説明

光絶縁チャンネルを介した高耐性クロック再生

【課題】経済的、高性能、低電力の光学的に絶縁された装置を提供する。
【解決手段】光絶縁回路装置は第1のクロック信号によって駆動される第1のオプトアイソレータ回路を含み、第1のオプトアイソレータ回路の出力は、第1のクロック信号周波数の倍数である周波数を有する第2のクロック信号を同期させるように構成された位相ロックループ(PLL)を駆動するために使用される。第2のクロック信号は、アナログ・デジタル変換器(ADC)などの光絶縁から恩恵を受けるタイプの適当なクロック回路への入力として使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、電圧検知回路又は電流検知回路内の光絶縁回路(optical isolation circuit)に関し、より詳細には、このような回路を利用する経済的なアナログ・デジタル変換器チップに関する。
【背景技術】
【0002】
オプトアイソレータ、光カプラ、及び、オプトカプラとしても知られている光アイソレータは、多くの場合には、高感度計測器及び制御アプリケーションのためのアナログ・デジタル変換回路及び類似した回路に含まれている回路又は装置である。たとえば、このような変換回路は、モータ制御アプリケーションではモータ電流又は電圧を検知するため一般に使用されている。変換回路が変換回路の出力信号を供給する処理回路から変換回路を絶縁することは、処理回路が高感度変換回路にノイズ又は電圧スパイクを生じさせることを避けることを目的としている。ほとんどの場合において、変換回路及び処理回路は、異なる接地電位に接続され、なんらかの形式の絶縁を必要とする。
【0003】
図1に示されているように、従来技術のアナログ・デジタル変換装置10は、たとえば、制御されるべきモータ(図示せず)からの電流又は電圧のようなアナログ入力を検知し、検知された値を表現するデジタル出力をモータ制御回路(図示せず)へと供給するため使用され得る。ほとんどのアナログ・デジタル変換器、特に、普及しているシグマ・デルタ型(ΣΔ型)のアナログ・デジタル変換器は、適切に動作するためにクロック信号を必要とするので、クロック信号が別の入力として装置10に供給される。2つの集積回路チップ12及び14は、装置10を形成するため集積化される方法でともにパッケージ化される。チップ12は、モータ制御回路(図示せず)などの外部処理回路に装置10を接続するため使用され得るインターフェイス回路を含み、チップ14は、モータ電圧若しくは電流検知回路(図示せず)、又は、アナログ入力信号を検知する他の手段に装置10を接続するため使用され得る変換回路を含む。第1の発光ダイオード(LED)18及び第1の光検出器20を備える第1のオプトアイソレータ16は、チップ12からのクロック信号をチップ14に接続する。第2のLED24及び第2の光検出器26を備える第2のオプトアイソレータ22は、チップ14からの変換された信号をチップ12に接続する。ある一部の事例では、光検出器20はチップ14上に含まれ、光検出器26はチップ12上に含まれていることに注意を要する。
【0004】
チップ12は、LED18を駆動するLEDドライバ回路28と、光検出器26の出力を受信するLEDレシーバ回路30と、変換された信号を、外部処理回路を駆動するのに適したデジタル出力信号に変換する出力ドライバ回路32とを含む。チップ14は、光検出器20の出力を受信するLEDレシーバ回路34と、アナログ入力信号の受信及び変換を実行するアナログ・デジタル変換器(ADC)36と、ADC36のデジタル出力を用いてLED24を駆動するLEDドライバ回路38とを含む。
【0005】
ADC36はシグマ・デルタ型(ΣΔ型)であり、その理由は、ΣΔ型変換器は高変換速度、高精度及び低電力で動作するようにされ得るからである。さらに、このタイプのADCは、ローパスフィルタ特性が内在しているので、ノイズの多い産業環境に最も適している。(図1に示すように)10MHzのオーダの入力クロック信号速度が典型的である。しかし、このような回路は欠点がないわけではない。オプトアイソレータ16及び22は、高い変換速度及び精度で動作するためには、相応して高速装置であることが必要であり、高速オプトアイソレータは、等価的な性能を提供する低速オプトアイソレータより経済的ではない。