説明

半導体装置

【課題】 ヒューズをレーザトリミングをする半導体装置において、高精度でヒューズを切断すること。及びスクライブライン領域に占めるレーザートリミング位置決め用パターンの面積を小さくすること。
【解決手段】 レーザトリミング位置決め用パターンは、高光反射率領域と低光反射率領域との境界、すなわち光反射率が急峻に変化する場所をレーザトリミング用ヒューズ素子と同じ薄膜により形成されたパタンによって規定できるようにした。さらにレーザトリミング位置決め用パターン内部の寸法と、レーザービームスポット径との望ましい関係を示した。また、レーザトリミング位置決め用パターンを、半導体集積回路チップ内の既存のパッド領域内やブリーダ抵抗領域内に形成したり、スクライブラインの交点に配置して、半導体ウエハの回転方向に対する比較的荒い位置合せを行なうためのいわゆるシータマークの機能と、繰り返し配置された半導体集積回路一つ一つに対して正確な位置合せを行なうためのトリミングマークの機能とを兼用できる連続した構造として占有面積の縮小を図った。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、レーザビーム照射により、半導体チップ表面に形成されているヒューズ素子を高精度で切断するための位置決め用パターンを設けた半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】アナログ半導体集積回路の装置において、アナログ特性の調整のためのレーザトリミング方法が知られている。例えば、特開平5−13670号公報に記載されている。半導体ウエハに集積回路を2次元的にパターニングした後に、ウエハ状態で各々の集積回路の電気特性を測定する。次に、アナログ特性の調整のために、配線の一部に設けられたヒューズ素子を選択して、レーザビーム照射により切断する。このようなレーザトリミング方法により、ヒューズ素子の切断選択により、集積回路のアナログ特性を希望の特性に合わせ込むことができる。所定のヒューズ素子にレーザビームを照射するために、半導体ウエハ表面に位置決め用パターンが設けられている。
【0003】図3(a)は、従来の位置決めパターンの平面図、図3(b)は、従来の位置決めパターンの断面図、図3(c)は、その位置決め用パターンを光ビーム照射でC−C’線方向に沿って走査した場合の光反射量変化を示す図である。従来の位置決めパターンは、図3(a)に示すように、スクライブライン領域203上に設けられた、半導体ウエハの回転方向に対する比較的荒い位置合せを行なうための、いわゆるシータマーク301と、繰り返し配置された半導体集積回路チップ201一つ一つに対して正確な位置合せを行なうためのX方向トリミングマーク302、及びY方向トリミングマーク303とからなる。
【0004】シータマーク301の形状は画像認識を自動で行なうことが出来るように、半導体集積回路チップ201内のパッド領域202等と異なる特徴的な形をであることが望まれる。図3(a)の例ではカギ型の形状を示したが、他の形状でも特異的な形であって認識が容易であれば良い。次に図3(b)に示すように、従来の位置決めパターンは、シリコン基板101上に設けられたシリコン酸化膜からなる第一の絶縁膜102上に、四角形のアルミニウム膜105が配置されてなる。図3(a)のC−C’線方向に沿って光ビームを走査すると、アルミニウム膜105の反射率が高いために、図3(c)のような光反射パターンが得られる。アルミニウム膜105上では高い光反射量を示し、アルミニウム膜105の無い部分では低い光反射量となる。
【0005】高い光反射量と低い光反射量との光反射量の変化する部分を用いて、トリミングに用いる基準となる位置を把握する。位置決めパターンと集積回路の多結晶シリコン膜から成るヒューズ素子との間の位置関係は設計時に決められている。従って、位置決めパターンに光ビームを照射して、光反射量の変化する位置を検出することにより、所望のヒューズ素子の座標を計算し、その場所にレーザー照射することによって、選択的にヒューズ素子をトリミングすることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のレーザトリミングにおいては、ヒューズ素子と位置決めパターンとが異なる薄膜で形成されていたために、正確な位置決めができなかった。アルミニウムのパターンである位置決め用パターンにより基準とする位置を検出して、ヒューズ素子である多結晶シリコン薄膜をレーザトリミングした場合、半導体プロセス中に生じるアルミニウムのパタンと多結晶シリコン薄膜で形成した素子との合せずれによって、図22のように、ヒューズ素子31に対してレーザ照射領域32が位置ずれてしまう。レーザ照射領域32はエネルギー分布がガウシャン分布になっているために、レーザ照射領域32の端部のエネルギー強度は低い。従って、ウエハプロセスにおいて、多結晶シリコン膜のパターニングとアルミニウム膜のパターニングとの間に大きな合わせずれがあると、ヒューズカット残り部分34が出来てしまい、安定してヒューズ素子が切断できなくなってしまうという問題点があった。
【0007】また、従来は、レーザトリミング位置決め用パターンは半導体集積回路チップ間のスクライブライン領域に配置している場合が多いが、スクライブライン領域は、半導体ウエハのスクライブ(切断)に用いる切りしろの部分であって、この領域に多数の膜が存在すると、ダイシング工程時にダイシング用のカッターの刃を傷めてしまい、ダイシング工程のスループットを低下させたり、極端な場合にはダイシングが良好に行えずに半導体集積回路チップを損傷するという問題点があった。
【0008】そこで、この発明の目的は、半導体チップのヒューズ素子に対して精度良く位置決めしてトリミングすることができる半導体装置を提供することにある。さらに、本発明の目的は、トリミングの位置決め精度を高くすることにより、ヒューズ素子領域の小型化及びコストダウンを可能にすることである。また、スクライブライン領域に占めるレーザトリミング位置決め用パターンの面積を少なくし、または、レーザトリミング位置決め用パターンを半導体集積回路チップ内に取り込むことにより、ダイシング工程に支障を来たさない半導体装置を提供する事にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するために、本発明は以下の手段をとった。
(1)半導体ウエハの表面にスクライブラインを介して2次元的にマトリックス状に繰り返し配置された半導体集積回路と、半導体集積回路に設けられたレーザトリミング用ヒューズ素子と、半導体ウエハの表面に設けられたレーザトリミング位置決め用パターンとから成る半導体装置において、レーザトリミング位置決め用パターンがレーザトリミング用ヒューズ素子と同じ薄膜で構成した。
【0010】(2)前記レーザトリミング位置決め用パターンが、高光反射率領域と、高光反率領域に囲まれた低光反射率領域とから成る半導体装置とした。また、逆に低光反射率領域と、低光反率領域に囲まれた高光反射率領域とから成る半導体装置とした。
(3)前記低光反射率領域が、光乱反射するためのドットあるいは格子あるいはストライプ状パターンとした。
【0011】(4)半導体ウエハの表面にスクライブラインを介して2次元的にマトリックス状に繰り返し配置された半導体集積回路と、半導体集積回路に設けられたレーザトリミング用ヒューズ素子と、半導体ウエハの表面に設けられたレーザトリミング位置決め用パターンとから成る半導体装置において、レーザトリミング位置決め用パターンは高光反射率領域と低光反射率領域とから成り、高光反射率領域は平坦な下地の上に形成された高光反射率膜により形成され、低光反射率領域はレーザトリミング用ヒューズ素子と同じ薄膜で構成されている光乱反射するための格子あるいはストライプあるいはドット状のパターン上に形成された高光反射率膜により形成した。
【0012】(5)前記レーザトリミング位置決め用パターンを、高光反射率領域と、高光反射率領域に囲まれた低光反射率領域とした。
