説明

受信装置、情報提示方法および光通信システム

【課題】機器の着脱時や通信時等において発生する各機器の内部情報に基づくイベントをユーザに的確に提示する。
【解決手段】光通信確立判断部60により通信確立の成立または不成立が判断されると、この通信確立に関するイベントがユーザ提示部40に入力される。ユーザ提示部40は、光通信確立判断部60から入力されるイベントに応じたGUI画像を生成して表示部44の画面に表示する。このGUI画像は、通信確立の成立・不成立をユーザに提示するメッセージ等から構成される。これにより、ユーザは、光通信システム100Aの内部状態を正確に把握することができるので、通信不良などの故障が生じた場合でも的確に原因を把握し、迅速に対応することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受信装置、情報提示方法および光通信システムに関する。詳しくは、受信装置本体やこれに接続される送信装置の内部状態に関するイベントが入力された場合に、この入力されたイベントに応じたユーザ情報提示画像を表示部の画面に表示するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、撮像装置本体とこの撮像装置本体に着脱可能に取り付けられるレンズユニットとを備えた交換型の撮像装置が広く利用されている。このような交換型の撮像装置では、レンズユニットの撮像装置本体への装着時に、接続不良等の問題により正常にデータ通信を行うことができない場合があった。また、接続不良が生じた場合に、この状態をユーザに的確に告知する手段がないという問題もあった。
【0003】
そこで、特許文献1には、レンズユニットと撮像装置本体間の接続部における接続不良を検出する回路を備えた映像機器が提案されている。この映像機器によれば、接続不良を検出した場合には警告音を発生させるので、ユーザは接続不良を的確に把握することができる。
【0004】
また、特許文献2には、カメラ本体にICタグリーダを設けると共にレンズユニットにICタグを設け、カメラ本体側においてレンズユニットと定期的に無線通信を行い、カメラ本体とレンズユニットとの間で通信が可能かを判断する光学機器が提案されている。この光学機器によれば、カメラ本体およびレンズユニットの何れかが通信可能な範囲よりも離れて通信不能になった場合には、表示装置に警告を提示するので、撮影者に注意を促すことができる。
【0005】
【特許文献1】特開昭58−95721号公報
【特許文献2】特開2006−178017号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近年、データ伝送の大容量化・高速化に伴い、大容量・高速通信・低損失性に優れた光通信が広く利用されている。例えば、光信号を送信する光送信部と光送信部から送信された光信号を受信する光受信部とを備え、固体撮像素子により得られた画像信号を光無線通信により処理部に送信する撮像装置などの電子機器が提案されている。この光通信システムにおいて、光によるデータの読み出しを実現するためには、実際に通信自体が可能かどうかという視点が重要となる。つまり、発光素子や受光素子、変調素子のなどの動作状態を的確にユーザに提示して光通信システムの内部状態を把握できることが必要となる。
【0007】
しかしながら、上記特許文献1および2の映像機器等では、撮像装置本体とレンズユニットとの間において通信が確立していることが前提となっており、映像機器の通信部の動作状態などについては全く考慮されていない。そのため、上記特許文献1および2の映像機器等を光通信システムに適用した場合には、光通信システムの内部状態をユーザに対して的確かつ迅速に提示することができないという問題がある。このような問題は、上述した撮像装置以外にも、光通信を利用して機器間でデータ通信等を行う電子機器に対して言えることである。
【0008】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、機器の着脱時や通信時等において発生する各機器の内部情報に基づくイベントをユーザに的確に提示することが可能な受信装置、情報提示方法および光通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る光通信システムは、受信装置本体に着脱可能に取り付けられ、電気信号を光信号に変換して出力する送信側光通信部を有する送信装置と、送信装置の送信側光通信部から送信される光信号を受信する受信側光通信部と、受信側光通信部により受信された光信号に基づいて受信装置本体および送信装置の内部状態に関するイベントを生成する処理部と、処理部から入力された内部状態に関するイベントに基づいて、当該イベントに応じた画像を表示部の画面に表示させるユーザ提示部とを有する受信装置とを備えるものである。
【0010】
本発明に係る受信装置、情報提示方法、光通信システムの処理部では、送信装置の送信側光通信部から送信される光信号に基づいて受信装置本体および送信装置の内部状態に関するイベントが生成される。受信装置本体の内部情報に関するイベントとしては、例えば、送信装置の接続時における通信確立の成否に関する通信可否情報が挙げられる。また、送信装置の内部状態に関するイベントとしては、通信確立後の送信側光通信部の劣化や死亡などによる通信の接続遮断に関する接続遮断情報や、送信側光通信部の発熱に関する温度情報などが挙げられる。なお、本発明において送信側光通信部の死亡とは、送信側光通信部の破壊等により送信側光通信部が動作(発光)しない状態を意味している。
【0011】
ユーザ提示部では、処理部から入力されるこれらのイベントに応じた画像を生成して表示部の画面に表示させる。画像は、入力されるイベント毎に設けられており、例えば、通信確立に関するイベントの場合には通信確立の成立・不成立をユーザに提示するメッセージ等を表示させる。また、送信側光通信部の死亡や劣化に関するイベントの場合には、送信側光通信部の死亡または劣化の提示や送信側光通信部の交換を促すメッセージ等を表示させる。
【0012】
このように、受信装置本体および送信装置の内部状態に関するイベントに応じた情報をユーザに提示をすることにより、通信不成立時等において受信装置本体側の処理部の故障なのか、送信装置側の送信側光通信部の故障なのかを正しく提示することが可能となる。これにより、ユーザは、光通信システムの内部状態を正確に把握することができるので、光通信システムにおいて通信不良などの故障が生じた場合でも的確に原因を把握し、迅速に対応することが可能となる。その結果、光通信システムの破壊や故障などの可能性を低減させることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、受信装置本体および送信装置の内部状態に関するイベントに応じた情報をユーザに提示をすることにより、各種のイベントの発生時においてユーザは光通信システムの内部状態を正確に把握することができる。これにより、通信不良などの故障が生じた場合でも的確かつ迅速に対応することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、発明を実施するための最良の形態(以下実施の形態とする)について説明する。なお、説明は以下の順番で行う。
1.第1の実施の形態(通信確立に関するイベント発生時のユーザへの情報提示例)
2.第2の実施の形態(接続遮断に関するイベント発生時のユーザへの情報提示例)
3.第3の実施の形態(熱の発生に関するイベント発生時のユーザへの情報提示例)
4.第4の実施の形態(遮光に関するイベント発生時のユーザへの情報提示例)
5.第5の実施の形態(ユーザの操作に応じたイベント発生時のユーザへの情報提示例)
6.第6の実施の形態(撮像装置の例)
7.第7の実施の形態(信号処理システムの例)
【0015】
<1.第1の実施の形態>
[光通信システムのブロック構成例]
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る光通信システム100Aの構成例を示す機能ブロック図である。光通信システム100Aは、所定の機能情報を生成する機能基板10と、機能基板10で生成された機能情報に対して所定の処理を行う処理基板30とを備える。この機能基板10は、処理基板30に対して着脱可能に取り付けられ、他の別の機能基板に交換可能な構成となっている。
【0016】
機能基板10は、送信装置の一例であり、光通信部12を有する。光通信部12は、発光部14と光送信制御部16と機能部動作開始指示部18とから構成される。光送信制御部16は、例えばレーザダイオードドライバを有し、駆動(バイアス)電流を生成して発光部14に供給する。発光部14は、例えばレーザダイオード等から構成され、光送信制御部16からの駆動電流を用いて、図示しない画素部等から供給される電気信号を光信号に変換して処理基板30側の光通信部32に出力する。機能部動作開始指示部18は、後述する処理基板30の光通信確立判断部60から供給される、機能基板10と処理基板30の通信確立を示す通信可否情報に基づいて機能基板10の動作を開始させる。
【0017】
処理基板30は、受信装置の一例であり、光通信部32と光通信確立判断部60と発光部死亡判断部80とユーザ提示部40とユーザ操作取得部(操作取得部)42と表示部44と遮光および機構ロック指示部72とを有する。光通信部32は、受光部34と平均受光レベル検出部50とから構成される。受光部34は、例えばフォトダイオードから構成され、発光部14で発光された光信号を受光して電気信号に変換し、変換した電気信号(光信号)を平均受光レベル検出部50に供給する。
【0018】
平均受光レベル検出部50は、受光部34で受光した光信号の平均受光レベルを算出して光通信確立判断部60に供給する。この平均受光レベル検出部50では、例えば、積分回路により平滑化およびノイズ除去した光信号を増幅回路にフィードバックすることで、安定した光信号に基づく平均受光レベルを得る。
【0019】
光通信確立判断部60は、処理部の一例であり、平均受光レベル検出部50から供給される平均受光レベルに基づいて、機能基板10と処理基板30との間で通信が確立しているか否かを判断する。例えば、光通信確立判断部60は、ルックアップテーブルを参照し、平均受光レベル検出部50から取得した平均受光レベルに基づいて、発光部14と受光部34との間で通信が確立しているか否かを判断する。ルックアップテーブルには、平均受光レベルと、発光部14と受光部34との間で通信が確立したか否かを示す通信可否情報(○(通信可),×(通信不可)」とを対応付けられて記憶される。例えば、平均受光レベルが所定の閾値を超えていると判断した場合には、ルックアップテーブルを参照して通信が可能であると判断する。そして、通信の可否を判断した後、光通信確立判断部60は、通信の可否を示す通信可否情報を発光部死亡判断部80やユーザ提示部40、機能基板10側の機能部動作開始指示部18に供給する。
【0020】
発光部死亡判断部80は、処理部の一例であり、例えば光通信確立判断部60により機能基板10と処理基板30との間で通信が可能であると判断された場合に、発光部14や受光部34が劣化または死亡しているか否かを判断するものである。これは、光通信確立判断部60により通信が可能であると判断された場合でも、通信確立の判断時では弱い通信光を用いているため、発光部14が劣化している場合などがあるからである。もちろん、通信が不可と判断された場合でも、その原因を特定するために発光部死亡判断部80を用いて発光部14の劣化等を検出することもできる。発光部14の劣化等の判断方法としては、例えば、平均受光レベル検出部50で取得した発光部14の平均受光レベルが、発光部14が生存していれば受光部34に最低限入力される最低受光レベルよりも小さい場合には、発光部14が劣化等していると判断する。
【0021】
ユーザ提示部40は、例えば、各処理ブロックから入力される各処理部の内部状態に関するイベントに応じたGUI(Graphical User Interface)画像を表示部44の画面に表示させる。イベントとしては、例えば、光通信確立判断部60からの通信可否情報や、発光部死亡判断部80からの発光部14の生存情報、ユーザ操作取得部42からのユーザ入力情報等が挙げられる。また、ユーザ提示部40は、表示部44に表示させるGUIの更新等の管理や各処理ブロックへの制御を行う。ユーザ提示部40の詳細については後述する。
【0022】
ユーザ操作取得部42は、入力操作ボタンを備えた、リモートコントローラやキーボート、タッチパネル等の入力装置により構成され、ユーザの入力操作に基づく操作情報(イベント)を生成してユーザ提示部40に供給する。また、ユーザ操作取得部42は、後述するように、ユーザ提示部40からの指示に基づいて、ユーザが操作可能な入力操作ボタンを制限するなどの処理を行う。
【0023】
表示部44は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro Luminescence)などの表示デバイスから構成される。この表示部44は、ユーザ提示部40から供給される各イベントに対応した文字や画像等からなるGUI画像(画像信号)を表示部44の画面に表示する。なお、表示部44は、ユーザ操作取得部42と一体に組み合わせたタッチパネルにより構成することもできる。遮光および機構ロック指示部72は、光通信確立判断部60から供給される通信可否情報に基づいて、図示しない、遮光部の設定/解除や基板保持部のロック設定/解除を行う。
【0024】
[光通信システムの他のブロック構成例]
上述した光通信システム100Aの光通信部12,32は、反射型によっても構成することができる。図2は、反射型の光通信システム100Bの構成例を示すブロック図である。光通信システム100Aと共通する構成については説明を省略する。
【0025】
光通信システム100Bは、光通信部12を有する機能基板10と処理基板30とを備える。機能基板10側の光通信部12は、変調部24と光送信制御部16と機能部動作開始指示部18とを有する。変調部24は、例えば電気光学効果を用いたものや電界吸収型のものが用いられ、処理基板30側の発光部36から発光される光を、図示しない画素部等から供給されるディジタル信号に基づいて変調する。変調して得られた光信号は処理基板30の受光部34に出力される。
【0026】
処理基板30は、光通信部32と光通信確立判断部60と発光部死亡判断部80とユーザ提示部40とユーザ操作取得部42と表示部44と遮光および機構ロック指示部72と発光部36と発光制御部38とを有する。
【0027】
発光制御部38は、発光部駆動ドライバを備え、所定の動作電流を発光部36に供給する。発光部36は、例えばレーザダイオードや面発光レーザから構成され、発光制御部38から供給される動作電流により、機能基板10側の変調部24に向かって光を発光する。受光部34は、例えばフォトダイオードから構成され、機能基板10側の変調部24から反射(出力)された光信号を受光して電気信号に変換し、変換した電気信号を平均受光レベル検出部50に出力する。
【0028】
[ユーザ提示部のブロック構成例]
図3は、ユーザ提示部40の構成例を示すブロック図である。ユーザ提示部40は、イベント判断部400と状態遷移保持部401とユーザ操作設定部402と画像生成部403と動作設定部404とGUIデータ保持部405と画像描画部406と状態取得部407とを備える。
【0029】
状態遷移保持部401は、例えば不揮発性メモリ等により構成され、イベント判断部400に入力されるイベントに応じた状態、動作を管理するためのテーブル(LUT_STATE_TRANS)を有する。図4は、LUT_STATE_TRANSのデータ構成の一例を示す図である。LUT_STATE_TRANSには、ユーザ提示部40の現在の状態Sと、各処理ブロックから入力されるイベントEと、このイベントEに応じて遷移する遷移先状態Sと、遷移先の状態において行う処理A(プログラム)とがそれぞれ対応付けられて記憶される。処理Aは提示処理の一例を構成する。
【0030】
イベント判断部400には、光通信確立判断部60からの通信可否情報や発光部死亡判断部80からの生存情報、ユーザ操作取得部42からの操作情報等のイベントEが入力される。イベント判断部400は、これらのイベントEが入力されると、状態遷移保持部401のLUT_STATE_TRANSを参照し、入力されるイベントEと現在の状態Sとから遷移先の状態Sおよび処理Aを決定する。
【0031】
GUIデータ保持部405は、例えば不揮発性メモリ等により構成され、GUI画像を生成するために必要な画像や文字データ等を保持している。画像生成部403は、イベント判断部400からの処理Aの実行に基づく制御情報より、GUIデータ保持部405から各イベントEに対応したGUIデータを読み出し、読み出したGUIデータに基づく画像信号を生成して画像描画部406に供給する。例えば、光通信確立判断部60からの通信可否情報や発光部死亡判断部80からの発光部14等の生存情報、ユーザ操作取得部42からの操作情報等のイベントEに応じた画像信号を生成する。また画像生成部403は、GUIデータが圧縮されて記憶されている場合には伸長処理等を行う。
【0032】
画像描画部406は、画像生成部403から供給された画像信号に基づいて、表示デバイスを駆動するための駆動信号を生成して表示部44に供給する。これにより、表示部44の画面には、各処理ブロックから入力されたイベントEのそれぞれに対応したGUI画像が表示される。
【0033】
ユーザ操作設定部402は、イベント判断部400から供給されるイベントE毎に設定された、ユーザ操作取得部42の操作に関する操作設定情報をユーザ操作取得部42に供給する。ユーザ操作取得部42では、ユーザ操作設定部402から供給された操作設定情報に基づいて、表示部44に表示されるGUI画像の操作方法をイベントE毎に変更する。例えば、後述するように、画面の左右方向に「はい」,「いいえ」のGUI画像が表示される場合(図10等)には、ユーザ操作取得部42の左右方向以外の操作ボタンの入力操作を無効とするようにユーザ操作取得部42を制御する。これにより、各イベントEに対応したGUI画像毎に、最適な入力操作を実現できる。
【0034】
