説明

後処理装置、及び該後処理装置を有する画像形成システム

【課題】スタッカにおける記録材の集積異常を確実に検出可能とし、更に記録材の集積異常に由る2次故障の発生を防止可能とし、記録材の集積異常に係る復旧処理を容易にした後処理装置及び該後処理を有する画像形成システムの提供。
【解決手段】スタッカを有する後処理装置において、スタッカは、記録材を検出する記録材検出手段と、記録材検出手段とスタッカとの間で記録材の温度を測定する温度測定手段と、記録材検出手段が第1の記録材を検出してから所定時間後に温度測定手段が測定した第1の記録材の測定温度と記録材検出手段が第2の記録材を検出してから所定時間後に温度測定手段が測定した第2の記録材の測定温度とのうち、第1の記録材の測定温度が第2の記録材の測定温度より所定温度以上低いと、スタッカ内に正常に記録紙が集積されなかったと判断する後処理制御手段と、を有することを特徴とする後処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、後処理装置及び該後処理装置を有する画像形成システムに関し、特に後処理装置での記録材の集積異常に関する。
【背景技術】
【0002】
近来、複数の記録材に様々な後処理を行う後処理装置を有する画像形成システムが求められている。
【0003】
このような画像形成システムにおいて、温度や湿度に応じて記録材の搬送速度を変化させ記録材を安定して集積させるようにしたものが提案されている(例えば特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2001−310865号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載された画像形成システムはその後処理装置において温度と湿度を測定し、その測定値に基づいて記録材の搬送速度を調整することにより記録材を安定して集積するようにしたのみであるため、温度と湿度以外の条件により集積異常を発生する可能性が有った。
【0005】
このようにして発生してしまった集積異常に対して、これを検出する方法として集積部上流に配設したセンサにより記録材の搬送を検出し、この検出が所定の間隔毎に行われない場合集積異常と判断する方法が従来知られている。
【0006】
以下に集積部の一例としてスタッカにおける記録材の集積異常の従来の検出方法について説明する。
【0007】
図1はスタッカにおける記録材Pの集積異常の従来の検出方法についての説明図である。
【0008】
図1は従来のスタッカ180’の部分詳細図で、スタッカ180’は、前工程から供給された記録材Pを搬送するローラ192’と193’と、スタッカ180’に供給される用紙を検出する用紙有無センサS4と、前工程から供給された記録材Pが降下し、一時的に集積する傾斜シュート181’と、降下する記録材Pの搬送方向の整合を行うストッパ151’と、降下する記録材Pをストッパ151’に向けて付勢する付勢ローラ187’とを有している。
【0009】
図1(a)は記録材が正常に集積された場合を示す図で、前工程から供給された記録材Pはローラ192’と193’により搬送される途中で用紙有無センサS4により検出される。
【0010】
ローラ193’を離れた記録材Pはスタッカ180’の傾斜シュート181’の傾斜面を降下し、順次供給される複数の記録材Pは付勢ローラ187’により付勢を受けてストッパ151’に突き当たり搬送方向の位置が整合される。
【0011】
図1(b)は、n+1枚目の用紙Pn+1が、付勢ローラ187’手前で搬送不良(ジャミング)を発生した場合を示している。
【0012】
図1(c)は、例えば複数の用紙Paが付勢ローラ187’手前(或いは不図示のストッパ151’手前)で搬送不良(ジャミング)を発生した場合を示し、例えば用紙Pbが搬送不良により付勢ローラ187’手前で停止してしまったような場合を示し、例えば用紙Pcが搬送ローラ193’手前で搬送不良となってしまった場合、を示している。
【0013】
記録材の集積異常の検出は、n枚目の用紙を用紙有無センサS4で検出後、所定時間後にn+1枚目の用紙を用紙有無センサS4で検出されないとスタッカにおける記録材Pの集積異常検出を行っていた。
【0014】
図1(b)の様な場合は、n+1枚目の用紙Pn+1が用紙有無センサS4を通過時には検出されているため異常の検出はできず更にn+2枚目の用紙も搬送に支障を来さなければ同様に搬送されてしまい異常の検出はできない。
【0015】
このため、少なくとも正常な用紙Pnまでとジャミングを発生した用紙Pn+1とが後工程に搬送されてしまう可能性があるという問題点があった。
【0016】
また、図1(c)の用紙Paの場合も、複数枚の用紙が集積異常を発生しても最終的に用紙が所定時間後に検出できなくなるまで図1(b)と同様にしてすぐ異常の検出はできず、多数枚のジャミングを発生してしまい、ジャミング等を起こした用紙の修復に時間が掛かり生産性が低下してしまう可能性があるという問題点があった。
【0017】
また、図1(c)の用紙Pbの様な場合も、用紙Pbが付勢ローラ187’手前で停止してしまっても最終的に用紙が所定時間後に検出できなくなるまで図1(b)と同様にしてすぐ異常の検出はできず、少なくとも用紙Pbが後工程に搬送され、後工程で2次故障を発生してしまう可能性があるという問題点があった。
【0018】
また、図1(c)の用紙Pcの様な場合も、用紙Pcの次の用紙まで図1(b)と同様にしてすぐ異常の検出はできず、集積異常を起こした用紙の回収に時間が掛かり生産性が低下してしまう可能性があるという問題点があった。
【0019】
本発明は上記問題点に鑑み、スタッカにおける記録材の集積異常を確実に検出可能とし、更に記録材の集積異常に由る2次故障の発生を防止可能とし、記録材の集積異常に係る復旧処理を容易にした後処理装置及び該後処理を有する画像形成システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明に係る上記目的は下記により達成される。
【0021】
1、記録材を一時的に集積するスタッカを有する後処理装置において、
前記スタッカは、記録材搬送方向上流に記録材を検出する記録材検出手段と、該記録材検出手段と前記スタッカとの間に位置し少なくとも前記記録材の温度を測定する温度測定手段と、前記記録材検出手段が第1の記録材を検出してから所定時間後に前記温度測定手段が測定した第1の記録材の測定温度と前記記録材検出手段が第2の記録材を検出してから前記所定時間後に前記温度測定手段が測定した第2の記録材の測定温度とのうち、前記第1の記録材の測定温度が前記第2の記録材の測定温度より所定温度以上低いと、前記スタッカ内に正常に前記記録材が集積されなかったと判断する後処理制御手段と、を有することを特徴とする後処理装置。
【0022】
2、前記温度測定手段は赤外線を検知する赤外線温度センサで、前記記録材の発する熱を検知することで、前記記録材の温度を測定するものであることを特徴とする1項に記載の後処理装置。
【0023】
3、前工程と情報を授受する後処理通信手段を有し、
前記後処理制御手段は、前記スタッカ内に正常に前記記録材が集積されなかったと判断した時、前記前工程に前記後処理通信手段を介して記録材の供給停止要求を出力するものであることを特徴とする前記1または2項に記載の後処理装置。
【0024】
4、前記スタッカに前記記録材を集積開始してから前記スタッカ内に正常に前記記録材が集積されなかったと判断するまでに前記スタッカに搬送した用紙の枚数をカウントするカウンタを有し、前記後処理制御手段は、前記スタッカ内に正常に前記記録材が集積されなかったと判断した時、前記前工程に前記後処理通信手段を介して前記カウンタのカウント情報を出力するものであることを特徴とする前記1〜3項のいずれか1項に記載の後処理装置。
