説明

基板洗浄装置

【課題】 洗浄液の使用量を低減させながら、パーティクルや異物が基板に固着することを防止して、清浄に基板を洗浄することが可能な基板洗浄装置を提供する。
【解決手段】 洗浄液を貯留する貯留槽12と、貯留槽12に貯留された洗浄液をガラス基板100の表面に供給するスプレーノズル1と、ガラス基板100に供給された洗浄液を貯留槽12に回収する回収槽19とを備えた第1洗浄部101と、下方を向く洗浄液吐出口を有する洗浄液吐出ノズル2と、洗浄液の液溜まりを保持する洗浄液保持面を備えた液溜まり保持部材3と、ガラス基板100の裏面に純水を供給する裏面洗浄部4とを備えた第2洗浄部102と、第1洗浄部101におけるスプレーノズル1と、第2洗浄部102における洗浄液吐出ノズル2との間に配設されガラス基板100の表面から洗浄液を除去する上下一対のエアナイフ8とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、LCD(液晶表示装置)やPDP(プラズマディスプレイ)等のFPD(フラットパネルディスプレイ)用ガラス基板、有機EL用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、太陽電池パネル用基板、光ディスク用基板等の基板を、フッ酸等の洗浄液により洗浄する基板洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、LCDの製造時には、アモルファスシリコン層をガラス基板上に形成し、このシリコン層表面の自然酸化膜をエッチング処理し、洗浄および乾燥処理をした後に、レーザーを照射してアモルファスシリコン層を溶融再結晶化している。このとき、例えば、特許文献1に記載されたように、エッチング工程後の洗浄工程においては、基板を低速回転させながら洗浄液を供給し、基板全面にその表面張力で洗浄液の液膜を形成した状態で洗浄処理を施し、しかる後、基板を高速回転させて洗浄液を除去する構成が採用されている。
【0003】
しかしながら、近年の基板の大型化により、特許文献1に記載された発明のように、基板を回転させながら洗浄処理を行うことは困難となっている。このため、基板を水平方向に搬送しながら、基板の表面に対して洗浄液を供給して、基板を洗浄処理することが提案されている。
【0004】
すなわち、特許文献2には、処理工程が洗浄工程ではなく剥離工程ではあるが、基板を複数の搬送ローラにより水平方向に向けて搬送しながら、基板の表面と対向配置されたスプレーノズルから基板の表面に剥離液を供給することにより、基板を剥離液により処理する基板処理装置が開示されている。この特許文献2に記載された基板処理装置においては、基板の表面に供給された剥離液は回収され、再利用される。
【0005】
また、特許文献3には、基板を水平方向に搬送する搬送ローラと、処理液吐出口が形成されこの処理液吐出口と基板の表面との間が処理液の液膜により液密状態となる位置に配置された処理液吐出ノズルと、処理液保持面を備え処理液吐出口と処理液保持面との間に処理液の液溜まりを形成可能となる位置に配置された液溜まり保持部材と、基板の裏面に洗浄液を供給する一対の裏面洗浄部とを備える基板処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−17461号公報
【特許文献2】特開2004−146414号公報
【特許文献3】特開2010−219187号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献2に記載された装置を基板の洗浄に利用し、循環された洗浄液を再利用する構成を採用した場合には、洗浄液としてのフッ酸中に金属イオンやその他のコンタミネーション成分が溶出する。そして、フッ酸による洗浄後のリンス時にフッ酸と純水とが混合されると、フッ酸中に溶解していたこれらの金属イオンやその他のコンタミネーション成分が基板上で析出し、リンス時に成長する自然酸化膜中に取り込まれ、パーティクルや異物となって基板上に固着するという問題がある。
【0008】
一方、特許文献3に記載された基板処理装置においては、このような問題が生ずることはないが、十分な洗浄効果を得るためには同じような洗浄処理工程を複数回繰り返す必要があり、このとき、この基板処理装置においては洗浄液を循環使用しないことから、洗浄処理全体に要する洗浄液の使用量が多量となるという問題がある。
【0009】
