半導体装置およびその製造方法
【課題】相変化記録素子のまわりを伝導率の低い真空の空隙部で覆うことで、さらに高い発熱効率を得ることができ、書き換え電流を低減することができる半導体装置を提供する。
【解決手段】半導体基板と、半導体基板の上に形成されたスイッチング素子を含む素子層と、素子層上において、スイッチング素子に接続されたヒータ電極11、ヒータ電極11の熱によって相転移する相変化記録材料層12及び上部電極13が順次積層されてなる相変化記録素子10と、相変化記録素子10の上に積層された層間絶縁膜21bと、素子層と層間絶縁膜21bの間にあってヒータ電極11または相変化記録材料層12のいずれか一方又は両方の周囲に形成された真空の空隙部15と、を具備してなる。
【解決手段】半導体基板と、半導体基板の上に形成されたスイッチング素子を含む素子層と、素子層上において、スイッチング素子に接続されたヒータ電極11、ヒータ電極11の熱によって相転移する相変化記録材料層12及び上部電極13が順次積層されてなる相変化記録素子10と、相変化記録素子10の上に積層された層間絶縁膜21bと、素子層と層間絶縁膜21bの間にあってヒータ電極11または相変化記録材料層12のいずれか一方又は両方の周囲に形成された真空の空隙部15と、を具備してなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
相変化記録メモリ(PRAM:Phase change Random access memory)は、相変化記録材料層が結晶と非結晶(アモルファス)との間で相転移した際の抵抗変化を利用して情報を蓄積するものである。相変化記録メモリのメモリセル回路は、図39に示すような1セルあたり1T/1R(1トランジスタ-1抵抗)の構成を有している(非特許文献1)。
1Rに対する典型的なPRAMセル100は、図40に示すようになる(非特許文献1)。PRAMセル100は、ヒータ電極101、相変化記録材料膜102、上部電極103からなる円柱状の積層構造を有しており、ヒータ電極101の周りには絶縁膜104が形成されている。なお、ヒータ電極101と上部電極103のそれぞれの直径は、ヒータ電極101よりも上部電極103が大きい関係となっている。結晶と非結晶間の相転移は、ヒータ電極101に電流を流して、ヒータ電極101を発熱させ、その熱を相変化記録材料層102に加えて相転移させ、相変化記録材料層102内に相変化領域102aを形成することで実現している。この相転移させるために必要な電流を書き換え電流と呼ぶ。
【0003】
近年、低消費電力化を実現するために、この書き換え電流を小さくすることが求められている。
図40の場合において、相変化記録材料層102に熱量q1が加わり相転移し、ヒータ電極101の直上に相変化領域102aが形成される。しかし、ヒータ電極101から発生する熱量は熱量q1のみならず、ヒータ電極の絶縁膜104に拡散する熱量q3、ヒータ電極101自体に拡散する熱量q4、相変化領域102aから上部電極103や相変化記録材料層102へ逃げる熱量q5や熱量q6がある。また、熱量q2はヒータ電極101の温度を上昇させるための熱である。ヒータ電極101の熱伝導率(Thermal conductivity)は、20W/k・mと相変化記録材料層102等の他の相変化記録メモリ素子の構成材料と比べてはるかに高い。したがって、ヒータ電極101から発生する全熱量の60〜70%に相当する多くの熱量q4が、相変化記録材料層102に加わらずに、ヒータ電極101自体に拡散してしまう。また、相変化記録材料層102、上部電極103や絶縁膜104においても、熱伝導率はヒータ電極101よりも低くはなるものの、相変化領域102aよりも高いため、ヒータ電極101から発生した熱がこれらの部材に逃げてしまう。結果、相変化記録材料層102に加わって相転移に寄与する熱量は、ヒータ電極101から発生する全熱量の1%前後しかない熱量q1のみとなり、熱効率が低下し、大きな書き換え電流が必要となる。
【0004】
この書き換え電流の低減化を実現すべく、図41に示すような、ヒータ電極201への熱逃げ対策を行ったPRAMセル200が考案されている(非特許文献1)。
このPRAMセル200は、図40に示したPRAMセル100同様、ヒータ電極201、相変化記録材料膜202、上部電極203の円柱状の積層構造を有しているが、図40のPRAMセル100と異なるのは、ヒータ電極201と上部電極203の直径が同じである点、そして相変化記録材料膜202中に形成される相変化領域202aの側面を、絶縁膜204が囲むように形成されている点である。
このPRAMセル200の場合、電流が集中する箇所が相変化記録材料膜202のみとなるため、相変化領域202aは、熱伝導率の高いヒータ電極201から離れた相変化記録材料膜202の中間部分に形成される。したがって、図40のPRAMセル100より発熱効率が高くなり、書き換え電流の低減化が期待される。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】S.M.Sadeghipour, L.Pileggi, M.Asheghi, “Phase Change Random Access Memory, Thermal Analysis”, ITHERM-06 pp660
【非特許文献2】M. Gill, T. Lowrey, and J. Park, “Ovonic Unified Memory -A High-performance Nonvolatile Memory Technology for Stand Alone Memory and Embedded Applications”, ISSCC 2002 Digest of Technical Papers vol. 45, pp. 202-203 and 459, February 2002.
【非特許文献3】G.Servalli, “A 45nm Generation Phase Change Memory Technology”, IEDM-09 pp. 113-116
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した図41のPRAMセル200の場合、下部電極(ヒータ)201への熱逃げの抑制は実現できるが、絶縁保護膜204への熱逃げの対策までは講じられていない。そのため、相転移に必要な熱量はPRAMセル100の場合よりも確保はできるものの、やはり相変化記録材料膜202に加わる熱量は減少してしまう。このため、さらなる発熱効率の向上、および書き換え電流の低減化を図る必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
半導体基板と、半導体基板の上に形成されたスイッチング素子を含む素子層と、前記素子層上において、前記スイッチング素子に接続されたヒータ電極、前記ヒータ電極の熱によって相変化する相変化記録材料層及び上部電極が順次積層されてなる相変化記録素子と、前記相変化記録素子の上に積層された層間絶縁膜と、前記素子層と前記層間絶縁膜の間にあって前記ヒータ電極または前記相変化記録材料層のいずれか一方又は両方の周囲に形成された真空の空隙部と、を具備してなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
上記の構成によれば、相変化記録素子のまわりを熱伝導率の低い真空の空隙部で覆うことで、ヒータ電極から発した熱のうち、相変化記録素子に伝熱する割合が高まり、これにより高い発熱効率を得ることができ、従来に比べて半導体装置の書き換え電流を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第一の実施形態である半導体装置の一例を示す断面模式図である。
【図2A】本発明の第一の実施形態である半導体装置の一例を示す平面模式図である。
【図2B】図2中に示す線分A−A´による半導体装置の断面模式図である。
【図2C】図2中に示す線分B−B´による半導体装置の断面模式図である。
【図3A】本発明の第一の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図3B】図3A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図3C】図3A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図4A】本発明の第一の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図4B】図4A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図5A】本発明の第一の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図5B】図5A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図5C】図5A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図6A】本発明の第一の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図6B】図6A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図7A】本発明の第一の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図7B】図7A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図7C】図7A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図8A】本発明の第一の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図8B】図8A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図9A】本発明の第一の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図9B】図9A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図10A】本発明の第一の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図10B】図10A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図10C】図10A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図11A】本発明の第一の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図11B】図11A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図11C】図11A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図12A】本発明の第二の実施形態である半導体装置の一例を示す平面模式図である。
【図12B】図12A中に示す線分A−A´による半導体装置の断面模式図である。
【図12C】図12A中に示す線分B−B´による半導体装置の断面模式図である。
【図13A】本発明の第三の実施形態である半導体装置の一例を示す平面模式図である。
【図13B】図13A中に示す線分A−A´による半導体装置の断面模式図である。
【図13C】図13A中に示す線分B−B´による半導体装置の断面模式図である。
【図14A】本発明の第三の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図14B】図14A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図14C】図14A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図15A】本発明の第三の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図15B】図15A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図15C】図15A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図16A】本発明の第三の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図16B】図16A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図17A】本発明の第三の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図17B】図17A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図17C】図17A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図18A】本発明の第三の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図18B】図18A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図18C】図18A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図19A】本発明の第三の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図19B】図19A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図20A】本発明の第三の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図20B】図20A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図20C】図20A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図21A】本発明の第三の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図21B】図21A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図22A】本発明の第四の実施形態である半導体装置の一例を示す平面模式図である。
【図22B】図22A中に示す線分A−A´による半導体装置の断面模式図である。
【図22C】図22A中に示す線分B−B´による半導体装置の断面模式図である。
【図23A】本発明の第四の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図23B】図23A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図23C】図23A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図24A】本発明の第四の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図24B】図24A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図24C】図24A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図25A】本発明の第四の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図25B】図25A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図25C】図25A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図26A】本発明の第四の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図26B】図26A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図26C】図26A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図27A】本発明の第四の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図27B】図27A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図27C】図27A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図28A】本発明の第四の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図28B】図28A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図29A】本発明の第四の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図29B】図29A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図29C】図29A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図30A】本発明の第四の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図30B】図30A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図31A】本発明の第五の実施形態である半導体装置の一例を示す平面模式図である。
【図31B】図31A中に示す線分A−A´による半導体装置の断面模式図である。
【図31C】図31A中に示す線分B−B´による半導体装置の断面模式図である。
【図32A】本発明の第五の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図32B】図32A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図33A】本発明の第五の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図33B】図33A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図33C】図33A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図34A】本発明の第五の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図34B】図34A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図34C】図34A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図35A】本発明の第五の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図35B】図34A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図36】本発明の第六の実施形態である半導体装置の一例を示す断面模式図である。
【図37】本発明の第六の実施形態である半導体装置の一例を示す断面模式図である。
【図38】本発明の第六の実施形態である半導体装置の一例を示す断面模式図である。
【図39】従来の半導体装置の平面レイアウトを示す平面模式図である。
【図40】従来の半導体装置の一例を示す断面模式図である。
【図41】従来の半導体装置の一例を示す断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の半導体装置および製造方法の実施形態について、図を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に示す図面は、半導体装置の構成や製造方法を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さや寸法等は一例であって、実際の半導体の寸法関係等とは異なる場合があり、これに限定されるものではない。
【0011】
(第一の実施形態)
