説明

基板脱着方法

【課題】基板の裏面に微粒子がめり込むのを防止できる基板脱着方法を提供する。
【解決手段】直流電圧が印加される静電電極板を内蔵し、該静電電極板に印加される直流電圧に起因して生じる静電気力によってウエハを吸着する静電チャックと、吸着されたウエハW及び静電チャックの間の伝熱間隙にヘリウムガスを供給する伝熱ガス供給孔とを備える基板処理装置において、静電電極板に印加される直流電圧を徐変させながら上昇させる際、直流電圧の上昇に応じて伝熱間隙へ供給されるヘリウムガスの圧力を段階的に上昇させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電気力によって基板を吸着する静電チャックを備える基板処理装置が実行する基板脱着方法に関する。
【背景技術】
【0002】
基板処理装置においてプラズマエッチング処理が施された基板としてのウエハの裏面には多数のパーティクルが付着することがある。ウエハの裏面に付着したパーティクルは、該ウエハの表面に塗布されたフォトレジストを光によって硬化させるリソグラフィ工程においてデフォーカスを引き起こす。
【0003】
そこで、従来、プラズマエッチング処理が施されたウエハの裏面を洗浄したり、若しくは基板処理装置におけるウエハの裏面と接触する部材の材質を変更する等してリソグラフィ工程前にウエハの裏面に多数のパーティクルが付着するのを防止していた。
【0004】
ところで、基板処理装置では、ウエハにプラズマエッチング処理を施す際、ウエハを処理室内に収容し、該処理室内に配置された載置台に載置する。該載置台はウエハと接触する上部に静電チャックを備える。該静電チャックは電極板を内蔵し、該電極板に印加された直流電圧によって発生する静電気力によってウエハを吸着する。
【0005】
通常、静電チャックには静電気力を引き起こす高圧の直流電圧が急激に印加されるため、ウエハは静電チャックに急激に引きつけられる。したがって、ウエハが歪んだまま静電チャックに吸着され、例えば、歪んだウエハの復元力によって該ウエハにおける静電チャックとの接触面(以下、「ウエハの接触面」という。)や静電チャックにおけるウエハとの接触面(以下、「静電チャックの接触面」という。)に応力が生じることがある。
【0006】
一般に、静電チャックの表面にはセラミックスが溶射されており、構造的に脆性な箇所が幾つか生じるので、静電チャックの接触面に生じた応力によって脆性な箇所が破壊されてパーティクルが生じ、これらのパーティクルはウエハの裏面にめり込む。また、ウエハの接触面に生じた応力が急激に変動した場合には、該ウエハが割れることがある。
【0007】
ウエハの割れを防止するためのウエハの吸着方法としては、例えば、静電チャックの電極板に印加される直流電圧を徐々に上昇させる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。これにより、応力の急激な変動を抑制し、ウエハの割れを防止できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−152335号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、ウエハの裏面にめり込んだパーティクルを洗浄によって除去することは非常に困難である。また、上述したように、静電チャックの電極板に印加される直流電圧を徐々に上昇させても、ウエハが歪む限り、静電チャックの接触面に応力が生じ、その結果、パーティクルがウエハの裏面に付着してめり込むのを防止できないという問題がある。
【0010】
本発明の目的は、基板の裏面に微粒子がめり込むのを防止できる基板脱着方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、請求項1記載の基板脱着方法は、直流電圧が印加される電極板を内蔵し、前記印加される直流電圧に起因して生じる静電気力によって基板を吸着する静電チャックと、前記吸着された基板及び前記静電チャックの間の間隙に伝熱ガスを供給する伝熱ガス供給部とを備える基板処理装置が実行する基板脱着方法であって、前記電極板に印加される直流電圧を徐変させながら上昇させる際、前記直流電圧の上昇に応じて前記供給される伝熱ガスの圧力を段階的に上昇させることを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の基板脱着方法は、請求項1記載の基板脱着方法において、前記供給される伝熱ガスが前記基板に付与する前記静電チャックからの離間力が、前記静電気力を上回らないことを特徴とする。
【0013】
請求項3記載の基板脱着方法は、請求項1又は2記載の基板脱着方法において、前記直流電圧も段階的に上昇させることを特徴とする。
【0014】
