説明

塗布装置

【課題】浮上ステージにおける吸引口の目詰まりを除去する作業を装置内で随時あるいは適時に自動的かつ効率的に行うこと。
【解決手段】浮上ステージ吸引口掃除動作において、コントローラは、塗布処理に関係する動作をいったん全てオフ状態にしてから、第2給気部を作動させる。第2給気部が作動することによって、正圧気体供給源からのエア(圧縮空気)が第1給気ラインおよび第2マニホールド64を経由して塗布領域内の各吸引口18に送り込まれる。目詰まりを起こしている吸引口18においては、第2マニホールド64側からのエアの圧力により、ガス通路18aに挟まっていた異物Qが押し出されるようにして上方へ放出される。この時、第1給気部44も作動しているので、吸引口18より吐き出された異物Qが付近の噴出口16に入るおそれはない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浮上ステージ上で被処理基板に処理液を塗布する塗布装置に関する。
【背景技術】
【0002】
LCD等のフラットパネルディスプレイ(FPD)の製造プロセスにおけるフォトリソグラフィー工程には、スリット状の吐出口を有する長尺形のスリットノズルを用いて被処理基板(ガラス基板等)上にレジスト液を塗布するスピンレスの塗布法がよく用いられている。
【0003】
このようなスピンレス塗布法の一形式として、基板を支持するためのステージに基板浮上機構を組み込み、この浮上ステージ上で基板を空中に浮かせて水平な一方向(ステージ長手方向)に搬送し、搬送途中の所定位置でステージ上方に設置したスリットノズルより直下を通過する基板に向けてレジスト液を帯状に吐出させることにより、基板上の一端から他端までレジスト液を塗布するようにした浮上方式が知られている。
【0004】
かかる浮上方式のスピンレス塗布法において、基板上にレジスト液の塗布膜を設定通りの膜厚で均一に形成するには、スリットノズルの吐出口と基板との間に設ける通常100μm前後の微小なギャップを精確に設定値またはその付近に維持することが要求される。
【0005】
この要求条件を満たすために、浮上方式のスピンレス塗布法を採用するレジスト塗布装置は、浮上ステージの略全域に高圧または正圧の気体たとえばエアを噴出する噴出口を所定の密度で多数設けるだけでなく、浮上ステージ上でスリットノズルの直下およびその前後のエリアとして設定される塗布領域には、負圧でエアを吸い込む吸引口を噴出口に混在させている。そして、該塗布領域内では、そこを通過する基板に対して、噴出口より加えられる垂直上向きの圧力と吸引口より加えられる垂直下向きの圧力とのバランスをとって、基板に与える浮上圧力を精細に制御し、基板の浮上高を設定値(たとえば50μm)に合わせるようにしている(たとえば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−190483
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のようなレジスト塗布装置は、クリーンルーム内で稼働するが、それでも微小なパーティクルはもちろん、比較的大きな塵、破片等の異物に晒されることが多い。これらの異物は、雰囲気中を漂流してきたものであったり、メンテナンス時に外から持ち込まれ、あるいはメンテナンスの作業中に発生したものであったり、基板の破損や膜剥がれによって生じることもある。
【0008】
いずれにしても、上記のような浮上方式のスピンレス塗布法を採用するレジスト塗布装置においては、その周囲に漂っている異物を浮上ステージの塗布領域の吸引口が不所望に吸い込んでしまい、それによって吸引口の中が異物で詰まることがある。吸引口が目詰まりを起こすと、その吸引口はその上を通過する基板に対して吸引力を及ぼすことができなくなる。
【0009】
通常、浮上ステージの塗布領域には数1000個以上の吸引口が設けられる。その中の1つや2つが目詰まりを起こしても全体の吸引力には全く影響しないが、数100個程度の吸引口が目詰まりを起こすと全体の吸引力は顕著に低下する。また、目詰まりした吸引口が数10個程度であっても狭い範囲に集中していると、その付近では噴出口からの浮揚力と吸引口からの引力とのバランスが崩れて、基板浮上高が局所的に設定値よりも高くなることがある。塗布領域(特にスリットノズルの直下付近)で基板浮上高が局所的にでも設定値より高くなると、基板上に形成されるレジスト塗布膜の膜厚が変動し、フォトリソグラフィーの精度および信頼性を低下させる。
【0010】
従来は、上記のような浮上ステージにおける吸引口の目詰まりを除去するために、浮上ステージを分解して吸引口を清掃する方法、あるいは浮上ステージの上面に外部掃除機の吸引ヘッドを当てて吸引口の中に詰まっている異物を上から吸引して除去する方法が採られていた。
【0011】
