説明

基板搬送ロボット

【課題】構造の大型化を防止しつつ、大型重量基板を安全且つ的確に搬送できるロボットを提供する。
【解決手段】本発明のロボット1は、基板が略水平に保持されるエンドエフェクタ22と、エンドエフェクタ22を垂直方向に駆動する垂直駆動手段18と、垂直駆動手段18を水平方向に駆動する水平駆動手段11と、水平駆動手段11を垂直方向の回転軸線17周りに回転駆動する回転駆動手段14と、を備える。垂直駆動手段18にエンドエフェクタ22の端部が接続される。水平駆動手段11に垂直駆動手段18の端部が接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板を搬送するためのロボットに関する。特に、本発明による基板搬送ロボットは、ソーラーパネル用の大型ガラス基板のような重い基板の搬送に適している。
【背景技術】
【0002】
化学蒸着装置(CVD装置)のような基板処理装置に対して、処理すべき基板を搬入し、処理済みの基板を搬出するために、各種のロボットが用いられている。
【0003】
処理される基板の一例として、ソーラーパネルに用いられる角形のガラス基板があり、そのサイズは一辺が2mを超えており、大型の重量物である。
【0004】
ソーラーパネル用のガラス基板のような大型の重量物を安全且つ的確に搬送するためには、そのような重量に十分に耐えうるロボットが必要である。
【0005】
また、基板搬送システムを設置するために必要となる床面積については、限られたスペースでの据え付けを可能とするために、出来るだけ小さくすることが望まれている。
【特許文献1】特開2008−137115号公報
【特許文献2】特開2008−73788号公報
【特許文献3】特開2007−260862号公報
【特許文献4】特開2007−54939号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の基板搬送ロボットにおいては、エンドエフェクタと共に基板を昇降させる際に、基板が保持されたエンドエフェクタのみならず、エンドエフェクタが装着されたアーム等も一緒に昇降駆動される。
【0007】
このため、一辺が2mを超えるような大型の重量ガラス基板を安全且つ的確に昇降するためには、駆動源として大容量のモータが必要となり、これにより、装置が大型化し、その製造コストも増大してしまうという問題があった。
【0008】
また、従来の基板搬送ロボットは、上記の通りそれ自体が大型化してしまうという問題に加えて、ロボットの周囲に基板処理装置等を配置する際に、基板やアームとの干渉を防止する関係上、コンパクトなレイアウトを採用しにくいという問題があった。
【0009】
さらに、従来の基板搬送ロボットは、エンドエフェクタの水平移動の際にアームを水平方向に伸ばす構造であるので、伸張したアームの自重による撓みに起因するエンドエフェクタの位置ずれの問題があった。
【0010】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、構造の大型化を防止しつつ、大型ガラス基板のような重量物を安全且つ的確に搬送できる基板搬送ロボットを提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、基板搬送ロボットの周囲に基板処理装置等を配置する際に、コンパクトなレイアウトを採用可能とする基板搬送ロボットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明による基板搬送ロボットは、基板が略水平に保持されるエンドエフェクタと、前記エンドエフェクタを垂直方向に駆動する垂直駆動手段と、前記垂直駆動手段を水平方向に駆動する水平駆動手段と、前記水平駆動手段を垂直方向の回転軸線周りに回転駆動する回転駆動手段と、を備え、前記垂直駆動手段に前記エンドエフェクタの端部が接続され、前記水平駆動手段に前記垂直駆動手段の端部が接続されている、ことを特徴とする。
【0013】
好ましくは、前記水平駆動手段は、水平方向に延在し、前端部及び後端部を含む走行支持部材であって、前記回転駆動手段によって前記回転軸線周りに回転駆動される走行支持部材と、前記垂直駆動手段を前記走行支持部材の前記前端部と前記後端部との間で走行駆動する走行駆動機構と、を有する。
【0014】
好ましくは、前記走行駆動機構は、前記走行支持部材の前記前端部と前記後端部との間に掛け渡され、前記垂直駆動手段の下端部が固着された水平搬送ベルトと、前記水平搬送ベルトを駆動する水平搬送用モータと、を有する。
