説明

基板処理装置

【課題】待機室内に設置された昇降台の気密室の気密シールを維持する。
【解決手段】ウエハ1群をボート13に保持して処理する処理室19と、処理室19の真下でボート13が待機する待機室12と、待機室12の外部に設置されボート13を処理室19に搬入搬出するボートエレベータ24と、待機室12内に配されボート13を支持する昇降台37と、待機室12に挿通され昇降台37とボートエレベータ24とを連結する昇降シャフト32とを具備したバッチ式熱処理装置10において、ヘリウムガス供給ライン55に接続されたチューブ54を昇降シャフト32から昇降台37の気密室37dに挿入し、待機室12を排気する排気管57にヘリウムガスディテクタ58を設置する。昇降台の気密室内に供給した時の排気管を流通するヘリウムガスをヘリウムガスディテクタによって検出することにより、昇降台の気密室のリークをチェックする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置に関し、特に、密閉室の気密維持技術に係り、例えば、半導体素子を含む半導体集積回路が作り込まれる半導体ウエハ(以下、ウエハという。)に拡散、CVDまたはエピタキシャル成長等の熱処理(thermal treatment )を施す熱処理装置(furnace)に利用して有効なものに関する。
【背景技術】
【0002】
ウエハに熱処理を施す熱処理装置として、複数枚のウエハをボートに保持した状態で熱処理を施す処理室が形成されたプロセスチューブと、このプロセスチューブの真下に形成されてボートが処理室に対する搬入搬出を待機する待機室と、ボートを昇降させて処理室に搬入搬出するボートエレベータとを備えているバッチ式縦形ホットウオール形熱処理装置が、広く使用されている。
【0003】
従来のバッチ式縦形ホットウオール形熱処理装置においては、ボートエレベータは送りねじ軸装置によって構成されて待機室に縦形に設置されており、送りねじ軸は下端が待機室において支持され、上端において待機室の外部に設置されたモータによって回転駆動されるようになっている。例えば、特許文献1参照。
ところが、従来のこのようなバッチ式縦形ホットウオール形熱処理装置においては、ボートエレベータが待機室の内部に設置されているために、送りねじ軸装置やガイドレールにおいて使用されたグリースや配線ケーブル等から有機物質が飛散することにより、ウエハを汚染する原因になるという問題点がある。
そして、熱処理されて高温度になったボートが待機室に下降されて来て待機室の温度が上昇すると、有機物質の蒸発量は多くなる。
このため、処理室における熱処理完了後に、処理室にボードを存置したままで、ボートやウエハ群を温度が例えば100℃以下になるまで冷却し、ボートやウエハ群の温度が充分に下がってから、ボートを処理室から搬出することが実施されている。
しかしながら、ボートやウエハ群の温度が充分に下がってからボートを処理室から搬出していたのでは、バッチ式縦形ホットウオール形熱処理装置のスループットが低下してしまう。
【0004】
そこで、ボートエレベータを待機室の外部に設置するとともに、ボートエレベータの昇降体とボートとを昇降シャフトによって連結することにより、ボートエレベータからの有機物質の飛散を防止するように構成したバッチ式縦形ホットウオール形熱処理装置が、提案されている。例えば、特許文献2参照。
【0005】
【特許文献1】特開平9−298137号公報
【特許文献2】特開2003−297760号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ボートエレベータを待機室の外部に設置してボートエレベータの昇降体とボートを載せて昇降する昇降台とを昇降シャフトによって連結したバッチ式縦形ホットウオール形熱処理装置においては、次のような問題点があることが本発明者によって明らかにされた。
1) ボートの回転駆動装置への電気配線や冷却水路を確保するために、ボートエレベータの昇降台および昇降シャフトは中空構造に形成する必要があるが、この昇降台および昇降シャフトの中空構造の気密シールが不充分の場合には、昇降台および昇降シャフトの中空部内が待機室の外部に連通しているために、外気が待機室に侵入してしまう。
2) 一般に、待機室のような気密室の気密シールを確保する対策としては、気密室の排気ラインにヘリウム(He)リークディテクタを接続するとともに、気密室の外壁面にヘリウムガスを突き付けることにより、リーク箇所を特定する方法がある。
しかし、気密体である昇降台は気密室である待機室の内部に設置されているので、昇降台にヘリウムガスを吹き付けることができない。その結果、気密体である昇降台の気密シールを確保することができない。