しかし、分解清掃方式は、作業が非常に面倒で、多大な人的労力を要し、作業時間つまり復旧時間の長いことも現場では嫌われている。また、外部掃除機を用いる方式は、浮上ステージに吸引ヘッドを当てることによって浮上ステージに傷をつけやすいことや、分解清掃方式ほどではないがやはり人の作業を必要としている。
【0012】
また、従来は、浮上ステージの吸引口が目詰まりを起こしているか否かをチェックする手段または機能が無かった。このため、吸引口の目詰まりによってレジスト塗布膜の膜厚に影響が出た場合に、その原因を突き止めるまでしばらく掛かることがあった。一方で、上記のような分解清掃または外部掃除による定期メンテナンスを短い周期で頻繁に行う場合は、多大な人的労力と装置稼働率の低下を来すことになる。
【0013】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するものであり、浮上ステージにおける吸引口の目詰まりを除去する作業を装置内で随時あるいは適時に自動的かつ効率的に行えるようにした塗布装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の塗布装置は、多数の噴出口と多数の吸引口とが混在して設けられた第1の浮上領域を有する浮上ステージと、前記噴出口より噴き出す気体の圧力によって被処理基板を浮上させるために、前記噴出口に正圧の気体を供給する第1の給気部と、前記吸引口に気体を吸い込む吸引力によって前記基板の浮上高を制御するために、前記吸引口に負圧を与える吸引排気部と、前記浮上ステージ上で空中に浮く前記基板を保持して前記第1の浮上領域を通過するように搬送する搬送機構と、前記第1の浮上領域の上方に配置されるノズルを有し、前記第1の浮上領域を通過する前記基板上に前記ノズルより処理液を供給する処理液供給部と、前記吸引口の中を掃除するために、前記吸引口に正圧の気体を供給する第2の給気部とを有する。
【0015】
上記の構成においては、浮上ステージの第1の浮上領域に設けられている吸引口が吸引動作を行っている間(主に塗布処理中)に浮上ステージの周囲に漂っている異物を不所望に吸い込んでしまい、それによって吸引口の中が異物で詰まることがある。しかし、本発明によれば、塗布処理が休止している時、または塗布処理の合間に、吸引排気部を停止させて第2の給気部を作動させることにより、吸引口の目詰まりを人手を要することなく自動的かつ効率的に除去することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の塗布装置によれば、上記のような構成および作用により、浮上ステージにおける吸引口の目詰まりを除去する作業を装置内で随時あるいは適時に自動的かつ効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態におけるレジスト塗布装置の主要な構成を示す略平面図である。
【図2】上記レジスト塗布装置の主要な構成を示す基板搬送方向の略正面図である。
【図3】上記レジスト塗布装置における浮上高測定部の光学的距離センサの取付構造および作用を示す略側面図である。
【図4】上記レジスト塗布装置におけるノズルリフレッシュ部の構成および面状吸い取り部の取付構造を示す図である。
【図5】上記レジスト塗布装置における制御系の構成を示すブロック図である。
【図6】上記レジスト塗布装置において浮上ステージの吸引口に異物が殆ど詰まっていないときの塗布処理部の状態を示す略断面図である。
【図7】上記レジスト塗布装置において浮上ステージの吸引口に異物が詰まっているときの塗布処理部の状態を示す略断面図である。
【図8】上記レジスト塗布装置において第2給気部が作動したときの作用を示す略断面図である。
【図9】上記レジスト塗布装置において浮上ステージ吸引口掃除に面状吸着部を用いる場合の作用を示す図である。
【図10】上記レジスト塗布装置における第2給気部の変形例を示す図である。
【図11】第2給気部に圧縮タンクを用いる場合の作用を説明するための圧力波形図である。
【図12A】第2給気部により浮上ステージの吸引口に与える掃除用の圧力を時分割制御する方式の一段階を示す図である。
【図12B】第2給気部により浮上ステージの吸引口に与える掃除用の圧力を時分割制御する方式の一段階を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図を参照して、本発明の好適な実施形態を説明する。
【0019】
図1および図2に、本発明の一実施形態におけるレジスト塗布装置の主要な構成を示す。図1は略平面図、図2は基板搬送方向の略正面図である。
【0020】
