説明

分散医用イメージングシステム

分散画像診断システム(62)及び方法は、ネットワーク(80)を通じてさまざまな画像診断コンポーネントに結合されるデータプロセッサを有する。画像診断コンポーネントは、画像診断信号を得るために用いる取得装置(90)と、得られた画像が観察されうるディスプレイ(98)と、画像が得られ又は表示される態様を制御するために、取得ユニット(90)又はディスプレイ(98)に関して使用される制御ユニット(94)と、を有する。システム(62)の分散的な性質は、個別のイメージングコンポーネントをアップグレードし又は変更することを相対的に容易に且つ安価にするとともに、イメージング検査室を販売し、分散し、アップグレードし、診断画像を取得し、チェックするビジネスが、例えばイメージングプロシージャに「使用ごと」の基準で課金することによって、新しい態様で行われることを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用イメージングに関し、特に、システムが特定のアプリケーションのために容易に構成されることを可能にし、容易にアップグレード可能とする医用イメージングシステムアーキテクチャに関する。
【背景技術】
【0002】
超音波画像診断システムのような医用イメージングシステムは、一般に、人体の体内の多種多様な器官及び組織をイメージングするために使用される。一般的な超音波イメージングシステム10が、図1に示されている。イメージングシステム10は、イメージングされうる身体の一部と接触して配置されように適応化される超音波走査ヘッド14を有する。走査ヘッド14は、ケーブル18によってシステムシャシー16に結合される。カート20に搭載されるシステムシャシー16は、キーボード及び他の制御装置24を有し、これらによって、データが、システムシャシー16に含まれるプロセッサ(図示せず)に入力されることができる。観察画面34を有する陰極線管(「CRT」)ディスプレイ又はフラットパネルディスプレイ30でありうるディスプレイは、システムシャシー16の上面に配置される。
【0003】
図1に示されるタイプの超音波イメージングシステム10は、多種多様な環境において多種多様なタスクを実施することが要求される。例えば、腹部のイメージングアプリケーションにおいて、超音波画像の品質は最も重要であり、フレームレート、すなわち新しい画像が生成されうるレートは、相対的に重要性が低い。しかしながら、心臓イメージングにおいて、フレームレートは、心臓の動きがリアルタイムに正確に視覚化され又はフリーズフレームで捕捉されることができるようにするために、最も重要である。イメージングシステム10は、理想的には、実施することが要求される各々の機能についてその能力が最適化されうるように構成できなければならない。心臓イメージングに望まれる高フレームレートを選択することが可能でなければならず、更に、腹部イメージングに望まれる非常に高い解像度の画像を提供するようにシステムを構成することも可能でなければならない等である。実際に、イメージングシステム10の能力は、通常、経済的及び技術的な妥協によって制限される。場合によって、イメージングシステム10が実施することを要求されるすべてのタスクの最適な実施に必要とされる能力のすべてを同時に提供することは、技術的に可能でないことがある。例えば、システム10は、腹部イメージングに必要とされる非常に高い解像度の画像を提供することは可能でありうるが、心臓イメージングに必要とされるフレームレートでこれを行うことは不可能でありうる。結果として、イメージングシステム10は、心臓イメージングの場合に最適であるよりも低いレートで、腹部イメージングの場合に最適であるよりも劣る画像を提供するように設計されうる。すべての技術的な基準を同時に満たすことが可能であるとしても、それを実現する費用は、イメージングシステム10の費用を法外に高くする可能性がある。
【0004】
上述した性能の妥協に加えて、超音波イメージングシステム10は、それが使用される態様から生じる妥協にも支配される。例えば、産科分野における超音波画像は、通常、病院又は他の保健医療施設内のマシンが配置された場所を訪れる患者によって得られる。従って、産科イメージングの場合、イメージングシステム10は、コンパクトである必要がなく又は移動可能である必要がない。しかしながら、例えば救急室又は手術室において使用される場合のような他の分野又は使用において、患者は容易に移動されることができないので、イメージングシステム10が、患者の方に動かされなければならない。このために、イメージングシステム10は、ある程度移動可能でなければならず、これは、システムをコンパクトにすることによって容易にされる。しかし、一般に、電子システムをよりコンパクトにするにはより多くの費用がかかる。従って、イメージングシステム10は、産科用に使用される場合、一般にコンパクトである必要はないが、患者がシステムに来る外科及び他の分野に使用される場合、よりコンパクトであり、ゆえにより高価なものであることが好ましい。
【0005】
更に、超音波イメージングシステム10の統合的(integrated)な性質は、システム10の性能をアップグレードし、システム10の新しい特徴を実現するために必要とされる時間のファクタである。例えば、システム10のキーボード及び制御装置の能力が向上される場合、キーボード及び制御装置は、システム10の他のものに組み込まれるので、キーボード及び制御装置だけをアップグレードすることは難しい。代わりに、向上されたキーボード及び制御装置は、概して、新しいイメージングシステムの提供の中で実現されなければならない。
【0006】
図1のスタンドアロンの超音波イメージングシステム10に関する上述の問題及び制限は、X線、デジタルラジオグラフィ、マンモグラフィ及びコンピュータ断層撮影(「CT」)イメージングシステム、放射線透過写真(ラジオグラフ)システム、磁気共鳴イメージング(「MRI」)システム並びにPET及び核カメラシステムのような、他の画像診断モダリティの医用イメージングシステムに関しても、多かれ少なかれ存在する。
