説明

光導波路及び結像手段を有する照明ユニット

本発明は、ストリップ型光導波路及び結像手段を含み且つ減少した数の主光源に非常に高い光効率を提供する照明ユニットに関する。前記照明ユニットにより、ホログラフィック再構成に必要とされる時間的及び空間コヒーレンスを有するコヒーレント平面波動場の生成が可能になる。ストリップ型光導波路(3)は、制御可能な光変調手段を介して結像素子により観察者平面に誘導される入射コヒーレント光を抽出するために複数の抽出素子(4)を含む。光の入射中、抽出素子は、結像素子の前側焦点面に配置される第2の光源格子を形成し、少なくとも1次元に空間コヒーレンスを実行する。抽出された光を制御可能な光変調手段を介して平行に誘導するために、第2の光源及び結像素子は互いに関連付けられる。光導波路及び抽出素子の種々の実施形態を説明する。本発明は、3Dシーンを再構成するためにホログラフィック表示装置に対して使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストリップ型光導波路及び結像手段を含む照明ユニットに関する。光導波路は、入射コヒーレント光を結合出力するための複数の光出力結合素子を有し、結合出力される光は、制御可能な空間光変調手段を介して結像手段の結像素子により観察者平面に向けられる。光導波路は、光変調手段の前の平面に設けられ、担持手段に接続される。
【背景技術】
【0002】
照明ユニットは、ホログラフィック表示装置において使用されることを意図する。ホログラフィック表示装置において、光導波路から結合出力される光は、コヒーレント平面波動場集合体を生成し、制御可能な空間光変調手段(SLM)に向けられる。SLMは、ホログラフィック表示装置においてホログラフィック再生手段としての役割を果たすのが好ましい。
【0003】
十分な時間的コヒーレンス及び空間コヒーレンスを有するコヒーレント平面2次元波動場は、ホログラフィック表示装置において空間シーンのホログラフィック再構成を生成できることを要求される。これは、十分に小さな平面波スペクトルを有する平面波動場が光源手段を使用して実現されることを意味する。コヒーレント光を放射するものとして周知のレーザが、一般に光源手段として使用される。あるいは、一般にインコヒーレント光を放射するマトリクスに配置される多くのLEDが光源手段として使用可能である。LEDにより放射される光が空間的及び/又は時間的にフィルタリングされる場合、その光はホログラフィック表現に必要とされる十分なコヒーレンスを与えられる。しかし、ホログラフィック再生手段としての役割を果たす制御可能な空間光変調器(SLM)の対角線が大きくなる程、ホログラフィック表示装置におけるコヒーレンス及び表現品質に対する要求は大きくなる。
【0004】
ある特定の放射特性を有する単一のレーザ光源によりコヒーレント平面波動場を生成し且つこの光源を単一の大きなコリメートレンズと組み合わせることが、従来技術において周知である。光源は、観察者平面に結像され、空間シーンのホログラフィック情報が符号化されるSLMを通過する。入射波動場は、符号化情報により変調され、再構成空間においてこのシーンのホログラフィック再構成を生成する。観察者は、波動場の2つの回折次数の間に生成されるいわゆる観察者ウィンドウからホログラフィック再構成を見れる。この組み合わされた光源及びコリメートレンズの構成は、コリメートレンズの開口数がZ方向に大きな範囲を必要とし、それによりホログラフィック表示装置の構造の奥行きが増加するという欠点を有する。フラット表示装置は、例えば光路を短くする追加の対策をとらずに実現できない。
【0005】
平面コヒーレント波動場を生成する別の可能性は、光源のマトリクスを使用することである。光源は、SLMにより変調される波動場の形態で観察者の眼の位置に対してコリメートレンズの構造化マトリクスにより結像される。実質的な実現の困難な点は、適切な照準を達成するために、すなわち十分に狭い平面波スペクトル及び波動場の要求される空間コヒーレンスを達成するために、大量の非常に小さな光源が割り当てられたコリメートレンズに対する相互配置及び位置の双方に関して非常に正確に光源マトリクスに配置される必要があることである。
【0006】
例えばコリメートレンズの所定のレンズピッチ(隣接するレンズの中心間の距離)が約2mmであり且つ画面の対角線が20”であると仮定すると、約30,000個の光源が非常に正確に位置合わせされる必要がある。これは、容易に達成不可能な製造精度を必要とする。
【0007】
従って、光源手段は、自身の発光面が所定のコリメートレンズに関して平面波スペクトルの最大角度範囲を超えないようにすることが必要とされる。角度範囲が大きすぎると、人間の眼の解像限界を超え、シーンの物点がぼけて見えるように再構成されるため、空間シーンの点毎の再構成に悪影響を及ぼす。眼の分解能は約1°/60度である。最適な状況下では、観察者の眼から見て互いに対して大きな角度を有する物点は、別個の点として知覚される。
【0008】
一般に、コンパクトな面発光型光導波路を照明するバックライトとしての役割を果たす光源手段を使用することが更に周知である。面発光型光導波路は、例えば透明なプラスチック材料から成るコンパクトなスラブである。ここで、光はスラブの狭い側面に入射する。透明なスラブは、くさび形の角度を示してもよい。表示パネル側を向く表面には、マイクロプリズムの構造が与えられる。この設計により、放射される光の好適な偏光が達成される。有用な光の部分を増加するために、プラスチックスラブの背面に脱分極性ディフューザフォイルを適用することが周知である。これは、偏光再利用とも呼ばれる。光はそのような導波路の表面全体から放射される。例えば、放射光の角度範囲は約30°である。すなわち、これは、人間の眼の角度分解能より1800倍大きい。この種の光導波路は、SLMを照明し且つホログラフィック再構成を生成することを意図する平面波動場を生成するのに適さない。この目的のために、光ビームは、平面波動場を形成するための平行化の後に1°/20度以下の角度で互いに発散する平面波の部分のみを含む必要がある。
【0009】
他のコンパクトな平面光導波路は、特に光が放射される際に通過する出射口を示す。最初に光は、放射される前に光導波路において複数回反射される。それらの出力結合点を介して光導波路から出る光は、例えばレンズを使用して平行にされ、平行にされた後、同種の平面波動場としてSLMに透過される。光が個々の出射口を介して放射される場合、光を誘導する表面積と局所的な出射口の表面積との比は、光が複数の反射のために光導波路において実質的に減衰されるほど小さい。これは、光導波路で伝播するビームが偶然1つの可能な出射口を介して光導波路を出る前に光導波路を通して複数回移送されるためである。これは、透明な材料が低い吸収係数を有する場合でもそのような照明手段の視感度効率が非常に低いことを意味する。視感度効率を向上するために、光は、出射口に直接伝わるように光導波路を誘導される必要がある。照明される光変調器が例えば1次元符号化される場合、第2の光源の放射面は、照明される表面積の約1/7000であるべきである。
【0010】