(6)前記レーザトリミング位置決め用パターンを、低光反射率領域と、低光反射率領域に囲まれた高光反射率領域ととした。
(7)前記高光反射率膜を、アルミニウムにより構成した。
【0013】(8)前記レーザトリミング位置決め用パターンを、半導体集積回路チップ内の外部との電気的接続を行うためのパッド領域内に配置した。
(9)前記レーザトリミング位置決め用パターンは高光反射率領域と低光反射率領域とから成り、高光反射率領域は平坦な下地の上に形成された高光反射率膜により形成され、低光反射率領域はレーザトリミング用ヒューズ素子と同じ薄膜で構成されている光乱反射するための格子あるいはストライプあるいはドット状のパターン上に形成された高光反射率膜により形成した。
【0014】(10)前記レーザトリミング位置決め用パターンを、スクライブラインの交点に配置した。
(11)前記レーザトリミング位置決め用パターンを、半導体ウエハの回転方向に対する比較的荒い位置合せを行なうためのいわゆるシータマークと、繰り返し配置された半導体集積回路一つ一つに対して正確な位置合せを行なうためのトリミングマークとを兼用できる連続した構造にした。
【0015】(12)前記高光反射率領域と低光反射率領域との光反射量の差(コントラスト)を大きくするために、レーザトリミング位置決め用パターン内部の寸法をレーザービーム直径を指標として規定した。
(13) 前記レーザトリミング位置決め用パターンを、半導体集積回路チップ内のブリーダ抵抗領域内に配置した。
【0016】
【発明の実施の形態】レーザトリミング位置決め用パターンは高光反射率領域と低光反射率領域とから成り、高光反射率領域と低光反射率領域との境界、すなわち光反射率が急峻に変化する場所はレーザトリミング用ヒューズ素子と同じ薄膜により形成されたパタンによって規定される。これにより、ウエハプロセスでの合わせずれに全く影響されずに正確にレーザトリミングできる。
【0017】また、レーザトリミング位置決め用パターンは、スクライブライン領域から半導体集積回路チップ内の外部との電気的接続を行うためのパッド領域内あるいはブリーダ抵抗領域内に移して配置したり、スクライブライン領域内に形成する場合には、半導体ウエハの回転方向に対する比較的荒い位置合せを行なうためのいわゆるシータマークと、繰り返し配置された半導体集積回路一つ一つに対して正確な位置合せを行なうためのトリミングマークとを兼用できる連続した構造として、スクライブラインの交点に配置することにより、スクライブライン領域に占めるレーザトリミング位置決め用パターンの面積を小さく抑える事ができる。
【0018】さらに、高光反射率領域と低光反射率領域との反射率に大きな差を持たせる(コントラストを上げる)ように、レーザトリミング位置決め用パターンの寸法をレーザービーム直径を指標として規定したので、レーザートリミング位置決め用パターンの能力を十分に発揮できる構造が得られる。
【0019】
【実施例】以下に、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明は簡単のため図示は省略するが、特に断らない限りレーザートリミング用のヒューズ素子は多結晶シリコン薄膜により形成されているものとする。
【0020】図1(a)は、本発明の位置決め用パターンの平面図を、また図1(b)は、光ビームを走査した場合の光反射量の変化を示す図である。光反射量は、図1R>1(a)のA−A’方向に沿って走査した場合の値である。本発明の位置決めパターンは、図1(a)のように、高光反射率領域2と、その内側の低光反射率領域3から構成されている。図1(a)の例においては、光の乱反射作用を利用して低光反射率領域3を形成した。乱反射を起こさせるために、半導体基板4上にヒューズ素子と同一薄膜である多結晶シリコン薄膜1aをドット状に多数、形成した。乱反射させるためには、ドット状以外に格子状や、ストライプ状等のパターンでも良く、図1R>1(b)のような光反射パターンが得られる。
【0021】ヒューズ素子としは、光吸収しやすく切断しやすい膜が好ましい。また、集積回路を構成するために導電膜である必要がある。好ましい膜としては、多結晶シリコン膜である。多結晶シリコン膜は、光吸収しやすく、レーザ照射で容易に切断できる。多結晶シリコン薄膜1を、図1(a)のようなドット状のパターンとして、位置決めパターンの内側を低光反射率領域3とすることにより、光反射量の大きなコントラストを得ることが可能になる。高光反射率領域2は、従来と同様に、半導体基板上に設けられた酸化膜等から成るフィールド領域で構成することができる。
【0022】図2(a)は、本発明の第2の実施例の位置決め用パターンの平面図、図2(b)は、光ビームを走査した場合の光反射量の変化を示す図である。光反射量は、図2(a)のB−B’方向に沿って走査した場合の値である。本発明の位置決めパターンは、図2(a)のように、低光反射率領域3と、その内側の高光反射率領域3から構成されており、図1(a)で示した例の逆の構成になっている。レーザートリミング位置決め用パターンとしては低光反射率領域3と、高光反射率領域2のどちらかが、相手を平面的に挟んだ形になれば良いので図2(a)のような構成が可能になる。
【0023】また、特に図示しないが、図1及び図2で示した本発明の実施例において、シリコン窒化膜やNSG膜、PSG膜、BPSG膜などのシリコン酸化膜、あるいはポリイミド膜などの光透過可能な絶縁膜を最上層に配置して、低光反射率領域3での光の乱反射を増長させることで、より低い光反射率が得られるようにして、高光反射率領域2と低光反射率領域3との光反射量のコントラストを大きくしても良い。
【0024】図4(a)は、本発明の半導体装置の第3の実施例による位置決め用パターンの平面図、図4(b)は、本発明の半導体装置の第3の実施例による位置決め用パターンの断面図、図4(c)は、本発明の半導体装置の第3の実施例による位置決め用パターンに光ビームを走査した場合の光反射量の変化を示す図である。光反射量は、図4(a)のD−D’線方向に沿って走査した場合の値である。本発明の第3の実施例による位置決めパターンは、図4(b)に示すように、高光反射率領域106aと、その内側の低光反射率領域107aから構成されている。
【0025】次に図4(a)および図4(b)を用いて、本発明の位置決めパターンの構造を説明する。シリコン基板101上にシリコン酸化膜等からなる第一の絶縁膜102が形成されており、第一の絶縁膜102上に、部分的にドット状の多結晶シリコン薄膜103aが形成される。多結晶シリコン薄膜103aが形成されない領域は、平坦な第一の絶縁膜102が露出している。この上に、PSG膜等からなる第二の絶縁膜104aが形成されており、第二の絶縁膜104a上にアルミニウム膜105aが形成されている。ドット形状の多結晶シリコン薄膜103aの形成されている領域の上方に位置するアルミニウム膜105aの表面は、多結晶シリコン薄膜103aのパターンの影響によって、凸凹になっており、この部分に照射された光は乱反射してしまう。従って、この領域を低光反射率領域107aとすることができる。一方、多結晶シリコン薄膜103aの形成されていない領域上のアルミニウム膜105aの表面は平坦であり、高光反射率領域106aとすることができる。
【0026】光ビームを図4(a)のD−D’線方向に沿って走査した場合の光反射量は、図4(c)に示すように、平坦な表面を有するアルミニウム膜105aで形成される高光反射率領域106aにおいては大きく、凸凹な表面を有するアルミニウム膜105aで形成される低光反射率領域107aにおいては小さくなる。図4(a)、(b)および(c)の例においては、光の乱反射作用を利用して低光反射率領域107aを形成した。光の乱反射を起こすために、ヒューズ素子と同一薄膜である多結晶シリコン薄膜103aによりドット状のパターンを形成した。ドット状以外の、格子状やストライプ状などのパターンでも光の乱反射を起こすことは可能であり、図4(c)のような光反射パターンが得られる。
