説明

冷感剤組成物および感覚刺激剤組成物

【課題】冷感効果が長時間持続的に発現する冷感剤組成物を提供する。
【解決手段】式(1)で表されるアセタールまたはケタール類、l−メントール、l−イソプレゴール等の単一または混合の炭酸エステル、及びl−メントール、l−イソプレゴール等のカルボン酸エステル。上記の何れかから選ばれる少なくとも1種類以上の化合物を含有することを特徴とする冷感持続効果に優れた冷感剤組成物およびこれを含む感覚刺激剤組成物並びに該冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物が配合された香料組成物、飲食品、香粧品、トイレタリー製品、日用・雑貨品、繊維、繊維製品、衣料品または医薬品およびその製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオールのアセタールおよびケタール類、単一または混合炭酸エステル類、またはカルボン酸エステル類を含有する冷感剤組成物、この冷感剤組成物を含有する感覚刺激剤組成物、香料組成物、飲食品、香粧品、トイレタリー製品、日用・雑貨品、繊維、繊維製品、衣料品または医薬品、これらの製造方法、並びに前記冷感剤組成物あるいは感覚刺激剤組成物を用いた持続性冷感付与方法あるいは冷涼処理方法に関する。また、本発明は、新規3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオールのアセタールおよび新規ケタール類、新規単一または混合炭酸エステル類および新規カルボン酸エステル類に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒトの皮膚や口腔、鼻、喉に対して爽やかな感覚(清涼感)や冷たい感覚(冷涼感)、即ち冷感効果を与える冷感剤は、従来から、歯磨剤、菓子(例えば、チューインガム、キャンディー等)、たばこ、ハップ剤、浴用剤、化粧料などに使用されている。その代表的な物質であるメントールは一般的に揮発性が高く、冷感効果が発現するのは短時間であり、これらを長時間持続させる研究が行われてきた。長時間冷感効果を持続できる化合物として開発されたものとして、たとえばメントールのグリセリンエーテルであるメントキシプロパンジオールやメントールの乳酸エステル、あるいはメントールのエチレングリコールエーテルなどが挙げられる。
【0003】
しかし近年に見られる地球温暖化の影響もあり、暑い夏においても少しでも快適に過ごせるよう、衣服などに対しても冷感処理加工が求められるようになっている。冷感剤は前述したように揮発性が高いものが多く、また水溶性の高いものが多いことから、衣服などに冷感処理加工を行ってもすぐにその効果が失われてしまう結果となっていた。例えば洗剤や柔軟材等に冷感剤を配合しても、水溶性の性質のため、洗濯後にこれらの冷感剤が衣類の繊維上に残留することは非常に難しく、さらに乾燥後は高い揮発性のため、これら冷感剤の残留は皆無となる。
【0004】
このような問題を解決するため、これまで化学変化を利用した、徐放性冷感剤等が開発されてきた。たとえば、冷感剤のクロロ炭酸エステルおよび炭酸エステルをタバコに含ませることにより、タバコの燃焼に伴う熱分解でメントールを放出し、タバコ吸気に清涼感を与えるもの(特許文献1参照)、炭酸エステル類が皮膚上で分解し、香料成分を放出し、香料の拡散効果を延長するもの(特許文献2参照)、オルトエステルが皮膚上の汗を感知して分解し、香料を放出するもの(特許文献3参照)などが挙げられる。これらの他にも、化学変化や酵素反応で分解して香料前駆体等が香料分子を放出することを利用した特許が数多く知られている(例えば、特許文献4〜7、非特許文献1等参照)。しかしこれらの化合物は繊維や皮膚に付着した後、分解反応を起こして香料化合物を放出するまでにかなりの時間を要したり、またその強度が弱いなどの問題が依然として残っており、根本的な解決には至っていない。
【0005】
衣服等により冷感を感じさせる研究は、このほかにもマイクロカプセル等を用いたものについてなされ、特許出願されている。たとえば、ハッカ油およびl−メントールを用いたマイクロカプセルを用いた繊維の加工方法(特許文献8参照)や、体温以下で溶融するような物質をマイクロカプセル化し、皮膚と接触したときに潜熱により、可逆的に冷感を感じさせる繊維の加工法(特許文献9参照)などが挙げられる。但し、前者はマイクロカプセルが破壊されて冷感剤がなくなると、当然その効果はなくなり、その後の家庭での再加工は難しいという問題がある。また、化学反応と同様、このマイクロカプセルを破壊して中の冷感剤を放出させる段階が律速となるため、着衣後の瞬間から冷感を感じさせる技術レベルには達していないのが現状である。更に、後者は、固体と液体という物理変化に伴うものであるが、マイクロカプセル中の物質が一旦溶けた後固体に戻らないような常に暑いところでの冷感は感じることができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第3312226号公報
【特許文献2】特開平10−95752号公報
【特許文献3】国際特許公開94/06441号公報
【特許文献4】欧州特許公開1077251号公報
【特許文献5】国際特許公開95/04809号公報
【特許文献6】国際特許公開97/16523号公報
【特許文献7】特開平8−225564号公報
【特許文献8】特開2000−96443号公報
【特許文献8】特開2006−161226号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Angew.Chem.int,Ed,2007,46,5836−5863
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記従来の問題の解決された冷感剤組成物を提供すること、すなわち冷感効果が長時間持続的に発現する冷感剤組成物を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、上記冷感剤組成物を含有する感覚刺激剤組成物を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、上記冷感剤組成物あるいは感覚刺激剤を含有する、香料組成物、飲食品、香粧品、トイレタリー製品、日用・雑貨品、医薬品およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、上記冷感剤組成物を含む前記製品を用い、これを直接皮膚・頭皮に塗布、口腔に投与、或いは繊維(衣料品)に適用することにより持続性冷感効果を付与する方法、または冷感剤組成物を配合するあるいは冷感剤組成物を用いて繊維および衣料被服材を加工、処理する繊維および衣料、被服材の冷涼処理方法を提供することである。
【0012】
また、本発明は、新規3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオールのアセタールおよびケタール類、新規単一または混合炭酸エステル類、新規カルボン酸エステル類を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオールのアセタールおよびケタール類、メントールあるいはその類似体の炭酸エステル誘導体、およびメントールあるいはその類似体のカルボン酸エステル類が、持続的な冷感効果を示し、洗剤や柔軟剤等に配合したときに衣類等に残りやすく、これらを使用して洗濯した衣類は着衣時または着衣後も継続して穏やかな冷感効果を示すこと、また飲食品、香粧品、トイレタリー製品、日用・雑貨品、医薬品などに使用した際にも持続的な冷感効果を示すことを見出し、この知見に基づいて本発明がなされたものである。
【0014】
すなわち、本発明は、以下の冷感剤組成物、感覚刺激剤組成物、これら組成物を含む香料組成物、飲食品、香粧品、トイレタリー製品、日用・雑貨品、繊維、繊維製品、衣料品または医薬品およびその製造方法、持続性冷感効果を付与する方法、繊維および衣料、被服材の冷涼処理方法に関する。また、本発明は新規3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオールのアセタールおよびケタール、新規単一および混合炭酸エステル類、新規カルボン酸エステル類に関する。
【0015】
[1]次の一般式(1)乃至(4)で表わされる化合物からなるアセタールまたはケタール類、単一または混合の炭酸エステル、混合炭酸エステル、およびカルボン酸エステルの何れかから選ばれる少なくとも1種類以上の化合物を含有することを特徴とする冷感剤組成物。
一般式(1):
【0016】
【化1】

【0017】
(式中、A及びBは、水素原子および置換基を有していてもよい炭化水素基である。但し、AとBが同時に水素原子になることはなく、且つ、AとBの炭素数の和が6から18の範囲である。)
であることを特徴とするアセタールまたはケタール類;
【0018】
一般式(2):
【0019】
【化2】

【0020】
(式中、R1およびR2は、l−メントール、l−イソプレゴール、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、2−(l−メントキシ)エタン−1−オール、3−(l−メントキシ)プロパン−1−オール、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、パラ−メンタン−3,8−ジオールから選ばれるアルコール残基を示す。)で表される1種類または2種類のアルコールからなる単一または混合の炭酸エステル;
【0021】
一般式(3):
【0022】
【化3】

【0023】
(式中、R3は、l−メントール、l−イソプレゴール、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、2−(l−メントキシ)エタン−1−オール、3−(l−メントキシ)プロパン−1−オール、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、パラ−メンタン−3,8−ジオールから選ばれるアルコール残基を示し、R4は、炭素数6〜18の、水酸基、エーテル基等の置換基を有しても良い、芳香環およびそれに付随する縮合環を持ってもよい、分岐もしくは直鎖の、環状もしくは鎖状の、または飽和もしくは不飽和のアルコール残基を示す。)
で表される2種類のアルコールからなる混合炭酸エステル;
一般式(4):
【0024】
【化4】

【0025】
(式中、R5は、l−メントール、l−イソプレゴール、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、2−(l−メントキシ)エタン−1−オール、3−(l−メントキシ)プロパン−1−オール、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、パラ−メンタン−3,8−ジオールから選ばれるアルコール残基を示し、R6は炭素数11〜19で、分岐してもよく、不飽和結合を含んでもよい炭化水素基を示す)
で表されるカルボン酸エステル。
【0026】
[2]前記一般式(1)乃至(4)で表される化合物が、ClogPが3.0以上で、分子量が250以上600以下であり、且つ持続的な冷感効果を与えることを特徴とする第[1]項記載の冷感剤組成物。
【0027】
[3]前記一般式(1)乃至(4)の化合物に該当しない冷感物質の少なくとも1種が併用されてなることを特徴とする前記第[1]項または第[2]項記載の冷感剤組成物。
【0028】
[4]前記一般式(1)乃至(4)の化合物に該当しない冷感物質が、メントール、メントン、カンファー、プレゴール、イソプレゴール、シネオール、ハッカオイル、ペパーミントオイル、スペアーミントオイル、ユーカリプタスオイル、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、N−アルキル−p−メンタン−3−カルボキサミド、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、p−メンタン−3,8−ジオール、2−(l−メントキシ)エタン−1−オール、3−(l−メントキシ)プロパン−1−オール、4−(l−メントキシ)ブタン−1−オール、3−ヒドロキシブタン酸メンチル、乳酸メンチル、メントングリセリンケタール、N−メチル−2,2−イソプロピルメチル−3−メチルブタンアミド、またはグリオキシル酸メンチルであることを特徴とする第[3]項記載の冷感剤組成物。
【0029】
[5]前記第[1]項乃至第[4]項のいずれか一項に記載の冷感剤組成物を含有することを特徴とする感覚刺激剤組成物。
【0030】
[6]少なくとも1種の温感物質が併用されてなることを特徴とする上記第[5]項記載の感覚刺激剤組成物。
【0031】
[7]温感物質が、バニリルエチルエーテル、バニリルプロピルエーテル、バニリンプロピレングリコールアセタール、エチルバニリンプロピレングリコールアセタール、カプサイシン、ギンゲロール、バニリルブチルエーテル、4−(l−メントキシメチル)−2−(3'−メトキシ−4'−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、トウガラシ油、トウガラシオレオレジン、ジンジャーオレオレジン、ノニル酸バニリルアミド、ジャンブーオレオレジン、サンショウエキス、サンショール−I、サンショール−II、サンショウアミド、黒胡椒エキス、カビシン、ピペリンまたはスピラントールであることを特徴とする前記第[6]項に記載の感覚刺激剤組成物。
【0032】
[8]前記第[1]項乃至第[7]項のいずれか一項に記載の冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物を含有することを特徴とする香料組成物、飲食品、香粧品、トイレタリー製品、日用・雑貨品、繊維、繊維製品、衣料品または医薬品。
【0033】
[9]前記第[8]項記載の製品群を直接皮膚・頭皮に塗布、口腔に投与、或いは繊維、繊維製品、または衣料品に適用することを特徴とする持続性冷感効果を付与する方法。
【0034】
[10]前記第[1]項乃至第[7]項のいずれか一項に記載の冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物が、0.0001〜90質量%配合されてなることを特徴とする香料組成物。
【0035】
[11]前記第[1]項乃至第[7]項のいずれか一項に記載の冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物が、1×10-7〜20質量%配合されてなることを特徴とする、飲食品、香粧品、トイレタリー製品、日用・雑貨品、繊維、繊維製品、衣料品または医薬品。
【0036】
[12]前記第[1]項乃至第[7]項のいずれか一項に記載の冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物を配合する、またはこれらを用いて加工することを特徴とする繊維および衣料被服材の冷涼処理方法。
【0037】
[13]前記第[1]項乃至第[7]項のいずれか一項に記載の冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物を配合することを特徴とする、香料組成物、飲食品、香粧品、トイレタリー製品、日用・雑貨品または医薬品の製造方法。
【0038】
[14]一般式(1’):
【0039】
【化5】

【0040】
(式中、A1およびB1は、水素原子および置換基を有していてもよい炭化水素基であり、A1とB1の炭素数の和が6から18の範囲である。但し、A1とB1が同時に水素原子になることはなく、且つ、A1とB1のいずれかが水素原子であるときは、残りのA1またはB1は置換基を有していてもよい、飽和または不飽和の直鎖または分岐または脂肪族環状炭化水素基である。)
であることを特徴とするアセタールまたはケタール類。
【0041】
[15]一般式(2’):
【0042】
【化6】

【0043】
(式中、R11およびR21は、l−メントール、l−イソプレゴール、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、2−(l−メントキシ)エタン−1−オール、3−(l−メントキシ)プロパン−1−オール、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、パラ−メンタン−3,8−ジオールから選ばれるアルコール残基を示す。但し、R11およびR21が同時にl−メントール残基であることはない。)で表される1種類または2種類のアルコールからなる単一または混合の炭酸エステル。
【0044】
[16]一般式(3’):
【0045】
【化7】

【0046】
(式中、R31は、l−メントール、l−イソプレゴール、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、2−(l−メントキシ)エタン−1−オール、3−(l−メントキシ)プロパン−1−オール、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、パラ−メンタン−3,8−ジオールから選ばれるアルコール残基を示し、R41は、炭素数6〜18の、水酸基、エーテル基等の置換基を有しても良い、芳香環およびそれに付随する縮合環を持ってもよい、分岐もしくは直鎖の、環状もしくは鎖状の、または飽和もしくは不飽和のアルコール残基を示す。但し、R41が、不飽和の分岐アルコール残基であることはない。)
で表される2種類のアルコールからなる混合炭酸エステル。
【0047】
[17]一般式(4):
【0048】
【化8】

【0049】
(式中、R5は、l−メントール、l−イソプレゴール、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、2−(l−メントキシ)エタン−1−オール、3−(l−メントキシ)プロパン−1−オール、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、パラ−メンタン−3,8−ジオールから選ばれるアルコール残基を示し、R6は炭素数11〜19で、分岐してもよく、不飽和結合を含んでもよい炭化水素基を示す。)
で表されるカルボン酸エステル。
【発明の効果】
【0050】
本発明によれば、冷感効果が長時間持続的に発現する冷感剤組成物が得られる。また、この冷感効果が長時間持続的に発現する冷感剤組成物を用いて得られた感覚刺激剤組成物は、感覚刺激効果が長時間発現する。さらに、これら冷感剤組成物や感覚刺激剤組成物を香料組成物、飲食品、香粧品、トイレタリー製品、日用・雑貨品、繊維、繊維製品、衣料品または医薬品などに配合することにより、冷感効果、感覚刺激効果が長時間持続的に発現する香料組成物、飲食品、香粧品、トイレタリー製品、日用・雑貨品、繊維、繊維製品、衣料品または医薬品などが得られる。これら製品群を直接皮膚・頭皮に塗布、口腔に投与、或いは繊維、衣料品などに適用することにより皮膚・頭皮に塗布、口腔などに持続性冷感効果あるいは感覚刺激効果を付与することができるし、繊維製品、衣料品などに適用した際には、着衣したときに穏やかな冷感効果が得れるし、着衣後にも持続的に穏やかな冷感効果が得られる。また、洗剤や柔軟剤等に配合した場合、洗濯した衣類が着衣時および/または着衣後において持続的に穏やかな冷感効果を発現し得る冷感剤組成物が提供される。さらに、本発明により、新規化合物も提供される。
【発明を実施するための形態】
【0051】
以下の本発明について、さらに詳細に説明する。
まず、本発明は、次の一般式(1)乃至(4)で表わされるアセタールまたはケタール類、単一または混合の炭酸エステル、混合炭酸エステル、およびカルボン酸エステルの何れかから選ばれる少なくとも1種類以上の化合物を含有することを特徴とする冷感剤組成物に関する。
【0052】
一般式(1):
【0053】
【化9】

【0054】
(式中、A及びBは、水素原子および置換基を有していてもよい炭化水素基である。但し、AとBが同時に水素原子になることはなく、且つ、AとBの炭素数の和が6から18の範囲である。)
であることを特徴とするアセタールまたはケタール類;
【0055】
一般式(2):
【0056】
【化10】

【0057】
(式中、R1およびR2は、l−メントール、l−イソプレゴール、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、2−(l−メントキシ)エタン−1−オール、3−(l−メントキシ)プロパン−1−オール、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、パラ−メンタン−3,8−ジオールから選ばれるアルコール残基を示す。)で表される1種類または2種類のアルコールからなる単一または混合の炭酸エステル;
【0058】
一般式(3):
【0059】
【化11】

【0060】
(式中、R3は、l−メントール、l−イソプレゴール、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、2−(l−メントキシ)エタン−1−オール、3−(l−メントキシ)プロパン−1−オール、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、パラ−メンタン−3,8−ジオールから選ばれるアルコール残基を示し、R4は、炭素数6〜18の、水酸基、エーテル基等の置換基を有しても良い、芳香環およびそれに付随する縮合環を持ってもよい、分岐もしくは直鎖の、環状もしくは鎖状の、または飽和もしくは不飽和のアルコール残基を示す。)
で表される2種類のアルコールからなる混合炭酸エステル;
【0061】
一般式(4):
【0062】
【化12】

【0063】
(式中、R5は、l−メントール、l−イソプレゴール、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、2−(l−メントキシ)エタン−1−オール、3−(l−メントキシ)プロパン−1−オール、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、パラ−メンタン−3,8−ジオールから選ばれるアルコール残基を示し、R6は炭素数11〜19で、分岐してもよく、不飽和結合を含んでもよい炭化水素基を示す。)
で表されるカルボン酸エステル。
【0064】
上記一般式(3)および(4)において、基R3としては、l−メントールおよびl−イソプレゴールが好ましく、基R4としては、炭素数6〜14のエーテル基を含む直鎖または分岐しても良い不飽和アルコールが好ましく、基R5としては、l−メントールおよびl−イソプレゴールが好ましい。
【0065】
以下に、本発明の冷感剤組成物で使用する一般式(1)乃至(4)の化合物の揮発性および親油性について説明する。
【0066】
揮発性については、その分子に付随する官能基にも大きく影響するが、分子量を大きくすることによって、引火点あるいは沸点を上昇させることができ、概ね分子量が250〜600、好ましくは300〜500で揮発し難い化合物となる。また、分子量600を超えると、冷感をほとんど感じられなくなる。このため、本発明の冷感剤組成物で使用する一般式(1)乃至(4)の化合物の分子量の範囲は、300から600であることが好ましい。
【0067】
親油性については、その分子に付随する官能基と炭素数が大きく影響し、水酸基が存在すると親油性が減少し、炭素数が増えると親油性が増加する傾向がある。この指標としては一般的に水/オクタノール分配係数(ClogP)を利用することができる。この結果、たとえばメントールは2.5であるのに対し、水酸基を炭酸エステルでブロックし、なおかつ分子量も大きくなった炭酸ジメンチルでは4.5となり、親油性が大きく上がり、水に溶けにくい性質を示す。本発明の冷感剤組成物で使用する一般式(1)乃至(4)の化合物ClogPの範囲は3.0以上、より好ましくは4.0以上である。
【0068】
これまで、メントール等の炭酸エステルに関しては、前述したとおり多くの先行技術が存在するが、これらは熱や酸による分解反応をもって、メントール等を放出させて冷感を感じさせるいわば前駆体としての化合物であった。しかし本発明ではメントールおよびその類似体の炭酸エステルを分解することなく、そのものに冷感を見出しており、このような報告は従来一切なされていない。
【0069】
さらに、これらの先行技術おいては、上記一般式(2)で表される炭酸エステルについては、2つのアルコール残基が両方ともメントールまたはl−メントールとなったジメンチルカーボネート類については開示があるが、これを除く、l−メントール、l−イソプレゴール、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、2−(l−メントキシ)エタン−1−オール、3−(l−メントキシ)プロパン−1−オール、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、パラ−メンタン−3,8−ジオールから選ばれるアルコール残基から選ばれる1種類または2種類のアルコールからなる単一または混合の炭酸エステル化合物(上記一般式(2’)で表される化合物)は新規物質である。たとえば、式:
【0070】
【化13】

【0071】
で示される単一炭酸エステルであるジ−l−イソプレゴールカーボネートあるいは、式:
【0072】
【化14】

【0073】
で示される混合炭酸エステルである、l−メントキシエタン−1−オール−l−イソプレゴールカーボネート等、種々の組み合わせが可能であるが、これらは未だ報告されていない新規化合物である。
【0074】
さらに、炭酸エステルの1つのアルコール残基がl−メントール、l−イソプレゴール、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、2−(l−メントキシ)エタン−1−オール、3−(l−メントキシ)プロパン−1−オール、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、パラ−メンタン−3,8−ジオールから選ばれるアルコール残基であり、もう一方のアルコール残基が炭素数5〜18の、水酸基、エーテル基等の置換基を有しても良い、芳香環およびそれに付随する縮合環を持ってもよい、分岐もしくは直鎖の、環状もしくは鎖状の、または飽和もしくは不飽和のアルコール残基であるときは、分解することなく、そのものに冷感を見出しており、このような報告は従来一切なされていない。また、この炭酸エステル(上記一般式(3)で表される化合物)のうち、1つのアルコール残基がl−メントールである場合を除く上記一般式(3’)で表される化合物は新規化合物である。
【0075】
これと同様に、アセタールおよびケタールが分解反応をもって、メントールあるいは香料等を放出させて冷感あるいは香調を感じさせる、いわば前駆体としての化合物の報告例は多く存在するが、本発明の一般式(1):
【0076】
【化15】

【0077】
(式中、A及びBは、水素原子および置換基を有していてもよい炭化水素基である。但し、AとBが同時に水素原子になることはなく、且つ、AとBの炭素数の和が6から18の範囲である。)
で表されるアセタールまたはケタール類は分解することはない。本発明では上記一般式(1)で表される化合物そのものに冷感を見出しており、このような報告は従来一切なされていない。
【0078】
さらに一般式(1)の化合物のうち、下記一般式(1’)で示される化合物は、新規物質である。
【0079】
【化16】

【0080】
(式中、A1およびB1は、水素原子および置換基を有していてもよい炭化水素基であり、A1とB1の炭素数の和が6から18の範囲である。但し、A1とB1が同時に水素原子になることはなく、且つ、A1とB1のいずれかが水素原子であるときは、残りのA1またはB1は置換基を有していてもよい、飽和または不飽和の直鎖または分岐または脂肪族環状炭化水素基である。)
【0081】
たとえば、式:
【化17】