その上、クロック速度が高くなると、光チャンネルにおける電気的不完全性及び光学的不完全性の悪影響がより大きくなり、高速光チャンネルを介するクロックジッタ及び高周波遷移を回避しようと努めるチップ設計は様々なリソースに負担を課し、設計コスト及び製造コストを押し上げる。変換性能を犠牲にすることなく、製造の経済性を最大限に引き出すことが望ましい。また、LEDドライバ回路28及び38は、高いクロック速度などにおいて相応して電流を消費する。同様に、変換性能を犠牲にすることなく、電流消費を最小限に抑えることが望ましい。装置10に関する別の問題は、正確に50%のデューティ・サイクルがADC36の性能のため最適であるが、高速光チャンネルは入力クロック信号の50%デューティ・サイクルを歪ませる可能性がある点で望ましくない。
【0006】
50%デューティ・サイクルを保証するような上記の課題のうちの一部を取り扱うため、図2に示されている修正された装置10’が開発された。装置10’は、2分周回路40が含まれている点を除くと、装置10と同一である。入力クロック信号は、ADC36’が動作する周波数の2倍の周波数を有する。よって、たとえば、図1に関して上述された例と同様に、10MHzの周波数でADC36’を動作させることが望ましいならば、20MHzのクロック信号が装置10’に入力される。2分周回路40は、クロック信号をADC36’に供給する前に、クロック信号を10MHzまで分周し、その際に、信号に50%デューティ・サイクルを回復させる。しかし、装置10’の欠点は、オプトアイソレータ16’によって画定される光チャンネルが、製造リソース及びチップリソースに負荷を課し、したがって、製造の経済性に悪影響を与えるほど既に高い速度であった10MHz(又は20Mbaud)の速度より一層高い速度である20MHz(又は、40メガボー(Mbaud)、すなわち、毎秒4000万回のシンボル遷移)で動作することである。装置10’は、装置10より多くの電力を消費し、より大きいシリコン面積を使用し、より速いオプトアイソレータ16’を必要とする。
【0007】
上述のタイプの経済的、高性能、低電力の光学的に絶縁された装置を提供することが望ましい。本発明は、後述されるような方法によりこれらの問題及び欠陥を取り扱う。
【発明の開示】
【0008】
本発明は、光絶縁回路装置(optically isolated circuit device)と、光絶縁チャンネルを介して送信されるクロック信号を再生する方法とに関係する。典型的な実施形態では、第1のオプトアイソレータ回路は第1のクロック周波数を有する第1のクロック信号で駆動され、第1のオプトアイソレータ回路の出力は受信され、位相ロックループ(PLL)を駆動するため使用される。PLLは、第1のクロック周波数の倍数である第2のクロック周波数を有する第2のクロック信号を同期させるように構成されている。第2のクロック信号は、アナログ・デジタル変換器(ADC)のような、光絶縁が役立つタイプの適当なクロック回路への入力として使用される。PLLは非常に正確な50パーセントデューティ・サイクルを有する信号を生成することが可能であり、そして、第1のオプトアイソレータは、経済的であり、(ADC自体の非常に高い動作周波数と比べて)比較的低速装置であり得るので、本発明によるADC回路装置は従来のADC回路装置の欠陥のうちの幾つかを取り扱う。光チャンネルを介して比較的低周波数のクロック信号を送信し、PLLを使用してより高い周波数のクロック信号を再生することは、過渡性、光学的不完全性、及び、その他の非理想的な条件に対するチャンネルの耐性を高める。
【0009】
装置は、入力クロックを受信し、第1のオプトアイソレータを介して送信される第1のクロック信号を生成するために入力クロックの周波数を分周する分周回路をさらに含み得る。よって、第1のオプトアイソレータの出力側で、PLLは、実質的に、入力クロック信号と同じ周波数を有するクロックを再生するために周波数逓倍器として構成されることがある。ADC又はその他のクロック回路によって生成されたデータをラッチするために、モータ制御回路などの外部処理回路によって使用されるクロック信号と同じであることが好都合である入力クロック信号が使用され得る。
【0010】
完全な光絶縁のため、装置は、ADCからデジタル変換された信号を受信し、第2のオプトアイソレータ回路の入力を駆動する第2のドライバ回路をさらに含み得る。第2のレシーバ回路は、第2のオプトアイソレータ回路の出力を受信し、その後にラッチされるか、又は、さもなければ、モータコントローラ若しくはその他の外部処理回路によって処理され得る全体的なデジタル出力信号を生成する。