【0027】図4(b)における第一の絶縁膜102及び第二の絶縁膜104aは必ずしも必要ではないので、場合によっては削除してもよい。また、アルミニウム膜105aに代えて、高光反射率膜としてタングステン、クロム、金などの金属材料を用いても良い。また、特に図示しないが、図4(b)におけるアルミニウム膜105a上に、シリコン窒化膜やNSG膜、PSG膜、BPSG膜などのシリコン酸化膜、あるいはポリイミド膜などの光透過可能な絶縁膜を配置して、低光反射率領域107aでの光の乱反射を増長させることで、より低い光反射率が得られるようにして、高光反射率領域106aと低光反射率領域107aとの光反射量のコントラストを大きくとることも良い。
【0028】以上述べたように、高光反射率領域106aと低光反射率領域107aとの境界は、ヒューズ素子と同一の薄膜材料である多結晶シリコン薄膜103aのパターンによって決められるため、従来の位置決めパターンの課題であった、ヒューズ素子を形成する多結晶シリコンと、位置決めパターンを形成するアルミニウム膜との合わせずれによる問題から解放することができる。
【0029】図5(a)は、本発明の半導体装置の第4の実施例による位置決め用パターンの平面図、図5(b)は、本発明の半導体装置の第4の実施例による位置決め用パターンの断面図、図5(c)は、本発明の半導体装置の第4の実施例による位置決め用パターンに光ビームを走査した場合の光反射量の変化を示す図である。光反射量は、図5(a)のE−E’線方向に沿って走査した場合の値である。本発明の第4の実施例の位置決めパターンは、図4(a)から(c)に示した第3の実施例と同様に、高光反射率領域106bと、その内側の低光反射率領域107bから構成されている。
【0030】図4に示した第3の実施例と図5に示す第4の実施例とで異なる点は、高光反射率領域106bが平坦な多結晶シリコン薄膜103bの上方に位置するアルミニウム膜105bにより形成されている点である。高光反射率領域106bは平坦な下地上の高光反射率膜により形成されていれば、その役割を果たすことができるのでこのような構成も可能となる。その他の説明については、図4(a)から(c)と関連した符号を附記することで説明に代える。
【0031】図6(a)は、本発明の半導体装置の第5の実施例による位置決め用パターンの平面図、図6(b)は、本発明の半導体装置の第5の実施例による位置決め用パターンの断面図、図6(c)は、本発明の半導体装置の第5の実施例による位置決め用パターンに光ビームを走査した場合の光反射量の変化を示す図である。光反射量は、図6(a)のF−F’線方向に沿って走査した場合の値である。本発明の第5の実施例の位置決めパターンは、外側に低光反射率領域107cを配置し、その内側に高光反射率領域106cを配置した構成をとる。位置決め用パターンとしては、高光反射率領域106cと低光反射率領域107cのどちらかが、もう一方の領域に挟まれた形をとっていれば良く、図6(a)から(c)に示した第5の実施例は、図4(a)から(c)に示した第3の実施例の反対の配置をした場合を示すものであってこのような構成をとっても良いことを示すものである。その他の説明については、図4(a)から(c)と関連した符号を附記することで説明に代える。
【0032】図7(a)は、本発明の半導体装置の第6の実施例による位置決め用パターンの平面図、図7(b)は、本発明の半導体装置の第6の実施例による位置決め用パターンの断面図、図7(c)は、本発明の半導体装置の第6の実施例による位置決め用パターンに光ビームを走査した場合の光反射量の変化を示す図である。光反射量は、図7(a)のG−G’線方向に沿って走査した場合の値である。本発明の第6の実施例の位置決めパターンは、外側に低光反射率領域107dを配置し、その内側に高光反射率領域106dを配置した構成をとる。
【0033】第5の実施例における説明と同様に、位置決め用パターンとしては、高光反射率領域106dと低光反射率領域107dのどちらかが、もう一方の領域に挟まれた形をとっていれば良く、図7(a)から(c)に示した第6の実施例は、図5(a)から(c)に示した第4の実施例の反対の配置をした場合を示すものである。その他の説明については、図4(a)から(c)と関連した符号を附記することで説明に代える。
【0034】図4から図7における第一の絶縁膜102及び第二の絶縁膜104は必ずしも必要ではないので、場合によっては削除してもよい。また、アルミニウム膜105に代えて、高光反射率膜としてタングステン、クロム、金などの金属材料を用いても良い。また、特に図示しないが、アルミニウム膜105上に、シリコン窒化膜やNSG膜、PSG膜、BPSG膜などのシリコン酸化膜、あるいはポリイミド膜などの光透過可能な絶縁膜を配置して、低光反射率領域107での光の乱反射を増長させることで、より低い光反射率が得られるようにして、高光反射率領域106と低光反射率領域107との光反射量のコントラストを大きくとることも良い。
【0035】図8(a)は位置決め用パターンを有する半導体集積回路チップの模式的平面図である。図8(b)は図8(a)のレーザートリミング位置決め用パターンの配置されたパッド領域を拡大した模式的平面図である。図8(a)に示すように、半導体集積回路チップ201内には、アルミニウム等の導電性薄膜により形成された、外部との電気的接続を行うためのパッド領域202が配置されている。また、隣り合う半導体集積回路チップ201との間にはスクライブライン領域203が配置される。ここで、本発明によるレーザートリミング位置決め用パターンはパッド領域202の内部に形成されている。
【0036】図8(b)は本発明によるレーザートリミング位置決め用パターン204aを内蔵したパッド領域202を示した平面図である。図8(b)においてパッド領域202の一部がレーザートリミング位置決め用パターン領域204aとなっている。もともと、パッド領域202は外部との電気的接続に必要な領域であり、パッド領域202の内部にレーザートリミング位置決め用パターン領域204aを形成しているので、半導体集積回路チップ201の面積を増大することなく、レーザトリミング位置決め用パターン204aを半導体集積回路チップ内に取り込むことができる。
【0037】図8(a)及び(b)では、一つのパッド領域202内にレーザトリミング位置決め用パターン204aを一つ形成した例を示したが、必要に応じて、一つのパッド領域202内に複数のレーザトリミング位置決め用パターン204aを形成してもかまわないし、複数のパッド領域202内にレーザトリミング位置決め用パターン204aを一つずつ、あるいは複数個ずつ形成してもよい。
【0038】次に図9から図12を用いてさらに詳細に本発明によるレーザートリミング位置決め用パターンについて説明する。図9(a)は、本発明の半導体装置の第7の実施例によるレーザートリミング位置決め用パターンの平面図、図9(b)は、本発明の半導体装置の第7の実施例によるレーザートリミング位置決め用パターンの断面図、図9(c)は、本発明の半導体装置の第7の実施例によるレーザートリミング位置決め用パターンに光ビームを走査した場合の光反射量の変化を示す図である。光反射量は、図9(a)のH−H’線方向に沿って走査した場合の値である。本発明の第7の実施例によるレーザートリミング位置決め用パターンは、図9(b)に示すように、高光反射率領域106eと、その内側の低光反射率領域107eから構成されている。
【0039】図9(a)および図9(b)を用いて、本発明のレーザートリミング位置決め用パターンの構造を説明する。シリコン基板101上にシリコン酸化膜等からなる第一の絶縁膜102が形成されており、第一の絶縁膜102上に、部分的にドット状の多結晶シリコン薄膜103eが形成される。多結晶シリコン薄膜103eが形成されない領域は、平坦な第一の絶縁膜102が露出している。この上に、PSG膜等からなる第二の絶縁膜104eが形成されており、第二の絶縁膜104e上にアルミニウム膜105eが形成されている。ドット形状の多結晶シリコン薄膜103eの形成されている領域の上方に位置するアルミニウム膜105eの表面は、多結晶シリコン薄膜103eのパターンの影響によって、凸凹になっており、この部分に照射された光は乱反射してしまう。従って、この領域を低光反射率領域107eとすることができる。一方、多結晶シリコン薄膜103eの形成されていない領域上のアルミニウム膜105eの表面は平坦であり、高光反射率領域106eとすることができる。
