説明

半導体装置およびその製造方法

【課題】ダマシン法による配線パターン形成の際、低誘電率膜を層間絶縁膜に使った場合においてもビアホールや配線溝の側壁面における損傷や変形の発生を抑制し、同時に、下側配線パターンと上側配線パターンとのコンタクト抵抗を低減する半導体装置の提供。
【解決手段】活性素子を有する基板と、前記基板上において前記活性素子を覆う第1の層間絶縁膜と、前記第1の層間絶縁膜中に埋設された第1の配線層43Cuと、前記第1の層間絶縁膜上に形成された第2の層間絶縁膜52と、前記第2の層間絶縁膜中に埋設された第2の配線層と、を備え、前記第2の配線層は配線パターンと、前記配線パターンから延在し前記第1の配線層を構成する導体パターンの表面と直接に接触するビアプラグ50Vとを有し、前記配線パターンの底面および側壁面、および前記ビアプラグの側壁面は拡散バリア膜49A,49Bにより覆われることを特徴とする半導体装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に半導体装置に係り、特に多層配線構造を有する半導体装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
今日の半導体集積回路装置においては、共通基板上に莫大な数の半導体素子が形成されており、これらを相互接続するために、多層配線構造が使われている。
【0003】
多層配線構造では、配線層を構成する配線パターンを埋設した層間絶縁膜が積層される。
このような多層配線構造では、下層の配線層と上層の配線層とが、層間絶縁膜中に形成されたビアコンタクトにより接続される。
【0004】
特に最近の超微細化・超高速半導体装置では、多層配線構造中における信号遅延(RC遅延)の問題を軽減するため、層間絶縁膜として低誘電率膜(いわゆるlow−k膜)が使われる。これと共に、配線パターンとして、低抵抗の銅(Cu)パターンが使われている。
【0005】
このようにCu配線パターンを低誘電率層間絶縁膜中に埋設した多層配線構造においては、Cu層のドライエッチングによるパターニングが困難であるため、層間絶縁膜中に予め配線溝あるいはビアホールを形成するいわゆるダマシン法あるいはデュアルダマシン法が使われる。ダマシン法あるいはデュアルダマシン法では、このようにして形成された配線溝あるいはビアホールをCu層で充填し、その後、層間絶縁膜上の余剰なCu層を化学機械研磨(CMP)により除去する。
【0006】
その際、Cu配線パターンが層間絶縁膜に直接に接すると、Cu原子が層間絶縁膜中に拡散し、短絡などの問題を惹起するため、Cu配線パターンが形成される配線溝あるいはビアホールの側壁面および底面を、導電性拡散バリア、いわゆるバリアメタル膜により覆い、Cu層を、かかるバリアメタル膜上に堆積することが一般になされている。バリアメタル膜としては、一般的にタンタル(Ta)やチタン(Ti)、タングステン(W)などの高融点金属、あるいはこれら高融点金属の導電性窒化物が用いられる。
【0007】
一方、最近の45nm世代あるいはそれ以降の超微細化・超高速半導体装置では、微細化に伴い層間絶縁膜中に形成される配線溝あるいはビアホールの大きさが著しく縮小されてきている。
【0008】
これに伴って、このような比抵抗の大きなバリアメタル膜を使って所望の配線抵抗の低減を実現しようとすると、これら微細な配線溝あるいはビアホールに形成されるバリアメタル膜の膜厚を可能な限り減少させる必要がある。
【0009】
一方、バリアメタル膜は、配線溝あるいはビアホールの側壁面および底面を連続的に覆う必要がある。
【特許文献1】特開2006−156474号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
一般に多層配線構造で層間絶縁膜に使われる低誘電率膜(いわゆるlow-K膜)では、低い比誘電率を反映して膜密度が小さく、このため例えば層間絶縁膜中に配線溝やビアホールを反応性イオンエッチング(RIE)法により形成した場合、層間絶縁膜を構成する低誘電率膜が損傷を受け、配線溝やビアホールの側壁面が図1A〜図1Fに概略的に示すように、凹形状に後退するなど、変形を受け、意図した直線的な断面を有する側壁面が得られない場合が生じる。
【0011】
図1Aを参照するに、下側層間絶縁膜1上には、SiNやSiCよりなるバリア膜2が形成されており、前記バリア膜2上に上側層間絶縁膜3が形成されている。さらに前記上側層間絶縁膜3上には、例えばSiNなどよりなるハードマスク層4が形成されており、前記ハードマスク層4は、その上のレジストパターンR1によりパターニングされ、レジスト開口部4Aが形成されている。
【0012】
次に図1Bに示すように前記上側層間絶縁膜3は前記ハードマスク層4をマスクに、RIEプロセスによりパターニングされ、前記上側層間絶縁膜3中に、前記レジスト開口部4Aに対応して開口部3Aが形成される。前記開口部3Aは前記上側層間絶縁膜3中に形成される配線溝であったり、ビアホールであったりする。
【0013】
前記開口部3Aは、図1Bの断面図に示すように、直線的な側壁面で画成されるのが理想的である。しかし、前記上側層間絶縁膜3が、いわゆるlow−K材料と呼ばれる低誘電率膜より構成される場合、RIEプロセスを実行すると前記開口部3Aの側壁面が、特に前記上側層間絶縁膜3の高さ方向上中間部分においてアタックされて後退し、図1Cに示すように、前記開口部3Aは、前記高さ方向で中間部分の径が増大し、側方にふくらんだ形状となってしまう場合がある。これは、RIEプロセスの際に反応性化学種が前記開口部3Aの側壁面を直接にアタックする効果と、被エッチング面からスパッタされたイオンや原子、分子などがエネルギをもって前記側壁面をアタックする効果とが重畳して生じるもので、その結果、前記開口部3Aの側壁面が物理的および化学的に損傷を受けるものと考えられる。
【0014】
そこで、図1Cの構造上にTaやTaNなどのバリアメタル膜5をスパッタ法により形成した場合、前記バリアメタル膜5は前記開口部3Aの底面と側壁面を全面にわたり連続的に覆うことが期待されるところ、実際には前記開口部3Aの底面と側壁面の下部しか覆わず、バリアメタル形成の際のスパッタリングの陰になる開口部3Aの側壁面上部には、バリアメタル膜5が形成されない、あるいは部分的にしか形成されない状況が生じることがある。
【0015】
そこで、このような構造上に銅(Cu)層6を電解メッキ法などにより、図1Eに示すように前記Cu層6が前記開口部3Aを充填するように形成し、図1Fに示すように前記上側層間絶縁膜3上にCu層6、およびその下のバリアメタル膜5およびハードマスク層4を化学機械研磨(CMP)法により除去し、前記開口部3Aを充填するCuパターン6Aを形成した場合、前記Cuパターン6Aはその上部において前記上側層間絶縁膜3と直接に接してしまい、熱処理など、熱が加わると、前記Cuパターン6AからCu原子が矢印で概略的に示すように前記上側層間絶縁膜3中に拡散してしまう恐れがある。
【0016】
Cu原子が上側層間絶縁膜3中にこのように拡散すると、上側層間絶縁膜3において電流リークや短絡などの問題が発生する。
【0017】
また、前記層間絶縁膜1,2として密度の低い、あるいは微細な空孔を含むlow−K膜を使った場合、バリアメタル膜5を構成する金属元素がかかる空孔に拡散し、近接して形成されている配線パターン間において電流リークや短絡を発生させる恐れもある。
【0018】
これに対し従来、特許文献1には、デュアルダマシン法で形成した、CuビアプラグとCu配線パターンよりなるCu配線構造において、最初に前記Cu配線パターンをダミー層間絶縁膜となる有機膜中に形成しておき、前記有機膜をアッシング処理などにより除去した後、露出したCu配線パターンを低誘電率層間絶縁膜で埋め込む構成が記載されている。
【0019】
図2A〜2Dは、前記特許文献1によるCu配線構造の形成工程を示す。
【0020】
図2Aを参照するに、半導体基板11上にはSiOC膜よりなる絶縁膜12が形成されており、前記絶縁膜12中にはCu配線パターン12Aがダマシン法により形成されている。
【0021】
さらに絶縁膜12上にはSiCよりなるバリア膜13と、下側層間絶縁膜15と、ポリエーテルなどの有機膜よりなるダミー層間絶縁膜16Dと、反射防止膜17とが積層され、前記反射防止膜17およびダミー層間絶縁膜16D中には配線溝16Aが、また前記下側層間絶縁膜15中にはビアホール15Aが形成されている。
【0022】
図2Aの構造では、さらに前記配線溝16Aおよびビアホール15Aの表面を覆ってバリア膜18BMが連続的に形成されており、前記反射防止膜17上にはCu層18が、前記配線溝16Aおよびビアホール15Aを、前記バリア膜18BMを介して充填するように、電解メッキ法により形成されている。
【0023】
次に図2Bに示すように前記Cu層18は、前記反射防止膜17の表面が露出するまでCMP法により研磨・除去され、その結果、前記ビアホール15A中にはCuビアプラグ18Vが、また前記配線溝16A中にはCu配線パターン18Wが形成される。
【0024】
次に図2Cに示すように、前記ダミー層間絶縁膜16Dは、その上の反射防止膜17共々、アッシング処理などにより除去され、前記Cu配線パターン18Wが下側層間絶縁膜15上において露出する構造が得られる。
【0025】
さらに図2Dに示すように前記図2Cの構造上にlow−K膜よりなる上側層間絶縁膜16を形成する。なお特許文献1には、前記バリア膜18BMは図示されていないが、銅の拡散を阻止するための銅バリアシード層の形成が記載されており、このようなバリア膜18BMが前記図2Aの工程以前において形成されているのは明らかである。
【0026】
かかる特許文献1の構成によれば、先に図1A〜図1Fで説明した、前記配線溝16Aの形成の際のRIEプロセスにより配線溝16Aの変形の問題が解消する。
【0027】