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、洗浄液の使用量を低減させながら、パーティクルや異物が基板に固着することを防止して、十分清浄に基板を洗浄することが可能な基板洗浄装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の発明は、基板の表面に洗浄液を供給することにより基板の表面を洗浄する基板洗浄装置において、基板を水平方向に搬送する第1搬送機構と、洗浄液を貯留する貯留槽と、前記貯留槽に貯留された洗浄液を前記第1搬送機構により搬送される基板の表面に供給するスプレーノズルと、前記スプレーノズルから前記基板に供給された洗浄液を前記貯留槽に回収する回収機構と、を備えた第1洗浄部と、基板をその主面が略水平方向となる状態で支持して水平方向に搬送する第2搬送機構と、下方を向く洗浄液吐出口が前記第2搬送機構による基板の搬送方向と交差する方向に延設されるとともに、前記洗浄液吐出口と前記第2搬送機構により搬送される基板の表面との距離が、それらの間が前記洗浄液吐出口より吐出された洗浄液の液膜により液密状態となる位置に配置された洗浄液吐出ノズルと、前記洗浄液吐出口と対向する位置に洗浄液の液溜まりを保持する洗浄液保持面を備え、前記洗浄液吐出口と前記洗浄液保持面との距離が、それらの間に洗浄液の液溜まりを形成可能となる位置に配置された液溜まり保持部材と、前記洗浄液吐出ノズルおよび前記液溜まり保持部材に対して前記第2搬送機構による基板の搬送方向の下流側に、前記第2搬送機構により搬送される基板の裏面に純水を供給する裏面洗浄部と、を備えた第2洗浄部と、前記第1洗浄部におけるスプレーノズルと、前記第2洗浄部における洗浄液吐出ノズルとの間に配設され、前記基板の表面から洗浄液を除去するエアナイフと、を備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第1搬送機構は、前記第1洗浄部において基板表面の接触角が所定の大きさ以上となるような搬送速度で基板を搬送する。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、洗浄液の濃度と、基板表面の接触角が所定の大きさ以上となるために必要な処理時間との関係を記憶する記憶部を備え、前記スプレーノズルから基板の表面に供給する洗浄液の濃度と、前記基板表面の接触角が所定の大きさ以上となるために必要な処理時間との関係から前記第1搬送機構による基板の搬送速度を決定する。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の発明において、前記接触角の大きさは50度以上である。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の発明において、前記第1洗浄部におけるスプレーノズルは、前記第1搬送機構により搬送される基板の両面に洗浄液を供給する。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の発明において、前記第2洗浄部における裏面洗浄部は、その上面に純水の液溜まりを保持する純水保持面を備える。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載の発明によれば、第1、第2洗浄部およびエアナイフの作用により、洗浄液の使用量を低減させながら、パーティクルや異物が基板に固着することを防止して、十分清浄に基板を洗浄することが可能となる。
【0017】
請求項2から請求項4に記載の発明によれば、第1洗浄部により一定レベルまで洗浄を行った後に、この基板を第2洗浄部で洗浄することから、パーティクルや異物が基板に固着することを防止しながら、洗浄液の使用量を低減させることが可能となる。
【0018】
請求項5に記載の発明によれば、基板の表面から生じた洗浄残渣が基板の裏面を汚染することを防止することが可能となる。
【0019】
請求項6に記載の発明によれば、基板の裏面と裏面洗浄部との間を純水の液膜により液密状態として、基板の裏面を十分にリンスすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】この発明に係る基板洗浄装置の側面概要図である。
【図2】第2洗浄部102の要部を拡大して示す側面図である。
【図3】洗浄液吐出ノズル2の下面図である。
【図4】液溜まり保持部材3の概要を示す図である。
【図5】液溜まり保持部材3の部分斜視図である。
【図6】裏面洗浄部4の概要を示す図である。
【図7】この発明に係る基板洗浄装置によるガラス基板100の洗浄動作を示す説明図である。
【図8】この発明に係る基板洗浄装置によるガラス基板100の洗浄動作を示す説明図である。
【図9】この発明に係る基板洗浄装置によるガラス基板100の洗浄動作を示す説明図である。
【図10】この発明に係る基板洗浄装置によるガラス基板100の洗浄動作を示す説明図である。