【0007】
本発明の目的は、気密室内に設置された気密体の気密シールを確保することができる基板処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記した課題を解決するための手段のうち代表的なものは、次の通りである。
(1)基板を処理する空間を提供する処理室と、
前記処理室に気密に接続された気密室と、
前記気密室内の雰囲気を排気する排気系と、
前記気密室内にその大部分が位置されるように設けられる中空の気密体であって、前記中空部が前記気密室の雰囲気と隔離された気密体と、
前記気密体の内部にリークチェック用ガスを供給する供給ラインと、
を備えていることを特徴とする基板処理装置。
(2)前記気密室内または前記排気系内における前記リークチェック用ガスの存在を検出するセンサを備えていることを特徴とする前記(1)に記載の基板処理装置。
【発明の効果】
【0009】
前記した手段によれば、気密体の内部にリークチェック用ガスをガス供給ラインを通じて供給し、気密室内または排気系内におけるリークチェック用ガスの存在をセンサによって検出することにより、気密体の気密シールの状態を認定することができるので、気密体の気密シールを確保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の一実施の形態を図面に即して説明する。
【0011】
本実施の形態において、本発明に係る基板処理装置は、半導体装置の製造方法にあってウエハに熱処理を施す処理部であるバッチ式縦形ホットウオール形の熱処理炉(以下、バッチ式熱処理装置という。)を備えている。
図1に示されているように、バッチ式熱処理装置10は筐体11を具備しており、筐体11にはボート13が待機する待機室12が、ボート13を収納可能な容積に形成されている。待機室12は大気圧未満の圧力を維持可能な気密性能を有する気密室に構築されている。すなわち、待機室12は処理室に気密に接続された気密室を構成している。
筐体11の前面壁にはウエハ搬入搬出口14が開設されており、ウエハ搬入搬出口14はゲート15によって開閉されるようになっている。
筐体11の天井壁にはボート搬入搬出口16が開設されており、ボート搬入搬出口16はシャッタ17によって開閉されるようになっている。
筐体11の上にはヒータユニット18が垂直方向に立脚されて設置されており、ヒータユニット18の内部には処理室19を形成するプロセスチューブ20が配置されている。プロセスチューブ20は上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されて、ヒータユニット18に同心円に配置されている。プロセスチューブ20の円筒中空部はウエハを処理する空間を提供する処理室19を構成している。
プロセスチューブ20の下端部には、プロセスチューブ20の処理室19に原料ガスやパージガス等を導入するためのガス導入管21と、プロセスチューブ20の内部を排気するための排気管22とが接続されている。
【0012】
筐体11の待機室12の外部には据付台23が設置されており、据付台23の上にはボートを昇降させるためのボートエレベータ24が据え付けられている。
ボートエレベータ24は上側取付板25および下側取付板26によって垂直にそれぞれ敷設されたガイドレール27および送りねじ軸28を備えており、ガイドレール27には昇降体29が垂直方向に昇降自在に嵌合されている。昇降体29は送りねじ軸28に垂直方向に進退自在に螺合されている。送りねじ軸28の上端部は上側取付板25を貫通しており、上側取付板25に設置されたモータ30に連結されている。すなわち、送りねじ軸28はモータ30によって正逆回転駆動されるように構成されている。
なお、作動やバックラッシュを良好なものとするために、送りねじ軸28と昇降体29との螺合部にはボールねじ機構が使用されている。
【0013】
昇降体29の側面にはアーム31が水平に突設されており、アーム31の先端には円筒形状に形成された昇降シャフト32が垂直方向下向きに固定されている。
昇降シャフト32の中空部33には内筒34が同心円に配置されて固定されている。内筒34は昇降シャフト32の内径よりも小径の外径を有する円筒形状に形成されている。
昇降シャフト32は筐体11の天井壁に開設された挿通孔35を挿通して下端部が待機室12に挿入されており、筐体11の天井壁の上面とアーム31の下面との間には挿通孔35を気密封止するベローズ36が介設されている。
昇降シャフト32の待機室12の下端には、待機室12内にその大部分が位置されるように設けられる中空の気密体であって中空部が待機室12の雰囲気と隔離された気密体としての昇降台37が水平に配置されて固定されており、昇降台37はボート13を昇降させるように構成されている。