動作設定部404は、イベント判断部400から供給されるイベントEに対応した設定を各処理ブロックに対して行う。例えば、表示部44に表示されるGUI画像において、静止画取得の画素サイズの設定や、動画フレームレートの設定、圧縮方式の設定、変調方式の設定が行われた場合に、これらの設定を各処理ブロックに対して行う。状態取得部407は、各処理ブロックの様々な状態を取得する。例えば、図示しない電源制御部から電源用の電池の残量等を取得して、この取得した電池残量に関する電源状態をイベント判断部400に供給する。
【0035】
[ユーザ提示部の動作例]
図5は、ユーザ提示部40の動作の一例を示すフローチャートである。ステップS10では初期化を行う。例えば、前回の機能基板10の着脱時や光通信システム100Aの電源オン時などに設定された状態などをクリアして初期状態に戻す。
【0036】
ステップS12では、各処理ブロックからのイベントEの入力を待機する。ステップS14では、各処理ブロックからの入力されるイベントEを取得する。ステップS16では、現在の状態S1と入力されたイベントEとを利用して、遷移先状態S2およびこの遷移先状態S2に対応した実行すべき処理Aを、LUT_STATE_TRANSを参照することで取得する。
【0037】
ステップS18では、自身の状態を状態S1から遷移先状態S2に遷移させる。そして、ステップS20では、遷移先状態S2に関連付けられた処理Aを行う。例えば、動作設定部404を利用して各処理ブロックに対して所定の処理を行ったり、画像生成部403や画像描画部406を利用してGUI画像を表示部44に表示させたりする。
【0038】
ステップS22では、入力されるイベントに応じた処理Aが終了処理であるか否かを判断する。処理Aが終了処理であると判断した場合には処理を終了し、処理Aが終了処理でないと判断した場合にはステップS12に戻り、各処理ブロックからのイベントの入力を待機する。
【0039】
[通信確立に関するイベント]
次に、光通信確立判断部60から通信確立に関係するイベントを取得した場合について説明する。図6は、通信確立に関するイベント発生時に利用されるLUT_STATE_TRANSの構成の一例を示す図である。LUT_STATE_TRANSには、光通信確立判断部60から入力されるイベントと、イベントの発生元と、イベントに応じた処理とが対応付けられて記憶されている。なお、図6においては、通信確立や死亡判断のイベントは、特定の状態に限られず、動作中は常にイベントを受ける必要があるものになるので、図4で示すように特に現在の状態および遷移先状態を明示していない。
【0040】
例えばイベント判断部400は、光通信確立判断部60から接続機器の発見'イベントが入力された場合、LUT_STATE_TRANSのNo.101'を参照して、入力イベントに対応した発見した機器との通信確立を行うか否かの提示'処理を行う。また、光通信確立判断部60から通信の確立'に関するイベントが入力された場合、LUT_STATE_TRANSのNo.102'を参照して、入力イベントに対応した通信確立の成立・不成立の提示'処理を行う。
【0041】
[通信確立に関するイベント発生時の動作例]
次に、光通信確立判断部60から通信確立に関するイベントが入力された場合のユーザ提示部40の動作について説明する。図7は、光通信確立判断部60から通信確立の成立に関するイベントが入力された場合のユーザ提示部40の動作の一例を示すフローチャートである。図9〜図15は、通信確立に関するイベント時の画面の一例を示す図である。
【0042】
ステップS30でイベント判断部400は、光通信確立判断部60により接続機器が検出されると、接続機器の発見'に関するイベントを光通信確立判断部60から取得する。光通信確立判断部60では、光通信システム100Aが電源供給型であれば、接続時の電源供給線のレベル変化を検出することで、処理基板30に機能基板10が接続されたと判断して接続機器の発見'に関するイベントをイベント判断部400に供給する。また、機能基板10と処理基板30の通信確立判断時には特定の相手が存在するので、この場合に処理基板30に機能基板10が接続されたと判断して接続機器の発見'に関するイベントをイベント判断部400に供給しても良い。
【0043】
また、イベント判断部400は、接続機器の発見'に関するイベントを利用して、このイベントに対応した処理をLUT_STATE_TRANSから読み出す。そして、発見した機器との通信確立を行うか否かの提示'に対応したGUI画像101−1を生成するように画像生成部403に制御信号を供給する。画像生成部403は、GUI画像101−1に対応したGUIデータをGUIデータ保持部405から読み出し、このGUIデータに基づく画像信号を生成して画像描画部406に供給する。
【0044】
ステップS32で画像描画部406は、例えば初期画面100−F(図9)に、GUI画像101−1(図10)を重畳させて表示する。GUI画像101−1は、機器の接続が検出されました。通信確立を行いますか?'とのメッセージMS100、このメッセージMS100に対する回答を行うためのはい',いいえ'の選択ボタンBT100とから構成される。
【0045】
ステップS34でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42から通信確立のメッセージに対してはい'に基づく操作情報を取得したか否かを判断する。つまり、表示部44に表示したGUI画像101−1において、ユーザによりはい'が選択されたか否かを判断する。イベント判断部400は、はい'が選択された場合にはステップS36に進み、動作設定部404を介して光通信確立判断部60に通信確立の検出を行うように指示する。一方、はい'が選択されていない場合にはステップS38に進む。
【0046】
ステップS38でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42からいいえ'に基づく操作情報を取得したか否かを判断する。つまり、GUI画像101−1が表示された画面において、ユーザによりいいえ'が選択されたか否かを判断する。イベント判断部400は、いいえ'が選択された場合には、通信確立を行わないものと判断して、例えば初期画面100−Fに切り換える。一方、いいえ'が選択されていない場合にはステップS34に戻り、ユーザの入力を待機する。
【0047】
ステップS36でイベント判断部400は、はい'が選択された場合には、光通信確立判断部60から通信確立の有無を示す判断結果(通信可否情報:イベント)を取得する。そして、ステップS38でイベント判断部400は、光通信確立判断部60から取得したイベントが通信確立成立'であると判断した場合にはステップS42に進み、取得したイベントが通信確立成立'でないと判断した場合にはステップS44に進む。
【0048】
ステップS42で画像描画部406は、通信が確立した場合には、表示部44に表示されているGUI画像101−1を、GUI画像101−2に切り換えて表示する(図11)。GUI画像101−2は、例えばユーザに対する通信接続が確立しました'とのメッセージMS101と、このメッセージMS101をユーザが確認するためのOK'ボタンBT101とから構成される。これにより、ユーザは、機能基板10と処理基板30との間で通信が確立したことを把握できる。
【0049】
ステップS44で画像描画部406は、通信が確立していない場合には、表示部44の画面にGUI画像101−3(図12)を表示する。GUI画像101−3は、例えばユーザに対する通信接続が確立しませんでした'とのメッセージMS102と、このメッセージMS102をユーザが確認するためのOK'ボタンBT102とから構成される。これにより、ユーザは、機能基板10と処理基板30との間で通信が確立していないことを把握できる。
【0050】
ステップS46でイベント判断部400は、GUI画像101−3が表示された画面において、ユーザによりOK'が選択されると、ユーザ操作取得部42からGUI画像101−3の「OK」に基づく操作情報を取得して図8に示すステップS48に進む。
【0051】
図8は、通信確立が成立していない場合のユーザ提示部40の動作の一例を示すフローチャートである。ステップS48でイベント判断部400は、発光部死亡判断部80から発光部14が死亡した旨の生存情報(イベント)を取得したか否かを判断する。イベント判断部400は、発光部14が死亡した旨の生存情報を取得した場合にはステップS52に進み、発光部14が死亡した旨の生存情報を取得していない場合にはステップS50に進む。
【0052】
ステップS52でイベント判断部400は、発光部14が死亡した旨の生存情報を取得した場合には発光部14が死亡したと判断してステップS54に進む。ステップS54で画像描画部406は、発光部14の死亡に関するGUI画像101−4を表示部44に表示する(図13)。GUI画像101−4は、例えばユーザに対して発光部が故障している可能性があります。交換を行ってください。'とのメッセージMS103と、このメッセージMS103をユーザが確認するためのOK'ボタンBT103とから構成される。これにより、ユーザは、発光部14が死亡したことを把握できる。
【0053】
一方、ステップS50でイベント判断部400は、発光部14が死亡していないと判断した場合、発光部14に制御を行っても受信波形に変化がないか否かを判断する。例えば、イベント判断部400は、動作設定部404および発光部死亡判断部80を介して受光部34に印加する逆電圧を増加させ、このときの受光部34での光信号の受光量の増減を検出する。そして、受信波形に変化がないと判断した場合にはステップS56に進み、受信波形に変化があると判断した場合にはステップS60に進む。
【0054】
ステップS56でイベント判断部400は、受信波形に変化がない場合には、受光部34が死亡していると判断してステップS58に進む。これは、受光部34に印加する逆電圧を増加させた場合には、通常、受光量も増加するので受信波形も変化するが、受光部34が死亡している場合には、受光量が変化しないため受信波形も変化しないからである。
【0055】
ステップS58で画像描画部406は、発光部14の死亡に関するGUI画像101−5を表示部44に表示する(図14)。GUI画像101−5は、例えばユーザに対して受光部が故障している可能性があります。交換を行ってください。'とのメッセージMS104と、このメッセージMS104をユーザが確認するためのOK'ボタンBT104とから構成される。これにより、ユーザは、受光部34が死亡したことを把握できる。
【0056】
一方、ステップS60でイベント判断部400は、受信波形に変化がある場合には、機能基板10と処理基板30の接続が正しく行われていないと判断してステップS62に進む。例えば、機能基板10の接続の位置ずれにより、発光部14からの光信号が受光部34で正しく受信されていないと判断する。
【0057】
ステップS62で画像描画部406は、接続不良に関するGUI画像101−6を表示部44に表示する(図15)。GUI画像101−6は、例えばユーザに対して正しく機器が接続されていない可能性があります。接続状態を確認してください。'とのメッセージMS105と、このメッセージMS105をユーザが確認するためのOK'ボタンBT105とから構成される。これにより、ユーザは、機能基板10と処理基板30との接続が正しく行われていないと判断することができる。このように、通信確立が不成立の場合には、光通信システム100Aにおける発光部14や受光部34の劣化,死亡等の内部状態を詳細に診断することで、これらのイベントに応じた的確な情報をユーザに提示することができる。
【0058】
なお、反射型の光通信システム100Bにおける通信確立不成立の場合には、例えば発光部36の近傍にモニタPDを配置することで、発光部36の健全性を確認できる。また、変調部24を駆動しない条件において、変調部24からの光を受光可能か否かにより発光部36の生存を確認できる。また、変調部24を駆動させ、変調に基づいた所定の波形を取得できるかで、変調部24の健全性を確認できる。
【0059】
以上説明したように、本実施の形態では、機器の接続や通信確立の成立・不成立に関するイベント発生時に、これらのイベントのそれぞれに応じたGUI画像をユーザに提示する。これにより、ユーザは、光通信システム100Aの内部状態を正確に把握することができるので、光通信システム100Aにおいて通信不良などの故障が生じた場合でも的確に原因を特定し、迅速に対応することができる。さらに、通信確立の不成立イベントの場合には、機能基板10側の発光部14の劣化等なのか、処理基板30側の受光部34の死亡なのか、位置ずれが生じているのかなどの、より詳細な光通信システム100Aの内部状態を提示する。これにより、光通信システム100Aの内部状態をより正確に把握することができ、光通信システム100Aの破壊や故障などの可能性を低減させることができる。
【0060】
<2.第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。第2の実施の形態では、光通信システム100Aの接続遮断時に関係するイベントについて説明する。なお、上述した第1の実施の形態の光通信システム100Aと共通する構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0061】
[光通信システムのブロック構成例]
図16は、本発明の第2の実施形態に係る光通信システム100Cの構成例を示す機能ブロック図である。光通信システム100Cは、光通信部12を有する機能基板10と処理基板30とを備える。光通信部12は、発光部14と光送信制御部16と機能部動作開始指示部18とから構成される。光送信制御部16は、後述する光駆動指示部58により設定された電力パラメータαに基づいて発光部14を駆動させる。
【0062】
処理基板30は、光通信部32と光通信確立判断部60と光受信制御部54と発光部死亡判断部80とユーザ提示部40とユーザ操作取得部42と表示部44と遮光および機構ロック指示部72とを有する。さらに、処理基板30は、エラーレート検出部52と光駆動指示部58と転送レート設定部56と位置ずれ判断部74とを有する。光通信部32は、受光部34と平均受光レベル検出部50とから構成される。
【0063】
転送レート設定部56は、ユーザにより選択された撮像モードをユーザ提示部40から取得し、取得した撮像モード毎の転送レートを光駆動指示部58に設定する。撮像モードとは、図示しないイメージセンサ(画素部)の駆動モードであり、例えば、全画素読み出しモード、ドラフトモードまたは2×2の画素加算モード等が挙げられる。転送レートとは、機能基板10と処理基板30との間でのデータ通信の速度であり、本例では上述した撮像モード毎に設定される。
【0064】
光駆動指示部58は、転送レート設定部56から供給された転送レート毎に、実現すべき基準エラーレートを満たす、発光部14を駆動するための電力パラメータαおよび受光部34の受光感度に関する調整を行うための感度パラメータrを取得(生成)する。感度パラメータrは、例えば、所定の基準エラーレートを満たし、発光部14の消費電力(電力パラメータα)が最小となるような値に設定される。光駆動指示部58は、取得した電力パラメータαを光送信制御部16に設定すると共に、感度パラメータrを光受信制御部54およびエラーレート検出部52に設定する。また、光駆動指示部58は、エラーレートの選択値と、最適な電力パラメータαおよび感度パラメータrとを関連付けて記憶するルックアップテーブルを有する。
【0065】
光受信制御部54は、光駆動指示部58から供給される感度パラメータrに基づいて受光部34の受光感度を調整する。例えば、感度パラメータrとして所定の逆電圧を受光部34に印加する。
【0066】
受光部34は、受光素子として例えばAPD(アバランシェフォトダイオード:avalanche photodiode)またはPIN−PDを備え、発光部14から出力された光信号を電気信号に変換して画像信号やテストパターンを得る。電気信号に変換されたテストパターンはエラーレート検出部52に供給される。また受光部34は、光受信制御部54から供給される感度パラメータr(逆電圧)により、受信する光信号の検出電圧量が調整される。
【0067】
エラーレート検出部52は、光駆動指示部58により設定される感度パラメータrに基づいて受光部34から供給されたテストパターンのビット判定を行い、エラーレートを算出する。算出したエラーレートは光駆動指示部58に供給され、基準エラーレートを満たすか否かが判断される。
【0068】
位置ずれ判断部74は、平均受光レベル検出部50から取得した平均受光レベルから、機能基板10と処理基板30との位置ずれ(光軸ずれ)を判断する。位置ずれがあると判断された場合には、例えばユーザ提示部40のイベント判断部400に位置ずれ情報(イベント)を供給する。位置ずれの判断方法としては、例えば、時刻tと時刻t−1における平均受光レベルの変化量を取得し、平均受光レベルが低下した状態で安定している場合には位置ずれが生じたと判断する。
【0069】
図17は、ユーザ提示部40の状態遷移保持部401が保持するLUT_STATE_TRANSのデータ構成の一例を示す図である。LUT_STATE_TRANSには、発光部死亡判断部80や位置ずれ判断部74、光通信確立判断部60から入力されるイベントと、イベントの発生元と、イベントに応じた処理とが対応付けられて記憶されている。
【0070】
例えば、イベント判断部400は、発光部死亡判断部80'から発光部14の死亡'に関するイベントが入力された場合、LUT_STATE_TRANSを参照して、入力されたイベントに対応した死亡の提示,交換の提示'の処理を行う。また、発光部死亡判断部80'から発光部14の劣化'に関するイベントが入力された場合、LUT_STATE_TRANSを参照して、入力されたイベントに対応する劣化度に応じて交換を促す提示'やエラーレートの再設定の提示'の処理を行う。
【0071】
また、イベント判断部400は、位置ずれ判断部74'から位置ずれ'に関するイベントが入力された場合、LUT_STATE_TRANSを参照して、入力されたイベントに対応する位置ずれの修正方法の提示'などの処理を行う。さらに、光通信確立判断部60'から通信確立の不成立'に関するイベントが入力された場合、LUT_STATE_TRANSを参照して、入力されたイベントに対応した通信確立不成立の提示'や光通信部の診断チャートの提示'などの処理を行う。