【0040】光ビームを図9(a)のH−H’線方向に沿って走査した場合の光反射量は、図9(c)に示すように、平坦な表面を有するアルミニウム膜105eで形成される高光反射率領域106eにおいては大きく、凸凹な表面を有するアルミニウム膜105eで形成される低光反射率領域107eにおいては小さくなる。図9(a)、(b)および(c)の例においては、光の乱反射作用を利用して低光反射率領域107eを形成した。光の乱反射を起こすために、ヒューズ素子と同一薄膜である多結晶シリコン薄膜103eによりドット状のパターンを形成した。ドット状以外の、格子状やストライプ状などのパターンでも光の乱反射を起こすことは可能であり、図3(c)のような光反射パターンが得られる。
【0041】図9(b)における第一の絶縁膜102と第二の絶縁膜104eのどちらか一方は必ずしも必要ではないので、場合によっては削除してもよい。また、シリコン基板101と同電位にしてよいパッド領域202内にレーザートリミング位置決め用パタン204を配置する場合には、第一の絶縁膜102と第二の絶縁膜104の両方を省略し、アルミニウム膜105eとシリコン基板101とを電気的に接続した形態をとっても良い。また、アルミニウム膜105eに代えて、外部との電気的接続の用途に合致していれば、高光反射率膜としてタングステン、クロム、金などの金属材料を用いても良い。
【0042】以上述べたように、高光反射率領域106eと低光反射率領域107eとの境界は、ヒューズ素子と同一の薄膜材料である多結晶シリコン薄膜103eのパターンによって決められるため、従来のレーザートリミング位置決め用パタンの課題であった、ヒューズ素子を形成する多結晶シリコンと、レーザートリミング位置決め用パターンを形成するアルミニウム膜との合わせずれによる問題から解放することができる。
【0043】図10(a)は、本発明の半導体装置の第8の実施例によるレーザートリミング位置決め用パターンの平面図、図10(b)は、本発明の半導体装置の第8の実施例によるレーザートリミング位置決め用パターンの断面図、図10(c)は、本発明の半導体装置の第8の実施例によるレーザートリミング位置決め用パターンに光ビームを走査した場合の光反射量の変化を示す図である。光反射量は、図10(a)のI−I’線方向に沿って走査した場合の値である。本発明の第8の実施例のレーザートリミング位置決めパターンは、図9(a)から(c)に示した第7の実施例と同様に、高光反射率領域106fと、その内側の低光反射率領域107fから構成されている。
【0044】図9の第7の実施例と図10の第8の実施例との異なる点は、高光反射率領域106fが平坦な多結晶シリコン薄膜103fの上方に位置するアルミニウム膜105fにより形成されている点である。高光反射率領域106fは平坦な下地上の高光反射率膜により形成されていれば、その役割を果たすことができるのでこのような構成も可能となる。その他の説明については、図9(a)から(c)と関連した符号を附記することで説明に代える。
【0045】図11(a)は、本発明の半導体装置の第9の実施例によるレーザートリミング位置決め用パターンの平面図、図11(b)は、本発明の半導体装置の第9の実施例によるレーザートリミング位置決め用パターンの断面図、図11(c)は、本発明の半導体装置の第9の実施例によるレーザートリミング位置決め用パターンに光ビームを走査した場合の光反射量の変化を示す図である。光反射量は、図11(a)のJ−J’線方向に沿って走査した場合の値である。本発明の第9の実施例の位置決めパターンは、外側に低光反射率領域107gを配置し、その内側に高光反射率領域106gを配置した構成をとる。レーザートリミング位置決め用パターンとしては、高光反射率領域106gと低光反射率領域107gのどちらかが、もう一方の領域に挟まれた形をとっていれば良く、図11(a)から(c)に示した第9の実施例は、図9(a)から(c)に示した第7の実施例の反対の配置をした場合を示すものであってこのような構成をとっても良いことを示すものである。その他の説明については、図9(a)から(c)と関連した符号を附記することで説明に代える。
【0046】図12(a)は、本発明の半導体装置の第10の実施例によるレーザートリミング位置決め用パターンの平面図、図12(b)は、本発明の半導体装置の第10の実施例によるレーザートリミング位置決め用パターンの断面図、図12(c)は、本発明の半導体装置の第10の実施例によるレーザートリミング位置決め用パターンに光ビームを走査した場合の光反射量の変化を示す図である。光反射量は、図12(a)のK−K’線方向に沿って走査した場合の値である。本発明の第10の実施例のレーザートリミング位置決め用パターンは、外側に低光反射率領域107hを配置し、その内側に高光反射率領域106hを配置した構成をとる。
【0047】第8の実施例における説明と同様に、レーザートリミング位置決め用パターンとしては、高光反射率領域106hと低光反射率領域107hのどちらかが、もう一方の領域に挟まれた形をとっていれば良く、図12(a)から(c)に示した第10の実施例は、図1010(a)から(c)に示した第8の実施例の反対の配置をした場合を示すものである。その他の説明については、図9(a)から(c)と関連した符号を附記することで説明に代える。
【0048】図13は以下に説明する本発明の半導体装置の第11から第12の実施例による位置決め用パターンを有する半導体集積回路チップの模式的平面図である。図13に示すように、半導体集積回路チップ201内には、ブリーダ抵抗領域601が配置されている。また、隣り合う半導体集積回路チップ201の間にはスクライブライン領域203が配置される。ここで、本発明によるレーザートリミング位置決め用パターンはブリーダ抵抗領域601の内部に形成されている。図13においてブリーダ抵抗領域601の一部がレーザートリミング位置決め用パターン領域204となっている。
【0049】もともと、ブリーダ抵抗領域601は電圧検出用ICや、定電圧出力用ICにおいて必要な領域であり、ブリーダ抵抗領域601の内部にレーザートリミング位置決め用パターン領域204bを形成しているので、半導体集積回路チップ201の面積を増大することなく、レーザトリミング位置決め用パターン204bを半導体集積回路チップ内に取り込むことができる。
【0050】図13では、一つのブリーダ抵抗領域601内にレーザトリミング位置決め用パターン204bを一つ形成した例を示したが、必要に応じて、一つのブリーダ抵抗領域601内に複数のレーザトリミング位置決め用パターン204bを形成してもかまわないし、複数のブリーダ抵抗領域601内にレーザトリミング位置決め用パターン204bを一つずつ、あるいは複数個ずつ形成してもよい。
【0051】次に図14から図15を用いてさらに詳細に本発明によるレーザートリミング位置決め用パターンについて説明する。図14(a)は、本発明の半導体装置の第11の実施例によるレーザートリミング位置決め用パターンの平面図、図14(b)は、本発明の半導体装置の第11の実施例によるレーザートリミング位置決め用パターンの断面図、図14(c)は、本発明の半導体装置の第11の実施例によるレーザートリミング位置決め用パターンに光ビームを走査した場合の光反射量の変化を示す図である。光反射量は、図14(a)のL−L’線方向に沿って走査した場合の値である。本発明の第11の実施例によるレーザートリミング位置決め用パターンは、図14(b)に示すように、高光反射率領域106iと、その内側の低光反射率領域107iから構成されている。