【0007】
図1に示されるタイプのイメージングシステムは、主に、スタンドアロンのユニットとして使用されるが、それらは、超音波画像がシステム10から離れた位置と通信されることを可能にするために、ネットワーク内で使用されている。例えば、図2は、通常の態様でネットワーク導線44を通してハブ40に結合される超音波イメージングシステム10のいくつかを示している。システム10は、さまざまな位置で超音波画像を取得するために使用される。ハブ40は、更に、システム10を使用して得られた超音波画像を調べるために使用されうるパーソナルコンピュータ46と、超音波画像を記憶し、それらをのちの検討及び診断に利用できるようにすることができる集中サーバ50と、に接続される。更に、ネットワークカプラ又はモデム54が、システム10を使用して得られ又はサーバ50によって記憶された超音波画像が遠隔的な検討及び診断のために他の場所に伝送されることができるように、ハブ40に接続される。
【0008】
図1に示されるイメージングシステムに関する別の問題は、システム10を使用して得られ及び/又は観察される超音波画像を常に把握しておくことが困難でありうることである。システム10がスタンドアロンシステムとして使用される場合、手動による以外にシステムの使用状況を記録する方法はない。システム10が、図2に示されるようにネットワーク化される場合であっても、システムが検査のために使用される時間、又はシステム10が使用される各患者ごとに得られ若しくは観察される画像の数、を常に把握するための確立された手段はない。少なくともこれらの理由により、支払い請求の目的でシステム10の使用を自動的に常に把握し、課金するようにシステム10を適応化することは実現可能でない。
【0009】
図2に示されるように超音波イメージングシステム10を相互接続することは、システムによって生成される画像が遠隔的に検討されることを可能にするが、上述した問題を解消せず又は低減しない。経済的に実現可能であるためには、イメージングシステム10は、その能力は、システムが実施することを要求される機能の各々を実施するために必要とされるものの妥協であるように設計されなければならない。更に、システム10は、コンパクトであり且つ移動可能であるように設計されるが、それらの特性は、それらがネットワークに結合され、従って移動できないという事実によって大部分無駄にされる。但し、ワイヤレスネットワークの使用が、ある程度この制限を取り除くことができる。更に、ネットワークに接続されるシステム10をアップグレードすることが必要であり又は望ましい場合、新しいハードウェア又はソフトウェアをシステム10のすべてにインストールすることがなお必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、個別のコンポーネントが、さまざまな機能を最適に実施するように特に適応化されることができ、個別にアップグレードされることができ、それによってこのようなアップグレードを実施するために必要とされる時間及び費用を最小限にする超音波イメージングシステムの必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明による医用イメージングシステム及び方法は、ネットワークを通して、システムの処理及びデータ記憶機能の大部分を実施する中央システムに結合されるさまざまな個別のイメージングコンポーネントを使用する。その結果、例えば取得ユニット、ディスプレイ及び制御装置のような個別のイメージングコンポーネントの各々が、さまざまな特定の機能の各々を実施するために最適化されることができる。例えば、さまざまな異なる取得ユニットが、腹部、心臓、産科、整形外科等の検査についてのみならず、さまざまな異なるイメージングモダリティについても設計されることができる。従って、イメージングシステム全体は、特定のアプリケーション又はモダリティについて設計された取得装置を単に使用することによって、特定のアプリケーションについて容易に且つ安価に適応化されることができる。更に、多くの改良又はアップグレードは、多数の別個のイメージングマシンをアップグレードするのではなく、単に、単一のイメージングコンポーネント又は中央システムを改良し又はアップグレードすることによって、システムに対して行われることができる。最後に、イメージングシステムの分散的(distributed)な性質は、システムの購入又は使用についての課金が、このような使用状況に基づいて容易に行われることを可能にする。例えば、課金は、画像が得られる各患者ごとに、システムを使用して得られる各画像ごとに、システムを使用して観察される各画像ごとに、又はシステムの全部若しくは一部の使用時間若しくは使用量を反映する他のイベントについて、行われることができる。更に、分散イメージングシステムは、今日そうであるような自立的なイメージングマシンではなく、イメージングネットワークとして顧客に提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図3は、本発明の一実施例による分散的な画像診断ネットワーク60及び方法を示す。図3に示され、後述されるネットワーク60の主な機能は、超音波画像を取得し、記憶し、表示することであるが、それが他のタイプの診断画像を取得し、記憶し、表示することを可能にするコンポーネントも含まれる。ネットワーク60は、シャシー64、キーボード66及び表示モニタ68を有するデータ処理システム62を備える。プリンタ70、病院情報システム又は放射線医学情報システム(a hospital information system or radiology information system、「HIS/RIS」)74、及びディスクドライブ、シネループ又は画像アーカイブのようなデータ記憶装置78が、シャシー64内にあり又はそれに結合される。システム62は、いくつかのプロセッサ、サーバ又はPCの間で分散されることができ、又は分散イメージングシステムに処理能力を与えるために接続される1つ又は複数の完全に統合的なイメージングシステムのプロセッサを有することができる。後述するように、図示される実施例のシステム62は、イメージングネットワーク60の中央処理ユニットの役目を果たす。