【0011】
本発明の上記の特徴及び利点とその他の特徴及び利点とが、以下の記述、図面及び特許請求の範囲から明白になるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図3に示されているように、本発明の例示的な実施形態では、光絶縁アナログ・デジタル変換装置42は、2台の同一パッケージ化された集積回路チップ44及び46を含む。チップ44は、モータ制御回路(図示せず)などの外部処理回路に装置42を接続するため使用され得るインターフェイス回路を含み、チップ46は、モータ電圧若しくは電流検知回路(図示せず)、又は、アナログ入力信号を検知するその他の手段に装置42を接続するため使用され得る変換回路を含む。さらに詳しく後述されているように、第1の発光ダイオード(LED)50及び第1の光検出器52を含む第1のオプトアイソレータ48は、チップ44からチップ46へとクロック信号をつなぐ。同様にさらに詳しく後述されているように、第2のLED56及び第2の光検出器58を含む第2のオプトアイソレータ54は、チップ46からチップ44へと変換された信号をつなぐ。オプトアイソレータ48及び54の1台ずつがそのそれぞれの信号のための光絶縁信号チャンネルを画定することに注意を要する。
【0013】
チップ44は、入力クロックを受信し、第1のクロック信号を生成するために入力クロックの周波数を分周する分周回路60を含む。分周回路60は任意の適当な係数により周波数を分周することが可能であるが、(たとえば、2、4、8、16などの)2のべき乗による分周が一般的に最も効率的に実施される。LEDドライバ回路62は、第1のクロック信号を受信し、オプトアイソレータ48のLED50を駆動する。LEDレシーバ回路64はオプトアイソレータ48の光検出器52の出力を受信する。位相ロックループ(PLL)66はLEDレシーバ回路64の出力を受信する。さらに詳しく後述されるPLL66は、第1のクロック周波数の倍数である第2のクロック周波数を有する第2のクロック信号を同期させるように構成されている。この倍率は、好ましくは分周回路60が入力クロックを分周する際に用いる係数と同じであるので、第2のクロック信号は、実質的に、再生された第1のクロック信号である。たとえば、分周器60が入力クロック信号を分周する際に用いる係数は8(2)でもよく、PLL66は、再生された、又は、第2のクロック信号を形成するために、このPLLが受信する信号に8を乗じる。その後に、第2のクロック信号は、好ましくはΣΔ型ADCであるアナログ・デジタル変換器(ADC)68へ入力される。このようなΣΔ型ADCは当該技術分野において周知であるので、ADC68は本明細書ではこれ以上詳細に記載されていない。
【0014】
ADC68は、従来の方法どおりに動作し、モータ電圧検知回路又はモータ電流検知回路から受信された信号などのアナログ入力信号をデジタル出力信号へと変換する。ΣΔ型ADCは、クロックジッタに対して高感度であり、クロック信号が正確に50パーセントのデューティ・サイクルを有するとき最良に動作する。さらに詳しく後述されているように、PLL66によって同期させられたクロック信号は、PLL66に入力された信号が50パーセントデューティ・サイクルを有さない場合でさえ、非常に正確な50パーセントデューティ・サイクルを有する。同様に、PLL66の内在するローパス特性は、オプトアイソレータ48によって画定された光絶縁クロックチャンネルの電気的又は光学的不完全性に起因して生じ得るクロックジッタを濾波すると共に、チャンネルを介して送信され得る任意の高周波電圧スパイクを阻止する。この回路の別の利点は、チャンネルを通過させられる周波数が(モータ制御及び類似したアプリケーションにおける典型的なADCクロック周波数と対比して)比較的低く抑えられ得るので、チャンネルコンポーネント(たとえば、LEDドライバ回路62、LED50、光検出器52及びLEDレシーバ回路64)がコストのかかる高速部品ではなく、経済的な低速部品でも構わないことである。
【0015】
LEDドライバ回路70は、変換された信号、又は、ADC68が出力したデータ信号を受信する。LEDドライバ回路70はオプトアイソレータ54のLED56を駆動する。チップ44内のLEDレシーバ回路72はオプトアイソレータ54の光検出器58の出力を受信する。出力ドライバ回路74は、LEDレシーバ回路72の出力を受信し、この信号を、モータコントローラなどの外部処理回路(図示せず)を駆動するため適した信号に変換する。