【0072】
[発光部の死亡イベント発生時の動作例]
図18は、発光部死亡判断部80から発光部の死亡(著しい劣化)イベントが入力された場合のユーザ提示部40の動作の一例を示す図である。図19および図20は、発光部の死亡イベントが入力された場合に、表示部44の画面に表示されるGUI画像の一例を示す図である。
【0073】
ステップS70でイベント判断部400は、発光部死亡判断部80により発光部14が死亡したと判断されると、発光部死亡判断部80から発光部14の死亡'イベントを取得する。イベント判断部400は、LUT_STATE_TRANSを参照して、発光部14の死亡'イベントに対応した死亡の提示,交換の提示'処理(プログラム)を実行する。画像生成部403は、イベント判断部400からの処理に応じた制御情報に基づいて、発光部14の死亡'に関するイベントに対応したGUI画像001をGUIデータ保持部405から取得して画像描画部406に供給する。
【0074】
ステップS72で画像描画部406は、表示部44に表示されているドラフトモード画面100−A(図19)を、発光部14の死亡に関するGUI画像001(図20)に切り換えて表示する。GUI画像001は、例えばユーザに対する発光部の死亡、著しい劣化を検出。交換が必要です。'とのメッセージMS200と、このメッセージMS200に応答するためのOK'ボタンBT200とから構成される。この表示により、ユーザは、発光部14が死亡等しており、発光部14の交換が必要であることを把握できる。
【0075】
GUI画像001が表示された画面においてOK'ボタンBT200がユーザにより選択された場合、発光部14の交換を行うためのGUI画像を提示(カスタマーサービスの提示)する。また、発光部14の劣化が提示された場合、機能基板10を処理基板30から取り外して発光部14の交換を行うことが想定されるので、ユーザ提示部40により光通信システム100Aの電源をオフするように制御しても良い。さらに、ユーザ提示部40は、強制的に撮影を禁止する撮影禁止モードに切り換えて、処理基板30の内蔵メモリに既に記憶された撮影画像のみを閲覧できるようにしても良い。
【0076】
[発光部の劣化イベント発生時の動作例]
図21は、発光部死亡判断部80から発光部14の劣化イベントが入力された場合のユーザ提示部40の動作の一例を示すフローチャートである。図22〜図24は、発光部の劣化イベントが入力された場合に、表示部44の画面に表示されるGUI画像の一例を示す図である。なお、発光部の死亡イベントの場合と共通する説明は省略する。
【0077】
ステップS74でイベント判断部400は、発光部死亡判断部80により発光部14が劣化したと判断されると、発光部死亡判断部80から発光部14の劣化'イベントを取得する。発光部14の劣化'イベントが実行されるまでは、図22に示すように、表示部44にはドラフトモード画面100−Aが表示されている。このとき、図23に示すように、発光部14の劣化度をインジケータで表示しても良い。例えば、故障時の状態を100%とした百分率により示したアイコンIC280と劣化度を示す数値W280とから構成される、発光部14の劣化度を示すGUI画像を画面の右下に表示することで、ユーザに対して常に発光部の劣化情報を告知できる。
【0078】
ステップS76で画像描画部406は、発光部14の劣化'イベントの取得により、表示部44に表示されているドラフトモード画面100−Aから、発光部14の劣化に関するGUI画像002−1(図24)に切り換えて表示部44に表示する。GUI画像002−1は、例えばユーザに対する光通信部の発光部の劣化を検出しました。交換をお勧めします。'とのメッセージMS210と、このメッセージMS210に応答するためのOK'ボタンBT210とから構成される。この表示により、ユーザは、発光部14の劣化を把握できる。
【0079】
(エラーレートの再設定)
続けて、発光部14の劣化イベント発生時に、エラーレートの再設定を行うときのユーザ提示部40の動作について説明する。図25は、エラーレートの再設定を行う場合のユーザ提示部40の動作の一例を示すフローチャートである。図26〜図31は、エラーレートの再設定を行う場合に、表示部44の画面に表示されるGUI画像の一例を示す図である。
【0080】
ステップS80でイベント判断部400は、発光部死亡判断部80により発光部14が劣化したと判断されると、発光部死亡判断部80から発光部14の劣化'イベントを取得する。イベント判断部400は、LUT_STATE_TRANSから、発光部14の劣化'イベントに対応した劣化の提示'に関する処理を実行する。
【0081】
ステップS82で画像描画部406は、表示部44に表示されているドラフトモード画面100−A(図26)を、発光部14の劣化等に関するGUI画像002−1−1(図27)に切り換えて表示する。GUI画像002−2−1は、例えばユーザに対する光通信部の発光部の劣化を検出しました。エラーレートの設定を変えますか?'とのメッセージMS220と、このメッセージMS220に応答するためのはい',いいえ'ボタンBT220とから構成される。
【0082】
ステップS84でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42からはい'に基づく操作情報(イベント)を取得したか否かを判断する。つまり、GUI画像002−2−1のはい'がユーザにより選択されたか否かを判断する。イベント判断部400は、はい'に基づく操作情報を取得したと判断した場合にはステップS86に進み、はい'に基づく操作情報を取得していないと判断した場合にはステップS88に進む。
【0083】
ステップS88でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42からいいえ'に基づく操作情報(イベント)を取得したか否かを判断する。つまり、表示部44に表示されたGUI画像002−2−1のいいえ'がユーザにより選択されたか否かを判断する。イベント判断部400は、いいえ'に基づく操作情報を取得したと判断した場合には、例えば初期状態に遷移して一連の動作を終了する。一方、いいえ'に基づく操作情報を取得していないと判断した場合にはステップS84に戻り、ユーザの入力を待機する。
【0084】
一方、ステップS86で画像描画部406は、表示部44に表示されているGUI画像002−1−1から、エラーレートの再設定を行うためのGUI画像002−2−2(図28)に切り換えて表示する。GUI画像002−2−2は、例えばユーザに対するエラーレートを選択してください。'とのメッセージMS221と、異なるエラーレート値を有する複数のエラーレートアイコンIC221と、選択したエラーレートを決定するための決定ボタンBT221とから構成される。
【0085】
ステップS90でイベント判断部400は、GUI画像002−2−2において所定の選択値E0がユーザにより選択されると、ユーザ操作取得部42からエラーレートの選択値E0'に基づく操作情報(イベント)を取得する。例えば、ユーザは、ユーザ操作取得部42の操作により画面上のカーソルを目的のエラーレート値に移動させることで所定の選択値を選択する。
【0086】
ステップS92でイベント判断部400は、選択されたエラーレートの選択値E0を動作設定部404を介して光駆動指示部58に供給する。光駆動指示部58は、動作設定部404から供給されたエラーレートの選択値E0に基づいて、ルックアップテーブルを参照し、選択値E0に対応した電力パラメータα,感度パラメータrの再設定を行う。このとき、光駆動指示部58は、選択されたエラーレートの選択値E0を満たす電力パラメータαおよび感度パラメータrのうち、最小の電力パラメータαでかつ最良のエラーレートを与えた感度パラメータrを選択する。
【0087】
ステップS94で画像描画部406は、所定の選択値E0が選択されると、表示部44に表示されたGUI画像002−2−2から、エラーレートを調整中であることを示すGUI画像002−2−3(図29)に切り換えて表示する。GUI画像002−2−3は、例えばユーザに対するエラーレート調整中。'とのメッセージMS222と、調整の進捗状況を示すアイコンIC222により構成される。この例では、エラーレートの調整の経過時間に応じてバーが増加していく(図30)。
【0088】
ステップS96でイベント判断部400は、光駆動指示部58による各処理ブロックへの電力パラメータαおよび感度パラメータrの設定が完了すると、光駆動指示部58からエラーレート再設定終了の通知(イベント)を取得する。
【0089】
ステップS98で画像描画部406は、エラーレート再設定終了の通知を取得すると、GUI画像002−2−3から、エラーレート調整が完了したことを示すGUI画像002−2−4(図31)に切り換えて表示する。GUI画像002−2−4は、例えばユーザに対するエラーレート調整完了。'とのメッセージMS223と、このメッセージMS223を確認するためのOK'ボタンBT223とから構成される。この表示により、ユーザは、自身が設定したエラーレート調整が完了したことを把握できる。なお、エラーレートの再設定は、撮像モードの切り替え時などに行うこともできる。
【0090】
(変調方式の変更)
上述した例では、エラーレートの設定を変更することで発光部14の劣化に対応していたが、これに代えて画素データの変調方式を変更することで発光部14の劣化に対応することも可能である。図32(A)および図33(B)は、変調方式を変更する場合の表示部44の画面の一例を示す図である。なお、エラーレートの再設定を行う場合と共通する構成および動作については説明を省略する。
【0091】
画像描画部406は、イベント判断部400による劣化の提示'処理が実行されると、表示部44に表示されているドラフトモード画面100−Aに、発光部14の劣化等に関するGUI画像002−3−1を重畳させて表示する(図32(A))。GUI画像002−3−1は、例えばユーザに対する光通信部の発光部の劣化が検出されました。変調方式を変更してください。'とのメッセージMS240と、このメッセージMS240を確認したときに選択するOK'ボタンBT240とから構成される。
【0092】
続けて、GUI画像002−3−1のOK'ボタンがユーザにより選択されると、画像描画部406は、表示部44に表示されているGUI画像002−3−1を、変調レベルを変更するためのGUI画像002−3−2(図32(B))に切り換えて表示する。GUI画像002−3−2は、ユーザに対する変調レベルを指定してください。'とのメッセージMS241と、ユーザが選択することが可能な変調レベル'ボタンBT241と、選択した変調レベルを確定するための決定'ボタンBT242とから構成される。
【0093】
本例では、エラー訂正能力が異なる、例えば3個の変調レベル1〜3が用意され、変調レベルが大きくなるほどエラー訂正能力が大きくなるものとする。エラー訂正能力を大きくする方法としては、例えば誤り訂正符号長を長くする方法が挙げられる。したがって、‘発光部14の劣化’のメッセージMS240が表示された場合には、ユーザ操作取得部42を介して変調レベルが大きいものを選択することで、エラー訂正能力が上がるので、発光部14の劣化に対応することができる。
【0094】
(圧縮方式の変更)
また、エラーレートの設定変更に代えて、画素データの圧縮率を変更することでも発光部14の劣化に対応することができる。図33(A)および図33(B)は、圧縮方式を変更する場合の表示部44の画面の一例を示す図である。なお、エラーレートの再設定を行う場合と共通する構成および動作については説明を省略する。
【0095】
画像描画部406では、イベント判断部400による劣化の提示'処理が実行されると、表示部44に表示されているドラフトモード画面100−Aに、発光部14の劣化等に関するGUI画像002−4−1を重畳させて表示する(図33(A))。GUI画像002−4−1は、例えばユーザに対する光通信部の劣化が検出されました。圧縮方式を変更してください。'とのメッセージMS250と、このメッセージMS250を確認したときに選択するOK'ボタンBT250とから構成される。
【0096】
続けて、GUI画像002−4−1のOK'ボタンがユーザにより選択されると、画像描画部406は、表示部44に表示されているGUI画像002−4−1を、圧縮レベルを変更するためのGUI画像002−4−2(図33(B))に切り換えて表示する。GUI画像002−4−2は、ユーザに対する変調レベルを指定してください。'とのメッセージMS251と、ユーザが選択することが可能な圧縮レベル'ボタンBT251と、選択した圧縮レベルを確定するための決定'ボタンBT252とから構成される。
【0097】
本例では、圧縮レベルの異なる、例えば3個の圧縮レベル1〜3が用意され、圧縮レベルが大きくなるほど、画質は劣化するが、データサイズは小さくなり、データレートを下げることが可能となる。したがって、発光部14の劣化を検出した場合には、ユーザ操作取得部42を介して大きい圧縮レベルを選択することで、エラー訂正能力を上げて発光部14の劣化に対応することができる。なお、上述した説明では、変調方式と圧縮方式とを別々に説明したが、これらを組み合わせることで変調レベルおよび圧縮レベルの双方を選択できるように構成しても良い。
【0098】
(変形例)
また、上述したように、変調レベルや圧縮レベルをユーザが選択するのではなく、ユーザ提示部40が自身で発光部14の劣化に応じて適切な変調レベルや圧縮レベルを判断し、自動的に変調レベルや圧縮レベルの変更を行うようにしても良い。図34(A)および図34(B)は、自動的に変調レベルや圧縮レベルの変更を行う場合の画面の一例を示す図である。
【0099】
ユーザ提示部40は、発光部死亡判断部80から発光部14の劣化度を取得すると、この取得した劣化度に基づく数値W260と発光部14を示すアイコンIC260とからなるGUI画像002−5−1を表示部44の画面右下に表示する(図34(A))。そして、取得した発光部14の劣化度に基づいて最適な変調レベルや圧縮レベルを自動的に判断し、判断結果としてのメッセージMS261(GUI画像002−5−2)を画面中央部にポップアップ表示する(図34(B))。
【0100】
[位置ずれイベント発生時の動作例]
図35は、位置ずれ判断部74から位置ずれイベントが入力された場合のユーザ提示部40の動作の一例を示す図である。図36〜図40は、位置ずれ判断部74から位置ずれイベントが入力された場合に、表示部44の画面に表示されるGUI画像の一例を示す図である。
【0101】
ステップS100でイベント判断部400は、位置ずれ判断部74により機能基板10の位置ずれが検出されると、位置ずれ判断部74から供給される位置ずれ'イベントを取得する。そして、LUT_STATE_TRANSを参照して、位置ずれ'イベントに対応した位置ずれの修正方法の提示'処理を実行する。
【0102】
ステップS102で画像描画部406は、位置ずれの修正方法の提示'に関する処理の実行により、表示部44に表示されているドラフトモード画面100−A(図36)を、位置ずれに関するGUI画像003−1(図37)に切り換えて表示する。GUI画像003−1は、例えばユーザに対する接続部において、位置ずれを検出しました。位置ずれを修正しますか?'とのメッセージMS230と、このメッセージMS230に応答するためのはい',いいえ'ボタンBT230とから構成される。
【0103】
ステップS104でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42からはい'に基づく操作情報(イベント)を取得したか否かを判断する。つまり、GUI画像003−1のはい'が選択されたか否かを判断する。イベント判断部400は、はい'に基づく操作情報を取得したと判断した場合にはステップS106に進み、はい'に基づく操作情報を取得していないと判断した場合にはステップS108に進む。
【0104】
ステップS108でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42からいいえ'に基づく操作情報を取得したか否かを判断する。つまり、GUI画像003−1のいいえ'が選択されたか否かを判断する。イベント判断部400は、いいえ'に基づく操作情報を取得したと判断した場合には、例えば初期状態に遷移して一連の動作を終了する。一方、いいえ'に基づく操作情報を取得していないと判断した場合には、ステップS104に戻り、ユーザの入力を待機する。
【0105】
ステップS106でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42からはい'を取得すると、固体撮像素子として機能する機能基板10からの画像データの読み出しを停止するように動作設定部404を制御する。これは、位置ずれが発生している場合には、正確な画像データ等の読み出しができないからである。動作設定部404による光通信確立判断部60の制御により、機能基板10からの画素データ等の読み出しが停止される。
【0106】
ステップS110で動作設定部404は、イベント判断部400からの指示に基づいて、機能基板10と処理基板30とのロックを解除するように遮光および機構ロック指示部72を制御する。これにより、ユーザは、処理基板30から機能基板10を取り外すことができ、接続不良を解消することができる。
【0107】
ステップS112で画像描画部406は、表示部44に表示されているGUI画像003−1から、再接続手順をユーザにガイドするためのGUI画像003−2−1(図38)に切り換えて表示する。GUI画像003−2−1は、例えばユーザに対する再設定手順 step1 *****'とのメッセージMS231と、前後のメッセージに移行するための次へ',戻る'ボタンBT231とから構成される。
【0108】
ステップS114でイベント判断部400は、GUI画像003−2−1において次へ'ボタンBT223が選択されると、ユーザ操作取得部42から次へ'に基づく操作情報(イベント)を取得する。
【0109】