【0013】
システム62は、データネットワーク80に結合される。データネットワーク80は、例えばイーサネットネットワークのようなローカルエリアネットワークであってもよい。ネットワーク80は、ハードワイヤードのネットワークとして図示されているが、ネットワークの全体又はある部分は、例えばIEEE 802.11(「WiFi」)プロトコルを使用するネットワーク、光ネットワーク又は他のなんらかのタイプのネットワークのような、ワイヤレスネットワークであってもよいことが理解されるであろう。ネットワーク80は、更に、モデム又は他の装置(図示せず)を通して遠隔端末装置(図示せず)に結合されることもできる。例えば、ネットワークは、画像の取得が行われる位置へのハードワイヤード又はワイヤレスリンクによって、患者の家にまで拡張されらことができる。取得ユニット90、制御ユニット94、表示ユニット98及び画像検討ステーション100を含む多様な医用イメージングコンポーネントが、さまざまな位置においてデータネットワーク80に結合される。これらの医用イメージングコンポーネントが接続されうるネットワーク80内の位置は、ユーザの好みに依存するが、患者の部屋、ナースステーション、医師又はソノグラファのオフィス、放射線医学及び心臓学検査室等にあることが予想されうる。図3の上下部に示すように、付加の取得ユニット90、制御ユニット94及び表示ユニット98が、好適には中央保管位置において、ネットワーク80への結合のために利用可能である。図3に示すように、取得ユニット90は、超音波取得ユニット90a、X線取得ユニット90b、デジタルラジオグラフィ取得ユニット90c、MRI取得ユニット90d、CT取得ユニット90e及び核カメラ検出器90fを有する。しかしながら、これらのタイプの取得ユニット90a−fは、全てがデータネットワーク80に結合されなくてもよく、図3に示されるもの以外の画像取得ユニット90が、ネットワーク80に結合されてもよいことが理解されるであろう。更に、取得ユニット90a−f又は他のタイプの取得ユニット90のすべて又はいくつかが、いつもネットワークに結合されていなくてもよく、その代わりに必要に応じてネットワーク90に結合されることができる。
【0014】
図3の左上角に示すように、超音波取得ユニット90aの各々は、1つ又は複数のトランスデューサ素子114によって形成される走査ヘッド110を有し、アレイトランスデューサの場合、ビームフォーマ118をも有する。ビームフォーマ118は、個々のトランスデューサ素子114から受け取った信号を組み合わせて、超音波取得ユニット90aの下方の複数の角度及び深さの身体組織、構造又は体液からの超音波エコーに対応する単一の信号にする。今日、ビーム形成のすべてがシステム62によって実施される場合、非常に大きい帯域幅がネットワーク80において必要とされるという理由により、アレイプローブにビームフォーマ118を含めることが好ましい。取得プローブにおけるビーム形成回路の使用は、例えば米国特許第5,229,933号(Larson III)、米国特許第6,142,946(Hwang他)及び米国特許第5,997,479号(Savord他)の明細書に示されている。しかしながら、コンピュータ及びネットワーク技術の進歩により、将来、超音波取得ユニット90aにトランスデューサ素子114だけを含め、ビーム形成がシステム62において実施されることが可能でありうる。
【0015】
超音波取得ユニット90aの各々は、好適には、1つ又は複数の特定のタイプの画像を得るために最適化される。例えば、超音波取得ユニット90aの各々は、単一のトランスデューサ素子114、トランスデューサ素子114の線形アレイ又はトランスデューサ素子114の二次元アレイを有することができる。ユニット90aは、Bモード画像のようにさまざまな平面における2次元画像を提供するためにトランスデューサ素子114からの信号を処理するように構成されることができ、又は3次元画像を提供するように構成されることもできる。更に、取得ユニット90aからの超音波ビームは、機械的なステアリング装置をユニット90aに組み込むことによって、さまざまな方向に向けられることができる。超音波取得ユニット90aは、また、2次元又は3次元のドップラー画像を提供するように構成されることもできる。更に、空間的な合成及びハーモニックイメージングのような通常のイメージング技術が、ユニット90aによって、単独で又はシステム62の制御下で実施されることもできる。更に、超音波取得ユニット90aの動作周波数は、必要に応じて変わりうる。例えば、例えば7MHzのような相対的に高い動作周波数をもつ超音波取得ユニット90aは、相対的に浅い深さであるが、良好な解像度で走査するために使われることができる。反対に、例えば3.5MHzのような相対的に低い動作周波数をもつ超音波取得ユニット90aは、より大きな深さにおいて走査するために使われることができるが、結果的に得られる画像の解像度は相対的に低くなりうる。最後に、患者と接触して配置される超音波取得ユニット90aのトランスデューサ素子114の表面は、平坦であってもよく又はカーブしていてもよく、カーブしている場合、ユニット90aは、身体の特定の部分の画像を得るために特に最適化されるような態様でカーブすることができる。
【0016】
一般に、システム10のユーザは、通常、上述したパラメータのさまざまな組み合わせをもつ利用可能な超音波取得ユニット90aを有し、それぞれの組み合わせは、特定のタイプの超音波検査について最適化される。ソノグラファ又は他の保健医療専門家が、特定のタイプの検査を行うことをスケジュールされると、その人は、単に、保管位置から適当な超音波取得ユニット90aを選択し、取得ユニット90aをネットワーク80に接続し、検査を実施することができる。検査は、ソノグラファのところに来る患者に関して中央位置で実施されることができる。代替として、期待されるように、ネットワーク80への接続又はネットワーク80との通信が、患者の位置においてすぐに容易に利用可能である場合、ソノグラファが、患者のところへ行くこともできる。他の取得ユニット90b−f及び図3に示さない画像取得ユニットも、同様の態様で使用される。