このレジスト塗布装置は、浮上方式のスピンレス塗布法を採用しており、図1に示すように、被処理基板たとえばFPD用のガラス基板Gを気体の圧力によって空中に浮かす浮上ステージ10と、この浮上ステージ10上で空中に浮いている基板Gを浮上ステージ長手方向(X方向)に搬送する搬送機構12と、浮上ステージ10上を搬送される基板Gの上面にレジスト液を供給するスリットノズル14とを備えている。
【0021】
浮上ステージ10の上面は、基板搬送方向(X方向)に沿って3つの領域つまり搬入領域MIN、塗布領域MCOTおよび搬出領域MOUTに区画されている。このうち、搬入領域MINおよび搬出領域MOUTには、噴出口16のみが所定の密度で多数設けられており、塗布領域MCOTには噴出口16と吸引口18とが所定の密度で多数混在して設けられている。
【0022】
搬入領域MINには、塗布処理前の基板Gを前段の外部装置からソータ機構(図示せず)により平流し搬送で、あるいは搬送ロボット(図示せず)からの受け渡しで搬入するための基板搬入部20(図5)が設けられている。搬出領域MOUTには、塗布処理の済んだ基板Gを後段の外部装置へソータ機構(図示せず)により平流しの搬送で、あるいは搬送ロボット(図示せず)への受け渡しで搬出するための基板搬出部22(図5)が設けられている。
【0023】
塗布領域MCOTには、ステージ上方に、スリットノズル14が昇降移動可能に設けられるとともに、塗布処理の合間にスリットノズル14をリフレッシュするノズルリフレッシュ部24(図1、図4)が基板搬送方向(X方向)と平行に水平移動可能に設けられている。
【0024】
搬送機構12は、図1に示すように、浮上ステージ10を挟んでX方向に延びる一対のガイドレール26A,26Bと、これらのガイドレール26A,26Bに沿って往復移動可能な一対のスライダ28と、浮上ステージ10上で基板Gの両側端部を着脱可能に保持するようにスライダ28に設けられた吸着パッド等の基板保持部材(図示せず)とを備えており、直進移動機構(図示せず)によりスライダ28を基板搬送方向(X方向)に移動させることによって、浮上ステージ10上で搬入領域MINから塗布領域MCOTを通って搬出領域MOUTまで基板Gの浮上搬送を行うように構成されている。
【0025】
スリットノズル14は、浮上ステージ10の上方を基板搬送方向と直交する水平方向(Y方向)に横断し、その直下を通過する基板Gの上面(被処理面)に対してスリット状の吐出口よりレジスト液Rを帯状に吐出するようになっている。また、スリットノズル14は、浮上ステージ10をスリットノズル14と平行に(Y方向に)跨いで設置される門形フレーム30に取り付けられるたとえばボールネジ機構32やガイド部材34等(図2)を含むノズル昇降機構36により、このノズル14を支持するノズル支持部材38と一体に鉛直方向(Z方向)に移動(昇降)可能に構成されている。また、スリットノズル14は、レジスト液容器や送液ポンプ等からなるレジスト供給機構40(図5)にレジスト供給管42を介して接続されている。
【0026】
図2に示すように、このレジスト塗布装置は、浮上ステージ10の基板浮上機構を構成する外付けの用力設備として、浮上用の第1給気部44と、浮上高制御用の吸引排気部46と、吸引口掃除用の第2給気部48とを有している。
【0027】
浮上用の第1給気部44は、浮上ステージ10の噴出口16より噴き出すエアの圧力(揚力)によって基板Gを浮上させるために、各噴出口16に正圧のエアを所望の圧力で供給するように構成されている。より詳細には、第1給気部44は、たとえば工場用力の圧縮空気源を利用する正圧気体供給源50と、この正圧気体供給源50から浮上ステージ10内の第1マニホールド52まで延びるガス供給管または第1給気ライン54と、この第1給気ライン54の途中に設けられる開閉弁56、レギュレータ58およびフィルタ60とを有している。
【0028】
開閉弁56を開けると、正圧気体供給源50より正圧気体つまりエアが給気ライン54を通って第1マニホールド52に送り込まれ、第1マニホールド52から浮上ステージ10の各領域MIN、MCOT、MOUT内の全ての噴出口16にエアが所定の圧力で分配供給されるようになっている。
【0029】
浮上高制御用の吸引排気部46は、吸引口18にエアを吸い込む吸引力によって塗布領域MCOT内の基板Gの浮上高HG(図4)を厳密に制御するために、各吸引口18に適度な負圧を与えるように構成されている。より詳細には、吸引排気部46は、たとえば工場用力の排気ダクト62と、この排気ダクト62から浮上ステージ10内の第2マニホールド64まで延びる排気管または排気ライン66と、この排気ライン66の途中に設けられる開閉弁68およびファン70とを有している。
【0030】
開閉弁68を開けて、ファン70を回転駆動すると、ファン70の入側に発生する負圧が吸引口18に排気ライン66および第2マニホールド64を介して塗布領域MCOT内の吸引口18に伝わる。これによって、吸引口18に浮上ステージ10上のエアが吸い込まれ、吸い込まれたエアは第2マニホールド64および排気ライン66を通ってファン70へ送られ、ファン70の出側から排気ライン66を通って排気ダクト62へ送られるようになっている。