【0025】
5、前記後処理制御手段は、所定温度を前工程からの前記記録材の搬送間隔に応じた値に補正可能とすることを特徴とする前記1〜4項のいずれか1項に記載の後処理装置。
【0026】
6、前記後処理制御手段は、所定温度を部の1枚目と2枚目以降で変更可能とすることを特徴とする前記1〜5項のいずれか1項に記載の後処理装置。
【0027】
7、前記記録材を前記スタッカに搬送する記録材搬送手段を有し、
前記後処理制御手段は、前記スタッカ内に正常に前記記録材が集積されなかったとの判断が連続した時、前記記録材搬送手段の記録材搬送速度の増加、または前記記録材搬送手段の記録材搬送時間の延長を可能としたことを特徴とする前記1〜6項のいずれか1項に記載の後処理装置。
【0028】
8、前記1〜7のいずれか1項に記載の後処理装置と前記記録材の供給停止要求を受信する画像形成装置の通信手段を有する画像形成装置とを有し、
後処理装置の前工程である前記画像形成装置は、前記後処理装置からの前記記録材の供給停止要求の受信に応じて前記後処理装置に対する記録材の供給を停止するものであることを特徴とする画像形成システム。
【0029】
9、前記画像形成装置の通信手段は前記カウンタのカウント情報を受信し、
前記画像形成装置は前記後処理装置からの前記カウンタのカウント情報の受信に応じて画像形成装置の表示手段に前記カウント情報をスタッカ部における集積異常位置として表示することを特徴とする前記8項に記載の画像形成システム。
【発明の効果】
【0030】
スタッカの可動ストッパ近傍に温度検知センサを設け、これによりスタッカの可動ストッパに記録材が突き当てられたことを1枚毎に検出することにより、スタッカにおける記録材の集積異常を確実に検出可能とし、更に記録材の集積異常による2次故障の発生を防止可能とし、記録材の集積異常に係る復旧処理を容易にした後処理装置及び該後処理を有する画像形成システムを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本欄の記載は請求項の技術的範囲や用語の意義を限定するものではない。
【0032】
図2は、後述する後処理装置2と画像形成装置3とを有する画像形成システム1の説明図である。
【0033】
画像形成システム1は画像形成装置3と後処理装置2を有し、画像形成装置3で記録材Pに画像形成が行われ画像形成済みの用紙が後処理装置2でステイプル処理等所定の後処理が行われる。
【0034】
画像形成装置3は原稿画像を読み取る原稿画像読取部10と原稿Dを搬送する自動原稿搬送装置20と原稿画像読取部10により読み取った原稿画像情報に基づいて画像形成を行う画像形成部30と記録材Pを画像形成部30に給紙する給紙部40とトナー画像を定着する定着部50と表示手段と操作スイッチ類を有する操作パネル90とこれらを制御する制御部C2とを有している。
【0035】
後処理装置2は記録材にパンチを行う孔手段120とジョブ毎に記録材の位置をシフトするシフト部130と記録材の束にステイプル処理を行うステイプル部150と記録材の束を折り曲げる折り部170と記録材を一時的に集積するスタッカ180とこれらを制御する制御部C1とを有している。
【0036】
画像形成装置3と後処理装置2とは、画像形成装置3から搬出された記録材Pが後処理装置2の受入部190で受け入れられるように、画像形成装置3の排紙ローラ76と後処理装置2の受入部190が合致するよう位置と高さが調節され設置されている。
【0037】
そして、記録材Pは画像形成装置3の排紙ローラ76から後処理装置2の受入部190に搬送される。
【0038】
また、画像形成装置3と後処理装置2とは、それぞれ画像形成装置3の通信手段T2と後処理装置2の通信手段T1とを有し、通信手段T2と通信手段T1とを介して通信を行い各種情報の授受を行っている。
【0039】
例えば後処理装置2は画像形成装置3から通信手段T2と通信手段T1を介して送信される後処理内容情報に基づいて後処理を行う。後処理内容はオペレータが操作パネル90で設定する。
【0040】
画像形成装置3は後処理装置2から通信手段T1とT2を介して送信された記録材の集積異常情報に応じて後処理装置2への記録材Pの供給停止や、操作パネルに記録材の集積異常情報に係る表示等を行う。
【0041】
画像形成システム1で用いられる記録材は紙、OHPシート等が挙げられ、以下記録材Pを用紙Pと記す。
【0042】
以下に画像形成システム1の画像形成装置3と後処理装置2とについて説明する。
【0043】
図3は画像形成装置の一例を示す概略断面図である。画像形成装置の一例として以下タンデム型フルカラー複写機と称せられる画像形成装置を例に取り説明する。
【0044】
画像形成装置3は、原稿Dの画像を読み取り原稿画像情報とする原稿画像読取手段である原稿画像読取部10と、原稿Dを原稿読み取り領域Rに搬送する原稿搬送手段である自動原稿搬送装置20と、電子写真方式により画像を形成する画像形成部30と、用紙Pを画像形成部30に供給する用紙供給手段である給紙部40とトナー画像を用紙Pに定着する定着手段である定着部50とこれらを制御する制御手段である制御部C2とを有している。
【0045】
自動原稿搬送装置20は給紙皿21上に積載された原稿Dを1枚づつ分離して原稿読み取り領域Rに搬送した後、排紙皿29に排紙する。
【0046】
具体的には、給紙皿21上に積載された原稿Dは昇降可能な送り出しローラ対22により1枚ずつ分離給送され、送り出しローラ対22の下流側に配置されたレジストローラ対23に送られる。
【0047】
レジストローラ対23では原稿読み取り領域Rへの給紙タイミングが調整され、その後回転する大径の搬送ドラム24と自動原稿搬送装置20の筐体に固定されたガイド25により案内されて、搬送ドラム24の外周面に沿って搬送され、原稿読み取り領域Rに到達する。
【0048】
片面読み取りの場合、原稿読み取り領域Rを通過した原稿Dは反転搬送ローラ26で搬送方向を反転され、切替案内部材27で案内されて排紙ローラ28により排紙皿29上に排紙される。
【0049】
原稿画像読取部10は自動原稿搬送装置20により搬送される原稿Dの画像又は、プラテンガラス11上に裁置された原稿Dの画像を読み取る。
【0050】
原稿画像読取部10の光源12及び第1ミラー13は一体に光学ユニット14(以下第1の走査ユニット14とも記す)として形成されており、第2,3ミラー15、16は一体に第2の走査ユニット17として形成されている。
【0051】
光源12は原稿Dを照明する主走査方向(図示表裏方向)に長い管状の光源で、キセノンランプ又は蛍光灯からなり、第1〜3ミラー13、15、16はそれぞれ主走査方向に長い長方形のミラーで、光源12と第1〜3ミラー13、15、16はそれぞれ平行に配設されている。
【0052】
自動原稿搬送装置20を用い静止光学系型読取動作で原稿読み取り領域Rを搬送される原稿Dの画像を読取る際には、光源12は原稿読み取り領域Rを搬送される原稿Dをスリットガラス19を介して照明し、原稿Dの画像の反射光Lは第1、第2、第3ミラー13、15、16及び結像レンズ18を通過してラインイメージセンサCCD上に結像される。
【0053】
自動原稿搬送装置20を用いずに移動光学系型読取動作でプラテンガラス11上に載置した原稿Dの画像を読取る際には、第1の走査ユニット14が光学系初期位置から副走査方向(図示右方向)に破線で示すように移動するとともに、第2の走査ユニット17は第1の走査ユニット14の移動速度の1/2の移動速度で副走査方向に移動し、移動中に原稿画像を読み取る。
【0054】
ラインイメージセンサCCDにより光電変換された原稿画像のアナログ信号は、図示しない画像処理部において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等が行われ、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)各色毎のデジタル画像データとなる。