【0017】
制御ユニット94は、得られる診断画像のタイプに依存してさまざまでありうる。ネットワーク60を使用して超音波画像を得るために、制御ユニット94のタイプは、実施される超音波検査のタイプ及び/又はネットワーク60を使用するソノグラファ又は他の保健医療専門家のスキル又は好みに依存して異なりうる。制御ユニット94は、当然ながら、単に、例えば図1に示されるシステム10のような通常の超音波画像診断ユニットに見られる多くの制御ユニットを再現することができる。他のタイプの診断画像を得るために取得ユニット90b−fに関して使用される制御ユニット94は、イメージングモダリティ及び得られる画像の性質に依存して異なりうる。しかしながら、共通の制御ユニット94がさまざまな異なるタイプの取得ユニット90に関して使用されることができるように、制御ユニット94は、「ソフトキー」を使用することができる。ソフトキーの機能は、得られている診断画像のタイプに依存して異なる。更に、表示ユニット98は、「タッチスクリーン」又は他のユーザインタフェースデバイスを備えてもよく、このことは、取得ユニット90の制御が、どの取得ユニット90が用いられているかに依存して変わることを可能にする。このような場合、別個の制御ユニット94は必要とされなくてもよい。最後に、場合によって、制御ユニット94は、取得ユニット90に組み込まれてもよく、それによってスタンドアロンの取得ユニット94を不要にする。
【0018】
さまざまな異なるタイプの表示ユニット98が使用されることができるが、表示ユニットは、概して、2つのクラスに分類され、すなわち、単に画像を表示することが可能な表示ユニット98と、例えば表示される画像の明るさ若しくはコントラスト又は表示される画像を得るために使用されるパラメータを制御する能力のような、なんらかの制御機能を具える表示ユニット98と、に分類される。表示ユニット98は、4:3の通常のアスペクト比を有することができるが、Roundhill他の米国特許出願第09/717,907号明細書に記載される利点を提供するように16:9のアスペクト比のようなより高いアスペクト比を有することもできる。上述の米国特許出願の内容は、参照によって本願明細書に盛り込まれるものとする。表示ユニット98は、例えば陰極線管(「CRT」)、液晶ディスプレイ(「LCD」)表示装置、有機発光ダイオード(「OLED」)、プラズマディスプレイ等の、いかなる通常のディスプレイ又は以下に詳述されるディスプレイを使用して実現されてもよい。上述したように、表示ユニット98は、取得ユニット90だけでなく、表示ユニット98によって示される画像の表示特性をも制御するためのタッチスクリーン又は他のユーザインタフェースデバイスを備えることもできる。
【0019】
システム62によって実施されるタスクは、ネットワーク60の他のコンポーネントの機能に少なくとも部分的に依存する。今日利用可能な技術に基づいて、システム62は、ネットワーク60内の処理の大部分を実施する。しかしながら、コンピュータ及びネットワーキング技術の進歩とともに、取得ユニット90に処理パワーのより大きなシェアを取り入れることが可能になりうる。代替例として、前述したように、超音波取得ユニット90aがトランスデューサ素子114のみを含むように、システム62が、システムの処理機能のより多くを実施することも可能である。しかしながら、図3に示されるネットワーク60において、システム62は、超音波取得ユニット90aからの超音波信号の伝送及び超音波取得ユニット90aによる超音波エコーの受信を制御する信号を、超音波取得ユニット90aに結合する。例えば、システム62によって取得ユニット90aに結合される信号は、伝送をトリガするのみならず、ユニット90aから結合される超音波信号の周波数及び持続時間を制御することができる。システム62によって超音波取得ユニット90aに結合される信号は、超音波エコーが受け取られる角度及び/又は深さを制御することもできる。ネットワーク60内のさまざまな異なる超音波取得ユニット90a又は他の超音波コンポーネントが、さまざまな異なる動作パラメータを有する場合、動作パラメータは、コンポーネントに記憶されることができ、又はシステム62からコンポーネントにダウンロードされることができる。システム62から超音波取得ユニット90aに結合される信号によって制御される他のパラメータは、当業者には明らかであろう。システム62は、取得されうる画像のタイプに基づいて、取得ユニット90a−f又は表示ユニット98をセットアップするために、超音波取得ユニット90a、他の取得ユニット90b−f又は表示ユニット98に信号を結合することもできる。更に、システム62が、病院情報システム(「HIS」)の役目を果たし又は病院情報システムと通信する場合、システム62は、患者のアイデンティティ及び実施されうる検査のタイプに基づいて、取得ユニット90a−f、制御ユニット94及び/又は表示ユニット98を自動的に構成することができる。
【0020】
システム62は、多様な信号処理機能を実施することができる。例えば、超音波画像が取得されているとき、前述したように、ビーム形成の大部分が、超音波取得ユニット90aにおいて実施されることが今日好ましいが、システム62が、システムにおいてビーム形成の一部又は全てを実施してもよい。システム62は、更に、超音波取得ユニット90aから受け取られる信号に対して、高調波分離、ドップラー処理、フィルタリング、復調、周波数合成又は振幅若しくはクワドラチャ(直角位相)検波のような他の信号処理を実施することもできる。システム62は、更に、走査変換、空間合成、イメージグラフィックス生成、オーバーレイ生成(例えばカラードップラー画像をBモード画像に重ねることによる)、残光性調整、画像解析(例えば画像境界を検出することによる)及び当業者に明らかであろう他のグラフィックス処理タスクを含むさまざまな画像処理タスクを実施することができる。処理された画像は、画像情報を取得した取得プローブを操作する臨床医によって使用される表示ユニット98に表示するために、ネットワーク80を通じて伝送される。