【0082】
で示される3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール−6−メチル−2−ヘプテノンケタールは未だ報告されていない新規化合物である。
【0083】
これと同様に、エステルまたはエノールエステルが分解反応をもって、香料等を放出させて香調を感じさせる、いわば前駆体としての化合物の報告例は存在するが、本発明のl−メントール、l−イソプレゴール、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、2−(l−メントキシ)エタン−1−オール、3−(l−メントキシ)プロパン−1−オール、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、パラ−メンタン−3,8−ジオールから選ばれるアルコールを少なくとも1成分とするカルボン酸エステル類(上記一般式(4)で表される化合物)が分解することなく、そのものが持続する冷感作用を有することについての報告は一切されていない。さらに、これらカルボン酸エステルは未だ報告されていない新規化合物である。
【0084】
本発明のアセタールまたはケタール誘導体の原料となる、一般式(1)で定義したAおよびBの、水素原子および置換基を有していてもよい炭化水素基であって、但し、AとBが同時に水素原子になることはなく、且つ、AとBの炭素数の和が6から18の範囲であるアルデヒドおよびケトンとしては、特に、炭素数が6から18となるような、水酸基、エーテル基等の置換基を有しても良い、芳香環およびそれに付随する縮合環を持ってもよい、分岐もしくは直鎖の、環状もしくは鎖状の、または飽和もしくは不飽和のアルデヒドおよびケトンが挙げられる。これらアルデヒドまたはケトンのうち、直鎖または分岐しても良いアルデヒドとしては、たとえば、ヘプタナール、オクタナール、ノナナール、デカナール、ウンデカナール、ドデカナール、トリデカナール、テトラデカナール、ペンタデカナール、ヘキサデカナール、ヘプタデカナール、オクタデカナール、2−メチルヘキサナール、3−メチルヘキサナール、4−メチルヘキサナール、5−メチルヘキサナール、2−メチルヘプタナール、3−メチルヘプタナール、4−メチルヘプタナール、5−メチルヘプタナール、6−メチルヘプタナール、2−メチルオクタナール、3−メチルオクタナール、4−メチルオクタナール、5−メチルオクタナール、6−メチルオクタナール、7−メチルオクタナール、2−メチルノナナール、3−メチルノナナール、4−メチルノナナール、5−メチルノナナール、6−メチルノナナール、7−メチルノナナール、8−メチルノナナール、2−メチルデカナール、3−メチルデカナール、4−メチルデカナール、5−メチルデカナール、6−メチルデカナール、7−メチルデカナール、8−メチルデカナール、9−メチルデカナール、2−メチルウンデカナール、2,3−ジメチルペンタナール、2,4−ジメチルペンタナール、2,2−ジメチルペンタナール、3,3−ジメチルペンタナール、3,4−ジメチルペンタナール、4,4−ジメチルペンタナール、2,2−ジメチルヘキサナール、2,3−ジメチルヘキサナール、2,4−ジメチルヘキサナール、2,5−ジメチルヘキサナール、3,3−ジメチルヘキサナール、3,4−ジメチルヘキサナール、3,5−ジメチルヘキサナール、4,4−ジメチルヘキサナール、4,5−ジメチルヘキサナール、5,5−ジメチルヘキサナール、2,2−ジメチルヘプタナール、2,3−ジメチルヘプタナール、2,4−ジメチルヘプタナール、2,5−ジメチルヘプタナール、2,6−ジメチルヘプタナール、3,3−ジメチルヘプタナール、3,4−ジメチルヘプタナール、3,5−ジメチルヘプタナール、3,6−ジメチルヘプタナール、4,4−ジメチルヘプタナール、4,5−ジメチルヘプタナール、4,6−ジメチルヘプタナール、5,5−ジメチルヘプタナール、5,6−ジメチルヘプタナール、6,6−ジメチルヘプタナール、3,5,5−トリメチルヘキサナール、2,2−ジメチルオクタナール、2,3−ジメチルオクタナール、2,4−ジメチルオクタナール、2,5−ジメチルオクタナール、2,6−ジメチルオクタナール、2,7−ジメチルオクタナール、3,3−ジメチルオクタナール、3,4−ジメチルオクタナール、3,5−ジメチルオクタナール、3,6−ジメチルオクタナール、3,7−ジメチルオクタナール、4,4−ジメチルオクタナール、4,5−ジメチルオクタナール、4,6−ジメチルオクタナール、4,7−ジメチルオクタナール、5,5−ジメチルオクタナール、5,6−ジメチルオクタナール、5,7−ジメチルオクタナール、6,6−ジメチルオクタナール、6,7−ジメチルオクタナール、7,7−ジメチルオクタナール、2,2−ジメチルノナナール、2,3−ジメチルノナナール、2,4−ジメチルノナナール、2,5−ジメチルノナナール、2,6−ジメチルノナナール、2,7−ジメチルノナナール、2,8−ジメチルノナナール、3,3−ジメチルノナナール、3,4−ジメチルノナナール、3,5−ジメチルノナナール、3,6−ジメチルノナナール、3,7−ジメチルノナナール、3,8−ジメチルノナナール、4,4−ジメチルノナナール、4,5−ジメチルノナナール、4,6−ジメチルノナナール、4,7−ジメチルノナナール、4,8−ジメチルノナナール、5,5−ジメチルノナナール、5,6−ジメチルノナナール、5,7−ジメチルノナナール、5,8−ジメチルノナナール、6,6−ジメチルノナナール、6,7−ジメチルノナナール、6,8−ジメチルノナナール、7,7−ジメチルノナナール、7,8−ジメチルノナナール、8,8−ジメチルノナナールなどが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらに光学異性体が存在する場合であっても、その特定の異性体あるいはそれらの混合物として用いることができる。
【0085】
本発明の前記アセタールまたはケタール誘導体の原料となる、AとBの合計炭素数が6から18となるような、水酸基、エーテル基等の置換基を有しても良い、芳香環およびそれに付随する縮合環を持ってもよい、分岐もしくは直鎖の、環状もしくは鎖状の、または飽和もしくは不飽和のアルデヒドおよびケトンのうち、直鎖または分岐しても良い不飽和アルデヒドとしては、たとえば、2−ヘプテナール、2−オクテナール、2−ノネナール、2−デセナール、4−デセナール、2−ウンデセナール、10−ウンデセナール、2,6,10−トリメチル−9−ウンデセナール、2,6,10−トリメチル−5,9−ウンデカジエナール、2−ドデセナール、2−トリデセナール、2−テトラデセナール、2−ペンタデセナール、2−ヘキサデセナール、2−ヘプタデセナール、2−オクタデセナール、2,6−ノナジエナール、2−メチル−2−ヘキセナール、3−メチル−2−ヘキセナール、4−メチル−2−ヘキセナール、5−メチル−2−ヘキセナール、2−メチル−2−ヘプテナール、3−メチル−2−ヘプテナール、4−メチル−2−ヘプテナール、5−メチル−2−ヘプテナール、6−メチル−2−ヘプテナール、2−メチル−2−オクテナール、3−メチル−2−オクテナール、4−メチル−2−オクテナール、5−メチル−2−オクテナール、6−メチル−2−オクテナール、7−メチル−2−オクテナール、2−メチル−2−ノネナール、3−メチル−2−ノネナール、4−メチル−2−ノネナール、5−メチル−2−ノネナール、6−メチル−2−ノネナール、7−メチル−2−ノネナール、8−メチル−2−ノネナール、2−メチル−2−デセナール、3−メチル−2−デセナール、4−メチル−2−デセナール、5−メチル−2−デセナール、6−メチル−2−デセナール、7−メチル−2−デセナール、8−メチル−2−デセナール、9−メチル−2−デセナール、2,3−ジメチル−2−ペンテナール、2,4−ジメチル−2−ペンテナール、3,4−ジメチル−2−ペンテナール、4,4−ジメチル−2−ペンテナール、2,3−ジメチル−2−ヘキセナール、2,4−ジメチル−2−ヘキセナール、2,5−ジメチル−2−ヘキセナール、3,4−ジメチル−2−ヘキセナール、3,5−ジメチル−2−ヘキセナール、4,4−ジメチル−2−ヘキセナール、4,5−ジメチル−2−ヘキセナール、5,5−ジメチル−2−ヘキセナール、2,3−ジメチル−2−ヘプテナール、2,4−ジメチル−2−ヘプテナール、2,5−ジメチル−2−ヘプテナール、2,6−ジメチル−2−ヘプテナール、3,4−ジメチル−2−ヘプテナール、3,5−ジメチル−2−ヘプテナール、3,6−ジメチル−2−ヘプテナール、4,4−ジメチル−2−ヘプテナール、4,5−ジメチル−2−ヘプテナール、4,6−ジメチル−2−ヘプテナール、5,5−ジメチル−2−ヘプテナール、5,6−ジメチル−2−ヘプテナール、6,6−ジメチル−2−ヘプテナール、2,3−ジメチル−2−オクテナール、2,4−ジメチル−2−オクテナール、2,5−ジメチル−2−オクテナール、2,6−ジメチル−2−オクテナール、2,7−ジメチル−2−オクテナール、3,4−ジメチル−2−オクテナール、3,5−ジメチル−2−オクテナール、3,6−ジメチル−2−オクテナール、3,7−ジメチル−2−オクテナール、3,7−ジメチル−6−オクテナール、3,7−ジメチル−2,6−オクタジエナール、4,4−ジメチル−2−オクテナール、4,5−ジメチル−2−オクテナール、4,6−ジメチル−2−オクテナール、4,7−ジメチル−2−オクテナール、5,5−ジメチル−2−オクテナール、5,6−ジメチル−2−オクテナール、5,7−ジメチル−2−オクテナール、6,6−ジメチル−2−オクテナール、6,7−ジメチル−2−オクテナール、7,7−ジメチル−2−オクテナール、2,3−ジメチル−2−ノネナール、2,4−ジメチル−2−ノネナール、2,5−ジメチル−2−ノネナール、2,6−ジメチル−2−ノネナール、2,7−ジメチル−2−ノネナール、2,8−ジメチル−2−ノネナール、3,4−ジメチル−2−ノネナール、3,5−ジメチル−2−ノネナール、3,6−ジメチル−2−ノネナール、3,7−ジメチル−2−ノネナール、3,8−ジメチル−2−ノネナール、4,4−ジメチル−2−ノネナール、4,5−ジメチル−2−ノネナール、4,6−ジメチル−2−ノネナール、4,7−ジメチル−2−ノネナール、4,8−ジメチル−2−ノネナール、5,5−ジメチル−2−ノネナール、5,6−ジメチル−2−ノネナール、5,7−ジメチル−2−ノネナール、5,8−ジメチル−2−ノネナール、6,6−ジメチル−2−ノネナール、6,7−ジメチル−2−ノネナール、6,8−ジメチル−2−ノネナール、7,7−ジメチル−2−ノネナール、7,8−ジメチル−2−ノネナール、8,8−ジメチル−2−ノネナール、3−ヘプテナール、3−オクテナール、3−ノネナール、3−デセナール、3−ウンデセナール、2−メチル−3−ヘキセナール、3−メチル−3−ヘキセナール、4−メチル−3−ヘキセナール、5−メチル−3−ヘキセナール、2−メチル−3−ヘプテナール、3−メチル−3−ヘプテナール、4−メチル−3−ヘプテナール、5−メチル−3−ヘプテナール、6−メチル−3−ヘプテナール、2−メチル−3−オクテナール、3−メチル−3−オクテナール、4−メチル−3−オクテナール、5−メチル−3−オクテナール、6−メチル−3−オクテナール、7−メチル−3−オクテナール、2−メチル−3−ノネナール、3−メチル−3−ノネナール、4−メチル−3−ノネナール、5−メチル−3−ノネナール、6−メチル−3−ノネナール、7−メチル−3−ノネナール、8−メチル−3−ノネナール、2−メチル−3−デセナール、3−メチル−3−デセナール、4−メチル−3−デセナール、5−メチル−3−デセナール、6−メチル−3−デセナール、7−メチル−3−デセナール、8−メチル−3−デセナール、9−メチル−3−デセナール、などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらに幾何異性体あるいは光学異性体が存在する場合であっても、その特定の異性体あるいはそれらの混合物として用いることができる。
【0086】
本発明の前記アセタールまたはケタール誘導体の原料となる、AとBの合計炭素数が6から18となるような、水酸基、エーテル基等の置換基を有しても良い、芳香環およびそれに付随する縮合環を持ってもよい、分岐もしくは直鎖の、環状もしくは鎖状の、または飽和もしくは不飽和のアルデヒドおよびケトンのうち、直鎖または分岐しても良いケトンとしては、たとえば、アセトイン、ジアセチル、2−ヘプタノン、2−オクタノン、3−オクタノン、2−ノナノン、2−デカノン、2−ウンデカノン、2−ドデカノン、2−トリデカノン、2−テトラデカノン、2−ペンタデカノン、2−ヘキサデカノン、2−ヘプタデカノン、2−オクタデカノン、3−メチル−2−ヘキサノン、4−メチル−2−ヘキサノン、5−メチル−2−ヘキサノン、3−メチル−2−ヘプタノン、4−メチル−2−ヘプタノン、5−メチル−2−ヘプタノン、6−メチル−2−ヘプタノン、3−メチル−2−オクタノン、4−メチル−2−オクタノン、5−メチル−2−オクタノン、6−メチル−2−オクタノン、7−メチル−2−オクタノン、3−メチル−2−ノナノン、4−メチル−2−ノナノン、5−メチル−2−ノナノン、6−メチル−2−ノナノン、7−メチル−2−ノナノン、8−メチル−2−ノナノン、3−メチル−2−デカノン、4−メチル−2−デカノン、5−メチル−2−デカノン、6−メチル−2−デカノン、7−メチル−2−デカノン、8−メチル−2−デカノン、9−メチル−2−デカノン、3,3−ジメチル−2−ペンタノン、3,4−ジメチル−2−ペンタノン、4,4−ジメチル−2−ペンタノン、3,3−ジメチル−2−ヘキサノン、3,4−ジメチル−2−ヘキサノン、3,5−ジメチル−2−ヘキサノン、4,4−ジメチル−2−ヘキサノン、4,5−ジメチル−2−ヘキサノン、5,5−ジメチル−2−ヘキサノン、3,3−ジメチル−2−ヘプタノン、3,4−ジメチル−2−ヘプタノン、3,5−ジメチル−2−ヘプタノン、3,6−ジメチル−2−ヘプタノン、4,4−ジメチル−2−ヘプタノン、4,5−ジメチル−2−ヘプタノン、4,6−ジメチル−2−ヘプタノン、5,5−ジメチル−2−ヘプタノン、5,6−ジメチル−2−ヘプタノン、6,6−ジメチル−2−ヘプタノン、3,3−ジメチル−2−オクタノン、3,4−ジメチル−2−オクタノン、3,5−ジメチル−2−オクタノン、3,6−ジメチル−2−オクタノン、3,7−ジメチル−2−オクタノン、4,4−ジメチル−2−オクタノン、4,5−ジメチル−2−オクタノン、4,6−ジメチル−2−オクタノン、4,7−ジメチル−2−オクタノン、5,5−ジメチル−2−オクタノン、5,6−ジメチル−2−オクタノン、5,7−ジメチル−2−オクタノン、6,6−ジメチル−2−オクタノン、6,7−ジメチル−2−オクタノン、7,7−ジメチル−2−オクタノン、3,3−ジメチル−2−ノナノン、3,4−ジメチル−2−ノナノン、3,5−ジメチル−2−ノナノン、3,6−ジメチル−2−ノナノン、3,7−ジメチル−2−ノナノン、3,8−ジメチル−2−ノナノン、4,4−ジメチル−2−ノナノン、4,5−ジメチル−2−ノナノン、4,6−ジメチル−2−ノナノン、4,7−ジメチル−2−ノナノン、4,8−ジメチル−2−ノナノン、5,5−ジメチル−2−ノナノン、5,6−ジメチル−2−ノナノン、5,7−ジメチル−2−ノナノン、5,8−ジメチル−2−ノナノン、6,6−ジメチル−2−ノナノン、6,7−ジメチル−2−ノナノン、6,8−ジメチル−2−ノナノン、7,7−ジメチル−2−ノナノン、7,8−ジメチル−2−ノナノン、8,8−ジメチル−2−ノナノンなどが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらに光学異性体が存在する場合であっても、その特定の異性体あるいはそれらの混合物として用いることができる。
【0087】
本発明の前記アセタールまたはケタール誘導体の原料となる、AとBの合計炭素数が6から18となるような、水酸基、エーテル基等の置換基を有しても良い、芳香環およびそれに付随する縮合環を持ってもよい、分岐もしくは直鎖の、環状もしくは鎖状の、または飽和もしくは不飽和のアルデヒドおよびケトンのうち、直鎖または分岐しても良い不飽和ケトンとしては、たとえば、4−ヘプテン−2−オン、3−オクテン−2−オン、5−ノネン−2−オン、5−デセン−2−オン、5−ウンデセン−2−オン、5−ドデセン−2−オン、5−トリデセン−2−オン、5−テトラデセン−2−オン、5−ペンタデセン−2−オン、5−ヘキサデセン−2−オン、5−ヘプタデセン−2−オン、5−オクタデセン−2−オン、3−メチル−4−ヘキセン−2−オン、4−メチル−4−ヘキセン−2−オン、5−メチル−4−ヘキセン−2−オン、3−メチル−4−ヘプテン−2−オン、4−メチル−4−ヘプテン−2−オン、5−メチル−4−ヘプテン−2−オン、6−メチル−4−ヘプテン−2−オン、6−メチル−5−ヘプテン−2−オン、3−メチル−3−オクテン−2−オン、4−メチル−3−オクテン−2−オン、5−メチル−3−オクテン−2−オン、6−メチル−3−オクテン−2−オン、7−メチル−3−オクテン−2−オン、3−メチル−5−ノネン−2−オン、4−メチル−5−ノネン−2−オン、5−メチル−5−ノネン−2−オン、6−メチル−5−ノネン−2−オン、7−メチル−5−ノネン−2−オン、8−メチル−5−ノネン−2−オン、3−メチル−5−デセン−2−オン、3−メチル−5−デセン−2−オン、4−メチル−5−デセン−2−オン、5−メチル−5−デセン−2−オン、6−メチル−5−デセン−2−オン、7−メチル−5−デセン−2−オン、8−メチル−5−デセン−2−オン、9−メチル−5−デセン−2−オン、3,4−ジメチル−3−ペンテン−2−オン、3,3−ジメチル−4−ヘキセン−2−オン、3,4−ジメチル−4−ヘキセン−2−オン、3,5−ジメチル−4−ヘキセン−2−オン、4,5−ジメチル−4−ヘキセン−2−オン、3,3−ジメチル−4−ヘプテン−2−オン、3,4−ジメチル−4−ヘプテン−2−オン、3,5−ジメチル−4−ヘプテン−2−オン、3,6−ジメチル−4−ヘプテン−2−オン、4,5−ジメチル−4−ヘプテン−2−オン、4,6−ジメチル−4−ヘプテン−2−オン、5,6−ジメチル−4−ヘプテン−2−オン、6,6−ジメチル−4−ヘプテン−2−オン、3,4−ジメチル−3−オクテン−2−オン、3,5−ジメチル−3−オクテン−2−オン、3,6−ジメチル−3−オクテン−2−オン、3,7−ジメチル−3−オクテン−2−オン、4,5−ジメチル−3−オクテン−2−オン、4,6−ジメチル−3−オクテン−2−オン、4,7−ジメチル−3−オクテン−2−オン、5,5−ジメチル−3−オクテン−2−オン、5,6−ジメチル−3−オクテン−2−オン、5,7−ジメチル−3−オクテン−2−オン、6,6−ジメチル−3−オクテン−2−オン、6,7−ジメチル−3−オクテン−2−オン、7,7−ジメチル−3−オクテン−2−オン、3,3−ジメチル−5−ノネン−2−オン、3,4−ジメチル−5−ノネン−2−オン、3,5−ジメチル−5−ノネン−2−オン、3,6−ジメチル−5−ノネン−2−オン、3,7−ジメチル−5−ノネン−2−オン、3,8−ジメチル−5−ノネン−2−オン、4,4−ジメチル−5−ノネン−2−オン、4,5−ジメチル−5−ノネン−2−オン、4,6−ジメチル−5−ノネン−2−オン、4,7−ジメチル−5−ノネン−2−オン、4,8−ジメチル−5−ノネン−2−オン、5,6−ジメチル−5−ノネン−2−オン、5,7−ジメチル−5−ノネン−2−オン、5,8−ジメチル−5−ノネン−2−オン、6,7−ジメチル−5−ノネン−2−オン、6,8−ジメチル−5−ノネン−2−オン、7,7−ジメチル−5−ノネン−2−オン、7,8−ジメチル−5−ノネン−2−オン、8,8−ジメチル−5−ノネン−2−オンなどが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらに幾何異性体あるいは光学異性体が存在する場合であっても、その特定の異性体あるいはそれらの混合物として用いることができる。
【0088】
本発明の前記アセタールまたはケタール誘導体の原料となる、AとBの合計炭素数が6から18となるような、水酸基、エーテル基等の置換基を有しても良い、芳香環およびそれに付随する縮合環を持ってもよい、分岐もしくは直鎖の、環状もしくは鎖状の、または飽和もしくは不飽和のアルデヒドおよびケトンのうち、水酸基を含む直鎖または分岐しても良いアルデヒドとしては、たとえば、3−ヒドロキシヘプタナール、3−ヒドロキシオクタナール、3−ヒドロキシノナナール、3−ヒドロキシデカナール、3−ヒドロキシウンデカナール、3−ヒドロキシドデカナール、3−ヒドロキシトリデカナール、3−ヒドロキシテトラデカナール、3−ヒドロキシペンタデカナール、3−ヒドロキシヘキサデカナール、3−ヒドロキシヘプタデカナール、3−ヒドロキシオクタデカナール、2−メチル3−ヒドロキシヘキサナール、3−メチル−3−ヒドロキシヘキサナール、4−メチル−3−ヒドロキシヘキサナール、5−メチル−3−ヒドロキシヘキサナール、2−メチル−3−ヒドロキシヘプタナール、3−メチル−3−ヒドロキシヘプタナール、4−メチル−3−ヒドロキシヘプタナール、5−メチル−3−ヒドロキシヘプタナール、6−メチル−3−ヒドロキシヘプタナール、2−メチル−3−ヒドロキシオクタナール、3−メチル−3−ヒドロキシオクタナール、4−メチル−3−ヒドロキシオクタナール、5−メチル−3−ヒドロキシオクタナール、6−メチル−3−ヒドロキシオクタナール、7−メチル−3−ヒドロキシオクタナール、2−メチル−3−ヒドロキシノナナール、3−メチル−3−ヒドロキシノナナール、4−メチル−3−ヒドロキシノナナール、5−メチル−3−ヒドロキシノナナール、6−メチル−3−ヒドロキシノナナール、7−メチル−3−ヒドロキシノナナール、8−メチル−3−ヒドロキシノナナール、2−メチル−3−ヒドロキシデカナール、2−メチル−3−ヒドロキシデカナール、3−メチル−3−ヒドロキシデカナール、3−メチル−3−ヒドロキシデカナール、4−メチル−3−ヒドロキシデカナール、5−メチル−3−ヒドロキシデカナール、6−メチル−3−ヒドロキシデカナール、7−メチル−3−ヒドロキシデカナール、8−メチル−3−ヒドロキシデカナール、9−メチル−3−ヒドロキシデカナール、2,3−ジメチル−3−ヒドロキシペンタナール、2,4−ジメチル−3−ヒドロキシペンタナール、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシペンタナール、3,4−ジメチル−3−ヒドロキシペンタナール、4,4−ジメチル−3−ヒドロキシペンタナール、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシヘキサナール、2,3−ジメチル−3−ヒドロキシヘキサナール、2,4−ジメチル−3−ヒドロキシヘキサナール、2,5−ジメチル−3−ヒドロキシヘキサナール、3,4−ジメチル−3−ヒドロキシヘキサナール、3,5−ジメチル−3−ヒドロキシヘキサナール、4,4−ジメチル−3−ヒドロキシヘキサナール、4,5−ジメチル−3−ヒドロキシヘキサナール、5,5−ジメチル−3−ヒドロキシヘキサナール、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシヘプタナール、2,3−ジメチル−3−ヒドロキシヘプタナール、2,4−ジメチル−3−ヒドロキシヘプタナール、2,5−ジメチル−3−ヒドロキシヘプタナール、2,6−ジメチル−3−ヒドロキシヘプタナール、3,4−ジメチル−3−ヒドロキシヘプタナール、3,5−ジメチル−3−ヒドロキシヘプタナール、3,6−ジメチル−3−ヒドロキシヘプタナール、4,4−ジメチル−3−ヒドロキシヘプタナール、4,5−ジメチル−3−ヒドロキシヘプタナール、4,6−ジメチル−3−ヒドロキシヘプタナール、5,5−ジメチル−3−ヒドロキシヘプタナール、5,6−ジメチル−3−ヒドロキシヘプタナール、6,6−ジメチル−3−ヒドロキシヘプタナール、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシオクタナール、2,3−ジメチル−3−ヒドロキシオクタナール、2,4−ジメチル−3−ヒドロキシオクタナール、2,5−ジメチル−3−ヒドロキシオクタナール、2,6−ジメチル−3−ヒドロキシオクタナール、2,7−ジメチル−3−ヒドロキシオクタナール、3,4−ジメチル−3−ヒドロキシオクタナール、3,5−ジメチル−3−ヒドロキシオクタナール、3,6−ジメチル−3−ヒドロキシオクタナール、3,7−ジメチル−3−ヒドロキシオクタナール、3,7−ジメチル−7−ヒドロキシオクタナール、4,4−ジメチル−3−ヒドロキシオクタナール、4,5−ジメチル−3−ヒドロキシオクタナール、4,6−ジメチル−3−ヒドロキシオクタナール、4,7−ジメチル−3−ヒドロキシオクタナール、5,5−ジメチル−3−ヒドロキシオクタナール、5,6−ジメチル−3−ヒドロキシオクタナール、5,7−ジメチル−3−ヒドロキシオクタナール、6,6−ジメチル−3−ヒドロキシオクタナール、6,7−ジメチル−3−ヒドロキシオクタナール、7,7−ジメチル−3−ヒドロキシオクタナール、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシノナナール、2,3−ジメチル−3−ヒドロキシノナナール、2,4−ジメチル−3−ヒドロキシノナナール、2,5−ジメチル−3−ヒドロキシノナナール、2,6−ジメチル−3−ヒドロキシノナナール、2,7−ジメチル−3−ヒドロキシノナナール、2,8−ジメチル−3−ヒドロキシノナナール、3,4−ジメチル−3−ヒドロキシノナナール、3,5−ジメチル−3−ヒドロキシノナナール、3,6−ジメチル−3−ヒドロキシノナナール、3,7−ジメチル−3−ヒドロキシノナナール、3,8−ジメチル−3−ヒドロキシノナナール、4,4−ジメチル−3−ヒドロキシノナナール、4,5−ジメチル−3−ヒドロキシノナナール、4,6−ジメチル−3−ヒドロキシノナナール、4,7−ジメチル−3−ヒドロキシノナナール、4,8−ジメチル−3−ヒドロキシノナナール、5,5−ジメチル−3−ヒドロキシノナナール、5,6−ジメチル−3−ヒドロキシノナナール、5,7−ジメチル−3−ヒドロキシノナナール、5,8−ジメチル−3−ヒドロキシノナナール、6,6−ジメチル−3−ヒドロキシノナナール、6,7−ジメチル−3−ヒドロキシノナナール、6,8−ジメチル−3−ヒドロキシノナナール、7,7−ジメチル−3−ヒドロキシノナナール、7,8−ジメチル−3−ヒドロキシノナナール、8,8−ジメチル−3−ヒドロキシノナナールなどが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらに光学異性体が存在する場合であっても、その特定の異性体あるいはそれらの混合物として用いることができる。
【0089】
本発明の前記アセタールまたはケタール誘導体の原料となる、AとBの合計炭素数が6から18となるような、水酸基、エーテル基等の置換基を有しても良い、芳香環およびそれに付随する縮合環を持ってもよい、分岐もしくは直鎖の、環状もしくは鎖状の、または飽和もしくは不飽和のアルデヒドおよびケトンのうち、エーテル基を含む直鎖または分岐しても良いアルデヒドとしては、たとえば、3−メトキシヘプタナール、3−メトキシオクタナール、3−メトキシノナナール、3−メトキシデカナール、3−メトキシウンデカナール、3−メトキシドデカナール、3−メトキシトリデカナール、3−メトキシテトラデカナール、3−メトキシペンタデカナール、3−メトキシヘキサデカナール、3−メトキシヘプタデカナール、2−メチル3−メトキシヘキサナール、3−メチル−3−メトキシヘキサナール、4−メチル−3−メトキシヘキサナール、5−メチル−3−メトキシヘキサナール、2−メチル−3−メトキシヘプタナール、3−メチル−3−メトキシヘプタナール、4−メチル−3−メトキシヘプタナール、5−メチル−3−メトキシヘプタナール、6−メチル−3−メトキシヘプタナール、2−メチル−3−メトキシオクタナール、3−メチル−3−メトキシオクタナール、4−メチル−3−メトキシオクタナール、5−メチル−3−メトキシオクタナール、6−メチル−3−メトキシオクタナール、7−メチル−3−メトキシオクタナール、2−メチル−3−メトキシノナナール、3−メチル−3−メトキシノナナール、4−メチル−3−メトキシノナナール、5−メチル−3−メトキシノナナール、6−メチル−3−メトキシノナナール、7−メチル−3−メトキシノナナール、8−メチル−3−メトキシノナナール、2,3−ジメチル−3−メトキシペンタナール、2,4−ジメチル−3−メトキシペンタナール、2,2−ジメチル−3−メトキシペンタナール、3,4−ジメチル−3−メトキシペンタナール、4,4−ジメチル−3−メトキシペンタナール、2,2−ジメチル−3−メトキシヘキサナール、2,3−ジメチル−3−メトキシヘキサナール、2,4−ジメチル−3−メトキシヘキサナール、2,5−ジメチル−3−メトキシヘキサナール、3,4−ジメチル−3−メトキシヘキサナール、3,5−ジメチル−3−メトキシヘキサナール、4,4−ジメチル−3−メトキシヘキサナール、4,5−ジメチル−3−メトキシヘキサナール、5,5−ジメチル−3−メトキシヘキサナール、2,2−ジメチル−3−メトキシヘプタナール、2,3−ジメチル−3−メトキシヘプタナール、2,4−ジメチル−3−メトキシヘプタナール、2,5−ジメチル−3−メトキシヘプタナール、2,6−ジメチル−3−メトキシヘプタナール、3,4−ジメチル−3−メトキシヘプタナール、3,5−ジメチル−3−メトキシヘプタナール、3,6−ジメチル−3−メトキシヘプタナール、4,4−ジメチル−3−メトキシヘプタナール、4,5−ジメチル−3−メトキシヘプタナール、4,6−ジメチル−3−メトキシヘプタナール、5,5−ジメチル−3−メトキシヘプタナール、5,6−ジメチル−3−メトキシヘプタナール、6,6−ジメチル−3−メトキシヘプタナール、2,2−ジメチル−3−メトキシオクタナール、2,3−ジメチル−3−メトキシオクタナール、2,4−ジメチル−3−メトキシオクタナール、2,5−ジメチル−3−メトキシオクタナール、2,6−ジメチル−3−メトキシオクタナール、2,7−ジメチル−3−メトキシオクタナール、3,4−ジメチル−3−メトキシオクタナール、3,5−ジメチル−3−メトキシオクタナール、3,6−ジメチル−3−メトキシオクタナール、3,7−ジメチル−3−メトキシオクタナール、3,7−ジメチル−7−メトキシオクタナール、4,4−ジメチル−3−メトキシオクタナール、4,5−ジメチル−3−メトキシオクタナール、4,6−ジメチル−3−メトキシオクタナール、4,7−ジメチル−3−メトキシオクタナール、5,5−ジメチル−3−メトキシオクタナール、5,6−ジメチル−3−メトキシオクタナール、5,7−ジメチル−3−メトキシオクタナール、6,6−ジメチル−3−メトキシオクタナール、6,7−ジメチル−3−メトキシオクタナール、7,7−ジメチル−3−メトキシオクタナール、などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらに光学異性体が存在する場合であっても、その特定の異性体あるいはそれらの混合物として用いることができる。
【0090】
本発明の前記アセタールまたはケタール誘導体の原料となる、AとBの合計炭素数が6から18となるような、水酸基、エーテル基等の置換基を有しても良い、芳香環およびそれに付随する縮合環を持ってもよい、分岐もしくは直鎖の、環状もしくは鎖状の、または飽和もしくは不飽和のアルデヒドおよびケトンのうち、水酸基を含む直鎖または分岐しても良いケトンとしては、たとえば、3−ヒドロキシ−2−ヘプタノン、3−ヒドロキシ−2−オクタノン、3−ヒドロキシ−2−ノナノン、3−ヒドロキシ−2−デカノン、3−ヒドロキシ−2−ウンデカノン、3−ヒドロキシ−2−ドデカノン、3−ヒドロキシ−2−トリデカノン、3−ヒドロキシ−2−テトラデカノン、3−ヒドロキシ−2−ペンタデカノン、3−ヒドロキシ−2−ヘキサデカノン、3−ヒドロキシ−2−ヘプタデカノン、3−ヒドロキシ−2−オクタデカノン、3−メチル−3−ヒドロキシ−2−ヘキサノン、4−メチル−3−ヒドロキシ−2−ヘキサノン、5−メチル−3−ヒドロキシ−2−ヘキサノン、3−メチル−3−ヒドロキシ−2−ヘプタノン、4−メチル−3−ヒドロキシ−2−ヘプタノン、5−メチル−3−ヒドロキシ−2−ヘプタノン、6−メチル−3−ヒドロキシ−2−ヘプタノン、3−メチル−3−ヒドロキシ−2−オクタノン、4−メチル−3−ヒドロキシ−2−オクタノン、5−メチル−3−ヒドロキシ−2−オクタノン、6−メチル−3−ヒドロキシ−2−オクタノン、7−メチル−3−ヒドロキシ−2−オクタノン、3−メチル−3−ヒドロキシ−2−ノナノン、4−メチル−3−ヒドロキシ−2−ノナノン、5−メチル−3−ヒドロキシ−2−ノナノン、6−メチル−3−ヒドロキシ−2−ノナノン、7−メチル−3−ヒドロキシ−2−ノナノン、8−メチル−3−ヒドロキシ−2−ノナノン、3−メチル−3−ヒドロキシ−2−デカノン、4−メチル−3−ヒドロキシ−2−デカノン、5−メチル−3−ヒドロキシ−2−デカノン、6−メチル−3−ヒドロキシ−2−デカノン、7−メチル−3−ヒドロキシ−2−デカノン、8−メチル−3−ヒドロキシ−2−デカノン、9−メチル−3−ヒドロキシ−2−デカノン、3,4−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ペンタノン、4,4−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ペンタノン、3,4−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ヘキサノン、3,5−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ヘキサノン、4,4−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ヘキサノン、4,5−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ヘキサノン、5,5−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ヘキサノン、3,4−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ヘプタノン、3,5−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ヘプタノン、3,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ヘプタノン、4,4−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ヘプタノン、4,5−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ヘプタノン、4,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ヘプタノン、5,5−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ヘプタノン、5,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ヘプタノン、6,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ヘプタノン、3,4−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−オクタノン、3,5−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−オクタノン、3,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−オクタノン、3,7−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−オクタノン、4,4−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−オクタノン、4,5−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−オクタノン、4,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−オクタノン、4,7−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−オクタノン、5,5−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−オクタノン、5,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−オクタノン、5,7−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−オクタノン、6,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−オクタノン、6,7−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−オクタノン、7,7−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−オクタノン、3,4−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ノナノン、3,5−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ノナノン、3,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ノナノン、3,7−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ノナノン、3,8−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ノナノン、4,4−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ノナノン、4,5−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ノナノン、4,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ノナノン、4,7−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ノナノン、4,8−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ノナノン、5,5−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ノナノン、5,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ノナノン、5,7−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ノナノン、5,8−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ノナノン、6,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ノナノン、6,7−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ノナノン、6,8−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ノナノン、7,7−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ノナノン、7,8−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ノナノン、8,8−ジメチル−3−ヒドロキシ−2−ノナノンなどが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらに光学異性体が存在する場合であっても、その特定の異性体あるいはそれらの混合物として用いることができる。
【0091】
本発明の前記アセタールまたはケタール誘導体の原料となる、AとBの合計炭素数が6から18となるような、水酸基、エーテル基等の置換基を有しても良い、芳香環およびそれに付随する縮合環を持ってもよい、分岐もしくは直鎖の、環状もしくは鎖状の、または飽和もしくは不飽和のアルデヒドおよびケトンのうち、エーテル基を含む直鎖または分岐しても良いケトンとしては、たとえば、3−メトキシ−2−ヘプタノン、3−メトキシ−2−オクタノン、3−メトキシ−2−ノナノン、3−メトキシ−2−デカノン、3−メトキシ−2−ウンデカノン、3−メトキシ−2−ドデカノン、3−メトキシ−2−トリデカノン、3−メトキシ−2−テトラデカノン、3−メトキシ−2−ペンタデカノン、3−メトキシ−2−ヘキサデカノン、3−メトキシ−2−ヘプタデカノン、3−メチル−3−メトキシ−2−ヘキサノン、4−メチル−3−メトキシ−2−ヘキサノン、5−メチル−3−メトキシ−2−ヘキサノン、3−メチル−3−メトキシ−2−ヘプタノン、4−メチル−3−メトキシ−2−ヘプタノン、5−メチル−3−メトキシ−2−ヘプタノン、6−メチル−3−メトキシ−2−ヘプタノン、3−メチル−3−メトキシ−2−オクタノン、4−メチル−3−メトキシ−2−オクタノン、5−メチル−3−メトキシ−2−オクタノン、6−メチル−3−メトキシ−2−オクタノン、7−メチル−3−メトキシ−2−オクタノン、3−メチル−3−メトキシ−2−ノナノン、4−メチル−3−メトキシ−2−ノナノン、5−メチル−3−メトキシ−2−ノナノン、6−メチル−3−メトキシ−2−ノナノン、7−メチル−3−メトキシ−2−ノナノン、8−メチル−3−メトキシ−2−ノナノン、3,4−ジメチル−3−メトキシ−2−ペンタノン、4,4−ジメチル−3−メトキシ−2−ペンタノン、3,4−ジメチル−3−メトキシ−2−ヘキサノン、3,5−ジメチル−3−メトキシ−2−ヘキサノン、4,4−ジメチル−3−メトキシ−2−ヘキサノン、4,5−ジメチル−3−メトキシ−2−ヘキサノン、5,5−ジメチル−3−メトキシ−2−ヘキサノン、3,4−ジメチル−3−メトキシ−2−ヘプタノン、3,5−ジメチル−3−メトキシ−2−ヘプタノン、3,6−ジメチル−3−メトキシ−2−ヘプタノン、4,4−ジメチル−3−メトキシ−2−ヘプタノン、4,5−ジメチル−3−メトキシ−2−ヘプタノン、4,6−ジメチル−3−メトキシ−2−ヘプタノン、5,5−ジメチル−3−メトキシ−2−ヘプタノン、5,6−ジメチル−3−メトキシ−2−ヘプタノン、6,6−ジメチル−3−メトキシ−2−ヘプタノン、3,4−ジメチル−3−メトキシ−2−オクタノン、3,5−ジメチル−3−メトキシ−2−オクタノン、3,6−ジメチル−3−メトキシ−2−オクタノン、3,7−ジメチル−3−メトキシ−2−オクタノン、4,4−ジメチル−3−メトキシ−2−オクタノン、4,5−ジメチル−3−メトキシ−2−オクタノン、4,6−ジメチル−3−メトキシ−2−オクタノン、4,7−ジメチル−3−メトキシ−2−オクタノン、5,5−ジメチル−3−メトキシ−2−オクタノン、5,6−ジメチル−3−メトキシ−2−オクタノン、5,7−ジメチル−3−メトキシ−2−オクタノン、6,6−ジメチル−3−メトキシ−2−オクタノン、6,7−ジメチル−3−メトキシ−2−オクタノン、7,7−ジメチル−3−メトキシ−2−オクタノン、などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらに光学異性体が存在する場合であっても、その特定の異性体あるいはそれらの混合物として用いることができる。
【0092】
本発明の前記アセタールまたはケタール誘導体の原料となる、AとBの合計炭素数が6から18となるような、水酸基、エーテル基等の置換基を有しても良い、芳香環およびそれに付随する縮合環を持ってもよい、分岐もしくは直鎖の、環状もしくは鎖状の、または飽和もしくは不飽和のアルデヒドおよびケトンのうち、水酸基を含む直鎖または分岐しても良い不飽和アルデヒドとしては、たとえば、5−ヒドロキシ−2−ヘプテナール、5−ヒドロキシ−2−オクテナール、5−ヒドロキシ−2−ノネナール、5−ヒドロキシ−2−デセナール、5−ヒドロキシ−2−ウンデセナール、5−ヒドロキシ−2−ドデセナール、5−ヒドロキシ−2−トリデセナール、5−ヒドロキシ−2−テトラデセナール、5−ヒドロキシ−2−ペンタデセナール、5−ヒドロキシ−2−ヘキサデセナール、5−ヒドロキシ−2−ヘプタデセナール、5−ヒドロキシ−2−オクタデセナール、2−メチル−5−ヒドロキシ−2−ヘキセナール、3−メチル−5−ヒドロキシ−2−ヘキセナール、4−メチル−5−ヒドロキシ−2−ヘキセナール、5−メチル−5−ヒドロキシ−2−ヘキセナール、2−メチル−5−ヒドロキシ−2−ヘプテナール、3−メチル−5−ヒドロキシ−2−ヘプテナール、4−メチル−5−ヒドロキシ−2−ヘプテナール、5−メチル−5−ヒドロキシ−2−ヘプテナール、6−メチル−5−ヒドロキシ−2−ヘプテナール、2−メチル−5−ヒドロキシ−2−オクテナール、3−メチル−5−ヒドロキシ−2−オクテナール、4−メチル−5−ヒドロキシ−2−オクテナール、5−メチル−5−ヒドロキシ−2−オクテナール、6−メチル−5−ヒドロキシ−2−オクテナール、7−メチル−5−ヒドロキシ−2−オクテナール、2−メチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、3−メチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、4−メチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、5−メチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、6−メチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、7−メチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、8−メチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、2−メチル−5−ヒドロキシ−2−デセナール、2−メチル−5−ヒドロキシ−2−デセナール、3−メチル−5−ヒドロキシ−2−デセナール、3−メチル−5−ヒドロキシ−2−デセナール、4−メチル−5−ヒドロキシ−2−デセナール、5−メチル−5−ヒドロキシ−2−デセナール、6−メチル−5−ヒドロキシ−2−デセナール、7−メチル−5−ヒドロキシ−2−デセナール、8−メチル−5−ヒドロキシ−2−デセナール、9−メチル−5−ヒドロキシ−2−デセナール、2,3−ジメチル−4−ヒドロキシ−2−ペンテナール、2,4−ジメチル−4−ヒドロキシ−2−ペンテナール、3,4−ジメチル−4−ヒドロキシ−2−ペンテナール、2,3−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ヘキセナール、2,4−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ヘキセナール、2,5−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ヘキセナール、3,4−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ヘキセナール、3,5−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ヘキセナール、4,4−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ヘキセナール、4,5−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ヘキセナール、2,3−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ヘプテナール、2,4−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ヘプテナール、2,5−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ヘプテナール、2,6−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ヘプテナール、3,4−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ヘプテナール、3,5−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ヘプテナール、3,6−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ヘプテナール、4,4−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ヘプテナール、4,5−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ヘプテナール、4,6−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ヘプテナール、5,6−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ヘプテナール、6,6−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ヘプテナール、2,3−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−オクテナール、2,4−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−オクテナール、2,5−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−オクテナール、2,6−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−オクテナール、2,7−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−オクテナール、3,4−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−オクテナール、3,5−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−オクテナール、3,6−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−オクテナール、3,7−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−オクテナール、4,4−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−オクテナール、4,5−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−オクテナール、4,6−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−オクテナール、4,7−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−オクテナール、5,6−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−オクテナール、5,7−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−オクテナール、6,6−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−オクテナール、6,7−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−オクテナール、7,7−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−オクテナール、2,3−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、2,4−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、2,5−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、2,6−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、2,7−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、2,8−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、3,4−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、3,5−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、3,6−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、3,7−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、3,8−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、4,4−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナナール、4,5−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、4,6−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、4,7−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、4,8−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、5,6−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、5,7−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、5,8−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、6,6−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、6,7−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、6,8−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、7,7−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、7,8−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、8,8−ジメチル−5−ヒドロキシ−2−ノネナール、(非共役)5−ヒドロキシ−3−ヘプテナール、5−ヒドロキシ−3−オクテナール、5−ヒドロキシ−3−ノネナール、5−ヒドロキシ−3−デセナール、5−ヒドロキシ−3−ウンデセナール、2−メチル−5−ヒドロキシ−3−ヘキセナール、3−メチル−5−ヒドロキシ−3−ヘキセナール、4−メチル−5−ヒドロキシ−3−ヘキセナール、5−メチル−5−ヒドロキシ−3−ヘキセナール、2−メチル−5−ヒドロキシ−3−ヘプテナール、3−メチル−5−ヒドロキシ−3−ヘプテナール、4−メチル−5−ヒドロキシ−3−ヘプテナール、5−メチル−5−ヒドロキシ−3−ヘプテナール、6−メチル−5−ヒドロキシ−3−ヘプテナール、2−メチル−5−ヒドロキシ−3−オクテナール、3−メチル−5−ヒドロキシ−3−オクテナール、4−メチル−5−ヒドロキシ−3−オクテナール、5−メチル−5−ヒドロキシ−3−オクテナール、6−メチル−5−ヒドロキシ−3−オクテナール、7−メチル−5−ヒドロキシ−3−オクテナール、2−メチル−5−ヒドロキシ−3−ノネナール、3−メチル−5−ヒドロキシ−3−ノネナール、4−メチル−5−ヒドロキシ−3−ノネナール、5−メチル−5−ヒドロキシ−3−ノネナール、6−メチル−5−ヒドロキシ−3−ノネナール、7−メチル−5−ヒドロキシ−3−ノネナール、8−メチル−5−ヒドロキシ−3−ノネナール、2−メチル−5−ヒドロキシ−3−デセナール、2−メチル−5−ヒドロキシ−3−デセナール、3−メチル−5−ヒドロキシ−3−デセナール、3−メチル−5−ヒドロキシ−3−デセナール、4−メチル−5−ヒドロキシ−3−デセナール、5−メチル−5−ヒドロキシ−3−デセナール、6−メチル−5−ヒドロキシ−3−デセナール、7−メチル−5−ヒドロキシ−3−デセナール、8−メチル−5−ヒドロキシ−3−デセナール、9−メチル−5−ヒドロキシ−3−デセナールなどが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらに幾何異性体あるいは光学異性体が存在する場合であっても、その特定の異性体あるいはそれらの混合物として用いることができる。
【0093】
本発明の前記アセタールまたはケタール誘導体の原料となる、AとBの合計炭素数が6から18となるような、水酸基、エーテル基等の置換基を有しても良い、芳香環およびそれに付随する縮合環を持ってもよい、分岐もしくは直鎖の、環状もしくは鎖状の、または飽和もしくは不飽和のアルデヒドおよびケトンのうち、エーテル基を含む直鎖または分岐しても良い不飽和アルデヒドとしては、たとえば、5−メトキシ−2−ヘプテナール、5−メトキシ−2−オクテナール、5−メトキシ−2−ノネナール、5−メトキシ−2−デセナール、5−メトキシ−2−ウンデセナール、5−メトキシ−2−ドデセナール、5−メトキシ−2−トリデセナール、5−メトキシ−2−テトラデセナール、5−メトキシ−2−ペンタデセナール、5−メトキシ−2−ヘキサデセナール、5−メトキシ−2−ヘプタデセナール、5−メトキシ−2−オクタデセナール、2−メチル−5−メトキシ−2−ヘキセナール、3−メチル−5−メトキシ−2−ヘキセナール、4−メチル−5−メトキシ−2−ヘキセナール、5−メチル−5−メトキシ−2−ヘキセナール、2−メチル−5−メトキシ−2−ヘプテナール、3−メチル−5−メトキシ−2−ヘプテナール、4−メチル−5−メトキシ−2−ヘプテナール、5−メチル−5−メトキシ−2−ヘプテナール、6−メチル−5−メトキシ−2−ヘプテナール、2−メチル−5−メトキシ−2−オクテナール、3−メチル−5−メトキシ−2−オクテナール、4−メチル−5−メトキシ−2−オクテナール、5−メチル−5−メトキシ−2−オクテナール、6−メチル−5−メトキシ−2−オクテナール、7−メチル−5−メトキシ−2−オクテナール、2−メチル−5−メトキシ−2−ノネナール、3−メチル−5−メトキシ−2−ノネナール、4−メチル−5−メトキシ−2−ノネナール、5−メチル−5−メトキシ−2−ノネナール、6−メチル−5−メトキシ−2−ノネナール、7−メチル−5−メトキシ−2−ノネナール、8−メチル−5−メトキシ−2−ノネナール、2−メチル−5−メトキシ−2−デセナール、2−メチル−5−メトキシ−2−デセナール、3−メチル−5−メトキシ−2−デセナール、3−メチル−5−メトキシ−2−デセナール、4−メチル−5−メトキシ−2−デセナール、5−メチル−5−メトキシ−2−デセナール、6−メチル−5−メトキシ−2−デセナール、7−メチル−5−メトキシ−2−デセナール、8−メチル−5−メトキシ−2−デセナール、9−メチル−5−メトキシ−2−デセナール、2,3−ジメチル−4−メトキシ−2−ペンテナール、2,4−ジメチル−4−メトキシ−2−ペンテナール、3,4−ジメチル−4−メトキシ−2−ペンテナール、2,3−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘキセナール、2,4−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘキセナール、2,5−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘキセナール、3,4−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘキセナール、3,5−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘキセナール、4,4−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘキセナール、4,5−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘキセナール、2,3−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘプテナール、2,4−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘプテナール、2,5−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘプテナール、2,6−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘプテナール、3,4−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘプテナール、3,5−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘプテナール、3,6−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘプテナール、4,4−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘプテナール、4,5−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘプテナール、4,6−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘプテナール、5,6−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘプテナール、6,6−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘプテナール、2,3−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテナール、2,4−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテナール、2,5−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテナール、2,6−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテナール、2,7−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテナール、3,4−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテナール、3,5−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテナール、3,6−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテナール、3,7−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテナール、4,4−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテナール、4,5−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテナール、4,6−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテナール、4,7−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテナール、5,6−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテナール、5,7−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテナール、6,6−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテナール、6,7−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテナール、7,7−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテナール、2,3−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネナール、2,4−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネナール、2,5−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネナール、2,6−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネナール、2,7−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネナール、2,8−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネナール、3,4−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネナール、3,5−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネナール、3,6−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネナール、3,7−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネナール、3,8−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネナール、4,4−ジメチル−2−ノネナナール、4,5−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネナール、4,6−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネナール、4,7−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネナール、4,8−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネナール、5,6−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネナール、5,7−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネナール、5,8−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネナール、6,6−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネナール、6,7−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネナール、6,8−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネナール、7,7−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネナール、7,8−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネナール、8,8−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネナール、5−メトキシ−3−ヘプテナール、5−メトキシ−3−オクテナール、5−メトキシ−3−ノネナール、5−メトキシ−3−デセナール、5−メトキシ−3−ウンデセナール、2−メチル−5−メトキシ−3−ヘキセナール、3−メチル−5−メトキシ−3−ヘキセナール、4−メチル−5−メトキシ−3−ヘキセナール、5−メチル−5−メトキシ−3−ヘキセナール、2−メチル−5−メトキシ−3−ヘプテナール、3−メチル−5−メトキシ−3−ヘプテナール、4−メチル−5−メトキシ−3−ヘプテナール、5−メチル−5−メトキシ−3−ヘプテナール、6−メチル−5−メトキシ−3−ヘプテナール、2−メチル−5−メトキシ−3−オクテナール、3−メチル−5−メトキシ−3−オクテナール、4−メチル−5−メトキシ−3−オクテナール、5−メチル−5−メトキシ−3−オクテナール、6−メチル−5−メトキシ−3−オクテナール、7−メチル−5−メトキシ−3−オクテナール、2−メチル−5−メトキシ−3−ノネナール、3−メチル−5−メトキシ−3−ノネナール、4−メチル−5−メトキシ−3−ノネナール、5−メチル−5−メトキシ−3−ノネナール、6−メチル−5−メトキシ−3−ノネナール、7−メチル−5−メトキシ−3−ノネナール、8−メチル−5−メトキシ−3−ノネナール、2−メチル−5−メトキシ−3−デセナール、3−メチル−5−メトキシ−3−デセナール、4−メチル−5−メトキシ−3−デセナール、5−メチル−5−メトキシ−3−デセナール、6−メチル−5−メトキシ−3−デセナール、7−メチル−5−メトキシ−3−デセナール、8−メチル−5−メトキシ−3−デセナール、9−メチル−5−メトキシ−3−デセナール、などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらに幾何異性体あるいは光学異性体が存在する場合であっても、その特定の異性体あるいはそれらの混合物として用いることができる。