【0015】
好ましくは、前記垂直駆動手段は、垂直方向に延在し、上端部及び下端部を含む昇降支持部材であって、前記下端部が前記水平駆動手段に装着された昇降支持部材と、前記エンドエフェクタを前記昇降支持部材の前記上端部と前記下端部との間で昇降駆動する昇降駆動機構と、を有する。
【0016】
好ましくは、前記昇降駆動機構は、前記昇降支持部材の前記上端部と前記下端部との間に掛け渡され、前記エンドエフェクタの基端部が固着された垂直搬送ベルトと、前記垂直搬送ベルトを駆動する垂直搬送用モータと、を有する。
【0017】
好ましくは、前記エンドエフェクタは、水平方向に延在して基端部及び先端部を有し、前記基端部が前記垂直駆動手段に装着されており、前記垂直駆動手段が前記水平駆動手段の後端部に位置しているとき、前記エンドエフェクタの前記先端部が前記水平駆動手段の前端よりも後端側に位置するように構成されている。
【0018】
好ましくは、前記回転軸線は、前記水平駆動手段の前後方向の中央位置よりも後端寄りの位置にある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態による基板搬送ロボット及び同ロボットを含む基板搬送システムについて、図面を参照して説明する。
【0020】
図1及び図2に示したようにこの基板搬送システムは、基板搬送ロボット1と、その周囲に配置された暫定貯蔵装置2、3及びコンベヤ装置4を備えている。また、ロボット1に隣接して、基板を処理するための基板処理装置5が配置されている。
【0021】
ロボット1及び各装置2−5の配置関係について説明すると、基板処理装置5とコンベヤ装置4とがロボット1を間に挟んで対向して配置されている。また、一対の暫定貯蔵装置2、3が、基板処理装置5とコンベヤ装置4とを結ぶ線に直交する線の上において、ロボット1を間に挟んで対向して配置されている。
【0022】
この搬送システムは、特にソーラーパネル用の大型ガラス基板100の搬送に適したものであり、ロボット1が、コンベヤ装置4、一対の暫定貯蔵装置2、3、及び基板処理装置5の間で、適宜ガラス基板100を搬送する。
【0023】
具体的には、コンベヤ装置4によってロボット1の近傍まで搬送された未処理のガラス基板100が、ロボット1によって第1の暫定貯蔵装置2へと搬送される。この第1の暫定貯蔵装置2に暫定的に貯蔵されている未処理のガラス基板100は、ロボット1によって基板処理装置5へと搬入される。
【0024】
基板処理装置5は、ガラス基板100に対して化学蒸着(CVD)処理等を施し、処理済みのガラス基板100は、ロボット1によって基板処理装置5内から搬出され、第2の暫定貯蔵装置3へと搬送される。
【0025】
この第2の暫定貯蔵装置3に暫定的に貯蔵されている処理済みのガラス基板100は、ロボット1によってコンベヤ装置4に搬送され、コンベヤ装置4によって搬出される。
【0026】
図3に示したように基板搬送ロボット1は、床50に固定して設置された基台10を有し、この基台10によって、水平方向に延在する細長の走行支持部材11が回転可能に支持されている。
【0027】
具体的には、走行支持部材11の下面に回転支軸12が固定して設けられており、この回転支軸12が、基台10の軸受13によって枢支されている。回転支軸12は、走行支持部材11の長手方向の中央位置よりも、やや後端部11B寄りの位置に設けられている。
【0028】
基台10の内部には、エンコーダを備えたサーボモータ14が設けられており、歯車機構15、16を介してサーボモータ14の回転駆動力が回転支軸12に伝達される。これにより、走行支持部材11が、基台10に対して、垂直方向の回転軸線17周りに回転駆動される。サーボモータ14及び歯車機構15、16が回転駆動手段を構成する。
【0029】
走行支持部材11には、垂直方向に延在する昇降支持部材18が、走行支持部材11の前端部11Aと後端部11Bとの間をその直立状態を維持しながら移動可能となるように装着されている。
【0030】
より具体的には、走行支持部材11の内部空間には、前端部11Aと後端部11Bとの間に一対のプーリ(水平搬送用プーリ)19A、19Bを介して掛け渡された水平搬送ベルト20が設けられている。走行支持部材11の上面は開口しており、水平搬送ベルト20の上面に、昇降支持部材18の下端部18Bが固定されている。なお、走行支持部材11の上面開口は、シールベルト等によってシールしても良い。