【0031】
吸引口掃除用の第2給気部48は、正圧気体供給源50と開閉弁56との間に設けられた第1給気ライン54上の第1のノード72からファン70と第2マニホールド64との間に設けられた排気ライン66上の第2のノード74まで延びる第2給気ライン76と、この第2給気ライン76の途中に設けられる開閉弁78およびレギュレータ80とを有している。
【0032】
吸引排気部46のファン70を止めておいて、第2給気部48の開閉弁78を開けると、正圧気体供給源50より正圧気体つまりエアが第1給気ライン54→第1のノード72→第2給気ライン76→第2のノード74→排気ライン66を流れて第2マニホールド64に送り込まれ、第2マニホールド64から浮上ステージ10の塗布領域MCOT内の全ての吸引口18にエアが所定の圧力で分配供給されるようになっている。
【0033】
このレジスト塗布装置は、浮上ステージ10の塗布領域MCOTにおける基板Gの浮上高(ステージ上面からの距離)HGをフィードバック制御で設定値HSに一致させるために、図3に示すように、ノズル支持部材38に浮上高測定部82(図5)の光学式距離センサ84を取り付けている。通常は、基板搬送方向と直交する水平方向(Y方向)において基板Gの左右両側端部の浮上高HGを測定するように、光学式距離センサ84は左右に一対配置される(図2)。
【0034】
この光学式距離センサ84は、塗布処理用の所定の高さ位置から直下の物体つまり浮上ステージ10との距離Daおよび基板Gとの距離Dbを光学的に測定する。浮上高測定部82(図5)は、それらの測定距離Da,Dbと基板Gの厚みTG(既定値)とから基板浮上高HGの測定値を演算[HG=Da−(Db+TG)]によって求める。
【0035】
このレジスト塗布装置は、さらに、スリットノズル14の直下付近で基板Gの浮上高HGが所定の監視ライン上で局所的にでも許容値を超えているか否かを監視するための浮上高監視部86(図5)を備えている。
【0036】
図3に示すように、この浮上高監視部86は、浮上ステージ10を挟んでその左右両側に、浮上高設定値HSに対応した所定の高さで浮上ステージ10の上をY方向に横断する監視ライン上に投光部88および受光部90を対向配置している。塗布領域MCOTにおいて基板Gの浮上高HGが浮上高設定値HSに略一致し、かつ浮上高監視部86の監視ライン上の何処も基板表面が平坦であるときは、図3に示すように投光部88から投光される光ビームLBが基板Gの上をすれすれに通過して受光部90に届くようになっている。しかし、監視ライン上のどこかで基板Gの浮上高HGが浮上高設定値HSを超えているときは、光ビームLBが基板Gの側面または上面で反射して受光部90には届かないため、浮上高監視部86はその事態を検出することができる。
【0037】
この浮上高監視部86の監視機能は、後述するように、監視ライン付近で浮上ステージ10の吸引口18が目詰まりを起こしているか否かを判断するのに利用される。
【0038】
図4に、ノズルリフレッシュ部24の構成を示す。ノズルリフレッシュ部24は、1つのケーシング92内に、塗布処理の下準備としてスリットノズル14に少量のレジスト液を吐出させてプライミングローラ94に巻き取るプライミング処理部96と、スリットノズル14の吐出口を乾燥防止の目的から溶剤蒸気の雰囲気中に保つためのノズルバス98と、スリットノズル14の吐出口周辺部を洗浄するためのスリットノズル洗浄部100とを併設している。
【0039】
1回の塗布処理を終えたスリットノズル14は、最初にスリットノズル洗浄部100により洗浄処理を受け、次いでノズルバス98内で待機し、次の塗布処理が開始される直前にプライミング処理部96によりプライミング処理を受ける。
【0040】
スリットノズル14をノズルリフレッシュ部24内の各部(96,98,100)に着かせるには、コントローラ110(図5)の制御の下で、たとえばボールネジ機構からなるX方向移動部102(図1)によりノズルリフレッシュ部24の全体つまりケーシング92を基板搬送方向(X方向)と平行に移動させるとともに、ノズル昇降機構36(図1、図5)によりスリットノズル14を鉛直方向(Z方向)で移動させる。
【0041】
この実施形態では、ノズルリフレッシュ部24のケーシング92の下面に面状の吸い取りヘッド102を取り付けており、プライミング処理部96の排気に用いられる排気装置104に排気管106を介して吸い取りヘッド102を接続している。排気管106には開閉弁108が設けられる。この吸い取りヘッド102は、後述するように、浮上ステージ10の吸引口18を掃除する時に用いられる。