本発明の第一の実施形態である半導体装置について説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態である半導体装置の一例を示す断面模式図である。図2Aは、本発明の第一の実施形態である半導体装置のメモリセル領域およびその周辺回路領域の境界部周辺を示す平面模式図であり、図2Bおよび図2Cは、図2AのA−A’線およびB−B’線に対応する断面模式図である。
【0012】
図1および図2A〜図2Cに示すように、本実施形態の半導体装置は相変化記録メモリであり、図示しない半導体基板の上に形成された図示しないスイッチング素子を含む素子層と、素子層上に配置された相変化記録素子10と、相変化記録素子10の上に積層された層間絶縁膜(第2層間絶縁膜21b)と、素子層と第2層間絶縁膜21bの間にあって相変化記録素子10の周囲に形成された真空の空隙部15と、を具備して構成されている。
【0013】
相変化記録素子10は、スイッチング素子に接続されたヒータ電極11と、ヒータ電極11の上に積層され、ヒータ電極11の熱によって相変化する相変化記録材料層12と、相変化記録材料層12上に積層された上部電極13とが順次積層されて構成されている。空隙部15は、ヒータ電極11、相変化記録材料層12及び上部電極13の周囲に位置している。
【0014】
また、本実施形態の半導体装置においては、図2Cに示すように、複数の相変化記録素子10がメモリセル領域Cに配置されている。相変化記録素子10は、メモリセル領域Cにおいてマトリックス状に配置されている。また、メモリセル領域Cの周囲には、周辺回路領域Tが配置されている。また、素子層に含まれるスイッチング素子は、例えばゲート電極がワード線に接続され、ソース電極がビット線に接続され、ドレイン電極がヒータ電極11に接続されたMOSトランジスタを例示できる。
【0015】
本実施形態の半導体装置の構造について更に詳細に説明する。図1に示すように、素子層を構成する第1層間絶縁膜21aに、第1層間絶縁膜21aとはエッチング選択率が異なる第1エッチングストッパ膜22aが積層されている。第1層間絶縁膜21aは、例えば酸化シリコンからなり、第1エッチングストッパ膜22aは、例えば厚みが10nmの窒化シリコン膜からなる。第1層間絶縁膜21a及び第1エッチングストッパ膜22aには、第1コンタクトプラグ31が埋め込まれている。第1コンタクトプラグ31は、図示しない例えばMOSトランジスタのドレイン電極に接続されている。第1コンタクトプラグ31の直径は例えば40nmとされ、材質としては例えばタングステンが用いられる。
【0016】
次に、第1コンタクトプラグ31上には、ヒータ電極11、相変化記録材料層12および上部電極13が順次積層されている。ヒータ電極11、相変化記録材料層12および上部電極13が一体で、例えば直径が40nmの円柱状に形成されている。ヒータ電極11および上部電極13は、例えば窒化チタンから構成され、厚みはともに例えば25nm程度である。また、相変化記録材料層12は、GST(GeSbTe)から構成されている。このGSTは、冷却速度により抵抗値の値が変化する性質を持っており、徐冷すると低抵抗の結晶が形成され、急冷すると高抵抗の非結晶(アモルファス)が形成される。このGSTからなる相変化記録材料層12の厚みは、例えば50nm程度である。
【0017】
次に、相変化記録素子10の側面は、例えば厚さが10nmの絶縁保護膜14によって被覆されている。絶縁保護膜14は空隙部15を形成する際の相変化記録素子10の保護膜として機能する。この絶縁保護膜14としては、第1エッチングストッパ膜22a同様に窒化シリコンを用いるとよい。
【0018】
次に、素子層(第1エッチングストッパ膜22a)の上方には、第2エッチングストッパ膜22bが形成されており、さらにこの第2エッチングストッパ膜22b上には第2層間絶縁膜21bが形成されている。
上部電極13上には、上部電極13に接続された第2コンタクトプラグ32が形成されている。第2コンタクトプラグ32は、第2エッチングストッパ膜22bを貫通するように形成されている。また、第2コンタクトプラグ32は例えばタングステンから構成され、第2コンタクトプラグ32の径は上部電極13と同径の40nm程度とされている。
【0019】
相変化記録素子10は、第1エッチングストッパ膜22aと第2エッチングストッパ膜22bとの間に挟まれた形になっている。そして、第1エッチングストッパ膜22aと第2エッチングストッパ膜22bとの間に、相変化記録素子10を囲む真空の空隙部15が形成されている。
【0020】
図2Aおよび図2Bに示すように、空隙部15は、メモリセル領域C内に設けられている。空隙部15を有するメモリセル領域Cと、メモリセル領域Cを囲む周辺回路領域Tとは、隔壁層51によって区画されている。隔壁層51は、メモリセル領域Cを囲むように形成されており、平面視したときの幅が例えば40nm程度である。また、隔壁層51は、第1層間絶縁膜21aに達する深さまで形成されている。また、隔壁層51は、第1エッチングストッパ膜22a、絶縁保護膜14および第2エッチングストッパ膜22bと同様に、窒化シリコンから構成される。
【0021】
また、図2Bに示すように、第2エッチングストッパ膜22bには、相変化記録素子10とほぼ同じ直径の第1開口部41が設けられている。この第1開口部41は第2エッチングストッパ膜22b上の第2層間絶縁膜21bにより閉塞されている。また、図2Aに示すように、第1開口部41は、平面視すると、相変化記録素子10の間に配置され、相変化記録素子10と同様にマトリックス状に配列されている。第2層間絶縁膜21bとしては、低カバレッジの条件で成膜された酸化シリコンを用いるとよい。また、第2エッチングストッパ膜22bとしては、第1エッチングストッパ膜22aおよび絶縁保護膜14と同様に、第1層間絶縁膜21aや第2層間絶縁膜22aとはエッチング選択率の異なる窒化シリコンを用いるとよい。
【0022】
以上の構成により、空隙部15は、隔壁層51と、第1エッチングストッパ膜22aと、第2エッチングストッパ膜22bと、第1開口部41を埋める第2層間絶縁膜21bと、によって密閉されている。相変化記録素子10の側面には絶縁保護膜14が形成されており、相変化記録素子10と空隙部15とはこの絶縁保護膜14によって区画されている。
【0023】
また、メモリセル領域C内の素子層には第1コンタクトプラグ31と同形状および同直径を有する第3コンタクトプラグ33が埋め込まれている。さらに、この第3コンタクトプラグ33上には第3コンタクトプラグ33と接続するためのコンタクトプラグ(第4コンタクトプラグ34)が形成されている。第3コンタクトプラグ33及び第4コンタクトプラグ34にはタングステンが用いられ、第4コンタクトプラグの直径は、第3コンタクトプラグ33同様40nm程度である。なお、第4コンタクトプラグ34の上面は第2コンタクトプラグ32および第2エッチングストッパ膜22bのそれぞれの上面と同程度となるよう形成されている。
【0024】
次に、本実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。
【0025】
本実施形態の半導体装置の製造方法は、半導体基板上のスイッチング素子を含む素子層上に、ヒータ電極、ヒータ電極の熱によって相変化する相変化記録材料層及び上部電極を順次積層して相変化記録素子を形成し、複数の相変化記録素子を配置したメモリセル領域と、メモリセル領域の周囲に設けた周辺回路領域とを区画する相変化記録素子形成工程と、素子層および相変化記録素子層を挟むようにして形成した第2層間絶縁膜の間であって、ヒータ電極または相変化記録材料層のいずれか一方又は両方の周囲に、内部が真空である空隙部を設ける空隙部形成工程と、を有する。
図3A〜図11Cは、本発明の第一の実施形態である半導体装置の製造方法の一例を説明する工程図であって、これらの工程を経て、図1および図2A〜図2Cに示す半導体装置を製造する。
【0026】
<相変化記録素子形成工程>
まず、図3A〜図6Bを参照しながら、半導体基板上のスイッチング素子を含む素子層上に、相変化記録素子を形成する工程について説明する。
【0027】
まず、図3Bに示すように、第1層間絶縁膜21a上に第1エッチングストッパ膜22aを成膜する。このとき、第一層間絶縁膜21aは酸化シリコンを用いるとよい。また、第1エッチングストッパ膜22aは第1層間絶縁膜21aとはエッチング選択率の異なる窒化シリコンを用いるとよい。また、本例では、第1エッチングストッパ22aの膜厚を10nm程度としている。
次に、図3Cに示すように、第1層間絶縁膜21aおよび第1エッチングストッパ膜22aに、第1コンタクトプラグ31および第3コンタクトプラグ33を形成する。この第1コンタクトプラグ31は例えばMOSトランジスタと接続させるためのコンタクトプラグである。
【0028】
ここで、本明細書においては、第1層間絶縁膜21a、第1コンタクトプラグ31、第3コンタクトプラグ33、および、半導体基板の上に形成されているスイッチング素子(図中には示してはないが、第1コンタクトプラグ31の直下に形成されている)からなる層を素子層とよぶこととする。
また、図3Aに示すように、第1コンタクトプラグ31は平面視したときにマトリックス状に形成する。さらに、第3コンタクトプラグ33は、第1コンタクトプラグ31の間に一列に配置する。
【0029】
次に、図4Bに示すように、第1エッチングストッパ22a膜に、ヒータ電極11、相変化記録材料層12、上部電極13およびSiN膜16を膜状に順次積層する。その後、フォトリソグラフィー技術及びエッチングにより、第1コンタクトプラグ31上に、ヒータ電極11、相変化記録材料層12及び上部電極13を残す。このようにして円柱状の相変化記録素子10を形成する。
【0030】
次に、第1エッチングストッパ膜22a上、相変化記録素子10を覆うように窒化シリコン膜を堆積し、その後、異方性エッチングを行って第1エッチングストッパ膜22a上の窒化シリコン膜を除去する。このようにして、図4A及び図4Bに示すように、相変化記録素子10側面を覆う絶縁保護膜14を形成する。
【0031】
次に、図5A〜図5Cに示すように、相変化記録素子10を埋めるように、第1エッチングストッパ膜22a上に酸化シリコンを堆積させ、その後、絶縁保護膜14及び上部電極16が露出するまでCMPにより平坦化する。このようにして第3層間絶縁膜21cを形成する。
【0032】
次に、図6Aおよび図6Bに示すように、メモリセル領域Cと、メモリセル領域Cの周囲に設けた周辺回路領域Tとの境界であるメモリセル領域C外周部に、フォトリソグラフィー技術及びエッチングにより、メモリセル領域Cを囲む幅40nm程度の溝61を形成する。このときのエッチング深さは、140nm以上とし、第1エッチングストッパ膜22aに達するまでエッチングする。
【0033】
<空隙部形成工程>
次に、図7A〜図11Cを参照しながら、素子層および相変化記録素子層を挟むようにして形成した第2層間絶縁膜の間であって、ヒータ電極または相変化記録材料層のいずれか一方又は両方の周囲に、内部が真空である空隙部を設ける工程について説明する。
【0034】
図7A及び図7Bに示すように、溝61に、第1エッチングストッパ膜22aおよび絶縁保護膜14と同材料である窒化シリコンを埋設し、幅40nm程度の隔壁層51を形成する。この隔壁層51によって、メモリセル領域Cおよび周辺回路領域Tが区画される。
続いて、図7B及び図7Cに示すように、第3層間絶縁膜21cおよび相変化記録素子10上に窒化シリコン膜を成膜し、膜厚が20nm程度の第2エッチングストッパ膜22bを形成する。
【0035】
次に、図8Aおよび図8Bに示すように、第3層間絶縁膜21c及び第2エッチングストッパ膜22bに、コンタクトホールを開口させて第3コンタクトプラグを露出させる。また、相変化記録素子10上の第2エッチングストッパ膜22b及びSiN膜16を除去してコンタクトホールを形成する。その後、各コンタクトホールを埋めるようにタングステンを、第2エッチングストッパ膜22bの全面に成膜する。次に、成長させたタングステン膜をCMPにより平坦化して第2エッチングストッパ膜22bを露出させる。これにより、相変化記録素子10上に第2コンタクトプラグ32を形成するとともに、第3コンタクトプラグ33上に第4コンタクトプラグ34を形成する。
【0036】
次に、図9Aおよび図9Bに示すように、メモリセル領域C内の第2エッチングストッパ膜22bに、フォトリソグラフィー技術及びエッチングにより、第1開口部41を形成する。この第1開口部41の直径は、例えば40nm程度とする。また、第1開口部41は、相変化記録素子10同士の間にマトリックス状に配列する。また、このとき、隣り合う第1開口部14同士の間隔は例えば40nm程度がよい。
【0037】
次に、図10Bおよび図10Cに示すように、第1開口部41よりウエットエッチング液を浸入させ、相変化記録素子10の間を埋めるように堆積させた第3層間絶縁膜21cをウエットエッチングする。ウエットエッチング液は、酸化シリコンに対するエッチング選択性が高く、窒化シリコンに対するエッチング選択性が低いものを使用する。これにより、相変化記録素子10の周囲に空隙部15aが形成される。この際、周辺回路領域Tには、メモリセル領域Cを囲むように形成した窒化シリコンからなる隔壁層51があるためウエットエッチング液は浸入しない。また、第1エッチングストッパ膜22a、第2エッチングストッパ膜22bも窒化シリコンからなるので、ウエットエッチング液で侵されることはなく、素子層が保護される。同様に、相変化記録素子10は窒化シリコンからなる絶縁保護膜14で保護されているので、ウエットエッチング液で侵されることはない。
【0038】
次に、図11A〜図11Cに示すように、第2エッチングストッパ膜22b上に、酸化シリコンからなる第2層間絶縁膜21bを真空成膜法により形成し、第1開口部41を封孔する。これにより、相変化記録素子10の周囲に、内部が真空である空隙部15が形成される。なお、第2層間絶縁膜21bを形成する際、空隙部15内に第2層間絶縁膜21bが入り込まないようにするため、低カバレッジの条件で酸化シリコンを成膜することが望ましい。
【0039】
本発明の実施形態の半導体装置は、相変化記録素子10の周囲に伝導率の低い、内部が真空である空隙部15が形成されている。これにより、相変化記録素子10の周囲を伝導率の高い絶縁膜等で覆う場合よりもさらに高い発熱効率を得ることができる。つまり、相変化記録材料層12を相転移させるために必要な書き換え電流を低減することができる。
【0040】
また、本発明の実施形態の半導体装置は、空隙部15を形成するためのウエットエッチング液を浸入させる第1開口部41を、平面視して相変化記録素子10の間を埋めるように規律的に配列している。これにより、ウエットエッチングをする際のエッチングムラを抑えることができるため、空隙部15aを均一にかつ容易に形成することができる。
【0041】
また、メモリセル領域Cと周辺回路領域Tとの境界であるメモリセル領域Cの外周部に、
第3層間絶縁膜21cとはエッチング率の異なる材料からなる隔壁層を設けているため、第3層間絶縁膜21cをウエットエッチングし除去する際に、ウエットエッチング液が周辺回路領域Tに浸入するのを防ぐことが出来る。
【0042】
さらに、相変化記録素子10を覆うように、第3層間絶縁膜21cとはエッチング率の異なる材料からなる絶縁保護膜14を形成しているため、第3層間絶縁膜21cをウエットエッチングし除去する際に、相変化記録素子10にエッチングダメージを与えることなく、相変化記録素子10の周囲に空隙部15aを形成することができる。
【0043】
(第二の実施形態)
次に、本発明の第二の実施形態である半導体装置について説明する。
図12Aは、本実施形態である半導体装置のメモリセル領域Cおよびその周辺回路領域Tの境界部周辺を示す平面模式図であり、図12Bおよび図12Cは、図12AのA−A’線およびB−B’線に対応する断面模式図である。
図12A〜図12Cに示す半導体装置が、図2A〜図2Cに示す第一の実施形態である半導体装置と異なる点は、第3層間絶縁膜21cをウエットエッチングするための第1開口部41の構成のみである。
したがって、図2A〜図2Cに示す第一の実施形態である半導体装置と同様の部材においては同じ符号を付し、説明を省略する。
【0044】
以下に、本実施形態に係る第1開口部41aを及び第1開口部41a近傍の構成について説明する。
第一の実施形態において、ウエットエッチング液の浸入口である第1開口部41は、図2Aに示すように、平面視すると、相変化記録素子10の間に配置され、相変化記録素子10と同様にマトリックス状に配列されていた。
しかし、本実施形態に係る第1開口部41aは、図12A及び図12Bに示すように、隔壁層51のメモリセル領域C側の側面を沿うように、ライン状に形成されている。つまり、第1開口部41aは、相変化記録素子10と隔壁層51の間に位置し、相変化記録素子10を囲むように形成されている。
【0045】
次に、本実施形態に係る第1開口部41aの製造方法について説明する。なお、第2コンタクトプラグ32および第4コンタクトプラグ34の形成工程までは第一の実施形態と同様のため、以下には、その後の工程について説明する。
メモリセル領域C内の第2エッチングストッパ膜22bに、フォトリソグラフィー技術及びエッチングにより、隔壁層51のメモリセル領域C側の側面を沿うように、幅40nm程度のライン状の第1開口部41を形成する。この際、平面視して、相変化記録素子10と重ならないように設計する。
【0046】
このように、第1開口部41aを相変化記録素子10から離して形成することにより、第2エッチングストッパ膜22b上に酸化シリコンからなる第2層間絶縁膜21bを堆積させ、第1開口部41aを封孔する時に、第2層間絶縁膜21bが相変化記録素子10近傍に堆積されることを防止することができる。
【0047】
(第三の実施形態)
次に、本発明の第三の実施形態である半導体装置について説明する。
図13Aは、本実施形態である半導体装置のメモリセル領域Cおよびその周辺回路領域Tの境界部周辺を示す平面模式図であり、図13Bおよび図13Cは、図13AのA−A’線およびB−B’線に対応する断面模式図である。
第一の実施形態において、第3層間絶縁膜21cをウエットエッチングするための第1開口部41は、第2エッチングストッパ膜22bに形成されており、ウエットエッチング液を浸入させる開口部は第1開口部41のみであった。しかし、本実施形態においては、開口部が、第1開口部41および第2開口部42の2層構造となっている
したがって、本実施形態において第一の実施形態である半導体装置と異なる点は、第1開口部41、第2開口部42及びこれらの周辺部材のみであるため、図2A〜図2Cに示す半導体装置と同様の部材においては同じ符号を付し、説明を省略する。
以下に、本実施形態に係る第1開口部41、第2開口部42、及びそれら近傍の構成について説明する。
【0048】
図13Bに示すように、第一の実施形態と同様、第1エッチングストッパ膜の上方には第2エッチングストッパ膜22bが形成されている。さらに、第2エッチングストッパ膜22bには第1開口部41が形成されている。
次に、第2エッチングストッパ膜22bの上方であって、隔壁層51上には第3エッチングストッパ膜22cが形成されている。第3エッチングストッパ膜22cは第2エッチングストッパ膜22bに、窒化シリコンから構成される。
第3エッチングストッパ膜22cには第1開口部41とほぼ同じ直径である第2開口部42が形成されている。このとき、第2開口部42は平面視すると、図13Aに示すように、相変化記録素子10同士の間、かつ、第1開口部41同士の間に設けられ、四方を相変化記録素子10及び第1開口部41によって囲まれるような構造となっている。さらに、第1開口部41と第2開口部42とは重なり合わないように設けられている。
【0049】
第2エッチングストッパ膜22bと第3エッチングストッパ膜22cとの間であって、第1開口部41の上部に相当する箇所は内部が真空である空隙部15aが形成されている。
また、第3エッチングストッパ膜22c上には酸化シリコンからなる第2層間絶縁膜21bが成膜されている。この第2層間絶縁膜21bが、第2エッチングストッパ膜22b上の第2開口部42の下部に相当する箇所にも堆積されている。さらに、第2層間絶縁膜21bによって第2開口部42が閉塞されている。
【0050】
また、相変化記録素子10上には第2コンタクトプラグ32が形成されている。第2コンタクトプラグ32は、第2エッチングストッパ膜22b及び第3エッチングストッパ膜22cを貫通するように形成されている。
【0051】
以上の構成により、空隙部15は、第一の実施形態と同様に、隔壁層51と、第1エッチングストッパ膜22aと、第2エッチングストッパ膜22bと、によって密閉されている。さらに、空隙部15aは、隔壁層51と、第2エッチングストッパ膜22bと、第3エッチングストッパ膜22cと、第2開口部42の下部に堆積した第2層間絶縁膜21bと、第2コンタクトプラグ32と、によって密閉されている。
【0052】