【0094】
本発明の前記アセタールまたはケタール誘導体の原料となる、AとBの合計炭素数が6から18となるような、水酸基、エーテル基等の置換基を有しても良い、芳香環およびそれに付随する縮合環を持ってもよい、分岐もしくは直鎖の、環状もしくは鎖状の、飽和もしくは不飽和のアルデヒドおよびケトンのうち、水酸基を含む直鎖または分岐しても良い不飽和ケトンとしては、たとえば、5−ヒドロキシ−3−ヘキセン−2−オン、5−ヒドロキシ−3−ヘプテン−2−オン、5−ヒドロキシ−3−オクテン−2−オン、5−ヒドロキシ−3−ノネン−2−オン、5−ヒドロキシ−3−デセン−2−オン、5−ヒドロキシ−2−ウンデセン−2−オン、5−ヒドロキシ−2−ドデセン−2−オン、5−ヒドロキシ−2−トリデセン−2−オン、5−ヒドロキシ−2−テトラデセン−2−オン、5−ヒドロキシ−2−ペンタデセン−2−オン、5−ヒドロキシ−2−ヘキサデセン−2−オン、5−ヒドロキシ−2−ヘプタデセン−2−オン、5−ヒドロキシ−2−オクタデセン−2−オン、3−メチル−5−ヒドロキシ−3−ヘキセン−2−オン、4−メチル−5−ヒドロキシ−3−ヘキセン−2−オン、5−メチル−5−ヒドロキシ−3−ヘキセン−2−オン、3−メチル−5−ヒドロキシ−3−ヘプテン−2−オン、4−メチル−5−ヒドロキシ−3−ヘプテン−2−オン、5−メチル−5−ヒドロキシ−3−ヘプテン−2−オン、6−メチル−5−ヒドロキシ−3−ヘプテン−2−オン、3−メチル−5−ヒドロキシ−3−オクテン−2−オン、4−メチル−5−ヒドロキシ−3−オクテン−2−オン、5−メチル−5−ヒドロキシ−3−オクテン−2−オン、6−メチル−5−ヒドロキシ−3−オクテン−2−オン、7−メチル−5−ヒドロキシ−3−オクテン−2−オン、3−メチル−5−ヒドロキシ−3−ノネン−2−オン、4−メチル−5−ヒドロキシ−3−ノネン−2−オン、5−メチル−5−ヒドロキシ−3−ノネン−2−オン、6−メチル−5−ヒドロキシ−3−ノネン−2−オン、7−メチル−5−ヒドロキシ−3−ノネン−2−オン、8−メチル−5−ヒドロキシ−3−ノネン−2−オン、3−メチル−5−ヒドロキシ−3−デセン−2−オン、4−メチル−5−ヒドロキシ−3−デセン−2−オン、5−メチル−5−ヒドロキシ−3−デセン−2−オン、6−メチル−5−ヒドロキシ−3−デセン−2−オン、7−メチル−5−ヒドロキシ−3−デセン−2−オン、8−メチル−5−ヒドロキシ−3−デセン−2−オン、9−メチル−5−ヒドロキシ−3−デセン−2−オン、3,4−ジメチル−4−ヒドロキシ−3−ペンテン−2−オン、3,4−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ヘキセン−2−オン、3,5−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ヘキセン−2−オン、4,5−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ヘキセン−2−オン、3,4−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ヘプテン−2−オン、3,5−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ヘプテン−2−オン、3,6−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ヘプテン−2−オン、4,5−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ヘプテン−2−オン、4,6−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ヘプテン−2−オン、5,6−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ヘプテン−2−オン、6,6−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ヘプテン−2−オン、3,4−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−オクテン−2−オン、3,5−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−オクテン−2−オン、3,6−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−オクテン−2−オン、3,7−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−オクテン−2−オン、4,5−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−オクテン−2−オン、4,6−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−オクテン−2−オン、4,7−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−オクテン−2−オン、5,6−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−オクテン−2−オン、5,7−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−オクテン−2−オン、6,6−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−オクテン−2−オン、6,7−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−オクテン−2−オン、7,7−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−オクテン−2−オン、3,4−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ノネン−2−オン、3,5−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ノネン−2−オン、3,6−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ノネン−2−オン、3,7−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ノネン−2−オン、3,8−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ノネン−2−オン、4,5−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ノネン−2−オン、4,6−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ノネン−2−オン、4,7−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ノネン−2−オン、4,8−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ノネン−2−オン、5,6−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ノネン−2−オン、5,7−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ノネン−2−オン、5,8−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ノネン−2−オン、6,6−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ノネン−2−オン、6,7−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ノネン−2−オン、6,8−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ノネン−2−オン、7,7−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ノネン−2−オン、7,8−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ノネン−2−オン、8,8−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−ノネン−2−オンなどが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらに幾何異性体あるいは光学異性体が存在する場合であっても、その特定の異性体あるいはそれらの混合物として用いることができる。
【0095】
本発明の前記アセタールまたはケタール誘導体の原料となる、炭素数が6から18となるような、水酸基、エーテル基等の置換基を有しても良い、芳香環およびそれに付随する縮合環を持ってもよい、分岐もしくは直鎖の、環状もしくは鎖状の、または飽和もしくは不飽和のアルデヒドおよびケトンのうち、エーテル基を含む直鎖または分岐しても良い不飽和ケトンとしては、たとえば、5−メトキシ−3−ヘプテン−2−オン、5−メトキシ−3−オクテン−2−オン、5−メトキシ−3−ノネン−2−オン、5−メトキシ−3−デセン−2−オン、5−メトキシ−2−ウンデセノン、5−メトキシ−2−ドデセノン、5−メトキシ−2−トリデセノン、5−メトキシ−2−テトラデセノン、5−メトキシ−2−ペンタデセノン、5−メトキシ−2−ヘキサデセノン、5−メトキシ−2−ヘプタデセノン、3−メチル−5−メトキシ−3−ヘキセン−2−オン、4−メチル−5−メトキシ−3−ヘキセン−2−オン、5−メチル−5−メトキシ−3−ヘキセン−2−オン、3−メチル−5−メトキシ−3−ヘプテン−2−オン、4−メチル−5−メトキシ−3−ヘプテン−2−オン、5−メチル−5−メトキシ−3−ヘプテン−2−オン、6−メチル−5−メトキシ−3−ヘプテン−2−オン、3−メチル−5−メトキシ−3−オクテン−2−オン、4−メチル−5−メトキシ−3−オクテン−2−オン、5−メチル−5−メトキシ−3−オクテン−2−オン、6−メチル−5−メトキシ−3−オクテン−2−オン、7−メチル−5−メトキシ−3−オクテン−2−オン、3−メチル−5−メトキシ−3−ノネン−2−オン、4−メチル−5−メトキシ−3−ノネン−2−オン、5−メチル−5−メトキシ−3−ノネン−2−オン、6−メチル−5−メトキシ−3−ノネン−2−オン、7−メチル−5−メトキシ−3−ノネン−2−オン、8−メチル−5−メトキシ−3−ノネン−2−オン、3−メチル−5−メトキシ−3−デセン−2−オン、3−メチル−5−メトキシ−3−デセン−2−オン、4−メチル−5−メトキシ−3−デセン−2−オン、5−メチル−5−メトキシ−3−デセン−2−オン、6−メチル−5−メトキシ−3−デセン−2−オン、7−メチル−5−メトキシ−3−デセン−2−オン、8−メチル−5−メトキシ−3−デセン−2−オン、9−メチル−5−メトキシ−3−デセン−2−オン、3,4−ジメチル−4−メトキシ−3−ペンテン−2−オン、3,4−ジメチル−5−メトキシ−3−ヘキセン−2−オン、3,5−ジメチル−5−メトキシ−3−ヘキセン−2−オン、4,5−ジメチル−5−メトキシ−3−ヘキセン−2−オン、3,4−ジメチル−5−メトキシ−3−ヘプテン−2−オン、3,5−ジメチル−5−メトキシ−3−ヘプテン−2−オン、3,6−ジメチル−5−メトキシ−3−ヘプテン−2−オン、4,5−ジメチル−5−メトキシ−3−ヘプテン−2−オン、4,6−ジメチル−5−メトキシ−3−ヘプテン−2−オン、5,6−ジメチル−5−メトキシ−3−ヘプテン−2−オン、6,6−ジメチル−5−メトキシ−3−ヘプテン−2−オン、3,4−ジメチル−5−メトキシ−3−オクテン−2−オン、3,5−ジメチル−5−メトキシ−3−オクテン−2−オン、3,6−ジメチル−5−メトキシ−3−オクテン−2−オン、3,7−ジメチル−5−メトキシ−3−オクテン−2−オン、4,5−ジメチル−5−メトキシ−3−オクテン−2−オン、4,6−ジメチル−5−メトキシ−3−オクテン−2−オン、4,7−ジメチル−5−メトキシ−3−オクテン−2−オン、5,6−ジメチル−5−メトキシ−3−オクテン−2−オン、5,7−ジメチル−5−メトキシ−3−オクテン−2−オン、6,6−ジメチル−5−メトキシ−3−オクテン−2−オン、6,7−ジメチル−5−メトキシ−3−オクテン−2−オン、7,7−ジメチル−5−メトキシ−3−オクテン−2−オン、3,4−ジメチル−5−メトキシ−3−ノネン−2−オン、3,5−ジメチル−5−メトキシ−3−ノネン−2−オン、3,6−ジメチル−5−メトキシ−3−ノネン−2−オン、3,7−ジメチル−5−メトキシ−3−ノネン−2−オン、3,8−ジメチル−5−メトキシ−3−ノネン−2−オン、4,5−ジメチル−5−メトキシ−3−ノネン−2−オン、4,6−ジメチル−5−メトキシ−3−ノネン−2−オン、4,7−ジメチル−5−メトキシ−3−ノネン−2−オン、4,8−ジメチル−5−メトキシ−3−ノネン−2−オン、5,6−ジメチル−5−メトキシ−3−ノネン−2−オン、5,7−ジメチル−5−メトキシ−3−ノネン−2−オン、5,8−ジメチル−5−メトキシ−3−ノネン−2−オン、6,6−ジメチル−5−メトキシ−3−ノネン−2−オン、6,7−ジメチル−5−メトキシ−3−ノネン−2−オン、6,8−ジメチル−5−メトキシ−3−ノネン−2−オン、7,7−ジメチル−5−メトキシ−3−ノネン−2−オン、7,8−ジメチル−5−メトキシ−3−ノネン−2−オン、8,8−ジメチル−5−メトキシ−3−ノネン−2−オン、3−メトキシ−4−ヘキセン−2−オン、3−メトキシ−4−ヘキセン−2−オン、5−メトキシ−4−ヘキセン−2−オン、6−メトキシ−4−ヘキセン−2−オン、3−メトキシ−4−ヘプタン−2−オン、4−メトキシ−4−ヘプタン−2−オン、5−メトキシ−4−ヘプタン−2−オン、6−メトキシ−4−ヘプタン−2−オン、7−メトキシ−4−ヘプタン−2−オン、ファルネシルアセトンなどが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらに幾何異性体あるいは光学異性体が存在する場合であっても、その特定の異性体あるいはそれらの混合物として用いることができる。
【0096】
本発明の前記アセタールまたはケタール誘導体の原料となる、AとBの合計炭素数が6から18となるような、水酸基、エーテル基等の置換基を有しても良い、芳香環およびそれに付随する縮合環を持ってもよい、分岐もしくは直鎖の、環状もしくは鎖状の、または飽和もしくは不飽和のアルデヒドおよびケトンのうち、脂肪族環状構造を含んでも良いアルデヒドとしてたとえば、2−メチルシクロペンチルアルデヒド、3−メチルシクロペンチルアルデヒド、2−メチル−1−シクロペンテニルアルデヒド、3−メチル−1−シクロペンテニルアルデヒド、4−メチル−1−シクロペンテニルアルデヒド、5−メチル−1−シクロペンテニルアルデヒド、2−メチル−2−シクロペンテニルアルデヒド、3−メチル−2−シクロペンテニルアルデヒド、4−メチル−2−シクロペンテニルアルデヒド、5−メチル−2−シクロペンテニルアルデヒド、2−メチル−3−シクロペンテニルアルデヒド、3−メチル−3−シクロペンテニルアルデヒド、4−メチル−3−シクロペンテニルアルデヒド、5−メチル−3−シクロペンテニルアルデヒド、2,2−ジメチルシクロペンチルアルデヒド、2,3−ジメチルシクロペンチルアルデヒド、2,4−ジメチルシクロペンチルアルデヒド、2,5−ジメチルシクロペンチルアルデヒド、3,3−ジメチルシクロペンチルアルデヒド、3,4−ジメチルシクロペンチルアルデヒド、2−シクロペンチルエタン−1−アール、2−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテニル)−エタン−1−アール、シクロヘキシルアルデヒド、1−シクロヘキセニルアルデヒド、2−シクロヘキセニルアルデヒド、3−シクロヘキセニルアルデヒド、2−メチル−1−シクロヘキセニルアルデヒド、3−メチル−1−シクロヘキセニルアルデヒド、4−メチル−1−シクロヘキセニルアルデヒド、5−メチル−1−シクロヘキセニルアルデヒド、6−メチル−1−シクロヘキセニルアルデヒド、2−メチル−2−シクロヘキセニルアルデヒド、3−メチル−2−シクロヘキセニルアルデヒド、4−メチル−2−シクロヘキセニルアルデヒド、5−メチル−2−シクロヘキセニルアルデヒド、6−メチル−2−シクロヘキセニルアルデヒド、2−メチル−3−シクロヘキセニルアルデヒド、3−メチル−3−シクロヘキセニルアルデヒド、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセニルアルデヒド、3,5−ジメチル−3−シクロヘキセニルアルデヒド、4−メチル−3−シクロヘキセニルアルデヒド、5−メチル−3−シクロヘキセニルアルデヒド、6−メチル−3−シクロヘキセニルアルデヒド、4−イソプロペニル−1−シクロヘキセニルアルデヒド、2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセニルアルデヒド、2,2,6−トリメチルシクロヘキシルアルデヒド、2,2,6−トリメチル−6−シクロヘキセニルアルデヒド、2,2,6−トリメチル−5−シクロヘキセニルアルデヒド、2,2,6−トリメチル−4−シクロヘキセニルアルデヒド、2,2−ジメチル−6−エクソメチル−6−シクロヘキセニルアルデヒド、4−(4−メチル−3−ペンテニル)−3−シクロヘキセニルアルデヒド、3−(4−メチル−3−ペンテニル)−3−シクロヘキセニルアルデヒド、4−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセニルアルデヒド、3−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセニルアルデヒド、1−メチル−4−(4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセニルアルデヒド、4−(トリシクロ[5.2.1.0]デシリデン−8)ブテナール、7−ホルミル−5−イソプロピル−2−メチル−ビシクロ[2.2.2]−2−オクテン、2−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−2−ブテナール、2−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−2−ブタナールなどが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらに幾何異性体あるいは光学異性体が存在する場合であっても、その特定の異性体あるいはそれらの混合物として用いることができる。
【0097】
本発明の前記アセタールまたはケタール誘導体の原料となる、AとBの合計炭素数が6から18となるような、水酸基、エーテル基等の置換基を有しても良い、芳香環およびそれに付随する縮合環を持ってもよい、分岐もしくは直鎖の、環状もしくは鎖状の、または飽和もしくは不飽和のアルデヒドおよびケトンのうち、脂肪族環状構造を含んでも良いケトンとしては、たとえば、2−メチルシクロペンチルメチルケトン、3−メチルシクロペンチルメチルケトン、2−メチル−1−シクロペンテニルメチルケトン、3−メチル−1−シクロペンテニルメチルケトン、4−メチル−1−シクロペンテニルメチルケトン、5−メチル−1−シクロペンテニルメチルケトン、2−メチル−2−シクロペンテニルメチルケトン、3−メチル−2−シクロペンテニルメチルケトン、4−メチル−2−シクロペンテニルメチルケトン、5−メチル−2−シクロペンテニルメチルケトン、2−メチル−3−シクロペンテニルメチルケトン、3−メチル−3−シクロペンテニルメチルケトン、4−メチル−3−シクロペンテニルメチルケトン、5−メチル−3−シクロペンテニルメチルケトン、2,2−ジメチルシクロペンチルメチルケトン、2,3−ジメチルシクロペンチルメチルケトン、2,4−ジメチルシクロペンチルメチルケトン、2,5−ジメチルシクロペンチルメチルケトン、3,3−ジメチルシクロペンチルメチルケトン、3,4−ジメチルシクロペンチルメチルケトン、2−シクロペンチルエタン−1−アール、2−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテニル)−エタン−1−アール、シクロヘキシルメチルケトン、1−シクロヘキセニルメチルケトン、2−シクロヘキセニルメチルケトン、3−シクロヘキセニルメチルケトン、2−メチル−1−シクロヘキセニルメチルケトン、3−メチル−1−シクロヘキセニルメチルケトン、4−メチル−1−シクロヘキセニルメチルケトン、5−メチル−1−シクロヘキセニルメチルケトン、6−メチル−1−シクロヘキセニルメチルケトン、2−メチル−2−シクロヘキセニルメチルケトン、3−メチル−2−シクロヘキセニルメチルケトン、4−メチル−2−シクロヘキセニルメチルケトン、5−メチル−2−シクロヘキセニルメチルケトン、6−メチル−2−シクロヘキセニルメチルケトン、2−メチル−3−シクロヘキセニルメチルケトン、3−メチル−3−シクロヘキセニルメチルケトン、4−メチル−3−シクロヘキセニルメチルケトン、5−メチル−3−シクロヘキセニルメチルケトン、6−メチル−3−シクロヘキセニルメチルケトン、α−ダマスコン、β−ダマスコン、δ−ダマスコン、α−ヨノン、β−ヨノン、δ−ヨノン、メチルヨノン、ダマセノン、ダイナスコン、イロン、ヌートカトン、セドリルメチルケトン、フェンコン、ピペリトン、プレゴン、メントン、カルボン、カンファー、2,2,6−トリメチルシクロヘキシルメチルケトン、2,2,6−トリメチル−6−シクロヘキセニルメチルケトン、2,2,6−トリメチル−5−シクロヘキセニルメチルケトン、2,2,6−トリメチル−4−シクロヘキセニルメチルケトン、2,5,5−トリメチル−5−ペンチルシクロペンタノン、p−メンテン−6−イルプロパノン、7−メチルオクタヒドロ−1,4−メタノナフタレン−6(2H)オン、シスジャスモン、ジヒドロジャスモン、ヘプチルシクロペンタノン、アミルシクロペンタノン、p−tert−ブチルシクロヘキサノン、シュガーラクトン、2,5−ジメチル−4−ヒドロキシ−2H−フラン−3−オン、エチルマルトール、マルトール、2,2−ジメチル−6−エクソメチル−6−シクロヘキセニルメチルケトン、メチル−2,6,10−トリメチル−2,5,9−シクロドデカトリエン−1−イルケトン、7−アセチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,1,6,7−テトラメチルナフタレン、6,7−ジヒドロ−1,1,2,3,3−ペンタメチル4(5H)インダノン、4−(1−エトキシビニル)−3,5,5−テトラメチルシクロヘキサノンなどが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらに幾何異性体あるいは光学異性体が存在する場合であっても、その特定の異性体あるいはそれらの混合物として用いることができる。
【0098】
本発明の前記アセタールまたはケタール誘導体の原料となる、AとBの合計炭素数が6から18となるような、水酸基、エーテル基等の置換基を有しても良い、芳香環およびそれに付随する縮合環を持ってもよい、分岐もしくは直鎖の、環状もしくは鎖状の、または飽和もしくは不飽和のアルデヒドおよびケトンのうち、芳香環を含んでも良いアルデヒドおよびケトンとしてたとえば、ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、4−メチルフェニルアセトアルデヒド、フェニルプロピルアルデヒド、アセトフェノン、4−メチルアセトフェノン、ベンジルアセトン、カロン、ラズベリーケトン、アニシルアセトン、4−ヒドロキシベンズアルデヒド、4−ヒドロキシアセトフェノン、ジンゲロン、メチルナフチルケトン、ベンゾフェノン、4−フェニル−4−メチル−2−ペンタノン、2−メチルベンズアルデヒド、3−メチルベンズアルデヒド、4−メチルベンズアルデヒド、シンナミックアルデヒド、α−アミルシンナミックアルデヒド、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド、2−フェニルプロパナール、4−ヒドロキシ−3−メトキシアセトフェノン、アニスアルデヒド、クミンアルデヒド、シクラメンアルデヒド、2−メチル−3−p−メトキシフェニル−プロパナール、3−(p−エチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパナール、3−(p−エチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパナール、2−メチル−3−(p−tert−ブチルフェニル)プロパナール、サリシルアルデヒド、2−ピリジンカルボキシアルデヒド、6−メチル−2−ピリジンカルボキシアルデヒド、2−アセチルピリジンなどが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらに配向異性体、幾何異性体あるいは光学異性体が存在する場合であっても、その特定の異性体あるいはそれらの混合物として用いることができる。
【0099】
本発明の前記アセタールまたはケタール誘導体の原料となる、AとBの合計炭素数が6から18となるような、水酸基、エーテル基等の置換基を有しても良い、芳香環およびそれに付随する縮合環を持ってもよい、分岐もしくは直鎖の、環状もしくは鎖状の、または飽和もしくは不飽和のアルデヒドおよびケトンのうち、芳香環に付随する縮合環を含んでも良いアルデヒドおよびケトンとしてたとえば、6−メチル−1−インダノン、アルファーテトラロン、1−ナフタレンアルデヒド、2−ナフタレンアルデヒド、3、4−メチレンジオキシアセトフェノン、ピペロナール、2−メチル−3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)プロパナール、インドール−5−アルデヒド、インドール−4−アルデヒド、4−キノリンアルデヒド、7−キノリンアルデヒド、3−クロモンアルデヒド、2−ベンゾフランアルデヒド、2−アセチルベンゾフランなどが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらに配向異性体、幾何異性体あるいは光学異性体が存在する場合であっても、その特定の異性体あるいはそれらの混合物として用いることができる。
【0100】
同様に、一般式(3)における、炭素数6〜14の分岐しても良い鎖状または環状の、不飽和結合があっても良い、エーテル基、芳香環、およびそれに付随する縮合環を持ってもよいアルコールのうち、分岐しても良い鎖状の飽和アルコールとしては、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノール、2−メチルヘキサノール、3−メチルヘキサノール、4−メチルヘキサノール、5−メチルヘキサノール、2−メチルヘプタノール、3−メチルヘプタノール、4−メチルヘプタノール、5−メチルヘプタノール、6−メチルヘプタノール、2−メチルオクタノール、3−メチルオクタノール、4−メチルオクタノール、5−メチルオクタノール、6−メチルオクタノール、7−メチルオクタノール、2−メチルノナノール、3−メチルノナノール、4−メチルノナノール、5−メチルノナノール、6−メチルノナノール、7−メチルノナノール、8−メチルノナノール、2−メチルデカノール、3−メチルデカノール、4−メチルデカノール、5−メチルデカノール、6−メチルデカノール、7−メチルデカノール、8−メチルデカノール、9−メチルデカノール、2,3−ジメチルペンタノール、2,4−ジメチルペンタノール、2,2−ジメチルペンタノール、3,3−ジメチルペンタノール、3,4−ジメチルペンタノール、4,4−ジメチルペンタノール、2,2−ジメチルヘキサノール、2,3−ジメチルヘキサノール、2,4−ジメチルヘキサノール、2,5−ジメチルヘキサノール、3,3−ジメチルヘキサノール、3,4−ジメチルヘキサノール、3,5−ジメチルヘキサノール、4,4−ジメチルヘキサノール、4,5−ジメチルヘキサノール、5,5−ジメチルヘキサノール、2,2−ジメチルヘプタノール、2,3−ジメチルヘプタノール、2,4−ジメチルヘプタノール、2,5−ジメチルヘプタノール、2,6−ジメチルヘプタノール、3,3−ジメチルヘプタノール、3,4−ジメチルヘプタノール、3,5−ジメチルヘプタノール、3,6−ジメチルヘプタノール、4,4−ジメチルヘプタノール、4,5−ジメチルヘプタノール、4,6−ジメチルヘプタノール、5,5−ジメチルヘプタノール、5,6−ジメチルヘプタノール、6,6−ジメチルヘプタノール、2,2−ジメチルオクタノール、2,3−ジメチルオクタノール、2,4−ジメチルオクタノール、2,5−ジメチルオクタノール、2,6−ジメチルオクタノール、2,7−ジメチルオクタノール、3,3−ジメチルオクタノール、3,4−ジメチルオクタノール、3,5−ジメチルオクタノール、3,6−ジメチルオクタノール、3,7−ジメチルオクタノール、4,4−ジメチルオクタノール、4,5−ジメチルオクタノール、4,6−ジメチルオクタノール、4,7−ジメチルオクタノール、5,5−ジメチルオクタノール、5,6−ジメチルオクタノール、5,7−ジメチルオクタノール、6,6−ジメチルオクタノール、6,7−ジメチルオクタノール、7,7−ジメチルオクタノール、2,2−ジメチルノナノール、2,3−ジメチルノナノール、2,4−ジメチルノナノール、2,5−ジメチルノナノール、2,6−ジメチルノナノール、2,7−ジメチルノナノール、2,8−ジメチルノナノール、3,3−ジメチルノナノール、3,4−ジメチルノナノール、3,5−ジメチルノナノール、3,6−ジメチルノナノール、3,7−ジメチルノナノール、3,8−ジメチルノナノール、4,4−ジメチルノナノール、4,5−ジメチルノナノール、4,6−ジメチルノナノール、4,7−ジメチルノナノール、4,8−ジメチルノナノール、5,5−ジメチルノナノール、5,6−ジメチルノナノール、5,7−ジメチルノナノール、5,8−ジメチルノナノール、6,6−ジメチルノナノール、6,7−ジメチルノナノール、6,8−ジメチルノナノール、7,7−ジメチルノナノール、7,8−ジメチルノナノール、8,8−ジメチルノナノール、3−メチル−2−ヘキサノール、4−メチル−2−ヘキサノール、5−メチル−2−ヘキサノール、3−メチル−2−ヘプタノール、4−メチル−2−ヘプタノール、5−メチル−2−ヘプタノール、6−メチル−2−ヘプタノール、3−メチル−2−オクタノール、4−メチル−2−オクタノール、5−メチル−2−オクタノール、6−メチル−2−オクタノール、7−メチル−2−オクタノール、3−メチル−2−ノナノール、4−メチル−2−ノナノール、5−メチル−2−ノナノール、6−メチル−2−ノナノール、7−メチル−2−ノナノール、8−メチル−2−ノナノール、3−メチル−2−デカノール、4−メチル−2−デカノール、5−メチル−2−デカノール、6−メチル−2−デカノール、7−メチル−2−デカノール、8−メチル−2−デカノール、9−メチル−2−デカノール、3,3−ジメチル−2−ペンタノール、3,4−ジメチル−2−ペンタノール、4,4−ジメチル−2−ペンタノール、3,3−ジメチル−2−ヘキサノール、3,4−ジメチル−2−ヘキサノール、3,5−ジメチル−2−ヘキサノール、4,4−ジメチル−2−ヘキサノール、4,5−ジメチル−2−ヘキサノール、5,5−ジメチル−2−ヘキサノール、3,3−ジメチル−2−ヘプタノール、3,4−ジメチル−2−ヘプタノール、3,5−ジメチル−2−ヘプタノール、3,6−ジメチル−2−ヘプタノール、4,4−ジメチル−2−ヘプタノール、4,5−ジメチル−2−ヘプタノール、4,6−ジメチル−2−ヘプタノール、5,5−ジメチル−2−ヘプタノール、5,6−ジメチル−2−ヘプタノール、6,6−ジメチル−2−ヘプタノール、3,3−ジメチル−2−オクタノール、3,4−ジメチル−2−オクタノール、3,5−ジメチル−2−オクタノール、3,6−ジメチル−2−オクタノール、3,7−ジメチル−2−オクタノール、4,4−ジメチル−2−オクタノール、4,5−ジメチル−2−オクタノール、4,6−ジメチル−2−オクタノール、4,7−ジメチル−2−オクタノール、5,5−ジメチル−2−オクタノール、5,6−ジメチル−2−オクタノール、5,7−ジメチル−2−オクタノール、6,6−ジメチル−2−オクタノール、6,7−ジメチル−2−オクタノール、7,7−ジメチル−2−オクタノール、3,3−ジメチル−2−ノナノール、3,4−ジメチル−2−ノナノール、3,5−ジメチル−2−ノナノール、3,6−ジメチル−2−ノナノール、3,7−ジメチル−2−ノナノール、3,8−ジメチル−2−ノナノール、4,4−ジメチル−2−ノナノール、4,5−ジメチル−2−ノナノール、4,6−ジメチル−2−ノナノール、4,7−ジメチル−2−ノナノール、4,8−ジメチル−2−ノナノール、5,5−ジメチル−2−ノナノール、5,6−ジメチル−2−ノナノール、5,7−ジメチル−2−ノナノール、5,8−ジメチル−2−ノナノール、6,6−ジメチル−2−ノナノール、6,7−ジメチル−2−ノナノール、6,8−ジメチル−2−ノナノール、7,7−ジメチル−2−ノナノール、7,8−ジメチル−2−ノナノール、8,8−ジメチル−2−ノナノールなどが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらに光学異性体が存在する場合であっても、その特定の異性体あるいはそれらの混合物として用いることができる。
【0101】
同様に、一般式(3)における、炭素数6〜14の分岐しても良い鎖状または環状の、不飽和結合があっても良い、エーテル基、芳香環、およびそれに付随する縮合環を持ってもよいアルコールのうち、直鎖または分岐しても良い不飽和アルコールとしては、2−ヘキセン−1−オール、3−ヘキセン−1−オール、4−ヘプテン−2−オール、3−オクテン−2−オール、1−オクテン−3−オール、5−ノネン−2−オール、5−デセン−2−オール、9−デセン−1−オール、5−ウンデセン−2−オール、10−ウンデセン−1−オール、5−テトラデセン−2−オール、3−メチル−4−ヘキセン−2−オール、4−メチル−4−ヘキセン−2−オール、5−メチル−4−ヘキセン−2−オール、3−メチル−4−ヘプテン−2−オール、4−メチル−4−ヘプテン−2−オール、5−メチル−4−ヘプテン−2−オール、6−メチル−4−ヘプテン−2−オール、3−メチル−3−オクテン−2−オール、4−メチル−3−オクテン−2−オール、5−メチル−3−オクテン−2−オール、6−メチル−3−オクテン−2−オール、7−メチル−3−オクテン−2−オール、3−メチル−5−ノネン−2−オール、4−メチル−5−ノネン−2−オール、5−メチル−5−ノネン−2−オール、6−メチル−5−ノネン−2−オール、7−メチル−5−ノネン−2−オール、8−メチル−5−ノネン−2−オール、3−メチル−5−デセン−2−オール、3−メチル−5−デセン−2−オール、4−メチル−5−デセン−2−オール、4−メチル−3−デセン−5−オール、5−メチル−5−デセン−2−オール、6−メチル−5−デセン−2−オール、7−メチル−5−デセン−2−オール、8−メチル−5−デセン−2−オール、9−メチル−5−デセン−2−オール、3,4−ジメチル−3−ペンテン−2−オール、3,3−ジメチル−4−ヘキセン−2−オール、3,4−ジメチル−4−ヘキセン−2−オール、3,5−ジメチル−4−ヘキセン−2−オール、4,5−ジメチル−4−ヘキセン−2−オール、3,3−ジメチル−4−ヘプテン−2−オール、3,4−ジメチル−4−ヘプテン−2−オール、3,5−ジメチル−4−ヘプテン−2−オール、3,6−ジメチル−4−ヘプテン−2−オール、4,5−ジメチル−4−ヘプテン−2−オール、4,6−ジメチル−4−ヘプテン−2−オール、5,6−ジメチル−4−ヘプテン−2−オール、6,6−ジメチル−4−ヘプテン−2−オール、3,4−ジメチル−3−オクテン−2−オール、3,5−ジメチル−3−オクテン−2−オール、3,6−ジメチル−3−オクテン−2−オール、3,7−ジメチル−3−オクテン−2−オール、4,5−ジメチル−3−オクテン−2−オール、4,6−ジメチル−3−オクテン−2−オール、4,7−ジメチル−3−オクテン−2−オール、5,5−ジメチル−3−オクテン−2−オール、5,6−ジメチル−3−オクテン−2−オール、5,7−ジメチル−3−オクテン−2−オール、6,6−ジメチル−3−オクテン−2−オール、6,7−ジメチル−3−オクテン−2−オール、7,7−ジメチル−3−オクテン−2−オール、3,3−ジメチル−5−ノネン−2−オール、3,4−ジメチル−5−ノネン−2−オール、3,5−ジメチル−5−ノネン−2−オール、3,6−ジメチル−5−ノネン−2−オール、3,7−ジメチル−5−ノネン−2−オール、3,8−ジメチル−5−ノネン−2−オール、4,4−ジメチル−5−ノネン−2−オール、4,5−ジメチル−5−ノネン−2−オール、4,6−ジメチル−5−ノネン−2−オール、4,7−ジメチル−5−ノネン−2−オール、4,8−ジメチル−5−ノネン−2−オール、5,6−ジメチル−5−ノネン−2−オール、5,7−ジメチル−5−ノネン−2−オール、5,8−ジメチル−5−ノネン−2−オール、6,7−ジメチル−5−ノネン−2−オール、6,8−ジメチル−5−ノネン−2−オール、7,7−ジメチル−5−ノネン−2−オール、7,8−ジメチル−5−ノネン−2−オール、8,8−ジメチル−5−ノネン−2−オール、2,6−ノナジエン−1−オール、リナロール、ゲラニオール、ネロール、シトロネロール、ミルセノール、ラバンジュロール、ジヒドロミルセノール、アロオシメノールなどが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらに幾何異性体あるいは光学異性体が存在する場合であっても、その特定の異性体あるいはそれらの混合物として用いることができる。
【0102】
同様に、一般式(3)における、炭素数6〜14の分岐しても良い鎖状または環状の、不飽和結合があっても良い、エーテル基、芳香環、およびそれに付随する縮合環を持ってもよいアルコールのうち、エーテル基を含む直鎖または分岐しても良い飽和アルコールとしては、3−メトキシ−3−メチル−ブタノール、3−メトキシヘキサノール、3−メトキシヘプタノール、3−メトキシオクタノール、3−メトキシノナノール、3−メトキシデカノール、3−メトキシトリデカノール、2−メチル−3−メトキシヘキサノール、3−メチル−3−メトキシヘキサノール、4−メチル−3−メトキシヘキサノール、5−メチル−3−メトキシヘキサノール、2−メチル−3−メトキシヘプタノール、3−メチル−3−メトキシヘプタノール、4−メチル−3−メトキシヘプタノール、5−メチル−3−メトキシヘプタノール、6−メチル−3−メトキシヘプタノール、2−メチル−3−メトキシオクタノール、3−メチル−3−メトキシオクタノール、4−メチル−3−メトキシオクタノール、5−メチル−3−メトキシオクタノール、6−メチル−3−メトキシオクタノール、7−メチル−3−メトキシオクタノール、2−メチル−3−メトキシノナノール、3−メチル−3−メトキシノナノール、4−メチル−3−メトキシノナノール、5−メチル−3−メトキシノナノール、6−メチル−3−メトキシノナノール、7−メチル−3−メトキシノナノール、8−メチル−3−メトキシノナノール、2,3−ジメチル−3−メトキシペンタノール、2,4−ジメチル−3−メトキシペンタノール、2,2−ジメチル−3−メトキシペンタノール、3,4−ジメチル−3−メトキシペンタノール、4,4−ジメチル−3−メトキシペンタノール、2,2−ジメチル−3−メトキシヘキサノール、2,3−ジメチル−3−メトキシヘキサノール、2,4−ジメチル−3−メトキシヘキサノール、2,5−ジメチル−3−メトキシヘキサノール、3,4−ジメチル−3−メトキシヘキサノール、3,5−ジメチル−3−メトキシヘキサノール、4,4−ジメチル−3−メトキシヘキサノール、4,5−ジメチル−3−メトキシヘキサノール、5,5−ジメチル−3−メトキシヘキサノール、2,2−ジメチル−3−メトキシヘプタノール、2,3−ジメチル−3−メトキシヘプタノール、2,4−ジメチル−3−メトキシヘプタノール、2,5−ジメチル−3−メトキシヘプタノール、2,6−ジメチル−3−メトキシヘプタノール、3,4−ジメチル−3−メトキシヘプタノール、3,5−ジメチル−3−メトキシヘプタノール、3,6−ジメチル−3−メトキシヘプタノール、4,4−ジメチル−3−メトキシヘプタノール、4,5−ジメチル−3−メトキシヘプタノール、4,6−ジメチル−3−メトキシヘプタノール、5,5−ジメチル−3−メトキシヘプタノール、5,6−ジメチル−3−メトキシヘプタノール、6,6−ジメチル−3−メトキシヘプタノール、2,2−ジメチル−3−メトキシオクタノール、2,3−ジメチル−3−メトキシオクタノール、2,4−ジメチル−3−メトキシオクタノール、2,5−ジメチル−3−メトキシオクタノール、2,6−ジメチル−3−メトキシオクタノール、2,7−ジメチル−3−メトキシオクタノール、3,4−ジメチル−3−メトキシオクタノール、3,5−ジメチル−3−メトキシオクタノール、3,6−ジメチル−3−メトキシオクタノール、3,7−ジメチル−3−メトキシオクタノール、4,4−ジメチル−3−メトキシオクタノール、4,5−ジメチル−3−メトキシオクタノール、4,6−ジメチル−3−メトキシオクタノール、4,7−ジメチル−3−メトキシオクタノール、5,5−ジメチル−3−メトキシオクタノール、5,6−ジメチル−3−メトキシオクタノール、5,7−ジメチル−3−メトキシオクタノール、6,6−ジメチル−3−メトキシオクタノール、6,7−ジメチル−3−メトキシオクタノール、7,7−ジメチル−3−メトキシオクタノール、などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらに光学異性体が存在する場合であっても、その特定の異性体あるいはそれらの混合物として用いることができる。
【0103】
同様に、一般式(3)における、炭素数6〜14の分岐しても良い鎖状または環状の、不飽和結合があっても良い、エーテル基、芳香環、およびそれに付随する縮合環を持ってもよいアルコールのうち、エーテル基を含む直鎖または分岐しても良い不飽和アルコールとしては、たとえば、5−メトキシ−2−ヘキセノール、5−メトキシ−2−ヘプテノール、5−メトキシ−2−オクテノール、5−メトキシ−2−ノネノール、5−メトキシ−2−デセノール、5−メトキシ−2−トリデセノール、5−メトキシ−2−ウンデセノール、2−メチル−5−メトキシ−2−ヘキセノール、3−メチル−5−メトキシ−2−ヘキセノール、4−メチル−5−メトキシ−2−ヘキセノール、5−メチル−5−メトキシ−2−ヘキセノール、2−メチル−5−メトキシ−2−ヘプテノール、3−メチル−5−メトキシ−2−ヘプテノール、4−メチル−5−メトキシ−2−ヘプテノール、5−メチル−5−メトキシ−2−ヘプテノール、6−メチル−5−メトキシ−2−ヘプテノール、2−メチル−5−メトキシ−2−オクテノール、3−メチル−5−メトキシ−2−オクテノール、4−メチル−5−メトキシ−2−オクテノール、5−メチル−5−メトキシ−2−オクテノール、6−メチル−5−メトキシ−2−オクテノール、7−メチル−5−メトキシ−2−オクテノール、2−メチル−5−メトキシ−2−ノネノール、3−メチル−5−メトキシ−2−ノネノール、4−メチル−5−メトキシ−2−ノネノール、5−メチル−5−メトキシ−2−ノネノール、6−メチル−5−メトキシ−2−ノネノール、7−メチル−5−メトキシ−2−ノネノール、8−メチル−5−メトキシ−2−ノネノール、2−メチル−5−メトキシ−2−デセノール、2−メチル−5−メトキシ−2−デセノール、3−メチル−5−メトキシ−2−デセノール、3−メチル−5−メトキシ−2−デセノール、4−メチル−5−メトキシ−2−デセノール、5−メチル−5−メトキシ−2−デセノール、6−メチル−5−メトキシ−2−デセノール、7−メチル−5−メトキシ−2−デセノール、8−メチル−5−メトキシ−2−デセノール、9−メチル−5−メトキシ−2−デセノール、2,3−ジメチル−4−メトキシ−2−ペンテノール、2,4−ジメチル−4−メトキシ−2−ペンテノール、3,4−ジメチル−4−メトキシ−2−ペンテノール、2,3−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘキセノール、2,4−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘキセノール、2,5−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘキセノール、3,4−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘキセノール、3,5−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘキセノール、4,4−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘキセノール、4,5−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘキセノール、2,3−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘプテノール、2,4−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘプテノール、2,5−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘプテノール、2,6−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘプテノール、3,4−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘプテノール、3,5−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘプテノール、3,6−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘプテノール、4,4−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘプテノール、4,5−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘプテノール、4,6−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘプテノール、5,6−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘプテノール、6,6−ジメチル−5−メトキシ−2−ヘプテノール、2,3−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテノール、2,4−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテノール、2,5−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテノール、2,6−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテノール、2,7−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテノール、3,4−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテノール、3,5−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテノール、3,6−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテノール、3,7−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテノール、4,4−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテノール、4,5−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテノール、4,6−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテノール、4,7−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテノール、5,6−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテノール、5,7−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテノール、6,6−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテノール、6,7−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテノール、7,7−ジメチル−5−メトキシ−2−オクテノール、2,3−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネノール、2,4−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネノール、2,5−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネノール、2,6−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネノール、2,7−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネノール、2,8−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネノール、3,4−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネノール、3,5−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネノール、3,6−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネノール、3,7−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネノール、3,8−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネノール、4,4−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネノール、4,5−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネノール、4,6−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネノール、4,7−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネノール、4,8−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネノール、5,6−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネノール、5,7−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネノール、5,8−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネノール、6,6−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネノール、6,7−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネノール、6,8−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネノール、7,7−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネノール、7,8−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネノール、8,8−ジメチル−5−メトキシ−2−ノネノール、5−メトキシ−3−ヘプテノール、5−メトキシ−3−オクテノール、5−メトキシ−3−ノネノール、5−メトキシ−3−デセノール、5−メトキシ−3−ウンデセノール、2−メチル−5−メトキシ−3−ヘキセノール、3−メチル−5−メトキシ−3−ヘキセノール、4−メチル−5−メトキシ−3−ヘキセノール、5−メチル−5−メトキシ−3−ヘキセノール、2−メチル−5−メトキシ−3−ヘプテノール、3−メチル−5−メトキシ−3−ヘプテノール、4−メチル−5−メトキシ−3−ヘプテノール、5−メチル−5−メトキシ−3−ヘプテノール、6−メチル−5−メトキシ−3−ヘプテノール、2−メチル−5−メトキシ−3−オクテノール、3−メチル−5−メトキシ−3−オクテノール、4−メチル−5−メトキシ−3−オクテノール、5−メチル−5−メトキシ−3−オクテノール、6−メチル−5−メトキシ−3−オクテノール、7−メチル−5−メトキシ−3−オクテノール、2−メチル−5−メトキシ−3−ノネノール、3−メチル−5−メトキシ−3−ノネノール、4−メチル−5−メトキシ−3−ノネノール、5−メチル−5−メトキシ−3−ノネノール、6−メチル−5−メトキシ−3−ノネノール、7−メチル−5−メトキシ−3−ノネノール、8−メチル−5−メトキシ−3−ノネノール、2−メチル−5−メトキシ−3−デセノール、3−メチル−5−メトキシ−3−デセノール、4−メチル−5−メトキシ−3−デセノール、5−メチル−5−メトキシ−3−デセノール、6−メチル−5−メトキシ−3−デセノール、7−メチル−5−メトキシ−3−デセノール、8−メチル−5−メトキシ−3−デセノール、9−メチル−5−メトキシ−3−デセノールなどが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらに幾何異性体あるいは光学異性体が存在する場合であっても、その特定の異性体あるいはそれらの混合物として用いることができる。
【0104】
同様に、一般式(3)における、炭素数6〜14の分岐しても良い鎖状または環状の、不飽和結合があっても良い、エーテル基、芳香環、およびそれに付随する縮合環を持ってもよいアルコールのうち、脂肪族環状構造を含んでも良いアルコールとしては、たとえばシクロヘキサノール、2−メチルシクロペンタノール、3−メチルシクロペンタノール、2−メチル−1−シクロペンテノール、3−メチル−1−シクロペンテノール、4−メチル−1−シクロペンテノール、5−メチル−1−シクロペンテノール、2−メチル−2−シクロペンテノール、3−メチル−2−シクロペンテノール、4−メチル−2−シクロペンテノール、5−メチル−2−シクロペンテノール、2−メチル−3−シクロペンテノール、3−メチル−3−シクロペンテノール、4−メチル−3−シクロペンテノール、5−メチル−3−シクロペンテノール、2,2−ジメチルシクロペンタノール、2,3−ジメチルシクロペンタノール、2,4−ジメチルシクロペンタノール、2,5−ジメチルシクロペンタノール、3,3−ジメチルシクロペンタノール、3,4−ジメチルシクロペンタノール、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセシルメタノール、2−シクロペンチルエタン−1−オール、2−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテニル)−エタン−1−オール、シクロヘキサノール、1−シクロヘキセノール、2−シクロヘキセノール、3−シクロヘキセノール、2−メチル−1−シクロヘキセノール、3−メチル−1−シクロヘキセノール、4−メチル−1−シクロヘキセノール、4−イソプロピル−1−シクロヘキサノール、4−イソプロピル−1−シクロヘキシルメタノール、1−(4−イソプロピル−1−シクロヘキシル)エタノール、5−メチル−1−シクロヘキセノール、6−メチル−1−シクロヘキセノール、2−メチル−2−シクロヘキセノール、3−メチル−2−シクロヘキセノール、4−メチル−2−シクロヘキセノール、5−メチル−2−シクロヘキセノール、6−メチル−2−シクロヘキセノール、2−メチル−3−シクロヘキセノール、3−メチル−3−シクロヘキセノール、4−メチル−3−シクロヘキセノール、5−メチル−3−シクロヘキセノール、6−メチル−3−シクロヘキセノール、2,2,6−トリメチルシクロヘキシルアルコール、2,2,6−トリメチル−6−シクロヘキセノール、2,2,6−トリメチル−5−シクロヘキセノール、2,2,6−トリメチル−4−シクロヘキセノール、2,2−ジメチル−6−エクソメチル−6−シクロヘキセノール、4−tert−ブチルシクロヘキサノール、2−tert−ブチルシクロヘキサノール、ターピネオール、ボルネオール、ノポール、アンブリノールなどが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらに幾何異性体あるいは光学異性体が存在する場合であっても、その特定の異性体あるいはそれらの混合物として用いることができる。
【0105】
同様に、一般式(3)における、炭素数6〜14の分岐しても良い鎖状または環状の、不飽和結合があっても良い、エーテル基、芳香環、およびそれに付随する縮合環を持ってもよいアルコールのうち、芳香環を含んでも良いアルコールとしては、ベンジルアルコール、スチラリルアルコール、ハイドロキノン、4−ヒドロキシスチラリルアルコール、バニリルアルコール、2−メチルベンジルアルコール、3−メチルベンジルアルコール、4−メチルベンジルアルコール、シンナミックアルコール、4−ヒドロキシ−3−メトキシスチラリルアルコール、アニスアルコール、カテコール、5−メチルフルフリルアルコール、2−ピリジニルエタノールなどが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらに配向異性体、幾何異性体あるいは光学異性体が存在する場合であっても、その特定の異性体あるいはそれらの混合物として用いることができる。
【0106】
同様に、一般式(3)における、炭素数6〜14の分岐しても良い鎖状または環状の、不飽和結合があっても良い、エーテル基、芳香環、およびそれに付随する縮合環を持ってもよいアルコールのうち、芳香環に付随する縮合環を含んでも良いアルコールとしては、6−メチル−1−インダノール、アルファーテトラロール、1−ナフチルメタノール、2−ナフチルメタノール、ピペロニルアルコール、3−クロモンアルコール、2−ベンゾフルフリルアルコールなどが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらに配向異性体、幾何異性体あるいは光学異性体が存在する場合であっても、その特定の異性体あるいはそれらの混合物として用いることができる。
【0107】
本発明の一般式(4)で表されるカルボン酸エステルの原料となる、炭素数12〜20(式ではR6とカルボニルを含めた炭素数)で、分岐してもよく、不飽和結合を含んでもよい長鎖カルボン酸として、飽和カルボン酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ツベルクロステアリン酸、アラキジン酸、不飽和カルボン酸としては、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、リノール酸、α−リノレン酸、γ−リノレン酸、エレオステアリン酸、ステアリドン酸、アラキドン酸、8,11−エイコサジエン酸、5,8,11−エイコサトリエン酸、エイコサペンタエン酸等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0108】
そして、既に述べたように、一般式(1)乃至(4)の化合物のうち、一般式(1’)、(2’)、(3’)および(4)の化合物は新規物質である。一般式(1’)、(2’)、(3’)で表される化合物の基A1およびB1、基R11およびR21、基R31およびR41は、一般式(1)、(2)、(3)で表される化合物の基AおよびB、基R1およびR2、基R3およびR4と同様の基が例示できることは言うまでもないことである。
【0109】
以下、一般式(1)乃至(4)で表される化合物の合成法を例示するが、一般式(1)乃至(4)で表される化合物の合成法が下記のものに限られないことは勿論である。また、一般式(1’)、(2’)、(3’)で表される化合物も、一般式(1)、(2)、(3)で表される化合物と同様にして合成できることは言うまでもないことである。
【0110】
本発明の一般式(1)で表わされる化合物:
【0111】
【化18】