【0055】
Y、M、C、Kの各色に対応する第1の像担持体としてのドラム状の感光体(以下感光体とも記す)1Y、1M、1C、1Kは各色に対応する帯電装置2Y、2M、2C、2Kにより一様に帯電される。
【0056】
各色に対応する露光装置3Y、3M、3C、3Kは、各色毎のデジタル画像データに基づいて対応する感光体1Y、1M、1C、1Kに潜像を形成する。
【0057】
新規トナーを補給する各色のトナー補給装置4Y、4M、4C、4Kから各色のトナーが現像装置5Y、5M、5C、5Kに供給され、現像装置5Y、5M、5C、5Kにより感光体1Y、1M、1C、1K上に形成された各色に対応する潜像は顕像化される。
【0058】
現像装置5Y、5M、5C、5Kと感光体1Y、1M、1C、1Kとは、垂直方向に縦列配置されており、感光体1Y、1M、1C、1Kの図示左側方にはローラ71、72、73、74を巻回して回動可能に張架された半導電性エンドレスベルト状の第2の像担持体である中間転写体70が配置されている。
【0059】
そして、中間転写体70はローラ71によりローラ71に接続された図示しない駆動装置により矢印方向に駆動されている。
【0060】
1次転写手段としての各色に対応する1次転写ローラ6Y、6M、6C、6Kは、制御部C2により画像の種類に応じて選択的に作動され、それぞれ対応する感光体1Y、1M、1C、1Kに中間転写体70を押圧する。
【0061】
このようにして、現像装置5Y、5M、5C、5Kにより感光体1Y、1M、1C、1K上に形成された各色のトナー画像は、1次転写ローラ6Y、6M、6C、6Kにより回動する中間転写体70上に逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。
【0062】
1次転写ローラ6Y、6M、6C、6Kにより中間転写体70にトナー画像を転写した後、感光体1Y、1M、1C、1Kは、クリーニング手段7Y、7M、7C、7Kにより残留トナーが除去される。
【0063】
用紙供給手段である給紙部40は用紙収納部材である第1の給紙カセット41a、第2の給紙カセット41b、及び第3の給紙カセット41cを有し、各給紙カセットの内部には用紙Pが収容されている。
【0064】
用紙Pは分離供給手段である給紙ユニット42により給紙され、複数の中間ローラ43、44、45、46等及びレジストローラ47を経て、2次転写領域75aまで搬送され、2次転写ローラ75により中間転写体上の合成されたトナー画像が用紙P上に一括転写される。
【0065】
2次転写ローラ75はここを用紙Pが通過して2次転写が行われる時にのみローラ72に向けて付勢され、中間転写体70に用紙Pを圧接させる。
【0066】
カラー画像が転写された用紙は、加熱源Hを内蔵する加熱ローラ51と圧着ローラ52とを有する定着部50により定着処理され、排紙ローラ76に挟持されて、排出口から下流工程の後処理装置に供給される。
【0067】
2次転写ローラ75により用紙にカラー画像を転写した後、用紙を曲率分離した中間転写体70は、クリーニング手段77により残留トナーが除去される。
【0068】
なお、電子写真プロセスを用いて画像形成する部位である画像形成部30は、感光体1Y、1M、1C、1Kと帯電装置2Y、2M、2C、2Kと露光装置3Y、3M、3C、3Kとトナー補給装置4Y、4M、4C、4Kと現像装置5Y、5M、5C、5Kと1次転写ローラ6Y、6M、6C、6Kと、クリーニング手段7Y、7M、7C、7Kと中間転写体70とローラ71、72、73、74と2次転写ローラ75とクリーニング手段77とを有している。
【0069】
操作パネル90は原稿画像読取部10の上面に配設され、タッチパネルと各種操作スイッチ等を有している。
【0070】
制御部C2は、操作パネル90のタッチパネルに後処理装置で行わせる後処理内容(例えば綴じ処理(以下綴じをステイプルと記す)、折り処理、パンチ処理、製本処理、等)を選択する後処理選択キーを表示させ、選択されたキーに対応する後処理内容情報(例えばステイプル処理)を、通信手段T2を介して後処理装置の通信手段に送信させる。
【0071】
また、後処理装置の通信手段から後述する用紙Pの供給停止要求が送信されると画像形成を中止して、用紙Pの後処理装置への供給を停止する。
【0072】
また後述する、スタッカに用紙を集積開始してからスタッカ内に正常に用紙が集積されなかったと判断するまでにスタッカに搬送した用紙の枚数情報が入力されると、タッチパネルに用紙の枚数情報(カウント情報)を表示する。
【0073】
即ち、用紙の枚数情報(カウント情報)がスタッカ部における集積異常位置(スタッカに集積された用紙の下層からの枚数情報)として表示される。
【0074】
図4は、後処理装置の1例を示す断面構成図である。
【0075】
用紙の後処理としては、ステイプル処理、折り処理、パンチ処理、製本処理等があるが、ここでは折り処理及びステイプル処理を例に取り、以下に後処理装置の構成、動作等について説明する。
【0076】
後処理装置2には、上段に第1給紙トレイ111と第2給紙トレイ112と固定排紙トレイ113とを有する給紙装置110が配置され、中段に穿孔手段である穿孔部120とシフト手段であるシフト部130と排紙手段である排紙部140がほぼ水平をなす同一平面状に直列配置され、下段にステイプル手段であるステイプル部150と折り手段である折り部170が傾斜面をなす同一平面状に直列配置されている。
【0077】
また、図示左側面には、シフト処理済みの用紙及びステイプル処理済みの用紙束を積載する昇降排紙台114と、三つ折り又は二つ折りに折り畳み処理された処理済み用紙束を積載する固定排紙台115とが配置されている。
【0078】
画像形成装置3内で画像形成処理されて、後処理装置2の受入部190に送り込まれた用紙Pは、穿孔部120及び切替ゲートG2を通過し、第3搬送路(3)に送り込まれ、レジストローラ192に挟持されて下方に搬送される。
【0079】
用紙Pは、更に下流の搬送ローラ193により挟持されて送り出され、傾斜配置されたスタッカ180の上方空間に排出され、スタッカ180の傾斜シュート181または傾斜シュート181上に積載された用紙Pの上面に接し、斜め上方に搬送される。
【0080】
用紙Pの進行方向後端部(図示下方)が搬送ローラ193の挟持位置から排出された後に、用紙Pはその自重により下降に転じ、傾斜シュート181の傾斜面に沿って斜め下方に滑走する。
【0081】
スタッカ180は一対の幅整合部材182と用紙Pの搬送方向の位置出しをする可動ストッパ151と付勢ローラ187とを有しており、滑走した用紙Pは付勢ローラ187により可動ストッパ151に向けて付勢される。
【0082】
そして、用紙Pは可動ストッパ151の用紙突き当て面151aに後端部(図示下方)が当接して停止する。
【0083】
また、傾斜シュート181の両側面に配設された一対の幅整合部材182は用紙搬送方向と直交する方向(紙面表裏方向)に移動可能としてあり、傾斜シュート181の傾斜面上を用紙Pが搬送される時に用紙幅より広く開放され、用紙Pの幅方向の側縁を軽打して用紙Pの幅揃え(幅整合)を行う。
【0084】
搬送ローラ193とレジストローラ192の間には、スタッカ180に搬送される用紙の有無を検知する用紙有無センサS1(記録材検出手段)が配設されている。
【0085】
用紙有無センサS1としては用紙Pの搬送に支障をきたさせないため、光電センサが好適に用いられる。
【0086】
そして、可動ストッパ151の用紙搬送方向上流側(図示下方)近傍には画像形成装置の定着部で加熱された用紙の温度を測定する手段である用紙温度センサS2(温度測定手段)が配設され、可動ストッパ151の移動と共に移動する。