隔壁層51については、第一の実施形態と同様に、メモリセル領域Cと周辺回路領域Tとの境界の第1層間絶縁膜21aと第2層間絶縁膜21bとの間に形成されている。また、隔壁層51は第1エッチングストッパ膜22aを貫通し、第1層間絶縁膜21aに達する深さまで形成されている。
【0053】
次に、本発明の第三の実施形態に係る第1開口部41、第2開口部42、及びその周辺の構成部材の製造方法について説明する。なお、本実施形態は、前述第一の実施形態における、第1エッチングストッパ膜21a上に酸化シリコンからなる第3層間絶縁膜21cを形成する工程までは同じであるため、この工程よりも後工程を、図面を参照しながら以下に説明する。
【0054】
まず、図14Bおよび図14Cに示すように、第3層間絶縁膜21c上および相変化記録素子10上に窒化シリコン膜を成膜し、膜厚が20nm程度の第2エッチングストッパ膜22bを形成する。
【0055】
次に、図14Bに示すように、メモリセル領域C内の第2エッチングストッパ膜22bに、第一の実施形態と同様に、フォトリソグラフィー技術及びエッチングにより、第1開口部41を形成する。また、図14Aに示すように、第1開口部41は、図14Aに示すように、相変化記録素子10同士の間にマトリックス状に配列する。また、このとき、隣り合う第1開口部41同士の間隔は例えば40nm程度がよい。
【0056】
次に、図15Bおよび図15Cに示すように、第2エッチングストッパ膜22b上に、酸化シリコンからなる第4層間絶縁膜21dを形成し、第1開口部41を封孔する。
【0057】
次に、図16Aおよび図16Bに示すように、第一の実施形態における溝61の形成工程と同様に、メモリセル領域Cと周辺回路領域Tとの境界であるメモリセル領域C外周部に、フォトリソグラフィー技術及びエッチングにより、メモリセル領域Cを囲む幅40nm程度の溝61を形成する。このときのエッチングは、第1エッチングストッパ膜22aに達するまで行う。
【0058】
次に、図17Aおよび図17Bに示すように、溝61に、第1エッチングストッパ膜22aと同材料である窒化シリコンを埋設し、幅40nm程度の隔壁層51を形成する。
続いて、図17Bおよび図17Cに示すように、第4層間絶縁膜21d上に窒化シリコン膜を成膜し、膜厚が20nm程度の第3エッチングストッパ膜22cを形成する。
【0059】
次に、図18A〜図18Cに示すように、第3層間絶縁膜21c、第2エッチングストッパ膜22b、第4層間絶縁膜21dおよび第3エッチングストッパ膜22cに、コンタクトホールを開口させて第3コンタクトプラグを露出させる。また、相変化記録素子10上の第2エッチングストッパ膜22b、窒化シリコン膜16、第4層間絶縁膜21dおよび第3エッチングストッパ膜22cを除去してコンタクトホールを形成する。その後、各コンタクトホールを埋めるようにタングステンを、第3エッチングストッパ膜22cの全面に成膜する。次に、成長させたタングステン膜をCMPにより平坦化して第3エッチングストッパ膜22cを露出させる。これにより、相変化記録素子10上に第2コンタクトプラグ32を形成するとともに、第3コンタクトプラグ33上に第4コンタクトプラグ34を形成する。
【0060】
次に、図19Bに示すように、メモリセル領域C内の第3エッチングストッパ膜22cに、フォトリソグラフィー技術及びエッチングにより第3層間絶縁膜21c及び第4層間絶縁膜21dをウエットエッチングするための、第2開口部42を形成する。これにより、ウエットエッチング液を浸入させる開口部が、第1開口部41と第2開口部42の2層構造となるよう設計する。
また、図19Aに示すように、第2開口部42は、相変化記録素子10同士の間、かつ、第1開口部41同士の間にマトリックス状に配列する。つまり、第2開口部42は、四方を相変化記録素子10及び第1開口部41によって囲まれるように配置する。さらに、平面視して、第1開口部41と第2開口部42とは重なり合わないように設計する。
【0061】
次に、図20Bおよび図20Cに示すように、第2開口部42よりウエットエッチング液を浸入させる。ウエットエッチング液は、第一の実施形態と同様に、酸化シリコンに対するエッチング選択性が高く、窒化シリコンに対するエッチング選択性が低いものを使用する。これにより、まず、メモリセル領域C内の第4層間絶縁膜21dをウエットエッチングし、第2エッチングストッパ膜22bと第3エッチングストッパ膜22cとの間に空隙部15aaを設ける。
引き続き、ウエットエッチングを進行させ、第1開口部41内を封孔していた第4層間絶縁膜21dもウエットエッチングする。さらに、第2エッチングストッパ膜22b下に形成していた、メモリセル領域C内の第3層間絶縁膜21cをウエットエッチングし、相変化記録素子10の周囲に空隙部15aを設ける。
なお、空隙部15aaと空隙部15aとは、第1開口部41を介して一体となっている。
また、この際、第3層間絶縁膜21c及び第4層間絶縁膜21dと周辺回路領域Tとの間には、メモリセル領域Cを囲むように形成している隔壁層51があるためウエットエッチング液は浸入しない。
【0062】
次に、第3エッチングストッパ膜22c上に、酸化シリコンからなる第2層間絶縁膜21bを真空成膜法により形成し、第2開口部42を封孔する。これにより、第2エッチングストッパ膜22bと第3エッチングストッパ22cと間、及び相変化記録素子10の周囲に、内部が真空である空隙部15が設けられる。
このとき、第2開口部42の下部にも酸化シリコンが入り込み第2層間絶縁膜21bが形成されるが、この第2層間絶縁膜21bが第1開口部41に入り込み、空隙部15内堆積するのを防ぐために、低カバレッジの条件で酸化シリコンを成膜することが望ましい。
以上の工程により、図13A〜図13Cに示す、本実施形態である半導体装置を製造することができる。
【0063】
本発明の実施形態の半導体装置は、ウエットエッチング液を浸入させる開口部が、第1開口部41と第2開口部42の2層構造となっている。このため、空隙部15を均一にかつ容易に形成することができる。
さらに、第1開口部41と第2開口部42が、平面視して、重ならないように形成している。このため、酸化シリコンを真空成膜法により成膜し、第2開口部42を封孔する際、酸化シリコンは第2開口部42の下方には堆積するが、第1開口部41内への浸入を制御することができる。つまり、空隙部15の相変化記録素子10の周囲への形成を、より正確に行うことが出来、相変化記録素子10の周囲の真空精度をより高めることができる。
【0064】
また、図13Aに示す本発明の半導体装置においては、第1開口部41と第2開口部42を4F2配置(Fは最小加工寸法)で形成していたが、図21A及び図21Bに示すように8F2で形成してもよい。これにより第1開口部41と第2開口部42との間隔を1F分確保することができるため、第1開口部41と第2開口部42の目ずれマージンを確保することができる。
【0065】
(第四の実施形態)
次に、本発明の第四の実施形態である半導体装置について説明する。
図22Aは、本発明の第四の実施形態である半導体装置のメモリセル領域Cおよび周辺回路領域Tの境界部周辺を示す平面模式図であり、図22Bおよび図22Cは、図22AのA−A’線およびB−B’線に対応する断面模式図である。
第一の実施形態において、ウエットエッチング液が周辺回路領域Tへ浸入することを防ぐ隔壁層51は、メモリセル領域Cと周辺回路領域Tとの境界に形成されていたが、本実施形態である半導体装置では、図22A〜図22Cに示すように、隔壁層51aが複数の相変化記録素子10からなるメモリ部Mを囲むように形成されている。
したがって、本実施形態において第一の実施形態である半導体装置と異なる点は、隔壁層51a及び隔壁層51aの周辺部材のみであるため、図2A〜図2Cに示す半導体装置と同様の部材においては同じ符号を付し、説明を省略する。
以下に、本実施形態に係る隔壁層51及びその周辺部材を説明する。
【0066】
図22A〜図22Cに示すように、本実施形態に係る隔壁層51aは、複数の相変化記録素子10からなるメモリ部Mの外周部を沿うように、第1エッチングストッパ膜22aと第2エッチングストッパ膜22bとの間に形成されている。つまり、隔壁層51aは、図22A及び図22Cに示すように、メモリ部Mと第4コンタクトプラグ34との間に位置し、メモリ部Mを囲むように形成されている。
これにより、複数の相変化記録素子10からなるメモリ部Mと第3層間絶縁膜21cとが区画されている。
【0067】
また、図22A及び図22Cに示すように、隔壁層51aよって囲まれた領域内において、第1エッチングストッパ膜22aと第2エッチングストッパ膜22bとの間に、相変化記録素子10を囲む真空の空隙部15が形成されている。
つまり、第1エッチングストッパ膜22a上に形成された第3層間絶縁膜21cと空隙部15は、隔壁層51aによって区画されることとなる。
【0068】
なお、本実施形態における、空隙部15及び第3層間絶縁膜21cの上部に形成される第2エッチングストッパ膜22b、第2エッチングストッパ膜22bに形成される第1開口部41、第1開口部41を封孔するための第2層間絶縁膜22bの構成は、前述の第一の実施形態とすべて同じである。
【0069】
次に、本実施形態に係る隔壁層51a及びその周辺の構成部材の製造方法について説明する。なお、本実施形態は、前述第一の実施形態における、相変化記録素子10側面を覆うように絶縁保護膜14を形成する工程までは同じであるため、この工程よりも後工程を、図面を参照しながら以下に説明する。
【0070】
まず、図23Bおよび図23Cに示すように、複数の相変化記録素子10からなるメモリ部Mを覆うように酸化シリコンを堆積させ、酸化シリコン膜60を成膜する。このとき、相変化記録素子10同士の間にも酸化シリコンが入り込み、酸化シリコン膜60が形成されるが、この相変化記録素子10同士の間に埋め込まれた酸化シリコン膜60中に、図23Cに示すようなボイドVが形成されていても構わない。これは、後述するが、相変化記録素子10同士の間に形成された酸化シリコン膜60は、相変化記録素子10周辺に空隙部15を形成するためのウエットエッチング工程の際に除去されるためである。
【0071】
また、酸化シリコン膜60の膜厚は、相変化記録素子10間が酸化シリコン膜60によって埋設される程度の薄膜とすることが好ましい。より具体的には、酸化シリコン膜60の膜厚は、隣り合う相変化記録素子10において、それぞれの相変化記録素子10の側面に形成された絶縁保護膜14間距離の1/2以下とするのが好ましい。例えば、図23Cにおいて、絶縁保護膜14間の距離が20nmの場合、酸化シリコン膜60の膜厚は10nmとする。
【0072】
次に、図24A〜図24Cに示すように、第1エッチングストッパ膜22a上及びメモリ部M上部に形成した酸化シリコン膜60を、異方性エッチングにより除去する。これにより、絶縁保護膜14、相変化記録素子10上に形成したSiN膜16及び第3コンタクトプラグ33の上面が露出する。
【0073】
次に、図25A〜図25Cに示すように、メモリ部M及び第1エッチングストッパ膜22a表面を覆うように、窒化シリコン51Aを堆積させる。
【0074】
次に、図26A〜図26Cに示すように、メモリセル領域Cおよび周辺回路領域Tにおいて、メモリ部Mを覆うように酸化シリコンを堆積させ、第1エッチングストッパ膜22a上に第3層間絶縁膜21cを形成する。続いて、SiN膜16及び窒化シリコン51Aが露出するまでCMPにより平坦化する。これにより、メモリ部Mの上部に形成していた窒化シリコン51Aは除去され、メモリ部Mの周囲に形成されていた窒化シリコン51Aは残存する。この、メモリ部Mの外周部に形成された窒化シリコン51Aを隔壁層51aと呼ぶ。
【0075】
次に、図27B及び図27Cに示すように、第3層間絶縁膜21c及びメモリ部Mの上部に窒化シリコンを成膜し、第2エッチングストッパ膜22bを形成する。
【0076】
次に、図28Bに示すように、フォトリソグラフィー技術及びエッチングにより、メモリセル領域C内の第2エッチングストッパ膜22bに、酸化シリコン膜60をウエットエッチングするための第1開口部41を形成する
また、図28Aに示すように平面視して、第1開口部41は、相変化記録素子10同士の間にマトリックス状に配列し、直径は、例えば40nm程度とする。
【0077】
次に、図29A〜図29Cに示すように、第1開口部41よりウエットエッチング液を浸入させ、酸化シリコン膜60をウエットエッチングする。これにより、相変化記録素子10の周囲に空隙部15aが形成される。この際、ウエットエッチング液は、窒化シリコンに対するエッチング選択性が低いものを使用する。これにより、隔壁層15の周辺回路領域T側に形成された第3層間絶縁膜21cは、隔壁層51があるためウエットエッチングはされない。つまり、周辺回路領域Tは、ウエットエッチング液で侵されることはない。
【0078】
次に、図30A及び図30Bに示すように、第3層間絶縁膜21c及び第2エッチングストッパ膜22bにコンタクトホールを開口させて第3コンタクトプラグを露出させる。また、相変化記録素子10上の第2エッチングストッパ膜22b及びSiN膜16を除去してコンタクトホールを形成する。その後、各コンタクトホールを埋めるようにタングステンを、第2エッチングストッパ膜22bの全面に成膜する。次に、成長させたタングステン膜をCMPにより平坦化して第2エッチングストッパ膜22bを露出させる。これにより、相変化記録素子10上に第2コンタクトプラグ32を形成するとともに、第3コンタクトプラグ33上に第4コンタクトプラグ34を形成する。
【0079】
次に、第2エッチングストッパ膜22b上に、酸化シリコンからなる第2層間絶縁膜21bを真空成膜法により形成し、第1開口部41を封孔する。これにより、変化記録素子10の周囲に内部が真空である空隙部15が形成される。
以上の工程により、図22A〜図22Cに示す、本発明の実施形態である半導体装置を製造することができる。
【0080】
本実施形態における半導体装置の隔壁層51は、複数の相変化記録素子10からなるメモリ部Mの周囲を囲むように形成する。つまり、隔壁層51を形成するために、メモリセル領域Cと周辺回路領域Tとの境界に溝を形成する工程が不要となり、作製コストを下げることができる。
また、隔壁層51をメモリ部M側に近づけることにより、実効的なメモリセル面積を縮小することができる。
【0081】
(第五の実施形態)
次に、本発明の第五の実施形態である半導体装置について説明する。
図31Aは、本発明の第五の実施形態である半導体装置のメモリセル領域Cおよび周辺回路領域Tの境界部周辺を示す平面模式図であり、図31Bおよび図31Cは、図31AのA−A’線およびB−B’線に対応する断面模式図である。
第一の実施形態である半導体装置では、第4コンタクトプラグ34が、隣接するメモリ部M同士の間及びメモリ部Mの周辺回路領域T側の側面に沿うように形成されていたが、本実施形態である半導体装置では、さらに、メモリ部Mの側面のうち、第4コンタクトプラグ34が形成されていない側の側面に、第4コンタクトプラグ34と同形状かつ同材料からなるダミープラグ34aが形成されている。つまり、メモリ部Mの周囲が、第4コンタクトプラグ34またはダミープラグ34aより覆われている構成となっている。
また、本実施形態における半導体装置には、第一の実施形態である半導体装置において形成されていた隔壁層51及び第1開口部41は形成されていない。
以下に、本実施形態に係る隔壁層51及びその周辺部材を説明するが、図2A〜図2Cに示す半導体装置と同様の部材においては同じ符号を付し、説明を省略する。
【0082】
図31Cに示すように、第3コンタクトプラグ33上に、第4コンタクトプラグ34が形成されている。第4コンタクトプラグ34は、図31Aに示すように、複数の相変化記録素子10からなるメモリ部Mの両側面に一列に配列され、かつ、隣り合う第4コンタクトプラグ34が一定の間隔となるように形成されている。また、第4コンタクトプラグ34とメモリ部Mとは所定の間隔となるよう配置されている。
【0083】
メモリ部Mの側面のうち、第4コンタクトプラグ34が形成されていない側の側面には、図31Aに示すように、ダミープラグ34aが形成され、一列に配列されている。このダミープラグ34aは、第4コンタクトプラグ34の同材質からなり、かつ、第4コンタクトプラグ34と同形状である。
また、ダミープラグ34aは第4コンタクトプラグ34と同様に、メモリ部Mと所定の間隔となるように配置されており、かつ、隣り合うダミープラグ34aが一定の間隔となるように形成されている。
また、このダミープラグ34aは4F2配置に配置されている。
したがって、図31Aに示すように、メモリ部Mの周囲が、第4コンタクトプラグ34またはダミープラグ34aにより覆われている構成となっている。
【0084】
メモリセル領域C及び周辺回路領域Tにおいて、第1エッチングストッパ膜22a上に、第4コンタクトプラグ34及びダミープラグ34aの周辺回路領域T側の周囲を覆うように、酸化シリコンからなる、第3層間絶縁膜21cが形成されている。つまり、第3層間絶縁膜21cとメモリ部Mは、第4コンタクトプラグ34またはダミープラグ34aによって区画されている。
【0085】
第4コンタクトプラグ34、ダミープラグ34a、絶縁保護膜14及び第3層間絶縁膜21cの上面に、第2層間絶縁膜21bが形成されている。第2層間絶縁膜21bは第1層間絶縁膜21a及び第3層間絶縁膜21cと同材料である酸化シリコンからなる。
上部電極13上には、上部電極13に接続された第2コンタクトプラグ32が形成されている。第2コンタクトプラグ32は、第2層間絶縁膜21bを貫通するように形成されている。
【0086】
第4コンタクトプラグ34上には、第5コンタクトプラグ35が形成されている。この第5コンタクトプラグ35は、第2コンタクトプラグ32同様に、第2層間絶縁膜21bを貫通するように形成されている。
【0087】
第4コンタクトプラグ34及びダミープラグ34aに囲まれた領域内において、第1エッチングストッパ膜22aと第2層間絶縁膜21bとの間に、相変化記録素子10を囲む真空の空隙部15が設けられている。
さらに、第4コンタクトプラグ34及びダミープラグ34aと、メモリ部Mとの間にも空隙部15が設けられており、第3層間絶縁膜21cと空隙部15が、第4コンタクトプラグ34及びダミープラグ34aによって区画されている。
つまり、空隙部15は、第4コンタクトプラグ34と、ダミープラグ34aと、第1エッチングストッパ膜22aと、第2層間絶縁膜21bと、によって密閉されている。また、相変化記録素子1−の側面には絶縁保護膜14が形成されており、相変化記録素子10と空隙部15とはこの絶縁保護膜14によって区画されている。
【0088】
第2層間絶縁膜21b、第2コンタクトプラグ32及び第5コンタクトプラグ35上には、第2層間絶縁膜21bと同材質である酸化シリコンからなる第5層間絶縁膜21eが形成されている。
【0089】
なお、本実施形態においては第1の実施形態における第2エッチングストッパ膜22bに相当する膜は形成されていない。
【0090】
次に、本実施形態である半導体装置の製造方法について説明する。なお、本実施形態は、前述第一の実施形態における、相変化記録素子10側面を覆うように絶縁保護膜14を形成し、第1エッチングストッパ膜22a上に酸化シリコンを堆積させ、相変化記録素子10を覆うように第3層間絶縁膜12cを形成する工程までは同じであるため、この工程よりも後工程を、図面を参照しながら以下に説明する。
【0091】
まず、第3層間絶縁膜21cにコンタクトホールを開口させて、第3コンタクトプラグ33を露出させるとともに、メモリ部Mの側面のうち、第3コンタクトプラグ34が形成されていない側の側面に、ダミープラグ用コンタクトホールを開口させる。ダミープラグ用コンタクトホールは、コンタクトホールと同形状で形成し、メモリ部Mと所定の間隔となるよう、一列に配列する。
その後、コンタクトホール及びダミープラグ用コンタクトホールを埋めるようにタングステンを、第3層間絶縁膜21c及びSiN膜16全面に成膜する。次に、図32Bに示すように、成長させたタングステン膜をCMPにより平坦化してSiN膜16を露出させる。これにより、第3コンタクトプラグ22上に第4コンタクトプラグ34を形成するとともに、メモリ部Mの側面のうち、第3コンタクトプラグ34が形成されていない側の側面に、ダミープラグ34aを形成する。
【0092】
以上のように第4コンタクトプラグ34及びダミープラグ34aを形成することにより、平面視して、メモリ部Mの周囲が、第4コンタクトプラグ34またはダミープラグ34aにより覆われている構造となる。
なお、同時に形成する第4コンタクトプラグ34は第3コンタクトプラグ33と接続し、コンタクトプラグとして機能するが、ダミープラグ34aはコンタクトプラグとして機能するものではなく、後述するが、相変化記録素子10間に内部が真空である空隙部15を設ける際、相変化記録素子10間へ酸化シリコンが堆積するのを防ぐ役割として機能する。
【0093】
