説明

位置決定システム

本発明は、オブジェクト(2)の位置を決定するための位置決定システム(201)に関する。第一位置検出ユニット(205)が、送受信ユニット(203、214、216、217)によってオブジェクト(2)と基準位置に対して知られている転送位置との間で転送される放射に基づいて、オブジェクト(2)の第一の位置を検出する。第二位置検出ユニット(35)が、オブジェクト(2)の加速度および決定された前記第一の位置に基づいて第二の位置を検出する。出力ユニット(12)が、第一の位置および第二の位置の少なくとも一つを出力する。放射の転送が遮られても、第二の位置が出力ユニットによって出力されることができる。さらに、第一の位置が、第二の位置を決定するまたは第二の位置を更新するための初期値として使用されることができる。これはオブジェクトの位置決定の品質を改善する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はオブジェクトの位置を決定するための位置決定システム、位置決定方法およびコンピュータ・プログラムに関する。本発明は、オブジェクトを撮像するための撮像システム、撮像方法およびコンピュータ・プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
米国特許出願公開US2008/0162046A1は、撮像装置との関係で少なくとも一つのモバイル装置の配置を追跡するシステムを開示している。このシステムは、コントローラと通信する少なくとも一つの位置モニタリング・センサーを含む。位置モニタリング・センサーは、基準点に対する前記少なくとも一つのモバイル装置の位置を示す信号を生成するよう動作可能である。前記コントローラは、前記撮像装置に対する前記少なくとも一つのモバイル装置の位置を計算するよう動作可能である。前記少なくとも一つの位置モニタリング・センサーは好ましくは、電磁放射を送信および受信するための送信機および受信機を有し、前記撮像装置に対する前記少なくとも一つのモバイル装置の位置の計算は送信機と受信機の間で転送される放射に基づいて計算される。
【0003】
このシステムは、送信機によって送られる放射が、たとえば金属オブジェクトによって部分的または完全に遮断されるという欠点がある。この場合、このシステムはもはや適正に機能できず、決定される位置の精度が低下するか、または配置の決定がそもそも可能でなくなる。すなわち、位置決定の品質が低下する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開US2008/0162046A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
オブジェクトの位置を決定するための位置決定システム、位置決定方法およびコンピュータ・プログラムであって位置決定の品質が改善されることのできるものを提供することが本発明の一つの目的である。前記オブジェクトを撮像するための対応する撮像システム、撮像方法およびコンピュータ・プログラムを提供することが本発明のさらなる目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第一の側面によれば、オブジェクトの位置を決定するための位置決定システムであって:
・前記オブジェクトと基準位置(reference position)に対して知られている転送位置(transfer position)との間で放射を転送するための送受信ユニットおよび転送された放射に基づいて前記基準位置に対する前記オブジェクトの第一の位置を決定するための第一の位置決定ユニットを有する第一位置検出ユニットと;
・前記オブジェクトの加速を決定するための加速度計および決定された加速および決定された前記第一の位置に基づいて前記基準位置に対する前記オブジェクトの第二の位置を決定するための第二の位置決定ユニットを有する第二位置検出ユニットと;
・前記第一の位置および前記第二の位置の少なくとも一つを出力するための出力ユニットとを有する、位置決定システムが提起される。
【0007】
前記オブジェクトと前記転送位置との間の放射の転送が中断されると、決定される第一の位置の精度が低下しうる。しかしながら、この場合、加速度計によって実行される加速測定に基づく第二の位置が出力ユニットによって出力されることができる。さらに、正確に決定された第一の位置が利用可能であれば、該第一の位置は、第二の位置の決定の基礎となりうる初期値を提供するために使われることができる、あるいは該第一の位置は、第二の位置を更新するために使われることができる。これは、決定される第二の位置の精度に対する、ドリフトによって引き起こされうる悪い効果を低減する。したがって、上記のように第一の位置および第二の位置を決定し、決定された第一の位置および第二の位置の少なくとも一方を出力することにより、オブジェクトの位置決定の品質が改善できる。
【0008】
加速度計は好ましくはオブジェクトに取り付けられるよう適応される。
【0009】
前記転送位置は、前記基準位置または前記基準位置に対して既知である他のいかなる位置であることもできる。転送位置は、放射が前記オブジェクトに送られるおよび/または前記オブジェクトから受信される位置である。
【0010】
前記出力ユニットは、第一の位置および第二の位置の少なくとも一方をユーザーに、または決定された第一の位置および/または第二の位置をさらなる処理のために使うためのさらなるユニットに提供するいかなるユニットであることもできる。すなわち、さらなるユニットは、決定された第一の位置および/または決定された第二の位置に基づいてオブジェクトを位置決めするよう適応されることができ、あるいはさらなるユニットは、決定された第一の位置および/または決定された第二の位置に依存して前記オブジェクトのさらなるオブジェクトとの衝突を防止するよう適応されることができる。
【0011】
前記送受信ユニットが超音波を転送するよう適応されていることがさらに好ましい。
【0012】
もう一つの実施形態では、追加的または代替的に、前記送受信ユニットは、他の種類の放射、たとえば電波周波数(radio frequency)放射もしくは人間によって可視の周波数帯域の放射、つまり光放射のような電磁放射を転送するよう適応されることができる。
【0013】
前記送受信ユニットを超音波を転送するよう適応することには、電波周波数システムと対照的に超音波は室内、たとえば手術室内に閉じ込められ、よって近隣の部屋のシステムに干渉しないという利点がある。さらに、超音波を送受信するためには、直接的な見通しが必要とされず、送受信ユニットは、たとえば病院で使用される滅菌シートなどを通じて作用することができる。さらに、超音波は、送受信経路またはその近くに存在しうる磁性物質によって引き起こされる干渉を示さない。さらに、電波周波数システムは、さまざまな反射を通じて検出器のところに到着する電磁パルスが互いに干渉し、それにより、後述するように好ましくは第一の位置の決定の基礎になる直接的な、すなわち最短の経路に沿ったパルスの到着の精密な決定を劣化させるという問題を生じることがある。音速は光速よりずっと小さいので、超音波を使うときに存在しうる多重反射は、より簡単に時間的に分離できる。それにより高い精度が維持できる。
【0014】
好ましくは、第一位置検出ユニットは、飛行時間法を使って転送される放射に基づいて第一の位置を決定するよう適応される。
【0015】
第一の位置を決定するための飛行時間法の使用は、特に加速測定に基づく位置決定と比較して、ドリフトが起こりにくいという利点がある。
【0016】
前記送受信ユニットが、オブジェクトによって反射されるようオブジェクトに放射を送り、オブジェクトによって反射された放射を受信するよう適応されることがさらに好ましい。
【0017】
これは、オブジェクトに転送要素を取り付けることなく第一の位置を決定することを許容する。
【0018】
前記送受信ユニットが、前記転送位置に位置される第一の転送要素(transferring element)およびオブジェクトに取り付けられる第二の転送要素を有し、第一の転送要素および第二の転送要素が第一の転送要素と第二の転送要素の間で放射を転送するよう適応され、第一の位置決定ユニットが転送される放射に依存して第一の位置を決定するよう適応される、ことがさらに好ましい。
【0019】
これは、第一の位置の決定の精度をさらに改善する、すなわち第一の位置の決定の品質をさらに改善する。
【0020】
第二の転送要素は能動要素であっても受動要素であってもよい。受動要素はたとえば、単に放射を反射する要素である。第一の転送要素は、反射された放射から、それが第二の転送要素によって反射されたことを知るのである。
【0021】
転送要素は、送信モードにおいて放射を送信するために、および/または受信モードにおいて放射を受信するために動作させられることのできる要素であってもよい。あるいは、転送要素は、該転送要素が放射を同時に送受信できるようにする少なくとも一つの送信要素および少なくとも一つの受信要素を有していてもよい。これは、転送要素が送信要素および/または受信要素であることを意味する。
【0022】
前記送受信ユニットが、基準位置に対して既知である転送位置に位置されている少なくとも三つの第一の転送要素およびオブジェクトに取り付けられるための少なくとも一つの第二の転送要素を有しており、前記少なくとも三つの第一の転送要素および前記少なくとも一つの第二の転送要素は、前記少なくとも三つの第一の転送要素と前記少なくとも一つの第二の転送要素の間で放射を転送するよう適応され、前記第一の位置決定ユニットは転送される放射に依存して第一の位置を決定するよう適応されることが好ましい。第一の位置決定ユニットは、三角測量(triangulation)および/または三辺測量(trilateration)によって、転送される放射に依存して第一の位置を決定するよう適応されることが好ましい。
【0023】
これは、三次元において高精度で第一の位置を決定することを許容する。前記少なくとも三つの第一の転送要素および前記少なくとも一つの第二の転送要素は少なくとも三つの放射経路を画定し、それに沿って前記放射が転送される。これらの経路の三つより多くが第一の位置を決定するために使用されるならば、すなわち、四つ以上の第一の転送要素および/または二つ以上の第二の転送要素が使用されるならば、たとえばこれらの放射経路の一つが遮断されたとしても、これらの放射経路のうち少なくとも三つが遮られずにいる限り、第一の位置は正確に決定できる。