請求項4記載の基板脱着方法は、請求項3記載の基板脱着方法において、前記伝熱ガスの圧力上昇における各段階は、前記直流電圧の上昇において対応する各段階よりも遅れて開始されることを特徴とする。
【0015】
請求項5記載の基板脱着方法は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の基板脱着方法において、前記伝熱ガスの圧力上昇における各段階では、少なくとも10秒に亘って前記供給される伝熱ガスの圧力が一定値に維持されるように制御されることを特徴とする。
【0016】
上記目的を達成するために、請求項6記載の基板脱着方法は、直流電圧が印加される電極板を内蔵し、前記印加される直流電圧に起因して生じる静電気力によって基板を吸着する静電チャックと、前記吸着された基板及び前記静電チャックの間の間隙に伝熱ガスを供給する伝熱ガス供給部とを備える基板処理装置が実行する基板脱着方法であって、前記基板を前記静電チャックへ吸着させ且つ前記吸着された基板及び前記静電チャックの間の間隙に伝熱ガスを供給した後、前記電極板に印加される直流電圧を徐変させながら下降させる際、前記直流電圧の下降に応じて前記供給される伝熱ガスの圧力を段階的に下降させることを特徴とする。
【0017】
請求項7記載の基板脱着方法は、請求項6記載の基板脱着方法において、前記供給される伝熱ガスが前記基板に付与する前記静電チャックからの離間力が、前記静電気力を上回らないことを特徴とする。
【0018】
請求項8記載の基板脱着方法は、請求項6又は7記載の基板脱着方法において、前記直流電圧も段階的に下降させることを特徴とする。
【0019】
請求項9記載の基板脱着方法は、請求項8記載の基板脱着方法において、前記伝熱ガスの圧力下降における各段階は、前記直流電圧の下降において対応する各段階よりも先に終了することを特徴とする。
【0020】
請求項10記載の基板脱着方法は、請求項6乃至9のいずれか1項に記載の基板脱着方法において、前記伝熱ガスの圧力下降における各段階では、少なくとも10秒に亘って前記供給される伝熱ガスの圧力が一定値に維持されるように制御されることを特徴とする。
【0021】
請求項11記載の基板脱着方法は、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の基板脱着方法において、前記基板は主としてシリコンからなり、前記静電チャックにおける前記基板を吸着して接触する接触部はセラミックスによって覆われることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、電極板に印加される直流電圧を徐変させながら上昇させる際、直流電圧の上昇に応じて供給される伝熱ガスの圧力を段階的に上昇させるので、基板を静電チャックに吸着する静電気力(以下、単に「静電気力」という。)と、伝熱ガスが基板に付与する静電チャックからの離間力(以下、単に「離間力」という。)との差を小さくすることができる。また、基板に関して離間力は静電気力と反対方向に作用するので、離間力は静電気力を緩和する。したがって、基板を静電チャックに吸着させる際、静電気力を大幅に緩和することができ、基板が歪むのを防止できる。その結果、静電チャックの基板との接触部に応力が生じるのを防止して基板の裏面に微粒子がめり込むのを防止できる。
【0023】
本発明によれば、電極板に印加される直流電圧を徐変させながら下降させる際、直流電圧の下降に応じて供給される伝熱ガスの圧力を段階的に下降させるので、静電気力及び離間力の差を小さくすることができ、もって、基板を静電チャックから離間させる際、静電気力を大幅に緩和することができ、基板が歪むのを防止できる。その結果、静電チャックの基板との接触部に応力が生じるのを防止して基板の裏面に微粒子がめり込むのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施の形態に係る基板脱着方法を実行する基板処理装置の構成を概略的に示す断面図である。
【図2】ウエハを静電チャックへ吸着させる際のウエハの裏面及び静電チャックの吸着面における応力発生を説明するための図であり、図2(A)はウエハの吸着前においてウエハに作用する力を示し、図2(B)はウエハの吸着後においてウエハに作用する力を示す。
【図3】ウエハを静電チャックへ吸着させる際に実行される本実施の形態に係る基板脱着方法を説明するための図であり、図3(A)は印加電圧を一様且つ徐々に変化させながら上昇させる場合を示し、図3(B)は印加電圧を段階的に上昇させる場合を示す。
【図4】ウエハを静電チャックから離脱させる際にウエハに作用する力を説明するための図である。
【図5】ウエハを静電チャックから離脱させる際に実行される本実施の形態に係る基板脱着方法を説明するための図であり、図5(A)は印加電圧を一様且つ徐々に変化させながら下降させる場合を示し、図5(B)は印加電圧を段階的に下降させる場合を示す。