ステップS116でイベント判断部400は、再設定手順が完了したか否かを判断する。例えば、再接続手順が複数(N個)のステップで構成されている場合には、図39に示すように、最後の再接続手順を示すGUI画像003−2−Nにおいて完了'ボタン232が選択されたか否かを判断する。再設定手順が完了したと判断した場合にはステップS118に進む。一方、再設定手順が完了していないと判断した場合にはステップS112に戻り、例えば、前頁の再設定手順を案内するGUI画像003−2−N−1に切り換えて表示することで、ユーザが再度、設定手順の確認を行えるようにする。
【0110】
ステップS118で画像描画部406は、再設定手順が完了すると、表示部44に表示されているGUI画像003−2−Nから、再接続に関するGUI画像003−3(図40)に切り換えて表示する。GUI画像003−3は、例えばユーザに対する接続確認を行います。'とのメッセージMS233と、このメッセージMS233をユーザが確認するためのOK'ボタンBT233とから構成される。
【0111】
ステップS120でイベント判断部400は、GUI画像003−3においてOK'ボタンBT233が選択されると、ユーザ操作取得部42からOK'に基づく操作情報を取得する。
【0112】
ステップS122で動作設定部404は、イベント判断部400からの指示に基づいて、機器と通信を開始するように光通信確立判断部60を制御する。つまり、機能基板10の位置ずれが解消されたものとして機能基板10および処理基板30間において通信を開始する。
【0113】
[通信確立の不成立イベント発生時の動作例]
図41は、光通信確立判断部60から通信確立不成立イベントが入力された場合のユーザ提示部40の動作の一例を示すフローチャートである。図42〜図46は、通信確立不成立イベントが入力された場合に、表示部44の画面に表示されるGUI画像の一例を示す図である。
【0114】
ステップS130でイベント判断部400は、光通信確立判断部60において機能基板10と処理基板30との間で通信が成立しないと判断された場合に、光通信確立判断部60から通信確立の不成立に関するイベントを取得する。そして、LUT_STATE_TRANSを参照し、通信確立の不成立'イベントに対応した通信確立不成立の提示,光通信部の診断チャートの提示'処理を実行する。
【0115】
ステップS132で画像描画部406は、表示部44に表示されているドラフトモード画面100−A(図42)を、通信確立の不成立を提示するGUI画像004−1(図43)に切り換えて表示する。GUI画像004−1は、ユーザに対する接続機器との通信が確立しなくなりました。故障の診断を行いますか?'とのメッセージMS240と、このメッセージMS240に応答するためのはい',いいえ'ボタンBT240とから構成される。
【0116】
ステップS134でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42からはい'に基づく操作情報(イベント)を取得したか否かを判断する。つまり、GUI画像004−1のはい'がユーザにより選択されたか否かを判断する。イベント判断部400は、はい'に基づく操作情報を取得したと判断した場合にはステップS136に進む。発光部死亡判断部80は、発光部14が死亡したか否かの判断を行う。一方、はい'に基づく操作情報を取得していないと判断した場合にはステップS138に進む。
【0117】
ステップS138でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42からいいえ'に基づく操作情報を取得したか否かを判断する。つまり、表示部44に表示されたGUI画像004−1のいいえ'がユーザにより選択されたか否かを判断する。イベント判断部400は、いいえ'に基づく操作情報を取得したと判断した場合には、例えば初期状態に遷移して一連の動作を終了する。一方、いいえ'に基づく操作情報を取得していないと判断した場合にはステップS134に戻り、ユーザの入力を待機する。
【0118】
一方、ステップS136でイベント判断部400は、発光部死亡判断部80から発光部14が死亡した旨の生存情報(イベント)を取得したか否かを判断する。イベント判断部400は、発光部14が死亡した旨の生存情報を取得した場合にはステップS142に進む。一方、発光部14が死亡した旨の生存情報を取得していないと判断した場合にはステップS140に進む。
【0119】
ステップS142でイベント判断部400は、発光部死亡判断部80から発光部14が死亡した旨の生存情報を取得すると、発光部14が死亡したものと判断する。そして、LUT_STATE_TRANSを参照して、発光部の死亡'イベントに対応した死亡の提示,交換の提示'処理を実行する。
【0120】
ステップS144で画像描画部406は、表示部44に表示されているGUI画像004−1を、発光部の死亡に関するGUI画像004−2(図44)に切り換えて表示する。GUI画像004−4は、例えばユーザに対する発光部が故障している可能性があります。交換を行ってください。'とのメッセージMS241と、このメッセージMS241を確認したときに選択するためのOK'ボタンBT241とから構成される。この表示により、ユーザは発光部14が故障しており、発光部14の交換が必要であることを確認できる。
【0121】
一方、ステップS140でイベント判断部400は、位置ずれ判断部74から例えば接続機器が位置ずれした旨のイベントを取得したか否かを判断する。イベント判断部400は、位置ずれ判断部74から位置ずれイベントを取得したと判断した場合にはステップS148に進む。一方、位置ずれ判断部74から位置ずれイベント情報を取得していないと判断した場合にはステップS146に進む。
【0122】
ステップS148でイベント判断部400は、位置ずれ判断部74から位置ずれイベントを取得すると、接続機器の接続が正しく行われていないと判断する。そして、イベント判断部400は、LUT_STATE_TRANSを参照して、位置ずれイベントに対応した位置ずれ修正方法の提示'処理を実行する。
【0123】
ステップS150で画像描画部406は、表示部44に表示されているGUI画像004−1を、位置ずれ提示に関するGUI画像004−3(図45)に切り換えて表示する。GUI画像004−3は、例えばユーザに対する正しく機器が接続されていない可能性があります。接続状態を確認してください。'とのメッセージMS242と、このメッセージMS242を確認したときに選択するためのOK'ボタンBT242とから構成される。この表示により、ユーザは、接続機器が正常に接続されておらず、接続状態を確認する必要があることを確認できる。
【0124】
一方、ステップS146でイベント判断部400は、発光部14が生存しておりかつ接続機器の位置ずれも検出されない場合には、受光部34に印加する逆電圧の制御を行っても受信波形に変化がないか否かを判断する。例えば、イベント判断部400は、発光部死亡判断部80を介して受光部34に印加する逆電圧を増加させ、このときの受光部34での光信号の受光量の増減を検出する。そして、イベント判断部400は、受信波形に変化がないと判断した場合にはステップS154に進み、受信波形に変化があると判断した場合にはステップS152に進む。
【0125】
ステップS154でイベント判断部400は、受信波形に変化がない場合には、受光部34が死亡していると判断してステップS156に進む。これは、受光部34に印加する逆電圧を増加させた場合、通常、受光部34の受光感度が増加するので受光量が増加して受信波形も変化するが、受光部34が死亡している場合には受光量が変化しないため、受信波形も変化しないからである。
【0126】
ステップS156で画像描画部406は、表示部44に表示されているGUI画像004−1を、受光部34の交換を促すGUI画像004−4(図46)に切り換えて表示する。GUI画像004−4は、ユーザに対する受光部が故障している可能性があります。交換を行ってください。'とのメッセージMS243と、このメッセージMS243を確認したときに選択するOK'ボタンBT243とから構成される。この表示により、ユーザは、受光部が故障している可能性があることを把握することができる。
【0127】
一方、ステップS152でイベント判断部400は、受光部34の受信波形の変化も検出されない場合には、光通信部12,32間の行路中に異物(ごみ)などの障害物があると判断する。そして、LUT_STATE_TRANSを参照して、障害物による接続不良'に関するイベントに対応した処理を実行する。
【0128】
ステップS158で画像描画部406は、表示部44に表示されているGUI画像004−1を、接続不良に関するGUI画像004−3(図45)に切り換えて表示する。この表示により、ユーザは接続機器と処理基板30との間で何らかの接続不良があることを把握することができる。このように、通信確立が不成立の場合には、光通信システム100Aにおける発光部14や受光部34の劣化,死亡等の内部状態を詳細に診断することで、これらのイベントに応じた的確な情報をユーザに提示することができる。
【0129】
以上説明したように、本実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。すなわち、本実施の形態では、発生する各イベントに応じて、機能基板10側の発光部14の劣化等なのか、処理基板30側の受光部34の死亡なのか、位置ずれが生じているのか等の、より詳細な光通信システム100Cの内部状態を提示する。これにより、ユーザは、光通信システム100Cの内部状態をより正確に把握することができる。その結果、光通信システム100Cの破壊や故障などの可能性を低減させることができる。
【0130】
<3.第3の実施の形態>
[光通信システムのブロック構成例]
以下、本発明の第3の実施の形態について図面を参照して説明する。第3の実施の形態では、熱の発生イベントが発生した場合のユーザへの情報提示について説明する。なお、上述した第1および第2の実施の形態の光通信システム100A〜100Cと共通する構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0131】
図47は、本発明の第3の実施形態に係る光通信システム100Dの構成例を示す機能ブロック図である。光通信システム100Dは、固体撮像素子10Aと処理基板30とを備える。固体撮像素子10Aは、画素部11と光通信部12と平均発光レベル検出部20と冷却部26と冷却制御部28とを有する。
【0132】
画素部11は、例えばCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサから構成される。この画素部11は、図示しないレンズ等を介して入射された撮像光を画素毎に電気信号に変換して画像信号を生成する。画像信号は、例えば、増幅部で、ゲイン調整が行われ、CDS(Correlated Double Sampling circuit)によりノイズ除去される。ゲイン調整されたアナログの画像信号は、A/D変換部によりディジタルの画像信号に変換されて光通信部12に供給される。
【0133】
光通信部12は、例えばレーザダイオード(LD:Laser Diode)や面発光型半導体レーザアレイ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)から構成される。光通信部12は、例えば、画像信号に応じた変調電流および図示しない制御部から駆動電流が供給されると、画素信号を光信号に変換して出力(発光)する。
【0134】
平均発光レベル検出部20は、光通信部12から出力される光信号を検出し、検出した光信号の発光レベル(光量)に基づいて光信号の平均発光レベルを算出する。平均発光レベル検出部20は、算出した平均発光レベルを処理基板30側の光通信部発熱判断部70に供給する。
【0135】
冷却制御部28は、発熱抑制指示部78から供給される冷却駆動値に基づいて冷却部26を駆動する。冷却部26は、例えば、ペルチェ素子やファン等により構成され、冷却制御部28からの冷却駆動値に基づいて冷却対象物である光通信部12や画素部11等の各処理ブロックの冷却を行う。
【0136】
処理基板30は、光通信部32とユーザ提示部40とユーザ操作取得部42と表示部44と光通信部発熱判断部70と発熱抑制指示部78と冷却部90と冷却制御部92と電源制御部37とを有する。光通信部32は、例えばフォトダイオード(PD)を有し、光通信部32から出力された光信号を受信して電気信号に変換する。
【0137】
光通信部発熱判断部70は、処理部の一例であり、固体撮像素子10A側の平均発光レベル検出部20から供給される平均発光レベルに基づいて光通信部12が発熱しているか否かを判断する。発熱の判断方法としては、例えば、固体撮像素子10A側の平均発光レベル検出部20から供給された平均発光レベルと予め設定した発熱時発光レベルとを比較し、平均発光レベルが発熱時発光レベルよりも小さい場合に光通信部12が発熱していると判断する。また、他の方法として、固体撮像素子10Aの平均発光レベル検出部20から供給される単位時間毎の平均発光レベルが減少傾向にある場合に、光通信部12が発熱していると判断することもできる。
【0138】
発熱抑制指示部78は、光通信部発熱判断部70により光通信部12の発熱が判断されると、冷却制御部28,92に対して冷却対象物の冷却を指示する。この発熱抑制指示部78は、冷却部26,90を駆動するための冷却駆動値を保持している。冷却駆動値には、例えば、冷却制御部28,92に印加する冷却駆動電圧や冷却時間、冷却範囲等が含まれる。
【0139】
電源制御部37は、例えば処理基板30側の電源管理を行うものであり、光通信部32等に電源を供給する。この電源制御部37により固体撮像素子10A側の電源管理を行うようにしても良い。また、電源制御部37は、電源供給源となる電池などの残量を検出し、この検出した検出情報(イベント)をユーザ提示部40のイベント判断部400に供給する。
【0140】
図48は、ユーザ提示部40の状態遷移保持部401が保持するLUT_STATE_TRANSのデータ構成の一例を示す図である。LUT_STATE_TRANSには、光通信部発熱判断部70から入力されるイベントと、イベントの発生元と、イベントに応じた処理とが対応付けられて記憶されている。例えば、イベント判断部400は、光通信部発熱判断部70'から熱の発生'に関するイベントが入力された場合、LUT_STATE_TRANSを参照し、電源の残量レベルに応じて、1.冷却,2.動作の制限,3.電源オフ'などの処理を行う。
【0141】
[ユーザ提示部の動作例]
図49は、熱の発生イベント時のユーザ提示部40の動作の一例を示すフローチャートである。図50〜図54は、熱の発生イベントが入力された場合に、表示部44の画面に表示されるGUI画像の一例を示す図である。図55(A)〜図55(C)は、電池残量の状態の一例を示す図である。
【0142】
ステップS200でイベント判断部400は、光通信部発熱判断部70により光通信部12の発熱が検出されると、光通信部発熱判断部70から光通信部12の温度上昇に関するイベントを取得する。これは、光通信部12が劣化等により発熱している場合には動作電流も増大するため、光通信部12が温度上昇している場合であって電池残量が少ない場合には動作電流の消費を抑える必要があるからである。
【0143】
ステップS202でイベント判断部400は、電源制御部37から電池残量Bvに関するイベントを取得する。電池残量Bvは、図55(A)に示すように、例えば電池残量レベルB_1未満であり、ほとんど残っていない状態とする。
【0144】
ステップS204でイベント判断部400は、電源制御部37から取得した電池残量Bvが電池残量レベルB_1以下であるか否かを判断する。電池残量Bvが電池残量レベルB_1以下であると判断した場合にはステップS208に進み、電池残量Bvが電池残量レベルB_1を超えると判断した場合にはステップS206に進む。
【0145】
ステップS208で画像描画部406は、表示部44に表示されているドラフトモード画面100−A(図50)を、電源オフに関するGUI画像101−3(図51)に切り換えて表示する。GUI画像101−3は、例えばユーザに対する機器内の温度が上昇しています。電源をOFFし、しばらくしてから使用してください。'とのメッセージMS300と、このメッセージMS300を確認したときに選択するためのOK'ボタンBT300とから構成される。電源をオフとするのは、電池残量Bvが少ない場合には、発熱により電力が消費してしまい、システムが例えば強制終了となってしまう場合があるからである。
【0146】
ステップS210でイベント判断部400は、GUI画像101−3のOK'ボタンBT300が選択されると、ユーザ操作取得部42からOK'に基づく操作情報(イベント)を取得する。そして、初期状態に遷移し、例えば初期画面100−Fに切り換えて表示する。
【0147】
一方、ステップS206でイベント判断部400は、電源制御部37から取得した電池残量Bvが電池残量レベルB_2以下であるか否かを判断する。電池残量Bvは、例えば図55(B)に示すように、電池残量レベルB_1超であってB_2未満であり、電池残量が少なくなっている状態とする。電池残量Bvが電池残量レベルB_2以下であると判断した場合にはステップS214に進み、電池残量Bvが電池残量レベルB_2を超えると判断した場合にはステップS212に進む。
【0148】
ステップS214で画像描画部406は、表示部44に表示されているGUI画像101−3から、動作モードの制限に関するGUI画像101−4(図52)に切り換えて表示する。GUI画像101−4は、例えばユーザに対する機器内の光通信部の温度が上昇しています。動作モードの制限を行います。'とのメッセージMS301と、このメッセージMS301を確認したときに選択するためのOK'ボタンBT301とから構成される。この場合には、ある程度の電池残量が確保されているので、動作モードを制限することでシステムを継続させて動作させることができる。
【0149】
ステップS216でイベント判断部400は、GUI画像101−4の OK'ボタンBT301が選択されると、ユーザ操作取得部42からOK'に基づく操作情報(イベント)を取得する。そして、表示部44のGUI画像101−4を、動作モードを制限するための動作設定画面101−A,B(図54)に切り換えて表示する。
【0150】