【0021】
システム62は、更に、さまざまなタイプのレポートをフォーマットし、生成するためにレポートジェネレータモジュールを含むこともできる。このようなレポートの性質は、当業者には明らかであろう。更に、システム62は、ネットワーク60の使用について課金するために、例えば請求書のような会計的な文書を生成することができる。
【0022】
システム62と取得ユニットとの間のソフトウェアの分離は、ネットワークが単一のイメージングモダリティについて使用されるか又は複数のモダリティについて使用されるかによって、指示されうる。例えば、フィルタリング、FFT処理及びフーリエ変換処理のようなそれぞれ異なるモダリティのそれぞれ異なる信号処理機能は、それぞれの異なる取得ユニットに残り、それぞれ異なるモダリティの画像処理だけが、システム62において実施されうる。取得ユニットのソフトウェアのアップグレードは、新しいソフトウェアをシステム62にインストールし、それを必要又は要求に応じてそれぞれ異なる取得ユニットにアップロードすることによって行われることができる。取得ユニット用の制御ソフトウェアは、システム62に在り、必要に応じて取得ユニットにアップロードされることができる。別の代替例として、さまざまな異なるモダリティに特有の画像処理のうちあるものは、取得ユニットに残り、共通の画像処理だけが、システム62によって実施されることができる。例えば、超音波取得ユニットにおいて超音波画像データの極から直線への走査変換を実施し、CT取得ユニットにおいてCTの逆投影再構成を実施すると決定することができる一方で、超音波、CT及びMRIに適用可能なDICOMフォーマッティング又は3次元画像レンダリングのような画像処理は、システム62によって実施される。
【0023】
動作中、分散的な画像診断ネットワーク60は、ネットワーク60が動作される態様のかなりの柔軟性を可能にする。例えば、保健医療専門家は、特定のタイプの診断画像を得るために又は身体の特定の部分から診断画像を得るために、このような目的のために最適化される取得ユニット90を単に選択することによって、システムを最適化することができる。診断画像は、一旦取得されると、単に画像を表示することができるだけである個別の表示ユニット98、表示された画像の明るさ又はコントラストを制御する能力のようななんらかの制御機能を具える表示ユニット98、又はイメージングパラメータの選択を可能にするタッチスクリーンにおいて、調べられることができる。取得された診断画像は、ネットワーク80に結合されるモデム又は他の通信装置を通して、画像検討ステーション100又は遠隔端末装置(図示せず)を使用して、検討されることもできる。基本的に、得られた画像に対応するデータのすべてが、システム62によって、例えばデータ記憶ユニット78に記憶されることができるので、画像は、ネットワーク80を通してシステム62に結合されうるいかなる装置においても調べられることができる。更に、得られた画像に対応するデータは、図1に示されるシステム10が他の画像を検討し又は他の患者を検査するために使用されておりビジーである場合、システム10を使用して得られた画像が利用不可である可能性があることとは異なり、常に利用可能である。
【0024】
画像診断ネットワーク60の分散的な性質は、アップグレードされ又は変更されるコンポーネントだけがアップグレードされ又は変更されるべきであるので、システムが迅速且つ安価にアップグレードされ又は変更されることをも可能にする。例えば、改良が、超音波取得ユニット90aにおいて使用されるビームフォーマに対してなされる場合、超音波取得ユニット90aだけが、アップグレードされ又は交換されればよい。更に、ネットワーク60は、単に、拡張を必要としているコンポーネントのより多くを得ることによって拡張されることができる。例えば、所望の位置において画像を見るのに十分な表示ユニット98が、ネットワーク60上にあるが、画像を得るのに十分な取得ユニット90がない場合、システムは、単に、より多くの取得ユニット90を得ることによって拡張されることができる。ソフトウェアのアップグレード又は変更は、単に、システム62に存在するソフトウェアをアップグレードし又は変更することによって、ネットワーク60に対して行われることができる。図1及び図2に示されるタイプのイメージングシステムの場合に必要とされるように、多数のシステムの各々に存在するソフトウェアをアップグレードし又は変更する必要がないことが有意である。更に、多数のシステムにインストールされているソフトウェアをテストし又は検証する必要もない。ソフトウェアが取得ユニット90、制御ユニット94又は表示ユニット98に存在する場合、このようなソフトウェアは、単に、システム62にソフトウェアをロードし、システム62からネットワーク上の他のコンポーネントにソフトウェアをアップロードすることによって、アップグレードされ又は変更されることができる。
【0025】
画像診断ネットワーク60の分散的な性質は、検査を行うビジネスが、新しくより有利な態様で実施されることを可能にする。例えば、システム62は、それぞれのあらゆる診断検査の不可欠な一部であるので、画像診断ネットワーク60を稼動させる病院は、ネットワーク60について、例えば「検査ごと」又は「画像ごと」又は「時間単位ごと」のように「使用ごと」に課金することができる。更には、例えばシステムを使用して得られる各画像ごとに行われる第1の課金及びネットワーク60を使用する画像の各観察ごとに行われる第2の課金のように、さまざまな異なる課金が、さまざまな異なる使用について行われることができる。システム62は、それぞれの「使用ごと」の課金を常に把握し、前述したように、このような課金を反映する請求書を生成するように動作されることができる。分散システムの販売に対して製造業者/ディストリビュータによりなされる、分散システムを所有する機関への課金は、例えば月間料金又は年間料金のように時間に基づくことが可能であり、及び/又は分散システムによって実施される臨床応用の数に基づくことが可能である。