【図6】本実施の形態に係る基板脱着方法を用いるウエハ処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0026】
まず、本実施の形態に係る基板脱着方法を実行する基板処理装置について説明する。
【0027】
図1は、本実施の形態に係る基板脱着方法を実行する基板処理装置の構成を概略的に示す断面図である。本基板処理装置は、基板としてのシリコンからなる半導体デバイス用のウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)にプラズマエッチング処理を施す。
【0028】
図1において、基板処理装置10は、例えば、直径が300mmのウエハWを収容するチャンバ11を有し、該チャンバ11内にはウエハWを載置する円柱状のサセプタ12(載置台)が配置されている。基板処理装置10では、チャンバ11の内側壁とサセプタ12の側面とによって側方排気路13が形成される。この側方排気路13の途中には排気プレート14が配置される。
【0029】
排気プレート14は多数の貫通孔を有する板状部材であり、チャンバ11内部を上部と下部に仕切る仕切り板として機能する。排気プレート14によって仕切られたチャンバ11内部の上部(以下、「処理室」という。)15には後述するようにプラズマが発生する。また、チャンバ11内部の下部(以下、「排気室(マニホールド)」という。)16にはチャンバ11内のガスを排出する排気管17が接続される。排気プレート14は処理室15に発生するプラズマを捕捉又は反射してマニホールド16への漏洩を防止する。
【0030】
排気管17にはTMP(Turbo Molecular Pump)及びDP(Dry Pump)(ともに図示しない)が接続され、これらのポンプはチャンバ11内を真空引きして減圧する。具体的には、DPはチャンバ11内を大気圧から中真空状態(例えば、1.3×10Pa(0.1Torr)以下)まで減圧し、TMPはDPと協働してチャンバ11内を中真空状態より低い圧力である高真空状態(例えば、1.3×10−3Pa(1.0×10−5Torr)以下)まで減圧する。なお、チャンバ11内の圧力はAPCバルブ(図示しない)によって制御される。
【0031】
チャンバ11内のサセプタ12には第1の高周波電源18が第1の整合器19を介して接続され、且つ第2の高周波電源20が第2の整合器21を介して接続されており、第1の高周波電源18は比較的低い周波数、例えば、2MHzのイオン引き込み用の高周波電力をサセプタ12に印加し、第2の高周波電源20は比較的高い周波数、例えば、60MHzのプラズマ生成用の高周波電力をサセプタ12に印加する。これにより、サセプタ12は電極として機能する。また、第1の整合器19及び第2の整合器21は、サセプタ12からの高周波電力の反射を低減して高周波電力のサセプタ12への印加効率を最大にする。
【0032】
サセプタ12の上部は、大径の円柱の先端から小径の円柱が同心軸に沿って突出している形状を呈し、該上部には小径の円柱を囲うように段差が形成される。小径の円柱の先端には静電電極板22を内部に有する静電チャック23が配置されている。静電電極板22には直流電源24が接続されており、高圧の正の直流電圧が印加される。静電電極板22に正の直流電圧が印加されると、ウエハWにおける静電チャック23側の面(以下、「裏面」という。)には負電位が発生して静電電極板22及びウエハWの裏面の間に電位差が生じ、該電位差に起因する静電気力、例えば、クーロン力、若しくはジョンソン・ラーベック力により、ウエハWは静電チャック23に吸着される。
【0033】
また、サセプタ12の上部には、静電チャック23に吸着されたウエハWを囲うように、フォーカスリング25がサセプタ12の上部における段差へ載置される。フォーカスリング25は、例えば、シリコン(Si)や炭化硅素(SiC)等によって構成される。すなわち、フォーカスリング25は半導電体からなるので、プラズマの分布域をウエハW上だけでなく該フォーカスリング25上まで拡大してウエハWの周縁部上におけるプラズマの密度を該ウエハWの中央部上におけるプラズマの密度と同程度に維持する。これにより、ウエハWの全面に施されるプラズマエッチング処理の均一性を確保する。
【0034】
サセプタ12の内部には、例えば、円周方向に延在する環状の冷媒室26が設けられる。この冷媒室26には、チラーユニット(図示しない)から冷媒用配管27を介して低温の冷媒、例えば、冷却水やガルデン(登録商標)が循環供給される。
【0035】