フラットカラー表示装置における光学提示を向上するために、特許文献1は、全反射(TIR)の条件に局所的に反するため、画像画素又はカラー画素が位置する点において種々の方法でコンパクトな平面導光基板に入射する光を結合することを提案する。これにより、赤色、緑色及び青色の光パルスは速いペースで導光基板に交互に入射でき、広範な色が実現される。しかし、導光基板における複数の光の反射を減少させ、それにより視感度効率を向上させることは望ましくない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】独国特許出願公開第691 25 285 T2号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、従来の解決策と比較して減少された数の主光源を有するフラット照明ユニットをホログラフィック表示装置に提供することである。特に光源の構成を有するストリップ型光導波路が使用され、非常に高い視感度効率を実現する。照明ユニットは、ホログラフィック再構成に必要とされる時間的コヒーレンス及び空間コヒーレンスを示すコヒーレント平面波動場が生成されることを更に可能にする。光導波路の精巧に構造化された表面は汚染及び機械的損傷の影響を受け易いため、そのような表面は可能であれば回避すべきである。
【0013】
照明ユニットの構成要素は、大きな労力なしで任意のサイズの空間光変調器に適応可能でなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0014】
解決策は、ストリップ型光導波路を含む照明ユニットに基づく。ここで、光は全反射(TIR)及び結像手段により伝播するが、これに限定されない。光導波路は、入射コヒーレント光を結合出力するための多くの出力結合素子を有する。当業者は、出力結合素子の代わりに出力結合点を更に参照する。結像手段は、制御可能な空間光変調手段を介して観察者平面に光を偏向する結像素子を有する。光導波路は、光路中の光変調手段の前の平面に設けられ、担持手段と接続される。
【0015】
目的は、本発明に従って解決される。本発明において、光が入射されると、出力結合素子は結像素子の前側焦点面に設けられ且つ少なくとも1次元で空間コヒーレンスを実現する第2の光源のグリッドを形成する。第2の光源の各々は、1つの結像素子に割り当てられ、制御可能な光変調手段を介して平面2次元波動場の形態で放射光を平行に向ける。
【0016】
ストリップ型光導波路は、担持手段に接続され、連続的な非線形構造を有する。光導波路は、担持媒体に設けられるのが好ましい。光導波路が担持媒体の表面上に設けられる場合、解決される1つの目的として規定されるように、表面全体は平坦にされる。
【0017】
第1の実施形態において、光導波路は、蛇行する光ファイバの形態を有する。空間コヒーレンスを達成するために、蛇行する光ファイバの個々のセクションは、一定の距離を隔てて並列に配置されるのが好ましい。第1の実施形態の更なる物理的形態において、光ファイバは、露光することにより平面光導波路に直接刻み込まれるため、光学的に可変の屈折率を有する領域を与えられる。
【0018】
光導波路の出力結合素子は、機械的インプリント処理又はリソグラフィインプリント処理により、あるいは回折格子を使用することにより生成される。
【0019】
光導波路及び出力結合素子の双方は、露光することによりホログラフィック記録材料に直接刻み込まれる。
【0020】
照明ユニットの更なる一実施形態において、光導波路及び/又は担持手段は、出力結合素子を生成するために感光性被覆層により少なくとも部分的に被覆される。光導波路の出力結合素子は、実現される光源に局所的に制限される体積格子の形態で、露光することにより任意に感光性クラッド又は感光性コアに刻み込まれる。刻み込まれた体積格子の格子面は、実現される第2の光源のサイズに依存して平面を有するか又は湾曲した形状を有する。
【0021】
少なくとも1つのレーザ光源は、光導波路に光を入射する。出力結合素子の放射特性の対称性を維持するために、光は2つのレーザ光源を使用して少なくとも2つの点を通って反対方向に光導波路に入射されるのが好ましい。
【0022】
第2の実施形態において、光導波路は、GRINレンズの形態で実現される。GRINレンズは、露光することにより導波路格子の形態で又は少なくとも2次元の連続巻回部の形態で任意に透明な担持手段に刻み込まれる。好適な一実施形態において、出力結合素子は、導波路格子の交点に位置付けられる。
【0023】
光導波路は、個々のモードが異なるエネルギー分布を示すマルチモード光導波路の形態で実現される。
【0024】
照明ユニットは、点光源の形態で第2の光源を実現する出力結合素子を含む光導波路を更に含むことができる。第2の光源は、2次元符号化を示す光変調手段を照明するのに適するのが好ましい。
【0025】
光導波路の個々の出力結合素子を介して放射される光の強度分布を同一レベルにするために、個々の回折格子を使用することにより、個々の出力結合素子のサイズ及び/又は幾何学的配置は異なる。
【0026】
本発明の更なる一実施形態において、結像素子はコリメートレンズアレイの形態で提供される。放射された光をコリメートレンズにチャネルするために、開口部が光の放射を割り当てられたコリメートレンズに制限する開口部の構成は、出力結合素子とコリメートレンズとの間に提供されるのが好ましい。
【0027】
照明デバイスの光導波路を使用することは、空間に対する要求を最小限にするため更に好ましい。コリメートレンズの前側焦点面の出力結合素子は、光変調手段等の照明される所定の表面より小さい領域にわたる。
【0028】
現位置(in-situ)の露光技術は、出力結合素子又は光導波路をホログラムとして生成するために採用される。そのために、それらの構成要素の一方又は双方がホログラフィック光学素子であってもよい。
【0029】
生成される体積格子は、露光することにより位相のみの格子又は振幅のみの格子として任意に光導波路に刻み込まれる。
【0030】
第2の光源の格子は、一定の水平方向の間隔及び垂直方向の間隔を有する周期を示す。あるいは、格子の間隔は、格子の中心から縁に向かって増加してもよい。
【0031】
更に出力結合素子は、第2の点光源が生成される場合に軸方向に対称な強度分布が実現されるように設計される。
【0032】
別の実施形態において、光導波路は、アクティブ変調器が個々の第2の光源の強度を輝度制御するために提供される結合点を有する。
【0033】
照明ユニットの結像素子は、少なくとも1つの出力結合素子を割り当てられる。しかし、結像素子毎の出力結合素子の数が非常に多い場合、この構成は、観察者が自身の位置を変更すると光源を追跡できる。
【0034】
出力結合素子が光導波路の可逆的に変更可能な屈折率を有する制御可能な層に接続される場合、放射された光は実際の制御に依存して変動するように割り当てられた平行な結像素子に向けられる。
【0035】
本発明は、空間シーンの回折構造により符号化され且つ先の請求項のいずれかに記載の照明ユニットにより生成されるコヒーレント平面波動場により照明される制御可能空間光変調手段を更に含む。
【0036】
照明ユニットは、観察者平面に位置し且つ光が向けられる観察者に対して空間シーンの再構成を生成できる。
【0037】
本発明に係る照明ユニットの利点は、従来技術と比較して、入射された光が出力結合素子に沿って順次又は同時に誘導されるため、特に非常に小さな領域を通って放射されることである。材料において光の光路長が最小限にされるため、高い視感度効率を達成できる。光導波路における第2の光源である出力結合素子の構成及び設計には、平行化の後、要求されるコヒーレンスを示すコヒーレント平面波動場がSLMに向けられるという効果がある。更に主光源の数は、従来技術と比較して大幅に減少される。
【0038】
出力結合素子の構成における大きな対称性は、そのように生成された第2の光源の放射特性においても大きな対称性を提供する。
【0039】
照明ユニットがフラット設計のユニットであるため、ホログラフィック表示装置の構造の奥行きは減少されるのが好ましい。
【0040】
1次元符号化ホログラムに対応する回折構造の場合、光の出射のための領域は、線又は線分の形状で設計されるのが好ましいため、空間コヒーレンスは、所定の方向には十分に高いが直交方向には最小である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