【0042】
図5に、この実施形態のレジスト塗布装置における制御系の主要な構成を示す。コントローラ110は、マイクロコンピュータからなり、浮上高測定部82、浮上高監視部86等から測定値またはモニタ信号等を受け取り、搬送機構12、基板搬入部20、基板搬出部22、ノズルリフレッシュ部24、ノズル昇降機構36、レジスト供給機構40、第1給気部44、吸引排気部46、第2給気部48等の個々の動作と全体の動作(シーケンス)を制御する。また、コントローラ110は、ホストコントローラや他の外部装置(図示せず)とも接続されている。
【0043】
ここで、このレジスト塗布装置におけるレジスト塗布動作を説明する。先ず、前段の基板処理装置(図示せず)より基板Gがソータ機構または搬送ロボットを介して浮上ステージ10の搬入領域MINに搬入され、そこで待機していたスライダ28が基板Gを保持して受け取る。浮上ステージ10上で基板Gは噴出孔16より噴射されるエアの圧力(揚力)によって空中に浮く。
【0044】
こうして基板Gが水平姿勢で基板搬送方向(X方向)に浮上搬送され、ステージ中央部の塗布領域MCOTを通過する際に、スリットノズル14が直下の基板Gに向けてレジスト液Rを所定の圧力または流量で帯状に吐出することにより、図3に示すように基板Gの前端側から後端側へ向かって膜厚の均一なレジスト液の塗布膜RMが形成されていく。
【0045】
基板Gの後端がスリットノズル14の下を通過すると、基板一面にレジスト塗布膜RMが形成される。次いで、基板Gは、その後もスライダ28により浮上ステージ10上で浮上搬送され、浮上ステージ10の後端に設定された搬出領域MOUTよりソータ機構または搬送ロボットを介して後段のユニット(図示せず)へ送られる。
【0046】
次に、図6〜図9につき、この実施形態のレジスト塗布装置における浮上ステージ吸引口掃除機能を説明する。
【0047】
図6に示すように、浮上ステージ10の塗布領域MCOTにおいてスリットノズル14の直下付近で全部または殆どの吸引口18が目詰まりを起こしていないときは、塗布処理中に各噴出口16より噴き出したエアが基板Gの裏面に作用してから隣の吸引口18へ速やかに吸い込まれる。
【0048】
コントローラ110は、開閉弁78を閉じて第2給気部48を止めておき、第1給気部44と吸引排気部46とを同時に作動させ、基板Gの塗布領域MCOT内を通過している部分に対して、噴出口16から噴き出すエア(圧縮空気)による垂直上向きの力を加えると同時に、吸引口18より負圧吸引力による垂直下向きの力を加えて、相対抗する双方向の力のバランスを制御することで、塗布用の基板浮上高HGを設定値HS(たとえば50μm)付近に維持する。この場合、コントローラ110は、レギュレータ58またはファン70を制御して、浮上高測定部82より得られる浮上高測定値HGが設定値HSに一致するようにフィードバック制御を行うことができる。
【0049】
しかし、図7に示すように、浮上ステージ10の塗布領域MCOTにおいてスリットノズル14の直下付近で相当な数の吸引口18が内奥の比較的狭いガス通路18aに異物Qが挟まって目詰まりを起こしているときは、塗布処理中に吸引排気部46のファン70が回転(吸引排気)動作をしているにも係わらず、目詰まりを起こしている吸引口18は吸引力を生じないために、その付近では噴出口16からの浮揚力と吸引口18からの引力とのバランスが崩れて、基板浮上高HGが局所的に設定値HSによりも高くなる。
【0050】
この場合、上記のような浮上圧力フィードバック制御機構(コントローラ110、浮上高測定部82、第1給気部44、吸引排気部46)が正常に機能していても、基板浮上高HGの局所的な異常(盛り上がり)を見逃すことがある。
【0051】
しかし、浮上高監視部86は、監視ライン上のどこかで基板Gの浮上高HGが浮上高設定値HSを定常的に(基板Gが通過している間)超えているときは、図7に示すように、光ビームLBが基板Gにより遮られることから(受光部90に届かないことから)、この異常事態を検知してコントローラ110に通報することができる。なお、基板Gの上面に異物が付いているときも、その異物によって光ビームLBが遮られるが、それは一時的であり、その異物が通り過ぎれば異常が解除されるので、容易に見分けがつく。
【0052】
コントローラ110は、浮上高監視部86からそのような基板浮上高に関する異常通報のモニタ信号を受け取った時は、浮上ステージ10の塗布領域MCOTにおいて少なくともスリットノズル14の直下付近で相当な数の吸引口18が目詰まりを起こしていると判定する。
【0053】
そして、コントローラ110は、上記のような吸引口18の目詰まりを判定(検出)した場合は、表示器(図示せず)を通じてアラームを出し、あるいはその履歴をとった上で、程よい時機に、たとえば所要のロット処理が済んだ後に、浮上ステージ吸引口掃除動作を実行制御する。