静電チャック23は、吸着されているウエハWに向けて開口する複数の伝熱ガス供給孔28(伝熱ガス供給部)を有する。これら複数の伝熱ガス供給孔28は、伝熱ガス供給ライン29を介して伝熱ガス供給部30に接続され、該伝熱ガス供給部30は伝熱ガスとしてのHe(ヘリウム)ガスを、伝熱ガス供給孔28を介して静電チャック23における吸着されたウエハWとの接触面(以下、「吸着面」)及びウエハWの裏面の間隙に供給する。また、伝熱ガス供給ライン29はバルブ31を備え、該バルブ31や伝熱ガス供給部30は上記間隙へ供給される伝熱ガスの流量や圧力を調整する。
【0036】
チャンバ11の天井部には、サセプタ12と対向するようにシャワーヘッド32が配置される。シャワーヘッド32は、上部電極板33と、該上部電極板33を着脱可能に釣支するクーリングプレート34と、該クーリングプレート34を覆う蓋体35とを有する。上部電極板33は厚み方向に貫通する多数のガス孔36を有する円板状部材からなり、半導電体であるシリコンによって構成される。また、クーリングプレート34の内部にはバッファ室37が設けられ、このバッファ室37には処理ガス導入管38が接続されている。
【0037】
また、シャワーヘッド32の上部電極板33には直流電源39が接続され、上部電極板33へ負の直流電圧が印加される。このとき、上部電極板33は二次電子を放出して処理室15内部の電子密度が低下するのを防止する。
【0038】
基板処理装置10では、処理ガス導入管38からバッファ室37へ供給された処理ガスがガス孔36を介して処理室15内部へ導入され、該導入された処理ガスは、第2の高周波電源20からサセプタ12を介して処理室15内部へ印加されたプラズマ生成用の高周波電力によって励起されてプラズマとなる。該プラズマ中のイオンは、第1の高周波電源18がサセプタ12に印加するイオン引き込み用の高周波電力によってウエハWに向けて引きこまれ、該ウエハWにプラズマエッチング処理を施す。
【0039】
上述した基板処理装置10の各構成部品の動作は、基板処理装置10が備える制御部(図示しない)のCPUがプラズマエッチング処理に対応するプログラムに応じて制御する。
【0040】
ところで、上述した基板処理装置10では、ウエハWにプラズマエッチング処理を施す際、ウエハWはプラズマから入熱されて温度が上昇する。ウエハWの温度が必要以上に上昇すると、ウエハWの表面がラジカルと不必要な化学反応を起こすことがある。また、ウエハWの熱応力が高まり、やがてウエハWが割れることがある。
【0041】
そこで、ウエハWにプラズマエッチング処理を施す際、ウエハWは静電チャック23に吸着される。このとき、サセプタ12は冷媒室26の冷媒によって冷却されているため、ウエハWの熱がサセプタ12に伝わり、ウエハWは冷却される。
【0042】
但し、静電チャック23は、通常、静電電極板22を内包するセラミックス(例えば、アルミナ)の積層体や、静電電極板22を間に挟む2つの誘電体部材の表面がセラミックス(例えば、イットリア)で覆われた部材からなるため、吸着面及びウエハWの裏面の間に微小間隙(以下、「伝熱間隙」という。)が存在する。したがって、ウエハWを吸着しただけではウエハWからサセプタ12へ熱が十分に伝わらない。これに対応して、通常、ウエハWにプラズマエッチング処理を施す際、基板処理装置10では伝熱間隙に伝熱ガス供給孔28からヘリウムガスが供給される。該ヘリウムガスはウエハWの熱をサセプタ12に効果的に伝達するので、ウエハWの熱がサセプタ12へ十分に伝わり、その結果、ウエハWの温度は必要以上に上昇することがない。
【0043】
上述したように、ウエハWをサセプタ12によって冷却するためには、ウエハWを静電チャック23に吸着させる必要があるが、静電電極板22へ正の直流電圧を急激に印加すると、図2(A)に示すように、ウエハWが静電気力によって静電チャック23へ向けて急激に引き寄せられ、ウエハWが歪み、そのまま静電チャック23へ吸着される。歪んだまま吸着されたウエハWは復元しようとする、例えば、径方向へ伸びようとする。しかしながら、ウエハWは静電チャック23へ吸着されているため、図2(B)に示すように、ウエハWには中心方向へ引き戻す力(図中矢印参照。)が作用し、その結果、ウエハW、特に、ウエハWの裏面に応力が発生する。また、静電チャック23の吸着面には当該応力の反作用としての応力が発生する。この応力はセラミックスで覆われた静電チャック23の吸着面における構造的に脆性な箇所を破壊し、セラミックスのパーティクルを生じさせる。このとき、ウエハは静電チャックに吸着されているため、生じたパーティクルはウエハWの裏面にめり込む。
【0044】
本実施の形態に係る基板脱着方法では、これに対応して、ウエハWを静電チャック23へ吸着させる際、ウエハWの裏面や静電チャック23の吸着面に応力が発生するのを防止する。具体的には、ウエハWを静電チャック23へ吸着させる際、図3(A)に示すように、静電電極板22へ印加される正の直流電圧(以下、「印加電圧」という。)を徐変させながら上昇させ、該印加電圧の上昇に応じて伝熱間隙に供給されるヘリウムガスの圧力(以下、「供給ヘリウムガス圧力」と言う。)を階段状(段階的)に上昇させる。