【図11】この発明に係る基板洗浄装置によるガラス基板100の洗浄動作を示す説明図である。
【図12】この発明に係る基板洗浄装置の主要な電気的構成を示すブロック図である。
【図13】洗浄液の濃度とガラス基板100の表面の接触角が所定の大きさ以上となるために必要な処理時間との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係る基板洗浄装置の側面概要図である。
【0022】
この基板洗浄装置は、アモルファスシリコン層がその表面に形成されたガラス基板100に対してレーザーアニールを行う前に、シリコン層表面に形成された酸化膜の洗浄処理を行うためのものである。この洗浄処理に使用される洗浄液は、フッ酸(フッ化水素水/HF)が使用される。この基板洗浄装置は、第1洗浄部101と、第2洗浄部102と、これらの第1洗浄部101と第2洗浄部102の間に配設されたエアナイフ8とを備える。
【0023】
最初に、第1洗浄部101について説明する。第1洗浄部101は、スプレーノズル1を利用して循環する洗浄液によりガラス基板100を洗浄処理するためのものである。この第1洗浄部101は、ガラス基板100を水平方向に搬送する複数の搬送ローラ9と、洗浄液を貯留する貯留槽12と、この貯留槽12に貯留された洗浄液を搬送ローラ9により搬送されるガラス基板100の表裏両面に供給するスプレーノズル1と、このスプレーノズル1からガラス基板100に供給された洗浄液を貯留槽12に回収する回収槽19とを備える。なお、この第1洗浄部101内の複数の搬送ローラ9は、この発明に係る第1搬送機構として機能する。
【0024】
第1搬送機構を構成する複数の搬送ローラ9は、矩形状のガラス基板100を、その下面両端部を支持した状態で図1における左方向から右方向に搬送する構成となっている。このとき、搬送ローラ9は、ガラス基板100の主面を、水平方向を向けた状態で搬送する。但し、ガラス基板100の主面が水平方向に対し交差するように、ガラス基板100をその主面が傾斜させた状態で支持して搬送することにより、ガラス基板100の表面における洗浄液の置換性を向上させるようにしてもよい。
【0025】
貯留槽12内に貯留された洗浄液は、管路13中に配設されたポンプ15の作用により、フィルター14および上下に分岐した管路16、17を介して、搬送ローラ9により搬送されるガラス基板100の上下に配設されたスプレーノズル1に送液され、このスプレーノズル1から搬送ローラ9により搬送されるガラス基板100の表裏両面の全域に供給される。そして、ガラス基板100から流下した洗浄液は、回収槽19を介して、貯留槽12に回収され、再度、スプレーノズル1に送液される。
【0026】
この第1洗浄部101と後述する第2洗浄部102の間、すなわち、第1洗浄部101におけるスプレーノズル1と、第2洗浄部102における洗浄液吐出ノズル2との間には、ガラス基板101の表面から洗浄液を除去する上下一対のエアナイフ8が配設されている。これらのエアナイフ8は、ガラス基板100の両面に対して高圧の気体を噴出することにより、ガラス基板100の両面に付着する洗浄液を除去するためのものである。このエアナイフ8の作用によりガラス基板100から流下した洗浄液も、回収槽19を介して、貯留槽12に回収される。
【0027】
次に、第2洗浄部102について説明する。第2洗浄部102は、洗浄液吐出ノズル2によりガラス基板100の表面に常に新しい洗浄液を供給してガラス基板100の表面を洗浄処理するとともに、ガラス基板100の裏面に純水を供給してガラス基板100の裏面をリンスするためのものである。
【0028】
図2は、第2洗浄部102の要部を拡大して示す側面図である。
【0029】
図1および図2に示すように、この第2洗浄部102は、ガラス基板100をその主面が略水平方向となる状態で支持して水平方向に搬送する複数の搬送ローラ9と、この搬送ローラ9により搬送されるガラス基板100の表面に洗浄液を供給する洗浄液吐出ノズル2と、新しい洗浄液を貯留する貯留槽22と、この貯留槽22内の洗浄液を管路23を介して洗浄液供給ノズル2に供給するためのポンプ25と、洗浄液供給ノズル2との間に洗浄液の液溜まりを形成するための液溜まり保持部材3と、ガラス基板100の裏面に純水を供給してリンスするための一対の裏面洗浄部4と、純水を貯留する貯留槽44と、この貯留槽44内の純水を各管路46を介して各裏面洗浄部4に供給するための一対のポンプ45と、ガラス基板100から流下する少量の洗浄液および純水をドレイン48に回収する回収槽29とを備える。なお、この第2洗浄部101内の複数の搬送ローラ9は、この発明に係る第2搬送機構として機能する。
【0030】
次に、第2洗浄部102における洗浄液吐出ノズル2の構成について説明する。図3は、洗浄液吐出ノズル2の下面図である。