次に、図33A〜図33Cに示すように、第1エッチングストッパ膜22a上に形成した第3層間絶縁膜21cをウエットエッチング液により除去する。このように、相変化記録素子10の間を埋めるように堆積させた第3層間絶縁膜21cを除去することにより、第1エッチングストッパ膜22a上には、相変化記録素子10、第4コンタクトプラグ34及びダミープラグ34aが立設する構造となる。
【0094】
次に、図34A〜図34Cに示すように、第1エッチングストッパ膜22a、メモリ部M、第4コンタクトプラグ34及びダミープラグ34aの上面に、酸化シリコンからなる第2層間絶縁膜21bを真空成膜法により形成する。なお、メモリ部Mの外周には第4コンタクトプラグ34及びダミープラグ34aが密集して立設しており、さらには、低カバレッジの条件で第2層間絶縁膜21bを形成するため、相変化記録素子10周辺には第2層間絶縁膜21bは入り込まない。これにより、相変化記録素子10の周囲に、内部が真空である空隙部15が形成される。
なお、図34Cに示すように、相変化記録素子10間に第2層間絶縁膜21bが入りこんだ場合でも、相変化記録材料層12の周囲に空隙部15が形成されていれば、相変化記録材料層12の発熱効率の向上は期待できる。
【0095】
次に、相変化記録素子10上のSiN膜16および第2層間絶縁膜21bを除去し、コンタクトホールを形成する。また、第4コンタクトプラグ34上の第2層間絶縁膜21bに、コンタクトホールを開口させて、第4コンタクトプラグ34を露出させる。
その後、図35Aおよび図35Bに示すように、各コンタクトホールを埋めるようにタングステンを、第2層間絶縁膜21b全面に成膜する。次に、成長させたタングステン膜をCMPにより平坦化して第2層間絶縁膜21bを露出させる。これにより、上部電極13上に第2コンタクトプラグ32を形成するとともに、第4コンタクトプラグ34上に第5コンタクトプラグ35を形成する。
【0096】
次に、次の工程である配線工程(本明細書中には記載せず)を行うための酸化シリコンからなる第5層間絶縁膜21eを形成する。
以上の工程により、図31A〜図31Cに示す、本発明の実施形態である半導体装置を製造することができる。
【0097】
本実施形態における半導体装置は、平面視して、メモリ部Mの周囲が、第4コンタクトプラグ34またはダミープラグ34aにより覆われている構造となっている。そのため、周辺回路領域Tへのウエットエッチング液の流出を防ぐために、隔壁層を形成する工程が不要である。さらには、ウエットエッチングにより相変化記録素子10の周囲に空隙部15aを形成する工程が不要である。そのため、ウエットエッチング液を浸入させるための開口部を有する第2エッチングストッパ膜が不要であるため、従来の半導体装置と比べ、より小型な半導体装置を提供することができる。
【0098】
また、本実施形態の半導体装置は、第4コンタクトプラグ34の形成と同時に、ダミープラグ34aを形成することができ、ダミープラグ34aに用いる材料も第4コンタクトプラグと同一のものを使用することが可能なため、製造工程を新たに設ける必要がなく、作製コストを下げることができる。
【0099】
(第六の実施形態)
次に、本発明の第六の実施形態である半導体装置およびその製造方法について説明する。
図36〜図38は、本実施形態である半導体装置の一例を示す断面模式図である。
本実施形態である半導体装置では、従来構造を有する半導体装置において、素子層および第2層間絶縁膜21bの間であって、ヒータ電極11または相変化記録材料層12のいずれか一方又は両方の周囲に、内部が真空である空隙部15が設けられている。つまり、本実施形態における半導体装置の構造は、空隙部15及びその周辺の構造以外は従来構造を有する半導体装置の構造と同様である。
なお、本実施形態で説明する構成及びその材質、形状については、従来の半導体装置の範囲であれば特に限定するものではなく、所定の構成及び所定の材質、形状によって形成されていて構わない。
以下に、本実施形態である半導体装置について、図36〜図38を参照しながら説明する。
【0100】
まず、図36に示す本実施形態の一例である半導体装置について説明する。
図36に示すように、素子層上に第1エッチングストッパ膜22aが形成されており、第1層間絶縁膜21a及び第1エッチングストッパ膜22aに第1コンタクトプラグ31が埋め込まれている。
第1コンタクトプラグ31上には、ヒータ電極11が形成されている。さらに、第1エッチングストッパ膜22aの上部には、第1エッチングストッパ膜22aと同材質からなる第2エッチングストッパ膜22bが形成されている。ヒータ電極11の上面は、この第2エッチングストッパ膜22bの上面と概略同一となるよう形成されている。
第2エッチングストッパ膜22bには、ウエットエッチング液を浸入させるための第1開口部41が設けられている。この第1開口部41は、後述するが、第1開口部41を閉塞させる酸化シリコンからなる第4層間絶縁膜21dが相変化記録材料層12の下部に形成されないよう、相変化記録素子10から所定の間隔をあけて配置されている。
【0101】
次に、ヒータ電極11及び第2エッチングストッパ膜22b上には相変化記録材料層12が形成されている。なお、ヒータ電極11に電流を流した際、相変化記録材料層12中のヒータ電極11との接触面近傍には、相変化記録材料層12が相転移してできる相変化領域12aが形成される。
また、相変化記録材料層12上には上部電極13が形成されており、ヒータ電極11、相変化記録材料層12及び上部電極13からなる相変化記録層10が形成されている。
【0102】
上部電極13上にはSiN膜16が形成されている。また、相変化記録材料層12、上部電極13及びSiN膜16の側面を覆うように絶縁保護膜14が形成されている。さらに、第2エッチングストッパ膜22b上であって、相変化記録材料層12、上部電極及13及びSiN膜16の周囲には、絶縁保護膜14をはさむようにして酸化シリコンからなる第4層間絶縁膜21dが形成されている。第2エッチングストッパ膜22bに形成されている第1開口部41は、この第4層間絶縁膜21dによって閉塞されている。
また、第1エッチングストッパ膜22aと第2エッチングストッパ膜22bとの間であって、ヒータ電極11の周囲には、内部が真空である空隙部15が設けられている。
【0103】
また、第4層間絶縁膜21d及びSiN膜16上に第3エッチングストッパ膜22cが形成されている。さらに、第3エッチングストッパ膜22c上には第2層間絶縁膜21bが形成されている。
この第2層間絶縁膜21b、第3エッチングストッパ膜22c及びSiN膜16を貫通するように第2コンタクトプラグ32が形成されており、上部電極11と接続している。
【0104】
次に、図37に示す本実施形態の一例である半導体装置について説明する。
図37に示す本実施形態の一例である半導体装置は、内部が真空である空隙部15が、第2エッチングストッパ膜22bと第3エッチングストッパ膜22cとの間であって、相変化記録素子層12の周囲に設けられている。
【0105】
また、ウエットエッチング液を浸入させるための第2開口部42が第3エッチングストッパ膜22cに形成されている。このとき、第2開口部42は、ウエットエッチング液が相変化記録層10近傍に堆積しないよう、相変化記録素子10から所定の間隔をあけて配置されている。
【0106】
次に、図38に示す本実施形態の一例である半導体装置について説明する。
図38に示す本実施形態の一例である半導体装置は、内部が真空である空隙部15が、第1エッチングストッパ膜22aと第2エッチングストッパ膜22bとの間であって、ヒータ電極11の周囲及び、第2エッチングストッパ膜22bと第3エッチングストッパ膜22cとの間であって。相変化記録素子層12の周囲に設けられている。
【0107】
また、ウエットエッチング液を浸入させるための第1開口部41及び第2開口部42が第2エッチングストッパ膜22b及び第3エッチングストッパ膜22cにそれぞれ形成されている。つまり、ウエットエッチング液を浸入させる開口部が2層構造となっている。このとき、第1開口部41及び第2開口部42は、ウエットエッチング液が相変化記録層10近傍に堆積しないよう、相変化記録素子10から所定の間隔をあけて配置されている。
【0108】
次に、本実施形態である半導体装置の製造方法について説明する。
ここで、本発明の第六の実施形態である半導体装置は、従来構造を有する半導体装置の製造工程に、第2エッチングストッパ膜22bまたは第3エッチングストッパ膜22cのいずれか一方又は両方に、ウエットエッチング液を浸入させるための第1開口部41又は第2開口部42のいずれか一方又は両方を設ける工程と、この第1開口部41又は第2開口部42のいずれか一方又は両方からウエットエッチング液を浸入させ、ヒータ電極11または相変化記録材料層12のいずれか一方又は両方の周囲に、内部が真空である空隙部15を設ける工程と、を追加することにより製造することができる。
なお、第2エッチングストッパ膜22b上に相変化記録材料層12、上部電極13及びSiN膜16を順次積層し、相変化記録層10を形成する工程までは、従来構造を有する半導体装置の製造方法と同じである。
したがって、相変化記録層10を形成する工程後の製造方法を以下に説明する。
【0109】
まず、図36に示す本実施形態の一例である半導体装置の製造方法について説明する。
図36に示す本実施形態の一例である半導体装置は、従来構造を有する半導体装置の製造工程に、第2エッチングストッパ膜22bに、ウエットエッチング液を浸入させるための第1開口部41を設ける工程と、第1開口部41からウエットエッチング液を浸入させ、第1エッチングストッパ膜22a上に形成している第3層間絶縁膜21cを除去することにより、ヒータ電極11の周囲に内部が真空である空隙部15を設ける工程と、を追加することにより製造することができる。
【0110】
まず、第2エッチングストッパ膜22b上に相変化記録層10を形成後、第2エッチングストッパ膜22bに、フォトリソグラフィー技術及びエッチングにより、第1開口部41を形成する。
また、後述するが、第1開口部41は、第2エッチングストッパ膜22b上に形成する第4層間絶縁膜21dにより閉塞される。このとき、第1開口部41を相変化記録素子10に近い箇所に形成すると、この第4層間絶縁膜21dが第1開口部41より、第2エッチングストッパ膜22b下面にもぐりこみ、相変化記録材料層12の下部に第4層間絶縁膜21dが成膜されるおそれがある。そのため、第1開口部41は相変化記録層10から所定の間隔をあけて配置することが好ましい。
【0111】
次に、第1開口部41よりウエットエッチング液を浸入させ、第3層間絶縁膜21cをウエットエッチングし、除去する。
【0112】
次に、第2エッチングストッパ膜22bの上面に、相変化記録材料層12及び上部電極13の周囲を囲むように酸化シリコンからなる第4層間絶縁膜21dを真空成膜法により形成する。このとき、第1開口部41は、この第4層間絶縁膜21dにより閉塞される。これにより、第1エッチングストッパ膜22aと第2エッチングストッパ膜22bの間であって、ヒータ電極11の周囲に内部が真空である空隙部15が形成される。
また、このとき第4層間絶縁膜21dは低カバレッジの条件で形成することが好ましい。
【0113】
次に、第4層間絶縁膜21d及びSiN膜16上に第3エッチングストッパ膜22cを形成する。引き続き、第3エッチングストッパ膜22c上に第2層間絶縁膜21bを形成する。
さらに、第3エッチングストッパ膜22c及び第2層間絶縁膜21bを貫通するように、上部電極13と接続する第2コンタクトプラグ32を形成する。
以上の工程により、本実施形態の一例である、ヒータ電極11の周囲に、内部が真空である空隙部15が設けられた半導体装置を製造する。
【0114】
次に、図37に示す本実施形態の一例である半導体装置の製造方法について説明する。
図37に示す本実施形態の一例である半導体装置は、従来構造を有する半導体装置の製造工程に、第3エッチングストッパ膜22cに、ウエットエッチング液を浸入させるための第2開口部42を設ける工程と、この第2開口部42からウエットエッチング液を浸入させ、相変化記録材料層12の周囲に、内部が真空である空隙部15を設ける工程と、を追加することにより製造することができる。
【0115】
まず、第2エッチングストッパ膜22bの上面に、相変化記録材料層12及び上部電極13の周囲に酸化シリコンを堆積させ、第4層間絶縁膜21dを形成する。
次に、第4層間絶縁膜21d及びSiN膜16上に第3エッチングストッパ膜22cを形成する。引き続き、第3エッチングストッパ膜22cに、フォトリソグラフィー技術及びエッチングにより、第2開口部42を形成する。
【0116】
次に、第2開口部42よりウエットエッチング液を浸入させ、第4層間絶縁膜21dをウエットエッチングし、除去する。
【0117】
次に、第3エッチングストッパ膜22c上に、酸化シリコンからなる第2層間絶縁膜21bを真空成膜法により形成する。このとき、第2開口部42は、この第2層間絶縁膜21bにより閉塞される。これにより、第2エッチングストッパ膜22bと第3エッチングストッパ膜22cの間であって、相変化記録材料層12の周囲に内部が真空である空隙部15を形成する。
また、第2層間絶縁膜21bは低カバレッジの条件で形成することが好ましい。
以上の工程により、本実施形態の一例である、相変化記録材料層12の周囲に、内部が真空である空隙部15が設けられた半導体装置を製造する。
【0118】
次に、図38に示す本実施形態の一例である半導体装置の製造方法について説明する。
図38に示す本実施形態の一例である半導体装置は、従来構造を有する半導体装置の製造工程に、第2エッチングストッパ膜22b及び第3エッチングストッパ膜22cに、ウエットエッチング液を浸入させるための第1開口部41及び第2開口部42のそれぞれを設ける工程と、この第1開口部41及び第2開口部42の両方からウエットエッチング液を浸入させ、ヒータ電極11及び相変化記録材料層12の周囲に、内部が真空である空隙部15を設ける工程と、を追加することにより製造することができる。
【0119】
まず、第2エッチングストッパ膜22b上に相変化記録素子10を形成後、第2エッチングストッパ膜22bに、第1開口部41を形成する。このとき、第1開口部41は相変化記録素子10から所定の間隔をあけて配置することが好ましい。
次に、第2エッチングストッパ膜22bの上面に、相変化記録材料層12及び上部電極13の周囲に酸化シリコンを堆積させ、第4層間絶縁膜21dを形成する。このとき、第1開口部41はこの第4層間絶縁膜21dにより閉塞される。
【0120】
次に、第4層間絶縁膜21d及びSiN膜16上に第3エッチングストッパ膜22cを形成する。そしてさらに、第3エッチングストッパ膜22cに、第2開口部42を形成する。
次に、第2開口部42よりウエットエッチング液を浸入させ、第4層間絶縁膜21dをウエットエッチングし、相変化記録素子10の周囲に空隙部15を形成する。引き続きウエットエッチングを進行させ、第1開口部41内を封孔していた第4層間絶縁膜21dもウエットエッチングする。さらに、第2エッチングストッパ膜22b下に形成していた、第3層間絶縁膜22cをウエットエッチングし、ヒータ電極11の周囲に空隙部15を設ける。
【0121】
次に、第3エッチングストッパ膜22c上に、酸化シリコンからなる第2層間絶縁膜21bを真空成膜法により形成し、第2開口部42を封孔する。これにより、相変化記録材料層12及びヒータ電極11の周囲に内部が真空である空隙部15を形成する。
以上の工程により、本実施形態の一例である、相変化記録材料層12及びヒータ電極11の周囲に、内部が真空である空隙部15が設けられた半導体装置を製造する。
【0122】
本実施形態の半導体装置によると、図36〜図38に示すように、ヒータ電極11に電流を流した際に相変化記録材料層12に形成される相変化領域12aが絶縁保護膜14方向には広がらず、ヒータ電極11の上方に形成される。これは、ヒータ電極11または相変化記録材料層12のいずれか一方又は両方の周囲に、内部が熱伝導率の低い真空である空隙部15が形成されているため、発熱効率が向上するためである。これにより、相変化記録材料層12のエッチング時に生じるダメージ層Yから相変化領域12aをより離すことができるため、書き換え電流のバラつきは抑えることができる。
【符号の説明】
【0123】
10…相変化記録素子 11…ヒータ電極 12…相変化記録材料層 13…上部電極 14…絶縁保護膜 15…空隙部 21a…第1層間絶縁膜 21b…第2層間絶縁膜 22a…第1エッチングストッパ膜 22b…第2エッチングストッパ膜 31…第1コンタクトプラグ 32…第2コンタクトプラグ 41…第1開口部 51…隔壁層
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
相変化記録メモリ(PRAM:Phase change Random access memory)は、相変化記録材料層が結晶と非結晶(アモルファス)との間で相転移した際の抵抗変化を利用して情報を蓄積するものである。相変化記録メモリのメモリセル回路は、図39に示すような1セルあたり1T/1R(1トランジスタ-1抵抗)の構成を有している(非特許文献1)。
1Rに対する典型的なPRAMセル100は、図40に示すようになる(非特許文献1)。PRAMセル100は、ヒータ電極101、相変化記録材料膜102、上部電極103からなる円柱状の積層構造を有しており、ヒータ電極101の周りには絶縁膜104が形成されている。なお、ヒータ電極101と上部電極103のそれぞれの直径は、ヒータ電極101よりも上部電極103が大きい関係となっている。結晶と非結晶間の相転移は、ヒータ電極101に電流を流して、ヒータ電極101を発熱させ、その熱を相変化記録材料層102に加えて相転移させ、相変化記録材料層102内に相変化領域102aを形成することで実現している。この相転移させるために必要な電流を書き換え電流と呼ぶ。
【0003】
近年、低消費電力化を実現するために、この書き換え電流を小さくすることが求められている。
図40の場合において、相変化記録材料層102に熱量q1が加わり相転移し、ヒータ電極101の直上に相変化領域102aが形成される。しかし、ヒータ電極101から発生する熱量は熱量q1のみならず、ヒータ電極の絶縁膜104に拡散する熱量q3、ヒータ電極101自体に拡散する熱量q4、相変化領域102aから上部電極103や相変化記録材料層102へ逃げる熱量q5や熱量q6がある。また、熱量q2はヒータ電極101の温度を上昇させるための熱である。ヒータ電極101の熱伝導率(Thermal conductivity)は、20W/k・mと相変化記録材料層102等の他の相変化記録メモリ素子の構成材料と比べてはるかに高い。したがって、ヒータ電極101から発生する全熱量の60〜70%に相当する多くの熱量q4が、相変化記録材料層102に加わらずに、ヒータ電極101自体に拡散してしまう。また、相変化記録材料層102、上部電極103や絶縁膜104においても、熱伝導率はヒータ電極101よりも低くはなるものの、相変化領域102aよりも高いため、ヒータ電極101から発生した熱がこれらの部材に逃げてしまう。結果、相変化記録材料層102に加わって相転移に寄与する熱量は、ヒータ電極101から発生する全熱量の1%前後しかない熱量q1のみとなり、熱効率が低下し、大きな書き換え電流が必要となる。
【0004】
この書き換え電流の低減化を実現すべく、図41に示すような、ヒータ電極201への熱逃げ対策を行ったPRAMセル200が考案されている(非特許文献1)。
このPRAMセル200は、図40に示したPRAMセル100同様、ヒータ電極201、相変化記録材料膜202、上部電極203の円柱状の積層構造を有しているが、図40のPRAMセル100と異なるのは、ヒータ電極201と上部電極203の直径が同じである点、そして相変化記録材料膜202中に形成される相変化領域202aの側面を、絶縁膜204が囲むように形成されている点である。
このPRAMセル200の場合、電流が集中する箇所が相変化記録材料膜202のみとなるため、相変化領域202aは、熱伝導率の高いヒータ電極201から離れた相変化記録材料膜202の中間部分に形成される。したがって、図40のPRAMセル100より発熱効率が高くなり、書き換え電流の低減化が期待される。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】S.M.Sadeghipour, L.Pileggi, M.Asheghi, “Phase Change Random Access Memory, Thermal Analysis”, ITHERM-06 pp660
【非特許文献2】M. Gill, T. Lowrey, and J. Park, “Ovonic Unified Memory -A High-performance Nonvolatile Memory Technology for Stand Alone Memory and Embedded Applications”, ISSCC 2002 Digest of Technical Papers vol. 45, pp. 202-203 and 459, February 2002.