【0016】
PLL66は適当であればいかなる構造を有していてもよいが、典型的な回路が図4に示されている。典型的なPLL66は、周知のインバーターリング発振器型であり、好ましくは、選択された動作周波数に十分なループ帯域幅を有する。たとえば、10MHzのクロック周波数で動作するADCに対し、PLL66のループ帯域幅は100kHzのオーダであってもよい。典型的なPLL66は、位相周波数検出器76と、チャージポンプ78と、ループフィルタ80と、電圧制御発振器82と、2分周回路84とを含む。2分周回路84は、PLL66の出力に50パーセントのデューティ・サイクルを生じさせる。この回路は、例示の目的のため、周波数を2で分周するが、代替的に4、8、16などの任意のその他の2のべき乗で分周することが可能である。この回路配置はインバーターリング発振器のPLLのための常套手段であるので、PLL66の構造及び動作は本明細書でこれ以上詳細には記載されていない。PLL66のフィードバックループは、好ましくは、分周回路60の係数と同じ係数を用いて周波数を分周する別の分周回路86を含み、それによって、PLL66に分周回路60へ入力された入力クロックと同じ周波数(f)を有するクロック信号を出力させる。
【0017】
図5に示されているように、動作中に、周波数(f)を有する入力クロック信号88が装置42に供給される。入力クロック信号88は任意の適当な周波数を有し得るが、ある種の事例では、入力クロック信号は、モータ制御回路などの外部処理回路(図示せず)が装置42から受信した出力データ信号をラッチするため、又は、その他の動作を実行するために使用するクロック信号と同じクロック信号である方が好都合であるか、又は、望ましい可能性がある。たとえば、モータコントローラが10MHzのクロック信号を使用して動作する事例では、装置42に供給される入力クロック信号は10MHzクロック信号と同じである可能性がある。モータを制御する装置42の用途が例示の目的のため本明細書中に記載されているが、モータ制御は、本明細書の教示に照らして本発明が関係する当業者が容易に想到する装置42の多数の用途のうちのほんの一例に過ぎないことに注意を要する。実際に、装置42は、ADCを使用することが知られているどのような目的のためにも使用され得る。
【0018】
分周回路60は、1.25MHzの第1のクロック信号90を出力するため、10MHz入力クロック信号を、たとえば、8という係数を用いて分周する。LEDドライバ回路50、オプトアイソレータ48及びLEDレシーバ回路52によって画定される光絶縁チャンネルは、第1のクロック信号90を送信する。第1のクロック信号90の周波数は比較的低い1.25MHzであるので、チャンネルコンポーネントは、コストのかかる高速部品ではなく、経済的な低速部品でもよい。第1のクロック信号90に応答して、PLL66は、たとえば、第1のクロック信号90の周波数の8倍である周波数を有する第2のクロック信号92を同期させる。その後に、第2のクロック信号92は、実質的に、再生された入力クロック信号88であり、入力クロック信号88と同じ周波数を有することに注意を要する。上述されているように、PLL66の動作は、入力クロック信号88のデューティ・サイクルが正確に50パーセントではない場合、又は、光絶縁チャンネルがデューティ・サイクルを歪ませる場合でも、第2のクロック信号92が非常に正確な50パーセントデューティ・サイクルを有することを保証する。その上、PLL66のローパスフィルタ特性は、電圧スパイク及びその他の非最適条件に対する耐性が高い。
【0019】