【0024】
位置決定システムはさらに、第一の位置および第二の位置のうち少なくとも一方の誤差を決定するための誤差決定ユニットを有し、前記出力ユニットが、決定された誤差に基づいて、第一の位置および第二の位置のうちの少なくとも一方を出力するよう適応されることが好ましい。
【0025】
これは、第二の位置について決定された誤差があらかじめ定義された閾値より高く、第二の位置が信頼できないことが示される場合に、第一の位置を出力することを許容する。さらに、これは、第一の位置について決定された誤差があらかじめ定義された閾値より高く、第一の位置が信頼できないことが示される場合に、第二の位置を出力することを許容する。
【0026】
たとえば、あらかじめ定義された閾値より上の第一の位置の誤差は、前記送受信ユニットが既知の転送位置とオブジェクトとの間で転送する放射が、第一の位置を決定するために十分でないことを示しうる。特に、前記送受信ユニットが、オブジェクトの第一の位置を決定するためにオブジェクトとの間で転送される放射が通る三つ以上の放射経路を画定する場合、放射経路が遮断されて遮られない放射経路が三つより少なくなる場合、誤差は前記あらかじめ定義された閾値より高くなる。この場合、第二の位置が出力ユニットによって出力される。
【0027】
さらに、第二の位置の誤差があらかじめ定義された閾値より高いことは、決定された加速度におけるドリフトが起こっており、そのため第二の位置が信頼できないものとなることを示しうる。この場合、第一の位置が出力ユニットによって出力される。
【0028】
ある時間経過後、一般に、第二の位置の誤差は、バイアスおよび結果として生じるドリフトのために増大している。したがって、出力ユニットは、第一の位置を使うことによる第二の位置の最後の更新以降このある時間が経過しており、かつ第一の位置の誤差が閾値より小さく、第一の位置が信頼できることが示される場合には、第一の位置を出力するよう適応されることができる。
【0029】
第二の位置決定ユニットは、決定された第一の位置を開始位置として使うよう適応されることが好ましい。決定された加速度に基づいて前記開始位置から出発してオブジェクトの動きを決定し、オブジェクトの開始位置および決定された動きに基づいて第二の位置を決定するのである。
【0030】
好ましくは、開始位置から出発してのオブジェクトの動きは、決定された加速度を積分することによって決定される。開始位置が第一の位置であることを知り、オブジェクトの動きを知ることにより、現在の第二の位置が決定できる。動きおよび開始位置に基づいて第二の位置を決定するために、好ましくは、決定された動きは再び積分され、結果として経路を与える。これが、現在の第二の位置を決定するために開始位置に加えられる。
【0031】
第一位置検出ユニットおよび第二位置検出ユニットは好ましくは、いくつかの第一の位置およびいくつかの第二の位置を時間的に後に検出するよう適応される。第一の位置は好ましくは、オブジェクトと既知の転送位置との間で放射を連続的に転送し、転送された放射に基づいて基準位置に対するオブジェクトの第一の位置を判別することによって連続的に検出される。第二の位置は好ましくは、初期の第一の位置と基準位置に対するオブジェクトの動きを記述する加速度の値に基づいて決定される。好ましくは、ある時間期間後、第二の位置は、現在決定された第一の位置を用いて更新される。この時間期間はあらかじめ定義された時間期間であってもよいし、あるいはこの時間期間は、最後の更新と、第二の位置について決定された誤差が閾値を超え、現在決定された第二の位置が信頼できないことが示される時間との間の時間によって定義されてもよい。
【0032】
第二位置検出ユニットが、オブジェクトの配向を決定するためにオブジェクトに取り付けられるジャイロスコープを有することがさらに好ましい。ここで、第二の位置決定ユニットは決定された第一の位置を開始位置として使い、決定された加速度およびジャイロスコープにより決定されるオブジェクトの配向に基づいて開始位置から出発するオブジェクトの動きを決定し、開始位置およびオブジェクトの決定された動きに基づいて第二の位置を決定するよう適応されている。
【0033】
これはたとえば、加速度計の配向が先験的には知られていないおよび/または加速度計の配向が開始位置が定義されたあとで変わる場合であっても、第二の位置を決定することを許容する。
【0034】
ジャイロスコープはオブジェクトの配向を決定することを許容するいかなるユニットであってもよい。たとえば、構造体を振動させ、音叉ジャイロスコープまたは振動ホイール・ジャイロスコープのようなジャイロスコープにトルク、すなわち回転をかけたときのコリオリ力の効果を測定することに基づく、MEMSベースのジャイロスコープを使うことができる。ジャイロスコープはたとえば、オブジェクトの配向を定義する三つの位置座標および三つの角度座標を決定するために加速度計に統合されることができる。
【0035】
加速度計は好ましくは、三つの直交軸に沿った加速度を決定するよう適応される。加速度計は単一の三軸加速度計であってもよいし、あるいは加速度計は、異なる方向の加速度を測定するいくつかの別個の単一加速度計から構成されることもできる。
【0036】
位置決定システムは、オブジェクトを動かすための移動ユニットと、オブジェクトを設定された位置に動かすためにオブジェクトの第一の位置および第二の位置の少なくとも一方の出力に依存して移動ユニットを制御する移動ユニット制御ユニットとを有することがさらに好ましい。設定された位置は、ユーザーによって設定されることもできるし、あるいはオブジェクトを撮像するなどオブジェクトに対してさらなる動作を実行するためにオブジェクトが位置していなければならない位置として決定された位置であってもよい。設定された位置はあらかじめ定義されていてもよい。これは高い精度でオブジェクトを位置決めすることを可能にする。
【0037】
位置決定システムは、オブジェクトの第一の位置および第二の位置を、さらなるオブジェクトの位置に対して決定するよう適応されることがさらに好ましい。ここで、位置決定システムはさらに衝突防止ユニットを有する。該衝突防止ユニットは、前記さらなるオブジェクトがオブジェクトのまわりのあらかじめ定義された安全性領域(safety region)にはいるかどうかを判定し、前記衝突防止ユニットが前記さらなるオブジェクトが前記あらかじめ定義された安全性領域にはいると判定した場合に信号を出力する。前記さらなるオブジェクトの位置は、基準位置に対して既知の空間的関係をもつことができ、それにより、基準位置に対して第一の位置および第二の位置を決定することによって、前記さらなるオブジェクトに対するオブジェクトの位置を直接決定することができる。オブジェクトは、たとえば患者または患者台であり、前記さらなるオブジェクトはたとえば、患者を撮像するための撮像システムの一部である。
【0038】
オブジェクトの位置は位置決定システムによって決定されることができるので、あらかじめ定義された安全性領域は、オブジェクトの実際に決定された位置を使うことによって、オブジェクトのまわりに配置されることができる。衝突防止ユニットは、前記さらなるオブジェクトがこの安全性領域にはいる場合に、すなわち前記さらなるオブジェクトの一部または全体がこの安全性領域にはいる場合に信号を出力する。衝突防止ユニットによって出力される信号は、警告信号として、特に音響および/または光学的警告信号として、ユーザーに与えられることができる。および/または、衝突防止ユニットによって出力される信号は、オブジェクトおよびさらなるオブジェクトを互いに対して動かす移動ユニットに提供されることができる。その動きを止めるまたは遅くするためである。
【0039】
本発明のさらなる側面では、オブジェクトを撮像するための撮像システムが提起される。本撮像システムは、撮像システムに対するオブジェクトの位置を決定するために、請求項1に定義されるような位置決定システムを有する。
【0040】
これは、決定された、すなわち出力されたオブジェクトの位置に基づいてオブジェクトを正確に撮像することを許容する。撮像ユニットはたとえば、オブジェクトの画像を再構成するための再構成ユニットを有することができる。ここで、再構成はオブジェクトの決定された位置に基づくことができる。位置を決定する精度が位置決めシステムによって改善されるので、再構成される画像の品質が改善できる。
【0041】
撮像システムがオブジェクトを撮像する撮像ユニットと、撮像システムに対するオブジェクトの決定された実際の位置に依存して、撮像ユニットおよびオブジェクトを互いに対して設定された位置に動かす移動ユニットとを有することがさらに好ましい。これは、撮像されるべきオブジェクトに対して撮像ユニットを正確に位置決めすることを許容する。たとえば、これは、撮像されるべきオブジェクトが位置するオブジェクト・テーブルに対して、Cアームのような撮像システムの撮像ユニットを正確に位置決めすることを許容する。
【0042】
撮像システムは、好ましくはCアームのような撮像システムである。これは、人間のようなオブジェクトが位置するオブジェクト・テーブルに対して位置決めされる必要がある。
【0043】
撮像システムは、計算機断層撮影撮像システム、磁気共鳴撮像システム、超音波撮像システムまたは陽電子放出断層撮影システムもしくは単一光子放出計算機断層システムのような核撮像システムのような別の撮像モダリティであってもよい。
【0044】
撮像ユニットは好ましくは、オブジェクトを通過する撮像放射を放出する放射源と、オブジェクトを通過した後の撮像放射を検出する検出ユニットとを有する。再構成ユニットは、好ましくは、検出された撮像放射に基づいてオブジェクトの画像を再構成するよう適応される。
【0045】