昇降台37は上面が開口した箱形状に形成された本体37aと、平面形状が本体37aと同一の平板形状に形成された蓋体37bとを備えており、本体37aに蓋体37bがシールリング37cを挟んで被せ付けられることにより、気密室37dを形成するようになっている。
【0014】
昇降台37の気密室37dの天井面である蓋体37bの下面には、磁性流体シール装置38によってシールされた軸受装置39が設置されている。軸受装置39は蓋体37bを垂直方向に挿通した回転軸40を回転自在に支持しており、回転軸40はボート回転駆動用モータ41によって回転駆動されるようになっている。
回転軸40の上端にはボート13が垂直に立脚するように設置されている。ボート13は複数枚(例えば、25枚、50枚、75枚、100枚)のウエハ1をその中心を揃えて水平に支持した状態で、プロセスチューブ20の処理室19に対してボートエレベータ24による昇降台37の昇降に伴って搬入搬出するように構成されている。
昇降台37の上面にはシールキャップ43がシールリング42を介されて設置されている。シールキャップ43は処理室19の炉口になる筐体11のボート搬入搬出口16をシールするように構成されている。
【0015】
磁性流体シール装置38の外側には磁性流体シール装置38や軸受装置39およびボート回転駆動用モータ41を冷却するための冷却装置44が設置されており、冷却装置44には冷却水供給管45が接続されている。
冷却水供給管45は気密室37dから内筒34の中空部を通じて待機室12の外部に引き出されており、冷却水供給源47に可変流量制御弁46を介して接続されるようになっている。
シールキャップ43の内部には冷却水48が流通する通水路49が開設されており、通水路49には冷却装置44の冷却水が導入側連絡管50によって導入されるようになっている。通水路49には導出側連絡管51の一端が接続されており、導出側連絡管51の他端は昇降シャフト32の中空部33の下端に接続されている。
昇降シャフト32の中空部33の上端には冷却水排出管52が接続されており、冷却水排出管52は冷却水供給源47に接続されようになっている。したがって、昇降シャフト32の中空部33には冷却水48が下端の導出側連絡管51から導入されて上端の冷却水排出管52から排出されることによって流通するようになっている。
また、内筒34の中空部にはボート回転駆動用モータ41の電力供給電線53が挿通されて、外部に引き出されている。
【0016】
昇降台37の気密室37d内にはチューブ54が内筒34の中空部を挿通されて挿入されている。チューブ54の内筒34の外側端にはリークチェック用ガス供給ライン(以下、供給ラインという。)55の一端が接続されており、供給ライン55の他端はリークチェック用ガスとしてのヘリウムガスを供給するヘリウムガス供給装置56に接続されている。すなわち、チューブ54は気密室37dの内部にリークチェック用ガスを供給するリークチェック用ガス供給ラインの一部を構成している。
他方、待機室12には待機室12内の雰囲気を排気する排気系の排気管57が接続されており、排気管57にはリークチェック用ガスの存在を検出するセンサとしてのヘリウムガスディテクタ58が設置されている。
ちなみに、ヘリウムガスディテクタ58は排気管57に常時接続しておく必要はなく、実際上はバッチ式熱処理装置10のメンテナンス時に接続して使用してもよい。ヘリウムガス供給装置56についても同様である。
なお、待機室12には待機室12にパージガスとしての窒素ガスを供給するための窒素ガス供給管59が接続されている。
【0017】
以下、前記構成に係るバッチ式熱処理装置を使用した成膜工程を説明する。
【0018】
これから成膜すべきウエハ1は筐体11のウエハ搬入搬出口14を通して待機室12にウエハ移載装置(図示せず)によって搬入され、ボート13に装填(チャージング)される。
この際、図1に示されているように、ボート搬入搬出口16がシャッタ17によって閉鎖されることにより、処理室19の高温雰囲気が待機室12に流入することは防止されている。このため、装填途中のウエハ1および装填されたウエハ1が高温雰囲気に晒されることはなく、ウエハ1が高温雰囲気に晒されることによる自然酸化等の弊害の派生は防止されることになる。
【0019】
予め指定された枚数のウエハ1がボート13へ装填されると、図2で参照されるように、ウエハ搬入搬出口14はゲート15によって閉鎖され、ボート搬入搬出口16がシャッタ17によって開放される。
【0020】
続いて、昇降台37に支持されたシールキャップ43およびボート13がボートエレベータ24のモータ30によって昇降体29および昇降シャフト32を介して上昇されて、プロセスチューブ20の処理室19にボート搬入搬出口16から搬入(ボートローディング)される。