図6に示されている別の実施例は、デューティ・サイクル選択の効果を例証している。本実施例では、装置42に供給された入力クロック信号94は、50パーセントのデューティ・サイクルを有するが、分周回路60(図3)は、50パーセント未満のデューティ・サイクルを有する第1のクロック信号96を生成するように構成されている。たとえば、オプトアイソレータ48(図3)が「オン」であるか、又は、アクティブ状態(すなわち、LED18がオンであるか、又は、点灯されている)期間は、オプトアイソレータ48が「オフ」であるか、又は、非アクティブ状態(すなわち、LED18がオフであるか、又は、点灯されていない)期間より短いので、第1のクロック信号96のデューティ・サイクルは12.5パーセントでもよい。PLL66は第1のクロック信号96の立ち上がりエッジ又は立ち下がりエッジのいずれかだけに応答するので、PLL66は、このデューティ・サイクルが50パーセントではない第1のクロック信号96を、非常に正確な50パーセントのデューティ・サイクルを有する第2のクロック信号98に変換可能である。第1のクロック信号94のより短い(すなわち、50パーセント未満の)デューティ・サイクルは、LED18が、図5の実施例の場合のようにデューティ・サイクルの半分ではなく、デューティ・サイクルの12.5パーセントの間だけ点灯されるため、LED18により少ない平均電力を消費させるので有利であり得る。他の実施形態では、第1のクロック信号は、任意の他の適当なデューティ・サイクルを有することが可能である。
【0020】
本発明は、本発明の原理及び概念を実証する目的のため、かつ、本発明が実施され得る方法の1つ以上の実施例を提供するために、1つ以上の例示的な実施形態を参照して説明されていることに注意を要する。本発明は、本明細書に記載されている説明に照らして当業者によって理解されるように、これらの実施形態に限定されない。当業者は、種々の変更が本明細書に記載されている実施形態に行われること、ならびに、このような変更及び変形のすべてがいずれかの特許請求の範囲に記載された事項及び特許請求の範囲に記載された事項の均等物の範囲にあるならば、このような変更及び変形のすべてを本発明は網羅することが意図されていることを理解するであろう。特許請求の範囲に関して、特許請求の範囲は、後に分詞が続けられている「・・・する手段(means for)」という表現を含まない限り、特許請求の範囲は合衆国第35法典第112条第6パラグラフを発動することを意図していない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】従来技術による光絶縁アナログ・デジタル変換装置のブロック図である。
【図2】図1に示されている装置に類似した別の従来技術の装置のブロック図である。
【図3】本発明による光絶縁アナログ・デジタル変換装置のブロック図である。
【図4】図3に示されている装置の位相ロックループのブロック図である。
【図5】図3に示されている装置の動作方法に関係するタイミングチャートである。
【図6】図3に示されている装置の代替的な動作方法に関係するタイミングチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のオプトアイソレータ回路と、
第1のクロック周波数を有する第1のクロック信号を受信し、該第1のクロック周波数で前記第1のオプトアイソレータ回路の入力を駆動する第1のドライバ回路と、
前記第1のクロック周波数で前記第1のオプトアイソレータ回路の出力を受信する第1のレシーバ回路と、
前記第1のレシーバ回路の出力を受信し、前記第1のクロック周波数の倍数である第2のクロック周波数を有する第2のクロック信号に同期させる位相ロックループ回路と、
前記第2のクロック信号に応答して出力を生成するクロック回路と
を含む、光絶縁回路装置。
【請求項2】
前記クロック回路が、アナログ入力信号及び前記第2のクロック信号を受信し、デジタル変換された信号を生成するアナログ・デジタル変換器(ADC)である、請求項1に記載の光絶縁回路装置。
【請求項3】
前記ADCがシグマ・デルタ型ADCである、請求項2に記載の光絶縁回路装置。
【請求項4】
第2のオプトアイソレータ回路と、
前記デジタル変換された信号を受信し、前記第2のクロック周波数で前記第2のオプトアイソレータ回路の入力を駆動する第2のドライバ回路と、
前記第2のオプトアイソレータ回路の出力を受信し、デジタル出力信号を生成する第2のレシーバ回路と
をさらに含む、請求項2に記載の光絶縁回路装置。
【請求項5】
前記第1のドライバ回路及び前記第2のレシーバ回路が第1の集積回路チップ上でともに集積化され、
前記第1のレシーバ回路及び前記第2のドライバ回路が第2の集積回路チップ上でともに集積化され、前記第1の集積回路チップ及び前記第2の集積回路チップが前記光絶縁回路装置を形成するためにともにパッケージ化されている、
請求項4に記載の光絶縁回路装置。
【請求項6】