添付の図面と共に実施形態を使用して、本発明について以下に詳細に説明する。
【図1a】本発明に係る光導波路の第1の実施形態を概略的に示す正面図である。
【図1b】本発明に係る光導波路の第2の実施形態を概略的に示す上面図である。
【図1c】本発明に係る光導波路の第3の実施形態を概略的に示す上面図である。
【図2a】本発明に係る照明ユニットの一実施形態の詳細を概略的に示す上面図である。
【図2b】視野レンズの機能を実現する本発明に係る照明ユニットの別の実施形態の詳細を概略的に示す上面図である。
【図3a】GRINレンズである光導波路の第2の実施形態の詳細を示す透視図である。
【図3b】第2の光源を有するGRINレンズである光導波路の別の構成の詳細を示す透視図である。
【図4】光導波路の出力結合素子を有する光導波路の第3の実施形態の詳細を示す透視図である。
【図5】第2の光源としての役割を果たす大きな屈折率の差を有する回折表面形状構造を有する光導波路の第4の実施形態の詳細を示す透視図である。
【図6a】、
【図6b】、
【図6c】光の可変出力結合を有する光導波路の詳細を概略的に示す側面図である。
【図7】モードフィルタを含む割り当てられた光コンポーネント及び図4に係る光導波路を有する本発明に係る照明ユニットの別の実施形態を示す透視図である。
【図8】3つの異なるクラッド材料に対する光導波路のコアまでの距離rに依存するモードのエネルギーE0を示すグラフである。
【図9】光導波路の3つの異なる反射角に対する光導波路のコアまでの距離rに依存するエネルギーE0を示すグラフである。
【図10】くさび形の被覆層が光導波路に更に与えられた図2に係る構成を示す上面図である。
【図11】導波路の所定の構造を露光することにより感光性材料に直接刻み込む一例を示す上面図である。
【図12】図1b及び図1cに係る光導波路のファイバの端部における入射光の出力結合の一例を示す上面図である。
【図13】マイクログロビュールを介する入射光の出力結合の一例を示す上面図である。
【図14】ホログラムとして生成されたレンズを介する入射光の平行化の一例を示す上面図である。
【図15a】光導波路から出射される光の制御可能な出力結合のための第1の構成を示す透視図である。
【図15b】光導波路から出射される光の制御可能な出力結合のための第2の構成を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
コヒーレント平面2次元波動場を生成する本発明に係る照明ユニットの主な構成要素は、光導波路及び結像手段である。光導波路自体は、少なくとも1つの光源の入射光が全反射(TIR)により伝播する光コンポーネントである。これは、光減衰が非常に少ないという利点を演繹的に有する。一般に光導波路は、コア及びクラッドを含み、クラッドの屈折率nはコアの屈折率より小さい。
【0043】
図1a以外の全ての図面は、光導波路の詳細のみを示す。図中の矢印は、光の入射及び/又は出射の方向を示す。
【0044】
光導波路は、入射光を結合出力する出力結合素子を有する。前記素子は、光導波路から出射される光の一部分を放射する。第2の光源としての役割を果たす非常に小さな発光面を殆ど有さないことを要求される。
【0045】
図1aに概略的に示すように、光導波路はストリップ型を有する。例えば光導波路は、ファイバに沿って一定の距離で複数の出力結合素子を示す光ファイバであってもよい。
【0046】
光導波路は、連続した非線形構造の所定の領域を被覆するために担持手段(不図示)において2次元に広がる。前記領域の構造は、例えば蛇行構造であってもよい。
【0047】
光導波路は、入射光が例えば順次放射される際に通過する2次元の規則的なパターンでRGBレーザユニットの光を選択的に出力結合するための出力結合素子を有する。出力結合素子は、図1aにおいて黒色の点として描かれる。出力結合素子の領域は、平面において2次元領域である。出力結合素子がある特定の所定の角度で光を放射するため、第2の光源の2次元領域は、例えば空間光変調器である照明される所定の表面より小さい。第2の光源は、コリメートレンズを均一に照明する強度分布を生成する。光変調器が2次元符号化される場合、点光源は、第2の光源として光導波路において生成されるのが好ましい。
【0048】
出力結合素子のそのような構成において、光は1つの出力結合素子から次の出力結合素子までの最短の経路で光導波路を進む。所望の高い視感度効率は、第2の光源のアレイにおいて実現される。図1aを参照すると、入射光が循環するため、光は出力結合素子を介して非対称に放射される。これを補償するために、光は光ファイバの他方側を介して第2のRGBレーザユニットにより更に入射される。照明される変調器表面のサイズに依存して、更に多くのRGBレーザユニットが光ファイバ中に組み込まれてもよい。
【0049】
更に出力結合素子の放射特性は、それらの素子の幾何学的配置及び/又はサイズに大きく依存する。これらの2つの要素は、光の損失を補償する時に考慮される必要がある。
【0050】
光ファイバは、一般に着色剤が添加されるファイバレーザであってもよい。実際には、これは、ファイバの端部が反射される蛇行するストリップ型光導波路ストランドであってもよい。ファイバの端部においてファイバブラッグ格子を生成することは、波長に依存する反射率を導入することに対応する。これにより、小さなスペクトル線、すなわち大きな時間的コヒーレンス及び従って大きなコヒーレンスの長さを実現できる。これは、エレクトロウェッティングプリズムを使用して可視領域を追跡する時に要求される。
【0051】
透明な材料に埋め込まれる能動ファイバは、例えば紫外線(紫外線ダイオード)により励起され、全反射(TIR)により透明な材料を伝播する。能動ファイバは、パスに沿って受動光導波路分岐及び個々の第2の光源又は複数の第2の光源のグループにまでわたる光導波路結合点を更に有する。これを図1b及び図1cに概略的に示す。
【0052】
図1cは、主光源PLQの光がY型結合により結合出力される方法を示す。Y型結合の各々は、第2の光源SLQに割り当てられる。入射光は、光ファイバに結合される。中央の光ファイバのY型結合は、光の一部を結合出力し、それを第2の光源に形成される出力結合素子に更に誘導する。第2の光源SLQ毎に1つのY型結合が提供される。各Y型結合は、誘導された光の数%、例えば0.1%のみを結合出力する。
【0053】
図1bは、主光源PLQの光が50%/50%のY型結合を介して結合出力される。各Y型結合は第2の光源SLQに割り当てられる。
【0054】
この構成において使用されるY型結合は、入射光を同等の部分に分割し、2つの連続するファイバに結合する。この構成により、第2の光源SLQのアレイが生成される。この構成の欠点は、空間に対する要求が大きいことである。図1b及び図1cの構成は組み合わされてもよい。図1bに示す構成は、例えば図1cの構成の右側への続きとしての役割を果たせる。
【0055】
平面のフラット設計は、光ファイバが同一平面上のプレートの周縁部(エッジ)に沿って並列に構成され、出力結合素子に個別に誘導される場合に実現される。主光源は、並列になっているファイバの端部において焦線の形態で集束される。この構成は、例えば密着プリントにより感光性層において露光される。
【0056】
例えば透明な感光性層への光導波路構造の光による直接的な刻み込み又はマスタ構造の複製と同様に、上述したような局所的な光導波路分岐の実現は、照明ユニットの光導波路に対する費用対効果の高い製造法を表す。
【0057】