一方、特許文献1の構成によれば、先に述べたバリア膜18BMを図2Aの段階よりも前に、前記Cu層18のうち、前記下側層間絶縁膜15中においてビアホール15Aを充填しビアプラグ18Vとなる部分をも覆うように形成せざるを得ず、その結果、最終的な図2Dの構造においては、下側Cu配線パターン12Aとビアプラグ18Vとの間に必ずバリア膜18BMが介在することになる。
【0028】
このことから、前記特許文献1では、前記バリア膜18BMとして、必ず拡散バリアとして機能するTiやTa、TiNやTaNなどの導電膜を使う必要があることが導かれる。しかし、これらの膜は導電膜であっても一般に抵抗率が大きく、Cuビアプラグ18VとCu配線パターン12Aとの間のコンタクト抵抗を増加させてしまう。さらに、このような構成では、ビアプラグ18VとCu配線パターン12Aとの間でのCu原子の移動はバリアメタル膜18BMにより遮断されるため、ビアプラグ18VとCu配線パターン12Aのいずれかにおいてエレクトロマイグレーションの発生によりCu原子の枯渇が生じた場合、これを効果的に補充することができず、ボイド形成や断線などの問題が生じやすい問題を有している。すなわち、特許文献1の構成は、エレクトロマイグレーション耐性が劣る問題点を有している。
【課題を解決するための手段】
【0029】
一つの側面によれば半導体装置は、活性素子を有する基板と、前記基板上において前記活性素子を覆う第1の層間絶縁膜と、前記第1の層間絶縁膜中に埋設された第1の配線層と、前記第1の層間絶縁膜上に形成された第2の層間絶縁膜と、前記第2の層間絶縁膜中に埋設された第2の配線層と、を備え、前記第2の配線層は配線パターンと、前記配線パターンから延在し前記第1の配線層を構成する導体パターンの表面と直接に接触するビアプラグとを有し、前記配線パターンの底面および側壁面、および前記ビアプラグの側壁面は拡散バリア膜により覆われることを特徴とする。
【0030】
他の側面によれば半導体装置の製造方法は、第1の導体パターンが埋設された第1の層間絶縁膜上に、第2の層間絶縁膜のダミー膜を形成する工程と、前記ダミー膜中に、前記第1の導体パターンに対応した開口部を形成する工程と、前記ダミー膜上に拡散バリア膜を、前記拡散バリア膜が前記開口部の少なくとも側壁面を覆うように堆積する工程と、前記拡散バリア膜を、前記側壁面を覆う部分を残して除去する工程と、前記開口部において前記第1の導体パターンを露出する工程と、前記ダミー膜上に第2の導体パターンを構成する金属膜を、前記開口部を充填するように堆積する工程と、前記金属膜のうち前記ダミー膜上に形成された部分を除去し、前記第2の導体パターンを前記第1の導体パターンと直接に接触して形成する工程と、前記ダミー膜を除去する工程と、前記第2の導体パターンを前記第2の層間絶縁膜で埋め込む工程と、を含むことを特徴とする。
【0031】
他の側面によれば半導体装置の製造方法は、第1の導体パターンが埋設された第1の層間絶縁膜上に、第2の層間絶縁膜のダミー膜を形成する工程と、前記ダミー膜中に前記第1の導体パターンを露出する開口部を形成する工程と、前記ダミー膜上に前記第2の導体パターンを構成する金属膜を、前記開口部を充填するように堆積する工程と、前記金属膜のうち前記ダミー膜上に形成された部分を除去し、前記第2の導体パターンを形成する工程と、前記ダミー膜を除去する工程と、前記第2の導体パターンの露出表面に拡散バリア膜を形成する工程と、前記第2の導体パターンを前記第2の層間絶縁膜で埋め込む工程と、
を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0032】
上記構成では、前記第2の配線層を構成するビアプラグが前記第1の配線層を構成する導体パターンの表面と直接に接触するため、ビアプラグとCu配線パターンとの間のコンタクト抵抗の増加の問題が解消する。さらに、ビアプラグと配線パターンとの間でのCuなどの金属原子の移動が遮断されことがなく、エレクトロマイグレーション耐性が向上する。またこのような構成においても、配線パターンの底面および側壁面、および前記ビアプラグの側壁面は拡散バリア膜により覆われ、配線パターンから金属元素がlow−K材料よりなる層間絶縁膜に拡散することはなく、短絡やリークの問題は生じない。
【0033】
また上記構成では、ダマシン法により前記第2の導体パターンを形成する際に、前記第2の導体パターンがダミー層中に形成された開口部に形成されるため、第2の導体パターンの断面形状が不良になることがない。このため前記第2の導体パターンの側壁面は前記拡散バリア膜により、途切れたりピンホールなどの欠陥を生じたりすることなく覆われ、前記第2の導体パターンから前記第2の層間絶縁膜への金属元素の拡散の問題が拡散バリア膜により、効果的に抑制される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
[第1の実施形態]
以下、第1の実施形態による半導体装置の製造方法について、図3A〜図3Nの断面図を参照しながら説明する。
【0035】
図3Aを参照するに、シリコン基板21上にはシリコン酸化膜などの絶縁膜22を介して図3Bに示す第1の層間絶縁膜23が100nm〜300nm程度の膜厚に形成されており、前記第1の層間絶縁膜23中には配線溝などの開口部23A中に、TaやTiなどの高融点金属、あるいはその導電性窒化物であるTaNやTiNなどよりなる導電性拡散バリア膜23BMが、前記開口部23Aの側壁面および底面を覆うように10nm〜100nm程度の膜厚に形成されており、前記開口部23AはCu層よりなる第1の導体パターン23Cuで充填されている。なお図3Bは図3Aの線A−A'に沿った断面図である。さらに前記第1の層間絶縁膜23上には、前記第1の導体パターン23Cuを覆うように、例えばSiCNやSiNなどよりなる絶縁性の拡散バリア膜24が、10nm〜100nm程度の膜厚に形成されている。
【0036】
以下の説明では、シリコン基板21の図示は省略する。
【0037】
次に図3Cに示すように、前記絶縁性拡散バリア膜24上に、後で形成される第2の層間絶縁膜のダミー膜25DMが、その上の研磨ストッパ膜26と共に、前記ダミー膜25DMの膜厚と前記研磨ストッパ膜26STの膜厚の合計が、前記第2の層間絶縁膜の膜厚に等しくなるように形成される。本実施形態では、前記ダミー膜25DMとして、アルミニウム膜あるいはアルミニウムを主成分とするAl−Cu合金やAl−Si合金などのアルミニウム合金膜を、スパッタリングにより、例えば100nm〜200nmの膜厚に形成する。また前記研磨ストッパ膜26STとしては硬度の大きいSiN膜を使うのが好適であり、本実施形態ではSiN膜をスパッタリングにより、例えば10nm〜20nmの膜厚に形成する。前記研磨ストッパ膜26STは、アルミニウム膜あるいはアルミニウム合金膜のCMP耐性が低いために設けられる。
【0038】
なお前記ダミー膜25DMとしては、アルミニウム膜あるいはアルミニウム合金膜の他に、タングステンや窒化チタンなどの他の導電膜、あるいはシリコン酸化膜やBSG膜、BPSG膜などの絶縁膜、ポリエーテル膜などの有機膜、さらにポリシリコンあるいは非晶質シリコン膜などの半導体膜を使うことも可能である。前記ダミー膜25DMが十分なCMP耐性を有する場合には、前記研磨ストッパ膜26STは省略することができる。
【0039】
次に図示を省略したレジストパターンをマスクに前記SiN膜26STをパターニングし、前記第2の層間絶縁膜中に形成される第2の導体パターンに対応する開口部を形成し、さらに前記SiN膜26STをマスクに前記ダミー膜25DMを、例えば塩素ガスを含むRIE法によりドライエッチングし、前記ダミー膜25DM中に、前記第2の層間絶縁膜中に形成される第2の導体パターンに対応した開口部25DMAを、図3Dに示すように形成する。前記ダミー膜25DMとして、アルミニウム膜やアルミニウム合金膜、絶縁膜や有機膜、さらには半導体膜などを使うことにより、先に図1で説明した開口部側壁面がエッチングの際に後退する問題を回避することができる。
【0040】
さらに図3Eに示すように前記図3Dの構造上に、Taなどの高融点金属よりなる導電性拡散バリア膜27を、10nm〜50nmの厚さで、前記開口部25DMAの側壁面および底面を、前記開口部25DMAの断面形状に整合して連続して覆うように形成する。なお前記導電性拡散バリア膜27としては、前記Ta膜の他にTi膜やW膜、さらにはその導電性窒化膜であるTaN膜やTiN膜、WN膜などを使うことも同様に可能である。
【0041】
さらに本実施形態では、図3Fに示すように前記図3Eに示した構造に対し、前記基板21の面に略垂直に作用するRIE法によるドライエッチングあるいは逆スパッタリングを行い、前記SiN膜26STの表面を露出すると同時に、前記開口部25DMAの底において前記導電性拡散バリア膜27を除去し、前記絶縁性拡散バリア膜24を露出させる。その結果、前記開口部25DMA中には、その側壁面を覆って導電性拡散バリア膜27Aが形成される。
【0042】
次に前記図3Fの構造に対しRIE法によるドライエッチングを行い、図3Gに示すように前記開口部25DMAの底部において露出されていたSiCN膜よりなる絶縁性拡散バリア膜24を除去し、前記第1の導体パターン23Cuの表面を露出する。
【0043】
さらに図3Hに示すように前記図3Gの構造上に電解メッキ法によりCu層28が、前記第1の導体パターン23Cuの露出表面からスタートして前記開口部25DMAを充填するように形成される。なお図3Hにおける電解メッキ法では先に図3Gの構造上にCuシード層を形成するが、このような工程は電解メッキ技術において周知であり、説明を省略する。
【0044】
さらに図3Iに示すように、前記Cu層28をCMP法により、研磨ストッパ膜である前記SiN膜26STが露出するまで研磨し、除去する。その結果、前記第1の導体パターン23Cu上には前記開口部25DMAに対応して、前記第1の配線パターン23Cuの表面に直接に接触する第2の導体パターン28Cuが、前記ダミー層25DMから前記導電性拡散バリア膜27Aにより隔てられて形成される。