【0026】
ソフトウェアのアップグレードに対する課金は、さまざまな技法を使用して行われることもできる。ソフトウェアのアップグレードは、ネットワーク60の使用に対して行われる「使用ごと」の課金の一部として、その代金を支払われることができる。代替例として、ソフトウェアのアップグレードは、一回のライセンス料若しくは定期的なライセンス料によって、又はネットワークに接続されうる取得ユニット90の数及びタイプに基づいて、その代金を支払われることができ、アップグレードは、ネットワーク60全体よりも少ない部分について提供されることができる。例えば、超音波画像がより一層明瞭に見えるようにするディスプレイのアップグレードは、画像の明瞭さが非常に重要である腹部超音波画像を観察するために使用されるモニタにのみ、インストールされることができ、従って実際にサイトライセンス料を課すことができる。
【0027】
分散イメージングシステムは、例えば診療所又は病院のようなイメージングサイトの能力を販売し、インストールし、拡張するビジネスを行うことに対する新しい方法を示す。通常、画像診断システムを必要とする医師は、システムを製造業者又はディストリビュータから注文し、超音波システムは、医師の位置に出荷され、梱包を解かれ、交流コンセントにつながれ、使用の準備がととのう。例えばCTシステム、X線、マンモグラフィ及びMRIシステム並びにPET及び核カメラのような他のイメージングシステムは、同様に販売され、配送されるが、それらのシステムのインストールの複雑さは増加する。顧客が、いくつかの画像診断システムを注文する場合、複数のシステムが、同様に出荷され、プラグを差し込まれる。別の画像診断システムに関するイメージング能力を拡張するために、付加の画像診断システムが、出荷され、インストールされる。患者情報、セットアッププロトコル、画像又はレポートが、システム間で又はワークステーションに対して通信されることができるように、及び/又はネットワーク記憶装置に記憶されることができるように、診療所又は病院がネットワーク化される場合、画像診断システムは、インストール時に、ネットワーク又はモデム接続に接続される。
【0028】
しかしながら、分散イメージングシステムの場合、販売及びインストールは、データネットワークの態様で大部分取り組まれる。販売員は、分散イメージングシステムのデータハンドリング要求に関して顧客に助言し、顧客の既存のネットワークが、それらのニーズを満たすに十分であるどうか調査する。病院又は診療所にとって、分散イメージングシステムのリアルタイム接続及びデータ処理ニーズに適したスピード、容量、帯域幅、データ処理及びインタフェース能力を具える既存のネットワークを有することが望ましく、それによって、顧客は、自身の既存のネットワーク及び能力を活用することができ、新しいデータプロセッサ及びネットワークの費用を低減することができる。分散システムのためのイメージングソフトウェアが、データ処理システム62の役目を果たす既存のコンピュータプラットフォーム上で走り、すでにネットワーク上にインストールされている表示モニタが、分散システムの表示ユニット98の役目を果たすことができることが望ましい。顧客が、必要とされる能力を適所にもたない場合、販売員は、必要とされる能力を提供するために、現在の病院又は診療所ネットワークにインストールされ又は付加されることが可能なネットワーク拡張又は新しいサーバを顧客に勧めることができる。必要とされるネットワーク及びコンピューティングハードウェアが一旦規定されると、顧客は、分散イメージングシステムネットワークが同等に提供するであろう所望の数のさまざまな実際のイメージングシステム及びモダリティを提供する取得ユニット90、制御ユニット94及び/又は表示ユニット98のタイプ及び数を注文することができる。顧客が、より多くの又は異なるイメージングプロシージャが行われることができるように、あとからそれらの能力を拡張することを望む場合、顧客は、拡張された又は強化されたイメージング能力を提供するために、単に付加の取得ユニット90、制御ユニット94及び/又は表示ユニット98を注文する。拡張された能力のための画像処理は、ネットワーク化されたデータ処理システム62によって提供され続ける。顧客が、例えば超音波イメージングにおいて使用される空間合成又はさまざまな異なるモダリティに適用可能な解像度の向上のような、ソフトウェアによって実施され又は制御される新しい機能をシステムに加えることを望む場合、ソフトウェアが、データ処理システム62にインストールされ、それによって、ネットワークのあらゆる実際のイメージングシステムを効果的にアップグレードすることができる。このように、複数の実際のイメージングシステムは、ネットワーク化された共通のプロセッサ又はプロセッサのグループを共有し、当該プロセッサ又はグループに対するアップグレードは、単一のソフトウェアアップグレードによって、あらゆる実際のシステムを効果的にアップグレードする。製造業者又はディストリビュータは、もはや、現在行われているように病院又は診療所のそれぞれの自立的な画像診断システムにアップグレードソフトウェアをインストールする必要はなく、それによって、より大きな効率をサービスマン及び顧客である病院に提供する。
【0029】