撮像システムに対するオブジェクトの位置を決定するために、送受信ユニットは好ましくは、撮像システムおよびオブジェクトに取り付けられる転送要素を有する。この取り付けは、直接的な取り付けであってもよい。すなわち、転送要素は撮像システムおよび/またはオブジェクトに直接取り付けられてもよい。あるいは、この取り付けは間接的な取り付けであってもよい。その場合、転送要素は、撮像システムおよび/または人物が既知の空間的関係をもつさらなるオブジェクトに取り付けられる。たとえば、撮像システムが部屋の壁または天井にマウントされ、壁または天井に対する撮像システムの位置が既知である場合、転送要素はそれぞれ壁または天井に取り付けられることができる。さらに、オブジェクトがオブジェクト・テーブル上に位置され、オブジェクト・テーブルに対するオブジェクトの空間的関係が既知である場合、転送要素はオブジェクト・テーブルに取り付けられることができる。さらに、加速度計はオブジェクトに直接取り付けられることもできるし、あるいはオブジェクトに間接的に取り付けられることもできる。後者の場合、加速度計はさらなるオブジェクトに取り付けられ、該さらなるオブジェクトと撮像されるべきオブジェクトとの間の空間的関係は既知である。たとえば、加速度計はオブジェクト・テーブルに取り付けられることもできる。
【0046】
転送要素および加速度計は別個の要素であってもよいし、あるいは単一の要素に統合されてもよい。すなわち、加速度計が内部に統合された転送要素が提供されることもできる。
【0047】
いくつかの転送要素が撮像システムに、基準位置に対して既知である転送位置において、取り付けられる。第一の位置決定ユニットが基準位置に対してオブジェクトの位置を決定できるようにするためである。
【0048】
撮像システムの位置決めシステムが、撮像システムがオブジェクトのまわりのあらかじめ定義された安全性領域にはいる場合に信号を出力する衝突防止ユニットを有することがさらに好ましい。
【0049】
たとえば、オブジェクトが患者台の上に位置された患者であり、患者台の位置、よって今の例では患者であるオブジェクトの位置が位置決定システムを使って決定される場合、前記安全性領域は、患者が患者台の上に横たわっていれば患者は確実にこの安全性領域内であるように定義されることができる。衝突防止ユニットによって出力される信号は、警告信号として、特に音響および/または光学的警告信号として、ユーザーに与えられることができる。および/または、衝突防止ユニットによって出力される信号は、撮像システムおよび/または患者台に提供されることができる。該撮像システムおよび/または患者台の動きを止めるまたは遅くするためである。
【0050】
本発明のさらなる側面では、オブジェクトの位置を決定するための位置決定方法であって:
・送受信ユニットおよび第一の位置決定ユニットを有する第一位置検出ユニットによってオブジェクトの第一の位置を検出する段階であって、前記オブジェクトと基準位置に対して知られている転送位置との間で送受信ユニットによって放射が転送され、第一の位置決定ユニットによって転送された放射に基づいて前記基準位置に対する前記オブジェクトの第一の位置が決定される、段階と;
・加速度計および第二の位置決定ユニットを有する第二位置検出ユニットによってオブジェクトの第二の位置を検出する段階であって、前記オブジェクトの加速が加速度計によって決定され、第二の位置決定ユニットによって、決定された加速および決定された前記第一の位置に基づいて前記基準位置に対する前記オブジェクトの第二の位置が決定される、段階と;
・出力ユニットによって、前記第一の位置および前記第二の位置の少なくとも一つを出力する段階とを含む、方法が提起される。
【0051】
本発明のさらなる側面では、オブジェクトを撮像するための撮像方法が提起される。本撮像方法は、撮像システムに対するオブジェクトの位置を決定し、オブジェクトを撮像する段階を含む。
【0052】
本発明のさらなる側面では、オブジェクトの位置を決定するためのコンピュータ・プログラムが提起される。本コンピュータ・プログラムは、該コンピュータ・プログラムが位置決定システムを制御するコンピュータ上で実行されたときに、請求項1記載の位置決定システムに、請求項12記載の位置決定方法の段階を実行させるプログラム・コード手段を有する。
【0053】
本発明のさらなる側面では、オブジェクトを撮像するためのコンピュータ・プログラムが提起される。本コンピュータ・プログラムは、該コンピュータ・プログラムが撮像システムを制御するコンピュータ上で実行されたときに、請求項11記載の撮像システムに、請求項13記載の撮像方法の段階を実行させるプログラム・コード手段を有する。
【0054】
請求項1の位置決定システム、請求項11の撮像システム、請求項12の位置決定方法、請求項13の撮像方法および請求項14および15のコンピュータ・プログラムは、特に従属請求項において定義されるような同様のおよび/または同一の好ましい実施形態をもつことを理解しておくものとする。
【0055】
本発明の好ましい実施形態は、該従属請求項のそれぞれの独立請求項との任意の組み合わせであってもよいことを理解しておくものとする。
【図面の簡単な説明】
【0056】
本発明のこれらおよびその他の側面は、以下に記載される実施形態を参照することから明白となり、明快にされるであろう。
【図1】位置決定システムの例示的な実施形態の概略図である。
【図2】位置決定システムの例示的な実施形態の概略図である。
【図3】位置決定システムの例示的な実施形態の概略図である。
【図4】位置決定システムの例示的な実施形態の概略図である。
【図5】撮像システムの例示的な実施形態の概略図である。
【図6】位置決定方法のある実施形態を例示的に例解するフローチャートである。
【図7】撮像方法のある実施形態を例示的に例解するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0057】
図1は、オブジェクト2の位置を決定するための位置決定システム1を例示的に概略的に示している。位置決定システム1は第一位置検出ユニット5および第二位置検出ユニット35を有する。第一位置検出ユニット5は、オブジェクト2に放射6を送り、オブジェクト2から放射7を受け取る送受信ニュニット3を有する。第一位置検出ユニット5はさらに、受信された放射7に基づいてオブジェクトの第一の位置を決定する第一の位置決定ユニット4を有する。第二位置検出ユニット35は、オブジェクト2の加速を決定するためのオブジェクト2に取り付けられた加速度計8を有する。第二位置検出ユニット35はさらに、決定された加速度および決定された第一の位置に基づいてオブジェクト2の第二の位置を決定する第二の位置決定ユニット9を有する。送受信ユニット3は、基準位置に関して既知である転送位置からオブジェクト2に放射6を送る。送受信ユニットは、この実施形態では動いていない。したがって、加速度計は、転送位置に対する加速度を測定し、基準位置に対する転送位置が既知なので、基準位置に対する加速度を測定することになる。第一の位置決定ユニットおよび第二の位置決定ユニットは、基準位置に対する第一および第二の位置を決定する。
【0058】
送受信ユニット3は、データ・リンク11を介して第一の位置決定ユニット4に接続されており、加速度計8はデータ・リンク10を介して第二の位置決定ユニット9に接続されている。これらのデータ・リンクは有線データ・リンクであっても無線データ・リンクであってもよい。
【0059】
位置決定システム1はさらに、第一の位置および第二の位置の少なくとも一方を出力するための出力ユニット12を有する。出力ユニット12は、たとえばディスプレイ・ユニットを介してユーザーに第一の位置および/または第二の位置を提供するユニットであることができる。追加的または代替的に、出力ユニット12は、決定された第一の位置および/または決定された第二の位置に依存してオブジェクト2を位置決めするための位置決め手順を実行するためのさらなるユニットに、第一の位置および/または第二の位置を提供するよう適応されることもできる。出力ユニット12はまた、オブジェクトの決定された第一の位置および/または決定された第二の位置に基づいてオブジェクトとさらなるオブジェクトとの間の衝突を防止するよう適応されているさらなるユニットに、決定された第一の位置および/または決定された第二の位置を提供するよう適応されることもできる。
【0060】
位置決定システム1はさらに、第一の位置および第二の位置の少なくとも一方の誤差を決定するための誤差決定ユニット18を有する。ここで、出力ユニットは、決定された誤差に基づいて、第一の位置および第二の位置の少なくとも一方を出力するよう適応される。第一の位置および第二の位置の誤差を決定し、誤差に基づいて第一の位置および/または第二の位置を出力するための例はさらに後述する。
【0061】
送受信ユニット3は、超音波を転送するよう適応される。ここで、第一の位置決定ユニット4は、飛行時間法を使ってオブジェクト2の第一の位置を決定するよう適応される。よって、超音波が送受信ユニット3からオブジェクト2に、そしてオブジェクト2からもとの送受信ユニット3に転送されるために超音波が要する時間が、オブジェクト2の位置を決定するために使用される。図1に示した実施形態では、送受信ユニット3は放射6をオブジェクト2に送り、これがオブジェクト2によって反射され、反射された放射7が送受信ユニット3によって受信される。超音波が実質的に一方向にのみ放出される場合、オブジェクト2の第一の位置はこの方向に沿ってのみ決定される。しかしながら、いくつかの次元方向で、特に三次元でオブジェクト2の位置を決定するために、送受信ユニット3は、種々の方向においてオブジェクト2に放射を送るよう適応されることができる。
【0062】
図2は、位置決定システム101のさらなる実施形態を概略的に例示的に示している。これは、図1に示される位置決定システム1とは、送受信ユニット105によって異なっている。図2に示される位置決定システム101は、第一転送要素103およびオブジェクト2に取り付けられた第二転送要素114を含む送受信ユニットを有する。第一転送要素103および第二転送要素114は、両者の間で放射106、107を転送するよう適応されている。第一の位置決定ユニット104は、転送される放射106、107に依存して、基準位置と見なせる第一転送要素103の位置および前記転送位置に対する第一の位置を決定するよう適応されている。この実施形態では、第一転送要素103および第二転送要素114は能動要素であり、第一転送要素103と第二転送要素114が互いと通信できるようにするため、送信モードまたは受信モードにおいて動作させることができる。別の実施形態では、第一転送要素103および第二転送要素114の一方は単に放射を反射する受動要素であることができる。それにより、反射された放射を受け取る要素が、反射された放射から、それが受動転送要素によって反射されたことを知る。たとえば、受動転送要素は、反射される放射が、あらかじめ定義された強度範囲内の強度をもつよう適応されることができる。ここで、能動転送要素によって、前記あらかじめ定義された強度範囲内の強度をもつ放射が受信される場合、転送された放射は受動転送要素によって反射された放射であることがわかる。さらに、ある実施形態では、第一転送要素および/または第二転送要素は、それぞれの転送要素が同時に放射を送信および受信できるようにするため、少なくとも一つの送信要素および少なくとも一つの受信要素を有することができる。
