説明

半導体装置の製造方法

【課題】
半導体ウェハ1枚当たりから得られるチップ収量が改善された半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】
本発明の半導体装置の製造方法は、シリコン基板10周縁の略帯状の第1領域34を除く第2領域35において、シリコン基板10の表面領域にシリサイド層12を形成する工程と、
シリコン基板10全面に絶縁膜14を形成する工程と、
絶縁膜14上にレジスト膜15を形成し、次いでレジスト膜15を露光工程により開口してパターンを形成する工程と、
前記パターンが形成されたレジスト膜15をマスクとして、絶縁膜14を選択的にエッチングする工程と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の半導体装置の製造方法としては特許文献1に記載されたものがある。同文献には、シリコン基板上の絶縁膜にコンタクトホールを設け、そのコンタクトホール内にタングステン膜を埋め込む技術が記載されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平11−33005号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載の半導体装置の製造方法においては、半導体ウェハ1枚当たりから得られるチップ収量に改善すべき点があった。
【0004】
以下、本発明が解決しようとする課題について、図面を用いて詳細に説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0005】
図6乃至7は、半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【0006】
まず、シリコン基板110の表面領域にシリサイド層112を形成する。そして、シリサイド層112上に、絶縁膜114を形成する(図6(a))。つづいて、絶縁膜114上にレジスト膜115を形成し、露光工程により開口部を形成する。このとき、図6(b)に示すように、核膜未形成領域138において、レジスト膜115に開口部115aが形成される場合がある。後述する工程においては、核膜未形成領域138において、レジスト膜115に開口部115aが形成された場合を例に説明する。尚、核膜未形成領域138とは、シリコン基板110において、後述する金属膜124を形成するための核膜120が設けられない領域を意味する。
【0007】
次いで、レジスト膜115をマスクとして絶縁膜114をエッチングし、凹部116を形成する。凹部116の底部には、シリサイド層112表面が露出している(図6(c))。そして、レジスト膜115を除去し、次いで、凹部116の内壁を覆うとともに絶縁膜114を覆うようにバリアメタル膜118を形成する(図6(d))。そして、バリアメタル膜118上に、核膜120を形成する。具体的には、CVD装置(不図示)の成長チャンバー内において、核膜120を形成する(図7(e))。この成長チャンバー内にはシャドーリングが設置されており、このシャドーリングにより核膜120が成膜されない核膜未形成領域138が形成される。核膜未形成領域138は、例えばウェハ外周縁から内径方向に約数mmの領域である。
【0008】
次いで、CVD法により金属膜124を形成する。金属膜124は、凹部116を埋め込むとともに、核膜120およびバリアメタル膜118の上に形成される(図7(f))。
【0009】
その後、凹部116の外部における、バリアメタル膜118と核膜120と金属膜124とを除去し、バリアメタル膜118aおよび金属膜124aを凹部116内にのみ残し、導電プラグを形成する。さらに、所定の工程を行うことにより半導体装置が形成される。
【0010】
しかしながら、上記工程においてシリサイド層112を介して導電プラグとシリコン基板110とが接しており、シリコン基板110の劣化を促進し、半導体ウェハ1枚当たりから得られるチップ収量が低下する傾向があった。一方、図8に示すように、凹部116内に核膜120が形成されると、シリコン基板110の劣化が緩和される。そのため、シリコン基板110上の全面を覆うように核膜120を形成すれば、シリコン基板110の劣化が緩和され、チップ収量が増加すると考えられる。しかしながら、シリコン基板110上の全面を覆うように核膜120を形成すると、シリコン基板110周縁領域のベベル部にタングステン膜等の金属膜124が成膜され、CMP工程時にベベル部の金属膜124が剥がれることがある。そのため、シリコン基板110の周縁部に、核膜120が形成されない核膜未形成領域138を設ける必要がある。つまり、シリコン基板110の劣化を防止する観点からは、図6(b)に示す露光工程において、核膜120が成膜されない核膜未形成領域138に、凹部115aが形成されないようにする必要がある。
【0011】
具体的には、まず、シリコン基板110上に絶縁膜114を形成し(図6(a))、次いで、絶縁膜114上にレジスト膜115を形成する。さらに、露光工程において、レチクルのショット領域を制限するブラインドショットを実施する。このブラインドショットにより、核膜未形成領域138において、レジスト膜115に凹部115aが形成されない。