【0045】
次に図3Jに示すように前記SiN膜26STがウェットエッチング法あるいはRIE法により除去され、さらに図3Kに示すようにその下のダミー膜25DMが、ウェットエッチング法あるいはRIE法により、前記導電性拡散バリア膜27Aおよび絶縁性拡散バリア膜24に対して選択的に除去される。その結果、図3Kにおいては、前記第2の導体パターン28Cuが前記第1の配線パターン23Cuから上方に、側壁面が前記導電性拡散バリア膜27Aにより覆われた状態で突出する構造が得られる。
【0046】
前記ダミー層25DMのエッチングは、ウェットエッチング法で行う場合には、希塩酸や希硫酸をエッチャントとして実行することができる。また前記ダミー膜25DMのエッチングをRIE法により行う場合には、エッチングガスとして塩素を含むガスを使うことができる。
【0047】
さらに図3Lに示すように前記図3Kの構造上にlow−K膜よりなる第2の層間絶縁膜29を、塗布法あるいはプラズマCVD法により、前記第2の導体パターン28Cuを埋め込むように形成する。前記第2の層間絶縁膜29としては、水素化シロキサン系材料や、オルガノシロキサン系材料、例えばハネウェル社のHOSP(登録商標)などのSi−O−Si骨格を有するlow−K材料、炭素骨格を有する例えばハネウェル社のFLARE(登録商標)やダウケミカル社のSiLK(登録商標)などの芳香族ポリエーテル材料、フロロカーボン系材料、さらにはこれらの多孔質材料を使うことができる。
【0048】
さらに図3Mに示すように前記図3Lにおける第2の層間絶縁膜29をCMP法により前記第2の導体パターン28Cuが露出するまで研磨することで平坦化し、図3Nに示すように前記層間絶縁膜29上に前記第2の導体パターン28Cuの露出頂部を覆うように、SiCN膜よりなる絶縁性の拡散バリア膜30を形成する。
【0049】
これにより、前記第1の導体パターン23Cu上に第2の導体パターン28Cuを、間に先の図2A〜2Dの従来技術におけるような拡散バリア膜を介在させることなく、直接に形成した配線構造が得られる。このような構造においても、前記第2の導体パターン28Cuの側壁面は導電性拡散バリア膜27Aにより覆われているため、前記第2の導体パターン28Cuから構成金属元素が低誘電率で低密度の層間絶縁膜29に拡散する問題は生じない。
【0050】
本実施形態では、前記第2のCu導体パターン28Cuを形成する際に使われる開口部25DMAが、アルミニウム膜などのダミー膜25DM中に形成されるため、例えば図3Dの工程において前記開口部25DMAをRIE法によるドライエッチング法により形成しても、開口部25DMAの側壁面が後退することはなく、その後でlow−K膜よりなる層間絶縁膜29を形成しても、先に図1A〜図1Dで説明した導体パターン28Cuの変形、およびこれに伴う短絡やリークの問題が発生することはない。
【0051】
なお本実施形態において前記導電性拡散バリア膜27Aに代えてSiCN膜やSiN膜などの絶縁性拡散バリア膜を使ってもよいことは明らかである。
【0052】
また本実施形態において、前記第1の導体パターン23Cuおよび第2の導体パターン28Cuとして、Cu層以外にも、アルミニウムまたはアルミニウム合金,タングステンなどの高融点金属やそれらの合金などを使うことができる。
【0053】
[第2の実施形態]
次に第2の実施形態による半導体装置の製造方法について、図4A〜図4Jの断面図を参照しながら説明する。ただし図中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0054】
図4Aは前記第1の実施形態における図3Dに対応しており、先の実施形態における図3A〜3Cの工程を順次実行し、さらに図示を省略したレジストパターンをマスクに前記SiN膜26STをパターニングし、前記第2の層間絶縁膜中に形成されるCu配線パターンに対応する開口部を形成し、さらに前記SiN膜26STをマスクに前記ダミー膜25DMを、例えば塩素ガスを含むRIE法によりドライエッチングする。これにより、前記ダミー膜25DM中に、前記第2の層間絶縁膜中に形成されるCu配線パターンに対応した開口部25DMAが形成される。
【0055】
次に本実施形態では図4Bに示すように図4Aの構造上にCu層28を直接に、電解メッキ法により、前記開口部25DMAを充填するように、また前記第1の配線パターン23Cuを構成するCu層と直接に接するように形成する。図4Bの状態では、前記開口部25DMAの側壁面は拡散バリア膜が形成されておらず露出しており、このため前記Cu層28は前記開口部25DMAの側壁面で前記ダミ―層25DMを構成するアルミニウム層と直接に接している。
【0056】
さらに図4Cにおいて前記Cu層28をCMP法により、研磨ストッパ膜である前記SiN膜26STが露出するまで研磨し、除去する。その結果、前記第1の導体パターン23Cu上には前記開口部25DMAに対応して、前記第1の配線パターン23Cuの表面に直接に接触する第2の導体パターン28Cuが、前記ダミー層25DMに接して形成される。
【0057】
次に図4Dに示すように前記SiN膜26STがウェットエッチング法あるいはRIE法により除去され、さらに図4Eに示すようにその下のダミー膜25DMが、ウェットエッチング法あるいはRIE法により、前記導電性拡散バリア膜27Aおよび絶縁性拡散バリア膜24に対して選択的に除去される。その結果、図4Eにおいては、前記第2の導体パターン28Cuが前記第1の導体パターン23Cuから上方に突出する構造が得られる。
【0058】
次に本実施形態では図4Fに示すように、前記図4Eの構造上にTa膜などの導電性拡散バリア膜27をスパッタリングにより、10nm〜50nm程度の膜厚で、前記導体パターン28Cuの形状に沿った形状で形成する。本実施形態では、前記導電性拡散バリア膜27の堆積が凸構造に対して行われるため、スパッタリングを、基板を回転しながら実行することにより、前記第2の導体パターン28Cuが大きなアスペクト比(縦横比)を有している場合でも、優れたステップカバレッジを確保することができる。なお前記導電性拡散バリア膜27としては、前記Ta膜の他にTi膜やW膜、さらにはその導電性窒化膜であるTaN膜やTiN膜、WN膜などを使うことも同様に可能である。
【0059】
さらに図4Gに示すように前記図4Fに示した構造に対し、前記基板21の面に略垂直に作用するRIE法によるドライエッチングあるいは逆スパッタリングを行い、前記第2の導体パターン28Cuの上面を露出すると同時に、前記絶縁性拡散バリア膜24を露出させる。その結果、前記第2の導体パターン28Cuには、その側壁面を覆って導電性拡散バリア膜27Aが形成される。
【0060】
さらに図4Hに示すように前記図4Gの構造上にlow−K膜よりなる第2の層間絶縁膜29を、塗布法あるいはプラズマCVD法により、前記第2の配線パターン28Cuを埋め込むように形成する。先の実施形態と同様に本実施形態においても、前記第2の層間絶縁膜29として、水素化シロキサン系材料や、オルガノシロキサン系材料、例えばハネウェル社のHOSP(登録商標)などのSi−O−Si骨格を有するlow−K材料、炭素骨格を有する例えばハネウェル社のFLARE(登録商標)やダウケミカル社のSiLK(登録商標)などの芳香族ポリエーテル材料、フロロカーボン系材料、さらにはこれらの多孔質材料を使うことができる。
【0061】
さらに図4Iに示すように前記図4Hにおける第2の層間絶縁膜29をCMP法により前記第2の配線パターン28Cuが露出するまで研磨することで平坦化し、図4Jに示すように前記層間絶縁膜29上に前記第2の導体パターン28Cuの露出頂部を覆うように、SiCN膜よりなる絶縁性の拡散バリア膜30を形成する。
【0062】
これにより、前記第1の導体パターン23Cu上に第2の導体パターン28Cuを、間に先の図2A〜2Dの従来技術におけるような拡散バリア膜を介在させることなく、直接に形成した配線構造が得られる。このような構造においても、前記第2の導体パターン28Cuの側壁面は導電性拡散バリア膜27Aにより覆われているため、前記第2の導体パターン28Cuから構成金属元素が低誘電率で低密度の層間絶縁膜29に拡散する問題は生じない。
【0063】
本実施形態でも、前記第2のCu導体パターン28Cuを形成する際に使われる開口部25DMAが、アルミニウム膜などのダミー膜25DM中に形成されるため、前記開口部25DMAの側壁面が後退することはなく、その後でlow−K膜よりなる層間絶縁膜29を形成しても、先に図1A〜図1Dで説明した導体パターン28Cuの変形、およびこれに伴う短絡やリークの問題が発生することはない。
【0064】
なお本実施形態において前記導電性拡散バリア膜27Aに代えてSiCN膜やSiN膜などの絶縁性拡散バリア膜を使ってもよいことは明らかである。
【0065】
本実施形態においてもまた、前記第1の導体パターン23Cuおよび第2の導体パターン28Cuとして、Cu層以外にも、アルミニウムやアルミニウム合金、タングステンなどの高融点金属やその合金などを使うことができる。
【0066】
[第3の実施形態]
次に第3の実施形態による半導体装置の製造方法について、図4A〜図4Jの断面図を参照しながら説明する。ただし図中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0067】
図5Aは前記第2の実施形態における図4Eに対応しており、前記第2の導体パターン28Cuが前記第1の導体パターン23Cuから上方に突出している。
【0068】
次に本実施形態では図5Bに示すように図5Aの構造上にSiCN膜あるいはSiN膜よりなる絶縁性拡散バリア膜27BをスパッタリングあるいはプラズマCVD法により、前記絶縁性拡散バリア膜27Bが前記絶縁性拡散バリア膜24および前記第2の導体パターン28Cuを、10nm〜50nm程度の膜厚で前記第2の導体パターン28Cuの形状に整合した形状で覆うように形成する。