【非特許文献3】G.Servalli, “A 45nm Generation Phase Change Memory Technology”, IEDM-09 pp. 113-116
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した図41のPRAMセル200の場合、下部電極(ヒータ)201への熱逃げの抑制は実現できるが、絶縁保護膜204への熱逃げの対策までは講じられていない。そのため、相転移に必要な熱量はPRAMセル100の場合よりも確保はできるものの、やはり相変化記録材料膜202に加わる熱量は減少してしまう。このため、さらなる発熱効率の向上、および書き換え電流の低減化を図る必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
半導体基板と、半導体基板の上に形成されたスイッチング素子を含む素子層と、前記素子層上において、前記スイッチング素子に接続されたヒータ電極、前記ヒータ電極の熱によって相変化する相変化記録材料層及び上部電極が順次積層されてなる相変化記録素子と、前記相変化記録素子の上に積層された層間絶縁膜と、前記素子層と前記層間絶縁膜の間にあって前記ヒータ電極または前記相変化記録材料層のいずれか一方又は両方の周囲に形成された真空の空隙部と、を具備してなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
上記の構成によれば、相変化記録素子のまわりを熱伝導率の低い真空の空隙部で覆うことで、ヒータ電極から発した熱のうち、相変化記録素子に伝熱する割合が高まり、これにより高い発熱効率を得ることができ、従来に比べて半導体装置の書き換え電流を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第一の実施形態である半導体装置の一例を示す断面模式図である。
【図2A】本発明の第一の実施形態である半導体装置の一例を示す平面模式図である。
【図2B】図2中に示す線分A−A´による半導体装置の断面模式図である。
【図2C】図2中に示す線分B−B´による半導体装置の断面模式図である。
【図3A】本発明の第一の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図3B】図3A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図3C】図3A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図4A】本発明の第一の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図4B】図4A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図5A】本発明の第一の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図5B】図5A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図5C】図5A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図6A】本発明の第一の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図6B】図6A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図7A】本発明の第一の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図7B】図7A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図7C】図7A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図8A】本発明の第一の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図8B】図8A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図9A】本発明の第一の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図9B】図9A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図10A】本発明の第一の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図10B】図10A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図10C】図10A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図11A】本発明の第一の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図11B】図11A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図11C】図11A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図12A】本発明の第二の実施形態である半導体装置の一例を示す平面模式図である。
【図12B】図12A中に示す線分A−A´による半導体装置の断面模式図である。
【図12C】図12A中に示す線分B−B´による半導体装置の断面模式図である。
【図13A】本発明の第三の実施形態である半導体装置の一例を示す平面模式図である。
【図13B】図13A中に示す線分A−A´による半導体装置の断面模式図である。
【図13C】図13A中に示す線分B−B´による半導体装置の断面模式図である。
【図14A】本発明の第三の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図14B】図14A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図14C】図14A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図15A】本発明の第三の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図15B】図15A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図15C】図15A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図16A】本発明の第三の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図16B】図16A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図17A】本発明の第三の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図17B】図17A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図17C】図17A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図18A】本発明の第三の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図18B】図18A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図18C】図18A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図19A】本発明の第三の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図19B】図19A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図20A】本発明の第三の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図20B】図20A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図20C】図20A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図21A】本発明の第三の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図21B】図21A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図22A】本発明の第四の実施形態である半導体装置の一例を示す平面模式図である。
【図22B】図22A中に示す線分A−A´による半導体装置の断面模式図である。
【図22C】図22A中に示す線分B−B´による半導体装置の断面模式図である。
【図23A】本発明の第四の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図23B】図23A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図23C】図23A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図24A】本発明の第四の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図24B】図24A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図24C】図24A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図25A】本発明の第四の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図25B】図25A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図25C】図25A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図26A】本発明の第四の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図26B】図26A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図26C】図26A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図27A】本発明の第四の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図27B】図27A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図27C】図27A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図28A】本発明の第四の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図28B】図28A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図29A】本発明の第四の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図29B】図29A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図29C】図29A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図30A】本発明の第四の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図30B】図30A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図31A】本発明の第五の実施形態である半導体装置の一例を示す平面模式図である。
【図31B】図31A中に示す線分A−A´による半導体装置の断面模式図である。
【図31C】図31A中に示す線分B−B´による半導体装置の断面模式図である。
【図32A】本発明の第五の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図32B】図32A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図33A】本発明の第五の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図33B】図33A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図33C】図33A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図34A】本発明の第五の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図34B】図34A中に示す線分A−A´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図34C】図34A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図35A】本発明の第五の実施形態である半導体装置の製造方法を示す工程平面模式図である。
【図35B】図34A中に示す線分B−B´による半導体装置の製造方法を示す工程断面模式図である。
【図36】本発明の第六の実施形態である半導体装置の一例を示す断面模式図である。
【図37】本発明の第六の実施形態である半導体装置の一例を示す断面模式図である。
【図38】本発明の第六の実施形態である半導体装置の一例を示す断面模式図である。
【図39】従来の半導体装置の平面レイアウトを示す平面模式図である。
【図40】従来の半導体装置の一例を示す断面模式図である。
【図41】従来の半導体装置の一例を示す断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の半導体装置および製造方法の実施形態について、図を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に示す図面は、半導体装置の構成や製造方法を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さや寸法等は一例であって、実際の半導体の寸法関係等とは異なる場合があり、これに限定されるものではない。
【0011】
(第一の実施形態)
本発明の第一の実施形態である半導体装置について説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態である半導体装置の一例を示す断面模式図である。図2Aは、本発明の第一の実施形態である半導体装置のメモリセル領域およびその周辺回路領域の境界部周辺を示す平面模式図であり、図2Bおよび図2Cは、図2AのA−A’線およびB−B’線に対応する断面模式図である。
【0012】
図1および図2A〜図2Cに示すように、本実施形態の半導体装置は相変化記録メモリであり、図示しない半導体基板の上に形成された図示しないスイッチング素子を含む素子層と、素子層上に配置された相変化記録素子10と、相変化記録素子10の上に積層された層間絶縁膜(第2層間絶縁膜21b)と、素子層と第2層間絶縁膜21bの間にあって相変化記録素子10の周囲に形成された真空の空隙部15と、を具備して構成されている。
【0013】
相変化記録素子10は、スイッチング素子に接続されたヒータ電極11と、ヒータ電極11の上に積層され、ヒータ電極11の熱によって相変化する相変化記録材料層12と、相変化記録材料層12上に積層された上部電極13とが順次積層されて構成されている。空隙部15は、ヒータ電極11、相変化記録材料層12及び上部電極13の周囲に位置している。
【0014】
また、本実施形態の半導体装置においては、図2Cに示すように、複数の相変化記録素子10がメモリセル領域Cに配置されている。相変化記録素子10は、メモリセル領域Cにおいてマトリックス状に配置されている。また、メモリセル領域Cの周囲には、周辺回路領域Tが配置されている。また、素子層に含まれるスイッチング素子は、例えばゲート電極がワード線に接続され、ソース電極がビット線に接続され、ドレイン電極がヒータ電極11に接続されたMOSトランジスタを例示できる。
【0015】
本実施形態の半導体装置の構造について更に詳細に説明する。図1に示すように、素子層を構成する第1層間絶縁膜21aに、第1層間絶縁膜21aとはエッチング選択率が異なる第1エッチングストッパ膜22aが積層されている。第1層間絶縁膜21aは、例えば酸化シリコンからなり、第1エッチングストッパ膜22aは、例えば厚みが10nmの窒化シリコン膜からなる。第1層間絶縁膜21a及び第1エッチングストッパ膜22aには、第1コンタクトプラグ31が埋め込まれている。第1コンタクトプラグ31は、図示しない例えばMOSトランジスタのドレイン電極に接続されている。第1コンタクトプラグ31の直径は例えば40nmとされ、材質としては例えばタングステンが用いられる。
【0016】
次に、第1コンタクトプラグ31上には、ヒータ電極11、相変化記録材料層12および上部電極13が順次積層されている。ヒータ電極11、相変化記録材料層12および上部電極13が一体で、例えば直径が40nmの円柱状に形成されている。ヒータ電極11および上部電極13は、例えば窒化チタンから構成され、厚みはともに例えば25nm程度である。また、相変化記録材料層12は、GST(GeSbTe)から構成されている。このGSTは、冷却速度により抵抗値の値が変化する性質を持っており、徐冷すると低抵抗の結晶が形成され、急冷すると高抵抗の非結晶(アモルファス)が形成される。このGSTからなる相変化記録材料層12の厚みは、例えば50nm程度である。
【0017】
次に、相変化記録素子10の側面は、例えば厚さが10nmの絶縁保護膜14によって被覆されている。絶縁保護膜14は空隙部15を形成する際の相変化記録素子10の保護膜として機能する。この絶縁保護膜14としては、第1エッチングストッパ膜22a同様に窒化シリコンを用いるとよい。
【0018】
次に、素子層(第1エッチングストッパ膜22a)の上方には、第2エッチングストッパ膜22bが形成されており、さらにこの第2エッチングストッパ膜22b上には第2層間絶縁膜21bが形成されている。
上部電極13上には、上部電極13に接続された第2コンタクトプラグ32が形成されている。第2コンタクトプラグ32は、第2エッチングストッパ膜22bを貫通するように形成されている。また、第2コンタクトプラグ32は例えばタングステンから構成され、第2コンタクトプラグ32の径は上部電極13と同径の40nm程度とされている。
【0019】
相変化記録素子10は、第1エッチングストッパ膜22aと第2エッチングストッパ膜22bとの間に挟まれた形になっている。そして、第1エッチングストッパ膜22aと第2エッチングストッパ膜22bとの間に、相変化記録素子10を囲む真空の空隙部15が形成されている。
【0020】
図2Aおよび図2Bに示すように、空隙部15は、メモリセル領域C内に設けられている。空隙部15を有するメモリセル領域Cと、メモリセル領域Cを囲む周辺回路領域Tとは、隔壁層51によって区画されている。隔壁層51は、メモリセル領域Cを囲むように形成されており、平面視したときの幅が例えば40nm程度である。また、隔壁層51は、第1層間絶縁膜21aに達する深さまで形成されている。また、隔壁層51は、第1エッチングストッパ膜22a、絶縁保護膜14および第2エッチングストッパ膜22bと同様に、窒化シリコンから構成される。
【0021】
また、図2Bに示すように、第2エッチングストッパ膜22bには、相変化記録素子10とほぼ同じ直径の第1開口部41が設けられている。この第1開口部41は第2エッチングストッパ膜22b上の第2層間絶縁膜21bにより閉塞されている。また、図2Aに示すように、第1開口部41は、平面視すると、相変化記録素子10の間に配置され、相変化記録素子10と同様にマトリックス状に配列されている。第2層間絶縁膜21bとしては、低カバレッジの条件で成膜された酸化シリコンを用いるとよい。また、第2エッチングストッパ膜22bとしては、第1エッチングストッパ膜22aおよび絶縁保護膜14と同様に、第1層間絶縁膜21aや第2層間絶縁膜22aとはエッチング選択率の異なる窒化シリコンを用いるとよい。
【0022】
以上の構成により、空隙部15は、隔壁層51と、第1エッチングストッパ膜22aと、第2エッチングストッパ膜22bと、第1開口部41を埋める第2層間絶縁膜21bと、によって密閉されている。相変化記録素子10の側面には絶縁保護膜14が形成されており、相変化記録素子10と空隙部15とはこの絶縁保護膜14によって区画されている。
【0023】
また、メモリセル領域C内の素子層には第1コンタクトプラグ31と同形状および同直径を有する第3コンタクトプラグ33が埋め込まれている。さらに、この第3コンタクトプラグ33上には第3コンタクトプラグ33と接続するためのコンタクトプラグ(第4コンタクトプラグ34)が形成されている。第3コンタクトプラグ33及び第4コンタクトプラグ34にはタングステンが用いられ、第4コンタクトプラグの直径は、第3コンタクトプラグ33同様40nm程度である。なお、第4コンタクトプラグ34の上面は第2コンタクトプラグ32および第2エッチングストッパ膜22bのそれぞれの上面と同程度となるよう形成されている。
【0024】
次に、本実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。
【0025】
本実施形態の半導体装置の製造方法は、半導体基板上のスイッチング素子を含む素子層上に、ヒータ電極、ヒータ電極の熱によって相変化する相変化記録材料層及び上部電極を順次積層して相変化記録素子を形成し、複数の相変化記録素子を配置したメモリセル領域と、メモリセル領域の周囲に設けた周辺回路領域とを区画する相変化記録素子形成工程と、素子層および相変化記録素子層を挟むようにして形成した第2層間絶縁膜の間であって、ヒータ電極または相変化記録材料層のいずれか一方又は両方の周囲に、内部が真空である空隙部を設ける空隙部形成工程と、を有する。
図3A〜図11Cは、本発明の第一の実施形態である半導体装置の製造方法の一例を説明する工程図であって、これらの工程を経て、図1および図2A〜図2Cに示す半導体装置を製造する。
【0026】
<相変化記録素子形成工程>
まず、図3A〜図6Bを参照しながら、半導体基板上のスイッチング素子を含む素子層上に、相変化記録素子を形成する工程について説明する。
【0027】
まず、図3Bに示すように、第1層間絶縁膜21a上に第1エッチングストッパ膜22aを成膜する。このとき、第一層間絶縁膜21aは酸化シリコンを用いるとよい。また、第1エッチングストッパ膜22aは第1層間絶縁膜21aとはエッチング選択率の異なる窒化シリコンを用いるとよい。また、本例では、第1エッチングストッパ22aの膜厚を10nm程度としている。
次に、図3Cに示すように、第1層間絶縁膜21aおよび第1エッチングストッパ膜22aに、第1コンタクトプラグ31および第3コンタクトプラグ33を形成する。この第1コンタクトプラグ31は例えばMOSトランジスタと接続させるためのコンタクトプラグである。
【0028】
ここで、本明細書においては、第1層間絶縁膜21a、第1コンタクトプラグ31、第3コンタクトプラグ33、および、半導体基板の上に形成されているスイッチング素子(図中には示してはないが、第1コンタクトプラグ31の直下に形成されている)からなる層を素子層とよぶこととする。
また、図3Aに示すように、第1コンタクトプラグ31は平面視したときにマトリックス状に形成する。さらに、第3コンタクトプラグ33は、第1コンタクトプラグ31の間に一列に配置する。
【0029】
次に、図4Bに示すように、第1エッチングストッパ22a膜に、ヒータ電極11、相変化記録材料層12、上部電極13およびSiN膜16を膜状に順次積層する。その後、フォトリソグラフィー技術及びエッチングにより、第1コンタクトプラグ31上に、ヒータ電極11、相変化記録材料層12及び上部電極13を残す。このようにして円柱状の相変化記録素子10を形成する。