ステップS218でユーザ操作設定部402は、撮影設定画面101−Aの選択肢を制約する。図54(A)は熱の発生前の撮影設定画面101−Aであり、図54(B)は熱の発生後の撮影設定画面101−Bである。熱の発生前では、静止画モードの全ての画素数の項目および動画モードの全ての動画画素数の項目の選択が可能となっている。これに対し、熱の発生後においては、熱の発生が大きい処理・動作、すなわち画素数の大きい項目P1,P2(点線)に関して、ユーザが選択できないようにユーザ操作取得部42の操作設定を変更する。選択できない画素数の項目P1,P2については、画面上の表示を例えば強調表示したり、グレイアウト表示することで、ユーザに視覚的に選択不可能な項目であることを認識させる。
【0151】
一方、ステップS212で画像描画部406は、電池残量Bvが電池残量レベルB_2以上である場合(図55(C)参照)には、表示部44に表示されているドラフトモード画面100−Aを、冷却に関するGUI画像101−5(図53)に切り換えて表示する。GUI画像101−5は、例えばユーザに対する機器内の光通信部の温度が上昇しています。冷却を行いますか?'とのメッセージMS302と、このメッセージMS302を確認したときに選択するためのOK'ボタンBT302とから構成される。この場合には、電池残量Bvが十分であるので、電源をオフにしたり、動作モードの制限をすることなく、発熱源の冷却処理により対応が可能となる。
【0152】
ステップS220でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42からはい'に基づく操作情報(イベント)を取得したか否かを判断する。つまり、GUI画像101−5のはい'が選択されたか否かを判断する。はい'に基づく操作情報を取得したと判断した場合にはステップS222に進み、はい'に基づく操作情報を取得していないと判断した場合には例えば初期状態に遷移する。ステップS222では、イベント判断部400は、動作設定部404を介して冷却部26,90に冷却対象物の冷却を実行させる。
【0153】
以上説明したように、本実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。すなわち、本実施の形態では、熱の発生イベントに応じた情報をユーザに提示するので、ユーザは、光通信システム100Dの内部状態をより正確に把握することができる。その結果、迅速かつ正確な対応が可能となり、光通信システム100Dの破壊や故障などの可能性を低減させることができる。
【0154】
[変形例1]
光通信部発熱判断部70により検出された発光部14の温度状態をインジケータによりユーザに提示することもできる。図56(A)および図56(B)は、光通信部発熱判断部70により検出された発光部14の温度状態をインジケータにより表示部44に表示した例を示す図である。
【0155】
ユーザ提示部40は、熱の発生イベントに応じて、ドラフトモード画面の例えば右下に、熱を示すアイコンIC270と発光部14の温度状態を示すバーING270とから構成されたGUI画像002−6−1を表示させる(図56(A))。そして、発光部14の温度が所定の閾値温度を超えた段階で、発光部14の温度が上昇しておりかつ冷却が必要である旨のメッセージMS271で構成されたGUI画像002−6−2(図56(B))をポップアップ表示させ、ユーザに冷却の必要性を提示する。なお、このインジケータを用いた情報提示方法は、熱の発生イベントに限定されず、発光部14の劣化状態や外光の状態などのイベント発生時にも適用できる。
【0156】
[変形例2]
次に、熱の発生イベント時において、ユーザに処理の選択を求めるのではなく、ユーザ提示部40が自身でイベントを判断し、処理する場合について説明する。図57は、熱の発生イベントの発生時のユーザ提示部40の制御の一例を示すフローチャートである。図58(A)〜図58(C)は、熱の発生イベント時の画面の一例を示す図である。
【0157】
ステップS320でイベント判断部400は、光通信部発熱判断部70から光通信部12の温度上昇イベントを取得する。ステップS322で画像描画部406は、光通信部12の温度上昇イベントが取得されると、表示部44に表示されているドラフトモード画面100−Aに、光通信部12の温度上昇を提示するGUI画像201−1を重畳させて表示する(図58(A),(B))。GUI画像201−1は、ユーザに対する機器内の温度が上昇しています。'とのメッセージMS320から構成される。
【0158】
ステップS324でイベント判断部400は、GUI画像201−1の表示時間が一定時間経過したか否かを判断する。表示時間は、例えば、ユーザがメッセージの内容を確認することが可能な十分な時間に設定される。イベント判断部400は、GUI画像201−1の表示時間が一定時間経過したと判断した場合にはステップS326に進む。
【0159】
ステップS326でイベント判断部400は、GUI画像201−1を一定時間表示したら、機器内の光通信部12の温度が上昇していることをユーザが認識したものとして、GUI画像201−1の表示を消す(図58(C))。そして、その後の処理はユーザ自身に任せる。このようにして、ユーザ提示部40は、機器内の温度上昇を自動的に判断し、イベントに応じたGUI画像201−1の表示/非表示の制御を行う。
【0160】
<4.第4の実施の形態>
以下、本発明の第4の実施の形態について図面を参照して説明する。第4の実施の形態は、外光検出部76からの遮光イベントに応じてユーザに遮光を提示する点において上記第1〜第3の実施の形態と異なる。なお、上述した第1〜第3の実施の形態に係る光通信システム100A〜100Dと共通する構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0161】
[光通信システムのブロック構成例]
図59は、本発明の第4の実施形態に係る光通信システム100Eの構成例を示す機能ブロック図である。光通信システム100Eは、機能基板10と処理基板30とを備える。機能基板10は光通信部12を有する。光通信部12は、発光部14と光送信制御部16と機能部動作開始指示部18とから構成される。
【0162】
処理基板30は、光通信部32と発光部死亡判断部80とユーザ提示部40とユーザ操作取得部42と表示部44と処理部の一例である外光検出部76と遮光および機構ロック指示部72とを有する。光通信部32は、受光部34と平均受光レベル検出部50と光通信確立判断部60とから構成される。
【0163】
外光検出部76は、例えばフォトダイオードを備え、外光に対して受光感度が強く、発光部14から発光される通信光に対して受光感度が弱いもしくは受光感度をもたないものが用いられる。この外光検出部76は、処理基板30(例えば光通信部32の受光部34付近)に入射する外光を検出し、検出した外光に基づいて外光の状態(外光強度)を算出してユーザ提示部40に供給する。
【0164】
ユーザ提示部40は、外光検出部76からの外光強度と遮光の有無を判断するための閾値とが対応付けられた外光用テーブルを有する。この外光用テーブルは状態遷移保持部401に保持しても良い。ユーザ提示部40は、外光検出部76から供給される外光強度(イベント)を利用して外光用テーブルを参照することで遮光の有無を判断する。この判断結果により遮光イベントが発生した場合、遮光および機構ロック指示部72に遮光処理を行うように指示する。遮光および機構ロック指示部72は、ユーザ提示部40からの指示に基づいて遮光処理を実行する。
【0165】
図60は、ユーザ提示部40の状態遷移保持部401に保持されるLUT_STATE_TRANSのデータ構成の一例を示す図である。LUT_STATE_TRANSには、外光検出部76から入力されるイベントと、イベントの発生元と、イベントに応じた処理とが対応付けられて記憶されている。例えば、 外光検出部76'から遮光'に関するイベントが入力された場合、イベント判断部400はLUT_STATE_TRANSを参照して遮光を促す'処理を実行する。
【0166】
[ユーザ提示部の動作例]
図61は、遮光に関するイベントが入力された場合のユーザ提示部40の動作の一例を示すフローチャートである。図62〜図64は、遮光に関するイベントが入力された場合に、表示部44に表示されるGUI画像の一例を示す図である。
【0167】
ステップS160でイベント判断部400は、外光検出部76によって外光が検出されると、外光検出部76から外光強度(イベント)を取得する。このとき、図63に示すように、ドラフトモード画面100−Aに、取得した外光強度をインジケータからなるGUI画像202−1を表示しても良い。この場合、例えば、外光強度を「弱,中,強」、「1,2,3,4,5」により段階的に表示することで、ユーザに対して常に外光強度を意識させる。もちろん、通常のドラフトモード画面100−Aであっても良い(図62)。
【0168】
ステップS162でイベント判断部400は、取得した外光強度が所定の閾値以上であるか否かを判断する。例えばイベント判断部400は、状態遷移保持部401に保持された外光用テーブルを参照し、取得した外光強度が所定の閾値以上であるか否かを判断する。イベント判断部400は、外光強度が所定の閾値以上であると判断した場合、遮光処理が必要であるとして遮光'に関するイベントに対応した遮光を促す'処理を実行してステップS164に進む。一方、外光強度が所定の閾値未満であると判断した場合には、継続して外光検出部76からの外光強度を取得し、取得した外光強度が所定の閾値以上であるか否かを判断する。
【0169】
ステップS164で画像描画部406は、遮光を促す'処理に基づいて、表示部44の画面をユーザに遮光を促すGUI画像202−2(図64)に切り換えて表示する。GUI画像202−2は、例えばユーザに対する外光が強いようです。適切な動作には遮光の必要があります。遮光を行いますか?'とのメッセージMS400と、このメッセージMS400に回答するためのはい',いいえ'ボタンBT400とから構成される。
【0170】
ステップS166でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42からはい'に基づく操作情報(イベント)を取得したか否かを判断する。つまり、GUI画像202−2のはい'ボタンBT400が選択されたか否かを判断する。イベント判断部400は、ユーザ操作取得部42からはい'に基づく操作情報(イベント)を取得したと判断した場合にはステップS168に進む。一方、ユーザ操作取得部42からはい'に基づく操作情報(イベント)を取得していない判断した場合には、例えば遮光処理を行わずに一連の動作を終了する。
【0171】
ステップS168でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42から‘はい’に基づく操作情報(イベント)を取得すると、動作設定部404を介して遮光および機構ロック指示部72に遮光処理を実行するように指示する。
【0172】
以上説明したように、本実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。すなわち、本実施の形態では、遮光イベントに応じた情報をユーザに提示するので、ユーザは、光通信システム100Eの内部状態をより正確に把握することができる。その結果、迅速かつ正確な対応が可能となり、光通信システム100Eの破壊や故障などの可能性を低減させることができる。
【0173】
[変形例]
次に、遮光イベントの提示において、ユーザに処理の選択を求めるのではなく、ユーザ提示部40が自身でイベントを判断し、処理する場合について説明する。図65は、遮光イベント時のユーザ提示部40の動作の一例を示すフローチャートである。図66(A)および図66(B)は、遮光イベント時の画面の一例を示す図である。
【0174】
ステップS300でイベント判断部400は、外光検出部76から外光強度'に関するイベントを取得する。外光検出部76では、光通信システム100Aに入射する外光に基づく外光強度を常時、または一定間隔で検出し、検出した外光強度をイベント判断部400に供給する。
【0175】
ステップS302でイベント判断部400は、外光検出部76から取得した外光強度が所定の閾値以上であるか否かを判断する。閾値は、例えば、発光部14と受光部34との間での通信に用いられる通信光に影響を与えないような値に設定される。イベント判断部400は、外光検出部76から取得した外光強度が所定の閾値以上であると判断した場合には、遮光処理が必要であると判断してステップS304に進む。一方、イベント判断部400は、外光検出部76から取得した外光強度が所定の閾値未満であると判断した場合には、遮光処理が必要でないと判断する。
【0176】
ステップS304で画像描画部406は、表示部44に表示されているドラフトモード画面に、遮光処理を実行した旨を提示するGUI画像203を重畳させて表示する(図66(A))。GUI画像203は、ユーザに対する外光が強いため、遮光を行いました。'とのメッセージMS410から構成される。
【0177】
ステップS306でイベント判断部は、GUI画像203の表示と共に、遮光および機構ロック指示部72に遮光処理を実行するように動作設定部404を介して指示する。遮光および機構ロック指示部72では、動作設定部404の指示に基づいて遮光処理を実行し、光通信システムに入射する外光を一定の外光強度に抑える。
【0178】
ステップS308でイベント判断部400は、GUI画像203の表示時間が一定時間経過したか否かを判断する。表示時間は、例えば、ユーザがメッセージMS410の内容を十分に確認可能な時間に設定される。イベント判断部400は、GUI画像203の表示時間が一定時間経過したと判断した場合にはステップS310に進み、一定時間経過していないと判断した場合には、一定時間が経過するまでGUI画像203を継続して表示する。
【0179】
ステップS310でイベント判断部400は、GUI画像203を一定時間表示したら、遮光処理が行われたことをユーザが認識したものとして、GUI画像203の表示を消す(図66(B))。このようにして、ユーザ提示部40は、機器内の温度上昇を自動的に判断し、イベントに応じたGUI画像203の表示/非表示の制御を行う。
【0180】
<5.第5の実施の形態>
次に、本発明の第5の実施の形態について図面を参照して説明する。第5の実施の形態は、ユーザの入力操作により発生したイベントに応じてユーザに情報提示を行う点において上記第1〜第4の実施の形態と異なる。なお、上述した第1〜第4の実施の形態に係る光通信システム100A〜100Eと共通する構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0181】
[ユーザ提示部の状態遷移例]
図67は、例えば光通信システム100Aの電源をオンして、表示部44にメニュー画面を表示し、表示したメニュー画面から各種操作を行う場合のユーザ提示部40の状態遷移図である。まず、ユーザにより光通信システム100Aの電源がオンされると、初期状態に遷移し、その後、状態100に遷移してメニュー画面の表示を行う。状態100において、ユーザにより機器の接続イベントが入力されると、状態110に遷移して接続可能機器の表示を行う。
【0182】
一方、状態100において、ユーザにより機器の取り外しイベントが入力されると、状態160に遷移して接続機器の表示を行う。状態160において、接続機器の取り外し手順が複数からなる場合には、接続機器の取り外し手順を複数回繰り返して表示する。そして、ユーザにより接続機器の取り外し完了イベントが入力されると初期状態に遷移する。
【0183】
状態110において、ユーザにより機器Aとの接続イベントが入力されると、状態110_Aに遷移すると共に機器Aの接続手順を表示する。同様に、状態110において、機器Bとの接続イベントが入力されると、状態110_Bに遷移すると共に機器Bの接続手順を表示する。
【0184】
状態110_Aにおいて、ユーザにより接続確認イベントが入力されると、状態120に遷移する。一方、状態110_Aにおいて、ユーザにより接続確認しないイベントが入力されると、状態130に遷移して待機状態となる。同様にして、状態110_Bにおいて、ユーザにより接続確認イベントが入力されると、状態120に遷移する。一方、状態110_Bにおいて、ユーザにより接続確認しないイベントが入力されると、状態130に遷移して待機状態となる。
【0185】
状態120において、通信確立成立イベントが入力されると、状態140に遷移する。状態140では、アプリケーションの通常動作(メニュー操作系)を行う。一方、状態120において、通信確立不成立イベントが入力されると、状態150に遷移する。状態150では、接続再手順あるいは故障診断提示を行う。
【0186】
[ユーザ提示部の動作例]
続けて、ユーザの操作に応じたイベント入力時のユーザ提示部40の動作について詳細に説明する。図68〜図76は、ユーザの操作に応じたイベント入力時のユーザ提示部40の動作の一例を示すフローチャートである。図77〜図98は、ユーザの操作に応じたイベントが入力された場合に、表示部44に表示されるGUI画像の一例を示す図である。
【0187】
(機器の接続イベント)
まず、機器の接続イベントについて説明する。図68に示すステップS500でイベント判断部400は、ユーザにより電源がオンされると、メニュー画面表示に関するイベントを取得する。表示部44の画面には初期画面100−F(図77)が表示される。メニュー画面表示に関するイベントは、例えば、電源のオン時を検出した電源制御部から状態取得部407を介してイベント判断部400に供給される。
【0188】
ステップS502でイベント判断部400は、メニュー画面表示イベントを取得すると、状態遷移保持部401のLUT_STATE_TRANSを参照し、初期状態から状態100に遷移する。そして、遷移先の状態100に対応したユーザ情報提示処理を行う。
【0189】
ステップS504で画像描画部406は、表示部44に表示されている初期画面100−Fにメニュー画面を構成するGUI画像100を重畳させて表示する(図78)。GUI画像100は、各種設定を行うための複数のアイコンIC500から構成され、例えば機器の接続',機器の取り外し',時刻設定'等のアイコンから構成される。
【0190】