前記第2のクロック周波数に等しい入力クロック周波数を有する入力クロック信号を受信し、前記第1のクロック信号を生成するために前記入力クロック信号を分周する分周回路をさらに含む、請求項4に記載の光絶縁回路装置。
【請求項7】
前記分周回路は2のべき乗という係数を用いて上記入力クロック信号を分周する、請求項6に記載の光絶縁回路装置。
【請求項8】
前記分周回路は50パーセントのデューティ・サイクルを有する第1のクロック信号を生成する、請求項7に記載の光絶縁回路装置。
【請求項9】
前記分周回路は50パーセント未満のデューティ・サイクルを有する第1のクロック信号を生成し、前記デューティ・サイクルの中で前記第1のオプトアイソレータ回路がアクティブ状態である期間は前記デューティ・サイクルの中で前記第1のオプトアイソレータ回路が非アクティブ状態である期間より短いものである、請求項7に記載の光絶縁回路装置。
【請求項10】
前記分周回路は、8という係数を用いて前記入力クロック信号を分周し、12.5パーセントのデューティ・サイクルを有する第1のクロック信号を生成するものである、請求項9に記載の光絶縁回路装置。
【請求項11】
光絶縁チャンネルを介してクロック信号を再生する方法であって、
第1のクロック周波数を有する第1のクロック信号で第1のオプトアイソレータ回路を駆動するステップと、
前記第1のクロック周波数で前記第1のオプトアイソレータ回路の出力を受信するステップと、
第1のオプトアイソレータの回路出力を、前記第1のクロック周波数の倍数である第2のクロック周波数を有する第2のクロック信号に同期させる位相ロックループへと供給するステップと、
前記第2のクロック信号をクロック回路へと供給するステップと
を含んでなる方法。
【請求項12】
前記第2のクロック信号をクロック回路へと供給するステップが、前記第2のクロック信号をアナログ・デジタル変換器(ADC)へと供給することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ADCによって供給された出力信号で第2のオプトアイソレータ回路を駆動するステップと、
前記第2のクロック周波数で前記第2のオプトアイソレータ回路の出力を受信するステップと
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のクロック信号を生成するために、前記第2のクロック周波数に等しい入力クロック周波数を有する入力クロック信号を分周するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のクロック信号を生成するために入力クロック信号を分周するステップは、2のべき乗という係数を用いて前記入力クロック信号を分周することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のクロック信号を生成するために入力クロック信号を分周するステップは、50パーセントのデューティ・サイクルを有する第1のクロック信号を生成することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のクロック信号を生成するために入力クロック信号を分周するステップは、50パーセント未満のデューティ・サイクルを有する第1のクロック信号を生成することを含み、前記デューティ・サイクルの中で前記第1のオプトアイソレータ回路がアクティブ状態である期間は前記デューティ・サイクルの中で前記第1のオプトアイソレータ回路が非アクティブ状態である期間より短いものである、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のクロック信号を生成するために入力クロック信号を分周するステップは、8という係数を用いて前記入力クロック信号を分周し、12.5パーセントのデューティ・サイクルを有する第1のクロック信号を生成することを含む、請求項15に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−81829(P2009−81829A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−133243(P2008−133243)
【出願日】平成20年5月21日(2008.5.21)
【出願人】(506200186)アバゴ・テクノロジーズ・イーシービーユー・アイピー(シンガポール)プライベート・リミテッド (154)
【Fターム(参考)】