【0054】
この浮上ステージ吸引口掃除動作において、コントローラ110は、塗布処理に関係する動作(基板浮上動作、基板搬送動作、レジスト供給動作等)をいったん全てオフ状態にしてから、開閉弁78を開けて第2給気部48を作動させる。併せて、開閉弁56を開けて第1給気部48も作動させる。
【0055】
第1給気部44および第2給気部48は正圧気体供給源50に対して並列に接続され、それぞれにレギュレータ58、80が設けられているので、第1給気部44により噴出口16に供給するエアの圧力と第2給気部48により吸引口18に供給するエアの圧力とを独立に設定または調整することができる。通常、浮上ステージ吸引口掃除動作においては、第2給気部48により吸引口18に供給するエアの圧力を中に詰まった異物を吐き出すのに適した十分高めの値に調整し、第1給気部44により噴出口16に供給するエアの圧力を塵が入らない程度に比較的低めの値に調整するのが好ましい。
【0056】
第2給気部48が作動することによって、正圧気体供給源50からのエア(圧縮空気)が上記のように第1給気ライン54→排気ライン66→第2マニホールド64を経由して塗布領域MCOT内の各吸引口18に送り込まれる。
【0057】
図8に示すように、目詰まりを起こしている吸引口18においては、第2マニホールド64側からのエアの圧力により、ガス通路18aに挟まっていた異物Qが押し出されるようにして上方へ放出される。この時、第1給気部44も作動しているので、吸引口18より吐き出された異物Qが付近の噴出口16に入るおそれはない。
【0058】
一方で、コントローラ110は、スリットノズル14をノズルリフレッシュ部24よりも高い位置まで上昇させた後に、ノズルリフレッシュ部24をスリットノズル14の真下の位置までスライド移動させて、図8に示すように、ノズルリフレッシュ部24のケーシング92の下面に取り付けている面状の吸い取りヘッド102を浮上ステージ10の塗布領域MCOTの上に覆い被せる。そして、開閉弁108を開けて、排気装置104を作動させる(図4)。
【0059】
これにより、吸引口18より吐き出された異物Qは、エアと一緒に速やかに吸い取りヘッド102に吸い取られ、排気管106を通って排気装置104へ送られる。
【0060】
第2給気部48によって吸引口18より吐き出された異物Qを捕集するための別の好適な実施例として、図9に示すように、下面に粘着シート112を貼り付けたダミー基板114を塗布領域MCOTの上に覆い被せる方式も可能である。この場合、吸引口18より吐き出された異物Qは、粘着シート112に吸着されるので、浮上ステージ10の上に巻き上がったり再付着するようなことはない。
【0061】
なお、ダミー基板114は、浮上ステージ吸引口掃除動作の開始に先立って、被処理基板Gと同様にして浮上ステージ10の搬入領域MINに搬入され、搬送機構12によって塗布領域MCOTまで浮上搬送で移送される。そして、浮上ステージ吸引口掃除動作の終了後に、搬送機構12によって搬出領域MOUTへ移送され、搬出領域MOUTから浮上ステージ10の外へ搬出される。
【0062】
このように、このレジスト塗布装置においては、浮上ステージ10の塗布領域MCOTに噴出口16と混在して設けられている吸引口18が吸引動作を行っている間(主に塗布処理中)に浮上ステージ10の周囲に漂っている異物を不所望に吸い込んでしまい、それによって吸引口18の中が異物で詰まることがある。しかし、この実施形態によれば、塗布処理が休止している時、または塗布処理の合間に、吸引排気部44を停止させて第2給気部48を作動させることにより、吸引口18の目詰まりを人手を要することなく自動的かつ効率的に除去することができる。
【0063】
また、スリットノズル14の直下付近に設定されたY方向に延びる監視ライン上のどこかで基板Gの浮上高HGが浮上高設定値HSを定常的に(基板Gが通過している間)超えているときは、浮上高監視部86によりその異常事態を的確に検出することができる。そして、コントローラ110は、浮上高監視部86からそのような基板浮上高に関する異常通報のモニタ信号を受け取った時は、スリットノズル14の直下付近で相当な数の吸引口18が目詰まりを起こしていると判定し、浮上ステージ吸引口掃除動作を実行する最適な時機を見つけることができる。
【0064】
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で種種の変形または変更が可能である。
【0065】
たとえば、図10に示すように、第2給気部48の第2給気ライン76を第1給気ライン54から分岐させて排気ライン66へ接続するバイパス方式も可能である。この場合、第1給気ライン54と第2給気ライン76とのノードおよび第2給気ライン76と排気ライン66とのノードに切換弁たとえば3方弁116,118をそれぞれ設ける。