【0087】
用紙温度センサS2は傾斜シュート181上に集積された上層の用紙Pの搬送方向上流側先端付近(図示下方)の温度を測定している。
【0088】
用紙温度センサS2は用紙Pの集積に支障をきたさせないため、非接触で温度を測定可能なものであれば良く、定着部で加熱された用紙が発する熱を検知する赤外線温度センサ等が好適に用いられ、集積された最上層の用紙Pの温度を非接触で測定する。
【0089】
なお図6を参照して後述するように、前後の用紙の温度差が所定温度(例えば略2℃)以上低いことを検出する必要があるため用紙温度センサS2測定精度はすくなくともその1/10以上有ることが好ましい。
【0090】
即ち、0.1℃、好ましくは0.05℃の測定精度があることが好ましい。これより低いと(悪いと)結果としてストッカにおける用紙集積異常の検出制度が低下し、高いと(良いと)装置のコストが必要以上に増加してしまう。
【0091】
また測定に要する測定時間は用紙の搬送間隔の少なくとも1/5、好ましくは1/50が好ましい。
【0092】
即ち、例えば用紙の搬送間隔が0.5秒とすると、0.1秒好ましくは0.01秒の測定時間であることが好ましい。これより長いと結果としてストッカにおける用紙集積異常の検出が間に合わなくなる可能性があり、短いと装置のコストが必要以上に増加してしまう。
【0093】
ステイプル部150は打針機構150Aと受針機構150Bとを有し、打針機構150Aと受針機構150Bとの間に用紙Pが通過可能な通紙路152を形成している。
【0094】
スタッカ180に所定枚数の用紙Pが集積、整合されると、打針機構150Aと受針機構150Bとは図示しない駆動手段により用紙搬送方向に直交する方向に付勢され、この付勢によりステイプル処理が行われる。
【0095】
ここで可動ストッパ151は、可動ストッパ151に集積された用紙束のステイプル位置が打針機構150Aのステイプル針位置に対応する位置に停止している。
【0096】
傾斜シュート181の用紙集積面の一部には積載面のない部分が形成されていて、駆動プーリ183と従動プーリ184に巻回された複数の排出ベルト185が矢印示の方向に駆動される。
【0097】
排出ベルト185の一部には、排出爪186が排出ベルト185と一体に形成されていて、ベルトが駆動されるとその先端部は長円軌跡を描いて移動する。
【0098】
ステイプル処理のみの場合はステイプル処理された用紙は、排出ベルト185の排出爪186により用紙Pの後端部が支持されて、排出ベルト185上に載せられた状態で傾斜シュート181の載置面上を斜め上方に押し上げられ、排紙部140の排出ローラ141の挟持位置に進行する。
【0099】
回転する排出ローラ141に挟持された用紙は、昇降排紙台114上に排出、積載される。
【0100】
また用紙束を折り曲げて冊子状態とする場合は、用紙束(以下ステイプル用紙束と記す)はステイプルされた用紙束の中央で折り部170により折り込まれ、固定排紙台115へ排出される。
【0101】
折り部170は、ステイプル用紙束を押圧して折り込む1対の折りローラ171と、ステイプル用紙束の背部を1対の折りローラ171間に押し込む押し込み部材172とを有している。
【0102】
可動ストッパ151がステイプル用紙束の中央振り分け箇所が押し込み部材172に対応する位置に一致する位置に移動し停止する(図示破線)。
【0103】
この停止位置で押し込み部材172がステイプル用紙束の中央部を1対の折りローラ171間に押し込むことによりステイプル用紙束の中央部は押圧を受けて中央部が折られ、冊子状態となる。
【0104】
更に1対の折りローラ171の回転により、冊子状態となった用紙束は固定排紙台115に排出される。
【0105】
後処理装置2の制御手段である制御部C1は後処理装置2全体の制御を行うと共に、後処理装置2の通信手段T1と画像形成装置3の通信手段T2とを介して画像形成装置3の制御部C2と通信を行う。
【0106】
例えば、画像形成装置3の操作パネル90で選択された後処理選択キーに対応する後処理内容情報(例えばステイプル処理)を、通信手段T1を介して受信し、所定の後処理を行う。
【0107】
また、後処理装置2の通信手段T1から、後述する用紙Pの供給停止要求と、スタッカに搬送された用紙のカウント情報とを、通信手段T2を介して画像形成装置3に送信する。
【0108】
図5は用紙温度センサS2によるスタッカにおける用紙Pの集積異常の検出方法についての説明図である。
【0109】
図5はスタッカ180の部分詳細図で、図5を参照して本願実施形態の用紙有無センサS1と用紙温度センサS2とによる用紙Pの集積異常の検出方法について説明する。
【0110】
図5(a)は、スタッカ180の可動ストッパ151に用紙Pが確実に行き着き、スタッカ内に正常に用紙が搬送された場合を示している。
【0111】
図5(b)は、n+1枚目の用紙Pn+1が、用紙有無センサS1を通過時に用紙有無センサS1で検出後、付勢ローラ187手前でジャミングを発生し用紙温度センサS2に行き着かず、用紙Pn+1が用紙温度センサS2で温度測定がされない場合を示している。
【0112】
本願発明は、記録材検出手段が第1の記録材を検出してから所定時間後に温度測定手段が測定した第1の記録材の測定温度と記録材検出手段が第2の記録材を検出してから所定時間後に温度測定手段が測定した第2の記録材の測定温度とのうち、第1の記録材の測定温度が第2の記録材の測定温度より所定温度以上低いと、スタッカ内に正常に前記記録紙が集積されなかったと判断するものである。
【0113】
具体的には、用紙有無センサS1が任意の用紙(n枚目の用紙Pn)を検出してから所定時間後に用紙温度センサS2が測定した該任意の用紙(Pn)の測定温度(用紙Pnの温度測定値Tn)と用紙有無センサS1が前記任意の用紙の後続用紙(n+1枚目の用紙Pn+1)を検出してから所定時間後に用紙温度センサS2が測定した前記任意の用紙の後続用紙(Pn+1)の測定温度(用紙Pn+1の測定温度値Tn+1)とのうち、前記任意の用紙(Pn)の測定温度が前記任意の用紙の後続用紙(Pn+1)の測定温度より所定温度以上低いと、スタッカ内に正常に用紙が集積されなかったと判断するものである。
【0114】
なお、第1枚目のみは0℃以上低いとスタッカ内に正常に用紙が集積されなかったと判断し、第2枚目以降は所定温度以上低いとスタッカ内に正常に用紙が集積されなかったと判断すると良い。
【0115】
以上によりスタッカに搬送された用紙の1枚ごとにスタッカに正常に用紙が集積されなかったことの有無判断が可能となり、有りの場合は異常発生後すぐに異常出力を行うことが可能となる。
【0116】
従って、従来のように少なくともジャミングを発生した用紙が後工程に搬送されてしまうこともなく、多数枚のジャミングによる用紙の修復に時間が掛かり生産性が低下してしまうこともなく、後工程で2次故障を発生してしまうこともなく、集積異常を起こした用紙の回収に時間が掛かり生産性が低下してしまうこともなくなる。
【0117】
図6は用紙温度センサS2による用紙の温度測定に係る説明図である。
【0118】
横軸は時間、縦軸は測定温度を示している。
【0119】
図6と図4を参照して画像形成装置から5枚ずつ連続して用紙が供給された場合を例に取り説明する
期間Aは前の5枚の集積が完了して集積を完了した用紙束をスタッカから後工程に排出している期間、期間Bは1枚目がスタッカ内に集積される期間、期間Cは2枚目がスタッカ内に集積される期間、期間Dは3枚目がスタッカ内に集積される期間、期間Eは4枚目がスタッカ内に集積される期間、期間Fは5枚目がスタッカ内に集積され、5枚の用紙を後工程に排出している期間を示している。
【0120】