【0045】
印加電圧を徐変させながら上昇させることにより、ウエハWが静電気力によって静電チャック23へ向けて急激に引き寄せられるのを防止できる。
【0046】
また、通常、伝熱間隙にヘリウムガスが供給されると伝熱間隙内の圧力が高まり、ウエハWには静電チャック23の吸着面から離れようとする力(以下、「離間力」という。)が作用する。該離間力はウエハWに関して静電気力と反対方向に作用するので、ウエハWに作用する静電気力を緩和する。そして、本実施の形態に係る基板脱着方法では、印加電圧の上昇に応じて供給ヘリウムガス圧力を階段状に上昇させるので、静電気力及び離間力の差を小さくすることができる。したがって、ウエハWに作用する静電気力を大幅に緩和することができ、ウエハWを静電チャック23に吸着させる際、ウエハWが歪むのを防止できる。
【0047】
これにより、ウエハWの裏面や静電チャック23の吸着面に応力が発生するのを防止できる。その結果、静電チャック23の吸着面における構造的に脆性な箇所が破壊させることなく、セラミックスのパーティクルを生じることもないので、ウエハWの裏面にパーティクルがめり込むのを防止できる。
【0048】
また、本実施の形態に係る基板脱着方法では、印加電圧を徐変させながら上昇させる際、離間力が静電気力を上回らないように制御される。具体的には、離間力Qが下記式(1)を満たすように供給ヘリウムガス圧力がバルブ31や伝熱ガス供給部30によって制御される。これにより、ウエハWが静電チャック23から離間するのを防止できる。
Q ≦ 1/ (2k)×ε×ε×(V/d)×S … (1)
ここで、kは安全率、εは静電チャック23の誘電率、εは真空の誘電率、Vは印加電圧の値、dは静電電極板22及びウエハWの間の距離、SはウエハWの裏面の表面積
さらに、本実施の形態に係る基板脱着方法では、供給ヘリウムガス圧力を階段状に上昇させる際、図3(A)に示すように、各段階において所定時間t、例えば、少なくとも10秒に亘って供給ヘリウムガス圧力が一定値に維持されるようにバルブ31や伝熱ガス供給部30によって制御される。通常、空間におけるガスの圧力が安定するには一定の時間を要する。したがって、少なくとも10秒に亘って供給ヘリウムガス圧力を一定値に維持するように制御することにより、伝熱間隙における供給ヘリウムガス圧力を安定させることができる。また、伝熱間隙における供給ヘリウムガス圧力が安定するので、供給ヘリウムガス圧力を階段状に上昇させる際、各段階において静電気力及び離間力の差の変動を抑制することができ、もって、ウエハWが静電チャック23から不用意に離間するのを防止することができる。
【0049】
また、本実施の形態に係る基板脱着方法では、図3(B)に示すように、印加電圧を徐変させながら上昇させる際、該印加電圧を段階的に上昇させるのが好ましい。これにより、ウエハWを静電チャック23へ吸着させる際、静電気力及び離間力の差が不必要に広がるのを防止することができ、もって、ウエハWが歪むのを確実に防止できる。
【0050】
印加電圧を段階的に上昇させる場合、印加電圧の上昇における各段階の数は供給ヘリウムガス圧力の上昇における各段階の数と同じであるのが好ましく、また、印加電圧の上昇における各段階の持続時間は供給ヘリウムガス圧力の上昇における各段階の持続時間と同じであるのが好ましい。これにより、ウエハWを静電チャック23へ吸着させる際、静電気力及び離間力の差をほぼ一定に維持することができ、もって、ウエハWを静電チャック23へ安定して吸着できるとともに、ウエハWへ変動応力が作用するのを防止することができる。
【0051】
さらに、本実施の形態に係る基板脱着方法では、印加電圧を段階的に上昇させる場合、供給ヘリウムガス圧力の上昇における各段階は、印加電圧の上昇において対応する各段階よりも遅れて、例えば、図3(B)中に示すように、時間sだけ遅れて開始されるのが好ましい。これにより、ウエハWを静電チャック23へ吸着させる際、離間力が静電気力を上回るのを確実に防止できる。
【0052】
なお、供給ヘリウムガス圧力の上昇における各段階の数が多いほど、ウエハWに作用する静電気力及び離間力の合力の変動を抑制できるが、供給ヘリウムガス圧力を処理時の圧力まで上昇させるのに時間を要する。したがって、供給ヘリウムガス圧力の上昇における各段階の数はせいぜい数個、例えば、2〜3個に留めるのが好ましい。
【0053】
また、供給ヘリウムガス圧力を階段状に上昇させると、伝熱ガス供給ライン29内におけるヘリウムガスの圧力変動を小さくすることができる。これにより、伝熱ガス供給ライン29の内壁面やバルブ31の弁体等に付着したデポが剥がれるのを防止でき、もって、剥がれたデポがヘリウムガスによって伝熱間隙へ運搬され、ウエハWの裏面にパーティクルとして付着するのを防止できる。
【0054】