【0031】
この洗浄液吐出ノズル2は、搬送ローラ9により搬送されるガラス基板100と対向する下面に、多数の洗浄液吐出口21が形成された構成を有する。これらの洗浄液吐出口21は、搬送ローラ9により搬送されるガラス基板100の搬送方向と直交する方向に列設されている。この洗浄液吐出口21は、例えば、0.5mm程度の直径を有し、洗浄液吐出ノズル2の長手方向(搬送ローラ9により搬送されるガラス基板100の搬送方向と直交する方向)に、5mm乃至10mm程度のピッチで形成されている。この洗浄液吐出口21は、ガラス基板100の幅方向(搬送ローラ9により搬送されるガラス基板100の搬送方向と直交する方向)全域にわたって設けられている。
【0032】
ガラス基板100の洗浄時には、この洗浄液吐出口21から洗浄液が吐出され、ガラス基板100の表面に供給される。このとき、後述するように、洗浄液吐出口21と搬送ローラ9により搬送されるガラス基板100の表面との距離は、それらの間が洗浄液吐出口21より吐出された洗浄液の液膜により液密状態となるようにする必要があることから、できるだけ小さいことが好ましい。一方、洗浄液吐出口21と搬送ローラ9により搬送されるガラス基板100の表面との距離を過度に小さくすると、ガラス基板100と洗浄液吐出ノズル2とが衝突するおそれがある。ガラス基板100と洗浄液吐出ノズル2との衝突を回避しながら、洗浄液吐出ノズル2とガラス基板100の表面との間を洗浄液の液膜により液密状態とするためには、洗浄液吐出ノズル2における洗浄液吐出口21(すなわち、洗浄液吐出ノズル2の下面)と搬送ローラ9により搬送されるガラス基板100の表面との距離D1(図2参照)は、1mm乃至2mmとすることが好ましい。
【0033】
また、洗浄液吐出ノズル2と搬送ローラ9により搬送されるガラス基板100の表面との間が、洗浄液吐出口21より吐出された洗浄液の液膜により液密状態となるようにするためには、洗浄液吐出ノズル2の下面の形状を、平面状とするか、あるいは、ガラス基板100の搬送方向と鉛直方向とを含む平面による断面形状が下方が凸となる円弧状とすることが好ましい。このような形状を採用することにより、洗浄液吐出ノズル2とガラス基板100の表面との間に洗浄液の液膜を形成することができ、液密状態を容易に達成することが可能となる。なお、洗浄液吐出ノズル2の下面を上述したような下方が凸となる円弧状とするためには、洗浄液吐出ノズル2を、例えば、複数の洗浄液吐出口がその下端部に形成されたパイプから構成すればよい。そして、この洗浄液吐出ノズル2の材質は、金属イオン等が溶出することがなく、洗浄の清浄性を確保できる、例えば、フッ素樹脂製のものを採用することが好ましい。
【0034】
次に、第2洗浄部102における液溜まり保持部材3の構成について説明する。図4は、液溜まり保持部材3の概要を示す図であり、図4(a)は液溜まり保持部材3の縦断面図、また、図4(b)は液溜まり保持部材3の部分平面図である。さらに、図5は、液溜まり保持部材3の部分斜視図である。
【0035】
この液溜まり保持部材3は、洗浄液吐出ノズル2との間に洗浄液の液溜まりを形成するためのものである。この液溜まり保持部材3は、洗浄液吐出ノズル2の洗浄液吐出口21と対向する位置に、洗浄液の液溜まりを保持する洗浄液保持面31を備える。そして、その洗浄液保持面31には、洗浄液の液溜まり保持用の凹部32が凹設されている。
【0036】
この凹部32は、洗浄液保持面31に好適に洗浄液の液溜まりを保持するために使用される。すなわち、液溜まり保持部材3の材質としては、金属イオン等が溶出することがなく、洗浄の清浄性を確保できる、洗浄液吐出ノズル2と同様の、例えば、フッ素樹脂製のものを採用することが好ましい。ここで、フッ素樹脂は洗浄液をはじく強い撥液性を有する。このため、洗浄液が液溜まり保持部材3における洗浄液保持面31から流下しやすくなる。このような流下を防止するために、洗浄液保持面31には凹部32が形成されている。なお、液溜まり保持部材3の材質として塩化ビニール等の樹脂を使用する場合には、この凹部32を省略してもよい。
【0037】
図4および図5に示すように、この凹部32は、液溜まり保持部材3の長手方向(搬送ローラ9により搬送されるガラス基板100の搬送方向と直交する方向)に延びる形状を有する。この凹部32は、ガラス基板100の幅方向(搬送ローラ9により搬送されるガラス基板100の搬送方向と直交する方向)全域にわたって形成されている。但し、この凹部32はこのような形状に限定されるものではない。
【0038】