【0030】
次に、第1エッチングストッパ膜22a上、相変化記録素子10を覆うように窒化シリコン膜を堆積し、その後、異方性エッチングを行って第1エッチングストッパ膜22a上の窒化シリコン膜を除去する。このようにして、図4A及び図4Bに示すように、相変化記録素子10側面を覆う絶縁保護膜14を形成する。
【0031】
次に、図5A〜図5Cに示すように、相変化記録素子10を埋めるように、第1エッチングストッパ膜22a上に酸化シリコンを堆積させ、その後、絶縁保護膜14及び上部電極16が露出するまでCMPにより平坦化する。このようにして第3層間絶縁膜21cを形成する。
【0032】
次に、図6Aおよび図6Bに示すように、メモリセル領域Cと、メモリセル領域Cの周囲に設けた周辺回路領域Tとの境界であるメモリセル領域C外周部に、フォトリソグラフィー技術及びエッチングにより、メモリセル領域Cを囲む幅40nm程度の溝61を形成する。このときのエッチング深さは、140nm以上とし、第1エッチングストッパ膜22aに達するまでエッチングする。
【0033】
<空隙部形成工程>
次に、図7A〜図11Cを参照しながら、素子層および相変化記録素子層を挟むようにして形成した第2層間絶縁膜の間であって、ヒータ電極または相変化記録材料層のいずれか一方又は両方の周囲に、内部が真空である空隙部を設ける工程について説明する。
【0034】
図7A及び図7Bに示すように、溝61に、第1エッチングストッパ膜22aおよび絶縁保護膜14と同材料である窒化シリコンを埋設し、幅40nm程度の隔壁層51を形成する。この隔壁層51によって、メモリセル領域Cおよび周辺回路領域Tが区画される。
続いて、図7B及び図7Cに示すように、第3層間絶縁膜21cおよび相変化記録素子10上に窒化シリコン膜を成膜し、膜厚が20nm程度の第2エッチングストッパ膜22bを形成する。
【0035】
次に、図8Aおよび図8Bに示すように、第3層間絶縁膜21c及び第2エッチングストッパ膜22bに、コンタクトホールを開口させて第3コンタクトプラグを露出させる。また、相変化記録素子10上の第2エッチングストッパ膜22b及びSiN膜16を除去してコンタクトホールを形成する。その後、各コンタクトホールを埋めるようにタングステンを、第2エッチングストッパ膜22bの全面に成膜する。次に、成長させたタングステン膜をCMPにより平坦化して第2エッチングストッパ膜22bを露出させる。これにより、相変化記録素子10上に第2コンタクトプラグ32を形成するとともに、第3コンタクトプラグ33上に第4コンタクトプラグ34を形成する。
【0036】
次に、図9Aおよび図9Bに示すように、メモリセル領域C内の第2エッチングストッパ膜22bに、フォトリソグラフィー技術及びエッチングにより、第1開口部41を形成する。この第1開口部41の直径は、例えば40nm程度とする。また、第1開口部41は、相変化記録素子10同士の間にマトリックス状に配列する。また、このとき、隣り合う第1開口部14同士の間隔は例えば40nm程度がよい。
【0037】
次に、図10Bおよび図10Cに示すように、第1開口部41よりウエットエッチング液を浸入させ、相変化記録素子10の間を埋めるように堆積させた第3層間絶縁膜21cをウエットエッチングする。ウエットエッチング液は、酸化シリコンに対するエッチング選択性が高く、窒化シリコンに対するエッチング選択性が低いものを使用する。これにより、相変化記録素子10の周囲に空隙部15aが形成される。この際、周辺回路領域Tには、メモリセル領域Cを囲むように形成した窒化シリコンからなる隔壁層51があるためウエットエッチング液は浸入しない。また、第1エッチングストッパ膜22a、第2エッチングストッパ膜22bも窒化シリコンからなるので、ウエットエッチング液で侵されることはなく、素子層が保護される。同様に、相変化記録素子10は窒化シリコンからなる絶縁保護膜14で保護されているので、ウエットエッチング液で侵されることはない。
【0038】
次に、図11A〜図11Cに示すように、第2エッチングストッパ膜22b上に、酸化シリコンからなる第2層間絶縁膜21bを真空成膜法により形成し、第1開口部41を封孔する。これにより、相変化記録素子10の周囲に、内部が真空である空隙部15が形成される。なお、第2層間絶縁膜21bを形成する際、空隙部15内に第2層間絶縁膜21bが入り込まないようにするため、低カバレッジの条件で酸化シリコンを成膜することが望ましい。
【0039】
本発明の実施形態の半導体装置は、相変化記録素子10の周囲に伝導率の低い、内部が真空である空隙部15が形成されている。これにより、相変化記録素子10の周囲を伝導率の高い絶縁膜等で覆う場合よりもさらに高い発熱効率を得ることができる。つまり、相変化記録材料層12を相転移させるために必要な書き換え電流を低減することができる。
【0040】
また、本発明の実施形態の半導体装置は、空隙部15を形成するためのウエットエッチング液を浸入させる第1開口部41を、平面視して相変化記録素子10の間を埋めるように規律的に配列している。これにより、ウエットエッチングをする際のエッチングムラを抑えることができるため、空隙部15aを均一にかつ容易に形成することができる。
【0041】
また、メモリセル領域Cと周辺回路領域Tとの境界であるメモリセル領域Cの外周部に、
第3層間絶縁膜21cとはエッチング率の異なる材料からなる隔壁層を設けているため、第3層間絶縁膜21cをウエットエッチングし除去する際に、ウエットエッチング液が周辺回路領域Tに浸入するのを防ぐことが出来る。
【0042】
さらに、相変化記録素子10を覆うように、第3層間絶縁膜21cとはエッチング率の異なる材料からなる絶縁保護膜14を形成しているため、第3層間絶縁膜21cをウエットエッチングし除去する際に、相変化記録素子10にエッチングダメージを与えることなく、相変化記録素子10の周囲に空隙部15aを形成することができる。
【0043】
(第二の実施形態)
次に、本発明の第二の実施形態である半導体装置について説明する。
図12Aは、本実施形態である半導体装置のメモリセル領域Cおよびその周辺回路領域Tの境界部周辺を示す平面模式図であり、図12Bおよび図12Cは、図12AのA−A’線およびB−B’線に対応する断面模式図である。
図12A〜図12Cに示す半導体装置が、図2A〜図2Cに示す第一の実施形態である半導体装置と異なる点は、第3層間絶縁膜21cをウエットエッチングするための第1開口部41の構成のみである。
したがって、図2A〜図2Cに示す第一の実施形態である半導体装置と同様の部材においては同じ符号を付し、説明を省略する。
【0044】
以下に、本実施形態に係る第1開口部41aを及び第1開口部41a近傍の構成について説明する。
第一の実施形態において、ウエットエッチング液の浸入口である第1開口部41は、図2Aに示すように、平面視すると、相変化記録素子10の間に配置され、相変化記録素子10と同様にマトリックス状に配列されていた。
しかし、本実施形態に係る第1開口部41aは、図12A及び図12Bに示すように、隔壁層51のメモリセル領域C側の側面を沿うように、ライン状に形成されている。つまり、第1開口部41aは、相変化記録素子10と隔壁層51の間に位置し、相変化記録素子10を囲むように形成されている。
【0045】
次に、本実施形態に係る第1開口部41aの製造方法について説明する。なお、第2コンタクトプラグ32および第4コンタクトプラグ34の形成工程までは第一の実施形態と同様のため、以下には、その後の工程について説明する。
メモリセル領域C内の第2エッチングストッパ膜22bに、フォトリソグラフィー技術及びエッチングにより、隔壁層51のメモリセル領域C側の側面を沿うように、幅40nm程度のライン状の第1開口部41を形成する。この際、平面視して、相変化記録素子10と重ならないように設計する。
【0046】
このように、第1開口部41aを相変化記録素子10から離して形成することにより、第2エッチングストッパ膜22b上に酸化シリコンからなる第2層間絶縁膜21bを堆積させ、第1開口部41aを封孔する時に、第2層間絶縁膜21bが相変化記録素子10近傍に堆積されることを防止することができる。
【0047】
(第三の実施形態)
次に、本発明の第三の実施形態である半導体装置について説明する。
図13Aは、本実施形態である半導体装置のメモリセル領域Cおよびその周辺回路領域Tの境界部周辺を示す平面模式図であり、図13Bおよび図13Cは、図13AのA−A’線およびB−B’線に対応する断面模式図である。
第一の実施形態において、第3層間絶縁膜21cをウエットエッチングするための第1開口部41は、第2エッチングストッパ膜22bに形成されており、ウエットエッチング液を浸入させる開口部は第1開口部41のみであった。しかし、本実施形態においては、開口部が、第1開口部41および第2開口部42の2層構造となっている
したがって、本実施形態において第一の実施形態である半導体装置と異なる点は、第1開口部41、第2開口部42及びこれらの周辺部材のみであるため、図2A〜図2Cに示す半導体装置と同様の部材においては同じ符号を付し、説明を省略する。
以下に、本実施形態に係る第1開口部41、第2開口部42、及びそれら近傍の構成について説明する。
【0048】
図13Bに示すように、第一の実施形態と同様、第1エッチングストッパ膜の上方には第2エッチングストッパ膜22bが形成されている。さらに、第2エッチングストッパ膜22bには第1開口部41が形成されている。
次に、第2エッチングストッパ膜22bの上方であって、隔壁層51上には第3エッチングストッパ膜22cが形成されている。第3エッチングストッパ膜22cは第2エッチングストッパ膜22bに、窒化シリコンから構成される。
第3エッチングストッパ膜22cには第1開口部41とほぼ同じ直径である第2開口部42が形成されている。このとき、第2開口部42は平面視すると、図13Aに示すように、相変化記録素子10同士の間、かつ、第1開口部41同士の間に設けられ、四方を相変化記録素子10及び第1開口部41によって囲まれるような構造となっている。さらに、第1開口部41と第2開口部42とは重なり合わないように設けられている。
【0049】
第2エッチングストッパ膜22bと第3エッチングストッパ膜22cとの間であって、第1開口部41の上部に相当する箇所は内部が真空である空隙部15aが形成されている。
また、第3エッチングストッパ膜22c上には酸化シリコンからなる第2層間絶縁膜21bが成膜されている。この第2層間絶縁膜21bが、第2エッチングストッパ膜22b上の第2開口部42の下部に相当する箇所にも堆積されている。さらに、第2層間絶縁膜21bによって第2開口部42が閉塞されている。
【0050】
また、相変化記録素子10上には第2コンタクトプラグ32が形成されている。第2コンタクトプラグ32は、第2エッチングストッパ膜22b及び第3エッチングストッパ膜22cを貫通するように形成されている。
【0051】
以上の構成により、空隙部15は、第一の実施形態と同様に、隔壁層51と、第1エッチングストッパ膜22aと、第2エッチングストッパ膜22bと、によって密閉されている。さらに、空隙部15aは、隔壁層51と、第2エッチングストッパ膜22bと、第3エッチングストッパ膜22cと、第2開口部42の下部に堆積した第2層間絶縁膜21bと、第2コンタクトプラグ32と、によって密閉されている。
【0052】
隔壁層51については、第一の実施形態と同様に、メモリセル領域Cと周辺回路領域Tとの境界の第1層間絶縁膜21aと第2層間絶縁膜21bとの間に形成されている。また、隔壁層51は第1エッチングストッパ膜22aを貫通し、第1層間絶縁膜21aに達する深さまで形成されている。
【0053】
次に、本発明の第三の実施形態に係る第1開口部41、第2開口部42、及びその周辺の構成部材の製造方法について説明する。なお、本実施形態は、前述第一の実施形態における、第1エッチングストッパ膜21a上に酸化シリコンからなる第3層間絶縁膜21cを形成する工程までは同じであるため、この工程よりも後工程を、図面を参照しながら以下に説明する。
【0054】
まず、図14Bおよび図14Cに示すように、第3層間絶縁膜21c上および相変化記録素子10上に窒化シリコン膜を成膜し、膜厚が20nm程度の第2エッチングストッパ膜22bを形成する。
【0055】
次に、図14Bに示すように、メモリセル領域C内の第2エッチングストッパ膜22bに、第一の実施形態と同様に、フォトリソグラフィー技術及びエッチングにより、第1開口部41を形成する。また、図14Aに示すように、第1開口部41は、図14Aに示すように、相変化記録素子10同士の間にマトリックス状に配列する。また、このとき、隣り合う第1開口部41同士の間隔は例えば40nm程度がよい。
【0056】
次に、図15Bおよび図15Cに示すように、第2エッチングストッパ膜22b上に、酸化シリコンからなる第4層間絶縁膜21dを形成し、第1開口部41を封孔する。
【0057】
次に、図16Aおよび図16Bに示すように、第一の実施形態における溝61の形成工程と同様に、メモリセル領域Cと周辺回路領域Tとの境界であるメモリセル領域C外周部に、フォトリソグラフィー技術及びエッチングにより、メモリセル領域Cを囲む幅40nm程度の溝61を形成する。このときのエッチングは、第1エッチングストッパ膜22aに達するまで行う。
【0058】
次に、図17Aおよび図17Bに示すように、溝61に、第1エッチングストッパ膜22aと同材料である窒化シリコンを埋設し、幅40nm程度の隔壁層51を形成する。
続いて、図17Bおよび図17Cに示すように、第4層間絶縁膜21d上に窒化シリコン膜を成膜し、膜厚が20nm程度の第3エッチングストッパ膜22cを形成する。
【0059】
次に、図18A〜図18Cに示すように、第3層間絶縁膜21c、第2エッチングストッパ膜22b、第4層間絶縁膜21dおよび第3エッチングストッパ膜22cに、コンタクトホールを開口させて第3コンタクトプラグを露出させる。また、相変化記録素子10上の第2エッチングストッパ膜22b、窒化シリコン膜16、第4層間絶縁膜21dおよび第3エッチングストッパ膜22cを除去してコンタクトホールを形成する。その後、各コンタクトホールを埋めるようにタングステンを、第3エッチングストッパ膜22cの全面に成膜する。次に、成長させたタングステン膜をCMPにより平坦化して第3エッチングストッパ膜22cを露出させる。これにより、相変化記録素子10上に第2コンタクトプラグ32を形成するとともに、第3コンタクトプラグ33上に第4コンタクトプラグ34を形成する。
【0060】
次に、図19Bに示すように、メモリセル領域C内の第3エッチングストッパ膜22cに、フォトリソグラフィー技術及びエッチングにより第3層間絶縁膜21c及び第4層間絶縁膜21dをウエットエッチングするための、第2開口部42を形成する。これにより、ウエットエッチング液を浸入させる開口部が、第1開口部41と第2開口部42の2層構造となるよう設計する。
また、図19Aに示すように、第2開口部42は、相変化記録素子10同士の間、かつ、第1開口部41同士の間にマトリックス状に配列する。つまり、第2開口部42は、四方を相変化記録素子10及び第1開口部41によって囲まれるように配置する。さらに、平面視して、第1開口部41と第2開口部42とは重なり合わないように設計する。
【0061】
次に、図20Bおよび図20Cに示すように、第2開口部42よりウエットエッチング液を浸入させる。ウエットエッチング液は、第一の実施形態と同様に、酸化シリコンに対するエッチング選択性が高く、窒化シリコンに対するエッチング選択性が低いものを使用する。これにより、まず、メモリセル領域C内の第4層間絶縁膜21dをウエットエッチングし、第2エッチングストッパ膜22bと第3エッチングストッパ膜22cとの間に空隙部15aaを設ける。
引き続き、ウエットエッチングを進行させ、第1開口部41内を封孔していた第4層間絶縁膜21dもウエットエッチングする。さらに、第2エッチングストッパ膜22b下に形成していた、メモリセル領域C内の第3層間絶縁膜21cをウエットエッチングし、相変化記録素子10の周囲に空隙部15aを設ける。
なお、空隙部15aaと空隙部15aとは、第1開口部41を介して一体となっている。
また、この際、第3層間絶縁膜21c及び第4層間絶縁膜21dと周辺回路領域Tとの間には、メモリセル領域Cを囲むように形成している隔壁層51があるためウエットエッチング液は浸入しない。
【0062】
次に、第3エッチングストッパ膜22c上に、酸化シリコンからなる第2層間絶縁膜21bを真空成膜法により形成し、第2開口部42を封孔する。これにより、第2エッチングストッパ膜22bと第3エッチングストッパ22cと間、及び相変化記録素子10の周囲に、内部が真空である空隙部15が設けられる。
このとき、第2開口部42の下部にも酸化シリコンが入り込み第2層間絶縁膜21bが形成されるが、この第2層間絶縁膜21bが第1開口部41に入り込み、空隙部15内堆積するのを防ぐために、低カバレッジの条件で酸化シリコンを成膜することが望ましい。
以上の工程により、図13A〜図13Cに示す、本実施形態である半導体装置を製造することができる。
【0063】
本発明の実施形態の半導体装置は、ウエットエッチング液を浸入させる開口部が、第1開口部41と第2開口部42の2層構造となっている。このため、空隙部15を均一にかつ容易に形成することができる。
さらに、第1開口部41と第2開口部42が、平面視して、重ならないように形成している。このため、酸化シリコンを真空成膜法により成膜し、第2開口部42を封孔する際、酸化シリコンは第2開口部42の下方には堆積するが、第1開口部41内への浸入を制御することができる。つまり、空隙部15の相変化記録素子10の周囲への形成を、より正確に行うことが出来、相変化記録素子10の周囲の真空精度をより高めることができる。
【0064】
また、図13Aに示す本発明の半導体装置においては、第1開口部41と第2開口部42を4F2配置(Fは最小加工寸法)で形成していたが、図21A及び図21Bに示すように8F2で形成してもよい。これにより第1開口部41と第2開口部42との間隔を1F分確保することができるため、第1開口部41と第2開口部42の目ずれマージンを確保することができる。
【0065】
(第四の実施形態)
次に、本発明の第四の実施形態である半導体装置について説明する。
図22Aは、本発明の第四の実施形態である半導体装置のメモリセル領域Cおよび周辺回路領域Tの境界部周辺を示す平面模式図であり、図22Bおよび図22Cは、図22AのA−A’線およびB−B’線に対応する断面模式図である。
第一の実施形態において、ウエットエッチング液が周辺回路領域Tへ浸入することを防ぐ隔壁層51は、メモリセル領域Cと周辺回路領域Tとの境界に形成されていたが、本実施形態である半導体装置では、図22A〜図22Cに示すように、隔壁層51aが複数の相変化記録素子10からなるメモリ部Mを囲むように形成されている。
したがって、本実施形態において第一の実施形態である半導体装置と異なる点は、隔壁層51a及び隔壁層51aの周辺部材のみであるため、図2A〜図2Cに示す半導体装置と同様の部材においては同じ符号を付し、説明を省略する。
以下に、本実施形態に係る隔壁層51及びその周辺部材を説明する。
【0066】
図22A〜図22Cに示すように、本実施形態に係る隔壁層51aは、複数の相変化記録素子10からなるメモリ部Mの外周部を沿うように、第1エッチングストッパ膜22aと第2エッチングストッパ膜22bとの間に形成されている。つまり、隔壁層51aは、図22A及び図22Cに示すように、メモリ部Mと第4コンタクトプラグ34との間に位置し、メモリ部Mを囲むように形成されている。
これにより、複数の相変化記録素子10からなるメモリ部Mと第3層間絶縁膜21cとが区画されている。
【0067】
また、図22A及び図22Cに示すように、隔壁層51aよって囲まれた領域内において、第1エッチングストッパ膜22aと第2エッチングストッパ膜22bとの間に、相変化記録素子10を囲む真空の空隙部15が形成されている。
つまり、第1エッチングストッパ膜22a上に形成された第3層間絶縁膜21cと空隙部15は、隔壁層51aによって区画されることとなる。
【0068】
なお、本実施形態における、空隙部15及び第3層間絶縁膜21cの上部に形成される第2エッチングストッパ膜22b、第2エッチングストッパ膜22bに形成される第1開口部41、第1開口部41を封孔するための第2層間絶縁膜22bの構成は、前述の第一の実施形態とすべて同じである。
【0069】
次に、本実施形態に係る隔壁層51a及びその周辺の構成部材の製造方法について説明する。なお、本実施形態は、前述第一の実施形態における、相変化記録素子10側面を覆うように絶縁保護膜14を形成する工程までは同じであるため、この工程よりも後工程を、図面を参照しながら以下に説明する。
【0070】
まず、図23Bおよび図23Cに示すように、複数の相変化記録素子10からなるメモリ部Mを覆うように酸化シリコンを堆積させ、酸化シリコン膜60を成膜する。このとき、相変化記録素子10同士の間にも酸化シリコンが入り込み、酸化シリコン膜60が形成されるが、この相変化記録素子10同士の間に埋め込まれた酸化シリコン膜60中に、図23Cに示すようなボイドVが形成されていても構わない。これは、後述するが、相変化記録素子10同士の間に形成された酸化シリコン膜60は、相変化記録素子10周辺に空隙部15を形成するためのウエットエッチング工程の際に除去されるためである。
【0071】
また、酸化シリコン膜60の膜厚は、相変化記録素子10間が酸化シリコン膜60によって埋設される程度の薄膜とすることが好ましい。より具体的には、酸化シリコン膜60の膜厚は、隣り合う相変化記録素子10において、それぞれの相変化記録素子10の側面に形成された絶縁保護膜14間距離の1/2以下とするのが好ましい。例えば、図23Cにおいて、絶縁保護膜14間の距離が20nmの場合、酸化シリコン膜60の膜厚は10nmとする。
【0072】
次に、図24A〜図24Cに示すように、第1エッチングストッパ膜22a上及びメモリ部M上部に形成した酸化シリコン膜60を、異方性エッチングにより除去する。これにより、絶縁保護膜14、相変化記録素子10上に形成したSiN膜16及び第3コンタクトプラグ33の上面が露出する。
【0073】
次に、図25A〜図25Cに示すように、メモリ部M及び第1エッチングストッパ膜22a表面を覆うように、窒化シリコン51Aを堆積させる。
【0074】
次に、図26A〜図26Cに示すように、メモリセル領域Cおよび周辺回路領域Tにおいて、メモリ部Mを覆うように酸化シリコンを堆積させ、第1エッチングストッパ膜22a上に第3層間絶縁膜21cを形成する。続いて、SiN膜16及び窒化シリコン51Aが露出するまでCMPにより平坦化する。これにより、メモリ部Mの上部に形成していた窒化シリコン51Aは除去され、メモリ部Mの周囲に形成されていた窒化シリコン51Aは残存する。この、メモリ部Mの外周部に形成された窒化シリコン51Aを隔壁層51aと呼ぶ。
【0075】
次に、図27B及び図27Cに示すように、第3層間絶縁膜21c及びメモリ部Mの上部に窒化シリコンを成膜し、第2エッチングストッパ膜22bを形成する。
【0076】
次に、図28Bに示すように、フォトリソグラフィー技術及びエッチングにより、メモリセル領域C内の第2エッチングストッパ膜22bに、酸化シリコン膜60をウエットエッチングするための第1開口部41を形成する
また、図28Aに示すように平面視して、第1開口部41は、相変化記録素子10同士の間にマトリックス状に配列し、直径は、例えば40nm程度とする。
【0077】
次に、図29A〜図29Cに示すように、第1開口部41よりウエットエッチング液を浸入させ、酸化シリコン膜60をウエットエッチングする。これにより、相変化記録素子10の周囲に空隙部15aが形成される。この際、ウエットエッチング液は、窒化シリコンに対するエッチング選択性が低いものを使用する。これにより、隔壁層15の周辺回路領域T側に形成された第3層間絶縁膜21cは、隔壁層51があるためウエットエッチングはされない。つまり、周辺回路領域Tは、ウエットエッチング液で侵されることはない。
【0078】
