明に係る位置検出装置を用いた開閉動作特性計測装置の実施の形態1の構成を詳細に説明するための詳細構成図である。
【図3】撮像素子20から出力された検出信号の強度を、横軸を画素位置として、プロットした検出信号強度分布図である。
【図4】ガス遮断器が開極動作を行った際の検出信号強度の分布波形のピークの位置を、横軸を時間として、プロットした位置信号強度時間変化図である。
【図5】ビーズ素子型再帰性反射板の構造を説明するための構造断面図である。
【図6】この発明に係る位置検出装置を用いた開閉動作特性計測装置の実施の形態2の構成を詳細に説明するための詳細構成図である。
【図7】この発明に係る位置検出装置を用いた開閉動作特性計測装置の実施の形態3の構成を説明するための構成図である。
【図8】この発明に係る開閉動作特性計測装置の実施の形態4の構成を説明するための構成図である。
【図9】シリンドリカルレンズ34の集光機能を説明するための断面図である。
【図10】この発明に係る位置検出装置を用いた開閉動作特性計測装置の実施の形態5の構成を説明するための構成図である。
【図11】この発明に係る位置検出装置を用いた開閉動作特性計測装置の実施の形態6の構成を説明するための構成図である。
【符号の説明】
【0092】
5 可動接触子
6 主軸
13 反射板
13a 拡散反射板
13b 再帰性反射板
15 モニタリング部
16a 照明光学系
16b 照明光学系
16c 照明光学系
17 光源
18a 受光光学系
18b 受光光学系
18c 受光光学系
18d 受光光学系
19a レンズ
19b ピンホール
19c レンズ
20 撮像素子
21 信号処理部
33 ハーフミラー
34 シリンドリカルレンズ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遮断器の開閉動作時に可動接触子のストローク動作に連動して直動する主軸に固着された反射板と、
光を円錐状に放射する光源を備え、前記光源からの光で前記反射板の直動可能範囲を照明する照明光学系と、
前記反射板によって反射された前記光源からの光を撮像素子の検出面にて受光し、受光量に基づいた検出信号を出力する受光光学系と、
前記検出信号に基づいて前記反射板の位置信号を出力する信号処理部と、
を備えることを特徴とする位置検出装置。
【請求項2】
反射板が拡散反射板であり、
受光光学系が前記拡散反射板によって拡散反射された光を撮像素子の検出面に結像する結像光学素子を備えることを特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。
【請求項3】
照射光学系がシリンドリカルレンズを備え、前記シリンドリカルレンズが光源から円錐状に放射された光を主軸の直動方向と垂直でかつ拡散反射板の面と平行な方向に集光することを特徴とする請求項2に記載の位置検出装置。
【請求項4】
結像光学素子が、ピンホール又はレンズのいずれかであることを特徴とする請求項2又は請求項3のいずれかに記載の位置検出装置。
【請求項5】
反射板が再帰性反射板であり、
照明光学系が光を一旦反射させて前記再帰性反射板の直動可能範囲を照明するハーフミラーを備え、
受光光学系が前記再帰性反射板によって鏡面反射された後、前記ハーフミラーを透過した光を受光することを特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。
【請求項6】
照射光学系がシリンドリカルレンズを備え、前記シリンドリカルレンズが光源から放射された円錐状の光を主軸の直動方向と垂直でかつ再帰性反射板の面と平行な方向に集光して楕円錐状にすることを特徴とする請求項5に記載の位置検出装置。
【請求項7】
受光光学系が結像光学素子を備え、前記結像光学素子が光源から円錐状に放射された光が再帰性反射板で鏡面反射されて集光する位置に設けられることを特徴とする請求項5又は請求項6のいずれかに記載の位置検出装置。
【請求項8】
結像光学素子が、ピンホールであることを特徴とする請求項7に記載の位置検出装置。
【請求項9】
結像光学素子が、再帰性反射板の実像を撮像素子の検出面に結像するレンズであることを特徴とする請求項7に記載の位置検出装置。
【請求項10】
位置信号の時系列データに基づいて開閉動作特性を計測するモニタリング部をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の開閉動作特性計測装置。
【請求項11】
請求項10に記載の開閉動作特性計測装置を備えることを特徴とする遮断器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−198178(P2009−198178A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−161070(P2006−161070)
【出願日】平成18年6月9日(2006.6.9)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】