【0112】
(式中、A及びBは、水素原子および置換基を有していてもよい炭化水素基である。但し、AとBが同時に水素原子になることはなく、且つ、AとBの炭素数の和が6から18の範囲である。)
であることを特徴とするアセタールまたはケタール類(以下、「アセタールおよびケタール誘導体」と記す)の合成は、酸触媒の存在下、適当な溶媒中で3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオールと該当するアルデヒドまたはケトンの混合物を加熱して反応させることにより行われ、これにより目的とするアセタールまたはケタールが得られる。
【0113】
この反応に用いられる酸触媒としては、たとえば硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、ナフタレンスルホン酸等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、水と反応してその効果を失うことのないルイス酸も使用することができる、このルイス酸としては、たとえば、塩化亜鉛、臭化亜鉛、塩化鉄(III)等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0114】
酸触媒の使用量は、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール1モルに対して、0.01〜3.0モルであることが好ましく、0.1〜1.0モルであることがより好ましい。また3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオールと該当するアルデヒドまたはケトンの使用割合は、メントール1モルに対し、該当するアルデヒドまたはケトンが0.1〜5.0モルであることが好ましく、0.5〜2.5モルであることがより好ましい。
【0115】
この反応に用いられる溶媒としては、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオールと該当するアルデヒドまたはケトンを溶解することができ、非アルコール性溶媒、非カルボニル溶媒であり、反応で生じてくる水を系外へ出すため、適当な沸点を持ち、水と共沸および分離できる溶媒が適当である。このような溶媒の例としては、たとえば、塩化メチレン、クロロホルム、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、クロロベンゼン、キシレン、クメン等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0116】
溶媒の使用量は、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオールに対して、0.1〜100重量倍であることが好ましく、0.4〜10重量倍であることがより好ましい。反応時間および反応温度は加熱還流で共沸脱水を行うため、使用する溶媒の沸点に著しく依存するが、通常35℃〜180℃、好ましくは70℃〜130℃で、例えば10分〜8時間反応させればよい。
【0117】
本発明の一般式(2):
【0118】
【化19】