図2に示されているように、ボート13が上限に達すると、シールキャップ43の上面の周辺部がボート搬入搬出口16をシール状態に閉塞するため、プロセスチューブ20の処理室19は気密に閉じられた状態になる。
ちなみに、ボート13を処理室19へ搬入する際に、昇降シャフト32が上昇すると、ベローズ36は上方向に伸張する。
【0021】
その後、プロセスチューブ20の処理室19は気密に閉じられた状態で、所定の圧力となるように排気管22によって排気され、ヒータユニット18によって所定の温度に加熱され、所定の原料ガスがガス導入管21によって所定の流量だけ供給される。
また、ボート13がボート回転駆動用モータ41によって回転される。
これらにより、予め設定された処理条件に対応する所望のCVD膜がウエハ1に形成される。
この際、ボート13がボート回転駆動用モータ41によって回転されることにより、原料ガスがウエハ1の表面に均一に接触されるため、ウエハ1にはCVD膜が均一に形成される。
【0022】
ここで、冷却水48が冷却装置44およびシールキャップ43の通水路49に、冷却水供給管45および冷却水排出管52を通じて流通されることにより、熱によるシールキャップ43のシールリング42や磁性流体シール装置38および軸受装置39の劣化が防止される。
このとき、冷却水48が昇降シャフト32の中空部33を流通するため、昇降シャフト32および内筒34も冷却されることになる。
【0023】
予め設定された処理時間が経過すると、図1で参照されるように、ボート13およびシールキャップ43を支持した昇降台37が、昇降シャフト32および昇降体29を介してボートエレベータ24のモータ30によって下降されることにより、処理済みウエハ1を保持したボート13が待機室12に搬出(ボートアンローディング)される。
この際、ベローズ36は昇降シャフト32の下降に伴って下方向に短縮する。
【0024】
ボート13が処理室19から待機室12に搬出されると、ボート搬入搬出口16がシャッタ17によって閉鎖される。
次に、待機室12のウエハ搬入搬出口14がゲート15によって開放され、ボート13の処理済みウエハ1がウエハ移載装置によって脱装(ディスチャージング)される。
この際、昇降シャフト32の熱膨張が防止されることにより、ボート13の基準高さがずれるのを防止されているため、ウエハ移載装置による処理済みウエハ1のボート13からの脱装作業は適正かつ迅速に実行されることになる。
【0025】
以降、前述した作用が繰り返されることにより、ウエハ1が例えば、25枚、50枚、75枚、100枚ずつ、バッチ式熱処理装置10によってバッチ処理されて行く。
【0026】
ところで、昇降台37は待機室12内に設置されており、昇降台37の気密室37dは昇降シャフト32に敷設された内筒34の中空部によって外気に連通した状態になっている。このため、昇降台37のシールリング37cによる気密室37dの気密シールが不充分であると、外気が待機室12に内筒34の中空部および昇降台37の気密室37dを通じて侵入してしまう。
この外気の待機室12への侵入を防止するためには、昇降台37のシールリング37cによる気密室37dの気密シール状態を監視し、一定以上のレベルに維持することが必要である。
そこで、本実施の形態に係るバッチ式熱処理装置10においては、昇降台37の気密室37dの気密シール状態を簡単かつ迅速に認定することができるものとしている。
次に、本実施の形態に係るバッチ式熱処理装置10における昇降台37の気密室37dの気密シール状態を認定する方法を説明する。
【0027】
例えば、バッチ式熱処理装置10の定期または不定期の保守点検作業に際して、リークチェック用ガスとしてのヘリウムガスを昇降台37の気密室37dに、ヘリウムガス供給装置56から供給ライン55およびチューブ54を通じて供給するとともに、待機室12を排気する排気管57に設置されたヘリウムガスディテクタ58によって、待機室12から排気されるヘリウムガスの存在を検出する。
例えば、昇降台37の気密室37dのシールリング37cにおけるシール性能が低下している場合には、気密室37dに供給されたヘリウムガスはシールリング37cのシール性能が低下した場所から待機室12に漏洩する。待機室12に漏洩したヘリウムガスは排気管57によって排気されるために、ヘリウムガスディテクタ58はヘリウムガスを検出することになる。
したがって、ヘリウムガスディテクタ58によってヘリウムガスが検出された場合には、昇降台37の気密室37dにおける気密シール状態が低下していると、認定することができる。反対に、ヘリウムガスディテクタ58によってヘリウムガスが検出されない場合には、昇降台37の気密室37dにおける気密シール状態は正常であると、認定することができる。