ところで、上述した基板処理装置10では、ウエハWにプラズマエッチング処理を施す際、ウエハWはプラズマから入熱されて温度が上昇するため、図4に示すように、ウエハWはシリコンの熱膨張率に見合う分だけ熱膨張しようとする(図中矢印参照。)。しかしながら、ウエハWは静電チャック23へ吸着されており、静電チャック23はセラミックスを主材とするのでウエハWのように熱膨張しない。したがって、ウエハWは熱膨張することができず、その結果、ウエハWの内部には内部応力が発生する。
【0055】
プラズマエッチング処理が終了し、静電気力を消滅させてウエハWを静電チャック23から離脱させる際、静電電極板22へ印加される正の直流電圧を急激に下降させると、ウエハWは開放されて内部応力によって急激に変形し、例えば、図4中の矢印の方向へ急激に伸びるため、ウエハWの裏面が静電チャック23の吸着面と強く擦れる。このとき、吸着面における構造的に脆性な箇所が破壊され、結果としてセラミックスのパーティクルがウエハWの裏面にめり込むことがある。
【0056】
また、ウエハWを静電チャック23から離脱させる際、ウエハWが静電チャック23から離間するのを防止するために、印加電圧よりも先に供給ヘリウムガス圧力を下降させるが、ここで、供給ヘリウムガス圧力を急激に下降させると、ウエハWに静電気力のみが作用する状態が生じ、図2(A)で示した場合と同様に、ウエハWが静電チャック23へ向けて急激に引き寄せられて歪んだまま静電チャック23に吸着される。その結果、図2(B)で示した場合と同様に、ウエハWには中心方向へ引き戻す力が作用してウエハWの裏面に応力が発生し、静電チャック23の吸着面には当該応力の反作用としての応力が発生する。この応力も吸着面からセラミックスのパーティクルを生じさせ、結果としてセラミックスのパーティクルがウエハWの裏面にめり込む。
【0057】
本実施の形態に係る基板脱着方法では、これに対応して、ウエハWを静電チャック23から離脱させる際、ウエハWの裏面及び静電チャック23の吸着面の擦れ、並びに静電チャック23の吸着面に応力が発生するのを防止する。具体的には、ウエハWを静電チャック23から離脱させる際、図5(A)に示すように、印加電圧を徐変させながら下降させ、該印加電圧の下降に応じて供給ヘリウムガス圧力を階段状(段階的)に下降させる。
【0058】
印加電圧を徐変させながら下降させることにより、ウエハWを徐々に開放してウエハWが内部応力によって急激に変形するのを防止する。これにより、ウエハWの裏面が静電チャック23の吸着面と強く擦れるのを防止できる。
【0059】
また、印加電圧の下降に応じて供給ヘリウムガス圧力を階段状に下降させるので、静電気力及び離間力の差を小さくすることができる。したがって、ウエハWに作用する静電気力を大幅に緩和することができ、ウエハWを静電チャック23から離脱させる際、ウエハWが歪むのを防止できる。これにより、静電チャック23の吸着面に応力が発生するのを防止できる。
【0060】
その結果、静電チャック23の吸着面における構造的に脆性な箇所が破壊されることなく、セラミックスのパーティクルを生じることもないので、ウエハWの裏面にパーティクルがめり込むのを防止できる。
【0061】
また、本実施の形態に係る基板脱着方法では、印加電圧を徐変させながら下降させる際も、離間力が静電気力を上回らないように制御される。具体的には、離間力Qが上記式(1)を満たすように供給ヘリウムガス圧力が制御される。
【0062】
さらに、本実施の形態に係る基板脱着方法では、供給ヘリウムガス圧力を階段状に下降させる際も、図5(A)に示すように、各段階において所定時間t、例えば、少なくとも10秒に亘って供給ヘリウムガス圧力が一定値に維持されるように制御される。
【0063】
また、本実施の形態に係る基板脱着方法では、図5(B)に示すように、印加電圧を徐変させながら下降させる際も、該印加電圧を段階的に下降させるのが好ましく、印加電圧の下降における各段階の数は供給ヘリウムガス圧力の下降における各段階の数と同じであるのが好ましく、また、印加電圧の下降における各段階の持続時間は供給ヘリウムガス圧力の下降における各段階の持続時間と同じであるのが好ましい。
【0064】
さらに、本実施の形態に係る基板脱着方法では、印加電圧を段階的に下降させる場合、供給ヘリウムガス圧力の下降における各段階は、印加電圧の下降において対応する各段階よりも先に、例えば、図5(B)中に示すように、時間sだけ先に終了するのが好ましい。これにより、ウエハWを静電チャック23から離脱させる際、離間力が静電気力を上回るのを確実に防止できる。
【0065】
なお、供給ヘリウムガス圧力の下降における各段階の数はせいぜい数個、例えば、2〜3個に留めるのが好ましいのは、供給ヘリウムガス圧力を上昇させる場合と同様である。
【0066】
図6は、本実施の形態に係る基板脱着方法を用いるウエハ処理を示すフローチャートである。