【0119】
(式中、R1およびR2は、l−メントール、l−イソプレゴール、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、2−(l−メントキシ)エタン−1−オール、3−(l−メントキシ)プロパン−1−オール、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、パラ−メンタン−3,8−ジオールから選ばれるアルコール残基を示す。)
で表される1種類または2種類のアルコールからなる単一または混合の炭酸エステルおよび一般式(3):
【0120】
【化20】

【0121】
(式中、R3は、l−メントール、l−イソプレゴール、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、2−(l−メントキシ)エタン−1−オール、3−(l−メントキシ)プロパン−1−オール、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、パラ−メンタン−3,8−ジオールから選ばれるアルコール残基を示し、R4は、炭素数6〜18の、水酸基、エーテル基等の置換基を有しても良い、芳香環およびそれに付随する縮合環を持ってもよい、分岐もしくは直鎖の、環状もしくは鎖状の、または飽和もしくは不飽和のアルコール残基を示す。)
で表される2種類のアルコールからなる混合炭酸エステル(以上を総称して以下、「炭酸エステル誘導体」と記す)の合成法に関しては、以下のように行うことができる。
【0122】
単一炭酸エステルの場合は、該当する1種類のアルコールを塩基の存在下、適当な溶媒中でホスゲンを添加して反応させることで目的とする単一炭酸エステルを得ることができる。塩基としては、たとえば、ピコリン、ピリジン、ピペリジン、ピロール、イミダゾール、トリエチルアミン、ピロリジン、ジメチルアミノピリジン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、塩基はこれらの1種類または2種類以上の混合物も使うことができる。
【0123】
溶媒としては、該当するアルコールを溶解することができ、ホスゲンと反応しない、非アルコール性溶媒が適当である。このような溶媒の例としては、たとえば、塩化メチレン、クロロホルム、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、シクロヘキサン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルシクロヘキサン、クロロベンゼン、キシレン、クメン等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、ホスゲンの代替として、系中でホスゲンを発生できるトリホスゲンを用いることも可能である。
【0124】
溶媒の使用量は、該当するアルコールに対して、0.1〜100重量倍であることが好ましく、0.4〜10重量倍であることがより好ましい。塩基の使用量は該当するアルコール1モルに対して、0.5〜10モルであることが好ましく、0.8〜3モルであることがより好ましい。反応時間および反応温度は、通常−30℃〜120℃、好ましくは−20℃〜80℃で、例えば30分〜8時間反応させればよい。
【0125】
単一炭酸エステルの場合は、さらに該当する1種類のアルコールを酸触媒の存在下、適当な溶媒中で適当な炭酸エステルとエステル交換反応を行うことでも得ることができる。酸触媒としては、たとえば硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、ナフタレンスルホン酸等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、水と反応してその効果を失うことのないルイス酸も使用することができる、このルイス酸としては、たとえば、塩化亜鉛、臭化亜鉛、塩化鉄(III)等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0126】
溶媒としては、該当するアルコールと炭酸エステルを溶解することができ、非アルコール性溶媒、反応で生じてくる原料炭酸エステル由来のアルコールを系外へ出すため、適当な沸点を持つ溶媒が適当であるが、生じてくるアルコールと共沸および分離できる溶媒がより適当である。このような溶媒の例としては、たとえば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。原料の炭酸エステルとしては、炭酸ジメチル、炭酸ジエチルが安価で好ましいが、特にこれらに限定されるものではない。
【0127】
溶媒の使用量は、該当するアルコールに対して、0.1〜100重量倍であることが好ましく、0.4〜10重量倍であることがより好ましい。原料炭酸エステルの使用量は該当するアルコール1モルに対して、0.1〜1.0モルであることが好ましく、0.3〜0.8モルであることがより好ましい。反応時間および反応温度は加熱還流で共沸脱アルコールを行うため、使用する溶媒の沸点に著しく依存するが、通常50℃〜180℃、好ましくは70℃〜130℃で、例えば1時間〜8時間反応させればよい。
【0128】
混合炭酸エステルの場合は、該当する2種類のアルコールのうち、先ず1種類を適当な溶媒中でホスゲンを添加して反応させて、クロロ炭酸エステルとした後、塩基の存在下、2種類目のアルコールを添加し、反応させることで目的とする混合炭酸エステルを得ることができる。塩基としては、たとえば、ピコリン、ピリジン、ピペリジン、ピロール、イミダゾール、トリエチルアミン、ピロリジン、ジメチルアミノピリジン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、塩基はこれらの1種類または2種類以上の混合物も使うことができる。
【0129】
溶媒としては、該当するアルコールを溶解することができ、ホスゲンと反応しない、非アルコール性溶媒が適当である。このような溶媒の例としては、たとえば、塩化メチレン、クロロホルム、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、シクロヘキサン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルシクロヘキサン、クロロベンゼン、キシレン、クメン等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、ホスゲンの代替として、系中でホスゲンを発生できるトリホスゲンを用いることも可能である。
【0130】
溶媒の使用量は、該当するアルコールに対して、0.1〜100重量倍であることが好ましく、0.4〜10重量倍であることがより好ましい。塩基の使用量は該当するアルコール1モルに対して、0.5〜10モルであることが好ましく、0.8〜3モルであることがより好ましい。反応時間および反応温度は、通常−30℃〜120℃、好ましくは−20℃〜80℃で、1段階目、2段階目それぞれ、例えば30分〜8時間反応させればよい。
【0131】
混合炭酸エステルの場合は、さらに該当する2種類のアルコールのうち、先ず1種類を塩基の存在下、適当な溶媒中でクロロ炭酸メチルと反応させた後、2種類目のアルコールを添加し、適当な酸触媒の存在下、エステル交換反応を行うことでも得ることができる。塩基としては、たとえば、ピコリン、ピリジン、ピペリジン、ピロール、イミダゾール、トリエチルアミン、ピロリジン、ジメチルアミノピリジン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、塩基はこれらの1種類または2種類以上の混合物も使うことができる。また2段階目の酸触媒としては、たとえば硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、ナフタレンスルホン酸等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、水と反応してその効果を失うことのないルイス酸も使用することができる、このルイス酸としては、たとえば、塩化亜鉛、臭化亜鉛、塩化鉄(III)等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0132】
第1段階における溶媒の使用量は、該当する第1種目のアルコールに対して、0.1〜100重量倍であることが好ましく、0.4〜10重量倍であることがより好ましい。原料クロロ炭酸メチルの使用量は、該当するアルコール1モルに対して0.1〜3.0モルであることが好ましく、0.8〜1.1モルであることがより好ましい。反応時間および反応温度は、通常−30℃〜120℃、好ましくは−20℃〜80℃で、例えば1時間〜8時間反応させればよい。
【0133】
第2段階における溶媒の使用量は、該当する第2種目のアルコールに対して、0.1〜100重量倍であることが好ましく、0.4〜10重量倍であることがより好ましい。第2種目のアルコールの使用量は第1種目のアルコール1モルに対して、0.5〜3.0モルであることが好ましく、0.7〜1.3モルであることがより好ましい。反応時間および反応温度は加熱還流で共沸脱アルコールを行うため、使用する溶媒の沸点に著しく依存するが、通常50℃〜180℃、好ましくは70℃〜130℃で、例えば1時間〜8時間反応させればよい。
【0134】
本発明の一般式(4):
【0135】
【化21】