【0063】
図3に概略的に例示的に示されるある好ましい実施形態では、第一位置検出ユニット(205)は、基準位置に関して既知の転送位置に位置されている少なくとも三つの第一の転送要素203、216、217およびオブジェクト2に取り付けられている少なくとも一つの第二の転送要素214を含む送受信ユニットを有する。前記少なくとも三つの第一の転送要素203、216、217および前記少なくとも一つの第二の転送要素214は、前記少なくとも三つの第一の転送要素203、216、217と前記少なくとも一つの第二の転送要素214の間で放射206、207を転送するよう適応されており、第一の位置決定ユニット204は、特に三角測量および/または三辺測量によって、転送される放射206、207に依存して基準位置に対する第一の位置を決定するよう適応される。
【0064】
これは、三次元において高精度で第一の位置を決定することを許容する。前記少なくとも三つの第一の転送要素203、216、217および前記少なくとも一つの第二の転送要素214は少なくとも三つの放射経路を画定し、それに沿って前記放射線が転送される。これらの経路の三つより多くが第一の位置を決定するために使用されるならば、すなわち、四つ以上の第一の転送要素203、216、217および/または二つ以上の第二の転送要素214が使用されるならば、たとえばこれらの放射経路の一つが遮断されたとしても、これらの放射経路のうち少なくとも三つが遮られずにいる限り、第一の位置は正確に決定できる。
【0065】
第一の位置決定ユニット204は好ましくは、第二の転送要素214とそれぞれの第一の転送要素203、216、217の間の距離を、第二の転送要素214およびそれぞれの第一の転送要素203、216、217の間の飛行時間から決定するよう適応される。すなわち、第二の転送要素214と第一の転送要素203、216、217の間で三つの距離が決定される。この実施形態では、第一の位置決定ユニット204は好ましくは、それぞれの放射経路がそれぞれの第一の転送要素203、216、217に出会うそれぞれの角度をも決定するよう適応される。これらの距離および角度に基づき、かつ第一の転送要素203、216、217の既知の位置に基づき、第一の位置決定ユニットはオブジェクト2の位置を、特に三辺測量および三角測量によって、決定する。
【0066】
位置決めシステム201は、前記三つの放射経路の間の距離だけを、これら三つの放射経路に沿った飛行時間を使うことによって決定するよう適応されてもよい。基準位置に対する三つの第一の転送要素203、216、217の転送位置が既知であるので、これらの既知の転送位置が、第二の転送要素214の三次元的な位置、すなわちオブジェクト2の位置を三辺測量によって決定するために使用できる。
【0067】
あるいはまた、図3に示される位置決定システム201は、前記三つの放射経路の角度のみを測定するよう適応されてもよい。三つの角度を測定するために、この例では、転送要素は好ましくは、別個のまたは統合された超音波トランスデューサまたは電波周波数トランスデューサのアレイ、フォトダイオード検出器のアレイまたはカメラのようなフェーズド・アレイを有する。前記三つの転送要素203、216、217の三つの既知の転送位置に関する三つの角度を知ることによって、第二の転送要素214の、すなわちオブジェクト2の三次元的な位置が三角測量によって決定できる。
【0068】
位置決定システム201は、すでに上述したように、前記放射経路の距離および角度の両方を決定するよう適応されることもできる。これはデータの冗長性を与え、特に四つ以上の放射経路をもつ場合と同様に、第一の位置の決定の品質を改善するために使用できる。
【0069】
図2に示される位置決定システム101はまた、第一の転送要素103および第二の転送要素114が二つの方向の間の放射経路の角度および第一の転送要素103と第二の転送要素114の間の距離の両方を測定するために使用されるよう適応されることもできる。二つの方向のこの決定された角度およびこの決定された距離も、第一の転送要素103の既知の転送位置とともに、第二の転送要素114の、よってオブジェクト2の三次元的な位置を与える。
【0070】
図2では、第二の転送要素114は第一の位置決定ユニット105と無線データ・リンク115を介して接続され、第一の転送要素103は第一の位置決定ユニット104と有線または無線のデータ・リンク111を介して接続される。図3では、第二の転送要素214は第一の位置決定ユニット204と無線データ・リンク215を介して接続され、第一の転送要素203、216、217は第一の位置決定ユニット204と有線または無線のデータ・リンク211を介して接続される。
【0071】
位置決定システムはまた、放射を一方向にのみ転送するよう適応されることもできる。たとえば、図2に示される位置決定システムは、放射106または107を一方向にのみ転送することによっても機能できる。すなわち放射を第一の転送要素103から第二の転送要素114に送る場合、第一の転送要素103は送るだけで、第二の転送要素114は受け取るだけで、第二の転送要素114による放射106の受信の情報は、第一の位置決定ユニット104にデータ・リンク115を介して通信される。放射を第二の転送要素114から第一の転送要素103に送る場合、第二の転送要素114は送るだけで、第一の転送要素103は受け取るだけで、放射107を送るようにとのトリガーは第二の転送要素114にデータ・リンク115を介して通信される。データ・リンク111および/または115は、第一および第二の転送要素においてイベントを同期させるために使用できる。たとえば、データ・リンク111、115を使って、第一の転送要素103から放射106を送るのがはじまるのと同時に、第二の転送要素114においてクロックをスタートさせることができる。第二の転送要素114において放射106を受信すると、クロックは停止され、飛行時間を示す経過時間が位置決定ユニット104にデータ・リンク115を介して送り返される。
【0072】
同様にして、図3に示される第一の転送要素203、216、217および第二の転送要素214も一方向の飛行時間を決定するよう適応されることができる。
【0073】
すでに上述したように、位置決定システムは双方向で動作させることもできる。具体的には、図2に示した位置決定システムは、放射106および107を双方向に送るよう適応されることができる。ここで、たとえば、放射106は第一の送信と見なすことができ、放射107は第一の送信に対する応答と見なすことができる。これは逆でもよい。放射106が第一の送信と見なされ、放射107が応答送信と見なされる場合、第二の転送要素114は能動的反射器として作用する。まず放射106が送られ、次いですぐにまたは既知の時間遅延をもって第二の転送要素114によって応答放射107が送られる場合、データ・リンク115は任意的となる。というのも、第二の転送要素が放射106の受信および放射107の送信のみに基づいて動作できるからである。同様にして、図3に示される第二の転送要素214または第一の転送要素203、216、217も能動的反射器として作用できる。
【0074】
データ・リンク115、215は有線または無線のデータ・リンクであることができる。
【0075】
好ましくは、放射を送信および/または受信する要素またはユニットは、送信要素と受信要素の間の距離を測定する目的のために、好ましくはさらにそれぞれの送信要素を同期させる目的のために使用される放射を送信および/または受信するよう適応される。それぞれの転送要素を同期させることによって、放射の飛行時間が改善された精度でもって決定できる。それにより、距離測定の、よって第一の位置の決定の精度が向上する。
【0076】
図1、図2、図3に示される第二位置検出ユニット35は同様である。各第二位置検出ユニット35は、決定された第一の位置を開始位置として使い、加速度計8によって決定された加速度に基づいて前記開始位置から出発するオブジェクト2の動きを決定し、オブジェクトの開始位置および決定された動きに基づいて第二の位置を決定するよう適応された第二の位置決定ユニット9を有する。第二の位置決定ユニット9は、決定された加速度を積分することによって、開始位置から出発してのオブジェクト2の動きを決定するよう適応される。第一の位置である開始位置を知り、オブジェクト2の動きを知ることにより、現在の第二の位置が決定できる。動きおよび開始位置に基づいて現在の第二の位置を決定するために、第二の位置決定ユニット9は、決定された動きを積分し、結果として経路を与え、これが開始位置に加えられる。
【0077】