次に、図30A及び図30Bに示すように、第3層間絶縁膜21c及び第2エッチングストッパ膜22bにコンタクトホールを開口させて第3コンタクトプラグを露出させる。また、相変化記録素子10上の第2エッチングストッパ膜22b及びSiN膜16を除去してコンタクトホールを形成する。その後、各コンタクトホールを埋めるようにタングステンを、第2エッチングストッパ膜22bの全面に成膜する。次に、成長させたタングステン膜をCMPにより平坦化して第2エッチングストッパ膜22bを露出させる。これにより、相変化記録素子10上に第2コンタクトプラグ32を形成するとともに、第3コンタクトプラグ33上に第4コンタクトプラグ34を形成する。
【0079】
次に、第2エッチングストッパ膜22b上に、酸化シリコンからなる第2層間絶縁膜21bを真空成膜法により形成し、第1開口部41を封孔する。これにより、変化記録素子10の周囲に内部が真空である空隙部15が形成される。
以上の工程により、図22A〜図22Cに示す、本発明の実施形態である半導体装置を製造することができる。
【0080】
本実施形態における半導体装置の隔壁層51は、複数の相変化記録素子10からなるメモリ部Mの周囲を囲むように形成する。つまり、隔壁層51を形成するために、メモリセル領域Cと周辺回路領域Tとの境界に溝を形成する工程が不要となり、作製コストを下げることができる。
また、隔壁層51をメモリ部M側に近づけることにより、実効的なメモリセル面積を縮小することができる。
【0081】
(第五の実施形態)
次に、本発明の第五の実施形態である半導体装置について説明する。
図31Aは、本発明の第五の実施形態である半導体装置のメモリセル領域Cおよび周辺回路領域Tの境界部周辺を示す平面模式図であり、図31Bおよび図31Cは、図31AのA−A’線およびB−B’線に対応する断面模式図である。
第一の実施形態である半導体装置では、第4コンタクトプラグ34が、隣接するメモリ部M同士の間及びメモリ部Mの周辺回路領域T側の側面に沿うように形成されていたが、本実施形態である半導体装置では、さらに、メモリ部Mの側面のうち、第4コンタクトプラグ34が形成されていない側の側面に、第4コンタクトプラグ34と同形状かつ同材料からなるダミープラグ34aが形成されている。つまり、メモリ部Mの周囲が、第4コンタクトプラグ34またはダミープラグ34aより覆われている構成となっている。
また、本実施形態における半導体装置には、第一の実施形態である半導体装置において形成されていた隔壁層51及び第1開口部41は形成されていない。
以下に、本実施形態に係る隔壁層51及びその周辺部材を説明するが、図2A〜図2Cに示す半導体装置と同様の部材においては同じ符号を付し、説明を省略する。
【0082】
図31Cに示すように、第3コンタクトプラグ33上に、第4コンタクトプラグ34が形成されている。第4コンタクトプラグ34は、図31Aに示すように、複数の相変化記録素子10からなるメモリ部Mの両側面に一列に配列され、かつ、隣り合う第4コンタクトプラグ34が一定の間隔となるように形成されている。また、第4コンタクトプラグ34とメモリ部Mとは所定の間隔となるよう配置されている。
【0083】
メモリ部Mの側面のうち、第4コンタクトプラグ34が形成されていない側の側面には、図31Aに示すように、ダミープラグ34aが形成され、一列に配列されている。このダミープラグ34aは、第4コンタクトプラグ34の同材質からなり、かつ、第4コンタクトプラグ34と同形状である。
また、ダミープラグ34aは第4コンタクトプラグ34と同様に、メモリ部Mと所定の間隔となるように配置されており、かつ、隣り合うダミープラグ34aが一定の間隔となるように形成されている。
また、このダミープラグ34aは4F2配置に配置されている。
したがって、図31Aに示すように、メモリ部Mの周囲が、第4コンタクトプラグ34またはダミープラグ34aにより覆われている構成となっている。
【0084】
メモリセル領域C及び周辺回路領域Tにおいて、第1エッチングストッパ膜22a上に、第4コンタクトプラグ34及びダミープラグ34aの周辺回路領域T側の周囲を覆うように、酸化シリコンからなる、第3層間絶縁膜21cが形成されている。つまり、第3層間絶縁膜21cとメモリ部Mは、第4コンタクトプラグ34またはダミープラグ34aによって区画されている。
【0085】
第4コンタクトプラグ34、ダミープラグ34a、絶縁保護膜14及び第3層間絶縁膜21cの上面に、第2層間絶縁膜21bが形成されている。第2層間絶縁膜21bは第1層間絶縁膜21a及び第3層間絶縁膜21cと同材料である酸化シリコンからなる。
上部電極13上には、上部電極13に接続された第2コンタクトプラグ32が形成されている。第2コンタクトプラグ32は、第2層間絶縁膜21bを貫通するように形成されている。
【0086】
第4コンタクトプラグ34上には、第5コンタクトプラグ35が形成されている。この第5コンタクトプラグ35は、第2コンタクトプラグ32同様に、第2層間絶縁膜21bを貫通するように形成されている。
【0087】
第4コンタクトプラグ34及びダミープラグ34aに囲まれた領域内において、第1エッチングストッパ膜22aと第2層間絶縁膜21bとの間に、相変化記録素子10を囲む真空の空隙部15が設けられている。
さらに、第4コンタクトプラグ34及びダミープラグ34aと、メモリ部Mとの間にも空隙部15が設けられており、第3層間絶縁膜21cと空隙部15が、第4コンタクトプラグ34及びダミープラグ34aによって区画されている。
つまり、空隙部15は、第4コンタクトプラグ34と、ダミープラグ34aと、第1エッチングストッパ膜22aと、第2層間絶縁膜21bと、によって密閉されている。また、相変化記録素子1−の側面には絶縁保護膜14が形成されており、相変化記録素子10と空隙部15とはこの絶縁保護膜14によって区画されている。
【0088】
第2層間絶縁膜21b、第2コンタクトプラグ32及び第5コンタクトプラグ35上には、第2層間絶縁膜21bと同材質である酸化シリコンからなる第5層間絶縁膜21eが形成されている。
【0089】
なお、本実施形態においては第1の実施形態における第2エッチングストッパ膜22bに相当する膜は形成されていない。
【0090】
次に、本実施形態である半導体装置の製造方法について説明する。なお、本実施形態は、前述第一の実施形態における、相変化記録素子10側面を覆うように絶縁保護膜14を形成し、第1エッチングストッパ膜22a上に酸化シリコンを堆積させ、相変化記録素子10を覆うように第3層間絶縁膜12cを形成する工程までは同じであるため、この工程よりも後工程を、図面を参照しながら以下に説明する。
【0091】
まず、第3層間絶縁膜21cにコンタクトホールを開口させて、第3コンタクトプラグ33を露出させるとともに、メモリ部Mの側面のうち、第3コンタクトプラグ34が形成されていない側の側面に、ダミープラグ用コンタクトホールを開口させる。ダミープラグ用コンタクトホールは、コンタクトホールと同形状で形成し、メモリ部Mと所定の間隔となるよう、一列に配列する。
その後、コンタクトホール及びダミープラグ用コンタクトホールを埋めるようにタングステンを、第3層間絶縁膜21c及びSiN膜16全面に成膜する。次に、図32Bに示すように、成長させたタングステン膜をCMPにより平坦化してSiN膜16を露出させる。これにより、第3コンタクトプラグ22上に第4コンタクトプラグ34を形成するとともに、メモリ部Mの側面のうち、第3コンタクトプラグ34が形成されていない側の側面に、ダミープラグ34aを形成する。
【0092】
以上のように第4コンタクトプラグ34及びダミープラグ34aを形成することにより、平面視して、メモリ部Mの周囲が、第4コンタクトプラグ34またはダミープラグ34aにより覆われている構造となる。
なお、同時に形成する第4コンタクトプラグ34は第3コンタクトプラグ33と接続し、コンタクトプラグとして機能するが、ダミープラグ34aはコンタクトプラグとして機能するものではなく、後述するが、相変化記録素子10間に内部が真空である空隙部15を設ける際、相変化記録素子10間へ酸化シリコンが堆積するのを防ぐ役割として機能する。
【0093】
次に、図33A〜図33Cに示すように、第1エッチングストッパ膜22a上に形成した第3層間絶縁膜21cをウエットエッチング液により除去する。このように、相変化記録素子10の間を埋めるように堆積させた第3層間絶縁膜21cを除去することにより、第1エッチングストッパ膜22a上には、相変化記録素子10、第4コンタクトプラグ34及びダミープラグ34aが立設する構造となる。
【0094】
次に、図34A〜図34Cに示すように、第1エッチングストッパ膜22a、メモリ部M、第4コンタクトプラグ34及びダミープラグ34aの上面に、酸化シリコンからなる第2層間絶縁膜21bを真空成膜法により形成する。なお、メモリ部Mの外周には第4コンタクトプラグ34及びダミープラグ34aが密集して立設しており、さらには、低カバレッジの条件で第2層間絶縁膜21bを形成するため、相変化記録素子10周辺には第2層間絶縁膜21bは入り込まない。これにより、相変化記録素子10の周囲に、内部が真空である空隙部15が形成される。
なお、図34Cに示すように、相変化記録素子10間に第2層間絶縁膜21bが入りこんだ場合でも、相変化記録材料層12の周囲に空隙部15が形成されていれば、相変化記録材料層12の発熱効率の向上は期待できる。
【0095】
次に、相変化記録素子10上のSiN膜16および第2層間絶縁膜21bを除去し、コンタクトホールを形成する。また、第4コンタクトプラグ34上の第2層間絶縁膜21bに、コンタクトホールを開口させて、第4コンタクトプラグ34を露出させる。
その後、図35Aおよび図35Bに示すように、各コンタクトホールを埋めるようにタングステンを、第2層間絶縁膜21b全面に成膜する。次に、成長させたタングステン膜をCMPにより平坦化して第2層間絶縁膜21bを露出させる。これにより、上部電極13上に第2コンタクトプラグ32を形成するとともに、第4コンタクトプラグ34上に第5コンタクトプラグ35を形成する。
【0096】
次に、次の工程である配線工程(本明細書中には記載せず)を行うための酸化シリコンからなる第5層間絶縁膜21eを形成する。
以上の工程により、図31A〜図31Cに示す、本発明の実施形態である半導体装置を製造することができる。
【0097】
本実施形態における半導体装置は、平面視して、メモリ部Mの周囲が、第4コンタクトプラグ34またはダミープラグ34aにより覆われている構造となっている。そのため、周辺回路領域Tへのウエットエッチング液の流出を防ぐために、隔壁層を形成する工程が不要である。さらには、ウエットエッチングにより相変化記録素子10の周囲に空隙部15aを形成する工程が不要である。そのため、ウエットエッチング液を浸入させるための開口部を有する第2エッチングストッパ膜が不要であるため、従来の半導体装置と比べ、より小型な半導体装置を提供することができる。
【0098】
また、本実施形態の半導体装置は、第4コンタクトプラグ34の形成と同時に、ダミープラグ34aを形成することができ、ダミープラグ34aに用いる材料も第4コンタクトプラグと同一のものを使用することが可能なため、製造工程を新たに設ける必要がなく、作製コストを下げることができる。
【0099】
(第六の実施形態)
次に、本発明の第六の実施形態である半導体装置およびその製造方法について説明する。
図36〜図38は、本実施形態である半導体装置の一例を示す断面模式図である。
本実施形態である半導体装置では、従来構造を有する半導体装置において、素子層および第2層間絶縁膜21bの間であって、ヒータ電極11または相変化記録材料層12のいずれか一方又は両方の周囲に、内部が真空である空隙部15が設けられている。つまり、本実施形態における半導体装置の構造は、空隙部15及びその周辺の構造以外は従来構造を有する半導体装置の構造と同様である。
なお、本実施形態で説明する構成及びその材質、形状については、従来の半導体装置の範囲であれば特に限定するものではなく、所定の構成及び所定の材質、形状によって形成されていて構わない。
以下に、本実施形態である半導体装置について、図36〜図38を参照しながら説明する。
【0100】
まず、図36に示す本実施形態の一例である半導体装置について説明する。
図36に示すように、素子層上に第1エッチングストッパ膜22aが形成されており、第1層間絶縁膜21a及び第1エッチングストッパ膜22aに第1コンタクトプラグ31が埋め込まれている。
第1コンタクトプラグ31上には、ヒータ電極11が形成されている。さらに、第1エッチングストッパ膜22aの上部には、第1エッチングストッパ膜22aと同材質からなる第2エッチングストッパ膜22bが形成されている。ヒータ電極11の上面は、この第2エッチングストッパ膜22bの上面と概略同一となるよう形成されている。
第2エッチングストッパ膜22bには、ウエットエッチング液を浸入させるための第1開口部41が設けられている。この第1開口部41は、後述するが、第1開口部41を閉塞させる酸化シリコンからなる第4層間絶縁膜21dが相変化記録材料層12の下部に形成されないよう、相変化記録素子10から所定の間隔をあけて配置されている。
【0101】
次に、ヒータ電極11及び第2エッチングストッパ膜22b上には相変化記録材料層12が形成されている。なお、ヒータ電極11に電流を流した際、相変化記録材料層12中のヒータ電極11との接触面近傍には、相変化記録材料層12が相転移してできる相変化領域12aが形成される。
また、相変化記録材料層12上には上部電極13が形成されており、ヒータ電極11、相変化記録材料層12及び上部電極13からなる相変化記録層10が形成されている。
【0102】
上部電極13上にはSiN膜16が形成されている。また、相変化記録材料層12、上部電極13及びSiN膜16の側面を覆うように絶縁保護膜14が形成されている。さらに、第2エッチングストッパ膜22b上であって、相変化記録材料層12、上部電極及13及びSiN膜16の周囲には、絶縁保護膜14をはさむようにして酸化シリコンからなる第4層間絶縁膜21dが形成されている。第2エッチングストッパ膜22bに形成されている第1開口部41は、この第4層間絶縁膜21dによって閉塞されている。
また、第1エッチングストッパ膜22aと第2エッチングストッパ膜22bとの間であって、ヒータ電極11の周囲には、内部が真空である空隙部15が設けられている。
【0103】
また、第4層間絶縁膜21d及びSiN膜16上に第3エッチングストッパ膜22cが形成されている。さらに、第3エッチングストッパ膜22c上には第2層間絶縁膜21bが形成されている。
この第2層間絶縁膜21b、第3エッチングストッパ膜22c及びSiN膜16を貫通するように第2コンタクトプラグ32が形成されており、上部電極11と接続している。
【0104】
次に、図37に示す本実施形態の一例である半導体装置について説明する。
図37に示す本実施形態の一例である半導体装置は、内部が真空である空隙部15が、第2エッチングストッパ膜22bと第3エッチングストッパ膜22cとの間であって、相変化記録素子層12の周囲に設けられている。
【0105】
また、ウエットエッチング液を浸入させるための第2開口部42が第3エッチングストッパ膜22cに形成されている。このとき、第2開口部42は、ウエットエッチング液が相変化記録層10近傍に堆積しないよう、相変化記録素子10から所定の間隔をあけて配置されている。
【0106】
次に、図38に示す本実施形態の一例である半導体装置について説明する。
図38に示す本実施形態の一例である半導体装置は、内部が真空である空隙部15が、第1エッチングストッパ膜22aと第2エッチングストッパ膜22bとの間であって、ヒータ電極11の周囲及び、第2エッチングストッパ膜22bと第3エッチングストッパ膜22cとの間であって。相変化記録素子層12の周囲に設けられている。
【0107】
また、ウエットエッチング液を浸入させるための第1開口部41及び第2開口部42が第2エッチングストッパ膜22b及び第3エッチングストッパ膜22cにそれぞれ形成されている。つまり、ウエットエッチング液を浸入させる開口部が2層構造となっている。このとき、第1開口部41及び第2開口部42は、ウエットエッチング液が相変化記録層10近傍に堆積しないよう、相変化記録素子10から所定の間隔をあけて配置されている。
【0108】
次に、本実施形態である半導体装置の製造方法について説明する。
ここで、本発明の第六の実施形態である半導体装置は、従来構造を有する半導体装置の製造工程に、第2エッチングストッパ膜22bまたは第3エッチングストッパ膜22cのいずれか一方又は両方に、ウエットエッチング液を浸入させるための第1開口部41又は第2開口部42のいずれか一方又は両方を設ける工程と、この第1開口部41又は第2開口部42のいずれか一方又は両方からウエットエッチング液を浸入させ、ヒータ電極11または相変化記録材料層12のいずれか一方又は両方の周囲に、内部が真空である空隙部15を設ける工程と、を追加することにより製造することができる。
なお、第2エッチングストッパ膜22b上に相変化記録材料層12、上部電極13及びSiN膜16を順次積層し、相変化記録層10を形成する工程までは、従来構造を有する半導体装置の製造方法と同じである。
したがって、相変化記録層10を形成する工程後の製造方法を以下に説明する。
【0109】
まず、図36に示す本実施形態の一例である半導体装置の製造方法について説明する。
図36に示す本実施形態の一例である半導体装置は、従来構造を有する半導体装置の製造工程に、第2エッチングストッパ膜22bに、ウエットエッチング液を浸入させるための第1開口部41を設ける工程と、第1開口部41からウエットエッチング液を浸入させ、第1エッチングストッパ膜22a上に形成している第3層間絶縁膜21cを除去することにより、ヒータ電極11の周囲に内部が真空である空隙部15を設ける工程と、を追加することにより製造することができる。
【0110】
まず、第2エッチングストッパ膜22b上に相変化記録層10を形成後、第2エッチングストッパ膜22bに、フォトリソグラフィー技術及びエッチングにより、第1開口部41を形成する。
また、後述するが、第1開口部41は、第2エッチングストッパ膜22b上に形成する第4層間絶縁膜21dにより閉塞される。このとき、第1開口部41を相変化記録素子10に近い箇所に形成すると、この第4層間絶縁膜21dが第1開口部41より、第2エッチングストッパ膜22b下面にもぐりこみ、相変化記録材料層12の下部に第4層間絶縁膜21dが成膜されるおそれがある。そのため、第1開口部41は相変化記録層10から所定の間隔をあけて配置することが好ましい。
【0111】
次に、第1開口部41よりウエットエッチング液を浸入させ、第3層間絶縁膜21cをウエットエッチングし、除去する。
【0112】
次に、第2エッチングストッパ膜22bの上面に、相変化記録材料層12及び上部電極13の周囲を囲むように酸化シリコンからなる第4層間絶縁膜21dを真空成膜法により形成する。このとき、第1開口部41は、この第4層間絶縁膜21dにより閉塞される。これにより、第1エッチングストッパ膜22aと第2エッチングストッパ膜22bの間であって、ヒータ電極11の周囲に内部が真空である空隙部15が形成される。
また、このとき第4層間絶縁膜21dは低カバレッジの条件で形成することが好ましい。
【0113】
次に、第4層間絶縁膜21d及びSiN膜16上に第3エッチングストッパ膜22cを形成する。引き続き、第3エッチングストッパ膜22c上に第2層間絶縁膜21bを形成する。
さらに、第3エッチングストッパ膜22c及び第2層間絶縁膜21bを貫通するように、上部電極13と接続する第2コンタクトプラグ32を形成する。
以上の工程により、本実施形態の一例である、ヒータ電極11の周囲に、内部が真空である空隙部15が設けられた半導体装置を製造する。
【0114】
次に、図37に示す本実施形態の一例である半導体装置の製造方法について説明する。
図37に示す本実施形態の一例である半導体装置は、従来構造を有する半導体装置の製造工程に、第3エッチングストッパ膜22cに、ウエットエッチング液を浸入させるための第2開口部42を設ける工程と、この第2開口部42からウエットエッチング液を浸入させ、相変化記録材料層12の周囲に、内部が真空である空隙部15を設ける工程と、を追加することにより製造することができる。
【0115】
まず、第2エッチングストッパ膜22bの上面に、相変化記録材料層12及び上部電極13の周囲に酸化シリコンを堆積させ、第4層間絶縁膜21dを形成する。
次に、第4層間絶縁膜21d及びSiN膜16上に第3エッチングストッパ膜22cを形成する。引き続き、第3エッチングストッパ膜22cに、フォトリソグラフィー技術及びエッチングにより、第2開口部42を形成する。
【0116】
次に、第2開口部42よりウエットエッチング液を浸入させ、第4層間絶縁膜21dをウエットエッチングし、除去する。
【0117】
次に、第3エッチングストッパ膜22c上に、酸化シリコンからなる第2層間絶縁膜21bを真空成膜法により形成する。このとき、第2開口部42は、この第2層間絶縁膜21bにより閉塞される。これにより、第2エッチングストッパ膜22bと第3エッチングストッパ膜22cの間であって、相変化記録材料層12の周囲に内部が真空である空隙部15を形成する。
また、第2層間絶縁膜21bは低カバレッジの条件で形成することが好ましい。
以上の工程により、本実施形態の一例である、相変化記録材料層12の周囲に、内部が真空である空隙部15が設けられた半導体装置を製造する。
【0118】
次に、図38に示す本実施形態の一例である半導体装置の製造方法について説明する。
図38に示す本実施形態の一例である半導体装置は、従来構造を有する半導体装置の製造工程に、第2エッチングストッパ膜22b及び第3エッチングストッパ膜22cに、ウエットエッチング液を浸入させるための第1開口部41及び第2開口部42のそれぞれを設ける工程と、この第1開口部41及び第2開口部42の両方からウエットエッチング液を浸入させ、ヒータ電極11及び相変化記録材料層12の周囲に、内部が真空である空隙部15を設ける工程と、を追加することにより製造することができる。
【0119】
まず、第2エッチングストッパ膜22b上に相変化記録素子10を形成後、第2エッチングストッパ膜22bに、第1開口部41を形成する。このとき、第1開口部41は相変化記録素子10から所定の間隔をあけて配置することが好ましい。
次に、第2エッチングストッパ膜22bの上面に、相変化記録材料層12及び上部電極13の周囲に酸化シリコンを堆積させ、第4層間絶縁膜21dを形成する。このとき、第1開口部41はこの第4層間絶縁膜21dにより閉塞される。
【0120】
次に、第4層間絶縁膜21d及びSiN膜16上に第3エッチングストッパ膜22cを形成する。そしてさらに、第3エッチングストッパ膜22cに、第2開口部42を形成する。
次に、第2開口部42よりウエットエッチング液を浸入させ、第4層間絶縁膜21dをウエットエッチングし、相変化記録素子10の周囲に空隙部15を形成する。引き続きウエットエッチングを進行させ、第1開口部41内を封孔していた第4層間絶縁膜21dもウエットエッチングする。さらに、第2エッチングストッパ膜22b下に形成していた、第3層間絶縁膜22cをウエットエッチングし、ヒータ電極11の周囲に空隙部15を設ける。
【0121】
次に、第3エッチングストッパ膜22c上に、酸化シリコンからなる第2層間絶縁膜21bを真空成膜法により形成し、第2開口部42を封孔する。これにより、相変化記録材料層12及びヒータ電極11の周囲に内部が真空である空隙部15を形成する。
以上の工程により、本実施形態の一例である、相変化記録材料層12及びヒータ電極11の周囲に、内部が真空である空隙部15が設けられた半導体装置を製造する。
【0122】
本実施形態の半導体装置によると、図36〜図38に示すように、ヒータ電極11に電流を流した際に相変化記録材料層12に形成される相変化領域12aが絶縁保護膜14方向には広がらず、ヒータ電極11の上方に形成される。これは、ヒータ電極11または相変化記録材料層12のいずれか一方又は両方の周囲に、内部が熱伝導率の低い真空である空隙部15が形成されているため、発熱効率が向上するためである。これにより、相変化記録材料層12のエッチング時に生じるダメージ層Yから相変化領域12aをより離すことができるため、書き換え電流のバラつきは抑えることができる。
【符号の説明】
【0123】
10…相変化記録素子 11…ヒータ電極 12…相変化記録材料層 13…上部電極 14…絶縁保護膜 15…空隙部 21a…第1層間絶縁膜 21b…第2層間絶縁膜 22a…第1エッチングストッパ膜 22b…第2エッチングストッパ膜 31…第1コンタクトプラグ 32…第2コンタクトプラグ 41…第1開口部 51…隔壁層
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板と、