前述から、本発明の特定の実施例が、説明の目的で本願明細書に記述されているが、さまざまな変更が、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく行われることが分かるであろう。例えば、図3の実施例は、ネットワーク60のすべての患者位置における表示ユニット98を示しているが、表示ユニットは、取得ユニット90及び制御ユニット94のように移動可能であって、中央位置に保管されることができ、又は必要に応じて或るネットワーク接続から他のネットワーク接続に動かされることができることが理解される。制御ユニット及びその制御装置は、表示ユニット、取得ユニット90又はそれらの両方に組み込まれることができる。このように、取得ユニット及び/又は表示ユニットに関する制御装置は、検査中、イメージングを制御するために臨床医によって使用されることができる。別の例として、上述したように、イメージングネットワーク60は、主に超音波イメージングシステムのコンテクストにおいて説明されているが、X線システム、CTスキャンシステム、デジタルラジオグラフィ及びマンモグラフィシステム、PET及び核システム、MRIシステム等を含む超音波イメージングシステム以外のモダリティの医用イメージングシステムのコンテクストにおいても実現されることができる。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲によって制限されない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】通常のスタンドアロン超音波イメージングシステムの等角図である。
【図2】通常のネットワーク構造において互いに結合される、図1に示すタイプのいくつかの超音波イメージングシステムのブロック図。
【図3】本発明の一実施例による分散医用イメージングシステム及び方法のブロック図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医用画像に対応する電気的画像信号を生成するように構成される複数の取得プローブと、
電気的表示信号に応じて画像を表示するように構成される複数のディスプレイと、
前記取得プローブ及び前記ディスプレイとインタフェースする接続を有するネットワークと、
前記取得プローブから前記電気的画像信号を受け取り、前記電気表示信号を前記ディスプレイに供給するために、前記ネットワークに結合されたデータ記憶媒体を有するデータプロセッサと、
を有し、前記データプロセッサが、前記電気的画像信号に対応する画像データを得るために、前記取得プローブのうち接続された取得プローブと対話し、前記画像データを記憶するために前記データ記憶媒体と対話し、前記ディスプレイのうち接続されたディスプレイに、前記記憶された画像データに対応する医用画像を表示させるために、該接続されたディスプレイと対話する、分散医用イメージングシステム。
【請求項2】
前記データプロセッサが、前記医用イメージングシステムによって得られる前記医用画像の記録を保持することによって、前記医用イメージングシステムの使用の記録を保持するように構成される、請求項1に記載の医用イメージングシステム。
【請求項3】
前記データプロセッサが、被検査患者からの画像が前記医用イメージングシステムを使用して得られるそれぞれの該被検査患者の記録を保持することによって、前記医用イメージングシステムの使用の記録を保持するように構成される、請求項1に記載の医用イメージングシステム。
【請求項4】
前記データプロセッサが、更に、前記医用イメージングシステムの使用の記録に基づく課金を反映する会計的な文書を準備するように構成される、請求項1に記載の医用イメージングシステム。
【請求項5】
前記ネットワークの少なくとも一部が、ハードワイアードネットワークを含む、請求項1に記載の医用イメージングシステム。
【請求項6】
前記ネットワークの少なくとも一部が、ワイヤレスネットワークを含む、請求項1に記載の医用イメージングシステム。
【請求項7】
前記医用イメージングシステムが、超音波イメージングシステムを構成し、前記取得プローブが、超音波イメージングプローブを構成する、請求項1に記載の医用イメージングシステム。
【請求項8】
前記医用イメージングシステムが、複数モダリティのイメージングシステムを構成し、前記取得プローブが、それぞれ異なる画像診断モダリティの取得装置を構成する、請求項1に記載の医用イメージングシステム。
【請求項9】
前記データプロセッサが、複数のデータ処理ユニットを有する、請求項1に記載の医用イメージングシステム。
【請求項10】
前記データプロセッサが、統合的な医用イメージングシステムの一部であるデータ処理ユニットを有する、請求項1に記載の医用イメージングシステム。
【請求項11】
ネットワークに接続する第1の超音波信号取得装置と、
前記第1の超音波信号取得装置の近傍にある取得装置制御装置と、
前記第1の超音波信号取得装置の近傍にあり、前記ネットワークに接続される画像ディスプレイと、
前記第1の超音波信号取得装置から物理的に離れており、前記ネットワークに結合されるデータプロセッサであって、信号処理及び画像処理を実施するために、前記ネットワークを通じて前記第1の超音波信号取得装置から受け取られる入力信号に応答するとともに、前記ネットワークを通じて前記画像ディスプレイに結合される出力画像信号を生成する、データプロセッサと、
を有する分散超音波システム。
【請求項12】
前記ネットワークに接続する第2の超音波信号取得装置と、
前記第2の超音波信号取得装置の近傍にある第2の取得装置制御装置と、
前記第2の超音波信号取得装置の近傍にあり、前記ネットワークに接続される第2の画像ディスプレイと、
を更に有し、前記データプロセッサが、前記第1の超音波信号取得装置から取得される信号と時間的にインタリーブされた態様で、前記第2の超音波信号取得装置から受け取られる入力信号の信号処理及び画像処理を実施するために、前記ネットワークを通じて前記第2の超音波信号取得装置から受け取られる前記入力信号に応答するとともに、前記ネットワークを通じて前記第2の画像ディスプレイに結合される出力画像信号を生成する、請求項11に記載の分散超音波システム。
【請求項13】
前記データプロセッサが、同時に行われる複数の超音波検査に対する信号処理及び画像処理を実施するために、前記ネットワークを通じて前記第1及び前記第2の超音波信号取得装置から受け取られる入力信号に応答する、請求項12に記載の分散超音波システム。