【0031】
一方のプーリ19Aは、エンコーダを備えたサーボモータ21によって回転駆動され、水平搬送ベルト20が前後に駆動される。これにより、昇降支持部材18が、走行支持部材11の前端部11Aと後端部11Bとの間で走行駆動される。サーボモータ21、水平搬送ベルト20、プーリ19A、19Bは、昇降支持部材18を水平方向に走行させる走行駆動機構を構成する。この走行駆動機構と走行支持部材11とによって水平駆動手段が構成される。
【0032】
昇降支持部材18の前面には、水平方向に延在するエンドエフェクタ22が、昇降支持部材18の上端部18Aと下端部18Bとの間をその水平状態を維持しながら昇降可能となるように装着されている。
【0033】
より具体的には、昇降支持部材18の内部空間には、上端部18Aと下端部18Bとの間に一対のプーリ(垂直搬送用プーリ)23A、23Bを介して掛け渡された垂直搬送ベルト24が設けられている。昇降支持部材18の前面は開口しており、垂直搬送ベルト24の前面に、エンドエフェクタ22の基端部22Bが固定されている。なお、昇降支持部材18の前面開口は、シールベルト等によってシールしても良い。
【0034】
一方のプーリ23Aは、エンコーダを備えたサーボモータ25によって回転駆動され、垂直搬送ベルト24が上下に駆動される。これにより、エンドエフェクタ22が、昇降支持部材18の上端部18Aと下端部18Bとの間で走行駆動される。サーボモータ25、垂直搬送ベルト24、及びプーリ23A、23Bは、エンドエフェクタ22を垂直方向に昇降させる昇降駆動機構を構成する。この昇降駆動機構と昇降支持部材18とによって垂直駆動手段が構成される。
【0035】
図3は昇降支持部材18が走行支持部材11の後端部11Bに位置している状態を示しているが、この待機状態において、エンドエフェクタ22の先端部22Aは、走行支持部材11の前端よりも後端側に位置している。
【0036】
この基板搬送システムにおいては、図4(a)に示したように、暫定貯蔵装置2、3の各々の下部に、少なくともロボット1に面する側(前面側)が開放された開放空間2A、3Aが形成されている。
【0037】
また、図4(b)に示したように、基板処理装置5においても、その下部に、少なくともロボット1に面する側(前面側)が開放された開放空間5Aが形成されている。なお、基板処理装置5の下部に開放空間5Aを形成することに代えて、ロボットの最小回転半径に干渉しないように基板処理装置5を配置する場合もある。
【0038】
さらに、図4(c)に示したように、コンベヤ装置4においては、上下のベルトに挟まれた領域において、少なくともロボット1に面する側(前面側)が開放された開放空間4Aが形成されている。
【0039】
ロボット1の走行支持部材11を回転軸線17周りに回転させると、走行支持部材11の前端部11Aは、図2において符号26で示した円形の軌跡を描く。
【0040】
そして、走行支持部材11の前端部11Aの円形の軌跡26は、その一部が、暫定貯蔵装置2、3、コンベヤ装置4、及び基板処理装置5の設置領域と重なっている。なお、基板処理装置5については、円形の軌跡26と重ならないように配置される場合もある。
【0041】
しかしながら、各装置には図4に示した開放空間2A、2B、4A、5Aが形成されているので、ロボット1の走行支持部材11は、その回転に際して前端部11Aが開放空間2A、2B、4A、5Aの内部を通過する。
【0042】
この点について図5及び図6を参照して説明すると、ロボット1の走行支持部材11は、基板処理装置5の下方に形成された開放空間5A及びコンベヤ装置4内部の開放空間4Aのそれぞれに対応する高さ位置に配置されている。また、暫定貯蔵装置2、3に関しても、走行支持部材11は、開放空間2A、3Aのそれぞれに対応する高さ位置に配置されている。
【0043】
これにより、走行支持部材11が回転する際には、その前端部11Aが開放空間2A、3A、4A、5Aの内部を通過することが可能となり、走行支持部材11と各装置2−5との干渉を防止することができる。
【0044】
また上述したように回転支軸12は、走行支持部材11の長手方向の中央位置よりもやや後端部11B寄りの位置に設けられている。これにより、昇降支持部材18が走行支持部材11の後端部11Bに位置している状態で走行支持部材11を回転させた場合でも、昇降支持部材18が各装置2−5に干渉することがない。
【0045】