ガラス基板100に洗浄液を供給する前の段階で、後述するように、洗浄液吐出ノズル2の洗浄液吐出口21から洗浄液が吐出され、洗浄液吐出ノズル2と液溜まり保持部材3の洗浄液保持面31との間に、洗浄液の液溜まりを形成する必要がある。このためには、洗浄液吐出ノズル2と液溜まり保持部材3の洗浄液保持面31との距離は、ガラス基板100が通過できる範囲で、できるだけ小さいことが好ましい。一方、液溜まり保持部材3と搬送ローラ9により搬送されるガラス基板100の裏面との距離を過度に小さくすると、ガラス基板100と液溜まり保持部材3とが衝突するおそれがある。ガラス基板100と液溜まり保持部材3との衝突を回避しながら、洗浄液吐出ノズル2と液溜まり保持部材3との間に洗浄液の液溜まりを形成するためには、液溜まり保持部材3における洗浄液保持面31と搬送ローラ9により搬送されるガラス基板100の裏面との距離D2(図2参照)は、1mm乃至2mmとすることが好ましい。
【0039】
なお、洗浄液吐出ノズル2と液溜まり保持部材3の洗浄液保持面31との間に形成される洗浄液の液溜まりは、洗浄液吐出ノズル2と液溜まり保持部材3の洗浄液保持面31との間の全域に形成される必要はない。例えば、洗浄液吐出ノズル2の長手方向におけるところどころの領域で、部分的に液溜まりが形成されない領域が存在してもよい。洗浄液吐出ノズル2と液溜まり保持部材3の洗浄液保持面31との間の一定の領域に液溜まりが形成されれば、搬送ローラ9により搬送されるガラス基板100の先端部が液溜まりに進入するときに、洗浄液吐出ノズル2と液溜まり保持部材3の洗浄液保持面31との間の一定の領域に形成された液溜まりを、洗浄液吐出ノズル2と液溜まり保持部材3の洗浄液保持面31との間の全領域に広げることができる。
【0040】
次に、第2洗浄部102における裏面洗浄部4の構成について説明する。図6は、裏面洗浄部4の概要を示す図であり、図6(a)は裏面洗浄部4の部分斜視図、また、図6(b)は裏面洗浄部4の縦断面図である。
【0041】
この裏面洗浄部4はガラス基板100の裏面を洗浄するためのものである。この裏面洗浄部4は、図1および図2に示すように、搬送ローラ9により搬送されるガラス基板100の搬送方向に沿って一対配設されている。この裏面洗浄部4は、その上面が洗浄液の液溜まりを保持する洗浄液保持面42となっている。そして、この洗浄液保持面42には、洗浄液の液溜まり保持用の凹部43が凹設されており、この凹部43内には洗浄液吐出口41が形成されている。
【0042】
凹部43は、洗浄液保持面42に好適に洗浄液の液溜まりを保持するために使用される。裏面洗浄部4の材質としては、金属イオン等が溶出することがなく、処理の清浄性を確保できる、洗浄液吐出ノズル2や液溜まり保持部材3と同様の、例えば、フッ素樹脂製のものを採用することが好ましい。ここで、フッ素樹脂は洗浄液をはじく強い撥液性を有する。このため、洗浄液が裏面洗浄部4における洗浄液保持面42から流下しやすくなる。このような流下を防止するために、洗浄液保持面42には凹部43が形成されている。なお、裏面洗浄部4の材質として塩化ビニール等の樹脂を使用する場合には、この凹部43を省略してもよい。
【0043】
図6(a)に示すように、この凹部43は、裏面洗浄部4の長手方向(搬送ローラ9により搬送されるガラス基板100の搬送方向と直交する方向)に延びる形状を有する。この凹部43は、ガラス基板100の幅方向(搬送ローラ9により搬送されるガラス基板100の搬送方向と直交する方向)全域にわたって形成されている。そして、洗浄液吐出口41は、凹部43に沿って複数個列設されている。
【0044】
ガラス基板100の洗浄時には、後述するように、この洗浄液吐出口41から洗浄液が吐出され、ガラス基板100の裏面に供給される。このとき、後述するように、洗浄液保持面42と搬送ローラ9により搬送されるガラス基板100の裏面との距離は、それらの間が洗浄液吐出口41より吐出された洗浄液の液膜により液密状態となるようにする必要があることから、できるだけ小さいことが好ましい。一方、裏面洗浄部4と搬送ローラ9により搬送されるガラス基板100の裏面との距離を過度に小さくすると、ガラス基板100と裏面洗浄部4とが衝突するおそれがある。ガラス基板100と裏面洗浄部4との衝突を回避しながら、裏面洗浄部4の洗浄液保持面42とガラス基板100の裏面との間を洗浄液の液膜により液密状態とするためには、裏面洗浄部4における洗浄液保持面42と搬送ローラ9により搬送されるガラス基板100の裏面との距離D2(図2参照)は、1mm乃至2mmとすることが好ましい。
【0045】
図7乃至図11は、第2洗浄部102によるガラス基板100の洗浄およびリンス動作を示す説明図である。なお、図7乃至図11においては、第2洗浄部102における一対の裏面洗浄部4のうち、上流側の裏面洗浄部4のみを示している。他方の裏面洗浄部4も上流側の裏面洗浄部4と同様の動作を実行する。