僅かにより緻密な設計を有する光導波路構造に対する費用対効果の高い製造により、出力結合素子の単純な設計が達成できる。例えば出力結合素子は、表面にエンボス加工されるか又はレーザアブレーションにより生成されるプリズムアレイを単純に含むことができる。光導波路の端部及び波導場を偏向するプリズムを含むこの単純な種類の出力結合素子は、単一モードの光導波路が使用される時に採用されるのが好ましい。
【0058】
図2aは、本発明に係る照明ユニットの一実施形態の詳細を示す。
【0059】
図2aの左側に黒色の点で描かれる出力結合素子は、コリメートレンズの前側焦点面に存在する2次元平面において光導波路に配置され、規定された角度範囲において編集可能な強度で入射光を結合出力する。出力結合素子の所定の設計では、光を結合出力する時、要求される強度分布を有する光導波路において第2の光源を生成する。出力結合素子が点光源を実現する場合、それらの光源を伝播する光は点光源の波動場に類似する。
【0060】
照明ユニットは、光導波路に加えて結像手段を含む。結像手段は、回折型又は屈折型であってもよい好ましくはコリメートレンズである結像素子アレイを含む。更なる一実施形態において、コリメートレンズ及び出力結合素子は現位置の露光によりホログラムとして刻み込まれる。コリメートレンズ及び第2の光源は、相互に割り当てられ、コリメートユニットを形成する。最も単純な例において、それらは図中に破線で示される共通の光軸を有する。
【0061】
光源アレイは、僅かに且つ均一に湾曲した表面上に位置し、同様に僅かに湾曲した表面上に位置するコリメートレンズアレイと共にコリメートユニットを形成する。各コリメートユニットは、平面2次元波動場を生成し、平面2次元波動場は、次の制御可能な光変調手段を通って観察者平面に誘導され、眼の位置で重畳される。2つのアレイの僅かに湾曲した表面のために、視野レンズの機能は同時に実現される。これは、位置に依存するディスプレイパネル又はSLMの光軸に対するある角度を有する平面波面のセグメントにより達成される。この角度は、ディスプレイパネルの周縁部において最大値を有し、ディスプレイパネルの中央において値ゼロを有する。
【0062】
これを図2bに示す。図中、LWLはストリップ型光導波路を示し、SLQは第2の光源を示し、SLFはセグメント化された視野レンズを示し、SLMは光変調器を示す。全てのこれらの構成要素を上面図で示す。第2の光源SLQは、視野レンズSLFのコリメートマイクロレンズの中心から外れて位置する程、システム全体の光軸OAから遠く離れる。この構成は、平面波面のセグメントから構成される変調波面を生成し、変調波面は視野レンズの機能により変調され且つ波面の所定の偏向を実現する。生成された波面は、SLMを照明し且つ視野レンズSLFの焦点が合わされるユーザの眼の位置に更に向けられる。これにより、SLMからユーザの眼に入る波面が収束される。
【0063】
レンズの直径及びレンズ間の距離がアレイ全体にわたり一定である場合、第2の光源間の距離が長くなる程、第2の光源は表示装置の光軸から離れる。あるいは、レンズの直径及びレンズ間の距離は、第2の光源間の距離がアレイ全体にわたり一定のままであるように変更できる。
【0064】
視野レンズの機能は、第2の光源の距離及び割り当てられたコリメートマイクロレンズの対応する距離等のパラメータを変更する。
【0065】
また、割り当てられたコリメートマイクロレンズの光軸に対する個々の光源の位置は、生成される波動場全体にわたり、すなわちアレイの周縁部に向けて変動する。
【0066】
裸眼立体ホログラフィックディスプレイにおいて、これは、少なくとも1次元で結像手段としての役割を果たす垂直に設けられた円柱レンズの周期を変更することにより実現される。円柱レンズ以外のマイクロレンズが使用される場合、これは2次元で実現される。
【0067】
例えば格子である開口部の構成は、隣接する出力結合素子の間に設けられる。出力結合素子の放射特性、開口部の構成の格子の形態、並びに結像素子の形状及びサイズは一致する。
【0068】
開口部の構成は、出力結合素子の放射角を制限し、それにより第2の点光源の光は割り当てられたレンズによってのみ平行にされることを保証する。空間コヒーレンスは、各光源に対して維持される。角度スペクトルの幅は1°/60度未満の範囲に制限される。コリメートレンズアレイは、平面波スペクトルが十分に小さく且つ空間コヒーレンスが十分に高い平面コヒーレント波動場により所定の表面を照明する。時間的コヒーレンスは、使用される光源のスペクトル幅により与えられる。
【0069】
この波動場は、空間シーンに対するホログラフィックディスプレイマトリクスの機能を有するSLMを照明するために使用される。再構成品質は改善されるのが好ましい。
【0070】
入射光を結合出力する時、ランバートの余弦法則に従って第2の光源又は出力結合素子の放射特性を観察するのが重要である。光導波路の面法線の周囲の制限された角度範囲における放射が理想的である。
【0071】
図3aは、本発明に係る光導波路の第2の実施形態を概略的に示す。光導波路としての役割を果たす線格子は、露光することにより、直角に位置付けられる表面の線に沿う導波路に対する担持手段1としての役割を果たす基板に刻み込まれる。光導波路は、本明細書においてはGRINレンズの形態で実現される。GRINレンズは、基板において点線で図示される2次元平面導波路格子の形態を有する。光導波路の線格子は、基板表面に平行な平面の担持手段1に位置付けられる。出力結合素子4は交点で生成される。第1の実施形態と同様に、入射光は、導波路格子の1つの出力結合素子から次の出力結合素子に誘導され、例えば出射点を介して結合出力される。担持手段1はスラブの形態を有するため、表示装置の構造の奥行きを減少することに寄与するのが好ましい。
【0072】
図中、担持手段1は、一般に透明な材料から成る。入射光の局所的な出力結合を可能にし且つ本明細書では明示的に説明されない不透明な形態もこれらの実施形態に含まれる。
【0073】
図3bは、GRINレンズを用いた異なる種類の光導波路を示す。GRINレンズは、例えば2次元平面における担持手段1の不純物注入又は他の種類の変更により2次元の連続巻回部として担持手段1において生成される。図3bは、2つの出力結合素子4を例示的に示す。全ての出力結合素子4は、この平面内で同等に離間される。あるいは、その距離は、中央から平面の周縁部に向けて均一に変動する周期を有してもよい。
【0074】
双方の実施形態は、コリメートレンズと共にSLMの表面を照明する第2の光源のアレイを容易に実現する。
【0075】
光導波路の更なる一実施形態は、例えばHOEとして回折格子の形態の出力結合素子を有する。
【0076】
図4は、出力結合素子4を含む光導波路3の第3の実施形態の詳細を示す透視図である。透明な担持手段1は、矩形の断面を有する光導波路3を含み、ポリマーから成る透明な感光性被覆層2により被覆される。出力結合素子4は、例えば干渉パターンを生成することにより、イオン拡散により又は刻み込み技法により、局所的に制限された体積格子の形態で光導波路3のコア上に生成される。2つの例示的な出力結合素子4を図示する。それらの出力結合素子は、感光性被覆層2が露光されると生成され、第2の光源を表す。あるいは、出力結合素子は、露光することにより光導波路3のコアに直接刻み込まれる。
【0077】
容易に不純物注入又は変更可能なPMMA又はPDMS等のプラスチック材料が光導波路3に使用される場合、小さな屈折率の変動が露光中に起こる。出力結合素子のサイズに空間的に制限されるHOEは、例えばスペックルパターンにより材料を露光する時に生成される散乱した点群として生成される。
【0078】
その点群は、吸収損を防止する屈折率の変動の代わりに、吸収の変動により生成できる。
【0079】