【0069】
さらに図5Cに示すように前記図5Bの構造上にlow−K膜よりなる第2の層間絶縁膜29を、塗布法あるいはプラズマCVD法により、前記第2の導体パターン28Cuを埋め込むように形成する。先の実施形態と同様に本実施形態においても、前記第2の層間絶縁膜29として、水素化シロキサン系材料や、オルガノシロキサン系材料、例えばハネウェル社のHOSP(登録商標)などのSi−O−Si骨格を有するlow−K材料、炭素骨格を有する例えばハネウェル社のFLARE(登録商標)やダウケミカル社のSiLK(登録商標)などの芳香族ポリエーテル材料、フロロカーボン系材料、さらにはこれらの多孔質材料を使うことができる。
【0070】
さらに図5Dに示すように前記図5Cにおける第2の層間絶縁膜29をCMP法により前記第2の導体パターン28Cuを覆う絶縁性拡散バリア膜27Bが露出するまで研磨する。
【0071】
これにより、前記第1の導体パターン23Cu上に第2の導体パターン28Cuを、間に先の図2A〜2Dの従来技術におけるような拡散バリア膜を介在させることなく、直接に形成した配線構造が得られる。このような構造においても、前記第2の導体パターン28Cuの側壁面は絶縁性拡散バリア膜27Bにより覆われているため、前記第2の導体パターン28Cuから構成金属元素が低誘電率で低密度の層間絶縁膜29に拡散する問題は生じない。
【0072】
なお、図5DのCMP工程において前記絶縁性拡散バリア膜27Bのうち、前記第2の導体パターン28Cuの頂部を覆う部分が、前記CMP工程において損傷を受けている可能性がある場合には、図5Eに示すように、前記第2の層間絶縁膜29上に前記絶縁性拡散防止膜30をさらに形成してもよい。
【0073】
本実施形態では、第2の導体パターン28Cuの側壁面が絶縁性の拡散防止膜27Bにより覆われるため、低誘電率層間絶縁膜に導電性の拡散防止膜を組みあわせて使った場合に生じることがある、金属元素の拡散防止膜から層間絶縁膜への拡散を効果的に抑制することが可能となり、短絡やリークの問題を確実に解消することができる。
【0074】
本実施形態でも、前記第2のCu導体パターン28Cuを形成する際に使われる開口部が、アルミニウム膜などのダミー膜中に形成されるため、前記開口部の側壁面が後退することはなく、その後でlow−K膜よりなる層間絶縁膜29を形成しても、先に図1A〜図1Dで説明した配線パターン28Cuの変形、およびこれに伴う短絡やリークの問題が発生することはない。
【0075】
本実施形態においてもまた、前記第1の導体パターン23Cuおよび第2の導体パターン28Cuとして、Cu層以外にも、アルミニウムやアルミニウム合金、タングステンなどの高融点金属やそれらの合金などを使うことができる。
【0076】
[第4の実施形態]
次にデュアルダマシンプロセスを含む本発明の第4の実施形態による半導体装置の製造工程を、図6A〜図6Xを参照しながら説明する。
【0077】
図6Aを参照するに、シリコン基板41上にはシリコン酸化膜などの絶縁膜42を介して図6Bに示す第1の層間絶縁膜43が100nm〜300nm程度の膜厚に形成されており、前記第1の層間絶縁膜43中には開口部43Aが配線溝43Aとして形成されている。
【0078】
前記配線溝43A中には、TaやTiなどの高融点金属、あるいはその導電性窒化物であるTaNやTiNなどよりなる導電性拡散バリア膜43BMが、前記配線溝43Aの側壁面および底面を覆うように10nm〜100nm程度の膜厚に形成されており、前記配線溝43AはCu層よりなる第1の配線パターン43Cuで充填されている。なお図6Bは図6Aの線B−B'に沿った断面図である。さらに前記第1の層間絶縁膜43上には、前記第1の配線パターン43Cuを覆うように、例えばSiCNやSiNなどよりなる絶縁性の拡散バリア膜44が、10nm〜100nm程度の膜厚に形成されている。
【0079】
以下の説明では、シリコン基板41の図示は省略する。
【0080】
次に図6Cに示すように、前記絶縁性拡散バリア膜44上に、後で形成される第2の層間絶縁膜のダミー膜25DMが、その上のエッチングストッパ膜46と共に、前記ダミー膜45DMの膜厚と前記エッチングストッパ膜46の膜厚の合計が、前記第2の層間絶縁膜の膜厚に等しくなるように形成される。本実施形態では、前記ダミー膜25DMとして、アルミニウム膜あるいはアルミニウムを主成分とするAl−Cu合金やAl−Si合金などのアルミニウム合金膜を、スパッタリングにより、例えば100nm〜200nmの膜厚に形成する。また前記エッチングストッパ膜26としては前記ダミー膜45DMのエッチングの際に選択比のとれるSiN膜を使うのが好適であり、本実施形態ではSiN膜をスパッタリングにより、例えば10nm〜20nmの膜厚に形成する。
【0081】
なお前記ダミー膜45DMとしては、アルミニウム膜あるいはアルミニウム合金膜の他に、タングステンや窒化チタンなどの他の導電膜、あるいはシリコン酸化膜やBSG膜、BPSG膜などの絶縁膜、ポリエーテル膜などの有機膜、さらにポリシリコンあるいは非晶質シリコン膜などの半導体膜であってもよい。
【0082】
さらに図6Dに示すように前記図6Cの構造上には後で形成される第3の層間絶縁膜のダミー層47DMと、好ましくはSiN膜よりなるエッチングストッパ膜48が、前記ダミー膜47DMの膜厚と前記エッチングストッパ膜48の膜厚の合計が前記第3の層間絶縁膜の膜厚となるように、順次形成される。
【0083】
さらに図6Eに示すように前記エッチングストッパ膜48上に、レジスト開口部R2Aを有するレジストパターンR2が形成され、前記レジストパターンR2をマスクに前記エッチングストッパ膜28をRIE法によりドライエッチングすることにより、図6Fに示すように前記エッチングストッパ膜48中に前記レジスト開口部R2Aに対応して開口部48Aが形成される。前記レジスト開口部R2Aおよび開口部48Aは、後で形成されるビアプラグに対応している。
【0084】
さらに前記エッチングストッパ膜48をハードマスクに、その下のダミー層47DMを塩素を使ったRIE法によりドライエッチングすることにより、図6Gに示すように前記ダミー層47DM中に前記開口部48Aに対応した開口部47DMAが形成される。
【0085】
さらに図6Hに示すように前記レジストパターンR2が除去され、さらに前記エッチングストッパ膜48上に、前記開口部47DMAを露出するレジスト開口部R3Aを有するレジストパターンR3が形成される。前記レジスト開口部R3Aは、後で形成される配線パターンに対応する。
【0086】
さらに図6Iに示すように前記レジストパターンR3をマスクに前記エッチングストッパ膜48がパターニングされ、前記レジスト開口部R3Aに対応した開口部48Bが形成されると同時に、前記開口部47DMAの底においてもエッチングストッパ膜46が開口部46Aにおいて除去され、ダミー層45DMが露出される。
【0087】
さらに図6Jに示すように前記エッチングストッパ膜48および前記開口部45DMAが形成されたエッチングストッパ膜46をハードマスクに前記ダミー層47DMおよび45DMが、塩素ガスを使ったRIE法によりドライエッチングされ、前記ダミー層47DMには前記開口部48Bに対応して溝部47DMAが、また前記ダミー膜45DMには前記開口部46Aに対応して開口部45DMAが、それぞれ所望の配線パターンおよびビアホールに対応して形成される。
【0088】
次に図6Kに示すように前記レジストパターンR3が除去され、さらに例えばスパッタリングによりTaなどの高融点金属よりなる拡散バリア膜49を、10nm〜50nmの厚さで、前記配線溝47DMAの側壁面および底面、さらに前記開口部45DMAの側壁面および底面を、それぞれの断面形状に整合して連続して覆うように形成する。なお前記拡散バリア膜49としては、前記Ta膜の他にTi膜やW膜、さらにはその導電性窒化膜であるTaN膜やTiN膜、WN膜などを使うことも同様に可能である。
【0089】
さらに図6Lに示すように前記図6Kの構造に対し、前記基板41の面に略垂直に作用するRIE法によるドライエッチングあるいは逆スパッタリングを、前記ダミー膜47DN上のエッチングストッパ膜48が露出するまで行い、前記絶縁性拡散バリア膜44およびエッチングストッパ膜46を、それぞれ前記開口部45DMAの底部および溝部47DMAの底部において露出する。その結果、前記導電性拡散バリア膜49は、前記開口部45DMAおよび溝部47DMAの側壁面にのみ、それぞれ拡散バリア膜49Aおよび49Bとして残される。
【0090】
さらに図6Mに示すように図6Lの構造に対し、前記エッチングストッパ膜46および48をハードマスクにRIE法によるドライエッチングを行い、前記開口部45DMAの底において前記配線パターン43Cuを露出する。図6Mの工程において前記エッチングストッパ膜46および48が消失してしまわないように、前記図6Cおよび図6Dにおいて前記エッチングストッパ膜46および48は、前記絶縁性拡散バリア膜44の膜厚の2倍以上の膜厚に形成するのが好ましい。
【0091】
さらに図6Nに示すように前記図6Mの構造上にCuシード層50Sを、前記溝部47DMAの側壁面および底面、および前記開口部45DMAの側壁面および露出されている配線パターン43Cuの表面を覆うように、例えばスパッタ法あるいはCVD法により形成し、電解メッキを行うことにより、図6Oに示すように前記開口部45DMAおよび溝部47DMAをCu層50により充填する。
【0092】
さらにこのようにして形成されたCu層50に対し、前記エッチングストッパ膜48が露出するまでCMP法により研磨を行い、図6Pに示す構造を得る。図6Pでは、このように前記エッチングストッパ膜48が研磨ストッパとして作用している。図6PのCMP処理の結果、前記溝部にはCu配線パターン50Wが形成され、前記Cu配線パターン50Wからは、前記開口部45DMAをCuビアプラグ50Vが延出する。前記Cuビアプラグ50Vは前記配線パターン43Cuと直接に接触することに注意すべきである。