【0066】
また、第2給気ライン76の途中に圧縮タンク120を設けて、正圧気体供給源50からの正圧気体を圧縮タンク120内で圧縮し、開閉弁78を断続的かつパルス的にオンさせることより、図11に示すように原圧力Psよりも格段に高い圧力Pupのエアを浮上ステージ10の吸引口18に断続的かつ衝撃的に供給し、吸引口18の中に詰まっている異物Qを効果的に除去することができる。
【0067】
なお、図10の構成例においては、3方弁116を第2給気ライン76に切り換えるときは、正圧気体供給源50からの正圧気体は浮上ステージ10の噴出口16には供給されなくなる。このように、浮上ステージ吸引口掃除動作を実行するときは、第1給気部44を完全停止させておくことも可能である。もっとも、3方弁116を省いて、第2給気部48と同時に第1給気部44も作動させることにより、浮上ステージ吸引口掃除動作中に吸引口18と一緒に噴出口16にもエアを供給することはもちろん可能である。
【0068】
図示省略するが、第2給気部48に、工場用力の正圧気体供給源50とは異なる独立した正圧気体供給源を用いることも可能である。さらには、吸引排気部46のファン70を逆回転可能に構成して、第2給気部76用の正圧気体供給源に用いることも可能である。その場合は、排気ライン66をそのまま第2給気ライン76として用いることができる。
【0069】
また、第2給気部48により浮上ステージ10の吸引口18に与える清掃用の圧力を一段ないし数段高めるために、図12Aおよび図12Bに示すように、浮上ステージ10の塗布領域MCOTに設けられる全ての吸引口18を複数の組に分割し、組単位で開閉弁122(1), 122(2), 122(3), 122(4)・・を介して第2給気ライン76に接続する構成を好適に採ることができる。
【0070】
第2給気部48を作動させるときは、つまり浮上ステージ吸引口掃除動作を実行するときは、コントローラ110により組単位で時分割的に開閉弁122(1), 122(2), 122(3), 122(4)・・・をオンにして、各吸引口18に集中的に高い圧力のエアを供給する。
【0071】
なお、浮上ステージ10の塗布領域MCOTにおいて噴出口16と吸引口18とを混在させて配置するパターンは任意であり、図示の配列パターンに限定されるものではない。
【0072】
また、浮上高監視部86の機能から独立して、上記のような浮上ステージ吸引口掃除動作を定期的に実施することも可能である。
【0073】
本発明における処理液としては、レジスト液以外にも、たとえば層間絶縁材料、誘電体材料、配線材料等の塗布液も可能であり、各種薬液、現像液やリンス液等も可能である。本発明における被処理基板はLCD基板に限らず、他のフラットパネルディスプレイ用基板、半導体ウエハ、CD基板、フォトマスク、プリント基板等も可能である。
【符号の説明】
【0074】
10 浮上ステージ
12 搬送機構
14 スリットノズル
16 噴出口
18 吸引口
40 レジスト供給機構
44 第1給気部
46 吸引排気部
48 第2給気部
110 コントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の噴出口と多数の吸引口とが混在して設けられた第1の浮上領域を有する浮上ステージと、
前記噴出口より噴き出す気体の圧力によって被処理基板を浮上させるために、前記噴出口に正圧の気体を供給する第1の給気部と、
前記吸引口に気体を吸い込む吸引力によって前記基板の浮上高を制御するために、前記吸引口に負圧を与える吸引排気部と、
前記浮上ステージ上で空中に浮く前記基板を保持して前記第1の浮上領域を通過するように搬送する搬送機構と、
前記第1の浮上領域の上方に配置されるノズルを有し、前記第1の浮上領域を通過する前記基板上に前記ノズルより処理液を供給する処理液供給部と、
前記吸引口の中を掃除するために、前記吸引口に正圧の気体を供給する第2の給気部と
を有する塗布装置。
【請求項2】
前記第2の給気部を作動させている間、前記第1の浮上領域の一部または全部を上から覆って、前記吸引口より噴き出す気体の中に混じっている異物を吸い取る面状の吸い取り部を有する、請求項1に記載の塗布装置。
【請求項3】
前記第2の給気部を作動させている間、前記第1の浮上領域の一部または全部を上から覆って、前記吸引口より噴き出す気体の中に混じっている異物を吸着する面状の吸着部を有する、請求項1に記載の塗布装置。
【請求項4】
前記面状吸着部は、前記浮上ステージ上で前記基板と同様に前記基板搬送部により搬送可能であり、前記第2の給気部の作動が開始される前または開始された直後に前記第1の浮上領域の上に持ち込まれ、前記第2の給気部の作動が終了した後に前記第1の浮上領域の上から持ち去られる、請求項3に記載の塗布装置。