【0136】
(式中、R5は、l−メントール、l−イソプレゴール、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、2−(l−メントキシ)エタン−1−オール、3−(l−メントキシ)プロパン−1−オール、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、パラ−メンタン−3,8−ジオールから選ばれるアルコール残基を示し、R6は炭素数11〜19で、分岐してもよく、不飽和結合を含んでもよい炭化水素基を示す。)
で表されるカルボン酸エステル(以下、長鎖カルボン酸エステル誘導体と記す)の合成は、以下のように行うことができる。
【0137】
まず、該当する長鎖カルボン酸を適当な溶媒中で塩化チオニル等の適当なクロロ化剤を作用させて長鎖カルボン酸クロリドとし、これに該当するアルコールを塩基の存在下、反応させることで目的とする長鎖カルボン酸エステルを得ることができる。塩基としては、たとえば、ピコリン、ピリジン、ピペリジン、ピロール、イミダゾール、トリエチルアミン、ピロリジン、ジメチルアミノピリジン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、塩基はこれらの1種類または2種類以上の混合物も使うことができる。
【0138】
溶媒としては、該当する長鎖カルボン酸およびアルコールを溶解することができ、塩化チオニル等のクロロ化剤と反応しない、非アルコール性溶媒が適当である。このような溶媒の例としては、たとえば、塩化メチレン、クロロホルム、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、シクロヘキサン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルシクロヘキサン、クロロベンゼン、キシレン、クメン等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0139】
第1段階の長鎖カルボン酸のクロロ化における溶媒の使用量は、該当する長鎖カルボン酸に対して0〜100重量倍であることが好ましく、0〜10重量倍であることがより好ましい。反応時間および反応温度は、通常−30℃〜120℃、好ましくは10℃〜80℃で、例えば30分〜8時間反応させればよい。
【0140】
第2段階の該当するアルコールの長鎖カルボン酸エステル化における溶媒の使用量は、該当する長鎖カルボン酸に対して0.3〜100重量倍であることが好ましく、0.5〜10重量倍であることがより好ましい。該当するアルコールの使用量は該当する長鎖カルボン酸1モルに対して、0.5〜10モルであることが好ましく、0.8〜3モルであることがより好ましい。塩基の使用量は、該当する長鎖カルボン酸1モルに対して0.5〜10モルであることが好ましく、0.8〜3モルであることがより好ましい。反応時間および反応温度は、通常−30℃〜120℃、好ましくは10℃〜80℃で、例えば30分〜8時間反応させればよい。
【0141】
上記ようにして得られた本発明のアセタールおよびケタール誘導体、炭酸エステル誘導体、並びに長鎖カルボン酸エステル誘導体は、1種類または2種類以上の混合物としても強く、持続性のある冷感効果を有し、そのまま単独で冷感剤あるいは感覚刺激剤として利用することができる。
【0142】
本発明により得られる前記アセタールおよびケタール誘導体、炭酸エステル誘導体、並びに長鎖カルボン酸エステル誘導体は、製品の種類、使用目的などにより、その適用範囲や適用方法を適宜変える必要があるが、通常、香料組成物、飲食品、香粧品、トイレタリー製品、日用・雑貨品、繊維、繊維製品、衣料品、または医薬品などの製品の全組成に対して1×10-7〜20質量%、より好ましくは0.0001乃至20質量%、特に0.001乃至5質量%の濃度で用いるのが好ましい。
【0143】
本発明の冷感剤組成物には、前記アセタールおよびケタール誘導体、炭酸エステル誘導体、並びに長鎖カルボン酸エステル誘導体のうち少なくとも1種が含まれていればよい。したがって、本発明の冷感剤組成物はアセタールおよびケタール誘導体、炭酸エステル誘導体、並びに長鎖カルボン酸エステル誘導体のうち1種からなっていてもよいし、またこれらの2種以上が併用されたものであってもよい。また、本発明のアセタールおよびケタール誘導体、炭酸エステル誘導体、並びに長鎖カルボン酸エステル誘導体は、そのままで冷感剤組成物として用いられてもよいし、アルコール、プロピレングリコール、ベンジルベンゾエート等との溶液の形態として、あるいは乳化剤と混合した乳剤の形態として用いられてもよい。
【0144】
また、冷感剤成分として、本発明のアセタールおよびケタール誘導体、炭酸エステル誘導体、並びに長鎖カルボン酸エステル誘導体に、これらに含まれない冷感物質から選ばれる少なくとも1種の成分を併用することにより、冷感強度を高めた冷感剤組成物を調製することができる。
【0145】
本発明のアセタールおよびケタール誘導体、炭酸エステル誘導体、並びに長鎖カルボン酸エステル誘導体に含まれない冷感物質としては、例えば、メントール、メントン、カンファー、プレゴール、イソプレゴール、シネオール、ハッカオイル、ペパーミントオイル、スペアーミントオイル、ユーカリプタスオイル、3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール、N−アルキル−p−メンタン−3−カルボキサミド、3−l−メントキシ−2−メチルプロパン−1,2−ジオール、p−メンタン−3,8−ジオール、2−l−メントキシエタン−1−オール、3−l−メントキシプロパン−1−オール、4−l−メントキシブタン−1−オール(3−ヒドロキシブタン酸メンチル)、乳酸メンチル、メントールグリセリンケタール、N−メチル−2,2−イソプロピルメチル−3−メチルブタンアミド、グリオキシル酸メンチル等を挙げることができる。これらは一種または2種以上を適宜配合して用いることができる。
【0146】
本発明のアセタールおよびケタール誘導体、炭酸エステル誘導体、並びに長鎖カルボン酸エステル誘導体とこれらに含まれない冷感物質とは、本発明の効果を損なわない範囲において任意の割合で用いることができるが、これらの使用割合は、本発明のアセタールおよびケタール誘導体、炭酸エステル誘導体、並びに長鎖カルボン酸エステル誘導体:これらに含まれない冷感物質が質量比で1:99〜70:30の範囲であることが好ましい。
【0147】
また、本発明においては上述した冷感剤組成物は、強い、持続性のある冷感効果を有していることから、この冷感剤組成物を含有させることにより、冷感効果を有する感覚刺激剤組成物を調製することができる。なお、本発明の感覚刺激剤組成物は、感覚を刺激する効果を与える組成物である。前記感覚を刺激する効果としては冷感効果および温感効果を含み、したがって本発明においては、感覚刺激剤組成物は冷感剤組成物および温感剤組成物をも含む概念として用いられている。
【0148】
感覚刺激剤組成物を調整する場合において、冷感剤組成物の配合量は、製品の種類、使用目的などにより、その適用範囲や適用方法を適宜変える必要があるが、通常、感覚刺激剤組成物の全組成に対して0.0001乃至20質量%、特に0.001乃至5質量%の濃度で用いるのが好ましい。
【0149】
また感覚刺激剤組成物は、本発明の冷感剤組成物に温感物質を併用することにより、調整することができる。温感物質としては、バニリルエチルエーテル、バニリルプロピルエーテル、バニリンプロピレングリコールアセタール、エチルバニリンプロピレングリコールアセタール、カプサイシン、ギンゲロール、バニリルブチルエーテル、4−(l−メントキシメチル)−2−(3'−メトキシ−4'−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、トウガラシ油、トウガラシオレオレジン、ジンジャーオレオレジン、ノニル酸バニリルアミド、ジャンブーオレオレジン、サンショウエキス、サンショール−I、サンショール−II、サンショウアミド、黒胡椒エキス、カビシン、ピペリン、およびスピラントール等を挙げることができる。これらは一種または2種以上を適宜配合して用いることができる。
【0150】
温感物質と冷感物質と配合比は、冷感効果を目的とする場合においては、温感物質は温感物質の配合により温感効果が付与されない範囲であればよく、通常、冷感剤組成物の総量に対して、質量基準で、0.001〜0.95倍量、好ましくは0.01〜0.5倍量の配合量とされる。この場合、本発明の感覚刺激剤組成物において、冷感剤組成物に上記割合で温感物質が添加されることにより、冷感効果の更なる向上が見られ、冷感効果が増大する。また、温感効果を目的とする場合においては、冷感剤組成物は冷感剤組成物の配合により冷感効果が付与されない範囲であればよく、通常、温感物質の総量に対して、質量基準で、0.001〜0.95倍量、好ましくは0.01〜0.5倍量の配合量とされる。
【0151】
本発明の冷感剤組成物、感覚刺激剤組成物は、香料組成物に配合することができる。冷感剤組成物、感覚刺激剤組成物を香料組成物に配合する場合、その配合量は、香料組成物の種類、使用目的などにより、その適用範囲や適用方法を適宜変える必要があるが、通常、香料組成物の全組成に対して、通常0.0001〜90質量%配合することが好ましい。また、本発明の冷感剤組成物、感覚刺激剤組成物は、飲食品、香粧品、トイレタリー製品、日用・雑貨品、医薬品などに配合することができる。冷感剤組成物、感覚刺激剤組成物をこれら製品に配合する場合、その配合量は、配合される製品の種類によって異なるものの、製品の全組成に対し1×10-7〜20質量%、より好ましくは0.0001乃至20質量%、特に0.001乃至5質量%の濃度で用いるのが好ましい。さらに前記製品群は、直接皮膚・頭皮に塗布、口腔に投与、或いは繊維(衣料品)に適用することができる。特に、冷感剤組成物が用いられるときは、本発明の冷感剤組成物は強い、持続性のある冷感効果を有していることから、皮膚・頭皮、口腔に長く持続する冷感効果を付与することができる。また冷感剤組成物、感覚刺激剤組成物は、繊維および衣料品、樹脂等の加工に供することもできる。その配合量は、製品の種類、使用目的などにより、その適用範囲や適用方法を適宜変える必要があるが、通常、0.0001乃至20質量%、特に0.001乃至5質量%の濃度で用いるのが好ましい。
【0152】
例えば、本発明の冷感剤組成物あるいは感覚刺激剤組成物は、繊維あるいは樹脂、衣料素材ないし衣類等の被服材に直接噴霧、吸着、浸透あるいは適当な溶媒、分散媒等、あるいはマイクロカプセル等を用いてその繊維表面および繊維内部、樹脂表面を修飾、または加工することができる。その配合量は、香料組成物、加工剤組成物あるいはマイクロカプセル内包剤の全組成に対して0.0001乃至100質量%、特に0.001乃至100質量%の濃度で用いるのが好ましい。
【0153】
加工をしようとする繊維材料は、特に制限されず、セルロース、綿、麻、絹、羊毛等の天然繊維、レーヨン、キュプラ、ポリノジック、テンセル(商品名)、リヨセル(商品名)等の再生繊維、アセテート等の半合成繊維、ナイロン、ポリエステル、アクリル等の化学合成繊維等の繊維を挙げることができ、これらは1種単独で又は2種以上を混用した混紡、交織繊維等として用いることができる。また、繊維形態として、糸、織編物、不織布、紙等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0154】
マイクロカプセルの壁材としては、有機系マイクロカプセルが好ましく、例えばポリスチレン、エチルセルロース、ポリアミド、ポリアクリル酸、メラミン、シリコーン系樹脂などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0155】
マイクロカプセルの平均粒子径は、特に限定されないが、加工液に用いる際の分散性の点や、繊維に付着させて加工する際、圧力負荷によるカプセル破損を防ぐという点、また風合いの硬化を少なくする点等から、20μm以下であることが好ましく、より好ましくは10μm以下、更に好ましくは5μm以下である。
【0156】
マイクロカプセルの製造方法は特に制限されるものではなく、公知の方法、例えば、特開昭62−1452号、同62−45680号、同62−149334号、同62−225241号、同63−115718号、同63−217196号公報、特開平2−258052号公報、特許第3059558号公報等に記載の方法を採用することができる。
【0157】
マイクロカプセルを分散させた加工液を繊維あるいは樹脂等に付着させる方法は、たとえば、パッド・ドライ法、スプレー法、捺染式方法、コーティング法等を挙げることができるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0158】
本発明の冷感剤組成物、感覚刺激剤組成物は、香料組成物、飲食品、香粧品、トイレタリー製品、日用・雑貨品、繊維、繊維製品、衣料品または医薬品などの各種製品に直接配合してもよいし、冷感剤組成物、感覚刺激剤組成物を香料組成物中にまず配合して、冷感剤組成物、感覚刺激剤組成物を含有する香料組成物とし、この冷感剤組成物あるいは感覚刺激剤組成物または冷感剤組成物あるいは感覚刺激剤組成物を含有する香料組成物を製品に配合することもできる。
【0159】
本発明の冷感剤組成物および感覚刺激剤組成物と共に含有し得る香料成分としては、各種の合成香料、天然精油、合成精油、柑橘油、動物性香料などを挙げることができ、また、例えば「周知・慣用技術集(香料)第I部」(平成11年1月29日、特許庁発行)に記載されているような広範な種類の香料成分を使用することができる。そのうちでも代表的なものとしては、例えば、α−ピネン、リモネン、cis−3−ヘキセノール、フェニルエチルアルコール、スチラリルアセテート、オイゲノール、ローズオキサイド、リナロール、ベンズアルデヒド、ムスコン、ムスクT(高砂香料工業株式会社)、テサロン(高砂香料工業株式会社)などを挙げることができる。
【0160】
本発明の冷感剤組成物あるいは感覚刺激剤組成物を含有する香料組成物における冷感剤組成物あるいは感覚刺激剤組成物の含有量は、一緒に調合する香料やその他の成分の種類および使用目的などにより調整することができる。例えば、香粧品用の香料組成物では、一般に、香料組成物の全質量に対して、冷感剤組成物の含有量が0.0001〜50質量%、好ましくは0.001〜50質量%、特に0.01〜20質量%であることが好ましい。
【0161】
また、飲食品用の香料組成物では、一般に、香料組成物の全質量に対して、冷感剤組成物の含有量が0.0001〜50質量%であることが好ましく、0.001〜30質量%であることがより好ましい。
【0162】
本発明の冷感剤組成物および感覚刺激剤組成物は、必要に応じて、香料組成物において通常使用されている香料保留剤の1種または2種以上を含有していてもよい。その場合の香料保留剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ヘキシルグリコール、ベンジルベンゾエート、トリエチルシトレート、ジエチルフタレート、ハーコリン、中鎖脂肪酸トリグリセライド、中鎖脂肪酸ジグリセライドなどを挙げることができ、これらの1種または2種以上を含有することができる。
【0163】
本発明の冷感剤組成物および感覚刺激剤組成物は、上述のように、冷感剤組成物単独で、または冷感剤組成物を含有する香料組成物にして、各種製品に対して冷感の付与に用いることができる。本発明の冷感剤組成物自体あるいは冷感剤組成物を含有する香料組成物によって冷感を付与することのできる製品としては、前記したように、飲食品、香粧品、日用・雑貨品、トイレタリー製品、繊維、繊維製品、衣料品、医薬品などを挙げることができる。
【0164】
本発明の冷感剤組成物あるいは感覚刺激剤組成物、それらを含有する香料組成物によって、冷感などを付与することのできる飲食品の具体例としては、何ら限定されるものではないが、果汁飲料類、果実酒類、乳飲料類、炭酸飲料、清涼飲料、ドリンク剤類の如き飲料類;アイスクリーム類、シャーベット類、アイスキャンディー類の如き冷菓類;ゼリー、プリンなどのデザート類;ケーキ、クッキー、チョコレート、チューインガムなどの洋菓子類;饅頭、羊羹、ウイロウなどの和菓子類;ジャム類;キャンディー類;パン類;緑茶、ウーロン茶、紅茶、柿の葉茶、カミツレ茶、クマザサ茶、桑茶、ドクダミ茶、プアール茶、マテ茶、ルイボス茶、ギムネマ茶、グアバ茶、コーヒー、ココアの如き茶飲料または嗜好飲料類;和風スープ、洋風スープ、中華スープの如きスープ類;風味調味料;各種インスタント飲料乃至食品類;各種スナック食品類;歯磨き、口腔洗浄料、マウスウオッシュ、トローチ、チューインガム類などの口腔用組成物などを挙げることができる。
【0165】
また、本発明の冷感剤組成物あるいは感覚刺激剤組成物、それらを含有する香料組成物によって香気付けすることのできる香粧品、トイレタリー製品または日用・雑貨品としては、例えば、フレグランス製品、基礎化粧品、仕上げ化粧品、頭髪化粧品、日焼け化粧品、薬用化粧品、ヘアケア製品、石鹸、身体洗浄剤、浴用剤、洗剤、柔軟仕上げ剤、洗浄剤、台所用洗剤、漂白剤、エアゾール剤、消臭・芳香剤、忌避剤、その他の雑貨類などを挙げることができる。
【0166】
より具体的には、
・フレグランス製品としては、香水、オードパルファム、オードトワレ、オーデコロンなど;
・基礎化粧品としては、洗顔クリーム、バニシングクリーム、クレンジングクリーム、コールドクリーム、マッサージクリーム、乳液、化粧水、美容液、パック、メイク落としなど;
・仕上げ化粧品としては、ファンデーション、粉おしろい、固形おしろい、タルカムパウダー、口紅、リップクリーム、頬紅、アイライナー、マスカラ、アイシャドウ、眉墨、アイパック、ネイルエナメル、エナメルリムバーなど;
・頭髪化粧品としては、ポマード、ブリランチン、セットローション、ヘアーステック、ヘアーソリッド、ヘアーオイル、ヘアートリートメント、ヘアークリーム、ヘアートニック、ヘアーリキッド、ヘアースプレー、バンドリン、養毛剤、染毛剤など;を挙げることができる。
【0167】
・日焼け化粧品としては、サンタン製品、サンスクリーン製品など;
・薬用化粧品としては、制汗剤、アフターシェービングローションおよびジェル、パーマネントウェーブ剤、薬用石鹸、薬用シャンプー、薬用皮膚化粧料などを挙げることができ;
・ヘアケア製品としては、シャンプー、リンス、リンスインシャンプー、コンディショナー、トリートメント、ヘアパックなど;
・石鹸としては、化粧石鹸、浴用石鹸、香水石鹸、透明石鹸、合成石鹸など;
・身体洗浄剤としては、ボディソープ、ボディシャンプー、ハンドソープなど;
・浴用剤としては、入浴剤(バスソルト、バスタブレット、バスリキッド等)、フォームバス(バブルバス等)、バスオイル(バスパフューム、バスカプセル等)、ミルクバス、バスジェリー、バスキューブなど;
・洗剤としては、衣料用重質洗剤、衣料用軽質洗剤、液体洗剤、洗濯石鹸、コンパクト洗剤、粉石鹸など;を挙げることができる。
【0168】
・柔軟仕上げ剤としては、ソフナー、ファーニチアケアーなど;
・洗浄剤としては、クレンザー、ハウスクリーナー、トイレ洗浄剤、浴室用洗浄剤、ガラスクリーナー、カビ取り剤、排水管用洗浄剤など;
・台所用洗剤としては、台所用石鹸、台所用合成石鹸、食器用洗剤など;
・漂白剤としては、酸化型漂白剤(塩素系漂白剤、酸素系漂白剤等)、還元型漂白剤(硫黄系漂白剤等)、光学的漂白剤など;
・エアゾール剤としては、スプレータイプ、パウダースプレーなど;
・消臭・芳香剤としては、固形状タイプ、ゲル状タイプ、リキッドタイプなど;
・雑貨としては、ティッシュペーパー、トイレットペーパーなど;
を挙げることができる。
【0169】
本発明の冷感剤組成物あるいは感覚刺激剤組成物およびそれらを含有する香料組成物によって、冷感などを付与することのできる医薬品の具体例としては、何ら限定されるものではないが、ハップ剤、軟膏剤の如き皮膚外用剤、内服剤などを挙げることができる。
【0170】
本発明の冷感剤組成物あるいは感覚刺激剤組成物およびそれらを含有する香料組成物を上記に示したような各種製品の冷感などの付与に用いる場合は、冷感などが付与される製品の種類や製品の最終形態(例えば液体状、固体状、粉末状、ゲル状、ミスト状、エアゾール状などの製品形態)に応じて、冷感剤組成物あるいは感覚刺激剤組成物あるいはそれらを含有する香料組成物を、その直接製品に添加または付与してもよいし、例えば、アルコール類、プロピレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール類に溶解して液体状にして添加または付与してもよいし;アラビアガム、トラガントガムなどの天然ガム質類、界面活性剤(例えばグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルなどの非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤など)を用いて可溶化あるいは乳化分散させた可溶化状あるいは分散状にして添加または付与してもよいし;アラビアガム等の天然ガム質類、ゼラチン、デキストリンなどの賦形剤を用いて被膜形成した粉末状で添加または付与してもよいし;カプセル化剤で処理してマイクロカプセルにして添加または付与してもよい。
【0171】
さらに、サイクロデキストリンなどの包接剤に包接して、冷感剤組成物あるいはそれらを含有する冷感剤組成物を含有する香料組成物を安定化すると共に徐放性にして用いてもよい。
【実施例】
【0172】
以下、本発明を実施例を用いて具体的に説明するが、本発明は、これらにより何ら限定されるものでなく、また、本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
【0173】
なお、合成例、実施例中での生成物の測定は、次の機器装置類を用いて行われた。
核磁気共鳴スペクトル:1H−NMR:AM−400(400MHz)(ブルッカー社製)
外部標準物質:テトラメチルシラン
赤外線吸収スペクトル(IR):Nicolet AVATAR 360FT−IR
ガスクロマトグラフ(GC):HP6890(HEWLETT
PACKARD社製)
カラム;NEUTRABOND−1(ジーエルサイエンス社製)(内径×長さ=0.25mm×30m)
質量スペクトル(MS):M−80質量分析計
(日立製作所(株)製、イオン化電圧20eV)
融点測定器;柳本製作所融点測定器(開放式)
【0174】
合成例1(ジ−l−メンチルカーボネートの合成)
【0175】
【化22】