半導体基板の上に形成されたスイッチング素子を含む素子層と、
前記素子層上において、前記スイッチング素子に接続されたヒータ電極、前記ヒータ電極の熱によって相転移する相変化記録材料層及び上部電極が順次積層されてなる相変化記録素子と、
前記相変化記録素子の上に積層された層間絶縁膜と、
前記素子層と前記層間絶縁膜の間にあって前記ヒータ電極または前記相変化記録材料層のいずれか一方又は両方の周囲に形成された真空の空隙部と、
を具備してなることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
複数の前記相変化記録素子が配置されたメモリセル領域と、前記メモリセル領域の周囲に設けられた周辺回路領域とが区画されてなり、前記メモリセル領域に位置する前記相変化記録素子間に、前記空隙部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記相変化記録素子の前記空隙部に露出する面に絶縁保護膜が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記層間絶縁膜が、酸化シリコンからなることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記メモリセル領域と前記周辺回路領域との境界に形成された隔壁層と、前記素子層上に成膜された第1エッチングストッパ膜と、前記層間絶縁膜の前記素子層側に配置されて第1開口部を有する第2エッチングストッパ膜と、前記第1開口部を閉塞させる前記層間絶縁膜とによって、前記空隙部が区画されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記メモリセル領域内に形成された複数の前記相変化記録素子からなるメモリ部の外周部に形成された隔壁層と、前記素子層上に成膜された第1エッチングストッパ膜と、前記層間絶縁膜の前記素子層側に配置されて第1開口部を有する第2エッチングストッパ膜と、前記第1開口部を閉塞させる前記層間絶縁膜とによって、前記空隙部が区画されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記メモリセル領域と前記周辺回路領域との境界に形成された隔壁層と、前記素子層上に成膜された第1エッチングストッパ膜と、前記層間絶縁膜の前記素子層側に配置されて第1開口部を有する第2エッチングストッパ膜と、前記第2エッチングストッパ膜と前記層間絶縁膜との間に配置されて第2開口部を有する第3エッチングストッパ膜と、前記第2開口部を閉塞させる前記層間絶縁膜とによって、前記空隙部が区画されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記第2エッチングストッパ膜、前記第3エッチングストッパ膜及び前記隔壁層が、前記層間絶縁膜とはエッチング率の異なる材質により形成されていることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記メモリ部の一方の側面に沿うように形成されたダミープラグと、前記メモリ部の他方の側面に沿うように形成されたコンタクトプラグと、前記素子層上に成膜された第1エッチングストッパ膜と、前記層間絶縁膜とによって前記空隙部が区画されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記相変化記録素子のうち、前記ヒータ電極、前記相変化記録材料層及び前記上部電極の周囲に前記空隙部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れか一項に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記相変化記録素子のうち、前記相変化記録材料層及び前記上部電極の周囲に前記空隙部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れか一項に記載の半導体装置。
【請求項12】
前記相変化記録素子のうち、前記ヒータ電極の周囲に前記空隙部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れか一項に記載の半導体装置。
【請求項13】
半導体基板上のスイッチング素子を含む素子層上に、ヒータ電極、前記ヒータ電極の熱によって相転移する相変化記録材料層及び上部電極を順次積層して相変化記録素子を形成し、複数の前記相変化記録素子を配置したメモリセル領域と、前記メモリセル領域の周囲に設けた周辺回路領域とを区画する相変化記録素子形成工程と、
前記素子層および前記相変化記録素子層を挟むようにして形成した第2層間絶縁膜の間であって、前記ヒータ電極または前記相変化記録材料層のいずれか一方又は両方の周囲に、内部が真空である空隙部を設ける空隙部形成工程と、を具備してなることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項14】
前記相変化記録素子形成工程において、前記素子層上に第1層間絶縁膜を形成し、さらに、前記第1層間絶縁膜とはエッチング選択率が異なる第1エッチングストッパ膜を形成してから、前記相変化記録素子を形成すると共に、前記相変化記録素子の形成後に、前記相変化記録素子の側面に絶縁保護膜を形成することを特徴とする請求項13に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項15】
前記相変化記録素子形成工程の後の工程であって、前記メモリセル領域及び前記周辺回路領域における前記第1エッチングストッパ膜上に、前記相変化記録素子層の周囲を覆うように、前記第2層間絶縁膜と同じ材質からなる第3層間絶縁膜を形成するとともに、前記第3層間絶縁膜に隔壁層を形成することを特徴とする請求項13または請求項14に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項16】
前記隔壁層を、前記メモリセル領域と、前記周辺回路領域との境界にある前記第3層間絶縁膜に設けることを特徴とする請求項15に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項17】
前記第3層間絶縁膜の幅を、前記相変化記録素子間の距離の1/2以下とし、かつ、前記隔壁層を、複数の前記相変化記録素子からなるメモリ部の周囲を囲むように、かつ、前記第3層間絶縁膜を挟むようにして設けることを特徴とする請求項15に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項18】
前記相変化記録素子形成工程の後の工程であって、前記第3層間絶縁膜形成後、前記第3層間絶縁膜上に、前記第1エッチングストッパ膜及び隔壁層と同じ材質からなる、第2エッチングストッパ膜を形成することを特徴とする請求項13乃至請求項17のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項19】
前記第2エッチングストッパ膜形成後、前記第2エッチングストッパ膜上に、前記第2層間絶縁膜と同じ材質からなる第4層間絶縁膜を形成し、前記第4層間絶縁膜上に前記第2エッチングストッパ膜と同じ材質からなる第3エッチングストッパ膜を形成することを特徴とする請求項18に記載の半導体装置。
【請求項20】
前記第2層間絶縁膜及び前記第3層間絶縁膜が、前記第1エッチングストッパ膜、前記隔壁層及び前記第2エッチングストッパ膜とはエッチング選択率が異なることを特徴とする請求項13乃至請求項19のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項21】
前記空隙部形成工程において、前記メモリセル領域内の前記第2エッチングストッパ膜に第1開口部を設け、前記第1開口部からウエットエッチング液を流入することにより、前記第3層間絶縁膜をウエットエッチングして空隙部を形成し、前記第2エッチングストッパ膜上に第2層間絶縁膜を真空成膜法により形成して前記第1開口部を封孔することで前記空隙部を真空状態で密閉することを特徴とする請求項13乃至請求項18、20のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項22】
前記空隙部形成工程において、前記メモリセル領域内の前記第2エッチングストッパ膜及び前記第3エッチングストッパ膜に前記第1開口部、第2開口部をそれぞれ設け、前記第2開口部からウエットエッチング液を流入させて、前記第4層間絶縁膜をウエットエッチングするとともに、前記第1開口部へもウエットエッチング液を流入することにより、前記第3層間絶縁膜をウエットエッチングして空隙部を形成し、前記第3エッチングストッパ膜上に前記第2層間絶縁膜を真空成膜法により形成して前記第2開口部を封孔することで前記空隙部を真空状態で密閉することを特徴とする請求項13乃至請求項16及び請求項18乃至請求項20のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項23】
前記第1開口部を、平面視して前記相変化記録素子同士の間の位置に設けることを特徴とする請求項21または請求項22に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項24】
前記第1開口部を、複数の前記相変化記録素子を囲む位置に設けることを特徴とする請求項21に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項25】
前記第2開口部を、平面視して前記第1開口部と重なり合わないように設けることを特徴とする請求項22に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項26】
前記相変化記録素子形成工程と前記空隙部形成工程との間において、前記第1エッチングストッパ膜上であって、複数の前記相変化記録素子からなるメモリ部の側面を沿うようにダミープラグを形成することを特徴とする請求項13または請求項14に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項27】
前記ダミープラグを、第4コンタクトプラグと同時に形成することを特徴とする請求項26に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項28】
前記空隙部形成工程において、前記相変化記録素子形成工程で形成した前期相変化記録素子を挟むように前記第1エッチングストッパ膜の上方に、前記第1エッチングストッパ膜とはエッチング選択率の異なる前記第2層間絶縁膜を真空成膜法により形成して、前記相変化記録素子の周囲に内部が真空である前記空隙部を設けることを特徴とする請求項26または請求項27に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項1】
半導体基板と、
半導体基板の上に形成されたスイッチング素子を含む素子層と、
前記素子層上において、前記スイッチング素子に接続されたヒータ電極、前記ヒータ電極の熱によって相転移する相変化記録材料層及び上部電極が順次積層されてなる相変化記録素子と、
前記相変化記録素子の上に積層された層間絶縁膜と、
前記素子層と前記層間絶縁膜の間にあって前記ヒータ電極または前記相変化記録材料層のいずれか一方又は両方の周囲に形成された真空の空隙部と、
を具備してなることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
複数の前記相変化記録素子が配置されたメモリセル領域と、前記メモリセル領域の周囲に設けられた周辺回路領域とが区画されてなり、前記メモリセル領域に位置する前記相変化記録素子間に、前記空隙部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記相変化記録素子の前記空隙部に露出する面に絶縁保護膜が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記層間絶縁膜が、酸化シリコンからなることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記メモリセル領域と前記周辺回路領域との境界に形成された隔壁層と、前記素子層上に成膜された第1エッチングストッパ膜と、前記層間絶縁膜の前記素子層側に配置されて第1開口部を有する第2エッチングストッパ膜と、前記第1開口部を閉塞させる前記層間絶縁膜とによって、前記空隙部が区画されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記メモリセル領域内に形成された複数の前記相変化記録素子からなるメモリ部の外周部に形成された隔壁層と、前記素子層上に成膜された第1エッチングストッパ膜と、前記層間絶縁膜の前記素子層側に配置されて第1開口部を有する第2エッチングストッパ膜と、前記第1開口部を閉塞させる前記層間絶縁膜とによって、前記空隙部が区画されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記メモリセル領域と前記周辺回路領域との境界に形成された隔壁層と、前記素子層上に成膜された第1エッチングストッパ膜と、前記層間絶縁膜の前記素子層側に配置されて第1開口部を有する第2エッチングストッパ膜と、前記第2エッチングストッパ膜と前記層間絶縁膜との間に配置されて第2開口部を有する第3エッチングストッパ膜と、前記第2開口部を閉塞させる前記層間絶縁膜とによって、前記空隙部が区画されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記第2エッチングストッパ膜、前記第3エッチングストッパ膜及び前記隔壁層が、前記層間絶縁膜とはエッチング率の異なる材質により形成されていることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記メモリ部の一方の側面に沿うように形成されたダミープラグと、前記メモリ部の他方の側面に沿うように形成されたコンタクトプラグと、前記素子層上に成膜された第1エッチングストッパ膜と、前記層間絶縁膜とによって前記空隙部が区画されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記相変化記録素子のうち、前記ヒータ電極、前記相変化記録材料層及び前記上部電極の周囲に前記空隙部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れか一項に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記相変化記録素子のうち、前記相変化記録材料層及び前記上部電極の周囲に前記空隙部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れか一項に記載の半導体装置。
【請求項12】
前記相変化記録素子のうち、前記ヒータ電極の周囲に前記空隙部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れか一項に記載の半導体装置。
【請求項13】
半導体基板上のスイッチング素子を含む素子層上に、ヒータ電極、前記ヒータ電極の熱によって相転移する相変化記録材料層及び上部電極を順次積層して相変化記録素子を形成し、複数の前記相変化記録素子を配置したメモリセル領域と、前記メモリセル領域の周囲に設けた周辺回路領域とを区画する相変化記録素子形成工程と、
前記素子層および前記相変化記録素子層を挟むようにして形成した第2層間絶縁膜の間であって、前記ヒータ電極または前記相変化記録材料層のいずれか一方又は両方の周囲に、内部が真空である空隙部を設ける空隙部形成工程と、を具備してなることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項14】
前記相変化記録素子形成工程において、前記素子層上に第1層間絶縁膜を形成し、さらに、前記第1層間絶縁膜とはエッチング選択率が異なる第1エッチングストッパ膜を形成してから、前記相変化記録素子を形成すると共に、前記相変化記録素子の形成後に、前記相変化記録素子の側面に絶縁保護膜を形成することを特徴とする請求項13に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項15】
前記相変化記録素子形成工程の後の工程であって、前記メモリセル領域及び前記周辺回路領域における前記第1エッチングストッパ膜上に、前記相変化記録素子層の周囲を覆うように、前記第2層間絶縁膜と同じ材質からなる第3層間絶縁膜を形成するとともに、前記第3層間絶縁膜に隔壁層を形成することを特徴とする請求項13または請求項14に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項16】
前記隔壁層を、前記メモリセル領域と、前記周辺回路領域との境界にある前記第3層間絶縁膜に設けることを特徴とする請求項15に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項17】
前記第3層間絶縁膜の幅を、前記相変化記録素子間の距離の1/2以下とし、かつ、前記隔壁層を、複数の前記相変化記録素子からなるメモリ部の周囲を囲むように、かつ、前記第3層間絶縁膜を挟むようにして設けることを特徴とする請求項15に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項18】
前記相変化記録素子形成工程の後の工程であって、前記第3層間絶縁膜形成後、前記第3層間絶縁膜上に、前記第1エッチングストッパ膜及び隔壁層と同じ材質からなる、第2エッチングストッパ膜を形成することを特徴とする請求項13乃至請求項17のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項19】
前記第2エッチングストッパ膜形成後、前記第2エッチングストッパ膜上に、前記第2層間絶縁膜と同じ材質からなる第4層間絶縁膜を形成し、前記第4層間絶縁膜上に前記第2エッチングストッパ膜と同じ材質からなる第3エッチングストッパ膜を形成することを特徴とする請求項18に記載の半導体装置。
【請求項20】
前記第2層間絶縁膜及び前記第3層間絶縁膜が、前記第1エッチングストッパ膜、前記隔壁層及び前記第2エッチングストッパ膜とはエッチング選択率が異なることを特徴とする請求項13乃至請求項19のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項21】
前記空隙部形成工程において、前記メモリセル領域内の前記第2エッチングストッパ膜に第1開口部を設け、前記第1開口部からウエットエッチング液を流入することにより、前記第3層間絶縁膜をウエットエッチングして空隙部を形成し、前記第2エッチングストッパ膜上に第2層間絶縁膜を真空成膜法により形成して前記第1開口部を封孔することで前記空隙部を真空状態で密閉することを特徴とする請求項13乃至請求項18、20のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項22】
前記空隙部形成工程において、前記メモリセル領域内の前記第2エッチングストッパ膜及び前記第3エッチングストッパ膜に前記第1開口部、第2開口部をそれぞれ設け、前記第2開口部からウエットエッチング液を流入させて、前記第4層間絶縁膜をウエットエッチングするとともに、前記第1開口部へもウエットエッチング液を流入することにより、前記第3層間絶縁膜をウエットエッチングして空隙部を形成し、前記第3エッチングストッパ膜上に前記第2層間絶縁膜を真空成膜法により形成して前記第2開口部を封孔することで前記空隙部を真空状態で密閉することを特徴とする請求項13乃至請求項16及び請求項18乃至請求項20のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項23】
前記第1開口部を、平面視して前記相変化記録素子同士の間の位置に設けることを特徴とする請求項21または請求項22に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項24】
前記第1開口部を、複数の前記相変化記録素子を囲む位置に設けることを特徴とする請求項21に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項25】
前記第2開口部を、平面視して前記第1開口部と重なり合わないように設けることを特徴とする請求項22に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項26】
前記相変化記録素子形成工程と前記空隙部形成工程との間において、前記第1エッチングストッパ膜上であって、複数の前記相変化記録素子からなるメモリ部の側面を沿うようにダミープラグを形成することを特徴とする請求項13または請求項14に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項27】
前記ダミープラグを、第4コンタクトプラグと同時に形成することを特徴とする請求項26に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項28】
前記空隙部形成工程において、前記相変化記録素子形成工程で形成した前期相変化記録素子を挟むように前記第1エッチングストッパ膜の上方に、前記第1エッチングストッパ膜とはエッチング選択率の異なる前記第2層間絶縁膜を真空成膜法により形成して、前記相変化記録素子の周囲に内部が真空である前記空隙部を設けることを特徴とする請求項26または請求項27に記載の半導体装置の製造方法。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図16A】
【図16B】
【図17A】
【図17B】
【図17C】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図19A】
【図19B】
【図20A】
【図20B】
【図20C】
【図21A】
【図21B】
【図22A】
【図22B】
【図22C】
【図23A】
【図23B】
【図23C】
【図24A】
【図24B】
【図24C】
【図25A】
【図25B】
【図25C】
【図26A】
【図26B】
【図26C】
【図27A】
【図27B】
【図27C】
【図28A】
【図28B】
【図29A】
【図29B】
【図29C】
【図30A】
【図30B】
【図31A】
【図31B】
【図31C】
【図32A】
【図32B】
【図33A】
【図33B】
【図33C】
【図34A】
【図34B】
【図34C】
【図35A】
【図35B】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図16A】
【図16B】
【図17A】
【図17B】
【図17C】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図19A】
【図19B】
【図20A】
【図20B】
【図20C】
【図21A】
【図21B】
【図22A】
【図22B】
【図22C】
【図23A】
【図23B】
【図23C】
【図24A】
【図24B】
【図24C】
【図25A】
【図25B】
【図25C】
【図26A】
【図26B】
【図26C】
【図27A】
【図27B】
【図27C】
【図28A】
【図28B】
【図29A】
【図29B】
【図29C】
【図30A】
【図30B】
【図31A】
【図31B】
【図31C】
【図32A】
【図32B】
【図33A】
【図33B】
【図33C】
【図34A】
【図34B】
【図34C】
【図35A】
【図35B】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【公開番号】特開2012−59827(P2012−59827A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−200004(P2010−200004)
【出願日】平成22年9月7日(2010.9.7)
【出願人】(500174247)エルピーダメモリ株式会社 (2,599)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月7日(2010.9.7)
【出願人】(500174247)エルピーダメモリ株式会社 (2,599)
【Fターム(参考)】
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