期間B1は傾斜シュート181を下降する1枚目の用紙が可動ストッパに突き当たり用紙温度センサS2に検出されきるまでを示し、1枚目の用紙が可動ストッパ151に突き当たる前から1枚目の用紙の温度を測定し始め、1枚目の用紙が用紙温度センサS2に到達(a点)すると最高温度(例えば90℃)を測定する。
【0121】
そして期間B2では用紙の温度は放熱により下降を始め、測定温度も下降する(例えば88℃)。
【0122】
期間C1は1枚目の用紙の上を下降する2枚目の用紙が可動ストッパに突き当たり用紙温度センサS2に検出されきるまでを示し、B2期間に継続して2枚目の用紙が可動ストッパ151に突き当たる前から2枚目の用紙の温度を測定し始め、2枚目の用紙が用紙温度センサS2に到達(b点)すると最高温度(例えば91℃)を測定する。
【0123】
そして期間C2では用紙の温度は放熱により下降を始め、測定温度も下降する(例えば89℃)。
【0124】
期間D1は2枚目の用紙の上を下降する3枚目の用紙が可動ストッパに突き当たり用紙温度センサS2に検出されきるまでを示し、C2期間に継続して3枚目の用紙が可動ストッパ151に突き当たる前から3枚目の用紙の温度を測定し始め、3枚目の用紙が用紙温度センサS2に到達(c点)すると最高温度(例えば90.5℃)を測定する。
【0125】
そして期間D2では用紙の温度は放熱により下降を始め、測定温度も下降する(例えば88℃)。
【0126】
以下同様にして期間E1、E2、F1の温度測定を行う。
【0127】
期間F2では集積した5枚の用紙の後工程への搬送が開始され、用紙の温度は放熱により下降を始め、期間G1で次の集積が開始するまで測定温度も下降する(例えば76℃)。
【0128】
用紙有無センサS1がn枚目の用紙を検出してから所定時間後に用紙温度センサS2がn枚目の用紙の温度を測定するタイミングは、n枚目の用紙が可動ストッパに突き当たり用紙温度センサS2に到達し、n+1枚目の用紙が用紙温度センサS2に到達前に行う。
【0129】
図6において、可動ストッパに連続的に集積している間のn枚目の用紙の温度の測定値(不図示n点)とn+1枚目の用紙の温度の測定値(不図示〔n+1〕点)との差は、n枚目の用紙の温度の測定値よりn+1枚目の用紙の温度の測定値が高いことはあっても所定温度(例えば図示においては略2℃)以上低いことがないことが分かる。
【0130】
なお、この温度差は用紙の厚さと種類、搬送間隔(装置能力)、定着温度等により変化する値で、予め実験等により求める値であり、(課題を解決するための手段)に記した「前に測定した温度が後に測定した温度より所定温度以上低い」との所定温度は、この温度差に余裕を加えた値に相当する。
【0131】
図7は後処理装置の制御のブロック図である。
【0132】
図7、図4を参照して後処理装置の制御について説明する。
【0133】
以下の制御は後処理装置2の制御部C1により行われる。
【0134】
制御部C1は、CPU(セントラル・プロセッシング・ユニット)201及び、RAM202及び、ROM(リード・オンリー・メモリ)203及び、タイマー204及び、カウンタ205及び、各種手段と部材とをCPU201の制御の下にコントロールするI/Oコントローラ206及び、これらを相互に接続するバス207を有している。
【0135】
タイマー204は後述するように用紙有無センサS1で検出した用紙が用紙有無センサS1位置から用紙温度センサS2位置まで来るのに必要な時間を計時する。
【0136】
カウンタ205は後述するようにスタッカ180に用紙Pを集積開始してからスタッカ内に正常に用紙Pが集積されなかったと判断するまでにスタッカ180に搬送した用紙の枚数をカウントする。
【0137】
ROM203には予め、後述する異常の対策に係るプログラムを含む後処理装置全体を制御するプログラム等が記憶されており、CPU201によりこれらのプログラムが逐次RAM202に格納され、実行される。
【0138】
制御部C1にはI/Oコントローラ206を介して給紙装置110と穿孔部120とシフト部130と排紙部140とステイプル部150と折り部170とスタッカ180と通信手段T1とが接続されている。
【0139】
そして、給紙装置110はCPU201の制御の下に必要に応じて第1給紙トレイ111又は第2給紙トレイ112からシートを供給させる。
【0140】
穿孔部120はCPU201の制御の下にパンチユニット(不図示)を作動させ、用紙の端部等に穿孔を行う。
【0141】
シフト部130はCPU201の制御の下に部及びジョブの切り替わり目等で前の部及びジョブに含まれる用紙に対して後の部及びジョブに含まれる用紙を搬送方向直角方向にシフトさせる。
【0142】
排紙部140はCPU201の制御の下に用紙を昇降排紙台114に排出させる。
【0143】
ステイプル部150はCPU201の制御の下に打針機構150Aと受針機構150Bとを作動させ用紙束にステイプル針を打ち込む。
【0144】
折り部170はCPU201の制御の下にステイプル用紙束を押圧して折り込む1対の折りローラ171と押し込み部材172とを作動させ用紙束を冊子形状に折り込む。
【0145】
スタッカ180はCPU201の制御の下に画像形成装置から搬送された用紙を一時的に集積して後工程に搬送する。
【0146】
通信手段T1はCPU201の制御の下に画像形成装置の通信手段T2と通信を行い、情報の授受を行う。
【0147】
用紙有無センサS1はCPU201の制御の下に搬送される用紙の有無を検出し、検出結果が無から有に変化することで用紙が搬送されたことを検知する。
【0148】
用紙温度センサS2はCPU201の制御の下に用紙有無センサS1が用紙の搬送を検知した時点から所定時間経過後の当該用紙の表面温度を測定する。
【0149】
図8及び図9はスタッカにおける用紙の集積異常の検出に係る後処理装置のフロー図である。
【0150】
以下図4、図7、図8、図9を参照してスタッカ内に正常に前記記録紙が集積されなかったことを検出する後処理装置の制御のフローについて説明する。
【0151】
フローは下記ステップを含み、ROM203にプログラムとして予め記憶されており、CPU201により読み出されてRAM202に格納後、RAM202から逐次読み出されて実行される。
【0152】
1、用紙有無センサ、用紙検出判断(ステップS101)
用紙有無センサS1を常時監視し用紙Pを検出(無しから有り)すると(Yes)次ステップに進み、検出しないと(No)するまでステップS101を繰り返す。
【0153】
2、第1枚目用紙判断(ステップS102)
ステップS101において、ジョブ或いは部の切れ目後に用紙を検出(無しから有り)すると第一枚目の用紙と判断し(Yes)カウンタ205の内容を1として次ステップに進み、ジョブ或いは部の切れ目以外で用紙を検出すると現在集積中の用紙束と同一用紙束の複数枚目の用紙と判断して(No)ステップS105にジャンプする。
【0154】
なお、部とは後処理又は画像形成を行う上で一纏めとすべき画像情報又は該画像情報に基づいて画像形成された用紙群を指す。
【0155】
例えば後処理装置でステイプル処理を行う一纏まり(複数頁)の情報の纏まり又は該情報に基づいて画像形成された用紙群、又は、画像形成装置で同一排紙トレイに排紙させる情報の纏まり又は該情報に基づいて画像形成された用紙群が相当する。
【0156】
部の切れ目とは、例えばステイプル処理を行う一纏まり(複数頁)の情報又は該情報にに基づいて画像形成された用紙群の境目を指す。
【0157】
3、用紙温度センサ、温度測定(ステップS103)
用紙温度センサS2に温度を測定させ次ステップに進む。
【0158】
4、測定温度aを記憶手段(レジスタA)に格納(ステップS104)
ステップS102で測定した温度(測定温度a)をRAM202の第1の温度測定値記憶領域A’又はレジスタAに格納し次ステップに進む。
【0159】
5、タイマークリア/スタート(ステップS105)