【0046】
複数の搬送ローラ9により水平方向に搬送されるガラス基板100の先端が第2洗浄部102に到達する前に、図7に示すように、洗浄液吐出ノズル2の洗浄液吐出口21から少量の洗浄液を吐出し、予め、洗浄液吐出ノズル2における洗浄液吐出口21と液溜まり保持部材3における洗浄液保持面31との間に、洗浄液の液溜まり51を形成しておく。また、裏面洗浄部4における洗浄液保持面42上に、洗浄液の液溜まり61を形成しておく。
【0047】
この状態において、さらに搬送ローラ9によりガラス基板100の搬送を継続すると、図8に示すように、ガラス基板100の先端が、洗浄液吐出ノズル2と液溜まり保持部材3との間に形成された洗浄液の液溜まり51中に進入する。ガラス基板100の先端が洗浄液の液溜まり51まで到達すれば、洗浄液吐出ノズル2から洗浄液を吐出する。なお、洗浄液吐出ノズル2からの洗浄液の吐出は、ガラス基板100の先端が洗浄液の液溜まり51に到達する前に開始してもよいし、ガラス基板100の洗浄のために装置が稼働している間は、洗浄液を継続して吐出し続けてもよい。
【0048】
この状態でさらにガラス基板100が水平方向に搬送された場合には、図9に示すように、洗浄液吐出ノズル2とガラス基板100の表面との間に洗浄液の液膜52が形成され、洗浄液吐出ノズル2とガラス基板100の表面との間は、洗浄液の液膜52により液密状態となる。すなわち、ガラス基板100の先端が洗浄液吐出ノズル2と液溜まり保持部材3との間に形成された洗浄液の液溜まり51中に進入した後、洗浄液の表面張力により洗浄液吐出ノズル2から吐出された洗浄液が引っ張られるようにして、ガラス基板100の表面全域にそこではじかれることなく塗り広げられる。このときには、洗浄液吐出ノズル2の長手方向におけるところどころの領域で部分的に液溜まりが形成されない領域が存在していたとしても、ガラス基板100が移動を継続することに伴って、これらの領域は洗浄液で満たされ、洗浄液吐出ノズル2とガラス基板100の表面との間は、洗浄液の液膜52により液密状態となる。ここで、液密状態とは、それらの間が全て洗浄液で満たされた状態を指す。
【0049】
そして、洗浄液吐出ノズル2とガラス基板100との間を洗浄液の液膜52により液密としたままの状態でガラス基板100が水平方向に搬送されることにより、図10に示すように、洗浄液吐出ノズル2とガラス基板100の表面との間が洗浄液の液膜52により液密状態となったまま、ガラス基板100の表面全域に洗浄液が供給される。
【0050】
なお、ガラス基板100の先端が洗浄液吐出ノズル2と液溜まり保持部材3との間に形成された洗浄液の液溜まり51中に進入したときには、図8に示すように、ガラス基板100の裏面側にも洗浄液が到達する。この洗浄液は、裏面洗浄部4により洗浄される。
【0051】
すなわち、図10に示すように、水平方向に搬送されるガラス基板100の先端が裏面洗浄部4に到達する前には、裏面洗浄部4における洗浄液保持面42(図6参照)には洗浄液吐出口41から吐出された洗浄液の液溜まり61が形成されている。この状態において、ガラス基板100がさらに搬送されて裏面洗浄部4を通過すると、ガラス基板100の裏面と裏面洗浄部4の洗浄液保持面42との間に洗浄液の液膜62が形成され、ガラス基板100の裏面と裏面洗浄部4との間は、洗浄液の液膜62により液密状態となる。
【0052】
このような状態で、ガラス基板100の搬送を継続することにより、図11に示すように、ガラス基板100の表面には洗浄液の液膜52が形成されてその全面に洗浄液が供給され、ガラス基板100の裏面には洗浄液の液膜62が形成されてその全面が洗浄される。
【0053】
なお、上述した実施形態においては、第2洗浄部102において、ガラス基板100を、その主面が水平方向となる状態で支持して、水平方向に搬送しているが、ガラス基板100が、例えば1度程度、わずかに傾斜していてもよい。すなわち、この第2洗浄部102における洗浄方式は、ガラス基板100を正確に水平方向に支持する場合に限らず、略水平方向に支持する場合においても適用が可能である。
【0054】
図12は、この発明に係る基板洗浄装置の主要な電気的構成を示すブロック図である。
【0055】
この基板洗浄装置は、装置全体を制御する制御部80を備える。この制御部80は、上述した第1洗浄部101および第2洗浄部102における搬送ローラ9の回転速度を制御する駆動制御部81と、各種のデータを記憶する記憶部82と、オペレータがデータをオフラインまたはオンラインで入力する入力部83と、各種の情報を表示する表示部84とを備える。記憶部82には、第1処理部101における洗浄処理時の、洗浄液としてのフッ酸の濃度と、処理時間と、ガラス基板100の表面の接触角との関係、すなわち、洗浄液の濃度とガラス基板100の表面の接触角が所定の大きさ以上となるために必要な処理時間との関係を示すデータが記憶されている。このデータは、予め実験的に求められたものである。