ステップS510でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42から機器の接続'に対応したイベントを取得したか否かを判断する。つまり、メニュー画面(GUI画像100)の機器の接続'がユーザにより選択されたか否かを判断する。イベント判断部400は、機器の接続'に対応したイベントを取得したと判断した場合にはステップS512に進み、機器の接続'に対応したイベントを取得していないと判断した場合にはステップS514に進む。
【0191】
ステップS512でイベント判断部400は、機器の接続'に対応したイベントを取得すると、状態遷移保持部401のLUT_STATE_TRANSを参照し、状態100から状態110に遷移してユーザ提示処理を行う。
【0192】
ステップS516で画像描画部406は、表示部44に表示されているGUI画像100を、処理基板30に接続することが可能な機器を提示するGUI画像110(図79)に切り換えて表示する。GUI画像110は、処理基板30に接続可能な機器に対応したアイコンIC501と、アイコンIC501を選択するための決定'ボタンBT501とから構成される。アイコンIC501は、例えば機器A',機器B',機器C',機器D'に対応したアイコンから構成される。GUI画像110を表示したら、図69に示すステップS520に進む。
【0193】
一方、ステップS514でイベント判断部400は、機器の接続'以外のイベントが入力される場合には、入力された機器の接続'以外に対応したその他のイベント処理を実行する。
【0194】
図69に示すステップS520でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42から機器A'の選択に対応したイベントを取得したか否かを判断する。つまり、メニュー画面の機器A'のアイコンIC501Aがユーザにより選択されたか否かを判断する。イベント判断部400は、機器A'の選択に対応したイベントを取得したと判断した場合にはステップS522に進み、機器A'の選択に対応したイベントを取得していないと判断した場合にはステップS524に進む。
【0195】
ステップS522で画像描画部406は、表示部44に表示されているGUI画像110から、機器Aの取り付け確認を提示するGUI画像110−Aに切り換えて表示する(図80)。GUI画像110−Aは、例えばユーザに対する機器Aの取り付けを行いますか?'とのメッセージMS502と、このメッセージMS502に回答するためのはい',いいえ'ボタンBT502とから構成される。GUI画像110−Aを表示したら、図70に示すステップS530に進む。
【0196】
一方、ステップS524でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42から機器A'以外の機器B,C,D'…の選択に対応したイベントを取得したか否かを判断する。つまり、接続可能な機器の選択画面において機器B,C,D…'がユーザにより選択されたか否かを判断する。イベント判断部400は、機器B,C,D…'の選択に対応したイベントを取得したと判断した場合にはステップS526に進む。一方、機器B,C,D…'の選択に対応したイベントを取得していないと判断した場合にはステップS520に戻り、ユーザの入力操作を待機する。
【0197】
ステップS526で画像描画部406は、表示部44に表示されているGUI画像110を、選択された機器B,C,D…に対応したGUI画像110−B,C,Dに切り換えて表示する。GUI画像110−B,C,Dは、上述したGUI画像110−Aと同様の構成のものが用いられる。
【0198】
図70に示すステップS530でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42からはい'に基づく操作情報(イベント)を取得したか否かを判断する。つまり、GUI画像110−Aのはい'がユーザにより選択されたか否かを判断する。イベント判断部400は、はい'に基づく操作情報を取得したと判断した場合にはステップS532に進み、はい'に基づく操作情報を取得していないと判断した場合にはステップS534に進む。
【0199】
ステップS534でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42からいいえ'に基づく操作情報(イベント)を取得したか否かを判断する。つまり、GUI画像110−Aのいいえ'がユーザにより選択されたか否かを判断する。イベント判断部400は、いいえ'に基づく操作情報を取得したと判断した場合にはステップS536に進み、いいえ'に基づく操作情報を取得していないと判断した場合にはステップS530に戻り、ユーザの入力を待機する。
【0200】
ステップS536でイベント判断部400は、いいえ'に対応したイベントを取得すると、状態遷移保持部401のLUT_STATE_TRANSを参照し、状態110から状態100に遷移すると共にユーザ情報提示処理を行う。そして、ステップS538でメニュー画面を構成するGUI画像100を表示する。
【0201】
一方、ステップS532で画像描画部406は、はい'に基づくイベントを取得すると、表示部44に表示されているGUI画像110−Aを、接続手順を提示するGUI画像110−A−1に切り換えて表示する(図81)。GUI画像110−A−1は、例えば、ユーザに対する機器Aの取り付け Step1. *****'とのメッセージMS503と、前後のメッセージに移行するための次へ',戻る'ボタンBT503とから構成される。
【0202】
ステップS540でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42から次へ'に対応したイベントを取得したか否かを判断する。つまり、GUI画像110−A−1の次へ'がユーザにより選択されたか否かを判断する。イベント判断部400は、次へ'に対応したイベントを取得したと判断した場合にはステップS542に進み、次へ'に対応したイベントを取得していないと判断した場合にはステップS544に進む。
【0203】
ステップS542で画像描画部406は、次へ'に基づくイベントを取得すると、表示部44に表示されているGUI画像110−A−1を、次の接続手順を提示するGUI画像110−A−2に切り換えて表示する(図82)。GUI画像110−A−2は、上述したGUI画像110−A−1と同様の構成のものが用いられる。このような動作を繰り返して行い、最後の接続手順(step.N)に関するGUI画像110−A−Nを表示する(図83)。GUI画像110−A−Nは、メッセージMS505と、前後のメッセージに移行するための完了',戻る'ボタンBT505とから構成される。GUI画像110−A−Nを表示したら、図71に示すステップS550に進む。
【0204】
一方、ステップS544でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42から戻る'に対応したイベントを取得したか否かを判断する。つまり、GUI画像110−A−1の戻る'がユーザにより選択されたか否かを判断する。戻る'に対応したイベントを取得したと判断した場合には図69に示すステップS522に戻り、機器Aの取り付け確認を提示するGUI画像110−A(図80)を再表示する。一方、戻る'に対応したイベントを取得していないと判断した場合にはステップS532に戻り、ユーザの入力を待機する。
【0205】
図71に示すステップS550でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42から完了'に基づく操作情報(イベント)を取得したか否かを判断する。つまり、GUI画像110−A−Nの完了'がユーザにより選択されたか否かを判断する。イベント判断部400は、完了'に基づく操作情報を取得したと判断した場合にはステップS552に進み、完了'に基づく操作情報を取得していないと判断した場合にはステップS554に進む。
【0206】
ステップS552で画像描画部406は、完了'に基づくイベントを取得すると、表示部44に表示されているGUI画像110−A−Nを、接続確認を提示するGUI画像110−A−Eに切り換えて表示する(図84)。GUI画像110−A−Eは、例えば、ユーザに対する機器Aとの接続確認を行いますか?'とのメッセージMS506と、このメッセージMS506に回答するためのはい',いいえ'ボタンBT506とから構成される。GUI画像110−A−Eを表示したら、図72に示すステップS560に進む。
【0207】
一方、ステップS554でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42から戻る'に基づくイベントを取得したか否かを判断する。つまり、GUI画像110−A−Nの戻る'がユーザにより選択されたか否かを判断する。イベント判断部400は、戻る'に基づく操作情報を取得したと判断した場合にはステップS556に進む。一方、戻る'に基づく操作情報を取得していないと判断した場合にはステップS550に戻り、ユーザの入力を待機する。
【0208】
ステップS556でイベント判断部400は、戻る'に基づくイベントを取得すると、前頁の接続手順を案内するためのGUI画像110−A−N−1を再表示する。これにより、ユーザは機器Aの接続手順を再確認することができる。
【0209】
図72に示すステップS560でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42からはい'に対応したイベントを取得したか否かを判断する。つまり、GUI画像110−A−Eのはい'がユーザにより選択されたか否かを判断する。イベント判断部400は、はい'に対応したイベントを取得したと判断した場合にはステップS562に進み、はい'に対応したイベントを取得していないと判断した場合にはステップS564に進む。
【0210】
ステップS562でイベント判断部400は、はい'に対応したイベントを取得すると、LUT_STATE_TRANSを参照し、状態110_Aから状態120に遷移してユーザ情報提示処理を実行する。
【0211】
ステップS566で画像描画部406は、表示部44に表示されているGUI画像110−A−Eを、通信確立判断の進捗状況を示すGUI画像120に切り換えて表示する(図85,図86)。GUI画像120は、ユーザに対する機器Aとの接続確認をしています'とのメッセージMS507と、通信確立判断の進捗状況の経過を提示するアイコンIC507が構成される。
【0212】
一方、ステップS564でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42からいいえ'に対応したイベントを取得したか否かを判断する。つまり、GUI画像110−A−Eのいいえ'がユーザにより選択されたか否かを判断する。イベント判断部400は、いいえ'に対応したイベントを取得したと判断した場合にはステップS568に進み、いいえ'に対応したイベントを取得していないと判断した場合にはステップS560に戻り、ユーザの入力を待機する。
【0213】
ステップS568でイベント判断部400は、いいえ'に対応したイベントを取得すると、LUT_STATE_TRANSを参照して状態110から状態130に遷移する。そして、状態130に対応したユーザ情報提示処理を実行する。
【0214】
ステップS570で画像描画部406は、表示部44に表示されているGUI画像110−A−Eを、通常状態の、例えば初期画面100−F(図87)などに切り換える。その後、表示部44の例えば画面右下に、接続機器に対応したカメラ'のアイコンIC508と共に通信の確立未完了'の文字W508からなるGUI画像130を表示する(図88)。この表示により、ユーザは通信確認待ちの機器Aが処理基板30に接続されていること認識できる。また、図89に示すように、カメラ'のアイコンIC508を点滅表示させることで、通信確認待ちの機器Aが処理基板30に接続されていることユーザに認識させるようにしても良い。
【0215】
図73に示すステップS580でイベント判断部400は、光通信確立判断部60から通信確立の成立'に基づく操作情報(イベント)を取得したか否かを判断する。イベント判断部400は、通信確立の成立'に基づく操作情報を取得したと判断した場合にはステップS584に進み、通信確立の成立'に基づく操作情報を取得していないと判断した場合にはステップS582に進む。
【0216】
ステップS584でイベント判断部400は、通信確立の成立'に対応したイベントを取得すると、LUT_STATE_TRANSを参照して状態120から状態140に遷移する。そして、状態140に対応したユーザ情報提示処理を実行する。
【0217】
ステップS588で画像描画部406は、表示部44に表示されているGUI画像120を、通信確立の成立を提示するGUI画像140に切り換えて表示する(図90)。GUI画像140は、ユーザに対する接続した機器Aとの通信が確立しました。'とのメッセージMS509と、このメッセージMS509に応答するためのOK'ボタンBT509とから構成される。そして、一定時間経過後、画像描画部406は、GUI画像140を、メニュー画面を構成するGUI画像100−1(図92)に切り換えて表示する。GUI画像100−1には、接続した機器Aに対応したアイコンIC500Aが追加されて表示される。このアイコンIC500Aを選択することで機器Aの各種設定を行うことができる。
【0218】
一方、ステップS582でイベント判断部400は、光通信確立判断部60から通信確立の不成立'に基づく操作情報(イベント)を取得したか否かを判断する。イベント判断部400は、通信確立の不成立'に基づく操作情報を取得したと判断した場合にはステップS586に進み、通信確立の不成立'に基づく操作情報を取得していないと判断した場合にはステップS580に戻る。
【0219】
ステップS586でイベント判断部400は、通信確立の不成立'に対応したイベントを取得すると、LUT_STATE_TRANSを参照して状態120から状態150に遷移する。そして、状態150に対応したユーザ情報提示処理を実行する。
【0220】
ステップS590で画像描画部406は、表示部44に表示されているGUI画像120を、通信確立の不成立を提示するGUI画像150に切り換えて表示する(図91)。GUI画像150は、ユーザに対する機器Aとの接続が確立できませんでした。'とのメッセージMS510と、このメッセージMS510に応答するためのOK'ボタンBT510とから構成される。通信が確立できない場合には、例えば、再度、上述した接続手順を示すGUI画像を表示したり、発光部14や受光部34の故障診断を行う、といった処理に進む。
【0221】
(機器の取り外しイベント)
次に、機器の取り外しイベントについて説明する。以下の説明では、処理基板30には機器(機能基板10)Aが接続され、表示部44の画面には、図92に示す機器A'に対応したアイコンIC500Aが追加されたメニュー画面(GUI画像100−1)が表示されているものとする。
【0222】
図74に示すステップS600でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42から機器の取り外し'に対応したイベントを取得したか否かを判断する。つまり、メニュー画面(GUI画像100)の機器の取り外し'がユーザにより選択されたか否かを判断する。イベント判断部400は、機器の取り外し'に対応したイベントを取得したと判断した場合にはステップS602に進み、機器の取り外し'に対応したイベントを取得していないと判断した場合にはステップS604に進む。
【0223】
ステップS604でイベント判断部400は、機器の取り外し'以外のイベントが入力された場合には、入力された機器の取り外し'以外のイベントに対応した処理を実行する。
【0224】
一方、ステップS602でイベント判断部400は、機器の取り外し'に対応したイベントを取得すると、状態遷移保持部401のLUT_STATE_TRANSを参照して、状態100から状態160に遷移する。そして、状態160に対応したユーザ情報提示処理を実行する。
【0225】
ステップS606で画像描画部406は、表示部44に表示されているGUI画像100−1を、処理基板30から取り外し可能な機器を提示するためのGUI画像160(図93)に切り換えて表示する。GUI画像160は、取り外し可能な機器に対応したアイコンIC511と、アイコンIC511を選択するための決定'ボタンBT511とから構成される。この例では、機器Aのみが処理基板30に接続されているので、機器Aに対応したアイコンIC511のみが表示部44に表示される。
【0226】
ステップS610でイベント判断部400は、表示部44に表示されているGUI画像160の決定'ボタンBT511が選択されると、ユーザ操作取得部42から機器Aの取り外し'に対応したイベントを取得する。
【0227】
ステップS612で画像描画部406は、表示部44に表示されているGUI画像160を、機器Aの取り外しの確認を提示するGUI画像160−Aに切り換えて表示する(図94)。GUI画像160−Aは、例えばユーザに対する機器Aの取り外しを行いますか?'とのメッセージMS512と、このメッセージMS512に回答するためのはい',いいえ'ボタンBT512とから構成される。
【0228】
図75に示すステップS620でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42からはい'に基づく操作情報(イベント)を取得したか否かを判断する。つまり、GUI画像160−Aのはい'がユーザにより選択されたか否かを判断する。イベント判断部400は、はい'に基づく操作情報を取得したと判断した場合にはステップS622に進み、はい'に基づく操作情報を取得していないと判断した場合にはステップS624に進む。
【0229】
ステップS624でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42からいいえ'に基づく操作情報(イベント)を取得したか否かを判断する。つまり、GUI画像160−Aのいいえ'がユーザにより選択されたか否かを判断する。イベント判断部400は、いいえ'に基づく操作情報を取得したと判断した場合にはステップS630に進み、いいえ'に基づく操作情報を取得していないと判断した場合にはステップS620に戻り、ユーザの入力を待機する。