タイマー204の内容をクリアして、計時を開始し次ステップに進む。
【0160】
6、タイマー監視(ステップS106)
タイマー204の内容を監視し、所定値tとなると(Yes)用紙有無センサS1で検出した用紙が用紙温度センサS2位置まで来たと判断して次ステップに進み、所定値tとなるまで(No)ステップS106を繰り返す。
【0161】
ここで、所定値tとは用紙有無センサS1で検出した用紙が用紙有無センサS1位置から用紙温度センサS2位置まで来るのに必要な時間に余裕時間を加えた時間で、用紙の搬送速度に応じて予め設定されている。
【0162】
7、用紙温度センサ温度測定(ステップS107)
用紙温度センサS2に用紙の温度を測定させ次ステップに進む。
【0163】
8、測定温度bを記憶手段(レジスタB)に格納(ステップS108)
ステップS107で測定した温度(測定温度b)をRAM202の第2の温度測定値記憶領域B’又はレジスタBに格納し次ステップに進む。
【0164】
9、レジスタAとレジスタBに格納された測定温度aと測定温度bを読み出し(ステップS109)
ステップS104で第1の温度測定値記憶領域A’又はレジスタAに格納した測定温度aと、ステップS108で第2の温度測定値記憶領域B’又はレジスタBに格納した測定温度bとを読み出す。
【0165】
読み出した後に第1の温度測定値記憶領域A’又はレジスタAの内容をクリア後測定温度bを格納し、第2の温度測定値記憶領域B’又はレジスタBの内容をクリアする。そして次ステップに進む。
【0166】
10、測定温度aと測定温度bを比較(ステップS110)
ステップS109で読み出した測定温度aと測定温度bとを比較する。そして温度aが温度bより所定温度α度以上低いと(Yes)次ステップに進み、同じか高いと(No)ステップS113にジャンプする。
【0167】
なお、第1枚目のみは所定温度αを0℃とし第2枚目以降は所定温度αを例えば2℃とするように所定温度αを第1枚目のみと第2枚目以降とで変更可能とし、下記ステップS111において第1枚目のみは0℃以上低いとスタッカ内に正常に用紙が集積されなかったと判断し、第2枚目以降は所定温度α(例えば2℃)以上低いとスタッカ内に正常に用紙が集積されなかったと判断するとなお良い。
【0168】
以上のように第1枚目と第2枚目以降で所定温度を変更することにより、第1枚目と第2枚目以降との測定温度の違いに起因するスタッカ内に正常に用紙が集積されなかったと判断する誤検出の防止が可能となる。
【0169】
また、第1枚目と第2枚目以降で所定温度を変更するか否かは予め操作パネルで設定しておく。
【0170】
11、ストッカの所定位置に用紙が搬送されていないと判断(ステップS111)
温度aが温度bより所定温度α以上低いとストッカの所定位置に用紙が搬送されていない(ストッパ151に突き当たっていない)と判断し次ステップに進む。
【0171】
ここで温度αは図6で説明した温度差(所定温度、例えば2℃)に相当し、この温度差は前述したように用紙の厚さ、搬送間隔(装置能力)、定着温度等により変化するため、用紙の厚さ、搬送間隔(装置能力)、定着温度等に応じて所定温度αが予め設定されている。
【0172】
以上説明したように所定距離搬送前後の用紙の温度差(所定温度α)が所定温度以上低いとストッカの所定位置に用紙が搬送されていない(ストッパ151に突き当たっていない)と判断することにより、用紙がスタッカ内に正常に搬送されないことを精度良く検出可能となる。
【0173】
ここで、用紙の厚さ、搬送間隔、定着温度等に対する所定温度αの対応をテーブル化した所定温度データテーブルを予めバッテリーバックアップされたRAM(不図示)等に記憶させてある。
【0174】
そして、用紙の厚さについては、画像形成装置で用紙が選択された時に当該用紙情報を後処理装置に送信させ、受信した当該用紙情報に応じた所定温度データを所定温度データテーブルから読み出して所定温度αとする。また、スタッカ内に正常に用紙が集積されなかったとの判断が連続した場合、所定温度データテーブルから用紙の厚さ情報に対する所定温度データを読み出して、所定温度データテーブルから所定温度αを補正可能とする。
【0175】
これにより、所定温度αを装置の構成及び材料の特性及び装置能力等に対応した値に設定することが可能となり、精度の高い集積異常情報が提供可能となる。
【0176】
そして、搬送間隔(装置能力)については、後処理装置に接続されている画像形成装置により予め決定された用紙の搬送間隔(装置能力)に応じた所定温度データを所定温度データテーブルから読み出して所定温度αとする。
【0177】
なお連続とは、連続して3回好ましくは2回、スタッカ内に正常に用紙が集積されなかったと判断された場合を指す。
【0178】
また、スタッカ内に正常に用紙が集積されなかったとの判断が連続した場合、所定温度を前工程からの前記記録材の現在の搬送間隔に応じた値に補正可能とする。
【0179】
これにより、単位時間あたりの前記用紙供給枚数である搬送間隔(装置能力)に応じた所定温度αを設定することが可能となり、精度の高い集積異常情報が提供可能となる。
【0180】
上述した所定温度データテーブルの所定温度αの補正は、例えば所定温度データテーブルの設定変更モードに切り替え、操作パネル等に所定温度データテーブルを表示させ、手動で用紙の厚さや搬送間隔(装置能力)に応じた所定温度データを補正することで可能となる。
【0181】
12、前工程に用紙の供給停止要求を出力(ステップS112)
通信手段T2に通信手段T1を介して画像形成装置に用紙の供給停止要求を出力させエンドにジャンプする。
【0182】
13、カウンタ内容をインクリメント(ステップS113)
ストッカに集積された用紙枚数をカウントするため、カウンタ内容に+1を行いインクリメントし、次に搬送される用紙の集積異常を検出するため次頁のステップS201にジャンプする。
【0183】
ストッカの所定位置に用紙が集積されていないと判断した時、画像形成装置からの用紙供給を禁止することで多数枚の用紙のジャミングが防止可能となり、事後のメンテナンスが容易且つ短時間で可能となる。
【0184】
なお、用紙の供給停止要求を出力させると共に、ステップS111で読み出したカウンタのカウント情報を画像形成装置に出力させると良い。
【0185】
カウント情報はスタッカ部の集積異常位置情報、即ちスタッカ180に搬送された用紙のうち、傾斜シュート181に正常に搬送されなかった用紙の位置(傾斜シュート181に集積された最下層からの順番)を表している。
【0186】
このためジャミングを発生した用紙の位置がわかり、画像形成装置にカウンタのカウント情報を送信することで、画像形成装置の操作パネルにカウンタのカウント情報を表示させることが可能となり、事後のメンテナンスが容易且つ短時間で可能となる。
【0187】
なお、用紙の供給停止要求を出力させると共に、可動ストッパ151の下降を中止し用紙の後工程への搬送を防止するようにするとなお良い。
【0188】
スタッカから後工程への搬送を中止することで正常に集積されなかった用紙をステイプル処理、折り処理等後工程の処理を中止させることが可能となり、2次故障の発生を防止可能となる。
【0189】
また、ストッカの所定位置に用紙が集積されていないとの判断が連続した場合は用紙を搬送する搬送ローラ191、レジストローラ192、及び搬送ローラ193等の駆動手段による用紙搬送速度の増加を可能としても良い。
【0190】
また、ストッカの所定位置に用紙が集積されていないとの判断が連続した場合は搬送ローラ191、レジストローラ192、及び搬送ローラ193等の該駆動手段の駆動時間の延長を可能とさせても良く、これにより、画像形成装置からスタッカ180への用紙の搬送が確実に行われるようになる。
【0191】