特注のホログラフィック出力結合素子は、現位置の露光を使用して実現可能である。このために、コヒーレント光は露光される光導波路に結合される。コア又は波動が起こり且つコアに近接する被覆層もこのために感光性材料から成る。それと同時に、平面波は生成される出力結合素子の点に光を集束するレンズに向けられる。光導波路の各感光性構成要素の1つのモードで伝播する光及びレンズの焦点面に集束される光のコヒーレントな重畳により、所望のホログラムが生成される。現位置の露光に使用されるレンズは、少なくとも頂点角に関する限り生成された出力結合素子に割り当てられるコリメートレンズに対応する。出力結合素子アレイを平行にするために使用されるレンズアレイは、現位置の露光のために全体的に又は部分的に採用される。
【0080】
単純な解決策は、光導波路に印刷される不透明な材料を使用し、それにより出力結合素子を生成することである。あるいは、光導波路中の又は光導波路における局所的な凹部は不透明な材料で充填される。散布度は、材料パラメータを選択することにより可変に調整される。
【0081】
図5は、回折表面形状構造として生成される出力結合素子の構成の詳細を示す透視図である。光導波路3は、担持手段1上に設けられる。これは、低屈折層6により担持手段1から隔離される。層6及び光導波路3は、大きな屈折率の差を示す。出力結合素子4は、例えばレーザを使用する光による刻み込みにより光導波路3に同等に分布される局所的に制限された構造の形態で生成される。これらの出力結合素子4は、本発明に係る照明ユニットの第2の光源としての役割を果たす。
【0082】
光導波路3の構成は、平行なストリップの形態又は格子の形態で2次元に延在するあるプロファイルを担持手段1上に形成する。平滑な表面全体を得るために、光導波路3の上面と担持手段1の上面との間の空間は、例えば透明な低屈折率ポリマーによりその空間を充填することにより平坦にされる。
【0083】
図6a〜図6cは、光導波路3の出力結合素子を介する光の可変出力結合の例を示す概略図である。図中、1つの光ビームのみを光導波路に示す。これは、全反射により光導波路3を伝播する複数の光ビームを表す。
【0084】
光が出力結合素子に沿って誘導される場合、実際の強度と出力結合効率との積は、光導波路の表面全体にわたり全ての出力結合素子において一定である必要がある。光が先の段階で既に結合出力されているために次の出力結合素子がより少ない光を受け取るため、光が一方向にのみ進む場合、次の出力結合素子の出力結合効率はより高い。これは、同一量の光が各出力結合素子を介して結合出力されることを保証する。
【0085】
これは、構造化出力結合素子4のプロファイルdij及びdij+1の異なる高さにより達成され、図6a及び図6bにおいて黒色のバーで示される。実際に採用される製造方法に依存して、出力結合素子は光導波路3上又は光導波路3中に設けられる。出力結合素子は、レーザアブレーション、ナノインプリントリソグラフィ又はホログラフィック露光により生成される。
【0086】
出力結合素子の回折効率は、光導波路3における光の更なる伝播中に起こる光の損失を補償するために光のパスの長さの増加と共に変動する。光が一方向にのみ伝播する場合、構造のプロファイルが大きくなる程、被覆されたパスの長さは長くなる。
【0087】
図6cは、マイクロプリズム5の層がエバネッセント波の範囲で光導波路3上に設けられ、これにより光の局所的に可変な出力結合が可能になる一実施形態を示す。光は、強度が変動する特定の照明錐によりそれらのマイクロプリズムを介して結合出力される。光導波路3のコアまでのプロファイルの可変の距離は、ここでもdij及びdij+1により示される。光導波路3を伝播する光の強度が低減されるのに従って、マイクロプリズム5の間の距離は、光導波路3の長さが長くなる程短くなる。多くの光ビームが光導波路3を通過するが、図には2つの光ビームのみを例示的に示す。
【0088】
更に、低屈折被覆層が光導波路3とマイクロプリズム5との間に設けられる。マイクロプリズム5は、この被覆層の上又は被覆層中に設けられる。
【0089】
マイクロプリズム5及びプロファイルの構造は、光が一方側から光導波路3に入射されるか又は両側から光導波路3に入射されるかに依存する。光が両側から光導波路3に同時に入射される場合、放射光の効率は増加する。
【0090】
マイクプリズム5が上面に配置される担持手段1の平滑な表面全体を実現するために、体積は、透明な材料、すなわち低屈折ポリマーで充填され、表面を平坦にする。
【0091】
照明ユニットの光導波路を使用する時に考慮すべき更なる要素は、光導波路のエバネッセント電磁場の侵入深さである。この電磁場は、全反射が起こる媒体の外側に存在する。そのエネルギーは、媒体までのその距離が長くなるのに従って指数関数的に増加する。
【0092】
照明ユニットは、ストリップ型マルチモード光導波路の出力結合素子を使用して変更される。種々のモードは、光導波路のクラッド材料の種々の侵入深さを示す。その結果、クラッド材料の厚さが減少した場合、すなわち光導波路において被覆された種々の光路長の後、種々のモードは光導波路の種々の位置において結合出力される。高いモード程最初に結合出力され、低いモード程後で結合出力される。
【0093】
出力結合されたエネルギーの不規則性は、個々のモードにおけるエネルギー分布を変更することにより補償される。
【0094】
図8は、光導波路のコアの外側の媒体モードのエネルギー分布E0のグラフ表現、すなわち光導波路の軸に対する平均の光伝播角度のグラフ表現である。これは、光導波路のコアまでの距離rに依存してクラッド材料の3つの異なる屈折率nクラッドに対して例示的に与えられる。コアに対する屈折率の差が減少すると、エバネッセント電磁場の侵入深さは増加する。「平均u/2」という用語は、光導波路の平均の半頂点角を示す。
【0095】
侵入深さは、コアまでの距離r、並びにコアの屈折率(nコア)及びクラッドの屈折率(nクラッド)に加えて光導波路を伝播するモードの角度に依存する。エネルギーE0は、光導波路のコアまでの距離が増加するのに伴って減少する。
【0096】
出力結合素子の幾何学的配置が一定である場合、被覆層の厚さd(z)は変動し、出力結合素子を介して結合出力されるエネルギーの大きさを一定にする。最適化に従って、被覆層の厚さの勾配は、実際の非線形関係に適応される。これは、例えば線形蒸発源を使用して行なわれる。基板と線形蒸発源との間の相対的な移動は、それに従って選択される必要がある。
【0097】
この解決策に付随する1つの問題は、マルチモード光導波路の種々のモードが種々の角度で光導波路を伝播し、それによりクラッド材料のエバネッセント電磁場の種々の侵入深さを示すことである。これを図9に示す。
【0098】
図9は、光導波路の種々の反射角におけるエバネッセント電磁場の侵入深さの依存性を示すグラフである。図中、uは光導波路の頂点角を示す。モード番号m = 0のゼロモードは最小u/2曲線に対応し、最大のモードは最大u/2曲線に対応する。ゼロモードは、光導波路の光軸と平行に伝播する。最大のモードは、全反射が起こる可能な最大角度で伝播する。クラッドの屈折率はコアの屈折率より低く、その結果、全反射が起こる。
【0099】
光導波路における異なる伝播の前記問題は、例えば感光性材料においてストリップ型光導波路を直接刻み込むか又は露光することにより、あるいは現位置の露光により生成される出力結合素子によりホログラムとして刻み込むか又は露光することにより回避される。その一方で、担持手段の感光性材料の厚さは一定に維持される。
【0100】