また、回転支軸12を走行支持部材11の長手方向の中央位置よりもやや後端寄りの位置に設けることにより、ロボット旋回時の旋回軸における重量バランスが改善され、スムーズな回転動作を達成することができる。
【0046】
即ち、ロボット旋回時においては昇降支持部材18が走行支持部材11の後端部11B側に位置しているが、走行支持部材11の前方部分を後方部分よりも長くすることにより前方部分の重量が大きくなり、重量バランスが改善される。
【0047】
なお、本実施形態における走行駆動機構及び昇降駆動機構では、直動機構としてベルト&プーリを使用しているが、例えば、ラックピニオン、ボールスクリュー、リニアモータ、シリンダ、テレスコピック、パンタグラフ等の直動機構を使用しても良い。
【0048】
また、本実施形態における回転駆動手段では、サーボモータ14の動力を歯車機構15、16を介して走行支持部材11に伝達するようにしているが、例えば、大出力のモータに走行支持部材11を直接接続しても良い。
【0049】
以下、コンベヤ装置4上のガラス基板100を基板処理装置5に搬送する場合のロボット1の動作について説明する。
【0050】
初期状態においては、図1に示したようにエンドエフェクタ22がコンベヤ装置4の方向を向いており、このとき、図3に示したように昇降支持部材18は走行支持部材11の後端部11B側に位置している。
【0051】
この状態で、垂直搬送用のサーボモータ25を駆動してエンドエフェクタ22を降下させ、コンベヤ装置4上のガラス基板100の下面から所定距離下方に移動させる。
【0052】
次に、水平搬送用のサーボモータ21を駆動して昇降支持部材18を走行支持部材11の前端部11A側に移動させ、エンドエフェクタ22をガラス基板100の下方に位置させる。
【0053】
続いて、垂直搬送用のサーボモータ25を駆動してエンドエフェクタ22を所定距離上方に移動させ、エンドエフェクタ22にガラス基板100を保持させる。
【0054】
そして、水平搬送用のサーボモータ21を駆動して、昇降支持部材18を走行支持部材11の後端部11B側に移動させる。
【0055】
次に、回転駆動用のサーボモータ14を駆動して走行支持部材11を回転させ、エンドエフェクタ22が基板処理装置5の方向を向くようにする。
【0056】
続いて、垂直搬送用のサーボモータ25を駆動してエンドエフェクタ22を基板処理装置5の基板載置部の高さから所定距離上方に移動させる。
【0057】
そして、水平搬送用サーボモータ21を駆動して昇降支持部材18を走行支持部材11の前端部11A側に移動させ、エンドエフェクタ22を基板処理装置5の基板載置部の上方に位置させる。
【0058】
この状態から、垂直搬送用サーボモータ25を駆動してエンドエフェクタ22を所定距離下方に移動させ、基板処理装置5の基板載置部にガラス基板100を載置する。
【0059】
最後に、水平搬送用モータ21を駆動して昇降支持部材18を走行支持部材11の後端部11Bに移動させる。
【0060】
なお、本実施形態においては、コンベヤ装置4を使用してガラス基板100を搬入、搬出するようにしたが、例えば、ガラス基板100を載置するための載置台を設置して、ロボット等によってガラス基板100を載置台上に搬入、搬出しても良いし、或いは、基板用の容器に複数収容された状態でガラス基板100を搬入、搬出するようにしても良い。
【0061】
上記構成を備えた本実施形態の基板搬送ロボット1においては、ガラス基板100をエンドエフェクタ22で保持して昇降させる際には、ロボット1全体のうち、エンドエフェクタ22のみを昇降駆動すれば足りる。このため、従来の技術のようにエンドエフェクタと共に他のアームを動かす場合と比べて、駆動手段を構成するサーボモータの容量を小さく抑えることができる。これにより、ロボット1の大型化を防止し、且つ、製造コストの増大を抑制することができる。
【0062】
また、本実施形態による基板搬送ロボット1は、垂直駆動手段自体を水平方向に移動させることによりエンドエフェクタ22を水平方向に移動させるようにしたので、従来の基板搬送ロボットのようにアームを水平方向に伸長させる必要がない。このため、アームの伸長による撓みの問題がなく、エンドエフェクタ22を所望の位置に正確に位置決めすることができる。
【0063】