【0093】
さらに図6Qに示すように、前記Cu配線パターン50Wの表面にSiCN膜あるいはSiN膜などよりなる絶縁性拡散バリア膜が形成され、さらに図6Rに示すように、前記ダミー層47DM上のエッチングストッパ膜48が、前記絶縁性拡散バリア膜をマスクに、RIE法によるドライエッチングにより除去される。この工程において前記絶縁性拡散バリア膜が消失しないように、前記絶縁性拡散バリア膜は前記図6Qの時点のエッチングストッパ膜48の膜厚の2倍以上の膜厚に形成するのが好ましい。
【0094】
さらに図6Sに示すように前記ダミー膜47DMが希塩酸や希硫酸をエッチャントとしたウェットエッチング法あるいは塩素ガスを使ったRIE法により、前記エッチングストッパ膜46および絶縁性拡散バリア膜に対して選択的に除去され、さらに図6Tに示すように前記エッチングストッパ膜46の露出部分が、前記絶縁性拡散バリア膜51および導電性拡散バリア膜49Bをマスクに、前記ダミー膜45DMに対して選択的に除去される。
【0095】
さらに図6Uに示すようにダミー層45DMが前記絶縁性拡散バリア膜44および46、および導電性拡散バリア膜49Aおよび49Bに対して選択的に除去され、ビアプラグ50Vおよび配線パターン50Wよりなる第2の配線層が、前記第1の配線パターン43Cuを含む第1の配線層の上に突出した構造が得られる。
【0096】
さらに図6Vに示すように前記図6Uの構造上にlow−K膜よりなる第2の層間絶縁膜52を、塗布法あるいはプラズマCVD法により、前記第2の配線パターン50Wおよびビアプラグ50Vを埋め込むように形成する。前記第2の層間絶縁膜52としては、水素化シロキサン系材料や、オルガノシロキサン系材料、例えばハネウェル社のHOSP(登録商標)などのSi−O−Si骨格を有するlow−K材料、炭素骨格を有する例えばハネウェル社のFLARE(登録商標)やダウケミカル社のSiLK(登録商標)などの芳香族ポリエーテル材料、フロロカーボン系材料、さらにはこれらの多孔質材料を使うことができる。
【0097】
さらに図6Wに示すように前記図6Vにおける第2の層間絶縁膜52をCMP法により前記第2の配線パターン50W上の絶縁性拡散バリア膜51が露出するまで研磨することで平坦化する。
【0098】
これにより、前記第1の配線パターン43Cuよりなる第1の配線層上に、前記ビアプラグ50Vおよび配線パターン50Wよりなる第2の配線層を、前記ビアプラグ50Vと配線パターン43Cuとの間に先の図2A〜2Dの従来技術におけるような拡散バリア膜を介在させることなく、直接に形成した配線構造が得られる。このような構造においても、前記配線パターン50Wおよびビアプラグ50Vの側壁面は導電性拡散バリア膜49Bおよびに49Aによりそれぞれ覆われているため、前記配線パターン50Wやビアプラグ50VからCuなどの構成金属元素が低誘電率で低密度の層間絶縁膜52に拡散する問題は生じない。
【0099】
なお、図6Pに示す工程の後、Cu配線パターン50Wの表面に直ちに図6Qに示す絶縁性拡散バリア膜51を形成しない選択も可能であるが、この場合には、図6Xに示すように、前記第2の層間絶縁膜52をCMP法により平坦化した後、露出したCu配線パターン50Wの表面に前記絶縁性拡散バリア膜51を形成する必要がある。
【0100】
本実施形態においても、前記Cu配線パターン50WおよびCuビアプラグ50Vは、アルミニウムなどよりなるダミー層47DM中の溝部47DMAあるいはダミー層45DM中の開口部45DMA中に形成されるものであり、前記溝部47DMAあるいは開口部45DMAは、RIE法によるドライエッチングにより形成される際に側壁面が後退することがなく、先に図1A〜図1Dで説明した問題を解消することができる。
【0101】
図7は、本実施形態により製造された半導体装置60の例を示す断面図である。
【0102】
図7を参照するに、シリコン基板61上には素子分離領域61Iにより素子領域61Aが画成されており、前記素子領域61A中には前記シリコン基板61上にゲート絶縁膜62を介してゲート電極63が形成されている。また前記素子領域61Aでは前記シリコン基板61中、前記ゲート電極63の第1および第2の側に、それぞれLDD領域61aおよび61bが形成されている。また前記ゲート電極63の前記第1および第2の側には、符号は付してないが側壁絶縁膜が形成されており、前記ゲート電極直下のチャネル領域に対し、前記側壁絶縁膜の前記第1の側で外側の部分にはソース拡散領域61cが、また第2の側で外側の部分にはドレイン拡散領域61dが形成されている。
【0103】
前記シリコン基板61上には前記ゲート電極63を覆ってシリコン酸化膜などの絶縁膜64が形成されており、前記シリコン酸化膜61中には前記ソース拡散領域61cにコンタクトして、W(タングステン)などよりなるコンタクトプラグ64Aが、また前記ドレイン拡散領域61dにコンタクトして、同様なコンタクトプラグ64Bが形成されている。
【0104】
前記絶縁膜64上には、前記第1の層間絶縁膜23あるいは43に対応する、低誘電率膜よりなる層間絶縁膜65が形成されており、前記層間絶縁膜65中には、TaやTi,Wなどの高融点金属、あるいはその導電性窒化物よりなるバリアメタル膜65a,65bを介して、Cu配線パターン65A,65Bがそれぞれ埋設されている。図示の例では、前記Cu配線パターン65Aが前記コンタクトプラグ64Aに接続され、前記Cu配線パターン65Bga前記コンタクトプラグ64Bに接続される。
【0105】
さらに前記第1の層間絶縁膜65上には、前記絶縁性拡散バリア膜24あるいは44に対応する絶縁性拡散バリア膜66が形成されており、前記絶縁性拡散バリア膜66上には、前記第2の層間絶縁膜29あるいは52に対応する、低誘電率膜よりなる層間絶縁膜67が形成されている。
【0106】
前記層間絶縁膜67中には、その上側部分に配線溝67wが、また下側部分にビアホール67vが形成されており、前記配線溝67wはCu配線パターン67Wにより充填されており、ビアホール67vは前記Cu配線パターン67Wから延在するCuビアプラグ67Vにより充填されている。その際、前記配線溝67wの底面は、前記絶縁性拡散バリア膜46に対応する絶縁性拡散バリア膜67Cにより覆われており、また側壁面は、前記導電性拡散バリア膜27Aあるいは49Bに対応する導電性拡散バリア膜67Bにより覆われている。さらに前記ビアホールの側壁面は、前記導電性拡散バリア膜49Aに対応する導電性拡散バリア膜67Aにより覆われている。さらに前記第4の実施形態の場合と同様に、前記ビアプラグ67Vはその下の前記Cu配線パターン65Bと、間に拡散バリア膜を介することなく、直接に接触する。
【0107】
さらに前記第2の層間絶縁膜67は前記絶縁性拡散バリア膜51に対応する絶縁性拡散バリア膜68により覆われており、前記絶縁性拡散バリア膜68上には、前記層間絶縁膜65,67と同様な、低誘電率膜よりなる層間絶縁膜69が形成されている。
【0108】
前記層間絶縁膜69中には、その上側部分に配線溝69wが、また下側部分にビアホール69vが形成されており、前記配線溝69wはCu配線パターン69Wにより充填されており、ビアホール69vは前記Cu配線パターン69Wから延在するCuビアプラグ69Vにより充填されている。その際、前記配線溝69wの底面は、前記絶縁性拡散バリア膜67Cと同様な絶縁性拡散バリア膜69Cにより覆われており、また側壁面は、前記導電性拡散バリア膜49Bと同様な導電性拡散バリア膜69Bにより覆われている。さらに前記ビアホールの側壁面は、前記導電性拡散バリア膜67Aと同様な導電性拡散バリア膜69Aにより覆われている。さらに前記ビアプラグ69Vはその下の前記Cu配線パターン67Wと、間に拡散バリア膜を介することなく、直接に接触する。
【0109】
さらに前記層間絶縁膜69は前記絶縁性拡散バリア膜68と問うような絶縁性拡散バリア膜70により覆われている。
【0110】
図7の半導体装置60では、Cuビアプラグ67Vあるいは69Vが、その下のCu配線パターン67Wあるいは65Bに、間に抵抗率の大きい拡散バリア膜を介することなく直接にコンタクトしており、コンタクト抵抗を低減することができる。またCu配線パターン67Wおよび69Wでは側壁面および底面が、またCuビアプラグ67Vおよび69Vでは底面が、導電性あるいは絶縁性の拡散バリア膜67A,67N,69Aあるいは69Bで覆われているため、密度の低い低誘電率膜を層間絶縁膜に使っても、Cu原子が層間絶縁膜中に拡散することはない。
【0111】
図7の実施形態において、前記拡散バリア膜67A,67B,69A,69Bは、絶縁性の拡散バリア膜により形成してもよいことは明らかである。SiCNやSiNなどの絶縁性の拡散バリア膜を使うことにより、高融点金属膜あるいはその導電性窒化膜などを使った場合に比べ、拡散バリア膜から層間絶縁膜への元素の拡散をさらに低減することが可能となる。
【0112】
[第5の実施形態]
次にデュアルダマシンプロセスを含む本発明の第5の実施形態による半導体装置の製造工程を、図8A〜図8Iを参照しながら説明する。図中、先の第4の実施形態で説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0113】
図8Aは、前記第4の実施形態における図6Jの断面図に対応し、前記ダミー層47DM中に所望の配線パターンに対応した溝部47DMAが、また前記ダミー層45DM中に、所望のビアホールに対応した開口部45DMAが、前記開口部45DMAが第1の配線パターン43Cuの上面を覆う絶縁性拡散バリア膜44を露出している。
【0114】