【0052】次に図14(a)および図14(b)を用いて、本発明のレーザートリミング位置決め用パターンの構造を説明する。シリコン基板101上にシリコン酸化膜等からなる第一の絶縁膜102が形成されており、第一の絶縁膜102上に、部分的に低抵抗領域503aと高抵抗領域504aとからなるストライプ状の多結晶シリコン薄膜で形成された複数のブリーダ抵抗体502aが形成される。ブリーダ抵抗体502aが形成されない領域は、平坦な第一の絶縁膜102が露出している。この上に、PSG膜等からなる第二の絶縁膜104iが形成されており、第二の絶縁膜104i上にアルミニウム膜105iが形成されている。ストライプ状の多結晶シリコン薄膜で形成されているブリーダ抵抗体502a領域の上方に位置するアルミニウム膜105iの表面は、ブリーダ抵抗体502aのパタンの影響によって、凸凹になっており、この部分に照射された光は乱反射してしまう。従って、この領域を低光反射率領域107iとすることができる。一方、ブリーダ抵抗体502aの形成されていない領域上のアルミニウム膜105iの表面は平坦であり、高光反射率領域106iとすることができる。
【0053】光ビームを図14(a)のL−L’線方向に沿って走査した場合の光反射量は、図14(c)に示すように、平坦な表面を有するアルミニウム膜105iで形成される高光反射率領域106iにおいては大きく、凸凹な表面を有するアルミニウム膜105iで形成される低光反射率領域107iにおいては小さくなる。図14(a)、(b)および(c)の例においては、光の乱反射作用を利用して低光反射率領域107iを形成した。光の乱反射を起こすために、ヒューズ素子と同一薄膜である多結晶シリコン薄膜によりストライプ状のブリーダ抵抗体502aを形成した。図14(b)において、高光反射率膜としてタングステン、クロム、金などの金属材料を用いても良い。
【0054】以上述べたように、高光反射率領域106iと低光反射率領域107iとの境界は、ヒューズ素子と同一の薄膜材料である多結晶シリコン薄膜で形成されたブリーダ抵抗体502aによって決定されるため、従来のレーザートリミング位置決め用パタンの課題であった、ヒューズ素子を形成する多結晶シリコンと、レーザートリミング位置決め用パタンを形成するアルミニウム膜との合わせずれによる問題から解放することができる。
【0055】図15(a)は、本発明の半導体装置の第12の実施例によるレーザートリミング位置決め用パターンの平面図、図15(b)は、本発明の半導体装置の第12の実施例によるレーザートリミング位置決め用パターンの断面図、図15(c)は、本発明の半導体装置の第12の実施例によるレーザートリミング位置決め用パターンに光ビームを走査した場合の光反射量の変化を示す図である。光反射量は、図15(a)のM−M’線方向に沿って走査した場合の値である。
【0056】本発明の第12の実施例のレーザートリミング位置決めパターンは、外側に低光反射率領域107jを配置し、その内側に高光反射率領域106jを配置した構成をとる。レーザートリミング位置決め用パターンとしては、高光反射率領域106jと低光反射率領域107jのどちらかが、もう一方の領域に挟まれた形をとっていれば良く、図15(a)から(c)に示した第12の実施例は、図14(a)から(c)に示した第11の実施例の反対の配置をした場合を示すものであってこのような構成をとっても良いことを示すものである。その他の説明については、図14(a)から(c)と関連した符号を附記することで説明に代える。
【0057】図13、図14、及び図15で説明した本発明の実施例において、ブリーダ抵抗体502はヒューズ素子と同一の材料である多結晶シリコン薄膜で形成した場合を示したが、ここで図示しないが通常のシリコン基板101に代えて、SOI(シリコンオンインシュレータ)基板を用いて、ブリーダ抵抗体502及びヒューズ素子をSOI基板上の単結晶シリコンデバイス形成層で形成することも可能である。この場合でも上述した通常のシリコン基板の場合と同様に、高光反射率領域106と低光反射率領域107との境界は、ヒューズ素子と同一の薄膜材料である単結晶薄膜のシリコンデバイス形成層によって形成されたブリーダ抵抗体502のパターンによって決められるため、従来のアルミニウム膜で形成されたレーザートリミング位置決めパターンによる合わせずれの問題から解放することが出来る。
【0058】図16(a)は、本発明の半導体装置の第13の実施例による位置決め用パターンの平面図、図16R>6(b)は、本発明の半導体装置の第13の実施例による位置決め用パターンの断面図、図16(c)は、本発明の半導体装置の第13の実施例による位置決め用パターンに光ビームを走査した場合の光反射量の変化を示す図である。光反射量は、図16(a)のN−N’線方向に沿って走査した場合の値である。本発明の第13の実施例によるレーザトリミング用位置決めパターン401aは、図16(a)に示すように、縦、横のスクライブライン領域203の交点上に設けられており、半導体ウエハの回転方向に対する比較的荒い位置合せを行なうための、いわゆるシータマークの機能と、繰り返し配置された半導体集積回路チップ201の一つ一つに対して正確な位置合せを行なうためのX方向トリミングマーク及びY方向トリミングマークの機能とを併せ持つ連続した構造になっている。レーザトリミング用位置決めパターン401aの形状は画像認識を自動で行なうことが出来るように、半導体集積回路チップ201内のパッド領域202等と異なる特徴的な形であることが望まれるため、図16(a)の例では十字型の形とした。
【0059】次に図16(b)を用いて本発明の第13の実施例によるレーザトリミング用位置決めパターン401aの断面構造を説明する。シリコン基板101上にシリコン酸化膜等からなる第一の絶縁膜102が形成されており、第一の絶縁膜102上に、部分的にドット状の多結晶シリコン薄膜103kが形成される。多結晶シリコン薄膜103kが形成されない領域は、平坦な第一の絶縁膜102が露出している。この上に、アルミニウム膜105kが形成されている。ドット形状の多結晶シリコン薄膜103kの形成されている領域の上方に位置するアルミニウム膜105kの表面は、多結晶シリコン薄膜103kのパタンの影響によって、凸凹になっており、この部分に照射された光は乱反射してしまう。従って、この領域を低光反射率領域107kとすることができる。一方、多結晶シリコン薄膜103kの形成されていない領域上のアルミニウム膜105kの表面は平坦であり、高光反射率領域106kとすることができる。
【0060】光ビームを図16(a)のN−N’線方向に沿って走査した場合の光反射量は、図16(c)に示すように、平坦な表面を有するアルミニウム膜105kで形成される高光反射率領域106kにおいては大きく、凸凹な表面を有するアルミニウム膜105kで形成される低光反射率領域107kにおいては小さくなる。図16(a)、(b)および(c)の例においては、光の乱反射作用を利用して低光反射率領域107kを形成した。光の乱反射を起こすために、ヒューズ素子と同一薄膜である多結晶シリコン薄膜103kによりドット状のパターンを形成した。ドット状以外の、格子状やストライプ状などのパターンでも光の乱反射を起こすことは可能であり、図16(c)のような光反射パターンが得られる。場合によっては、図16(b)における第一の絶縁膜102や多結晶シリコン薄膜103k上に第二の絶縁膜などを形成してもよい。また、アルミニウム膜105kに代えて、高光反射率膜としてタングステン、クロム、金などの金属材料を用いても良い。また、特に図示しないが、図16(b)におけるアルミニウム膜105k上に、シリコン窒化膜やNSG膜、PSG膜、BPSG膜などのシリコン酸化膜、あるいはポリイミド膜などの光透過可能な絶縁膜を配置して、低光反射率領域107kでの光の乱反射を増長させることで、より低い光反射率が得られるようにして、高光反射率領域106kと低光反射率領域107kとの光反射量のコントラストを大きくとることも良い。