第二位置検出ユニット35はさらに、オブジェクトの配向を決定するためにオブジェクト2に取り付けられるジャイロスコープ19を有する。したがって、オブジェクトの向きがジャイロスコープ19からわかるので、第二の位置決定ユニット9は決定された第一の位置を開始位置として使い、決定された加速度およびオブジェクト2の決定された配向に基づいてこの開始位置から出発するオブジェクト2の動きを決定し、開始位置およびオブジェクトの決定された動きに基づいて第二の位置を決定するよう適応されている。ジャイロスコープ19はオブジェクトの配向を決定することを許容するいかなる要素であってもよい。たとえば、ジャイロスコープ19は、音叉ジャイロスコープまたは振動ホイール・ジャイロスコープのようなMEMSジャイロスコープであってもよい。ジャイロスコープ19は加速度計8に統合されていてもよい。代替的または追加的に、加速度計自身が加速度値を提供し、それがオブジェクトの配向を決定するために使用されることもできる。たとえば、加速度計は、加速度計の三つの直交軸の配向が重力ベクトルを基準として決定される三軸加速度計であってもよい。すなわち、加速度計の三つの軸に対する重力ベクトルの配向を決定するために、加速度計の各軸に沿った、重力によって引き起こされる加速度成分が決定されることができる。重力ベクトルの配向は既知、すなわち鉛直方向なので、加速度計の三つの軸に対する重力ベクトルの配向を決定することによって、加速度計の配向が決定できる。さらに、いくつかの加速度計が使用されることができる。ここで、オブジェクトの配向は、それらいくつかの加速度計によって決定される加速度から推定できる。いくつかの加速度計によって決定される加速度からオブジェクトの配向を決定するために、オブジェクト上のいくつかの相異なる点の加速度を測定するよう、加速度計は種々の空間位置に位置される。該いくつかの加速度計は、みな単一のパッケージ中に統合されることもできる。オブジェクト上のいくつかの相異なる点で測定される加速度から、オブジェクトの配向が容易に決定できる。たとえば、オブジェクトがその配向を変えることなく直線運動をしているなら、すべての加速度は同じ大きさをもって同じ方向を向くはずである。よって、それらの加速度が同じ大きさをもって同じ方向を向くなら、配向が変化していないと判定される。オブジェクトが回転した場合、すなわちオブジェクトの配向が変わった場合、オブジェクト上の種々の位置の加速度が同じ方向を向かず、異なる大きさをもつことができる。配向のこの変化は、測定された加速度の方向および大きさから決定できる。よって、同じオブジェクトの種々の位置の加速度を組み合わせることによって、位置および配向の変化両方が決定できる。よって、たとえばある時点でオブジェクトが既知の配向にセットされるためにオブジェクトの配向が先験的にわかっていれば、オブジェクトの配向は決定された加速度に基づいて決定できる。
【0078】
ジャイロスコープ19は、コンパス〔方位磁針〕と同様の、基準として地球磁場を感知するための磁気センサーを使うことができる。ここで、オブジェクト2の配向は、地球磁場に対する配向として決定される。
【0079】
すでに上述したように、加速度計は好ましくは三軸加速度計であり、特に、単一の三軸加速度計である。しかしながら、加速度計は、異なる方向の加速度を測定するいくつかの別個の単一加速度計から構成されることもできる。
【0080】
また、ジャイロスコープ19は、オブジェクト2の配向を決定するために、オブジェクト2の配向を決定するための単一のジャイロスコープであることができ、あるいは、複数の異なるジャイロスコープ、特に三つの直交するジャイロスコープから構成されることもできる。
【0081】
すでに上述したように、オブジェクトの配向の、考察対象である測定された加速度および第一位置検出ユニットによって検出された初期開始位置を二重積分することによって、瞬間的な第二の位置が計算できる。第二の位置の決定は、別のセンサーへの見通しは必要とせず、非常に高速な更新レートをもつ。さらに、比較的安価な微小機械式(micro-machined)加速度計を使うことができる。
【0082】
加速度計、ジャイロスコープおよび好ましい送受信要素、すなわち転送要素または好ましい複数の送受信要素はみな単一のユニット中に統合されることができる。これらの要素がみな単一のユニット中に統合され、そのユニットがオブジェクトにある位置で取り付けられる場合、決定される第一の位置および決定される第二の位置はともにオブジェクト上の同じ位置に関係する。たとえば、加速度計および送受信要素がオブジェクト上の異なる位置に取り付けられる場合には、加速度計および送受信要素の互いに対する相対位置を使って、決定された第一の位置および決定された第二の位置を互いに対してマッピングすることができる。たとえば、第二の位置を決定するために、決定された第一の位置は、オブジェクト上の加速度計の位置上にマッピングされることができる。それにより提供される初期第二の位置が、オブジェクトの決定された動きとともに使われて、現在の第二の位置が決定される。第一の位置および/または第二の位置を決定するために使われる種々の要素がオブジェクト上の同じ位置に配置されるのでない場合、オブジェクトに対するそれぞれの位置は既知であり、これらの既知の位置が、オブジェクトの第一の位置および/または第二の位置を決定するために使われる。
【0083】
オブジェクトのモデルが提供される。ここで、オブジェクトの位置を決定するために使われる諸要素の位置は、オブジェクトのモデル上で既知である。このモデルを使うことによって、このモデルの位置および好ましくはさらにこのモデルの配向が、オブジェクトの位置としての、オブジェクト上に位置される諸要素の決定された第一および/または第二の位置に基づいて決定できる。オブジェクト上の第一の位置および/または第二の位置を決定するために使われる諸要素の位置はオブジェクトに対して既知であるので、ある基準位置に対するオブジェクト上のある位置の三次元的な位置が決定されることができ、オブジェクトの位置と見なされることができる。特に、オブジェクトに取り付けられた送受信要素の位置および/またはオブジェクトに取り付けられた加速度計の位置が、オブジェクトの決定された位置であるとして、すなわちたとえば撮像システムによって定義される基準系におけるある基準位置に対するオブジェクトの位置として、見なされることができる。撮像システムについては後述する。
【0084】
好ましくは、第一位置検出ユニットは第一の位置および基準座標系におけるある基準位置に対する絶対座標を決定する。ここで、これらの絶対座標は、加速度計によって決定される加速度値に基づき、かつジャイロスコープによって決定できる配向値に基づいて第二の位置を決定するための初期開始位置として使用される。その後決定される第一の位置は好ましくはさらに、第二の位置の決定を、自動的に定期的に再設定または再較正するために使用される。これは、第二の位置の決定における考えられるドリフトの問題を解消する。
【0085】
出力ユニット12は好ましくは、誤差決定ユニット18によって決定された誤差が、送受信ユニットが第一の位置を決定するために十分なオブジェクトからの放射を受信していないことを示す場合、第二の位置を出力するよう適応される。たとえば、送受信ユニットが、オブジェクト2の第一の位置を決定するためにオブジェクトとの間で転送される放射が通る三つ以上の放射経路を画定する場合、放射経路が遮断されて遮られない放射経路が三つより少なくなる場合に、出力ユニット12は第二の位置を出力する。これは放射経路が遮られたとしてもオブジェクトの実際の位置を提供することを許容する。さらに、出力ユニット12は、第一の位置検出イベントと別の第一の位置検出イベントとの間において、決定された第二の位置を出力するよう適応される。第一の位置の検出は一般に第二の位置の検出より長い時間がかかるので、たとえ更新された第一の位置が利用可能でなくても、オブジェクトの位置は、第二の位置を提供することによって提供されることができる。こうして、位置更新は、より高速な時間スケールで提供されることができる。これは、ジッタを減らし、全体的な動的精度を改善する。
【0086】
出力ユニットは第一の位置および第二の位置を、組み合わせ位置を決定するようカルマン型フィルタまたは同様の数学的モデルを使って第一の位置および第二の位置を組み合わせる組み合わせユニットに提供するよう適応されることができる。
【0087】
位置決定システムはまた、オブジェクトが動いている間に、第一の位置が、既知の位置におけるいくつかの第一の転送要素とオブジェクトに取り付けられた第二の転送要素の間の同時でない距離測定の組に基づいて決定される場合に、出力ユニット12が第二の位置を出力するよう、適応されることもできる。非同時の測定は、異なる転送要素から送られる放射の間の干渉を避けるために、すなわち放射を受け取ったばかりの転送要素に異なる転送要素からの放射が同時に到着することを回避するために、使われることができる。そのような同時到着は干渉につながることがあり、第一の位置の決定の品質を劣化させることがある。オブジェクトが動いている場合、異なる逐次的な距離測定は、異なるオブジェクト局在化に関係しており、これは、誤差決定ユニット18によって決定される、計算された第一の位置の誤差に関係する。この場合、ある実施形態では、出力ユニット12は第二の位置を出力する。
【0088】
オブジェクトが動いており、第一の位置が非同時の測定に基づいて決定される場合には、第一の位置を計算する前に、動いているオブジェクトの経路を推定し、種々のオブジェクト局在化を単一の基準位置に関係付けるために、決定された第二の位置が使用できる。このようにして、第一の位置の決定は、逐次的な諸測定が異なるオブジェクト局在化に対応するという事実について補正されることができる。それにより、動いているオブジェクトについての出力される第一の位置の誤差が、逐次的測定の補正なしで決定される第一の位置の誤差に比べて小さくなることが許容される。
【0089】
好ましくは、送受信ユニットが第一の位置を決定するために十分なオブジェクトからの放射を受信する場合、たとえば少なくとも三つの放射経路が遮られず、新しい実際に決定された第一の位置が利用可能である場合、この第一の位置が出力ユニットによって出力される。
【0090】
すでに上述したように、決定された第一の位置は好ましくは、第二の位置を決定するための初期位置または開始位置として使用される。初期位置で開始したのち、一連の第二の位置が、測定された加速度値を二重積分することによって決定されることができる。誤差決定ユニット18はその際、現在の第二の位置を新しい実際に決定された第一の位置と比較するよう適応されることができる。これら二つの位置の間の差、すなわち誤差が所定の閾値より小さい場合、前記新しい実際に決定された第一の位置が、信頼できる測定値として受け入れられ、出力ユニット12によって出力されることができる。さらに、前記新しい実際に決定された第一の位置が信頼できる測定値として受け入れられる場合、前記新しい実際に決定された第一の位置は第二の位置を更新するために使用できる。たとえば、誤差決定ユニット18は対応する信号を第二の位置決定ユニット9に送って、前記新しい実際に決定された第一の位置が第二の位置を更新するために使用できることを示すことができる。
【0091】