次に図8Bに示すように前記エッチングストッパ膜48および46をハードマスクに、前記開口部45DMAの底において露出されている絶縁性拡散バリア膜44を、RIE法によるドライエッチングにより除去し、前記第1の配線パターン43Cuを露出する。本実施形態においても、前記図8Bの工程において前記エッチングストッパ膜46および48が消失してしまわないように、前記エッチングストッパ膜46および48は、前記絶縁性拡散バリア膜44の膜厚の2倍以上の膜厚に形成しておくのが好ましい。
【0115】
次に図8Cに示すように前記図8Bの構造上に、電解メッキ処理のためのCuシード層50Sが直接に、前記溝部47DMAの側壁面および底面、および前記開口部45DMAの側壁面および底面、すなわち露出されているCu配線層43Cuの表面を覆って、スパッタリング法あるいはCVD法により、前記溝部47DMAおよび開口部45DMAの断面形状に整合した形状で形成される。
【0116】
さらに図8Dに示すように、前記図8Cの構造上に前記Cuシード層50Sをメッキ電極として使い、電解メッキ法によりCu層50を、前記溝部47DMAおよび開口部45DMAを充填するように形成する。
【0117】
さらに図8Eに示すように、図8DにおけるCu層50を、CMP法により前記エッチングストッパ膜48が露出するまで研磨し、前記溝部47DMA中にCu配線パターン50Wを、また前記開口部45DMA中に、前記Cu配線パターン59Wから延出するCuビアプラグ50Vを形成する。このようにして形成されたCuビアプラグ50Vは、前記Cu配線パターン43Cuの表面に直接に、バリアメタル膜を介することなくコンタクトする。
【0118】
さらに図8Fに示すように前記エッチングストッパ膜46,48、およびダミー層45DM,47DMは、先の図6R〜図6Tのプロセスと同様なプロセスを行うことにより除去され、図8Fに示すように、前記Cuビアプラグ50Vと、その上のCu配線パターン50Wとよりなる配線構造が、前記Cu配線パターン43Cu上に突出する構造が得られる。
【0119】
さらに図8Gに示すように、前記図8FのCuビアプラグ50Vおよび配線パターン50Wの露出表面が、例えばSiN膜やSiCN膜を、前記第1のCu配線パターン43Cuを覆う前記絶縁性拡散バリア膜44上に、CVD法により堆積することにより、SiNあるいはSiCNよりなる絶縁性拡散バリア膜51により覆われる。
【0120】
さらに図8Hに示すように前記図8Gの構造上にlow−K膜よりなる第2の層間絶縁膜52を、塗布法あるいはプラズマCVD法により、前記第2の配線パターン50Wおよびビアプラグ50Vを埋め込むように形成する。先の実施形態の場合と同様に、前記第2の層間絶縁膜52としては、水素化シロキサン系材料や、オルガノシロキサン系材料、例えばハネウェル社のHOSP(登録商標)などのSi−O−Si骨格を有するlow−K材料、炭素骨格を有する例えばハネウェル社のFLARE(登録商標)やダウケミカル社のSiLK(登録商標)などの芳香族ポリエーテル材料、フロロカーボン系材料、さらにはこれらの多孔質材料を使うことができる。
【0121】
さらに図8Iに示すように前記図8Hにおける前記第2の層間絶縁膜52をCMP法により前記第2の配線パターン50W上の絶縁性拡散バリア膜51が露出するまで研磨することで平坦化する。
【0122】
これにより、前記第1の配線パターン43Cuよりなる第1の配線層上に、前記ビアプラグ50Vおよび配線パターン50Wよりなる第2の配線層を、前記ビアプラグ50Vと配線パターン43Cuとの間に先の図2A〜2Dの従来技術におけるような拡散バリア膜を介在させることなく、直接に形成した配線構造が得られる。このような構造においても、前記配線パターン50Wおよびビアプラグ50Vの側壁面は導電性拡散バリア膜49Bおよびに49Aによりそれぞれ覆われているため、前記配線パターン50Wやビアプラグ50VからCuなどの構成金属元素が低誘電率で低密度の層間絶縁膜52に拡散する問題は生じない。
【0123】
本実施形態においても、前記Cu配線パターン50WおよびCuビアプラグ50Vは、アルミニウムなどよりなるダミー層47DM中の溝部47DMAあるいはダミー層45DM中の開口部45DMA中に形成されるものであり、前記溝部47DMAあるいは開口部45DMAは、RIE法によるドライエッチングにより形成される際に側壁面が後退することがなく、先に図1A〜図1Dで説明した問題を解消することができる。
【0124】
図9は、本実施形態により製造された半導体装置80の例を示す断面図である。ただし図中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0125】
図9を参照するに、半導体装置80は前記半導体装置60と類似した構成を有しているが、前記Cu配線パターン67Wの側壁面および底面、および前記Cuビアプラグ67Vの側壁面が、SiCN膜やSiN膜などの絶縁性拡散バリア膜81で覆われており、また前記Cu配線パターン69Wの側壁面および底面、および前記Cuビアプラグ69Vの側壁面が、SiCN膜やSiN膜などの絶縁性拡散バリア膜82で覆われている点で相違している。さらに前記絶縁性拡散バリア膜81は前記絶縁性拡散バリア膜66の表面を覆い、前記絶縁性拡散バリア膜82は前記絶縁性拡散バリア膜68の表面を覆う。
【0126】
図9の半導体装置80では、Cuビアプラグ67Vあるいは69Vが、その下のCu配線パターン67Wあるいは65Bに、間に抵抗率の大きい拡散バリア膜を介することなく直接にコンタクトしており、コンタクト抵抗を低減することができる。またCu配線パターン67Wおよび69Wでは側壁面および底面が、またCuビアプラグ67Vおよび69Vでは底面が、絶縁性の拡散バリア膜81あるいは82で覆われているため、密度の低い低誘電率膜を層間絶縁膜に使っても、Cu原子や、その他の金属元素が層間絶縁膜中に拡散することはない。
【0127】
以上、本発明を好ましい実施形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した要旨内において様々な変形・変更が可能である。
(付記1)
活性素子を有する基板と、
前記基板上において前記活性素子を覆う第1の層間絶縁膜と、
前記第1の層間絶縁膜中に埋設された第1の配線層と、
前記第1の層間絶縁膜上に形成された第2の層間絶縁膜と、
前記第2の層間絶縁膜中に埋設された第2の配線層と、
を備え、
前記第2の配線層は配線パターンと、前記配線パターンから延在し前記第1の配線層を構成する導体パターンの表面と直接に接触するビアプラグとを有し、
前記配線パターンの底面および側壁面、および前記ビアプラグの側壁面は拡散バリア膜により覆われることを特徴とする半導体装置。
(付記2)
前記配線パターンの底面は絶縁性の拡散バリア膜により覆われ、前記配線パターンの側壁面および前記ビアプラグの側壁面は導電性の拡散バリア膜により覆われることを特徴とする付記1記載の半導体装置。
(付記3)
前記配線パターンの底面および側壁面、および前記ビアプラグの側壁面は絶縁性の拡散バリア膜により覆われることを特徴とする付記1記載の半導体装置。
(付記4)
第1の導体パターンが埋設された第1の層間絶縁膜上に、第2の層間絶縁膜のダミー膜を形成する工程と、
前記ダミー膜中に、前記第1の導体パターンに対応した開口部を形成する工程と、
前記ダミー膜上に拡散バリア膜を、前記拡散バリア膜が前記開口部の少なくとも側壁面を覆うように堆積する工程と、
前記拡散バリア膜を、前記側壁面を覆う部分を残して除去する工程と、
前記開口部において前記第1の導体パターンを露出する工程と、
前記ダミー膜上に第2の導体パターンを構成する金属膜を、前記開口部を充填するように堆積する工程と、
前記金属膜のうち前記ダミー膜上に形成された部分を除去し、前記第2の導体パターンを前記第1の導体パターンと直接に接触して形成する工程と、
前記ダミー膜を除去する工程と、
前記第2の導体パターンを前記第2の層間絶縁膜で埋め込む工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記5)
第1の導体パターンが埋設された第1の層間絶縁膜上に、第2の層間絶縁膜のダミー膜を形成する工程と、
前記ダミー膜中に前記第1の導体パターンを露出する開口部を形成する工程と、
前記ダミー膜上に前記第2の導体パターンを構成する金属膜を、前記開口部を充填するように堆積する工程と、
前記金属膜のうち前記ダミー膜上に形成された部分を除去し、前記第2の導体パターンを形成する工程と、
前記ダミー膜を除去する工程と、
前記第2の導体パターンの露出表面に拡散バリア膜を形成する工程と、
前記第2の導体パターンを前記第2の層間絶縁膜で埋め込む工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記6)
前記拡散バリア膜の形成工程の後、前記第2の層間絶縁膜で埋め込む工程の前に、前記拡散バリア膜を前記第2の配線パターンの上面から除去する工程を含むことを特徴とする付記5記載の半導体装置の製造方法。
(付記7)
前記ダミー膜は、金属膜または絶縁体膜または半導体膜よりなることを特徴とする付記4または5記載の半導体装置の製造方法。
(付記8)
第1の絶縁膜上に第2の絶縁膜のダミー膜を形成する工程と、
前記ダミー膜中に開口部を形成する工程と、
前記ダミー膜上に拡散バリア膜を、前記拡散バリア膜が前記開口部の少なくとも側壁面を覆うように堆積する工程と、
前記ダミー膜上に拡散バリア膜を、前記拡散バリア膜が前記開口部の少なくとも側壁面を覆うように堆積する工程と、
前記拡散バリア膜を、前記側壁面を覆う部分を残して除去する工程と、
前記ダミー膜上に金属膜を、前記開口部を充填するように堆積する工程と、
前記金属膜のうち前記ダミー膜上に形成された部分を除去し、前記第2の絶縁膜中に導体パターンを形成する工程と、
前記ダミー膜を除去する工程と、
前記導体パターンを前記第2の層間絶縁膜で埋め込む工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記9)
第1の絶縁膜上に、第2の絶縁膜のダミー膜を形成する工程と、