【請求項14】
前記データプロセッサが、複数のデータ処理ユニットを有する、請求項11に記載の分散超音波システム。
【請求項15】
前記データプロセッサが、統合的な医用イメージングシステムの一部であるデータ処理ユニットを有する、請求項11に記載の分散超音波システム。
【請求項16】
患者位置に、超音波信号取得装置、超音波システム動作制御装置及び表示装置を配置するステップと、
複数のイメージング装置接続を有するネットワーク上のイメージング装置接続に、前記超音波信号取得装置、前記超音波システム動作制御装置及び前記表示装置を接続するステップと、
前記超音波信号取得装置によって超音波信号を取得するステップと、
遠隔位置にあるプロセッサに、前記ネットワークを通じて前記超音波信号を伝送するステップと、
超音波画像信号を生成するために、前記プロセッサにより前記超音波信号を処理するステップと、
前記表示装置上に表示するために、前記患者位置に前記ネットワークを通じて前記超音波画像信号を伝送するステップと、
を含む、超音波検査を行う方法。
【請求項17】
前記超音波システム動作制御装置が、前記超音波信号取得装置及び前記表示装置の一方に組み込まれる、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記ネットワークを通じて前記プロセッサに前記超音波信号を伝送する前に、前記患者位置においてビーム形成を実施するステップを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記超音波信号を処理する前記ステップが、前記プロセッサによって信号処理及び画像処理を実施するステップを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記プロセッサから前記超音波信号取得装置に、前記ネットワークを通じて走査制御信号を伝送するステップを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
保健医療施設において画像診断検査を行う方法であって、
第1の患者位置に、第1の画像診断信号取得装置及び第1の表示装置を配置するステップと、
第2の患者位置に、第2の画像診断信号取得装置及び第2の表示装置を配置するステップと、
前記第1及び第2の取得装置及び前記第1及び第2の表示装置を、複数のイメージング装置接続を有するネットワーク上のイメージング装置接続に接続するステップと、
前記第1及び第2の取得装置によって診断信号を取得するステップと、
前記保健医療施設に位置するプロセッサに、前記ネットワークを通じて前記診断信号を伝送するステップと、
画像信号を生成するために、前記プロセッサにより前記第1及び第2の取得装置からの前記診断信号を処理するステップと、
前記表示装置に表示するために、前記患者位置に前記ネットワークを通じて前記画像信号を伝送するステップと、
を含む、方法。
【請求項22】
個々の前記取得装置及び前記表示装置の信号の処理及び伝送は、時間的にインタリーブされた態様で行われる、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記ネットワークを通じて前記画像信号を伝送する前記ステップは、前記表示装置に実質的にリアルタイムに表示するために、前記患者位置に前記ネットワークを通じて前記画像信号を伝送することを更に含む、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記診断信号を取得する前記ステップは、前記第1の信号取得装置によって第1のイメージングモダリティの診断信号を取得し、前記第2の信号取得装置によって第2のイメージングモダリティの診断信号を取得することを更に含む、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記診断信号を処理する前記ステップが、前記プロセッサによって複数の異なるイメージングモダリティの診断信号の画像処理を実施することを更に含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
新しいソフトウェアを前記プロセッサにインストールするステップを更に含み、前記新しいソフトウェアが、複数の異なる患者位置における画像診断検査の実施に使用されることができる、請求項21に記載の方法。
【請求項27】
前記第2の画像診断信号取得装置及び前記第2の表示装置を配置する前記ステップが、患者の居所に前記第2の画像診断信号取得装置及び前記第2の表示装置を配置することを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項28】
前記第1及び第2の取得装置及び前記第1及び第2の表示装置を接続する前記ステップが、少なくとも1つの前記取得装置を、前記ネットワークに対するワイヤレス接続に接続することを更に含む、請求項27に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公表番号】特表2006−508760(P2006−508760A)
【公表日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−558879(P2004−558879)
【出願日】平成15年11月10日(2003.11.10)
【国際出願番号】PCT/IB2003/005049
【国際公開番号】WO2004/053519
【国際公開日】平成16年6月24日(2004.6.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
イーサネット
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips Electronics N.V.
【住所又は居所原語表記】Groenewoudseweg 1,5621 BA Eindhoven, The Netherlands
【Fターム(参考)】