誤差決定ユニット18が前記差が前記閾値より大きいことを検出する場合、前記新しい実際に決定された第一の位置は信頼できないことがあり、出力ユニット12は好ましくは第二の位置を出力する。前記差、すなわち差の絶対値は、たとえば、第一の位置を決定するために放射が送信され、受信される放射経路が遮られる場合に、前記閾値より大きくなる。出力ユニット12または誤差決定ユニット18は、後述する撮像システムのようなさらなるユニットまたはユーザーに、精度が保証できないという警告を与えるよう適応されることができる。位置決定システムは第一の位置の決定を、第一の位置と第二の位置の間の差が前記閾値未満となるまで数回繰り返すよう適応されることができる。差が閾値未満になることは、たとえば、放射経路の一時的な遮断が終わり、第一の位置が再び受け容れ可能になったことを示す。あるいはまた、決定された第二の位置からオブジェクトが動いていないことがわかっているなら、第一の位置の一組の繰り返された決定の分散が前記新しい実際に決定された第一の位置の誤差推定を与えることができる。というのも、オブジェクトが動いていなければ、前記一組の決定された第一の位置の分散はかなり小さくなるはずだからである。この分散が所定の閾値より大きければ、前記新しい実際に決定された第一の位置は信頼できないと見なされる。この場合、好ましくは、出力ユニット12は第二の位置を出力し、前記新しい実際に決定された第一の位置は第二の位置を更新するために使われない。
【0092】
さらに、決定された第二の位置からオブジェクトが動いていないこと、あるいは動きが決定された第一の位置に突然の大きなジャンプを引き起こし得ないあるスピード未満であることがわかっているなら、決定された第一の位置は信頼できないまたはまやかしの突出値(spurious outlier)と見なされる。すなわち、第一の位置においてこれらの突然の大きなジャンプが起こる場合には、第一の位置の決定におけるエラーが判別される。これらの突然の大きなジャンプは、たとえば、放射経路の一時的な遮蔽によって起こりうる。この場合も、決定された第一の位置が信頼できないと見なされる場合、出力ユニットは第二の位置を出力し、好ましくは、出力位置が信頼できないことがありうるという警告を出力する。さらに、この場合、第二の位置は決定された第一の位置に基づいて更新されることはしない。
【0093】
現在の第二の位置と前記新しい実際に決定された第一の位置との間の差の絶対値は、全体的な位置決定の現在の誤差を推定するために使用されることができる。大きな差は大きな誤差を示し、小さな差は小さな誤差を示す。代替的または追加的に、誤差は、第一の位置および第二の位置の履歴および別個の分散が考慮に入れられる、より洗練された手段によって計算されることができる。それはたとえばカルマン・フィルタまたは同様のもしくはより高度な型の、データの傾向を監視して位置決定システムから取得可能な位置、速度、加速度および配向の更新を関係付ける数学的モデルを使うことによる。たとえば、複数の第一の位置に基づいて決定される傾向が直線運動に関係することがありうる。この場合、位置の決定は信頼可能であるなら、決定された第二の位置も直線運動を示すはずである。
【0094】
送受信ユニットは、異なる方向を向く四つ以上の放射経路を画定することができる。ここで、いくつかの第一の位置が、異なる放射経路に沿って決定された諸距離をグループ化することによって決定されることができる。各グループは三つの放射経路を有し、各グループについて、第一の位置が決定される。たとえば送受信ユニットによって四つの放射経路が画定される場合、放射経路の次の組み合わせが、異なる仕方でいくつかの第一の位置を決定するために使用できる:1-2-3、2-3-4、1-3-4、1-2-4。これら決定された第一の位置のそれぞれは、対応する距離が同時に測定されるなら、実質的に同じであるはずである。したがって、これらの決定される第一の位置の間の差は、第一の位置の決定における誤差を表す。これらの決定された第一の位置の一つだけがこれら決定された第一の位置の他のものから有意に異なっている場合、有意に異なっているその決定された第一の位置が破棄され、他の決定された第一の位置が好ましくは平均されて、平均第一の位置が決定される。
【0095】
四つ以上の放射経路が送受信ユニットによって画定される場合、これらの放射経路に沿った測定された距離は、超音波放射の場合の現在の音速のようなさらなるパラメータを決定するために使用されることができる。これは、たとえば普通なら超音波を使うときの精度を劣化させる環境温度、湿度または気流の変化に関係した音速における変化についてのリアルタイム・モニタリングおよび較正/補正を許容する。あるいはまた、音速の局所的な推定が、たとえば撮像システム上に設けられる既知の位置にある二つの転送要素の間で信号を送受信することによって得られる。決定された音速は、飛行時間法を使ってより正確に放射経路に沿った距離を決定するために使用できる。
【0096】
現在の音速は好ましくは、二つの転送要素の間の既知の距離を使って、たとえば、二つの第一の転送要素の間の既知の距離を使って決定される。現在の音速は好ましくは、既知の相互距離をそれらの転送要素の間の飛行時間で割ることによって得られる。四つ以上の放射経路が画定されている場合、たとえば既知の転送位置にある四つ以上の第一の転送要素および未知の位置にある単一の第二の転送要素が使用される場合、次のようにして連立方程式を生成できる。第一の転送要素一つ一つまでの、オブジェクトの、すなわち未知の位置にある第二の転送要素の距離が、それぞれの第一の転送要素と第二の転送要素との間の飛行時間に、決定されるべき音速を乗算したものと等置される。このようにして、少なくとも四つの式の組が得られる。第二の転送要素の未知の位置および未知の現在の音速を決定するために、これを連立して解くことができる。それはたとえば、よく知られたカイ二乗最小化技法による。
【0097】
第二位置検出ユニットは、ある時間枠内で予測可能な精度をもって位置更新を提供するので、これは第一位置検出ユニットのデューティーサイクルを下げるために使用できる。すなわち、第二の位置の精度が所定の閾値を超えるときにのみ第一の位置を使うのである。あるいは、より単純に、固定時間期間後、たとえばユーザーによって必要とされる更新レートより長いことができる1秒後、あるいはたとえば撮像システムによって必要とされる更新レートより長いことができるたとえば15ミリ秒後、第一の位置が更新される。これは、完全に無線のまたはバッテリー動作のアプリケーションについて重要でありうる電力消費を低下させる。
【0098】
図4は、位置決定システムのさらなる実施形態を概略的に例示的に示している。位置決定システム21はオブジェクト22の位置を決定するための上記した種々のユニットおよび要素を有している。特に、位置決定システム21は図1、図2または図3を参照して上記した種々のユニットおよび要素を有している。これらの要素およびユニットは、単に明確さのために、ボックス24および矢印によって示されている。位置決定システム21はさらに、オブジェクト22を動かす移動ユニット23と、オブジェクト22を設定された位置まで動かすためにオブジェクト22の決定された位置に依存して移動ユニットを制御する移動ユニット制御ユニット25とを有する。オブジェクト22は好ましくは患者である。
【0099】
図5は、オブジェクト33を撮像するための撮像システム26を概略的に例示的に示している。撮像システム26は、撮像システム26に対するオブジェクト33の位置を決定するための上述した位置決定システムを有する。この実施形態において、撮像システムはCアームであり、これは、人間であるオブジェクト33が位置するオブジェクト・テーブル23に対して位置決めされる必要がある。撮像システム26に対する患者33の位置を決定するために、位置決定システムは好ましくは、撮像システム26に取り付けられる転送要素36、38およびオブジェクト・テーブル27に取り付けられる、すなわち患者33に間接的に取り付けられる転送要素37を有する。もう一つの実施形態では、転送要素37は患者33に直接取り付けられてもよい。加速度計が転送要素37中に統合されている。さらに、ジャイロスコープも転送要素37中に統合されることができる。加速度計は好ましくは、三次元で加速度を決定するために、三つの直交する軸を有する。また、ジャイロスコープは好ましくは、三次元で配向を決定するよう適応される。
【0100】
撮像システム26は、オブジェクト33のまわりの撮像ユニットをなす検出器28およびX線源29を回転させる第一の移動ユニット31と、オブジェクト・テーブル27の高さを修正する第二の移動ユニット39とを有する。第二の移動ユニット39はさらに、オブジェクト・テーブル27を、よってオブジェクト33を垂直軸のまわりに回転させることを許容するよう適応されることができる。
【0101】
図5に示した撮像システム26はさらに、検出器およびX線源を含む第二のCアーム50を有する。よって、図5に示される撮像システム26は二面(biplane)Cアーム・システムである。撮像システム26は単に例として図5に示されていることを注意しておくべきである。特に、床マウントであろうと天井マウントであろうと単一のCアーム、あるいはモバイルCアーム、あるいは他の撮像モダリティをもつ撮像システムも前記位置決定システムを有することができる。
【0102】
二面Cアーム・システムでは、両方のCアームは独立して使用されることができ、二つのうちの一方が他方を離れたところにパーキングした状態で使用されることができ、あるいは両者を同時に使用して異なる角度での二つの同時の画像平面を取得することができる。この実施形態では、一つのCアームが天井から懸架され、他方は床に設置される。
【0103】
基準座標系に対する両方のCアームおよびそれらの構成要素の位置は既知であり、撮像システム26によって制御される。したがって、基準位置に対する転送要素36、38の位置、すなわち転送位置は既知である。
【0104】
撮像システムはCアームをいくつかの自由度をもって動かすよう適応されることができる。たとえば、撮像システムは、Cアームをいくつかの独立した軸に沿って回転させることによって動かすよう適応されることができる。さらに、撮像システムは、Cアームの高さおよび/または水平面内の位置を修正するよう適応されることができる。Cアームを所望される位置に動かすために、ロボット・アーム上にマウントされたCアームを使うことも可能である。加えて、撮像システムはさらに、たとえば所望される高さ、水平面内での所望される位置および/または所望される回転位置にオブジェクト・テーブルを動かすよう適応されることができる。