【0061】以上述べたように、高光反射率領域106kと低光反射率領域107kとの境界は、ヒューズ素子と同一の薄膜材料である多結晶シリコン薄膜103のパタンによって決められるため、従来の位置決めパタンの課題であった、ヒューズ素子を形成する多結晶シリコンと、位置決めパタンを形成するアルミニウム膜との合わせずれによる問題から解放することができる。
【0062】また、レーザトリミング位置決め用パターン401aは、スクライブライン領域203の交点に配置し、半導体ウエハの回転方向に対する比較的荒い位置合せを行なうためのいわゆるシータマークの機能と、繰り返し配置された半導体集積回路チップ201一つ一つに対してX、Y方向の正確な位置合せを行なうためのトリミングマークの機能とを兼用できる、連続した構造にしたのでスクライブライン領域203に占めるレーザトリミング位置決め用パターンの面積を小さくすることができる。
【0063】図17(a)は、本発明の半導体装置の第14の実施例による位置決め用パターンの平面図、図17R>7(b)は、本発明の半導体装置の第14の実施例による位置決め用パターンの断面図、図17(c)は、本発明の半導体装置の第14の実施例による位置決め用パターンに光ビームを走査した場合の光反射量の変化を示す図である。光反射量は、図17(a)のO−O’線方向に沿って走査した場合の値である。
【0064】本発明の第14の実施例におけるレーザートリミング位置決め用パターン401bは、図13(a)から(c)に示した第13の実施例と同様に、スクライブライン領域203の交点に配置されている。図1616の第13の実施例と図17の第14の実施例との異なる点は、高光反射率領域106lが低反射率領域107lに挟まれた構造をとっている点と、レーザートリミング位置決め用パターン401bの形が図13に示した第13の実施例では十字型であったのに対してカギ型になっている点である。
【0065】レーザートリミング位置決め用パターンとしては、高光反射率領域106lと低光反射率領域107lのどちらかが、もう一方の領域に挟まれた形をとっていれば良く、図17(a)から(c)に示した第14の実施例は、図16(a)から(c)に示した第13の実施例の反対の配置をした場合を示すものであり、このような構成をとっても良いことを示すものである。また、レーザートリミング位置決め用パターン401bの形状は、画像認識を自動で行なうことが出来るように、半導体集積回路チップ201内のパッド領域202等と異なる特徴的な形であれば良く、図17(a)の例ではカギ型の形としたが、図16(a)や図17(a)に示した形に限るものでは無い。
【0066】その他の説明については、図16(a)から(c)と関連した符号を附記することで説明に代える。図17(a)は、本発明によるレーザートリミング位置決め用パターンの一部とレーザービームを表した模式的平面図である。図17(a)においてaは一組のドット状の多結晶シリコン薄膜103のラインアンドスペースの寸法(ヒューズ素子と同一材料のドットの寸法とドットが形成されない部分の寸法との和)を示す。また、dはレーザービームスポット501の直径を示す。
【0067】図18(b)は高光反射率領域の光反射量と低光反射率領域の光反射量の差であるコントラストと、一組のドット状の多結晶シリコン薄膜103のラインアンドスペース寸法aとの関係を示した図である。コントラストは、一組のドット状の多結晶シリコン薄膜103のラインアンドスペース寸法aが小さいほど向上してくる。指標として、レーザービームスポット501の直径dを考えると、一組のドット状の多結晶シリコン薄膜103のラインアンドスペース寸法aがレーザービームスポット501の直径d以下程度ならば実用可能なコントラストに到達するが、さらに高いコントラストを得るために、一組のドット状の多結晶シリコン薄膜103のラインアンドスペース寸法aはレーザービームスポット501の直径dの2分の1以下であるとことが望ましい。図18では、ドット状の多結晶シリコン薄膜103の場合について説明したが、格子状あるいはストライプ状のパターンの場合でも同様であり、例えばストライプ状のパターンの場合、1本の多結晶シリコン薄膜103のラインの短辺の寸法と、隣の多結晶シリコン薄膜103のラインとの隙間の寸法との和を図18で説明した寸法aと置き換えれば良い。
【0068】図19(a)は、本発明によるレーザートリミング位置決め用パターンの一部とレーザービームを表した模式的平面図である。図19(a)において、bは低光反射率領域107のレーザー走査方向の寸法を示し、また、dはレーザービームスポット501の直径を示す。図19(b)は高光反射率領域106の光反射量と低光反射率領域107との光反射量の差であるコントラストと、低光反射率領域107のレーザー走査方向の寸法bとの関係を示した図である。
【0069】コントラストは低光反射率領域107のレーザー走査方向の寸法bが大きいほど向上してくる。指標としてレーザービームスポット501の直径dを考えると、寸法bが直径d以上程度ならば実用可能なコントラストに到達するが、さらに高いコントラストを得るために、bはdの2倍以上の寸法であるとことが望ましい。図19では、ドット型の場合について説明したが、格子状あるいはストライプ状のパターンによって低光反射率領域107を形成した場合でも同様である。
【0070】また、図19では低光反射率領域107が高光反射率領域106に挟まれた形の場合について説明したが、図2の例で示したような高光反射率領域106が低光反射率領域107に挟まれた形の場合には、図19で説明した寸法bを、高光反射率領域106の寸法として置き換えれば同様の結果となる。また、図18、及び図19を用いて説明した、本発明によるレーザートリミング位置決め用パターンにおける、一組のドット状の多結晶シリコン薄膜103のラインアンドスペース寸法aとレーザービームスポット501の直径dとの望ましい寸法上の関係、及び、低光反射率領域107のレーザー走査方向の寸法bとレーザービームスポット501の直径dとの望ましい寸法上の関係は、前述した本発明の第1の実施例から第12の実施例の全てにあてはめることが可能である。
【0071】図20は、本発明の位置決め用パターンを用いてレーザトリングしたヒューズ素子の平面図である。ヒューズ素子31の中心にレーザスポット32が照射することが可能になる。本発明の半導体装置は、バラツキの大きな半導体素子から成る半導体集積集積回路に非常に適している。例えば、図21は、高耐圧のMOSトランジスタから構成される電圧検出用IC700のブロック図である。MOSICは、バイポーラICに比べアナログ特性のバラツキが大きい。特に、高耐圧特性の場合、ゲート絶縁膜を厚くするために、ますます、アナログ特性のバラツキが大きくなる。従って、アナログMOSICの場合、図21のように大きなヒューズ素子領域701やPoly抵抗領域702を必要とする。10個以上のヒューズ素子を設けることによりバラツキの小さいアナログ特性を得ることができる。
【0072】本発明のレーザートリミング位置決め用パターンを用いることにより電圧検出用ICのヒューズ素子占有面積を小さくすることができるのでIC全体の小面積化が図れる。また図示しないが、本発明によるレーザートリミング位置決め用パターンを、シリーズレギュレータICや、スイッチングレギュレータIC、リチウム電池保護用IC等に用いても同様の効果が得られる。また、レーザートリミングの位置合せ精度が向上するので、これらのICに用いるヒューズ素子の配列方向をを平面的に異ならせて、2ヶ所以上に配置することも可能になる。
【0073】本発明の位置決め用パターンは、スクライブライン領域あるいは、TEGチップ、または半導体集積回路チップのいずれに設けても実施できる。スクラブライン領域あるいはTEGチップに配置した場合には、半導体集積回路チップの面積を小さくする効果がある。また、本発明は、アナログMOSICに適しているが、ディシタルICに用いることも可能である。非常にバラツキの小さな高密度のアナログバイポーラICにも適している。