上述した搬送ローラ191、レジストローラ192、及び搬送ローラ193等の駆動条件の変更は、例えば用紙搬送条件の設定変更モードに切り替え、操作パネル等により用紙搬送条件の設定画面を表示させ、手動で搬送ローラ191、レジストローラ192、及び搬送ローラ193等の駆動条件を変更することで可能となる。
【0192】
図9において、
13、画像形成終了判断(ステップS201)
ジョブ或いは部の全ての頁の画像形成が終了し、後処理装置に用紙が搬送し終わったか否かを判断し、搬送し終わっていれば(Yes)エンドにジャンプし、搬送し終わっていなければ(No)次の用紙の供給異常を判断するために次ステップに進む。
【0193】
14、用紙有無センサ、用紙検出判断(ステップS202)
用紙有無センサS1を常時監視し用紙Pを検出(無しから有り)すると(Yes)用紙検出と判断し次ステップに進み、検出しないと(No)するまでステップS202を繰り返す。
【0194】
15、タイマークリア/スタート(ステップS203)
タイマー204の内容をクリアして、計時を開始し次ステップに進む。
【0195】
16、タイマー監視(ステップS204)
タイマー204の内容を監視し、所定値tとなると(Yes)用紙有無センサS1で検出した用紙が用紙温度センサS2位置まで来たと判断して次ステップに進み、所定値tとなるまで(No)ステップS204を繰り返す。
【0196】
17、用紙温度センサ温度測定(ステップS205)
用紙温度センサS2に用紙の温度を測定させ次ステップに進む。
【0197】
18、測定温度cを記憶手段(レジスタB)に格納(ステップS206)
ステップS205で測定した温度(測定温度c)をRAM202の第2の温度測定値記憶領域B’又はレジスタBに格納し次ステップに進む。
【0198】
19、レジスタAとレジスタBに格納された温度bと温度cの読み出し(ステップS207)
ステップS109で第1の温度測定値記憶領域A’又はレジスタAに格納した測定温度bと、ステップS205で第2の温度測定値記憶領域B’又はレジスタBに格納した測定温度cとを読み出す。
【0199】
読み出した後に第1の温度測定値記憶領域A’又はレジスタAの内容をクリア後測定温度cを格納し、第2の温度測定値記憶領域B’又はレジスタBの内容をクリアする。そして次ステップに進む。
【0200】
20、測定温度bと測定温度cを比較(ステップS208)
ステップS207で読み出した測定温度bと測定温度cとを比較する。そして温度bが温度cよりα度以上低いと(Yes)前頁のステップS111にジャンプし、同じか高いと(No)次ステップに進む。
【0201】
21、カウンタ内容をインクリメント(ステップS209)
ストッカに集積された用紙枚数をカウントするため、カウンタ内容に+1を行いインクリメントし、次に搬送される用紙の集積異常を検出するため前頁のステップS101にジャンプする。
【0202】
図10は画像形成装置の制御に係るブロック図である。
【0203】
図10、3を参照して画像形成装置の制御について説明する。
【0204】
制御手段C2は、CPU(セントラル・プロセッシング・ユニット)301及び、RAM302及び、ROM(リード・オンリー・メモリ)303及びHDD(ハード・ディスク・ドライブ)304及び、各種手段と部材とをCPU301の制御の下にコントロールするI/Oコントローラ305及び、これらを相互に接続するバス306を有している。
【0205】
ROM303には予め、後述する異常の対策に係るプログラムを含む画像形成装置全体を制御するプログラム等が記憶されており、CPU301によりこれらのプログラムが逐次RAM302に格納され、実行される。
【0206】
HDD304には画像圧縮処理等の画像処理を施されたデジタル画像情報等を一時的に格納する。
【0207】
操作パネル90はタッチパネル等を有し、CPU301の制御の下、I/Oコントローラ305を介して各種操作画面及び用紙の搬送に係る異常等の表示を行い、操作画面上で選択された操作情報(各種キーの選択情報)が制御手段C2に入力される。
【0208】
自動原稿搬送装置20は、操作パネル90から画像形成装置の起動情報が入力されるとCPU301の制御の下、I/Oコントローラ305を介して、原稿分離手段(ローラ対22)と原稿搬送手段(レジストローラ対23、搬送ドラム24)とを作動させ原稿Dを原稿読み取り領域Rまで搬送する。
【0209】
原稿画像読取部10は、CPU301の制御の下、I/Oコントローラ305を介して、自動原稿搬送装置20により搬送される原稿から原稿画像を読み込み、アナログ原稿画像情報として制御手段C2に入力する。そして、制御手段C2はアナログ原稿画像をデジタル画像化してHDD304に記憶させる。
【0210】
画像形成部30はCPU301の制御の下、I/Oコントローラ305を介して、HDDから読み出されたデジタル画像データに基づいて、露光手段のレーザーダイオードにより感光体に潜像を形成し、現像ユニットによりトナー画像を形成する。
【0211】
そして、給紙部40から給紙された用紙上にトナー画像を転写させる。
【0212】
給紙部40はCPU301の制御の下、I/Oコントローラ305を介して操作パネル90から入力された給紙カセット情報に基づき所定の給紙カセットから用紙を給紙する。
【0213】
定着部50はCPU301の制御の下、I/Oコントローラ305を介して加熱ローラ51の温度調整を行い、トナー画像の定着を行う。
【0214】
通信手段T2は制御手段C2の制御の下、後処理装置の通信手段T1と各種情報の送受信を行う。
【0215】
図11は画像形成装置の制御に係るフロー図である。
【0216】
本フローは画像形成装置の制御に係るもので下記ステップを含み、記憶手段(例えばROM303又はHDD304)にプログラムとして予め記憶されており、CPU301により読み出されてRAM302に格納後、RAM302から逐次読み出されて実行される。
【0217】
1、後処理内容の読み込み(ステップS101)
操作パネル90に後処理選択キー(不図示)を表示させ、後処理選択キーのうちどの後処理キーが選択されたかを監視し、選択された後処理内容情報(例えばステイプル処理)を読み込み次ステップに進む。
【0218】
2、後処理内容を後処理装置へ出力(ステップS102)
選択された後処理内容情報(例えばステイプル処理)を通信手段T1により後処理装置2の通信手段T2に送信し次ステップに進む。
【0219】
後処理装置は後処理内容情報(例えばステイプル処理)に基づいた後処理を行う。
【0220】
3、起動操作監視(ステップS103)
操作パネル90の起動スイッチ(不図示)を監視し、ON(Yes)となると次ステップに進み、ONとるなるまで(No)ステップS103を繰り返す。
【0221】
4、原稿の搬送(ステップS104)
起動スイッチのONにより自動原稿搬送装置20に原稿を搬送させ、次ステップに進む。
【0222】
5、原稿画像の読み取り(ステップS105)
原稿が原稿読み取り領域Rに搬送されると原稿画像読取部10に原稿画像を読み取らせアナログ原稿画像情報を出力させ、次ステップに進む。
【0223】
6、画像形成開始(ステップS106)
画像形成部30にアナログ原稿画像情報に基づいた画像形成を行わせる。
【0224】
具体的にはアナログ原稿画像情報に基づき露光装置で感光体に潜像を形成させ、潜像を現像装置で各色のトナー画像として顕像化させ、中間転写体70で合成されたカラートナー画像とさせ、2次転写ローラで給紙部40から給紙された用紙にカラートナー画像を転写させ、カラートナー画像を定着部で用紙に定着させる。
【0225】
7、後処理装置集積異常受信監視(ステップS107)
上述した画像形成中に、後処理装置のスタッカ内に正常に用紙が搬送されない場合に出力される用紙の供給停止要求の受信を監視して「用紙の供給停止要求」を受信すると(Yes)ステップS110にジャンプし、受信しないと(No)次ステップに進む。