例えば感光性ポリマーである感光性材料に直接刻み込むことは、第2の光源のマトリクスを生成する高価な方法を表す。光導波路の所望の構造は、構造化される感光性材料の表面にわたり且つ集束されるレーザビームにより書き込まれる。材料は、周知のホログラフィック記録媒体であってもよく、あるいは一般に局所的な放射線露光が結果として屈折率の局所的な変更を招く材料であってもよい。層の厚さは、導波構造のコアの厚さに対応し、単一モード光導波路の場合には例えば(1−5)μmであり、あるいはマルチモード光導波路の場合には例えば50μmである。
【0101】
上述の露光を図11に示す。Lは集束レンズを示し、Sは感光性材料の担持基板を示し、PPは感光性ポリマーを示す。更に、n1は最下部のクラッド材料の屈折率であり、n2はコア材料の平均屈折率であり、n3は上部のクラッド材料の屈折率、すなわち被覆層の屈折率である。
【0102】
露光中、感光性ポリマーの屈折率は光線束の最も狭い点として示される焦点において増加し、これにより光波誘導のための条件がこの点において満足される。引き起こされた屈折率変調、すなわち屈折率の局所的な増加は、書込み光の露光エネルギーに比例し、露光エネルギーにより変動する。
【0103】
更に、X線で露光されることにより可視光のスペクトル範囲における屈折率が変更される材料が周知である。写真処理又はリソグラフィ処理と同様に、ポジ露光技術又はネガ露光技術が採用される。導光コアは、露光体積又は非露光体積を表せる。
【0104】
光導波路の所定の構造の最初の部分に上位被覆層がない場合、あるいは既存の上位被覆層が非常に薄い場合、密着プリント技術は、感光性ポリマー内の導波構造のコアを生成するために使用されてもよい。感光性ポリマーまでの設けられたマスク(例えば、ガラス基板上のクロム構造)の距離は、回折効果により起こるような導波構造の望ましくない拡大を防止するのに十分な程短いべきである。X線が構造化に使用される場合、回折の影響は僅かであるため、マスクと感光性ポリマーとの間の距離は構造を実質的に拡大することなく長くできる。
【0105】
誘導されたモードと上述した収束波面との重畳による出力結合素子の現位置の露光と同様に、現位置の露光がこの場合にも可能である。
【0106】
露光後、すなわち光波誘導コアを構造化した後、出力結合素子の現位置の露光が実行される。生成される体積回折格子は、光導波路のコア又は被覆層において露光される。いずれの場合においても、コア又は被覆層において達成される屈折率変調が十分に大きいことが保証される必要がある。
【0107】
被覆層は、コア材料の感光性層とは異なる分光増感を更に示すことができるため、最初に行なわれるコアの露光は被覆層に影響を及ぼさず、増感を低減することもない。
【0108】
例えば感光性ポリマーから成り且つコア上に位置する被覆層は、積層することによりコアを直接構造化した後にのみコア上に付着される。
【0109】
マルチモード光導波路において、全ての出力結合素子を介して結合出力される光の一定の強度での出力結合は、個々のモードにおけるエネルギーの放出に対応する。放出は、最大のモードから開始する。これは、光導波路の軸に対する最大角度及びクラッド材料におけるエバネッセント電磁場の最大の侵入深さを示すモードである。
【0110】
マルチモード導波路の個々のモードの光の伝播に対するモードフィルタの影響は、短い伝播の長さ又はパスの長さに限定される。エネルギーが放出されたモードには、他のモードからのエネルギーの伝達により再度電圧が印加される。光導波路の必要な長さは、屈折率分布及び光導波路内の散乱に依存する。
【0111】
1つの解決策は、光導波路のモードスペクトルの適応及び出力結合された強度分布の解析を提供する。これは、個々のモードの強度が光導波路のパスの長さに可変に適応されることを意味する。図7に係る構成において使用されるモードフィルタMFはこれを実現する。結合出力された強度が光導波路に沿って変動する場合、この変動は、個々のモードの強度が増加又は減少されることで補償される。強度が変更されるモードのモード番号mが小さい程、影響を受ける出力結合素子は光の入射点から遠く離れる。
【0112】
モードフィルタは、規定された角度の強度を特に低減する素子、あるいは吸収モードフィルタより良いエネルギーバランスを有するビーム整形素子、すなわち例えば計算機生成ホログラム(CGH)の形態を有することができる。一般に出力結合された強度において起こる導入される変動、並びに従って規定された角度範囲、すなわちモード番号mのモードの導入される強度変更が小さい場合、吸収プロファイルは単純で安価な解決策を示す。吸収プロファイルは、マルチモード導波路への光の入射側において、例えば光源の光出射面を光導波路の入射口に結像する望遠鏡の中央の焦点面において使用される。これは、結合出力された強度の校正の後に、モードフィルタの個々の吸収プロファイルが照明ユニット毎に生成される必要がある場合に当てはまる。
【0113】
光源により放射される光を平行にするレンズL1の後側焦点面における振幅分布に基づくモードフィルタMFの使用について、図7の透視図に示す。
【0114】
図7は、本発明に係る照明ユニットの更なる一実施形態を示す。照明ユニットは、図5に示すように光導波路3を含む。光導波路3には、2つのレンズL1とL2との間に挟まれるモードフィルタMFを含む光コンポーネントが割り当てられる。光源LQにより放射される光は、レンズL1により平行にされ、レンズL2を介して光導波路3に入射される。図7を参照すると、モードフィルタMFの内部フィルタリングリングFR(太線)により、光ビームがレンズL2を介して光導波路3に進むことが防止される。これは、特に出力結合素子4を介して結合出力される光の強度を制御する。
【0115】
SLMは、動的モードフィルタMFとして使用される。例えばこれにより、照明ユニットの動作中に個々のモードの強度の特定の変更が可能になる。最も単純な例において、振幅変調SLMが使用される。導入される動的強度変更が小さい場合、これは実現可能な解決策である。強度変更が大きい場合、ビーム整形素子として位相変調SLMを使用する傾向がある。
【0116】
マルチモード光導波路が照明ユニットにおいて使用される場合、出力結合素子に沿う強度分布は特に入射側で変動する可能性がある。
【0117】
図10は、被覆層2がくさび形である図4に基づく光導波路3の別の実施形態を示す。出力結合素子4が露光により生成される場合、被覆層2は感光性材料から成る。くさび形のために、生成された出力結合素子4の後続するマイクロレンズアレイまでの距離は異なる。光源LQは、種々のモードで光導波路3を照明する。図中、2つの伝播するモードを異なる侵入深さで例示的に示す。
【0118】
被覆層2の厚さは10μmの範囲で変動し、コリメートマイクロレンズの焦点距離は例えば50mmである。ここでの距離の変動は無視される。マイクロレンズの平面は、出力結合素子4の平面と平行になるように正確に位置合わせされる。
【0119】
光が光ファイバにおいて単一の第2の光源の出力結合素子に誘導される場合、出力結合素子は傾斜した反射面により実現される。これを図12に示す。
【0120】
図12を参照すると、LQは光源を示し、LWLは光導波路を示し、Sは反射面を示す。光導波路は、単一モード又はマルチモード光導波路であってもよい。
【0121】
光ファイバの出射端部のくさび形の溝は、ホットエンボス加工又はレーザアブレーションにより作成される。傾斜した面は、必ずしも平面である必要はなく、例えば球状の湾曲である湾曲を示してもよい。反射面Sの好適な一実施形態において、傾斜した面は軸外し放物面鏡であってもよい。これは、エンボス加工技術又は成形技術を使用して必要な精度で安価に作成される。
【0122】