【0074】更に、SOI基板を用いたICに適用することも容易であり、その場合でも通常のシリコン基板上のICと同等の効果を得ることが出来る。今まで述べた実施例では、レーザトリミング用のヒューズ素子を多結晶シリコン薄膜で形成した場合について説明したが、本発明は多結晶シリコン薄膜に限定するものではなく、レーザトリミング用のヒューズ素子を形成する薄膜と同一の薄膜を用いて光の乱反射をおこさせるようなドット状等のパタンとして低光反射率領域107を形成すれば良い。
【0075】
【発明の効果】本発明によるレーザトリミング位置決め用パターンは、高光反射率領域と低光反射率領域との境界、すなわち光反射率が急峻に変化する場所をレーザトリミング用ヒューズ素子と同じ薄膜により形成されたパタンによって規定できるようになった。さらにレーザトリミング位置決め用パターン内部の寸法と、レーザービームスポット径との望ましい関係を示した。これにより以下の効果を有する。
【0076】(1)ヒューズ素子を安定して切断することが可能となる。
(2)複数ヒューズ素子を必要とするICにおいて、ヒューズ素子領域を小面積で形成できる。
(3)複数ヒューズ素子を必要とするICにおいて、ヒューズ素子領域を2ヶ所以上方向を異ならせて設計することが可能である。
【0077】また、本発明によるレーザトリミング位置決め用パターンは、半導体集積回路チップ内の既存のパッド領域内やブリーダ抵抗領域内に形成したり、半導体ウエハの回転方向に対する比較的荒い位置合せを行なうためのいわゆるシータマークの機能と、繰り返し配置された半導体集積回路一つ一つに対して正確な位置合せを行なうためのトリミングマークの機能とを兼用できる連続した構造として、スクライブラインの交点に配置したりすることができる。
【0078】これにより以下の効果を有する。
(4)半導体集積回路の切り出し(ダイシング工程)において、ダイシング用の刃を傷めにくくなりスループットが向上する。さらに、半導体集積回路に損傷を与える危険性も低減する。
(5)スクライブライン領域内に、半導体集積回路形成工程(いわゆる前工程)において使用する、テスト用パタンやパタン合せ用のマーク等を挿入できる領域が広がり、十分な工程管理ができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の半導体装置のレーザートリミング位置決め用パターンの平面図、(b)は(a)のA−A’線に沿った光反射量を示す図である。
【図2】(a)は本発明の第2の実施例の半導体装置のレーザートリミング位置決め用パターンの平面図、(b)は(a)のB−B’線に沿った光反射量を示す図である。
【図3】(a)は従来の半導体装置のレーザートリミング位置決め用パターンの平面図、(b)は(a)のC−C’線に沿った光反射量を示す図である。
【図4】(a)は本発明の半導体装置の第3の実施例のレーザートリミング位置決め用パターンの平面図、(b)は(a)のレーザートリミング位置決め用パターンの断面図、(c)は(a)のD−D’線に沿った光反射量を示す図である。
【図5】(a)は本発明の半導体装置の第4の実施例のレーザートリミング位置決め用パターンの平面図、(b)は(a)のレーザートリミング位置決め用パターンの断面図、(c)は(a)のE−E’線に沿った光反射量を示す図である。
【図6】(a)は本発明の半導体装置の第5の実施例のレーザートリミング位置決め用パターンの平面図、(b)は(a)のレーザートリミング位置決め用パターンの断面図、(c)は(a)のF−F’線に沿った光反射量を示す図である。
【図7】(a)は本発明の半導体装置の第6の実施例のレーザートリミング位置決め用パターンの平面図、(b)は(a)のレーザートリミング位置決め用パターンの断面図、(c)は(a)のG−G’線に沿った光反射量を示す図である。
【図8】(a)は本発明による半導体装置の第7の実施例のレーザートリミング位置決め用パターンを含む半導体集積回路チップの模式的平面図、(b)は(a)のレーザートリミング位置決め用パターンの配置されたパッド領域を拡大した模式的平面図である。
【図9】(a)は本発明の半導体装置の第7の実施例のレーザートリミング位置決め用パターンの平面図、(b)は(a)のレーザートリミング位置決め用パターンの断面図、(c)は(a)のH−H’線に沿った光反射量を示す図である。
【図10】(a)は本発明の半導体装置の第8の実施例のレーザートリミング位置決め用パターンの平面図、(b)は(a)のレーザートリミング位置決め用パターンの断面図、(c)は(a)のI−I’線に沿った光反射量を示す図である。
【図11】(a)は本発明の半導体装置の第9の実施例のレーザートリミング位置決め用パターンの平面図、(b)は(a)のレーザートリミング位置決め用パターンの断面図、(c)は(a)のJ−J’線に沿った光反射量を示す図である。
【図12】(a)は本発明の半導体装置の第10の実施例のレーザートリミング位置決め用パターンの平面図、(b)は(a)のレーザートリミング位置決め用パターンの断面図、(c)は(a)のK−K’線に沿った光反射量を示す図である。
【図13】本発明による半導体装置のレーザートリミング位置決め用パターンを含む半導体集積回路チップの模式的平面図である。
【図14】(a)は本発明の半導体装置の第11の実施例のレーザートリミング位置決め用パターンの平面図、(b)は(a)のレーザートリミング位置決め用パターンの断面図、(c)は(a)のL−L’線に沿った光反射量を示す図である。
【図15】(a)は、本発明の半導体装置の第12の実施例のレーザートリミング位置決め用パターンの平面図、(b)は(a)のレーザートリミング位置決め用パターンの断面図、(c)は(a)のM−M’線に沿った光反射量を示す図である。
【図16】(a)は本発明の半導体装置の第13の実施例のレーザートリミング位置決め用パターンの平面図、(b)は(a)のレーザートリミング位置決め用パターンの断面図、(c)は(a)のN−N’線に沿った光反射量を示す図である。
【図17】(a)は本発明の半導体装置の第14の実施例のレーザートリミング位置決め用パターンの平面図、(b)は(a)のレーザートリミング位置決め用パターンの断面図、(c)は(a)のO−O’線に沿った光反射量を示す図である。
【図18】(a)は本発明によるレーザートリミング位置決め用パターンの一部とレーザービームスポットとを表した模式的平面図、(b)は高光反射率領域の光反射量と低光反射率領域の光反射量の差であるコントラストと一組のドット状の多結晶シリコン薄膜のラインアンドスペース寸法aとの関係を示した図である。
【図19】(a)は本発明によるレーザートリミング位置決め用パターンの一部とレーザービームスポットとを表した模式的平面図、(b)は高光反射率領域の光反射量と低光反射率領域の光反射量の差であるコントラストと低光反射率領域のレーザー走査方向の寸法bとの関係を示した図である。
【図20】半導体装置のヒューズ素子の平面図である。
【図21】本発明の半導体装置のブロック図である。
【図22】半導体装置のヒューズ素子の平面図である。
【符号の説明】
31 ヒューズ素子
32 レーザ照射スポット領域
33 下地の焦げを起す領域
34 ヒューズカット残りになる部分
101 シリコン基板
102 第一の絶縁膜
103 多結晶シリコン薄膜
104 第二の絶縁膜
105 アルミニウム膜
2、106 高光反射率領域
3、107 低光反射率領域
201 半導体集積回路チップ
202 パッド領域
203 スクライブライン領域
204 レーザートリミング位置決め用パターン
301 シータマーク
302 X方向トリミングマーク
303 Y方向トリミングマーク
401 レーザトリミング位置決め用パターン
501 レーザービームスポット
502 ブリーダ抵抗体
503 低抵抗領域
504 高抵抗領域