【0012】
このようにして得られる半導体ウェハの上面概略図を図9に示す。図9に示すように、略帯状の核膜未形成領域138を有する半導体ウェハ130において、ブラインドショットを行うことにより、非露光チップ領域(ウェハ内のハッチング部分)136が形成されてしまう。そのため、露光チップ領域(ウェハ内の未ハッチング部分)132の面積が減少し、半導体ウェハ1枚当たりから得られるチップ収量が大幅に減少する傾向がある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明によれば、シリコン基板周縁の略帯状の第1領域を除く第2領域において、前記シリコン基板の表面領域にシリサイド層を形成する工程と、
前記シリコン基板全面に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜上にレジスト膜を形成し、次いで前記レジスト膜を露光工程により開口してパターンを形成する工程と、
前記パターンが形成されたレジスト膜をマスクとして、前記絶縁膜を選択的にエッチングする工程と、
を含む半導体装置の製造方法を提供することができる。
本発明の半導体装置の製造方法において、シリコン基板周縁に、シリサイド層が形成されていない第1領域を形成している。そのため、第1領域において凹部が形成されても、シリサイド層を介して導電プラグとシリコン基板とが接することがなく、シリコン基板の劣化が防止され、半導体ウェハ1枚当たりから得られるチップ収量が増加し、さらに電気的信頼性が向上した半導体装置が得られる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の半導体装置の製造方法において、シリコン基板周縁の略帯状の第1領域において、シリサイド層が形成されない。そのため、半導体ウェハ1枚当たりから得られるチップ収量が増加するとともに、電気的信頼性が向上した半導体装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本実施形態における半導体装置の製造方法は、シリコン基板10周縁の略帯状の第1領域34を除く第2領域35において、シリコン基板10の表面領域にシリサイド層12を形成する工程と、シリコン基板10全面に絶縁膜14を形成する工程と、絶縁膜14上にレジスト膜15を形成し、次いでレジスト膜15を露光工程により開口してパターンを形成する工程と、前記パターンが形成されたレジスト膜15をマスクとして、絶縁膜14を選択的にエッチングする工程と、を含むものである。
【0016】
以下、本発明の第1,第2の実施形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0017】
(第1の実施形態)
以下、図1乃至2を参照しながら、第1の実施形態における半導体装置の製造方法を具体的に説明する。
【0018】
まず、シリコン基板10の表面領域にシリサイド層12を形成する。シリサイド層12としては、コバルトシリサイド層やニッケルシリサイド層等を挙げることができる。このシリサイド層12は、従来公知の方法により形成することができる。具体的には、コバルトやニッケル等をスパッタ法によりシリコン基板10上に堆積した後に、ランプアニールを用いてシリコン基板10と反応させて形成することができる。シリコン基板10の周縁部に、シリサイド層12が形成されないようにするには、コバルトやニッケル等をスパッタ法でシリコン基板上に堆積させる際にスパッタ源のコバルト(またはニッケル)ターゲットとシリコンウェハの間にシャドーリングを設ける。このようにして、シリコン基板10に、シリサイド層12が形成されていない第1領域34と、シリサイド層12が形成された第2領域35とが形成される。本実施形態においては、第1領域34は、後述する金属膜24を形成するための核膜20が設けられない核膜未形成領域38(例えばウェハ周縁から約3mm)を含むように、例えばウェハ周縁から約4mmの範囲とすることができる。
【0019】
つづいて、シリコン基板10上に、従来の方法によりシリコン酸化膜やBPSG(Borophosphosilicate glass)膜等からなる絶縁膜14を形成する(図1(a))。さらに、絶縁膜14上にレジスト膜15を形成し、通常の露光工程により開口してパターンを形成する。このとき、図1(b)に示すように、シリサイド層12が形成されていない第1領域34において、レジスト膜15に開口部15aが形成される場合がある。後述する工程においては、核膜未形成領域38において、レジスト膜15に開口部15aが形成された場合を例に説明する。尚、核膜未形成領域38とは、シリコン基板10において、後述する金属膜24を形成するための核膜20が設けられない領域を意味する。
【0020】
次いで、レジスト膜15をマスクとして絶縁膜14をエッチングして凹部16を形成する。凹部16の底部には、シリコン基板10表面が露出している(図1(c))。