【0230】
ステップS630でイベント判断部400は、いいえ'に対応したイベントを取得すると、状態遷移保持部401のLUT_STATE_TRANSを参照して状態160から状態100に遷移する。そして、ステップS632でメニュー画面を構成するGUI画像100−1を表示する。
【0231】
一方、ステップS622で画像描画部406は、はい'に基づくイベントを取得すると、表示部44に表示されているGUI画像160−Aを、機器の取り外し手順を提示するGUI画像160−A−1(図95)に切り換えて表示する。GUI画像160−A−1は、例えば、ユーザに対する機器Aの取り外し Step1. *****'とのメッセージMS513と、前後のメッセージに移行するための次へ',戻る'ボタンBT513とから構成される。
【0232】
ステップS624でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42から次へ'に対応したイベントを取得したか否かを判断する。つまり、GUI画像160−A−1の次へ'がユーザにより選択されたか否かを判断する。イベント判断部400は、次へ'に対応したイベントを取得したと判断した場合にはステップS626に進み、次へ'に対応したイベントを取得していないと判断した場合にはステップS628に進む。
【0233】
ステップS262で画像描画部406は、次へ'に基づくイベントを取得すると、表示部44に表示されているGUI画像160−A−1を、次の機器の取り外し手順を提示するGUI画像160−A−2(図96)に切り換えて表示する。GUI画像160−A−2は、上述したGUI画像160−A−1と同様の構成のものが用いられる。このような動作を繰り返して行い、最後の機器の取り外し手順(step.N)に到達したときに、これに対応したGUI画像160−A−Nを表示部44に表示する(図97)。GUI画像160−A−Nは、メッセージMS515と、前後のメッセージに移行するための完了',戻る'ボタンBT515とから構成される。GUI画像160−A−Nを表示したら、図76に示すステップS640に進む。
【0234】
一方、ステップS628でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42から戻る'に対応したイベントを取得したか否かを判断する。つまり、GUI画像160−A−1の戻る'がユーザにより選択されたか否かを判断する。イベント判断部400は、戻る'に対応したイベントを取得したと判断した場合には図74に示すステップS612に戻り、GUI画像160−Aに切り換える。これにより、機器Aの取り外しを中止することができる。一方、戻る'に対応したイベントを取得していないと判断した場合にはステップS622に戻り、ユーザの入力を待機する。
【0235】
図76に示すステップS640でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42から完了'に基づく操作情報(イベント)を取得したか否かを判断する。つまり、GUI画像160−A−Nの完了'がユーザにより選択されたか否かを判断する。イベント判断部400は、完了'に基づく操作情報を取得したと判断した場合にはステップS642に進み、完了'に基づく操作情報を取得していないと判断した場合にはステップS644に進む。
【0236】
ステップS642で画像描画部406は、完了'に基づくイベントを取得すると、初期状態に遷移して、最後の機器の取り外し手順に関する画面から、例えば初期画面100−F(図98)に切り換えて表示する。
【0237】
一方、ステップS644でイベント判断部400は、ユーザ操作取得部42から戻る'に基づくイベントを取得したか否かを判断する。つまり、GUI画像160−A−Nの戻る'が選択されたか否かを判断する。イベント判断部400は、戻る'に基づく操作情報を取得したと判断した場合にはステップS648に進む。一方、戻る'に基づく操作情報を取得していないと判断した場合にはステップS640に戻り、ユーザの入力を待機する。
【0238】
ステップS648でイベント判断部400は、戻る'に基づくイベントを取得すると、前頁の機器の取り外し手順を示すGUI画像160−A−N−1を表示する。これにより、ユーザは機器Aの取り外し手順を再確認することができる。
【0239】
以上説明したように、本実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。すなわち、本実施の形態では、ユーザの操作に応じたイベント基づく情報をユーザに提示するので、ユーザは、光通信システムの内部状態をより正確に把握することができる。その結果、迅速かつ正確な対応が可能となり、光通信システムの破壊や故障などの可能性を低減させることができる。
【0240】
<6.第6の実施の形態>
次に、上述した光通信システム100A〜100Eを撮像装置100Fに応用した例について説明する。図99(A)は撮像装置100Fの構成例を示す斜視図であり、図99(B)は撮像装置100Fの表示部44側の構成例を示す図である。撮像装置100Fは、カメラ本体300と、カメラ本体300に着脱可能に取り付けられる固体撮像素子ユニット100Uとを備える。
【0241】
固体撮像素子ユニット100Uは、レンズ101と、レンズ鏡筒102と、固体撮像素子10Aと、変調部24とから構成される。レンズ101は、筒状をなすレンズ鏡筒102に取り付けられ、入射する被写体光を固体撮像素子10Aに結像させる。固体撮像素子10Aは、例えばCMOSやCCDにより構成され、画素毎に電気信号に変換して画像信号を生成して変調部24に供給する。変調部24は、固体撮像素子10A側からの画像信号に応じてカメラ本体300の発光部36から出力される光を変調して光信号としてカメラ本体300の受光部34に発光する。
【0242】
カメラ本体300は箱状をなす筐体であって、カメラ本体300には上述した処理基板30が内蔵されている。処理基板30は、光を出力する発光部36と、固体撮像素子ユニット100U側の変調部24から出力される光信号を受光する受光部34とを有する。カメラ本体300の図示しない制御部と固体撮像素子ユニット100Uのレンズ駆動部や絞り駆動部等は、制御線301によって電気的に接続されている。カメラ本体300の固体撮像素子ユニット100Uが接続される面と反対側の面には、図99(B)に示すように、表示部44が設けられる。表示部44の周縁部には、ユーザがイベント入力操作を行うユーザ操作取得部42が設けられる。
【0243】
図100(A)は固体撮像素子ユニット100Uの接続前のGUI画像の一例であり、図100(B)は固体撮像素子ユニット100Uの接続後のGUI画像の一例であり、図(C)100は撮影設定アイコン選択時のGUI画像の一例を示す図である。
【0244】
固体撮像素子ユニット100Uをカメラ本体300に接続する前の表示部44の画面には、図100(A)に示すように、各種設定を行うための本体設定',機器の接続'などの複数のアイコンIC600から構成されたメニュー画面100−Mが表示される。固体撮像素子ユニット100Uをカメラ本体300に接続すると、図100(B)に示すように、静止画素数、動画画素数およびフレームレートなどの設定を行うための撮影設定'アイコンIC600Aがメニュー画面100−Mに追加表示される。
【0245】
ユーザのユーザ操作取得部42の操作により、メニュー画面100−Mの撮影設定'アイコンIC600が選択されると、図100(C)に示すように、メニュー画面100−Mから撮影設定画面600に切り換えられて表示される。撮影設定画面600には、静止画を撮影する静止画モードに対応したGUI画像602と、動画を撮影する動画モードに対応したGUI画像603とが表示される。静止画モードのGUI画像602は例えば4種類の画素数から選択できるように構成され、動画モードのGUI画像603は3種類の画素数・フレームレートから選択できるように構成される。
【0246】
また、固体撮像素子ユニット100Uの接続時に、ユーザ提示部40は、カメラ本体300の処理能力と接続された固体撮像素子ユニット100Uの能力を判定し、動作可能なモード(項目)だけを選択できるようにしても良い。例えば、撮像装置100Fが高精細なハイビジョンに対応していない場合には、ハイビジョンに対応した項目P3,P4が選択できないようにユーザ操作取得部42を設定する。これらの項目P3,P4は、ユーザに視覚的に認識させるために、例えばグレイアウト表示(強調表示)される。
【0247】
<7.第7の実施の形態>
次に、上述した光通信システム100A〜100Eを信号処理システム100Gに応用した例について説明する。図101(A)および図101(B)は、信号処理システム100Gの構成例を示す図である。信号処理システム100Gは、表示装置302と、表示装置302に着脱可能に取り付けられる映像選択装置104と、映像選択装置104や表示装置302の操作を行うユーザ操作取得部42とを備える。
【0248】
映像選択装置104は、放送信号を受信して放送信号に基づく映像を選択するための装置であり、表示装置302に着脱可能な着脱部105と、着脱部105に設けられた発光部14とを有する。映像選択装置104にはアンテナ116により受信された放送信号が入力される。チューナ部では所定の伝送チャンネルが選択され、選択された放送信号に復調等の信号処理が施されて映像信号等が取得される。映像信号等は発光部14により光信号に変換されて出力される。
【0249】
表示装置302は、表示部304と、表示部304の下方に設けられた映像選択装置104が着脱される着脱部305と、着脱部305に設けられた受光部34とを有する。表示装置302の受光部34は、発光部14から出力された光信号を受光して電気信号に変換する。そして、表示装置302は、電気信号に復号等の所定の処理を施し、映像選択装置104で選択された映像を表示部304に表示する。ユーザ操作取得部42は、リモートコントローラから構成され、ユーザの入力操作に応じたイベントを表示装置302や映像選択装置104に出力する。
【0250】
図102(A)は映像選択装置104の接続前のGUI画像の一例であり、図102(B)は映像選択装置104の接続後のGUI画像の一例であり、図102(C)は映像出力アイコン選択時のGUI画像の一例を示す図である。
【0251】
映像選択装置104を表示装置302に接続する前の表示部44の画面には、図102(A)に示すように、各種設定を行うための本体設定',機器の接続'などの複数のアイコンIC700から構成されたメニュー画面100−Mが表示される。映像選択装置104を表示装置302に接続すると、図102(B)に示すように、映像の出力フォーマットや出力端子などの設定を行うための映像出力'アイコンIC700Aがメニュー画面100−Mに追加表示される。
【0252】
ユーザのユーザ操作取得部42の操作により、メニュー画面100−Mの映像出力'アイコンIC700Aが選択されると、図100(C)に示すように、メニュー画面100−Mから映像出力画面700に切り換えられて表示される。映像出力画面700には、出力フォーマットを選択するためのGUI画像702と、出力フォーマットに対応した出力端子を選択するためのGUI画像703とが表示される。例えば、480iには端子1(D1端子)が対応し、480pには端子2(D2端子)が対応し、1080iには端子3(HDMI(High-Definition Multimedia Interface)端子)が対応している。
【0253】
また、映像選択装置104の接続時に、ユーザ提示部40は、表示装置302の処理能力と接続された映像選択装置104の能力を判定し、動作可能なモードだけを選択できるようにしても良い。この例では、図102(C)に示すように、出力フォーマットの項目P5が選択できないように設定される。これに応じて、この出力フォーマットに対応した出力端子の項目P6も選択できないように設定される。これらの項目P5,P6は、ユーザに視覚的に認識させるために、例えばグレイアウト表示(強調表示)される。
【0254】
なお、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
【図面の簡単な説明】
【0255】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る光通信システムの構成例を示す機能ブロック図である。
【図2】反射型の光通信システムの構成例を示す機能ブロック図である。
【図3】ユーザ提示部のブロック構成例を示す図である。
【図4】状態遷移保持部のデータ構成例を示す図である。
【図5】ユーザ提示部の動作例を示すフローチャートである。
【図6】機器接続に関するルックアップテーブルのデータ構成例を示す図である。
【図7】機器接続に関するイベント取得時のユーザ提示部の動作例を示すフローチャートである(その1)。
【図8】機器接続に関するイベント取得時のユーザ提示部の動作例を示すフローチャートである(その2)。
【図9】接続機器に関するイベント発生前の画面の一例を示す図である。
【図10】接続機器の発見イベント発生時の画面の一例を示す図である(その1)。
【図11】接続機器の発見イベント発生時の画面の一例を示す図である(その2)。
【図12】接続機器の発見イベント発生時の画面の一例を示す図である(その3)。
【図13】通信確立不成立時の診断チャートでの画面の一例を示す図である(その1)。
【図14】通信確立不成立時の診断チャートでの画面の一例を示す図である(その2)。
【図15】通信確立不成立時の診断チャートでの画面の一例を示す図である(その3)。
【図16】本発明の第2の実施形態に係る光通信システムの構成例を示す機能ブロック図である。
【図17】接続遮断に関するルックアップテーブルのデータ構成例を示す図である。
【図18】発光部の死亡に関するイベント取得時のユーザ提示部の動作例を示すフローチャートである。
【図19】発光部の死亡に関するイベント発生前の画面の一例を示す図である。
【図20】発光部の死亡イベント発生時の画面の一例を示す図である。
【図21】発光部の劣化に関するイベント取得時のユーザ提示部の動作例を示すフローチャートである。
【図22】発光部の劣化に関するイベント発生前の画面の一例を示す図である。
【図23】発光部の劣化イベント発生時の画面の一例を示す図である(その1)。
【図24】発光部の劣化イベント発生時の画面の一例を示す図である(その2)。
【図25】発光部の劣化イベント取得時にエラーレートの再設定を提示する場合のユーザ提示部の動作例を示すフローチャートである。
【図26】発光部の劣化イベント発生前の画面の一例を示す図である。
【図27】発光部の劣化イベント発生時にエラーレートの再設定を行う場合の画面の一例を示す図である(その1)。
【図28】発光部の劣化イベント発生時にエラーレートの再設定を行う場合の画面の一例を示す図である(その2)。
【図29】発光部の劣化イベント発生時にエラーレートの再設定を行う場合の画面の一例を示す図である(その3)。
【図30】発光部の劣化イベント発生時にエラーレートの再設定を行う場合の画面の一例を示す図である(その4)。
【図31】発光部の劣化イベント発生時にエラーレートの再設定を行う場合の画面の一例を示す図である(その5)。
【図32】発光部の劣化イベント発生時に変調方式の変更を行う場合の画面の一例を示す図である。
【図33】発光部の劣化イベント発生時に圧縮方式の変更を行う場合の画面の一例を示す図である。
【図34】発光部の発光状態をインジケータ表示する場合の画面の一例を示す図である。
【図35】位置ずれイベント取得時のユーザ提示部の動作例を示すフローチャートである。
【図36】位置ずれイベント発生前の画面の一例を示す図である。
【図37】位置ずれイベント発生時の画面の一例を示す図である(その1)。
【図38】位置ずれイベント発生時の画面の一例を示す図である(その2)。
【図39】位置ずれイベント発生時の画面の一例を示す図である(その3)。
【図40】位置ずれイベント発生時の画面の一例を示す図である(その4)。
【図41】通信確立の不成立イベント取得時のユーザ提示部の動作例を示すフローチャートである。
【図42】通信確立の不成立イベント発生前の画面の一例を示す図である。
【図43】通信確立の不成立イベント発生時の画面の一例を示す図である(その1)。
【図44】通信確立の不成立イベント発生時の画面の一例を示す図である(その2)。
【図45】通信確立の不成立イベント発生時の画面の一例を示す図である(その3)。
【図46】通信確立の不成立イベント発生時の画面の一例を示す図である(その4)。
【図47】本発明の第3の実施形態に係る光通信システムの構成例を示す機能ブロック図である。
【図48】熱の発生に関するルックアップテーブルのデータ構成例を示す図である。
【図49】熱の発生イベント取得時のユーザ提示部の動作例を示すフローチャートである。
【図50】熱の発生イベント発生前の画面の一例を示す図である。
【図51】熱の発生イベント発生時の画面の一例を示す図である(その1)。
【図52】熱の発生イベント発生時の画面の一例を示す図である(その2)。
【図53】熱の発生イベント発生時の画面の一例を示す図である(その3)。
【図54】熱の発生イベント発生時の画面の一例を示す図である(その4)。
【図55】電池の残量レベルを示す図である。
【図56】発光部の熱の発生状態をインジケータ表示する場合の画面の一例を示す図である。
【図57】熱の発生イベント取得時の他のユーザ提示部の動作例を示すフローチャートである。
【図58】熱の発生イベント発生時の他の画面の一例を示す図である。
【図59】本発明の第4の実施形態に係る光通信システムの構成例を示す機能ブロック図である。
【図60】遮光に関するルックアップテーブルのデータ構成例を示す図である。
【図61】遮光イベント取得時のユーザ提示部の動作例を示すフローチャートである。
【図62】遮光イベント発生前の画面の一例を示す図である。
【図63】遮光イベント発生時の画面の一例を示す図である(その1)。
【図64】遮光イベント発生時の画面の一例を示す図である(その2)。
【図65】遮光イベント取得時の他のユーザ提示部の動作例を示すフローチャートである。
【図66】遮光イベント発生時の他の画面の一例を示す図である。
【図67】ユーザの操作に応じたイベント入力時のユーザ提示部の状態遷移図である。