前記ダミー膜中に開口部を形成する工程と、
前記ダミー膜上に金属膜を、前記開口部を充填するように堆積する工程と、
前記金属膜のうち前記ダミー膜上に形成された部分を除去し、導体パターンを形成する工程と、
前記ダミー膜を除去する工程と、
前記導体パターンの露出表面に拡散バリア膜を形成する工程と、
前記導体パターンを前記第2の絶縁膜で埋め込む工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記10)
さらに前記拡散バリア膜を前記導体パターンの上面から除去する工程を含むことを特徴とする付記9記載の半導体装置の製造方法。
【図面の簡単な説明】
【0128】
【図1A】課題を説明する図(その1)である。
【図1B】課題を説明する図(その2)である。
【図1C】課題を説明する図(その3)である。
【図1D】課題を説明する図(その4)である。
【図1E】課題を説明する図(その5)である。
【図1F】課題を説明する図(その6)である。
【図2A】従来技術を説明する図(その1)である。
【図2B】従来技術を説明する図(その2)である。
【図2C】従来技術を説明する図(その3)である。
【図2D】従来技術を説明する図(その4)である。
【図3A】第1の実施形態を説明する図(その1)である。
【図3B】第1の実施形態を説明する図(その2)である。
【図3C】第1の実施形態を説明する図(その3)である。
【図3D】第1の実施形態を説明する図(その4)である。
【図3E】第1の実施形態を説明する図(その5)である。
【図3F】第1の実施形態を説明する図(その6)である。
【図3G】第1の実施形態を説明する図(その7)である。
【図3H】第1の実施形態を説明する図(その8)である。
【図3I】第1の実施形態を説明する図(その9)である。
【図3J】第1の実施形態を説明する図(その10)である。
【図3K】第1の実施形態を説明する図(その11)である。
【図3L】第1の実施形態を説明する図(その12)である。
【図3M】第1の実施形態を説明する図(その13)である。
【図3N】第1の実施形態を説明する図(その14)である。
【図4A】第2の実施形態を説明する図(その1)である。
【図4B】第2の実施形態を説明する図(その2)である。
【図4C】第2の実施形態を説明する図(その3)である。
【図4D】第2の実施形態を説明する図(その4)である。
【図4E】第2の実施形態を説明する図(その5)である。
【図4F】第2の実施形態を説明する図(その6)である。
【図4G】第2の実施形態を説明する図(その7)である。
【図4H】第2の実施形態を説明する図(その8)である。
【図4I】第2の実施形態を説明する図(その9)である。
【図4J】第2の実施形態を説明する図(その10)である。
【図5A】第3の実施形態を説明する図(その1)である。
【図5B】第3の実施形態を説明する図(その2)である。
【図5C】第3の実施形態を説明する図(その3)である。
【図5D】第3の実施形態を説明する図(その4)である。
【図5E】第3の実施形態を説明する図(その5)である。
【図6A】第4の実施形態を説明する図(その1)である。
【図6B】第4の実施形態を説明する図(その2)である。
【図6C】第4の実施形態を説明する図(その3)である。
【図6D】第4の実施形態を説明する図(その4)である。
【図6E】第4の実施形態を説明する図(その5)である。
【図6F】第4の実施形態を説明する図(その6)である。
【図6G】第4の実施形態を説明する図(その7)である。
【図6H】第4の実施形態を説明する図(その8)である。
【図6I】第4の実施形態を説明する図(その9)である。
【図6J】第4の実施形態を説明する図(その10)である。
【図6K】第4の実施形態を説明する図(その11)である。
【図6L】第4の実施形態を説明する図(その12)である。
【図6M】第4の実施形態を説明する図(その13)である。
【図6N】第4の実施形態を説明する図(その14)である。
【図6O】第4の実施形態を説明する図(その15)である。
【図6P】第4の実施形態を説明する図(その16)である。
【図6Q】第4の実施形態を説明する図(その17)である。
【図6R】第4の実施形態を説明する図(その18)である。
【図6S】第4の実施形態を説明する図(その19)である。
【図6T】第4の実施形態を説明する図(その20)である。
【図6U】第4の実施形態を説明する図(その21)である。
【図6V】第4の実施形態を説明する図(その22)である。
【図6W】第4の実施形態を説明する図(その23)である。
【図6X】第4の実施形態を説明する図(その24)である。
【図7】第4の実施形態による半導体装置を示す図である。
【図8A】第5の実施形態を説明する図(その1)である。
【図8B】第5の実施形態を説明する図(その2)である。
【図8C】第5の実施形態を説明する図(その3)である。
【図8D】第5の実施形態を説明する図(その4)である。
【図8E】第5の実施形態を説明する図(その5)である。
【図8F】第5の実施形態を説明する図(その6)である。
【図8G】第5の実施形態を説明する図(その7)である。
【図8H】第5の実施形態を説明する図(その8)である。
【図8I】第5の実施形態を説明する図(その9)である。
【図9】第5の実施形態による半導体装置を示す図である。
【符号の説明】
【0129】
21,41,61 基板
22,42,64 絶縁膜
23,43,65 第1の層間絶縁膜
23BM,43BM バリアメタル膜
23Cu,43Cu,65A,65B 第1の配線パターン
24,27B,30,44,51,66,68,67C,69C,70,81,82 絶縁性拡散バリア膜
25DM,45DM,47DM ダミー層
25DMA,45DMA,48A,48B 開口部
47DMA 溝部
26ST 研磨ストッパ膜
27,27A,49,49A,49B,65a,65b,67A,67N,69A,69B 導電性拡散バリア膜
28,50 Cu層
28Cu 第2の配線パターン
29,52,67 第2の層間絶縁膜
46,48 エッチングストッパ膜
50S Cuシード層
50V,67V,69V Cuビアプラグ
50W,67W,69W Cu配線パターン
61A 素子領域
61a,61b LDD領域
61c ソース拡散領域
61d ドレイン拡散領域
61I 素子分離領域
62 ゲート絶縁膜
63 ゲート電極
64A,64B コンタクトプラグ
69 第3の層間絶縁膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性素子を有する基板と、
前記基板上において前記活性素子を覆う第1の層間絶縁膜と、
前記第1の層間絶縁膜中に埋設された第1の配線層と、
前記第1の層間絶縁膜上に形成された第2の層間絶縁膜と、
前記第2の層間絶縁膜中に埋設された第2の配線層と、
を備え、
前記第2の配線層は配線パターンと、前記配線パターンから延在し前記第1の配線層を構成する導体パターンの表面と直接に接触するビアプラグとを有し、
前記配線パターンの底面および側壁面、および前記ビアプラグの側壁面は拡散バリア膜により覆われることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記配線パターンの底面は絶縁性の拡散バリア膜により覆われ、前記配線パターンの側壁面および前記ビアプラグの側壁面は導電性の拡散バリア膜により覆われることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記配線パターンの底面および側壁面、および前記ビアプラグの側壁面は絶縁性の拡散バリア膜により覆われることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項4】
第1の導体パターンが埋設された第1の層間絶縁膜上に、第2の層間絶縁膜のダミー膜を形成する工程と、
前記ダミー膜中に、前記第1の導体パターンに対応した開口部を形成する工程と、
前記ダミー膜上に拡散バリア膜を、前記拡散バリア膜が前記開口部の少なくとも側壁面を覆うように堆積する工程と、
前記拡散バリア膜を、前記側壁面を覆う部分を残して除去する工程と、
前記開口部において前記第1の導体パターンを露出する工程と、
前記ダミー膜上に第2の導体パターンを構成する金属膜を、前記開口部を充填するように堆積する工程と、
前記金属膜のうち前記ダミー膜上に形成された部分を除去し、前記第2の導体パターンを前記第1の導体パターンと直接に接触して形成する工程と、
前記ダミー膜を除去する工程と、
前記第2の導体パターンを前記第2の層間絶縁膜で埋め込む工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項5】
第1の導体パターンが埋設された第1の層間絶縁膜上に、第2の層間絶縁膜のダミー膜を形成する工程と、
前記ダミー膜中に前記第1の導体パターンを露出する開口部を形成する工程と、
前記ダミー膜上に前記第2の導体パターンを構成する金属膜を、前記開口部を充填するように堆積する工程と、
前記金属膜のうち前記ダミー膜上に形成された部分を除去し、前記第2の導体パターンを形成する工程と、
前記ダミー膜を除去する工程と、
前記第2の導体パターンの露出表面に拡散バリア膜を形成する工程と、
前記第2の導体パターンを前記第2の層間絶縁膜で埋め込む工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記拡散バリア膜の形成工程の後、前記第2の層間絶縁膜で埋め込む工程の前に、前記拡散バリア膜を前記第2の導体パターンの上面から除去する工程を含むことを特徴とする請求項5記載の半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記ダミー膜は、金属膜または絶縁体膜または半導体膜よりなることを特徴とする請求項4または5記載の半導体装置の製造方法。