【0021】
次に、レジスト膜15を除去し、さらに凹部16の内壁を覆うとともに絶縁膜14を覆うようにバリアメタル膜18を形成する。バリアメタル膜18は、スパッタ法によりチタンおよび窒化チタンを堆積させて形成する(図1(d))。
【0022】
そして、バリアメタル膜18上に金属膜24を形成するための核膜20を形成する(図2(e))。具体的には、CVD装置(不図示)の成長チャンバー内において、核膜20を形成する。この成長チャンバー内にはシャドーリングが設置されており、このシャドーリングによりシリコン基板10の周縁領域に核膜20が成膜されない核膜未形成領域38が形成される。このように、シリコン基板10に核膜20が成膜されない核膜未形成領域38を設けることにより、シリコン基板10の周縁領域のベベル部に金属膜24が成膜されない。金属膜24としてはタングステン膜を挙げることができ、CMP工程時にベベル部のタングステンが剥がれることを防止することができる。
【0023】
次いで、凹部16を埋め込むとともに、核膜20とバリアメタル膜18とを覆うように金属膜24を形成する(図2(f))。その後、凹部16の外部における、バリアメタル膜18と核膜20と金属膜24とを除去し、バリアメタル膜18および金属膜24を凹部16内にのみ残し、バリアメタル膜18aと金属膜24aとからなる導電プラグを形成する。
【0024】
図5に、このような工程により得られる半導体ウェハ30の概略上面図を示す。半導体ウェハ30は、その周縁部に、核膜20を設けていない略帯状の核膜未形成領域38を有する。さらに、核膜未形成領域38に囲まれた領域には、核膜20が形成されている。半導体ウェハ30には、チップとして用いられる露光チップ領域(ウェハ内の未ハッチング部分)32と、チップとして用いることができない非露光チップ領域(ウェハ内のハッチング部分)36とが形成される。非露光チップは、核膜20を設けていない核膜未形成領域38を含むものであり、金属膜24が均一に成膜されずチップとして用いることができない。
【0025】
以下、本実施形態の効果について説明する。
【0026】
本実施形態の製造方法によれば、シリコン基板周縁の略帯状の第1領域34において、前記シリコン基板の表面領域にシリサイド層が形成されない。そのため、本実施形態により得られた半導体ウェハ30(図5)においては、ウェハ1枚当たりから得られるチップ収量が増加する。
【0027】
一方、従来の半導体ウェハにおいては、シリサイド層をシリコン基板全面に形成しており、シリコン基板の周縁領域にシリサイド層の未形成領域を設けられていなかった。そのため、図6(b)に示すように、核膜未形成領域138において、レジスト膜115に開口部115aが形成される場合があった。この場合、シリサイド層112を介して導電プラグとシリコン基板110とが接するため、シリコン基板110の劣化を促進し、半導体ウェハ1枚当たりから得られるチップ収量が低下する傾向がある。また、シリコン基板10の劣化を防止するには、ブラインドショットを行う方法がある。しかしながら、図9に示すようにブラインドショット領域は広く、露光されない多くのチップを形成してしまう。そのため、ウェハ1枚当たりから得られるチップの収量が低い。
【0028】
これに対し、本実施形態の製造方法によれば、スパッタ源のコバルト(またはニッケル)ターゲットとシリコンウェハの間にシャドーリングを設け、コバルトやニッケル等をスパッタ法でシリコン基板上に堆積させている。このような方法によれば、シリコン基板10に、シリサイド層12が形成されていない第1領域34を形成することができる。このような製造方法によれば、第1領域34において凹部16が形成されても、シリサイド層12を介して導電プラグとシリコン基板10とが接することがない。そのため、シリコン基板10の劣化が防止され、半導体ウェハ1枚当たりから得られるチップ収量が増加する。また、ブラインドショットを行わなくても、上記効果が得られる。さらに、シリコン基板10の劣化を効果的に抑制することができ、電気的信頼性が向上した半導体装置が得られる。
【0029】
また、本実施形態の製造方法において、第2領域35のシリコン基板10上に、金属膜24を形成するための核膜20が形成されている。そのため、金属膜24を形成する際にシリコン基板10が劣化されるのを防止することができ、第1領域34および第2領域35を有効に利用することができ、半導体ウェハ1枚当たりから得られるチップ収量が増加する。
【0030】
また、本実施形態の製造方法において、シリサイド層12の周縁方向端部が核膜20の周縁方向端部よりもシリコン基板10の径方向内側に位置している。そのため、上述の効果が特に発揮される。つまり、絶縁膜14に形成される凹部16は、その底面にシリサイド層12を露出することがない。そのため、凹部16内に形成される金属膜24は、バリアメタル膜18を介してシリサイド層12と接することがなく、ウェハ1枚当たりから得られるチップ収量が増加する。
【0031】