出力結合素子の更なる一実施形態において、例えば10個の波長の直径であるいくつかの波長のサイズを有するマイクログロビュールは、ストリップ型光導波路構造上に設けられる。マイクログロビュールは、大きな放射角を実現できる球状の空洞を形成する。マイクログロビュールの表面及び屈折率は、光導波路において可変に適応される。光は、光導波路を介して反対方向に伝播するのが好ましい。マイクログロビュールは、平面が得られるように低屈折材料に埋め込まれてもよい。これを図13に示す。
【0123】
エバネッセント場がマイクログロビュールまで延在するように、層の屈折率及びマイクログロビュールまでの距離が選択される。放射波動場は、マイクロレンズアレイにより平行にされる。マイクログロビュールの出力結合効率は調整される。このために、スペーサ層はファイバのコアとマイクログロビュールとの間に設けられる。前記層の厚さは例えば局所的に変動してもよい。
【0124】
十分なスペクトル選択性を示す出力結合素子は、一般にストリップ型光導波路に沿って離間して設けられる。原色RGBの平行な平面波は、互いに対して固定の小さな角度を有する。この角度は幾何学的関係から周知であり且つ符号化中に考慮されるため、全ての3原色は物点の再構成において一致して重畳され、所望の色値が正確に提示される。
【0125】
図2bに従って平面波面の個々のセグメントから成る平面照明波面を実現するために、空間マトリクスの第2の光源点から放射される波面は、ホログラムとして生成される屈折型又は回折型マイクロレンズにより平行にされる。
【0126】
コリメートマイクロレンズの機能を満足するために、表面形状格子に加えて図14に示すような体積格子が使用される。これらの回折マイクロレンズは、軸方向に対称であるか、あるいは軸対称以外の対称性を示せる。ホログラフィックマイクロレンズは、第2の光源点とは無関係に生成される。第2の光源が平行化できないか又は平行化するのが非常に困難である放射特性を有する場合、ホログラフィックマイクロレンズが使用されるのが好ましい。
【0127】
ホログラムとして生成されたマイクロレンズを体積格子として使用することは、コリメートマイクロレンズアレイが平面設計を有するという利点を有する。上述した体積格子は、例えばちょうど10μmの厚さを有する膜を含む。
【0128】
更なる利点は、傾斜放射特性を有する主光源により放射された波面が平行にされ且つ所望の方向に伝播される可能性である。これにより、設計の自由度が向上される。
【0129】
個々の第2の光源SLQが最小のパスの長さで生成される図1b及び図1cに示す光導波路の実施形態において、アクティブ変調器が第2の光源SLQにつながる結合点に設けられる場合、個々の第2の光源SLQの強度は、局所輝度制御により特に能動的に変更される。これにより、レーザの電力は節約でき、消費電力は減少する。変調器は、個々の結合点の屈折率及び従って結合効率を変更するように設計される。結合点は、光導波路が分岐する光導波路の点である。
【0130】
結合効率の変更は、2つの近接して位置するインタフェース間の距離を変動させることにより達成される。
【0131】
マイクログロビュールの形態の出力結合素子は、局所輝度制御を実現するように設計される。例えば、マイクログロビュールと光導波路のコアとの間の距離が変動される。このために、コア及びグロビュールより小さい屈折率を有する流体は、コアとマイクログロビュールとの間に配置される。出力結合効率を変調するために導入される距離の変動は小さくなりすぎない。
【0132】
環状共振器が図1cに示すように分岐する第2の光源の光導波路に主光導波路のエネルギーを結合するために使用されるため、局所輝度制御は、光導波路における最小化されたパスの長さを有する個々の第2の光源と組み合わされ、環状コア又は周囲のクラッド材料の屈折率に関して変動され且つ従って能動的に切り替えられる。非線形光学ポリマーは、屈折率の切替可能な変更に対して使用される。
【0133】
光の結合に使用される環状共振器の屈折率の差(すなわち、コアとクラッドとの間の差)の変化、あるいはエバネッセント場を結合するために更に使用されるストリップ型構造の屈折率の差の変化は、例えば電気的又は光学的に達成される。
【0134】
局所輝度制御の原理は、第2の光源を追跡するために使用される。このために、複数の制御可能な出力結合素子が近接して並列に設けられ、例えば11個の制御可能な出力結合素子はコリメートレンズの下に設けられる。
【0135】
図15aは、3つの第2の光源を表す3つの出力結合素子を含む光導波路から出射される光の制御可能な出力結合のための第1の構成を示す透視図である。この構成は、導光コアから出力結合素子に対応する制御可能な層に結合される光の部分を変動させる。出力結合素子は、前記図において層における点線の円形の素子として示される。この層の屈折率は、例えば非線形光学ポリマーのように、印加された制御電圧に依存して変更される。制御電圧が例えば電極E11とE12との間で印加されると、屈折率は増加し、コアの周囲へのエバネッセント場の侵入深さは増加する。その後、光は対応する出力結合素子に誘導される。その出力結合素子は、例えば空間的に制限された体積格子である。
【0136】
図15bは、光導波路から出射される光の制御可能な出力結合に対する第2の構成を示す上面図である。図中、導光コアと被覆層との間の屈折率の差は、光学的アドレス指定により変動される。例えばUV範囲において光を放射する個々のLEDの光は、マイクロレンズMLにより感光性層PP(例えば、感光性ポリマー)上に集束され、屈折率は局所的に増加する。屈折率の増加により、アドレス指定される出力結合素子に対応する被覆層、すなわち第2の光源へのエバネッセント場の結合量が増加する。感光性層は、導光コアの真上に設けられる。
【0137】
コリメートレンズLの背後にある平面波の方向は、実際に活性化される出力結合素子に依存する。図15bにおいて、この活性化は光学的に達成される。UVフィルタは、例えばコリメートマイクロレンズアレイの平面に設けられるか又は導光構造の平面被覆層に設けられるため、紫外線はユーザに向けて放射されない。
【0138】
次に、ストリップ型光導波路上の活性化される必要がある出力結合素子は、ユーザの実際の位置に依存する。本発明を継続すると、2方向の光の偏向を達成するために、照明ユニットの導光構造は例えば並列に設けられる。あるいは、光導波路は、基板の複数の層において配置及び生成される。これは、例えば水平及び垂直の光導波路が上下に設けられることを可能にするため、平行光は複数の層において偏向される。
【0139】
本発明の方法で目的を解決できるように、入射された時間的にコヒーレントな光に基づいて要求される時間的コヒーレンスに加えて要求される空間コヒーレンスを示す波動場を得るために、複数の条件が照明ユニットにおいて同時に満足される必要がある。ホログラフィック表示装置において空間シーンの再構成を生成するために、この波動場はSLMを照明する。実現される波動場の空間コヒーレンス、並びにそれから導出される第2の光源のサイズ及び第2の光源により放射される強度分布は、ホログラフィック表示装置において使用される光コンポーネントのパラメータにより規定される。
【0140】
そのような出力結合素子を実際に製造するために、光導波路の平面の法線方向に関して放射光の強度の軸方向に対称的な分布をもたらす技術が採用される。更に出力結合素子は、放射強度が変更可能であるように設計される。通常高い光効率を有する光ファイバにおいて光の出力結合が光導波路における減衰の原因となるため、そのような設計が必要である。この可変設計のため、光が最後に到達する出力結合素子が要求される光の強度を供給することが確認される。
【0141】
出力結合素子を生成及び製造する時、生成される波動場の指定されたパラメータに厳密に準拠することが特に重要であると考えられる。出力結合素子は、結合出力される光の強度がコリメートレンズの後にほぼ一定であるように本質的に且つ相互に変更される必要がある。その後、照明ユニットの表面全体にわたる不変性が保証される。