【図1A】
image rotate

【図1B】
image rotate

【図1C】
image rotate

【図1D】
image rotate

【図1E】
image rotate

【図1F】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図2C】
image rotate

【図2D】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図3C】
image rotate

【図3D】
image rotate

【図3E】
image rotate

【図3F】
image rotate

【図3G】
image rotate

【図3H】
image rotate

【図3I】
image rotate

【図3J】
image rotate

【図3K】
image rotate

【図3L】
image rotate

【図3M】
image rotate

【図3N】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図4B】
image rotate

【図4C】
image rotate

【図4D】
image rotate

【図4E】
image rotate

【図4F】
image rotate

【図4G】
image rotate

【図4H】
image rotate

【図4I】
image rotate

【図4J】
image rotate

【図5A】
image rotate

【図5B】
image rotate

【図5C】
image rotate

【図5D】
image rotate

【図5E】
image rotate

【図6A】
image rotate

【図6B】
image rotate

【図6C】
image rotate

【図6D】
image rotate

【図6E】
image rotate

【図6F】
image rotate

【図6G】
image rotate

【図6H】
image rotate

【図6I】
image rotate

【図6J】
image rotate

【図6K】
image rotate

【図6L】
image rotate

【図6M】
image rotate

【図6N】
image rotate

【図6O】
image rotate

【図6P】
image rotate

【図6Q】
image rotate

【図6R】
image rotate

【図6S】
image rotate

【図6T】
image rotate

【図6U】
image rotate

【図6V】
image rotate

【図6W】
image rotate

【図6X】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8A】
image rotate

【図8B】
image rotate

【図8C】
image rotate

【図8D】
image rotate

【図8E】
image rotate

【図8F】
image rotate

【図8G】
image rotate

【図8H】
image rotate

【図8I】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2010−87352(P2010−87352A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−256450(P2008−256450)
【出願日】平成20年10月1日(2008.10.1)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】