【0226】
又、後処理装置において用紙を集積開始してからスタッカ内に正常に用紙が搬送されないと判断するまでにカウントした「カウンタのカウント情報」を受信すると(Yes)ステップS110にジャンプし、受信しないと(No)次ステップに進んでも良い。
【0227】
8、画像形成継続(ステップS108)
画像形成部30に画像形成を継続させる。
【0228】
9、画像形成終了判断(ステップS109)
ステップS105で読み込んだ原稿の画像形成を全て終了したか否かを判断し、終了した時(Yes)はエンドにジャンプし、読み込んだ原稿の画像形成を全て終了するまで(No)ステップS106にジャンプする。
【0229】
10、画像形成中止(ステップS110)
後処理装置のスタッカに係る用紙の集積異常情報の受信により、上述した画像形成を停止させる。
【0230】
例えば「用紙の供給停止要求」の受信により、上述した画像形成を停止させ、後処理装置への用紙供給を停止する。
【0231】
これにより、後処理装置のスタッカ部で集積異常が発生した時後処理装置への用紙供給を停止することが可能となり、これにより後処理装置内の2次故障を防止可能となる。
【0232】
11、異常内容の表示(ステップS111)
「用紙の供給停止要求」の受信により、操作パネル90に「スタッカ内で用紙集積異常発生」した旨の表示を行う。
【0233】
これにより、オペレータは操作パネルで画像形成装置の停止理由を把握することが可能となり迅速な集積異常対策を行うことが可能となる。
【0234】
なお、「カウンタのカウント情報」の受信により、
操作パネル90にカウント情報Qである「スタッカ下部からQ枚目で集積異常が発生」した旨の表示を行う。即ち、カウント情報をスタッカ部における集積異常位置として表示する。
【0235】
これにより、オペレータは操作パネルで集積異常を発生した位置(スカッカに集積されている集積異常用紙の位置)を把握することが可能となり迅速な集積異常対策を行うことが可能となると共に、必要に応じて集積異常を発生した用紙を確実に排除することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0236】
【図1】スタッカにおける記録材Pの集積異常の従来の検出方法についての説明図である。
【図2】後述する後処理装置2と画像形成装置3とを有する画像形成システム1の説明図である。
【図3】画像形成装置の一例を示す概略断面図である。
【図4】後処理装置の1例を示す断面構成図である。
【図5】用紙温度センサS2によるスタッカにおける用紙Pの集積異常の検出方法についての説明図である。
【図6】用紙温度センサS2による用紙の温度測定に係る説明図である。
【図7】後処理装置の制御のブロック図である。
【図8】スタッカにおける用紙の集積異常の検出に係る後処理装置のフロー図である。
【図9】スタッカにおける用紙の集積異常の検出に係る後処理装置のフロー図である。
【図10】画像形成装置の制御に係るブロック図である。
【図11】画像形成装置の制御に係るフロー図である。
【符号の説明】
【0237】
1 画像形成システム
2 後処理装置
3 画像形成装置
30 画像形成部
40 給紙部
50 定着部
78 排出口
90 操作パネル
110 給紙装置
150 ステイプル手段
151 可動ストッパ
152 通紙路
170 折り手段
180 スタッカ
181 傾斜シュート
187 付勢ローラ
190 受入部
191 搬送ローラ
192 レジストローラ
193 搬送ローラ
C1 制御部
C2 制御部
S1 用紙有無センサ
S2 用紙温度センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録材を一時的に集積するスタッカを有する後処理装置において、
前記スタッカは、記録材搬送方向上流に記録材を検出する記録材検出手段と、該記録材検出手段と前記スタッカとの間に位置し少なくとも前記記録材の温度を測定する温度測定手段と、前記記録材検出手段が第1の記録材を検出してから所定時間後に前記温度測定手段が測定した第1の記録材の測定温度と前記記録材検出手段が第2の記録材を検出してから前記所定時間後に前記温度測定手段が測定した第2の記録材の測定温度とのうち、前記第1の記録材の測定温度が前記第2の記録材の測定温度より所定温度以上低いと、前記スタッカ内に正常に前記記録材が集積されなかったと判断する後処理制御手段と、を有することを特徴とする後処理装置。
【請求項2】
前記温度測定手段は赤外線を検知する赤外線温度センサで、前記記録材の発する熱を検知することで、前記記録材の温度を測定するものであることを特徴とする請求項1に記載の後処理装置。
【請求項3】
前工程と情報を授受する後処理通信手段を有し、
前記後処理制御手段は、前記スタッカ内に正常に前記記録材が集積されなかったと判断した時、前記前工程に前記後処理通信手段を介して記録材の供給停止要求を出力するものであることを特徴とする請求項1または2に記載の後処理装置。
【請求項4】
前記スタッカに前記記録材を集積開始してから前記スタッカ内に正常に前記記録材が集積されなかったと判断するまでに前記スタッカに搬送した用紙の枚数をカウントするカウンタを有し、
前記後処理制御手段は、前記スタッカ内に正常に前記記録材が集積されなかったと判断した時、前記前工程に前記後処理通信手段を介して前記カウンタのカウント情報を出力するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の後処理装置。
【請求項5】
前記後処理制御手段は、所定温度を前工程からの前記記録材の搬送間隔に応じた値に補正可能とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の後処理装置。
【請求項6】
前記後処理制御手段は、所定温度を部の1枚目と2枚目以降で変更可能とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の後処理装置。
【請求項7】
前記記録材を前記スタッカに搬送する記録材搬送手段を有し、
前記後処理制御手段は、前記スタッカ内に正常に前記記録材が集積されなかったとの判断が連続した時、前記記録材搬送手段の記録材搬送速度の増加、または前記記録材搬送手段の記録材搬送時間の延長を可能としたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の後処理装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の後処理装置と前記記録材の供給停止要求を受信する画像形成装置の通信手段を有する画像形成装置とを有し、
後処理装置の前工程である前記画像形成装置は、前記後処理装置からの前記記録材の供給停止要求の受信に応じて前記後処理装置に対する記録材の供給を停止するものであることを特徴とする画像形成システム。
【請求項9】
前記画像形成装置の通信手段は前記カウンタのカウント情報を受信し、
前記画像形成装置は前記後処理装置からの前記カウンタのカウント情報の受信に応じて画像形成装置の表示手段に前記カウント情報をスタッカ部における集積異常位置として表示することを特徴とする請求項8に記載の画像形成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−222391(P2008−222391A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−64682(P2007−64682)
【出願日】平成19年3月14日(2007.3.14)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】