【0176】
容量300mlの反応フラスコに温度計を付し、これにl−メントール35.7g(分子量156.27、228.6mmol)、ピリジン27.1g(分子量79.10、342.9mmol)およびテトラヒドロフラン50mlを入れ、水浴で冷却しながら20℃以下を維持し、窒素気流下、クロロメンチルカーボネート50.0g(分子量218.73、228.6mmol)のテトラヒドロフラン(50ml)溶液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間攪拌を続け、得られた反応溶液は水中にクエンチし、トルエンで抽出、希塩酸で3回洗浄した後、炭酸ナトリウム水溶液、塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過後、ロータリーエバポレーターで溶媒を留去し、黄色油状物を得た。これをヘキサンで再結晶することにより、目的とする、ジ−l−メンチルカーボネートを無色粉末として得た。収量66.9g、(分子量338.54、197.5mmol)、純度100%、収率86.4%、融点101〜102℃。
【0177】
1H−NMR(500MHz、CDCl3、δ)ppm:0.80(d,J=7.0Hz,3H)、0.80−1.00(m,2H)、0.90(d,J=7.0Hz,3H)、0.92(d,J=6.5Hz,3H)、1.00−1.13(m,4H)、1.38−1.45(m,2H)、1.44−1.59(m,2H)、1.64−1.73(m,4H)、1.90−2.01(m,2H)、2.01−2.10(m,2H)、4.48−4.68(m,2H).
【0178】
IR(KBr)cm-1:2956、2867、1735、1465、1385、1370、1345、1326、1288、1260、1182、1153、1097、1080、1038、1010、980、956、914、844、790.
【0179】
MS(m/z):281、233、199、185、155、138、123、109、95、83、81、64、57、55、43、41.
【0180】
合成例2 ジ−l−イソプレゴールカーボネートの合成
【0181】
【化23】

【0182】
容量1Lの反応フラスコに温度計を付し、これにl−イソプレゴール80.0g(分子量154.25、518.6mmol)、ピリジン45.1g(分子量79.10、570.5mmol)およびトルエン300mlを入れ、水浴で冷却しながら20℃以下を維持し、窒素気流下、トリホスゲン25.7g(分子量296.75、86.4mmol)のトルエン(200ml)溶液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間攪拌を続け、得られた反応溶液は水中にクエンチし、トルエンで抽出、希塩酸で3回洗浄した後、炭酸ナトリウム水溶液、塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、ロータリーエバポレーターで溶媒を留去し、無色固体を得た。これをヘキサンで再結晶することにより、目的とする、ジ−l−イソプレゴールカーボネートを無色粉末として得た。収量82.8g、(分子量334.50、247.4mmol)、純度100%、収率95.4%、融点86〜87℃。
【0183】
1H−NMR(500MHz、CDCl3、δ)ppm:0.87−0.99(m,2H)、0.92(d,J=6.5Hz,3H)、1.02−1.13(m,2H)、1.30−1.42(m,2H)、1.47−1.59(m,3H)、1.62−1.77(m,3H)、1.69(s,6H)、1.95−2.04(m,2H)、2.08−2.17(m,2H)、4.57−4.65(m,2H)、4.72−4.78(m,4H).
【0184】
IR(KBr)cm-1:2949、2616、2862、1731、1648、1455、1381、1357、1259、1175、1132、1107、1086、1047、1013、972、958、921、884、844.
【0185】
MS(m/z):334、272、257、239、229、215、199、189、175、161、149、136、121、107、95、93、81、69、67、55、43、41.
【0186】
合成例3 l−メンチル−l−メントキシエチルカーボネートの合成
【0187】
【化24】

【0188】
容量300mlの反応フラスコに温度計を付し、これにl−メントキシエタノール37.5g(分子量200.32、187.2mmol)、ピリジン24.4g(分子量79.10、308.6mmol)およびテトラヒドロフラン50mlを入れ、水浴で冷却しながら20℃以下を維持し、窒素気流下、クロロメンチルカーボネート45.0g(分子量218.73、205.7mmol)のテトラヒドロフラン(50ml)溶液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間攪拌を続け、得られた反応溶液は水中にクエンチし、トルエンで抽出、希塩酸で3回洗浄した後、炭酸ナトリウム水溶液、塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過後、ロータリーエバポレーターで溶媒を留去し、淡黄色油状物を得た。これを減圧蒸留することにより、目的とする、l−メンチル−l−メントキシエチルカーボネートを無色油状物として得た。収量62.7g、(分子量382.59、163.9mmol)、純度99.8%、収率87.5%、沸点167℃(10Pa)。
【0189】
1H−NMR(500MHz、CDCl3、δ)ppm:0.73−0.80(m,6H)、0.76−0.96(m,2H)、0.85−0.91(m,12H)、0.96−1.11(m,2H)、1.18−1.25(m,1H)、1.27−1.54(m,3H)、1.91−2.13(m,1H)、2.13−2.11(m,2H)、2.13−2.24(m,1H)、3.02−3.12(m,1H)、3.52−3.60(m,1H)、3.77−3.85(m,1H)、4.18−4.28(m,2H)、4.46−4.57(m,1H).
【0190】
IR(NaCl)cm-1:2954、2925、2869、1741、1455、1385、1373、1343、1261、1181、1113、1040、1017、996、980、960、921、888、845、790.
【0191】
MS(m/z):383、312、297、281、243、227、209、201、199、184、180、155、139、123、109、107、97、95、89、83、81、71、69、57、55、43、41.
【0192】
合成例4 ジ−l−メントキシエチルカーボネートの合成
【0193】
【化25】

【0194】
容量1Lの反応フラスコに温度計を付し、これにl−メントキシエタノール80.0g(分子量200.32、399.4mmol)、ピリジン34.7g(分子量79.10、439.3mmol)およびトルエン300mlを入れ、水浴で冷却しながら20℃以下を維持し、窒素気流下、トリホスゲン12.3g(分子量296.75、41.6mmol)のトルエン(200ml)溶液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間攪拌を続け、得られた反応溶液は水中にクエンチし、トルエンで抽出、希塩酸で3回洗浄した後、炭酸ナトリウム水溶液、塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、ロータリーエバポレーターで溶媒を留去し、淡黄色油状物を得た。これを減圧蒸留することにより、目的とする、ジ−l−メントキシエチルカーボネートを無色油状物として得た。収量75.1g、(分子量426.64、176.1mmol)、純度99.6%、収率88.2%、沸点167〜171℃(10Pa)。
【0195】
1H−NMR(500MHz、CDCl3、δ)ppm:0.76(d,J=6.9Hz,3H)、0.88(d,J=7.0Hz,3H)、0.91(d,J=6.5Hz,3H)、0.78−1.04(m,3H)、1.18−1.28(m,1H)、1.28−1.42(m,1H)、1.57−1.72(m,2H)、2.03−1.13(m,1H)、2.13−2.27(m,1H)、1.18−1.28(m,1H)、3.03−3.12(m,1H)、3.51−3.60(m,1H)、3.78−3.86(m,1H)、4.20−4.33(m,2H).
【0196】
IR(NaCl)cm-1:2954、2922、2869、1749、1455、1385、1343、1262、1181、1112、1024、998、978、924、891、861、790.
【0197】
MS(m/e):341、287、272、245、243、227、215、203、183、155、151、139、134、123、107、97、95、89、83、81、69、57、55、43、41.
【0198】
合成例5 l−メンチル−l−イソプレゴールカーボネートの合成
【0199】
【化26】