さらに、本実施形態による基板搬送ロボット1を備えた搬送システムによれば、ロボット1の走行支持部材11と各装置2−5との干渉を防止しながら、各装置2−5をロボット1に対して従来よりも近い位置に配置することができるので、基板処理装置5を含めてシステム全体のレイアウトを従来よりもコンパクトにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の一実施形態による基板搬送ロボットを備えた基板搬送システムの概略構成を基板処理装置と共に示した斜視図。
【図2】図1に示した基板搬送システム及び基板処理装置の平面図。
【図3】本発明の一実施形態による基板搬送ロボットの概略構成を示した縦断面図。
【図4】図1に示した暫定貯蔵装置、基板処理装置、及びコンベヤ装置における開放空間を説明するための図であり、(a)は暫定貯蔵装置、(b)は基板処理装置、(c)はコンベヤ装置を示す。
【図5】図1に示した基板搬送システム及び基板処理装置のレイアウトを説明するための図であり、(a)は部分平面図、(b)は部分側面図。
【図6】図1に示した基板搬送システム及び基板処理装置のレイアウトを説明するための側面図。
【符号の説明】
【0065】
1 基板搬送ロボット
11 走行支持部材
18 昇降支持部材
14、15、16 回転駆動手段
19A、19B 水平搬送用プーリ
20 水平搬送ベルト
21 水平搬送用サーボモータ
22 エンドエフェクタ
23A、23B 垂直搬送用プーリ
24 垂直搬送ベルト
25 垂直搬送用サーボモータ
100 ガラス基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板が略水平に保持されるエンドエフェクタと、
前記エンドエフェクタを垂直方向に駆動する垂直駆動手段と、
前記垂直駆動手段を水平方向に駆動する水平駆動手段と、
前記水平駆動手段を垂直方向の回転軸線周りに回転駆動する回転駆動手段と、を備え、
前記垂直駆動手段に前記エンドエフェクタの端部が接続され、
前記水平駆動手段に前記垂直駆動手段の端部が接続されている、ことを特徴とする基板搬送ロボット。
【請求項2】
前記水平駆動手段は、水平方向に延在し、前端部及び後端部を含む走行支持部材であって、前記回転駆動手段によって前記回転軸線周りに回転駆動される走行支持部材と、前記垂直駆動手段を前記走行支持部材の前記前端部と前記後端部との間で走行駆動する走行駆動機構と、を有することを特徴とする請求項1記載の基板搬送ロボット。
【請求項3】
前記走行駆動機構は、前記走行支持部材の前記前端部と前記後端部との間に掛け渡され、前記垂直駆動手段の下端部が固着された水平搬送ベルトと、前記水平搬送ベルトを駆動する水平搬送用モータと、を有することを特徴とする請求項2記載の基板搬送ロボット。
【請求項4】
前記垂直駆動手段は、垂直方向に延在し、上端部及び下端部を含む昇降支持部材であって、前記下端部が前記水平駆動手段に装着された昇降支持部材と、前記エンドエフェクタを前記昇降支持部材の前記上端部と前記下端部との間で昇降駆動する昇降駆動機構と、を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の基板搬送ロボット。
【請求項5】
前記昇降駆動機構は、前記昇降支持部材の前記上端部と前記下端部との間に掛け渡され、前記エンドエフェクタの基端部が固着された垂直搬送ベルトと、前記垂直搬送ベルトを駆動する垂直搬送用モータと、を有することを特徴とする請求項4記載の基板搬送ロボット。
【請求項6】
前記エンドエフェクタは、水平方向に延在して基端部及び先端部を有し、前記基端部が前記垂直駆動手段に装着されており、
前記垂直駆動手段が前記水平駆動手段の後端部に位置しているとき、前記エンドエフェクタの前記先端部が前記水平駆動手段の前端よりも後端側に位置するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の基板搬送ロボット。
【請求項7】
前記回転軸線は、前記水平駆動手段の前後方向の中央位置よりも後端寄りの位置にあることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の基板搬送ロボット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−89203(P2010−89203A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−260748(P2008−260748)
【出願日】平成20年10月7日(2008.10.7)
【出願人】(000000974)川崎重工業株式会社 (1,710)
【Fターム(参考)】