また、シリサイド層12としては、コバルトシリサイド層を用いることができ、金属膜24としてはタングステン膜を用いることができる。本実施形態によれば、このような構成であってもシリコン基板10の劣化を抑制することができる。
【0032】
以下に、シリサイド層12としてコバルトシリサイド層を用い、かつ金属膜24としてタングステン膜を用いた場合における、シリコンアタッキング現象について説明する。図7(f)に示す工程において、CVD法によりタングステン膜を凹部116内に埋設する場合、WFガス中のフッ素が、シリコン基板110のシリコンと反応する。この反応により、シリコン基板110を浸食するシリコンアタッキング現象が発生する。このシリコンアタッキング現象を抑制するためには、WFガス中のフッ素とシリコン基板との反応を抑制する必要がある。そのような方法としては、バリアメタルの膜厚を充分に確保してフッ素ガスとシリコンが接触し難くする方法や、WFガスを流す際にシラン(SiH)ガスを充分に流してシリコンを充分に供給する方法等が挙げられる。しかしながら、フッ素ガスとシリコン基板との反応はコバルトシリサイドが間に介在することによりさらに促進されることが本発明者らの実験により確認されている。そのため、これらの方法によっても充分にシリコンアタッキング現象を防止することができない。
【0033】
このシリコンアタッキング現象が発生した半導体装置の電子顕微鏡写真を図10に示す。図10に示す半導体ウェハは、図6乃至図7の製造方法において、金属膜124としてタングステン膜を用い、シリサイド層112としてコバルトシリサイド層を用い、バリアメタル膜118としてTi(約300オングストローム)とTiN(約500オングストローム)との積層膜を用いて製造された例である。なお、タングステン膜を形成する際には、シランガスを用いなかった。このような条件で半導体装置を製造すると、シリコン基板110が侵食されてしまうことが確認される。シリコン基板110が侵食されることにより、絶縁膜114の直下に空乏が形成され、タングステン膜の化学的機械的研磨(CMP)を行う際に絶縁膜114の剥がれが発生する。タングステン膜は、バリアメタル膜118を介してコバルトシリサイド層と接しているものの、バリアメタル膜118の膜厚は薄いため、シリコンアタッキング現象を防止することができない。
【0034】
これに対し、本実施形態の製造方法によれば、シリサイド層12と金属膜24とは接しておらず、シリサイド層12としてコバルトシリサイド層を用い、さらに金属膜24としてはタングステンを用いたとしても、シリコンアタッキング現象を効果的に抑制することができる。
【0035】
(第2の実施形態)
以下、図3乃至図4を参照しながら、第2の実施形態における半導体装置の製造方法を具体的に説明する。
【0036】
第2の実施形態における半導体装置の製造方法は、第1の実施形態と異なり、シリサイド層12が形成されていない第1領域34において、シリコン基板10の表面領域に埋込絶縁膜32を形成する工程を有する。第2の実施形態における半導体装置は、この点で第1の実施形態における半導体装置と異なる。以下、埋込絶縁膜32の形成工程について説明し、その他の部分の形成工程については説明を省略する。
【0037】
まず、第1の実施態様と同様に、シリコン基板10にシリサイド層12を形成する。そして、シリコン基板10上に、従来公知の方法により絶縁膜26およびレジスト膜(不図示)を順に積層し、シリサイド層12が形成されていない第1領域34において開口部26aを形成する(図3(a))。具体的には、現像装置内に内蔵された水銀ランプを用いたウェハ周辺露光により、核膜未形成領域38内においてレジスト膜26に開口部26aを形成する。本実施形態において、核膜20が成膜されない核膜未形成領域38は、ウェハ外周縁から内方向に約4mmである。
【0038】
次いで、レジスト膜26をマスクとして、シリコン基板10をエッチングし、第1領域34において凹部27を形成する(図3(b))。
【0039】
そして、レジスト膜26を除去した後、CVD法によりシリコン基板10上にシリコン酸化膜を形成する。つづいて、化学的機械的研磨(CMP)法により凹部27内にシリコン酸化膜を埋め込んで埋込絶縁膜28を形成する(図3(c))。
【0040】
次いで、シリコン基板10上に、シリコン酸化膜やBPSG膜等からなる絶縁膜14を形成する(図4(d))。その後、凹部27の底部に埋込絶縁膜28の表面が露出するようにして、第1の実施態様と同様の工程(図1(a)乃至図2(f))を行い、埋込絶縁膜28の表面に到達する導電プラグを形成する(図4(d)乃至(e))。
【0041】
第2実施形態の製造方法においては、レジスト膜に開口部26aを形成する露光工程を、現像装置内に内蔵された水銀ランプを用いて行っている。そのため、ウェハ最外周縁からの露光位置を任意に調整することができ、CVD装置の機種の違いや成長条件の変更により核膜未形成領域38の幅が変動しても容易に調整することができる。これにより、ブラインドショットを行う方法に比べ、ウェハ1枚当たりから得られるチップ収量が大幅に増加する。
【0042】