【0200】
容量300mlの反応フラスコに温度計を付し、これにl−イソプレゴール28.9g(分子量154.25、187.4mmol)、ピリジン24.4g(分子量79.10、308.6mmol)およびテトラヒドロフラン50mlを入れ、水浴で冷却しながら20℃以下を維持し、窒素気流下、クロロメンチルカーボネート45.0g(分子量218.73、205.7mmol)のテトラヒドロフラン(50ml)溶液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間攪拌を続け、得られた反応溶液は水中にクエンチし、トルエンで抽出、希塩酸で3回洗浄した後、炭酸ナトリウム水溶液、塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過後、ロータリーエバポレーターで溶媒を留去し、黄色固体を得た。これをヘキサンで再結晶することにより、目的とする、l−メンチル−l−イソプレゴールカーボネートを無色粉末として得た。収量54.0g、(分子量336.52、160.6mmol)、純度100%、収率85.7%、融点107〜108℃。
【0201】
1H−NMR(500MHz、CDCl3、δ)ppm:0.77(d,J=6.9Hz,3H)、0.70−1.00(m,2H)、0.88(d,J=7.1Hz,3H)、0.91(d,J=6.6Hz,3H)、0.95(d,J=6.6Hz,3H)、1.00−1.08(m,2H)、1.08−1.19(m,1H)、1.30−1.63(m,4H)、1.63−1.78(m,4H)、1.69(s,3H)、1.86−2.02(m,2H)、2.02−2.10(m,1H)、2.10−2.20(m,1H)、4.42−4.53(m,1H)、4.61−4.70(m,1H)、4.75−4.83(m,2H).
【0202】
IR(KBr)cm-1:2951、2931、2865、1735、1685、1648、1457、1370、1350、1324、1292、1269、1180、1154、1134、1096、1082、1039、1010、972、959、931、917、890、845、790.
【0203】
MS(m/e):336、293、274、259、231、217、199、177、154、136、123、121、107、95、83、81、69、67、57、55、43、41.
【0204】
合成例6 l−メントキシプロパンジオールメチルヘプテノンケタールの合成
【0205】
【化27】

【0206】
容量1Lの反応フラスコに温度計とディーンスターク管、還流管を付し、これにl−メントキシプロパンジオール100.0g(分子量230.35、434.1mmol)、メチルヘプテノン54.8g(分子量126.20、434.1mmol)、パラトルエンスルホン酸一水和物1.0g(分子量190.22、5.2mmol)、およびトルエン300mlを入れ、油浴温140℃で加熱、還流時に生じてくる水を除去しながら2時間還流を続けた。得られた反応溶液は冷却後に炭酸ナトリウム水溶液中にクエンチし、トルエンで抽出、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、ロータリーエバポレーターで溶媒を留去し、淡黄色油状物を得た。これを減圧蒸留することにより、目的とする、l−メントキシプロパンジオールメチルヘプテノンケタールを無色油状物として得た。収量136.1g、(分子量338.54、402.0mmol)、純度100%、収率92.6%、沸点110〜111℃(10Pa)。
【0207】
1H−NMR(500MHz、CDCl3、δ)ppm:0.73−0.80(m,3H)、0.74−1.06(m,3.5H)、0.84−0.94(m,6H)、1.16−1.28(m,1H)、1.26−1.42(m,1H)、1.31(s,1.5H)、1.31(s,1.5H)、1.36(s,1.5H)、1.52−1.75(m,3.5H)、1.61(s,3H)、1.68(s,3H)、1.97−2.12(m,3H)、2.12−2.24(m,1H)、3.00−3.12(m,1H)、3.20−3.27(m,0.5H)、3.41−3.48(m,0.5H)、3.51−3.57(m,0.5H)、3.63−3.72(m,0.5H)、3.71−3.78(m,1H)、4.03−4.11(m,1H)、4.15−4.22(m,0.5H)、4.22−4.29(m,0.5H)、5.07−5.16(m,1H).
【0208】
IR(NaCl)cm-1:2954、2923、2869、1453、1375、1342、1239、1201、1182、1109、1074、1054、919、876、844.
【0209】
MS(m/z):338、323、281、267、255、231、213、199、185、169、155、139、108、97、83、69、57、55、43、41.
【0210】
合成例7 l−メントキシプロパンジオールベンズアルデヒドアセタールの合成
【0211】
【化28】

【0212】
容量1Lの反応フラスコに温度計とディーンスターク管、還流管を付し、これにl−メントキシプロパンジオール100.0g(分子量230.35、434.1mmol)、ベンズアルデヒド46.1g(分子量106.13、434.1mmol)、パラトルエンスルホン酸一水和物1.0g(分子量190.22、5.2mmol)、およびトルエン300mlを入れ、油浴温140℃で加熱、還流時に生じてくる水を除去しながら2時間還流を続けた。得られた反応溶液は冷却後に炭酸ナトリウム水溶液中にクエンチし、トルエンで抽出、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、ロータリーエバポレーターで溶媒を留去し、淡黄色油状物を得た。これを減圧蒸留することにより、目的とする、l−メントキシプロパンジオールベンズアルデヒドアセタールを無色油状物として得た。収量130.1g、(分子量318.46、408.5mmol)、純度100%、収率94.1%、沸点155〜158℃(60Pa)。
【0213】
1H−NMR(500MHz、CDCl3、δ)ppm:0.73−0.81(m,3H)、0.78−1.10(m,3H)、0.85−0.94(m,6H)、1.18−1.29(m,1H)、1.27−1.41(m,1H)、1.57−1.70(m,2H)、2.04−2.16(m,1H)、2.13−2.28(m,1H)、0.73−0.81(m,3H)、3.03−3.14(m,1H)、3.30−3.44(m,0.5H)、3.52−3.56(m,0.5H)、3.62−3.77(m,0.5H)、3.81−3.89(m,1H)、0.73−0.81(m,3H)、3.95−4.00(m,0.5H)、4.06−4.13(m,0.5H)、4.21−4.27(m,0.5H)、4.32−4.42(m,1H)、5.80(d,J=2.0Hz,0.5H)、5.93(d,J=5.2Hz,0.5H)、7.31−7.42(m,3H)、7.42−7.53(m,2H).
【0214】
IR(NaCl)cm-1:2953、2922、2869、1456、1387、1370、1341、1312、1219、1179、1095、1067、1028、974、916、846、758、698.
【0215】
MS(m/z):318、303、275、261、245、233、197、179、164、149、139、123、107、105、91、83、69、57、55、43、41.
【0216】
合成例8 l−メントキシプロパンジオール−l−シトロネラールアセタールの合成
【0217】
【化29】

【0218】
容量1Lの反応フラスコに温度計とディーンスターク管、還流管を付し、これにl−メントキシプロパンジオール100.0g(分子量230.35、434.1mmol)、l−シトロネラール67.0g(分子量154.25、434.1mmol)、パラトルエンスルホン酸一水和物1.0g(分子量190.22、5.2mmol)、およびトルエン300mlを入れ、油浴温140℃で加熱、還流時に生じてくる水を除去しながら2時間還流を続けた。得られた反応溶液は冷却後に炭酸ナトリウム水溶液中にクエンチし、トルエンで抽出、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、ロータリーエバポレーターで溶媒を留去し、淡黄色油状物を得た。これを減圧蒸留することにより、目的とする、l−メントキシプロパンジオール−l−シトロネラールアセタールを無色油状物として得た。収量147.7g、(分子量366.59、402.9mmol)、純度99.8%、収率92.8%、沸点167〜168℃(60Pa)。
【0219】
1H−NMR(500MHz、CDCl3、δ)ppm:0.73−0.81(m,3H)、0.73−1.05(m,3H)、0.85−0.96(m,9H)、1.13−1.28(m,2H)、1.28−1.42(m,2H)、1.43−1.57(m,1H)、1.57−1.74(m,4H)、1.60(s,3H)、1.67(s,3H)、1.90−2.06(m,2H)、2.03−2.12(m,1H)、2.11−2.24(m,1H)、3.02−3.12(m,1H)、3.18−3.32(m,0.5H)、3.40−3.47(m,0.5H)、3.48−3.61(m,0.5H)、3.60−3.67(m,0.5H)、3.68−3.82(m,1H)、3.84−3.92(m,0.5H)、4.08−4.18(m,1H)、4.15−4.26(m,0.5H)、4.90−4.95(m,0.5H)、5.00−5.05(m,0.5H)、5.06−5.14(m,1H).
【0220】
IR(NaCl)cm-1:2955、2921、2869、1454、1412、1378、1343、1238、1134、1109、1043、975、920、838.
【0221】
MS(m/z):366、351、323、309、295、281、267、241、227、213、197、185、167、143、139、136、121、109、97、95、83、81、69、57、55、43、41.
【0222】
合成例9 l−メンチルイソステアレートの合成
容量1Lの反応フラスコに温度計を付し、これにイソステアリン酸284.5g(分子量284.49、1.00mol)、塩化チオニル(分子量118.97、1.05mol)を加え、室温で20分撹拌した後、油浴温40℃で加温し1時間撹拌した。得られた反応溶液を減圧状態にして、溶存ガスや過剰の塩化チオニルを留去した。ここにトルエン300mlと、l−メントール156.3g(分子量156.27、1.00mol)を加えた後、トリエチルアミン121.4g(分子量101.19、1.20mol)を20分かけて滴下した。滴下後、油浴温60℃で3時間撹拌した。得られた反応溶液を水中にクエンチし、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、ロータリーエバポレーターで溶媒を留去し、黄色油状物を得た。これを減圧蒸留することにより、目的とする、イソステアリン酸−l−メンチルを無色油状物として得た。収量351.4g、(分子量422.7、831.4mmol)、純度99.8%、収率83.1%。
【0223】
実施例1[冷涼処理タオル(直接噴霧)]
ジ−l−メンチルカーボネート、ジ−l−イソプレゴールカーボネート、l−メンチル−l−メントキシエチルカーボネート、l−メンチル−l−イソプレゴールカーボネート、l−メントキシプロパンジオールメチルヘプテノンケタール、l−メントキシプロパンジオールベンズアルデヒドアセタール、l−メントキシプロパンジオール−l−シトロネラールアセタール、パルミチン酸メンチル、ステアリン酸メンチル、イソステアリン酸メンチル、l−メントール、および混合物(l−メンチル−メントキシエチルカーボネート、メントキシプロパンジオールシトロネラールアセタールおよびイソステアリン酸メンチルの等重量混合物)のそれぞれ1%エタノール溶液を調製し、綿100%のハンドタオル(日本製、白色無地、20cm×20cm、脱脂処理をしたもの)に1gをスプレーした後、10分風乾したもの、および、3時間風乾したもの、24時間風乾したものを、両上腕部内側で接触したときの冷感を官能評価した。結果を表1に示す。なお、評価は5年以上経験した専門パネラー15人を3つのグループに分け、それぞれ異なる5種類の検体を強いものから順に順位付けする形式で評価を行い、結果はその順位の総和を示した。
【0224】
【表1】

【0225】
表1の結果の通り、メントールは、風乾10分後では、最も強い冷感効果を与えたが、持続性に乏しいことが分かった。一方、本発明の炭酸エステル誘導体は持続的な冷感効果を与え、特にl−メンチル−メントキシエチルカーボネートが初期強度、持続性に優れる傾向を与えた。またアセタールおよびケタール誘導体の中では、メントキシプロパンジオールメチルヘプテノンケタールが最も強い。更に脂肪酸エステル誘導体の中ではイソステアリン酸エステルが最も強く、同様にジメンチルカーボネートよりもやや強い。また、l−メンチル−メントキシエチルカーボネート、メントキシプロパンジオールシトロネラールアセタールおよびイソステアリン酸メンチルの等重量混合物は、これらの中で初期強度・持続性共に優れた冷感効果を与えた。
【0226】
実施例2[冷涼処理タオル(洗濯処理)]
ジ−l−メンチルカーボネート、ジ−l−イソプレゴールカーボネート、l−メンチル−l−メントキシエチルカーボネート、l−メンチル−l−イソプレゴールカーボネート、l−メントキシプロパンジオールメチルヘプテノンケタール、l−メントキシプロパンジオールベンズアルデヒドアセタール、l−メントキシプロパンジオール−l−シトロネラールアセタール、パルミチン酸メンチル、ステアリン酸メンチル、イソステアリン酸メンチルおよびl−メントキシプロパンジオール、および混合物(l−メンチル−メントキシエチルカーボネート、メントキシプロパンジオールシトロネラールアセタールおよびイソステアリン酸メンチルの等重量混合物)をそれぞれ1%の濃度で洗濯洗剤基剤に配合し、所定の濃度(水10L、洗剤3g、水温17度)で綿100%のハンドタオル(日本製、白色無地、20cm×20cm、脱脂処理をしたもの)を3分手洗いし、同量の水で2分間すすいだ後、軽く絞り、6時間屋内で風乾した。調製したハンドタオルおよびさらに24時間および48時間経過したものを、両上腕部内側で接触したときの冷感を官能評価した。結果を表2に示す。なお、評価は実施例1と同様、専門パネラー5人を3つのグループに分け、それぞれ異なる5種類の検体を強いものから順に順位付けする形式で評価を行い、結果はその順位の総和を示した。
【0227】
【表2】

【0228】
表2の結果の通り、l−メントキシプロパンジオールは、洗濯処理、風乾6時間後でその冷感効果は認められなかった。本発明の炭酸エステル誘導体の中では、l−メンチル−メントキシエチルカーボネートが最も強く、ジ−l−メンチルカーボネートが最も弱かった。またアセタールおよびケタール誘導体では、ほぼ同じような強さの冷感を感じる。脂肪酸エステル誘導体もほぼ同じような強さの冷感を感じたが、l−メンチル−メントキシエチルカーボネート、メントキシプロパンジオールシトロネラールアセタールおよびイソステアリン酸メンチルの等重量混合物は、これらの中で初期強度・持続性共に優れた冷感効果を与えた。
【0229】
実施例3[ボディシャンプー]
上記合成例で得たジ−l−メンチルカーボネート、ジ−l−イソプレゴールカーボネート、l−メンチル−l−メントキシエチルカーボネート、ジ−l−メントキシエチルカーボネート、l−メンチル−l−イソプレゴールカーボネート、l−メントキシプロパンジオールメチルヘプテノンケタール、l−メントキシプロパンジオールベンズアルデヒドアセタール、l−メントキシプロパンジオール−l−シトロネラールアセタール、およびパルミチン酸メンチル、ステアリン酸メンチル、イソステアリン酸メンチル それぞれ35質量部と、シトラスハーバル調の調合香料(高砂香料工業株式会社製)65質量部とから、感覚刺激剤含有香料組成物を得、これを用いて下記処方(配合量は質量部)に従い、8種類のボディシャンプーを調製した。このものは、冷感を有しかつ冷感効果を持続した。
【0230】
<ボディシャンプー処方>
【0231】
【表3】

【0232】
実施例4[香料組成物]
下記表4の処方(配合量は質量部)に従い、常法により8種類の香料組成物を調製した。
<香料組成物処方>
【0233】
【表4】

【0234】
実施例5[シャンプー]
下記処方に従い、上記表4の香料組成物8種類を1.0%賦香したシャンプー100gをそれぞれ調製した。このものは、冷感を有しかつ冷感効果を持続した。
【0235】
<シャンプー処方>
(成 分) (配合量 g)
ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム 14.00
ラウリン酸アミドプロピルベタイン 4.00
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3.00
カチオン化セルロース 0.50
ジステアリン酸エチレングリコール 1.00
パラオキシ安息香酸エチル 0.25
クエン酸 適 量
香料組成物 1.00
精製水 残 部
合 計 100.00
【0236】
実施例6[透明シャンプー]
下記処方に従い、上記表4の香料組成物8種類を1.0%賦香した透明シャンプー100gをそれぞれ調製した。このものは、冷感を有しかつ冷感効果を持続した。
【0237】
<透明シャンプー処方>
(成 分) (配合量 g)
ポリクオタニウム−10 10.0
ラウレス硫酸Na(30%水溶液) 300.0
ラウロイルサルコシンNa(30%水溶液) 50.0
コカミドプロペンベタイン 100.0
ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド 40.0
1,3−ブチレングリコール 20.0
クエン酸 3.0
メチルパラベン 2.0
プロピルパラベン 0.5
エデト酸二ナトリウム 1.0
l−メントール 6.3
グリオキシル酸メンチル水和物 0.6
バニリルブチルエーテル 0.1
香料組成物 10.0
精製水 残 部
合 計 1000.0
【0238】
実施例7[ミスト状芳香消臭剤]
下記処方に従い、上記表4の香料組成物8種類を0.5%賦香したミスト状芳香消臭剤100gをそれぞれ調製した。このものは、冷感を有しかつ冷感効果を持続した。
【0239】
<ミスト状芳香消臭剤処方>
(成 分) (配合量 g)
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(EO40) 1.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(EO60) 0.5
95%エチルアルコール 2.5
メチルパラベン 0.1
メントール 0.25
l−メントキシ−1,2−プロパンジオール 0.25
バニリルブチルエーテル 0.05
香料組成物 0.5
精製水 残 部
合 計 100.00
【0240】
実施例8[歯磨剤]
下記表5の処方に従い、歯磨剤7種類を調製した。このものは、冷感を有しかつ冷感効果を持続した。
【0241】
【表5】

【0242】
実施例9[レモンフレーバーチューインガム]
下記表6の処方に従い、レモンフレーバーチューインガム7種類を調製した。このものは、冷感を有しかつ爽快感を与え、その効果を持続した。
【0243】
【表6】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の一般式(1)乃至(4)で表わされるアセタールまたはケタール類、単一または混合の炭酸エステル、混合炭酸エステル、およびカルボン酸エステルの何れかから選ばれる少なくとも1種類以上の化合物を含有することを特徴とする冷感剤組成物。
一般式(1):
【化1】



(A及びBは、水素原子および置換基を有していてもよい炭化水素基である。但し、AとBが同時に水素原子になることはなく、且つ、AとBの炭素数の和が6から18の範囲である。)
であることを特徴とするアセタールまたはケタール類;
一般式(2):
【化2】


(式中、R1およびR2は、l−メントール、l−イソプレゴール、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、2−(l−メントキシ)エタン−1−オール、3−(l−メントキシ)プロパン−1−オール、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、パラ−メンタン−3,8−ジオールから選ばれるアルコール残基を示す)で表される1種類または2種類のアルコールからなる単一または混合の炭酸エステル;
一般式(3):
【化3】


(式中、R3は、l−メントール、l−イソプレゴール、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、2−(l−メントキシ)エタン−1−オール、3−(l−メントキシ)プロパン−1−オール、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、パラ−メンタン−3,8−ジオールから選ばれるアルコール残基を示し、R4は、炭素数6〜18の、水酸基、エーテル基等の置換基を有しても良い、芳香環およびそれに付随する縮合環を持ってもよい、分岐もしくは直鎖の、環状もしくは鎖状の、または飽和もしくは不飽和のアルコール残基を示す)
で表される2種類のアルコールからなる混合炭酸エステル;
一般式(4):
【化4】


(式中、R5は、l−メントール、l−イソプレゴール、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、2−(l−メントキシ)エタン−1−オール、3−(l−メントキシ)プロパン−1−オール、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、パラ−メンタン−3,8−ジオールから選ばれるアルコール残基を示し、R6は炭素数11〜19で、分岐してもよく、不飽和結合を含んでもよい炭化水素基を示す)
で表されるカルボン酸エステル。
【請求項2】
前記一般式(1)乃至(4)で表わされる化合物が、ClogPが3.0以上で、分子量が250以上600以下であり、且つ持続的な冷感効果を与えることを特徴とする請求項1記載の冷感剤組成物。
【請求項3】
前記一般式(1)乃至(4)の化合物に該当しない冷感物質の少なくとも1種が併用されてなることを特徴とする請求項1または2に記載の冷感剤組成物。
【請求項4】
前記一般式(1)乃至(4)の化合物に該当しない冷感物質が、メントール、メントン、カンファー、プレゴール、イソプレゴール、シネオール、ハッカオイル、ペパーミントオイル、スペアーミントオイル、ユーカリプタスオイル、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、N−アルキル−p−メンタン−3−カルボキサミド、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、p−メンタン−3,8−ジオール、2−(l−メントキシ)エタン−1−オール、3−(l−メントキシ)プロパン−1−オール、4−(l−メントキシ)ブタン−1−オール、3−ヒドロキシブタン酸メンチル、乳酸メンチル、メントングリセリンケタール、N−メチル−2,2−イソプロピルメチル−3−メチルブタンアミド、またはグリオキシル酸メンチルであることを特徴とする請求項3記載の冷感剤組成物。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の冷感剤組成物を含有することを特徴とする感覚刺激剤組成物。
【請求項6】
少なくとも1種の温感物質が併用されてなることを特徴とする請求項5記載の感覚刺激剤組成物。
【請求項7】
温感物質が、バニリルエチルエーテル、バニリルプロピルエーテル、バニリンプロピレングリコールアセタール、エチルバニリンプロピレングリコールアセタール、カプサイシン、ギンゲロール、バニリルブチルエーテル、4−(l−メントキシメチル)−2−(3'−メトキシ−4'−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、トウガラシ油、トウガラシオレオレジン、ジンジャーオレオレジン、ノニル酸バニリルアミド、ジャンブーオレオレジン、サンショウエキス、サンショール−I、サンショール−II、サンショウアミド、黒胡椒エキス、カビシン、ピペリンまたはスピラントールであることを特徴とする請求項6に記載の感覚刺激剤組成物。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物を含有することを特徴とする香料組成物、飲食品、香粧品、トイレタリー製品、日用・雑貨品、繊維、繊維製品、衣料品または医薬品。
【請求項9】
請求項8記載の製品群を直接皮膚・頭皮に塗布、口腔に投与、或いは繊維、繊維製品、または衣料品に適用することを特徴とする持続性冷感効果を付与する方法。
【請求項10】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物が、0.0001〜90質量%配合されてなることを特徴とする香料組成物。
【請求項11】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物が、1×10-7〜20質量%配合されてなることを特徴とする、飲食品、香粧品、トイレタリー製品、日用・雑貨品、繊維、繊維製品、衣料品または医薬品。
【請求項12】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物を配合、またはこれらを用いて加工することを特徴とする繊維および衣料被服材の冷涼処理方法。
【請求項13】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物を配合することを特徴とする、香料組成物、飲食品、香粧品、トイレタリー製品、日用・雑貨品、繊維、繊維製品、衣料品または医薬品の製造方法。
【請求項14】
一般式(1’):
【化5】


(式中、A1およびB1は、水素原子および置換基を有していてもよい炭化水素基であり、A1とB1の炭素数の和が6から18の範囲である。但し、A1とB1が同時に水素原子になることはなく、且つ、A1とB1のいずれかが水素原子であるときは、残りのA1またはB1は置換基を有していてもよい、飽和または不飽和の直鎖または分岐または脂肪族環状炭化水素基である。)
であることを特徴とするアセタールまたはケタール類。
【請求項15】
一般式(2’):
【化6】


(式中、R11およびR21は、l−メントール、l−イソプレゴール、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、2−(l−メントキシ)エタン−1−オール、3−(l−メントキシ)プロパン−1−オール、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、パラ−メンタン−3,8−ジオールから選ばれるアルコール残基を示す。但し、R11およびR21が同時にl−メントール残基であることはない。)で表される1種類または2種類のアルコールからなる単一または混合の炭酸エステル。
【請求項16】
一般式(3’):
【化7】


(式中、R31は、l−イソプレゴール、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、2−(l−メントキシ)エタン−1−オール、3−(l−メントキシ)プロパン−1−オール、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、パラ−メンタン−3,8−ジオールから選ばれるアルコール残基を示し、R41は、炭素数6〜18の、水酸基、エーテル基等の置換基を有しても良い、芳香環およびそれに付随する縮合環を持ってもよい、分岐もしくは直鎖の、環状もしくは鎖状の、または飽和もしくは不飽和のアルコール残基を示す。)
で表される2種類のアルコールからなる混合炭酸エステル。
【請求項17】
一般式(4):
【化8】


(式中、R5は、l−メントール、l−イソプレゴール、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、2−(l−メントキシ)エタン−1−オール、3−(l−メントキシ)プロパン−1−オール、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、パラ−メンタン−3,8−ジオールから選ばれるアルコール残基を示し、R6は炭素数11〜19で、分岐してもよく、不飽和結合を含んでもよい炭化水素基を示す。)
で表されるカルボン酸エステル。

【公開番号】特開2009−263664(P2009−263664A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−89029(P2009−89029)
【出願日】平成21年4月1日(2009.4.1)
【出願人】(000169466)高砂香料工業株式会社 (194)
【Fターム(参考)】