【0056】
図13は、洗浄液の濃度とガラス基板100の表面の接触角が所定の大きさ以上となるために必要な処理時間との関係を示すグラフである。
【0057】
このグラフに示すように、例えば、洗浄液としてその濃度(質量パーセント濃度)が1%のフッ酸を使用した場合には、処理時間が約15秒でガラス基板100の表面の接触角は50度となり、処理時間が約18秒でガラス基板100の表面の接触角は60度となる。また、洗浄液としてその濃度が0.5%のフッ酸を使用した場合には、処理時間が約22秒でガラス基板100の表面の接触角は50度となり、処理時間が約28秒でガラス基板100の表面の接触角は60度となる。このような、洗浄液の濃度とガラス基板100の表面の接触角が所定の大きさ以上となるために必要な処理時間との関係は、予め、同一の洗浄装置を使用して、洗浄液の濃度とガラス基板100の搬送速度とを変化させて実験的に処理を行うことにより求められたものである。
【0058】
以上のような構成を有する基板洗浄装置によりガラス基板100の洗浄処理を実行するときには、最初に、第1処理部101において洗浄処理されたガラス基板100の接触角が、所定の大きさ以上になるように、第1洗浄部101の搬送ローラ9によるガラス基板100の搬送速度を決定する。
【0059】
すなわち、第1洗浄部101におけるガラス基板100の洗浄度合いが小さい場合には、第2洗浄部102において必要とされるガラス基板100の洗浄時間が長くなる。第2洗浄部102においては、常に新しい洗浄液を使用していることから、第2洗浄部102における洗浄時間が長くなった場合には、消費される洗浄液の量が多くなってしまうという問題が生ずる。このため、この発明に係る基板洗浄装置においては、第1洗浄部101における搬送ローラ9の回転速度を適切に設定することにより、第1洗浄部101におけるガラス基板100の洗浄度を一定以上に維持するようにしている。
【0060】
より具体的には、ガラス基板100の洗浄達成度はガラス基板100の表面の接触角と相関関係にあることを考慮し、第1洗浄部101において洗浄処理を実行した後のガラス基板100の表面の接触角を50度以上、より好ましくは60度以上とすることにより、基板洗浄装置全体で使用する洗浄液の量を減少させるようにしている。
【0061】
このときには、制御部80が記憶部82に記憶されているデータを読み込み、第1洗浄部101により洗浄処理した後のガラス基板100の表面の必要な接触角の情報と、そのときに使用される洗浄液の濃度との情報から、第1洗浄部101における搬送ローラ9の回転速度を演算する。そして、制御部80が駆動制御部81に指令を出し、駆動制御部81は第1洗浄部101における搬送ローラ9の回転速度を制御する。
【0062】
このような準備工程が終了すれば、ガラス基板100を第1洗浄部101から第2洗浄部102に渡って順次搬送し、その洗浄処理を行う。これにより、ガラス基板100は、第1洗浄部101において、最初に、その表面の接触角が50度以上、より好ましくは60度以上となるまで洗浄される。このときには、洗浄液は、回収槽19を介して貯留槽12に回収され、循環利用されることから、多量の洗浄液が必要となることはない。
【0063】
ガラス基板100が第1洗浄部101から第2洗浄部102に搬送されるときには、上下一対のエアナイフ8の作用により、ガラス基板100の両面に付着する洗浄液を除去される。これにより、第2洗浄部102に汚染された洗浄液が持ち込まれるのを防止することが可能となる。このエアナイフ8の作用によりガラス基板100から流下した洗浄液も、回収槽19を介して、貯留槽12に回収される。
【0064】
そして、ガラス基板100は第2洗浄部102に搬送され、さらに洗浄処理が継続される。この第2洗浄部102においては、洗浄液吐出ノズル2によりガラス基板100の表面に常に新しい洗浄液を供給してガラス基板100の表面が洗浄処理される。このとき、ガラス基板100は第1洗浄部101で既に洗浄されていることから、洗浄液中に金属イオンやその他のコンタミネーション成分が溶出する割合は小さく、また、第2洗浄部102では常に新しい洗浄液が使用されることから、洗浄後のリンス時に洗浄液と純水とが混合されても、洗浄液中に溶解していたこれらの金属イオンやその他のコンタミネーション成分がガラス基板100上で析出することはなく、パーティクルや異物がガラス基板100上に固着するという問題の発生を防止することが可能となる。
【0065】