【0067】
図6において、まず、基板処理装置10のチャンバ11内にウエハWを搬入してサセプタ12に載置した後、ウエハWを静電チャック23に吸着させる(ステップS61)。このとき、印加電圧及び供給ヘリウムガス圧力は、図3(A)又は図3(B)に示すように制御される。
【0068】
次いで、静電電極板22へ印加電圧を印加し続けるとともに、伝熱間隙へヘリウムガスを供給し続けながら、チャンバ11内部を減圧し、処理室15内部へ導入された処理ガスからプラズマを生成してウエハWにプラズマエッチング処理を施す(ステップS62)。
【0069】
プラズマエッチング処理が終了した後、ウエハWを静電チャック23から離脱させる(ステップS63)。このとき、印加電圧及び供給ヘリウムガス圧力は、図5(A)又は図5(B)に示すように制御される。
【0070】
次いで、ウエハWをチャンバ11内から搬出して本処理を終了する。
【0071】
本実施の形態に係る基板脱着方法によれば、ウエハWを静電チャック23に吸着させる際、印加電圧を徐変させながら上昇させるとともに、印加電圧の上昇に応じて供給ヘリウムガス圧力を段階的に上昇させる。また、ウエハWを静電チャック23から離脱させる際、印加電圧を徐変させながら下降させるとともに、印加電圧の下降に応じて供給ヘリウムガス圧力を段階的に下降させる。これにより、静電気力及び離間力の差を小さくすることができ、もって、ウエハWが歪むのを防止できる。その結果、静電チャック23の吸着面に応力が生じるのを防止してウエハWの裏面に微粒子がめり込むのを防止できる。
【0072】
上述した実施の形態に係る基板脱着方法を実行する基板処理装置がプラズマエッチング処理を施す基板は、半導体デバイス用のウエハに限られず、LCD(Liquid Crystal Display)等を含むFPD(Flat Panel Display)等に用いる各種基板や、フォトマスク、CD基板、プリント基板等であってもよい。
【0073】
また、本発明について、上記実施の形態を用いて説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
【0074】
本発明の目的は、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを記録した記憶媒体を、コンピュータ等に供給し、コンピュータのCPUが記憶媒体に格納されたプログラムを読み出して実行することによっても達成される。
【0075】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラム自体が上述した実施の形態の機能を実現することになり、プログラム及びそのプログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0076】
また、プログラムを供給するための記憶媒体としては、例えば、RAM、NV−RAM、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD(DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW)等の光ディスク、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、他のROM等の上記プログラムを記憶できるものであればよい。或いは、上記プログラムは、インターネット、商用ネットワーク、若しくはローカルエリアネットワーク等に接続される不図示の他のコンピュータやデータベース等からダウンロードすることによりコンピュータに供給されてもよい。
【0077】
また、コンピュータのCPUが読み出したプログラムを実行することにより、上記実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、CPU上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0078】
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0079】
上記プログラムの形態は、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給されるスクリプトデータ等の形態から成ってもよい。
【実施例】
【0080】
次に、本発明の実施例について説明する。
【0081】
図1の基板処理装置10において1ロット分(25枚)のウエハWへ枚葉でプラズマエッチング処理を施した。22枚目及び25枚目のウエハWへプラズマエッチング処理を施した際、ウエハWを静電チャック23に吸着させるときに、印加電圧を、図3(B)に示すように段階的に上昇させた。他のウエハWへプラズマエッチング処理を施した際、ウエハWを静電チャック23に吸着させるときに、印加電圧を急激に上昇させた。