【0142】
光導波路を実現する別の可能性は、光学的に変更可能な屈折率を有する基板に光ファイバを直接刻み込むことである。これは、製造工程全体がリソグラフィ及びレーザによる刻み込みにより実行されるという利点を有する。図6aに示す出力結合素子は、例えばエッチング処理を使用して生成される。
【0143】
上述の実施形態のうちの1つに従って結合出力され且つ平行にされる光は、コヒーレント平面2次元波動場として制御可能SLMを照明する。SLM上では、回折構造が符号化されて空間シーンを表す。光が回折構造に入射すると、コヒーレント平面波動場は、空間シーンを再構成するように変調され、空間シーンは、観察者平面の可視領域から観察者によりシーンのホログラフィック再構成として見られる。
【0144】
ホログラフィック1D符号化が一方の平面で実現され且つ立体表現が他方の平面(水平面及び垂直面)で実現される場合、照明の平面波スペクトルは非対称である。コヒーレント平面においては1°/20度未満に制限され、インコヒーレント平面においては2°度未満に制限される。この非対称性は、光源の同様の非対称形状を提供することにより実現される。そのような一実施形態において、出力結合素子は線分の形状を有する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストリップ型光導波路と結像手段とを具備する照明ユニットであって、
前記光導波路は、入射コヒーレント光を結合出力するための複数の光の出力結合素子を有し、
前記結像手段は、制御可能な空間光変調手段を介して観察者平面に結合出力される前記光を偏向する結像素子を有し、
前記出力結合素子(4)は、前記光導波路において、前記結像素子の前側焦点面に設けられ、少なくとも1次元の空間コヒーレンスを実現する、第2の光源の2次元格子を形成し、
前記第2の光源の各々は、前記制御可能な光変調手段(SLM)を介して平面2次元波動場の形態で放射された前記光を平行に向ける1つの結像素子に割り当てられる
ことを特徴とする照明ユニット。
【請求項2】
前記ストリップ型光導波路(3)は、担持手段(1)に接続され、連続した非線形構造を有することを特徴とする請求項1記載の照明ユニット。
【請求項3】
前記出力結合素子(4)は、機械的処理若しくはリソグラフィ処理により、又は回折格子を使用することにより生成されることを特徴とする請求項1記載の照明ユニット。
【請求項4】
前記光導波路(3)及び出力結合素子(4)は、露光することによりホログラフィック記録媒体に直接刻み込まれることを特徴とする請求項2記載の照明ユニット。
【請求項5】
前記光導波路(3)及び前記担持手段(1)の少なくともいずれかは、前記出力結合素子(4)を生成するために感光性被覆層(2)により少なくとも部分的に被覆されることを特徴とする請求項2記載の照明ユニット。
【請求項6】
前記光導波路(3)の前記出力結合素子(4)は、実現される前記光源に局所的に制限される体積格子の形態で、感光性コアに又は感光性クラッドに、任意に露光されることを特徴とする請求項5記載の照明ユニット。
【請求項7】
前記露光された体積格子の格子面は、実現される前記第2の光源のサイズに依存して、平面形状又は湾曲形状を有することを特徴とする請求項6記載の照明ユニット。
【請求項8】
前記光導波路(3)は、GRINレンズにより実現されることを特徴とする請求項1記載の照明ユニット。
【請求項9】
前記GRINレンズは、露光により、導波路格子の形態で又は少なくとも2次元の連続巻回部の形態で、透明な担持手段(1)に任意に刻み込まれることを特徴とする請求項8記載の照明ユニット。
【請求項10】
前記光導波路(3)は、個々のモードが異なるエネルギー分布を示すマルチモード光導波路の形態で実現されることを特徴とする請求項1記載の照明ユニット。
【請求項11】
前記出力結合素子(4)は、2次元符号化される前記光変調手段を照明するために点光源の形態で第2の光源を生成することを特徴とする請求項1記載の照明ユニット。
【請求項12】
個々の出力結合素子(4)の、幾何学的配置及びサイズの少なくともいずれかは、前記個々の出力結合素子(4)において結合出力される前記光の強度分布を制御するために、個々の回折格子により変更可能であることを特徴とする請求項3記載の照明ユニット。
【請求項13】
前記結像素子は、コリメートレンズアレイの形態で提供されることを特徴とする請求項1記載の照明ユニット。
【請求項14】
前記コリメートレンズ及び前記出力結合素子(4)の少なくともいずれかは、ホログラムとして生成されることを特徴とする請求項13記載の照明ユニット。
【請求項15】
前記光の放射を前記割り当てられたコリメートレンズに制限する開口部の構成が、前記出力結合素子(4)と前記コリメートレンズアレイとの間に提供されることを特徴とする請求項13記載の照明ユニット。
【請求項16】
前記前側焦点面の前記出力結合素子(4)は、照明される前記光変調手段の表面より小さい領域に延在することを特徴とする請求項1記載の照明ユニット。
【請求項17】
前記出力結合素子(4)は、現位置の露光により生成されることを特徴とする請求項4記載の照明ユニット。
【請求項18】
前記体積格子は、露光することにより、位相のみの格子又は振幅のみの格子として、任意に前記光導波路(3)に刻み込まれることを特徴とする請求項6記載の照明ユニット。
【請求項19】
前記第2の光源の格子は、一定の間隔を有するか、又は、当該格子の中央から周縁部に向けて距離が増加する周期を示すことを特徴とする請求項1記載の照明ユニット。
【請求項20】
前記出力結合素子(4)は、軸方向に対称的な強度分布を有する第2の光源を実現することを特徴とする請求項1記載の照明ユニット。
【請求項21】
前記光導波路は、アクティブ変調器が個々の第2の光源(SLQ)の強度を輝度制御するために提供される結合点を有することを特徴とする請求項1記載の照明ユニット。
【請求項22】
各結像素子には、少なくとも1つの出力結合素子(4)が割り当てられることを特徴とする請求項1記載の照明ユニット。
【請求項23】
前記出力結合素子(4)は、可逆的に変更可能な屈折率を有する制御可能な層に接続され、前記放射された光は、実際の制御に依存して変動するように前記割り当てられた平行な結像素子に向けられることを特徴とする請求項22記載の照明ユニット。
【請求項24】
空間シーンの回折構造が符号化され、請求項1から23の少なくとも1項に記載の照明ユニットにより生成されるコヒーレント平面波動場により照明される空間光変調手段。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15a】
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【図15b】
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【公表番号】特表2011−505655(P2011−505655A)
【公表日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−535408(P2010−535408)
【出願日】平成20年12月2日(2008.12.2)
【国際出願番号】PCT/EP2008/066638
【国際公開番号】WO2009/071546
【国際公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【出願人】(507230267)シーリアル テクノロジーズ ソシエテ アノニム (89)
【氏名又は名称原語表記】SEEREAL TECHNOLOGIES S.A.
【Fターム(参考)】