また、この第2洗浄部102においては、ガラス基板100の裏面に純水を供給してガラス基板100の裏面をリンスすることにより、ガラス基板100の裏面に回り込んだ洗浄液をリンスして、ガラス基板100を清浄なものとすることが可能となる。
【0066】
なお、上述した実施形態においては、第1洗浄部101において、搬送ローラ9の回転速度を適切に設定することにより、第1洗浄部101におけるガラス基板100の洗浄度を一定以上に維持するようにしている。このとき、第2洗浄部102における搬送ローラ9の回転速度は、第1洗浄部101における搬送ローラ9の回転速度と同一としてもよく、また、異なるものとしてもよい。
【符号の説明】
【0067】
1 スプレーノズル
2 洗浄液吐出ノズル
3 液溜まり保持部材
4 裏面洗浄部
8 エアナイフ
9 搬送ローラ
12 貯留槽
13 管路
14 フィルタ
15 ポンプ
16 管路
17 管路
19 回収槽
21 洗浄液吐出口
22 貯留槽
23 管路
25 ポンプ
29 回収槽
31 洗浄液保持面
32 凹部
41 洗浄液吐出口
42 洗浄液保持面
43 凹部
44 貯留槽
45 ポンプ
46 管路
100 ガラス基板
101 第1洗浄部
102 第2洗浄部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の表面に洗浄液を供給することにより基板の表面を洗浄する基板洗浄装置において、
基板を水平方向に搬送する第1搬送機構と、
洗浄液を貯留する貯留槽と、
前記貯留槽に貯留された洗浄液を前記第1搬送機構により搬送される基板の表面に供給するスプレーノズルと、
前記スプレーノズルから前記基板に供給された洗浄液を前記貯留槽に回収する回収機構と、
を備えた第1洗浄部と、
基板をその主面が略水平方向となる状態で支持して水平方向に搬送する第2搬送機構と、
下方を向く洗浄液吐出口が前記第2搬送機構による基板の搬送方向と交差する方向に延設されるとともに、前記洗浄液吐出口と前記第2搬送機構により搬送される基板の表面との距離が、それらの間が前記洗浄液吐出口より吐出された洗浄液の液膜により液密状態となる位置に配置された洗浄液吐出ノズルと、
前記洗浄液吐出口と対向する位置に洗浄液の液溜まりを保持する洗浄液保持面を備え、前記洗浄液吐出口と前記洗浄液保持面との距離が、それらの間に洗浄液の液溜まりを形成可能となる位置に配置された液溜まり保持部材と、
前記洗浄液吐出ノズルおよび前記液溜まり保持部材に対して前記第2搬送機構による基板の搬送方向の下流側に、前記第2搬送機構により搬送される基板の裏面に純水を供給する裏面洗浄部と、
を備えた第2洗浄部と、
前記第1洗浄部におけるスプレーノズルと、前記第2洗浄部における洗浄液吐出ノズルとの間に配設され、前記基板の表面から洗浄液を除去するエアナイフと、
を備えたことを特徴とする基板洗浄装置。
【請求項2】
請求項1に記載の基板処理装置において、
前記第1搬送機構は、前記第1洗浄部において基板表面の接触角が所定の大きさ以上となるような搬送速度で基板を搬送する基板洗浄装置。
【請求項3】
請求項2に記載の基板処理装置において、
洗浄液の濃度と、基板表面の接触角が所定の大きさ以上となるために必要な処理時間との関係を記憶する記憶部を備え、
前記スプレーノズルから基板の表面に供給する洗浄液の濃度と、前記基板表面の接触角が所定の大きさ以上となるために必要な処理時間との関係から前記第1搬送機構による基板の搬送速度を決定する基板洗浄装置。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の基板処理装置において、
前記接触角の大きさは50度以上である基板洗浄装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の基板洗浄装置において、
前記第1洗浄部におけるスプレーノズルは、前記第1搬送機構により搬送される基板の両面に洗浄液を供給する基板洗浄装置。
【請求項6】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の基板洗浄装置において、
前記第2洗浄部における裏面洗浄部は、その上面に純水の液溜まりを保持する純水保持面を備える基板洗浄装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−170828(P2012−170828A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−31827(P2011−31827)
【出願日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(000207551)大日本スクリーン製造株式会社 (2,640)
【Fターム(参考)】