例えば、ヘリウムガスディテクタ58によって検出されたヘリウムガスの濃度が予め設定された濃度以上である場合には、昇降台37の気密室37dを気密シールしているシールリング37cが交換される。
【0028】
前記実施の形態によれば、次の効果が得られる。
【0029】
1) 昇降台の気密室内にヘリウムガス供給ラインを接続するとともに、待機室を排気する排気管にヘリウムガスディテクタを設置することにより、昇降台の気密室内にヘリウムガスをヘリウムガス供給ラインを通じて供給するとともに、ヘリウムガスディテクタによって排気管を流通するヘリウムガスを検出することができるので、昇降台の気密室の気密シール状態を認定することができる。
【0030】
2) 昇降台の気密室の気密シール状態を認定することにより、昇降台の気密室を気密シールしているシールリングの交換等によって、昇降台の気密室の気密シール状態を常に一定レベル以上に維持することができるので、外気が待機室に侵入することによるパーティクルおよび有機物によるウエハの汚染を防止することができる。
【0031】
3) リークチェック用ガスとしてのヘリウムガスを使用することにより、リークチェック用ガスによるウエハの汚染を防止することができるので、昇降台の気密室の気密状態の監視作業によるバッチ式熱処理装置の生産性の低下を防止することができる。
【0032】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
【0033】
例えば、ヘリウムガスディテクタは待機室を排気する排気管に設置するに限らず、待機室に設置してもよい。
【0034】
バッチ式熱処理装置は成膜処理に使用するに限らず、酸化膜形成処理や拡散処理およびアニーリング処理等の他の処理にも使用することができる。
【0035】
前記実施の形態ではバッチ式熱処理装置の場合について説明したが、本発明はこれに限らず、基板処理装置全般に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の一実施の形態であるバッチ式熱処理装置を示す側面断面図である。
【図2】ボート搬入時を示す側面断面図である。
【符号の説明】
【0037】
1…ウエハ(基板)、10…バッチ式熱処理装置(基板処理装置)、11…筐体、12…待機室(気密室)、13…ボート、14…ウエハ搬入搬出口、15…ゲート、16…ボート搬入搬出口、17…シャッタ、18…ヒータユニット、19…処理室、20…プロセスチューブ、21…ガス導入管、22…排気管、23…据付台、24…ボートエレベータ、25…上側取付板、26…下側取付板、27…ガイドレール、28…送りねじ軸、29…昇降体、30…モータ、31…アーム、32…昇降シャフト、33…中空部、34…内筒、35…挿通孔、36…ベローズ、37…昇降台、37a…本体、37b…蓋体、37c…シールリング、37d…気密室、38…磁性流体シール装置、39…軸受装置、40…回転軸、41…ボート回転駆動用モータ、42…シールリング、43…シールキャップ、44…冷却装置、45…冷却水供給管、46…可変流量制御弁、47…冷却水供給源、48…冷却水、49…通水路、50…導入側連絡管、51…導出側連絡管、52…冷却水排出管、53…電力供給電線、54…チューブ、55…供給ライン(リークチェック用ガス供給ライン)、56…ヘリウムガス供給装置(リークチェック用ガス供給装置)、57…排気管(排気系)、58…ヘリウムガスディテクタ(リークチェック用ガスセンサ)、59…窒素ガス供給管。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する空間を提供する処理室と、
前記処理室に気密に接続された気密室と、
前記気密室内の雰囲気を排気する排気系と、
前記気密室内にその大部分が位置されるように設けられる中空の気密体であって、前記中空部が前記気密室の雰囲気と隔離された気密体と、
前記気密体の内部にリークチェック用ガスを供給する供給ラインと、
を備えていることを特徴とする基板処理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2007−35754(P2007−35754A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−214013(P2005−214013)
【出願日】平成17年7月25日(2005.7.25)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】