第1および第2の実施形態において、その後、所定の工程を行うことにより半導体装置が形成される。
【0043】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0044】
たとえば、核膜未形成領域38が、第1領域34を超えて第2領域35に存在していてもよい。
【0045】
また、シリサイド層が形成されていないシリコン基板の周縁領域において、導電プラグは複数形成されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法の概略工程断面図である。
【図2】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法の概略工程断面図である。
【図3】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法の概略工程断面図である。
【図4】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法の概略工程断面図である。
【図5】本実施形態に係る半導体装置の製造方法において得られる半導体ウェハの概略上面図である。
【図6】本発明が解決しようとする課題を説明する、半導体装置の製造方法の概略工程断面図である。
【図7】本発明が解決しようとする課題を説明する、半導体装置の製造方法の概略工程断面図である。
【図8】本発明が解決しようとする課題を説明する、半導体装置の製造方法における概略工程断面図である。
【図9】本発明が解決しようとする課題を説明する半導体装置の製造方法において得られる、半導体ウェハの概略上面図である。
【図10】シリコン基板における、シリコンアタッキング現象を示す電子顕微鏡写真である。
【符号の説明】
【0047】
10 シリコン基板
12 シリサイド層
14 絶縁膜
15 レジスト膜
15a 開口部
16 凹部
18 バリアメタル膜
18a バリアメタル膜
20 核膜
24 金属膜
24a 金属膜
26 レジスト膜
26a 開口部
27 凹部
28 埋込絶縁膜
30 半導体ウェハ
32 埋込絶縁膜
34 第1領域
35 第2領域
38 核膜未形成領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリコン基板周縁の略帯状の第1領域を除く第2領域において、前記シリコン基板の表面領域にシリサイド層を形成する工程と、
前記シリコン基板全面に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜上にレジスト膜を形成し、次いで前記レジスト膜を露光工程により開口してパターンを形成する工程と、
前記パターンが形成されたレジスト膜をマスクとして、前記絶縁膜を選択的にエッチングする工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記絶縁膜を選択的にエッチングする工程の後に、
前記第2領域の前記シリコン基板上に、金属膜を形成するための核膜を形成する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項3】
請求項2に記載の半導体装置の製造方法において、
前記核膜を形成する工程が、
前記核膜の周縁方向端部を前記シリサイド層の周縁方向端部よりも径方向外側に位置するように形成する工程であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項4】
請求項2乃至3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、
前記核膜を形成する工程の後に、
前記シリコン基板上の全面に金属膜を形成する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、
前記シリコン基板全面に絶縁膜を形成する工程の前に、
前記第2領域の前記シリコン基板の表面領域に、埋込絶縁膜を形成する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項6】
請求項4乃至5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、
前記金属膜は、タングステン膜であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、
前記シリサイド層は、コバルトシリサイド層であることを特徴とする半導体装置の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2006−294759(P2006−294759A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−111346(P2005−111346)
【出願日】平成17年4月7日(2005.4.7)
【出願人】(302062931)NECエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】