【0105】
一般に、撮像システムは一つまたは複数のCアームまたはオブジェクト・テーブルまたは両者の組み合わせを、前記一つまたは複数のCアームと前記オブジェクト・テーブルの間の所望される相対位置および/または配向が達成されるよう、動かすよう適応される。撮像システムは、Cアームの動きおよびオブジェクト・テーブルの動きの両方あるいは室内の他の任意のオブジェクトを自動的に制御するよう適応されることができる。ここで、Cアームおよび/またはオブジェクト・テーブルはモーター付きであり(motorized)、手動コントロールが入力され、その場合、手動コントロールを操作するユーザーは出力ユニットによって出力される方向を提供される。さらに、Cアームおよび/またはテーブルが手動で動かされることも可能であり、Cアームおよび/またはオブジェクト・テーブルが動かされる必要のある方向は出力ユニットによって与えられる。
【0106】
オブジェクト33の位置は位置決定システム(明確のため図5にはそのうち転送要素36、37、38しか示していない)を使って決定できるので、また、第一の移動ユニット31および第二の移動ユニット39を使って撮像システム26およびオブジェクト33を互いに対して相対的に動かして、撮像システム26に対するオブジェクト33の所望される位置に達するようにできるので、撮像システム26に対するオブジェクト33の所望される位置を、位置決定システムの出力ユニットによって出力される実際に決定された位置と比較することによって、オブジェクト33は、設定された位置と実際に決定された位置の間の差が所定の閾値未満になるまで、特にこれら二つの位置が同一になるまで、設定された相対位置に動かされることができる。こうして、上記位置決定システムおよび上記第一および第二の移動ユニット31、39を使うことによって、Cアームは、オブジェクト33に対して、特にオブジェクトを載せるオブジェクト・テーブル27に対して正確に位置決めされることができる。
【0107】
撮像システムは、第一および第二の移動ユニット31、39が自動的にオブジェクト・テーブル37を、よって患者33を撮像システムに対する所望の位置に動かすよう、適応されることができる。しかしながら、撮像システム26は、位置決定システムの出力ユニットが視覚的、聴覚的、触覚的などのコマンドといったコマンドをユーザーに提供するよう、適応されることもできる。そのようなコマンドは、オブジェクト33が撮像システム26に対して所望される位置、すなわち設定された位置に位置決めされるよう、ユーザーがオブジェクト・テーブル27を、よってオブジェクト33および/またはCアーム30をそれぞれ第一の移動ユニット31および第二の移動ユニット39を使って手動で動かすのを案内するまたは助ける。これらのコマンドは、オブジェクト・テーブル27が、よって患者33が撮像システム26に対して所望の位置に到達するよう、ユーザーがたとえば第一の移動ユニット31および/または第二の移動ユニット39を制御するためのある種のボタンを押すのをガイドすることができる。
【0108】
転送要素36はCアームの検出器ヘッド28にマウントされ、転送要素38は部屋の天井にあるCアーム・レール40に位置される。これらの転送要素36、38の位置、すなわち転送位置は、基準位置に対して、既知である。もう一つの実施形態では、転送要素は撮像システムおよび/または部屋の他の既知の位置に位置されることができる。
【0109】
図5では所定数の転送要素が所定の位置に位置されて示されているが、他の実施形態では、別の数の転送要素が他の位置に取り付けられることができる。たとえば、二つ以上の転送要素37がオブジェクト・テーブル27に取り付けられることができる。たとえば、三つの転送要素がオブジェクト・テーブル27のコーナーに取り付けられることができる。転送要素は好ましくは、少なくとも三つの放射経路が画定されるよう分散させられる。
【0110】
図5では、位置決定システムが、よって撮像システムがさらに、撮像システムがオブジェクト33のまわりのあらかじめ定義された安全性領域にはいる場合に信号を出力する衝突防止ユニット42を有する。転送要素37の位置は位置決定システムによって決定され、この転送要素37のオブジェクト・テーブル27上での位置は既知であり、オブジェクト・テーブル27上に横たわる患者33の典型的な寸法も既知なので、安全性領域、すなわちこの場合、安全性ボリュームは、転送要素37のまわりに、よって患者33のまわりに、
人物33が確実に完全に安全性領域内に位置されるよう、配置されることができる。好ましくは、安全性領域は、各方向において、可能な最大の患者の寸法より所定の割合だけ大きい。この所定の割合はたとえば5%またはそれ以上、さらに好ましくは10%またはそれ以上、さらに一層好ましくは20%またはそれ以上である。安全性領域は、図5では、破線41によって概略的に例示的に示している。
【0111】
衝突防止ユニット42によって出力される信号は好ましくは警告信号、特に音響および/または光学的警告信号である。さらに、第一の移動ユニット31および/または第二の移動ユニット39によって実行される動きが止められるまたは遅くされるよう、衝突防止ユニット42によって出力される信号は、好ましくは、撮像システム26に与えられる。
【0112】
撮像システム26によって生成された画像はディスプレイ・ユニット34上に示されることができる。
【0113】
以下では、オブジェクトの位置を決定するための位置決定方法のある実施形態が、図6に示されるフローチャートを参照しつつ、例示的に記述される。
【0114】
ステップ301では、送受信ユニットによって、オブジェクトと転送位置との間で放射が転送される。好ましくは、超音波トランスデューサのような少なくとも一つの転送要素がオブジェクトに取り付けられ、少なくとも三つのさらなる転送要素が基準位置に対して既知である転送位置に設けられる。これらの転送要素は三つの放射経路を画定し、それらの放射経路に沿って、オブジェクトに取り付けられた転送要素と、それぞれのさらなる転送要素との間の距離が決定される。
【0115】
ステップ302では、第一の位置決定ユニットが、転送された放射に基づいて、特に、転送要素間の測定された距離に基づいて、基準位置に対するオブジェクトの第一の位置を決定する。
【0116】
ステップ303では、オブジェクトの加速度が、好ましくはオブジェクトに取り付けられた転送要素中に統合されている加速度計によって決定される。
【0117】
ステップ304では、オブジェクトの第二の位置が、第二の位置決定ユニットによって、決定された加速度および決定された第一の位置に基づいて決定され、ステップ305では、第一の位置および第二の位置のうちの少なくとも一方が出力ユニット12によって出力される。
【0118】
オブジェクトの加速度は、送受信ユニットによってオブジェクトと転送位置との間で放射が転送される前に決定されることもできることを注意しておくべきである。
【0119】
以下では、オブジェクトを撮像する撮像方法のある実施形態について、図7に示されるフローチャートを参照して例示的に記述する。
【0120】
ステップ401では、撮像されるべきオブジェクトの位置、特に患者台の上に横たわる患者の位置が、位置決定システムによって決定される。ステップ402では、オブジェクトの実際に決定される位置が、撮像システムに対するオブジェクトのあらかじめ定義された設定位置と同様になるように、撮像システムの移動ユニットがオブジェクトおよび撮像システムを互いに対して相対的に移動させる。設定位置に到達したら、ステップ403において、撮像システムは、設定位置にて、該設定位置まで動かされたオブジェクトを撮像する。
【0121】
本位置決定システムは、Cアームのような放射線撮像システムに対して手術台を位置決めすることを許容する。本位置決定システムは、神経、神経血管、心臓などの手術中撮像、特に手術中X線撮像において使用されることができる。この手術中撮像のために、Cアームのような撮像設備に対する患者の位置決め、特にテーブル正面自身の空間的位置を決定することは、非常に重要である。本位置決定システムは、Cアームのような撮像システムに対してサードパーティーの手術台の位置を決定することを許容し、よって、該撮像システムに対してそれらサードパーティーの手術台を位置決めすることを許容する。
【0122】
多くの外科用途において、Cアームのような放射線医学サブシステムは固定した基本位置をもたない。すなわち、手術台に対してモバイルであり、たとえば車輪上に置かれる。さらに、放射線医学サブシステムが固定した基礎をもつことがありうるかもしれないが、多くの場合、手術台と位置情報を通信することはできない。それはたとえば、その位置情報を決定するテーブルに統合されたシステムがないため、あるいはテーブルと放射線医学サブシステムの間の、位置情報の通信を可能にするインターフェースがないためである。本発明の位置決定システムは、放射線医学サブシステムに対していかなる手術台または他のコンポーネントの位置を決定することも許容する。たとえば転送要素間の放射経路を完全にまたは部分的に覆うような仕方で手順を実行しなければならない外科医または他の医療人員によって転送要素間の見通し線が遮られていたとしても、オブジェクトの、よって手術台または患者の位置は、オブジェクトの決定された第二の位置を使って決定できる。長時間にわたって正確に決定された第二の位置を得るために、第二の位置の決定は、好ましくは、一定の時間間隔で、信頼できる形で決定された実際の第一の位置を使って、自動的に較正される。
【0123】
上記の実施形態は転送要素および転送要素に統合されることのできる加速度計のある種の分布および数を記載しているが、本位置決定システムは、転送要素および加速度計の他の分布および数も有することができる。たとえば、上記の撮像システムおよび対応するオブジェクト・テーブルの両方は加速度計を有することができる。さらに、オブジェクト・テーブルは、既知の位置に、たとえばオブジェクト・テーブルのコーナーに取り付けられたいくつかの転送要素を有することができ、撮像システムは単一の転送要素を有するだけでよい。オブジェクト・テーブルおよび撮像システムの両方が加速度計を有する場合、この例ではオブジェクト・テーブルと撮像システムの間の相対位置である第二の位置は、オブジェクト・テーブルおよび撮像システムの互いに対する相対的な加速度を決定し、相対経路を与える決定された相対加速度を二重積分することによって決定できる。オブジェクト・テーブルおよび撮像システムは、決定された第一の位置によって定義される開始位置から出発して、該相対経路に沿って互いに対して動かされている。