601 ブリーダ抵抗領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】 半導体ウエハの表面にスクライブラインを介して2次元的にマトリックス状に繰り返し配置された半導体集積回路と、前記半導体集積回路に設けられた、レーザートリミングにより切断されるヒューズと、前記半導体ウエハの表面に設けられたレーザトリミング位置決め用パターンとから成る半導体装置において、前記レーザトリミング位置決め用パターンが前記ヒューズと同じ薄膜で構成されている半導体装置。
【請求項2】 前記レーザトリミング位置決め用パターンが、高光反射率領域と、前記高光反射率領域に挟まれた低光反射率領域とから成る請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】 前記レーザトリミング位置決め用パターンが、前記低光反射率領域と、前記低光反射率領域に挟まれた前記高光反射率領域とから成る請求項1記載の半導体装置。
【請求項4】 前記低光反射率領域が、光乱反射するためのドットあるいは格子あるいはストライプ状パターンである請求項2記載の半導体装置。
【請求項5】 前記低光反射率領域が、光乱反射するためのドットあるいは格子あるいはストライプ状パターンである請求項3記載の半導体装置。
【請求項6】 前記ヒューズが多結晶シリコン薄膜で構成されている請求項2記載の半導体装置。
【請求項7】 前記ヒューズが多結晶シリコン薄膜で構成されている請求項3記載の半導体装置。
【請求項8】 前記半導体ウエハの表面に前記スクライブラインを介して2次元的にマトリックス状に繰り返し配置された前記半導体集積回路と、前記半導体集積回路に設けられた前記ヒューズと、前記半導体ウエハの表面に設けられた前記レーザトリミング位置決め用パターンとから成る半導体装置において、前記レーザトリミング位置決め用パターンは、前記高光反射率領域と前記低光反射率領域とから成り、前記高光反射率領域は、平坦な下地の上に形成された高光反射率膜により形成され、前記低光反射率領域は、前記ヒューズと同じ薄膜で構成されている光乱反射するためのドットあるいは格子あるいはストライプ状のパターン上に形成された前記高光反射率膜により形成されてなる半導体装置。
【請求項9】 前記レーザトリミング位置決め用パターンは、前記高光反射率領域と、前記高光反射率領域に挟まれた前記低光反射率領域とから成る請求項8記載の半導体装置。
【請求項10】 前記レーザトリミング位置決め用パターンは、前記低光反射率領域と、前記低光反射率領域に挟まれた前記高光反射率領域とから成る請求項8記載の半導体装置。
【請求項11】 前記ヒューズが多結晶シリコン薄膜で構成されている請求項8記載の半導体装置。
【請求項12】 前記高光反射率膜が、アルミニウムにより構成されている請求項8記載の半導体装置。
【請求項13】 前記レーザトリミング位置決め用パターンは、前記半導体集積回路チップ内の外部との電気的接続を行うためのパッド領域内に配置される請求項8記載の半導体装置。
【請求項14】 前記レーザトリミング位置決め用パターンは、前記スクライブラインの交点に配置される請求項8記載の半導体装置。
【請求項15】 前記レーザトリミング位置決め用パターンは、前記半導体ウエハの回転方向に対する比較的荒い位置決めを行なうためのいわゆるシータマークと、前記半導体集積回路一つ一つに対してX方向及びY方向の精密な位置決めを行なうためのいわゆるトリミングマークとを連続した前記高反射率膜で一体化させた構造である請求項8記載の半導体装置。
【請求項16】 前記レーザトリミング位置決め用パターンにおいて、前記低光反射率領域を形成する、ドットあるいは格子あるいはストライプ状の前記ヒューズと同一材料で形成された薄膜の、一組のラインアンドスペースの寸法はレーザビームスポットの直径以下である請求項1記載の半導体装置。
【請求項17】 前記低光反射率領域のレーザビーム走査方向の寸法は、前記レーザビームスポットの直径以上である請求項2記載の半導体装置。
【請求項18】 前記高光反射率領域の前記レーザビーム走査方向の寸法は、前記レーザビームスポットの直径以上である請求項3記載の半導体装置。
【請求項19】 前記レーザトリミング位置決め用パターンにおいて、前記低光反射率領域を形成する、ドットあるいは格子あるいはストライプ状の前記ヒューズと同一材料で形成された薄膜の、一組のラインアンドスペースの寸法はレーザビームスポットの直径以下である請求項8記載の半導体装置。
【請求項20】 前記低光反射率領域のレーザビーム走査方向の寸法は、前記レーザビームスポットの直径以上である請求項9記載の半導体装置。
【請求項21】 前記高光反射率領域の前記レーザビーム走査方向の寸法は、前記レーザビームスポットの直径以上である請求項10記載の半導体装置。
【請求項22】 前記半導体集積回路に設けられた、前記ヒューズの本数が10本以上である請求項1及び請求項8記載の半導体装置。
【請求項23】 前記半導体集積回路内には、少なくとも1本以上の前記ヒューズを同一方向に並べて形成されるヒューズ群が、方向を変えて複数個設けられている請求項1及び請求項8記載の半導体装置。
【請求項24】 前記半導体集積回路は電圧検出用IC、もしくはシリーズレギュレータIC、もしくはスイッチングレギュレータIC、もしくはリチウム電池保護用ICである請求項1及び請求項8記載の半導体装置。
【請求項25】 前記レーザトリミング位置決め用パターンの最上層には、光透過可能な絶縁膜が配置される請求項1記載の半導体装置。
【請求項26】 前記レーザトリミング位置決め用パターンの前記高光反射率膜上には、光透過可能な絶縁膜が配置される請求項8記載の半導体装置。
【請求項27】 前記レーザトリミング位置決め用パターンは前記半導体集積回路チップ内のブリーダ抵抗領域内に配置される請求項8記載の半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図13】
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【図20】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図8】
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【図5】
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【図7】
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【図9】
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【図22】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図14】
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【図15】
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【図18】
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【図19】
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【図16】
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【図17】
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【図21】
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【公開番号】特開2001−168194(P2001−168194A)
【公開日】平成13年6月22日(2001.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−344819
【出願日】平成11年12月3日(1999.12.3)
【出願人】(000002325)セイコーインスツルメンツ株式会社 (3,629)
【Fターム(参考)】