【請求項5】
前記第1の浮上領域における前記基板の浮上高を浮上高設定値に一致させるように、前記第1の給気部より前記噴出口に供給する気体の圧力および前記排気部より前記吸引口に与える真空の圧力の少なくとも一方を制御する浮上高制御部と、
前記ノズルの直下またはその付近で、前記基板の搬送方向と直交する水平方向に前記浮上高設定値に応じた所定の高さで前記浮上ステージの上を横断可能に投光される光ビームを用いて、前記基板の浮上高を光学的に監視する浮上高監視部と、
前記光ビームの横断伝搬路上のどこかで前記基板の浮上高が定常的に許容値を超えていることが前記浮上高監視部により検出されたときに、前記ノズルの直下またはその付近で一部の前記吸引口が詰まっていると判定する吸引口目詰まり検出部と
を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の塗布装置。
【請求項6】
前記吸引口の中を掃除する時は、前記第2の給気部を作動させて前記吸引口より気体を噴き出させると同時に、前記第1の給気部も作動させて前記噴出口より気体を噴き出させる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の塗布装置。
【請求項7】
前記吸引口の中を掃除する時は、前記第1の正圧気体供給部を停止または休止させた状態で、前記第2の給気部を作動させて前記吸引口より気体を噴き出させる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の塗布装置。
【請求項8】
前記第2の給気部は、前記第1の給気部と共通の正圧気体供給源を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の塗布装置。
【請求項9】
前記第1の給気部が、前記正圧気体供給源から前記噴出口まで延びる第1の給気ラインを有し、
前記排気部が、負圧発生源と、前記負圧発生源から前記吸引口まで延びる排気ラインとを有し、
前記第2の給気部が、前記給気ライン上の第1のノードから前記排気ライン上の第2のノードまで延びる第2の給気ラインを有する、
請求項8に記載の塗布装置。
【請求項10】
前記第1および第2のノードの少なくとも一方に切換弁を設ける、請求項9に記載の塗布装置。
【請求項11】
前記第2の給気部が、前記正圧気体供給源から前記排気ライン上の所定のノードまで延びる第2の給気ラインを有する、請求項8に記載の塗布装置。
【請求項12】
前記ノードに切換弁を設ける、請求項11に記載の塗布装置。
【請求項13】
前記第2の給気ライン上に開閉弁を設ける、請求項9または請求項11に記載の塗布装置。
【請求項14】
前記第2の給気ライン上で前記正圧気体供給源からの正圧気体を圧縮するための圧縮タンクを有し、前記圧縮タンクにより圧縮された正圧気体を断続的かつ衝撃的に前記吸引口に供給する、請求項13に記載の塗布装置。
【請求項15】
前記第2の給気部は、前記第1の給気部が用いる正圧気体供給源とは別個の正圧気体供給源を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の塗布装置。
【請求項16】
前記第1の浮上領域に設けられる前記吸引口を複数の組に分割し、前記第2の給気部を作動させるときは、組単位で時分割的に切り換えて前記吸引口の中を掃除する、請求項1〜15のいずれか一項に記載の塗布装置。
【請求項17】
前記浮上ステージが、基板搬送方向において前記第1の浮上領域の上流側に前記基板を浮かせるための多数の噴出口を設けた第2の浮上領域を有する、請求項1〜16のいずれか一項に記載の塗布装置。
【請求項18】
前記第2の浮上領域内に、前記基板を搬入するための搬入部が設けられる、請求項17に記載の塗布装置。
【請求項19】
前記浮上ステージが、基板搬送方向において前記第1の浮上領域の下流側に前記基板を浮かせるための多数の噴出口を設けた第3の浮上領域を有する、請求項1〜18のいずれか一項に記載の塗布装置。
【請求項20】
前記第3の浮上領域内に、前記基板を搬出するための搬出部が設けられる、請求項19に記載の塗布装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12A】
image rotate

【図12B】
image rotate


【公開番号】特開2011−176086(P2011−176086A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−38481(P2010−38481)
【出願日】平成22年2月24日(2010.2.24)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】