【図68】ユーザの操作に応じた機器の接続イベント入力時のユーザ提示部の動作例を示すフローチャートである(その1)。
【図69】ユーザの操作に応じた機器の接続イベント入力時のユーザ提示部の動作例を示すフローチャートである(その2)。
【図70】ユーザの操作に応じた機器の接続イベント入力時のユーザ提示部の動作例を示すフローチャートである(その3)。
【図71】ユーザの操作に応じた機器の接続イベント入力時のユーザ提示部の動作例を示すフローチャートである(その4)。
【図72】ユーザの操作に応じた機器の接続イベント入力時のユーザ提示部の動作例を示すフローチャートである(その5)。
【図73】ユーザの操作に応じた機器の接続イベント入力時のユーザ提示部の動作例を示すフローチャートである(その6)。
【図74】ユーザの操作に応じた機器の取り外しイベント入力時のユーザ提示部の動作例を示すフローチャートである(その1)。
【図75】ユーザの操作に応じた機器の取り外しイベント入力時のユーザ提示部の動作例を示すフローチャートである(その2)。
【図76】ユーザの操作に応じた機器の取り外しイベント入力時のユーザ提示部の動作例を示すフローチャートである(その3)。
【図77】ユーザの操作に応じた機器の接続イベント発生時の画面の一例を示す図である(その1)。
【図78】機器の接続イベント発生時の画面の一例を示す図である(その2)。
【図79】機器の接続イベント発生時の画面の一例を示す図である(その3)。
【図80】機器の接続イベント発生時の画面の一例を示す図である(その4)。
【図81】機器の接続イベント発生時の画面の一例を示す図である(その5)。
【図82】機器の接続イベント発生時の画面の一例を示す図である(その6)。
【図83】機器の接続イベント発生時の画面の一例を示す図である(その7)。
【図84】機器の接続イベント発生時の画面の一例を示す図である(その8)。
【図85】機器の接続イベント発生時の画面の一例を示す図である(その9)。
【図86】機器の接続イベント発生時の画面の一例を示す図である(その10)。
【図87】機器の接続イベント発生時の画面の一例を示す図である(その11)。
【図88】機器の接続イベント発生時の画面の一例を示す図である(その12)。
【図89】機器の接続イベント発生時の画面の一例を示す図である(その13)。
【図90】機器の接続イベント発生時の画面の一例を示す図である(その14)。
【図91】機器の接続イベント発生時の画面の一例を示す図である(その15)。
【図92】機器接続時のメニュー画面の一例を示す図である。
【図93】ユーザの操作に応じた機器の取り外しイベント発生時の画面の一例を示す図である(その1)。
【図94】機器の取り外しイベント発生時の画面の一例を示す図である(その2)。
【図95】機器の取り外しイベント発生時の画面の一例を示す図である(その3)。
【図96】機器の取り外しイベント発生時の画面の一例を示す図である(その4)。
【図97】機器の取り外しイベント発生時の画面の一例を示す図である(その5)。
【図98】機器の取り外しイベント発生時の画面の一例を示す図である(その6)。
【図99】撮像装置の構成例を示す図である。
【図100】撮像装置の表示部に表示される画像の一例を示す図である。
【図101】信号処理システムの構成例を示す図である。
【図102】信号処理システムの表示装置に表示される画像の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0256】
100A,100B,100C,100D,100E,100F,100G・・・光通信システム、10・・・機能基板、10A・・・固体撮像素子、12・・・光通信部、30・・・処理基板、32・・・光通信部、40・・・ユーザ提示部、400・・・イベント判断部、401・・・状態遷移保持部、403・・・画像生成部、406・・・画像描画部、42・・・ユーザ操作取得部、44・・・表示部、60・・・光通信確立判断部、70・・・光通信部発熱判断部、72・・・遮光および機構ロック指示部、80・・・発光部死亡判断部、82・・・外光検出部、100U・・・固体撮像素子ユニット、104・・・映像選択装置、106・・・撮像装置、108・・・映像再生装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信装置本体に着脱可能に取り付けられる送信装置の送信側光通信部から送信される光信号を受信する受信側光通信部と、
前記受信側光通信部により受信された前記光信号に基づいて前記受信装置本体および前記送信装置の少なくとも一方の内部状態に関するイベントを生成する処理部と、
前記処理部により生成された前記内部状態に関するイベントに基づいて、当該イベントに応じた画像を表示部の画面に表示させるユーザ提示部とを備える受信装置。
【請求項2】
前記ユーザ提示部は、
前記処理部から入力される前記イベントと、当該イベントに対応した前記画像を生成するための提示処理とを対応付けて記憶する記憶部と、
前記処理部から前記イベントが入力されたときに、当該イベントに対応した前記提示処理を前記記憶部から読み出して実行するイベント判断部と、
前記イベント判断部で実行された前記提示処理に基づいて前記イベントに対応した前記画像を生成する画像生成部とを有する
請求項1に記載の受信装置。
【請求項3】
前記処理部は、前記送信側光通信部と前記受信側光通信部との間の通信が確立したか否かを判断する通信確立判断部であり、
前記イベント判断部は、前記通信確立判断部から通信確立に関するイベントを取得したとき、当該イベントに対応した前記提示処理を実行し、
前記画像生成部は、前記イベント判断部で実行される前記提示処理に基づいて通信確立の成立または不成立に関する前記画像を生成する
請求項2に記載の受信装置。
【請求項4】
前記送信側光通信部が劣化または死亡したか否かを判断する死亡判断部を備え、
前記イベント判断部は、
前記通信確立判断部から前記通信確立の不成立に関するイベントを取得した場合には、前記死亡判断部から前記送信側光通信部の生存状態に関するイベントをさらに取得し、当該取得したイベントに基づいて前記送信側光通信部が劣化または死亡しているか否かを判断する
請求項3に記載の受信装置。
【請求項5】
前記処理部は、前記送信装置の前記送信側光通信部が劣化または死亡したか否かを判断する死亡判断部であり、
前記イベント判断部は、前記死亡判断部から前記送信側光通信部の劣化または死亡に関するイベントを取得したとき、当該イベントに対応した前記提示処理を実行し、
前記画像生成部は、前記イベント判断部で実行される前記提示処理に基づいて、前記送信側光通信部の劣化もしくは死亡および前記送信側光通信部の交換に関する少なくとも1以上の前記画像を生成する
請求項2に記載の受信装置。
【請求項6】
前記イベント判断部は、
前記死亡判断部から前記送信側光通信部の劣化に関するイベントを取得したとき、前記送信側光通信部の劣化に関する提示処理と共に、前記送信側光通信部の劣化に応じて前記光信号のエラーレートを再設定するためのエラーレート設定に関する提示処理を実行する
請求項5に記載の受信装置。
【請求項7】
前記イベント判断部は、
前記死亡判断部から前記送信側光通信部の劣化に関するイベントを取得したとき、前記送信側光通信部の劣化に関する提示処理と共に、前記送信側光通信部の劣化に応じて前記送信側光通信部からの前記光信号の変調方式を変更するための提示処理を実行する
請求項5に記載の受信装置。
【請求項8】
前記イベント判断部は、
前記死亡判断部から前記送信側光通信部の劣化に関するイベントを取得したとき、前記送信側光通信部の劣化に関する提示処理と共に、前記送信側光通信部の劣化に応じて前記送信側光通信部からの前記光信号の圧縮方式を変更するための提示処理を実行する
請求項5に記載の受信装置。
【請求項9】
少なくとも前記処理部および前記受信側光通信部に電源を供給する電源制御部をさらに備え、
前記処理部は、前記送信側光通信部が発熱したか否かを判断する発熱判断部であり、
前記イベント判断部は、前記発熱判断部から熱の発生に関するイベントを取得すると共に前記電源制御部から電源残量を取得した場合、当該取得した前記電源残量が予め設定された第1の残量レベルよりも小さいか否かを判断し、前記電源残量が第1の残量レベルよりも小さいときには、前記受信装置本体の電源のオフを促すための提示処理を実行する
請求項2に記載の受信装置。
【請求項10】
前記イベント判断部は、
前記電源制御部から取得した前記電源残量が前記第1の残量レベルよりも大きく、かつ、前記第1の残量レベルよりも大きい値に設定された第2の残量レベルよりも小さい場合、静止画を撮影する際の画素数を選択するための静止画選択画面および動画を撮影する際の画素数を選択するための動画選択画面の少なくとも一方の選択画面に表示される特定の画素数の選択を制限する
請求項9に記載の受信装置。
【請求項11】
所定のイベントを入力するための操作取得部をさらに備え、
前記ユーザ提示部は、前記操作取得部から前記所定のイベントが入力されたとき、当該イベントに応じた前記画像を前記表示部の画面に表示させる
請求項1に記載の受信装置。
【請求項12】
前記操作取得部は、タッチパネル、リモートコントローラおよびキーボートの何れかにより構成される
請求項11に記載の受信装置。
【請求項13】
受信装置本体に着脱可能に取り付けられる送信装置の送信側光通信部から送信される光信号を受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信された前記光信号に基づいて前記受信装置本体および前記送信装置の内部状態に関するイベントを生成する処理ステップと、
前記処理ステップで生成された前記内部状態に関するイベントに基づいて当該イベントに応じた画像を表示部の画面に表示させる提示ステップとを有する情報提示方法。
【請求項14】
受信装置本体に着脱可能に取り付けられ、電気信号を光信号に変換して出力する送信側光通信部を有する送信装置と、
前記送信装置の前記送信側光通信部から送信される光信号を受信する受信側光通信部と、
前記受信側光通信部により受信された前記光信号に基づいて前記受信装置本体および前記送信装置の内部状態に関するイベントを生成する処理部と、
前記処理部により生成された前記内部状態に関するイベントに基づいて当該イベントに応じた画像を表示部の画面に表示させるユーザ提示部とを有する受信装置とを備える光通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図20】
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【図21】
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【図24】
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【図25】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図35】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図57】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図64】
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【図65】
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【図67】
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【図68】
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【図69】
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【図70】
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【図71】
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【図72】
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【図73】
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【図74】
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【図75】
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【図76】
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【図77】
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【図78】
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【図79】
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【図80】
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【図81】
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【図82】
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【図83】
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【図84】
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【図85】
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【図86】
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【図87】
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【図88】
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【図89】
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【図90】
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【図91】
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【図92】
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【図93】
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【図94】
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【図95】
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【図96】
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【図97】
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【図98】
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【図99】
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【図100】
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【図101】
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【図102】
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【図19】
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【図22】
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【図23】
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【図26】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図36】
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【図42】
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【図50】
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【図56】
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【図58】
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【図62】
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【図63】
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【図66】
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【公開番号】特開2010−118966(P2010−118966A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−291504(P2008−291504)
【出願日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】