【0124】
上記の実施形態では、転送要素および好ましくは転送要素に統合される加速度計がオブジェクト・テーブルに取り付けられているが、他の実施形態では、転送要素および加速度計はオブジェクトに直接、たとえば患者におよび/または他のオブジェクト上に直接、取り付けられることもできる。他のオブジェクトとは手術器具などであり、器具の追跡を許容するためである。
【0125】
上記の実施形態では、転送要素および加速度計は好ましくは撮像システムおよびオブジェクト・テーブルに取り付けられるが、転送要素は室内の一つまたは複数の固定点にマウントされることもできる。これは、たとえば撮像システムおよび/または撮像システムのサブシステムおよび室内の他のコンポーネントの、部屋に対する絶対的な位置決めを許容するためである。
【0126】
上記の実施形態では、位置決定システムが医療環境において使用されているが、位置決定システムは別の環境においてオブジェクトの位置を決定するために使われることもできる。たとえば、処理される製品の正確に決定された位置を必要とする製造プロセスなどである。
【0127】
上記の実施形態では、転送要素は好ましくは超音波を送信および/または受信するが、他の実施形態では、転送要素は他の種類の放射を送信および/または受信することもできる。たとえば、転送要素は、電波周波数放射または光放射のような電磁放射を送受信するよう適応されることができる。
【0128】
図面、本開示および付属の請求項を吟味することから、開示される実施形態への他の変形が、特許請求される発明を実施する際、当業者によって理解され、実施されることができる。
【0129】
請求項において「有する」「含む」の語は他の要素またはステップを排除するものではない。単数形の表現は複数を排除するものではない。
【0130】
単一のユニットまたはデバイスが請求項に記載されるいくつかの項目の機能を充足してもよい。ある種の施策が互いの異なる従属請求項に記載されているというだけの事実がこれらの施策の組み合わせが有利に使用できないことを示すものではない。
【0131】
一つまたは複数のユニットまたはデバイスによって実行される、第一の位置および第二の位置の決定ならびにたとえば第一の位置および第二の位置の決定における誤差の決定のような決定は、他の任意の数のユニットまたはデバイスによって実行されることもできる。上記の方法に基づく位置決定システムおよび/または撮像システムの決定および/または制御は、コンピュータ・プログラムのプログラム・コード手段および/または専用のハードウェアとして実装されることができる。
【0132】
コンピュータ・プログラムは他のハードウェアと一緒にまたは他のハードウェアの一部として供給される光記憶媒体または固体媒体といった好適な媒体上に記憶/配布されてもよいが、インターネットまたは他の有線もしくは無線の遠隔通信システムを介するなどして他の形で配布されてもよい。
【0133】
請求項に参照符号があったとしても、範囲を限定するものと解釈すべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オブジェクトの位置を決定するための位置決定システムであって:
・前記オブジェクトと基準位置に対して知られている転送位置との間で放射を転送するための送受信ユニットおよび転送された放射に基づいて前記基準位置に対する前記オブジェクトの第一の位置を決定するための第一の位置決定ユニットを有する第一位置検出ユニットと;
・前記オブジェクトの加速度を決定するための加速度計および決定された加速度および決定された前記第一の位置に基づいて前記基準位置に対する前記オブジェクトの第二の位置を決定するための第二の位置決定ユニットを有する第二位置検出ユニットと;
・前記第一の位置および前記第二の位置の少なくとも一つを出力する出力ユニットとを有する、
位置決定システム。
【請求項2】
前記送受信ユニットが超音波を転送するよう適応される、請求項1記載の位置決定システム。
【請求項3】
前記送受信ユニットが、前記オブジェクトによって反射されるよう前記オブジェクトに放射を送り、前記オブジェクトによって反射された放射を受信するよう適応される、請求項1記載の位置決定システム。
【請求項4】
前記送受信ユニットが、前記転送位置に位置される第一の転送要素および前記オブジェクトに取り付けられる第二の転送要素を有し、前記第一の転送要素および前記第二の転送要素が前記第一の転送要素と前記第二の転送要素の間で放射を転送するよう適応され、前記第一の位置決定ユニットが、転送される放射に依存して前記第一の位置を決定するよう適応される、請求項1記載の位置決定システム。
【請求項5】
前記送受信ユニットが、前記基準位置に対して既知である転送位置に位置される少なくとも三つの第一の転送要素および前記オブジェクトに取り付けられる少なくとも一つの第二の転送要素を有しており、前記少なくとも三つの第一の転送要素および前記少なくとも一つの第二の転送要素は、前記少なくとも三つの第一の転送要素と前記少なくとも一つの第二の転送要素の間で放射を転送するよう適応され、前記第一の位置決定ユニットは転送される放射に依存して前記第一の位置を決定するよう適応される、請求項4記載の位置決定システム。
【請求項6】
当該位置決定システムがさらに、前記第一の位置および前記第二の位置のうち少なくとも一方の誤差を決定する誤差決定ユニットを有し、前記出力ユニットが、決定された誤差に基づいて、前記第一の位置および前記第二の位置のうちの少なくとも一方を出力するよう適応される、請求項1記載の位置決定システム。
【請求項7】
前記第二の位置決定ユニットは、決定された前記第一の位置を開始位置として使い、決定された加速度に基づいて前記開始位置から出発する前記オブジェクトの動きを決定し、前記オブジェクトの前記開始位置および決定された動きに基づいて前記第二の位置を決定するよう適応される、請求項1記載の位置決定システム。
【請求項8】
前記第二位置検出ユニットが、前記オブジェクトの配向を決定するために前記オブジェクトに取り付けられるジャイロスコープを有し、前記第二の位置決定ユニットは決定された前記第一の位置を開始位置として使い、決定された加速度および前記ジャイロスコープにより決定された前記オブジェクトの配向に基づいて前記開始位置から出発する前記オブジェクトの動きを決定し、前記開始位置および前記オブジェクトの決定された動きに基づいて前記第二の位置を決定するよう適応される、請求項1記載の位置決定システム。
【請求項9】
前記オブジェクトを動かすための移動ユニットと、前記オブジェクトを設定された位置に動かすために前記オブジェクトの前記第一の位置および前記第二の位置の少なくとも一方の出力に依存して前記移動ユニットを制御する移動ユニット制御ユニットとをさらに有する、請求項1記載の位置決定システム。
【請求項10】
当該位置決定システムは、前記オブジェクトの前記第一の位置および前記第二の位置を、さらなるオブジェクトの位置に対して決定するよう適応され、当該位置決定システムはさらに衝突防止ユニットを有し、該衝突防止ユニットは、前記さらなるオブジェクトが前記オブジェクトのまわりのあらかじめ定義された安全性領域にはいるかどうかを判定し、前記衝突防止ユニットが前記さらなるオブジェクトが前記あらかじめ定義された安全性領域にはいると判定した場合に信号を出力する、請求項1記載の位置決定システム。
【請求項11】
オブジェクトを撮像するための撮像システムであって、当該撮像システムに対する前記オブジェクトの位置を決定するために請求項1記載の位置決定システムを有する、撮像システム。
【請求項12】
オブジェクトの位置を決定するための位置決定方法であって:
・送受信ユニットおよび第一の位置決定ユニットを有する第一位置検出ユニットによって前記オブジェクトの第一の位置を検出する段階であって、前記オブジェクトと基準位置に対して知られている転送位置との間で前記送受信ユニットによって放射が転送され、前記基準位置に対する前記オブジェクトの前記第一の位置は、前記第一の位置決定ユニットによって、転送された放射に基づいて決定される、段階と;
・加速度計および第二の位置決定ユニットを有する第二位置検出ユニットによって前記オブジェクトの第二の位置を検出する段階であって、前記オブジェクトの加速度が前記加速度計によって決定され、前記第二の位置決定ユニットによって、決定された加速度および決定された前記第一の位置に基づいて前記基準位置に対する前記オブジェクトの第二の位置が決定される、段階と;
・出力ユニットによって、前記第一の位置および前記第二の位置の少なくとも一つを出力する段階とを含む、
方法。
【請求項13】
オブジェクトを撮像する撮像方法であって、前記撮像システムに対する前記オブジェクトの位置を決定し、前記オブジェクトを撮像する段階を含む、方法。
【請求項14】
オブジェクトの位置を決定するためのコンピュータ・プログラムであって、該コンピュータ・プログラムが請求項1記載の位置決定システムを制御するコンピュータ上で実行されたときに、前記位置決定システムに、請求項12記載の位置決定方法の段階を実行させるプログラム・コード手段を有する、コンピュータ・プログラム。
【請求項15】
オブジェクトを撮像するためのコンピュータ・プログラムであって、該コンピュータ・プログラムが請求項11記載の撮像システムを制御するコンピュータ上で実行されたときに、前記撮像システムに、請求項13記載の撮像方法の段階を実行させるプログラム・コード手段を有する、コンピュータ・プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−531580(P2012−531580A)
【公表日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−516911(P2012−516911)
【出願日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際出願番号】PCT/IB2010/052726
【国際公開番号】WO2010/150148
【国際公開日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】