【0082】
その後、各ウエハWの裏面に存在するパーティクルの数を光学式のパーティクルカウンタで計測したところ、22枚目及び25枚目のウエハWでは裏面に存在するパーティクルの数が約3000〜3500個であったのに対し、他のウエハWでは裏面に存在するパーティクルの数が約6000〜7000個であった。したがって、印加電圧を段階的に上昇させることにより、ウエハWが歪んで静電チャック23へ吸着されるのを防止することができ、もって、静電チャック23の吸着面に応力が発生するのを防止してウエハWの裏面にパーティクルが付着するのを抑制できることが分かった。
【0083】
なお、22枚目及び25枚目のウエハWへプラズマエッチング処理を施した際、供給ヘリウムガス圧力は段階的に上昇させなかったが、ヘリウムガス圧力を段階的に上昇させていたならば、ウエハWの歪みをさらに抑制することができ、もって、ウエハWの裏面に存在するパーティクルの数を約3000個よりも少なくできることが容易に予想された。
【符号の説明】
【0084】
W ウエハ
10 基板処理装置
12 サセプタ
22 静電電極板
23 静電チャック
28 伝熱ガス供給孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電圧が印加される電極板を内蔵し、前記印加される直流電圧に起因して生じる静電気力によって基板を吸着する静電チャックと、前記吸着された基板及び前記静電チャックの間の間隙に伝熱ガスを供給する伝熱ガス供給部とを備える基板処理装置が実行する基板脱着方法であって、
前記電極板に印加される直流電圧を徐変させながら上昇させる際、前記直流電圧の上昇に応じて前記供給される伝熱ガスの圧力を段階的に上昇させることを特徴とする基板脱着方法。
【請求項2】
前記供給される伝熱ガスが前記基板に付与する前記静電チャックからの離間力が、前記静電気力を上回らないことを特徴とする請求項1記載の基板脱着方法。
【請求項3】
前記直流電圧も段階的に上昇させることを特徴とする請求項1又は2記載の基板脱着方法。
【請求項4】
前記伝熱ガスの圧力上昇における各段階は、前記直流電圧の上昇において対応する各段階よりも遅れて開始されることを特徴とする請求項3記載の基板脱着方法。
【請求項5】
前記伝熱ガスの圧力上昇における各段階では、少なくとも10秒に亘って前記供給される伝熱ガスの圧力が一定値に維持されるように制御されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の基板脱着方法。
【請求項6】
直流電圧が印加される電極板を内蔵し、前記印加される直流電圧に起因して生じる静電気力によって基板を吸着する静電チャックと、前記吸着された基板及び前記静電チャックの間の間隙に伝熱ガスを供給する伝熱ガス供給部とを備える基板処理装置が実行する基板脱着方法であって、
前記基板を前記静電チャックへ吸着させ且つ前記吸着された基板及び前記静電チャックの間の間隙に伝熱ガスを供給した後、前記電極板に印加される直流電圧を徐変させながら下降させる際、前記直流電圧の下降に応じて前記供給される伝熱ガスの圧力を段階的に下降させることを特徴とする基板脱着方法。
【請求項7】
前記供給される伝熱ガスが前記基板に付与する前記静電チャックからの離間力が、前記静電気力を上回らないことを特徴とする請求項6記載の基板脱着方法。
【請求項8】
前記直流電圧も段階的に下降させることを特徴とする請求項6又は7記載の基板脱着方法。
【請求項9】
前記伝熱ガスの圧力下降における各段階は、前記直流電圧の下降において対応する各段階よりも先に終了することを特徴とする請求項8記載の基板脱着方法。
【請求項10】
前記伝熱ガスの圧力下降における各段階では、少なくとも10秒に亘って前記供給される伝熱ガスの圧力が一定値に維持されるように制御されることを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載の基板脱着方法。
【請求項11】
前記基板は主としてシリコンからなり、前記静電チャックにおける前記基板を吸着して接触する接触部はセラミックスによって覆われることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の基板脱着方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−198838(P2011−198838A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−61402(P2010−61402)
【出願日】平成22年3月17日(2010.3.17)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】